JP2006002428A - Reinforcing method of existing floor and base isolation method of existing building - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、最下階の床が土間コンクリートにより形成されている既存建物を対象として、その既存建物における土間コンクリートの既存床を補強するための補強工法、およびその既存建物全体を免震建物に改修するための免震化工法に関する。 The present invention is directed to an existing building in which the floor of the lowermost floor is formed of soil-concrete, a reinforcement method for reinforcing the existing floor of soil-concrete in the existing building, and the entire existing building as a seismic isolation building It relates to the seismic isolation method for repair.
老朽化した既存建物を補強し免震化するための工法として、たとえば特許文献1に示されるものが提案されている。これは煉瓦造や石造等の組積造による歴史的建造物を対象とするもので、既存基礎の周囲にコンクリートを増し打ちして緊張材により一体化せしめることで基礎を補強することを主眼とし、そのようにして補強した基礎を積層ゴム等の免震装置により支持することで既存建物全体を免震化するというものである。
ところで、過去に建造された建物では最下階(接地階)の床が構造スラブではなく単なる土間コンクリートにより形成されている場合も多く、特許文献1に示されるような工法で免震化する際にはそのような土間コンクリートの強度が問題となる場合が多いことから、そのような場合には土間コンクリートを解体して新たに構造スラブを施工して床面での水平剛性を確保することが従来一般的である。 By the way, in the building constructed in the past, the floor of the lowest floor (grounding floor) is often formed not by structural slab but by simple soil concrete. In such cases, the strength of such concrete is often a problem. In such cases, it is necessary to dismantle the concrete and construct a new structural slab to ensure horizontal rigidity on the floor. Conventionally common.
一方、既存建物を補強したり改修する場合には、その建物をそのまま使用しながら工事を行いたいという要請も多いが、上記のように既存の土間コンクリートを解体して新たに構造スラブを施工することでは当然に建物を使用しながらの工事は不可能であり、そのような要請には応じられないものであった。 On the other hand, when reinforcing or refurbishing an existing building, there are many requests to perform the construction while using the building as it is, but dismantling the existing soil concrete and constructing a new structural slab as described above Of course, construction using the building was impossible, and such a request could not be met.
上記事情に鑑み、本発明は既存建物を使用しながらでも既存床としての土間コンクリートを補強することのできる有効適切な補強工法、およびその既存建物を使用しながらでも免震化することのできる有効適切な免震化工法を提供することを目的としている。 In view of the above circumstances, the present invention is an effective and effective reinforcement method that can reinforce the soil concrete as an existing floor even while using an existing building, and an effective seismic isolation even while using the existing building. The purpose is to provide an appropriate seismic isolation method.
請求項1の発明は、既存建物の最下階に土間コンクリートにより形成されている既存床を補強するための補強工法であって、既存床である土間コンクリートの支持地盤を溝状に掘削し、その掘削溝に設置した支柱により根太を介して既存床を支持しつつ掘削溝を周囲に拡大しては支柱を周囲に増設していって既存床の下方に作業空間を確保し、その作業空間内での作業により既存床を下面側から支持する補強構造体を施工することを特徴とする。 The invention of claim 1 is a reinforcing method for reinforcing an existing floor formed of soil concrete on the lowest floor of an existing building, excavating a support ground of the soil concrete that is the existing floor into a groove shape, While supporting the existing floor via joists using the pillars installed in the excavation groove, the excavation groove is expanded to the surroundings, and the work space is secured below the existing floor by expanding the pillars around it. It is characterized by constructing a reinforcing structure that supports the existing floor from the lower surface side by working inside.
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の既存床の補強工法であって、作業空間内での作業により既存基礎の周囲に補強基礎を一体に設けて、その補強基礎に補強構造体を支持せしめることを特徴とする。
The invention according to
請求項3の発明は、請求項1または2記載の発明の既存床の補強工法であって、補強構造体としての構造スラブを既存基礎または補強基礎により支持してそれら基礎間に形成し、既存床を支持していた根太をその構造スラブ中に埋設して残置することを特徴とする。
The invention of
請求項4の発明は、請求項1または2記載の発明の既存床の補強工法であって、補強構造体としての梁を既存基礎または補強基礎により支持してそれら基礎間に架設し、既存床を支持していた根太をその梁により支持して残置することを特徴とする。
The invention of
請求項5の発明は、最下階の床が土間コンクリートにより形成されている既存建物を対象として免震建物に改修するための免震化工法であって、請求項1,2,3または4記載の発明の補強工法によって既存床を補強するとともに補強構造体によって最下階での水平剛性を確保し、作業空間での作業によって基礎の下方をさらに掘削してそこに免震装置を設置し、既存建物全体を免震装置により免震支持するとともに作業空間を免震ピットとして残置することを特徴とする。
The invention of
本発明の既存床の補強工法によれば、既存床としての土間コンクリートの支持地盤を掘削してその下方に作業空間を確保し、その作業空間内での作業によって既存床を下面側から支持する補強構造体を施工するので、既存床を解体撤去することなくそれを有効に補強してそのまま残置できるし、そのような工事を既存建物を使用しながら実施することが可能となる。その際、必要であれば作業空間での作業により既存基礎に対する補強も行うことができるから、基礎補強も建物を使用しながら行うことが可能である。 According to the reinforcement method of the existing floor of the present invention, excavating the supporting ground of soil concrete as the existing floor to secure a work space below it, and supporting the existing floor from the lower surface side by work in the work space Since the reinforced structure is constructed, the existing floor can be effectively reinforced and left without being dismantled, and such construction can be carried out while using the existing building. At that time, if necessary, it is possible to reinforce the existing foundation by working in the work space. Therefore, it is possible to reinforce the foundation while using the building.
また、土間コンクリートを支持する補強構造体として構造スラブを採用してそれを土間コンクリートの下面側に形成することにより、その構造スラブによって根太を介して土間コンクリートを支持して優れた補強効果が得られるし、根太をそのまま構造スラブ中に埋設して残置するので施工性にも優れる。あるいは、補強構造体として梁を採用し、その梁により根太を介して土間コンクリートを支持することによっても確実な補強効果が得られる。 Also, by adopting a structural slab as the reinforcing structure that supports the soil concrete and forming it on the lower surface side of the soil concrete, the structural slab supports the soil concrete through the joists and has an excellent reinforcing effect. In addition, the joist is buried in the structural slab as it is and left, so it is excellent in workability. Or a reliable reinforcement effect is acquired also by employ | adopting a beam as a reinforcement structure and supporting soil concrete via joist with the beam.
本発明の免震化工法によれば、上記の補強工法により既存建物を使用しながら既存床の下方にに設けた作業空間での作業により既存床を補強して最下階での水平剛性を確保でき、かつ同じく作業空間での作業によって免震装置を設置して建物全体を免震支持することにより、既存建物を使用しながらそれを免震化することができるし、作業空間を残置してそのまま免震ピットとして利用できるので合理的である。 According to the seismic isolation method of the present invention, the existing floor is reinforced by the work in the work space provided below the existing floor while using the existing building by the above-described reinforcement method, and the horizontal rigidity at the lowest floor is increased. In addition, by installing a seismic isolation device by working in the work space and supporting the entire building with seismic isolation, it can be isolated while using an existing building, leaving the work space It is reasonable because it can be used as it is as a seismic isolation pit.
本発明の補強工法の一実施形態を図1〜図4に示す。図1は補強対象である老朽化した煉瓦造の既存建物の最下階(地上1階)を示すものであって、この既存建物の既存基礎1は無筋コンクリート2上に煉瓦を積み上げた構造とされ、最下階の既存床3は支持地盤4上に土間コンクリートとして直接形成したものとなっている。本実施形態ではこの既存建物を使用しながら既存基礎1および既存床3を補強するべく、以下の工法を採用する。
One embodiment of the reinforcing method of the present invention is shown in FIGS. Fig. 1 shows the lowest floor (the first floor above ground) of an old brick building to be reinforced, and the existing foundation 1 of this existing building is a structure in which bricks are stacked on
まず、図2に示すように適宜位置に設けた開口部(図示せず)から既存基礎1の周囲を溝状に掘削して掘削溝5を形成する。その際、掘削溝5の形成によりその部分では既存床3(土間コンクリート)に対する支持力が失われるので、掘削溝5の溝幅は既存床3に悪影響が及ばない程度に制限し、それを越える場合には支柱6を設けてその支柱6により根太7を介して既存床3を支持する。
First, as shown in FIG. 2, an
図3に示すように、そのような支柱6を所定ピッチで設置していって既存床3を支持しながら掘削溝5を周囲に漸次拡大していくことにより、支持地盤4を掘削して既存床3全体の下方に作業空間8を確保し、以降はその作業空間8での作業により既存基礎1の補強と既存床3の補強を行う。
As shown in FIG. 3, the supporting
すなわち、図4に示すように既存基礎1の両側に鉄筋コンクリート造の補強基礎9を設け、それら補強基礎9と既存基礎1とを貫通するように緊張材10を設け、その緊張材10を緊張して定着することで補強基礎9を既存基礎1に緊結して一体化することにより既存基礎1を補強する。そのような既存基礎1に対する補強工法としては上述した特許文献1に示されている工法が好適に採用可能である。
That is, as shown in FIG. 4, a reinforcing
そして同じく図4に示しているように、補強基礎9の上部に鉄筋コンクリート造の構造スラブ11を一体に設けることにより、その構造スラブ11を既存床3の下面側に形成する。構造スラブ11は補強基礎9により支持されてそれら補強基礎9間に設けられることで既存床3を支持するための補強構造体として機能し、同時にこの既存建物の1階床面レベルにおける水平剛性を確保するためのものであり、そのような機能を発揮し得るように強度や版厚を設計すれば良い。なお、構造スラブ11の施工に際しては根太7はそのまま構造スラブ11内に埋め殺してしまって構造スラブ11に対して固定することにより、新設した構造スラブ11を既存床3の下面に密着させずとも根太7を介して既存床3を確実に支持することができる。支柱6は補強構造体の一部としてそのまま残置することでも良いが、後述するように免震化するような場合には後段で撤去すれば良い。
Then, similarly as shown in FIG. 4, the
上記の補強工法によれば、既存床3としての土間コンクリートの支持地盤4を掘削してそこに作業空間8を確保し、そこからの作業のみで既存床3に対する補強を行うことが可能であることから、従来のように土間コンクリートとしての既存床3を解体することなくそれをそのまま残置することが可能となり、したがって既存建物を使用しながらでも補強工事を支障なく実施することが可能となり、補強工事の工期短縮と工費削減を実現することが可能である。
According to the above-described reinforcement method, it is possible to excavate the supporting
なお、上記実施形態は既存床3を補強する補強構造体として構造スラブ11を採用したが、補強構造体としては構造スラブ11に代えて図5に示すような梁12、特に鉄骨梁を採用することでも良い。その場合、補強構造体としての梁12を補強基礎9に対してアンカー13により定着して補強基礎9間に架設し、その梁12によって根太7を介して既存床3を支持補強し、支柱6は撤去すれば良い。なお、この場合、梁12と根太7との間には必要に応じてクサビ14を介装して根太7のレベルを調節すれば良い。また、必要であれば梁12や根太7に対して耐火被覆を施せば良い。
In addition, although the said embodiment employ | adopted the
さらに、補強構造体として梁12を採用する場合、その梁12としては上記のように鉄骨梁を採用することが施工性の点で有利であるが、あるいは鉄骨梁に代えて鉄筋コンクリート造の梁(RC梁)を採用することも考えられる。その場合、図5に示した鉄骨梁に代えて単にRC梁のみを設けることでも良いが、あるいは図4に示したような鉄筋コンクリート造の構造スラブ11を設けたうえでその構造スラブ11と一体にRC梁を設ける(換言すれば、補強構造体として梁付きの構造スラブを採用する)ことも考えられる。
Furthermore, when the
以上で本発明の補強工法の実施形態を説明したが、次に本発明の免震化工法の実施形態を図6を参照して説明する。本実施形態の免震化工法は、上記の補強工法によって図1〜図5に示したように既存基礎1および既存床3に対して補強を行った後、同じく作業空間8での作業によって免震装置17を設置して既存建物全体を免震化するものである。
The embodiment of the reinforcing method of the present invention has been described above. Next, the embodiment of the seismic isolation method of the present invention will be described with reference to FIG. The seismic isolation method according to the present embodiment is relieved by the work in the
すなわち、図4(あるいは図5)に示した状態から、図6に示すように作業空間8をさらに掘削し、既存基礎1とその両側に設けた補強基礎9の底部にさらに補強基礎15を新設して一体化する。また、作業空間8の底部には基礎底盤16を新設し、その基礎底盤16と補強基礎15との間に積層ゴム等の免震装置17を設置する。補強基礎15や基礎底盤16の施工、免震装置17の設置に、上述した特許文献1に示されている工法が好適に採用可能である。
That is, from the state shown in FIG. 4 (or FIG. 5), the
このような免震化工法によれば、作業空間8での作業のみで既存床3や既存基礎1に対する補強を行ったうえで、補強後の各基礎の下部に免震装置17を順次設置していくことにより、既存建物を使用しながら免震化することが可能である。そして、その作業のために確保した作業空間8は、免震装置17の設置スペースかつその保守点検スペースとしての免震ピットとしてそのまま残置すれば良いから、極めて合理的にして有効である。
According to such a seismic isolation method, the existing
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものでは勿論なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変形、応用が可能であることは言うまでもない。 Of course, the present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications and applications can be made without departing from the scope of the present invention.
たとえば、上記各実施形態は老朽化した煉瓦造の建物を対象としたことから、既存床3としての土間コンクリートのみならず既存基礎1も併せて補強することとしたが、本発明は煉瓦造に限らず様々な構造の既存建物に対しても同様に適用可能であることは言うに及ばず、既存基礎1に対する補強を必要としない場合にはそれを省略して差し支えなく、少なくとも既存床3としての土間コンクリートのみを補強することで良い。すなわち、たとえば老朽化した既存建物を改修するに際して土間コンクリートに対する補強は必要であっても既存基礎は未だ充分に健全であるような場合、あるいは既存建物を免震化するに際して最下階の水平剛性を高める必要はあるが既存基礎自体は免震化に耐え得る強度を有しているような場合等には、既存基礎に対する補強は不要であるから、その場合には既存床に対する補強構造体(構造スラブや梁あるいはその双方)を既存基礎より支持する形態で設置することで充分である。
For example, since each of the above embodiments is intended for an old brick building, not only the soil concrete as the existing
1 既存基礎
2 無筋コンクリート
3 既存床(土間コンクリート)
4 支持地盤
5 掘削溝
6 支柱
7 根太
8 作業空間(免震ピット)
9 補強基礎
10 緊張材
11 構造スラブ(補強構造体)
12 梁(補強構造体)
13 アンカー
14 クサビ
15 補強基礎
16 基礎底盤
17 免震装置
1 Existing
4
9
12 Beam (Reinforcing structure)
13
Claims (5)
既存床である土間コンクリートの支持地盤を溝状に掘削し、その掘削溝に設置した支柱により根太を介して既存床を支持しつつ掘削溝を周囲に拡大しては支柱を周囲に増設していって既存床の下方に作業空間を確保し、その作業空間内での作業により既存床の下面側にそれを支持する補強構造体を施工することを特徴とする既存床の補強工法。 Reinforcement method to reinforce the existing floor formed of soil concrete on the lowest floor of an existing building,
Excavated concrete support ground, which is an existing floor, is excavated into a groove shape, and the existing floor is supported by joists using the struts installed in the excavated grooves, and the excavation grooves are expanded to the surroundings to increase the struts. Thus, a work space is secured under the existing floor, and a reinforcing structure for supporting the existing floor is constructed on the lower surface side of the existing floor by working in the work space.
作業空間内での作業により既存基礎の周囲に補強基礎を一体に設けて、その補強基礎に補強構造体を支持せしめることを特徴とする既存床の補強工法。 A method for reinforcing an existing floor according to claim 1,
A method for reinforcing an existing floor, characterized in that a reinforcing foundation is integrally provided around an existing foundation by working in a work space, and the reinforcing structure is supported by the reinforcing foundation.
補強構造体としての構造スラブを既存基礎または補強基礎により支持してそれら基礎間に形成し、既存床を支持していた根太をその構造スラブ中に埋設して残置することを特徴とする既存床の補強工法。 A method for reinforcing an existing floor according to claim 1 or 2,
An existing floor characterized in that a structural slab as a reinforcing structure is supported by an existing foundation or a reinforcing foundation and is formed between the foundations, and the joist supporting the existing floor is buried and left in the structural slab. Reinforcement construction method.
補強構造体としての梁を既存基礎または補強基礎により支持してそれら基礎間に架設し、既存床を支持していた根太をその梁により支持して残置することを特徴とする既存床の補強工法。 A method for reinforcing an existing floor according to claim 1 or 2,
A method for reinforcing an existing floor, characterized in that a beam as a reinforcing structure is supported by an existing foundation or a reinforcing foundation and is installed between the foundations, and the joists supporting the existing floor are supported by the beam and left. .
請求項1,2,3または4記載の補強工法によって土間コンクリートの既存床を補強するとともに補強構造体によって最下階での水平剛性を確保し、作業空間での作業によって基礎の下方をさらに掘削してそこに免震装置を設置し、既存建物全体を免震装置により免震支持するとともに作業空間を免震ピットとして残置することを特徴とする既存建物の免震化工法。 It is a seismic isolation method for renovating an existing building where the floor on the bottom floor is made of soil concrete,
Claims 1, 2, 3 or 4 reinforce the existing floor of the concrete between the concrete and secure the horizontal rigidity at the lowest floor by the reinforcing structure, and further excavate below the foundation by work in the work space The seismic isolation method for existing buildings is characterized by installing seismic isolation devices there, supporting the entire existing building with seismic isolation devices, and leaving the work space as seismic isolation pits.
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