JP2006008231A - 保冷収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所定の保冷温度で継続的に収納物を保冷する保冷収納容器であって、前記保冷温度を容易に調整することができる技術を提供する。
【解決手段】 複数の壁体1〜6を組み合わせて箱状に構成され、内部に収納室20aが形成された保冷収納容器20であって、前記複数の壁体1〜6のうち少なくともいずれか一つの壁体1には、保冷剤10を収納すべき空間である保冷収納室1aが形成されており、前記保冷収納室1a内には、該保冷収納室1aが形成された壁体1の表面に沿った断熱板9と、前記壁体1より熱伝導率の高い金属板7と、が配置されており、前記断熱板9は、前記保冷収納室1aが形成された壁体1の厚さ方向において移動自在であることを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 複数の壁体1〜6を組み合わせて箱状に構成され、内部に収納室20aが形成された保冷収納容器20であって、前記複数の壁体1〜6のうち少なくともいずれか一つの壁体1には、保冷剤10を収納すべき空間である保冷収納室1aが形成されており、前記保冷収納室1a内には、該保冷収納室1aが形成された壁体1の表面に沿った断熱板9と、前記壁体1より熱伝導率の高い金属板7と、が配置されており、前記断熱板9は、前記保冷収納室1aが形成された壁体1の厚さ方向において移動自在であることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、保冷収納容器に関し、特に食品等保冷が必要な荷物の搬送に有用な保冷収納容器に関する技術である。
従来、鮮生食品や冷凍品等を搬送する際には、高い断熱性を有する部材からなる収納容器を用い、この容器内に搬送品と共に保冷剤を収納して保冷していた。しかし、このような収納容器は、搬送品と共に保冷剤を収納するため、保冷剤の温度によって搬送品の保冷温度が定まってしまい、冷蔵品の場合と冷凍品の場合において保冷温度を調整することが困難であった。従って、過度の冷却による品質の劣化や、冷却の不足による品質の劣化が生じるおそれがあった。
また、前記収納容器は、搬送品とともに保冷剤を直接収納容器内に収納するため、保冷剤と接する箇所と接しない箇所とで冷却のばらつきがあった。さらに、長時間の保冷に伴う保冷剤の補充により搬送品が外気と接触するため、保冷温度の急激な変化による鮮度低下、及び外気等の接触による衛生面での問題点があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、所定の保冷温度で継続的に収納物を保冷する保冷収納容器であって、前記保冷温度を容易に調整することができる技術を提供することを技術的課題とする。
本発明は、前記技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、本発明は、複数の壁体を組み合わせて箱状に構成され、内部に収納室が形成された保冷収納容器であって、前記複数の壁体のうち少なくともいずれか1つの壁体には、保冷剤を収納すべき空間である保冷収納室が形成されており、前記保冷収納室内には、該保冷収納室が形成された壁体の表面に沿った断熱板と、前記壁体より熱伝導率の高い金属板と、が配置されており、前記断熱板は、前記保冷収納室が形成された壁体の厚さ方向において移動自在であることを特徴とする。
本発明に係る保冷収納容器は、容器を構成する壁体に保冷収納室が形成されており、この保冷収納室に保冷剤を収納することで、収納室を保冷することができる。収納室と収納保冷室とが別々であるため、保冷剤が直接保冷すべき搬送品等に触れることがなく、保冷温度のばらつき、衛生上の問題を解決することができる。さらに、収納室と保冷収納室のうちいずれか一方のみを開閉することができるため、収納室を開けずに保冷剤を補充でき、収納室の温度変化を少なくすることができる。
また、保冷剤を収納する保冷収納室に配置される断熱板は保冷収納室に固定されておらず移動自在であるため、保冷収納室内における断熱板の配置位置を容易に異ならせることができる。断熱板の配置位置の変更、及びこれに伴って金属板、保冷剤の配置位置を変更することにより、収納室への保冷剤の冷熱の伝わり方を異ならせ、収納室の保冷温度を適宜に調整することができる。尚、前記断熱板及び金属板は、必要に応じて複数設けてもよく、配置、厚さ、枚数等によって適宜に保冷温度の調整を行うことができる。
本発明に係る断熱板は、熱伝導率の低い材質からなる板状のものであれば良く、種々の
材料を用いることができ、例えば、弾性を有するポリエチレンフレタート,ポリエチレン,ポリプロピレン,ウレタン等の発泡材が挙げられる。また、前記金属板は、壁体より高い熱伝導性を有する板状のものであれば良く、例えば、熱伝導性、強度ともに高いアルミを好適に用いることができる。前記金属板が壁体より高い熱伝導性を備えることにより、保冷剤の冷熱を効率よく収納室に伝えることができ、冷却効果を高めることができる。加えて、前記壁体は、種々の材質が適用可能であり、特に制限は伴わないが、収納室を効率よく保冷するため前記断熱板のような熱伝導性の低い材質で構成することが望ましい。
材料を用いることができ、例えば、弾性を有するポリエチレンフレタート,ポリエチレン,ポリプロピレン,ウレタン等の発泡材が挙げられる。また、前記金属板は、壁体より高い熱伝導性を有する板状のものであれば良く、例えば、熱伝導性、強度ともに高いアルミを好適に用いることができる。前記金属板が壁体より高い熱伝導性を備えることにより、保冷剤の冷熱を効率よく収納室に伝えることができ、冷却効果を高めることができる。加えて、前記壁体は、種々の材質が適用可能であり、特に制限は伴わないが、収納室を効率よく保冷するため前記断熱板のような熱伝導性の低い材質で構成することが望ましい。
本発明に係る保冷収納容器は、前記金属板が断熱板より収納室側に配置されており、金属板と断熱板との間に保冷剤が収納されることを特徴としても良い。前記構成の保冷収納容器によれば、保冷すべき収納室側に金属板に配置されるため、保冷剤の冷熱は収納室に伝わる。一方、収納容器の外側に断熱板が配置されるため、保冷剤の冷熱は容器の外側に放射しにくくなる。従って、金属板と断熱板の間に配置される保冷剤の冷熱を効率よく、保冷すべき収納室に伝えることができる。この保冷収納容器は、特に冷凍品を収納する場合等収納室の温度をより低く保ちたい場合に好適である。
また、本発明に係る保冷収納容器は、前記金属板が断熱板より前記収納室側に配置されており、前記断熱板は、前記保冷剤より前記収納室側に配置されることを特徴としても良い。前記構成の保冷収納容器によれば、保冷すべき収納室側に金属板と断熱板が配置されているため、前述した容器外側に断熱板が配置された保冷収納容器と比較して、保冷剤の冷熱を抑えた状態で収納室に伝えることができる。従って、前述した収納容器と比較して、収納室の保冷温度を若干高めにすることができる。この保冷収納容器は、特に冷蔵品を収納する場合等収納室の温度を過度に低くしたくない場合に好適に用いることができる。
さらに、本発明に係る保冷収納容器は、前記壁体の前記収納室側の表面に前記金属板および/または複数の貫通穴が形成された通気板が配置されていることが望ましい。壁体の収納室側の表面に金属板を配置することにより、保冷剤の冷熱を効率よく収納室に伝えることができる。加えて、金属板を複数の壁体に設けることにより、収納室における熱伝導効率が向上し、収納室内の温度を均一にすることができる。また、前記通気板を配置することにより、前記保冷剤の冷熱をさらに収納室に効率よく伝えることができる。すなわち、通気板に複数の貫通穴が形成されていることにより、収納室と保冷収納室との通気性が向上し、これに伴い熱効率も向上する。
加えて、本発明に係る保冷収納容器は、前記保冷収納室が形成された壁体に前記保冷収納室を開閉するための蓋体が設けられており、この蓋体が保冷収納容器の外側に配置されていることを特徴とすることが望ましい。前記構成の蓋体を設けることにより、保冷収納容器の外から保冷収納室を開閉することができる。保冷剤を補充する際には、収納室を開けることなく補充できるため、収納室の温度上昇を防ぐことができる。
また、本発明に係る保冷収納容器に用いる保冷剤は、ドライアイスであることが望ましい。本発明に係る保冷収納容器には、種々の保冷剤を用いることでき、例えば袋に収納された蓄冷体を用いることもできる。しかし、このような蓄冷体を用いて荷物の配送等を行うと、搬送後に蓄冷体の回収が必要となり、搬送作業が煩雑となることもある。これに対して前記ドライアイスは気化するため、搬送後の回収等の手間を省くことができる。また、ドライアイスと同様、氷を用いても回収の手間を省くことができるが、氷は気化せず液化するため、保冷収納室及び収納室に水が溜まり、収納物が濡れてしまうおそれがある。このような観点から、本発明に用いる保冷剤としてドライアイスを好適に用いることができる。尚、ドライアイスは、その温度が低く、収納室が冷えすぎてしまうこともあるため、収納室と保冷剤の間に前記断熱板を配置する等して収納室の温度調整を適宜に行うことが望ましい。
さらに、本発明に係る保冷収納容器は、前記断熱板および/または金属板の保冷剤と接する面に該断熱板および/又は金属板の表面より高い摩擦係数を有する摩擦部材が配置されていることを特徴としても良い。本発明に係る保冷収納容器は、前記保冷剤によって収納室を保冷するため、保冷収納室が形成された壁面を均一に冷却することが望ましい。しかし、保冷剤を収納する際に保冷剤を壁体に対して均等に配置しても、その後の保冷収納容器の移動、振動等により保冷剤が一定箇所に偏ってしまうおそれがある。保冷剤が一箇所に偏ると、収納物が均一に冷却されず、食品等においては鮮度が低下してしまうこともある。そのため、保冷剤と当接する前記断熱板及び金属板の表面に摩擦係数の高い摩擦部材を設け、保冷剤を定位置に定め、移動し難くすることが望ましい。すなわち、前記構成によって、収納室をより均一に冷却させることが可能となる。
また、本発明に係る保冷収納容器は、前記複数の壁体のうち少なくともいずれか一対の壁体がそれぞれ互いに平行な直線で分割され、この直線と直交する表面を有する一対の壁面は少なくとも三辺が着脱自在に固定されており、前記分割された壁体を分割部分で折り曲げ、前記着脱自在に固定された壁面の固定を解除することにより、折り畳むことができることを特徴とすることが望ましい。
前記構成によれば、前記一対の壁体は前記分割部分にて折り曲げることができ、直交する壁面は少なくとも一辺のみ隣接する壁面と固定しているため、箱状の収納容器を板状に折り畳むことが可能となる。このように、折り畳み可能であることにより、非使用時の保管スペースを低減させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、保冷収納室内に設けられた断熱板の配置位置を容易に異ならせることができるため、保冷剤による収納室の保冷効果を調整することができる。すなわち、保冷収納室内の断熱板、金属板、及び保冷剤の配置等を適宜に変更することにより、収納室の保冷温度を容易に調整することができる。また、収納室と保冷収納室とが別々に設けられているため、保冷剤が直接保冷すべき搬送品等に触れることがなく、保冷温度のばらつき、衛生上の問題を解決することができる。
以下、本発明に係る保冷収納容器20の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る保冷収納容器20の斜視図である。図2は、図1に示す保冷収納容器20の収納室20aを開口した状態を示した図である。保冷収納容器20は、発泡ポリエチレン製の六枚の壁体1〜6を組み合わせて箱状に構成されており、内部に収納室20aが形成されている。
前記六枚の壁体1〜6のうち図示にて上面に位置する壁体(保冷壁体)1には、保冷剤を収納すべき空間である保冷収納室1aが形成されており、図示にて手前に位置する壁体(扉壁体)は、上下に二分割2a,2bされており、前記収納室20aの開口部を開閉可能としている。保冷収納容器20は、前記保冷壁体1に形成された保冷収納室1内の保冷剤によって収納室20aを冷却及び保冷する。また、保冷壁体1の収納室20a側の表面には、複数の貫通穴が形成された通気板11(高密度ポリエチレンシート)が接着されている。また、他の壁体2〜6の収納室20a側の表面には、アルミ製の金属板7が接着されている。
次いで、前記保冷収納室1aの構成について詳細に説明する。図3は冷凍品収納時、図4は冷蔵品収納時のおける保冷壁体1の断面図をそれぞれ示している。保冷壁体1は、厚さ約100mmで矩形の枠板状に形成されており、この枠内の空間が保冷収納室1aとな
る。前記枠内の空間を囲むように保冷収納室1aの下端にはアルミ製の金属板7、上端には該保冷収納室1aを開閉させるための蓋体8がそれぞれ設けられている。金属板7と蓋体8によって前記枠内空間が閉塞され、保冷収納室1aが形成される。
る。前記枠内の空間を囲むように保冷収納室1aの下端にはアルミ製の金属板7、上端には該保冷収納室1aを開閉させるための蓋体8がそれぞれ設けられている。金属板7と蓋体8によって前記枠内空間が閉塞され、保冷収納室1aが形成される。
保冷収納室1aは、保冷壁体1の厚さ100mmから、前記金属板(約1mm)と蓋体(30mm)の厚さを除いた厚さ(約69mm)であり、その内部には、断熱板9と保冷剤としてのドライアイス10が配置される。断熱板9は、保冷壁体1に固定されておらず、保冷壁体1の厚さ方向において移動自在である。断熱板9の位置を適宜に変更することにより、収納室20aの保冷温度を調整することができる。
例えば、冷凍品を収納する際は、収納室20aの保冷温度を低く保つために、図3に示すような配置が好適である。図3に示す保冷壁体1は、ドライアイス10の冷熱が収納室に伝わりやすいように金属板7と断熱板9の間にドライアイス10が配置されている。この配置によれば、ドライアイス10の冷熱は、断熱板9より高い熱伝導率を有する金属板7に多く伝わる。また、断熱板9がドライアイス10よりも収納容器の外側に位置するため、ドライアイス10の冷熱は収納容器外側に放射しにくい。従って、ドライアイス10の冷熱は、金属板7を介して効率よく収納室20aに伝えられ、収納室20aの保冷温度を低く保持することができる。
一方、冷蔵品を収納する際は、冷凍品を収納する際と比較して収納室20aの温度を若干高めに保つことが望ましく、例えば、図4に示す配置が好適である。図4に示す保冷壁体1は、ドライアイス10の冷熱が過度に伝わらないように、金属板7とドライアイス10の間に断熱板9を配置する。この配置によれば、ドライアイス10の冷熱は断熱板9と金属板7とを介して収納室20aに伝わるため、冷熱が収納室20aに伝わりにくくなる。従って、図4に示す保冷壁体は、図3に示す保冷壁体より、若干高い保冷温度を保持することができる。
このように断熱板9等の配置位置を異ならせることにより、容易に収納室20aの保冷温度を調整することができる。尚、本実施の形態では、断熱板9として、約10mmの発泡ポリスチレンを用いたが、これに限定されず、熱伝導率の低い材質であれば他の材質を用いても良く、また、その枚数も一枚に限られず複数枚用いても良い。すなわち、収納室20aの保冷温度に応じて、適宜選択して用いることが望ましい。
加えて、前記蓋体8は、収納容器の外側に設けられているため、収納容器外から保冷収納室1aを開閉させることができる。従って、収納室20aを開けることなく、ドライアイス10を補充することができ、ドライアイス補充時における、衛生上の問題及び収納室の温度低下の問題を解決することができる。また、前記金属板7の収納室側の表面には、複数の貫通穴が形成された通気板11が接着されている(図2参照)。この通気板11により、ドライアイス10の冷熱が収納室20aに伝わりやすくなり、効率良く収納室を保冷することができる。加えて、前記金属板7の端面には、シーリング剤が施されている。このシーリング剤が施されていることにより、ドライアイス10の冷気が漏れにくくなり、保冷効果を高めることができる。
次いで、図4に示す保冷壁体1の断熱板9等の配置手順を図面に基づいて説明する。まず、保冷壁体1の蓋体8を開いた状態として、枠内に金属板7を設置し、金属板7の上部に断熱板9を載置する(図5参照)。次いで、断熱板9の上部にドライアイス10を均等に載置する(図6参照)。最後に、前記蓋体8を閉めることによって完了する。尚、本実施の形態では、断熱板9の上部に直接ドライアイス10を載置したが、必要に応じて、ドライアイス10の滑り止めとして、断熱板9とドライアイス10との間に摩擦部材を配置しても良い。また、必要に応じて、ドライアイス10の冷熱が収納容器外へ放射するのを
防ぐため、ドライアイス10の上部に断熱板を載置してもよい。
防ぐため、ドライアイス10の上部に断熱板を載置してもよい。
また、本実施の形態に係る保冷収納容器20は、使用時においては図1、図2に示すような箱状であるが、非使用時においては、設置スペースを節減するため折り畳むことができるように構成しても良い。次いで、折り畳み可能な保冷収納容器21について詳細に説明する。尚、折り畳み可能な保冷収納容器21は、前記保冷収納容器20と壁部1〜6の構成が若干異なるが、他はほぼ同様であるため、同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。
図7は、折り畳み可能な保冷収納容器21の斜視図であり、図8は、扉壁体2a,2bを開けた状態を示す保冷収納容器20である。保冷収納容器20を構成する壁体1〜6のうち一対の壁体5、6は、その中心5a,6aに沿って二分割されており(図9参照)、収納容器内側に折り畳み自在である。また、扉壁体2と対向する壁体4は、保冷壁体1の一辺と接合されており、他の隣接する壁体3,5,6とは着脱自在に接合されている。さらに、前記扉壁体2は、一片2aが保冷壁体1の一辺と接合され、他の隣接する壁体5,6とは着脱自在に接合されており、他片2bが壁体3の一辺と接合され、他の隣接する壁体5,6とは着脱自在である。
このように構成された保冷収納容器21の折り畳み方法を図面に基づいて説明する。まず、壁体4を底面とし、扉壁体2a,2bを開いた状態として、扉壁体2aを保冷壁体1の外周面に重ねて固定する(図10参照)。次いで、壁体4とこれに隣接する壁体3,5,6との接合を解除する。壁体4の壁体1と接合された一辺を軸として、壁体4を上方に回転させつつ持ち上げ、壁体1と重ね合わせた状態で固定する(図11参照)。一対の壁体5,6を分割された中心部5a,6aを軸として内側に折り曲げる。そして、壁体1と壁体3とを近づけるように押圧するによって、各壁体1〜6が密接し、保冷収納容器21は折り畳んだ状態となる(図12参照)。
尚、本実施の形態に係る保冷収納容器21は、容器全体を覆うようにポリエステル製のカバー材を備えており、このカバー材には固定部材12が設けられている。この固定部材12を固定することによって、折り畳んだ状態で保つことができ、非使用時の保冷収納容器21のスペースを縮減することができる。尚、使用時には前記手順を逆に行うことにより、保冷収納容器21を組み立てることができる。
以上のように本実施の形態に係る保冷収納容器によれば、容易に収納室20aの保冷温度を調整することができる。また、収納室20aと保冷収納室1aとが別々に設けられているため、直接保冷すべき搬送品等にドライアイス10が触れることがなく、保冷温度のばらつき、衛生上の問題を解決することができる。前記保冷壁体1の内面全体からドライアイス10の冷熱が放射されるとともに、他の壁体2〜6の内面に金属板7が設けられていることにより、ドライアイス10の冷熱が収納室20a全体に亘ってほぼ均一に伝わり、収納室20aを継続的に所定の温度で保冷することができる。
<実験例>
(実験目的)
本発明に係る保冷収納容器の保冷効果を確認する実験を行った。
(実験概要)
試験方法:材質及び厚さの異なる断熱板を配置した保冷収納容器X,Yを用いて、外気温35度の場所で16時間に亘って収納室内4箇所のポイントにおける温度を測定した。
(保冷収納容器)
保冷収納容器の収納室容積:約390L
壁体(保冷壁体以外)の厚さ:50mm
保冷壁体の厚さ:100mm
保冷収納容器Xの断熱板:発泡ポリスエチレン10mm×1枚
保冷収納容器Yの断熱板:発泡ポリプロピレン5mm×3枚
保冷剤:ドライアイス15kg,断熱板と金属板との間に配置した。
収納室内の温度測定箇所:下記4点(図13参照)
A点:保冷壁体1と対向する壁体3の収納室10a側の表面における中央点
B点:保冷壁体の収納室20a側の表面における中央点
C点:壁体3から45cm上方,壁体6から10cm右の点
D点:壁体3から25cm上方,壁体6と壁体5との中間点
(実験目的)
本発明に係る保冷収納容器の保冷効果を確認する実験を行った。
(実験概要)
試験方法:材質及び厚さの異なる断熱板を配置した保冷収納容器X,Yを用いて、外気温35度の場所で16時間に亘って収納室内4箇所のポイントにおける温度を測定した。
(保冷収納容器)
保冷収納容器の収納室容積:約390L
壁体(保冷壁体以外)の厚さ:50mm
保冷壁体の厚さ:100mm
保冷収納容器Xの断熱板:発泡ポリスエチレン10mm×1枚
保冷収納容器Yの断熱板:発泡ポリプロピレン5mm×3枚
保冷剤:ドライアイス15kg,断熱板と金属板との間に配置した。
収納室内の温度測定箇所:下記4点(図13参照)
A点:保冷壁体1と対向する壁体3の収納室10a側の表面における中央点
B点:保冷壁体の収納室20a側の表面における中央点
C点:壁体3から45cm上方,壁体6から10cm右の点
D点:壁体3から25cm上方,壁体6と壁体5との中間点
(実験結果)
図14、図15は、それぞれ保冷収納容器X,Yを用いた実験における時間の経過に伴う温度変化を示したグラフである。6時間経過後、ドライアイスの重量は、保冷収納容器Xで6.8kgであり、保冷収納容器Yで5.35kgであった。図示するように、実験開始から約2時間30分経過後には、収納室内の全てのポイントにおいて温度0℃以下になり、約4時間経過時点での温度が16時間経過時点まで持続した。すなわち、時間の経過とともに若干の温度上昇はあるものの、その差異は微小であり、ドライアイスが残っている状態では効果が持続することがわかった。
図14、図15は、それぞれ保冷収納容器X,Yを用いた実験における時間の経過に伴う温度変化を示したグラフである。6時間経過後、ドライアイスの重量は、保冷収納容器Xで6.8kgであり、保冷収納容器Yで5.35kgであった。図示するように、実験開始から約2時間30分経過後には、収納室内の全てのポイントにおいて温度0℃以下になり、約4時間経過時点での温度が16時間経過時点まで持続した。すなわち、時間の経過とともに若干の温度上昇はあるものの、その差異は微小であり、ドライアイスが残っている状態では効果が持続することがわかった。
また、発泡ポリエスチレンは、発泡ポリプロピレンよりも断熱性が高いため、長時間一定温度を長時間保つ場合に適している。一方、発泡ポリプロピレンは、発泡ポリスエチレンより、熱伝導率が高いため、例えば、頻繁に収納部を開放して保冷温度が上昇した場合であっても、比較的早く一定の保冷温度まで冷却することができる。従って、頻繁に保冷収納容器を開閉する場合には、断熱板として発泡ポリプロピレンを用いることが望ましい。
1 保冷壁体
1a 保冷収納室
2 扉壁体
3〜6 壁体
7 金属板
8 蓋体
9 断熱板
10 ドライアイス
11 通気板
12 固定部材
20,21 保冷収納容器
20a 収納室
1a 保冷収納室
2 扉壁体
3〜6 壁体
7 金属板
8 蓋体
9 断熱板
10 ドライアイス
11 通気板
12 固定部材
20,21 保冷収納容器
20a 収納室
Claims (8)
- 複数の壁体を組み合わせて箱状に構成され、内部に収納室が形成された保冷収納容器であって、
前記複数の壁体のうち少なくともいずれか1つの壁体には、保冷剤を収納すべき空間である保冷収納室が形成されており、
前記保冷収納室内には、該保冷収納室が形成された壁体の表面に沿った断熱板と、前記壁体より熱伝導率の高い金属板と、が配置されており
前記断熱板は、前記保冷収納室が形成された壁体の厚さ方向において移動自在であることを特徴とする保冷収納容器。 - 前記金属板は、前記断熱板より前記収納室側に配置されており、
前記金属板と断熱板との間に保冷剤が収納されることを特徴とする請求項1に記載の保冷収納容器。 - 前記金属板は、前記断熱板より前記収納室側に配置されており、
前記断熱板は、前記保冷剤より前記収納室側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の保冷収納容器。 - 前記壁体の前記収納室側の表面には、前記金属板および/または複数の貫通穴が形成された通気板が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の保冷収納容器。
- 前記保冷収納室が形成された壁体には、前記保冷収納室を開閉するための蓋体が設けられており、
前記蓋体は、保冷収納容器の外側に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の保冷収納容器。 - 前記保冷剤は、ドライアイスであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の保冷収納容器。
- 前記断熱板および/または金属板の保冷剤と接する面には、該断熱板および/又は金属板の表面より高い摩擦係数を有する摩擦部材が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の保冷収納容器。
- 前記複数の壁体のうち少なくともいずれか一対の壁体は、それぞれ互いに平行な直線で分割され、この直線と直交する表面を有する一対の壁面は少なくとも三辺が着脱自在に固定されており、
前記分割された壁体を分割部分で折り曲げ、前記着脱自在に固定された壁面の固定を解除することにより、折り畳むことができることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の保冷収納容器。
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---|---|---|---|
JP2004191354A JP2006008231A (ja) | 2004-06-29 | 2004-06-29 | 保冷収納容器 |
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Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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