JP2006007542A - 可塑性材料濾過装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 流入側流路2と流出側流路3とが設けられたハウジング1に、前記流入側流路2と流出側流路3とを連通させる中間流路6が設けられたスライドバー5が軸方向移動自在に挿通され、前記中間流路6にスライドバー5と同心状の筒状の濾過体9が設けられた可塑性材料濾過装置において、前記濾過体9は、前記スライドバー5に軸方向に着脱自在に挟持されている。
【選択図】図1
Description
前記特許文献1記載のものは、フィルタケーシングを有するプラスチック融成物を処理するためのスクリュー押出機のためのフィルタ装置であって、前記フィルタケーシングが、貫通孔を介して接続されたそれぞれの流入孔と流出孔並びにケーシング孔を有しており、さらにシーブ体(濾過体)を受容するために円筒壁の外周にリング状の凹所を有していてフィルタケーシング内で融成物流に対して横方向に移動可能であり、且つ横断面が円形状の少なくとも1つの交換スライダを備えているものであった。
この従来技術では、プラスチック融成物は円筒壁に形成された多数の流通路を通過するものとされていたので、この流通路の断面積が濾過面積となっていた。
しかし、この流通路は円筒壁に形成されるものであるから、その断面積を可及的に大きなものにするのに限界があった。
この前記特許文献2に記載のものでは、濾過部を濾網等の濾過体自体で構成することにより、濾過面積を前記特許文献1記載のものより大きなものにすることができる。
また、円筒形状の濾過部を構成する濾網等の濾過体を柱状のスライドバーに取り付けるためには、円筒形状の濾過体を径方向に分割した構造とする必要があり、濾過体を半円状の分割構造とすれば、それを円筒形状に保持するための保持構造が必要になるので、その保持構造のために濾過面積が減少するという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決することができる可塑性材料濾過装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明の特徴とするところは、流入側流路と流出側流路とが設けられたハウジングに、前記流入側流路と流出側流路とを連通させる中間流路が設けられたスライドバーが軸方向移動自在に挿通され、前記中間流路にスライドバーと同心状の筒状の濾過体が設けられた可塑性材料濾過装置において、前記濾過体は、前記スライドバーに軸方向に着脱自在に挟持されている点にある。
本発明によれば、濾過体はスライドバーに軸方向に挟持される構造とされているので、従来の特許文献2に記載の濾過部のように径方向に分割する必要がないので、従来の問題点を解決することができる。
前記締結手段は、前記第1部材と第2部材とに同心状に貫通するタイロッドにより構成されているのが好ましい。
前記締結手段は、前記第1部材と第2部材との間に設けられたスペーサにより構成され、該スペーサーはねじ締結手段を介して前記第1部材と第2部材に着脱自在に締結するものであっても良い。
前記スライドバーには、前記濾過体を同心状に保持するための位置決め手段が設けられているのが好ましい。
図1において例示する可塑性材料濾過装置は、二軸混連押出機等から押し出されてきた溶融樹脂を濾過し、次工程のペレタイザー等へ供給するものである。この濾過装置は、ハウジング1を有する。ハウジング1には、溶融樹脂の流入側流路2と流出側流路3とが設けられている。このハウジング1には断面円形の貫通孔4が設けられ、該貫通孔4にスライドバー5が軸方向移動自在に挿通されている。スライドバー5は円柱状に形成され、その軸方向中途部に前記流入側流路2と流出側流路3に連通する中間流路6が形成されている。前記流入側流路2と流出側流路3は、貫通孔4を介してその上流側と下流側とに分かれて設けられている。そして、前記流入側流路2と流出側流路3は、貫通孔4の軸方向に位置ずれして設けられている。
溶融樹脂などの可塑化された材料は、前記流入側流路2から前記濾過部7を通過して前記流出側流路3へ流動するように構成されている。
そして、スライドバー5の外周面と貫通孔4の内周面は、図1の状態において、溶融樹脂が外部に漏洩しないように軸封状態で嵌合している。
前記スライドバー5を図1における状態から左方向へ移動させると、スライドバー5は前記流入側流路2と流出側流路3を閉じるように構成されている。
前記濾過部7は、前記スライドバー5に軸方向に着脱自在に挟持されている。
前記第2部材11の第1部材10の対向端面の軸心部に、所定深さの座ぐり部13が形成され、該座ぐり部13の側方において、前記流出側流路3に連通する流路孔14が設けられている。
前記締結手段12は、この実施の形態では、前記第1部材10と第2部材11とに同心状に貫通するタイロッド15により構成されている。
タイロッド15は、その両端にねじ16が形成され、該ねじ16にナット17が螺合されて、前記第1部材10と第2部材11との間に同心状に配置された濾過部7を挟持おり、第1部材10と第2部材11間に生じる樹脂圧力による引き離し力を受けることで、前記特許文献2記載のような濾過部7のブレーカ8に引っ張り力が掛からないようになっている。
しかして、図1の状態において、流入側流路2より供給された溶融樹脂は、濾過部7を通過して流出側流路3より排出される。
濾過部7が目詰まり等した場合、濾過部7のクリーニングや交換をする必要があるが、ピストンロッド19を図1の左側へ移動させ、濾過部7を貫通孔4の外部へ露出させる。この状態で、流入側流路2と流出側流路3はスライドバー5の外周面によって閉じられる。この実施の形態では、濾過体9はブレーカプレート9の外周に巻き付けられたものとして構成されているので、バンド等を切り取り前述の如く交換する。
組立時には前記とは逆の手順でスライドバー5に取り付けることにより、ブレーカプレート8を取り付けることができる。
前記実施の形態では、濾過部7のブレーカプレート8はスライドバー5から取り外しできる別体のものとされていたが、第1部材10又は第2部材11の何れか一方に一体的に設けられたものであっても良く、要は、筒状のブレーカプレート8に軸方向の外力が作用しないものであればよい。
前記構成の本発明の実施の形態によれば、スライドバー5を分割構成としその中間部に中間流路6を形成しているので、一体もののスライドバーに比べ、材料長さが短くて足り、材料コストを低減できる。また、従来のように、中間流路の全てを加工する必要がないので、加工コストを低減できる。
図2に示すものは、本発明の他に実施の形態であり、前記図1に示すものと異なる点は、前記第1部材10と第2部材11間の軸方向距離を規制する距離規制手段21が設けられている点にある。
即ち、前記距離規制手段21は、前記タイロッド15の軸方向中途部に設けられたフランジ22により構成されている。このフランジ22により第1部材10の軸方向位置が決められ、反シリンダ側のナット17の締め付け距離が規制され、その結果、濾過部7を挟持するための第1部材10と第2部材11間の軸方向距離が規制される。
従って、ブレーカプレート8には軸方向応力が掛からないため、ブレーカプレート8には、可塑性樹脂が濾過部7を通過する際に発生する圧力差により発生する外圧に耐える強度のみを考慮すれば良く、軸方向応力を考慮する必要がないため、その厚みを薄くすることができる。
なお、前記スペーサ23と同じ機能を有する距離規制手段21としては、タイロッド15の同軸上に配置されるもの(タイロッド15に套嵌されるもの)に限定されるものではなく、例えば、周方向適所に配置したロッドのようなものであっても良い。
図4〜7に示すものは、前記スライドバー5に、前記濾過部7を同心状に保持するための位置決め手段24を設けたものである。
図5においては、前記段部25がリング状に形成されている。
図6においては、前記位置決め手段24は、タイロッドに15同心状に嵌合された別体のスペーサ26により構成されている。このスペーサ26の外周にブレーカプレート8の内周が嵌合するように構成されている。
前記位置決め手段24を設けたものであれば、当該位置決め手段24により濾過部7をスライドバー5と同心状に保持することができる。
図8に示すものは、前記締結手段12として、前記第1部材10と第2部材11との間に設けられたスペーサ28により構成したものである。このスペーサ28の両端部にねじ締結手段29が設けられ、該ねじ締結手段29が前記第1部材10と第2部材11に着脱自在に螺合している。
なお、前記締結手段12のスペーサ28は、第1部材10又は第2部材11と別体のものとして構成されているが、何れか一方と一体成形されたものであっても良い。
図9に示すものは、本発明の他の実施の形態であり、ハウジング1には流入側流路2と流出側流路3とが同じ側に形成されている。また、ハウジング1の流入側流路2の内周部には、リング状の凹部30が形成されている。このような凹部30を形成することにより、濾過部7の外周面をスライドバー5の外周面とほぼ同一に形成することができ、その外径をスライドバー5の外径より小さくするものに比べ、濾過面積の増大が図れる。
なお、本発明は、前記各実施の形態に示すものに限定されるものではない。
2 流入側流路
3 流出側流路
5 スライドバー
6 中間流路
9 濾過体
10 第1部材
11 第2部材
12 締結手段
15 タイロッド
21 距離規制手段
24 位置決め手段
28 スペーサ
29 ねじ締結手段
Claims (6)
- 流入側流路と流出側流路とが設けられたハウジングに、前記流入側流路と流出側流路とを連通させる中間流路が設けられたスライドバーが軸方向移動自在に挿通され、前記中間流路にスライドバーと同心状の筒状の濾過体が設けられた可塑性材料濾過装置において、
前記濾過体は、前記スライドバーに軸方向に着脱自在に挟持されていることを特徴とする可塑性材料濾過装置。 - 前記スライドバーは、軸方向に分割された第1部材と第2部材とを有し、該第1部材と第2部材は締結手段により着脱自在に締結されていると共に、前記第1部材と第2部材間に前記濾過体が挟持されていることを特徴とする請求項1記載の可塑性材料濾過装置。
- 前記締結手段は、前記第1部材と第2部材とに同心状に貫通するタイロッドにより構成されていることを特徴とする請求項2記載の可塑性材料濾過装置。
- 前記締結手段は、前記第1部材と第2部材との間に設けられたスペーサにより構成され、該スペーサーはねじ締結手段を介して前記第1部材と第2部材に着脱自在に締結されていることを特徴とする請求項2記載の可塑性材料濾過装置。
- 前記第1部材と第2部材間の軸方向距離を規制する距離規制手段が設けられていることを特徴とする請求項2〜4の何れか一つに記載の可塑性材料濾過装置。
- 前記スライドバーには、前記濾過体を同心状に保持するための位置決め手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の可塑性材料濾過装置。
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