JP2005538802A - 給湿気体を供給する装置 - Google Patents

Abstract

給湿気体を供給するための装置は、単一のスライドオン運動で、スライドオン水チャンバ（２）の入口ポート（５）及び出口ポート（６）と連結するようにされた連結マニホルド（８）を有する。気体入口ポート（５）及び気体出口ポート（６）の連結、並びに、付加的な電気及び／又は流体連結は、すべて、同じスライドオン運動により行われる。水チャンバ（２）は、内方に延びる細長い延長管（３０、３１）を含むことができ、少なくとも一方の延長管は、さらに、空気抜き孔（３３）を有して、チャンバ（２）の補充を助けることができる。

Description

本発明は、給湿気体を供給するための装置に関する。より詳細には、例えば、消費者用ＣＰＡＰ供給装置におけるような、患者の呼吸補助を行なう一体型装置のための給湿器構成に関する。

給湿システムは、ヒータベースと、ヒータベースの上に取り付けられた使い捨て給湿器チャンバとを含むものが知られており、チャンバの中で、水の供給をヒータベースにより加熱することができる。空気は、給湿器チャンバのルーフの入口空気ポートを通ってチャンバに入り、給水源からの水の蒸発により給湿され、その後、給湿器チャンバのルーフの出口ポートを通ってチャンバから出て行く。

この種の給湿器チャンバは、現在は、例えば、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の在宅治療のために意図されたコンパクトな携帯型ベンチレータ（ＣＰＡＰ装置）にも用いられている。給湿器ベースは、スライドオン給湿器チャンバと併せて用いるようにされ、装置に対するチャンバの連結は、単一の摺動運動により達成され、入口空気ポートは、チャンバの側部を水平方向に通るように形成される。空気は、入口空気ポートを通って給湿器チャンバに入り、給湿空気は、給湿器チャンバから出て、給湿器チャンバの上部にある出口ポートを通って呼吸導管の中に入る。

これらの構成の問題点は、補充目的のためにチャンバを取り外す前に、別の動作で患者の呼吸導管を給湿チャンバの上部から外さなくてはならないことである。これらの構成のさらに別の問題点は、加熱された呼吸導管を使用するには、別の電気ワイヤ接続が要求されることである。

本発明を、特にＣＰＡＰ供給製品を参照して説明する。しかし、本発明は、加圧気体供給源及び給湿モジュールを含む、あらゆるコンパクトな統合された給湿気体供給製品に適用可能であることが理解されるであろう。例えば、物理的に同様な装置を、患者の換気、給湿酸素の供給、及び給湿吸入に用いることができる。

本発明の目的は、少なくとも、上述の問題点を克服する方向に向かう、又は少なくとも公衆に対して有益な選択肢を与える、給湿気体を供給する装置を提供することである。

本発明の第１の態様は、給湿気体供給処理に用いられる装置にあり、この装置は、
ハウジングと、
前述のハウジング内の加圧気体供給源と、
前述の加圧気体供給源と流体連結状態にあり、給湿器の入口と流体連結して、気体流を前述の給湿器に与えるようにされた、前述のハウジングの加圧気体出口と、
前述の給湿器の出口と流体連結して、給湿気体を給湿器から受け取るようにされた、前述のハウジングの給湿気体戻り路と、
前記ハウジングの患者用出口と、
を備え、前述の患者用出口は、前述の給湿気体戻り路と流体連結状態にあり、給湿気体を給湿気体戻り路から受け取って、この給湿気体を患者用出口に与え、患者用出口は、呼吸導管と流体連結状態にあるか、又はこれと流体連結するようにされて、給湿気体を患者に供給するようにする。

前述の給湿器は、加熱可能な水チャンバであることが好ましく、前述の装置は、前述のハウジングに連結されたチャンバ加熱手段を含み、ハウジングは、前述の給湿器をチャンバ加熱手段に隣接して配置する給湿器係合装置を含み、チャンバ加熱手段は、前述の水チャンバ内の液体水を気化させて、水蒸気を、水チャンバを通過する前述の気体流に与えるようにする。

好ましくは、前述の給湿チャンバはベースを有し、チャンバは、単一運動により、前述の給湿器係合装置と係合可能であり、前述の係合装置の単一運動は、前述の給湿チャンバのベースを、前述のチャンバ加熱手段と隣接し、かつこれと接触するように付勢して、前述の加圧気体出口と前述の給湿器入口との間に第１の流体連結を形成し、前述の給湿気体戻り路と前述の給湿器出口との間に第２の流体連結を形成し、前述の第１及び第２の流体連結が、前述の単一運動方向で形成されるようにすることが好ましい。

好ましくは、前述の加圧気体出口と前述の給湿器の前記入口との間に、第１の相補的な雄及び雌コネクタを有し、これらが係合されることによって、流体連結を完成させるのに好ましい挿入方向を有するようになり、
前述の給湿気体戻り路と前述の給湿器の前記出口との間に、第２の相補的な雄及び雌コネクタを有し、これらが係合されることによって、流体連結を完成させるのに好ましい挿入方向を有するようになり、
前述の第１のコネクタの前述の好ましい挿入方向は、前述の第２のコネクタの前述の好ましい挿入方向と同じであり、少なくとも、前述の単一運動の終端部分の方向と同じである。

好ましくは、前述の給湿器の前述の入口及び給湿器の前述の出口の各々は、雌ポートであり、
前述の加圧気体出口及び前述の給湿気体戻り路の各々は、前述のチャンバが係合した状態で、それぞれの雌ポート内に嵌まる弾性管状突起である。

前述の加圧気体出口及び前述の給湿気体戻り路の前述の突起管は実質的に平行な延長軸を有し、前述のチャンバ加熱手段は実質的に平坦な加熱板を含み、前述の管の前述の延長軸は、少なくとも、前述の加熱板の平面と実質的に平行であることが好ましい。

好ましくは、前述の患者用出口は、呼吸ホースを受け取るためのコネクタと、少なくとも１つの補助電気接続プラグ或いはソケット又は流体連結プラグ或いはポートとを含み、相補的な電気又は流体コネクタを有する呼吸回路を連結する場合の同時連結を可能にする。

本発明のさらに別の態様は、給湿気体供給処置に用いられる装置にあり、この装置は、
周囲壁及び上部、及び開口底部をもつコンテナと、
前述のコンテナの前記開口底部を囲む熱伝導性ベースと、
前述のコンテナに対する気体入口と、
前述のコンテナに対する気体出口と、
前述の気体入口の内側周辺部から前述の給湿器コンテナの中に延びる第１の細長い流管と、
を備え、前述の流管の遠位端における開口部は、前述のチャンバの前述の壁から間隔をもって配設されており、
前述の気体入口の内側周辺部から前述の給湿器コンテナの中に延びる第２の細長い流管と、
を備え、前述の流管の遠位端における開口部は、前述のチャンバの前述のｓ壁から間隔をもって配設されており、
前述の第１及び第２の流管が、互いに対して実質的に平行で、かつ前述のチャンバの前述のベースに対して実質的に平行であり、
前述の気体入口及び前述の気体出口が、好ましい挿入方向である同じ方向に面しており、
前述の好ましい挿入方向が、前述のチャンバの前述のベースに対して実質的に平行であり、
前述の給湿器チャンバが、単一運動で、ヒータベースと作動的に係合できるようなり、
前述の気体出口と前述の気体入口との流体連結もまた、前述の単一運動で行うことができるようになる。

前述の第１の流管の前述の開口部は、前述の第１の流管の軸に対して横方向に面し、前述の第２の流管の前述の開口部は、前述の第２の流管の軸に対して横方向に面するようになることが好ましい。
前述の横方向は下方の方向ではないことが好ましい。
前述の横方向が上方の方向であることが好ましい。
前述のチャンバが、さらに、前述の第１の流管と前述の第２の流管との間にバッフルを含むことが好ましい。
前述のバッフルが、前述のチャンバのルーフから延び、チャンバが、使用のために意図される最大水位まで満たされた場合に、チャンバの水面の下で終端するようになることが好ましい。

前述の第２の流管は、空気抜きオリフィスを含み、前述の空気抜きオリフィスは、前述の第２の細長い流管の上部に配置され、前述の気体出口に隣接する前述の細長い流管の端部の方向に配置されることが好ましい。
前述の給湿器チャンバの前述の気体入口及び前記気体出口の各々は雌ポートであり、
前述の給湿器チャンバは、ほぼ円筒形であり、前述の雌ポートは、円筒形壁の上部に隣接する円筒形表面に対して開くようになることが好ましい。

本発明に関連する当業者であれば、特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から離れることなく、構成に対する多くの変更、及び本発明の広く異なる実施形態及び適用例を思いつくであろう。本明細書における開示及び説明は、純粋に例示的なものであり、どのような意味でも制限することを意図するものではない。

本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態を、より詳細に説明する。
図１及び図２を参照すると、ＣＰＡＰにおける本発明の好ましい実施形態は、ブロワー及びヒータベースを含むハウジングと、対応する水チャンバとを有する。気体入口ポート５及び気体出口ポート６を有する水チャンバが、携帯型ＣＰＡＰ装置と併せて示されている。ＣＰＡＰ装置は、スライドオン給湿器チャンバを受け入れるように構成されている。ＣＰＡＰ装置は、連結マニホルドを通して、水チャンバの気体入口／出口ポートに連結する。気体入口及び出口ポートは、単一の摺動運動で、ＣＰＡＰ装置の連結マニホルド８に連結される。連結マニホルド８は、さらに、給湿空気を患者に供給するための可撓性呼吸導管を受け入れるのに適した補助出口連結ポート９を提供している。

ＣＰＡＰ装置は、チャンバ受け入れベイ４７において、水チャンバを加熱するヒータベース５８を含む。水チャンバをＣＰＡＰ装置に配置し係合するための固定装置が設けられている。固定装置は、チャンバ受け入れベイ４７の周辺部に、固定ラッチ１９及びスロット１７を有する。スロットは、水チャンバのベースの周りにあるフランジ１８と協働して、使用中に、チャンバを固定する。固定ラッチ１９は、チャンバが係合されると、これが取り外されるのを阻止するように作動する。固定手段及び連結マニホルドは、平行な作動軸で配置されて、連結マニホルド８に対するチャンバ入口ポート５及びチャンバ出口ポート６の連結が、同じ単一のスライドオン運動で、チャンバをＣＰＡＰ装置の中に固定することと併せて達成されるようにする。ポート５、６に対するコネクタの挿入方向は、少なくとも、スライドオン運動の終端部分と同じである。

ロック位置及び解除位置を有するラッチ１９は、ロック位置の方向に付勢されて、チャンバがＣＰＡＰ装置から取り外されるのを阻止する。ラッチの正面は、水チャンバをＣＰＡＰ装置に取り付けるのに採用される単一のスライドオン運動中に、フランジ１８が、固定ラッチ１９を解除位置に付勢して、水チャンバが適切に取り付けられるのを可能にするような形状にすることができる。水チャンバのベースが適切にヒータベースに配置され、入口５及び出口６が適切に連結マニホルド８と係合されると、フランジ１８及びチャンバのベースは、固定ラッチ１９と接触しなくなる。これにより、図２に示されるように、固定ラッチの付勢手段がラッチをロック位置に付勢して、水チャンバが取り外されるのを阻止する。

連結マニホルド８は、加圧空気流をブロワーから受け、これを水チャンバ２の中に向ける通路と、水チャンバの出口ポート６により受けた空気流をＣＰＡＰ患者用出口ポート９に向ける通路とを含むことが好ましい。マニホルド入口ポート７をマニホルド患者用出口ポート９まで連結する連結通路は、図１においては隠れた詳細４８で示されている。本発明の連結マニホルド８は、取り外し可能な部品で具現されて、気体通路の清掃及び／又は殺菌を助けることが好ましい。１つの好ましい実施形態においては、上述の連結通路は、図１及び図２に示されるように、連結マニホルド８より内側にある。

使用中、ＣＰＡＰ装置のブロワーからの気体は、出口ポート４を通って出て行き、入口ポート５を通ってチャンバ２に入る。チャンバの加熱手段５８は、液体の水をチャンバ内で気化させ、チャンバに入る空気は、チャンバの底部における水源からの水の蒸発により給湿された後に、患者用出口ポート６を通ってチャンバから出て行く。出口ポート６からの給湿空気は、入口ポート７を介して、ＣＰＡＰ装置の連結マニホルド８の中に受け入れられる。連結マニホルド８は、空気を、患者への供給のために可撓性導管コネクタに連結するようにされた出口ポート９に向ける。ＣＰＡＰ装置の本体に配置され、水チャンバの上部には直接連結されていない呼吸導管連結部９から得られる利点は、水チャンバをＣＰＡＰシステム（呼吸導管を含む）に完全に連結させるか、又はこれらを外すことが、単一のスライドオン又はスライドオフ運動のそれぞれにより達成できることである。この特徴は、従来技術の装置と比較した場合に、補充のための水チャンバの取り外しを単純化する。

例えば、加熱された供給導管において、付加的な電気又は流体連結が要求される場合には、さらに別の利点が得られる。加熱導管の使用は、通常は、導管と給湿空気源との間に電気配線コネクタを要求するが、付加的な流体連結部は、圧力のフィードバック又は測定に用いることができる。本発明においては、コネクタは、導管に対して、あらゆる付加的な電気及び／又は流体連結部５４を含むことができる。コネクタは、ＣＰＡＰ機械の連結マニホルド８と一体であり、したがって、使い捨て可能な水チャンバを、例えば、電気伝達接続のない単純なもののままにすることを可能にする。

ここで、本発明の多数の代替的な変形態様を想定し説明する。例えば、マニホルドの給湿気体部分を、ハウジングから別々に取り外すことができるような、給湿気体を水チャンバから可撓性呼吸導管により患者まで供給する、本発明のさらに別の実施形態を想定する。この代替的な実施形態は、図３に示される。入口端部及び出口端部を有するエルボー管は、給湿気体を水チャンバから受け取り、この給湿気体を可撓性呼吸導管の中に向けて、患者に供給するように形成される。この代替的な実施形態においては、ＣＰＡＰ装置ハウジングには、エルボー管を受け取りかつ固定する凹部５２が設けられる。凹部５２は、ネック部又はくびれをエルボー５１の上方に含むことができ、（エルボー５１が適切な位置にある場合には）通常の使用の下で、エルボーを適切な位置に保持し、さらに、必要に応じて、エルボーを取り外すことも可能にする。取り外し可能にエルボー５１を固定する他の方法は、当業者であれば容易に思いつくであろうことが理解されるであろう。例えば、エルボー５１の一方又は他方にあるか、凹部８の周りにあるか、又はこれらの両方にある種々の突起及び相互作用スロットによるものがある。適切な位置に固定された場合には、エルボー管５１の入口５３は、同じスライドオン運動で、水チャンバの出口８に対する流体連結がなされるように位置決めされる。この代替的な実施形態においては、出口エルボーは、前述のように連結マニホルドの内部分ではなく、呼吸管の終端部分とすることができる。この代替的な実施形態の利点は、潜在的な凝縮と接触する部分が、清掃及び／又は殺菌のために取り外し可能であることである。本実施形態は、さらに、単一のスライドオン／オフ運動で係合可能／係合解除可能という水チャンバの利点を維持する。本実施形態は、さらに、ＣＰＡＰ装置と導管コネクタとの間の付加的な電気又は流体連結５４が、直接ハウジングに対して形成されることを可能にして、この代替的手法が、前述の実施形態の利点を維持することを可能にする。

本発明の代替的な実施形態では、水チャンバ及びヒータベースが部分的に又は完全にハウジングの中に囲まれることが想定される。ハウジングは、少なくとも１つの気体入口と、これに隣接し位置合わせされた少なくとも１つの気体出口連結ポートで構成された連結マニホルドを含み、これらは、使用中に、気体を水チャンバに移送及び／又は水チャンバから移送する。第２のハウジングには、連結マニホルドとの整合のために、相補的な入口及び出口連結部が形成されている。この第２のハウジングは、第１のハウジングと係合するようになっており、すべての必要な気体及び電気又は流体連結部を同じスライドオン運動にし、好ましくは、２つのハウジングを互いにロックする固定装置を含む。第２のハウジングは、一体的な空気ブロワーと、ＣＰＡＰの実施形態の場合においては、患者導管出口ポートとを含むことができる。第１の導管ポートは、使用中に、空気を供給源から受け取り、第２の導管ポートは、給湿空気を患者に供給する。上述の実施形態は、すべての必要な可撓性導管連結部が第２のハウジング（気体供給源を含む）上に製造されるという利点を有する。このことは、水チャンバ及び／又は囲いハウジングが同じスライドオフ／オン運動で取り外され／係合されることを可能にして、チャンバの係合／係合解除及び補充をより単純にする。

本発明の好ましい実施形態においては、給湿器装置と水チャンバとの間を連結するために管状突起（４、７）が形成され、気体をチャンバに供給し、給湿気体をチャンバから受け取る。管状突起は、さらに、弾性ブーツを含み、水チャンバと突起との間に改善されたシールを与えることが好ましい。

装置のマニホルドと水チャンバとの間の連結が並列ではなく、一方が他方の中に設けられる、例えば、入口と出口とが同軸とすることができる本発明のさらに別の実施形態が想定される。このような構成は、本発明の好ましい実施形態において、より詳細に述べられた構成と同じ利点をもつ。さらに、このような連結部は、圧力測定又は圧力フィードバック並びに電気接続を与えるための同様に構成された管も含むことができる。

上述の好ましい実施形態は、水チャンバが、装置のマニホルドの対応する雄コネクタと嵌合する２つの雌コネクタを有する雄／雌形式の相補的なコネクタを説明したが、当業者であれば、本発明の思想から離れることなく、多くの変形を思いつくであろう。例えば、水チャンバには２つの雄コネクタを形成し、装置のマニホルドには対応する雌コネクタを形成することができ、又は、水チャンバに１つの雄コネクタ及び雌コネクタを形成して、装置のマニホルドの対応する雄コネクタ及び雌コネクタに連結することができる。さらに、水チャンバと装置のマニホルドとを連結するために、雄雌両方の性質をもつコネクタを形成することを想定でき、この場合には、各々のコネクタは、雄形式の突起部分及び雌形式の凹部分の両方を含むことができる。このような連結部は、入口及び出口が、一方が他方の中にある状態で形成された場合に、特に有利である。

本発明の上述の実施形態を参照して、上述の実施形態と併せて用いるのに適した水チャンバの幾つかの共通の特徴を、ここでさらに詳細に説明する。

図４及び図５に示されるチャンバは、熱伝導性ベース２４により囲まれた、底部開口プラスチックコンテナから構成されており、水平方向に配置された気体入口２７及び平行な気体出口２８を含む。水チャンバを取り付けるのに採用されるスライドオン方向が水平方向ではなく、水平面又は垂直面から或る角度である、本発明の他の構成も可能であることが想定される。このような場合においては、気体入口２７及び出口２８は、意図されるスライドオン運動方向と平行でかつこれと位置合わせされて、チャンバの入口／出口ポートと連結マニホルドとの嵌合を可能にすることが好ましい。

本発明の水チャンバは、入口延長管３０及び／又は出口延長管３１である少なくとも１つの流管を含むことが好ましく、これは、チャンバ壁の周辺部からチャンバの内部の中に内向きに延び、全体的に先細になる本体を有することが好ましい。入口延長管３０及び出口延長管３１は、チャンバシェル２６と同じ透明な熱可塑性材料から成形されることが好ましい。入口／出口延長管を含むことは、チャンバの周りの空気流により生成される雑音を大幅に減少させることが見出された。しかし、流速が高い場合には、水の液滴又は飛び散りが空気流に同伴し、チャンバの出口２８に運ばれる可能性がある。このことは、水チャンバが大量の液体を含み、水面がチャンバの出口に近い場合に、特に可能性が高い。この状況は、ＣＰＡＰ装置の出口ポートが患者の供給導管から外れた場合に、回路抵抗を低下させて、著しく高い流速をもたらすことになるように、さらに問題となる可能性がある。さらに、供給導管が連結されていなければ、気体流に同伴するあらゆる液体は、チャンバから直接排出されることになる。この困難性は、種々の延長管構成を含むチャンバにおいては、或る程度緩和することができる。

少なくとも１つの延長管は、チャンバが上げ起こされた状態で、チャンバの補充を助ける空気抜き孔３３を有することが好ましい。空気抜きは、延長管の上面に配置されることが好ましく、チャンバ壁に連結された延長管の端部の方向に向けられていることが好ましい。図５を参照すると、好ましくは、空気抜き孔３３は、タンクが補充のために上げ起こされた場合に、空気抜き弁の高さが、水チャンバに好ましい補充高さ３２に対応するように位置決めされる。この特徴は、水チャンバが溢れるのを阻止することを助ける。

さらに、図６を参照すると、延長管３０、３１は、水レベル線４４により示されるチャンバの傾斜により、気体入口及び気体出口を通って、水が逆流しないようにする堰として作用するのがよい。このことは、チャンバの傾斜により生じる、入口ポート２７を通る水の逆流を減少させる。存在するのであれば、空気抜き孔３３は、出口延長管３１にのみ存在し、入口延長管３０には存在しないことが好ましい。或いは、空気抜き孔は、両方に含むことができる。

図１０を参照すると、本発明は、さらに、入口延長管と出口延長管との間に配置された下方に延びる中央バッフル又はリブ５７を含み、気体が、入口延長管の出口から出口延長管の入口に直接流れることによってチャンバが短絡されるのを防ぐことを確実にしてもよい。バッフルが存在することにより、気体は、より曲がりくねった経路を辿るようにされて、チャンバを通るその移動中に十分な給湿を確実にするが、チャンバ内の圧力損失を受け入れられないレベルにまで増加させることはない。バッフルは、チャンバのルーフから下方に延び、入口／出口ポートの反対側のチャンバ壁の部分から内方に延びることが好ましい。バッフルの大きさは、気体流がチャンバを通る、曲がりくねった経路を辿ることを確実にするだけでなく、さらに、出口延長管３１の入口５５に入る飛び散りに対して付加的な障壁も与えるものであることが好ましい。飛び散りが延長管に入る危険は、水位が最高のときに最高であるため、バッフルは、チャンバが満たされたときに、水ラインの下で終端するように下方に延びる。

図４を参照すると、使用中、空気は、入口ポート２７によりチャンバの中に受け取られて、入口延長管３０内を移動する。入口延長管３０を出ると、空気は、チャンバに入り、ここで、給水源からの水の蒸発により給湿される。給湿空気は、矢印４５により示されるように、チャンバから出口延長管３１を通って流れて、出口ポート２８を通って出て行く。図１０を参照すると、延長管の代替的な構成があり、ここでは、気体入口２７及び気体出口２８のそれぞれから最も遠い延長管の遠位端が、延長管の軸から離れる方向に向けられている。延長管は、チャンバ効率を改善するために、チャンバを通って流れる気体の内圧損失を最小にするように成形される。使用中、空気は、入口ポート２７によりチャンバの中に受けられて、入口延長管３０内を移動する。入口延長管３０の上方に面する出口５４を出て行く際、気体流は、チャンバ内の水面から離れる方向に向けられて、飛び散り又は水の浮遊が生じる可能性を最小にする。気体流がチャンバに入ると、これは、チャンバのルーフから偏向されて、給水源からの水の蒸発により給湿される。給湿空気は、チャンバから、出口延長管３１の上方に面する入口５５を通って流れ、出口ポート２８を通って出て行く。出口延長管３１の上方に向けられた入口５５は、飛び散りが水面から出口ポートに対して生じることがある直接経路を排除する。排水穴５６が延長管の底部に形成されて、補充後に、水がチャンバの中に戻るように排水されるのを可能にするか、又は、使用中に、凝縮又は飛び散りを蓄積して排水させるのを可能にする。延長管の形状及び方位及び排水穴の位置は、排水穴が低い点にあり、流体が排水穴の方向に流れ、チャンバの中に戻るようなものであることが好ましい。

或いは、入口延長管の出口及び／又は出口延長管の入口が面する方向は、異なる結果を達成するために変更できることが想定される。例えば、延長管の遠位端における開口部を、延長管の軸の周りで回転させて、あらゆる方向に面するようにすることができる。さらに、入口流管及び出口流管の開口部が面する方向は、同じでなくてもよい。このような構成（例えば、互いに離れる方向に面している）は、飛び散りの可能性を減少させるため、及びバッフルが存在する場合に、飛び散りが延長管の開口部に入る可能性を減少させるのに特に適しているとすることができる。前述の説明は、平行で隣接する円形の入口／出口ポートを有する好ましい実施形態の詳細を与えるが、本発明の精神から離れることなく、他の構成も可能であることが想定される。例えば、チャンバ及び連結マニホルドの入口／出口ポートは、非円形の断面であってもよく、非対称であってもよい。さらに、出口に対する入口ポートの位置を、多数の代替的な構成にすることが可能である。例えば、ポート及び３つの対応する連結部は、さらに、一方が他方の中にある状態で、同軸であってもよいし、オフセットされていてもよい。

図７ないし図９を参照すると、組み立てを容易にするために、入口延長管及び出口延長管は、これらのそれぞれの水チャンバの入口又は出口に対するスナップ嵌めとして設けられて、十分な力を適用することにより、入口及び出口を通してチャンバの中に押し付けられて、実質的に防水性で固定した状態にスナップできるようになっている。

この目的のために、水チャンバの入口２７及び出口２８ポートの内側端には、内方に垂直に延びる環状フランジ３６が形成されており、入口／出口延長管３８は、全体的に先細になる管状本体４６の一端から垂直に外方に延びる同様なフランジ３７を含むことができる。フランジは、取り付けられ組み立てられた状態で、シーリングフランジとして互いに作用する。組み立てられた状態で、延長管を並進運動及び回転運動の両方に対して保持するためには、幾つかの固定機構を設けることができる。各々の場合において、固定機構を、（チャンバの）入口／出口においてであるか、又は入口／出口延長管において形成することができる。しかし、両方の部品は、射出成形が意図されており、チャンバの入口／出口の内面における特定の突起の射出成形は、延長管の外面におけるものの場合よりかなり困難であるため、これらは、延長管上にあることが好ましい。管を並進運動に対して固定し、かつシーリングフランジ間のシーリング状態に固定するためには、入口／出口フランジ３６と協働する、延長管の管状本体の周囲に間隔もって配設された複数の保持クリップの突起３９を形成することができる。特に、製造を容易にするために、及び単純な２部品射出成形を確実にするために、ノッチ４２を、延長管３８のフランジ３７の突起３９に隣接して形成することができる。

延長管が或る位置にスナップ嵌めされた場合に、回転運動に対してこれを保持するためには、管状本体の外面に、外方に垂直に延びるフランジ３７に隣接しこれと連続する、１つ又はそれ以上の位置決め突起４０を周方向に分布させることができる。位置決め突起４０は、周方向及び軸方向の両方に、全体的に先細になっていることが好ましい。相補的なノッチ４１がチャンバの入口及び出口の内方に延びるフランジ３６に形成される。延長管３８を取り付ける際、突起４０はノッチ４１と位置合わせされ、管が完全に挿入されたときには、突起４０はノッチ４１との緊密な摩擦嵌め状態に入り、完全ではないとしても実質的なシーリングを確実にする。水チャンバの中への延長管の適切な位置及びシーリングを確実にするために採用される機構は、多くの形態をとることができることが理解される。当業者であれば、接着された接合部、種々の形態のプラスチック溶接、及び種々の構成のクリッピング手段及び突起のような多くの代替的手法を思いつくであろう。上述の説明は、１つの特定の好ましい実施形態であり、どのような方法によっても制限することを意味するものではない。

述べられた水チャンバの構成は、製造が単純であり、プラスチック部品の各々はこれ自体が単純に射出成形できるものであることが容易に理解されるであろう。したがって、本発明による水チャンバは、顕著な利点を与えるが、既存のチャンバと比較して顕著に高価なものではない。

水チャンバ２がＣＰＡＰ装置１から分離された状態を示す、本発明の実施形態による水チャンバ及びＣＰＡＰ装置の斜視図である。 水チャンバ２がＣＰＣＰ機械１に係合された状態を示す、図１の水チャンバ及びＣＰＡＰ装置の斜視図である。 本発明の代替的な実施形態によるＣＰＡＰ装置及び水チャンバの斜視図である。 入口延長管及び出口延長管の隠れた詳細を示す本発明の水チャンバの斜視図である。 意図される水位が斜線で示される、出口延長管の中線を通して区分された、図４の水チャンバの断面側面図である。 傾斜されたときのチャンバの水位が斜線で示される、チャンバの中線を通して区分された、図４の水チャンバの断面側面図である。 スナップ嵌め突起及び位置決め／ロック手段を示す、本発明の実施形態による入口／出口延長管の斜視図である。 図７に詳細に示される延長管と協働するフランジ及びノッチを示す本発明の水チャンバの正面図である。 空気抜きスロットを示す、本発明の実施形態による出口延長管の斜視図である。 入口延長管及び出口延長管の隠れた詳細を示すさらに別の実施形態による水チャンバの斜視図である。

Claims (15)

1. 給湿気体供給処置に用いられる装置であって、
   ハウジングと、
   前記ハウジング内の加圧気体供給源と、
   前記加圧気体供給源と流体連結状態にあり、給湿器の入口と流体連結して気体流を前記給湿器に与えるようにされた、前記ハウジングの加圧気体出口と、
   前記給湿器の出口と流体連結して、給湿気体を給湿器から受け取るようにされた、前記ハウジングの給湿気体戻り路と、
   前記ハウジングの患者用出口と、
   を備え、前記患者用出口が、前記給湿気体戻り路と流体連結状態にあり、給湿気体を給湿気体戻り路から受け取って、この給湿気体を患者用出口に与え、患者用出口が、呼吸導管と流体連結状態にあるか又はこれと流体連結するようにされて、給湿気体を患者に供給するようになったことを特徴とする装置。
2. 前記給湿器が加熱可能な水チャンバであり、前記給湿気体供給処置に用いられる装置が、
   前記ハウジングに連結されたチャンバ加熱手段を含み、ハウジングが、前記給湿器をチャンバ加熱手段に隣接して配置する給湿器係合装置を含み、チャンバ加熱手段が、前記水チャンバ内の液体水を気化させて、水蒸気を、水チャンバを通過する前記気体流に与えるようになった請求項１に記載の装置。
3. 前記給湿チャンバがベースを有し、チャンバが、単一運動により、前記給湿器係合装置と係合可能であり、前記係合装置の単一運動が、前記給湿チャンバのベースを、前記チャンバ加熱手段と隣接し、かつこれと接触するように付勢して、前記加圧気体出口と前記給湿器入口との間に第１の流体連結を形成し、前記給湿気体戻り路と前記給湿器出口との間に第２の流体連結を形成し、前記第１及び第２の流体連結が、前記単一運動方向で形成されるようになった請求項２に記載の給湿気体供給処置に用いられる装置。
4. 前記加圧気体出口と前記給湿器の前記入口との間に、第１の相補的な雄及び雌コネクタを有し、これらが係合されることによって、流体連結を完成させるのに好ましい挿入方向を有するようになり、
   前記給湿気体戻り路と前記給湿器の前記出口との間に、第２の相補的な雄及び雌コネクタを有し、これらが係合されることによって、流体連結を完成させるのに好ましい挿入方向を有するようになり、
   前記第１のコネクタの前記好ましい挿入方向が、前記第２のコネクタの前記好ましい挿入方向と同じであり、少なくとも、前記単一運動の終端部分の方向と同じである請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の給湿気体供給処置に用いられる装置。
5. 前記給湿器の前記入口及び給湿器の前記出口の各々が雌ポートであり、
   前記加圧気体出口及び前記給湿気体戻り路の各々が、前記チャンバが係合した状態で、それぞれの雌ポート内に嵌まる弾性管状突起である、請求項４に記載の給湿気体供給処置に用いられる装置。
6. 前記加圧気体出口及び前記給湿気体戻り路の前記突起管が、実質的に平行な延長軸を有し、前記チャンバ加熱手段が、実質的に平坦な加熱板を含み、前記管の前記延長軸が、少なくとも、前記加熱板の平面と実質的に平行である請求項５に記載の給湿気体供給処置に用いられる装置。
7. 前記患者用出口が、呼吸ホースを受け取るためのコネクタと、少なくとも１つの補助電気接続プラグ或いはソケット又は流体連結プラグ或いはポートとを含み、相補的な電気又は流体コネクタを有する呼吸回路を連結する場合の同時連結を可能にするようになった請求項１ないし請求項６のいずれか１項に記載の給湿気体供給処置に用いられる装置。
8. 気体給湿装置と併せて用いるための給湿チャンバであって、
   周囲壁及び上部、及び開口底部をもつコンテナと、
   前記コンテナの前記開口底部を囲む熱伝導性ベースと、
   前記コンテナに対する気体入口と、
   前記コンテナに対する気体出口と、
   前記気体入口の内側周辺部から前記給湿器コンテナの中に延びる第１の細長い流管と、
   を備え、前記流管の遠位端における開口部は、前記チャンバの前記壁から間隔をもって配設されており、
   前記気体入口の内側周辺部から前記給湿器コンテナの中に延びる第２の細長い流管
   を備え、前記流管の遠位端における開口部は、前記チャンバの前記壁から間隔をもって配設されており、
   前記第１及び第２の流管が、互いに対して実質的に平行で、かつ前記チャンバの前記ベースに対して実質的に平行であり、
   前記気体入口及び前記気体出口が、好ましい挿入方向である同じ方向に面しており、
   前記好ましい挿入方向が、前記チャンバの前記ベースに対して実質的に平行であり、
   前記給湿器チャンバが、単一運動で、ヒータベースと作動的に係合できるようなり、
   前記気体出口と前記気体入口との流体連結もまた、前記単一運動で行うことができるようになったことを特徴とする給湿器チャンバ。
9. 前記第１の流管の前記開口部が、前記第１の流管の軸に対して横方向に面し、前記第２の流管の前記開口部が、前記第２の流管の軸に対して横方向に面するようになった請求項８に記載の給湿器チャンバ。
10. 前記横方向が下方の方向ではない請求項９に記載の給湿器チャンバ。
11. 前記横方向が上方の方向である請求項９に記載の給湿器チャンバ。
12. 前記チャンバが、さらに、前記第１の流管と前記第２の流管との間にバッフルを含む請求項８から請求項１１までのいずれか１項に記載の給湿器チャンバ。
13. 前記バッフルが、前記チャンバのルーフから延び、チャンバが、使用のために意図される最大水位まで満たされた場合に、チャンバの水面の下で終端するようになった請求項１２に記載の給湿器チャンバ。
14. 前記第２の流管が、空気抜きオリフィスを含み、前記空気抜きオリフィスが、前記第２の細長い流管の上部において、前記気体出口に隣接する前記細長い流管の端部の方向に配置された請求項８から請求項１３までのいずれか１項に記載の給湿器チャンバ。
15. 前記給湿器チャンバの前記気体入口及び前記気体出口の各々が雌ポートであり、
    前記給湿器チャンバが、ほぼ円筒形であり、前記雌ポートが、円筒形壁の上部に隣接する円筒形表面に対して開くようになった請求項８から請求項１４までのいずれか１項に記載の給湿器チャンバ。

Images