JP2006007927A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大型化を招くことなく車両搭載性に優れたブレーキ制御装置を提供すること。
【解決手段】 前輪側ブレーキ系統と、後輪側ブレーキ系統と、前記前輪側ブレーキ系統と前記後輪側ブレーキ系統を断接可能に開閉するシャットバルブとを有し、通常ブレーキ制御時には前記シャットバルブを閉状態として各系統を独立させ、1系統をマスタシリンダによってホイルシリンダを加圧するマニュアルブレーキ回路とし、他の系統をドライバの制動意志に応じてマスタシリンダとは別に設けられた液圧源からの圧力の供給によりホイルシリンダを加圧するバイワイヤブレーキ回路として構成し、少なくともABS制御時には、前記シャットバルブを開状態として各ブレーキ回路を連通させ、各系統のホイルシリンダにマスタシリンダからの圧力を作用させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数系統のブレーキ液圧を制御可能なブレーキ制御装置に関し、特に少なくとも1つのブレーキバイワイヤ制御系統を備えたブレーキ制御装置に関する。
車両に制動力を発生させるブレーキバイワイヤ制御として、特許文献1に記載の技術が開示されている。この技術では、バイワイヤ制御時にアキュムレータに蓄圧した圧力を利用して四輪のホイルシリンダを加圧することでブレーキバイワイヤ制御を達成している。この制御システムでは、車輪のスリップ率が大きくなったときにホイルシリンダの液圧を増減させる従来からのABS制御も実行される。アキュムレータを用いている点でABS制御時の減圧から増圧に切り換え時の液圧の立ち上がり応答性は確保できるものである。
特開2002−308078号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、四輪全てをアキュムレータの圧力を用いてホイルシリンダを加圧しているため、アキュムレータが大型化し、システム全体としても大型化することで車両搭載性の悪化を招いていた。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、大型化を招くことなく車両搭載性に優れたブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するため、本発明の車両制御装置は、前輪側ブレーキ系統と、後輪側ブレーキ系統と、前記前輪側ブレーキ系統と前記後輪側ブレーキ系統を断接可能に開閉するシャットバルブとを有し、通常ブレーキ制御時には前記シャットバルブを閉状態として各系統を独立させ、1系統をマスタシリンダによってホイルシリンダを加圧するマスタ加圧を行うマニュアルブレーキ回路とし、他の系統をドライバの制動意志に応じてマスタシリンダとは別に設けられた液圧源からの圧力の供給によりホイルシリンダを加圧するバイワイヤ制御を行うバイワイヤブレーキ回路として構成し、少なくともABS制御時には、前記シャットバルブを開状態として各ブレーキ回路を連通させ、各系統のホイルシリンダにマスタシリンダからの圧力を作用させることを特徴とする。
よって、ABS制御時にはマスタシリンダにより加圧することが可能となり、大きなアキュムレータを備えることなく応答性が高くコンパクトなブレーキ制御装置を提供することができる。
以下に、本発明を実施する最良の形態を実施例として図面に基づいて説明する。
まず、構成について図1を用いて説明する。実施例のブレーキ制御装置BUには、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサa1と、車輪速センサa2と、ブレーキペダルストロークを検出するストロークセンサa3が設けられている。また、ブレーキ制御装置BU内には各箇所における液圧を検出する複数の液圧センサP1,Pa,Pbが設けられている。ブレーキ制御装置BUから出力された液圧は、各車輪のホイルシリンダ14,15に供給され、所望の制動力を達成する。
図2はブレーキ制御装置BUの制御構成を表す図である。各種センサから検出されたセンサ値は、コントロールユニットCUに入力され、アクチュエータ群としてのアクチュエータユニットAUに駆動信号を出力し、各電磁弁及びモータ11の駆動制御を実行する。
図3はブレーキ制御装置の回路構成を表す図である。この回路図には、前輪側ブレーキ系統と後輪側ブレーキ系統が含まれ、各電磁弁は非通電の初期状態を表すものとする。
ドライバのブレーキペダル操作により圧力を発生するマスタシリンダ1には、A系統油路20a及びB系統油路20bが接続されている。基本的な油路構成はA系統及びB系統共に同様であり、各構成要素もa,bもしくはL,Rを付して区別しているため、A系統についてのみ説明する。
A系統油路20aには、マスタシリンダ1を上流側として下流側に向かって順に、ノーマルオープン比例制御型の第2減圧電磁弁3aと、ノーマルオープン型のシャットバルブ6aと、上流側に向かって吐出するポンプ12Rが設けられている。このポンプ12Rは、同型のポンプ12LがB系統油路20bにも設けられており、互いに1つのモータ11によって駆動される。A系統油路20a上であって、第2減圧電磁弁3aよりも上流側には、吸入油路27aが接続されている。また、第2減圧電磁弁3aとシャットバルブ6aとの間には左前輪系統油路21aが接続されている。また、シャットバルブ6aとポンプ12Rとの間には右後輪系統油路24aが接続されている。吸入油路27a上には、下流側に向かって順にノーマルクローズ型の第2増圧電磁弁2aと、ABSリザーバ13aが設けられている。
左前輪系統油路21a上には、上流側1のみ流れを許容するバイパス油路が併設されたノーマルオープン型の前輪側ABS増圧電磁弁7Lが設けられている。左前輪系統油路21aには油路22aが分岐し、左前輪ホイルシリンダ14Lと接続されている。左前輪系統油路21aと接続され油路22aよりも下流側には第2減圧油路23aが接続されている。この第2減圧油路23a上には、ノーマルクローズ型の前輪側ABS減圧電磁弁8Lが設けられている。
右後輪系統油路24a上には、上流側1のみ流れを許容するバイパス油路が併設されたノーマルオープン型の後輪側ABS増圧電磁弁9Rが設けられている。右後輪系統油路24aには油路25aが分岐し、右後輪ホイルシリンダ15Rと接続されている。右後輪系統油路24aと接続され油路25aよりも下流側には第2減圧油路26aが接続されている。この第2減圧油路26a上には、ノーマルクローズ比例制御型の後輪側ABS減圧電磁弁10Rが設けられている。
上記各油路及び電磁弁の構成については、B系統についても同様の構成が設けられており、L,Rの符号、もしくはa,bの符号が異なるのみであるため、説明を省略する。
吸入油路27a,27bの両油路間であって、第2増圧電磁弁2aとABSリザーバ13aの間、及び第2増圧電磁弁2bとABSリザーバ13bの間を接続する第1増圧油路28には、ノーマルクローズ型の第1増圧電磁弁4が設けられている。また、第2減圧油路26a,26bの両油路と下流側の流れのみ許容するチェック弁を介して接続された第1減圧油路29には、ノーマルクローズ型の第1減圧電磁弁5が設けられている。第1増圧油路28及び第1減圧油路29は、共にマスタシリンダ1と一体に設けられたリザーバタンク16と接続するリザーバ油路30と接続されている。
B系統油路20b上であって、マスタシリンダ1の直下には、マスタシリンダ圧センサP1が設けられている。尚、このセンサはA系統油路20aに設けてもよく、また、両方に設けても良い。左右後輪系統油路24a,24bに接続された油路25a,25bには後輪側ホイルシリンダ圧を検出するホイルシリンダ圧センサPa,Pbが設けられている。
(前輪側ブレーキ系統及び後輪側ブレーキ系統について)
次に、上記油路構成に基づく前輪側ブレーキ系統及び後輪側ブレーキ系統について説明する。イグニッションがONとされると、まずシャットバルブ6a,6bを閉じ、前輪側ブレーキ系統と後輪側ブレーキ系統に分割する。前輪側ブレーキ系統はマスタシリンダ1を液圧源とし、ドライバのブレーキペダル操作によって発生したマスタシリンダ圧は、前輪側の左右ホイルシリンダ14L,Rに作用する(マスタ加圧を行うマニュアルブレーキ回路)。後輪側ブレーキ系統はポンプ12R,12Lを液圧源とし、ドライバのブレーキペダル操作によって発生したマスタシリンダ圧もしくは図外のストロークセンサ等から検出された値に基づいて後輪側制動力を演算し、モータ11を駆動する。ポンプ12L,12Rにより発生した液圧は後輪側の左右ホイルシリンダ15L,Rに作用する(ブレーキバイワイヤブレーキ回路)。以下、各制動作用における増圧・減圧作用を説明する。
〔前輪側ブレーキ系統における通常制動作用〕
・増圧時
マスタシリンダ圧が増圧されると、A系統油路20a及びB系統油路20bにそれぞれ同じ液圧が作用し、第2減圧電磁弁3a,bを介して前輪系統油路21a,bに供給される。次に、ABS増圧電磁弁7L,Rを介して油路22a,bから前輪側ホイルシリンダ14L,Rを増圧する。
・減圧時
マスタシリンダ圧が減圧されると、増圧時と同じ経路をたどって前輪側ホイルシリンダ14L,Rを減圧する。このとき、ABS増圧電磁弁7L,Rに設けられたバイパス油路を通って素早い減圧を達成する。
〔後輪側ブレーキ系統における通常制動作用〕
・増圧時
後輪側制動力が演算され増圧指令が出力されると、第1増圧電磁弁4を開き、モータ11が駆動する。このとき、リザーバタンク16からリザーバ油路30,第1増圧油路28,吸入油路27a,bを介してブレーキ液を吸入しポンプ12L,Rによって液圧が発生する。この液圧は後輪系統油路24a,bに供給され、後輪側のABS増圧電磁弁9L,Rを介して油路25a,bから後輪側ホイルシリンダ15L,Rを増圧する。
・減圧時
後輪側制動力が演算され減圧指令が出力されると、モータ11の駆動を停止する。このとき、モータ11の慣性力を考慮して第1増圧電磁弁4は閉じても良いし、もしくは後輪側ABS増圧電磁弁9L,Rを閉じても良い。次に、第1減圧電磁弁5を開き、後輪側ABS減圧電磁弁10L,Rを開くことでホイルシリンダ内の液圧を第2減圧油路26a,第1減圧油路29,リザーバ油路30を介してリザーバタンク16に環流する。尚、後輪側ABS減圧電磁弁10L,Rは比例制御型であるため、例えばPWM制御により静粛性を確保して徐々に減圧することも可能である。
上記ブレーキ制御装置の構成に基づいて、コントロールユニットCUのブレーキ制御処理について説明する。図4はブレーキ制御処理を表すフローチャートである。
ステップ101では、車輪速センサa2から車輪スリップの検知の有無を判断し、車輪スリップが検知されたときはステップ102へ進み、それ以外はステップ104へ進む。
ステップ102では、VDC・TCSモードに入りシャットバルブ6を開く。
ステップ103では、VDC・TCS制御によるブレーキ制御を実行する。
ステップ104では、ストロークセンサa3,液圧センサP1,Pa,Pb等からドライバの制動意志の有無を検知する。
ステップ105では、通常ブレーキモードとして前輪側ブレーキ系統をマスタ加圧によるマニュアルブレーキモードとし、後輪側ブレーキ系統をブレーキバイワイヤ制御モードに設定する。
ステップ106では、ドライバの制動解除意志の有無を検知し、制動解除意志があるときはステップ113へ進み、それ以外はステップ107へ進む。
ステップ107では、車輪ロックの検知有無を判断し、車輪がロックされているときはステップ109へ進み、それ以外はステップ108へ進む。
ステップ108では、車両が停止しているかどうかを判断し、車両停止時はステップ113へ進み、それ以外はステップ105へ戻り、通常ブレーキモードを継続する。
ステップ109では、ABSモードに入りシャットバルブ6を開く。
ステップ110では、ABS制御によるブレーキ制御を実行する。
ステップ111では、ドライバの制動解除意志の有無を検知し、制動解除意志があるときはステップ113へ進み、それ以外はステップ112へ進む。
ステップ112では、車両が停止しているかどうかを判断し、車両停止時はステップ113へ進み、それ以外はステップ107へ進み車輪ロックの検知を再度実行する。
ステップ113では、ブレーキシステムを解放する。
〔ABS制御時における制動作用〕
次に、ABS制御時における制動作用について説明する。ドライバのブレーキペダル操作によりマスタシリンダ圧が高まり、車輪のロックが検出されると、シャットバルブ6a,bを開く。このとき、モータ11は停止し、第1増圧電磁弁4及び第1減圧電磁弁5は閉じた状態(ノーマル状態)とし、第2増圧電磁弁2a,bを閉じた状態(ノーマル状態)とする。これにより、マスタシリンダ1を液圧源とする4輪制動クローズ回路が構成される。よって、後輪側のホイルシリンダ15L,Rにもマスタシリンダ圧が作用する。
・ABS減圧作用
車輪のロックが検出され、対象車輪のホイルシリンダ圧を減圧する場合、前輪側ABS増圧電磁弁7L,Rもしくは後輪側ABS増圧電磁弁9L,Rを閉じ、前輪側ABS減圧電磁弁8L,Rもしくは後輪側ABS減圧電磁弁10L,Rを開くことで減圧する。減圧によりホイルシリンダから流出したブレーキ液は第2減圧油路23a,bもしくは26a,bを介してABSリザーバ13a,bに貯留され、必要に応じてモータ11を駆動することによりABSリザーバ13a,bのブレーキ液をマスタシリンダ1側に環流する。
すなわち、ABS制御時は、後輪側にもマスタシリンダ圧を作用させると共に、減圧されたブレーキ液をポンプ12R,Lによってマスタシリンダ1側に環流させるため、ブレーキ液の収支は保たれ、ブレーキペダルストロークに影響を与えることはない。
・ABS保持作用
対象車輪のホイルシリンダ圧を保持する場合は、前輪側ABS減圧電磁弁8L,Rもしくは後輪側ABS減圧電磁弁10L,Rを閉じることで保持する。
・ABS増圧作用
対象車輪のホイルシリンダ圧を増圧する場合は、前輪側ABS増圧電磁弁7L,Rもしくは後輪側ABS増圧電磁弁9L,Rを開き、前輪側ABS減圧電磁弁8L,Rもしくは後輪側ABS減圧電磁弁10L,Rを閉じ、マスタシリンダ1の液圧を作用させることで増圧する。
〔TCS・VDC制御時における制動作用〕
次に、TCS・VDC制御時における制動作用について説明する。ドライバのブレーキペダル操作にかかわらず車輪のスリップが検出されると、TCS制御モードとなり、シャットバルブ6a,bを開く。このとき、第1増圧電磁弁4及び第1減圧電磁弁5は閉じた状態(ノーマル状態)とする。これにより、4輪制動クローズ回路が構成される。次に、第2増圧電磁弁2a,bを開き、第2減圧電磁弁3a,bを閉じ、モータ11を駆動することでマスタシリンダ1内のブレーキ液を第2増圧電磁弁2a,2bを経由して吸入しポンプ12L,Rを液圧源として駆動する。次に、対象車輪の前輪側ABS増圧電磁弁7L,Rもしくは後輪側ABS増圧電磁弁9L,Rを開き、非対象車輪のABS増圧電磁弁7L,Rもしくは9L,Rを閉じ、対象車輪のホイルシリンダ圧のみを増圧する。
対象車輪のホイルシリンダ圧を保持する場合には、対象車輪のABS増圧電磁弁7L,Rもしくは9L,Rを閉じることで液圧を保持する。また、減圧時には、第2減圧電磁弁3a,bを開くことでマスタシリンダ1側へブレーキ液を環流させ減圧する。このときも、やはりマスタシリンダ1側に環流させるため、ブレーキ液の収支は保たれ、ブレーキペダルストロークに影響を与えることはない。また、VDC制御モードにおいても、同様の増圧減圧制御を行うことで、車両挙動安定制御等を実行できる。
(フェール時)
システム内に何らかのフェールが発生し、システムが遮断されると、後輪側のブレーキバイワイヤ機能が失われる。このときは、全ての電磁弁がノーマル状態(初期状態)となり、上述したようにシャットバルブ6a,bが開くことで4輪制動クローズ回路が構成される。よって、4輪全てにマスタシリンダ圧が作用するため通常の制動操作が可能である。
以上説明したように、実施例1のブレーキ制御装置にあっては、シャットバルブ6a,6bにより前輪側ブレーキ系統と後輪側ブレーキ系統に分割することで、前輪側はマスタシリンダによるマニュアルブレーキを達成し、後輪側はブレーキバイワイヤ制御を達成する。これにより、通常の制動作用時には、ドライバの踏力によって前輪側のホイルシリンダ圧のみ確保すればよいため、ブレーキブースタ等を設けた場合に小型化を図ることが可能となり、車両搭載性及び燃費の向上を図ることができる。
また、ドライバのブレーキペダルストロークは通常通り確保されるため、ストロークシミュレータ等を設けることなく後輪のブレーキバイワイヤ制御が可能となり、構成を簡略化することができる。
ABS制御時には、シャットバルブ6a,6bを開くことで、マスタシリンダ1に発生した高圧によって後輪側の増圧・保持・減圧制御を達成することが可能となり、大型のアキュムレータ等を用いることなく応答性の高いABS制御を達成できる。尚、このときは上述したように4輪制動クローズ回路が構成されているため、通常はブレーキバイワイヤ制御が行われる後輪側にブレーキ液を供給したとしてもブレーキ液量の収支が確保される。よって、ペダルストロークに影響を与えることがない。
シャットバルブ6a,6bがノーマルオープン型とされているため、フェール発生時にブレーキバイワイヤ制御が達成できなくなったとしても、確実に4輪制動クローズ回路を達成することが可能となり、マスタシリンダ1の液圧によって4輪の制動力を確保することができる。
TCS・VDC制御時には、シャットバルブ6a,6bを開き、第2減圧電磁弁3a,3bを閉じ、第2増圧電磁弁2a,2bを開くことで、ポンプ12L,Rを液圧源とする4輪制動クローズ回路を構成することが可能となる。また、対象車輪のABS増圧電磁弁を開き、非対象車輪のABS増圧電磁弁を閉じることで、ドライバの制動意志にかかわらず対象車輪に対する増圧を達成することができる。尚、このときもマスタシリンダ1からブレーキ液を吸入し、ポンプ12L,Rによる増圧を達成するため、ブレーキ液量の収支が確保される。よって、ペダルストロークに影響を与えることがない。
次に、実施例2について図5を用いて説明する。基本的な構成は実施例1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。実施例1では後輪側ブレーキ系統においてブレーキバイワイヤ制御を実行する際、増圧制御におけるポンプ12L,Rの吸入油路27a,bとリザーバタンク16との断接を第1増圧電磁弁4の1つのみで行っていた。また、同様に、減圧制御における後輪側ホイルシリンダ15L,Rから減圧されたブレーキ液のリザーバタンク16への環流回路の断接を第1減圧電磁弁5の1つのみで行っていた。
これに対し、実施例2のブレーキ制御装置では、左右後輪のホイルシリンダ15L,Rへの増圧を行う電磁弁として、右後輪用第1増圧電磁弁4aと、左後輪用第1増圧電磁弁4bの2つを備えることとした。また、減圧を行う電磁弁として、ノーマルクローズ比例制御型の右後輪用第1減圧電磁弁5a及び左後輪用第1減圧電磁弁5bの2つを備えることとした。更に、この変更に伴い、後輪用ABS減圧電磁弁10L’,R’をノーマルクローズ比例制御型の電磁弁から単なるオンオフ弁(前輪側と同じタイプ)に変更した。その他の変更点としては、第2減圧電磁弁3a’,3b’をノーマルオープン比例制御型の電磁弁から単なるオンオフ弁(第2増圧電磁弁と同じタイプ)に変更した。
ブレーキバイワイヤ制御時には、後輪用ABS減圧電磁弁10L’,R’を使用せず、第1減圧電磁弁5a,bを用いて減圧することで、PWM制御による静粛性の高い減圧が可能となる。また、ABS制御時やVDC・TCS制御時には、第1減圧電磁弁5a,5bを閉じ、後輪用ABS減圧電磁弁10L’,R’を用いて減圧制御を実行する。これにより、従来から使用されているABS制御時における制御ロジック(DUTY制御による指令値)をそのまま使用して前輪・後輪共にABS・TCS・VDC制御を達成することが可能となる。尚、それ以外の作用については、実施例1と同様であるため説明を省略する。
また、第1増圧電磁弁4a,bをそれぞれの吸入回路27a,bに独立して設けたため、左右独立にブレーキ液圧を供給することができる。例えば、右後輪にのみブレーキ液を供給したいときは、第1増圧電磁弁4aを開き、第1増圧電磁弁4bを閉じることで、ポンプ12Rのみが液圧源となる。このとき、モータ11の駆動によりポンプ12Lも駆動するが、空回りするだけであり、液圧は発生しない。よって、モータ負荷を軽減することが可能となり、電力消費量の抑制を図ることができる。
以上、各実施例について説明してきたが、本実施例の構成を例えば前方車両との車間距離に基づいて自動的に制動力を発生する所謂自動ブレーキに適用しても容易に達成することができる。
実施例1のブレーキ制御装置を備えた車両の全体システム図である。 実施例1のコントロールユニットの構成を表すブロック図である。 実施例1のブレーキ制御回路を表す回路図である。 実施例1のブレーキ液圧制御処理を表すフローチャートである。 実施例2のブレーキ制御回路を表す回路図である。
符号の説明
1 マスタシリンダ
2a,2b 第2増圧電磁弁
3a,3b 第2減圧電磁弁(比例制御型)
3a’,3b’ 第2減圧電磁弁(オンオフ型)
4,4a,4b 第1増圧電磁弁
5 第1減圧電磁弁(オンオフ型)
5a,5b 第1減圧電磁弁(比例制御型)
6a,6b シャットバルブ
7L,7R 前輪側ABS増圧電磁弁
8L,8R 前輪側ABS減圧電磁弁
9L,9R 後輪側ABS増圧電磁弁
10L,10R 後輪側ABS減圧電磁弁(比例制御型)
10L’,10R’ 後輪側ABS減圧電磁弁(オンオフ型)
11 モータ
12L,12R ポンプ
13a,13b ABSリザーバ
16 リザーバタンク

Claims (3)

  1. 前輪側ブレーキ系統と、後輪側ブレーキ系統と、前記前輪側ブレーキ系統と前記後輪側ブレーキ系統を断接可能に開閉するシャットバルブとを有し、
    通常ブレーキ制御時には前記シャットバルブを閉状態として各系統を独立させ、1系統をマスタシリンダによってホイルシリンダを加圧するマスタ加圧を行うマニュアルブレーキ回路とし、他の系統をドライバの制動意志に応じてマスタシリンダとは別に設けられた液圧源からの圧力の供給によりホイルシリンダを加圧するバイワイヤ制御を行うバイワイヤブレーキ回路として構成し、
    少なくともABS制御時には、前記シャットバルブを開状態として各ブレーキ回路を連通させ、各系統のホイルシリンダにマスタシリンダからの圧力を作用させることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ制御装置において、
    前記シャットバルブは、ノーマルオープンバルブであることを特徴とするブレーキ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のブレーキ制御装置において、
    前記液圧源とリザーバタンクと連通する第1増圧油路と、該第1増圧油路に設けられた第1増圧電磁弁と、マスタシリンダと連通する吸入油路と、該吸入油路に設けられた第2増圧電磁弁と、バイワイヤ制御減圧時にブレーキ液をリザーバタンクに環流させる第1減圧油路と、該第1減圧油路に設けられた第1減圧電磁弁と、
    を設け、
    バイワイヤ制御時には第1増圧電磁弁を開状態、第2増圧電磁弁を閉状態としてリザーバタンクから吸入する一方、ドライバのブレーキ意志によらない車両運動制御時には前記第1増圧電磁弁を閉状態、前記第2増圧電磁弁を開状態、前記シャットバルブを開状態、前記第1減圧電磁弁を閉状態とすることを特徴とするブレーキ制御装置。
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