JP2006004996A - 層間絶縁膜及び拡散防止膜とこれらのソース材料、膜形成方法、膜形成用プラズマcvd装置 - Google Patents

層間絶縁膜及び拡散防止膜とこれらのソース材料、膜形成方法、膜形成用プラズマcvd装置 Download PDF

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喜美 塩谷
Minoru Inoue
實 井上
Masanori Osawa
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Abstract

【課題】 比誘電率(k)が2.6以下であって、ヤング率の大きい層間絶縁膜及び比誘電率(k)が4.0以下であって、銅の拡散を防止できる銅配線用拡散防止膜とそのソース材料並びにこれらの膜の形成方法と膜形成用プラズマCVD装置を提供する。
【解決手段】 下記一般式(1)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料。
【化1】
Figure 2006004996

(式中、Rは、メチル基を表し、R〜Rは、それぞれ独立的に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表す。):低誘電率層間絶縁膜:銅配線用拡散防止膜:膜形成方法:膜形成用プラズマCVD装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ICの配線間に用いる低誘電率の層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料とこのソース材料から形成した層間絶縁膜及び拡散防止膜並びにこれらの膜形成方法と膜形成用プラズマCVD装置に関する。
近年、ネットワーク社会の広がりと共に、LSIに対する高性能化の要求は多岐にわたっており、半導体メーカーでは配線の微細化と多層化を実現している。しかし、配線の微細化に伴い、従来のプロセスの延長では配線層における信号遅延が大きく支配的になり、LSIの高速化を妨げている。この配線遅延時間は配線抵抗と配線間容量に比例するため、LSIのさらなる高性能化には、配線の低抵抗化と配線間容量の低減が必要不可欠となる。
配線の低抵抗化に関しては、従来のアルミニウム(Al)から、より低抵抗な銅(Cu)配線の検討が本格化している。銅配線上に低誘電率の層間絶縁膜(以下、「Low−k膜」という。)を形成し、その後Low−k膜にビアホールを形成するが、その際、下地の銅配線からの銅の拡散や銅のエッチングを防止するために、銅配線を保護する拡散防止膜が必要となる。従来、この拡散防止膜としてシリコン窒化膜(以下、「SiN膜」と称する。)を用いている(例えば、非特許文献1参照)。
一方、配線間容量の低減に関しては、層間絶縁膜の低誘電率化が必要となるが、このようなLow−k膜を形成する方法として、トリメチルシランと酸素、テトラメチルシランと酸素、ジメチルジメトキシシラン単独、又はヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)と亜酸化窒素を用いてプラズマCVD法により形成する方法が提案されている(例えば、非特許文献2、3参照)。
Yoshimi Shioya,Yuichiro Kotake,Tomomi Ishimaru,Tomoaki Masubuchi,Hiroshi Ikakura,Shoji Ohgawara,Toshiyuki Ohdaira,Ryoichi Suzuki,and Kazuo Maeda,ジャーナル オブ エレクトロケミカル ソサイエティ(Journal of Electrochemical Society),150,F1(2003) Nobuo Matsuki,Aya Matsunoshita,Jea Sik Lee,Yoshinori Morisawa,Yuichi Naito,and Chris Merritt,プロシーディングス オブ ディエレクトリックス フォー VLSI/ULSI マルチレベル インターコネクション コンファレンス(DUMIC) 2000(Proceedings of Dielectrics for VLSI/ULSI Multilevel Interconnection Conference (DUMIC) 2000),p.151,2000 Tomomi Ishimaru,Yoshimi Shioya,Hiroshi Ikakura,Mamoru Nozawa,Shoji Ohgawara,Toshiyuki Ohdaira,Ryoichi Suzuki,and Kazuo Maeda,ジャーナル オブ エレクトロケミカル ソサイエティ(Journal of Electrochemical Society),150,F83(2003)
しかしながら、非特許文献1によれば、SiOCH膜にあっては比誘電率(k)の値が2.6程度と比較的高いという問題があった。
また、非特許文献2に係る方法にあっては、形成した膜の比誘電率(k)の値は、2.7程度にしか下がらないという問題があった。ロジックデバイスの駆動周波数がGHzオーダーになり、配線パターンの寸法が65nm以下になった場合には、2.4以下の比誘電率(k)の値が必要になり、従来の比誘電率(k)の値のままではデバイスの高速化高集積化は実現できないという問題があった。
また非特許文献3によれば銅の拡散防止膜であるSiN膜は比誘電率(k)の値が7程度、またSiC膜は比誘電率(k)の値が5と高く、配線容量の低減には問題があった。
さらに、銅配線の形成には、ダマシン法が採用されているため、化学機械研磨(CMP)プロセスでは、層間絶縁膜にせん断応力がかかる。このため、層間絶縁膜には低誘電率性だけでなく機械的強度及び上下層への密着性も要求されるという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、比誘電率(k)が2.6以下であって、ヤング率の大きい層間絶縁膜及び比誘電率(k)が4.0以下であって、銅の拡散を防止できる銅配線用拡散防止膜とそのソース材料並びにこれらの膜の形成方法と膜形成用プラズマCVD装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、下記一般式(1)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料である。
Figure 2006004996
(式中、Rは、メチル基を表し、R〜Rは、それぞれ独立的に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表す。)
請求項2にかかる発明は、下記一般式(2)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された鎖状化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料である。
Figure 2006004996
(式中、Rはメチル基を表し、R〜R12は、それぞれ独立的に、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表し、nは0又は1を表す。)
請求項3にかかる発明は、下記一般式(3)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された環状化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料である。
Figure 2006004996
(式中、R13はメチル基を表し、R14は水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表す。)
請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料から形成した低誘電率層間絶縁膜である。
請求項5にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料から形成した銅配線用拡散防止膜である。
請求項6にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料を用いて、低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜を形成することを特徴とする膜形成方法である。
請求項7にかかる発明は、水、重水、酸素、及び亜酸化窒素からなる群から選択される少なくとも一種以上の酸化剤を添加することを特徴とする請求項6に記載の膜形成方法である。
請求項8にかかる発明は、アルゴン又はヘリウムを添加し、プラズマCVD法により成膜することを特徴とする請求項6又は7に記載の膜形成方法である。
請求項9にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料を用いて、低誘電率層間絶縁膜又は銅配線拡散防止膜を形成することを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明によれば、層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用のソース材料と、このソース材料を用いた比誘電率(k)が2.6以下であって、ヤング率の大きい層間絶縁膜と比誘電率(k)の値が4.0以下であって、銅の拡散を防止できる銅配線用拡散防止膜が得られる。
また、本発明の膜形成用プラズマCVD装置、膜形成方法によれば、比誘電率(k)が2.6以下であって、ヤング率の大きい層間絶縁膜と比誘電率(k)の値が4.0以下であって、銅の拡散を防止できる銅配線用拡散防止膜が得られる。
本発明の前記一般式(1)で表わされるソース材料は、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された化合物からなる低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料である。
一般的に、比誘電率は分極率に関係づけることができ、この分極率は、電子分極率、イオン分極率、配向(双極子)分極率の三成分からなっている。前記一般式(1)で表わされるソース材料の少なくとも1つ以上の水素原子を重水素原子で置換することにより、数GHz〜数10THz程度の周波数では、イオン分極率及び配向分極率はすべて水素原子の場合に比べて周波数に追随しにくくなり、この化合物の比誘電率を低くすることができる。
ここで、Rは、メチル基を表す。また、R〜Rは、それぞれ独立的に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表す。そのなかでも、R〜Rが水素原子、R,Rが水素原子でRがメチル基、Rが水素原子でR,Rがメチル基、R〜Rがメチル基又はメトキシ基、R,Rがメトキシ基でRがメチル基、Rがメトキシ基でR,Rがメチル基であるのが好ましい。当然ながらこれらの水素原子の少なくとも1つ以上は、重水素原子で置換されてなるものである。
また、Rは、メチル基であり、その他Rが水素原子でRがメチル基でRがフッ素原子、R,Rがメチル基でRがフッ素原子、R,Rがメトキシ基でRがフッ素原子であり、これらの水素原子の少なくとも1つ以上は、重水素原子で置換されてなるのが好ましい。フッ素原子を導入することにより、イオン分極率及び配向分極率が減少するため、さらにこのソース材料の比誘電率を低くすることができる。
そのなかでも、下記式(4)で表される重水素化モノメチルシラン、下記式(5)で表される重水素化ジメチルシラン、下記式(6)で表される重水素化トリメチルシラン、下記式(7)で表される重水素化テトラメチルシラン、下記式(8)で表される重水素化モノメチルトリメトキシシラン、下記式(9)で表される重水素化ジメチルジメトキシシラン、下記式(10)で表される重水素化トリメチルモノメトキシシランがより好ましい。
Figure 2006004996
前記一般式(1)で表わされるソース材料は、例えば、以下の方法により、合成することができる。
Figure 2006004996
すなわち、式(11)中Rで表されるメチル基の水素原子の一部又は全部を重水素置換したトリクロロシラン化合物(11)を、式(12)中R〜Rで表される基の水素原子の一部又は全部を重水素置換したアルミニウムリチウム化合物(12)で還元して、式(1)で表されるソース材料を合成する。
本発明の前記一般式(2)で表わされるソース材料は、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された鎖状化合物からなる低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料である。少なくとも1つ以上の水素原子を重水素原子で置換することにより、このソース材料の比誘電率を低くすることができる。
はメチル基を表す。また、R〜R12は、それぞれ独立的に、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表し、nは0又は1を表す。そのなかでも、nが0でR,R,R10〜R12がメチル基又はメトキシ基、nが1でR〜R12がメチル基、nが0でR,R,R10,R12がメチル基でR11がメトキシ基、nが0でR,R11がメトキシ基、R,R10,R12がメチル基、nが0でR,R,R11がメトキシ基でR10,R12がメチル基、nが0でR,R,R11,R12がメトキシ基でR10がメチル基、nが1でR,R11がメトキシ基でR〜R10,R12がメチル基であるのが好ましい。当然ながらこれらの水素原子の少なくとも1つ以上は、重水素原子で置換されてなるものである。
また、Rはメチル基であり、その他Rが水素原子でR〜R10,R12がメチル基でR11がフッ素原子、R〜R10,R12がメチル基でR11がフッ素原子、R〜R10,R12がメトキシ基でR11がフッ素原子、R〜R10,R12がメチル基、R,R11がフッ素原子であり、これらの水素原子の少なくとも1つ以上は、重水素原子で置換されてなるのが好ましい。フッ素原子を導入することにより、イオン分極率及び配向分極率が減少するため、さらにこのソース材料の比誘電率を低くすることができる。
そのなかでも、下記式(13)で表される重水素化ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、下記式(14)で表される重水素化モノメチルペンタメトキシジシロキサン、下記式(15)で表される重水素化オクタメチルトリシロキサン(OMTS)、下記式(16)で表される重水素化ペンタメチルモノメトキシジシロキサン、下記式(17)で表される重水素化テトラメチルジメトキシジシロキサン、下記式(18)で表される重水素化トリメチルトリメトキシジシロキサン、下記式(19)で表される重水素化ジメチルテトラメトキシジシロキサン、下記式(20)で表される重水素化ヘキサメチルジメトキシトリシロキサンがより好ましい。
Figure 2006004996
前記一般式(2)で表わされるソース材料は、例えば、以下の方法により、合成することができる。
Figure 2006004996
すなわち、式(21)中R〜Rで表される基の水素原子の一部又は全部を重水素置換したリチウムシラノキシド化合物(21)を式(22)中R〜R12で表される基の水素原子の一部又は全部を重水素置換したモノクロロシラン化合物又はクロロジシロキサン化合物(22)と反応させて、式(2)で表されるソース材料を合成する。
本発明の前記一般式(3)で表わされるソース材料は、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された環状化合物からなる低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料である。少なくとも1つ以上の水素原子を重水素原子で置換することにより、このソース材料の比誘電率を低くすることができる。
13はメチル基を表し、R14は水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表し、この単位が環状に4個結合した構造である。当然ながらこれらの水素原子の少なくとも1つ以上は、重水素原子で置換されてなるものである。
そのなかでも、下記式(23)で表される重水素化テトラメチルシクロテトラシロキサン、下記式(24)で表される重水素化オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、下記式(25)で表される重水素化テトラメチルシクロテトラメトキシシロキサンがより好ましい。
Figure 2006004996
前記一般式(3)で表わされるソース材料は、例えば、以下の方法により、合成することができる。
Figure 2006004996
すなわち、式(26)中R13で表されるメチル基の水素原子の一部又は全部を重水素置換した臭化マグネシウム炭化水素化合物(26)を式(27)中R14で表される基の水素原子の一部又は全部を重水素置換したテトラクロロシクロテトラシロキサン化合物(27)で縮合反応させて、式(3)で表されるソース材料を合成する。
本発明の低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜は、これらのソース材料から形成した膜である。この低誘電率層間絶縁膜は、比誘電率(k)が2.6以下であって、多孔質であるが機械的強度が高い。また、銅配線用拡散防止膜は多孔質ではないため、比誘電率が4.0以下であり、銅の上層への拡散を防止することができる。
以下、これらのソース材料を用いて、本発明の低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜を形成するプラズマCVD装置と膜形成方法について説明する。
図1に、低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜の形成方法に用いる本発明に係るプラズマCVD装置を模式的に示す。このプラズマCVD装置は、ガス導入部100と、チャンバー13と、発振器16,17と、排気ポンプ20とから基本的に構成されている。
このチャンバー13内には、上部電極14と下部電極15が設けられており、この上部電極14は13.56MHzの周波数の発振器16に、下部電極15は380kHzの周波数の発振器17に、各々接続している。さらに、この下部電極15の下にはヒーター18が、また下部電極15の上にはサセプター21が、各々設けられており、このサセプター21にはウェーハ22が載置されている。
また、このチャンバー13は排気バルブ19を通じて排気ポンプ20と接続しており、チャンバー13内を真空に保つことができるよう構成されている。
ガス導入部100は、8種類のガスを導入できる原料ガス供給ライン1〜8と、これらの原料ガス供給ライン1〜8に、各々接続したガス供給バルブ12,12・・・と、マスフローコントローラー11,11・・・とから構成されている。この原料ガス供給ラインでは、ガスライン1,2には本発明に係るソース材料を、ガスライン3,8には酸化剤を、ガスライン4にはクリーニングガスを、ガスライン5,6にはキャリアガスを、ガスライン7にはパージガスを、各々導入する。
ガスライン3,8に導入する酸化剤としては、水(HO)、重水(DO)、酸素(O)、及び亜酸化窒素(NO)からなる群から選択される少なくとも一種以上の化合物が好ましい。本発明のソース材料に酸化剤を併用することで、反応を促進し、成膜速度を大きくすることができる。
また、ガスライン7に導入するパージガスとしては、チャンバー13内全体をパージするため、コストの点から窒素(N)が好ましい。また、ガスライン5,6に導入するキャリアガスとしては、本発明に係るソース材料を搬送するガスである点から不活性なヘリウム(He)又はアルゴン(Ar)が好ましい。また、ガスライン4に導入するクリーニングガスとしては、クリーニング速度の大きいフッ素系のガスが好ましく、三フッ化窒素(NF)がより好ましい。
このプラズマCVD装置を用いて、本発明に係る低誘電率層間絶縁膜を以下のように作製する。まず、ヒーター18を用いて好ましくは300〜450℃、より好ましくは350℃に加熱したサセプター21にウェーハ22を載置し、チャンバー13内を好ましくは0.13〜1.3Pa、より好ましくは0.13Paに真空引きし、本発明に係るソース材料をガスライン1,2から好ましくは45〜100sccm、より好ましくは75sccm、キャリアガスをガスライン5,6から好ましくは50〜150sccm、より好ましくは100sccm流す。次いで、酸化剤をガスライン3,8から好ましくは200〜1000sccm、より好ましくは500sccm流し、チャンバー13内の圧力を好ましくは133〜266Pa、より好ましくは213Paとして、上部電極14に13.56MHzのパワーを好ましくは300〜800W、より好ましくは562W印加し、好ましくは膜厚200〜500nm、より好ましくは300nmの層間絶縁膜を形成する。この時、層間絶縁膜の強度を大きくするため、下部電極15に380kHzのパワーを30〜50W印加することも有効である。
次いで、クリーニングガスを200〜400sccm、キャリアガスとしてアルゴン又はヘリウムを100sccm、酸化剤として酸素を100sccmの流量でそれぞれガスライン4,6,8から導入し、13.56MHzのパワーを600Wかつ380kHzのバイアスを400W印加し、ウェーハ22チャンバー表面を清浄化する。
本発明に係るソース材料を用いて、層間絶縁膜を形成することにより、数GHz〜数10TeHz程度特に実際に使用する数GHzの周波数では、分子中の重水素原子で置換された部分のイオン分極率及び配向分極率は周波数に追随しにくくなるため、比誘電率(k)が2.6以下の低誘電率層間絶縁膜を得ることができる。また、この膜の密度は、すべて水素原子で形成した膜の場合よりも大きいため、ヤング率の大きい機械的強度の高い膜を得ることができる。
また、銅配線用拡散防止膜を形成する場合は、ウェーハ22上に銅配線を形成した後、本発明に係るソース材料、例えば重水素化ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)をガスライン1,2から好ましくは75〜100sccm、より好ましくは75sccm、キャリアガスをガスライン5,6から好ましくは100〜500sccm、より好ましくは300〜400sccm流す。次いで、酸化剤をガスライン3,8から好ましくは100〜1000sccm、より好ましくは600sccm流し、チャンバー13内の圧力を好ましくは106〜133Pa、より好ましくは133Paとして、下部電極15に380kHzのパワーを好ましくは200〜300W、より好ましくは225W印加し、好ましくは膜厚10〜30nm、より好ましくは20nmの銅配線用拡散防止膜を形成する。
本発明の拡散防止膜にあっては、膜が多孔質ではなく空孔径が小さいため、銅の上層への拡散を防止することができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。
[実施例1]
〈層間絶縁膜の形成〉
図1のプラズマCVD装置を用いて、層間絶縁膜を形成した。ガスライン1に本発明に係るソース材料である重水素化オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)を、ガスライン2に本発明に係るソース材料である重水素化オクタメチルトリシロキサン(OMTS)を、ガスライン3に重水を、ガスライン7に窒素を、ガスライン5にアルゴンを、ガスライン6にヘリウムを、ガスライン4にNFを、ガスライン8に酸素(O)を、各々導入した。
まず、このCVD装置のサセプター21をヒーター18を用いて350℃に加熱し、8インチウェーハ22を載置した。チャンバー13内を0.13Paに真空引きし、重水素化オクタメチルトリシロキサン(OMTS)を45sccm、重水素化オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、キャリアガスであるヘリウムをそれぞれ100sccm、重水を500sccmを流し、チャンバー13内の圧力を213Paとし、上部電極14に13.56MHzのパワーを562W印加し、厚さ700nmの層間絶縁膜を形成した。
次いで、クリーニングガスであるNFを400sccm、キャリアガスであるヘリウムを100sccm、酸化剤であるOを100sccmの流量で導入し、13.56MHzのパワーを600Wかつ380kHzのバイアスを400W印加し、チャンバーを清浄化した。
得られた膜の比誘電率(k)をC−V測定装置(SSM製)で測定したところ、2.4であった。また、ナノインデンター(東陽テクニカ販売製)でこの膜のヤング率を測定したところ、7GPaであった。
[実施例2]
〈層間絶縁膜の形成〉
ガスライン2に本発明に係るソース材料である重水素化フルオロペンタメチルジシロキサン(HMDSOの−CH基をフッ素原子に置換した化合物)を45sccm導入し、さらにガスライン1に重水素化フルオロテトラメチルシクロテトラシロキサン(FTMCTS)75sccmを導入した以外は実施例1と同様にして、厚さ700nmの層間絶縁膜を形成した。
実施例1と同様の方法で、比誘電率とヤング率を測定した。比誘電率は2.3、ヤング率は8GPaであった。
[実施例3]
〈拡散防止膜の形成〉
図1のプラズマCVD装置を用いて、拡散防止膜を形成した。ガスライン1に本発明に係るソース材料である重水素化ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を、ガスライン3に亜酸化窒素(NO)を各々導入した。
既に周知の方法で銅配線を形成したウェーハ22上に、重水素化ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を75sccm、NOを600sccmを流し、チャンバー13内の圧力を133Paとし、下部電極15に380kHzのパワーを225W印加し、厚さ700nmの拡散防止膜を形成した。
実施例1と同様の方法で、比誘電率とヤング率を測定した。比誘電率は3.8、ヤング率は120GPaであった。
なお、本実施例ではC−V測定上700nmの厚さの膜を形成したが、実施の使用膜厚は10〜30nmである。
以上の結果から、本発明によれば、比誘電率(k)が2.6以下であって、ヤング率の大きい層間絶縁膜及び比誘電率(k)が4.0以下であって、ヤング率の大きい銅の拡散を防止できる銅配線用拡散防止膜が得られることが確認された。
低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜の形成方法に用いる本発明に係るプラズマCVD装置の模式図である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料。
    Figure 2006004996
    (式中、Rは、メチル基を表し、R〜Rは、それぞれ独立的に、水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表す。)
  2. 下記一般式(2)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された鎖状化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料。
    Figure 2006004996
    (式中、Rはメチル基を表し、R〜R12は、それぞれ独立的に、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表し、nは0又は1を表す。)
  3. 下記一般式(3)において、少なくとも1つ以上の水素原子が重水素原子で置換された環状化合物からなることを特徴とする低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜形成用ソース材料。
    Figure 2006004996
    (式中、R13はメチル基を表し、R14は水素原子、フッ素原子、メチル基、又はメトキシ基を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料から形成した低誘電率層間絶縁膜。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料から形成した銅配線用拡散防止膜。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料を用いて、低誘電率層間絶縁膜又は銅配線用拡散防止膜を形成することを特徴とする膜形成方法。
  7. 水、重水、酸素、及び亜酸化窒素からなる群から選択される少なくとも一種以上の酸化剤を添加することを特徴とする請求項6に記載の膜形成方法。
  8. アルゴン又はヘリウムを添加し、プラズマCVD法により成膜することを特徴とする請求項6又は7に記載の膜形成方法。
  9. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のソース材料を用いて、低誘電率層間絶縁膜又は銅配線拡散防止膜を形成することを特徴とするプラズマCVD装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007032261A1 (ja) * 2005-09-13 2007-03-22 Nec Corporation 多孔質絶縁膜の形成方法および半導体装置
WO2007043205A1 (ja) * 2005-10-14 2007-04-19 Yatabe Massao 照射装置、照射方法及び半導体デバイス

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