以下に本発明の実施の形態を説明するが、本明細書に記載の発明と、発明の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本明細書に記載されている発明をサポートする実施の形態が、本明細書に記載されていることを確認するためのものである。したがって、発明の実施の形態中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
更に、この記載は、本明細書に記載されている発明の全てを意味するものでもない。換言すれば、この記載は、本明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現、追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の情報処理装置は、属性データ(例えば、図8の属性データ161または図35の属性データ661)に基づいて、データを作成するのに要すると予測される時間であるデータ作成予定時間を算出する情報処理装置(例えば、図9または図10の管理サーバ3、図28のパーソナルコンピュータ501、図36の管理サーバ671、もしくは、図46のパーソナルコンピュータ701)であって、属性データを記憶する記憶手段(例えば、図10の属性データデータベース337、図28の図面データおよび属性データ記憶部59、図36の属性データデータベース686、または、図46のドキュメントデータおよび属性データ記憶部614)と、記憶手段により記憶された属性データに基づいて、データ作成予定時間を算出するデータ作成予定時間算出手段(例えば、図10、または図28の作図予定時間算出部332、もしくは、図36、または、図46のドキュメント作成予定時間算出部681)とを備えることを特徴とする。
記憶手段により記憶された属性データのうちの少なくとも1以上の項目(例えば、下図図形数、機器数、コマンド起動回数、追加図形数、追加文字数、マウス・キーボード入力回数など)のデータを用いて、データの作成作業の難しさに基づく難易度を算出する難易度算出手段(例えば、図10または図28の難易度算出部333、もしくは、図36、または、図46の難易度算出部682)を更に備えることができ、データ作成予定時間算出手段は、難易度算出手段により算出される難易度を用いて、データ作成予定時間を算出することができる。
難易度算出手段は、所定の第1のデータを作成する場合の難易度の予測値を算出するとき、記憶手段に記憶されている、第1のデータ以外の複数の第2のデータに対応する属性データに基づいて、第2のデータを作成する場合の難易度を算出し、複数の第2のデータに対する難易度と、第2のデータに対応する属性データの所定の項目データの関係とを表す情報(例えば、近似直線の傾き)を求め、関係を示す情報および第1のデータに対応する属性データの所定の項目データを基に、第1のデータに対応する難易度を算出することができる。
属性データの項目データには、データが作成されたときに所定の入力デバイス(例えば、マウスまたはキーボード)が操作された回数を示す項目が含まれるようにすることができる。
記憶手段により記憶される属性データには、データを作成するのに要した時間であるデータ作成処理時間に関する情報が含まれるようにすることができ、データ作成予定時間算出手段は、所定の第1のデータに対応するデータ作成予定時間を算出するとき、記憶手段に記憶されている、第1のデータ以外の複数の第2のデータのデータ作成処理時間と、第2のデータに対応する属性データの所定の項目データとの関係を表す情報(例えば、直線の傾き)を求め、関係を示す情報および第1のデータに対応する属性データの所定の項目データを基に、第1のデータに対応するデータ作成予定時間を算出することができる。
記憶手段により記憶された属性データのうちの少なくとも1以上の項目(例えば、下図図形数、機器数、コマンド起動回数、追加図形数、追加文字数、マウス・キーボード入力回数など)のデータを用いて、データの作成作業の難しさに基づく難易度を算出する難易度算出手段(例えば、図10または図28の難易度算出部333、もしくは、図36、または、図46の難易度算出部682)を更に備えるようにすることができ、所定の項目は、難易度算出手段により算出された難易度であるものとすることができる。
属性データには、データが作成されたときの作成処理を行ったオペレータを特定するための情報(例えば、オペレータID)を示す項目が含まれるようにすることができる。
データは図面に対応するデータであり、属性データには、データに対応する図面が作図されたときの下図となった図面の図形数(例えば、下図図形数)を示す項目が含まれるようにすることができる。
他の情報処理装置(例えば、図2または図3のパーソナルコンピュータ1、もしくは、図31のパーソナルコンピュータ601)から属性データを受信する受信手段(例えば、図10または図36の送受信制御部331)を更に備えることができ、記憶手段は、受信手段により受信された属性データを更に記憶することができる。
データの作成処理を実行するデータ作成処理実行手段(例えば、図28の図面データ作成処理部52または図46のドキュメントデータ作成処理部611)と、データ作成処理実行手段により処理されているデータにおいて、作成処理が休止状態か否かを検出する検出手段(例えば、図28または図46の休止状態検出部54)と、検出手段による検出結果を基に、データのデータ作成処理時間を計測するデータ作成処理時間計測手段(例えば、図28の作図処理時間算出部55または図46のドキュメント作成時間算出部612)とを更に備えることができ、データ作成処理実行手段は、複数のデータを処理可能であり、検出手段は、複数のデータのそれぞれの作成処理が休止状態か否かを検出し、データ作成処理時間計測手段は、複数のデータのそれぞれのデータ作成処理時間を計測し、記憶手段により記憶される属性データには、データ作成処理時間計測手段により計測された複数のデータのそれぞれのデータ作成処理時間が含まれるようにすることができる。
請求項16に記載の情報処理方法は、属性データ(例えば、図8の属性データ161または図35の属性データ661)に基づいて、データを作成するのに要すると予測される時間であるデータ作成予定時間を算出する情報処理装置の情報処理方法であって、属性データの取得を制御する取得制御ステップ(例えば、図18のステップS121の処理、または、図42のステップS621の処理)と、取得制御ステップの処理により取得が制御された属性データに基づいて、データ作成予定時間を算出するデータ作成予定時間算出ステップ(例えば、図21のステップS192、図27のステップS224の処理、または、図45のステップS692の処理)とを含むことを特徴とする。
また、請求項17に記載のプログラムにおいても、各ステップが対応する実施の形態(但し一例)は、請求項16に記載の情報処理方法と同様である。
請求項18に記載の情報処理システムは、データ作成処理を実行するとともに、作成処理により作成された所定のデータに対する属性データ(例えば、図8の属性データ161または図35の属性データ661)を生成する第1の情報処理装置(図2または図3のパーソナルコンピュータ1、もしくは、図31のパーソナルコンピュータ601)と、属性データに基づいて、データを作成するのに要すると予測される時間であるデータ作成予定時間を算出する第2の情報処理装置(例えば、図9または図10の管理サーバ3、もしくは、図36の管理サーバ671)とによって構成される情報処理システム(例えば、図1の情報処理システム、または、図31のパーソナルコンピュータ601と図36の管理サーバ671とで構成される情報処理システム)であって、第1の情報処理装置は、作成処理対象のデータに対応するデータの作成処理を実行するデータ作成処理実行手段(例えば、図3の図面データ作成処理部52、または、図31のドキュメントデータ作成処理部611)と、データ作成処理実行手段により処理されているデータにおいて、作成処理が休止状態か否かを検出する検出手段(例えば、図3または図31の休止状態検出部54)と、検出手段による検出結果を基に、データのデータ作成処理時間を計測するデータ作成処理時間計測手段(例えば、図3の作図処理時間算出部55または図31のドキュメント作成時間算出部612)と、データ作成処理時間計測手段により測定されたデータ作成処理時間を含む属性データを生成する属性データ生成手段(例えば、図3または図31の属性データ生成部57)と、属性データ生成手段の処理により生成された属性データを第2の情報処理装置に送信する送信手段(例えば、図3または図31の送受信制御部58)とを備え、データ作成処理実行手段は、複数のデータを処理可能であり、検出手段は、複数のデータのそれぞれの作成処理が休止状態か否かを検出し、データ作成処理時間計測手段は、複数のデータのそれぞれのデータ作成処理時間を計測し、第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置から送信された属性データを受信する受信手段(例えば、図10または図36の送受信制御部331)と、受信手段により受信された属性データを記憶する記憶手段(例えば、図10の属性データデータベース337、または、図36の属性データデータベース686)と、記憶手段により記憶された属性データに基づいて、データ作成予定時間を算出するデータ作成予定時間算出手段(例えば、図10の作図予定時間算出部332、または、図36のドキュメント作成予定時間算出部681)とを備えることを特徴とする。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した第1実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。
パーソナルコンピュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2は、図面を作成するユーザが直接操作する端末であり、図面を作成する機能を実現するためのCADアプリケーションプログラムを実行することが可能である。また、パーソナルコンピュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2は、CADアプリケーションプログラムの他、例えば、電子メールを授受する機能を実現するためのアプリケーションプログラム(いわゆる、メーラ)、表計算を行うためのアプリケーションプログラム(いわゆる、表計算ソフト)、または、ドキュメントデータを作成するためのアプリケーションプログラム(いわゆる、ワードプロセッサソフト)などの各種のアプリケーションプログラムを実行することが可能である。
パーソナルコンピュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2は、ユーザの操作入力に基づいて、各種のアプリケーションプログラムを起動し、図面を作成する処理、電子メールを送受信する処理、表計算処理、ドキュメントを作成する処理などを実行する。また、パーソナルコンピュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2は、CADアプリケーションプログラムを実行するとき、図面データおよび図面データに付随する属性データを、ネットワーク5を介して管理サーバ3との間で送受信する。
管理サーバ3は、ネットワーク5に接続され、パーソナルコンピュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2と図面データや属性データを授受する。
ネットワーク5は、例えば、有線により構築されているLAN(Local Area Network)(以下、有線LAN)、無線により構築されているLAN(以下、無線LAN)、または、インターネットなどの広域ネットワークである。ネットワーク5がLANでる場合、ネットワーク5を、インターネットなどの広域ネットワークに、例えば、図示しないルータなどを用いて接続するようにしてもよい。
以下、パーソナルコンピュータ1−1およびパーソナルコンピュータ1−2を個々に区別する必要がない場合、単にパーソナルコンピュータ1と総称する。なお、図1においては、パーソナルコンピュータ1を2つ図示して説明したが、ネットワーク5には1つ、または3つ以上のいかなる数のパーソナルコンピュータ1が接続されていても良いことは言うまでもない。
図2は、パーソナルコンピュータ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)11は、HDD18などに記憶されているアプリケーションプログラムをRAM16にロードして実行することができ、入出力インターフェース12および内部バス13を介して、パーソナルコンピュータ1のユーザが、入力部14を用いて入力した各種指令に対応する信号を受け、入力された信号に基づいた各種処理を実行する。
ROM(Read Only Memory)15は、CPU11が使用するプログラムや演算用のパラメータのうちの基本的に固定のデータを格納する。RAM(Random Access Memory)16は、CPU11の実行において使用するプログラムやデータ、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。CPU11,ROM15、およびRAM16は、内部バス13により相互に接続されている。
内部バス13は、入出力インターフェース12とも接続されている。入力部14は、マウス31、キーボード32などからなり、パーソナルコンピュータ1のユーザがCPU11に各種の指令を入力するときに操作される。出力部17は、ディスプレイ33を含む。ディスプレイ33は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示部などで構成され、各種情報をテキスト、もしくはイメージなどで表示する。
HDD(Hard Disk Drive)18は、図示せぬハードディスクを駆動し、CPU11によって実行されるプログラムや情報を記録または再生させる。ドライブ19には、必要に応じて磁気ディスク21、光ディスク22、光磁気ディスク23、および半導体メモリ24が装着され、データの授受を行う。
ネットワークインターフェース20は、ネットワーク5を介して、他の情報処理装置等に接続され、情報の授受を行う。
これらの入力部14乃至ネットワークインターフェース20は、入出力ンタフェース12および内部バス13を介してCPU11に接続されている。
図3は、パーソナルコンピュータ1のCPU11が、CADアプリケーションプログラムを実行している場合に実現される機能を示す機能ブロック図である。
操作入力取得部51は、マウス31やキーボード32による操作入力を取得し、図面データ作成処理部52および休止状態検出部54に供給する。
図面データ作成処理部52は、図面データを作成する処理を実行する。具体的には、図面データ作成処理部52は、必要に応じて、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている図面データ、または、新規作成される図面データに対して、操作入力取得部51から供給される、ユーザによるマウス31またはキーボード32への操作入力に基づいて、所定の図形を描画したりテキストを記載するための各種の処理を施して、ユーザの所望する、例えば、設備設計図面などに対応する図面データを作成する処理を実行するとともに、図面データに対応する画像(図面)をディスプレイ33に表示させるために、処理中の画像データを表示制御部53に供給する。
また、図面データ作成処理部52は、ユーザの操作入力を促すための各種入力画面や、ユーザに所定の情報を通知するためのウィンドウなどを、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に表示させる。更に、図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から、管理サーバ3へ作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データの取得を要求するための操作入力を受け、更に、作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データを特定する情報の入力を受けた場合、これらの図面データを特定する情報を送受信制御部58に供給して、ネットワーク5を介して、管理サーバ3に送信させる。
また、図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力のうち、必要な情報を、休止状態検出部54、作図処理時間算出部55、または、作図操作情報取得部56に供給する。更に、図面データ作成処理部52は、ユーザにより、作図処理の終了が指令されたとき、作成された図面データを図面データおよび属性データ記憶部59に供給する。
表示制御部53は、図面データ作成処理部52の制御に基づいて、図面データに対応する図面、または、ユーザの操作入力を促すための各種入力画面や、ユーザに所定の情報を通知するためのウィンドウなどを表示させるために、ディスプレイ33を制御するとともに、後述する休止状態検出部54の制御に基づいて、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログなどを表示させるために、ディスプレイ33を制御する。
休止状態検出部54は、操作入力取得部51から供給される操作入力、または、図面データ作成処理部52から供給される情報に基づいて、CADアプリケーションプログラムが起動されて、作図処理が開始されてから作図処理が終了されるまでに作図処理が行われたそれぞれの図面に対して、作図処理中であるか、または、休止状態であるかを検出し、検出結果を作図処理時間算出部55に供給する。
具体的には、休止状態検出部54は、例えば、CADアプリケーションプログラムが起動されて、作図処理が開始されたあと、作図処理が終了されていない状態で、メーラや表計算ソフトなどの他のアプリケーションプログラムが実行され、ユーザによる操作入力を受けている状態である場合、全ての図面データへの作図処理は休止状態であることを検出する。また、休止状態検出部54は、図面データ作成処理部52の処理により複数の図面データの作成処理が行われている(すなわち、表示制御部53の処理により複数の図面の表示が制御されている)場合、ユーザの操作入力を受けている1つの図面データを検出して作図処理中であるとし、他の図面データに対する作図処理を休止状態であるとする。
また、ユーザが操作を入力していない状態が続いている場合であっても、ディスプレイ33に表示されている図面を参照して、検図などを行っていることがあり、これらの時間は、作図処理中であるとして、作図処理時間の計測を行うべきである。そこで、休止状態検出部54は、CADアプリケーションプログラムが起動されて、作図処理が開始されている状態で、所定の一定時間、操作入力取得部51から、ユーザの操作入力を示す信号の供給を受けなかった場合、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33にスクリーンセーバ、または、警告ダイアログなどを表示させて、図面の少なくとも一部を隠す。そして、休止状態検出部54は、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログなどの表示に対して、操作入力取得部51から、ユーザの操作入力を示す信号の供給を受けなかったとき、全ての図面は休止状態であることを検出する。これにより、休止状態検出部54は、ユーザの操作入力を受けていない状態が、作図処理が行われていない休止状態であるか否かを正確に判定することができる。
作図処理時間算出部55は、図面データ作成処理部52から供給される情報、または、休止状態検出部54から供給される検出結果に基づいて、CADアプリケーションプログラムが起動されて作図処理が開始されてから作図処理が終了されるまでに作図処理が行われたそれぞれの図面に対する作図処理時間を計測し、作図処理の終了後、計測結果を属性データ生成部57に供給する。
作図操作情報取得部56は、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、CADアプリケーションプログラムが起動されて作図処理が開始されてから作図処理が終了されるまでに作図処理が行われたそれぞれの図面に対する作図処理に関する操作入力情報を取得して、操作内容別にカウントし、属性データ生成部57に供給する。
ここで、作図処理に関する操作入力には、例えば、コマンドの起動を指令するための操作入力、図面に対する図形の追加を指令するための操作入力、または、各種図形の描画やテキストの入力のための、マウス31やキーボード32への操作入力などがある。作図操作情報取得部56は、これらの操作入力を取得して、例えば、コマンドの起動を指令するための操作入力をカウントしたり、図面に対する図形の追加を指令するための操作入力をカウントしたり、または、各種図形の描画やテキストの入力のための、マウス31やキーボード32への操作入力をカウントして、作図処理の終了後、カウントされた結果を属性データ生成部57に供給する。
属性データ生成部57は、作図処理時間算出部55および作図操作情報取得部56から供給される情報を基に、CADアプリケーションプログラムが起動されて、作図処理が開始されてから作図処理が終了されるまでに作図処理が行われたそれぞれの図面に対して、属性データを作成、または、更新し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給する。
送受信制御部58は、図面データおよび属性データの管理サーバ3との送受信を制御する。具体的には、送受信制御部58は、図面データ作成処理部52から供給された、管理サーバ3へ送信を要求する図面データ(すなわち、作図処理の基となる図面として利用する作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データ)を特定する情報を、ネットワーク5を介して、管理サーバ3に送信し、管理サーバ3から、作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データと、それらの図面データに対応する属性データを取得して、図面データおよび属性データ記憶部59に供給したり、作図処理の終了後、図面データおよび属性データ記憶部59から供給された作図処理後の図面データおよび属性データを、ネットワーク5を介して、管理サーバ3に送信する。
図面データおよび属性データ記憶部59は、図面データ作成処理部52から供給された作成処理済の図面、および、属性データ生成部57から供給された作成処理済の図面に対応する属性データを記憶し、送受信制御部58に供給して、ネットワーク5を介して、管理サーバ3に送信させたり、送受信制御部58から供給された図面データおよび属性データを記憶し、必要に応じて、図面データを図面データ作成処理部52に供給し、属性データを属性データ生成部57に供給する。
次に、図面データ作成処理部52により作成される図面データ、および、対応する図面の表示、休止状態検出部54による作図処理の状態の検出、並びに、作図操作情報取得部56による作図操作情報の取得について説明する。図4は、表示制御部53の処理によりディスプレイ33に表示されるCADウィンドウ61の例である。
図4に示すCADウィンドウ61上には、図面71が表示されるとともに、コマンドウィンドウ81が表示される。コマンドウィンドウ81には、各種コマンドを実行させるときにユーザにより選択されるボタン81乃至ボタン83が設けられている。コマンドウィンドウ81の表示非表示は、ユーザの操作入力に基づいて選択可能なようになされている。
ユーザがボタン81乃至ボタン83のうちのいずれかを選択したとき、図面データ作成処理部52は、図面データに対して、ボタンに関連付けられているコマンドを実行し、図面データに対して、対応する所定の処理(例えば、ユーザにより選択された図形のコピー、ペースト、または、削除や、ユーザにより選択された図形の属性を入力するための入力ウィンドウの表示など)を実行する。
コマンドウィンドウ81には、登録されている図形の図形リスト85が表示される。ユーザが、図形リスト85に表示されているいずれかの図形を、マウス31の操作により選択して、図面71の所望の位置にドロップ操作するなどして図形が図面に追加されるように指令した場合、図面データ作成処理部52は、図面データに対して、図面にその図形が追加されるように処理する。
作図操作情報取得部56は、図面データ作成処理部52から供給される、CADウィンドウ61に表示される各種のボタンまたは図示しないメニューなどに対して行われた操作入力や、図面に対して実行された、図形の追加などの操作入力を取得する。
図5は、CADアプリケーションプログラムに加えて、メーラアプリケーションプログラムが起動されているときのディスプレイ33の表示例を示している。ディスプレイ33には、CADアプリケーションプログラムの表示制御部53の処理により図面71が表示されたCADウィンドウ61が表示されるとともに、メーラアプリケーションプログラムの処理により、メーラウィンドウ101が表示されている。
例えば、ユーザがメーラウィンドウ101を選択した(メーラウィンドウ101をCADウィンドウ61の前面に表示させた)場合、換言すれば、メーラアプリケーションプログラムが現在ユーザにより操作されているアプリケーションプログラムであり、CADアプリケーションプログラムは、起動されてはいるが、操作対象のアプリケーションプログラムではない場合、休止状態検出部54は、現在、図面データ作成処理部52により処理されている全ての図面データ(ここでは、図面71に対応する図面データ)に対する作図処理は休止状態であることを検出する。その後、ユーザがCADウィンドウ61を選択した場合、休止状態検出部54は、現在図面データ作成処理部52により処理されている図面のうち、操作入力がなされている図面に対応する図面データは作図処理中であることを検出する。
図6は、図面データ作成処理部52により、2つの図面データが処理され、表示制御部53の処理により、2つの図面データに対応する図面がディスプレイ33に表示されている場合のCADウィンドウ61の表示例を示している。図6においては、XXXビルの図面に対応するXXXビルの図面111と、YYYビルの図面に対応するYYYビルの図面112との2つの図面が表示されている。
例えば、ユーザがXXXビルの図面111を選択する(図面111を図面112より前面に表示させる)操作をした場合、ユーザの操作入力は、図面111に対して行われるのであるから、休止状態検出部54は、図面データ作成処理部52が図面111に対応する図面データに対して作図処理中であることを検出するとともに、図面112に対応する図面データに対する作図処理は休止状態であることを検出する。更に、作図操作情報取得部56は、作図処理中であると検出される図面111に対応する図面データに対する作図操作情報を取得する。
その後、例えば、ユーザがYYYビルの図面112を選択する操作入力をした場合、ユーザの操作入力は、図面112に対して行われるのであるから、休止状態検出部54は、図面データ作成処理部52が図面112に対応する図面データに対して作図処理中であることを検出するとともに、図面111に対応する図面データに対する作図処理は休止状態であることを検出する。更に、作図操作情報取得部56は、作図処理中であると検出される図面112に対応する図面データに対する作図操作情報を取得する。
図7は、図3の作図操作情報取得部56の更に詳細な機能の構成を示す機能ブロック図である。
作図操作情報取得部56のコマンド起動回数取得部141は、図面データ作成処理部52によりコマンドが起動された回数をカウントする。具体的には、作図操作情報取得部56のコマンド起動回数取得部141は、図面データ作成処理部52より、図4を用いて説明したボタン82乃至ボタン84のうちのいずれかが操作され、コマンドが実行されたことを示す信号の入力を受けたとき、コマンドの起動回数を示す内部のレジスタの値をインクリメントする。
作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142は、図面データ作成処理部52の処理により図面データに図形が追加された数をカウントする。すなわち、作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142は、図面データに含まれる図形数の合計を算出するのではなく、例えば、下図を用いた場合には、下図に対して追加された図形の数をカウントするものである。具体的には、作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142は、図面データ作成処理部52より、ユーザの操作入力に基づいて図面データに図形を追加したことを示す信号の入力を受けた場合、追加図形数を示す内部のレジスタの値をインクリメントし、図面データ作成処理部52より、ユーザの操作入力に基づいて図面データから図形を削除したことを示す信号の入力を受けた場合、追加図形数を示す内部のレジスタの値をデクリメントする。
作図操作情報取得部56のマウス・キーボード入力回数取得部143は、ユーザによりマウス31またはキーボード32が操作された回数をカウントする。マウス31またはキーボード32が操作された回数には、上述したコマンドの起動を指令するための操作や図形の追加または削除を指令するための操作の回数が含まれるようにしても良いし、これらの指令のための操作の回数は含まれないようにしても良い。
次に、属性データ生成部57の処理により生成される属性データについて説明する。
属性データ生成部57は、作図処理時間算出部55により計測された図面ごとの作図処理時間と、作図操作情報取得部56により取得されたユーザの作図操作のための操作入力に対応するカウント値との供給を受け、CADアプリケーションプログラムが起動されて、作図処理が開始されてから作図処理が終了されるまでに作図処理が行われたそれぞれの図面の属性データを生成する。
図8に、属性データ161の例を示す。
図8に示す属性データ161では、図面名欄に、図面データ作成処理部52により作図処理された図面データに対応する図面名を示す、例えば、「XXXビル」などが記載(登録)され、版改訂番号欄に、図面名欄で指定した図面の版改訂番号を示す、例えば、「R01」などが記載されている。作業開始日時欄には、図面データ作成処理部52により作図処理が開始された日時を示す、例えば、「2004/1/10 10:00:00」などが記載され、作業終了日時欄には、図面データ作成処理部52により作図処理が終了された日時を示す、例えば、「2004/1/10 17:00:00」などが記載されている。ユーザID欄には、作図処理を行うユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「J」などが記載され、マシンID欄には、作図処理が行われるマシン(例えば、パーソナルコンピュータ1)を特定するIDを示す、例えば、「K」などが記載されている。下図図形数欄には、下図を用いて作成された図面において下図となった図面の図形数を示す、例えば、「10000」などが記載され、下図範囲欄には、下図を用いて作成された図面において下図となった図面の範囲を示す、例えば、「1階」などが記載されている。用紙サイズ欄には、図面がプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A1」などが記載され、図面スケール欄には、図面の縮尺を示す、例えば、「1/50」などが記載されている。階層欄には、建物の階数を示す、例えば、「10」などが記載され、機器数欄には、建物に設置される機器の数を示す、例えば、「3000」などが記載されている。
更に、属性データ161では、作図処理時間欄には、作図処理時間算出部55により計測された、この図面データに対する作図処理時間である、例えば、「5:45:00」などが記載され、コマンド起動回数欄には、コマンド起動回数取得部141によりカウントされたコマンド起動回数を示す、例えば、「10000」などが記載されている。追加図形数欄には、追加図形数取得部142によりカウントされた、図面に追加された図形の数を示す、例えば、「5000」などが記載され、マウス・キーボード入力回数欄には、マウス・キーボード入力回数取得部143によりカウントされたマウス31またはキーボード32が操作入力された回数を示す、例えば、「25000」などが記載されている。検図欄には、検図が未実施であることを示す、例えば、「未」などが記載されている。
図8を用いて説明した属性データ161は、図面データ作成処理部52により処理された図面データとともに、図面データおよび属性データ記憶部59に供給されて、送受信制御部58により、管理サーバ3に送信される。
管理サーバ3には、複数の図面データと、図面データに対応する属性データが保存されるので、管理サーバ3においては、後述する処理により、例えば、下図図形数や機器数などの所定の属性を基に、作図処理にかかる時間の予測値である作図予定時間を算出することができる。したがって、図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力に基づいて、作図処理を開始する前に、管理サーバ3に、作図処理を行う図面の作図予定時間を算出して送信することを要求することができる。
図面データ作成処理部52は、作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データを基に作図処理が実行される場合、送受信制御部58を制御して、作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データを特定する情報を、管理サーバ3に送信させる。また、図面データ作成処理部52は、新規に図面が作成される場合、表示制御部53を制御して、ユーザに、作図予定時間を算出するために必要な情報の入力を促すための入力ウィンドウなどを表示させて、ユーザに操作入力を促し、操作入力取得部51から供給された、ユーザにより入力された作図予定時間を算出するために必要な情報を、送受信制御部58を制御して、管理サーバ3に送信させる。
図9は、管理サーバ3のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図9に示す管理サーバ3のCPU311乃至キーボード332の各機能は、図2に示されたパーソナルコンピュータ1のCPU11乃至キーボード32と基本的に同様であるので、その説明は省略する。
図10は、管理サーバ3のCPU311が実行可能な機能を説明するための機能ブロック図である。
送受信制御部331は、パーソナルコンピュータ1との情報の授受を制御し、パーソナルコンピュータ1から供給された信号を、図面データ管理部335、作図予定時間算出部332、または、難易度算出部333に供給するとともに、図面データ管理部335、作図予定時間算出部332、または、難易度算出部333から供給された情報を、パーソナルコンピュータ1に送信する。図面データ管理部335は、パーソナルコンピュータ1から送信され送受信制御部331から供給された図面データおよび属性データを、それぞれ、図面データデータベース336および属性データデータベース337に登録する。そして、図面データ管理部335は、パーソナルコンピュータ1から送信され送受信制御部331から供給された図面データを特定するための情報を基に、パーソナルコンピュータ1から要求された作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データを図面データデータベース336から検索するとともに、対応する属性データを属性データデータベース337から検索して、送受信制御部331に供給する。
作図予定時間算出部332は、属性データデータベース337に記憶されている属性データに基づいて、作図予定時間の算出に用いられる作図予定時間係数を算出して、係数記憶部334に記憶させる。また、作図予定時間算出部332は、作図予定時間の算出が要求されたとき、送受信制御部331から供給された、パーソナルコンピュータ1から送信された情報、および、属性データデータベース337に記憶されている情報を基に、作図予定時間を算出する。作図予定時間および作図予定時間係数の算出方法の詳細については図13を参照して後述する。
難易度算出部333は、属性データデータベース337に記憶されている属性データに基づいて、図面データそれぞれの作成処理の難しさに基づく難易度d(作成処理の難しさを定量的に表す難易度d)を算出して、属性データデータベース337に追加して登録する。また、難易度算出部333は、作図予定時間算出部332が作図予定時間を算出する場合、パーソナルコンピュータ1から送信された情報、および、属性データデータベース337に記憶されている情報を基に、作図予定時間を算出するための難易度dを予測して、作図予定時間算出部332に供給する。
上述したように、本実施の形態においては、作図処理におけるユーザの操作入力を示すカウント値として、コマンドが起動された回数(コマンド起動回数と称する)、図面に追加された図形の数(追加図形数と称する)、およびマウス31またはキーボード32が操作された回数(マウス・キーボード入力回数と称する)が、パーソナルコンピュータ1の作図操作情報取得部56により取得されて、管理サーバ3に送信される。難易度算出部333は、これらのカウント値を用いて、難易度を算出することができる。以下の説明においては、コマンドが起動された回数と難易度dの係数を難易度コマンド係数k1、図面に追加された図形の数と難易度dの係数を難易度追加係数k2、マウス31またはキーボード32が操作された回数と難易度dとの係数を難易度入力係数k3と称するものとする。
難易度dは、難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3を用いて、式(1)乃至式(3)によって表される。
d=難易度コマンド係数k1×(コマンド起動回数) ・・・(1)
d=難易度追加係数k2×(追加図形数) ・・・(2)
d=難易度入力係数k3×(マウス・キーボード入力回数) ・・・(3)
難易度dは、式(1)乃至式(3)のうちのいずれかによって得られた値としてとしてもよいし、例えば、式(1)乃至式(3)それぞれで得られる難易度dの平均値を難易度dとしてもよい。なお、式(1)乃至式(3)の平均値を難易度dとする場合、図面作成者(パーソナルコンピュータ1のユーザ)の能力や図面の種類などによる偏りを平均化した難易度dを得ることができる。
難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3は、予め、係数記憶部334に登録されている。そして、後述する属性データデータベース337に、一定数以上の属性データが登録されたあと、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて難易度係数を算出して更新するようにしてもよい。更には、難易度算出部333は、新たな属性データが属性データデータベース337に登録されたとき、難易度係数を再算出して更新するようにしてもよい。難易度係数を再算出するようにした場合、式(1)乃至式(3)で得られる難易度dの計測精度を向上することができる。
以下、難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3を総称して、難易度係数と称するものとする。難易度係数の算出方法の詳細については、図12を参照して後述する。
係数記憶部334には、作図予定時間係数および難易度係数が登録されて記憶される。
図面データ管理部335は、送受信制御部331から、パーソナルコンピュータ1より送信された図面データおよび属性データの供給を受け、図面データを図面データデータベース336に出力して保存させるとともに、属性データを属性データデータベース337に出力して、図11を用いて後述する属性データテーブルに登録させる。また、図面データ管理部335は、送受信制御部331から、パーソナルコンピュータ1より送信された、作成途中の図面に対応する図面データ、または、下図に対応する図面データを特定する情報の供給を受け、指定された図面データを図面データデータベース336から検索するとともに、その図面データに対応する属性データを属性データデータベース337の属性データテーブルから検索して読み出し、送受信制御部331に供給して、パーソナルコンピュータ1に送信させる。
図面データデータベース336は、図面データ管理部335の管理に基づいて、図面データを保存する。属性データデータベース337は、図面データ管理部335の管理に基づいて、属性データを、図11に示す属性データテーブルの形式で保存する。
図11を用いて、属性データデータベース337の属性データテーブルについて説明する。
属性データテーブルには、それぞれの図面データに対応する属性データが登録されており、属性データとしては、パーソナルコンピュータ1から送信された各種の属性データに加えて、難易度算出部333により算出された難易度d、および、作図予定時間算出部332により算出された作図予定時間が登録され、更に、例えば、図面データデータベース336に登録されている図面データに対応する図面のうち、図形などが描画されていない部分の面積、対応する図面データの現在までの合計の作図処理時間、および、算出された作図予定時間と現在の作図処理時間との差を示す時間情報などの、難易度dや作図予定時間の算出に用いることが可能な情報を、図面データデータベースに登録されている図面データから抽出して登録することができる。
例えば、具体的には、図面名XXXビルと版改訂番号R01で特定される図面データの属性データにおいて、作業開始日時欄には、作図処理が開始された日時を示す、例えば、「2004/1/10 10:00:00」などが記載され、作業終了日時欄には、CADアプリケーションプログラムの処理により作図処理が終了された日時を示す、例えば、「2004/1/10 17:00:00」などが記載されている。ユーザID欄には、作図処理を行ったユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「J」などが記載され、マシンID欄には、作図処理を行ったマシンを特定するためのIDを示す、例えば、「K」などが記載されている。下図図形数欄には、下図の図形数を示す、例えば、「10000」などが記載され、下図範囲欄には、下図の範囲を示す、例えば、「1階」などが記載される。
更に、図面名XXXビルと版改訂番号R01で特定される図面データの属性データにおいて、用紙サイズ欄には、図面がプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A1」などが記載され、図面スケール欄には、図面の縮尺を示す、例えば、「1/50」などが記載されている。階層欄には、建物の階数を示す、例えば、「10」などが記載され、機器数欄には、建物に設置される機器の数を示す、例えば、「3000」などが記載されている。作図処理時間欄には、作図処理時間算出部55により算出された作図処理時間を示す、例えば、「5:45:00」などが記載され、コマンド起動回数欄には、作図操作情報取得部56のコマンド起動回数取得部141によりカウントされた作成コマンドまたは編集コマンドが起動された回数を示す、例えば、「10000」などが記載されている。追加図形数欄には、作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142によりカウントされた、図面に追加された図形の数を示す、例えば、「5000」などが記載され、マウス・キーボード入力回数欄には、作図操作情報取得部56のマウス・キーボード入力回数取得部143によりカウントされたマウス31またはキーボード32が操作された回数を示す、例えば、「25000」などが記載されている。余白を除いた面積欄には、図面のうち、図形などが描画されていない部分の面積を示す、例えば、「200」などが記載され、難易度欄には、作図処理の難しさを示す、例えば、「70」などが記載され、作図予定時間欄には、作図予定時間算出部332により算出された、例えば、「4:00:00」などが記載されている。残り作図処理時間欄には、作図予定時間と作図処理時間との差を示す、例えば、「−1:45:00」(作図処理時間の合計が作図予定時間を超えている場合、マイナスの値となる)などが記載され、作図処理時間の合計欄には、図面名と版改訂番号で特定される図面の合計の作図処理時間を示す、例えば、「5:45:00」などが記載され、検図欄には、検図が実施済みであることを示す、例えば、「済み」などが記載されている。
同様に、図11に示す属性データデータベース337に登録されている情報であって、図面名YYYビルと版改訂番号R01で特定される図面データの属性データにおいては、作業開始日時欄には、作図処理が開始された日時を示す、例えば、「2004/1/9 9:00:00」などが記載され、作業終了日時欄には、作図処理が終了された日時を示す、例えば、「2004/1/9 12:00:00」などが記載されている。ユーザID欄には、作図処理を行ったユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「F」などが記載され、マシンID欄には、作図処理を行ったマシンを特定するためのIDを示す、例えば、「G」などが記載されている。下図図形数欄には、下図の図形数を示す、例えば、「5000」などが記載され、下図範囲欄に下図の範囲を示す、例えば、「1階」などが記載されている。
更に、図面名YYYビルと版改訂番号R01で特定される図面データの属性データにおいては、用紙サイズ欄には、図面がプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A1」などが記載され、図面スケール欄には、図面の縮尺を示す、例えば、「1/50」などが記載されている。階層欄には、建物の階数を示す、例えば、「5」などが記載され、機器数欄には、建物に設置される機器の数を示す、例えば、「3000」などが記載されている。作図処理時間欄には、作図処理時間算出部55により算出された作図処理時間を示す、例えば、「2:30:00」などが記載され、コマンド起動回数欄には、作図操作情報取得部56のコマンド起動回数取得部141によりカウントされた作成コマンドまたは編集コマンドが起動された回数を示す、例えば、「2000」などが記載され、追加図形数欄には、作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142によりカウントされた図面に追加された図形の数を示す、例えば、「1000」などが記載されている。マウス・キーボード入力回数欄には、作図操作情報取得部56のマウス・キーボード入力回数取得部143によりカウントされたマウス31またはキーボード32が操作された回数を示す、例えば、「4000」などが記載され、余白を除いた面積欄には、図面のうち、図形などが描画されていない部分の面積を示す、例えば、「300」などが記載されている。難易度欄には、作図処理の難しさを示す、例えば、「50」などが記載され、作図予定時間欄には、作図するまでに要する時間の予測値を示す、例えば、「2:30:00」などが記載されている。残り作図処理時間欄には、作図予定時間と作図処理時間との差を示す、例えば、「0:00:00」などが記載され、作図処理時間の合計欄には、図面名と版改訂番号で特定される図面データの合計の作図処理時間を示す、例えば、「2:30:00」などが記載され、検図欄には、検図が実施済みであることを示す、例えば、「済み」などが記載されている。
次に、図12を参照して、難易度係数の算出方法について説明する。
図12には、現在属性データデータベース337の属性データベーステーブルに登録されている複数の属性データにおける、コマンド起動回数と難易度dとの関係をプロットした点X11乃至X14が例示されている。また、コマンド起動回数が0のときの難易度dを0と定義すると、X11乃至X14を通るそれぞれの直線は原点0を通る。
X11と原点0を結んだ直線をL11とし、直線L11の傾きをk11とする。同様に、X12と原点0を結んだ直線をL12、直線L12の傾きをk12、X13と原点0を結んだ直線をL13、直線L13の傾きをk13、および、X14と原点0を結んだ直線をL14、直線L14の傾きをk14とする。同様にして、コマンド起動回数と難易度dとの関係をn個プロットしたときの原点との傾きをk1n(n=1,2,・・・,n)とする。
このとき、難易度コマンド係数k1は、例えば、傾きk11乃至k1nのモード(mode、最頻値)としたり、傾きk11乃至k1nのメジアン(median、中央値、すなわち、小さい値から大きい値に順に並べられたデータの真ん中に位置する値)としたり、傾きk11乃至k1nの平均値(mean、重心、すなわち、各データからの差の中心値)とすることができる。
また、以上説明したように、難易度dは、多くの場合、コマンド起動回数、図形追加回数、または、マウスやキーボードへの操作入力回数などの、作図処理のために行われる操作入力の回数と関係する。しかしながら、例えば、作成する図面の種類などによっては、難易度dと操作入力の回数との関係が明確でないこともある。
例えば、難易度dとコマンド起動回数との関係が明確ではない場合、図12に示すX11乃至X14のプロットがばらつき、それに伴って、傾きk11乃至k1nのばらつきが大きくなる。このようなとき、式(1)から算出される難易度dには大きな誤差が含まれることとなる。従って、例えば、難易度dとコマンド起動回数との関係が明確ではないとされた場合には、式(1)を用いずに、難易度dと追加図形数の関係を利用する式(2)、もしくは、難易度dとマウス・キーボード入力回数の関係を利用する式(3)を用いて難易度dを算出するようにすることにより、算出誤差が少なくなるようにすることができる。
なお、傾きk11乃至k1n(n=1,2,・・・,n)のばらつきは、式(4)に示す変動係数(coefficient of variation(cv))(%)として表される。
また、式(4)の標準偏差sdは、式(5)で得られる。
更に、式(4)および式(5)のk1の平均値は、式(6)で得られる。
難易度算出部333は、例えば、式(4)で得られた難易度dとコマンド起動回数の関係から得られた傾きk11乃至k1nの変動係数cvが所定の値以上の場合、難易度dとコマンド起動回数との関係が明確ではないとして、難易度dを算出するにあたって難易度dとコマンド起動回数の関係を利用する式(1)を利用しないようにすることができる。
難易度算出部333は、難易度dと追加図形数の関係、および難易度dとマウス・キーボード入力回数の関係においても、難易度dとコマンド起動回数の関係と同様に、式(4)乃至式(6)を用いて変動係数cvを求め、難易度dを算出するにあたって式(2)または式(3)を利用するか否かを判定することができる。
また、難易度算出部333は、例えば、難易度dとコマンド起動回数の関係、難易度dと追加図形数の関係、および難易度dとマウス・キーボード入力回数の関係の変動係数cvそれぞれを求め、式(1)乃至式(3)のうち、変動係数が最も小さい関係に対応するものを選択して、難易度dを算出することもできる。
難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて、式(1)乃至式(3)から難易度dを算出し、属性データデータベース337に登録することができる。更に、難易度算出部333が、属性データデータベース337に登録されている属性データを用いて、難易度係数を再算出するようにした場合、難易度dの算出の精度を高めることができる。
更に、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データのうち、コマンド起動回数、追加図形数、および、マウス・キーボード入力回数以外の、例えば、ユーザID、マシンID、下図範囲、下図図形数、用紙サイズ、図面スケール、階層、機器数などの情報に基づいて、難易度dを算出、または、予測することができる。換言すれば、難易度算出部333は、難易度dと難易度d以外の所定の情報(例えば、ユーザID、マシンID、下図図形数、下図範囲、用紙サイズ、図面スケール、階層、機器数、作図処理時間、余白を除いた面積など)とのそれぞれの関係を示す近似直線の傾きを、例えば、最小二乗法などを用いて求め、その値を基に、難易度dを求めることができる。具体的には、難易度算出部333は、例えば、属性データデータベース337に登録されている属性データのうち、難易度dとその難易度dに対応する機器数との関係を複数プロットした場合に得られる近似直線の傾きを用いて、難易度dを求めることができる。なお、難易度算出部333は、難易度dを予測、または、算出する場合、複数の情報と難易度dとの関係により得られる複数の近似直線の傾きを用いるようにすることができる。
次に、図13を用いて、作図時間係数の算出方法について説明する。
作図予定時間算出部332は、属性データデータベース337に登録されている属性データのうち、作図処理時間と難易度dとの関係を利用して、作図処理に要する時間の予測値、すなわち、作図予定時間を算出することができる。また、作図予定時間算出部332は、作図処理時間と難易度dとの関係から作図時間係数を再算出して係数記憶部334に記憶させるようにすることができる。
例えば、属性データデータベース337において、作図処理時間と、その作図処理時間に対応する難易度dとの関係が、図13に示されるY1乃至Y4で表されるとする。このとき、Y1乃至Y4を基に、最小二乗法で得られる近似直線を、次の式(7)示したとき、作図予定時間算出部332は、この近似直線の1次係数を予定時間1次係数a、近似直線の0次係数を予定時間0次係数bとする。また、作図予定時間算出部332は、式(7)に、難易度算出部333が算出した難易度dを代入することにより、作図予定時間を算出する。
作図処理時間=予定時間1次係数a×難易度d+予定時間0次係数b ・・・(7)
以下、予定時間1次係数a、予定時間0次係数bを総称して、作図時間係数と称するものとする。
また、作図予定時間算出部332は、作図時間係数を、作図処理時間と難易度dの関係から求め、更に、難易度算出部333が予測した難易度dから作図予定時間を算出する以外に、例えば、難易度dを用いずに、下図図形数などの情報を用いて作図予定時間を算出することもできる。
すなわち、作図予定時間算出部332は、属性データデータベース337に登録されている属性データのうち、数値が一致する項目を有する属性データを選択して、作図時間係数を算出し、作図予定時間を算出することもできる。
例えば、図11に示した属性データデータベース337に登録されている属性データテーブルでは、図面名がXXXビル−R01で特定される図面データの属性データと、図面名がYYYビル−R01で特定される図面データの属性データとにおいて、これら2つの図面データの属性データのいずれにおいても、作図範囲に「1階」が記載され、用紙サイズに「A1」が記載され、図面スケールに「1/50」が記載されている。このとき、作図予定時間算出部332は、例えば、作図範囲が「1階」、用紙サイズが「A1」、かつ図面スケールが「1/50」の図面について、下図図形数と作図処理時間との関係を求めることができるので、下図図形数に関する作図時間係数を算出することができる。
下図図形数と作図処理時間との関係は、下図図形数に関する予定時間1次係数a'および予定時間0次係数b'を用いると、式(8)で表される。
作図処理時間=予定時間1次係数a'×(下図図形数)+予定時間0次係数b'
・・・・(8)
例えば、属性データデータベース337に登録されている属性データテーブルにおいて、図面名「XXXビル−R01」で特定される図面データの下図図形数は「10000」であり、この図面データの最終的な作図処理時間(図面作成終了後の作図処理時間の合計)がtであったものとする。また、属性データデータベース337に登録されている属性データテーブルにおいて、図面名「YYYビル−R01」で特定される図面データの下図図形数は「5000」であり、この図面データの最終的な作図処理時間がt'であったものとする。作図予定時間算出部332は、図面名「XXXビル−R01」で特定される図面データについて、式(8)に下図図形数10000および作図処理時間の合計tを代入する。同様に、作図予定時間算出部332は、図面名「YYYビル−R01」で特定される図面データについて、式(8)に下図図形数5000および作図処理時間の合計t'を代入する。そして、作図予定時間算出部332は、式(8)を解くことにより、予定時間1次係数a'および予定時間0次係数b'を求めることができる。
なお、作図予定時間算出部332は、下図図形数以外の、例えば、下図範囲、用紙サイズ、図面スケール、階層、機器数などの情報を用いた場合においても、同様にして、作図予定時間を算出することができる。
なお、作図予定時間算出部332は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づく作図処理時間とその他の情報との関係において、上述した式(4)乃至式(6)を用いて変動係数cvを求め、変動係数cvの値が所定の閾値より小さくなるような情報を用いることにより、より精度良く作図予定時間の算出に利用するようにすることもできる。
次に、図14のフローチャートを参照して、パーソナルコンピュータ1が実行する作図処理1について説明する。
ステップS1において、CPU11は、入出力インターフェース12および内部バス13を介して、入力部14から供給されるユーザの操作入力を基に、CADアプリケーションプログラムを起動する。CADアプリケーションプログラムが起動されたときにCPU11が実現する機能は、図3を用いて説明したものである。
ステップS2において、図15を用いて後述する計測処理1が実行される。
ステップS3において、図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給される、ユーザの操作入力を示す情報を基に、作図処理が終了されたか否かを判定する。ステップS3において、作図処理が終了されていないと判定された場合、処理は、ステップS2に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS3において、作図処理が終了されたと判定された場合、ステップS4において、属性データ生成部57は、属性データを生成し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給する。具体的には、作図処理が終了されたと判定された場合、図面データ作成処理部52は、作図処理が終了された図面データを図面データおよび属性データ記憶部59に供給するとともに、作図処理時間算出部55および作図操作情報取得部56に作図処理が終了したことを通知するので、作図処理時間算出部55は、ステップS2の計測処理1において計測した作図処理時間を属性データ生成部57に供給し、作図操作情報取得部56は、ステップS2の計測処理1においてカウントしたコマンド起動回数、追加図形数、および、マウス・キーボード操作回数を属性データ生成部57に供給する。属性データ生成部57は、これらの情報を基に、図8を用いて説明した属性データ161を生成し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給する。
ステップS5において、図面データおよび属性データ記憶部59は、属性データおよび図面データを送受信制御部58に供給し、送受信制御部58は、供給された属性データおよび図面データを、ネットワーク5を介して、管理サーバ3に送信して、処理が終了される。
このような処理により、CADアプリケーションプログラムは、起動中に作図処理が行われたすべての図面データと、その図面データの作図処理時間や作図処理のための操作入力に関する情報などが記載された属性データとを管理サーバ3に送信することができる。
次に、図15のフローチャートを参照して、図14のステップS2において実行される計測処理1について説明する。
ステップS31において、図16を用いて後述する作図操作取得処理が実行される。
ステップS32において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、例えば、図6を用いて説明した場合のように、作図処理中の操作対象の図面データが変更されたか否かを判定する。ステップS32において、操作対象の図面データが変更されなかったと判定された場合、処理は、ステップS37に進む。
ステップS32において、操作対象の図面データが変更されたと判定された場合、ステップS33において、休止状態検出部54は、ステップS32の判定結果に基づいて、前に操作対象となっていた図面データに対応する休止フラグをセットして休止状態であるものとし、作図処理時間算出部55に、対応する図面データの作図処理が休止状態になったことを通知する。
ステップS34において、作図処理時間算出部55は、休止フラグがセットされた図面データに対応する作図処理時間のカウントを中止する。
ステップS35において、休止状態検出部54は、ステップS32の判定結果に基づいて、現在操作対象となっている図面データに対応する休止フラグを解除して作図処理中であるものとし、作図処理時間算出部55に、対応する図面データは作図処理中になったことを通知する。
ステップS36において、作図処理時間算出部55は、休止フラグが解除された、現在操作対象である図面データに対応する作図処理時間のカウントを開始する。
ステップS32において、操作対象の図面データが変更されていないと判定された場合、または、ステップS36の処理の終了後、ステップS37において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、例えば、図5を用いて説明した場合のように、CADアプリケーションプログラム以外の他のアプリケーションプログラムが処理対象であるか否かを判定する。ステップS37において、他のアプリケーションプログラムが処理対象ではないと判定された場合、処理は、図14のステップS3に進む。
ステップS37において、他のアプリケーションプログラムが処理対象であると判定された場合、ステップS38において、休止状態検出部54は、図面データ作成処理部52において処理されている全ての図面データについて休止フラグをセットし、作図処理時間算出部55に、図面データ作成処理部52において処理されている全ての図面データが休止状態であることを通知する。
ステップS39において、作図処理時間算出部55は、休止状態検出部54からの通知に応じて、図面データ作成処理部52において処理されている全ての図面データの作図処理時間のカウントを中止する。
ステップS40において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、CADアプリケーションプログラムが再び処理対象となったか否かを判定する。ステップS40において、CADアプリケーションプログラムが処理対象ではないと判定された場合、処理は、ステップS39に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS40において、CADアプリケーションプログラムが処理対象となったと判定された場合、ステップS41において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、図面データ作成処理部52による操作対象の図面データを認識する。
ステップS42において、休止状態検出部54は、ステップS41において認識された操作対象の図面データについて休止フラグを解除し、作図処理時間算出部55に、対応する図面データは作図処理中になったことを通知する。
ステップS43において、作図処理時間算出部55は、休止フラグが解除された、現在操作対象である図面データに対応する作図処理時間のカウントを開始し、処理は、図14のステップS3に進む。
このように、CADアプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムがユーザの操作対象となっているとき、作図処理時間の計測が休止され、図面データ作成処理部52により、複数の図面データが処理されている場合であっても、操作対象の図面を1つだけ検出し、それ以外の図面データに対する作図処理時間の計測が中止されるようになされているので、図面別に測定される作図処理時間の計測誤差を小さくすることができる。
次に、図16のフローチャートを参照して、図15のステップS31で実行される作図操作取得処理について説明する。
ステップS71において、作図操作情報取得部56は、図面データ作成処理部52により処理されている図面データのうちの操作対象の図面データを検出する。
ステップS72において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51により供給される情報を基に、例えば、マウス31またはキーボード32などを用いた操作入力があったか否かを判定する。ステップS72において、操作入力があったと判定された場合、処理はステップS75に進む。
ステップS72において、ユーザの操作入力がないと判定された場合、ステップS73において、休止状態検出部54は、操作入力がないまま所定の時間が経過したか否かを判定する。
ステップS73において、操作入力のないまま所定の時間が経過していないと判定された場合、処理は、ステップS72に戻り、操作入力を待機する。
ステップS73において、操作入力がないまま所定の時間が経過したと判定された場合、ステップS74において、図17を用いて後述する表示制御処理1が実行される。
ステップS72において、操作入力があったと判定された場合、または、ステップS74の処理の終了後、ステップS75において、作図操作情報取得部56は、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、操作入力は、コマンドの起動を指令するための操作入力であるか否かを判定する。
ステップS75において、コマンドを起動するための操作入力であると判定された場合、ステップS76において、作図操作情報取得部56のコマンド起動回数取得部141は、操作対象の図面データに対応するコマンド起動回数レジスタの値をインクリメントする。なお、作図操作情報取得部56は、コマンド起動回数とともに、マウス・キーボード入力回数を入力回数だけインクリメントするようにしてもよい。
ステップS75において、操作入力はコマンドを起動させるための操作入力ではないと判定された場合、または、ステップS76の処理の終了後、ステップS77において、作図操作情報取得部56は、図面データ作成処理部52から供給される情報を基に、操作入力により、図面に図形が追加、または、削除されたか否かを判定する。図面に図形が追加、または削除されたと判定された場合、ステップS78において、作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142は、操作対象の図面データに対応する追加図形数のレジスタの値をインクリメントまたはデクリメントする。なお、作図操作情報取得部56は、追加図形数とともに、マウス・キーボード入力回数を入力回数だけインクリメントするようにしてもよい。
ステップS77において、図形が追加または削除されていないと判定された場合、または、ステップS78の処理の終了後、ステップS79において、作図操作情報取得部56は、ユーザの操作入力が、コマンド起動、または、図形の追加操作以外のマウス31またはキーボード32による操作入力であったか否かを判定する。ステップS79において、ユーザの操作入力が、コマンド起動、または、図形の追加操作以外の操作入力ではないと判定された場合、処理は、図15のステップS32に進む。
ステップS79において、ユーザの操作入力が、コマンド起動、または、図形の追加操作以外の操作入力であると判定された場合、ステップS80において、作図操作情報取得部56のマウス・キーボード入力回数取得部143は、操作対象の図面データのマウス・キーボード入力回数を1つインクリメントして、処理は、図15のステップS32に進む。
このような処理により、作図処理に関する操作入力が取得され、その操作入力の回数が作図処理の種類別にカウントされる。また、一定時間操作入力がなかった場合、表示制御処理1が実行される。
次に、図17のフローチャートを参照して、図16のステップS74において実行される、表示制御処理1について説明する。
ステップS101において、休止状態検出部54は、表示制御部53を制御し、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログをディスプレイ33に表示させ、作図処理中の図面データに対応する図面の表示の少なくとも一部がディスプレイ33に表示されないようにする。
ステップS102において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51から供給される情報を基に、所定の時間内に、操作入力を受けたか否かを判定する。操作入力を待機する所定の時間とは、例えば、3乃至5秒などの、充分に短い時間である。ステップS102において、操作入力を受けたと判定された場合、即ち、例えば、ユーザは、操作入力を行っていないが、例えば、検図などの図面を参照する作図処理を行っており、スクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されたことに応じてスクリーンセーバまたは警告ダイアログの表示を解除する操作入力をした場合、処理は、図16のステップS75に進む。
ステップS102において、操作入力を受けていないと判定された場合、ステップS103において、休止状態検出部54は、図面データ作成処理部52により作図処理中である全ての図面データについて休止状態であると判定し、休止フラグをセットして、図面データ作成処理部52により作図処理中である全ての図面データについて休止状態であることを、作図処理時間算出部55に通知する。
ステップS104において、作図処理時間算出部55は、休止状態検出部54からの通知に応じて、休止フラグがセットされた全ての図面についての作図処理時間のカウントを中止する。
ステップS105において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51から供給される情報を基に、操作入力があったか否かを判定する。ステップS105において、操作入力がないと判定された場合、処理は、ステップS104に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS105において、ユーザの操作入力があったと判定された場合、ステップS106において、休止状態検出部54は、図面データ作成処理部52から供給される情報に基づいて、操作対象の図面データを認識し、操作対象の図面データに対応する休止フラグを解除し、作図処理時間算出部55に通知する。
ステップS107において、作図処理時間算出部55は、休止状態検出部54からの通知に応じて、操作対象である図面データに対応する作図処理時間のカウントを開始する。
ステップS108において、休止状態検出部54は、表示制御部53を制御し、ディスプレイ33に表示されているスクリーンセーバ、または、警告ダイアログの表示を取りやめて、処理は、図16のステップS75に戻る。
なお、この処理においては、休止状態検出部54がディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログを表示させたあと、例えば、3乃至5秒後までにユーザからの操作入力を受けなかった場合、休止状態検出部54は、全ての図面データに対応する休止フラグをセットし、作図処理時間算出部55は、休止フラグのセットとともに、作図処理時間のカウントを中止するものとしたが、これに対して、作図処理時間算出部55は、ディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されたあと、例えば、3乃至5秒後までにユーザからの操作入力を受けなかった場合、スクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されるまでの、ユーザの操作入力のない所定の時間前に遡って作図処理時間を計測しないようにすることもできる。その場合、作図処理時間算出部55は、ディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されたあと、例えば、3乃至5秒後までにユーザからの操作入力を受けなかったとき、現在の作図処理時間のカウント値から所定の時間だけ減算を実行するようにすれば良い。
このように、操作入力を受けないまま所定の時間が経過したとき、スクリーンセーバまたは警告ダイアログがディスプレイ33に表示されるようにしたので、ユーザがディスプレイ33に表示されている図面を見るだけの、マウス31またはキーボード32の操作入力を伴わない作図処理を行っている場合においても、ユーザの応答に応じて、作図処理が休止状態か否かを正しく認識することができる。
ここで、ユーザの1時間の作業を例にして、図14乃至図17に示したパーソナルコンピュータ1が行う処理の具体例について説明する。
例えば、パーソナルコンピュータ1のユーザが、マウス31またはキーボード32を操作してCADアプリケーションプログラムの処理により図面Xをディスプレイ33に表示させたとする。このとき、図14のステップS2、すなわち、図15に示したステップS31以降の処理が開始され、作図処理時間算出部55の処理により、図面Xに対応する図面データXに対する処理時間のカウントが開始され、図面データ作成処理部52の処理により、ユーザの操作入力に基づいた処理が行われる。
そして、図面Xの作図処理が5分間行われたあと、ユーザがメーラアプリケーションプログラムを起動させた状態で、メーラアプリケーションプログラムの処理により表示されるウィンドウ(例えば、図5のメーラウィンドウ101)を選択して、メールを送受信する作業を開始したとする。メーラアプリケーションプログラムに対して操作入力がなされたので、図15のステップS37において、処理対象のアプリケーションプログラムがCADアプリケーションプログラム以外の他のアプリケーションプログラムであると判定され、図面Xについて、休止フラグがセットされ、作図処理時間のカウントが中止される。
その後、メールを送受信する作業が10分間行われた後、ユーザがCADアプリケーションプログラムを処理対象とし、図面Yに対する作図処理を行ったとする。これにより、図15のステップS40において、処理対象のアプリケーションプログラムがCADアプリケーションプログラムであると判定され、ステップS41において、図面Yに対応する図面データYが操作対象の図面であると認識され、ステップS42において、図面データYについて休止フラグがセットされている場合には、休止フラグが解除され、ステップS43において、図面データYに対する作図処理時間のカウントが開始されるとともに、操作対象の図面が変更されたことが判定されるので、ステップS33において、前に操作されていた図面データXについて休止フラグがセットされ、ステップS34において、図面データXに対する作図処理時間のカウントが中止される。
そして、図面Yの作図処理が5分間行われたあと、図面Yがディスプレイ33に表示された状態のままユーザが離席したとする。このとき、図16のステップS72において、ユーザの操作入力がないと判定され、ステップS73において、操作入力のないまま、例えば、5分などの所定の時間が経過したか否かが判定される。
そして、ユーザが離席した5分後、ステップS73において、操作入力のないまま、例えば、5分などの所定の時間が経過したと判断されて、図17のステップS101の処理により、ディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示され、スクリーンセーバがディスプレイ33に表示された後、数秒間ユーザの操作入力がなかったとき、ステップS103において、図面データ作成処理部52により処理されている図面データXおよび図面データYについて休止フラグがセットされる。
そして、ユーザが離席した15分後、すなわち、スクリーンセーバがディスプレイ33に表示されてから10分後、ユーザが着席して、直ちに、ワードプロセッサの機能を提供するアプリケーションプログラムにより文章作成作業が開始された。これにより、CADアプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムに対するユーザの操作入力が検出されるので、図17のステップS105において、ユーザの操作入力があったと判定され、ステップS106において、操作対象の図面、いまの場合、図面データYの休止フラグが解除されるが、その後、直ちに、図15のステップS37において、他のアプリケーションプログラムが処理対象であると判定され、ステップS38に進み、図面データYおよび図面データXについて休止フラグがセットされる。
そして、ユーザがワープロ作業を5分間行った後、再び、CADアプリケーションプログラムが処理対象に選択されて、図面Xの作図処理が再開されたとする。このとき、図15のステップS40において、CADアプリケーションプログラムが処理対象のアプリケーションプログラムであると判定され、ステップS41において、図面データXが操作対象の図面データであると認識され、ステップS42において、図面データXについて休止フラグが解除され、ステップS43において図面データXに対する作図処理時間のカウントが開始される。
そして、ユーザが図面Xの作図処理を10分間行った後、図面Yの作図処理を再開したとする。このとき、図15のステップS32において、操作対象の図面データが変更されたと判定され、ステップS33において、前に操作されていた図面データXについて休止フラグがセットされ、ステップS34において、図面データXに対する作図処理時間のカウントが中止され、ステップS35において、現在操作対象の図面データYの休止フラグが解除され、ステップS36において、図面データYに対する作図処理時間のカウントが開始される。
そして、ユーザが図面Yの作図処理を10分間行った後、作図処理が終了された。そのとき、図14のステップS3において、作図処理が終了されたことが検出される。
ユーザが以上のような処理を行った場合、図面データXに対応する作図処理時間は、図面データ作成処理部52の処理により、図面データXの処理が開始されてから作図処理が終了されるまでの時間である1時間のうちの15分間となり、図面データYの作図処理時間は、図面データ作成処理部52の処理により、図面データYの処理が開始されてから作図処理が終了されるまでの時間である45分間のうちの20分間となる。
そして、図14のステップS4において、作図処理時間と、ユーザの作図処理に関する操作入力を示す情報を含む属性データが生成されて、ステップS5において、作図処理が終了された図面データと属性データとが、管理サーバ3に送信される。
このような処理により、作図処理時間が計測され、ユーザの作図処理に関する操作入力が収集されて、これらの情報を含む属性データが、作図処理が終了された図面データとともに、管理サーバ3に送信される。
次に、図18のフローチャートを参照して、作図処理が終了された図面データと属性データとを受信した管理サーバ3が実行するデータベース更新処理1について説明する。
ステップS121において、管理サーバ3の送受信制御部331は、ネットワーク5を介してパーソナルコンピュータ1から送信された図面データおよび属性データを受信し、図面データおよび属性データを図面データ管理部335に供給するとともに、属性データを作図予定時間算出部332および難易度算出部333に供給する。図面データ管理部335は、供給された図面データを図面データデータベース336に出力して保存させ、属性データを属性データデータベース337の属性データテーブルの対応する箇所に登録する。
ステップS122において、難易度算出部333は、属性データに登録されているコマンド起動回数と、係数記憶部334に記憶されている難易度コマンド係数k1を式(1)に代入して難易度dを算出する。また、難易度算出部333は、属性データに登録されている追加図形数と、係数記憶部334に記憶されている難易度追加係数k2を式(2)に代入して難易度dを算出する。更に、難易度算出部333は、属性データに登録されているマウス・キーボード入力回数と、係数記憶部334に記憶されている難易度入力係数k3を式(3)に代入して難易度dを算出する。難易度算出部333は、式(1)乃至式(3)で得られた難易度dの平均値を、この図面データの作図処理の難易度dとする。
なお、ステップS122の処理では、式(1)乃至式(3)で得られた難易度dの平均値を、図面データの作図処理の難易度dとしたが、例えば、難易度係数(難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3)のうち、式(4)乃至式(6)で得られる変動係数cvの小さい難易度係数のみを難易度dとして利用するようにしてもよい。
ステップS123において、難易度算出部333は、難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3を再算出する。具体的には、難易度算出部333は、図12を用いて説明したように、属性データデータベース337に登録されている複数の図面データに対応するそれぞれの属性データのうち、難易度dとコマンド起動回数とをプロットした場合の、各プロットと原点0とを結んだ直線の傾きk1n(n=1,2,・・・,n)を求め、傾きk11乃至k1nのモード、メジアン、平均値のうちのいずれかを難易度コマンド係数k1とする。そして、難易度算出部333は、難易度追加係数k2、および難易度入力係数k3についても、難易度コマンド係数k1を算出する処理と同様にして算出する。
ステップS124において、作図予定時間算出部332は、作図時間係数を再算出する。具体的には、作図予定時間算出部332は、図13で説明したように、属性データデータベース337に登録されている複数の図面データに対応するそれぞれの属性データのうち、作図処理時間と難易度dとの関係を、例えば、最小二乗法で求めて、作図処理時間と難易度dとの関係を表す近似直線の1次係数に対応する予定時間1次係数aと、近似直線の0次係数に対応する予定時間0次係数bを算出する。
ステップS125において、難易度算出部333は、算出した難易度dを属性データデータベース337に登録するとともに、再算出した難易度係数を係数記憶部334に供給して記憶させる。また、作図予定時間算出部332は、再算出した作図時間係数を係数記憶部334に供給して記憶させ、処理が終了される。
なお、このとき、図面データ管理部335は、図面データデータベース336に保存された図面データを基に、例えば、図面の余白を除いた面積、作図処理時間の合計などの、属性データには含まれていないが、属性データデータベース337の属性データテーブルに登録可能であるデータを算出して、属性データとともに、属性データデータベース337に登録するようにしてもよい。
さらに、このとき、図面データ管理部335は、属性データデータベース337の属性データテーブルに登録されている情報のうち、ステップS121でパーソナルコンピュータ1から受信した図面データと同一の図面名と版改訂番号とで特定される属性データを検出して、作図処理時間の合計を算出することができる。これにより、例えば、複数回に分けて作図処理が行われた場合においても、合計の作図処理時間を正確に得ることができる。
また、図面データ管理部335は、図面名および版改訂番号以外にも、属性データデータベース337の属性データテーブルの項目ごとに分類して種々の演算を行うことができる。具体的には、同一のユーザIDにおいて、難易度に対する作図処理時間を算出して、ユーザそれぞれの最適な作業レベルを算出することなどが可能である。このような演算結果を用いて、例えば、あるプロジェクトで作成が必要とされる図面を、納期内に作成することが可能なユーザのチーム編成を提案することなどが可能となる。
更に、図面データ管理部335は、上述のように、図面名および版改訂番号で特定される図面データの合計の作図処理時間を算出するとき、また、属性データテーブルの項目ごとに分類して種々の演算を行うとき、複数の項目を複合して演算処理を実行することができる。例えば、図面データ管理部335は、図面名および版改訂番号で特定される図面データの合計の作図処理時間を算出するとき、検図が済んだあとの作図処理時間(他の図面を作成するために検図済み図面が参照されていると想定される時間)を含まないようにしたり、同一のユーザIDの属性データにおける作図処理時間の合計と、追加図形数の合計との関係を求める演算処理において、追加図形数が0個の属性データの作図処理時間(他の図面を作成するために対応する図面が利用されていると想定される時間)を含めないようにすることなどができる。
次に、図19のフローチャートを参照して、パーソナルコンピュータ1のユーザが、新たな作図処理を開始するにあたって、作図予定時間の算出と送信を管理サーバ3に要求する場合の作図予定時間要求処理について説明する。
ステップS141において、パーソナルコンピュータ1の図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力を示す情報を基に、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの送信を管理サーバ3に要求するか否かを判断する。ステップS141において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの送信を要求しないと判断された場合、処理は、後述するステップS144に進む。
ステップS141において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの送信を要求すると判断された場合、ステップS142において、図面データ作成処理部52は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを特定するための、例えば、図面名および版改定情報などの情報の入力を促すためのテキスト入力ウィンドウなどを表示させ、操作入力取得部51からユーザの操作入力を受け、送受信制御部58を制御して、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを特定するための情報を、管理サーバ3に送信させる。
ステップS143において、送受信制御部58は、後述する図20のステップS165の処理により管理サーバ3から送信された、作成途中の図面データ、または、下図の図面データと、その図面データの属性データを、ネットワーク5を介して受信し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給するとともに、図面データおよび属性データ記憶部59に、作成予定時間が含まれた属性データが記憶されていることを、図面データ作成処理部52に通知して、処理は、後述するステップS146に進む。
ステップS141において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの送信を要求しないと判断された場合、ステップS144において、図面データ作成処理部52は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、例えば、用紙サイズ、図面スケール、機器数、または、追加予定の図形数などの、作図予定時間の算出に必要な情報の入力を促すためのテキスト入力ウィンドウなどを表示させ、操作入力取得部51からユーザの操作入力を受け、送受信制御部58を制御して、作図予定時間の算出に必要な情報を、管理サーバ3に送信させる。
ステップS145において、送受信制御部58は、後述する図20のステップS165の処理により管理サーバ3から送信された、作図予定時間を、ネットワーク5を介して受信し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給するとともに作図予定時間が受信されたことを図面データ作成処理部52に通知する。
ステップS143、または、ステップS145の処理の終了後、ステップS146において、図面データ作成処理部52は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、作図予定時間を示すテキストが記載されたテキストウィンドウなどを表示させて、作図予定時間をユーザに通知し、処理が終了される。
次に、図20のフローチャートを参照して、図19を用いて説明した処理と並行して管理サーバ3により実行される、作図予定時間または作図予定時間を含む情報をパーソナルコンピュータ1に送信する処理について説明する。
ステップS161において、送受信制御部331は、図19のステップS142またはステップS144においてパーソナルコンピュータ1が送信した情報を受信し、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの要求を受けているか否かを判定する。
ステップS161において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの要求を受けていると判断された場合、ステップS162において、送受信制御部331は、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを特定するための情報を受信するので、その情報を基に、図面データ管理部335の処理により、要求されている図面データを図面データデータベース336から読み出させ、作図予定時間算出部332および難易度算出部333に、属性データデータベース337から、対応する図面の属性データを取得させる。
ステップS161において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データの要求を受けていないと判断された場合、ステップS163において、送受信制御部331は、作図予定時間の算出に必要な情報を受信して、作図予定時間算出部332および難易度算出部333に供給する。
ステップS162またはステップS163の処理の終了後、ステップS164において、図21を用いて後述する作図予測処理1が実行される。
ステップS165において、送受信制御部331は、作図予定時間算出部332から、ステップS164の処理により算出された作図予定時間の供給を受け、要求された図面データおよび作図予定時間が記載された属性データ、または、作図予定時間を、ネットワーク5を介して、パーソナルコンピュータ1に送信し、処理が終了される。
このような処理により、管理サーバ3において蓄積された属性データを基に算出される作図予定時間がパーソナルコンピュータ1のユーザに提供される。
次に、図21のフローチャートを参照して、図20のステップS164において実行される作図予測処理1について説明する。
ステップS181において、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの下図図形数を使うか否かを判定する。下図図形数を使うと判定された場合、ステップS182に進み、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データから下図図形数を取得し、処理は、ステップS183に進む。一方、ステップS181において、下図図形数を使わないと判定された場合、ステップS182の処理がスキップされて、処理はステップS183に進む。
ステップS183において、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの用紙サイズの値を使うか否かを判定する。用紙サイズの値を使うと判定された場合、ステップS184に進み、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データから用紙サイズの値を取得し、処理は、ステップS185に進む。一方、ステップS183において、用紙サイズの値を使わないと判定された場合、ステップS184の処理がスキップされて、処理はステップS185に進む。
ステップS185において、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの図面スケールの値を使うか否かを判定する。図面スケールの値を使うと判定された場合、ステップS186に進み、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データから図面スケールの値を取得し、処理は、ステップS187に進む。一方、ステップS185において、図面スケールの値を使わないと判定された場合、ステップS186の処理がスキップされて、処理はステップS187に進む。
ステップS187において、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの階層の値を使うか否かを判定する。階層の値を使うと判定された場合、ステップS188に進み、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データから階層の値を取得し、処理は、ステップS188に進む。一方、ステップS187において、階層の値を使わないと判定された場合、ステップS189の処理がスキップされて、処理はステップS189に進む。
ステップS189において、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの機器数を使うか否かを判定する。機器数を使うと判定された場合、ステップS190に進み、難易度算出部333は、属性データデータベース337に登録されている属性データから機器数を取得し、処理は、ステップS191に進む。一方、ステップS189において、機器数を使わないと判定された場合、ステップS190の処理がスキップされて、処理はステップS191に進む。
ステップS191において、難易度算出部333は、ステップS181乃至S189の処理において取得した属性データの各項目の値に基づいて難易度dを算出するか、もしくは、上述した式(1)乃至式(3)を用いて、難易度dを算出し、作図予定時間算出部332に供給する。
ステップS192において、作図予定時間算出部332は、上述した式(7)を用いて、作図予定時間を算出して、処理は、図20のステップS165に進む。なお、作図予定時間算出部332は、式(8)を利用して、作図予定時間を予測することもできる。
なお、作図予定時間の算出に、CADアプリケーションプログラムを利用するユーザが設定した下図範囲の情報を用いることも可能である。図22を用いて、下図範囲の設定について説明する。
CADウィンドウ61には、下図となる図面71が表示されている。図面71のうち、一部のみを用いて作図作業がなされる場合、パーソナルコンピュータ1のユーザは、マウス31またはキーボード32を操作して、図22に示す網掛けされたエリア192を下図の範囲として指定する。図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給された情報を基に、エリア192を示す座標情報を、送受信処理部58により管理サーバ3に送信させる。管理サーバ3は、パーソナルコンピュータ1からのエリア192座標情報を受信し、エリア192に含まれる下図図形数を用いて、難易度、または、作図し予定時間を算出する。このように、ユーザの操作入力により図面上のエリア192が指定されることにより、実際に作図処理が行われる範囲がより正確に選択され、下図図形数に基づいて難易度dおよび作図予定時間を求めるときの誤差を小さくすることができる。
また、CADアプリケーションプログラムは、建物などの設計図以外にも、例えば、電気回路図の設計図を扱うこともできる。
図23は、CADアプリケーションプログラムの処理により電気回路図が作成されているときのCADウィンドウ401の表示例である。CADウィンドウ401には、基板上の2つの半導体部品と、その半導体部品の端子に接続される配線とが描画された電気回路図の図面402が表示されている。電気回路図においては、半導体部品の数(部品点数)、その半導体部品への入出力信号の数、回路詭弁への入出力信号の数、または基板の面積などが、属性データとして、図面データに付与される。また、図24に示されるような電気回路図を下図として、図24に示す基板上の印字レイアウトや、図25に示す基板上の配線などのアートワーク図が作成される。
図24に、図23に示した電気回路図に対応する回路基板を設計するときの基板上の印字レイアウト設計の図面411が表示されたCADウィンドウ401を示す。印字レイアウトには、半導体部品を設置する位置を指定する枠が記されていたり、半導体部品やその端子に接続される配線とは重ならないように製品番号などの識別番号が描画される。印字レイアウト設計の図面を作成する場合、例えば、下図である図23の図面402における半導体部品の数(部品点数)、その半導体部品への入出力信号の数、または、基板の面積などの情報を用いて作図予定時間を算出することができる。
図25に、図23に示した電気回路図に対応する回路基板を設計するときの基板の裏面のはんだ位置と配線が描画されたアートワーク図面421が表示されたCADウィンドウ401を示す。基板の裏面のレイアウトが作成される場合、例えば、下図である図23の図面402における半導体部品の数、半導体部品の端子の数、または、基板面積などを用いて作図予定時間を算出することができる。
図26は、CADアプリケーションプログラムにおいて、図23に示した電気回路図、図24および図25に示したアートワーク図を扱う場合の属性データ451の構成を示している。
属性データ451には、例えば、図26に示すように、図面を指定するための図面名と版改訂番号、作図処理を行ったオペレータのオペレータID、作図処理を行ったマシンのマシンID、下図に描画されている図形の数である下図図形数、下図の図面のうち作図処理を行う範囲を示す下図範囲、プリントアウトしたときの用紙サイズ電気回路の入出力信号数、半導体装置などが配置される面積を示す基板面積、基板層数、および部品点数などが登録される。
具体的には、属性データ451には、図面名欄にCADアプリケーションプログラムの処理によりディスプレイ33に表示させる図面名を示す、例えば、「ZZZモジュール」などが記載され、版改訂番号欄に図面名欄で指定した図面の版改訂番号を示す、例えば、「R11」などが記載され、ユーザID欄に作図処理を行うユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「M」などが記載され、マシンID欄に作図処理が行われるマシンを特定するIDを示す、例えば、「N」などが記載され、下図図形数欄に下図の図形数を示す、例えば、「20」などが記載され、下図範囲欄にその下図の範囲を示す、例えば、「1層目」などが記載され、用紙サイズ欄に図面が用紙にプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A1」などが記載され、入出力信号数欄に入出力信号の数を示す、例えば、「50」などが記載され、基板面積欄に半導体部品を配置する基板の面積を示す、例えば、「1500」などが記載され、基板層数欄には基板層数を示す「4」などが記載され、部品点数欄に建物に設置される機器の数を示す、例えば、「15」などが記載される。
更に、作図処理時間算出部55の処理により作図処理時間が計測され、作図操作情報取得部56の処理によりコマンド起動回数、追加図形数、マウス・キーボード入力回数がカウントされるので、作図処理の終了後、属性データ451には、作業開始日時、作業終了日時、作図処理時間、コマンド起動回数、追加図形数、マウス・キーボード入力回数、および、図面の検図がされたか否かが登録され、作図処理後の図面データとともに、管理サーバ3に送信される。
属性データ451の作図処理時間欄には、作図処理に要した時間を示す、例えば、「1:20:00」が記載され、コマンド起動回数欄には、作図操作情報取得部56のコマンド起動回数取得部141によりカウントされたコマンドが起動された回数を示す、例えば、「100」などが記載され、マウス・キーボード入力回数欄には、作図操作情報取得部56のマウス・キーボード入力回数取得部143がカウントしたマウス31またはキーボード32が操作入力された回数を示す、例えば、「1000」などが記載されている。追加図形数欄には、作図操作情報取得部56の追加図形数取得部142によりカウントされた図面に追加された図形の数を示す、例えば、「300」などが記載され、検図欄には、検図が未実施であることを示す、例えば、「未」などが記載されている。
管理サーバ3は、ネットワーク5を介して、パーソナルコンピュータ1からの属性データ451を取得したとき、図20のステップS164において、図21を用いて説明した作図予測処理1に代わって、図27のフローチャートを用いて説明する作図予測処理2を実行する。
図27のフローチャートを参照して、電気回路図が扱われる場合に管理サーバ3が図20のステップS164において実行する作図予測処理2について説明する。
ステップS211において、難易度算出部333は、難易度dを予測するのに属性データ451の下図図形数を使うか否かを判定する。下図図形数を使うと判定された場合、ステップS212に進み、難易度算出部333は、属性データ451から下図図形数を取得し、処理は、ステップS213に進む。一方、ステップS211において、下図図形数を使わないと判定された場合、処理は、ステップS212の処理がスキップされて、処理はステップS213に進む。
ステップS213において、難易度算出部333は、難易度dを予測するのに属性データ451の用紙サイズの値を使うか否かを判定する。用紙サイズの値を使うと判定された場合、ステップS214に進み、難易度算出部333は、属性データ451から用紙サイズの値を取得し、処理は、ステップS215に進む。一方、ステップS214において、用紙サイズの値を使わないと判定された場合、ステップS214の処理がスキップされて、処理はステップS215に進む。
ステップS215において、難易度算出部333は、難易度dを予測するのに属性データ451の入出力信号数を使うか否かを判定する。入出力信号数を使うと判定された場合、ステップS216に進み、難易度算出部333は、属性データ451から入出力信号数を取得し、処理は、ステップS217に進む。一方、ステップS215において、入出力信号数を使わないと判定された場合、処理は、ステップS216の処理がスキップされて、処理はステップS217に進む。
ステップS217において、難易度算出部333は難易度dを予測するのに属性データ451の基板面積を使うか否かを判定する。基板面積を使うと判定された場合、ステップS218に進み、難易度算出部333は、属性データ451から基板面積を取得し、処理は、ステップS219に進む。一方、ステップS217において、基板面積を使わないと判定された場合、処理は、ステップS218の処理がスキップされて、処理はステップS219に進む。
ステップS219において、難易度算出部333は、難易度dを予測するのに属性データ451の基板層数を使うか否かを判定する。基板層数を使うと判定された場合、ステップS220に進み、難易度算出部333は、属性データ451から基板層数を取得し、処理は、ステップS221に進む。一方、ステップS219において、基板層数を使わないと判定された場合、ステップS220の処理がスキップされて、処理はステップS221に進む。
ステップS221において、難易度算出部333は、難易度dを予測するのに属性データ451の部品点数を使うか否かを判定する。部品点数を使うと判定された場合、ステップS222に進み、難易度算出部333は、属性データ451から部品点数を取得し、処理は、ステップS223に進む。一方、ステップS221において、部品点数を使わないと判定された場合、処理は、ステップS222の処理がスキップされて、処理はステップS223に進む。
ステップS223において、難易度算出部333は、図21のステップS191における場合と同様にして、属性データ451の値に基づいて難易度dを算出し、ステップS224において、作図予定時間算出部332は、図21のステップS192における場合と同様にして、作図予定時間を算出して、処理は、図20のステップS165に進む。
このように、図面の難易度と作図予定時間の算出は、設備設計などの図面以外であっても、図面データに対して属性データが付与されているさまざまな場合において算出可能である。
以上の説明においては、パーソナルコンピュータ1と管理サーバ3とがネットワーク5を介して接続される情報処理システムにおいて、パーソナルコンピュータ1で作図処理時間の計測が実行され、管理サーバ3で作図予定時間が算出されるものとしたが、管理サーバ3が実行した作図予定時間を算出する処理をパーソナルコンピュータに実行させるようにすることもできる。
図28は、本発明を適用した第2の実施の形態におけるパーソナルコンピュータ501において、作図処理時間の計測や、作図操作情報の取得に加えて、難易度の算出および作図予定時間の算出が可能なCADアプリケーションプログラムが実行される場合に提供される機能について説明するための機能ブロック図である。
なお、図28に示すパーソナルコンピュータ501のハードウェア構成を示すブロック図は、図2に示したパーソナルコンピュータ1のハードウェア構成を示すブロック図と同様なので、図示および説明は省略する。
また、図28においては、図3または図10と対応する部分には、同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図28の機能ブロックは、送受信制御部58が省略され、新たに、図10を用いて説明した、作図予定時間算出部332、難易度算出部333、および、係数記憶部334が備えられている以外は、基本的に、図3を用いて説明した機能ブロックと同様の構成を有している。
なお、作図予定時間算出部332、難易度算出部333、および、係数記憶部334は、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている属性データを用いて、各種の処理を実行するものである。
次に、図29のフローチャートを参照して、図28を用いて説明したパーソナルコンピュータ501において、作図処理時間の計測や、作図操作情報の取得に加えて、難易度の算出および作図予定時間の算出が可能なCADアプリケーションプログラムが実行される場合の作図処理2について説明する。
ステップS401において、パーソナルコンピュータ501のCPU11は、入出力インターフェース12および内部バス13を介して、入力部14から供給されるユーザの操作入力を基に、CADアプリケーションプログラムを起動する。CADアプリケーションプログラムが起動されたときにCPU11が実現する機能は、図28を用いて説明したものである。
ステップS402において、図15を用いて説明した計測処理1が実行される。
ステップS403において、図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給される、ユーザの操作入力を示す情報を基に、作図処理が終了されたか否かを判定する。ステップS403において、作図処理が終了されていないと判定された場合、処理は、ステップS402に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS403において、作図処理が終了されたと判定された場合、ステップS404において、属性データ生成部57は、属性データを生成し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給する。具体的には、作図処理が終了されたと判定された場合、図面データ作成処理部52は、作図処理が終了された図面データを図面データおよび属性データ記憶部59に供給するとともに、作図処理時間算出部55および作図操作情報取得部56に作図処理が終了したことを通知するので、作図処理時間算出部55は、ステップS402の計測処理1において計測した作図処理時間を属性データ生成部57に供給し、作図操作情報取得部56は、ステップS2の計測処理1においてカウントしたコマンド起動回数、追加図形数、および、マウス・キーボード操作回数を属性データ生成部57に供給する。属性データ生成部57は、これらの情報を基に、図8を用いて説明した属性データ161を生成し、図面データおよび属性データ記憶部59に供給する。
ステップS405において、難易度算出部333は、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている属性データに登録されているコマンド起動回数と難易度コマンド係数k1を式(1)に代入して難易度dを算出する。また、難易度算出部333は、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている属性データに登録されている追加図形数と難易度追加係数k2を式(2)に代入して難易度dを算出する。更に、難易度算出部333は、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている属性データに登録されているマウス・キーボード入力回数と難易度入力係数k3を式(3)に代入して難易度dを算出する。難易度算出部333は、式(1)乃至式(3)で得られた難易度dの平均値を、この図面データの作図処理の難易度dとする。
なお、ステップS405の処理では、式(1)乃至式(3)で得られた難易度dの平均値を、図面データの作図処理の難易度dとしたが、例えば、難易度係数(難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3)のうち、式(4)乃至式(6)で得られる変動係数cvの小さい難易度係数のみを難易度dとして利用するようにしてもよい。
ステップS406において、難易度算出部333は、難易度コマンド係数k1乃至難易度入力係数k3を再算出する。具体的には、難易度算出部333は、図12を用いて説明したように、難易度算出部333は、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている複数の図面データに対応するそれぞれの属性データのうち、難易度dとコマンド起動回数とをプロットした場合の、各プロットと原点0とを結んだ直線の傾きk1n(n=1,2,・・・,n)を求め、傾きk11乃至k1nのモード、メジアン、平均値のうちのいずれかを難易度コマンド係数k1とする。そして、難易度算出部333は、難易度追加係数k2、および難易度入力係数k3についても、難易度コマンド係数k1を算出する処理と同様にして算出する。
ステップS407において、作図予定時間算出部332は、作図時間係数を再算出する。具体的には、作図予定時間算出部332は、図13で説明したように、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている複数の図面データに対応するそれぞれの属性データのうち、作図処理時間と難易度dとの関係を、例えば、最小二乗法で求めて、作図処理時間と難易度dとの関係を表す近似直線の1次係数に対応する予定時間1次係数aと、近似直線の0次係数に対応する予定時間0次係数bを算出する。
ステップS408において、難易度算出部333は、算出した難易度dおよび再算出した難易度係数を、図面データおよび属性データ記憶部59に記憶されている属性データに登録するとともに、係数記憶部334に供給して記憶させる。また、作図予定時間算出部332は、再算出した作図時間係数を係数記憶部334に供給して記憶させ、処理が終了される。
このような処理により、パーソナルコンピュータ501において、作図処理時間の計測や、作図操作情報の取得に加えて、難易度の算出および各係数の算出が実行されて、算出された値が、属性データとして記憶される。
次に、図30のフローチャートを参照して、第2の実施の形態におけるパーソナルコンピュータ501において、新たな作図処理に対する作図予定時間を算出する処理について説明する。
ステップS431において、パーソナルコンピュータ501の図面データ作成処理部52は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力を示す情報を基に、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを用いて作図処理が開始されるか否かを判断する。ステップS431において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを用いて作図処理が開始されないと判断された場合、処理は、後述するステップS433に進む。
ステップS431において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを用いて作図処理が開始されると判断された場合、ステップS432において、図面データ作成処理部52は、図面データおよび属性データ記憶部59から、作成途中の図面データ、または、下図の図面データと、その図面データの属性データを読み出して取得し、属性データを作図予定時間算出部332、および難易度算出部333に出力する。
ステップS431において、作成途中の図面データ、または、下図の図面データを用いて図面が作成されない、すなわち、新規に図面が作成されると判断された場合、ステップS433において、図面データ作成処理部52は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、例えば、用紙サイズ、図面スケール、機器数、または、追加予定の図形数などの、作図予定時間の算出に必要な情報の入力を促すためのテキスト入力ウィンドウなどを表示させ、操作入力取得部51からユーザの操作入力を受け、作図予定時間算出部332、および難易度算出部333に出力する。
ステップS432、または、ステップS433の処理の終了後、ステップS434において、図21を用いて説明した作図予測処理1、または、図27を用いて説明した作図予測処理2と同様の処理が実行され、ディスプレイ33に、算出された作図予定時間を示すテキストが記載されたテキストウィンドウなどが表示されて、作図予定時間がユーザに通知され、処理が終了される。
このような処理により、パーソナルコンピュータ501において蓄積された属性データを基に算出される作図予定時間がパーソナルコンピュータ501のユーザに提供される。
以上説明したように、図1に示される情報処理システム、および図28のパーソナルコンピュータ501によれば、作図処理が休止状態であるか否かの判定に、操作対象となっているアプリケーションプログラムがCADアプリケーションプログラムであるか否かの判定と、操作対象となっている図面が、いずれの図面であるかの判定が用いられ、更に、所定時間以上操作入力がない場合においても、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログの表示に対してこれらの表示を解除させるための操作入力が行われない場合にのみ、作図処理が休止状態であると判定するようにしたので、作図処理時間を精度良く測定することができる。
また、図面作成の難易度dを算出するときに利用するユーザの操作入力の情報を、例えば、コマンドが起動された回数、図面に追加された図形の数、もしくは、マウスまたはキーボードの入力回数などの複数の項目に分類し、更に、これらの変動係数cvを考慮して難易度dを算出することができるようにしたので、図面ごとに算出される難易度dの信頼度を向上させることができる。
このようにして、精度良く測定された作図処理時間と、信頼度の高い難易度dの値を基に、作図予定時間が算出されるので、予測精度の高い作図予定時間を算出することが可能となる。
以上の説明においては、作図処理時間を精度良く測定することにより、信頼度の高い作図の難易度dを求め、作図予定時間を算出する場合について説明したが、本発明は、その他のドキュメント、例えば、ワードプロセッサソフトウェア、表計算ソフトウェア、または、プレゼンテーションドキュメント作成ソフトウェアなどによって作成される各種ドキュメントの作成時間を測定し、それらのドキュメントの作成の難易度を求め、ドキュメント作成時間を算出する場合にも適用可能である。
図31は、図2を用いて説明したパーソナルコンピュータ1と同様のハードウェア構成を有するパーソナルコンピュータ601のCPU11が、ワードプロセッサソフトウェア、表計算ソフトウェア、または、プレゼンテーションドキュメント作成ソフトウェアなどの、ドキュメントデータの作成を実行するアプリケーションプログラムを実行している場合に実現される機能を示す機能ブロック図である。
なお、図3における場合と対応する部分には、同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図31の機能ブロックは、図面データ作成処理部52に代わって、ドキュメントデータ作成処理部611が設けられ、作図処理時間算出部55に代わって、ドキュメント作成時間算出部612が設けられ、作図操作情報取得部56に代わって、ドキュメント作成操作情報取得部163が設けられ、図面データおよび属性データ記憶部59に代わって、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614が設けられている以外は、基本的に、図3を用いて説明した機能ブロックと同様の機能を有するものである。
すなわち、操作入力取得部51は、マウス31やキーボード32による操作入力を取得し、ドキュメントデータ作成処理部611および休止状態検出部54に供給する。
ドキュメントデータ作成処理部611は、ドキュメントデータを作成する処理を実行する。具体的には、ドキュメントデータ作成処理部611は、必要に応じて、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されているドキュメントデータ、または、新規作成されるドキュメントデータに対して、操作入力取得部51から供給される、ユーザによるマウス31またはキーボード32への操作入力に基づいて、所定のテキストを記載したり、図形、イラスト、または、グラフなどを描画するための各種の処理を施して、ユーザの所望する、例えば、仕様書、報告書、計算書、各種マニュアル、プレゼンテーション用ドキュメントなどに対応するさまざまなドキュメントデータを作成する処理を実行するとともに、ドキュメントデータに対応する画像やテキストをディスプレイ33に表示させるために、処理中の画像データまたはテキストデータを表示制御部53に供給する。
また、ドキュメントデータ作成処理部611は、ユーザの操作入力を促すための各種入力画面や、ユーザに所定の情報を通知するためのウィンドウなどを、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に表示させる。更に、ドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から、図36を用いて後述する管理サーバ671へ作成途中のドキュメントデータの取得を要求するための操作入力を受け、更に、作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータを特定する情報の入力を受けた場合、これらのドキュメントデータを特定する情報を送受信制御部58に供給して、ネットワーク5を介して、管理サーバ671に送信させる。
また、ドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力のうち、必要な情報を、休止状態検出部54、ドキュメント作成時間算出部612、または、ドキュメント作成操作情報取得部613に供給する。更に、ドキュメントデータ作成処理部611は、ユーザにより、ドキュメントデータの作成処理の終了が指令されたとき、作成されたドキュメントデータをドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給する。
表示制御部53は、ドキュメントデータ作成処理部611の制御に基づいて、ドキュメントデータに対応するドキュメント、または、ユーザの操作入力を促すための各種入力画面や、ユーザに所定の情報を通知するためのウィンドウなどを表示させるために、ディスプレイ33を制御するとともに、休止状態検出部54の制御に基づいて、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログなどを表示させるために、ディスプレイ33を制御する。
休止状態検出部54は、操作入力取得部51から供給される操作入力、または、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報に基づいて、ドキュメントデータの作成を実行するアプリケーションプログラムが起動されて、ドキュメントデータの作成処理が開始されてから終了されるまでに作成処理が行われたそれぞれのドキュメントに対して、作成処理中であるか、または、休止状態であるかを検出し、検出結果をドキュメント作成時間算出部612に供給する。
具体的には、休止状態検出部54は、例えば、ドキュメントデータの作成を実行するいずれかのアプリケーションプログラムが起動されて、ドキュメントの作成処理が開始されたあと、ドキュメントの作成処理が終了されていない状態で、メーラやウェブブラウザなどの、ドキュメントを作成することができない他のアプリケーションプログラムが実行され、ユーザによる操作入力を受けている状態である場合、全てのドキュメントデータの作成処理は休止状態であることを検出する。また、休止状態検出部54は、ドキュメントデータ作成処理部611の処理により複数のドキュメントデータの作成処理が行われている(すなわち、表示制御部53の処理により複数のドキュメントの表示が制御されている)場合、ユーザの操作入力を受けている1つのドキュメントデータを検出してドキュメント作成処理中であるとし、他のドキュメントデータに対するドキュメント作成処理を休止状態であるとする。
また、ユーザが操作を入力していない状態が続いている場合であっても、ディスプレイ33に表示されているドキュメントを参照して、チェックを行っていることがあり、これらの時間は、ドキュメント作成処理中であるとして、ドキュメント作成処理時間の計測を行うべきである。そこで、休止状態検出部54は、ドキュメントデータの作成を実行するいずれかのアプリケーションプログラムが起動されて、ドキュメント作成処理が開始されている状態で、所定の一定時間、操作入力取得部51から、ユーザの操作入力を示す信号の供給を受けなかった場合、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33にスクリーンセーバ、または、警告ダイアログなどを表示させて、ドキュメントの少なくとも一部を隠す。そして、休止状態検出部54は、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログなどの表示に対して、操作入力取得部51から、ユーザの操作入力を示す信号の供給を受けなかったとき、全てのドキュメント作成は休止状態であることを検出する。これにより、休止状態検出部54は、ユーザの操作入力を受けていない状態が、ドキュメント作成処理が行われていない休止状態であるか否かを正確に判定することができる。
ドキュメント作成時間算出部612は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報、または、休止状態検出部54から供給される検出結果に基づいて、ドキュメントデータの作成を実行するいずれかのアプリケーションプログラムが起動されてドキュメント作成処理が開始されてから終了されるまでにドキュメント作成処理が行われたそれぞれのドキュメントに対する作成処理時間を計測し、ドキュメント作成処理の終了後、計測結果を属性データ生成部57に供給する。
ドキュメント作成操作情報取得部613は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、ドキュメントデータの作成を実行するいずれかのアプリケーションプログラムが起動されて作成処理が開始されてから終了されるまでに作成処理が行われたそれぞれのドキュメントに対する作成処理に関する操作入力情報を取得して、操作内容別にカウントし、属性データ生成部57に供給する。
ここで、ドキュメント作成処理に関する操作入力には、例えば、コマンドの起動を指令するための操作入力、ドキュメントに対する図形やイラストなどの追加を指令するための操作入力、ドキュメントにテキストを追加するための操作入力、または、その他の各種操作入力のためのマウス31やキーボード32への操作入力などがある。ドキュメント作成操作情報取得部613は、これらの操作入力を取得して、例えば、コマンドの起動を指令するための操作入力をカウントしたり、ドキュメントに対する図形の追加を指令するための操作入力をカウントしたり、テキストを追加入力するための操作入力をカウントしたり、または、各種操作入力のための、マウス31やキーボード32への操作入力をカウントして、ドキュメント作成処理の終了後、カウントされた結果を属性データ生成部57に供給する。
属性データ生成部57は、ドキュメント作成時間算出部612およびドキュメント作成操作情報取得部613から供給される情報を基に、ドキュメントデータの作成を実行するいずれかのアプリケーションプログラムが起動されて、ドキュメント作成処理が開始されてから終了されるまでにドキュメント作成処理が行われたそれぞれのドキュメントに対して、属性データを作成、または、更新し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給する。
送受信制御部58は、ドキュメントデータおよび属性データの、図36を用いて後述する管理サーバ671との送受信を制御する。具体的には、送受信制御部58は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給された、管理サーバ671へ送信を要求するドキュメントデータ(すなわち、ドキュメント作成処理の基となるドキュメントとして利用する作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータ)を特定する情報を、ネットワーク5を介して、管理サーバ671に送信し、管理サーバ671から、作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータを取得して、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給したり、ドキュメント作成処理の終了後、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614から供給されたドキュメント作成処理後のドキュメントデータおよび属性データを、ネットワーク5を介して、管理サーバ671に送信する。
ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給された作成処理済のドキュメント、および、属性データ生成部57から供給された作成処理済のドキュメントに対応する属性データを記憶し、送受信制御部58に供給して、ネットワーク5を介して、管理サーバ671に送信させたり、送受信制御部58から供給されたドキュメントデータおよび属性データを記憶し、必要に応じて、ドキュメントデータをドキュメントデータ作成処理部611に供給し、属性データを属性データ生成部57に供給する。
次に、ドキュメントデータ作成処理部611により作成されるドキュメントデータ、および、対応するドキュメントの表示、休止状態検出部54によるドキュメント作成処理の状態の検出、並びに、ドキュメント作成操作情報取得部613によるドキュメント作成操作情報の取得について説明する。
図32は、ドキュメント作成アプリケーションプログラムのうちのひとつであるプレゼンテーション作成ツールに加えて、メーラアプリケーションプログラムが起動されているときのディスプレイ33の表示例を示している。ディスプレイ33には、図31を用いて説明した表示制御部53の処理によりドキュメント631が表示されたプレゼンテーション作成ウィンドウ621が表示されるとともに、メーラアプリケーションプログラムの処理により、メーラウィンドウ101が表示されている。
例えば、ユーザがメーラウィンドウ101を選択した(メーラウィンドウ101をプレゼンテーション作成ウィンドウ621の前面に表示させた)場合、換言すれば、メーラアプリケーションプログラムが現在ユーザにより操作されているアプリケーションプログラムであり、プレゼンテーション作成ツールは、起動されてはいるが、操作対象のアプリケーションプログラムではない場合、休止状態検出部54は、現在、ドキュメントデータ作成処理部611により処理されている全てのドキュメントデータ(ここでは、ドキュメント631に対応するドキュメントデータ)に対する作成処理は休止状態であることを検出する。その後、ユーザがプレゼンテーション作成ウィンドウ621を選択した場合、休止状態検出部54は、現在ドキュメントデータ作成処理部611により処理されているドキュメントのうち、操作入力がなされているドキュメントに対応するドキュメントデータはドキュメント作成処理中であることを検出する。
図33は、ドキュメントデータ作成処理部611により、2つのドキュメントデータが処理され、表示制御部53の処理により、2つのドキュメントデータに対応するドキュメントがディスプレイ33に表示されている場合のプレゼンテーション作成ウィンドウ621の表示例を示している。図33においては、「AAAについて」というファイル名のドキュメント641と、「売り上げ報告」というファイル名のドキュメント642との2つのドキュメントが表示されている。
例えば、ユーザが「AAAについて」というファイル名のドキュメント641を選択する(ドキュメント641をドキュメント642より前面に表示させる)操作をした場合、ユーザの操作入力は、ドキュメント641に対して行われるのであるから、休止状態検出部54は、ドキュメントデータ作成処理部611がドキュメント641に対応するドキュメントデータに対して作成処理中であることを検出するとともに、ドキュメント642に対応するドキュメントデータに対する作成処理は休止状態であることを検出する。更に、ドキュメント作成操作情報取得部613は、作成処理中であると検出されるドキュメント641に対応するドキュメントデータに対するドキュメントデータ作成操作情報を取得する。
その後、例えば、ユーザがドキュメント642を選択する操作入力をした場合、ユーザの操作入力は、ドキュメント642に対して行われるのであるから、休止状態検出部54は、ドキュメントデータ作成処理部611がドキュメント642に対応するドキュメントデータに対して作成処理中であることを検出するとともに、ドキュメント641に対応するドキュメントデータに対する作成処理は休止状態であることを検出する。更に、ドキュメント作成操作情報取得部613は、作成処理中であると検出されるドキュメント642に対応するドキュメントデータに対するドキュメントデータ作成操作情報を取得する。
図34は、図31のドキュメント作成操作情報取得部613の更に詳細な機能の構成を示す機能ブロック図である。
なお、図7における場合と対応する部分には、同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図34のドキュメント作成操作情報取得部613は、追加文字数取得部651が新たに加えられている以外は、基本的に、図7を用いて説明した作図操作情報取得部613と同様の構成を有するものである。
ドキュメント作成操作情報取得部613のコマンド起動回数取得部141は、ドキュメントデータ作成処理部611によりコマンドが起動された回数をカウントする。具体的には、ドキュメント作成操作情報取得部613のコマンド起動回数取得部141は、ドキュメントデータ作成処理部611より、それぞれのアプリケーションプログラムのメニュー画面などを表示させ、ユーザが所望するコマンドが選択されるなどの操作入力に基づいて、コマンドが実行されたことを示す信号の入力を受けたとき、コマンドの起動回数を示す内部のレジスタの値をインクリメントする。
ドキュメント作成操作情報取得部613の追加図形数取得部142は、ドキュメントデータ作成処理部611の処理によりドキュメントデータに図形やイラストなどが追加された数をカウントする。すなわち、追加図形数取得部142は、ドキュメントデータに含まれる図形など数の合計を算出するのではなく、追加された図形などの数をカウントするものである。具体的には、追加図形数取得部142は、ドキュメントデータ作成処理部611より、ユーザの操作入力に基づいてドキュメントデータに図形やイラストなどを追加したことを示す信号の入力を受けた場合、追加図形数を示す内部のレジスタの値をインクリメントし、ドキュメントデータ作成処理部611より、ユーザの操作入力に基づいてドキュメントデータから図形やイラストなどを削除したことを示す信号の入力を受けた場合、追加図形数を示す内部のレジスタの値をデクリメントする。
ドキュメント作成操作情報取得部613のマウス・キーボード入力回数取得部143は、ユーザによりマウス31またはキーボード32が操作された回数をカウントする。マウス31またはキーボード32が操作された回数には、上述したコマンドの起動を指令するための操作や、図形やイラスト、もしくはテキストデータなどの追加または削除を指令するための操作の回数が含まれるようにしても良いし、これらの指令のための操作の回数は含まれないようにしても良い。
ドキュメント作成操作情報取得部613の追加文字数取得部651は、ドキュメントデータ作成処理部611の処理によりドキュメントデータに追加されたテキストデータの文字数をカウントする。すなわち、追加文字数取得部651は、ドキュメントデータに含まれるテキストの文字数をカウントするのではなく、追加されたテキストの文字数をカウントするものである。具体的には、追加文字数取得部651は、ドキュメントデータ作成処理部611より、ユーザの操作入力に基づいてドキュメントデータにテキストデータを追加したことを示す信号の入力を受けた場合、追加文字数を示す内部のレジスタの値をインクリメントし、ドキュメントデータ作成処理部611より、ユーザの操作入力に基づいてドキュメントデータからテキストデータを削除したことを示す信号の入力を受けた場合、追加文字数を示す内部のレジスタの値をデクリメントする。
次に、属性データ生成部57の処理により生成される、ドキュメントデータに対する属性データについて説明する。
属性データ生成部57は、ドキュメント作成時間算出部612により計測されたドキュメントごとの作成処理時間と、ドキュメント作成操作情報取得部613により取得されたユーザのドキュメントデータ作成操作のための操作入力に対応するカウント値との供給を受け、ドキュメントデータを作成するアプリケーションプログラムが起動されて、作成処理が開始されてから終了されるまでに作成処理が行われたそれぞれのドキュメントの属性データを生成する。
図35に、属性データ661の例を示す。
図35に示す属性データ661では、ドキュメント名欄に、ドキュメントデータ作成処理部611により作成処理されたドキュメントデータに対応するドキュメント名を示す、例えば、「新プロジェクトレビュー」などが記載(登録)され、アプリケーション名欄に、ドキュメント名欄で指定したドキュメントを作成する処理を実行したアプリケーション名を示す、例えば、「プレゼンテーション作成ツール」などが記載されている。作業開始日時欄には、ドキュメントデータ作成処理部611により作成処理が開始された日時を示す、例えば、「2004/1/10 10:00:00」などが記載され、作業終了日時欄には、ドキュメントデータ作成処理部611により作成処理が終了された日時を示す、例えば、「2004/1/10 17:00:00」などが記載されている。ユーザID欄には、作成処理を行うユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「J」などが記載され、マシンID欄には、作成処理が行われるマシン(例えば、パーソナルコンピュータ601)を特定するIDを示す、例えば、「K」などが記載されている。用紙サイズ欄には、ドキュメントがプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A4」などが記載され、ページ数欄には、ドキュメントのページ数を示す、例えば、「13」などが記載されている。
更に、属性データ661では、エフェクト数欄には、対応するドキュメントデータに埋め込まれた、例えば、ドキュメントデータ内のテキストデータやオブジェクトに対応付けられたアニメーションやハイパーリンク、または、マクロプログラムなど、ドキュメントデータの表示などにおいて所定の効果を奏するエフェクトの数を示す、例えば、「10」が記載され、関数埋め込み数欄には、対応するドキュメントデータに埋め込まれた、例えば、財務、統計、日付、文字列操作などの関数の数を示す、例えば、「0」が記載される。ドキュメント作成時間欄には、ドキュメント作成時間算出部612により計測された、このドキュメントデータに対するドキュメント作成時間である、例えば、「5:45:00」などが記載され、コマンド起動回数欄には、コマンド起動回数取得部141によりカウントされたコマンド起動回数を示す、例えば、「35」などが記載されている。追加図形数欄には、追加図形数取得部142によりカウントされた、ドキュメントに追加された図形やイラストの数を示す、例えば、「9」などが記載され、追加文字数欄には、追加文字数取得部651によりカウントされた、ドキュメントに追加されたテキスト文字数を示す、例えば、「1072」が記載され、マウス・キーボード入力回数欄には、マウス・キーボード入力回数取得部143によりカウントされたマウス31またはキーボード32が操作入力された回数を示す、例えば、「2800」などが記載されている。
図35を用いて説明した属性データ661は、ドキュメントデータ作成処理部611により処理されたドキュメントデータとともに、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給されて、送受信制御部58により、図9を用いて説明した管理サーバ3と同様のハードウェア構成を有する管理サーバ671(図36を用いて後述する)に送信される。
図36を用いて後述する管理サーバ671には、複数のドキュメントデータと、ドキュメントデータに対応する属性データが保存されるので、管理サーバ671においては、後述する処理により、例えば、用紙サイズやページ数などの所定の属性を基に、ドキュメント作成処理にかかる時間の予測値であるドキュメント作成予定時間を算出することができる。したがって、ドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力に基づいて、ドキュメント作成処理を開始する前に、管理サーバ671に、ドキュメント作成処理を行うドキュメントのドキュメント作成予定時間を算出して送信することを要求することができる。
ドキュメントデータ作成処理部611は、作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータを基にドキュメント作成処理が実行される場合、送受信制御部58を制御して、作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータを特定する情報を、管理サーバ671に送信させる。また、ドキュメントデータ作成処理部611は、新規にドキュメントが作成される場合、表示制御部53を制御して、ユーザに、ドキュメント作成予定時間を算出するために必要な情報の入力を促すための入力ウィンドウなどを表示させて、ユーザに操作入力を促し、操作入力取得部51から供給された、ユーザにより入力されたドキュメント作成予定時間を算出するために必要な情報を、送受信制御部58を制御して、管理サーバ671に送信させる。
図36は、管理サーバ671のCPU311が実行可能な機能を説明するための機能ブロック図である。
なお、図10における場合と対応する部分には、同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図36の管理サーバ671の送受信制御部331は、基本的に、図10を用いて説明した場合と同様の機能を有するものである。
送受信制御部331は、パーソナルコンピュータ601との情報の授受を制御し、パーソナルコンピュータ601から供給された信号を、ドキュメントデータ管理部684、ドキュメント作成予定時間算出部681、または、難易度算出部682に供給するとともに、ドキュメントデータ管理部684、ドキュメント作成予定時間算出部681、または、難易度算出部682から供給された情報を、パーソナルコンピュータ601に送信する。ドキュメントデータ管理部684は、パーソナルコンピュータ601から送信され送受信制御部331から供給されたドキュメントデータおよび属性データを、それぞれ、ドキュメントデータデータベース685および属性データデータベース686に登録する。そして、ドキュメントデータ管理部684は、パーソナルコンピュータ601から送信され送受信制御部331から供給されたドキュメントデータを特定するための情報を基に、パーソナルコンピュータ601から要求された作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータをドキュメントデータデータベース685から検索するとともに、対応する属性データを属性データデータベース686から検索して、送受信制御部331に供給する。
ドキュメント作成予定時間算出部681は、属性データデータベース686に記憶されている属性データに基づいて、ドキュメント作成予定時間の算出に用いられるドキュメント作成予定時間係数を算出して、係数記憶部683に記憶させる。また、ドキュメント作成予定時間算出部681は、ドキュメント作成予定時間の算出が要求されたとき、送受信制御部331から供給された、パーソナルコンピュータ601から送信された情報、および、属性データデータベース686に記憶されている情報を基に、ドキュメント作成予定時間を算出する。
難易度算出部682は、属性データデータベース686に記憶されている属性データに基づいて、ドキュメントデータそれぞれの作成処理の難しさに基づく難易度d(作成処理の難しさを定量的に表す難易度d)を算出して、属性データデータベース686に追加して登録する。また、難易度算出部682は、ドキュメント作成予定時間算出部681がドキュメント作成予定時間を算出する場合、パーソナルコンピュータ601から送信された情報、および、属性データデータベース686に記憶されている情報を基に、ドキュメント作成予定時間を算出するための難易度dを予測して、ドキュメント作成予定時間算出部681に供給する。
上述したように、本実施の形態においては、ドキュメント作成処理におけるユーザの操作入力を示すカウント値として、コマンドが起動された回数(コマンド起動回数と称する)、ドキュメントに追加された図形の数(追加図形数と称する)、マウス31またはキーボード32が操作された回数(マウス・キーボード入力回数と称する)、および、ドキュメントに追加されたテキストの文字数(追加文字数と称する)が、パーソナルコンピュータ601のドキュメント作成操作情報取得部613により取得されて、管理サーバ671に送信される。難易度算出部682は、これらのカウント値を用いて、難易度を算出することができる。以下の説明においては、コマンドが起動された回数と難易度dの係数を難易度コマンド係数k11、ドキュメントに追加された図形の数と難易度dの係数を難易度追加係数k12、マウス31またはキーボード32が操作された回数と難易度dとの係数を難易度入力係数k13、ドキュメントに追加されたテキストデータの文字数と難易度dとの係数を難易度追加文字係数k14と称するものとする。
難易度dは、難易度コマンド係数k11乃至難易度追加文字係数k14を用いて、式(9)乃至式(12)によって表される。
d=難易度コマンド係数k11×(コマンド起動回数) ・・・(9)
d=難易度追加係数k12×(追加図形数) ・・・(10)
d=難易度入力係数k13×(マウス・キーボード入力回数) ・・・(11)
d=難易度追加文字係数k14×(追加文字数) ・・・(12)
難易度dは、式(9)乃至式(12)のうちのいずれかによって得られた値としてとしてもよいし、例えば、式(9)乃至式(12)それぞれで得られる難易度dの平均値を難易度dとしてもよい。なお、式(9)乃至式(12)の平均値を難易度dとする場合、ドキュメント作成者(パーソナルコンピュータ601のユーザ)の能力やドキュメントの種類などによる偏りを平均化した難易度dを得ることができる。
難易度コマンド係数k11乃至難易度追加文字係数k14は、予め、係数記憶部683に登録されている。そして、後述する属性データデータベース686に、一定数以上の属性データが登録されたあと、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて難易度係数を算出して更新するようにしてもよい。更には、難易度算出部682は、新たな属性データが属性データデータベース686に登録されたとき、難易度係数を再算出して更新するようにしてもよい。難易度係数を再算出するようにした場合、式(9)乃至式(12)で得られる難易度dの計測精度を向上することができる。
以下、難易度コマンド係数k11乃至難易度追加文字係数k14を総称して、ドキュメント作成における場合の難易度係数と称するものとする。
係数記憶部683には、ドキュメント作成予定時間係数および難易度係数が登録されて記憶される。
ドキュメントデータ管理部684は、送受信制御部331から、パーソナルコンピュータ601より送信されたドキュメントデータおよび属性データの供給を受け、ドキュメントデータをドキュメントデータデータベース685に出力して保存させるとともに、属性データを属性データデータベース686に出力して、図37を用いて後述する属性データテーブルに登録させる。また、ドキュメントデータ管理部684は、送受信制御部331から、パーソナルコンピュータ601より送信された、作成途中のドキュメントに対応するドキュメントデータを特定する情報の供給を受け、指定されたドキュメントデータをドキュメントデータデータベース685から検索するとともに、そのドキュメントデータに対応する属性データを属性データデータベース686の属性データテーブルから検索して読み出し、送受信制御部331に供給して、パーソナルコンピュータ601に送信させる。
ドキュメントデータデータベース685は、ドキュメントデータ管理部684の管理に基づいて、ドキュメントデータを保存する。属性データデータベース686は、ドキュメントデータ管理部684の管理に基づいて、属性データを、図37に示す属性データテーブルの形式で保存する。
図37を用いて、属性データデータベース686の属性データテーブルについて説明する。
属性データテーブルには、それぞれのドキュメントデータに対応する属性データが登録されており、属性データとしては、パーソナルコンピュータ601から送信された各種の属性データに加えて、難易度算出部682により算出された難易度d、および、ドキュメント作成予定時間算出部681により算出されたドキュメント作成予定時間が登録され、更に、例えば、ドキュメントデータデータベース685に登録されているドキュメントデータに対応するドキュメントのうち、対応するドキュメントデータの現在までの合計のドキュメント作成処理時間、および、算出されたドキュメント作成予定時間と現在のドキュメント作成処理時間との差を示す時間情報などの、難易度dやドキュメント作成予定時間の算出に用いることが可能な情報を、ドキュメントデータデータベースに登録されているドキュメントデータから抽出して登録することができる。
例えば、具体的には、ドキュメント名「新プロジェクトレビュー」と、アプリケーション名「プレゼンテーション作成ツール」で特定されるドキュメントデータの属性データにおいて、作業開始日時欄には、ドキュメント作成処理が開始された日時を示す、例えば、「2004/1/10 10:00:00」などが記載され、作業終了日時欄には、プレゼンテーション作成ツールの処理によりドキュメント作成処理が終了された日時を示す、例えば、「2004/1/10 17:00:00」などが記載されている。ユーザID欄には、ドキュメント作成処理を行ったユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「J」などが記載され、マシンID欄には、ドキュメント作成処理を行ったマシンを特定するためのIDを示す、例えば、「K」などが記載されている。
更に、ドキュメント名「新プロジェクトレビュー」と、アプリケーション名「プレゼンテーション作成ツール」で特定されるドキュメントデータの属性データにおいて、用紙サイズ欄には、ドキュメントがプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A4」などが記載され、ページ数欄には、ドキュメントのページ数を示す、例えば、「13」などが記載されている。エフェクト数欄には、ドキュメントデータに含まれている、アニメーションなどのエフェクトの数を示す、例えば、「10」などが記載され、関数埋め込み数欄には、ドキュメントデータに含まれている関数の数を示す、例えば、「0」などが記載されている。ドキュメント作成処理時間欄には、ドキュメント作成時間算出部612により算出されたドキュメント作成処理時間を示す、例えば、「5:45:00」などが記載され、コマンド起動回数欄には、ドキュメント作成操作情報取得部613のコマンド起動回数取得部141によりカウントされたコマンド起動回数を示す、例えば、「35」などが記載されている。追加図形数欄には、ドキュメント作成操作情報取得部613の追加図形数取得部142によりカウントされた、ドキュメントに追加された図形やイラストの数を示す、例えば、「9」などが記載され、追加文字数欄には、追加文字数取得部651によりカウントされた、ドキュメントに追加されたテキスト文字数を示す、例えば、「1072」が記載され、マウス・キーボード入力回数欄には、ドキュメント作成操作情報取得部613のマウス・キーボード入力回数取得部143によりカウントされたマウス31またはキーボード32が操作された回数を示す、例えば、「2800」などが記載されている。難易度欄には、ドキュメント作成処理の難しさを示す、例えば、「70」などが記載され、ドキュメント作成予定時間欄には、ドキュメント作成予定時間算出部681により算出された、例えば、「5:00:00」などが記載されている。残りドキュメント作成処理時間欄には、ドキュメント作成予定時間とドキュメント作成処理時間との差を示す、例えば、「−0:45:00」(ドキュメント作成処理時間の合計がドキュメント作成予定時間を超えている場合、マイナスの値となる)などが記載され、ドキュメント作成処理時間の合計欄には、このドキュメントの合計の作成処理時間を示す、例えば、「5:45:00」などが記載されている。
同様に、図37に示す属性データデータベース686に登録されている情報であって、ドキュメント名「売り上げ管理表」と、アプリケーション名「表計算ツール」で特定されるドキュメントデータの属性データにおいて、作業開始日時欄には、ドキュメント作成処理が開始された日時を示す、例えば、「2004/1/9 9:00:00」などが記載され、作業終了日時欄には、プレゼンテーション作成ツールの処理によりドキュメント作成処理が終了された日時を示す、例えば、「2004/1/9 12:00:00」などが記載されている。ユーザID欄には、ドキュメント作成処理を行ったユーザを特定するためのIDを示す、例えば、「F」などが記載され、マシンID欄には、ドキュメント作成処理を行ったマシンを特定するためのIDを示す、例えば、「G」などが記載されている。
更に、ドキュメント名「売り上げ管理表」と、アプリケーション名「表計算ツール」で特定されるドキュメントデータの属性データにおいて、用紙サイズ欄には、ドキュメントがプリントアウトされるときの用紙のサイズを示す、例えば、「A3」などが記載され、ページ数欄には、ドキュメントのページ数を示す、例えば、「12」などが記載されている。エフェクト数欄には、ドキュメントデータに含まれている、アニメーションなどのエフェクトの数を示す、例えば、「5」などが記載され、関数埋め込み数欄には、ドキュメントデータに含まれている関数の数を示す、例えば、「58」などが記載されている。ドキュメント作成処理時間欄には、ドキュメント作成時間算出部612により算出されたドキュメント作成処理時間を示す、例えば、「2:30:00」などが記載され、コマンド起動回数欄には、ドキュメント作成操作情報取得部613のコマンド起動回数取得部141によりカウントされたコマンド起動回数を示す、例えば、「103」などが記載されている。追加図形数欄には、ドキュメント作成操作情報取得部613の追加図形数取得部142によりカウントされた、ドキュメントに追加された図形やイラストの数を示す、例えば、「1」などが記載され、追加文字数欄には、追加文字数取得部651によりカウントされた、ドキュメントに追加されたテキスト文字数を示す、例えば、「798」が記載され、マウス・キーボード入力回数欄には、ドキュメント作成操作情報取得部613のマウス・キーボード入力回数取得部143によりカウントされたマウス31またはキーボード32が操作された回数を示す、例えば、「4000」などが記載されている。難易度欄には、ドキュメント作成処理の難しさを示す、例えば、「150」などが記載され、ドキュメント作成予定時間欄には、ドキュメント作成予定時間算出部681により算出された、例えば、「2:30:00」などが記載されている。残りドキュメント作成処理時間欄には、ドキュメント作成予定時間とドキュメント作成処理時間との差を示す、例えば、「0:00:00」などが記載され、ドキュメント作成処理時間の合計欄には、このドキュメントの合計の作成処理時間を示す、例えば、「2:30:00」などが記載されている。
次に、難易度算出部682が実行する難易度係数の算出方法について説明する。
図12を用いて説明した場合と同様に、現在属性データデータベース686の属性データベーステーブルに登録されている複数の属性データにおける、コマンド起動回数(または、追加図形数、マウス・キーボード入力回数、追加文字数)と難易度dとの関係を基に、難易度コマンド係数が算出される。
このとき、難易度コマンド係数は、例えば、傾きk11乃至k1nのモード(mode、最頻値)としたり、傾きk11乃至k1nのメジアン(median、中央値、すなわち、小さい値から大きい値に順に並べられたデータの真ん中に位置する値)としたり、傾きk11乃至k1nの平均値(mean、重心、すなわち、各データからの差の中心値)とすることができる。
また、難易度算出部682は、例えば、上述した式(4)で得られた難易度dとコマンド起動回数の関係から得られた傾きk11乃至k1nの変動係数cvが所定の値以上の場合、難易度dとコマンド起動回数との関係が明確ではないとして、難易度dを算出するにあたって難易度dとコマンド起動回数の関係を利用する式(9)を利用しないようにすることができる。
難易度算出部682は、難易度dと追加図形数の関係、難易度dと追加文字数の関係、および難易度dとマウス・キーボード入力回数の関係においても、難易度dとコマンド起動回数の関係と同様に、上述した式(4)乃至式(6)を用いて変動係数cvを求め、難易度dを算出するにあたって式(10)乃至式(12)を利用するか否かを判定することができる。
また、難易度算出部682は、例えば、難易度dとコマンド起動回数の関係、難易度dと追加図形数の関係、難易度dと追加文字数の関係、および難易度dとマウス・キーボード入力回数の関係の変動係数cvそれぞれを求め、式(9)乃至式(12)のうち、変動係数が最も小さい関係に対応するものを選択して、難易度dを算出することもできる。
難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて、式(9)乃至式(12)から難易度dを算出し、属性データデータベース686に登録することができる。更に、難易度算出部682が、属性データデータベース686に登録されている属性データを用いて、難易度係数を再算出するようにした場合、難易度dの算出の精度を高めることができる。
更に、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データのうち、コマンド起動回数、追加図形数、マウス・キーボード入力回数、および、追加文字数以外の、例えば、ユーザID、マシンID、用紙サイズ、ページ数、エフェクト数、関数埋め込み数などの情報に基づいて、難易度dを算出、または、予測することができる。換言すれば、難易度算出部682は、難易度dと難易度d以外の所定の情報(例えば、ユーザID、マシンID、用紙サイズ、ページ数、エフェクト数、関数埋め込み数、ドキュメント作成処理時間など)とのそれぞれの関係を示す近似直線の傾きを、例えば、最小二乗法などを用いて求め、その値を基に、難易度dを求めることができる。具体的には、難易度算出部682は、例えば、属性データデータベース686に登録されている属性データのうち、難易度dとその難易度dに対応するページ数との関係を複数プロットした場合に得られる近似直線の傾きを用いて、難易度dを求めることができる。なお、難易度算出部682は、難易度dを予測、または、算出する場合、複数の情報と難易度dとの関係により得られる複数の近似直線の傾きを用いるようにすることができる。
次に、ドキュメント作成予定時間算出部681が実行する、ドキュメント作成時間係数の算出方法について説明する。
ドキュメント作成予定時間算出部681は、属性データデータベース686に登録されている属性データのうち、ドキュメント作成処理時間と難易度dとの関係を利用して、ドキュメント作成処理に要する時間の予測値、すなわち、ドキュメント作成予定時間を算出することができる。また、ドキュメント作成予定時間算出部681は、ドキュメント作成処理時間と難易度dとの関係からドキュメント作成時間係数を再算出して係数記憶部683に記憶させるようにすることができる。
例えば、属性データデータベース686において、ドキュメント作成処理時間と、そのドキュメント作成処理時間に対応する難易度dとの関係が、図13を用いて説明した場合と同様にして、Y1乃至Y4で表されるとする。このとき、Y1乃至Y4を基に、最小二乗法で得られる近似直線を、次の式(13)示したとき、ドキュメント作成予定時間算出部681は、図36を用いて説明したドキュメント作成予定時間算出部681がドキュメント作成時間係数を用いる場合と同様にして、この近似直線の1次係数を予定時間1次係数e、近似直線の0次係数を予定時間0次係数fとする。また、ドキュメント作成予定時間算出部681は、式(13)に、難易度算出部682が算出した難易度dを代入することにより、ドキュメント作成予定時間を算出する。
ドキュメント作成処理時間=予定時間1次係数e×難易度d+予定時間0次係数f
・・・(13)
以下、予定時間1次係数e、予定時間0次係数fを総称して、ドキュメント作成時間係数と称するものとする。
また、ドキュメント作成予定時間算出部681は、ドキュメント作成時間係数を、ドキュメント作成処理時間と難易度dの関係から求め、更に、難易度算出部682が予測した難易度dからドキュメント作成予定時間を算出する以外に、例えば、難易度dを用いずに、エフェクト数や関数埋め込み数などの情報を用いてドキュメント作成予定時間を算出することもできる。
すなわち、ドキュメント作成予定時間算出部681は、属性データデータベース686に登録されている属性データのうち、数値が一致する項目を有する属性データを選択して、ドキュメント作成時間係数を算出し、ドキュメント作成予定時間を算出することもできる。
なお、ドキュメント作成予定時間算出部681は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づくドキュメント作成処理時間とその他の情報との関係において、上述した式(4)乃至式(6)を用いて変動係数cvを求め、変動係数cvの値が所定の閾値より小さくなるような情報を用いることにより、より精度良くドキュメント作成予定時間の算出に利用するようにすることもできる。
次に、図38のフローチャートを参照して、パーソナルコンピュータ601が実行するドキュメント作成処理1について説明する。
ステップS501において、CPU11は、入出力インターフェース12および内部バス13を介して、入力部14から供給されるユーザの操作入力を基に、ドキュメントデータの作成を実行するアプリケーションプログラムを起動する。ドキュメントデータの作成を実行するアプリケーションプログラムが起動されたときにCPU11が実現する機能は、図31を用いて説明したものである。
ステップS502において、図39を用いて後述する計測処理2が実行される。
ステップS503において、ドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から供給される、ユーザの操作入力を示す情報を基に、ドキュメント作成処理が終了されたか否かを判定する。ステップS503において、ドキュメント作成処理が終了されていないと判定された場合、処理は、ステップS502に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS503において、ドキュメント作成処理が終了されたと判定された場合、ステップS504において、属性データ生成部57は、属性データを生成し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給する。具体的には、ドキュメント作成処理が終了されたと判定された場合、ドキュメントデータ作成処理部611は、ドキュメント作成処理が終了されたドキュメントデータをドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給するとともに、ドキュメント作成時間算出部612およびドキュメント作成操作情報取得部613にドキュメント作成処理が終了したことを通知するので、ドキュメント作成時間算出部612は、ステップS502の計測処理2において計測したドキュメント作成処理時間を属性データ生成部57に供給し、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ステップS502の計測処理2においてカウントしたコマンド起動回数、追加図形数、追加文字数、および、マウス・キーボード操作回数を属性データ生成部57に供給する。属性データ生成部57は、これらの情報を基に、図35を用いて説明した属性データ661を生成し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給する。
ステップS505において、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614は、属性データおよびドキュメントデータを送受信制御部58に供給し、送受信制御部58は、供給された属性データおよびドキュメントデータを、ネットワーク5を介して、管理サーバ671に送信して、処理が終了される。
このような処理により、ドキュメントデータの作成を実行するアプリケーションプログラムは、起動中にドキュメント作成処理が行われた全てのドキュメントデータと、そのドキュメントデータのドキュメント作成処理時間やドキュメント作成処理のための操作入力に関する情報などが記載された属性データとを管理サーバ671に送信することができる。
次に、図39のフローチャートを参照して、図38のステップS502において実行される計測処理2について説明する。
ステップS531において、図40を用いて後述するドキュメント作成操作取得処理が実行される。
ステップS532において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、例えば、図33を用いて説明した場合のように、ドキュメント作成処理中の操作対象のドキュメントデータが変更されたか否かを判定する。ステップS532において、操作対象のドキュメントデータが変更されなかったと判定されなかった場合、処理は、ステップS537に進む。
ステップS532において、操作対象のドキュメントデータが変更されたと判定された場合、ステップS533において、休止状態検出部54は、ステップS532の判定結果に基づいて、前に操作対象となっていたドキュメントデータに対応する休止フラグをセットして休止状態であるものとし、ドキュメント作成時間算出部612に、対応するドキュメントデータのドキュメント作成処理が休止状態になったことを通知する。
ステップS534において、ドキュメント作成時間算出部612は、休止フラグがセットされたドキュメントデータに対応するドキュメント作成処理時間のカウントを中止する。
ステップS535において、休止状態検出部54は、ステップS532の判定結果に基づいて、現在操作対象となっているドキュメントデータに対応する休止フラグを解除してドキュメント作成処理中であるものとし、ドキュメント作成時間算出部612に、対応するドキュメントデータはドキュメント作成処理中になったことを通知する。
ステップS536において、ドキュメント作成時間算出部612は、休止フラグが解除された、現在操作対象であるドキュメントデータに対応するドキュメント作成処理時間のカウントを開始する。
ステップS532において、操作対象のドキュメントデータが変更されていないと判定された場合、または、ステップS536の処理の終了後、ステップS537において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、例えば、図32を用いて説明した場合のように、ドキュメントデータを生成するアプリケーションプログラム以外の他のアプリケーションプログラムが処理対象であるか否かを判定する。ステップS537において、他のアプリケーションプログラムが処理対象ではないと判定された場合、処理は、図38のステップS503に進む。
ステップS537において、他のアプリケーションプログラムが処理対象であると判定された場合、ステップS538において、休止状態検出部54は、ドキュメントデータ作成処理部611において処理されている全てのドキュメントデータについて休止フラグをセットし、ドキュメント作成時間算出部612に、ドキュメントデータ作成処理部611において処理されている全てのドキュメントデータが休止状態であることを通知する。
ステップS539において、ドキュメント作成時間算出部612は、休止状態検出部54からの通知に応じて、ドキュメントデータ作成処理部611において処理されている全てのドキュメントデータのドキュメント作成処理時間のカウントを中止する。
ステップS540において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、ドキュメントデータを生成するアプリケーションプログラムが再び処理対象となったか否かを判定する。ステップS540において、ドキュメントデータを生成するアプリケーションプログラムが処理対象ではないと判定された場合、処理は、ステップS539に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS540において、ドキュメントデータを生成するアプリケーションプログラムが処理対象となったと判定された場合、ステップS541において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51、および、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、ドキュメントデータ作成処理部611による操作対象のドキュメントデータを認識する。
ステップS542において、休止状態検出部54は、ステップS541において認識された操作対象のドキュメントデータについて休止フラグを解除し、ドキュメント作成時間算出部612に、対応するドキュメントデータはドキュメント作成処理中になったことを通知する。
ステップS543において、ドキュメント作成時間算出部612は、休止フラグが解除された、現在操作対象であるドキュメントデータに対応するドキュメント作成処理時間のカウントを開始し、処理は、図38のステップS503に進む。
このように、ドキュメントデータを生成するアプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムがユーザの操作対象となっているとき、ドキュメント作成処理時間の計測が休止され、ドキュメントデータ作成処理部611により、複数のドキュメントデータが処理されている場合であっても、操作対象のドキュメントを1つだけ検出し、それ以外のドキュメントデータに対するドキュメント作成処理時間の計測が中止されるようになされているので、ドキュメント別に測定されるドキュメント作成処理時間の計測誤差を小さくすることができる。
次に、図40のフローチャートを参照して、図39のステップS531で実行されるドキュメント作成操作取得処理について説明する。
ステップS571において、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ドキュメントデータ作成処理部611により処理されているドキュメントデータのうちの操作対象のドキュメントデータを検出する。
ステップS572において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51により供給される情報を基に、例えば、マウス31またはキーボード32などを用いた操作入力があったか否かを判定する。ステップS572において、操作入力があったと判定された場合、処理はステップS575に進む。
ステップS572において、ユーザの操作入力がないと判定された場合、ステップS573において、休止状態検出部54は、操作入力がないまま所定の時間が経過したか否かを判定する。
ステップS573において、操作入力のないまま所定の時間が経過していないと判定された場合、処理は、ステップS572に戻り、操作入力を待機する。
ステップS573において、操作入力がないまま所定の時間が経過したと判定された場合、ステップS574において、図41を用いて後述する表示制御処理2が実行される。
ステップS572において、操作入力があったと判定された場合、または、ステップS574の処理の終了後、ステップS575において、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、操作入力は、コマンドの起動を指令するための操作入力であるか、すなわち、コマンドが起動されたか否かを判定する。
ステップS575において、操作入力はコマンドを起動するための操作入力である、すなわち、コマンドが起動されたと判定された場合、ステップS576において、ドキュメント作成操作情報取得部613のコマンド起動回数取得部141は、操作対象のドキュメントデータに対応するコマンド起動回数レジスタの値をインクリメントする。なお、ドキュメント作成操作情報取得部613は、コマンド起動回数とともに、マウス・キーボード入力回数を入力回数だけインクリメントするようにしてもよい。
ステップS575において、操作入力はコマンドを起動させるための操作入力ではないと判定された場合、または、ステップS576の処理の終了後、ステップS577において、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、操作入力により、ドキュメントに図形が追加、または、削除されたか否かを判定する。ドキュメントに図形が追加、または削除されたと判定された場合、ステップS578において、ドキュメント作成操作情報取得部613の追加図形数取得部142は、操作対象のドキュメントデータに対応する追加図形数のレジスタの値をインクリメントまたはデクリメントする。なお、ドキュメント作成操作情報取得部613は、追加図形数とともに、マウス・キーボード入力回数を入力回数だけインクリメントするようにしてもよい。
ステップS577において、図形が追加または削除されていないと判定された場合、または、ステップS578の処理の終了後、ステップS579において、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報を基に、操作入力により、ドキュメントにテキストが追加、または、削除されたか否かを判定する。ドキュメントにテキストが追加、または削除されたと判定された場合、ステップS580において、ドキュメント作成操作情報取得部613の追加文字数数取得部651は、操作対象のドキュメントデータに対応する追加テキスト数のレジスタの値をインクリメントまたはデクリメントする。なお、ドキュメント作成操作情報取得部613は、追加テキスト数とともに、マウス・キーボード入力回数を入力回数だけインクリメントするようにしてもよい。
ステップS579において、テキストが追加または削除されていないと判定された場合、または、ステップS580の処理の終了後、ステップS581において、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ユーザの操作入力が、コマンド起動、もしくは、図形またはテキストの追加操作以外のマウス31またはキーボード32による操作入力であったか否かを判定する。ステップS581において、ユーザの操作入力が、コマンド起動、もしくは、図形またはテキストの追加操作以外の操作入力ではないと判定された場合、処理は、図39のステップS532に進む。
ステップS581において、ユーザの操作入力が、コマンド起動、もしくは、図形またはテキストの追加操作以外の操作入力であると判定された場合、ステップS582において、ドキュメント作成操作情報取得部613のマウス・キーボード入力回数取得部143は、操作対象のドキュメントデータのマウス・キーボード入力回数を1つインクリメントして、処理は、図39のステップS532に進む。
このような処理により、ドキュメント作成処理に関する操作入力が取得され、その操作入力の回数がドキュメント作成処理の種類別にカウントされる。また、一定時間操作入力がなかった場合、表示制御処理2が実行される。
次に、図41のフローチャートを参照して、図40のステップS574において実行される、表示制御処理2について説明する。
ステップS601において、休止状態検出部54は、表示制御部53を制御し、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログをディスプレイ33に表示させ、ドキュメント作成処理中のドキュメントデータに対応するドキュメントの表示の少なくとも一部がディスプレイ33に表示されないようにする。
ステップS602において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51から供給される情報を基に、所定の時間内に、操作入力を受けたか否かを判定する。操作入力を待機する所定の時間とは、例えば、3乃至5秒などの、充分に短い時間である。ステップS602において、操作入力を受けたと判定された場合、即ち、例えば、ユーザは、操作入力を行っていないが、例えば、作成中のドキュメントのチェックなど、ドキュメントを参照するドキュメント作成処理を行っており、スクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されたことに応じてスクリーンセーバまたは警告ダイアログの表示を解除する操作入力をした場合、処理は、図40のステップS575に進む。
ステップS602において、操作入力を受けていないと判定された場合、ステップS603において、休止状態検出部54は、ドキュメントデータ作成処理部611によりドキュメント作成処理中である全てのドキュメントデータについて休止状態であると判定し、休止フラグをセットして、ドキュメントデータ作成処理部611によりドキュメント作成処理中である全てのドキュメントデータについて休止状態であることを、ドキュメント作成時間算出部612に通知する。
ステップS604において、ドキュメント作成時間算出部612は、休止状態検出部54からの通知に応じて、休止フラグがセットされた全てのドキュメントについてのドキュメント作成処理時間のカウントを中止する。
ステップS605において、休止状態検出部54は、操作入力取得部51から供給される情報を基に、操作入力があったか否かを判定する。ステップS605において、操作入力がないと判定された場合、処理は、ステップS604に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS605において、ユーザの操作入力があったと判定された場合、ステップS606において、休止状態検出部54は、ドキュメントデータ作成処理部611から供給される情報に基づいて、操作対象のドキュメントデータを認識し、操作対象のドキュメントデータに対応する休止フラグを解除し、ドキュメント作成時間算出部612に通知する。
ステップS607において、ドキュメント作成時間算出部612は、休止状態検出部54からの通知に応じて、操作対象であるドキュメントデータに対応するドキュメント作成処理時間のカウントを開始する。
ステップS608において、休止状態検出部54は、表示制御部53を制御し、ディスプレイ33に表示されているスクリーンセーバ、または、警告ダイアログの表示を取りやめて、処理は、図40のステップS575に戻る。
なお、この処理においては、休止状態検出部54がディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログを表示させたあと、例えば、3乃至5秒後までにユーザからの操作入力を受けなかった場合、休止状態検出部54は、全てのドキュメントデータに対応する休止フラグをセットし、ドキュメント作成時間算出部612は、休止フラグのセットとともに、ドキュメント作成処理時間のカウントを中止するものとしたが、これに対して、ドキュメント作成時間算出部612は、ディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されたあと、例えば、3乃至5秒後までにユーザからの操作入力を受けなかった場合、スクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されるまでの、ユーザの操作入力のない所定の時間前に遡ってドキュメント作成処理時間を計測しないようにすることもできる。その場合、ドキュメント作成時間算出部612は、ディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示されたあと、例えば、3乃至5秒後までにユーザからの操作入力を受けなかったとき、現在のドキュメント作成処理時間のカウント値から所定の時間だけ減算を実行するようにすれば良い。
このように、操作入力を受けないまま所定の時間が経過したとき、スクリーンセーバまたは警告ダイアログがディスプレイ33に表示されるようにしたので、ユーザがディスプレイ33に表示されているドキュメントを参照するだけの、マウス31またはキーボード32の操作入力を伴わないドキュメント作成処理を行っている場合においても、ユーザの応答に応じて、ドキュメント作成処理が休止状態か否かを正しく認識することができる。
ここで、ユーザの1時間の作業を例にして、図38乃至図41に示したパーソナルコンピュータ601が行う処理の具体例について説明する。
例えば、パーソナルコンピュータ601のユーザが、マウス31またはキーボード32を操作してドキュメントデータを作成するいずれかのアプリケーションプログラムの処理によりドキュメントXをディスプレイ33に表示させたとする。このとき、図38のステップS502、すなわち、図39に示したステップS531以降の処理が開始され、ドキュメント作成時間算出部612の処理により、ドキュメントXに対応するドキュメントデータXに対する処理時間のカウントが開始され、ドキュメントデータ作成処理部611の処理により、ユーザの操作入力に基づいた処理が行われる。
そして、ドキュメントXのドキュメント作成処理が5分間行われたあと、ユーザがメーラアプリケーションプログラムを起動させた状態で、メーラアプリケーションプログラムの処理により表示されるウィンドウ(例えば、図32のメーラウィンドウ101)を選択して、メールを送受信する作業を開始したとする。メーラアプリケーションプログラムに対して操作入力がなされたので、図39のステップS537において、処理対象のアプリケーションプログラムがドキュメントを作成する処理を実行するアプリケーションプログラム以外の他のアプリケーションプログラムであると判定され、ドキュメントXについて、休止フラグがセットされ、ドキュメント作成処理時間のカウントが中止される。
その後、メールを送受信する作業が10分間行われた後、ユーザがドキュメントデータを作成するいずれかのアプリケーションプログラムを処理対象とし、ドキュメントYに対するドキュメント作成処理を行ったとする。これにより、図39のステップS540において、処理対象のアプリケーションプログラムがドキュメントデータを作成するアプリケーションプログラムであると判定され、ステップS541において、ドキュメントYに対応するドキュメントデータYが操作対象のドキュメントであると認識され、ステップS542において、ドキュメントデータYについて休止フラグがセットされている場合には、休止フラグが解除され、ステップS543において、ドキュメントデータYに対するドキュメント作成処理時間のカウントが開始されるとともに、操作対象のドキュメントが変更されたことが判定されるので、ステップS533において、前に操作されていたドキュメントデータXについて休止フラグがセットされ、ステップS534において、ドキュメントデータXに対するドキュメント作成処理時間のカウントが中止される。
そして、ドキュメントYのドキュメント作成処理が5分間行われたあと、ドキュメントYがディスプレイ33に表示された状態のままユーザが離席したとする。このとき、図40のステップS572において、ユーザの操作入力がないと判定され、ステップS573において、操作入力のないまま、例えば、5分などの所定の時間が経過したか否かが判定される。
そして、ユーザが離席した5分後、ステップS573において、操作入力のないまま、例えば、5分などの所定の時間が経過したと判断されて、図41のステップS601の処理により、ディスプレイ33にスクリーンセーバまたは警告ダイアログが表示され、スクリーンセーバがディスプレイ33に表示された後、数秒間ユーザの操作入力がなかったとき、ステップS603において、ドキュメントデータ作成処理部611により処理されているドキュメントデータXおよびドキュメントデータYについて休止フラグがセットされる。
そして、ユーザが離席した15分後、すなわち、スクリーンセーバがディスプレイ33に表示されてから10分後、ユーザが着席して、直ちに、ウェブブラウザが起動されて、ウェブページの閲覧処理が開始された。これにより、ドキュメントデータを作成するアプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムに対するユーザの操作入力が検出されるので、図41のステップS605において、ユーザの操作入力があったと判定され、ステップS606において、操作対象のドキュメント、いまの場合、ドキュメントデータYの休止フラグが解除されるが、その後、直ちに、図39のステップS537において、他のアプリケーションプログラムが処理対象であると判定され、ステップS538に進み、ドキュメントデータYおよびドキュメントデータXについて休止フラグがセットされる。
そして、ユーザがウェブブラウザを用いたウェブページの閲覧処理を5分間行った後、再び、ドキュメントデータを作成するいずれかのアプリケーションプログラムが処理対象に選択されて、ドキュメントXのドキュメント作成処理が再開されたとする。このとき、図39のステップS540において、ドキュメントデータを作成するアプリケーションプログラムが処理対象のアプリケーションプログラムであると判定され、ステップS541において、ドキュメントデータXが操作対象のドキュメントデータであると認識され、ステップS542において、ドキュメントデータXについて休止フラグが解除され、ステップS543においてドキュメントデータXに対するドキュメント作成処理時間のカウントが開始される。
そして、ユーザがドキュメントXのドキュメント作成処理を10分間行った後、ドキュメントYのドキュメント作成処理を再開したとする。このとき、図39のステップS532において、操作対象のドキュメントデータが変更されたと判定され、ステップS533において、前に操作されていたドキュメントデータXについて休止フラグがセットされ、ステップS534において、ドキュメントデータXに対するドキュメント作成処理時間のカウントが中止され、ステップS535において、現在操作対象のドキュメントデータYの休止フラグが解除され、ステップS536において、ドキュメントデータYに対するドキュメント作成処理時間のカウントが開始される。
そして、ユーザがドキュメントYのドキュメント作成処理を10分間行った後、ドキュメント作成処理が終了された。そのとき、図38のステップS503において、ドキュメント作成処理が終了されたことが検出される。
ユーザが以上のような処理を行った場合、ドキュメントデータXに対応するドキュメント作成処理時間は、ドキュメントデータ作成処理部611の処理により、ドキュメントデータXの処理が開始されてからドキュメント作成処理が終了されるまでの時間である1時間のうちの15分間となり、ドキュメントデータYのドキュメント作成処理時間は、ドキュメントデータ作成処理部611の処理により、ドキュメントデータYの処理が開始されてからドキュメント作成処理が終了されるまでの時間である45分間のうちの20分間となる。
そして、図38のステップS504において、ドキュメント作成処理時間と、ユーザのドキュメント作成処理に関する操作入力を示す情報を含む属性データが生成されて、ステップS505において、ドキュメント作成処理が終了されたドキュメントデータと属性データとが、管理サーバ671に送信される。
このような処理により、ドキュメント作成処理時間が計測され、ユーザのドキュメント作成処理に関する操作入力が収集されて、これらの情報を含む属性データが、ドキュメント作成処理が終了されたドキュメントデータとともに、管理サーバ671に送信される。
次に、図42のフローチャートを参照して、ドキュメント作成処理が終了されたドキュメントデータと属性データとを受信した管理サーバ671が実行するデータベース更新処理2について説明する。
ステップS621において、管理サーバ671の送受信制御部331は、ネットワーク5を介してパーソナルコンピュータ601から送信されたドキュメントデータおよび属性データを受信し、ドキュメントデータおよび属性データをドキュメントデータ管理部684に供給するとともに、属性データをドキュメント作成予定時間算出部681および難易度算出部682に供給する。ドキュメントデータ管理部684は、供給されたドキュメントデータをドキュメントデータデータベース685に出力して保存させ、属性データを属性データデータベース686の属性データテーブルの対応する箇所に登録する。
ステップS622において、難易度算出部682は、属性データに登録されているコマンド起動回数と、係数記憶部683に記憶されている難易度コマンド係数k11を式(9)に代入して難易度dを算出する。また、難易度算出部682は、属性データに登録されている追加図形数と、係数記憶部683に記憶されている難易度追加係数k12を式(10)に代入して難易度dを算出する。難易度算出部682は、属性データに登録されているマウス・キーボード入力回数と、係数記憶部683に記憶されている難易度入力係数k13を式(11)に代入して難易度dを算出する。更に、難易度算出部682は、属性データに登録されている追加文字数と、係数記憶部683に記憶されている難易度追加文字係数k14を式(12)に代入して難易度dを算出する。難易度算出部682は、式(9)乃至式(12)で得られた難易度dの平均値を、このドキュメントデータのドキュメント作成処理の難易度dとする。
なお、ステップS622の処理では、式(9)乃至式(12)で得られた難易度dの平均値を、ドキュメントデータのドキュメント作成処理の難易度dとしたが、例えば、難易度係数(難易度コマンド係数k11乃至追加文字係数k14)のうち、式(4)乃至式(6)で得られる変動係数cvの小さい難易度係数のみを難易度dとして利用するようにしてもよい。
ステップS623において、難易度算出部682は、難易度コマンド係数k11乃至難易度追加文字係数k14を再算出する。具体的には、難易度算出部682は、図12を用いて説明した場合と同様にして、属性データデータベース686に登録されている複数のドキュメントデータに対応するそれぞれの属性データのうち、難易度dとコマンド起動回数とをプロットした場合の、各プロットと原点0とを結んだ直線の傾きk1n(n=1,2,・・・,n)を求め、傾きk11乃至k1nのモード、メジアン、平均値のうちのいずれかを難易度コマンド係数k11とする。そして、難易度算出部682は、難易度追加係数k12乃至追加文字係数k14についても、難易度コマンド係数k11を算出する処理と同様にして算出する。
ステップS624において、ドキュメント作成予定時間算出部681は、ドキュメント作成時間係数を再算出する。具体的には、ドキュメント作成予定時間算出部681は、図13を用いて説明した場合と同様にして、属性データデータベース686に登録されている複数のドキュメントデータに対応するそれぞれの属性データのうち、ドキュメント作成処理時間と難易度dとの関係を、例えば、最小二乗法で求めて、ドキュメント作成処理時間と難易度dとの関係を表す近似直線の1次係数に対応する予定時間1次係数eと、近似直線の0次係数に対応する予定時間0次係数fを算出する。
ステップS625において、難易度算出部682は、算出した難易度dを属性データデータベース686に登録するとともに、再算出した難易度係数を係数記憶部683に供給して記憶させる。また、ドキュメント作成予定時間算出部681は、再算出したドキュメント作成時間係数を係数記憶部683に供給して記憶させ、処理が終了される。
また、ドキュメントデータ管理部684は、ドキュメント名以外にも、属性データデータベース686の属性データテーブルの項目ごとに分類して種々の演算を行うことができる。具体的には、同一のユーザIDにおいて、難易度に対するドキュメント作成処理時間を算出して、ユーザそれぞれの最適な作業レベルを算出することなどが可能である。このような演算結果を用いて、例えば、あるプロジェクトで作成が必要とされるドキュメントを、納期内に作成することが可能なユーザのチーム編成を提案することなどが可能となる。
更に、ドキュメントデータ管理部684は、上述のように、ドキュメント名およびアプリケーション名で特定されるドキュメントデータの合計のドキュメント作成処理時間を算出するとき、また、属性データテーブルの項目ごとに分類して種々の演算を行うとき、複数の項目を複合して演算処理を実行することができる。例えば、ドキュメントデータ管理部684は、ドキュメント名およびアプリケーション名で特定されるドキュメントデータの合計のドキュメント作成処理時間を算出するとき、同一のユーザIDの属性データにおけるドキュメント作成処理時間の合計と、追加図形数の合計との関係を求める演算処理において、追加図形数が0個の属性データのドキュメント作成処理時間(他のドキュメントを作成するために対応するドキュメントが利用されていると想定される時間)を含めないようにすることなどができる。
次に、図43のフローチャートを参照して、パーソナルコンピュータ601のユーザが、新たなドキュメント作成処理を開始するにあたって、ドキュメント作成予定時間の算出と送信を管理サーバ671に要求する場合のドキュメント作成予定時間要求処理について説明する。
ステップS641において、パーソナルコンピュータ601のドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力を示す情報を基に、作成途中のドキュメントデータの送信を管理サーバ671に要求するか否かを判断する。ステップS641において、作成途中のドキュメントデータの送信を要求しないと判断された場合、処理は、後述するステップS644に進む。
ステップS641において、作成途中のドキュメントデータの送信を要求すると判断された場合、ステップS642において、ドキュメントデータ作成処理部611は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、作成途中のドキュメントデータを特定するための、例えば、ドキュメント名およびアプリケーション名などの情報の入力を促すためのテキスト入力ウィンドウなどを表示させ、操作入力取得部51からユーザの操作入力を受け、送受信制御部58を制御して、作成途中のドキュメントデータを特定するための情報を、管理サーバ671に送信させる。
ステップS643において、送受信制御部58は、後述する図44のステップS665の処理により管理サーバ671から送信された、作成途中のドキュメントデータと、そのドキュメントデータの属性データを、ネットワーク5を介して受信し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給するとともに、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に、作成予定時間が含まれた属性データが記憶されていることを、ドキュメントデータ作成処理部611に通知して、処理は、後述するステップS646に進む。
ステップS641において、作成途中のドキュメントデータの送信を要求しないと判断された場合、ステップS644において、ドキュメントデータ作成処理部611は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、例えば、用紙サイズ、ページ数、エフェクト数、関数埋め込み数、もしくは、追加予定の図形またはテキスト数などの、ドキュメント作成予定時間の算出に必要な情報の入力を促すためのテキスト入力ウィンドウなどを表示させ、操作入力取得部51からユーザの操作入力を受け、送受信制御部58を制御して、ドキュメント作成予定時間の算出に必要な情報を、管理サーバ671に送信させる。
ステップS645において、送受信制御部58は、後述する図44のステップS665の処理により管理サーバ671から送信された、ドキュメント作成予定時間を、ネットワーク5を介して受信し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給するとともにドキュメント作成予定時間が受信されたことをドキュメントデータ作成処理部611に通知する。
ステップS643、または、ステップS645の処理の終了後、ステップS646において、ドキュメントデータ作成処理部611は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、ドキュメント作成予定時間を示すテキストが記載されたテキストウィンドウなどを表示させて、ドキュメント作成予定時間をユーザに通知し、処理が終了される。
次に、図44のフローチャートを参照して、図43を用いて説明した処理と並行して管理サーバ671により実行される、ドキュメント作成予定時間またはドキュメント作成予定時間を含む情報をパーソナルコンピュータ601に送信する処理について説明する。
ステップS661において、送受信制御部331は、図43のステップS642またはステップS644においてパーソナルコンピュータ601が送信した情報を受信し、作成途中のドキュメントデータの要求を受けているか否かを判定する。
ステップS661において、作成途中のドキュメントデータの要求を受けていると判断された場合、ステップS662において、送受信制御部331は、作成途中のドキュメントデータを特定するための情報を受信するので、その情報を基に、ドキュメントデータ管理部684の処理により、要求されているドキュメントデータをドキュメントデータデータベース685から読み出させ、ドキュメント作成予定時間算出部681および難易度算出部682に、属性データデータベース686から、対応するドキュメントの属性データを取得させる。
ステップS661において、作成途中のドキュメントデータの要求を受けていないと判断された場合、ステップS663において、送受信制御部331は、ドキュメント作成予定時間の算出に必要な情報を受信して、ドキュメント作成予定時間算出部681および難易度算出部682に供給する。
ステップS662またはステップS663の処理の終了後、ステップS664において、図45を用いて後述するドキュメント作成予測処理が実行される。
ステップS665において、送受信制御部331は、ドキュメント作成予定時間算出部681から、ステップS664の処理により算出されたドキュメント作成予定時間の供給を受け、要求されたドキュメントデータおよびドキュメント作成予定時間が記載された属性データ、または、ドキュメント作成予定時間を、ネットワーク5を介して、パーソナルコンピュータ601に送信し、処理が終了される。
このような処理により、管理サーバ671において蓄積された属性データを基に算出されるドキュメント作成予定時間がパーソナルコンピュータ601のユーザに提供される。
次に、図45のフローチャートを参照して、図44のステップS664において実行されるドキュメント作成予測処理について説明する。
ステップS681において、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちのアプリケーションの種類を示す情報を使うか否かを判定する。アプリケーションの種類を示す情報を使うと判定された場合、ステップS682に進み、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データからアプリケーションの種類を示す情報を取得し、処理は、ステップS683に進む。一方、ステップS681において、アプリケーションの種類を示す情報を使わないと判定された場合、ステップS682の処理がスキップされて、処理はステップS683に進む。
ステップS683において、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの用紙サイズの値を使うか否かを判定する。用紙サイズの値を使うと判定された場合、ステップS684に進み、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データから用紙サイズの値を取得し、処理は、ステップS685に進む。一方、ステップS683において、用紙サイズの値を使わないと判定された場合、ステップS684の処理がスキップされて、処理はステップS685に進む。
ステップS685において、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちのページ数の値を使うか否かを判定する。ページ数の値を使うと判定された場合、ステップS686に進み、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データからページ数の値を取得し、処理は、ステップS687に進む。一方、ステップS685において、ページ数の値を使わないと判定された場合、ステップS686の処理がスキップされて、処理はステップS687に進む。
ステップS687において、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちのエフェクト数の値を使うか否かを判定する。エフェクト数の値を使うと判定された場合、ステップS688に進み、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データからエフェクト数の値を取得し、処理は、ステップS688に進む。一方、ステップS687において、エフェクト数の値を使わないと判定された場合、ステップS689の処理がスキップされて、処理はステップS689に進む。
ステップS689において、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データに基づいて難易度dを予測するのに、属性データのうちの関数埋め込み数の値を使うか否かを判定する。関数埋め込み数の値を使うと判定された場合、ステップS690に進み、難易度算出部682は、属性データデータベース686に登録されている属性データから関数埋め込み数の値を取得し、処理は、ステップS691に進む。一方、ステップS689において、関数埋め込み数の値を使わないと判定された場合、ステップS690の処理がスキップされて、処理はステップS691に進む。
ステップS691において、難易度算出部682は、ステップS681乃至S689の処理において取得した属性データの各項目の値に基づいて難易度dを算出するか、もしくは、上述した式(9)乃至式(12)を用いて、難易度dを算出し、ドキュメント作成予定時間算出部681に供給する。
ステップS692において、ドキュメント作成予定時間算出部681は、上述した式(7)を用いて、ドキュメント作成予定時間を算出して、処理は、図44のステップS665に進む。なお、ドキュメント作成予定時間算出部681は、式(8)を利用して、ドキュメント作成予定時間を予測することもできる。
以上の説明においては、パーソナルコンピュータ601と管理サーバ671とがネットワーク5を介して接続される情報処理システムにおいて、パーソナルコンピュータ601でドキュメント作成処理時間の計測が実行され、管理サーバ671でドキュメント作成予定時間が算出されるものとしたが、管理サーバ671が実行したドキュメント作成予定時間を算出する処理をパーソナルコンピュータに実行させるようにすることもできる。
図46は、本発明を適用した第4の実施の形態におけるパーソナルコンピュータ701において、ドキュメント作成処理時間の計測や、ドキュメント作成操作情報の取得に加えて、難易度の算出およびドキュメント作成予定時間の算出が可能なようになされている、ドキュメントを作成する処理を実行するアプリケーションプログラムが実行される場合に提供される機能について説明するための機能ブロック図である。
なお、図46に示すパーソナルコンピュータ701のハードウェア構成を示すブロック図は、図2に示したパーソナルコンピュータ1のハードウェア構成を示すブロック図と同様なので、図示および説明は省略する。
また、図46においては、図31または図36と対応する部分には、同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。すなわち、図46の機能ブロックは、送受信制御部58が省略され、新たに、図36を用いて説明した、ドキュメント作成予定時間算出部681、難易度算出部682、および、係数記憶部683が備えられている以外は、基本的に、図31を用いて説明した機能ブロックと同様の構成を有している。
なお、ドキュメント作成予定時間算出部681、難易度算出部682、および、係数記憶部683は、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている属性データを用いて、各種の処理を実行するものである。
次に、図47のフローチャートを参照して、図46を用いて説明したパーソナルコンピュータ701において、ドキュメント作成処理時間の計測や、ドキュメント作成操作情報の取得に加えて、難易度の算出およびドキュメント作成予定時間の算出が可能なドキュメントを作成する処理を実行するアプリケーションプログラムが実行される場合のドキュメント作成処理2について説明する。
ステップS701において、パーソナルコンピュータ701のCPU11は、入出力インターフェース12および内部バス13を介して、入力部14から供給されるユーザの操作入力を基に、ドキュメントを作成する処理を実行するアプリケーションプログラムを起動する。ドキュメントを作成する処理を実行するアプリケーションプログラムが起動されたときにCPU11が実現する機能は、図46を用いて説明したものである。
ステップS702において、図39を用いて説明した計測処理2が実行される。
ステップS703において、ドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から供給される、ユーザの操作入力を示す情報を基に、ドキュメント作成処理が終了されたか否かを判定する。ステップS703において、ドキュメント作成処理が終了されていないと判定された場合、処理は、ステップS702に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS703において、ドキュメント作成処理が終了されたと判定された場合、ステップS704において、属性データ生成部57は、属性データを生成し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給する。具体的には、ドキュメント作成処理が終了されたと判定された場合、ドキュメントデータ作成処理部611は、ドキュメント作成処理が終了されたドキュメントデータをドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給するとともに、ドキュメント作成時間算出部612およびドキュメント作成操作情報取得部613にドキュメント作成処理が終了したことを通知するので、ドキュメント作成時間算出部612は、ステップS702の計測処理2において計測したドキュメント作成処理時間を属性データ生成部57に供給し、ドキュメント作成操作情報取得部613は、ステップS502の計測処理2においてカウントしたコマンド起動回数、追加図形数、追加文字数、および、マウス・キーボード操作回数を属性データ生成部57に供給する。属性データ生成部57は、これらの情報を基に、図35を用いて説明した属性データ661を生成し、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に供給する。
ステップS705において、難易度算出部682は、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている属性データに登録されているコマンド起動回数と難易度コマンド係数k11を式(9)に代入して難易度dを算出する。また、難易度算出部682は、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている属性データに登録されている追加図形数と難易度追加係数k12を式(10)に代入して難易度dを算出する。難易度算出部682は、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている属性データに登録されているマウス・キーボード入力回数と難易度入力係数k13を式(11)に代入して難易度dを算出する。更に、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている属性データに登録されている追加文字数と難易度追加文字係数k14を式(12)に代入して難易度dを算出する。難易度算出部682は、式(9)乃至式(12)で得られた難易度dの平均値を、このドキュメントデータのドキュメント作成処理の難易度dとする。
なお、ステップS705の処理では、式(9)乃至式(12)で得られた難易度dの平均値を、ドキュメントデータのドキュメント作成処理の難易度dとしたが、例えば、難易度係数(難易度コマンド係数k11乃至難易度追加文字係数k14)のうち、式(4)乃至式(6)で得られる変動係数cvの小さい難易度係数のみを難易度dとして利用するようにしてもよい。
ステップS706において、難易度算出部682は、難易度コマンド係数k11乃至難易度追加文字係数k14を再算出する。具体的には、難易度算出部682は、図12を用いて説明した場合と同様に、難易度算出部682は、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている複数のドキュメントデータに対応するそれぞれの属性データのうち、難易度dとコマンド起動回数とをプロットした場合の、各プロットと原点0とを結んだ直線の傾きk1n(n=1,2,・・・,n)を求め、傾きk11乃至k1nのモード、メジアン、平均値のうちのいずれかを難易度コマンド係数k11とする。そして、難易度算出部682は、難易度追加係数k12乃至難易度追加文字係数k14についても、難易度コマンド係数k11を算出する処理と同様にして算出する。
ステップS707において、ドキュメント作成予定時間算出部681は、ドキュメント作成時間係数を再算出する。具体的には、ドキュメント作成予定時間算出部681は、図13で説明した場合と同様に、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている複数のドキュメントデータに対応するそれぞれの属性データのうち、ドキュメント作成処理時間と難易度dとの関係を、例えば、最小二乗法で求めて、ドキュメント作成処理時間と難易度dとの関係を表す近似直線の1次係数に対応する予定時間1次係数eと、近似直線の0次係数に対応する予定時間0次係数fを算出する。
ステップS708において、難易度算出部682は、算出した難易度dおよび再算出した難易度係数を、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614に記憶されている属性データに登録するとともに、係数記憶部683に供給して記憶させる。また、ドキュメント作成予定時間算出部681は、再算出したドキュメント作成時間係数を係数記憶部683に供給して記憶させ、処理が終了される。
このような処理により、パーソナルコンピュータ701において、ドキュメント作成処理時間の計測や、ドキュメント作成操作情報の取得に加えて、難易度の算出および各係数の算出が実行されて、算出された値が、属性データとして記憶される。
次に、図48のフローチャートを参照して、第2の実施の形態におけるパーソナルコンピュータ701において、新たなドキュメント作成処理に対するドキュメント作成予定時間を算出する処理について説明する。
ステップS731において、パーソナルコンピュータ701のドキュメントデータ作成処理部611は、操作入力取得部51から供給されるユーザの操作入力を示す情報を基に、作成途中のドキュメントデータを用いてドキュメント作成処理が開始されるか否かを判断する。ステップS731において、作成途中のドキュメントデータを用いてドキュメント作成処理が開始されないと判断された場合、処理は、後述するステップS733に進む。
ステップS731において、作成途中のドキュメントデータを用いてドキュメント作成処理が開始されると判断された場合、ステップS732において、ドキュメントデータ作成処理部611は、ドキュメントデータおよび属性データ記憶部614から、作成途中のドキュメントデータと、そのドキュメントデータの属性データを読み出して取得し、属性データをドキュメント作成予定時間算出部681、および難易度算出部682に出力する。
ステップS731において、作成途中のドキュメントデータを用いてドキュメントが作成されない、すなわち、新規にドキュメントが作成されると判断された場合、ステップS733において、ドキュメントデータ作成処理部611は、表示制御部53を制御して、ディスプレイ33に、例えば、用紙サイズ、ページ数、エフェクト数、関数埋め込み数、追加予定の文字数、または、追加予定の図形数などの、ドキュメント作成予定時間の算出に必要な情報の入力を促すためのテキスト入力ウィンドウなどを表示させ、操作入力取得部51からユーザの操作入力を受け、ドキュメント作成予定時間算出部681、および難易度算出部682に出力する。
ステップS732、または、ステップS733の処理の終了後、ステップS734において、図45を用いて説明したドキュメント作成予測処理と同様の処理が実行され、ディスプレイ33に、算出されたドキュメント作成予定時間を示すテキストが記載されたテキストウィンドウなどが表示されて、ドキュメント作成予定時間がユーザに通知され、処理が終了される。
このような処理により、パーソナルコンピュータ701において蓄積された属性データを基に算出されるドキュメント作成予定時間がパーソナルコンピュータ701のユーザに提供される。
以上説明したように、図31のパーソナルコンピュータ601および図36の管理サーバ671によって構成される情報処理システム、並びに、図46のパーソナルコンピュータ701においても、ドキュメント作成処理が休止状態であるか否かの判定に、操作対象となっているアプリケーションプログラムがドキュメントを作成する処理を実行するアプリケーションプログラムであるか否かの判定と、操作対象となっているドキュメントが、いずれのドキュメントであるかの判定が用いられ、更に、所定時間以上操作入力がない場合においても、スクリーンセーバ、または、警告ダイアログの表示に対してこれらの表示を解除させるための操作入力が行われない場合にのみ、ドキュメント作成処理が休止状態であると判定するようにしたので、ドキュメント作成処理時間を精度良く測定することができる。
また、ドキュメント作成の難易度dを算出するときに利用するユーザの操作入力の情報を、例えば、コマンドが起動された回数、ドキュメントに追加された図形の数、ドキュメントに追加された文字の数、もしくは、マウスまたはキーボードの入力回数などの複数の項目に分類し、更に、これらの変動係数cvを考慮して難易度dを算出することができるようにしたので、ドキュメントごとに算出される難易度dの信頼度を向上させることができる。
このようにして、精度良く測定されたドキュメント作成処理時間と、信頼度の高い難易度dの値を基に、ドキュメント作成予定時間が算出されるので、予測精度の高いドキュメント作成予定時間を算出することが可能となる。
上述した一連の処理は、ソフトウェアにより実行することもできる。そのソフトウェアは、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図2または図9に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク21または321(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク22または322(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク23または323(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ24または324などよりなるパッケージメディアなどにより構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的もしくは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。