JP2005538492A - 情報担体の傾斜補正のための装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、周部を有する円形情報担体（Ｄ）上の情報を読出す又はこれに書込む装置に関し、該装置は、該情報担体（Ｄ）をクランプし回転させる回転台（５０１）を有し、該情報担体（Ｄ）は、該回転台（５０１）の半径方向からの初期傾斜を有する。当該装置は、回転台（５０１）の半径方向に対して、前記情報担体に、前記初期傾斜の値よりも大きい既知の値の傾斜を付与するように、該情報担体の周部に端部負荷をかける追加手段を有する。前記回転台（５０１）のクランピング面は、適切に傾斜されることができる。

Description

本発明は、周部（periphery）を有する円形情報担体上の情報を読出す又はこれに情報を書込む装置であって、該情報担体をクランプし回転させる回転台を有し、該情報担体は、該回転台の半径方向からの初期傾斜を有する装置に関する。

本発明は、光ディスクの分野において使用されることができる。

商業的に大いに利用可能な情報担体（例えば、オーディオＣＤ、ＲＷディスク、及びＤＶＤ光ディスク）は、半径及び接線方向の歪み及び変形を呈する。このような欠点は、一様でない冷却のように、完全ではない光ディスクの鋳造工程に、主に起因する。

これらのディスクによって呈される共通の特徴は、半径方向の傾斜であって、該半径方向の傾斜の値は、多かれ少なかれ重大であり得る。前記傾斜によって、光信号は劣化し、ジッターを増加させ、特に重大な傾斜値を有する光ディスクの場合、該ディスクの読出し又は書込み処理中のエラーに繋がる。

この問題を解決するように、光ディスクの前記傾斜を補正する既知の仕組みを実施する装置が、開発されている。特に、既知の解決策は、サーボ制御される３つの自由度を有するアクチュエータを使用することにある。

しかしながら、このようなアクティブ補正に基づく解決策は、費用がかかる。

本発明の目的は、情報担体の前記傾斜の多様性を克服し、該情報担体に対して、容易に前記読出し及び書込み処理を行うことができる費用効果的な装置を提供することにある。

この目的を達成するために、本発明による装置は、前記回転台の半径方向に対して、前記初期傾斜よりも大きい既知の値の傾斜を付与するように、前記情報担体の前記周部に端部負荷（end load）をかける追加手段を有することを特徴とする。

前記追加手段は、円形リングを持つカバーを有しており、該円形リングは、該カバーが支持され前記回転台にクランプされた場合に、前記情報担体の前記周部と接触する。

前記情報担体の有する傾斜が凹状又は凸状であるかに関わらず、及び情報担体の前記初期傾斜の値が何であろうとも、該情報担体の前記傾斜は、前記光システムを、前記既知の値に適合させるように、該既知の値に強制される。

従って、情報担体の双方向の傾斜は、補償され、既知の値に強制されることができる。

好適実施例において、当該装置は、前記追加手段が、円形リングを持つカバーを有し、該円形リングは、該カバーが前記回転台にクランプされた場合に、該情報担体の前記周部に接触することを特徴とする。

他の好適実施例において、当該装置は、前記追加手段が、前記回転台と相互依存する円形リングを有し、該円形リングは、前記情報担体が該回転台にクランプされた場合に、該情報担体の前記周部と接触することを特徴とする。

他の好適実施例において、当該装置は、前記追加手段が、前記装置と相互依存してシャフトの周りを自由に回転する車輪を有し、該車輪は、前記情報担体が前記回転台にクランプされた場合に、該情報担体の前記周部と接触することを特徴とする。

他の好適実施例において、当該装置は、
― ガイドシャフトに沿って移動する光ピックアップユニットであって、該ガイドシャフトは前記回転台の半径方向に平行である、光ピックアップユニット、及び
― 前記光ピックアップユニット上に固定され、光軸に中心を合わせられたアクチュエータであって、該光軸は、前記情報担体の半径方向に垂直であるアクチュエータ、
を有することを特徴とする。

他の好適実施例において、当該装置は、
― ガイドシャフトに沿って移動する光ピックアップユニットであって、該ガイドシャフトは、前記情報担体の半径方向に平行である、光ピックアップユニット、及び
― 前記光ピックアップユニット上に固定され、光軸に中心を合わせられたアクチュエータであって、該光軸は、前記情報担体の半径方向に垂直であるアクチュエータ、
を有することを特徴とする。

前記傾きが、既知の値に強制された場合、前記情報担体の自身の半径方向に沿った形状は、前記回転台の半径方向と既知の角度をなす線に非常に近い。前記光ユニットの位置のサーボ制御は、該光ユニットの位置が、この軸に沿って平行移動される場合に、より容易であって、費用効果的な解決策に繋がる。

好適実施例において、当該装置は、前記回転台が、前記情報担体を支持する領域を有し、表面が、前記半径方向に前記既知の値まで傾斜されることを特徴とする。

このフィーチャによって、前記情報担体の自身の半径方向に沿った傾斜の線形性を改善することができる。

本発明の詳細な説明及び他の見地は、以下に記載される。

本発明の特別な見地は、以下に記載される実施例を参照して説明され、添付図面と共に熟考される。前記添付図面において、同一の部分又はサブステップは、同様の態様で示されている。

図１は、情報担体Ｄの前記傾斜を強制する手段を有する本発明による装置ＡＰＰの第１実施例を示している。

これ以降の図の理解を助けるように、軸ＡＡの周りにおける円対称性により、各エレメントの軸ＡＡの右側に位置されている片方のみが示されている。

この装置は、軸ＡＡの周りに情報担体Ｄを支持し、クランプし、回転させるための回転台１０１を有する。回転台１０１は円柱形であり、該回転台の半径方向Ｒ１は、軸ＡＡに垂直である。

前記情報担体Ｄは、円状周部を有し、例えば、光ディスクに対応する。前記情報担体は、前記回転台にクランプされ、例えば、シャフト１０３上にクランプされる又は力によって嵌合される。前記回転台は、前記情報担体の内側領域を支持する支持領域Ｐを有する。

当該装置は、軸ＡＡに中心を合わせられたカバー１０２を有し、該カバー１０２は、例えば、ガイドピンを有する該カバー１０２を位置決め穴部内に引き付け、ピンを穴部内に追い込むように該回転台１０１上に取り付けられた磁石によって、回転台１０１に嵌合される。更に、カバー１０２は回転台１０１と相互依存し、該カバー１０２自体は、情報担体Ｄがクランプされている場合に、該情報担体Ｄと相互依存する。

カバー１０２の側面は、軸ＡＡから距離ｒ１に円形リングＲＧ１を備えており、該円形リングＲＧ１は、前記側面と一体であるか又はこれに固定されているかであって、該カバー１０２は、該カバー１０２が回転台１０１にクランプされている場合、前記情報担体Ｄの外側周部Ｐ１と接触する。前記カバー１０２が前記回転台１０１に固定されている場合に、前記リングＲＧ１が前記情報担体Ｄの周部Ｐ１に、垂直な端部負荷をかけ、これによって該情報担体の前記傾斜を既知の値に強制するように、該カバー１０２は、硬い材料でできている。前記情報担体の自身の半径方向Ｒ２における勾配は、前記支持領域Ｐと点Ｐ１との間で、準線形（quasi-linear）である。

前記傾斜の既知の値は、前記情報担体の内側表面上の点Ｐ２と、前記点Ｐ１との間の高さの差分に対応する偏向値Ｈに依存する。前記回転台の前記半径方向Ｒ１と前記情報担体の半径方向Ｒ２とは、平均角βをなす。

平均角βは、比Ｈ／（ｒ１−ｒ２）として表される自身の正接によって、近似されることができる。前記平均角βは、シミュレーション又は実験から知ることもでき、該平均角βは、前記情報担体の半径方向Ｒ１に関する前記傾斜の平均勾配に対応する。

前記傾斜を規定する偏向値Ｈの範囲は、一般には、数十ミリメートル、即ち市場で見られ得る情報担体の最大初期傾斜値よりも大きい値に設定される。次いで、前記情報担体の前記初期傾斜の値（ゼロでさえも）に関わらず、及びこの初期傾斜が、凹状又は凸状であるかに関わらず、該情報担体の該傾斜は、該情報担体が、本発明による当該装置にクランプされる場合に、前記既知の値に強制される。

付加的には、前記カバー１０２は、円形リングＲＧ２を有し、該円形リングＲＧ２は、軸ＡＡからの距離ｒ２において、該カバー１０２に固定されているか又はこれと一体であるかであって、前記回転台の支持領域Ｐ上に位置する前記情報担体上の点Ｐ２に圧力を加える。前記情報担体の押圧は、該情報担体が回転されている場合に、該情報担体が滑るのを防止する。

この実施例によれば、前記情報担体の傾斜は、凹状（即ち「ｎ字型」）であり、該情報担体上の情報を読出す又はこれに情報を書込む前記光システムは、該情報担体の下側に位置されていることを意味する。

図２は、情報担体Ｄの前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置ＡＰＰの第２実施例を示している。

前記情報担体の前記傾斜を強制するのに使用される当該手段は、回転台２０１と相互依存する円形リングＲＧ３を有し、該円形リングＲＧ３は、該情報担体が回転台２０１にクランプされている場合に、該情報担体の周部Ｐ１と接触する。前記情報担体Ｄは、図１の場合と同様に、回転台２０１にクランプされる。

当該装置は、回転台２０１の支持領域Ｐ上に位置されている前記情報担体上の点Ｐ２に圧力を加えるように、回転台２０１に圧力嵌めされるクランプ機構２０２を有する。前記情報担体の支持領域Ｐ上の点Ｐ２における押圧は、前記情報担体のこの領域内の非線形変形を制限し、前記情報担体が、回転中に、前記回転台に対して滑るのを防止する。

この実施例によれば、前記情報担体の前記傾斜は、凸状（即ち「ｕ字型」）であり、該情報担体上の情報を読出す又はこれに情報を書込む前記光システムは、該情報担体の上側に位置されていることを意味する。

図３は、情報担体Ｄの前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置ＡＰＰの第３実施例を示している。

前記情報担体の前記傾斜を強制するのに使用される当該手段は、当該装置と相互依存するシャフトＳＨ１の周りに自由に回転する車輪Ｗを有し、前記車輪Ｗは、該情報担体が前記回転台にクランプされている場合に、該情報担体の周部Ｐ１と接触する。前記端部負荷が、前記情報担体の外側周部に沿った全てに、同時にかけられる図１及び図２に示されている実施例に反して、この場合、前記端部負荷は、ある瞬間において、前記情報担体の前記周部の１点のみにかけられる。このとき、前記情報担体の前記傾斜は、点Ｐ１を横切る前記半径方向のみにおける既知の値に強制される。

この実施例によれば、前記情報担体の前記傾斜は、凹状（即ち「ｎ字型」）であり、前記情報担体上の情報を読出す又はこれに情報を書込む前記光システムは、該情報担体の下側に位置されていることを意味する。

勿論、車輪Ｗ及びシャフトＳＨ１は、前記情報担体の前記傾斜が凸状になるように、半径方向Ｒ１に対称に、当該装置に固定されることもできる。

図４は、情報担体Ｄの前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置ＡＰＰの第４実施例を示している。

この実施例は、カバー４０２が、前記情報担体の周部Ｐ１に、垂直な端部負荷をかける曲がったリングＲＧ４を有する点で、図１に示した実施例とは異なる。

この実施例によれば、前記情報担体の前記傾斜は凸状（即ち「ｕ字型」）であり、該情報担体上の情報を読出す又はこれに情報を書込む前記光システムは、該情報担体の下側に位置されていることを意味する。

図５は、図１及び図３に記載の情報担体Ｄの前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置ＡＰＰの第５実施例を示している。

前記情報担体が回転台５０１にクランプされている場合に、該情報担体の半径方向Ｒ２における前記傾斜の線形性を改善するためであって、特に、屈曲領域に対応する支持領域Ｐにおける線形性を改善するために、回転台５０１の支持領域Ｐが、前記情報担体の前記傾斜と同じ値に傾斜される。回転台５０１の拡大表示からわかるように、前記指示領域Ｐの勾配は、平均角度βだけ傾斜される。

図６は、情報担体Ｄを読出す又はこれに書込む手段を有する本発明による装置ＡＰＰの第６実施例を示しており、前記傾斜は、本発明による手段によって強制される。

この装置は、ガイドシャフトＳＨ２に沿って移動する光ピックアップユニットＯＰＵを有し、該ガイドシャフトＳＨ２は、回転台１０１の半径方向Ｒ１に平行である。

この装置は、光ピックアップユニットＯＰＵ上に固定されているアクチュエータＡＣＴも有し、該アクチュエータＡＣＴは、前記情報担体Ｄ上のデータを読出す又はこれにデータを書込むためのレンズのような光学手段を有する。前記アクチュエータは、光軸ＢＢに中心を合わせられており、該光軸ＢＢは、前記情報担体の半径方向Ｒ２に垂直である。即ち、前記光軸ＢＢは、軸ＡＡから前記平均角度βだけ傾斜されている。

前記光ピックアップユニットが、シャフトＳＨ２に沿って並進する場合、前記アクチェータの光軸ＢＢは、前記情報担体に垂直なままであり、該アクチュエータの位置決めを容易にする。

図７は、情報担体Ｄ上を読出す又はこれに書込む手段を有する本発明による装置ＡＰＰの第７実施例を示しており、前記傾斜は、本発明による手段によって強制されている。

この装置は、ガイドシャフトＳＨ２に沿って移動する光ピックアップユニットＯＰＵを有し、前記ガイドシャフトＳＨ２は、前記情報担体Ｄの半径方向Ｒ２に平行である。

この装置は、前記光ピックアップユニットＯＰＵ上に固定されたアクチュエータＡＣＴも有し、該アクチュエータＡＣＴは、前記情報担体Ｄ上のデータを読出す又はこれにデータを書込むためのレンズのような光学手段を有する。前記アクチュエータは、光軸ＢＢに中心を合わせられ、該光軸ＢＢは、前記情報担体の半径方向Ｒ２に垂直である。即ち、前記光軸ＢＢは、軸ＡＡから前記平均角度βだけ傾斜されている。

前記光ピックアップユニットが、シャフトＳＨ２に沿って並進する場合、前記アクチュエータの光軸ＢＢは、前記情報担体に垂直なままであり、該アクチュエータの前記位置決めを容易にする。

図６及び７に示されている通りの情報担体Ｄ上を読出す又はこれに書込む手段は、図１、３、４及び５に示されている実施例に関して使用されることができる。勿論、情報担体Ｄ上を読出す又はこれに書込む前記手段は、半径方向Ｒ１に関して対称に配された場合、図２に示された実施例において使用されることもできる。

図８は、情報担体Ｄの前記傾斜を強制する本発明による手段の三次元図である。

軸ＡＡの周りに対称である前記手段は、特に回転台８０１、支持領域Ｐ、カバー８０２、情報担体Ｄ、リングＲＧ１及びリングＲＧ２を有する。

本発明による当該装置は、音声／ビデオ、ＣＤ／ＤＶＤに適合する情報担体上の情報の読出し及び／又は書込み用、並びに光ディスクの読出し又は再書込用の光システムにおいて使用されることができる。

情報担体の前記傾斜を強制する手段を有する本発明による装置の第１実施例を示している。 情報担体の前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置の第２実施例を示している。 情報担体の前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置の第３実施例を示している。 情報担体の前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置の第４実施例を示している。 図１及び３に記載の情報担体の前記傾斜を強制する本発明による手段を有する装置の第５実施例を示している。 情報担体を読出す又はこれに書込む手段を有し、前記傾斜が本発明による手段によって強制される、本発明による装置の第６実施例を示している。 情報担体を読出す又はこれに書込む手段を有し、前記傾斜が本発明による手段によって強制される、本発明による装置の第７実施例を示している。 情報担体の前記傾斜を強制する本発明による手段の三次元図を示している。

Claims (7)

1. 内側領域及び外側領域を有する円形情報担体上の情報を読出す又はこれに情報を書込む装置であって、
   ― 前記情報担体を支持し回転させる回転台、及び
   ― 前記内側領域と前記外側領域との間の高さの差分を設定する、前記外側領域上に端部負荷をかける追加手段、
   を有する装置。
2. 前記追加手段が、前記回転台にクランプされるカバーを有し、該カバーは、前記外側領域との接触を意図する円形リングを有し、該接触は、前記内側領域より下に突出する接触点を規定する、請求項１に記載の装置。
3. 前記追加手段が、前記回転台と相互依存する円形リングを有し、前記円形リングは、前記外側領域との接触を意図しており、該接触は、前記内側領域より上に突出する接触点を規定する、請求項１に記載の装置。
4. 前記追加手段が、前記装置と相互依存するシャフトの周りを自由に回転する車輪を有し、該車輪は、前記外側領域との接触を意図しており、該接触は、前記内側領域より下又は上に突出する接触点を規定する、請求項１に記載の装置。
5. − ガイドシャフトに沿って移動する光ピックアップユニットであって、前記ガイドシャフトが、前記回転台の前記半径方向に平行である光ピックアップユニット、及び
   − 前記光ピックアップユニット上に固定され、光軸に中心を合わせられているアクチュエータであって、前記光軸が前記情報担体の前記半径方向に垂直である、アクチュエータ、
   を有する、請求項２、３又は４に記載の装置。
6. ― ガイドシャフトに沿って移動する光ピックアップユニットであって、前記ガイドシャフトが、前記情報担体の前記半径方向に平行である光ピックアップユニット、及び
   ― 前記光ピックアップユニット上に固定され、光軸に中心を合わせられているアクチュエータであって、前記光軸が前記情報担体の前駆半径方向に垂直であるアクチュエータ、
   を有する、請求項２、３又は４に記載の装置。
7. 前記回転台が、前記情報担体を支持するために傾斜された内側表面を有する、請求項２又は４に記載の装置。
   

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