JP2006001009A - ワーク取出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器壁の近傍のワークも取出し可能なワークの取出し装置。
【解決手段】 ハンド3は連結部材31を用いてロボットアーム先端10のマウント41に取り付けられる。把持手段35は回転支持部(枢軸)33、34に軸支され、伸縮手段32の伸縮動作により、第1、第2の姿勢(a)、(b)の切替が可能である。ハンド3の把持手段35の把持中心Cは、ハンド3の基部の中心軸線Dからオフセットしている。これにより、把持に際して、ワークの中心軸とハンドの基部の中心軸を一致させる必要がなくなり、ワークが容器内壁に近接していても、ハンド基部の中心を容器の内側にオフセットした姿勢をとることができる。撮像手段4を進退スライド可能にして、撮像時、把持時で進退位置を使い分ければ干渉防止上更に有利である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ロボットに取り付けられたハンドを利用してワークを取出すワーク取出し装置に関し、特に、容器内のワークの取出しに用いることができる把持手段を備えたワーク取出し装置に関する。
近年、ワークに対して作業を行なうロボットを知能化することで、ワーク供給・位置決め装置などの周辺機器を簡略化するケースが増加している。例えば容器内やパレット上にバラ積みされたワークの取出しを行なう作業は、アーム先端にハンドを取り付けたロボットの適用が考えられる代表的なアプリケーションの1つであるが、バラ積みされた個々のワークは位置決めされていないため、視覚センサにより各ワークの位置・姿勢を検出し、その結果に基づいてロボットの作業位置・姿勢を定め、ハンドによるワークを実行することが必要になる。
バラ積みされたワークが容器内に収容されている場合、ワーク取り出しの際にロボットアームやハンドがその容器と干渉しないようにすることが求められるが、通常のハンドでは、この要求により、取出し可能なワークに制約が生じる。即ち、容器と干渉の心配をせずに取り出せるワークは、容器内壁から十分に離れており、且つ、容器内壁側に傾いていないなどの限定条件を満たすものに限られ、容器内のワークをあますところなく取り出すことが容易ではなかった。
このような干渉を回避する対策に関する提案としては、例えば下記特許文献1(干渉回避装置)がある。この特許文献1には、容器とロボットアーム及びハンドとの干渉を回避するために、干渉領域を予め設定しておき、同干渉領域へロボットが進入しないようにロボットアームの姿勢や手首回転姿勢を能動的に変更する技術が示されている。しかしながら、このような従来技術では、ロボットアームやハンドと容器との干渉は回避できるものの、取り出そうとするワークが、容器内面の近くに位置している場合や容器の内壁側に傾いている場合、あるいは、取り出そうとするワークの周囲に他のワークが高く積まれている場合には、いずれもそのワークの取出しができない。
特開2002−331480号公報
そこで、本発明の目的は、特に、容器内のワークを取出す際に、取出し可能なワークの条件を大幅に緩和することができるワーク取出し装置を提供することにある。
本発明は、「ロボットと、該ロボットのロボットアーム先端に取付けられ、ワークを把持するための把持手段を有するハンドとを備えたワーク取出し装置」を適用対象とするものであり、同装置において、「前記把持手段は、その把持中心が前記ハンドの基部の中心軸線からオフセットしており、前記把持手段が向いている把持方向と前記ロボットアーム先端の回転軸の軸線方向との成す角度が0度でない所定の角度となるように構成されている」という要件を課すことで、上記課題を解決したものである。
これにより、ハンドの基部の中心を容器内壁に近接させることなく、容器内壁に近接したワークを把持することが可能になる。このオフセットがない場合は、ワークの中心軸とハンドの基部の中心軸を一致せさることが必要となり、ワークの中心と容器内壁との距離がハンドの干渉半径寸法を上回るという条件が満たされなければ、ハンドと容器内壁との干渉なしでそのワークを把持することができなかったものであり、本発明によればこのような事態が回避可能である。
ここで、視覚センサを更に設け、同視覚センサによりワーク同士の重なり状態を検出し、その結果に基いて、ワークの被把持位置を変更するようにしても良い。視覚センサの使用は、特に、取り出すワークの一部が周囲ワークと重なっている際に有効である。即ち、視覚センサを用いて、把持可能な部位を特定し、その部位を把持することで、周囲ワークと一部が重なっているワークも周囲ワークに干渉することなく把持することができる。
また、視覚センサを設けてその撮像手段を用いて撮像を行なう際には、視覚センサの撮像手段をロボットアーム先端に対して離隔する方向及び接近する方向に移動するスライダ機構を介して取付け、撮像時にはロボットアーム先端から離隔する方向に移動させ、ワーク把持時にはロボットアーム先端に接近する方向に移動させるようにすることで、干渉の危険性を低減させることができる。
即ち、取り出そうとするワークより周囲ワークが高く積まれている際には、視覚センサで取り出そうとするワークを精度良く撮像するために同ワークに近づく必要があり、この時に、周囲に高く積み上がったワークとハンドの干渉の危険性が高まるが、視覚センサの撮像手段を上記のようなスライダ機構を介して取付け、撮像時にはロボットアーム先端から離隔する方向に移動させることで、撮像時の干渉を防止できる。また、把持時には逆方向に退避させることで、撮像手段が把持の邪魔になることも避けられる。
このように、本発明に係るワーク取出し装置によれば、容器内壁に近接したワークが把持できるようになる。また、ハンドや視覚センサと他のワークや容器などとの干渉を防止しつつ、ワークを取り出すことが可能となる。そのため、取り出し作業の効率が向上し、経済的である。また、ハンドや視覚センサと容器や他のワークとの干渉のために取り出しうるワークが限定される問題も解決できるので、ハンド、視覚センサ、ワーク等の破損も防止できる。
更には、干渉時には撮像手段の位置・姿勢のずれが起る可能性があり、その場合には作業を中断して再キャリブレーションを行わねばならなくなるが、そのような事態も避けられる。
以下、本発明のワーク取出し装置に関する実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。先ず図1は、実施形態に係るワーク取出し装置の全体構成を示している。符号1は例えば垂直多関節ロボット(以下、単に「ロボット」という)で、ケーブル6によってロボット制御装置2に接続され、同ロボット制御装置2によってその動作が制御される。ロボット1のアーム先端には、ハンド3及び3次元視覚センサ(撮像手段を含むセンサヘッド;以下、撮像手段で代表させる)4が取付けられている。ハンド3は、後述する把持機構(ワーク把持手段)を有しており、その制御はロボット制御装置2によって行なわれる。なお、ハンド3の制御のための信号及び電力の供給は、ロボット制御装置2との間の接続するケーブル8によって行なわれる。
3次元視覚センサは、例えばスリット光あるいはスポット光などのいわゆるパターン光を投射する投光器と反射光を検出するビデオカメラ(撮像手段)を組み合わせた周知のものが使用可能である。CCDビデオカメラは通常撮影(投光なし)で2次元画像を得るためにも使用され得る。
3次元視覚センサの撮像手段(センサヘッド)4は、ケーブル9によって視覚センサ用の制御処理装置5に接続されている。制御処理装置5は、3次元視覚センサによるセンシング動作(投光、撮像など)を制御するとともに、センシング(通常撮影を含む)で得られた光検出信号(ビデオ映像信号)を処理し、後述する態様で、ロボット制御装置2に所要の情報をLANネットワーク7を介して送るためのハードウェアとソフトウェアを備えたもので、例えばパーソナルコンピュータを用いることができる。
本例において、ロボット1のハンド3によって取り出されるワークは、ロボット1の近くに置かれたカゴ状の容器11内にバラ積み状態で収容されている多数のワーク13である。容器11は例えば、内壁12で規定される矩形の開口を持つものを使用するが、一般には形状に特に制限はない。
次に、ハンド3の構造と機能について、図2を参照して説明する。図2(a)、(b)に示すように、ハンド3は連結部材31を用いてロボットアーム先端10のマウント41に取り付けられている。連結部材31には、例えば空圧シリンダなどで駆動される伸縮手段32を備えた伸縮機構が平行に配設され、ワークを把持する動作を行なう把持手段(ハンド本体部)35が、連結部材31及び伸縮手段32の先端付近に設けられた回転支持部(枢軸)33、34に軸支されている。
把持手段35としては、複数の爪の開閉により対象物を把持するチャック形式のものや、真空圧を利用した吸着パットによる形式のもの、電磁磁石により磁力で対象物を吸着する形式のものなどがあり、いずれを用いるかは、把持対象ワークの形状、材質、重さ等の条件に応じて設計的に選択される。ここでは、一例として開閉部材35a、35bを用いたものを使用する。なお、いずれを用いるにしても、把持のための指令(例えば閉塞指令/開放指令、サクション指令/サクション停止指令など)、給電等は、ロボット制御装置2から送られる。
さて、このような把持手段35は、伸縮手段32に伸縮動作を行なわせることで、連結部材31との回転支持部33を支点にして回転し、姿勢を変えることができる。伸縮手段32の伸縮位置は予め複数設定されており、ロボット制御装置2から指令によって切り替え可能となっている。そして、これら伸縮位置には、把持手段35に、図2(a)に示した第1の姿勢と、図2(b)に示した第2の姿勢をとらせる伸縮位置が含まれている。
ここで、第1の姿勢は、把持手段35の把持方向Aとロボットアーム先端10の回転軸の軸線方向Bとのなす角度が0度でない所定の角度となるように構成されている。以下、この方向AB間のなす角度を便宜上、「把持角度」という。また、この第1の姿勢(a)に対応する把持角度を「第1の把持角度」という。同様に、第2の姿勢(b)に対応する把持角度を「第2の把持角度」と言うことにする。
典型的には、第1の把持角度は0度を上回り(例えば10度以上)、且つ、45度以下とされる。このような設定は、取り出そうとするワークが容器11の内壁12側に傾いている場合に備えるという意味がある。これを図3を参照図に加えて説明する。
図3に示すように、取り出そうとするワーク13aが容器11の内壁12側に傾いている場合、第1の把持角度を0度を実質的に上回るように設定することで、干渉を避けながらワーク13aを把持して取り出すことができる。一方、もしも第1の把持角度が0度であった場合、ワーク13aの正面に立てた法線方向とロボットアーム先端の回転軸の軸線方向が一致することになり、この法線方向のラインに近接して容器11の内壁12などが存在すると、ハンド3やロボットアームの一部が容器11と干渉するおそれが大きくなる。但し、ワーク13aの傾きが小さければ、第1の把持角度は0度でも干渉は起こり難い。
次に、図2(b)に示した第2の姿勢は、把持角度(把持手段35の把持方向とロボットアーム先端10の回転軸の軸線方向とのなす角)がおよそ90度となるように設定されている。このように第2の姿勢を設定することで、取り出そうとするワークの近傍空間の内、他のワークで占有されていない方向からハンド3の把持手段35を同ワークに接近し、近傍のワークとの干渉を避けながらワーク把持を行なうことが可能になる。
また、視覚センサでワークの位置や姿勢を知るために撮像を行なう際には、視覚センサの撮像手段4をワークに近づける必要があるが、把持手段35を第2の姿勢に切り替えることで、ワーク群との干渉を回避することができる。更に、図2(a)に示したように、ハンド3の把持手段35の把持中心Cは、ハンド3の基部の中心軸線Dからオフセットして構成されている。これにより、把持に際して、ワークの中心軸とハンドの基部の中心軸を一致させる必要がないため、ワークが容器内壁に近接している場合も、ハンド基部の中心を容器の内側にオフセットした姿勢をとることができる。この様子を図4に示した。図4において、符号13bが把持手段35で取り出そうとしているワークであり、容器の内壁12に近接した位置にある。
さて、図3に示した構造のハンド3では、撮像手段(投光器を含む場合あり)4は、ロボットアーム先端10のマウント41に固定的に装着されている。即ち、の把持手段35と撮像手段(投光器を含む場合あり)4の位置関係は、把持手段35の姿勢変化を別にすれば、不変である。そのため、撮像のために撮像手段4をワークに近付ければ自動的にハンド3もワークに近付き、把持の把持手段35をワークに近付ければ撮像手段4も自動的にワークに近付くことになる。一般に、撮像時には把持手段接近の要はなく、把持時には撮像手段接近の要はない訳であり、いずれの場合も周囲のワーク等との干渉の危険性を増す要因になるだけである。
そこで、本実施形態では、上述のハンド構造に加え、撮像手段をハンド先端側と根元側の間で移動可能にするスライド機構を設けることを併せて提案する。図5にそのようなスライド機構を有するハンド構造の一例を示した。同図に示したハンド構造においては、視覚センサの撮像手段4は、ロボットアーム先端10のマウント41に固定的に装着されるのではなく、ロボットアーム先端10の回転軸の軸線方向と平行に撮像手段4を移動させるためのスライダ機構42を介して取り付けられている。
符号43は、撮像手段4のキャリアで、このキャリア43がスライダ機構42上で動くことで撮像手段4が移動するようになっている。図示は省略したが、スライダ機構42はロボット制御装置2に接続されており、ロボット制御装置2からの指令によって、キャリア43乃至撮像手段4の位置(スライド位置)が制御されるようになっている。
これにより、撮像のために対象ワークに近づく必要がある時には、撮像手段4を対象ワークに最も接近した位置までスライドさせることで、ハンド3の接近は最小限にとどめることが可能になる。これにより、撮像のための接近時に、ハンド3が周囲のワーク等と干渉を起こす可能性を低減することができる。同様に、把持のために対象ワークに近づく必要がある時には、撮像手段4を対象ワークから最も遠い位置まで退避させることで、撮像手段4の接近は最小限にとどめることが可能になる。これにより、把持のための接近時にも、撮像手段4が周囲のワーク等と干渉を起こす可能性を低減することができる。
この干渉回避法は、図6に示すように、撮像あるいは把持を行なおうとするワーク13cが、周りのワーク群よりも奥まった(沈み込んだ)位置にある時に特に有効である。図6において、実線で示した撮像手段4の位置は「ワーク13cの撮像を行なう時のスライド位置」の例を示し、破線で示した撮像手段4の位置は「ワーク13cの把持を行なう時のスライド位置」の例を示している。
以上の構成及び機能を備えたワーク取出し装置を用いて、容器11内のワーク13を1個づつ取り出す作業が実行される。実際にハンド3の把持手段35を用いてワーク13を把持する作業に移るまでの手順の大筋は、例えば下記のようになる。
(1)ロボット1を第1の撮像位置に移動させる。ここで、第1の撮像位置は、視覚センサの撮像手段(ビデオカメラ)4を用いて、ワーク13の分布領域(容器11の内壁12の内側領域)を多少の余裕をもって収めるに適したロボット位置であり、ロボット制御装置2に予め教示しておくものとする。
(2)第1の撮像位置で、撮像手段4を用いて、ワーク13の分布領域(容器11の内壁12の内側領域)を収めた画像を取得する。
(3)制御処理装置5を用いて、個々のワーク13の検出を試みる。個々のワークの検出手法については種々知られているが、ここでは、ワークの2次元画像を予め制御処理装置5に教示しておき、マッチング法により、1個以上のワーク13を見つけ出し3次元計測を行なうことで検出可能である。
(4)検出されたワークの中から、適当なルールに従って、「今回取り出そうとするワーク」を選定する。選定の手法には種々あり、いずれを用いるかは設計的に選択される。例えば、最も高い位置に存在するワークを優先的に選ぶルールがある。検出された各ワークの高さは、例えば各ワークに対してスリット光投射を順次行い、3次元計測を行なうことで検出可能である。また、容器11の中心に近いワークを優先するルールもある。
(5)今回取り出そうとするワーク及びその周辺の状況について詳しい情報を得るための第2の撮像位置を定める。この第2の撮像位置は、例えば予めロボット制御装置2に教示した位置(3次元位置)を今回取り出そうとするワークの2次元位置情報(第1の撮像位置での撮像で得られる)に基づいて補正したものとしても良い(高さは教示した通りとする)。あるいは、上記(4)で各ワークに対してスリット光を投射して得た3次元計測データの内、今回取り出そうとするワークの3次元位置データを用いて第2の撮像位置を定めても良い。
(6)把持手段35に第2の姿勢をとらせ、コンパクトにたたむことで、ワーク群とハンド3との干渉を回避する。なお、上記(3)における撮像についても、第2の姿勢を採用しても良い。
(7)図5に示したハンドを用いる場合には、撮像手段4をロボットアーム先端から離隔する方向、すなわち最もワーク側の位置までスライドさせる。なお、この場合、上記(5)において、第2の撮像位置は、このスライド位置を考慮に入れて決定されるものとする。また、図2(a)、(b)に示したハンドを用いる場合には、この(7)のステップは当然省かれる。
(8)ロボット1を第2の撮像位置に移動させる。ここで、前述したように、もしも取り出そうとするワークが周りのワークよりも沈み込んでいても、図5に示したハンドを用い撮像手段4をロボットアーム先端から離隔する方向、すなわち最もワーク側の位置までスライドさせていれば、干渉の可能性を大幅に低減できる。
(9)制御処理装置5を用いて、取り出そうとするワークとその周辺近傍の2次元画像を取得する。また、投光器によるスリット光投射等により、同ワークとその周辺近傍の3次元計測を実行する。
(10)その結果を制御処理装置5内で分析し、取り出そうとするワークとその周辺近傍の状況について判断し、状況にマッチした把持モードを決定する。この状況判断は、想定される状況を網羅するように分類分けされた諸ケースのいずれに属するかを判定するという形で行われる。図7には、それら諸ケースと判断プロセスの要点(フローチャート)、及び、判断結果に応じて選択される把持スタイルを例示した。なお、ここではワーク形状の例として、円形リング状のもの(例えば車両用のタイヤ)を想定した。
先ず、取り出そうとするワークが立っているか否か判断する(ステップS1)。ステップS1における「はい」/「いいえ」の判断を行なうために、撮像手段4で予め複数種類の方向からワークを撮像しておき、これに基づいて制御処理装置5内で教示画像モデルを用意しておく。そして、第2の撮像位置で取得したワーク画像と教示画像モデル(複数)とを照合し、最も照合度の高い教示画像モデルを選択し、ワークが立っていないか、あるいは立っているかを判断する。
ステップS1での判断が「いいえ」であれば、取り出そうとするワークについて、他のワークとの重なりの有無を判定する(ステップS2)。この判断は、円形リング状のワークである場合、例えば、取り出そうとするワークについて楕円円弧輪郭が他の楕円円弧輪郭で切断されていれば「はい」、そうでなければ「いいえ」とすれば良い。
ステップS2での判断が「いいえ」であれば、取り出そうとするワークは符号21で示したように、他のワークとの重なりなく寝た状態にあると判定する。この状況にマッチした把持モードとして、ここでは「中掴み」を選択する(ステップS3)。「中掴み」は、把持手段35の開閉部材35a、35bを開くことでワーク21の内側からワーク21を把持する把持モードである。即ち、この「中掴み」のモードでは、ワーク21の内輪の側面を接触面として、把持手段35をワーク21の上方から近づけた後、開閉部材35a、35bを開いてワークを把持する。
ステップS2での判断が「はい」であれば、取り出そうとするワークは符号22で示したように、他のワーク23との重なりがあり、一部が他のワーク23で覆われている状態と判定する。この状況にマッチした把持モードとして、ここでは「外掴み」を選択する(ステップS4)。ここで「外掴み」は、開閉部材35a、35b(図2(a)参照)を閉じることで、他のワーク23で覆われていない側の円弧状部分を両側から挟んで把持するモードである。
即ち、他のワーク23と重なりがある場合は、ワーク22の内輪と外輪の側面を接触面として、把持手段35をワークの上方から近づけた後、開閉部材35a、35bを閉じてワーク22を把持する。
一方、ステップS1での判断が「はい」であれば、取り出そうとするワークの両側に空き領域があるか否かを判定する(ステップS5)。この判断は、円形リング状のワークである場合、例えば、取り出そうとするワーク24の両側について、取り出そうとするワークと同程度の高さでの細い帯状部分の輪郭(他の立ったワーク)が検出されなければ「両側に空きあり」(ワーク24)、一方の側で他の立ったワーク26が検出されれば「片側空き」(ワーク25)、両方の側で他の立ったワーク27、29が検出されれば「空きなし」(ワーク28)とすれば良い。
そして、これら各状況に対応して選択される把持モードは、順に、「上掴み」(ステップS6)、「横掴み」(ステップS7)、及び、「把持不能」(ステップS8)である。
「上掴み」(ステップS6)、「横掴み」(ステップS7)は、いわゆる「縦取り」の範疇に属する。「上掴み」では、ワークの厚み方向の両面を接触面として、把持手段35をワーク24の上方から近づけた後、開閉部材35a、35bを閉じることでワークを把持する。
ワーク25の片側のみに空間がある場合の「横掴み」では、ワーク25の内輪と外輪の側面を接触面として、把持手段35をワーク25の側方の空き空間がある方向からワーク25に近づけた後、開閉部材35a、35bを閉じることでワーク25を把持する。
「把持不能」(ステップS8)と判断された場合は、今回取り出すワークを変更するために、上述の(4)における適用ルールで次善とされるワークを定め、上述の(5)以下のプロセスを繰り返す。以下、ステップS3、S4、S6、S7のいずれかに到達するまで、同様のプロセスを繰り返す。万一、上述の(3)で検出された全ワークについて、ステップS8へ至ったら、アラームを出力してシステムを停止させる。但し、このような事態は、めったに起らない筈である。
なお、一旦、「把持不能」のワークが発生しても、上記のように、他のワークを先に取り出していけば、いずれ把持不能であったワークの片側に空間が発生する可能性は一般に極めて高いと考えられる。
(11)決定された把持モードに応じて把持手段35の姿勢を選択する。上方からワークに近づく場合は、把持手段35を第1の姿勢とする(横掴み以外のケース)。また、側方からワークに近づく場合は、把持手段35を第2の姿勢とする(横掴みのケース)。
(12)図5に示したハンドを用いる場合には、撮像手段4をロボットアーム先端に接近する方向、すなわち最もワークから離れた位置までスライド(退避)させる。図2(a)、(b)に示したハンドを用いる場合には、この(12)のステップは当然省かれる。
(13)取り出そうとするワークの位置・姿勢及び決定された把持モードに基づいて、把持作業を行なうための作業位置(ロボット位置)を定める。また、必要に応じてその手前のアプローチ点(1つ以上)を定める。
(14)定められた作業位置へロボット1を移動させ、決定された把持モードに従って、上述の態様で、把持を実行する。アプローチ点を定めた場合はそれを経由して、作業位置へロボット1を移動させ把持を実行する。なお、把持されワークは指定された場所へ運ばれ、把持手段35による拘束を解いてワークを解放する。
(15)上記(1)へ戻り、以下、上記(3)でワークが検出されなくなるまでプロセスのサイクルを繰り返す。
以上、代表的な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、視覚センサの撮像手段は必ずしもロボットアームに取り付ける必要はなく、撮像手段を容器上方に固定的に設けるようにしても良い。また、容器としてトレイやパレットなど壁面の高さの低いものを用いるケース、あるいは、壁面のない載置板、テーブル、床面上などにワークをバラ積みしたケースにおいても、本発明が適用可能であることは言うまでもない。
ハンドの把持手段の姿勢を変更する伸縮手段については、実施形態に挙げた空圧シリンダのほかにも、電動機を駆動源とした伸縮機構であっても良い。更には、伸縮機構に替えて、把持手段の姿勢を変更するために、電動機を駆動源とした回転機構を連結部材端に設けることで把持手段を直接回転させる機構を用いても良い。
本発明の実施形態に係るワーク取出し装置の全体構成を示した図である。 本発明の実施形態で採用されるハンドの概略構造を説明する図で、(a)はハンドの把持機構に第1の姿勢をとらせた状態、(b)は同把持機構に第2の姿勢をとらせた状態を表わしている。 ワークが容器内壁側に傾いている場合のハンドの把持姿勢を示す図である。 ワークが容器内壁に近接している場合のハンドの把持姿勢を示す図である。 視覚センサの撮像手段を移動可能にしたハンドの概略を示した図である。 図5に示したハンドを用いて、周囲のワークよりも沈んだ位置にあるワークの撮像/把持を行なう際に、周囲ワークとの干渉を回避する手法について説明する図である。 実施形態において、撮像・3次元視覚計測の結果に基づいて、把持方法を選択する手順について説明するフローチャート及びワーク側の状況との対応関係を例示した図である。
符号の説明
1 ロボット
2 ロボット制御装置
3 ハンド
4 3次元視覚センサ(撮像手段)
5 パーソナルコンピュータ(視覚センサ用の制御処理装置)
6 ケーブル(ロボット制御装置・ロボット間)
7 LANネットワーク
8 ケーブル(ロボットコントローラ・ハンド間)
9 ケーブル(カメラ・パーソナルコンピュータ間)
10 ロボットアーム先端
11 容器
12 容器の内壁
13、13a、13b、13c、21〜29 ワーク
31 連結部材
32 伸縮手段
33、34 回転支持部(枢軸)
35 把持手段
41 マウント
A 把持手段の把持方向
B ロボットアーム先端の回転軸の軸線方向
C 把持手段の把持中心
D ハンドの基部の中心軸線

Claims (3)

  1. ロボットと、該ロボットのロボットアーム先端に取付けられ、ワークを把持するための把持手段を有するハンドとを備えたワーク取出し装置において、
    前記把持手段は、その把持中心が前記ハンドの基部の中心軸線からオフセットしており、
    前記把持手段が向いている把持方向と前記ロボットアーム先端の回転軸の軸線方向との成す角度が0度でない所定の角度となるように構成されている、ワーク取出し装置。
  2. 視覚センサを更に備え、
    該視覚センサによりワーク同士の重なり状態を検出し、
    その結果に基いて、ワークの被把持位置を変更することを特徴とする、請求項1に記載のワーク取出し装置。
  3. 視覚センサを更に備え、
    該視覚センサの撮像手段が、前記ロボットアーム先端に対して離隔する方向及び接近する方向に移動するスライダ機構を介して取付けられ、撮像時には前記ロボットアーム先端から離隔する方向に移動し、ワーク把持時には前記ロボットアーム先端に接近する方向に移動することを特徴とする、請求項1に記載のワーク取出し装置。
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