JP2006000665A - アミューズメントパークアトラクション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この乗り物車両は移動自在なシャーシと、乗客着席エリアを有する本体とを含む。コンピュータ制御されたアクチュエータを含む運動装置は、アミューズメントパークアトラクション内の通路に沿って車両が移動する際、シャーシの運動と独立した複数の軸に沿って本体に運動を与える。車両が通路に沿って走行する際、本体の関節運動および車両の適当なステアリング運動は、運動装置と協働して明確な運動パターンのシーケンスを車両が実行できるようにする。運動パターンの実行により、実際に生じている車両の運動の乗客の感覚のみならず、実際には生じていないリアルな乗り物車両の体験の感覚も高める。
【選択図】図1
Description
テーマの決められた乗り物車両の欠点は、車両がアトラクション内の1つの決められた通路しか通らないということである。この結果、乗り物体験には汎用性がほとんどまたは全くない。入場者はそのつど、同じ乗り物体験しかできないので、そのアトラクションに再び乗ろうという意欲はほとんど起きない。あるテーマが設けられた乗り物車両は、固定された通路に沿って限られた範囲内で、乗り物車両を操縦し、速度を制御することにより、乗客が乗り物車両の横方向の走行を指示できるように、相互対話的に小さなことを行うことにより更に機能を高めている。しかしながら、テーマの設けられた乗り物体験を実質的には変更することはできない。車両の通路を変えるか、または乗り物のシーンを交換するかのいずれかにより、乗り物体験を変えるための時間と費用は、通常不可能なほど大きくなる。
従って、車両自体が実際のアトラクションを物理的に移動する際に、車両内の乗客が体験する車両の運動および走行の感覚を高めるようなアミューズメント用乗り物車両が望まれている。更に、乗り物を体験するたびに運動シーケンスを変えることができ、よって、繰り返される各乗り物体験を容易にし、かつ豊富にするアミューズメント乗り物車両も望まれている。更に、乗り物車両を利用できるアトラクションのタイプの汎用性を更に高めるよう、異なるアトラクション環境内で使用できるアミューズメント乗り物車両も望まれている。本発明は、これらのニーズおよびそれ以外のニーズを満たし、関連する別の利点を提供するものである。
アトラクション全体での乗り物車両の運動は、電子制御システムによって制御され、この電子制御システムは、乗り物プログラムを発生し、これを利用して車両の運動を乗客が実際にアトラクション内で見ているものに同期させる。従って、この電子制御システムはシャーシに対する本体の運動および三次元物体、例えば車両の外部のシーン、ショーセットおよびアトラクション内のその他の小道具の動作に対するシャーシの運動を制御し、調和させる。更に、乗り物車両は広範なレンジの異なるアトラクションまたは効果に対して適合できるようプログラム可能である。
電子制御システムは上記のようにアミューズメントアトラクション内で運行される複数の乗り物車両のみならず、アトラクション内の移動ショーセットも制御できる。この点に関し、中央コントローラは複数のプログラムを有するコンピュータシステムを含むことができ、各プログラムは移動ショーセットの動きを定める。コンピュータシステムは種々の乗り物体験のうちのどれを利用するかを決定し、これに応答して、接近中の乗り物車両中の乗り物プログラムを実行するので、乗り物車両の動きと移動ショーセットとを完全に同期できる。乗り物車両および通路のいずれかに、通路に沿った乗り物車両の位置を検出する位置センサが取り付けられており、この検出された位置はこれら運動を同期化するのに使用される。更に、各乗り物車両は常駐型コンピュータを有することができ、このコンピュータは常駐位置センサからのデータを取り込み、検出された位置によってインデックスされたデータを検索するよう、メモリにアクセスし、その検索されたデータを使用して車両動作とショーセットの運動とを同期化する。
各乗り物車両の運動装置は、多数の軸に沿って本体に運動を与えるための多数のアクチュエータを有する。多数のアクチュエータは多数の自由度で本体の運動を行わせることができる。例えば3つのアクチュエータを用いると、本体運動は自由度3まで可能である。すなわちピッチング、ローリングおよび上下動が可能であり、これらは運動は単独または組み合わせて行うことができる。
運動装置の別の実施例は、利用できる運動のバラエティを増すため更にアクチュエータを有することができる。例えば物理的な運動の全組み合わせ、すなわちローリング、ピッチング、ヨーイング、上下動、サージングおよびスリップ運動は、6つ程度の少ないアクチュエータで達成できる。
ある実施例では、運動アクチュエータのアクチュエータは液圧アクチュエータである。1つ以上の高圧アキュムレータは、これら液圧アクチュエータに動力を供給するよう、加圧された液圧流体の状態をしたエネルギーを蓄積する。アクチュエータに利用された流体はリザーバへ戻される。電気的に駆動される液圧動力ユニットは、リザーバからアキュムレータに連続的にチャージを行う。
液圧アクチュエータを用いる場合、これら液圧アクチュエータの制御は液圧サーボバルブを選択的に作動する車両制御システムによって行われる。各液圧アクチュエータ上の位置センサは、制御システムのためのフィードバック信号を発生し、液圧アクチュエータの正確な制御およびそれに対応する本体の運動を可能にする。車両制御システムは、安全性を増すため運動装置の応答をモニタできる。
ダイナミック乗り物車両の本体自体は、所望の外観をとることができ、選択した環境にテーマを合わせることができる。例えば本体は運搬車両、例えば全地形型車両、ジープ、乗用車、トラック等に似せて構成できるし、また動物その他の物体の形状に似せて構成できる。本体は少なくとも1人の乗客を運ぶようになっている構造を含むことができると解される。
ある実施例では、ダイナミック乗り物車両上の車両を駆動するモータとして、液圧推進モータを使用できる。更にこの推進モータはシャーシの減速中にアキュムレータを再チャージするポンプとして作動できる。100%のダイナミックブレーキトルクを発生するのに、この液圧推進モータを使用することもできる。
アミューズメントパークアトラクション内でのシャーシの運動は、通路によって決定される。この通路はあらかじめ決定してもよいし、任意にすることもできる。あらかじめ決めた通路はワイヤガイド、トラック(例えばレール)または道路のようなチャンネルを含むことができる。これとは異なりこの通路は一組のナビゲーション命令の組を含むことができる。かかる通路は、あらかじめ決定してもよいし、任意でも、またはそれらの組み合わせでもよい。
本発明のある実施例では、ダイナミック乗り物車両は、前方および後方フォロワーによってチャンネルに沿ってガイドされる。これらフォロワーは地下レールに沿って転がり移動する前方および後方ボキーにそれぞれ接続されている。前方フォロワーは前方ボキーを前方ステアリング機構にリンクし、前方ステアリング機構は一対の前輪がチャンネルに従うようにさせる。後方フォロワーは通路に沿う所定の包絡線内でボキーに対してダイナミック乗り物車両を横方向に移動できるようになっている。ダイナミック乗り物車両が包絡線を越える場合、横方向のエネルギー吸収システムが横方向の移動を制限し、横方向の負荷を吸収し、所定の条件でダイナミック乗り物車両の作動を完全に不能にする。この結果、ダイナミック乗り物車両内の乗客は、ダイナミック乗り物車両の危険な加速、押し出しまたは他の乱暴な運動を受けなくなる。これにより乗客の安全性が保証できる。
車載オーディオはコントローラによって発生されたキューで記録サウンドを再生するよう作動できる。これとは異なり、車載オーディオはコントローラが供給するパラメータを使って音を発生するシンセサイザーを含むことができる。従って、例えば車両のトランスミッションからのギア鳴り音を、テーマの決められた車両の速度に比例したピッチにすることができる。ステレオ音楽やモノラルサウンド効果を与えることもできる。
ダイナミック乗り物車両は、実際の車両の運動の感覚を高めるための運動パターンのシーケンスを実行するだけでなく、シミュレートされた車両体験も実行できる。すなわちダイナミック乗り物車両は、ダイナミック乗り物車両の実際の運動を特に高めたり、減少したりできる。例えば、ダイナミック乗り物車両がコーナーを転回する場合、シャーシから本体を外側にローリングさせ、速度およびコーナーの鋭さに対する乗客の感覚を誇張し、高めることができる。これとは異なり、コーナー転回中、シャーシから内側に本体をローリングさせ、速度およびコーナーの鋭さに対する乗客の感覚を減少することもできる。実際にはこれら外側および内側へのローリング運動は所望する運動の感覚を発生する、ローリング軸を中心とする本体の回転運動である。ステアリング機構を加えこれをシャーシの駆動装置と協働させることにより、乗客に与えられる運動感覚を更に高めることができる。更に運動装置により実行される運動のシーケンス、ステアリング機構およびシャーシ駆動装置は記憶されたシーケンスの情報に基づくコントーラによって制御できる。
ダイナミック乗り物車両の重要な特徴は、異なるシーケンスの運動パターンを与えるよう再プログラムする汎用性および能力にある。従ってアミューズメントパークアトラクションでは1つ以上のダイナミック乗り物車両を他のダイナミック乗り物車両と異なるようにプログラムできる。このように異なったプログラムが組み込まれたダイナミック乗り物車両を使用することにより、乗客が異なったプログラムが組み込まれたダイナミック乗り物車両に乗るたびに、同じ通路に沿って異なる乗り物体験または乗り物プロフィルを乗客に与えることができる。更に、異なる乗り物体験を与えるよう、アトラクションの一部を変更したい場合、このダイナミック乗り物車両はプログラム可能となっているので、比較的短時間で再プログラムでき、よってかかる変更を行う際のアトラクションの停止時間を最小にできる。
後により詳細に説明するように、このアトラクションはアトラクション内の通路18に従う複数の乗物車両10を制御する電子制御システムを含む。この電子制御システムは、シャーシ12に対し車体22を間接式に連結すると共に、通路18に対するシャーシの運動を制御するように運動装置24を制御する。このように、乗り物車両10はアトラクション内の乗り物車両の運動に同期した力と効果を乗客48に与える。乗り物車両10の運動が、シーン、ショーのセット、小道具、またはアトラクション内に効果的に配置された他の3次元物体と調和すると、ユニークで通常でない乗り物感覚が得られる。従って、従来のシミュレータ乗り物と異なり、乗客48にリアルな3次元状の物体が示され、運動、および方向変化が与えられる。例えば車体22がシャーシ12の運動または外部のショーセットの動きのいずれかと同期して関節運動し、実際の車速よりも速度が速いと認識させるような力を、乗客48に与える。さらに運動装置24は、動きを与え、乗客が変化のある地形、例えばでこぼこの道路、川またはその他の地形上に位置するかのような感覚を与えることができる。これらの効果のいずれも、3次元状の周囲の視覚的な観察と、シャーシ12の運動およびそれらの周囲に同期した運動装置24の関節運動との組み合わせ使用によって得られるものである。好ましくはアミューズメントパークのアトラクションは、通路18と、移動するショーセットと静止したショーセットを含むシーンと、複数の乗り物車両10を含み、各車両は1つ以上の異なる乗り物プログラムを実行するようになっている。
下記に記載する好ましいアミューズメントアトラクション例について説明するように、好ましい電子制御システムの特定の特徴は、(1)各乗り物車両10に搭載された車両制御システム40と、(2)アミューズメントアトラクションを調和させ、更に複数の乗り物車両の各々の作動ステータスおよびプログラムモードをモニタし、オペレータに対しモニタにこれらをディスプレイする中央コントローラとを含む。この中央コントローラは乗客ステーションに取り付けられ、乗客48はこのステーションで乗り物車両10に乗車したり、降車したりでき、更にここでオペレータは通路18に沿う運動中の乗り物車両のステータスをモニタできる。アトラクション内で使用される複数の乗り物車両10の各々の車両制御システム40は、無線(RF)通信およびアトラクションの通路の下方に設置されたパワーバス97により、中央コントローラと相互作用する。
本発明を実施する好ましい電子制御システムの説明に移る前に、まずアトラクション内を移動され、その運動が電子制御システムによって制御される乗り物車両10について説明すると有益であろう。
図1〜図4に最良に示すように、車体22は種々の形態となることができ、選択された環境にテーマを合わせた構成にすることができる。例えば図1〜図2に示すように、車体22は動物、例えば象に似せて構成できる。象の車体22のテーマに合わせ、着席エリア20は象駕篭に似せて構成できる。これとは異なり、図3〜図4に示すように、車体22を運搬車両、例えば全地形用車両、ジープ、自動車、トラックまたはオンロード運搬車両またはオフロード運搬車両のいずれかの、他の種々の形態に似るように構成できる。所望するように、他の種々の車体形状を利用できる。
図3〜図9に示した乗り物車両10の実施例に関連して下記に説明するように、車両の運動中に乗客を拘束し、乗客を座席に安全に閉じ込めるよう、適当な乗客拘束装置を設けることができる。図1〜図2に示した乗り物車両10も、車両制御システム40と音を発生するためのサウンドモジュール41を含む。これら音は例えばアミューズメントアトラクション内の所定位置に配置された通路、シーンおよびその他の小道具と相互作用する車両10の音に対応したものにすることができる。
図3〜図4を参照すると、本体22の前方部分はフード30を含み、このフードは車両の主要動力部品、例えば電動モータ32と、液圧動力ユニット34と、液圧推進モータ36を収容している。この実施例では、液圧推進モータ36はシャーシ12を通路18に沿って運動させる駆動装置に対応している。図1〜図2(象本体22)および図3〜図9(車両本体22)の実施例に示された駆動装置は、単に図解のため設けられたものであり、限定をするため示したものではない。その他の適当な駆動装置として、リニア誘導モータ、燃焼エンジン、電動モータ、ケーブル、プラテン駆動装置および重力を含むその他の適当な推進装置がある。
本体22の後方部分は、車両制御システム40と音を発生するためのサウンドモジュール41とを収容するトランクエリア38を含む。これらは例えばアミューズメントアトラクション内の所定位置に配置された通路18、シーン42および他の小道具と相互作用する車両10の音にすることができる。車両の動力部品、車両制御システム40、サウンドモジュール41、シーン42およびその他の特徴に関する細部については、下記により詳細に説明する。
本発明によれば、シャーシ12に対し、かつ、このシャーシとは独立して、本体22に1つ以上の自由度で運動を与えるよう、シャーシ12に運動装置24が組み込まれている。本体22とシャーシ12との相対運動は、シャーシが運動中か否かにかかわらず可能となっている。運動装置24は適当な運動制御システムにより適性に操作されると、本体22を上昇させたり、これを運動のいくつかの軸線に沿って傾け、車両10に乗っている乗客48が体験する車両の運動の感覚を実質的に高めることができる。ある状況ではシャーシ12に対する本体22の運動は、実際に行われている車両の運動の感覚を高めるように設計できるし、別の状況では実際には生じていない、現実的な移動中の乗り物車両の感覚を与えるよう、かかる運動を設計できる。
上記構造によりAアーム64は、このAアームがシャーシ12に接続されている枢着点を中心に、上下に枢動され、一方、本体支持フレーム56はこのフレームがユニバーサルジョイント82によりAアーム64とシザー66に接続されている枢着点を中心に、側面から側面へローリングするようになっている。このような運動装置24の構成により、本体22は仮想ローリング軸を中心に側面から側面へローリングし、仮想ピッチング軸を中心に前方から後方へピッチングし、シャーシ12に対して上下動することができる。しかしながらAアーム64はシャーシ12に対する本体22の長手方向の前方から後方へのシフト(サージ)、横方向の側面から側面へのシフト(スリップ)およびヨーイング運動を拘束する。
これとは異なり、運動装置24は2+2+2の運動装置の構造を形成するように、2つを組み合わせて配置した6つのアクチュエータから構成できる。これらアクチュエータの運動を制御することにより、本体22は図1〜図2の運動装置および図3〜図9の運動装置の実施例の場合のように、シャーシに対して側面から側面へローリングし、前方から後方にピッチングし、上下に移動することができる。しかしながらこれら6つのアクチュエータによる他の運動能力としては、シャーシ12に対する本体22の長手方向の前方および後方へのシフト(サージ)、横方向の側面から側面へのシフト(スリップ)およびヨーイング運動がある。
他の形態の運動装置24として例えば3+3の運動装置の構造を形成する6つのアクチュエータを含むことができる。これらアクチュエータのうちの3つは後方に取り付けられ、他の3つは前方に取り付けられる。このような運動装置24の構造により、図1〜図2および図3〜図9の運動装置の実施例の場合のように、シャーシに対して本体22がピッチング、ローリング、上下動をすることができる。しかしながら他の運動として、シャーシ12に対する本体22のサージ運動、スリップ運動およびヨーイング運動がある。運動装置24の更に別の実施例として、例えばワットリンクと組み合わせた1+2の運動装置の構造となるように、3つのアクチュエータを配置し、図1〜図2および図3〜図9の実施例に関連して、これまで述べたものと同じようにシャーシ12に対して本体を運動できる。しかしながらこのワットリンクは、シャーシ12に対する本体22のサージ、スリップおよびヨーイング運動を拘束する。
運動装置24は、乗車中、広範なレンジの車両の運動を再現するようになっている。後により詳細に説明するように、これら運動は乗客48にユニークな乗り物の体験をさせるように、アミューズメントパークのアトラクションまたは他の環境に関連させてプログラムできる。更に各車両10は、乗車およびアクションがある乗車から次の乗車で必ずしも同じにならないように、2つ以上の運動パターンを記憶するようになっている。これらの運動パターンは別個のプログラムコンソール(図示せず)の助けにより、アトラクションの開発中に乗り物プログラマーによりプログラムされ、記憶される。このプログラムコンソールは、こうしてプログラムされたデータを車両に搭載された制御システム40に直接ダウンロードするのに用いられる。
まず乗り物がスタートすると、本体22は図1および図3〜図5に示すように、通常完全に下方の位置へ移動し、乗客48を降ろしたり、乗せたりすることができる。この位置では運動装置のサーボアクチュエータ50、52、54は完全に折り畳まれ、重力により本体22を下方位置へ移動できる。所望すれば本体22を下方位置、例えば乗車の終了時に本体22を下方位置へ迅速に移動させる必要がある場合、折り畳み状態となるようにコマンドできる。
図7はシャーシ12に対して前方にピッチングされた本体22を示す。このようなピッチング運動は2つの前方アクチュエータ50および52をわずかに移動させるか、または全く移動させないようにしながら後方アクチュエータ54に適当な液圧動力を供給し、本体22の後方端を上昇させることによって行われる。シャーシ12に対する本体22のこのような前方ピッチング運動は、車両10のピッチ軸を中心にして行われる。一実施例では、本体22は14.7°だけ前方にピッチできる。本体22の前方ピッチングまたは後方ピッチングのいずれの場合でも、アクチュエータ50、52、54の運動はピッチ軸を中心としてシャーシ12に対して本体22を低速運動をさせるか、または回転方向に加速運動させる。
図8は本体22をシャーシ12に対して上昇させ、かつ水平位置に上昇させた、完全な伸長位置にある3つのアクチュエータ50、52、54のすべてを示す。このような運動は3つのアクチュエータ50、52、54のすべてが完全に伸長されるよう、これらアクチュエータに適当な液圧動力を供給することによって達成される。ある実施例では本体22はシャーシから上方に15インチだけ上昇できる。
更に上記および図6〜図9に示された運動のフルレンジを越えた中間的レンジの運動も可能であるとも理解できよう。例えば本体22は、シャーシ12に対して8.2°だけ前方にピッチングし、一方の側面に対して15.4°だけローリングすることが可能である。同様に、この本体22は7.2°だけ後方にピッチングし、かつ17.4°だけ一方の側面にローリングすることができる。これら運動は、複合された本体の運動を発生するように、いくつかの組み合わせに組み合わされた運動装置のサーボアクチュエータ50、52、54の伸長および後退運動と適当な制御により実行できる。従ってこれまで述べた運動は例示にすぎず、限定をするものではないことを理解できよう。
各ボギー90および92は多数の車輪装置を有し、この車輪装置はロード車輪96とアップ停止車輪98と静止ガイド車輪100とアクティブガイド車輪102から成る。このうちのロード車輪96は4つあり、トラックレール88の頂部に乗り、ボギー90および92の重量を支持している。また、アップ停止車輪98も4つあり、ボギー90および92の底部に位置し、上方への移動を防止している。これら車輪98は好ましくはボギー90または92の転がり抵抗を増さないように、レール88に対してわずかな間隙ができるように設計することが好ましい。ボギー90または92が、トラックレール88の側面に対して横方向に運動しないように、静止ガイド車輪100が2つ設けられている。最後に、枢動アーム104に取り付けられた2つのアクティブガイド車輪102は、ボギー90または92にあらかじめロードを加え、これらをセンタリングし、更に対抗するトラックレール88の側面に対するボギーの横方向の運動も禁止している。プリロードおよびセンタリング機能を奏するため、これら車輪104の各々にもスプリング張力装置106が設けられている。
バスバー95は、好ましくはステンレススチールの摩耗表面を有し、200アンペア容量を有するアルミ製バーを含むことができる。例えばワンプラー(Wampler)社のモデル812バスバーを使用したが、これが適当であることが判っている。バスバー集電器94は、銅グラファイトから成る摩耗表面を有していることが好ましい。バスバー94はバーに異物が侵入したり、寿命が短くなるのを防止するよう、オープンな下方位置に設置することが好ましい。
図13〜図15に最良に示すように、車両の前輪14は、一実施例では前輪を操舵するため、通路18の曲率を用いる機械式のステアリングシステムによりステアリングされる。より詳細に述べれば、2つの前輪14は、ゼロのキングピン傾斜を用いて、前方車軸44により回転可能にシャーシ12に接続されている。これら2つの前輪14は、一方の前輪14の転回運動がリンクアーム108を介して自動的に他方の前輪14へ伝えられるように、リンクアーム108により互いにリンクされている。リンクアーム108の2つの端部は従来のボールとジョイントの接続部110により前輪14に接続されている。
前輪(前輪)14の一方、例えば右側前輪は、ボールジョイント接続116を介してステアリングバー112により上方ステアリングアーム114に接続されている。この上方ステアリングアーム114は垂直スプラインシャフト118により下方入力アーム120に接続されており、このため、垂直スプラインシャフト118の軸線を中心とする下方入力アーム120の水平枢動運動は、上方ステアリングアーム114の対応する水平枢動運動に直接変換される。スプラインシャフト118の下方端は通路18の等級により生じた下方入力アームの上下動に合わせるように、下方入力アーム120に枢着されている。下方入力アーム120は次に前方フォロワー122および通常の球面ベアリング124を介して前方ボギー90にボルト締めされている。
本発明のひとつの特徴として、後輪16のステアリングは乗り物車両10の運動の汎用性を増すため、前輪14のステアリングと独立している。図13および図16により詳細に示すように、各後輪16のステアリングは別々の液圧ステアリングサーボアクチュエータ126によって制御される。これらステアリングアクチュエータ126は車両10の液圧制御システムに接続されており、アクチュエータ126の運動、従って後輪16のステアリングを制御するように、センサ128からのフィードバック信号と共に車両制御システム40により制御される。図18および図19では、後輪16のステアリング運動のレンジをより詳細に示す。
特にステアリングアクチュエータ126の内端は、枢着部を備えたブラケット132により車両の後方車軸ビーム130に取り付けられている。ステアリングアクチュエータ126の外端は、通常のベアリングを介して後方車軸46にてトラニオンマウント134に取り付けができる。アクチュエータ126のためのこのトラニオンマウント134は、建設許容差を考慮して2本の車軸の運動を合成する。ステアリングアクチュエータ126は適当なチューブを介して液圧制御システムにより制御される。
前方車両14および後方車両16の独立したステアリングを行う上記実施例により、従来の乗り物車両では不可能であった広範な車両運動が可能となる。従来の乗り物車両では前輪をステアリングするか、または後輪をステアリングするか、またはそのいずれも行わないか、トラック専用車両では全くステアリング能力のないものもあった。4輪ステアリングによって可能となる車両運動の例として、例えば車両の急な加速または減速中に生じるような車両10の尻ふりや、氷またはオイルで滑り易い横滑りのようなシミュレート効果がある。コーナーの転回も全体的なモービリティを増し、車両10の転回能力を実質的に増す4輪ステアリングを用いることにより誇張することも可能である。後にこれらおよびそれ以外の車両運動について説明する。
横方向エネルギー吸収システムは、枢動シャフト138によりシャーシ12、更に後方フォロワー142上の球面ベアリング140を介して後方ボギー92に枢着された後方フォロワーロックアウトアクチュエータ136を含む。ロックアウトアクチュエータ136は車両の通路18の曲率の程度に関連した2つの異なるモードで作動するようになっている。図18〜図19に示される通路18は、ダイナミック乗り物車両10の所定の横方向の運動を可能にする道を形成するチャンネルを備える。
ロックアウトアクチュエータ136は図19に示すように、車両10が広い包絡線内の通路18部分で操縦する必要があるときの第2モードでも作動するようになっている。この第2モードでは、ロックアウトアクチュエータ136は完全格納位置にある。この完全格納位置では、ロックアウトアクチュエータ136の後方部分にあるエネルギー吸収パッド142には、シャーシ12上の2つの対向する垂直ブレード145の間に閉じ込められ、これら垂直ブレード145は、上記第1の距離よりも長い第2距離だけ互いに離間している。
(図18に示すようにロックアウトアクチュエータ136が第1モードで完全に伸長状態にある時の)第1距離または(ロックアウトアクチュエータ136が図19に示すように第2モードで完全に格納位置にある時の)第2距離のいずれかを越える距離だけ、車両シャーシ12が後方ボギー92に対して横方向に移動しようとする場合、エネルギー吸収パッド142はシャーシ12上の垂直プレート143または垂直ブレード145のいずれかに接触する。更にシャーシ12の横方向の移動がこれら距離のいずれかを越えようとする場合、ロックアウトアクチュエータ136に結合された2つのセンサ147が附勢され、Eストップさせ、車両10を完全に不能にする。
図20は、液圧動力を乗り物車両10の種々のアクチュエータおよびその他の部品に与えるための液圧制御システムを示すブロック図である。電力バス97からタップがとられた三相の480ボルトの電源は、電動モータ32を駆動し、次にこの電動モータは液圧動力ユニット34を駆動する。この液圧動力ユニット34は乗り物車両のアクチュエータのすべてに対するエネルギーを発生し、液圧モータ36を作動させるための役割を果たしている。図13に示すように、液圧モータ36の出力はカップリング151により差動比ギアボックス155へ伝えられる。ギアボックス155内の差動ギアおよび遊星ギアは、前輪14を駆動するため、20:1のギア比を発生させる。好ましい実施例では、液圧モータ36は(ペンシルバニア州ベツレヘムのレックスロスコーポレーションによって製造された)125立方cmの可変容積液圧モータであり、乗り物車両のシャーシ12に取り付けられている。タコメータ(図示せず)が液圧モータの出力シャフトの毎分の回転数(rpm)を測定する。この情報はモータの速度をモニタしている車両制御システム42にサーボ信号入力として送られ、一方、ストローク容積トランスジューサ(これも図示されていない)が液圧モータのピストンの液圧容積を測定し、乗り物車両10の制御された加速、減速および速度を発生する。このような構造をモニタするためのソフトウェア内のネスト状の制御ループを用いることにより、乗り物車両は毎時約24km(約15マイル)までの速度で走行する。
液圧制御システムは低圧アキュムレータ165内に所定の量の背圧を維持する背圧バルブ163も含む。好ましい実施例ではこの背圧バルブ163は、約9.45kg/cm(135psig)の設定値を有する。低圧アキュムレータ165は乗り物車両10が減速をし、後述するような回生式制動をする際に液圧推進モータ36が必要とする予備の液圧流体を蓄積するようになっている。
熱交換機173の他に、電動モータ32の出力シャフトにより駆動される冷却ファン175による液圧流体の冷却も行われる。冷却ファン175は液圧システムを駆動した際に作動するようになっている。このファン175は、熱交換機173を通過し、電動モータ32の上方を流れる気流の向きを定めるシュラウド177を含む。このシュラウド177は電動モータ32、液圧ポンプ34および冷却ファン175も囲んでいる。リターンフィルタ171は液圧流体が熱交換機173に進入する際に、液圧流体に異物が入るのを防止するのに使用されている。
液圧制御システムはいくつかの特別な特徴を含む。図20に略図で示された液圧制御システムの特徴によれば、乗り物車両10が制動中、すなわち減速中に、液圧モータ36が運動エネルギーを回復するようになっている。
従って、回収されたエネルギーは将来液圧制御システムの他のエネルギーユーザー、例えば運動ベースサーボアクチュエータ50、52および54、ステアリングアクチュエータ126または液圧モータ36のいずれかにより、将来使用できるように、高圧アキュムレータ157に蓄積される。このように、高圧アキュムレータ157に蓄積されたエネルギーは、高馬力出力を必要とする運動ベースサーボアクチュエータ50、52および54による高速かつ連続した運動を行う際に、特に有効である。
液圧制御システムは、1993年8月19日に出願された、継続中の米国特許出願第08/109,172号にも詳細に開示されている。この出願は、参考例としてここに援用する。この継続中の出願の発明の名称は「乗り物車両制御システム」であり、発明者はジェフリー・G・アンダーソンおよびウィリアム・L・ウォルフである。
各乗り物車両10に搭載された車両制御システムは、2つの車両コンピュータを含み、これらコンピュータはプログラム可能なように乗り物体験を実行し、よって乗り物体験は各乗り物車両10ごとに異なるようにできる。プログラミングおよびメンテナンスはオフラインエディタを使用することにより補助された特別なプログラムコンソールにより実施される。このような乗り物車両制御の細部については、後に更に説明する。
図11および図12に示すように、パワーバス97は6本の隣接するバスバー95から、すなわち通路18の中心の左側の3本と、通路の中心の右側の3本のバスバーから成る。左側の3本のバスバー95は、三相の480ボルトを供給し、1つの位相は各バスバーによって搬送され、各乗り物車両電力要件を満たしている。推進を含む乗り物車両制御のほとんどの特徴は、液圧動力ユニット34、すなわち実質的な大型電動ポンプから得られる液圧動力によって達成される。更にパワーバス97は各乗り物車両のその他の電気要素、例えば空気圧コンプレッサモータ(図示せず)およびヘッドライト187およびサウンドモジュール41を含む周辺機器をドライブする電力を供給する。中心の右側の3本のバスバー94は地上信号と24ボルトのGO信号と、24ボルトの可変インピーダンスの
NO−GO信号(これは乗り物車両が存在していることを示す)を供給するものであり、後者の2つの信号は各ゾーンまたは通路セグメントごとに特定されている。すなわち緊急の場合、中央コントローラは各指定ゾーンまたはすべてのゾーンに対するGO信号を低下し、通路に沿った乗り物車両10の前進運動を不能にできる。
これら2つのバスバー95(GOおよびNO−GO)を使用している間、中心の左側の3本のバスバーを介して乗り物車両に電力が連続的に供給される。
通路側インターフェースの各乗り物車両10と通信し、主に乗客48が乗車したり降車したりするゾーンに乗り物車両が停車している際の、乗り物車両のステータスをモニタする。従って、各無線信号を特定乗り物車両にデジタル式に割り当てたり、または別の例では、(無線通信の代わりに)赤外線通信を使用し、通信を通路側ステーションに隣接する小さい乗り物車両指定エリアに限定することができる。別の実施例では、パワーバスの特定ラインを乗り物車両の各々と中央コントローラとの間のデジタル通信専用とし、特定ラインを各乗り物車両からタッピングし、特定の車両または中央コントローラのいずれかにシステム内で指定された通信を行うこともできる。これとは別に、他の形態の通信、例えばパワー変調またはGO信号を周知のように利用することも可能である。
乗り物車両の前方ボギーは各側に2つの位置センサ99を搭載しており、合計4つのトラック位置近接タイプの更新センサを搭載している。これらセンサは通路に取り付けられた位置マーカー473および475(各マーカーは図9に示すように前方ボギーの直下のトラック内に取り付けられた多数の金属ターゲット101から成る)の接近を検出する。
これら近接センサ99の他に、前方ボギーの2つのアイドラー車輪103がロータリーエンコーダのような冗長インクリンメント長手方向位置センサとして使用される。これらエンコーダ(各々は直角位相センサ)は1回転あたり360パルスの90°位相がずれた出力信号を発生し、これら出力信号は速度極性センサ(これは前進および後進速度を検出する)および高速カウンタ入力215に送られる。これら入力215はコンピュータ化された車両制御システム40により読み出され、更にフィート単位の全走行距離測定値にフォーマット化され、距離レジスタにロードされる。従って、乗り物車両10はアイドラー車輪103を使用してインクリメント距離のトラックを維持し、更新センサ99を使用して通路に取り付けられた位置マーカー473の存在を検出し、乗り物車両のトラッキングされた位置のエラーを検出し、補正する。位置エラーが比較的小さい値を越えるか、またはカウンタ入力215が所定の値より多く異なった場合に、コンピュータ化された車両制御システムにより論理エラーが確認される。
下記に述べるように、コンピュータ化された車両制御システムは2つの(主な)冗長コンピュータシステムから成り、各システムはモニタ位置および他の車両機能とパラレルに作動する。
図22を参照して、1つの乗り物車両10の車両制御システム40について簡単に説明する。車両制御システム40を含む乗り物車両のデジタル機能のすべては、24ボルトの直流電源によってドライブされる。この電力は480ボルトのACの一次入力を115ボルトのACの二次出力と24ボルトの直流電源を発生する各車両に搭載された降圧トランスを用いることにより、上記パワーバス97によって得られる480ボルトの三相のAC電源から得られる。冷却ファン、空気コンプレッサおよび車両の非デジタルオーディオ機能、例えば増幅を含むその他の車両の電子回路のすべては、交流の115ボルトによってドライブされる。
図21Aおよび図21Bに示すように、各コンピュータ193および195は、自己のメモリ189を有している。このコンピュータは複数の異なる乗り物(ライド)プログラムを実行するのに必要なプログラム情報をすべて含む。好ましい実施例では、このメモリは8メガバイトのEEPROMを含む。複数のプログラム部分に各プログラムが記憶され、各々のプログラム部分は時間および距離によってインデックスされる複数のコマンドから成る。このように乗り物車両コンピュータ193および195は、乗車中に特定のコマンドをいつどこで実行すべきかを別々に決定し、その決定およびその結果生じる他のコンピュータとの乗り物車両の反応を確認する。各乗り物プログラムの各コマンドは、多数のデジタルデータ値、すなわち各パラレルデータトラックのコマンドを含み、これらコマンドは、乗り物車両の速度(更新を含む)と、3つの軸線の各々の運動ベース位置、乗り物車両の後部のオフセット、オーディオキュー、乗り物車両のヘッドライトのオンオフおよび(後方フォロワーのオフセットロックアウトの係合およびはずれ、シートベルト端部および巻き取りリールのロックおよび解放、および運動ベースアクチュエータブロックおよび設定バルブの係合およびはずれを含む)安全機能を含む。後に更に説明するように、各乗り物コンピュータ193および195は、全ての浮動小数点計算のために使用される数値計算用コプロセッサ201を有している。上記のように、RCC193およびRMC195は、アーキテクチャがほぼ同一であり、パラレルに作動し、図21Aおよび図21Bにていずれも全体が参照番号203で表示されている。
図22を再度参照する。ここには2つの(パラレル)コンピュータ193および195の相互作用、および乗り物車両制御機能が略図で示されている。図示するように、RMC195は主に乗り物車両10の種々の機械部品のRCCの制御の安全性を増し、バックアップするため設けられているので、乗り物車両の応答、例えば加速を必要とする同じコマンドを伝えるのに、双方のコンピュータを電子的に結合することは冗長である。従って乗り物車両のサーボ作動部品を制御するには、RCC193しか使用しない。RCC193およびRMC195の各各がサーボ制御ボード197を含む上記別の実施例では、RCCおよびRMCの双方のサーボ制御ボードがフィードバックを受け入れるように配線されながら、サーボ制御ボード197を実際のサーボ機構(3つのアクチュエータ50、52および54、HPU34の斜板および後輪16用のステアリングアクチュエータ126)へ配線するだけで制御が行われる。
好ましい実施例では、RCC193だけがデジタル制御信号出力255を発生せず、これにより乗り物車両の安全上の特徴、例えば緊急ブレーキ231および233を附勢する運動インターロック227および229を制御し、液圧システム内のバルブ動作によりステアリングおよび運動を阻止する。しかしながら双方のコンピュータ193および195は(参照番号225で総称される)センサ入力を乗り物車両10から受け、乗り物車両のステータスおよび応答、例えば乗り物車両速度および運動アクチュエータの位置をモニタする。双方のコンピュータはバス制御装置(239、241、257および259で総称されている)にも結合されており、これらバス制御装置はデジタルI/Oボード217に電力を供給する。このような構造になっているので、各々を管理している操作またはフォールト分析により、ボーティングに不一致が生じた場合、コンピュータ193または195のいずれかがイネーブルされ、必要な場合バス制御をディスエーブルすることにより、乗り物車両の機械部品をディスエーブルする。コンピュータ193および195の双方はソフトウェアにより位置更新信号を用いて予想位置および実際の乗り物車両位置をモニタする。位置更新信号は前方ボギー90上に設けられた位置スイッチから得られる。
加速および減速を含む車速は、液圧モータによって制御され、この液圧モータは上記のように可変容積型回転液圧モータである。より詳細に説明すれば、ダイナミック制動を含む乗り物車両10の速度は、排除量を直接決定する液圧モータの斜板を変えることにより制御される。この斜板はRCC193に推進モータの斜板角度のアナログ信号を発生する一体的な位置フィードバックセンサを有していることが好ましい。
最大後方オフセット量および後方ステアリングは、(比例微分サーボ制御装置によって駆動されるサーボバルブを含む)リニア液圧シリンダおよび位置フィードバックセンサによって制御され、一方、前輪ステアリングはボギーにリンクされた機械的機構によって制御される。好ましい実施例は、前輪のステアリングが通路18によって制御された状態で上記ボギー構造を使用しているが、意図する別の実施例はボギーから横方向の変位が可能な状態で、通路と独立した前輪ステアリングを利用している。従って、この別の実施例では、前方および後輪は、包絡線内で別々に駆動でき、更にサーボ制御ボード221からの別のサーボ出力を使って前方のオフセット量を制御している。
ステアリング制御に用いられるリニア液圧シリンダは、リニアステアリングシステムの各車輪の車輪角度を制御する。上記速度制御と同じように、同様な2つのループ制御系を設け、それぞれ(1)ステアリングエラーを補正するため、フィードバックを行い、(2)所望する後方オフセット量および通路18並びに前輪ステアリングの方向に基づいて、各後輪の必要な角度を計算するのに、後方ステアリングオフセット値を使用し、更にステアリングリンク形状に基づきリニアアクチュエータの各々に必要なストロークに計算されたステアリング角度を変換する。
MIDIデータはピッチ、楽器の種類および音符をオンオフするコマンドを示すデータを含むようにフォーマット化されている。好ましい実施例の場合、数種の異なる音を使用して、例えばタイヤやブレーキのきしみ音を出す。
乗り物車両10によって再生される実際の音および動作は、オフラインもプログラムステート中に発生され、乗り物車両および運動ベース24の基本運動を記録する際にプログラマーにより動作に従うようにされる。これらプログラムされた動作は最初は時間をベースとし、多くの音楽がテープ装置によって記録されるようにデジタルフォーマットで記録される。しかしながらこれら時間をベースとする活動のための再生情報は、デジタルフォーマットになっているので、オフラインエディタを使用して容易に編集できる。一旦、時間をベースとするサウンドを発生すると、これらは通路18に沿う特定位置またはホールドパターン中に開始するように、選択された乗り物プログラムの平行データトラックのうちの1つの内でシーケンス化される。上記のように、乗り物車両10がホールドパターンとなっている時は、別の時間ベースおよび位置ベースの動きおよびサウンドルーチンを実行するように構成することが好ましい。すなわち乗り物車両が停止しているときは、乗り物車両は乗り物車両10の運動ベース24だけを使用する運動シーケンスまたは所定のオーディオサウンド、例えばエンジン再生等のサウンドを実行できる。乗り物車両の動作は、好ましくはディスクオペレーティングシステム(DOS)を使用してデジタルフォーマットで記録し、容易にシーケンス化し、編集可能なソフトウェアファイルに記録し、フレキシブルディスクに記憶することさえも可能であることを強調したい。乗り物プログラム全体を発生すると、このプログラムはプログラムコンソールによって発生された乗り物プロフィールデータと電気的にマージされ、通路側インターフェースによって管理されるように実行され、使用できるように、EEPROM211内に焼き付けられる。
乗り物車両10がアトラクションを通過する際の乗客の乗り物体験を更に高めるため、アトラクション内の通路18およびシーン42との乗り物車両の相互作用に対応する特殊効果を導入するための手段を設けることができる。好ましいアミューズメントアトラクションの一形態として、このような特殊効果導入手段として、例えば吹く風、塵、はね上がる砂利、汚れ、泥、スパーク、水のスプレーおよび霧を発生するようになっている装置がある。当然ながら特別なシーン、小道具および音響効果と組み合わせて、所望どおり他の特殊効果を使用してできる限り現実的な乗り物車両の体験を作り出すこともできる。従って、音響効果および特殊効果の上記例は、単に説明のために挙げたにすぎず、限定のために列挙したものではない。
図55を参照すると、ここにはコンピュータシステム403を含む、通路側インターフェースのコントロールタワー401が示されている。このコンピュータシステム403は、(1)全通路18への480ボルトのAC電力の供給、(2)通路18の種々のゾーン405におけるGO信号のメンテナンスおよび通路側ステーション407内での乗り物車両の操車、(3)オペレータ要員409へディスプレイするためアトラクション内へ作動している乗り物車両に対するフォールトメッセージおよび車両ステータスの収集および表示、並びに(4)自動またはオペレータ要員の補助による各乗り物車両に対する乗り物プログラムの選択を制御する。コンピュータシステム403は、コンピュータ化された車両制御システムとほぼ同一なデュプレクスコンピュータ装置であり、ステータスメッセージをディスプレイするコンピュータモニタ411を含み、作動モード、通路位置および乗り物プログラムの選択を表示する情報を含むステータスメッセージは、乗り物車両の各々が無線送信により中央コントローラへ送信する。このように1つ以上の車両でフォールト(障害)条件が生じると、オペレータ要員はアトラクション内のアクティブな操作から車両を除いたり、特定ゾーンをシャットダウンしたり、アトラクション全体のための交流電力を遮断することを含む、適当な処置をとることができる。
制御タワー401の主な目的のうちのひとつは、(参照番号425で表示される方向に)通路側ステーション407に進入する乗り物車両の制御、その後のホールドエリア419、その後の乗客乗車/降車エリア421、シートベルトチェックエリア423への前進、更に最後に選択された乗り物プログラムに従い、特定の乗り物車両への車両の移動の制御の復帰を仮定することを含む、通路側ステーションエリア(図54)内の車両の移動を制御することである。従って図55に示すように、制御タワー401は多数の手動操作式操車制御装置425も取り付けており、この制御装置425は例えば乗客乗車/降車エリア421への上記フレームワーク内への乗り物車両の前進およびコンピュータキーボードまたは他のインターフェース427を制御する。適当な制御装置が附勢されると、コンピュータシステム403は通路側ステーション407内にある数種のゾーン405の各々におけるGO信号を選択的に制御し、プログラムされた連続動作に従って次の停止位置まで各車両を進行させることができる。通路側インターフェースは、選択された乗り物プログラムへの車両動作の制御を解放する前は、車両に搭載されているすべてのシートベルトが締められていること、および通路側インターフェースが特定の乗り物車両への制御を放棄できることを有効に表示するオペレータ要員409からのGO信号を必要とする。通路側ステーション407内での車両の前進に対する上記制御装置427の他に、通路側インターフェースは閉ループ通路18とブランチ状トラック部分417との間で各々の乗り物車両を移動するのに主に頼られることになる。
フォールト表示は各乗り物車両に到達するたびに発生され、(1)通路側インターフェースのコンピュータシステム403、(2)乗り物車両10の後方にある車両のコンピュータ化された車両制御システム40内に位置するメンテナンス用モニタ(図50〜図52には示されず)、および(3)メンテナンスおよび診断のために使用する際の下記のプログラムコンソールの各々にディスプレイするため、RCC193およびRMC195の各々のスタック内に記憶される。これらメッセージとしては主に横方向(オフセット)および長手方向(通路)位置エラー、速度および運動ベースエラーおよび液圧流体オーバー温度、警告およびシャットダウン信号がある。スタック内の特定のメッセージはこれら3つのシステムのいずれかと関連するターミナルでクリアできる。
残りの診断情報は、周期的に、更に各車両が道路側ステーション407に接近したり、進入するたびに、道路側インターフェースによる通信によってリクエストされる。
通路側インターフェースの別の重要な特徴は、複数の乗り物車両プログラムのうちの特定のものを選択することである。一実施例では、このような選択は各特定の乗り物車両が通路側ステーションに進入する際の車両との無線通信によって行われる。このため、通路側インターフェースおよび各車両の双方は、それぞれのコンピュータシステムを通信状態に維持し、これらの間でデジタル情報を送信できるような無線トランシーバを有していることを特徴とする。その他の実施例では、赤外線通信、パワーバス97の専用デジタル通信ラインによる送信、または480ボルト電力の位相のうちの1つをパワー変調することまたはGO信号のいずれかを利用する。
本発明によれば、アミューズメント用乗り物車両は、実際に生じる車両運動の感覚を高めるだけでなく、実際には起きていない、リアルな、移動する乗り物車両の体験を乗客に与えることができる。シーン、小道具、音響または他の特殊効果がないアトラクション内を、通路18に沿って移動しているときでも、乗り物車両10に、いくつかの運動パターンまたは運動パターンのシーケンスを実行させることができる。これらパターンは、車両制御システム40にプログラムするか、これとは異なり、車両10のマニュアル制御または他のマニュアルコマンドに応答して、運動制御するための設備を設けることができる。本発明によれば、運動パターンは運動装置24およびそれに対応するアクチュエータ50、52、54および126および/または135により運動シーケンスとして定義され、これら装置シャーシ12に対して本体22を繰り返し可能な通路に移動させ、シャーシ12を静止するかまたは通路18に沿って運動させながら、一連の運動を発生できる。この結果生じる運動パターンにより、車両10が方向の定まった操縦または現実に存在したり、存在できない表面条件を経験するという感覚を、乗客48に与える。図23〜図34は、乗り物車両10が実行する基本運動パターンのいくつかの例を示す。次に、これら運動パターンについて説明する。
このような運動パターンまたはその他の運動パターンを実行する間、別の運動パターンを重ねることができる。次の3つの運動パターンはかかる3つの運動パターンの例である。上記運動パターンは高速でシャープに曲がる車両の全体の運動をシミュレートするものである。従来の自動車では、かかる場合の操縦には通常車輪ホッピングと称される効果を伴う。このような車輪のホッピングは、タイヤが道路舗装面をスキッドし、次に連続して舗装面を捕らえることを交互に繰り返す際に、大きな横方向の負荷を受けて生じるものである。このような車輪ホッピング効果は、運動装置のサーボアクチュエータ50、52および54を適当に作動することにより、乗り物車両10で極めて近似してシミュレートできる。これらアクチュエータは、車輪ホッピング感覚をシミュレートするコーナー144の転回中に、本体22を上下動させるよう操作できる。
ダイナミック乗り物車両10に、動物の動きをシミュレートすることが求められている場合、種々の運動パターンに加えることができる別のパターンに乗り手が受けるような動物の歩行をシミュレートする。速足をシミュレートするには、ラフな4つの段階の運動をプログラムすればよいし、ギャロップをシミュレートするには、よりスムーズな3つの段階の運動をプログラムする。
図24は、内側に本体がローリングした状態のコーナー144を曲がる種々の段階にある乗り物車両10を示す。このような運動パターンでは、転回を開始する前に上記の図23を参照して説明した運動パターンと同じように、本体22がシャーシ12とほぼ同じ高さ位置にて通路18に沿って移動する。車輪14および16は、カーブした通路18に従う方向に曲がると、本体22は運動矢印148が示すように、カーブした通路18に対して内側方向にローリング軸を中心として同時に加速される。カーブした通路18の頂点で本体22の内側へのローリング運動の程度が最大となる。これは速度とコーナー144の曲がり度の乗客の感覚を抑制し、最小にするという効果があり、バンクのある道路上でコーナーを曲がるのに非常によく似ている。車両10が転回部をステアリング操作によって脱出し始めると、本体22は転回部の終了部でシャーシ12に対して相対的な高さ位置に達するまで、外側にローリングして戻る。
図23〜図24および図26〜図27を参照してこれまで述べた運動パターンでは、加速度、速度および転回中に本体22が内外にローリングされる程度、または車両10の加速または減速中に後方または前方にピッチングされる程度は、乗客が感じ、体験する車両の運動のシミュレート度を決定するものである。より速く本体22をローリングし、ピッチングすればするほど、運動の感覚はより誇張され、ゆっくりと、また少なくなればなるほど、誇張感も少なくなる。
図28に示す運動パターンの別の特徴は、車両10が仮想物体153を通過した後に数サイクルで本体22を前後にピッチングすることである。これにより車両が実際の物体153上を走行した後に通常経験する感覚を乗客に与えることができる。従って車両10と仮想物体との間の距離が長くなるにつれて、本体22がシャーシ12に対してほぼ同じ高さ位置に復帰するまで、ピッチング運動の大きさが減少する。ボディのピッチング運動の程度およびそれに対応する数のサイクルおよび振幅は、物体の大きさおよび伝えるべき乗り物体験に応じて変わり得る。
図29は、本体の運動がくぼみの上を走行する効果をシミュレートするようになっている前方方向に移動する乗り物車両10を示す。このような運動パターンでは、車両10は仮想的なくぼみの位置に対応する点まで前方に移動する。車両10がこの点に達すると、車両が仮想的なくぼみの位置に対応する点を通過する際に、本体22の後方端は上方に上昇され、次に下方に落下する。このような本体の運動は、くぼみを通過する後輪16の効果をシミュレートするので、運動矢印155によって表示されるこのような運動パターンによって伝えられる体験のすべては、車両10が従う通路18には実際には存在していないくぼみ上を進むシミュレート効果となっている。
図30は、本体運動が坂道を上がる効果をシミュレートするようになっている、前方に移動する乗り物車両10を示す。このような運動パターンでは、車両10が通路18に沿って前方方向に移動する際、本体22は運動矢印156が示すように、ピッチング軸を中心として前方端を加速させ、上昇することにより、後方にピッチングされる。本体22はこのようなピッチング位置に維持され、次に仮想的な坂を上がる際に前方端および後方端を共に上昇させる。最後に、本体22の後方端を上昇させながら、前方端を固定された高い位置に維持させ、本体が運動矢印158が示すような坂道の終了端でシャーシ12とほぼ同じ高さに達するまで、後方端の上昇を続ける。
図31は、本体の運動が坂道を下る効果をシミュレートするようになっている、前方に移動する乗り物車両10を示す。図30の運動パターンのほぼ逆であるこのような運動パターンは、本体22を運動矢印160が示すように、シャーシに対してより高い位置で、かつ、ほぼ水平に維持しながら、車両10を通路18に沿って前進させる。ピッチング軸を中心として前方端を加速し、下げることにより、まず本体22を前方にピッチングさせることにより、このような仮想的な坂を下る。運動矢印162が示すように、前方端および後方端の双方を共に下げながら、仮想的坂を下る際に、本体22をこのようなピッチング位置に維持する。仮想的坂の底部で本体22の後部を降下させ、このような降下をシャーシ12とほぼ同じ高さ位置に達するまで続ける。
図33は、4輪ステアリングが尻ふり効果をシミュレートするようになっている、前方に進む乗り物車両10を示す。このような運動パターンでは、車両10はほぼ直線内の通路18に沿ってまず前方に進む。最初、尻ふりを開始するように、後輪16をある方向へ外側にステアリングする。すぐ後に前輪14および後輪16が同時に一方の方向にステアリングされるように、前輪16も同じ方向に外側にステアリングする。次に、即座に前輪14および後輪16の双方を逆方向にステアリングする。これにより、車両の重心をほぼ直線内に維持しながら、車両10を前後にヨーイング方向に移動させることができる。従って、車両10が実際に尻ふりを行っていなくても、上記運動パターンはこのような効果を正確にシミュレートできる。
図34は、4輪ステアリングが側方から側方への揺れの効果をシミュレートするようになっている、前方方向に進む乗り物車両10を示す。このような運動パターンでは、車両10は実質的に直線内の通路18に沿って最初に進む。次に前輪14および後輪16の双方を同時に一方向にステアリングし、車両10を通路18の一方の側へ移動させる。次に車輪14および16を瞬間的に真っすぐにし、徐々に車両10を前方方向に移動させる。次に前輪14および後輪16の双方を同時に逆方向にステアリングし、車両10を徐々に通路18の他方の側へ移動させる。このような4輪ステアリングによって行われる車両の運動は、側方から側方への揺れ効果をシミュレートするよう、所望する間、繰り返すことができる。
上記基本車両運動パターンをアミューズメントパークのアトラクションまたは他の環境に組み込まれているシーン42、小道具および種々の特殊効果と組み合わせると、広範な乗り物体験が可能となる。従って、車両10を通路18に沿って選択された方向および速度で適当に移動し、伝えるべき乗り物体験に適したシーン42および他の小道具を設け、通路18に沿った、選択された位置にてアトラクションを通過する車両の運動の効果を高めたり、減少したり、または全体にシミュレートするよう、所定の運動パターンでシャーシ12に対して車体22を関節運動することにより、種々の乗り物体験を得ることができる。車両10が通路18およびシーン42と相互作用する際、乗客が体験する感じを高めるのに特殊効果を導入することもできる。図35〜図52は、アミューズメントパークアトラクションの特定部分を例として示すもので、これら特定部分は、乗り物10の種々の運動パターンおよび他の効果と組み合わされ、乗客に特別な乗り物体験を与えるようになっている。次にこれら乗り物体験について説明する。
図35は、アミューズメントパークアトラクションのあるエリアの通路18に沿って進む乗り物車両10を示している。アトラクションのこのエリアでは与えられる乗り物体験は、曲がりくねった道路上でスライドしながら曲がるというシミュレート効果である。従って、樹木168、岩170、潅木172および草174の形態の水平線を有する静止シーン42が、車両の従うべき通路18に沿って適当かつ美的に配置されている。物体176、例えば落下した木または丸太が、車両の通路18内に突き出ているように見える。乗り物車両10が丸太176に接近しながら前方方向に進むと、車両10の4つの車輪14および16のすべてが矢印178の方向に丸太から離間する方向へ急にステアリングされる。これにより、車両10はあたかも車両が丸太に衝突したかのような感じを乗客に与えるように、丸太176から即座にそれるようにステアリングされる。従って4輪のステアリングはスライド転回効果をシミュレートすることになる。車両10の車輪14および16のすべてが丸太176から離間する方向にステアリングされるとすぐに、本体22も丸太176から離間する本体にシャーシ12に対して同時に外側にローリングされる。図35内の運動矢印180が示すように、このような本体22の運動は、回転加速とシャーシ12に対して本体22の右側を上昇させることによって行うことができる。
図36は、与えられる乗り物体験が、車両が坂を上がるシミュレート効果となっているアミューズメントパークアトラクションの別のエリア内の乗り物車両10を示している。このような乗り物体験では、車両10は通路18に沿って進み、坂の底部に達する点まで進む。この点では、車両10内の乗客には最初は静止したシーン42が示されている。このシーンは車両が接近する際、車両に対する方向には下方に傾斜した水平線を有している。このシーン42は通路18の両側に木168、岩170および潅木172の形態で移動自在なセット182上に建築できる。車両10が実際に接近する前に、セット182は液圧アクチュエータ184等により、上記下方角度に上昇されている。車両10が通過した後、セット182は通常の水平位置に戻すことができる。
下記に示すように、上記のような移動ショーセットを作動させる方法は多数ある。これを行う最も簡単な方法は、液圧アクチュエータ184にセンサを結合し、センサによって乗り物車両の接近を検出し、セット182のあらかじめ定めた運動パターンをトリガーする方法である。あらかじめ定めた時間の経過後、または乗り物車両10の検出された離間の後にセット182を初期位置に戻し、次の乗り物車両およびそれに乗った乗客のために作動のリセットをする。
車両10がシーン182の2つのセットの前方端に対応する坂道のベース部に達すると、車両本体22は(運動矢印186が示す)ピッチング軸を中心として前方端を回転方向に加速させ、上昇させることにより、後方にピッチングされる。本体22は、車両がシーン182の静止された角度のつけられたセットを通って通路18に沿って進む際に、その位置に維持される。シャーシ12に対する本体22のピッチング角はシーンのセット182の下向き角度と同じになっている。車両10が坂道を上り始めると、車両の4つの車輪14および16のすべてが、先に述べたような尻ふりシミュレート効果を発生するようにステアリングされながら、車両は前方方向に加速される。
坂道を上る間、酷使されるエンジンの音およびダート上を空回りする車輪の音を導入することにより、特殊効果が与えられる。車輪14および16の下で砂利をはね上げる特殊効果も追加できる。車両10が坂道の頂点に達すると、本体22はシャーシ12とほぼ同じ高さ位置に下方に下げることができ、シーンセット182も(運動矢印188が示すように)通路18に沿う通常の高さ位置まで後退できる。
車両10が通路18に沿って前方に移動し、坂の頂点に対応する点まで達する際、車両が減速され、本体22は運動矢印196が示すように、ピッチング軸を中心として後方端を回転加速し、上昇させることにより、本体22を前方にピッチングする。本体22は仮想的な坂道を下っている際は、このようなピッチング位置に維持される。坂の底部において、本体22がシャーシ12に対してほぼ同じ高さ位置に達するまで、本体22の後方端は降下される。
上記のように、車両10が仮想的な坂を下っている間、車両は減速される。従って、車両10が坂を下る際にギア鳴り、うなるエンジン音およびダート上をスライドする車輪の音に対応する特殊効果を与えることができる。更に、乗り物体験を高めるため、他の効果、例えば4輪ステアリングによりわずかな尻ふりおよび車輪14および16の下の砂利はね上げ効果を加えることも可能である。
図38は、得られる乗り物体験が車両の急な前方への加速シミュレート効果となっているアミューズメントパークアトラクションの別のエリア内の車両10を示す。ここで、通路18に沿って遠く離れた物体が設けられており、これら物体は静止しているが、近くの物体はほぼ車両の加速領域内に設けられており、後方に移動するようになっている。本発明の一形態では、近くの物体は移動セット198に建設された木168、岩170および草174の状態をしたシーン42を含む。これらセット198は、矢印200が示す方向に車両10とは反対方向に後方に加速されるようになっている。
シーン198の移動セットと組み合わせた通常の車両加速中の本体22の後方へのピッチングは、車両10の急な前方への加速の感覚をかなり高める。更にこの乗り物体験を高めるため、車両10の加速中にうなるエンジン音およびきしむタイヤの音を与える。風の吹き付けおよび砂利のはね上げ効果を追加してもよい。車両10が加速を停止し、シーン198の移動セットを通過すると、本体22は矢印204が示すようにシャーシ12に対する通常の高さ位置まで戻すことができる。シーン198の移動セットも初期位置へ戻すことができる。
図39は次の乗り物体験を示す。このアミューズメントパークアトラクションのエリアでは、与えるべき乗り物体験に、車両10がギーギー音を立てて停止するシミュレート効果が含まれる。この目的のため、車両が通るべき通路18に沿って、木168、岩170および草174の形態をした静止したシーン42が適当かつ美的に配置されている。車両10が減速を開始すると、本体22はピッチング軸を中心として後方端を回転加速し、上昇させて、前方にピッチングし、停止運動の感じを高める。車両10が減速を続ける際、本体22はこの位置に維持される。停止中、多少制御されていないような感じを高めるため、4輪ステアリングによる車両10の尻ふりを行うことも可能である。車両10が完全に停止すると、本体22は運動矢印206が示すようにシャーシ12に対して水平位置に戻るよう、急速に下方に低下され、極めて急な停止の感じを与える。更に乗り物効果を高めるため、キーキーと鳴るブレーキおよび滑るタイヤの音を、車両10の減速中に発生することができる。車両10が停止される際に、後方にゴミの塊が前方に流れる効果を設けると、更に特別な効果が追加される。
車両10が転回部に進入すると、車両が、湾曲した通路18に従う際に車両をほぼ側方に転回させる。これにより、前輪14よりも後輪16は大きくステアリングされるので、車両10の後部は回転方向に加速され、外側にスイングされる。このような車両10の外側へのスイングは、矢印212が示すように、本体22を外側にローリングされ、更に矢印214が示すように、前方端を上昇させることにより本体12を後方にピッチングすることにより誇張される。このような組み合わされた運動により、スライドする転回効果がシミュレートされ、車両10が道路18の外側部分に接近する際に車両が道路からスライドして出てしまうという感じが乗客に与えられる。
このような乗り物体験を高めるため、道路18上をスライドするタイヤの音のみならず、ドーンという音や引きずる音により、車両10が制御できなくなってスライドしているという感じが伝えられる。更に車両10の下からスパークを出すという効果を加えると、乗客の恐怖感が強くなり、乗り物体験が高められる。
図41は、伝えるべき乗り物体験が1本の丸太上を走行するというアミューズメントパークアトラクションの別のエリアにある乗り物車両10を示す。このような乗り物体験では、車両10が通る通路18に沿って木168、岩170および草174の形態をした静止したシーン42が設けられている。比較的大きな物体216、例えば小道具の丸太、すなわち落下した木が車両10の通る通路に直接置かれている。この丸太216は、2つの部分218と220とに分割されており、それらの各々は通路18の片側にすぐに移動し、車両10の通路から脱出するようになっている。丸太の部分218および220の移動は車両10が通路を走行する際にこれらに衝突しないようにタイミングをとることができる。
この乗り物体験の別の特徴では、本体22の前後へのピッチング運動が車両10の丸太216の通過後、数サイクルにわたって続けることができる。車両10と丸太216の間の距離が長くなるにつれ、ピッチング運動の大きさを減少し、本体22が最後にシャーシ12に対するほぼ同じ高さ位置に戻るまで、減少し続ける。上記運動パターンのいくつかに関連してこれまで説明したように、物体上を運転した後、本体の運動をショックアブゾーバが減衰していた従来の乗り物で体験したようなシミュレート効果が、このような運動パターンによって乗客に与えられる。
図42は、水路の上方を運転するというシミュレート効果を含む乗り物体験を示す。このアトラクションエリアでは、水路228の外観を与える通路18の両側に、川の洲226と共に木168、岩170および草174の形態の静止したシーン42が設けられており、水路118は実際には存在しないが、車両10が通る通路18内に存在するように見える。従って車両10が実際に水路228に達する前、水路228の位置に対応する通路18の可動部分230は通常の道路高さに対して降下される。しかしながら車両10が水路228に達するとすぐに、通路18の部分230は矢印232が示すように、通常の道路と同じ高さまで上昇される。
この乗り物体験のひとつの特徴として、車両10が水路228を通過した後の数サイクルの間、本体22の前方および後方へのピッチング運動を続けることができることが挙げられる。車両10と水路228との間の距離が長くなるにつれ、それに対応して本体22がシャーシ12に対するほぼ同じ高さ位置に復帰するまで、ピッチング運動の大きさが減少する。丸太216上を運転する効果をシミュレートする乗り物体験に関連して、先に述べたように、水路228を通過した後の数サイクルの間、車両10がピッチング運動を続けると、従来の車両で水路を通過した後の体験およびショックアブゾーバの減衰効果が乗客に与えられる。
車両10が水路2282を通過して走行する際に、ドーンという音や水をはねる音、および車両10の下方からほこりや水をはね上げる効果を導入することにより、水路228を通る乗り物体験が更に高められる。車両10が水路228に対応する地点を通過するとすぐに、道路18の部分230を下方に降下させると、ふしぎそうに振り向く乗客が、水路の外観を見ることができる。
図43は前後への本体のピッチング、側方から側方への本体のローリングおよびその他の効果を使って、岩の上を運転する効果をシミュレートする乗り物体験を創出する、アミューズメントパークアトラクションを通過する乗り物車両10を示す。このような乗り物体験では、車両10が走行するカーブした通路18に沿って木168および岩170の形態をした静止したシーン42が設けられている。車両10の通路18内にには、直接、人工岩237の第2グループも設置されている。これら人工岩237は、共に成形するか、またはその他の方法で一体的なセットの岩となるように形成されており、これら一体的セットは、車両10が通過する通路18の外側部分に沿って枢着されている。図43には、これら人工岩237の3つのセット238、240および242が示されており、各々のセットは車両10がこれらの上を走行しようとする際に、矢印244、246および248が示すように、通路から出るように枢動するようになっている。
車両10は湾曲した通路18を下方に走行し続ける際に、他の組の移動可能な岩、240、242に遭遇する。従って運動矢印254、256、258および260が示すように、岩240および242の位置から離間する方向への本体の外側へのローリングと組み合わせて、本体22を後方に、次に前方に適当にピッチングさせると、岩の上を運転する効果がシミュレートされる。このパターンは、与えるべき乗り物体験の長さに応じて、所望する回数だけ繰り返すことができる。
図44は、次の乗り物体験を示す。このアミューズメントパークアトラクションのエリアでは、伝えるべき乗り物体験は、流れを通過する運転のシミュレート効果を含む。好ましい形態では、シーン42は通路18の両側に設けられた洲262に類似し、水たまりは、車両が通過する通路を、実際には横断してはいないが横断しているように見える流れ264に似せている。流れの洲262のリアル感を増すため、木168、岩170、草174およびその他の小道具を設けることができる。
流れ264内にある間、水をはねる音、エンジンがうなる音、タイヤが回転する音により、流れを通過する効果が更にシミュレートされる。車両10の下方から、水をはねたり、スプレーする効果を加えると、この効果が更に増す。車両10が上方に傾斜する通路18に達し、流れの洲262を離間する際、矢印270が示すように、シャーシ12に対して前方端を上昇させることにより、本体22を後方にピッチングする。これにより、流れの洲262を離れる通路18の険しさが誇張される。
図45は、アミューズメントパークアトラクションの別のエリアにおける通路18を通って進む乗り物車両10を示す。このアトラクションエリアでの乗り物体験は、坂の頂上に達し、車両内で空中に浮かぶシミュレート効果である。従って車両10が通る通路18に沿って、静止したシーン42が設けられている。シーン42は、例えば木168、岩170および草174を含むことができる。車両が通る通路18は比較的直線状であるが、小さな坂272を形成しており、坂のベース部で小さいくぼみ274を形成している。
車両10が比較的速いペースで坂272の頂上に達すると、車両が更に走行することによって、シャーシ12はくぼみ274に向かって坂の側面を下る。しかしながら坂272の頂上では本体22全体はシャーシ12に対して上昇されており、前方端は後方端よりも若干高く位置している。これにより車両10が坂272の頂上に達した際に、空中に浮いているような感じがシミュレートされる。車両10と坂272の頂上との間の距離が増すにつれ、後方端よりも前方端を早く低下させることにより、本体22を徐々に前方にピッチングする。次に運動矢印276および278が示すように、くぼみ274の位置で後方端を急に下げ、前方端をすぐに上昇させると、墜落をシミュレートできる。
このような乗り物体験の別の効果として、車両10が墜落を完了した後の数サイクルの間、本体22の前方および後方へのピッチング運動を続ける。車両10と坂272の頂上との間の距離が増すにつれ、本体22が最終的にシャーシ12に対して実質的に同じ高さ位置に戻るまで、ピッチング運動の大きさが減少される。
図46は、次の乗り物体験を示す。このアトラクションエリアでは乗り物体験は水中を浮遊するシミュレート効果を含む。このため、車両10が進む通路18内に適当な水シーン280が設けられている。図46に示すように、このシーン280は通路18の両側に川の洲284、岩170、草174およびその他の低木が備えられた川282に似せることができる。アトラクションのこのエリア内の通路18は、特別に建設されており、通路が川282を貫通する箇所のエリアにおける通路の両側に保護壁286を含む。従って通路18は川282に進入する際は下向きに傾斜しており、川から離れる際は上向きに傾斜している。川282を実際に横断する通路18部分は、川の中の水が通路内に進入しないようにしている保護壁286を含む。シミュレートされた霧282のような特殊効果は、川282内にある通路18部分を隠し、車両10が実際に川282を通過しているかのような錯覚を与える。
川282を通過している間、水はね音および波の音を導入する。霧290と組み合わせたこれらの音は、川282に浮かんでいる効果をリアルにシミュレートする。車両10が川282の対岸に達すると、本体22は通常の高さ位置まで下方に戻り、次の乗り物体験の準備が完了する。
図47は、空中を飛んだり落下したりするシミュレートを含む乗り物体験を示す。ここで、車両10は大規模なプロジェクタスクリーン292を通る比較的直線状の通路18を進む。明瞭にするため図示していないが、車両10が通過する通路18の両側にプロジェクタスクリーン292を設けることができる。好ましい実施例では、プロジェクタスクリーン292は後方投影型であり、急速に移動するシーン、例えば雲294を投影するようになっている。
車両10が投影スクリーン292のわきの通路18上の位置に達すると、本体22は運動矢印296、298および300が示すようにシャーシ12に対してゆっくりと前後にピッチングされ、側方から側方へローリングされる。同時に乗客に対して風が吹き付けられ、風切り音が導入される。本体の運動およびプロジェクタスクリーン292上の、急速に移動するシーン294と組み合わせたこれらの特殊効果は、空中を飛んだり、落下する効果をリアルにシミュレートする。
このような乗り物体験では、車両10は通路18に沿って進み、橋302を横断する。車両10が橋302を横断する際、上記運動パターンのひとつに従う4輪ステアリングにより、車両は橋を横断しながら側方から側方へ揺すられる。同時に橋302も側方から側方へ移動し、橋を通過中の乗客の不安定感および危険な感じを高めてもよい。木がきしんで割れる音を加えると、更にこの感じと乗り物体験全体が高められる。
図49は、伝えるべき乗り物体験が落下する物体を避けようとする方向転換効果となっているアミューズメントパークアトラクションの別のエリアを示す。比較的直線状の通路18の少なくとも一方の側に沿って、例えば岩170の形態の静止したシーン42が設けられており、大きな物体312、例えば人工玉石すなわち岩が、矢印314の示すように下方に移動し、車両10の通路18内に落下するようになっている。このような岩312の運動は、岩を通路18内に落下でき、その後車両が通過した後、これを回収し、次の車両の前方に落下するための準備ができる適当な機械装置によって行うことができる。
車両10が落下する岩312に近い通路18に沿う位置に達すると、岩が通路内に落下し始め、車両は急に通路から出るように転回する。このような転回運動は矢印316の方向に4輪ステアリングすることにより行われる。これは、転回回避運動の鋭さおよび急激さをかなり誇張するものである。この4輪ステアリングと岩312の落下は、岩が通路18に衝突する際、車両10が岩を避けるように、適当にタイミングがとられている。回避運動中、岩312が落下する際の衝突音およびタイヤのスキッド音により、乗り物体験がかなり高まる。
この乗り物体験における車両の運動では、周辺の泥のプール318のエリア内の通路18に沿うある位置で、車両10を停止させる。車両10が泥318を通過する際に加速しようとするが、はまりこんで最後に停止してしまうような感じをシミュレートするように、車両10を低速にできる。次に、運動矢印320が示すように、シャーシ12に対して本体22をゆっくりと後方かつ前方にピッチングし、かつ側方から側方へローリングすることにより、車両10に対してわずかなローリング運動を与えることができる。この本体の運動は、泥のプール318から脱出しようとドライブする車両10をシミュレートするようになっている。これと共にエンジンのうなり音および空転するタイヤの音を導入する。シミュレートされた泥の効果により、車両10から泥をはね上げ、車両10が泥318内にはまり込んでいるかのように見せながら、車輪14および16を空転させているように思えるエンジンのうなり音に関連する実際の物理的効果をシミュレートできる。
図51は、車両10が高速で運転しているシミュレート効果を含む乗り物体験を示す。図47に示す乗り物体験と同じように、この乗り物体験では、車両10が進む通路18わきで、プロジェクタスクリーン322を使用する。このプロジェクタスクリーン322も後方投影型スクリーンであることが好ましい。スクリーン322に投影されたシーンは、後方に急速に移動する画像、例えば代表的な高速道路のわきの木168および草174に対応している。
最後に、図52は、空気の抜けたタイヤを用いて運転するシミュレートされた効果を含む乗り物体験を示す。このような乗り物体験では、任意の形態の静止シーン42を設けることができる。このような実施態様では、車両10が進む通路18のわきに設けられた岩170が示されている。車両10が通路18に沿って進むと、タイヤのパンクに対応する大きな騒音が発せられる。その後、矢印332が示すように、車両の後方端を適当に上下に移動し、矢印334が示すように、影響を受けたタイヤから離間するように、本体222をローオリングすることにより、車両のひとつのコーナー330、例えば図52に示す左後方コーナーを上下にバウンドさせる。このようなシャーシ12に対する本体の運動は、所望する間周期的または繰り返して続けられる。空気の抜けたタイヤで運転する効果を更にシミュレートするため、空気の抜けたタイヤの音を加えてもよい。
これら運動の例を念頭に入れ、(図53に示すような)閉ループ通路をめぐるスタートから終了まで、乗り物車両を管理するひとつ以上の完全な乗り物プログラムを備えた乗り物車両10をプログラムする方法および制御システムのその他の特徴について、次に説明する。
本明細書に述べたプログラムステップは、コンピュータプログラムに精通した者であれば、適当なソフトウェアを構成し、プログラム機能を奏することができるように記載されている。マクロ的なレベルではプログラムの仕事は、(1)車両の運動、ショーセットの動き、プロジェクタおよびその他の効果と、運動装置24の関節運動とを同期させる、各乗り物プログラムを開発すること、(2)パラレルデータトラックに分割されたデータのシーケンスを車両のアクチュエータにローディングし、作動信号を使用することにより、車両の動作を初期化し、車両のステータスをモニタし、複数の乗り物プログラムの実行するよう、車両制御システム40をプログラムし、(3)通路側ステーション407でオペレータ要員409と相互作用するように、通路側インターフェースをプログラムすることから成る。これら種々のプログラムの機能は、ほぼ任意のアミューズメントアトラクションに対して上記運動パターンまたは他の運動パターンを実行する乗り物車両を、コンピュータプログラムが実現できるように、下記に記載されている。
コンソールパネル433は、コンソール操作に必要な多数のスイッチ、スライド式ボリューム(ポテンショメータ)およびコネクタを備える。これら制御装置439は、車両のマニュアル電気切断スイッチ441と、再スタートスイッチ443と、プログラム停止スイッチ445と、プログラムスタートスイッチ447と、記録オン/オフスイッチ449と、後部オフセットスライド式ボリューム451と、垂直方向に配置された速度スライド式ボリューム453と、車両方向(前進/後進)トグルスイッチ455と、運動装置を関節運動するのに使用される3つのアクチュエータのための3つの垂直方向に配置されたスライド式ボリューム457を含む。更にコンソールパネルにはラップトップのIBMコンパチパソコン459が一体的に取り付けられている。このコンピュータは、20MHz以上の速度で作動し、データおよびプログラム記憶のため少なくとも6メガバイトのRAMおよび60メガバイトのハードディスクドライブを有する80386SXCPUマイクロプロセッサを使用することが理想的である。このパソコンは、乗り物プログラムを制御でき、オフラインフィルタ471でその後処理できるよう、取り除き可能な3.5インチのフレキシブルディスクドライブ440も有していることが理想的である。上記制御装置439からの出力信号の各々は、デジタルフォーマットに変換され、共通データバス461に多重化され、共通データバス461はパソコン459への入力として送られる。従ってプログラムソフトウェアは、サンプリングのため多重化された入力のうちの1つを選択し、制御位置に対応するデジタル値をパソコン459のRAMへロードし、乗り物車両10の複数の機械部品のうちの1つを制御するのに使用される操作信号として変えたり、出力できるようにする。重要なことは、手動電源切断スイッチ441はRCC193およびRMC195の双方が車両の制御装置すべてに対する電力を切断し、緊急状態の際にすべての動作を不能にできる。これと対照的に、プログラム停止スイッチ445は運動装置24および車両速度を不能にできるが、車両が停止位置に達するまで乗り物車両10の連続的なステアリングを可能とする。
プログラムコンソール433は、機械要素の各々を制御する制御装置439およびパソコン459としての80386SXCPUラップトップを備え、このパソコンは制御装置の値をデジタル化し、下記の特別プログラムに従ってこれら値を変え、作動信号の一組を出力し、これら作動信号は機械部品の各々を瞬時に管理するのに使用される。特別プログラムは、コンピュータモニタ463上に各並列データトラックのモードをディスプレイし、ゲストがマウス465、キーボード467または他のインターフェース装置を用い、乗り物体験に寄与している複数の機械部品のうちの選択された一つの動作のいくつかの作動モードの一つを選択することができる。モードの選択および特定のまたは別のブランクの乗り物プログラムをローディングした後、プログラマーは車両制御システム40に送られる、あらかじめ記録された、すなわちデフォールト動作信号を用い、種々の機械部品を制御することにより、乗り物プログラムを連続的にスクロールできる。通路に沿う車両位置または経過時間のいずれも、好ましい実施例では車両動作および機械要素の動作を記録するためのインデックスとして選択できる。
プログラムコンソール433によって管理される動作を記録する前に、プログラマーは制御パネル469上の記録オン/オフボタンを押すことにより、アクチュエータ被動並列データトラックの各々に対し、特別ソフトウェア内の4つのモード、すなわちプログラマーによるモードの選択および記録のオン/オフのいずれかを定義する。プログラマーは記録前に作動信号が特定機械部品のための対応する出力信号をトラッキングする程度を決定するプログラムコンソール433の制御装置439のための利得および応答パラメータも定義する。例えばこのような特殊メニューは、プログラマーが極めて小さなレンジのアクチュエータの運動、すなわち0cm(0インチ)と12.7cm(5インチ)との間の運動の大きさを、プログラムコンソールの特定の制御装置に対して定め、よって垂直方向に配置されたスライド式ボリューム451、453および457の各々に対応する作動信号を整形できるようにする。これら利得パラメータの外にソフトウェアは作動信号変化が制御装置の設定値の変化をどのように迅速または低速に表示するかを決定する、変化または応答パラメータの定義を可能にする。例えばプログラマーが運動装置のアクチュエータ50、52または54の一つを端の位置まで瞬間的にストローク移動することを決定した場合、対応する制御装置が2つの端の間で瞬間的に移動できても、作動信号は所定の最大の変化レートでトリガーできるように、この変化パラメータをセットできる。
上記4つのモードのうちのプレイモードは、各機械部品に対する第1モードとして選択でき、このモードではロードされた乗り物プログラム内の対応する並列データトラックのデータのシーケンスを、乗り物車両10に送られる作動信号として直接送る。ブランクの乗り物プログラム(デフォールト)が新しい乗り物プログラムを発生するのに使用されている場合、対応する機械要素に対しゼロ作動値が送られ、最小速度信号を供給するすべての機械部品のセーブ車速に対し、動作を表示しないように、対応する機械部品にゼロ動作値が送られる。
第2の記録モードは、各機械要素に対して選択できる。このモードでは、制御装置439からの出力信号が対応する機械部品のための作動信号として直接車両へ供給され、この出力信号は対応する並列データトラック内に新しいシーケンスのデータとして同時に記録される。ロードされた乗り物プログラムの位置部として、メモリ内にロードされた、あらかじめ記録された並列データトラックがある場合、これらデータトラックにオーバーライトされ、その後フレキシブルディスク440または他のリモートメモリに新しく記録された値をセーブできる。
第4のミュートモードは、最小速度信号をセーブするよう、複数の機械部品のうちの選択された1つに作動信号を送信せず、あらかじめ記録されたトラックがパソコン459によって発生された作動信号によってオーバーライトされることなく、それらのデータ値を保持する場合に実行できる。
プログラミングコンソールのソフトウェアは、通路18内の多数のあらかじめ指定された位置マーカー地点の各々をプログラマーに示すディスプレイのメニュー選択を可能とするように構成されている。これらのマーカー地点のすべてには、車両ソフトウェアに許容可能なレンジを越えた負の1のデフォールト値が割り当てられている。プログラマーは乗り物車両10が通路18を走行する際に、車両の近接センサが検出する各位置マーカー473に対し、原点475(この原点は通常の条件では通路側ステーション407である)からのあらかじめ測定した距離に対応するフィートの特定番号を割り当てる。従って40以上の位置マーカー473を使用できるが、一般に各乗り物車両10は、通路18の長さに応じ、通路に沿うこれら位置マーカー473の数個を移動する。今のところ通路18に沿って約12.7m(約500フィート)おきに位置マーカー473を設置し、通路側ステーション407の近くでは、実質的により密に設置するよう予定されている。位置マーカーは互いに数フィート内に設置できるが、車両位置を検証する必要はない。
機械部品の運動を一旦完了した後、特定の乗り物プログラムにより乗客48に与えられる乗り物体験を高めるには、移動ショーセットの活動を同期化し、音響効果を加える必要がある。移動ショーセットの作動および音響を追加するため、特定のオーディオチャンネルに対する特殊オーディオ効果を追加したり、車両の外部の移動ショーセットを正確に作動したいときの位置を確認するのに、乗り物車両10に搭載された付加的プログラム期間が必要とされる。このため、乗り物車両は通路18内を動くのに改正された乗り物プログラムにしたがって作動される。移動ショーセットの各々および特定の音響効果を作動させたい時期および場所に関し、特定の車両位置について注意が払われる。これら運動および作動は、通路側インターフェースにより維持されるショー制御プログラムに追加され、適当な編集ツールを用いて編集される。更にオーディオ効果に関係した並列データトラックのうちの一つは、オフラインエディター471が特別なのMIDIコマンドをロードし、フォーマット化し、車両および移動ショーセットの動作と組み合わせて特定のスピーカおよび特定のサウンド、例えばタイヤのきしみ音、エンジンの轟音、砂利が飛ばされる音等を作動できる。更に音響効果のオフラインエディターの定義、更に赤外線送信機429の作動を可能にするソフトウェア機能の実現は、技術に精通したコンピュータプログラマーの技量の範囲内にあると考えられる。
時間をベースにしたパターンはプログラマー437が選択した特定条件に応じて特定乗り物プログラム内で任意に実行できる車両動作、動きおよびサウンドの特定の組み合わせとなっている。これら条件は、特定位置で実現するか、または乗り物車両10の前進を停止させる、ゾーン指定GO信号が低下するか、のいずれかにできる。後者の条件は、運動ベース24、その他の機械部品およびサウンドモジュール41を用いて乗り物車両10の前進の再開を中断している乗客48を喜ばす、ホールドパターンをトリガーするのに用いられる。プログラムコンソール433は、これら時間ベースパターンをプログラムし、編集し、組み合わせたり、停止ゾーンに従った特定のホールドパターンを含む時間ベースパターンの実現を位置で特定するのに用いられる。
プログラムコンソール433のソフトウェアは、乗り物車両10が走行する距離に基づくベース乗り物プログラムの発生後の時間ベースパターンを含むことができるように構成される。位置で作動する、時間をベースとするパターンは、上記のようにステップ状に実行されるが、プログラマー437が通路18に沿う所望位置へ車両を移動し、記録された運動のためのインデックスとして時間を指定し、上記ステップに従って進める場合は例外である。プログラマー437は任意の点で記録された基準を変更し、位置をベースとする乗り物プログラムの開発に戻ることができる。
特定の乗り物車両に対するGO信号が小さくなったりまたは大きくなったりする際、急な運動または過度の加速が生じないように、車速、後方オフセットおよび運動ベース動作に対し、乗り物プログラムとホールドパターンとの切り替えが乗り物実行ソフトウェアによってスムーズに制御される。
従って、好ましいプログラムコンソールの時間をベースとする特徴を用いると、通路18に沿う乗り物車両10は距離および経過時間の一方に換算して測定された特定位置で、すべての運動を停止するように命令でき、乗り物車両10はこの特定位置にある間、MIDIシーケンスが実行される。例えば乗り物車両10は、通路18に沿って25.4m(1000フィート)進んだ後、完全停止し、短い時間ベースシーケンスに従って運動ベース24を関節運動させ、地震、泥にスタックしたシーケンスまたは他の活動の効果をシミュレートするように命令できる。時間ベースシーケンスの終了時に、データシーケンスは、再び乗り物車両10に命令して進ませ、距離を含む車両位置の前進に依存し、別の時間ベースパターンの使用を含む、車両に搭載された複数の機械部品の別の動作を行わせることができる。
停電または緊急状態により、乗り物車両10が停止された時はいつも、初期化を実行する。各乗り物車両10のパワーアップステップは、どの車両の運動または運動ベース24の動作がパワーアップ時にトリガーされないように、アクチュエータの各々をゼロにする仕事と、押圧アクチュエータ157にチャージをして運動ベースおよび車両のすべての動作を駆動する十分な液圧となるようにする仕事を実行する。液圧センサ信号225は各コンピュータに使用され、液圧動力ユニット34によって供給される圧力を調節するように、液圧が約2500psiになったかどうか、更にあるレンジ内にあったかどうかを確認する。一旦最小液圧に達すると、乗り物プログラムに従って車両アクチュエータの各々を作動し、通路18に沿って車両を前進できる。
初期化中、コンピュータ化された車両制御システム40は、まず運動ベース24を不能にし、ステアリングを制御しているサーボアクチュエータ126が横方向のオフセットに対応しないように駆動される。その後、通路側インターフェースによってGO信号が大きくされると、乗り物車両10は通路18に沿って際し追う速度で前進され、次の2つの連続する位置マーカーが車両によって検出されるまで、この前進が続けられる。次に、乗り物車両動作を制御するように、デフォールト乗り物プログラムが自動的に選択され、車両は不作動状態の運動ベース24と共にホールドエリアに向けて移動され、この移動は車両がホールドエリアのために待ち行列内にあることを示すGO信号の低下により、それ以上進むことができなくなるまで続く。
メンテナンスヤード415内でブランチ(分岐)トラック部分417から附勢できる乗り物車両10に対し、閉ループ通路18への附勢および取り除きは車両内で手動で電源をオンにし、第1位置マーカー475が検出されるまで最小速度で通路上で車両を自動的に前進させるか、またはプログラムコンソール433を用いて車両の前進を手動制御するかのいずれかにより行うことができる。一旦乗り物車両10が通路18の閉ループ上に切り替えられ、第1位置マーカー475に接触すれば、複数の乗り物プログラムのうちの1つを実行し、乗客48を喜ばす準備が完了する。通路側ステーション407に隣接することが好ましい第1位置マーカー475において、初期化ソフトウェアは通路18に沿った乗り物車両10の位置を初期化し、乗り物車両はその乗り物プログラムのうちの1つに従って作動するための準備が完了する。この初期化ソフトウェアは通路側インターフェースからの命令をペンディングして、デフォールト乗り物プログラムを選択するのに有効でもある。
運動ベース24がホールドエリア419でブロックされ、乗り物車両10が乗客乗車/降車エリア421で停止された後、コンピュータ化された車両制御システム40はシートベルトロック(図51では示されず)およびシートベルト巻き取り器(図51では示されず)を解放する。これにより乗客48は手動でシートベルトのバックルを解放できる。この時オペレータは乗客48が自分のバックルを解放し、車両の左側に踏み出るよう、乗客に命令する。乗客48が乗り物車両10から踏み出る際に新しい乗客が車両に乗り込み、自らのシートベルトをバックルで締めるよう、指示される。次に車両は乗客乗車/降車エリア421を離れ、出発準備エリア423に進む。乗り物車両10が出発準備エリア423に向かっている際にRCC193はシートベルトロックブラッダーに空気を加える。シートベルトのタングが正しく挿入されてシートベルトがロックされていれば、シートベルトハードウェアの配線接点およびリレーが自動的にシートベルトリールの巻き取り器のソレノイドをロックし、特別シートに対応する発光ダイオード(LED)(図示せず)を点灯する。
次に、オペレータ要員409が、各乗客48がベルトを着用し、着席済みの各シートのシートベルトディスプレイLEDが点灯しているかどうかを目でチェックすることが求められる。すべてのLEDが点灯状態になっているわけではない場合、オペレータ要員409は乗り物車両10がアトラクション413内に進める前に、修正処置をとる。しかしながらベルトのすべてが締められていれば、出発準備エリアに対応するGOボタン425を制御タワー401上で押し、選択された乗り物プログラムを開始できるように、乗り物車両10のGO信号を大きくする。
別の実施例では、複数の異なる通路18を設け、各乗り物車両10が宗の通路のうちの各々に沿う運動を実行できるようにする乗り物プログラムを記憶するようにできる。例えば特定の地形を通過する多数の道を設け、車両が記憶された乗り物プログラムに従って通ることができるこれら種々の通路のうちの一つを選択するように、通路側インターフェースを制御するようにできる。しかしながら好ましい実現例では各乗り物プログラムと共に一つの通路18を利用し、乗客48が観察する三次元状の鮮明な画像と異なる相互作用をさせる。
従って乗り物車両10は、まず通路側ステーション407を離れ、通路18に沿う移動を開始することが求められる。乗り物車両10に搭載されたコンピュータ193および195は、自らの距離レジスタおよび高速カウンタ215を利用してフィートで測定された通路18に沿う車両位置、1日のうちの時刻、更にプログラムの開始からの経過時間の正確な表示を維持する。このような意味において、高速カウンタ215は車輪が1回転するたびに360回インクリメントされ、コンピュータソフトウェアを使って通路18内の特定のフィート位置を発生する。特にRCC193およびRMC195の各々は、2つの信号、すなわち各ロータリーエンコーダから1つの信号を受信し、エンコーダは車両が1つの転回部に進入する際に異なる数の信号を発生できる。従ってコンピュータ化された車両制御システム40のソフトウェアは、(高速カウンタ215によりトラッキングされた)2つの数の平均をとり、差が過度に異なっていればエラーを発生する。好ましい実施例では、通路側ステーション407からの距離および乗り物プログラムの開始からの経過時間の一方またはそれらの組み合わせが、ソフトウェアによって利用され、乗り物車両10が通路18に従う際の選択された乗り物プログラムのインデックスおよび各乗り物車両10に搭載された複数の機械部品を作動する。位置、フィートに換算された距離、または経過時間がインクリメントされるごとに、EEPROM内に含まれるデータシーケンス内の次のデータに関して、EEPROMがチェックされる。従ってコンピュータ193および195は、選択された乗り物プログラムに従って瞬間的な車両の動作を決めるデータシーケンスからデータを連続的に検索する。
乗車実行およびモニタソフトウェアはRCC193およびRMC195の各々が選択された乗り物プログラムの並列データトラックのインストラクションに従って車両の活動をモニタし、(1)正しい作動、すなわち一致したフォールト条件または(2)論理フォールトを表示するステータスに対し一致または不一致についての上記ボーティング方法を利用する。その他の活動に加え、乗車実行およびモニタソフトウェアは、論理エラーを含む指定エラーが存在していると判断された場合、電源の遮断および運動ベースの停止を含む所定の安全機能を実行することも求められる。
a.パワーバス制御または論理フォールトへの応答ができないこと。
b.液圧流体のレベルの低下、遮断。
c.ステアリング位置センサ信号が発生しないこと。
d.過剰な横方向位置(オフセット)エラー。
e.過剰な長手方向エラー。
f.液圧流体の過度の温度、遮断。
g.リターンアキュムレータの圧力が過度に低くなること。
h.シートベルトロック空気圧が過度に低くなること。
i.過度の加速。
j.後方オフセットロックアウトステートエラー。
k.長手方向位置センサの信号が発生しなくなること。
電源切断機能は、切断を生じさせている条件が補正され、サービス要員が乗り物車両10上のリセットキースイッチを附勢するか、または上記メンテナンスおよび診断のため、車両に接続できる特別プログラムコンソール433を使ってリセットを開始するまで、有効なままである。問題を正すことができない場合サービス要員はドライブモードになっているプログラムコンソール433を使って通路18に沿って乗り物車両10を駆動し、メンテナンスエリア415へ移動させる。
上記のように乗り物車両10のソフトウェアは運動装置24を不能にし、運動装置のアクチュエータ50、52および54から圧力をブリードすることも求められる。しかしながら、乗り物車両10が移動ショーセットに対して不適性に位置していることを意味する位置のエラーのようなあるエラーは、乗客の安全性のため運動装置24を除勢することを必要とすることもある。(a)車両の機械部品のうちの1つ、例えば運動ベースサーボアクチュエータに対応するセンサからの信号がなくなった場合、(b)対応するセンサフィードバック信号から決定される過剰な運動装置のサーボアクチュエータのストロークが生じた場合、または(c)運動装置24の間隙に関する問題が生じて停止を必要とするような許容できない位置エラーが生じた場合、好ましい実施例では、運動装置の停止コマンドを利用する。
上記の通路側インターフェースはオペレータ要員409と相互対話するためのコンピュータシステム403およびモニタ411と、通路側ステーション407内の対応するゾーン405内のGO信号の附勢を制御する多数の手動操作式操車制御装置425とを含む。これら操車制御装置425は乗り物車両10が隣接ゾーンを占有しないことを条件に(通路側ステーション407内で最小速度で)各乗り物車両10の動きを制御する。更に、コンピュータシステム403は乗り物車両10が通路側ステーション407に進入する際に、各乗り物車両10から送信されるメッセージをディスプレイし、通路側インターフェースのオペレータ要員409が特定の乗り物プログラムの選択を求められる場合に、ランダムモードまたは制御モードのいずれかでの乗り物プログラムの選択を可能にする。無線トランシーバ481からこれらメッセージを受け、これらメッセージを受信した順にオペレータ要員409にディスプレイするための、通路側インターフェースのコンピュータの適当なプログラムの作成は、コンピュータプログラムの簡単な作業と考えられるので、これ以上説明しない。
最後に、通路側ステーションに各乗り物車両10が停車している際、先の乗り物プログラムの乗り物車両の選択をクリアすることが好ましく、通路側インターフェースは新しい乗り物プログラムの選択を送信する。各車両の車両制御システム40は、この無線送信を受け、特定の乗り物プログラムの選択を確認する。上記のように、特定のアトラクションに応じてショー要素が所定の車両IDに対する既知の位置に位置できるよう特定乗り物プログラムの選択の車両の確認が必要であると考えられ、出発した車両から確認が受信されるまで、通路側ステーション407からの車両のディスパッチは許可されない。
通路側インターフェースのコンピュータの上記作業の実行は、コンピュータプログラマーの技量では比較的簡単な作業であると考えられる。
下記の請求の範囲に記載の発明は、多数の異なる態様で実施できる。上記好ましい実現例に極めて類似した例として、急流を下るゴムボートとして乗り物車両10を実現する例がある。運動(水流および障害物によって発生するように見える)を運動装置24によって与えながら、通路に沿って乗り物車両10の動きを正確に制御できる。
上記説明より、本発明のダイナミック乗り物車両10は車両内の乗客に対し極めてユニークな乗り物体験を与えるよう、適当なシーン、音響サウンドおよびその他の種々の特殊効果と共に、アミューズメントパークアトラクションで種々のシーケンスを実行できるいくつかのユニークな運動パターンを与えるものであることが理解できよう。この乗り物車両10は、実際に生じている乗り物の運動の感覚を高めるだけでなく、実際には生じていないリアルな移動中の乗り物車両の体験を乗客に与えることができる。
12 シャーシ
14 車輪
16 車輪
18 通路
20 着席エリア
22 車体
24 運動装置
Claims (1)
- アトラクション全体にわたって通るようになっている通路と、
前記通路に沿って選択された位置に設けられたシーンと、
前記通路を通るようになっている乗り物車両とを備え、
前記乗り物車両は、
乗客支持構造体と、通路に沿う前記乗り物車両の運動と独立して、運動ベースに対して複数の自由度で、前記乗客支持構造体を関節運動させる、前記乗客支持構造体を支持する運動ベースと、
前記運動ベースを制御して前記運動支持構造体を関節運動させる制御システムとを備えたアミューズメントパークアトラクション。
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