JP2005219725A - ブレーキ液圧制御回路 - Google Patents

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Masanori Hara
正憲 原
Takaaki Eguchi
孝彰 江口
Hiroshi Tsunehara
弘 恒原
Akihiro Ito
明弘 伊藤
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Abstract

【課題】マスターシリンダ液圧による機械式車輪ブレーキ系と、別の圧力源からの液圧による電子式車輪ブレーキ系とを具えた制動装置において、後者のブレーキ系による制動不能時に対応車輪をマスターシリンダ液圧で制動可能にする。
【解決手段】マスターシリンダ液圧Pmは弁18L,18R、15FL,15FRを経て左右前輪3FL,3FRに達しこれらを制動する。圧力源9Rからのポンプ圧Pprは開度制御下の弁15RL,15RRを経て左右後輪3RL,3RRに達しこれらを制動する。後輪ブレーキ液圧Prl,Prrは、弁15RL,15RR、16RL,16RRの開度制御により目標値となるよう制御する。後輪ブレーキ液圧Prl,Prrを発生し得ない故障時は弁27L,27Rを開くことで、前輪3FL, 3FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmを後輪3RR, 3RLにも向かわせ、これにより上記の故障時も4輪制動を補償する。
【選択図】図25

Description

本発明は、ブレーキ液圧制御回路、特に、ブレーキ液圧を電子制御可能にしたブレーキ液圧制御回路に関するものである。
自動ブレーキや左右制動力差制御により車両の挙動を動的制御する要求や、車輪の制動ロックを防止するアンチスキッド制御の電子化要求などのため、ブレーキ液圧を電子制御可能にした様々なブレーキ液圧制御回路が考案されたり、実用化されている。
かかるブレーキ液圧を電子制御可能にしたブレーキ液圧制御回路としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが知られている。
つまり、ブレーキペダルの踏み込みに応動するマスターシリンダからの液圧を車輪のホイールシリンダへ供給するブレーキ液圧回路中に、上記の電子制御に際して閉じるマスターカット弁を挿置し、マスターシリンダのリザーバ内における作動液を媒体として吐出するポンプ、これを駆動する電動モータ、およびポンプからの作動液を蓄圧するアキュムレータで構成された圧力源を設ける。
上記の電子制御に際しては、マスターカット弁を閉じておき、上記圧力源のアキュムレータ内圧により増圧弁を介しホイールシリンダ内のブレーキ液圧を増圧したり、減圧弁を介しホイールシリンダ内のブレーキ液圧を減圧することで、マスターシリンダ液圧とは別個にブレーキ液圧を電子制御することができる。
特開2000−168536号公報
ところで、上記のようにして電子制御可能としたブレーキ液圧制御回路にあっては、ブレーキ液圧の電子制御中も通常通りのブレーキペダルフィーリングが必要であることから、マスターカット弁およびマスターシリンダ間のブレーキ液圧回路に、運転者が通常通りのブレーキペダルフィーリングを感じ得るようにしたストロークシュミレータを接続して設ける必要がある。
このストロークシュミレータは、部品点数の増大によりコスト上の不利益を招き、当該ストロークシュミレータが特に、通常通りのブレーキペダルフィーリングを発生させるチューニングに多大の工数と複雑な構成を必要とすることから、コストアップの大きな要因となる。
本発明は、従来のようにストロークシュミレータを必要とすることなく、従って、少ない部品点数で安価にブレーキ液圧の電子制御化が可能となるようにしたブレーキ液圧制御回路を提供することを目的とする。
この目的のため本発明によるブレーキ液圧制御回路は、請求項1に記載のごとく、
運転者の制動操作力を入力されるマスターシリンダから出力されたマスターシリンダ液圧に応動して機械的に車輪を制動する第1ブレーキ系と、
別の圧力源からの液圧に応動して別の車輪を制動する第2ブレーキ系とを具備した構成とする。
かかる本発明のブレーキ液圧制御回路によれば、第1ブレーキ系がマスターシリンダ液圧に応動して機械的に車輪を制動するものであるため、運転者がマスターシリンダに制動操作力を入力する時に操作するブレーキペダルの操作フィーリングを、ストロークシュミレータなど何らの付加部品の追加なしに実現させ得て、少ない部品点数で安価にブレーキ液圧の電子制御が可能である。
ところで、かかるマスターシリンダ液圧による機械式の第1ブレーキ系と、別の圧力源からの液圧による第2ブレーキ系とよりなるブレーキ液圧制御回路にあっては、第2ブレーキ系の制御系(ポンプや弁)が固着故障したり、該制御系の電源自身や電源回路が故障して動作不能になった時、第2ブレーキ系に係わる車輪が制動制御不能になる。
この場合、車両としては第1ブレーキ系に係わる車輪の制動のみにより、運転者の制動操作力に対応した制動力で制動され得るが、第1ブレーキ系に係わる車輪の制動のみであることから、以下のような問題を生ずる。
特に第1ブレーキ系に係わる車輪が、左右前輪であったり、左右後輪であったりする場合、前2輪のみの制動により、または、後2輪のみの制動により、車両制動時の挙動が不安定になる虞がある。
また第1ブレーキ系に係わる車輪が、左前輪および右後輪であったり、右前輪および左後輪であったりする場合においても、程度の差はあれ車両制動時の挙動が不安定になる虞があるという問題を生ずる。
そこで本発明のブレーキ液圧制御回路は、第2ブレーキ系の制御系が故障したり、該制御系の電源自身や電源回路が故障して、第2ブレーキ系に係わる車輪が制動不能になった場合においても、該第2ブレーキ系に係わる車輪をマスターシリンダ液圧により制動可能にして上記の問題を解消するため更に、請求項1に記載のごとく、
前記した第1ブレーキ系と第2ブレーキ系との間に連通路を設け、この連通路に、第2ブレーキ系が故障したとき開いて該第2ブレーキ系に係わる車輪をマスターシリンダ液圧により制動可能にする第2ブレーキ系制動補償弁を挿置したものである。
かかる本発明のブレーキ液圧制御回路によれば、第1ブレーキ系はマスターシリンダ液圧に応動して機械的に車輪を制動することから、当該車輪を運転者の制動操作力に応じた制動力で機械的に制動することができる。
一方で第2ブレーキ系は、別の圧力源からの液圧に応動して別の車輪を制動するため、当該車輪の制動力を任意に電子制御することができる。
そしてこの際、第1ブレーキ系自身がストロークシュミレータの用をなすため、第1ブレーキ系にストロークシュミレータを付加しないでも、通常通りのブレーキペダル操作フィーリングを損なうことなく第1ブレーキ系の制動状態を検出しつつ第2ブレーキ系の電子制御が可能であるから、少ない部品点数で安価に当該電子制御が可能となってコスト上大いに有利である。
他方で本発明のブレーキ液圧制御回路によれば、第2ブレーキ系の故障時に第2ブレーキ系制動補償弁が開いて第1ブレーキ系と第2ブレーキ系との間における連通路を開通させることから、第2ブレーキ系に係わる車輪をマスターシリンダ液圧により制動することができ、
第2ブレーキ系の故障時に、第1ブレーキ系に係わる車輪だけでなく第2ブレーキ系に係わる車輪をも制動可能となって、第2ブレーキ系の故障時に車両制動挙動が不安定になる虞があるという前記の問題を解消することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のー実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、1は、運転者が踏み込んで制動操作力を付与するブレーキペダル、2は、ブレーキペダル1からの制動操作力を入力されるマスターシリンダである。
ブレーキペダル1からの制動操作力は、負圧式や、正圧式や、油圧式を可とする倍力装置(図示せず)を介して倍力下にマスターシリンダ2へ入力する。
マスターシリンダ2はタンデムマスターシリンダとし、該マスターシリンダ2は制動操作力により内部ピストンカップを押し込まれる時、リザーバ2aからの作動液を媒体として2個の液圧出口2L,2Rより、制動操作力に対応したマスターシリンダ液圧Pmを出力するものとする。
マスターシリンダ2の2個の液圧出口2L,2Rから、左右前輪3FL,3FRの制動ユニット(ドラムブレーキやディスクブレーキ等)4FL,4FRまで、ブレーキ配管5L,5Rを延在させて設け、これら独立した2系統により機械的な前輪用の第1ブレーキ系6を構成する。
左右後輪3RL,3RRの制動ユニット(ドラムブレーキやディスクブレーキ等)4RL,4RRは、マスターシリンダ2とは別の圧力源9を具え、この圧力源9をポンプ10およびモータ11で構成する。
モータ11により駆動されるポンプ10は、プランジャポンプやギヤポンプ等の任意のものとすることができ、ポンプ入口でドレン回路17と接続している。
このポンプ10は、リザーバ2a内の作動液をポンプ入口から吸入してポンプ出口回路12に吐出し、これからの吐出作動液を媒体とするポンプ液圧Pprにより左右後輪3RL,3RRを制動するものとする。
これがためポンプ出口回路12は、ブレーキ配管13L,13Rを介して左右後輪3RL,3RRの制動ユニット4RL,4RRに接続し、これら独立した2系統により後輪用の第2ブレーキ系14を構成する。
以下、前輪用の第1ブレーキ系6および後輪用の第2ブレーキ系14を順次詳述する。
先ず、第1ブレーキ系6を成す左右前輪ブレーキ配管5L,5Rには、左右前輪のブレーキ液圧Pfl,Pfrを個々に制御可能にする第1増圧弁15FL,15FRおよび第1減圧弁16FL,16FRを設ける。
増圧弁15FL,15FRは常開の電磁弁としてブレーキ配管5L,5R中に挿入し、増圧弁15FL,15FRが電磁力を増大されて開度を減じられるにつれ、ブレーキ配管5L,5Rの開通度が低下されるものとする。
減圧弁16FL,16FRは、電磁力の増大につれ開度を増大される常閉の電磁弁とし、増圧弁15FL,15FRおよび制動ユニット4FL,4FR間におけるブレーキ配管部分と、リザーバ2aに至るドレン回路17との間に接続して設ける。
増圧弁15FL,15FRとマスターシリンダ2との間におけるブレーキ配管5L,5Rの部分にはマスターカット弁18L,18Rを挿置する。
これらマスターカット弁18L,18Rはそれぞれ常開の電磁弁とするが、
上記した増圧弁15FL,15FRおよび減圧弁16FL,16FRによる左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの個別制御中は、左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrをマスターシリンダ液圧Pmよりも高くする制御であればマスターカット弁18L,18RをONにより閉じておく必要があるが、
左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrをマスターシリンダ液圧Pm以下の範囲内で調圧する制御であればマスターカット弁18L,18RをOFFにより開いておいてもよいし、ONにより閉じておいてもよい。
マスターカット弁18L,18Rとマスターシリンダ2との間におけるブレーキ配管5L,5Rの部分には圧力センサ19L,19Rを接続して設け、これら圧力センサ19L,19Rによりマスターシリンダ液圧Pmを検出する。
また、増圧弁15FL,15FRと制動ユニット4FL,4FRとの間におけるブレーキ配管5L,5Rの部分には圧力センサ20FL,20FRを接続して設け、これら圧力センサ20FL,20FRにより左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrを検出する。
次に後輪用の第2ブレーキ系14を詳述するに、第2ブレーキ系14を成す左右後輪ブレーキ配管13L,13Rには、左右後輪のブレーキ液圧Prl,Prrを、少なくとも第1ブレーキ系6による制動状態の検出結果に応じて後述のごとく個々に制御可能にする第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRを設ける。
増圧弁15RL,15RRは常開の電磁弁としてブレーキ配管13L,13R中に挿入し、増圧弁15RL,15RRが電磁力を増大されて開度を減じられるにつれ、ブレーキ配管13L,13Rの開通度が低下されるものとする。
減圧弁16RL,16RRは、電磁力の増大につれ開度を増大される常閉の電磁弁とし、増圧弁15RL,15RRおよび制動ユニット4RL,4RR間におけるブレーキ配管部分と、リザーバ2aに至るドレン回路17との間に接続して設ける。
ポンプ吐出回路12またはこれから分岐するブレーキ配管13L,13Rに圧力センサ21を接続して設け、この圧力センサ21により圧力源9からのポンプ吐出液圧Pprを検出する。
また、増圧弁15RL,15RRと制動ユニット4RL,4RRとの間におけるブレーキ配管13L,13Rの部分には圧力センサ20RL,20RRを接続して設け、これら圧力センサ20RL,20RRにより左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrを検出する。
増圧弁15FLとマスターカット弁18Lとの間におけるブレーキ配管5Lの部分と、増圧弁15RRとポンプ吐出回路12との間におけるブレーキ配管13Rの部分とを通路22により相互に連通させ、
増圧弁15FRとマスターカット弁18Rとの間におけるブレーキ配管5Rの部分と、増圧弁15RLとポンプ吐出回路12との間におけるブレーキ配管13Lの部分とを通路23により相互に連通させ、
これら連通路22,23にはそれぞれ第1ブレーキ系6用の圧力源切替弁24L,24Rを挿置する。
これら圧力源切替弁24L,24RはそれぞれONにより閉じる常開電磁弁とするが、上記した増圧弁15FL,15FRおよび減圧弁16FL,16FRによる左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの個別制御時には圧力源切替弁24L,24RをOFFにより開通しておくものとする。
後輪ブレーキ配管13R(後輪ブレーキ配管13L、ポンプ吐出回路12でもよい)とドレン回路17との間に電磁調圧弁25を接続して設け、この電磁調圧弁25は電磁力に比例して開度を増大することによりポンプ10の吐出圧(圧力源9からの圧力)Pprを低下させるものとする。
ここでポンプ10の吐出圧(圧力源9からの圧力)Pprは、後輪ブレーキ液圧Prl,Prrをマスターシリンダ液圧Pmよりも高い圧力に調圧する必要があるとき以外はマスターシリンダ液圧Pmと同じ圧力に調圧し、後輪ブレーキ液圧Prl,Prrをマスターシリンダ液圧Pmよりも高い圧力に調圧する必要があるときのみマスターシリンダ液圧Pmよりも高い圧力にするものとし、
このような調圧が行われるよう圧力Pprの検出値をフィードバックしつつ電磁調圧弁25の開度を電子制御する。
第1ブレーキ系6を成す左右前輪ブレーキ配管5L,5Rのうち、第1増圧弁15FL,15FRおよび前輪制動ユニット4FL,4FR間における回路部分と、第2ブレーキ系14を成す右左後輪ブレーキ配管13R,13Lのうち、第2増圧弁15RR,15RLおよび後輪制動ユニット4RR,4RL間における回路部分との間にそれぞれ連通路26L,26Rを設け、これら連通路26L,26Rにそれぞれ、第2ブレーキ系14が故障したとき開いて第2ブレーキ系に係わる後輪3RR,3RLをマスターシリンダ液圧Pmにより制動可能にする第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rを挿置する。
第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rはそれぞれ常開の電磁弁とし、ソレノイドを滅勢された常態で対応する連通路26L,26Rを開通するが、ソレノイドの附勢によりONされるとき、対応する連通路26L,26Rを遮断するものとする。
ここで第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rは、第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じていなければ、ONして対応する連通路26L,26Rを遮断するが、第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じている場合、OFFして対応する連通路26L,26Rを開通するよう機能するものとする。
上記した本実施例になるブレーキ液圧制御回路の作用を次に説明する。
車両の制動を希望して運転者がブレーキペダル1を踏み込むと、マスターシリンダ液圧Pmが、開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび増圧弁15FL,15FRを経て制動ユニット4FL,4FRに、前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrとして達し、左右前輪3FL,3FRを制動することができる。
この間、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RはONして対応する連通路26L,26Rを遮断しておき、第1ブレーキ系6のマスターシリンダ液圧Pmが第2ブレーキ系14に向かうことのないようにする。
他方で左右後輪3RL,3RRの制動ユニット4RL,4RRには、圧力源9からのポンプ吐出圧Pprが配管13L,13Rおよび開状態の増圧弁15RL,15RRにより後輪ブレーキ液圧Prl,Prrとして供給され、左右後輪3RL,3RRを制動することができる。
左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrの制御に際しては、増圧弁15RL,15RRおよび減圧弁16RL,16RRを開度制御し、これら対をなす増減圧弁の開度の相関関係により、左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrの検出値が、少なくとも第1(前輪)ブレーキ系6による前輪制動状態の検出結果(例えばマスターシリンダ液圧Pm、または、ブレーキペダル操作量)に応じ定めた目標値となるよう制御して、車両の前後輪制動力配分制御(EBD)や、アンチスキッド制御(ABS)や、トランクションコントロール(TCS)や、動的車両挙動制御(VDC)に供することができる。
左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの制御に際しても、増圧弁15FL,15FRおよび減圧弁16FL,16FRを開度制御し、これら対をなす増減圧弁の開度の相関関係により、左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの検出値が目標値となるよう制御して、車両の前後輪制動力配分制御や、アンチスキッド制御や、トランクションコントロールや、動的車両挙動制御に供することができる。
ところで後者の左右前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)制御に際しては、この制御が前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)をマスターシリンダ液圧Pmよりも高くするものである場合、マスターカット弁18L,18RをONにより遮断すると共に圧力源切替弁24L,24RをOFFにより開いておき、
また、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)をマスターシリンダ液圧Pm以下の範囲内の圧力に調圧する制御である場合、マスターカット弁18L,18RをONにより遮断したままでもよいし、OFFにより開通させてもよいが、いずれにしても圧力源切替弁24L,24RをOFFにより開いておく。
これにより、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)をマスターシリンダ液圧Pmよりも高くする前者の制御が要求される場合であっても、左右前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)制御の圧力源がマスターシリンダ2から後輪用の圧力源9に切り替わってこれを兼用することとなり、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)制御用の圧力源を別に設ける必要がなくて、その設置スペースの確保に難儀したり、コスト高になるという問題を解消することができる。
またこの間、マスターカット弁18L,18Rを遮断させておく場合には、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)の制御中にブレーキペダル1のストロークが変化する(ペダルキックバック等が発生する)問題をも回避することができる。
なお、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)をマスターシリンダ液圧Pm以下の範囲内の圧力に調圧する後者の制御が要求される場合、マスターカット弁18L,18Rを遮断しても、開通させても制御上は差し支えないが、
マスターカット弁18L,18Rを遮断させている場合、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)の制御中にブレーキペダル1のストローク変化を生じない利点がある反面、液圧制御状態がブレーキペダル1にフィードバックされない(運転者へのアナウンスがない)という難点があり、
逆に、マスターカット弁18L,18Rを開通させている場合、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)の制御中にブレーキペダル1のストローク変化を生じる難点がある反面、液圧制御状態がブレーキペダル1にフィードバックされる(運転者へのアナウンスがある)という利点がある。
更に、左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrの電子制御に際し、少なくとも前輪ブレーキ系6の機械的な制動状態の検出結果(例えばマスターシリンダ液圧Pm)を基に当該電子制御を行うことから、
前輪ブレーキ系6の機械的な制動状態の検出に際し、この前輪ブレーキ系6自身がストロークシュミレータの用をなすため、ストロークシュミレータを付加しないでも、通常通りのブレーキペダル操作フィーリングを損なうことなく当該検出が可能であり、従って、少ない部品点数で安価に後輪ブレーキ液圧の電子制御が可能となってコスト上大いに有利である。
なお、前輪ブレーキ液圧(Pfl,Pfr)をマスターシリンダ液圧Pm以下の範囲内の圧力に調圧する場合のように、ブレーキペダル操作によるマスターシリンダ液圧Pm以下の範囲でポンプ圧Pprを制御するような形態であれば、必ずしもマスターカット弁18L,18Rを必要としない。
すなわち、マスターシリンダ2と圧力源9とを同時に併用してもよく、本明細書で「兼用」と称するは、当該併用をも含み、必ずしも上記のごとく圧力源9に切り替えることのみを意味するものではない。
電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFFにより常態位置にし、圧力源切替弁24L,24Rを閉じておき、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておく。
これにより、開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができる。
従って第2ブレーキ系14の故障時に、第1ブレーキ系6に係わる前輪3FL,3FRだけでなく第2ブレーキ系14に係わる後輪3RL,3RRをも制動可能となって、第2ブレーキ系14の故障時に前輪だけの制動のため車両制動挙動が不安定になる虞があるという問題を回避することができる。
しかも本実施例によれば、かかる第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動するというように、所謂X配管型式のブレーキ配管が成立する構成のため、一方のマスターシリンダ液圧による制動が不能になったり、制動力不足になる状況になっても、車両の制動挙動が不安定になる虞を最小限に抑制することができる。
更に本実施例においては、第2ブレーキ系14の異常で第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった時、上記したように圧力源切替弁24L,24Rを閉じずに開くようにする場合、これら圧力源切替弁24L,24Rを経てマスターシリンダ液圧Pmを後輪に向かわせることにより後輪を制動可能であることから、圧力源切替弁24L,24Rを第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rとして機能させることもできる。
この場合、圧力源切替弁24L,24Rが第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rの用も兼ね、専用の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを設ける必要がなくなる。
なお図1の実施例においては、左右前輪3FL,3FRに係わるブレーキ系をマスターシリンダ液圧Pmに応動する機械的な第1ブレーキ系6とし、左右後輪3RL,3RRに係わるブレーキ系を少なくとも第1ブレーキ系6による制動状態の検出結果に応動する電子制御式の第2ブレーキ系14としたが、これらの関係を逆にしても同様の作用効果を達成し得ること勿論であるし、
或いは、左前輪3FLおよび右後輪3RRに係わるブレーキ系をマスターシリンダ液圧Pmに応動する機械的な第1ブレーキ系とし、右前輪3FRおよび左後輪3RLに係わるブレーキ系を電子制御式の第2ブレーキ系としてもよい。
図2は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図1の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図3は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図2の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図4は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、大部分を図1につき上述したと同様の構成とするが(図1におけると同様の部分を同一符号にて示し、その重複説明を避けた)、第2(後輪)ブレーキ系14を成す後輪ブレーキ配管13L,13Rの相互連絡通路内(図2では、右後輪ブレーキ配管13Rのうち、左後輪ブレーキ配管13Lに対する接続箇所と、増圧弁15RRとの間における配管部分)にフェールセーフ弁31を挿置する。
ここでフェールセーフ弁31は常開の電磁弁とし、電気的な失陥などで圧力源9が動作不能になってポンプ圧Pprを発生させることができなくなったフェールセーフモード時にONして閉じるものとする。
かかるフェールセーフ弁31を追加したブレーキ液圧制御回路の作用を以下に説明する。
第2(後輪)ブレーキ系14の圧力源9が動作可能でポンプ圧Pprを発生させ得る通常時はフェールセーフ弁31がOFFにより開通しており、図示のブレーキ液圧制御回路は図1につき前述したと同様に機能して、ポンプ圧Pprが配管13L,13Rを経て左右後輪の制動ユニット4RL,4RRに達するなど、同様の作用効果を達成し得る。
第2(後輪)ブレーキ系14の圧力源9が動作不能になってポンプ圧Pprを発生させることができなくなったフェールセーフモード時は、フェールセーフ弁31をONにより閉じることで、以下のごときマスターシリンダ液圧Pmを用いたX配管ブレーキ装置と同様な作用により4輪を制動することができる。
つまり、圧力源切替弁24L,24RをOFFして開き、他の弁は全てノーマル状態(常態)にして図示するポート接続状態にする。
よって、左前輪ブレーキ配管5Lへのマスターシリンダ液圧Pmは一方で、開状態のマスターカット弁18Lおよび増圧弁15FLを経て左前輪3FLの制動ユニット4FLに至り左前輪3FLを制動することができる。
左前輪ブレーキ配管5Lへのマスターシリンダ液圧Pmは他方で、開状態のマスターカット弁18L、圧力源切替弁24Lおよび増圧弁15RRを経て右後輪3RRの制動ユニット4RRに至り右後輪3RRを制動することができる。
また、右前輪ブレーキ配管5Rへのマスターシリンダ液圧Pmは一方で、開状態のマスターカット弁18Rおよび増圧弁15FR経て右前輪3FRの制動ユニット4FRに至り右前輪3FRを制動することができる。
右前輪ブレーキ配管5Rへのマスターシリンダ液圧Pmは他方で、開状態のマスターカット弁18R、圧力源切替弁24Rおよび増圧弁15RLを経て左後輪3RLの制動ユニット4RLに至り左後輪3RLを制動することができる。
この時、フェールセーフ弁31が上記した通りONにより閉じているため、左後輪ブレーキ配管13Lおよび右後輪ブレーキ配管13Rの間で液圧の往来はなく、上記圧力源9のフェール時におけるX配管ブレーキ装置(左前輪4FLおよび右後輪4RRを1系統とし、右前輪4FRおよび左後輪4RLを1系統とする2系統ブレーキ装置)と同様な4輪制動が可能である。
またこの時、左後輪ブレーキ配管13Lを通過する液圧は、圧力源9のポンプ11にも向かうが、ポンプ11は吐出側から吸入側に作動液が逆流しない構成となっており、左後輪ブレーキ配管13L内の液圧が動作不能(停止)状態のポンプ11から流出することはない。
以上により、第2(後輪)ブレーキ系14の圧力源9が動作不能になってポンプ圧Pprを発生させることができなくなった時は、マスターシリンダ液圧Pmを用いたX配管ブレーキ装置と同様な作用により4輪を制動することができる。
勿論4輪のブレーキ液圧は、ポンプ系の電気回路と独立し、増減圧弁側がフェールセーフモード状態(非通電)になっていなければ、個々の系統における増減圧弁の前記した開度制御により個別に制御し得ることは言うまでもない。
なお、第2(後輪)ブレーキ系14が故障した上記のフェールセーフモード時に圧力源切替弁24L,24RがOFFによっても開通し得ず、フェールセーフモードを実行することができない異常時は、
第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができ、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図5は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図4の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図6は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図5の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図7は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、左右後輪3RL,3RRの制動ユニット4RL,4RRに対する圧力源として、図1のように共通な圧力源9を設ける代わりに、個別の圧力源9L,9Rを設ける。
これら左右後輪圧力源9L,9Rはそれぞれ、図1につき前述した左右後輪に共通な圧力源9と同様のもので、ポンプ10L,10Rおよびモータ11L,11Rで構成する。
モータ11L,11R により駆動されるポンプ10L,10Rは、リザーバ2a内の作動液を吸入してポンプ出口回路12L,12Rに吐出し、これからの吐出作動液を媒体とするポンプ液圧Pprl,Pprrにより左右後輪3RL,3RRを個別に制動するものとする。
これがためポンプ出口回路12L,12R はそれぞれ、ブレーキ配管13L,13Rを介して左右後輪3RL,3RRの制動ユニット4RL,4RRに接続し、これら接続部とドレン回路17との間にそれぞれ電磁調圧弁25L,25Rを接続して設け、これら接続部には別にポンプ液圧Pprl,Pprrを検出する圧力センサ21L,21Rを接続して設ける。
電磁調圧弁25L,25R は電磁力に比例して開度を増大することによりポンプ10L,10R の吐出圧(圧力源9L,9Rからの圧力)Pprl,Pprrを低下させるものとする。
ここでポンプ10L,10R の吐出圧(圧力源9L,9Rからの圧力)Pprl,Pprrはそれぞれ、後輪ブレーキ液圧Prl,Prrをマスターシリンダ液圧Pmよりも高い圧力に調圧する必要があるとき以外はマスターシリンダ液圧Pmと同じ調圧し、後輪ブレーキ液圧Prl,Prrをマスターシリンダ液圧Pmよりも高い圧力に調圧する必要があるときのみマスターシリンダ液圧Pmよりも高い圧力にするものとし、
このような調圧が行われるよう、センサ21L,21Rによる圧力Pprl,Pprr の検出値をフィードバックしつつ電磁調圧弁25L,25R の開度を電子制御する。
かかる構成によれば、電子制御式の第2(後輪)ブレーキ系14を左右後輪で分離して独立させることができ、一方の系統に係わる圧力源9Lまたは9Rが動作不能になっても、正常な圧力源に係わる後輪の制動と、マスターシリンダ液圧による前2輪の制動とで車両を確実に減速させることができる。
なお図7では、ポンプ10L,10Rを個々のモータ11L,11Rにより駆動するようにしたが、これらポンプ10L,10Rを共通な1個のモータにより駆動するようにしてもよいことは言うまでもない。
電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2(後輪)ブレーキ系14の左右後輪圧力源9L,9Rが共に動作不能になる等に起因して、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能となり、これら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、
第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFFにより常態位置にし、圧力源切替弁24L,24Rを閉じておき、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができて、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図8は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図7の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図9は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図8の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図10は本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、図1のブレーキ液圧制御回路に対しドレンカット弁32を付加して設け、これを減圧弁16FL,16FR,16RL,16RRに共通なドレン回路17中に挿置する。
ドレンカット弁32は常開電磁弁とし、増圧弁15FL,15FR,15RL,165Rおよび減圧弁16FL,16FR,16RL,16RRのどれか1つでもノーマル状態(常態)とは逆の開閉状態にスティック(固着)した故障時に閉じて共通なドレン回路17を遮断状態にし、ドレン回路17からリザーバ2aに向けて圧力が逃げることのないようにする。
なお、ドレンカット弁32は常閉電磁弁とし、故障時以外の時に開状態とするようにしてもよい。
かかるブレーキ液圧制御回路によれば、例えば増圧弁15RLが閉状態にスティック(固着)して左後輪3RLが制動不能になった故障時につき考察するに、この場合は、増圧弁15RLと対をなす減圧弁16RLをONにより開くと共に、他の減圧弁16FL,16FR,16RRのどれか1つをONにより開くことにより、後者の開かれた減圧弁からドレン回路17へのブレーキ液圧が減圧弁16RLを経て左後輪制動ユニット4RLに至り、左後輪3RLを制動することができる。
この作用効果は、増圧弁15FL,15FR,15RL,165Rの全てが閉状態にスティック(固着)して対応する車輪の全てが制動不能にならない限り奏し得られることから、安全上益するところ大なるものである。
また、減圧弁16FL,16FR,16RL,16RRのどれか1つでも開状態にスティック(固着)したことを検出すると、ドレンカット弁32が閉じてドレン回路17からリザーバ2aに向けて圧力が逃げるのを防止するため、当該車輪のブレーキ液圧がドレン回路17からリザーバ2aに向けて逃げるのを阻止し、当該制動不足を回避することができる。
なお、電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、
第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFF状態に保持し、ドレンカット弁32をONにより閉じ、圧力源切替弁24L,24RをONにより閉じ、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができて、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図11は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図10の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図12は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図11の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図13は、図1、図4、図7、および図10における構成要件の全てを盛り込んだ本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路で、図13中、図1、図4、図7、および図10におけると同様に機能する部分を全て同一符号に示し、重複説明を避けた。
本実施例においては、左右後輪ブレーキ液圧配管13L,13R(ポンプ吐出回路12L,12R)間を回路34により連通させ、この回路34に図4における電磁式のフェールセーフ弁31と同様に機能するフェールセーフ弁(同じ符号31で示す)を挿置する。
なお本実施例におけるフェールセーフ弁31は、その開状態により、ポンプ10L,10R間の圧力変動位相差をキャンセルさせる機能をも果たす。
フェールセーフ弁31は、ポンプ10L,10Rの一方が故障した時などの圧力源フェールセーフ時に閉じて左右後輪ブレーキ液圧配管13L,13Rの間を遮断し、図4に示す実施例におけると同様に2系統ブレーキ装置として機能させることができる。
またこれにより、故障したポンプ10Lまたは10Rが正常なポンプ10Rまたは10Lの作動に影響が及ぶことのないようにすることができる。
本実施例においては更に、前輪用の減圧弁16FL,16FRのドレン側回路36L,36Rにアキュムレータ37L,37Rを接続して設け、これにより減圧弁16FL,16FRからのドレン液を蓄圧しておき、これを、逆止弁38L,38Rを経由した作動液と共にポンプ10L,10Rの吸入ポートに向かわせることにより圧力の有効利用を図ることとする。
なお、電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、
第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFF状態に保持し、ドレンカット弁32をONにより閉じ、圧力源切替弁24L,24RをONにより閉じ、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができて、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図14は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図13の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図15は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図14の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図16は、図1、図4、図7の構成要件を盛り込んだ、本発明の別の実施例になるブレーキ液圧制御回路である。
図16中、図1、図4、図7におけると同様に機能する部分については、これらを全て同一符号に示し、その重複説明を避けた。
本実施例は、前記した実施例におけるマスターカット弁18L(18R)および圧力源切替弁24L(24R)の2個の2ポート切換弁を、1個の3ポート切換弁39L(39R)にまとめたものである。
これら3ポート切換弁39L,39Rはそれぞれ、OFF時に対応する側の前輪ブレーキ配管5L,5Rを開通してマスターシリンダ液圧Pmにより左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrを発生させると共に、これら前輪ブレーキ配管5L,5Rおよび後輪ブレーキ配管13L,13R間を連通させるための連通路22,23を前輪ブレーキ配管5L,5Rから遮断し、
ON時に前輪ブレーキ配管5L,5Rを遮断すると共に、連通路22,23を、対応する前輪ブレーキユニット4FL,4FRに近い下流側において前輪ブレーキ配管5L,5Rに接続することにより、圧力源9R,9Lからの液圧を元圧として左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの個別制御を行い得るようにする。
このように3ポート切換弁39L,39Rを用いることにより、電磁弁の点数を減らし、回路構成を簡素化することができ、コスト上有利となる。
なお、電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、
第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFF状態に保持し、3ポート切換弁39L,39RをOFFにより、前輪ブレーキ配管5L,5Rを開通すると共に、これら前輪ブレーキ配管5L,5Rおよび後輪ブレーキ配管13L,13R間を連通させるための連通路22,23を前輪ブレーキ配管5L,5Rから遮断し、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RL にも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができて、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図17は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図16の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、3ポート切換弁39L,39Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図18は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図17の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、3ポート切換弁39L,39Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図19は、図1、図4、図7、図10における構成要件を全て盛り込みつつ、新たに流出防止弁50L,50Rを付加した本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。
図19中、前記のブレーキ液圧制御回路におけると同様に機能する部分については、これらに全て同一符号を付して示し、その重複説明を避けた。
本実施例においては、リザーバ2aと接続するドレン回路17の上流側に2本のドレン回路51,52をそれぞれ接続する。
ドレン回路51は、減圧弁16RR,16FL、アキュムレータ37Lおよび圧力源9Rのポンプ入口と接続する。
圧力源9Rのポンプ入口には逆止弁38Lを挿置し、ドレン回路51から圧力源9Rのポンプ入口への流入のみを許容する。
同様にドレン回路52は、減圧弁16RL,16FR、アキュムレータ37Rおよび圧力源9Lのポンプ入口と接続する。
圧力源9Lのポンプ入口には逆止弁38Rを挿置し、ドレン回路52から圧力源9Lのポンプ入口への流入のみを許容する。
そして、ドレン回路51のリザーバ2a側に流出防止弁50Rを挿置し、ドレン回路52のリザーバ2a側に流出防止弁50Lを挿置する。
ここで流出防止弁50Rは常開の電磁弁とし、ONして閉じている間、圧力源切替弁24Rの開通により圧力源9Rから供給される圧力を元圧とし、第1増圧弁15FLおよび第1減圧弁16FLによる制御下で左前輪ブレーキ液圧Pflをアンチスキッドなどのために制御することができる。
また流出防止弁50Lも常開の電磁弁とし、ONして閉じている間、圧力源切替弁24Lの開通により圧力源9Lから供給される圧力を元圧とし、第1増圧弁15FRおよび第1減圧弁16FRによる制御下で右前輪ブレーキ液圧Pfrをアンチスキッドなどのために制御することができる。
アキュムレータ37L,37R内には弾性体が設けられおり、ドレン回路51,52内の液圧が大気圧より高くなると作動液を蓄積し、ドレン回路51,52内の液圧が大気圧と等しくなると蓄積した作動液を排出する。
したがって、流出防止弁50R,50Lの上記遮断による前輪ブレーキ液圧制御時には、マスターシリンダ2およびブレーキ配管5L,5Rからブレーキユニット4FL,4FRに至った後に減圧作用によりリザーバ2aへ向かう作動液が、アキュムレータ37L,37Rへ流入する。
そして、ブレーキペダル1の戻しによりアンチスキッド制御が終了するとアキュムレータ37L,37Rへ流入した作動液がドレン回路51,52へ返還される。
上記した本実施例になるブレーキ液圧制御回路の作用を次に説明する。
車両の制動を希望して運転者がブレーキペダル1を踏み込むと、通常の制動においては、圧力源切替弁24R,24Lおよび減圧弁16FL,16FRは遮断状態であり、第1ブレーキ系6のマスターシリンダ液圧Pmが開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび増圧弁15FL,15FRを経て制動ユニット4FL,4FRに前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrとして達し、左右前輪3FL,3FRを制動することができる。
この間、第2ブレーキ系14のフェールセーフ弁31は開状態で、ポンプ吐出圧Pprl,Pprrを共通なものとし、左右後輪3RL,3RRの制動ユニット4RL,4RRには圧力源9R,9Lからのポンプ吐出圧Pprl,Pprrが、増圧弁15RL,15RRと減圧弁16RL,16RRと電磁調圧弁25L(25r)との開度制御により後輪ブレーキ液圧Prl,Prrとして供給され、左右後輪3RL,3RRを制動することができる。
なお、アンチスキッド制御(ABS)や、トランクションコントロール(TCS)や、動的車両挙動制御(VDC)等による後輪3RL, 3RRの制動においても、通常の制動と同様の制御により、左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrを目標値に制御して制動ユニット4RL,4RRへ供給する。
また、アンチスキッド制御(ABS)による左前輪3FLの制動においては、第1ブレーキ系6の左前輪ブレーキ液圧Pflの制御に際し、圧力源切替弁24RをOFFにより開いてポンプ圧Pprlを制動ユニット4FLに向かわせ、増圧弁15FLおよび減圧弁16FLを開度制御するとともに、流出防止弁50Rを閉じる。
そして、フェールセーフ弁31を閉じ左右のポンプ出口回路12R,12Lを分離することで、アンチスキッド制御(ABS)作動側経路と非作動側経路とを完全に分離する。
なお電磁調圧弁25は閉じたままとし、第2ブレーキ系14とリザーバ2aとを遮断しておく。
圧力源切替弁24Lは遮断状態のままであり、非作動側経路は通常の制動と同様である。
アンチスキッド制御(ABS)による右前輪ブレーキ液圧Pfrの制御に際しても、上記と同様の制御を行う他、流出防止弁50Lを閉じて、アンチスキッド制御(ABS)作動側経路と非作動側経路とを完全に分離する。
なお、ブレーキ液圧Pfl,Pfrの双方をアンチスキッド用に制御する場合であっても上記と同様の制御を行う他、流出防止弁50Rおよび50Lを閉じて、双方のアンチスキッド制御(ABS)作動側経路を完全に分離する。
また、動的車両挙動制御(VDC)による例えば左前輪3FLの制動においては、左前輪ブレーキ液圧Pflの制御に際し、圧力源切替弁24RをOFFにより開いておきポンプ圧Pprlを制動ユニット4FLへ供給するとともに、流出防止弁50Rを閉じる。
そして、フェールセーフ弁31を閉じて左右のポンプ出口回路12R,12Lを分離することで、動的車両挙動制御(VDC)作動側経路と非作動側経路とを完全に分離する。
なお電磁調圧弁25は閉じたままとし、第2ブレーキ系14とリザーバ2aとを遮断しておく。
圧力源切替弁24Lは遮断状態のままであり、非作動側経路は通常の制動と同様である。
VDC終了時には圧力源切替弁24Rを閉じられるが、圧力源切替弁24Rを経て左前輪側の第1ブレーキ系に流入した作動液の増加分は、マスターシリンダ2とリザーバ2aとが連通することでリザーバ2aへ流出し、マスターシリンダ2の液量は通常に保たれる。
ところで、流出防止弁50R,50Lを設けない図2および図5に示すような回路構成においては、運転者がブレーキペダル1を踏み込み中に第1ブレーキ系6である前輪3FL,3FRのアンチスキッド制御が行われる場合、フェ−ルセーフ弁31が閉じてアンチスキッド制御作動側経路と非作動側経路を分離する。
また、電磁調圧弁25を閉じて第2ブレーキ系14とリザーバ2aを分離する。
このとき、圧力源切替弁24L,24Rを開通するとともに、第1増圧弁15FL,15FRおよび第1減圧弁16FL,16FRが開通および遮断して、左右前輪のブレーキ液圧Pfl,Pfrを個々に制御するため、マスターシリンダ2およびブレーキ配管5L,5R内の作動液が、第1減圧弁16FL,16FRを経て、ドレン回路17へ流出する。
特に、ポンプ出口回路12L,12Rのポンプ圧 Pprl,Pprrがマスターシリンダ液圧Pmよりも低い場合には、マスターシリンダ2およびブレーキ配管5L,5R内の作動液が、上記の他、圧力源切替弁24L,24Rおよび第2ブレーキ系14を経てドレン回路17へ流出する。
このように、マスターシリンダ2内の作動液が第1ブレーキ系6からドレン回路17へ流出した状態で、その後に運転者がブレーキペダル1を戻して上記アンチスキッド制御が終了すると、圧力源切替弁24L,24Rおよび第1減圧弁16FL,16FRが遮断するため、マスターシリンダ2内の作動液が不足したままとなり、マスターシリンダ2内の液量収支が合わなくなるという問題が生じる。
マスターシリンダ2内の液量収支が合わなくなると、ブレーキペダル1の踏込み初期位置や最大ストローク量が変化してしまいブレーキペダル1の操作性が悪化する。
なお、マスターシリンダ2の構造上、ブレーキペダル1を踏込み初期位置まで戻してリザーバ2aとマスターシリンダ2とを連通しなければリザーバ2aからマスターシリンダ2へ作動液を供給することはできないが、
作動液が不足したままだとブレーキペダル1を踏込み初期位置まで戻すことは不可能である。
しかし流出防止弁50R,50Lを設けた本実施例においては、圧力源切替弁24L,24Rを開通するとともに第1増圧弁15FL,15FRおよび第1減圧弁16FL,16FRが開通および遮断してブレーキ液圧pfl,pfrを制御する場合に流出防止弁50R,50Lを閉じることで、
運転者がブレーキペダル1を踏み込んだ状態でアンチスキッド制御が行われて、マスターシリンダ2およびブレーキ配管5L,5Rから制動ユニット4FL,4FRへの作動液が減圧作用によりドレン回路17へ向かっても、このドレン回路17へ流出することがなく、アキュムレータ37L,37Rに蓄積される。
従って、その後に運転者がブレーキペダル1を戻したとき、アキュムレータ37L,37Rに蓄積された作動液が、ドレン回路51,52および減圧弁16FL,16FRを経てマスターシリンダ2およびブレーキ配管5L,5Rへ返還されることとなり、
マスターシリンダ2内の作動液が不足したままとなって液量収支が合わなくなるという問題が生じるのを防止でき、ブレーキペダル1の操作性が悪化してしまうことがない。
なお本実施例において、ポンプ10R,10Lの吐出能力が非常に高く、圧力源9R,9Lが高いポンプ圧Pprl,Pprrを迅速に発生させることができる場合には、圧力源9R,9Lから圧力源切替弁24L,24Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経てマスターシリンダ2へ作動液を供給可能となるため、アキュムレータ37L,37Rの設置を省略することができる。
電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧を発生させ得なくなった場合、
第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFF状態に保持し、ドレンカット弁32をONにより閉じ、圧力源切替弁24L,24RをONにより閉じ、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができて、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図20は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図19の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図21は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図20の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
流出防止弁50R,50Lを挿置した上記の回路構成による作用効果は、図22に示す更に他の実施例によっても実現することができる。
本実施例では図22に示すように、ドレン回路51aの一端は減圧弁16RRと接続し、ドレン回路51aの中間部は減圧弁16FLおよびアキュムレータ37Lと接続し、ドレン回路51aの他端は圧力源9Rのポンプ入口と接続する。
また、ドレン回路51aの一端は流出防止弁53Rを介してドレン回路51bと接続し、ドレン回路51aの他端は逆止弁38Lを介してドレン回路51bと接続する。
逆止弁38Lはドレン回路51aからドレン回路51bへの流出を防止し、リザーバ2aから圧力源9Rのポンプ入口への作動液の供給を可能にする。
ドレン回路51bはドレン回路17と接続する。
すなわち、リザーバ2aはドレン回路17,51b,51aを介して減圧弁16RR,16FLおよび圧力源9Rのポンプ入口と接続し、上記ドレン回路上には、流出防止弁53Rおよび逆止弁38Lが相互に並行な位置関係となるよう挿置されている。
同様に、ドレン回路52aの一端は減圧弁16RLと接続し、ドレン回路52aの中間部は減圧弁16FRおよびアキュムレータ37Rと接続し、ドレン回路52aの他端は圧力源9Lのポンプ入口と接続する。
また、ドレン回路52aの一端は流出防止弁53Lを介してドレン回路52bと接続し、ドレン回路52aの他端は逆止弁38Rを介してドレン回路52bと接続する。
逆止弁38Rはドレン回路52aからドレン回路52bへの流出を防止し、リザーバ2aから圧力源9Lのポンプ入口への作動液の供給を可能にする。
ドレン回路52bはドレン回路17と接続する。
すなわち、リザーバ2aはドレン回路17,52b,52aを介して減圧弁16RL,16FRおよび圧力源9Lのポンプ入口と接続し、上記ドレン回路上には、流出防止弁53Lおよび逆止弁38Rが相互に並行な位置関係となるよう挿置されている。
本実施例においても、圧力源切替弁24L,24Rを開通するとともに、第1増圧弁15FL,15FRおよび第1減圧弁16FL,16FRが開通および遮断してブレーキ液圧pfl,pfrを制御する場合に流出防止弁53R,53Lが閉じることで、
運転者がブレーキペダル1を踏み込んだ状態でアンチスキッド制御が行われて、マスターシリンダ2およびブレーキ配管5L,5Rから制動ユニット4FL,4FRへの作動液が減圧作用によりドレン回路17へ向かっても、このドレン回路17へ流出することがなく、アキュムレータ37L,37Rに蓄積される。
従って、その後に運転者がブレーキペダル1を戻したとき、アキュムレータ37L,37Rに蓄積された作動液が、ドレン回路51a,52aおよび減圧弁16FL,16FRを経てマスターシリンダ2に返還されることとなり、
マスターシリンダ2内の作動液が不足したままとなって液量収支が合わなくなるという問題が生じるのを防止でき、ブレーキペダル1の操作性が悪化してしまうことがない。
さらに、流出防止弁53R,53Lが遮断状態であっても、逆止弁38L,38Rを介してリザーバ2aから圧力源9R,9Lへ作動液を供給することが可能であるため、流出防止弁53R,53Lが閉じていても上記の圧力源9R,9Lは十分なポンプ圧Pprl,Pprrを発生することができる。
そして、第1ブレーキ系に作動液が流入しても、流入した作動液の増加分は、マスターシリンダ2とリザーバ2aが連通することでリザーバ2aへ流出し、マスターシリンダ2の液量は通常に保たれるため、マスターシリンダ2内の液量収支が合わなくなることはない。
なお本実施例においても、ポンプ10R,10Lの吐出能力が非常に高く、圧力源9R,9Lが高いポンプ圧Pprl,Pprrを迅速に発生させることができる場合には、圧力源9R,9Lから圧力源切替弁24L,24Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経てマスターシリンダ2へ作動液を供給可能となるため、アキュムレータ37L,37Rの設置を省略することができる。
電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、
第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFF状態に保持し、ドレンカット弁32をONにより閉じ、圧力源切替弁24L,24RをONにより閉じ、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておくことにより、
開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができて、前記各実施例と同様の作用効果を達成することができる。
図23は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図22の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図24は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図23の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の電源失陥時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図25は、本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、共通なモータ11により駆動される2個のポンプ10F,10Rよりなる2個の圧力源9F,9Rを設けるが、一方の圧力源9Fは前2輪3FL,3FRのアンチスキッド制御や、前2輪3FL,3FRを介した動的車両挙動制御に用い、他方の圧力源9Rは後2輪3RL,3RRの電子的制動力制御や、アンチスキッド制御や、後2輪3RL,3RRを介した動的車両挙動制御に用いるものとする。
これがため、一方の圧力源9Fに係わるポンプ10Fの吐出回路12Fを前輪ブレーキ配管5L,5Rのうち、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FR間の回路部分に接続し、これら前輪ブレーキ配管5L,5Rの回路部分間を連通させる箇所において吐出回路12Fに遮断弁54を挿置する。
この遮断弁54は、マスターシリンダ液圧Pmによる前輪3FL,3FRの制動時や前輪3FL,3FRのアンチスキッド制御時はOFFにされて、前輪ブレーキ配管5L,5R間に延在する吐出回路12Fの回路部分を遮断するものとし、
ポンプ10Fからの液圧Ppfによる前輪3FL,3FRの制動で車両の動的挙動制御を行う時はONにされ、前輪ブレーキ配管5L,5R間に延在する吐出回路12Fの回路部分を開通してポンプ液圧Ppfを前輪3FL,3FRの制動ユニット4FL,4FRに供給可能にするものとする。
他方の圧力源9Rに係わるポンプ10Rの吐出回路12Rは、第2増圧弁15RL,15RR(本例では常閉電磁弁とする)を含む左右後輪3RL,3RRの後輪ブレーキ配管13L,13Rに接続し、これらにポンプ10Rからの液圧Pprを供給可能とする。
左右後輪3RL,3RRに係わる第2減圧弁16RL,16RRから延在するドレン回路17Rはポンプ10Rの入口に接続し、この入口には更に、マスターシリンダ2のリザーバ2aおよびアキュムレータ37Rを接続する。
また左右前輪3FL,3FRに係わる第1減圧弁16FL,16FRから延在するドレン回路17Fはポンプ10Fの入口に接続し、この入口には更に、アキュムレータ37Rを接続する。
そして、ポンプ10F,10Rの入口同士を連通路56により相互に通じさせ、この連通路56に遮断弁57を挿置する。
この遮断弁57は、通常はOFFにより閉じることで、ポンプ10Fがリザーバ2aの作動液を吸入し得ないようにし、従ってポンプ10Fが液圧Ppfを発生させることのないようにするが、ポンプ10Fからの液圧Ppfによる前輪3FL,3FRの制動が必要なトランクションコントロールや車両の動的挙動制御を行う時ONにされて連通路5を開通し、ポンプ10Fがリザーバ2aの作動液を吸入することによりポンプ液圧Ppfを発生させ得るようにするためのものである。
第1ブレーキ系6を成す左右前輪ブレーキ配管5L,5Rのうち、第1増圧弁15FL,15FRおよび前輪制動ユニット4FL,4FR間における回路部分と、第2ブレーキ系14を成す右左後輪ブレーキ配管13R,13Lのうち、第2増圧弁15RR,15RLおよび後輪制動ユニット4RR,4RL間における回路部分との間にそれぞれ連通路26L,26Rを設け、これら連通路26L,26Rにそれぞれ、第2ブレーキ系14が故障したとき開いて第2ブレーキ系に係わる後輪3RR,3RLをマスターシリンダ液圧Pmにより制動可能にする第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rを挿置する。
第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rはそれぞれ常開の電磁弁とし、ソレノイドを滅勢された常態で対応する連通路26L,26Rを開通するが、ソレノイドの附勢によりONされるとき、対応する連通路26L,26Rを遮断するものとする。
ここで第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rは、第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じていなければ、ONして対応する連通路26L,26Rを遮断するが、第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じている場合、OFFして対応する連通路26L,26Rを開通するよう機能するものとする。
上記した本実施例になるブレーキ液圧制御回路の作用を次に説明する。
車両の制動を希望して運転者がブレーキペダル1を踏み込むと、マスターシリンダ液圧Pmが、開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび増圧弁15FL,15FRを経て制動ユニット4FL,4FRに、前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrとして達し、左右前輪3FL,3FRを制動することができる。
この間、遮断弁54は閉じておき、また、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RはONにより対応する連通路26L,26Rを遮断しておき、第1ブレーキ系6のマスターシリンダ液圧Pmが第2ブレーキ系14に向かうことのないようにし、これらにより上記のマスターシリンダ液圧Pmによる前輪制動を可能とする。
他方で左右後輪3RL,3RRの制動ユニット4RL,4RRには、圧力源9Rからのポンプ吐出圧Pprが配管13L,13Rおよび開度制御された増圧弁15RL,15RRにより後輪ブレーキ液圧Prl,Prrとして供給され、左右後輪3RL,3RRを制動することができる。
左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrの制御に際しては、増圧弁15RL,15RRおよび減圧弁16RL,16RRを開度制御し、これら対をなす増減圧弁の開度の相関関係により、左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrの検出値が、少なくとも第1(前輪)ブレーキ系6による前輪制動状態の検出結果(例えばマスターシリンダ液圧Pm、または、ブレーキペダル操作量)に応じ定めた目標値となるよう制御して、車両の前後輪制動力配分制御(EBD)や、アンチスキッド制御(ABS)や、トランクションコントロール(TCS)や、動的車両挙動制御(VDC)に供することができる。
左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの制御に際しても、増圧弁15FL,15FRおよび減圧弁16FL,16FRを開度制御し、これら対をなす増減圧弁の開度の相関関係により、左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの検出値が目標値となるよう制御して、車両の前後輪制動力配分制御や、アンチスキッド制御や、トランクションコントロールや、動的車両挙動制御に供することができる。
ところで、前輪制動を介したトランクションコントロールや動的車両挙動制御に際しては、遮断弁54,57をONにより開くことで、ポンプ10Fがリザーバ2aから作動液を吸入、吐出して液圧Ppfを発生可能にすると共に、マスターカット弁18L,18Rを閉じることにより、ポンプ液圧Ppfを第1増圧弁15FL,15FRに向かわせ得るようにし、このポンプ液圧Ppfを元圧として左右前輪ブレーキ液圧Pfl,Pfrの制御を行うことができる。
本実施例においても、左右後輪ブレーキ液圧Prl,Prrの電子制御に際し、少なくとも前輪ブレーキ系6の機械的な制動状態の検出結果(例えばマスターシリンダ液圧Pm)を基に当該電子制御を行うことから、
前輪ブレーキ系6の機械的な制動状態の検出に際し、この前輪ブレーキ系6自身がストロークシュミレータの用をなすため、ストロークシュミレータを付加しないでも、通常通りのブレーキペダル操作フィーリングを損なうことなく当該検出が可能であり、従って、少ない部品点数で安価に後輪ブレーキ液圧の電子制御が可能となってコスト上大いに有利である。
電子制御式の第2ブレーキ系14が制御系や電源に異常を生じ、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRによる後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlの制御が不能でこれら後輪ブレーキ液圧PrrおよびPrlを発生させ得なくなった場合、第2増圧弁15RL,15RRおよび第2減圧弁16RL,16RRをOFFにより常態(閉)位置にし、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27RをOFFにより開いて連通路26L,26Rを開通させておく。
これにより、開状態のマスターカット弁18L,18Rおよび第1増圧弁15FL,15FRを経て前輪制動ユニット4FL,4FRに向かうマスターシリンダ液圧Pmが、開状態の第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rおよび連通路26L,26Rを経て後輪制動ユニット4RR, 4RLにも向かい、4輪の全てをマスターシリンダ液圧Pmにより制動させることができる。
従って第2ブレーキ系14の故障時に、第1ブレーキ系6に係わる前輪3FL,3FRだけでなく第2ブレーキ系14に係わる後輪3RL,3RRをも制動可能となって、第2ブレーキ系14の故障時に前輪だけの制動のため車両制動挙動が不安定になる虞があるという問題を回避することができる。
しかも本実施例によれば、かかる第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動するというように、所謂X配管型式のブレーキ配管が成立する構成のため、一方のマスターシリンダ液圧による制動が不能になったり、制動力不足になる状況になっても、車両の制動挙動が不安定になる虞を最小限に抑制することができる。
なお第2ブレーキ系14の故障時にマスターシリンダ液圧Pmで行われる制動方式は、上記のX配管型式に限られるものではなく、全輪制動であることから任意の型式にし得ることは言うまでもない。
図26は本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図25の場合よりもマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよび第1増減圧弁15FL,15FR間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図27は本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示し、本実施例においては、第2ブレーキ系制動補償弁27L,27Rが挿置された連通路26L,26Rの第1ブレーキ系6に対する接続箇所を図26の場合よりも更にマスターシリンダ2に近い上流側とする。
つまり、連通路26L,26Rと第1ブレーキ系6との接続箇所を、マスターカット弁18L,18Rおよびマスターシリンダ2間における回路部分とする。
この場合も、第2ブレーキ系14の故障時に、一方のマスターシリンダ液圧Pmで左前輪および右後輪を制動し、他方のマスターシリンダ液圧Pmで右前輪および左後輪を制動して、全輪制動による車両の制動が可能となり、前記した実施例と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の一実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の一実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の一実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に別の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の一実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。 本発明の更に他の実施例になるブレーキ液圧制御回路を示す液圧回路図である。
符号の説明
1 ブレーキペダル
2 マスターシリンダ
3FL,3FR 左右前輪
3RL,3RR 左右後輪
4FL,4FR 制動ユニット
4RL,4RR 制動ユニット
5L,5R 前輪ブレーキ配管
6 第1ブレーキ系
9 圧力源
9L 圧力源
9R 圧力源
9F 圧力源
12,12F,12R ポンプ出口回路
13L,13R 後輪ブレーキ配管
14 第2ブレーキ系
15FL,15FR 第1増圧弁
15RL,15RR 第2増圧弁
16FL,16FR 第1減圧弁
16RL,16RR 第2減圧弁
17,17F,17R ドレン回路
18L,18R マスターカット弁
24L,24R 圧力源切替弁
25 電磁調圧弁
25L 電磁調圧弁
25R 電磁調圧弁
26L,26R 連通路
27L,27R 第2ブレーキ系制動補償弁
31 フェールセーフ弁
32 ドレンカット弁
35 常開電磁弁
37L,37R アキュムレータ
38L,38R 逆止弁
39L,39R 3ポート切換弁
50L,50R,53L,53R 流出防止弁
51,52 ドレン回路
54,57 遮断弁
56 連通路

Claims (6)

  1. 運転者の制動操作力を入力されるマスターシリンダから出力されたマスターシリンダ液圧に応動して機械的に車輪を制動する第1ブレーキ系と、
    別の圧力源からの液圧に応動して別の車輪を制動する第2ブレーキ系とを具え、
    これら第1ブレーキ系と第2ブレーキ系との間に連通路を設け、この連通路に、第2ブレーキ系が故障したとき開いて該第2ブレーキ系に係わる車輪を前記マスターシリンダ液圧により制動可能にする第2ブレーキ系制動補償弁を挿置したことを特徴とするブレーキ液圧制御回路。
  2. 請求項1に記載のブレーキ液圧制御回路において、
    前記第2ブレーキ系に、該第2ブレーキ系に係わる車輪の第2ブレーキ液圧を、少なくとも第1ブレーキ系による制動状態の検出結果に応じて制御可能にする第2増減圧弁を挿置し、
    前記連通路と第2ブレーキ系との接続箇所を、第2ブレーキ系に係わる車輪の制動ユニットおよび第2増減圧弁間における回路部分としたことを特徴とするブレーキ液圧制御回路。
  3. 請求項1または2に記載のブレーキ液圧制御回路において、
    前記第1ブレーキ系に、該第1ブレーキ系を遮断するマスターカット弁、および該マスターカット弁の閉状態で第1ブレーキ系に係わる車輪の第1ブレーキ液圧を制御可能にする第1増減圧弁を挿置し、
    前記連通路と第1ブレーキ系との接続箇所を、第1ブレーキ系に係わる車輪の制動ユニットおよび第1増減圧弁間における回路部分としたことを特徴とするブレーキ液圧制御回路。
  4. 請求項1または2に記載のブレーキ液圧制御回路において、
    前記第1ブレーキ系に、該第1ブレーキ系を遮断するマスターカット弁、および該マスターカット弁の閉状態で第1ブレーキ系に係わる車輪の第1ブレーキ液圧を制御可能にする第1増減圧弁を挿置し、
    前記連通路と第1ブレーキ系との接続箇所を、前記マスターカット弁および第1増減圧弁間における回路部分としたことを特徴とするブレーキ液圧制御回路。
  5. 請求項1または2に記載のブレーキ液圧制御回路において、
    前記第1ブレーキ系に、該第1ブレーキ系を遮断するマスターカット弁、および該マスターカット弁の閉状態で第1ブレーキ系に係わる車輪の第1ブレーキ液圧を制御可能にする第1増減圧弁を挿置し、
    前記連通路と第1ブレーキ系との接続箇所を、前記マスターカット弁およびマスターシリンダ間における回路部分としたことを特徴とするブレーキ液圧制御回路。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のブレーキ液圧制御回路において、
    前記第1ブレーキ系を、左右前輪用または左右後輪用の2系統とし、前記第2ブレーキ系を、左右後輪用または左右前輪用の2系統とし、
    左輪用の第1ブレーキ系と右輪用の第2ブレーキ系との間に連通路を設けると共に、右輪用の第1ブレーキ系と左輪用の第2ブレーキ系との間に連通路を設け、
    これら連通路にそれぞれ、第2ブレーキ系が故障したとき開いて該第2ブレーキ系に係わる車輪を前記マスターシリンダ液圧により制動可能にする第2ブレーキ系制動補償弁を挿置したことを特徴とするブレーキ液圧制御回路。

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