JP2000059990A - 安定化電源装置 - Google Patents

安定化電源装置

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JP2000059990A
JP2000059990A JP10230541A JP23054198A JP2000059990A JP 2000059990 A JP2000059990 A JP 2000059990A JP 10230541 A JP10230541 A JP 10230541A JP 23054198 A JP23054198 A JP 23054198A JP 2000059990 A JP2000059990 A JP 2000059990A
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Minoru Toriyama
稔 鳥山
Hiroshi Kubo
宏 久保
Masaaki Yabuki
正明 矢吹
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に負荷に低リプルな直流出力を供給するこ
と。 【解決手段】 直流電圧可変制御回路38の出力による
電圧指令値に基づいたスイッチング制御信号を順変換器
12に与えて交流を直流に変換し、電流指令値に基づい
たチョッピング制御信号を各チョッパ変換器16に与え
て順変換器12の出力電圧をチョッピングし、チョッピ
ングされた直流出力を直流リアクトル18、コンデンサ
22を介して電磁石22に供給する。このとき、出力電
流指令回路54の出力による電流指令値の変化によら
ず、チョッパパルス幅制御回路44の生成によるチョッ
ピング制御信号の通流率を一定とし、電流指令値と電圧
センサ56の検出電圧を基に直流電圧可変制御回路38
の電圧指令値を補正して順変換器12の出力電圧を可変
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定化電源装置に
係り、特に、系統電源に対しては高入力力率・低高調波
の電源として用い、負荷に対しては高安定・低リプルの
直流出力を発生する電源として用いるに好適な安定化電
源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、素粒子物理学、核物理学、放射線
医学研究の実験として磁場を生成した実験が行なわれて
いる。これらの実験に用いられる磁場は種々の電磁石に
直流電流を通電して生成されており、その直流電流の発
生装置として、電磁石用直流電源装置(安定化電源装
置)が使用されている。
【0003】電磁石用電源装置には、磁場の安定化のた
めに、直流出力電流の高安定化と低リプルが要求されて
いるとともに、系統電源に対しても、高入力力率で低高
調波の電源としての機能が要求されている。
【0004】これらの要求に対して、従来、磁石用電源
装置として、サイリスタ方式の他励式交直変換装置が用
いられている。この種の装置においては、低リプル化を
図るために、日立評論「1981年6月 VOL.63
NO.6」に記載されているように、他励式交直変換
装置の出力側に直流パッシブフィルタを設け、この直流
パッシブフィルタの出力にリアクトルトランスを用いた
アクティブフィルタを設けた回路が使用されている。
【0005】しかし、従来の他励式交直変換装置におい
ては、交流電力を直流電力に変換した後の直流出力に生
じる周波数成分が交流電源周波数を基本周波数とした低
周波成分の整数倍となるため、それらのリプル成分を除
去するための直流パッシブフィルタ並びにアクティブフ
ィルタ回路の共振周波数は低次となり、フィルタ機器設
備が大型となる。このため、必要とされる電磁石用電源
装置の出力リプル特性を満足させるためには大型の電源
が必要となる。
【0006】さらに、アクティブフィルタにリアクトル
トランスを用いた回路では、直流フィルタ装置の出力に
直列トランジスタを設けたシリーズドロッパ回路に比べ
て、発生損失、寸法、コストの面で優れた回路である
が、順変換器が他励式変換器となっているため、電源の
入力力率が悪くなったり、出力電流に低次の高調波が重
畳したりすることがある。すなわち、サイリスタなどの
位相角制御素子を用いた他励式変換器で順変換器を構成
し、サイリスタに対する位相角制御により直流出力電圧
・出力電流を制御する方式を採用すると、位相角に比例
して、低電圧・低電流領域(小負荷)において電源の入
力力率が悪くなり、また電流波形が方形波になるため、
出力電流に低次の高調波が重畳し、系統電源側への高調
波流出量も多くなる。
【0007】特に、加速器などの小電流から大電流を数
秒周期で通電するパターン電流用通電電源装置などに他
励式変換器を用いた場合は、通電時の無効電力の変化が
大きくなるとともに、電源系統ラインの電源変動並びに
電力料金の負担も大きくなり、電源装置の系統電源側
に、力率改善用高調波同調フィルタ、アクティブフィル
タなどの設備を設置すること余儀なくされる。
【0008】そこで、近年、大容量の高速スイッチング
素子であるGTO(Gate Turn Off Th
yristor)、IGBT(Insulated G
ate Bipolar Transistor)など
が開発されたことに伴って、サイリスタを用いた他励式
変換器の代わりに、GTO、IGBTなどの高速スイッ
チング素子を用いた自励式変換器が用いられている。G
TO、IGBTなどの高速スイッチング素子を用いて自
励式変換器を構成した場合、高周波数のスイッチング動
作が可能になるとともに、電源電圧位相と電源入力電流
位相を同位相として、すなわち、常に、入力力率=1と
して変換器を運転を運転すること可能になるため、系統
電源に対する力率を高くすることができるとともに、系
統電源に高調波が流出するのを抑制することができる。
【0009】自励式電力変換器を順変換器に使用した電
磁石用安定化直流電源においては、安定な直流出力を得
る回路方式として電流型と電圧型のいずれかの方式が採
用されている。電圧型は電流型よりも制御が容易であ
り、順変換器の出力をチョッパ変換器でチョッピングす
ることで安定化直流出力を発生することができる。そし
てチョッパ変換器のスイッチング素子としてGTO、I
GBTなどの高速スイッチング素子を用いると、順変換
器の出力をチョッピングするときのスイッチング周波数
はサイリスタ変換器に比べて数100倍にすることが可
能となり、出力リプル低減用のフィルタ機器を小型化す
ることができるとともに、出力リプルを大幅に低減する
ことができる。
【0010】このため、自励式電力変換器を順変換器に
使用した電磁石用安定化直流電源においては、順変換器
の出力をコンデンサ(直流フィルタ)を介してチョッパ
変換器に取り込み、順変換器の出力をチョッパ変換器で
チョッピングし、チョッパ変換器の出力を直流リアクト
ル、コンデンサを介して電磁石に供給する構成が採用さ
れている。さらに、半導体スイッチング素子容量並びに
スイッチング速度を等価的に上げ、かつ直流出力リプル
を低減するために、チョッパ変換器を複数台(n台)設
け、各チョッパ変換器を順変換器の出力側に並列接続
し、多重並列接続されたチョッパ変換器をそれぞれ直流
リアクトルを介してコンデンサに接続する構成が採用さ
れている。この構成によれば、順変換器によって交流を
直流に変換したときの直流電圧を一定のものとし、各チ
ョッパ変換器の運転位相として、並列多重数nの間隔ご
とに位相差を設け、この位相差に従って各チョッパ変換
器のスイッチング動作を行なうことで、チョッパ変換器
1台で制御した場合の出力リプルに対して、並列多重後
の直流出力は並列多重数n分の1倍のリプルに低減する
ことができる。また各チョッパ変換器間には直流リアク
トルを設けているため、各チョッパ変換器間の電流をチ
ョッパ最終出力電流の並列多重数n分の1の電流(平均
電流)に一定に保つことができるので、各チョッパ変換
器間の電流バランスも容易にとることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
順変換器の出力電圧を一定電圧に制御しているため、例
えば、負荷によって各チョッパ変換器の出力電圧を連続
的に可変にして出力すると、各チョッパ変換器のスイッ
チング素子の位相角を制御するための変調波(出力電流
指令と各チョッパ変換器の出力電流との偏差に基づいて
生成される信号)も連続して変化し、各チョッパ変換器
のスイッチング素子のオンデューティが出力電圧に比例
して変化する。この結果、チョッパ変換器の出力電圧に
重畳するリプル電圧がピーク電圧で0〜順変換器の出力
電圧/nの間で繰り返して出力される。
【0012】このようなリプル電圧が発生したのでは、
各チョッパ変換器の出力電圧をそのまま電磁石に供給す
ることができず、高精度で低リプルな直流出力を得るた
めに、チョッパ変換器を増やしたり、あるいはチョッパ
変換器群の最終出力段に並列多重用リアクトルと直列共
振回路を構成するパッシブフィルタ用コンデンサを追加
したりすることが余儀なくされる。
【0013】本発明の目的は、負荷に常に低リプルな直
流出力を供給することができる安定化電源装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、スイッチング制御信号に応答して交流電
力を直流電力に変換する順変換器と、この順変換器の出
力電圧を規定するための電圧指令値を出力する電圧指令
値出力手段と、前記電圧指令値と前記順変換器の出力電
圧との偏差に基づいてスインチング制御信号を生成して
前記順変換器に出力するスイッチング制御信号生成手段
と、前記順変換器の出力を平滑化する第1の直流フィル
タと、第1の直流フィルタの直流出力をチョッピング制
御信号に応答してチョッピングするチョッパ変換器と、
このチョッパ変換器の出力を平滑化して負荷に供給する
第2の直流フィルタと、第2の直流フィルタの出力電流
と第2の直流フィルタの出力電流を規定するための電流
指令値との偏差に基づいて変調波信号を生成する変調波
信号生成手段と、この変調波信号生成手段の生成による
変調波信号と搬送波信号との比較結果を基に第2の直流
フィルタの出力リプルを最小にするための通流率を求
め、この通流率に従ったチョッピング制御信号を生成し
て前記チョッパ変換器に出力するチョッピング制御信号
生成手段と、前記変調波信号に基づいて前記電圧指令値
を補正する電圧指令値補正手段とを備えてなる安定化電
源装置を構成したものである。
【0015】前記安定化電源装置を構成するに際して
は、電圧指令値補正手段を、電流指令値と第2の直流フ
ィルタの出力電流および変調波信号にしたがって電圧指
令値を補正する機能を有するもので構成することができ
る。
【0016】前記安定化電源装置を構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。
【0017】前記チョッパ変換器と前記第2の直流フィ
ルタをそれぞれ複数台有し、各チョッパ変換器は相互に
並列接続されているとともに前記第1の直流フィルタに
それぞれ並列接続され、各第2の直流フィルタはそれぞ
れ各チョッパ変換器に接続されてなり、前記チョッピン
グ制御信号生成手段は、各チョッパ変換器に対するチョ
ッピング制御信号として位相の相異なる信号を生成して
なる。
【0018】前記した手段によれば、第2の直流フィル
タの出力リプルを最小にするための通流率(オンデュー
ティ)にしたがったチョッピング制御信号によってチョ
ッパ変換器を制御する過程で、負荷の状態によってチョ
ッパ変換器の出力を変化させる必要が生じた場合、第2
の直流フィルタの出力電流の変化によって変調波信号が
変化しても、常に第2の直流フィルタの出力リプルを最
小にするための通流率にしたがったチョッピング制御信
号を生成し、変調波信号の変動に応じて電圧指令値を補
正して順変換器の出力電圧を変化させることで、チョッ
パ変換器の出力リプルを常に0にすることができ、負荷
に対しては常に低リプルな直流出力を供給することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明の一実施形態を示す安定化電
源装置の全体構成図である。図1において、安定化電源
装置は電磁石用直流電源装置として、自励式順変換器1
2、第1の直流フィルタ(コンデンサ)14、並列多重
チョッパ変換器16、第2の直流フィルタを構成する直
流リアクトル18と出力パッシブフィルタコンデンサ2
0を備えており、自励式順変換器12が交流電源(交流
系統)10に接続され、フィルタコンデンサ20の両端
が、負荷となる電磁石22に接続されている。チョッパ
変換器16は複数台(n台)設けられており、各チョッ
パ変換器16が直流フィルタ14の両端に並列に接続さ
れ、n多重チョッパ変換装置として構成されている。各
チョッパ変換器16はIGBTなどの高速スイッチング
素子Q1〜Qn、フリーホイールダイオードD1〜Dn
を備えており、各スイッチング素子とダイオードとの接
続点に直流リアクトル18が接続されている。自励式順
変換器12もIGBTなどの高速スイッチング素子を備
えており、順変換器12、各チョッパ変換器16の高速
スイッチング素子を制御するために、順変換器12の制
御系と各チョッパ変換器16の制御系が以下のように構
成されている。
【0021】順変換器12の制御系は電圧センサ24、
電流センサ26、PLL PQ制御回路28、IGBT
ゲート回路30、PWM制御回路32、自動電圧制御回
路(AVR)34、加減算器36、直流電圧可変制御回
路38、電圧センサ40を備えて構成されており、チョ
ッパ変換器16の制御系として、複数のIGBTゲート
回路42、チョッパパルス幅制御回路44、自動電圧制
御回路(AVR)46、加減算器48、自動電流制御回
路(ACR)50、加減算器52、出力電流指令回路5
4、電圧センサ56、電流センサ58を備えて構成され
ている。
【0022】直流電圧可変制御回路38は、順変換器1
2の出力電圧を規定するための電圧指令値を出力する電
圧指令値出力手段として、パターン電圧を出力するとと
もに、自動電圧制御回路46の出力による変調波(変調
波信号)VCまたは電圧センサ56の検出電圧と出力電
流指令回路54の出力による電流指令値(パターン電
流)にしたがって電圧指令値を補正する電圧指令値補正
手段としての機能を備えて構成されており、パターン電
圧を加減算器36に出力するようになっている。加減算
器36はパターン電圧と電圧センサ40の検出電圧(順
変換器12の出力電圧)との偏差に応じた信号を自動電
圧制御回路34に出力するようになっている。自動電圧
制御回路34は加減算器36からの偏差を零に抑制する
ための信号をPLL PQ制御回路28に出力するよう
になっている。PQ制御28には、電圧センサ24の検
出による交流電圧(順変換器12に印加される交流電
圧)、電流センサ26の検出による電流(順変換器12
に供給される交流電流)が入力されており、PQ制御回
路28は、自動電圧制御回路34からの信号、電圧セン
サ24の検出電圧、電流センサ26の検出電流を基に順
変換器12に入力される電力のうち無効電力が0となる
ように、すなわち交流電源10に対する入力力率が1と
なるような変調波信号を生成し、この変調波信号をPW
M制御回路32に出力するようになっている。PWM制
御回路32は変調波のレベルと三角波(搬送波)とを比
較し、比較結果に応じた信号をIGBTゲート回路30
に出力するようになっている。そしてIGBTゲート回
路30からは順変換器12のIGBTをスイッチング制
御するためのスイッチング制御信号が出力されるように
なっている。すなわち、電圧センサ24、電流センサ2
6、PQ制御回路28、IGBTゲート回路30、PW
M制御回路32、自動電圧制御回路34、加減算器3
6、電圧センサ40はスイッチング制御信号生成手段と
して構成されている。
【0023】出力電流指令回路54は、第2の直流フィ
ルタの出力電流、すなわち電磁石22に供給される出力
電流を規定するための電流指令値として方形波状のパタ
ーン電流を加減算器52に出力する電流指令値生成手段
として構成されている。加減算器52はパターン電流と
電流センサ58の検出電流(電磁石22に流れる電流)
との偏差に応じた信号を自動電流制御回路50に出力す
るようになっている。自動電流制御回路50は加減算器
52からの信号を零に抑制するための電圧信号を加減算
器48に出力するようになっている。加減算器48は、
自動電流制御回路50の出力電圧と電圧センサ56の検
出電圧(フィルタコンデンサ20両端の電圧)との偏差
に応じた信号を自動電圧制御回路46に出力するように
なっている。自動電圧制御回路46は加減算器48から
の信号を零に抑制するための変調波(変調波信号)VC
を出力するようになっている。すなわち、自動電圧制御
回路46、加減算器48、自動電流制御回路50、加減
算器50、電圧センサ56、電流センサ58は、第2の
直流フィルタの出力電流と電流指令値(パターン電流)
との偏差に基づいて変調波信号VCを生成する変調波信
号生成手段として構成されており、変調波信号をチョッ
パパルス幅制御回路44に出力するようになっている。
【0024】チョッパパルス幅制御回路44は、図2に
示すように、変調波信号VCと複数の三角波(搬送波信
号)TRI1〜TRInとそれぞれレベルを比較し、比
較結果に応じた信号をチョッピング制御信号として各I
GBTゲート回路42に順次出力するようになってい
る。そして各IGBTゲート回路42はチョッパパルス
幅制御回路44からの信号に順次応答して各チョッパ変
換器16のスイッチング素子Q1〜Qnのゲートにチョ
ッピング制御信号を印加するようになっている。この場
合、各三角波には一定の位相差が設定されており、変調
波のレベルよりも三角波のレベルが低いときにスイッチ
ング素子Q1〜Qnがオンとなるオンデューティが設定
されている。すなわち、チョッパパルス幅制御回路44
では、各スイッチング素子Q1〜Qnのオンオフパルス
の位相を設定するに際して、三角波1サイクルTをチョ
ッパ並列多重数n分の1に分割した位相T/nずつ個々
のチョッパ変換器間で位相をずらし、位相の相異なる三
角波と変調波信号との比較結果に応じたチョッピング制
御信号を生成するようになっている。すなわち各IGB
Tゲート回路42、チョッパパルス幅制御回路44はチ
ョッピング制御信号生成手段を構成するようになってい
る。
【0025】上記構成において、直流電圧可変制御回路
38からパターン電圧が出力され、出力電流指令回路5
4からパターン電流が出力されると、パターン電圧に基
づいて順変換器12のスイッチング素子によるスイッチ
ング動作が行なわれ、交流電源10からの交流電力が直
流電力に変換される。このとき、順変換器12の出力電
圧を直流フィルタ14を介してそのまま電磁石22に供
給すると、電磁石22はL負荷であるため、パターン電
流にしたがった電流を供給することができなくなる。こ
のため、本実施形態では、順変換器12の出力電圧を各
チョッパ変換器16によってチョッピングし、チョッピ
ングされた電圧を直流リアクトル18、フィルタコンデ
ンサ20を介して電磁石22に印加することとしてい
る。このとき、各チョッパ変換器16の出力電圧(チョ
ッパ出力電圧)の平均値Voaveは、次の(1)式で
示されるように、 平均値Voave=出力電圧EDC×オンデューティ……(1) となる。
【0026】ここで、オンデューティは、図2に示すよ
うに、三角波(搬送波)の周波数(スイッチング周波
数)1サイクル(1周期)当たりのオン期間(オン時
間)を示す通流率であり、搬送波の振幅をKとし、変調
波の振幅をVCとすると、オンデューティは、次の
(2)式で示されるように、 オンデューティ=IGBTのオン時間/搬送波1サイクル時間=(1+VC/ K)/2……(2) となる。
【0027】一方、チョッパ出力電圧に重畳するリプル
電圧ΔVはオンデューティの大きさに応じて変化する。
例えば、出力電圧EDCを一定として、チョッパ変換器
16を1台用いたときには、オンデューティがある特定
の値を示すときにリプル電圧ΔVは0となる。また、チ
ョッパ変換器16をn個用いたときには、各チョッパ変
換器16に対応した搬送波(三角波)がそれぞれ交わる
交点と変調波VCとが等しくなった点においてリプル電
圧ΔVは0ボルトを示す。すなわち、チョッパ変換器1
6をn個並列接続したときには、n個のポイントにおい
てリプル電圧ΔVが0ボルトとなる。
【0028】具体的には、チョッパ変換器16をn個並
列接続したときに、リプル電圧ΔVが0ボルトを示すポ
イントとなる変調波の振幅VCの値は、搬送波である三
角波の振幅を−K〜Kとすると、次の(3)式で示され
るように、 VC=K×(−1+2×X/n)……(3) となる。
【0029】ここで、X:1……nまでの整数 n:チョッパ変換器16の数 さらに、IGBTのオン期間の通流率を示すオンデュー
ティは、(4)式で示すように、 オンデューティ=X/n……(4) となる。
【0030】ここで、例えば、チョッパ変換器16を3
台並列接続した場合、オンデューティが1/3、2/
3、3/3の値を示すポイントでリプル電圧ΔVが0ボ
ルトを示すことになる。
【0031】したがって、本実施形態においては、
(4)式を満たす通流率にしたがってチョッピング制御
信号を生成し、このチョッピング制御信号にしたがって
各チョッパ変換器16のスイッチング素子Q1〜Qnを
制御し、チョッパ出力電圧に重畳するリプル電圧ΔVを
常に0ボルトにすることとしている。
【0032】一方、電磁石22にパターン電流にしたが
った電流を供給する場合、出力電圧EDCを一定にした
状態でパターン電流にしたがった電流を電磁石22に供
給するようにすると、各チョッパ変換器16のスイッチ
ング素子に対する通流率、すなわちオンデューティを変
化させる必要が生じ、リプル電圧ΔVを常に0ボルトに
することができなくなる。
【0033】そこで、本実施形態においては、各チョッ
パ変換器16のスイッチング素子に対するオンデューテ
ィを常に一定、すなわち(4)式を満足する一定値と
し、かつチョッパ出力電圧として指定の出力電圧を得る
ために、すなわち(1)式を満足するように、電流指令
値(パターン電流)と電圧センサ56の検出電圧または
変調波信号に基づいて電圧指令値(パターン電圧)を補
正し、補正された電圧指令値に基づいて順変換器12の
出力電圧を制御することとしている。
【0034】本実施形態によれば、各チョッパ変換器の
スイッチング素子に対するオンデューティを一定とし、
順変換器12の出力電圧を可変に制御するようにしたた
め、チョッパ出力電圧に重畳するリプル電圧ΔVを常に
0ボルトにすることができ、電磁石22に常に低リプル
で安定した電流を供給することができる。このため、電
磁石22の作る磁場は極めて安定したものとなる。この
結果、安定な磁場を用いて、高エネルギ物理実験、物性
研究、超電導材料試験、医学研究等の設備の電磁石電源
に前記実施形態による安定化電源装置を用いた場合、各
研究の進歩が期待され、その二次的効果を高めることが
できる。
【0035】前記実施形態においては、チョッパ変換器
として出力電圧の極性が1方向の降圧チョッパを用いた
ものについて述べたが、出力電圧の極性が両極性の2象
限チョッパを用いたチョッパ変換器にも本発明を適用す
ることができる。
【0036】またオンデューティを設定するに際して
は、全領域でリプル電圧を0ボルトにする必要がなく、
一部の領域でのみリプル電圧を0にする場合でも、本発
明を適用することができる。
【0037】また前記実施形態においては、リプル電圧
ΔV=0ボルトとなる制御ポイントのみで運転する場合
について述べたが、チョッパ変換器の出力電流が少ない
ときに直流電圧を低い電圧に、出力電流の大きいときに
は直流電圧を高くする直流電圧可変制御を行なうことに
よっても、直流電圧一定制御時に比べてチョッパ出力電
圧に重畳する電圧リプルを大幅に低減することができる
とともに、低電流領域での電源発生ロスも直流電圧が下
がった分だけ少なくなり、電源装置としての効率の改善
を図ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第2の直流フィルタの出力リプルを最小にするための通
流率を一定とした状態で、チョッパ変換器に対するチョ
ッピング制御を実行し、電流指令値に基づいて電圧指令
値を補正するようにしたため、負荷に常に低リプルな直
流出力を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す装置の全体構成図で
ある。
【図2】変調波と三角波との関係を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
10 交流電源 12 自励式順変換器 14 直流フィルタ 16 チョッパ変換器 18 直流フィルタ 20 出力パッシブフィルタコンデンサ 22 電磁石 24 電圧センサ 26 電流センサ 28 PQ制御回路 30 IGBTゲート回路 32 PWM制御回路 34 自動電圧制御回路 36 加減算器 38 直流電圧可変制御回路 40 電圧センサ 42 IGBTゲート回路 44 チョッパパルス幅制御回路 46 自動電圧制御回路 48 加減算器 50 自動電流制御回路 52 加減算器 54 出力電流指令回路 56 電圧センサ 58 電流センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 宏 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 矢吹 正明 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5G065 AA05 AA06 DA06 DA07 EA06 GA01 HA04 HA08 JA01 LA01 LA02 MA01 MA03 MA09 MA10 5H006 AA02 AA07 BB08 CA01 CA05 CA07 CA13 CB08 DA02 DA04 DB02 DC02 DC05 5H730 AA14 AA18 AS01 BB11 BB57 BB86 CC01 DD02 DD06 EE07 EE13 EE14 EE17 EE18 FD01 FD11 FD21 FD31 FD41 FD51 FG05 FG25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング制御信号に応答して交流電
    力を直流電力に変換する順変換器と、この順変換器の出
    力電圧を規定するための電圧指令値を出力する電圧指令
    値出力手段と、前記電圧指令値と前記順変換器の出力電
    圧との偏差に基づいてスインチング制御信号を生成して
    前記順変換器に出力するスイッチング制御信号生成手段
    と、前記順変換器の出力を平滑化する第1の直流フィル
    タと、第1の直流フィルタの直流出力をチョッピング制
    御信号に応答してチョッピングするチョッパ変換器と、
    このチョッパ変換器の出力を平滑化して負荷に供給する
    第2の直流フィルタと、第2の直流フィルタの出力電流
    と第2の直流フィルタの出力電流を規定するための電流
    指令値との偏差に基づいて変調波信号を生成する変調波
    信号生成手段と、この変調波信号生成手段の生成による
    変調波信号と搬送波信号との比較結果を基に第2の直流
    フィルタの出力リプルを最小にするための通流率を求
    め、この通流率に従ったチョッピング制御信号を生成し
    て前記チョッパ変換器に出力するチョッピング制御信号
    生成手段と、前記変調波信号に基づいて前記電圧指令値
    を補正する電圧指令値補正手段とを備えてなる安定化電
    源装置。
  2. 【請求項2】 スイッチング制御信号に応答して交流電
    力を直流電力に変換する順変換器と、この順変換器の出
    力電圧を規定するための電圧指令値を出力する電圧指令
    値出力手段と、前記電圧指令値と前記順変換器の出力電
    圧との偏差に基づいてスインチング制御信号を生成して
    前記順変換器に出力するスイッチング制御信号生成手段
    と、前記順変換器の出力を平滑化する第1の直流フィル
    タと、第1の直流フィルタの直流出力をチョッピング制
    御信号に応答してチョッピングするチョッパ変換器と、
    このチョッパ変換器の出力を平滑化して負荷に供給する
    第2の直流フィルタと、第2の直流フィルタの出力電流
    と第2の直流フィルタの出力電流を規定するための電流
    指令値との偏差に基づいて変調波信号を生成する変調波
    信号生成手段と、この変調波信号生成手段の生成による
    変調波信号と搬送波信号を基に第2の直流フィルタの出
    力リプルを最小にするための通流率を求め、この通流率
    に従ったチョッピング制御信号を生成して前記チョッパ
    変換器に出力するチョッピング制御信号生成手段と、前
    記電流指令値と前記第2の直流フィルタの出力電流また
    は前記変調波信号に従って前記電圧指令値を補正する電
    圧指令値補正手段とを備えてなる安定化電源装置。
  3. 【請求項3】 前記チョッパ変換器と前記第2の直流フ
    ィルタをそれぞれ複数台有し、各チョッパ変換器は相互
    に並列接続されているとともに前記第1の直流フィルタ
    にそれぞれ並列接続され、各第2の直流フィルタはそれ
    ぞれ各チョッパ変換器に接続されてなり、前記チョッピ
    ング制御信号生成手段は、各チョッパ変換器に対するチ
    ョッピング制御信号として位相の相異なる信号を生成し
    てなることを特徴とする請求項1または2記載の安定化
    電源装置。
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