JP2006006035A - インバータ制御方法 - Google Patents

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春男 池田
Junichi Kitano
淳一 北野
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Abstract

【課題】インバータ装置から出力される出力電圧波形に含まれる任意の次数の高調波成分を低減する。
【解決手段】入力された直流電圧から、異なる又は等しいレベルの複数の電圧値を得て、これらの電圧値を切換え又は加減算することによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、
階段状の出力電圧波形の高調波成分が低下するように、電圧値を切換え又は加減算するタイミング及び極性を調整する。
【選択図】 図5

Description

本発明は直流電圧を交流電圧に変換するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法に関する。
直流電圧を交流電圧に変換するインバータ装置としては種々の方式が実用化されている。これ等の方式の一つとして、例えば、図15に示す階段状の多レベルの電圧波形を有する出力電圧V0を出力するインバータ装置がある。
この図15に示す出力電圧V0の階段状の多レベルの出力電圧波形においては、時間(位相角)とともに、1サイクル(0〜2π)のうちに、電圧レベルが、0→Ed →2Ed →3Ed →2Ed →Ed →0→−Ed →−2Ed …とその値が変わる。なお、2θ1、2θ2、2θ3は各電圧レベルEd、2Ed、3Edにおけるパルス幅である。この出力電圧波形は0を含む7つの電圧レベルからなるが、このような出力電圧波形が得られるインバータ装置としては、
(a)直接7レベルの電圧を発生する7レベルインバータ装置(図6(a))
(b)0と+Ed 、−Ed の3つの電圧レベルが得られる単位インバータを変圧器で3個直列接続したトランス多重インバータ装置(図8(a))
(c)3組の直流電源を各々独立にすることによって変圧器を省略したトランスレスインバータ装置(図9(a))
等がある。
図15において、振幅Ed は一定にして、前述した0、Ed 、2Ed 、3Ed等の電圧レベルのパルス幅θ1、θ2、θ3、すなわち切換えタイミングδ1 ,δ2 ,δ3 を調整することによって、その基本波成分を可変にすることができる。
また、これに併せて、特定の次数の高調波成分の基本波成分に対する割合を低減させる試みが行われている。
しかしながら、基本波電圧を低くするにつれて電圧レベルの切換えタイミングδ1 ,δ2 ,δ3 は90°に近づき、調整幅が狭まってくるので、結局、低電圧時には特定の高調波成分を零にする(低減する)ことができなくなってくる。
また、図15に示す出力電圧波形においては、出力電圧V0の1サイクルの間に基本電圧(振幅Ed)1段あたり4回、3段で12回、3相合計で36回の制御タイミングがある。出力電圧V0の1サイクルの間に36回電圧を制御、すなわち電流を制御することになる。それゆえ、このインバータの出力電圧でモータを運転するに際しては、電流制御タイミングがモータの回転速度に依存することになる。このことは、一般に、離散時間の制御系では、制御タイミングが変化した時には、その応答特性も変わってくるので、このインバータでモータを運転する場合には、モータの回転速度によって制御特性が変わることになる。
また、出力電圧V0中の高調波成分は出力周波数の整数倍であるので、同一次数の高調波であっても、モータの回転速度が低くなると、その周波数自体は回転数に比例して下がってくる。それゆえ、モータの低速域では、高次の高調波でも周波数が低くなり、高調波電流が流れやすくなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、階段状の出力電圧波形を構成する電圧値の段数を増加することなく、インバータ装置から出力される出力電圧波形に含まれる任意の次数の高調波成分を低減できるインバータ制御方法を提供することを目的とする。
さらに、上記任意の次数の高調波成分を低減できることに加えて、インバータ装置が複数の単位インバータで構成されている場合においては、各単位インバータの負荷分担の均一化を図ることができるインバータ制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、入力された直流電圧から、異なる又は等しいレベルの複数の電圧値を得て、これらの電圧値を切換え又は加減算することによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、階段状の出力電圧波形の高調波成分が低下するように、電圧値を切換え又は加減算するタイミング及び極性を調整するようにしている。
また、別の発明は、上述した発明のインバータにおいて、電圧値を切換え又は加減算するタイミングは、階段状の出力電圧波形を構成する各要素電圧波形の位相で示したパルス幅としている。
また、別の発明は、入力された直流電圧から、異なる又は等しいレベルの複数の電圧値を得て、これらの電圧値を切換え又は加減算することによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、出力電圧波形の周期の増加に応じて、電圧値を切換え又は加減算する回数を増加している。
また、別の発明は、入力された直流電圧からそれぞれ単一の電圧値を出力する複数の単位インバータを設け、各単位インバータの出力を直列接続し、各単位インバータをオン、オフすることによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、各単位インバータを所定の順序で順次オンしていくとともに、前記各単位インバータを前記同一の所定の順序で順次オフしていくようにしている。
また、別の発明は、入力された直流電圧からそれぞれ同一の電圧値を出力する複数の単位インバータを設け、各単位インバータの出力を直列接続し、各単位インバータをオン、オフすることによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、任意の単位インバータのオン期間内における一定期間、オン状態の単位インバータをオフ状態に変更し、オフ状態の他の単位インバータをオン状態に変更するようにしている。
また、別の発明は、入力された直流電圧からそれぞれ単一の電圧値を出力する複数の単位インバータを設け、各単位インバータの出力を直列接続し、各単位インバータをオン、オフすることによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、任意の単位インバータのオフ期間内における一定期間、オフ状態の単位インバータを一方の極性へのオン状態に変更し、オフ状態の他の単位インバータを他方の極性へのオン状態に変更するようにしている。
本発明のインバータ制御方法によれば、階段状の出力電圧波形を構成す電圧値の段数を増加することなく、インバータ装置から出力される出力電圧波形に含まれる任意の次数の高調波成分を低減できる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
(制御原理)
先ず、本発明によって、インバータ装置から出力される階段状の多レベルの出力電圧波形に含まれる任意の次数の高調波成分を低減できる制御原理を説明する。
図1に示すように、直流電源1から供給された直流電圧はインバータ装置2へ入力される。インバータ装置2は、入力された直流電圧から例えば1種類の基本電圧(振幅Ed)を得て、基本電圧(振幅Ed)を、インバータ制御部3の指示に従って、加減算することによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を有する交流の出力電圧を例えばモータ等の負荷4へ出力する。
具体的には、図2に示すように、インバータ装置2から出力される出力電圧V0の電圧波形は、それぞれ等しい基本電圧(振幅Ed)を有する3つの要素電圧V1 ,V2 ,V3 の各波形の和の波形で表される。この場合、各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の位相で示したパルス幅は、それぞれ2θ1、2θ2、2θ3である。したがって、この出力電圧V0の振幅は、極性を含めて、6Edとなる。
一般に、図2中の要素電圧V1 は、(1)式のように表される。
Figure 2006006035
なお、nは高調波の次数を示す。最下段の要素電圧V1 に重畳される要素電圧V2 ,V3 が逆極性をとる場合をも考慮すると、出力電圧V0の波形は図3、図4のような場合もある。例えば、図3においては要素電圧V3 が逆極性となり、図4においては要素電圧V2 ,V3 が逆極性となる。この場合、出力電圧V0の振幅は、極性を含めて、4Ed、2Edとなる。図2、図3、図4の各電圧波形を満たすインバータ装置2から出力される出力電圧V0は(2)式となる。
Figure 2006006035
ここで、(2)式において、n=1は基本波を表し、n=3,5,7,…は各々、その次数の高調波を表す。例えば、基本波成分と5次、7次高調波成分の振幅について着目すれば、次の(3)式のようになる。
Figure 2006006035
ここで、5次の高調波成分(振幅)a5 と7次の高調波成分(振幅)a7 が零(許容値以下)になるように、各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の位相で示したパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 を選べば、これに対応した基本波成分(振幅)a1 が上式より得られる。
逆に言うならば、所定の基本波電圧を発生させる時に、5次の高調波成分(振幅)a5 と7次の高調波成分(振幅)a7 が零(許容値以下)になるようにパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 の組合せを選べば、常に5次と7次の高調波成分a5,a7を零にする(許容値以下に低減する)ことができる。
一例として、5次の高調波成分(振幅)a5 が0.01a1 (基本波成分の1/100)以下で、かつ7次の高調波成分(振幅)a7 が0.014以下の条件を満たすパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 の組合せと、基準化した基本波成分(振幅)a1(インバータの変調率;0≦a1 ≦1)との関係を図5に示す。
この図5によると、例えば、図2に示す要素電圧の極性組合せ(V0=V1+V2+V3)において、各要素電圧V1,V2,V3のパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 の組合を選択することによって、基準化された基本波成分(振幅)a1を約0.37(変調率;37%)から約0.93(変調率;93%)までの範囲に亘って調整することが理解できる。
さらに、図3に示す要素電圧の極性組合せ(V0=V1+V2―V3)において、各要素電圧V1,V2,V3のパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 の組合を選択することによって、基準化された基本波成分(振幅)a1を約0.25(変調率;25%)から約0.37(変調率;37%)までの範囲に亘って調整することが理解できる。
さらに、図4に示す要素電圧の極性組合せ(V0=V1―V2+V3)において、各要素電圧V1,V2,V3のパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 の組合を選択することによって、基準化された基本波成分(振幅)a1を約0.0(変調率;0%)から約0.25(変調率;25%)までの範囲に亘って調整することが理解できる。
このように、各要素電圧V2 ,V3 に極性を持たせること、換言すれば電圧レベルの切換えを適宜、正または負にすることで、低電圧域を含む広い基本波振幅(変調率)の範囲で、任意の次数の高調波電圧を低減することができる。
以上説明した出力電圧波形に含まれる任意の次数の高調波成分を低減できる制御原理は、インバータの方式によらず、図2〜図4で示した階段状の多レベルの出力電圧波形を有した出力電圧V0 を出力できる、あらゆるインバータ装置2に適用することができる。
(具体的制御方法)
次に、上述した制御原理を用いた具体的インバータ制御方法を順番に説明する。
(a) 高調波成分の低減
インバータ装置2の一種である7レベルインバータ装置2aにおいては、図6(a)に示すように、直流電源1から供給される、0、±Ed、±2Ed、±3Edの7段階(レベル)の電圧は、それぞれダイオード5を介して、各スイッチング素子6へ導かれる。図1に示すインバータ制御部3としては、各スイッチング素子6を図6(b)に示す制御テーブル7のようにオン・オフすることで前述した7段階(レベル)の出力電圧V0が得られる。
したがって、前述した要素電圧V1 ,V2 ,V3 を実際に加減算することなく、前述した目的のパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 が得られるように、単に、電圧レベルの切換えタイミングを制御するだけで任意の高調波成分を低減することができる。
この7レベルインバータ装置2aにおいて、図3と同一の出力電圧V0 (=V1+V2―V3)の出力電圧波形を得るために必要な電圧レベルの切換えタイミングを図7に示す。図7の上部は図5の関係を再掲し、横軸を位相角、縦軸を変調率a1(基本波振幅)にとり、5次の高調波成分(振幅)a5 と7次の高調波成分(振幅)a7 とが零(許容値以下)になるようなパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 を簡略化して示している。
なお、図7において、各々の要素電圧Vのパルス幅θの開始(立ち上げ)タイミングを[+θ]の記号(符号)で示し、各々の要素電圧Vのパルス幅θの終了(立ち下げ)タイミングを[―θ]の記号(符号)で示す。なお、負極性の場合は立ち下げである。この図7の実施形態においては、+θ1、+θ2、―θ3、+θ3、―θ2、―θ1の各開始タイミング又は終了タイミングが設定される。また、発生させようとする基本波成分(振幅)a1の振幅目標値をaref としている。ここでは、振幅目標値aref が時間とともに変化する場合を示している。
図7において、順次、振幅目標値aref がパルス幅θの開始(立ち上げ)タイミング+θと交差した時点で電圧レベルを立ち上げ、パルス幅θの終了(立ち下げ)タイミング―θと交差した時点で立ち下げれば、図3と同一の出力電圧V0 の波形が得られることが理解できる。すなわち、前述したように、各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の目的のパルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 が得られるように、電圧レベルの切換えタイミング±θを制御するだけで任意の高調波成分を低減することができる。
(b)低減する高調波成分数の増加策
上述の制御原理では、要素電圧をV1 ,V2 ,V3 の三つとして、この数より基本波分の1を引いた数(3−1=2)の、二つの高調波成分(5次と7次成分)を低減することができることを示した。
しかしながら、図3と同一波形である図7の出力電圧V0の出力電圧波形から明らかなように、要素電圧V1 ,V2 ,V3 を加減算することによって、結果的に、要素電圧がEd と2Ed との二つになったとしても、電圧レベルの立ち上げ・立ち下げ数が変わらなければ(2Ed を2回発生させれば)、要素電圧が三つの場合と同様に、二つの高調波成分(5次と7次成分)を低減することができる。
すなわち、低減できる高調波成分の数は要素電圧の数ではなく、半サイクル中の電圧レベルの立ち上げ数(=立ち下げ数、上述の例ではパルス幅θの数=3)に依存する。
よって、電圧レベルの立ち上げ・立ち下げ数を増やし、かつその順序とタイミングを適宜、調整することによって、より多数の高調波成分を低減することができる。
例えば、インバータ装置の負荷としてモータが接続されていた場合には、インバータ装置のこのモータに対する出力電流をインバータ制御部にフィードバックして、出力電流が最適値になるように、インバータ制御部がインバータ装置を制御するシステムが実用化されている。このようなフィードバックシステムにおいては、より多くの高調波成分を低減できることに加えて、この立ち上げ・立ち下げの時点でインバータ装置を制御することになるので制御タイミングが増え、制御の応答性や安定性を向上できる。
(c)単位インバータ電圧の平準化
図8(a)はトランス多重インバータ装置2bの概略構成を示す図である。このトランス多重インバータ装置2bにおいては、直流電源1から2つの電圧レベル+Ed/2、―Ed/2が供給されるフルブリッジ(FB)からなる3台の単位インバータ8が組込まれている。フルブリッジ(FB)は4個のスイッチング素子10で構成されている。この3台の単位インバータ8の出力が変圧器(トランス)9で直列に接続されている。
そして、図1のインバータ制御部3が、図8(b)の制御テーブル11に基づいて各単位インバータ8の四つのスイッチング素子10をオン・オフすると、各単位インバータ8は3レベル(+Ed、0、―Ed)電圧を発生するので、トランス多重インバータ装置2bの出力電圧V0 として、これらを組み合わせることにより7レベルの電圧値(0、±Ed、±2Ed、±3Ed)が得られる。
図9(a)はトランスレスインバータ装置2cの概略構成を示す図である。このトランスレスインバータ装置2cにおいては、図8(a)のトランス多重インバータ装置2bにおける最下段の単位インバータ8を3レベルインバータ12に変更し、かつ直流電源1を各インバータ8、12に対して独立に設けることによって、変圧器9を省略している。
そして、図1のインバータ制御部3が、図9(b)の制御テーブル13に基づいて3レベルインバータ12の各スイッチング素子14をオン・オフすることで、この3レベルインバータ12は、3レベル(+Ed、0、―Ed)の電圧を発生するので、同様に、トランスレスインバータ装置2cの出力電圧V0 として、これらを組み合わせることにより7レベルの電圧値(0、±Ed、±2Ed、±3Ed)が得られる。
このように、複数の単位インバータ8や3レベルインバータ12の各出力電圧を組み合わせるインバータ装置2b、2cを前述した制御原理で動作させた場合、例えば、先の図2に示したように、三つの要素電圧V1、V2、V3のオン期間(パルス幅)は均等にならない。各単位インバータ8や3レベルインバータ12の出力電流は同一であるので、トランス多重インバータ装置2bやトランスレスインバータ装置2cにおいては、単位インバータ8や3レベルインバータ12の出力電力が均等にならないことを意味する。また、変圧器9が組み込まれたトランス多重インバータ装置2bにおいては、長時間電圧を印加することは、変圧器9の磁気飽和を招くことになる。
そこで、図10、図11、図12に示すように、各単位インバータ8や3レベルインバータ12を所定の順序で順次オンしていくとともに、各単位インバータ8や3レベルインバータ12を前記同一の所定の順序で順次オフしていくようにする。
図10は、図2に示した各要素電圧を加算して出力電圧V0(=V1 +V2 +V3 )と同一の電圧波形を得るための各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の波形である。各パルス幅θ1 ,θ2 ,θ3を有する各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の開始(立ち上げ、オン)タイミング(+θ1 ,+θ2 ,+θ3 )の順序と、終了(立ち下げ、オフ)タイミング(−θ1 ,−θ2 ,−θ3 )の順序とを同一にしている。
図11は、図3に示した各要素電圧を加減算して出力電圧V0(=V1 +V2 ―V3 )と同一の電圧波形を得るための各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の波形である。この例においても、各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の開始(立ち上げ、オン)タイミング(+θ1 ,+θ2 ,+θ3 )の順序と、終了(立ち下げ、オフ)タイミング(−θ1 ,−θ2 ,−θ3 )の順序とを同一にしている。
図12は、図4に示した各要素電圧を加減算して出力電圧V0(=V1 ―V2 +V3 )と同一の電圧波形を得るための各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の波形である。この例においても、各要素電圧V1 ,V2 ,V3 の開始(立ち上げ、オン)タイミング(+θ1 ,+θ2 ,+θ3 )の順序と、終了(立ち下げ、オフ)タイミング(−θ1 ,−θ2 ,−θ3 )の順序とを同一にしている。
このように、複数の単位インバータ8や3レベルインバータ12が組み込まれたインバータ装置2b、2cにおいて、各単位インバータ8や3レベルインバータ12を所定の順序で順次オンしていくとともに、各単位インバータ8や3レベルインバータ12を前記同一の所定の順序で順次オフしていくことにより、各単位インバータ8や3レベルインバータ12の電圧発生期間、及び消費電力を平準化することができる。
また、図3、図4の電圧波形を前述した各要素電圧を加減算して得るためには、複数の単位インバータ8や3レベルインバータ12が組み込まれたインバータ装置2b、2cにおいては、同一タイミングで一部の単位インバータ8や3レベルインバータ12が負電圧を発生する必要がある。しかし、図11、図12のように、各要素電圧の出力タイミングを調整することによって、同一タイミングで全ての単位インバータ8や3レベルインバータ12が正電圧を発生させることが可能であるので、単位インバータ8間で電力が還流することがなくなり、かつ長期間動作していた要素電圧V1 を発生する単位インバータ8や3レベルインバータ12のオン期間も短縮するようになる。
(d)単位インバータ間の分担電力の調整
複数の単位インバータ8や3レベルインバータ12の各出力電圧を組み合わせる図8(a)、図9(a)に示すトランス多重インバータ装置2bやトランスレスインバータ装置2cにおいて、任意の単位インバータ8や3レベルインバータ12のオン期間内における一定期間、このオン状態の単位インバータ8や3レベルインバータ12をオフ状態に変更し、オフ状態の他の単位インバータ8や3レベルインバータ12をオン状態に変更しても、インバータ装置2b、2cの出力電圧V0の出力電圧波形は変化しない。
それゆえ、各単位インバータ8や3レベルインバータ12の出力電圧波形の1サイクル期間内における合計オン期間が近似するように、動作単位インバータ8や3レベルインバータ12を適宜切換えることによって、各単位インバータ8や3レベルインバータ12の電圧発生期間、及び消費電力(分担電力)を平準化することができる。
この具体的制御方法を図13を用いて説明する。この図13の出力電圧V0の出力電圧波形を複数の単位インバータ8で得る場合は、前述したように基本波成分(振幅;変調率)a1 に対して、図5のように各パルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 が定まっている。これらの各パルス幅θ1 ,θ2 ,θ3 に対する開始・終了(オン・オフ)タイミング±θ1 ,±θ2 ,±θ3 に対応して、単位インバータ8や3レベルインバータ12の電圧発生期間が均等になるように別途切換えタイミングφ1 ,φ2 ,φ3 を設定し(基本波成分a1 に対する6つのタイミング±θに加算して3つのタイミングφとなる)ている。
具体的には、図11の要素電圧V2のオン期間の一部をオフ状態にし、図13においては、このオフ状態を、斜線に示すように、他の要素電圧V1、V3に置き換えている。これに則って各単位インバータ8や3レベルインバータ12を動作させることで分担電力を均等化できる。
また、複数の単位インバータ8や3レベルインバータ12の各出力電圧を組み合わせる図8(a)、図9(b)に示すトランス多重インバータ装置2bやトランスレスインバータ数値2cにおいて、任意の単位インバータ8のオフ期間内における一定期間、このオフ状態の単位インバータ8を一方の極性のオン状態に変更し、オフ状態の他の単位インバータ8を他方の極性のオン状態に変更しても、インバータ装置2の出力電圧V0の出力電圧波形は変化しない。
それゆえ、各単位インバータ8の出力電圧波形の1サイクル期間内における合計オン期間が近似するように、単位インバータ8を極性も含めて適宜切換え動作させることによって、各単位インバータ8や3レベルインバータ12の電圧発生期間、及び消費電力(分担電力)を調整することができる。
この具体的制御方法を図14を用いて説明する。なお、図14は、最下段の単位インバータ8で全電力を分担する場合を示す。この場合、要素電圧V2 の正負合計電圧が零になるように切換えタイミングφ4を設定する。同様に要素電圧V3 についても正負合計電圧が零になるように切換えタイミングφ5 を設定する。これらの負の期間について要素電圧V1 を正にすれば(図14においては、斜線部分に相当する)、最下段の単位インバータ8で出力電圧V0の出力電圧波形の全電力を分担することができる。
以上、図13、図14を用いて説明したように、付加的な切換えタイミングφ1 〜φ5 を設定することによって各単位インバータ8における分担電力を調整することができる。
なお、予め切換えタイミングφ1 〜φ5 を設定することなく、インバータ制御部3において、逐次、これらを演算するようにすれば、各単位インバータ8における分担電力の制御が可能であり、またトランス多重インバータ装置2bにおける変圧器9の過励磁時などにも対処できる。
本発明の一実施形態に係わるインバータ制御方法が適用されるシステムの模式図 同実施形態のインバータ制御方法が適用されるインバータ装置の出力電圧波形の構成図 同じくインバータ装置の出力電圧波形の構成図 同じくインバータ装置の出力電圧波形の構成図 インバータ装置の出力電圧の変調率とパルス幅との関係を示す図 7レベルインバータ装置の構成とこのインバータ装置を制御するために用いる制御テーブルを示す図 7レベルインバータ装置における出力電圧波形と制御タイミングとの関係を示す図 トランス多重インバータ装置の構成とこのインバータ装置を制御するために用いる制御テーブルを示す図 トランスレスインバータ装置の構成とこのインバータ装置を制御するために用いる制御テーブルを示す図 複数の単位インバータからなるインバータ装置における出力電圧波形と制御タイミングとの関係を示す図 同じく複数の単位インバータからなるインバータ装置における出力電圧波形と制御タイミングとの関係を示す図 同じく複数の単位インバータからなるインバータ装置における出力電圧波形と制御タイミングとの関係を示す図 同じく複数の単位インバータからなるインバータ装置における出力電圧波形と制御タイミングとの関係を示す図 同じく複数の単位インバータからなるインバータ装置における出力電圧波形と制御タイミングとの関係を示す図 インバータ装置における一般的な出力電圧波形図
符号の説明
1…直流電源、2…インバータ装置、2a…7レベルインバータ装置、2b…トランス多重インバータ装置、2c…トランスレスインバータ装置、3…インバータ制御部、4…負荷、5…ダイオード、6,14…スイッチング素子、7,11,13…制御テーブル、8…単位インバータ、9…変圧器、12…3レベルインバータ

Claims (6)

  1. 入力された直流電圧から、異なる又は等しいレベルの複数の電圧値を得て、これらの電圧値を切換え又は加減算することによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、
    前記階段状の出力電圧波形の高調波成分が低下するように、前記電圧値を切換え又は加減算するタイミング及び極性を調整することを特徴とするインバータ制御方法。
  2. 前記電圧値を切換え又は加減算するタイミングは、前記階段状の出力電圧波形を構成する各要素電圧波形の位相で示したパルス幅であることを特徴とする請求項1記載のインバータ制御方法。
  3. 入力された直流電圧から、異なる又は等しいレベルの複数の電圧値を得て、これらの電圧値を切換え又は加減算することによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、
    前記出力電圧波形の周期の増加に応じて、前記電圧値を切換え又は加減算する回数を増加することを特徴とするインバータ制御方法。
  4. 入力された直流電圧からそれぞれ単一の電圧値を出力する複数の単位インバータを設け、各単位インバータの出力を直列接続し、各単位インバータをオン、オフすることによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、
    前記各単位インバータを所定の順序で順次オンしていくとともに、前記各単位インバータを前記同一の所定の順序で順次オフしていくことを特徴とするインバータ制御方法。
  5. 入力された直流電圧からそれぞれ同一の電圧値を出力する複数の単位インバータを設け、各単位インバータの出力を直列接続し、各単位インバータをオン、オフすることによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、
    任意の単位インバータのオン期間内における一定期間、前記オン状態の単位インバータをオフ状態に変更し、オフ状態の他の単位インバータをオン状態に変更することを特徴とするインバータ制御方法。
  6. 入力された直流電圧からそれぞれ単一の電圧値を出力する複数の単位インバータを設け、各単位インバータの出力を直列接続し、各単位インバータをオン、オフすることによって、階段状の多レベルの出力電圧波形を発生するインバータ装置の動作を制御するインバータ制御方法において、
    任意の単位インバータのオフ期間内における一定期間、前記オフ状態の単位インバータを一方の極性へのオン状態に変更し、オフ状態の他の単位インバータを他方の極性へのオン状態に変更することを特徴とするインバータ制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104052325A (zh) * 2014-06-05 2014-09-17 上海交通大学 大范围电压失真最小化的级联型多电平逆变器的设计方法
US11349410B2 (en) 2018-01-30 2022-05-31 Mitsubishi Electric Corporation Series multiplex inverter

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