JP2002149715A - 設計支援装置、設計支援方法および記録媒体 - Google Patents

設計支援装置、設計支援方法および記録媒体

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JP2002149715A
JP2002149715A JP2000348665A JP2000348665A JP2002149715A JP 2002149715 A JP2002149715 A JP 2002149715A JP 2000348665 A JP2000348665 A JP 2000348665A JP 2000348665 A JP2000348665 A JP 2000348665A JP 2002149715 A JP2002149715 A JP 2002149715A
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Japan
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design support
simulation
support method
electric field
sheet
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JP2000348665A
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English (en)
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Yuko Hayama
祐子 羽山
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際に機械を作る前の設計の段階でトナーチ
リ現象の状況を予測することにより画像の良否を判断す
ることができ、したがって、トナーチリ現象が生じない
ように設計することができる設計支援方法などを提供す
る。 【解決手段】 シート状物の運動のシミュレーションを
行うことができる設計支援装置において、シート状物が
構造物間を搬送される過程の運動についてシミュレーシ
ョンを行うための搬送解析プログラムを記憶する搬送解
析プログラムメモリ22、前記シミュレーションの結果
をもとに前記構造物間の電界強度分布および放電状態分
布についてシミュレーションを行なう電界解析プログラ
ムを記憶する電界解析プログラムメモリ23、前記搬送
解析プログラムおよび電界解析プログラムに従ってシミ
ュレーションを実行するプログラム処理部16などを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、原稿送り装置、印刷機などの中を搬送される用紙な
どシート状物の挙動を計算機シミュレーションにより解
析し、その結果を提示することにより、設計を支援する
ことができる設計支援方法などに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの性能が向上したこ
ともあって、機械設計のための一手法として計算機シミ
ュレーションが広く行われるようになり、その重要性は
年々増大している。設計段階、つまり実際に物を作る前
から様々な条件で設計物の機能を検討することは製品の
開発段階における試作数を減少させることなどにより開
発コストや開発期間を削減することができ、したがっ
て、企業活動に有益である。また、それだけでなく、資
源が節約されるので、地球環境上からも有益である。本
発明が係わるこのような計算機シミュレーションを実現
するための計算機シミュレーションプログラムについて
は、現在、市販されているものが多々ある。しかし、そ
れらは、汎用的な反面、特定の現象解析のために専用に
用いるには利用者にとって使い難いとか、必要な機能が
ないとか、解析機能が不足して解析できないというよう
な問題がある。したがって、はっきりとした使用目的が
ある場合、専用の解析システムでなければ実用にならな
い(機能の点においても、また、専任オペレータでな
く、どの設計者もが容易に使用できる操作性という点に
おいても)のが現状である。複写機、プリンタ、原稿送
り装置、および印刷機などの中を搬送される用紙などシ
ート状物の挙動について計算機シミュレーションを行う
場合にも、市販の計算機シミュレーションプログラムは
実用的でない。さらに、市販の計算機シミュレーション
プログラムでは専用のプリポストツール(入出力画面を
用いて、条件を入力させたり計算結果をわかり易く表示
させたりするツール)を用いるが、汎用性を追及したツ
ールであるために、シート状物の搬送挙動シミュレーシ
ョンのプリポストとしては利便性が低い。また、CAD
とリンクしてCAEシステムとした場合でも、シート状
物搬送部の設計支援を行うには機能不足である。そのた
め、シート状物搬送部の設計支援を行う専用のツールが
従来より提供されている。例えば、特開平11−116133号
公報に示された従来技術では、シート先端とそれに接触
する搬送ガイドとの当接角度に着目して設計支援を行
う。また、特開平11−195052号公報に示された従来技術
では、シート類を搬送するのに必要な搬送力に着目して
設計支援を行う。また、特開平11−282825号公報に示さ
れた従来技術では、シート先端の移動速度に着目して設
計支援を行う。
【0003】なお、現在、コンピュータシステムの操作
性は、Xウィンドウやマイクロソフト社のウィンドウズ
などのように、マルチウィンドウシステムにしたり、グ
ラフィカルユーザーインターフェースを備えることによ
り、飛躍的に向上している。例えば、処理画面をウィン
ドウとして複数持つことができ、ウィンドウ上に配置さ
れたボタンをクリックすることや任意の位置をダブルク
リックすることなどによりイベントが発生し、これを受
けて、所定の処理を実行することができる。その結果、
複写機、プリンタ、原稿送り装置、印刷機などの中を搬
送される用紙などシート状物の挙動について計算機シミ
ュレーションを実行した結果をマルチウィンドウシステ
ム上で処理する設計支援装置やその方法も開発されるに
至っている。前記したように、シート状物搬送部の設計
支援を有効に行うことができるのは専用の設計支援装置
であるが、本発明の設計支援装置および設計支援方法も
そのようなものであり、目的とするところは、転写時に
発生するトナーチリと呼ばれる現象の解決である。この
トナーチリについて説明するに際して、電子写真方式の
複写機やプリンタなどにおける画像形成について、本発
明に係わる部分のみを説明すると、像形成のために感光
体上に形成された帯電したトナー像を転写紙に転写する
際、転写ローラを使用して、搬送しながら転写を行うと
いう工程を経て画像形成を行うというのが一般的であ
る。例えば図3に示した描画領域Bに描かれているよう
な構成の例では、ローラ対である感光体ローラ61と転
写ローラ62に挟まれてシート状物であるシート紙63
が搬送されるとともに、転写ローラ62に電荷が付与さ
れ、感光体ローラ61上に形成されたトナー像をシート
紙63上に転写する。そのような過程で、従来より、ト
ナーチリと呼ばれている問題が発生しているのである
が、このトナーチリとは、感光体ローラなど像担持体か
らシート紙など転写材に転写する際に、形成されている
トナー像が本来転写されるべき位置に転写せず、その周
辺に拡散してしまい、結果として画像がボケてしまう現
象であり、このため、画像のシャープさを失ってしま
う。また、この現象は転写紙とローラ類との位置関係に
より左右され、その原因は、ローラに付与される電荷と
ローラ類の電気特性による電界形成状態とローラ・シー
ト間の放電に関係していることがわかってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、前記トナーチリ現象は、複写機やプリンタを実際に
作り、画像を出してみるまではわからないという問題が
あった。本発明の目的は、このような問題を解決し、計
算機シミュレーションを用いて、実際に機械を作る前の
設計の段階でトナーチリ現象の状況を予測することによ
り画像の良否を判断することができ、したがって、トナ
ーチリ現象が生じないように設計することができる設計
支援方法などを提供するとともに、併せて、経験の浅い
人でもシミュレーション結果から画像の良否を判断する
こともできたりする設計支援方法などを提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明では、シート状物の運動のシ
ミュレーションを行うことができる設計支援装置におい
て、シート状物が構造物間を搬送される過程の運動につ
いてシミュレーションを行う運動解析手段と、そのシミ
ュレーションの結果をもとに前記構造物間の電界強度分
布および放電状態分布についてシミュレーションを行な
う電気的状態解析手段とを備えた。また、請求項2記載
の発明では、シート状物の運動のシミュレーションを行
うことができる設計支援方法において、シート状物が構
造物間を搬送される過程の運動についてシミュレーショ
ンを行い、そのシミュレーションの結果をもとに前記構
造物間の電界強度分布および放電状態分布を算出する構
成にした。また、請求項3記載の発明では、請求項2記
載の発明において、算出した電界強度分布および放電状
態分布について少なくともデータの一部をファイル化し
て記憶する構成にした。また、請求項4記載の発明で
は、請求項2記載の発明において、算出した電界強度分
布および放電状態分布をグラフ表示する方法にした。ま
た、請求項5記載の発明では、請求項2記載の発明にお
いて、算出した電界強度分布および放電状態分布を描画
し表示する構成にした。また、請求項6記載の発明で
は、請求項1記載の発明において、シミュレーションの
結果としての幾何形状、電界強度分布、および放電状態
分布のうちの少なくともいずれかを描画するための描画
領域と、前記シミュレーションのための入力情報を入力
するための入力領域と、前記シミュレーションを実行さ
せるための操作表示子を表示する操作表示領域とを画面
上に構成した。
【0006】また、請求項7記載の発明では、請求項6
記載の発明において、前記シミュレーションを開始させ
るための操作表示子、前記シミュレーションのための情
報を入力する操作表示子、前記描画領域に描画するため
の操作表示子、前記シミュレーション結果をファイル化
するための操作表示子、前記シミュレーション結果をグ
ラフ表示するための操作表示子、および比較推定を実行
するための操作表示子のうちの少なくともいずれかを画
面上に表示させる構成にした。また、請求項8記載の発
明では、請求項2記載の発明において、算出した電界強
度分布と放電状態分布とを比較して当該シート状物搬送
における画像品質の良否を推定する構成にした。また、
請求項9記載の発明では、請求項2または請求項8記載
の発明において、算出した電界強度分布または放電状態
分布と予め設定した判断基準情報とを比較して当該シー
ト状物搬送における画像品質の良否を推定する構成にし
た。また、請求項10記載の発明では、請求項8または
請求項9記載の発明において、画像品質の良否推定結果
を表示する構成にした。また、請求項11記載の発明で
は、請求項8、請求項9、または請求項10記載の発明
において、シート状物の種類およびシート状物がその間
を通過する構造物の種類に応じた特性情報を入力させ、
入力された特性情報をもとに判断基準を求める構成にし
た。また、請求項12記載の発明では、請求項11記載
の発明において、さらに、雰囲気の温度と湿度の両方ま
たは雰囲気の温度か湿度のどちらか一方を考慮して判断
基準を求める構成にした。また、請求項13記載の発明
では、プログラムを記憶した記録媒体において、請求項
2乃至請求項12のいずれか1項に記載の設計支援方法
をコンピュータを用いて実施するべくプログラミングし
たプログラムを記録したことを特徴とする。
【0007】
【作用】前記のように構成したので、請求項1および請
求項2記載の発明では、シート状物が構造物間を搬送さ
れる過程の運動についてシミュレーションが行われ、そ
のシミュレーションの結果をもとに前記構造物間の電界
強度分布および放電状態分布についてシミュレーション
が行なわれる。請求項3記載の発明では、請求項2記載
の発明において、算出された電界強度分布および放電状
態分布について少なくともデータの一部がファイル化さ
れて記憶される。請求項4記載の発明では、請求項2記
載の発明において、算出された電界強度分布および放電
状態分布がグラフ表示される。請求項5記載の発明で
は、請求項2記載の発明において、算出された電界強度
分布および放電状態分布が描画され、表示される。請求
項6記載の発明では、請求項1記載の発明において、シ
ミュレーションの結果としての幾何形状、電界強度分
布、および放電状態分布のうちの少なくともいずれかを
描画するための描画領域と、前記シミュレーションのた
めの入力情報を入力するための入力領域と、前記シミュ
レーションを実行させるための操作表示子を表示する操
作表示領域とが画面上に構成される。請求項7記載の発
明では、請求項6記載の発明において、前記シミュレー
ションを開始させるための操作表示子、前記シミュレー
ションのための情報を入力する操作表示子、前記描画領
域に描画するための操作表示子、前記シミュレーション
結果をファイル化するための操作表示子、前記シミュレ
ーション結果をグラフ表示するための操作表示子、およ
び比較推定を実行するための操作表示子のうちの少なく
ともいずれかが画面上に表示される。請求項8記載の発
明では、請求項2記載の発明において、算出された電界
強度分布と放電状態分布とが比較され、その結果から当
該シート状物搬送における画像品質の良否が推定され
る。請求項9記載の発明では、請求項2または請求項8
記載の発明において、算出された電界強度分布または放
電状態分布と予め設定した判断基準情報とが比較され、
その結果から当該シート状物搬送における画像品質の良
否が推定される。請求項10記載の発明では、請求項8
または請求項9記載の発明において、画像品質の良否推
定結果が表示される。請求項11記載の発明では、請求
項8、請求項9、または請求項10記載の発明におい
て、シート状物の種類およびシート状物がその間を通過
する構造物の種類に応じた特性情報が入力され、入力さ
れた特性情報をもとに判断基準が求められる。請求項1
2記載の発明では、請求項11記載の発明において、さ
らに、雰囲気の温度および湿度または雰囲気の温度か湿
度の一方を考慮して判断基準が求められる。請求項13
記載の発明では、請求項2乃至請求項12記載の設計支
援方法に従ってプログラミングされたプログラムが例え
ば着脱可能な記憶媒体に記憶される。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の設計支援装置および設
計支援方法は、複写機やプリンタなどの中で搬送される
用紙などシート状物が搬送される過程を示す幾何形状に
ついてシミュレーションを行い、その幾何形状に基づい
て転写部の電気的な現象についてシミュレーションを行
い、そのシート状物に転写する画像品質の良否を判断す
ることにより設計工数の低減を図るものである。以下、
図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1
は本発明の実施の形態の一例を示す設計支援装置などの
構成ブロック図である。図示したように、この実施の形
態の設計支援装置1は、設計支援装置全体を制御する主
制御部11、表示装置を有してシミュレーション結果や
設計支援情報などを表示する表示部12、キーボードや
マウスを有してシミュレーション条件の入力や結果表示
の操作などを行う操作入力部13、設計者に注意を促す
ための警告音などを発生する音響出力部14、着脱可能
な記憶媒体からプログラムやデータを読み込むデータ読
み込み装置15、搬送経路シミュレーションプログラム
や電界シミュレーションプログラムを実行するプログラ
ム処理部16、描画処理部17、イベント処理部18、
表示処理部19、画像チリ判定部20、比較判定部2
1、搬送ガイド類やローラなどによって形成された構造
物間の搬送経路をシート状物が搬送されていく過程を力
学的に数値解析する搬送経路シミュレーションプログラ
ムを記憶する搬送解析プログラムメモリ22、搬送経路
中の転写が行われる部分の電界強度分布などを解析する
電界シミュレーションプログラムを記憶する電界解析プ
ログラムメモリ23、データメモリ24などを備えてい
る。
【0009】なお、この実施の形態では、請求項1記載
の運動解析手段はプログラム処理部16および搬送解析
プログラムメモリ22により実現され、電気的状態解析
手段はプログラム処理部16および電界解析プログラム
メモリ23により実現される。また、データメモリ24
はRAMおよびハードディスク装置から構成され、シミ
ュレーション条件記憶部31、シミュレーション結果記
憶部32、算出・判定結果記憶部33、判定用比較値記
憶部34、表示属性データ記憶部35を備える。なお、
これらの記憶部に記憶されるデータおよび前記した各種
プログラムは、これらの各記憶部に予め記憶させておい
たり、データ読み込み装置15から読み込みで記憶した
り、ネットワーク4およびネットワークI/F25を介
してサーバ2やCAD装置3から受け取って記憶したり
する。また、前記シミュレーション条件記憶部31は、
シート状物の特性データや搬送経路の設計データなどシ
ミュレーション条件を記憶する。なお、このシミュレー
ション条件は、前記2つのシミュレーションプログラム
のいずれかに従って、プログラム処理部16が操作入力
部13を介して入力させる。なお、シート状物搬送のシ
ミュレーションでは、シート状物の運動を記述する運動
方程式を用いて、空間と時間それぞれを有限の量として
代数式に近似して解くことになる。空間に関しては、代
表的な手法として、差分法や有限要素法がある。時間に
関しては、ルンゲックッタ法、線形加速度法(ニューマ
ークのベータ法を含む)、ウィルソンのシータ法、およ
びフーボルト法など直接時間積分法がある。また、電界
強度および放電現象のシミュレーションでは、物質内で
の電荷移動のポアソン方程式およびオームの法則を用い
て、空間と時間それぞれを有限の量として代数式に近似
して解く。空間に関しては、代表的な手法として差分法
や有限要素法がある。時間に関しては、オームの法則を
差分法などに適用した方法などがある。また放電に関し
ては空気層での距離と放電限界電圧を決定したパッシェ
ンの法則などがある。なお、本発明では以上の手法には
限定されず、結果として、任意時刻でのシート状物の代
表点(この代表点は初期形状における固定された位置に
ある必要はなく、任意時刻それぞれにおいて再設定され
たものでもよい)の変位(任意空間における変形後の座
標値でもよい)と、シート状物と搬送ガイドとが接触す
るときに作用し合う力が解として得られるシミュレーシ
ョン手法や、物質同士の電荷移動量およびそのときの電
位、電界、放電状況が解として得られる手法であればそ
のすべてが適用可能である。
【0010】以下、図2に示した動作フローなどに従っ
て、搬送および電界強度分布などのシミュレーションに
ついて説明する。まず、プログラム実行開始後、設計さ
れる機械において構成されるシート状物の搬送に寄与す
る搬送ガイドの形状データ,その位置を示す座標値など
から成る搬送ガイドデータ、シート状物のヤング率,シ
ート厚みや幅などから決まる剛性,密度などシート状物
の各種特性データ、計算に必要なパラメータなど搬送シ
ミュレーションのための計算条件を、ファイルから入力
する(S1)。そして、プログラム処理部16は、搬送
解析プログラムに従って、入力した値を所定の変数など
に代入したりして搬送ガイドとシート状物のモデリング
を行い(S2)、初期状態から任意の時間後のシート状
物の状態を順次計算していく(S3)。例えば、時刻に
相当する第n+1ステップの計算は第nステップの結果
を元に行われる。この計算は非線型解析であるので、結
果が収束するまで反復して行う。さらに、シート状物と
搬送ガイドとの接触を判定し、これを元に全体の連立方
程式が作成される。これは計算過程ではマトリックス演
算となり、搬送ガイドの各位置でのシート状物の変位
と、両者が接触していればそこで作用し合う接触力が計
算される。そして、ひとつの計算が終了した後、その計
算結果をファイルに書き込む。続いて、終了時刻に達し
ているか否かを判定し、達していれば終了し、達してい
なければ次の時刻であるステップDtを設定し、次の時
刻における計算を行う。なお、このプログラムにより得
られる計算結果のデータは搬送されて進んで行くシート
状物の変位または変形後の座標値である。設計者はこの
ような計算結果を用いて、電界計算を行なう転写前の所
望の時刻のシート状物の位置、およびローラ位置を得た
り、電界計算に都合の良い範囲をシステムの条件に合わ
せて自動的に選択でき、そこでの電界計算を行うことが
できる。設計される機械における搬送経路について前記
のようにしてシミュレーションを行なった後、搬送経路
中の転写に係わる領域を設計者自身が選択するか、予め
設定した条件により切り取り(S4)、その領域の搬送
ガイドおよびシート状物の座標情報などを取得する。ま
た、予め入力され記憶されている、像担持体である感光
体ローラの特性データ、転写ローラの特性データ、誘電
率や抵抗率などシート状物の電気的および物理的特性デ
ータなどを取得する。また、予め入力され記憶されてい
る転写する際の印加電圧、感光体の帯電量、トナーの帯
電量などのデータも取得する(S5)。続いて、取得し
たデータをポアソン方程式などに代入してモデリングを
行い(S6)、その後、前記切り出した領域を分割し、
分割した領域毎にポアソン方程式とオームの法則との連
立方程式に変換したマトリックスにより、電荷量の移動
を順次計算する(S7)。各時間ステップにおける電位
および電荷量を計算し、さらにその計算結果を用いて電
界強度を計算するのである。こうして、一連の計算が終
了すると、それぞれの物質の界面での電位差を計算し、
その位置での放電現象の判定をパッシェンの法則に従っ
て判定する。そして、放電している場合には、その位置
での電気量として、放電による電荷の移動分を加算す
る。さらに、各時間ステップでの計算を行い、計算終了
時刻に達した時点で、終了とする。なお、計算終了時刻
はそのときに設計者が指定するか、予め設定しておく。
電界シミュレーション後は、その電界シミュレーション
結果を用いて、搬送経路を進んできたシート状物が転写
開始に充分な電界強度の領域に入る位置を求め、さら
に、放電が起こっている領域に入る位置を求めるデータ
処理を行い(S8)。そして、後述するような比較条件
を入力させ、その比較条件と前記2つの位置から、後述
するような方法でトナーチリ発生状況を予測判定する
(S9)。さらに、シミュレーション結果や判定結果な
どを設計者が見てわかり易いように表示用データに変換
し(S10)、その表示用データを表示する(S1
1)。なお、シミュレーション結果の表示はシミュレー
ション終了直後などに行なってもよい。
【0011】前記動作の実行時に表示部12により表示
するアプリケーションウィンドウの例を図3および図4
に示す。計算状況を表示するプログラムにより、このよ
うなアプリケーションウィンドウを生成している。な
お、表示にはマルチウィンドウOSを使用している。図
3では、シートの搬送状況のシミュレータについて表示
している。図示したように、ウィンドウAの中には描画
領域Bとデータ入力・表示領域Cと描画処理のための操
作・表示領域Dとを有する。描画領域Bには、プログラ
ムに従ってプログラム処理部16が計算した結果をデー
タ処理して変換した幾何形状を表示する。図3に示した
描画領域Bの例では、シート状物63がレジストローラ
により送られ、搬送ガイド群64に案内され、感光体ロ
ーラ61と転写ローラ62に挟持されて変形されている
状況を描画して表示している。この描画領域Bの表示に
より、設計される機器内の搬送されるシート状物の変形
状態が可視化され、研究者や設計者には視覚的に計算結
果を把握することができる。また、操作・表示領域Dに
は、シミュレーションを開始させるための操作表示子、
シミュレーションのための情報を入力する操作表示子、
前記描画領域に描画するための操作表示子、シミュレー
ション結果をファイル化するための操作表示子、シミュ
レーション結果をグラフ表示するための操作表示子、お
よび比較推定を実行するための操作表示子のうちの一部
またはすべてを表示させる。そして、例えば、操作・表
示領域D内の表示子を操作入力部13のマウスでクリッ
クして操作することができる。搬送状態を把握するため
の搬送シミュレーションを行なった後、設計者は搬送に
係わる画像品質について、電界計算を実行させることに
より把握するが、その際には、図3に示した電界計算選
択ボタン41をマウスポインタによりクリックする。そ
うすると、例えば図4に示したような画面が、関連する
プログラムにより従って表示される。そして、図4に示
した画面が表示された後、感光体ローラ61からシート
状物への転写が行なわれる転写領域内の画像品質に係わ
る部分を選択する。この選択は設計者が自分で選択する
こともできるし、計算に最適な領域を自動的に選択させ
ることもできる。設計者による選択では、例えば、図4
に示した選択領域E内の所望の領域をマウスポインタに
より指定し、操作・表示領域D内の範囲選択「表示」ボ
タンをクリックすることにより、選択領域E内の指定さ
れた領域が描画領域Bに示すように表示される。
【0012】次に、図4に示した画面で、転写時に係わ
る特性データを入力していく。転写時に係わる特性デー
タとは、転写ローラの物性から決まる誘電率や抵抗率、
およびその層の厚さ、感光体ローラの物性から決まる誘
電率や抵抗率、およびその層の厚さ、感光体ローラが持
っている電荷量などである。図4に示したデータ入力・
表示領域Cの入力画面は感光体ローラ(図ではPCと示し
ている)の特性データ入力画面である。予めプログラム
内に各感光体ローラの物性データが設定されている場合
であれば、そのタイプを指定することにより自動的に物
性データを選ぶことができる。また、搬送されてきたシ
ート状物に関しても、元から入力されているシート状物
の厚さの他、物性に係わる誘電率や抵抗率などすべての
計算に係わるパラメータの計算条件を入力する。これら
の入力は、先にも説明したが、キーボードからデータを
入力する構成にしてもよいし、マウスのようなポインテ
ィングデバイスなどを用いて、プログラムにより設定さ
れている中から選択・指定するような構成にしてもよ
い。条件を入力した後、必要であれば選択した計算領域
とともにそのデータを保存することもできる。例えば保
存ボタンがクリックされたときに、データメモリ24内
のシミュレーション条件記憶部31に記憶する。また、
前記のようにして保存したデータを用いてシミュレーシ
ョンを行いたいときには、操作・表示領域Dのファイル
呼び出しをクリックすることにより、データをシミュレ
ーション条件記憶部31から呼び出し、シミュレーショ
ンを実行するプログラム処理部16に送る。計算条件が
確定した後、所定の変数などを代入して、計算領域を分
け、領域毎に特性データなど条件を代入し、電荷移動量
を初期状態から逐次計算し、過渡現象を経て、通常状態
になるまでの電荷の移動量、電位、電荷量などを計算
し、電界強度および放電の有無、放電量などを各ステッ
プ毎に計算する。なお、この定常状態の判定は電界解析
プログラムを用いて行う。そして、定常状態と判定した
時点で計算を終了し、データをデータメモリ24内のシ
ミュレーション結果記憶部32に解析結果データとして
書き込む。さらに、データメモリ24に書き込まれた、
電位分布、電界強度、放電の有無など解析結果データを
ファイル化して保存する。なお、ファイル化して保存す
るデータは全部でなく、一部分だけを選択して保存する
こともできる。また、計算の結果を設計者に知らせるた
めに、結果の表示を行う。図5に結果の表示の例を示
す。図示したように、グラフ表示領域Fには、電界計算
の結果、つまり、転写の行われる領域における電界強度
分布を、感光体ローラとシート状物との交点(以下、ニ
ップ部交点と称す)からの距離(横軸)と電界強度(縦
軸)との関係で示している。こうして、設計者はニップ
部交点から各距離にある位置の電界強度をグラフから得
ることができるので、転写時の状況を知ることができ
る。また、その結果を数値だけでなく視覚的に得ること
ができるので、より判りやすい。また、図5に示した描
画領域Bでは、選択した範囲での放電の様子を描画し視
覚的に表している。ニップ部交点からの放電の範囲を図
示しているので、直感的に放電の大小、有無などを知る
ことができ、より理解を深めることができる。
【0013】次に、シミュレーション結果から自動的に
画像品質の判定を行う動作を、図5に示したようなグラ
フや描画を表示できる計算結果が得られた場合について
説明する。先に説明したように、このグラフや放電の結
果はシミュレーション結果記憶部32からデータを呼び
出し、図5に示したグラフ描画領域Fや描画領域Bに描
画することにより、これを見て設計者が画像品質を判定
することもできるが、以下の動作では、この判断をシス
テムが自動的に行なうのである。まず、図8に示したグ
ラフにおいて、シート状物と感光体ローラとの交点を基
準とし、距離0とする。一般的に、シート状物と感光体
ローラとの交点(以下、基準点と称す)に近いほど電界
強度は強くなるが、トナーチリの状態は、前記基準点か
らの放電範囲および電界強度の強さから判定することが
できる。また、感光体ローラ上のトナーが転写する条件
は、電界強度が107V/m以上であるとする。なお、この
条件についてはトナーと感光体ローラの種類などから予
め判定用比較値記憶部34に記憶させておく。そこで、
電界強度が107V/m以上になっている基準点よりの距離
を算出する。図8には、ニップ部交点からの距離と電界
強度との関係がグラフが示され、この例の電界強度の場
合では基準点から1.3mmの位置で107V/m以上に達してい
る。次に、放電範囲を判定する。図8に示した例では、
放電は基準点とその基準点から1.25mmの間で生じてい
る。つまり、この例では、トナーが転写している範囲以
外では放電が起こっておらず、画質としては良好と判断
する。 基準点から放電開始位置までの距離<基準点から転写開
始までの距離 であるならば、トナーチリ状況が良い(Good)と判定す
るのである。図示していないが、逆に、基準点と1.3mm
との範囲で放電が起こっていて、転写が1.26mmの位置か
ら開始しているような計算結果が得られた場合には、 基準点から放電開始位置までの距離>基準点から転写開
始までの距離 であるので、画像チリ状況が悪い(Bad)と判定され
る。放電が起こっていない場合にはトナーチリ状況が非
常に良い(Very good)と判定する。
【0014】この判定の動作フローを図7に示す。図示
したように、まず、電界シミュレーション結果を呼び出
す(読み出す)(S21)。さらに、予め設定しておい
た転写開始基準電界強度(転写が始まる電界強度)を取
得する(S22)。そして、電界シミュレーション結果
から、その転写開始電界強度に達する基準点からの距離
Aを求める(S23)。また、電界シミュレーション結
果から、放電開始点の基準点からの距離Bを求め(S2
4)、距離Bが0か否か、つまり放電が起こっているか
否かを判定する(S25)。こうして、放電が起こって
いると判定されたならば(S25でN)、距離Aと距離B
を比較し(S26)、距離Aが大であれば(S26で
Y)、Goodと判定する(S27)。また、距離Aが大でな
ければ(S26でN)、Badと判定する(S28)。ま
た、ステップS25において、放電が起こっていないと
判定されたならば(S25でY)、Very goodと判定する
(S29)。そして、その判定結果を、図6に示した判
定結果表示領域Gに放電開始距離や転写開始距離ととも
に例えば図示のように表示する(S30)。なお、この
判定の基準は予め判定用比較値記憶部34に記憶され、比
較実行時に呼び出して用いる。つまり、前記の説明で
は、単純に距離Aと距離Bを比較したが、例えば係数aを
記憶しておき、aAとBを比較するのである。また、転写
開始基準電界強度などもこの判定用比較値記憶部34に
記憶しておく。前記の例では、放電開始距離と点写開始
距離を比較したが、それぞれを、判定用比較値記憶部3
4に予め記憶しておいたそれぞれに対応した比較値と比
較することによりトナーチリ状況の良否を判定すること
も可能である。こうして、電界計算および放電シミュレ
ーションと、その結果の自動判定(トナーチリ発生状況
の自動推定)とにより、研究者および設計者は知識や経
験に差があってもレベルの一定な正しい判定を下すこと
ができる。また、その判定結果を算出・判定結果記憶部
33などに記憶させておけば、再計算することなく参照す
ることができる。
【0015】次に、シミュレーションや判定値比較に係
わる値の選択について説明する。特性データのひとつで
ある例えばシート状物の抵抗値はシート状物の種類によ
って変化するし、その抵抗値や転写開始基準電界強度は
温度・湿度環境により変化する。そのため、値の選択が
できるようにする。例としてシートの抵抗値の温湿度に
よる変化について説明する。 [例1]シートの抵抗値(普通紙の抵抗値の場合) 30℃90% 1×108Ω・cm 25℃50%(デフォルト値) 1×1010Ω・cm 10℃15% 1×1012Ω・cm このように、紙であるシートは雰囲気の温度や湿度によ
り抵抗値が変化するので、このような場合には、電界解
析の結果が違い、したがって電界強度や放電の様子も変
わってくる。そのため、この実施の形態では、図6に示
したように、操作・表示領域Dに温度湿度設定ボタンを
設け、温度湿度表示がクリックされると表示をプルダウ
ンさせ、温度や湿度を選択可能にする。こうして、シー
トの抵抗値として、温湿度に応じた前記のような値を選
択することが可能になる。また、トナーチリ状況の判定
時にもこの温度湿度選択は次の例のように利用する。 [例2] 30℃90% 8×106V/m 25℃50%(デフォルト値) 1×107V/m 10℃15% 1.2×107V/m 例えば図8に示した転写開始電界強度107V/m以上の値
は25℃50%の通常の室温における値であるが、低温低湿
の10℃15%の温度湿度になると、1.2×107V/mで転写が
開始する。そのため、転写開始基準電界強度を温度湿度
環境設定により実情に合ったものに替える必要あるの
で、判定用比較値記憶部34には、温度湿度条件に対応
した転写開始基準電界強度を前記のように記憶し、温度
湿度が選択された場合、トナーチリ状況判定の際、対応
した転写開始基準電界強度を用いるようにする。このよ
うに、温度湿度にも対応して判定することにより、実情
にあった判定を行うことができ、したがって、設計の前
段階におけるシート状物搬送に係わる画質の良否を精度
高く推定することができ、且つ設計者の力量にも左右さ
れずに推定することができるし、且つより短期間で設計
を行なうことができる。
【0016】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、説明したような設計支援方法に従ってプログラミ
ングしたプログラムを例えば着脱可能な記憶媒体に記憶
し、その記憶媒体をこれまで本発明によった設計支援を
行なうことができなかったパーソナルコンピュータなど
情報処理装置に装着することにより、その情報処理装置
においても本発明によった設計支援を行なうことができ
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
請求項1および請求項2記載の発明では、シート状物が
構造物間を搬送される過程の運動についてシミュレーシ
ョンが行われ、そのシミュレーションの結果をもとに前
記構造物間の電界強度分布および放電状態分布について
シミュレーションが行なわれるので、実際に機械を作る
前の設計の段階でトナーチリ現象の状況を予測すること
ができ、それにより、シート状物に形成される画像の良
否を判断することができ、したがって、トナーチリ現象
が生じないように設計することができる。また、請求項
3記載の発明では、請求項2記載の発明において、算出
された電界強度分布および放電状態分布について少なく
ともデータの一部がファイル化されて記憶されるので、
算出結果を再利用しやすい形態で保存することができ、
したがって、算出結果を効率的に利用することができ
る。また、請求項4記載の発明では、請求項2記載の発
明において、算出された電界強度分布および放電状態分
布がグラフ表示されるので、利用者は算出結果を容易に
且つ正しく理解することができる。また、請求項5記載
の発明では、請求項2記載の発明において、算出された
電界強度分布および放電状態分布が描画され、表示され
るので、利用者は算出結果を直感的に理解することがで
き、したがって、より容易に且つ正しく理解することが
できる。また、請求項6記載の発明では、請求項1記載
の発明において、シミュレーションの結果としての幾何
形状、電界強度分布、および放電状態分布のうちの少な
くともいずれかを描画するための描画領域と、前記シミ
ュレーションのための入力情報を入力するための入力領
域と、前記シミュレーションを実行させるための操作表
示子を表示する操作表示領域とが画面上に構成されるの
で、例えば入力条件とそれに対応したシミュレーション
結果とを同時に表示することができ、したがって、それ
らの関係がわかり易くなるし、それらを見た結果に基づ
いて、同じ画面上の操作表示子を指示して操作を行なう
こともできる。また、請求項7記載の発明では、請求項
6記載の発明において、前記シミュレーションを開始さ
せるための操作表示子、前記シミュレーションのための
情報を入力する操作表示子、前記描画領域に描画するた
めの操作表示子、前記シミュレーション結果をファイル
化するための操作表示子、前記シミュレーション結果を
グラフ表示するための操作表示子、および比較推定を実
行するための操作表示子のうちの少なくともいずれかが
画面上に表示されるので、そのときの操作として、シミ
ュレーションを開始させる操作、シミュレーションのた
めの情報を入力するための操作、描画領域に描画するた
めの操作、シミュレーション結果をファイル化するため
の操作、シミュレーション結果をグラフ表示するための
操作、および比較推定を実行するための操作のうちの少
なくともいずれかを行うことができる。
【0018】また、請求項8記載の発明では、請求項2
記載の発明において、算出された電界強度分布と放電状
態分布とが比較され、その結果から当該シート状物搬送
における画像品質の良否が推定されるので、経験の浅い
人でもシミュレーション結果から画像の良否を判断する
ことができる。また、請求項9記載の発明では、請求項
2または請求項8記載の発明において、算出された電界
強度分布または放電状態分布と予め設定した判断基準情
報とが比較され、その結果から当該シート状物搬送にお
ける画像品質の良否が推定されるので、請求項8記載の
発明と同様に、あるいはより正確に、経験の浅い人でも
シミュレーション結果から画像の良否を判断することが
できる。また、請求項10記載の発明では、請求項8ま
たは請求項9記載の発明において、画像品質の良否推定
結果が表示されるので、良否推定結果が容易にわかる。
また、請求項11記載の発明では、請求項8、請求項
9、または請求項10記載の発明において、シート状物
の種類およびシート状物がその間を通過する構造物の種
類に応じた特性情報が入力され、入力された特性情報を
もとに判断基準が求められるので、シート状物の種類や
構造物の種類が変わっても請求項8、請求項9、または
請求項10記載の発明の効果を得ることができる。ま
た、請求項12記載の発明では、請求項11記載の発明
において、さらに、雰囲気の温度および湿度または雰囲
気の温度か湿度の一方を考慮して判断基準が求められる
ので、雰囲気温度や雰囲気湿度が変わっても請求項8、
請求項9、または請求項10記載の発明の効果を得るこ
とができる。また、請求項13記載の発明では、請求項
2乃至請求項12記載の設計支援方法に従ってプログラ
ミングされたプログラムが例えば着脱可能な記憶媒体に
記憶されるので、その記憶媒体をこれまで請求項2乃至
請求項12記載の発明によった設計支援を行なうことが
できなかったパーソナルコンピュータなど情報処理装置
に装着することにより、その情報処理装置においても請
求項2乃至請求項12記載の発明の効果を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援装置
などの構成ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の動作フロー図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の画面図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の他の画面図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の他の画面図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の他の画面図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の他の動作フロー図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態の一例を示す設計支援方法
の他の画面図である。
【符号の説明】
1 設計支援装置 2 サーバ 11 主制御部 12 表示部 13 操作入力部 15 データ読み込み装置 16 プログラム処理部 17 描画処理部 20 画像チリ判定部 21 比較判定部 22 搬送解析プログラムメモリ 23 電界解析プログラムメモリ 24 データメモリ 31 シミュレーション条件記憶部 32 シミュレーション結果記憶部 33 算出・判定結果記憶部 34 判定用比較値記憶部 35 表示属性データ記憶部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状物の運動のシミュレーションを
    行うことができる設計支援装置において、シート状物が
    構造物間を搬送される過程の運動についてシミュレーシ
    ョンを行う運動解析手段と、そのシミュレーションの結
    果をもとに前記構造物間の電界強度分布および放電状態
    分布についてシミュレーションを行なう電気的状態解析
    手段とを備えたことを特徴とする設計支援装置。
  2. 【請求項2】 シート状物の運動のシミュレーションを
    行うことができる設計支援方法において、シート状物が
    構造物間を搬送される過程の運動についてシミュレーシ
    ョンを行い、そのシミュレーションの結果をもとに前記
    構造物間の電界強度分布および放電状態分布を算出する
    ことを特徴とする設計支援方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の設計支援方法において、
    算出した電界強度分布および放電状態分布について少な
    くともデータの一部をファイル化して記憶することを特
    徴とする設計支援方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の設計支援方法において、
    算出した電界強度分布および放電状態分布をグラフ表示
    することを特徴とする設計支援方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の設計支援方法において、
    算出した電界強度分布および放電状態分布を描画し表示
    することを特徴とする設計支援方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の設計支援方法において、
    シミュレーションの結果としての幾何形状、電界強度分
    布、および放電状態分布のうちの少なくともいずれかを
    描画するための描画領域と、前記シミュレーションのた
    めの入力情報を入力するための入力領域と、前記シミュ
    レーションを実行させるための操作表示子を表示する操
    作表示領域とを画面上に構成したことを特徴とする設計
    支援方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の設計支援方法において、
    前記シミュレーションを開始させるための操作表示子、
    前記シミュレーションのための情報を入力する操作表示
    子、前記描画領域に描画するための操作表示子、前記シ
    ミュレーション結果をファイル化するための操作表示
    子、前記シミュレーション結果をグラフ表示するための
    操作表示子、および比較推定を実行するための操作表示
    子のうちの少なくともいずれかを画面上に表示させるこ
    とを特徴とする設計支援方法。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の設計支援方法において、
    算出した電界強度分布と放電状態分布とを比較して当該
    シート状物搬送における画像品質の良否を推定すること
    を特徴とする設計支援方法。
  9. 【請求項9】 請求項2または請求項8記載の設計支援
    方法において、算出した電界強度分布または放電状態分
    布と予め設定した判断基準情報とを比較して当該シート
    状物搬送における画像品質の良否を推定することを特徴
    とする設計支援方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9記載の設計支
    援方法において、画像品質の良否推定結果を表示するこ
    とを特徴とする設計支援方法。
  11. 【請求項11】 請求項8、請求項9、または請求項1
    0記載の設計支援方法において、シート状物の種類およ
    びシート状物がその間を通過する構造物の種類に応じた
    特性情報を入力させ、入力された特性情報をもとに判断
    基準を求めることを特徴とする設計支援方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の設計支援方法におい
    て、さらに、雰囲気の温度および湿度または雰囲気の温
    度と湿度のどちらか一方を考慮して判断基準を求めるこ
    とを特徴とする設計支援方法。
  13. 【請求項13】 請求項2乃至請求項12のいずれか1
    項に記載の設計支援方法を実施するためのプログラムを
    記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
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CN112840390A (zh) * 2018-10-13 2021-05-25 埃洛韦奥有限公司 动态地接受用户输入的快速、高效的实时电磁系统仿真器

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