JP2005534623A - Erbファミリーの阻害剤並びにraf及び/又はras阻害剤を投与することを含む癌の治療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、哺乳動物において癌を治療する方法及びそのような治療に有用な医薬の組合せに関する。特にこの方法は、erbファミリー阻害剤並びにRaf及び/又はras阻害剤を、癌にかかっている哺乳動物に投与することを含む癌治療法に関する。

Description

発明の背景
本発明は、哺乳動物において癌を治療する方法及び、そのような治療において有用な医薬の組合せに関する。特に、この方法は、erbB-2及び/又はEGFR阻害剤並びにRaf阻害剤を癌にかかっている哺乳動物に投与することを含む癌の治療法であって、癌がras癌遺伝子過剰発現によって特徴づけられる方法に関する。
癌治療のための有効な化学療法は、腫瘍学の分野において継続する目標である。一般に癌は、細胞分裂、分化及びアポトーシスの細胞死を制御する正常なプロセスの調節解除から生じる。プロテインキナーゼは、これらの調節プロセスにおいて重要な役割を演じる。現今研究下にあるプロテインキナーゼの1つの種類は、プロテインチロシンキナーゼ(PTK)である。PTKは、細胞増殖及び分化の調節に関連する種々のタンパク質における特定のチロシル残基のリン酸化を触媒する(A.F. Wilks, Progress in Growth Factor Research, 1990, 2, 97-111; S.A. Courtneidge, Dev. Supp.l, 1993, 57-64; J.A. Cooper, Semin. Cell Biol., 1994, 5(6), 377-387; R.F. Paulson, Semin. Immunol., 1995, 7(4), 267-277; A.C. Chan, Curr. Opin. Immunol., 1996, 8(3), 394-401)。
キナーゼ調節を含む最も一般的に研究された経路の1つは、細胞表面の増殖因子受容体から核への細胞シグナル伝達である(Crews 及びErikson, 1993)。興味をひく1群の経路は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK) シグナル伝達経路である。これらの経路は、細胞表面のPTK増殖因子受容体、例えばerbBファミリーキナーゼが、リン酸化のメカニズムによって細胞表面から他のキナーゼ、例えばSrcチロシンキナーゼ及び、Raf、Mek及びErkセリン/スレオニンキナーゼファミリーへと信号を伝えるキナーゼのカスケードであり(Crews 及びErikson, 1993; Ihleら、1994)、他のキナーゼは、今度はこのカスケードの下方に細胞核へと信号を持続する(図6参照)。これらのキナーゼのそれぞれは、幾つかのファミリーメンバーによって示され(Pelech及びSanghera, 1992)、これは、関連があるが、機能的に別個の役割を演じる。増殖因子シグナル伝達経路の調節の喪失は、癌並びに他の疾患の状態においてしばしば起こる。
タイプ1受容体チロシンキナーゼのerbBファミリー(EGFR:表皮性増殖因子受容体としてまた知られるerbB1、erbB2、erbB3及びerbB4)は、上皮、間葉及びニューロン組織において広く発現され、それらはそこで、細胞の増殖、生存及び分化の調節において中枢的役割を演じる(Sibilia及びWagner, 1995; Threadgillら、1995)。野生型erbB2又はEGFRの過剰発現又は、構成的に活性化された受容体変異体の発現は、細胞をin vitroで形質転換する(Di Fioreら、1987; DiMarcoら、1989; Hudziakら、1987; Qianら、1995)。EGFR又はerbB2の過剰発現又は、erbB2の場合におけるような遺伝子増幅は、幾つかの胸部癌及び種々の他の悪性腫瘍におけるより乏しい臨床的結果と相関関係がある(Slamonら、1987; Slamonら、1989; Berchuckら、1990; Kernら、1990; Hynes及びStern、1994; Bacusら、1994; Alimandiら、1995; Shoyabら、1989)。その結果、モノクローナル抗体又は小さい分子の阻害剤による受容体を標的とする治療の開発に非常に多くの注目が集まった。
erbB3を除く全てのerbB受容体ファミリーメンバーは、高度に保存された細胞質チロシンキナーゼドメインを分かつ。例えば、EGFR及びerbB2のチロシンキナーゼドメインは、アミノ酸配列に基づいて82%相同である(Muraliら、1996)。特定の細胞質チロシン残基の自動リン酸化は、SH2及びホスホチロシン結合ドメイン含有タンパク質のための結合部位を確立し、このタンパク質は今度は細胞増殖(マイトジェン-活性化プロテインキナーゼ又はMAPK)及び生存(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ/AKT)経路に関連する下流エフェクターに結合する(Hackelら、1999; Olayioyeら、1998; Luttrellら、1994; Levkowitzら、1996; Klapperら、2000; Okanoら、2000; Egan及びWeinberg、1993; Kavanaugh及びWilliams、1994; Bjorgeら、1990; Daly RJ, 1999)。
Rafプロテインキナーゼは、哺乳動物細胞において特定の細胞外刺激が正確な細胞応答を引き出す、信号導入経路の鍵となる成分である。活性化された細胞表面受容体は、原形質膜の内面でras/rapタンパク質を活性化し、これは今度はRafタンパク質を補充し、活性化する。活性化されたRafタンパク質は、細胞内プロテインキナーゼMEK1及びMEK2をリン酸化し、活性化する。今度は、活性化されたMEKがp42/p44マイトジェン-活性化プロテインキナーゼ(MAPK)のリン酸化及び活性化を触媒する。活性化されたMAPKの種々の細胞質及び核の物質は公知であり、これは環境変化に対する細胞応答に直接的又は間接的に寄与する。哺乳動物において3つの別個の遺伝子が同定され、これは、Rafたんぱく質;A-Raf、B-Raf及びC-Raf(Raf-1としてまた公知である)をエンコードし、mRNAの分別スプライシングから生じるイソ型変異体は公知である。
Rafキナーゼの阻害剤は、腫瘍細胞の増殖の破壊における使用、故に癌、例えば細網肉腫、肺の腺癌、小細胞肺癌並びに膵臓及び胸部癌の治療における使用、また、心停止、発作及び多発性脳梗塞性痴呆後、また大脳虚血事象、例えば頭部損傷、手術及び/又は分娩中に生じるものの後に、大脳虚血を含む虚血性の事象から生じるニューロン変質に関連する疾患の治療及び/又は予防における使用;また、慢性神経変質、例えばアルツハイマー病及びパーキンソン病における使用;また、痛み、偏頭痛及び心肥大の治療における使用が示唆された。
キナーゼcRaf1は、2通りの方法で細胞増殖を調節する。この酵素は、Raf/MEK/ERKプロテインキナーゼカスケードによって細胞分裂を正方向に調節する。この活性化は、プロテインキナーゼ、MEK1のcRaf1触媒されたリン酸化の結果である。MEK1は、プロテインキナーゼERKをリン酸化し、かつ活性化し、ERKは今度は、細胞分裂に必要とされる転写因子をリン酸化し、かつ調節する(Avruchら、TIBS; 1994 (19) 279-283)。cRaf1は、Bcl-2(アポトーシスの重要な調節剤)の活性化の調節によって細胞死を負の方向に調節する。この調節は、Bcl-2ファミリーメンバーの直接リン酸化を含む(Gajewski及びThompson, Cell: 1996 (87) 619-628)。cRaf1が仲介する細胞増殖の調節のこれらの面の両方が、cRaf1のキナーゼ活性を必要とする。
cRaf1は、ヒトの癌において一般的な事象によって調節解除される。例えばras遺伝子は、以下の典型的な原発性のヒト腫瘍において以下の頻度で突然変異する:肺(腺癌)30%;結腸(腺癌)50%;膵臓癌、90%;セミノーマ、40%;甲状腺、50%(MacCormick, Ras oncogenes in Oncogenes and the molecular origins of cancer: 1989, 125-146)。cRaf1はまた、チロシンキナーゼ(cSrc、ErbB2、EGFR及びbcr/ablを含む)の調節解除によって活性化される。これらの事象は、胸部、結腸及び肺の癌並びに慢性骨髄性白血病と関連がある(Fearon, Genetic lesions in human cancer, in Molecular oncology; 1996, 143-178)。その上、Rafアンチセンスの文献は、in vivoの腫瘍マウスモデルにおいて、Rafタンパク質濃度の減少は、腫瘍増殖速度の減少と相関することを教示する。したがってcRaf1のキナーゼ活性の阻害剤は、広範囲の種々の一般的ヒトの癌のための有効な治療を提供すべきである。
本発明者らは、変異体rasを過剰発現するある種の腫瘍においては、erbB-2阻害剤治療に対する抵抗性が与えられることを記載した。さらには、Raf阻害剤、例えばcRaf-1又はbRaf阻害剤の投与による治療は、無効であると思われる。本発明者らはここで、erbファミリーとRaf阻害剤との組合せが、それ自体による治療より有効であると思われることを認めた。したがって、本発明者らはここで、感受性の癌(susceptible cancer)を選択的に治療することができる新規な医薬の組合せを使用して癌を治療する新しい方法を見出した。本発明はRaf阻害剤の使用を認識し、これは、患者における追加的な抗新生物活性を提供することができ、ここでは、erbBファミリーの阻害により提供される抗新生物活性は、増加したras/rafキナーゼ活性によって減じられる。詳細には、2元のEGFR/erbB-2阻害剤並びにcRaf-1及び/又はb-Raf阻害剤の組合せは、そのような腫瘍の増殖を有効に阻害すると思われる。
発明の概要
本発明の第1の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤及び(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を投与することを含む方法が提供される。
本発明の第2の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を投与することを含む方法が提供される。
本発明の第3の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(I)
Figure 2005534623
(式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
YがCR1であり、かつVがCR2であり;
R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
Figure 2005534623
(式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
の基を表し;
各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
の化合物又はそれらの塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体;並びに
(ii)cRaf-1阻害剤
を投与することを含む方法が提供される。
本発明の第4の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(II):
Figure 2005534623
(式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)cRaf-1阻害剤
を投与することを含む方法が提供される。
本発明の第5の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(III):
Figure 2005534623
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)cRaf-1阻害剤
を投与することを含む方法が提供される。
本発明の第6の態様においては、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに、(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第7の態様においては、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第8の態様においては、治療上有効な量の(i)式(I)
Figure 2005534623
(式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
YがCR1であり、かつVがCR2であり;
R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
Figure 2005534623
(式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
の基を表し;
各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
の化合物又はそれらの塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体;並びに
(ii)cRaf-1阻害剤
を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第9の態様においては、治療上有効な量の(i)式(II):
Figure 2005534623
(式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)cRaf-1阻害剤
を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第10の態様においては、治療上有効な量の(i)式(III):
Figure 2005534623
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)cRaf-1阻害剤
を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第11の態様においては、治療に使用するための、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに、(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第12の態様においては、治療に使用するための、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の第13の態様においては、感受性の癌の治療において使用するための薬剤の製造ににおける、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに、(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を含む癌治療用の組合せの使用が提供される。
本発明の第14の態様においては、治療上有効な量の(i)EGFR/erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を含む、癌治療用の組合せを、感受性の癌の治療において使用するための薬剤の製造に使用することが提供される。
本発明の別の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i) erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(I)
Figure 2005534623
(式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
YがCR1であり、かつVがCR2であり;
R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
Figure 2005534623
(式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
の基を表し;
各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
の化合物又はそれらの塩、溶媒和物、生理的に機能的な誘導体;並びに
(ii)bRaf阻害剤
を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(II):
Figure 2005534623
(式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)bRaf阻害剤
を投与することを含む方法が提供される。
本発明のなお別の態様においては、哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(III):
Figure 2005534623
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)bRaf阻害剤
を投与することを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様においては、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の別の態様においては、治療上有効な量の(i)式(I)
Figure 2005534623
(式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
YがCR1であり、かつVがCR2であり;
R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
Figure 2005534623
(式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
の基を表し;
各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
の化合物又はそれらの塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体;並びに
(ii)bRaf阻害剤
を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明のさらなる態様においては、治療上有効な量の(i)式(II):
Figure 2005534623
(式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)bRaf阻害剤
を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明の別の態様においては、治療上有効な量の(i)式(III):
Figure 2005534623
の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
(ii)bRaf阻害剤
を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明のさらなる態様においては、治療に使用するための、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を含む、癌治療用の組合せが提供される。
本発明のなおさらなる態様においては、感受性の癌の治療において使用するための薬剤の製造における、治療上有効な量の(i)EGFR/erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を含む、癌治療用の組合せの使用が提供される。
発明の詳細な説明
本明細書で使用されるように、「新生物」という語は、細胞又は組織の異常増殖をいい、良性、すなわち癌ではない増殖及び、悪性、すなわち癌性の増殖を包含すると理解される。
本明細書で使用されるように、「剤(agent)」という語は、組織、系、動物、哺乳動物、ヒト又は他の対象において所望の効果を生じる物質を意味すると理解される。したがって、「抗新生物剤」という語は、組織、系、動物、哺乳動物、ヒト又は他の対象において抗新生物効果を生じる物質を意味すると理解される。「剤」は、単一化合物であることができるか又は2種以上の化合物の組合せ若しくは組成物であることができることをまた理解すべきである。
本明細書で使用されるように、「有効量」という語は、例えば研究者又は臨床医によって求められている、組織、系、動物又はヒトの生物学的応答又は医学的応答を導き出す薬物又は薬剤の量を意味する。さらには「治療上有効な量」という語は、そのような量を受けていない対応する対象と比べたときに、疾患、疾病若しくは副作用の改善された治療、回復、予防若しくは改善又は、疾患若しくは疾病の進行速度の減少を生じる任意の量を意味する。この語はまた、その範囲内に、正常な生理学的機能を高めるのに有効な量を含む。
本明細書で使用されるように、「Cx-Cy」又は「Cx-y」(式中、x及びyは整数値を表す)という語は、それが結合している特定の化学用語における炭素原子の数をいう。例えば、「C1-C4アルキル」又は「C1-4アルキル」という語は、ここで定義したように、少なくとも1個でかつ最大4個の炭素原子を含むアルキル基をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキル」という語は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基であって、場合により、C1-C6アルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキルで場合により置換)、カルボキシ、カルバモイル(アルキルで場合により置換)、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、ニトロ、シアノ、ハロゲン又はC1-C6パーフルオロアルキルからなる群より選択される置換基で置換されている基をいい、多重度の置換が可能である。ここで使用される「アルキル」の例は、限定されることはないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル等を包含する。
本明細書で使用されるように、「アルキレン」という語は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖の2価の炭化水素基であって、場合により、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキルで場合により置換)、カルボキシ、カルバモイル(アルキルで場合により置換)、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、ニトロ、シアノ、ハロゲン及びC1-C6パーフルオロアルキルを含む群より選択される置換基で置換されている基をいい、多重度の置換が可能である。
本明細書で使用される「アルキレン」の例としては、限定されることはないが、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン等が包含される。
本明細書で使用されるように、「アルケニル」という語は、2〜10個の炭素原子及び少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する炭化水素基であって、場合により、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキルで場合により置換)、カルボキシ、カルバモイル(アルキルで場合により置換)、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、ニトロ、シアノ、ハロゲン及びC1-C6パーフルオロアルキルを含む群より選択される置換基で置換されている基をいい、多重度の置換が可能である。本明細書で使用される「アルケニル」の例には、エテニル、プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル及びイソブテニルが含まれる。
本明細書で使用されるように、「アルキニル」という語は、2〜10個の炭素及び少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する炭化水素基であって、場合により、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキルで場合により置換)、カルボキシ、カルバモイル(アルキルで場合により置換)、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、ニトロ、シアノ、ハロゲン及びC1-C6パーフルオロアルキルを含む群より選択される置換基で置換されている基をいい、多重度の置換が可能である。本明細書で使用される「アルキニル」の例としては、限定されることはないが、アセチレニル、1-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、1-ペンチニル及び1-ヘキシニルが包含される。
本明細書で使用されるように、「ハロゲン」という語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)又はヨウ素(I)をいい、「ハロ」という語は、ハロゲン基、フルオロ(-F)、クロロ(-Cl)、ブロモ(-Br)及びヨード(-I)をいう。
本明細書で使用されるように、「ハロアルキル」という語は、少なくとも1個のハロ基で置換された、先に定義したアルキル基をいい、ハロは、ここで定義したのと同様である。本発明において有用なそのような分岐若しくは直鎖のハロアルキル基の例としては、限定されることはないが、1個以上のハロ、たとえばフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードで独立して置換された、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル及びn-ブチルを包含する。
本明細書で使用されるように、「シクロアルキル」という語は、非芳香族環状炭化水素環であって、場合により、それが結合し得るC1-C6アルキルリンカーを含む。本発明において有用な典型的「シクロアルキル」基としては、限定されることはないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが包含される。
本明細書で使用されるように、「複素環式(heterocyclic)」という語は、3〜12員環の、非芳香族複素環式環をいい、飽和されているか、又は1個以上の不飽和度を有し、S、S(O)、S(O)2、O又はNから選択されるヘテロ原子置換を含み、場合により、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキルで場合により置換)、カルボキシ、カルバモイル(アルキルで場合により置換)、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、ニトロ、シアノ、ハロゲン又はC1-C6パーフルオロアルキルからなる群より選択される置換基で置換されていて、多重度の置換が可能である。そのような環は場合により、1個以上の他の「複素環式」環又はシクロアルキル環に融合され得る。「複素環式」部分の例としては、限定されることはないが、テトラヒドロフラン、ピラン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、ピペリジン、ピペラジン、2,4-ピペラジンジオン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェン等が包含される。
本明細書で使用されるように、「アリール」という語は、場合により置換されたベンゼン環又は、1個以上の場合により置換されたベンゼン環に融合して、例えばアントラセン、フェナントレン又はナフタレン環系を形成する場合により置換されたベンゼン環系をいう。典型的な任意的置換基としては、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ハロアルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、C1-C6アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホノアミノ、アルキルカルボキシ、アルキルカルボキシアミド、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキル又はアシルで場合により置換)、カルボキシ、テトラゾイル、カルバモイル(アルキル、アリール又はヘテロアリールで場合により置換)、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、アシル、アロイル、アロイルアミノ、ヘテロアロイル、アシルオキシ、アロイルオキシ、ヘテロアロイルオキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ、シアノ、ハロゲン、ヘテロアリール、複素環式、アリール(アリール、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル又はC1-C6アルキルスルホニルで場合により置換)、ウレイド、アリール尿素、アルキル尿素、シクロアルキル尿素、アルキルチオ尿素、アリールオキシ又はアラルコキシを包含し、多重度の置換が可能である。「アリール」基の例としては、限定されることはないが、フェニル、2-ナフチル、1-ナフチル、ビフェニル、並びにそれらの置換誘導体が含まれる。
本明細書で使用されるように、「アラルキル」という語は、C1-C3アルキレンリンカーによって結合された、ここで定義したアリール又はヘテロアリール基をいい、C1-C3アルキレンは、ここで定義したのと同様である。「アラルキル」の例としては、限定されることはないが、ベンジル、フェニルプロピル、2-ピリジルメチル、3-イソオキサゾリルメチル、5-メチル、3-イソオキサゾリルメチル及び2-イミダゾリルエチルが包含される。
本明細書で使用されるように、「ヘテロアリール」という語は、単環の5〜7員環の芳香族環又は、2個のそのような単環の5〜7員環の芳香族環を含む、縮合した2環又は3環の芳香族環系をいう。これらのヘテロアリール環は、1個以上の窒素、硫黄及び/又は酸素ヘテロ原子を含み、N-オキシド及び硫黄オキシド及びジオキシドは、許されるヘテロ原子置換であり、場合により、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルスルファニル、C1-C6アルキルスルフェニル、C1-C6アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ(アルキルで場合により置換)、カルボキシ、テトラゾイル、カルバモイル(アルキルで場合により置換)、アミノスルホニル(アルキルで場合により置換)、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、アシルオキシ、アロイルオキシ、ヘテロアロイルオキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1-C6パーフルオロアルキル、ヘテロアリール又はアリールからなる群より選択される3個までの基で置換されることができ、多重度の置換が可能である。本明細書で使用される「ヘテロアリール」基の例としては、フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキソ-ピリジル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジル、ピラジニル、ピリミジル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、インダゾリル及びそれらの置換体が包含される。
本明細書で使用されるように、「アルコキシ」という語は、基RaO-(式中、Raは先に定義したアルキルである)をいう。本発明において有用な典型的なアルコキシ基としては、限定されることはないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ及びt-ブトキシを包含する。
本明細書で使用されるように、「アミノ」という語は、基-NH2をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキルアミノ」という語は、基-NHRa(式中、Raは先に定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アリールアミノ」という語は、基-NHRa(式中、Raは先に定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アラルキルアミノ」という語は、基-NHRa(式中、Raは先に定義したアラルキル基である)をいう。
本明細書で使用されるように、「アラルコキシ」という語は、基RbRaO-(すべて先に定義したように、Raはアルキルであり、Rbはアリール又はヘテロアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アリールオキシ」という語は、基RaO-(式中、Raは、両方共先に定義したアリール又はヘテロアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「ウレイド」という語は、基-NHC(O)NH2をいう。
本明細書で使用されるように、「アリール尿素」という語は、基-NHC(O)NHRa(式中、Raは先に定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アリールチオ尿素」という語は、基-NHC(S)NHRa(式中、Raは先に定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキル尿素」という語は、基-NHC(O)NHRa(式中、Raは先に定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「シクロアルキル尿素」という語は、基-NHC(O)NHRa(式中、Raは先に定義したシクロアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「シクロアルコキシ」という語は、基RaO-(式中、Raは、先に定義したシクロアルキルである)をいう。本発明において有用な典型的なシクロアルコキシ基としては、限定されることはないが、シクロブトキシ及びシクロペントキシを包含する。
本明細書で使用されるように、「ハロアルコキシ」という語は、基RaO-(式中、Raは、先に定義したハロアルキルである)をいう。本発明において有用な典型的なハロアルコキシ基としては、限定されることはないが、トリフルオロメトキシを包含する。
本明細書で使用されるように、「アルキルスルファニル」及び「アルキルチオ」という語は同じものを意味し、基RaS-(式中、Raは、先に定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「ハロアルキルスルファニル」は、基RaS-(式中、Raは、先に定義したハロアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキルスルフェニル」という語は、基RaS(O)-(式中、Raは、先に定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキルスルホニル」という語は、基RaS(O)2-(式中、Raは、先に定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキルスルホニルアミノ」という語は、基-NH S(O)2Ra(式中、Raは、先に定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アリールスルホニルアミノ」という語は、基-NH S(O)2Ra(式中、Raは、先に定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルキルカルボキシアミド」という語は、基-NH C(O)Ra(式中、Raは、先に記載した、アルキル、アミノ又は、アルキル、アリール若しくはヘテロアリールで置換されたアミノである)をいう。
本明細書で使用されるように、「オキソ」という語は、基=Oをいう。
本明細書で使用されるように、「メルカプト」という語は、基-SHをいう。
本明細書で使用されるように、「カルボキシ」という語は、基-C(O)OHをいう。
本明細書で使用されるように、「シアノ」という語は、基-CNをいう。
本明細書で使用されるように、「シアノアルキル」という語は、基-CNRa(式中、Raは、先に定義したアルキルである)をいう。本発明において有用な典型的な「シアノアルキル」基としては、限定されることはないが、シアノメチル、シアノエチル及びシアノイソプロピルを包含する。
本明細書で使用されるように、「アミノスルホニル」という語は、基- S(O)2NH2をいう。
本明細書で使用されるように、「カルバモイル」という語は、基-C(O)NH2をいう。
本明細書で使用されるように、「スルファニル」という語は、基-S-をいう。
本明細書で使用されるように、「スルフェニル」という語は、基-S(O)-をいう。
本明細書で使用されるように、「スルホニル」という語は、基-S(O)2-又は-SO2-をいう。
本明細書で使用されるように、「アシル」及び「アルキルカルボニル」という語は同じであり、基RaC(O)-(式中、Raは、本明細書で定義した、アルキル、シクロアルキル又は複素環式である)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルカノイルアミノ」という語は、基RaC(O)NH-(式中、Raは、本明細書で定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アロイル」という語は、基RaC(O)-(式中、Raは、本明細書で定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アロイルアミノ」という語は、基RaC(O)NH-(式中、Raは、本明細書で定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「ヘテロアロイル」という語は、基RaC(O)-(式中、Raは、本明細書で定義したヘテロアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アルコキシカルボニル」という語は、基RaOC(O)- (式中、Raは、本明細書で定義したアルキルである)をいう。
本明細書で使用されるように、「アシルオキシ」という語は、基RaC(O)O- (式中、Raは、本明細書で定義した、アルキル、シクロアルキル又は複素環式である)をいう。
本明細書で使用されるように、「アロイルオキシ」という語は、基RaC(O)O- (式中、Raは、本明細書で定義したアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「ヘテロアロイルオキシ」という語は、基RaC(O)O- (式中、Raは、本明細書で定義したヘテロアリールである)をいう。
本明細書で使用されるように、「場合により(任意的:optionally)」という語は、次に記載された事象が生じ得るか又は生じ得ず、生じる事象及び生じない事象の両方を含むことを意味する。
本明細書で使用されるように、「生理学的に機能的な誘導体(physiologically functional derivative)」という語は、本発明の化合物の任意の薬学的に許容される誘導体、例えば、哺乳動物に投与されると本発明の化合物又はその活性な代謝産物を(直接又は間接に)提供することができる、エステル又はアミドをいう。そのような誘導体は、過度の実験をせずに、Burger’s Medicinal Chemistry And Drug Discovery, 5th Edition, Vol. 1: Principles and Practice(それが生理学的に機能的な誘導体を教示する範囲に言及することによって本明細書に組み入れられる)の教示によって、当業者に明らかである。
本明細書で使用されるように、「溶媒和物」という語は、溶質[本発明においては、化合物式(I)、(I’)、(I’’)、(II)、(III)、(III’)、(III’’)若しくは(IV)又は、それらの塩若しくは生理的に機能的な誘導体]及び溶媒によって形成される可変の化学量論の複合体をいう。本発明の目的のためのそのような溶媒は、溶質の生物活性を妨げ得ない。適当な溶媒の例としては、限定されることはないが、水、メタノール、エタノール及び酢酸を包含する。好ましくは、使用される溶媒は、薬学的に許容される溶媒である。適当な薬学的に許容される溶媒の例としては、限定されることはないが、水、エタノール及び酢酸を包含する。最も好ましくは、使用される溶媒は水である。
本明細書で使用されるように、「置換された」という語は、挙げられた置換基での置換をいい、他に記載がなければ、多重度の置換が可能である。
本明細書において記載した化合物のあるものは、1個以上のキラル原子を含むことができるか、又はさもなければ、2つの鏡像体として存在することができる。本発明の化合物は、鏡像体の混合物並びに精製した鏡像体又は鏡像体豊富な混合物を包含する。式(I)、(I’)、(I’’)、(II)、(III)、(III’)、(III’’)又は(IV)により示される化合物の個々の異性体並びに、任意の全部又は一部平衡されたその混合物がまた、本発明の範囲内に含まれる。本発明はまた、1個以上のキラル中心が逆にされたその異性体との混合物として、上記式により示される化合物の個々の異性体を包含する。また、任意の互変異性体並びに、式(I)、(I’)、(I’’)、(II)、(III)、(III’)、(III’’)又は(IV)の化合物の互変異性体の混合物が、式(I)、(I’)、(I’’)、(II)、(III)、(III’)、(III’’)又は式(IV)の化合物の範囲内に含まれることが理解される。
先に挙げたように、1つの実施態様においては、治療上有効な量の少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を投与することを含む、癌を治療する方法が提供される。好ましくは、erbファミリー阻害剤は、erbB-2及びEGFRの2元(dual)阻害剤であり、Raf及び/又はras阻害剤は、cRaf-1阻害剤又はbRaf阻害剤である。
一般に、特定のerbB-2及び/又はEGFR阻害剤活性を有する任意の薬剤である、任意のEGFR/erbB-2阻害剤を本発明において使用できる。そのようなerbB-2/EGFR阻害剤は、例えば米国特許第5,773,476; 5,789,427; 6,103,728; 6,169,091; 6,174,889; 及び6,207,669並びに、国際特許出願WO 95/24190; WO 98/0234; WO 99/35146; WO 01/04111;及びWO 02/02552に記載されており、これらの特許及び特許出願は、erbB-2及び/又はEGFR阻害剤化合物並びにその製造方法の開示の範囲に言及することによって、本明細書に組み入れられる。
本発明で有用に使用することができる2元EGFR/erbB-2阻害剤化合物の1つの種類は、式(I):
Figure 2005534623
(式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
YがCR1であり、かつVがCR2であり;
R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
Figure 2005534623
(式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
の基を表し;
各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
の化合物又はそれらの塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体を包含する。
かくしてY及びVについての定義は、式(I)の化合物について2つの可能な基本環系を生じさせる。特に化合物は、以下の基本環系:キナゾリン(1)及びピリド-ピリミジン(2):
Figure 2005534623
を含むことができる。
好ましい実施態様においては、環系は環(1)である。
R1、R2、R4及びR5についての定義内で先に挙げた種々の基についての適当な基は以下のようである:
ハロは、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードであり;好ましくはフルオロ、クロロ又はブロモであり、より好ましくはフルオロ又はクロロである;
C1-4アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチルであり;好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はブチルであり、より好ましくはメチルである;
C2-4アルケニルは、例えばエテニル、プロプ-1-エニル又はプロプ-2-エニルであり;好ましくはエテニルである;
C2-4アルキニルは、例えばエチニル、プロプ-1-イニル又はプロプ-2-イニルであり;好ましくはエチニルである;
C1-4アルコキシは、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ又はtert-ブトキシであり;好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ又はブトキシであり;より好ましくはメトキシである;
C1-4アルキルアミノは、例えばメチルアミノ、エチルアミノ又はプロピルアミノであり;好ましくはメチルアミノである;
ジ[C1-4アルキル]アミノは、例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ又はジプロピルアミノであり;好ましくはジメチルアミノである;
C1-4アルキルチオは、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ又はイソプロピルチオであり、好ましくはメチルチオである;
C1-4アルキルスルフィニルは、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル又はイソプロピルスルフィニルであり、好ましくはメチルスルフィニルである;
C1-4アルキルスルホニルは、例えばメタンスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル又はイソプロピルスルホニルであり、好ましくはメタンスルホニルである;
C1-4アルキルカルボニルは、例えばメチルカルボニル、エチルカルボニル又はプロピルカルボニルであり;
C1-4アルコキシカルボニルは、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル又はtert-ブトキシカルボニルであり;
C1-4アルカノイルアミノ(炭素原子の数がCO官能性を含む)は、例えばホルムアミド、アセトアミド、プロピオンアミド又はブチルアミドであり;
N-( C1-4アルキル)カルバモイルは、例えばN-メチルカルバモイル又はN-エチルカルバモイルであり;かつ
N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイルは、例えばN,N-ジメチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル又はN,N-ジエチルカルバモイルである。
好ましい実施態様においては、YはCR1であり、VはCR2である(上記環系(1))。
別の実施態様においては、YはCR1であり、VはNである(上記環系(2))。
1つの実施態様においては、R2は水素又はC1-4アルコキシを表す。
好ましい実施態様においては、R2は水素又はメトキシを表す。
別の好ましい実施態様においては、R2はハロを表し、より好ましくはR2はフルオロである。
好ましい実施態様においては、基Arは、1個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換される。
より好ましい実施態様においては、基Arは、C1-4アルキル基で置換される。
別の好ましい実施態様においては、基Arは、どのような任意の置換基も有さない。
さらなるより好ましい実施態様においては、Arは、フラン、フェニル又はチアゾールを表し、そのそれぞれが場合により、先に示したように置換されることができる。
さらなるより好ましい実施態様においては、Arは、フラン又はチアゾールを表し、そのそれぞれが場合により、先に示したように置換されることができる。
最も好ましい実施態様においては、Arは非置換のフラン又はチアゾールを表す。
側鎖CH3SO2CH2CH2NHCH2は基Arの任意の適当な位置に結合することができる。同様に、基R1は、基Arの任意の適当な位置からそれを有する炭素原子へ結合されることができる。
好ましい実施態様においては、Arがフランを表すとき、側鎖CH3SO2CH2CH2NHCH2はフラン環の4-位にあり、基R1を有する炭素原子への結合は、フラン環の2-位からである。
別の好ましい実施態様においては、Arがフランを表すとき、側鎖CH3SO2CH2CH2NHCH2はフラン環の3-位にあり、基R1を有する炭素原子への結合は、フラン環の2-位からである。
最も好ましい実施態様においては、Arがフランを表すとき、側鎖CH3SO2CH2CH2NHCH2はフラン環の5-位にあり、基R1を有する炭素原子への結合は、フラン環の2-位からである。
さらなる最も好ましい実施態様においては、Arがチアゾールを表すとき、側鎖CH3SO2CH2CH2NHCH2はチアゾール環の2-位にあり、基R1を有する炭素原子への結合は、チアゾール環の4-位からである。
R3及びR4基は、環系の炭素原子又はヘテロ原子によって環系Uに結合することができる。環系はそれ自体、炭素原子又はヘテロ原子によって架橋NH基に結合することができるが、好ましくは炭素原子によって結合される。R3及びR4基は、Uが2環系を表すとき、いずれの環にも結合できるが、これらの基は好ましくは、そのような場合に架橋NH基に結合していない環に結合される。
好ましい実施態様においては、Uは、R3基により置換され、かつ場合により少なくとも1個の独立して選択されたR4基によって置換された、フェニル、インドリル又は1H-インダゾリル基を表す。
より好ましい実施態様においては、Uは、R3基により置換され、かつ場合により少なくとも1個の独立して選択されたR4基によって置換された、フェニル又は1H-インダゾリル基を表す。
Uがフェニル基を表す、より好ましい実施態様においては、基R3は、Uから結合NH基への結合に対してパラ-位にある。
Uが1H-インダゾリル基を表す、さらなるより好ましい実施態様においては、基R3はインダゾリル基の1-位にある。
好ましい実施態様においては、R3は、ベンジル、ピリジルメチル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを表す。
さらなる好ましい実施態様においては、R3はトリハロメチルベンジルオキシを表す。
さらなる好ましい実施態様においては、R3は、式:
Figure 2005534623
(式中、HalはBr又はCl、特にClであり、より特には、Hal置換基は、示されたように環の星印をつけられた位置にある)
の基を表す。
より好ましい実施態様においては、R3は、ベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ、(特に3-フルオロベンジルオキシ)、ベンジル、フェノキシ及びベンゼンスルホニルを示す。
さらなるより好ましい実施態様においては、R3は、ブロモベンジルオキシ(特に3-ブロモベンジルオキシ)及びトリフルオロメチルベンジルオキシを示す。
さらなる好ましい実施態様においては、環UはR4基で置換されておらず、特に好ましい実施態様においては、Uは、R4基で置換されていない、フェニル又はインダゾリルである。
さらなる好ましい実施態様においては、環Uは、ハロ又はC1-4アルコキシから選択されるR4基、特にクロロ、フルオロ又はメトキシから選択されるR4基によって置換される。
より好ましい実施態様においては、環Uは、R4基(R4基はハロ、特に3-フルオロを表す)によって置換される。
別の好ましい実施態様においては、UはR4と一緒になって、メトキシフェニル、フルオロフェニル、トリフルオロメチルフェニル又はクロロフェニルを表す。
さらなる好ましい実施態様においては、UはR4と一緒になって、メトキシフェニル又はフルオロフェニルを表す。
別の好ましい実施態様においては、基Uは置換基R3及びR4と一緒になって、ベンジルオキシフェニル、(フルオロベンジルオキシ)フェニル、(ベンゼンスルホニル)フェニル、ベンジルインダゾリル又はフェノキシフェニルを表す。
なお別の好ましい実施態様においては、基Uは置換基R3及びR4と一緒になって、ベンジルオキシフェニル、(3-フルオロベンジルオキシ)フェニル、(ベンゼンスルホニル)フェニル又はベンジルインダゾリルを表す。
別の好ましい実施態様においては、基Uは置換基R3及びR4と一緒になって、(3-ブロモベンジルオキシ)フェニル、(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)フェニル又は(3-フルオロベンジルオキシ)-3-メトキシフェニルを表す。
より好ましい実施態様においては、基Uは置換基R3及びR4と一緒になって、3-フルオロベンジルオキシ-3-クロロフェニル、ベンジルオキシ-3-クロロフェニル、ベンジルオキシ-3-トリフルオロメチルフェニル、(ベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル、(3-フルオロベンジルオキシ)-3-フルオロフェニル又は(3-フルオロベンジル)インダゾリルを表す。
別の好ましい実施態様においては、基Uは置換基R3及びR4と一緒になって、ベンジルオキシフェニル又は(3-フルオロベンジルオキシ)フェニルを表す。
好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、VはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;YはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフェニル、フラン又はチアゾールであり;Uはフェニル又はインダゾールであり;R3はベンジル、フルオロベンジル、ベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ、ブロモベンジルオキシ、トリフルオロメチルベンジルオキシ、フェノキシ又はベンゼンスルホニルであり;かつR4は存在しないか、又はハロ(特にクロロ若しくはフルオロ)又はメトキシである。
別の好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、VはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;YはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはフェニルであり;R3はベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ又はベンゼンスルホニルであり;かつR4は存在しないか、又はハロ(特にクロロ若しくはフルオロ)又はメトキシである。
好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、VはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;YはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはインダゾールであり;R3はベンジル又はフルオロベンジルであり;かつR4は存在しない。
さらなる好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、YはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;VはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフェニル、フラン又はチアゾールである]であり;Uはフェニル又はインダゾールであり;R3はベンジル、フルオロベンジル、ベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ、ブロモベンジルオキシ、トリフルオロメチルベンジルオキシ、フェノキシ又はベンゼンスルホニルであり;かつR4は存在しないか、又はハロ(特にクロロ若しくはフルオロ)又はメトキシである。
別の好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、YはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;VはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはフェニルであり;R3はベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ又はベンゼンスルホニルであり;かつR4は存在しないか、又はハロ(特にクロロ若しくはフルオロ)又はメトキシである。
別の好ましい実施態様においては、(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、YはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;VはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはインダゾールであり;R3はベンジル又はフルオロベンジルであり;かつR4は存在しない。
別の好ましい実施態様においては、(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、YはCR2[R2は、水素、ハロ(特にフルオロ)又はC1-4アルコキシ(特にメトキシ)である]であり;VはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはフェニルであり;R3はフェノキシであり;かつR4は存在しない。
別のより好ましい実施態様においては、(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここでVはNであり;YはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフェニル、フラン又はチアゾールである]であり;Uはフェニル又はインダゾールであり;R3はベンジル、フルオロベンジル、ベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ、ブロモベンジルオキシ、トリフルオロメチルベンジルオキシ、フェノキシ又はベンゼンスルホニルであり;かつR4は存在しないか、又はハロ(特にクロロ若しくはフルオロ)又はメトキシである。
別の最も好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、VはNであり;YはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはフェニルであり;R3はベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ又はベンゼンスルホニルであり;かつR4は存在しないか、又はハロ(特にクロロ若しくはフルオロ)又はメトキシである。
別の最も好ましい実施態様においては、式(I)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここで、VはNであり;YはCR1[R1は前記と同義であり、Arは、非置換のフラン又はチアゾールである]であり;Uはインダゾールであり;R3はベンジル又はフルオロベンジルであり;かつR4は存在しない。
別の実施態様においては、式(I)の化合物は、式(II):
Figure 2005534623
の化合物及び、その塩又は溶媒和物であり、ここで、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、かつZはチアゾール又はフランである。
別の実施態様においては、式(I)の化合物は、式(III):
Figure 2005534623
の化合物及び、その塩又は溶媒和物である。
別の実施態様においては、式(I)の化合物は、式(III)の化合物のジトシレート塩及びその無水物又は水和物形態である。式(III)の化合物のジトシレート塩は、化学名N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミン ジトシレートを有する。1つの実施態様においては、式(I)の化合物は、式(III)の化合物の無水ジトシレート塩である。別の実施態様においては、式(I)の化合物は、式(III)の化合物の1水和物ジトシレート塩である。
別の実施態様においては、式(I)の化合物は、RがClであり;XがCHであり、かつZがチアゾールである式(II)の化合物である。好ましい実施態様においては、式(I)の化合物は、RがClであり;XがCHであり、かつZがチアゾールである式(II)の化合物のジトシレート塩及び、その無水物又は水和物形態である。そのような式(II)の化合物の化学名は、(4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-3-クロロフェニル)-(6-(2-((2-メタンスルホニル-エチルアミノ)-メチル)-チアゾール-4-イル)キナゾリン-4-イル)-アミンであり、式(III’)の化合物である。
Figure 2005534623
別の実施態様においては、式(I)の化合物は、RがBrであり;XがCHであり、かつZがフランである式(II)の化合物である。好ましい実施態様においては、式(I)の化合物は、RがBrであり;XがCHであり、かつZがフランである式(II)の化合物のジトシレート塩及び、その無水物又は水和物形態である。そのような式(II)の化合物の化学名は、(4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-3-ブロモフェニル)-(6-(5-((2-メタンスルホニル-エチルアミノ)-メチル)-フラン-2-イル)キナゾリン-4-イル)-アミンであり、式(III’’)の化合物である。
Figure 2005534623
式(I)、(II)、(III)、(III’)及び(III’’)の化合物の遊離の塩基、HCl塩及びジトシレート塩は、1999年1月8日に出願され、1999年7月15日にWO 99/35146(先に言及した)として公開された国際特許出願No. PCT/EP99/00048及び、2001年6月28日に出願され、2002年1月10日にWO 02/02552として公開された国際特許出願No. PCT/US01/20706の手順に従って、かつ以下に挙げた適当な実施例に従って製造することができる。式(III)の化合物のジトシレート塩を製造するための1つのそのような手順は、以下のスキーム1に示される。
Figure 2005534623
スキーム1において、式(III)の化合物のジトシレート塩の製造は、4工程で進む:工程1:示された2環化合物及びアミンが反応して、示されたヨードキナゾリン誘導体を与える;工程2:対応するアルデヒド塩の製造;工程3:キナゾリンジトシレート塩の製造;並びに工程4:ジトシレート塩の1水和物の製造。
本発明において有用に使用できる、別の種類の2元EGFR/erbB-2阻害剤化合物は、式I’:
Figure 2005534623
の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体を包含し、ここで、XがCR1であり、かつYがNであるか;又はXがCR1であり、かつYがCR2であり;
R1は、基R5SO2CH2CH2Z-(CH2)p-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;ZはO、S、NH又はNR6を表し;pは1、2、3又は4であり;
R5は、場合により1個以上のR8基で置換されたC1-6アルキルであるか;又は
R5は、基Het又は基Cbcで置換されたC1-6アルキルであって、そのそれぞれが、場合により1個以上のR8基で置換されることができるか;又は
R5は、基Het又は基Cbcから選択され、そのそれぞれが、場合により1個以上のR8基で置換されることができ;
各R8は、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ニトリル、NH2又はNR6R7から独立して選択され;
R6は、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、CF3C(O)又はCH3C(O)であり;
R7は、水素又はR6であり;
R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシから選択され;
R3は、ピリジルメトキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-又はトリハロベンジルオキシから選択され;
R4は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルキニル又はシアノから選択される。
好ましい実施態様においては、R4は、式(Ia)に示されたようにフェニル環に位置する。
Figure 2005534623
1つの実施態様においては、基R5は、Het又はCbc基に結合したアルキレン基であり、アルキレン基は好ましくはC1-4アルキレンであり、より好ましくはC1-3アルキレンであり、最も好ましくはメチレン又はエチレンである。
かくしてX及びYについての定義は、式(I’)の化合物について2つの可能な基本環系を生じさせる。特に、化合物は以下の基本環系を含み得る:キナゾリン(1)及びピリド-ピリミジン(2)
Figure 2005534623
環系(1)が好ましい。
基Hetは、飽和、不飽和、又は芳香族であることができ、かつ1個以上の窒素、酸素又は硫黄へテロ原子を独立して含むことができる、1個以上の環を含み、ここで、N-オキシド及び硫黄モノオキシド及び硫黄ジオキシドは、各環において許容されるヘテロ芳香族置換である。
適当なHet基の例としては、アクリジン、ベンズイミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンズチアゾール、カルバゾール、シンノリン、ジオキシン、ジオキサン、ジオキサラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、インドール、インドリン、インドリジン、インダゾール、イソインドール、イソキノリン、イソキサゾール、イソチアゾール、モルホリン、ナフチリジン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキサジアジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、フタラジン、ピペラジン、ピペリジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、ピロリン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、キノリジン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン、トリアゾール又はトリチアンを包含する。
好ましいHet基は、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール及びインダゾールから選択される芳香族基である。
より好ましいHet基は、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン及びピリミジンから選択される芳香族基である。
より好ましいHet基は、ピリジン及びイミダゾールから選択される芳香族基、特にピリド-2-イル及びイミダゾール-2-イルから選択される芳香族基である。
Cbc基は、独立して飽和、不飽和又は芳香族であり、炭素及び水素のみを含む、1個以上の環を含む。
好ましいCbc基は、フェニル、ビフェニル、ナフチル(1-ナフチル及び2-ナフチルを含む)並びにインデニルから選択される芳香族基を包含する。
さらなる適当なCbc基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、テトラリン、デカリン、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルを包含する。
より好ましいCbc基はフェニルである。
1つの実施態様においては、基R5内に含まれるHet基及びCbc基は非置換である。
好ましい実施態様においては、XはCR1であり、YはCR2である(上記環系(1))。
さらなる好ましい実施態様においては、XはCR1であり、YはNである(上記環系(2))。
好ましい実施態様においては、R2は、水素、ハロゲン又はC1-4アルコキシを表す。より好ましい実施態様においては、R2は、水素、フルオロ又はメトキシを表す。最も好ましい実施態様においては、R2は、水素又はフルオロを表す。
好ましい実施態様においては、Zは、NH、NR6又はOを表す。より好ましい実施態様においては、Zは、NH又はOを表す。最も好ましい実施態様においては、ZはNHを表す。
好ましい実施態様においては、pは1、2又は3である。
さらなる好ましい実施態様においては、基Arはどのような任意の置換基も有さない。
さらなる好ましい実施態様においては、Arはフラン又はチアゾールを表す。
好ましい実施態様においては、R5は、C1-4アルキル基(特にメチル基)により場合により置換された芳香族Het若しくはCbc基を表す。
より好ましい実施態様においては、R5は、ピリジル(特にピリド-2-イル)、フェニル、イミダゾリル又はN-メチルイミダゾリル(特にイミダゾール-2-イル)を表す。
好ましい実施態様においては、R5は、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ニトリル、NH2又はNR6R7から選択される1個以上の基で場合により置換されたC1-6アルキルを表し、ここでR7はH又はR6を表し、R6は前記と同義である。
より好ましい実施態様においては、R5は、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、NH2又はNR6R7から選択される1個以上の基で場合により置換されたC1-6アルキルを表し、ここでR7はH又はR6を表し、R6はC1-4アルキルを表す。
最も好ましい実施態様においては、R5は、非置換のC1-6アルキル、特に非置換のC1-4アルキルを表す。
側鎖R5SO2CH2CH2Z-(CH2)pは、基Arの任意の適当な位置に結合されることができる。同様に、基R1は、基Arの任意の適当な位置から、それを有する炭素原子に結合されることができる。
より好ましい実施態様においては、Arがフランを表すとき、側鎖R5SO2CH2CH2Z-(CH2)pは、フラン環の5-位にあり、基R1を有する炭素原子への結合は、フラン環の2-位からである。
さらなるより好ましい実施態様においては、Arがチアゾールを表すとき、側鎖R5SO2CH2CH2Z-(CH2)pは、チアゾール環の2-位にあり、基R1を有する炭素原子への結合は、チアゾール環の4-位からである。
好ましい実施態様においては、R3は、ベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシ(特に3-フルオロベンジルオキシ)を表す。
特に好ましい実施態様においては、R4は、クロロ、ブロモ又は水素を表す。
最も特に好ましい実施態様においては、R3は、ベンジルオキシ又は3-フルオロベンジルオキシを表し、R4は、クロロ又はブロモである。
より好ましい実施態様においては、YがCR2であって、R2は水素、フルオロ又はメトキシであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3が、ベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシであり;かつR4が水素であるか又は、クロロ若しくはブロモである、式(I’)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供される。
さらなるより好ましい実施態様においては、YがNであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3が、ベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシであり;かつR4が水素であるか又は、クロロ若しくはブロモである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
最も好ましい実施態様においては、YがCR2であって、R2は水素、フルオロ又はメトキシであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がフルオロベンジルオキシであり;かつR4がクロロ又はブロモである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
さらなる最も好ましい実施態様においては、YがNであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がフルオロベンジルオキシであり;かつR4がクロロ又はブロモである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
より好ましい実施態様においては、YがCR2であって、R2は水素、フルオロ又はメトキシであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシであり; R4が水素であるか又は、クロロ若しくはブロモであり;かつR5が非置換のC1-6アルキルである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
さらなるより好ましい実施態様においては、YがNであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3が、ベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシであり; R4が水素であるか又は、クロロ若しくはブロモであり;かつR5が非置換のC1-6アルキルである、式(I’)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供される。
最も好ましい実施態様においては、YがCR2であって、R2は水素、フルオロ又はメトキシであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がフルオロベンジルオキシであり; R4がクロロ又はブロモであり;かつR5が非置換のC1-6アルキルである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
さらなる最も好ましい実施態様においては、YがNであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がフルオロベンジルオキシであり; R4がクロロ又はブロモであり;かつR5が非置換のC1-6アルキルである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
より好ましい実施態様においては、YがCR2であって、R2は水素、フルオロ又はメトキシであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシであり; R4が水素であるか又は、クロロ若しくはブロモであり;かつR5がピリジン、イミダゾール又はフェニルである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
さらなるより好ましい実施態様においては、YがNであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3が、ベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシであり; R4が水素であるか又は、クロロ若しくはブロモであり;かつR5がピリジン、イミダゾール又はフェニルである、式(I’)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供される。
最も好ましい実施態様においては、YがCR2であって、R2は水素、フルオロ又はメトキシであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がフルオロベンジルオキシであり; R4がクロロ又はブロモであり;かつR5がピリジン、イミダゾール又はフェニルである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
さらなる最も好ましい実施態様においては、YがNであり;XがCR1であって、R1は前記と同義であり、Arは非置換のフラン又はチアゾールであり;R3がフルオロベンジルオキシであり; R4がクロロ又はブロモであり;かつR5がピリジン、イミダゾール又はフェニルである、式(I’)の化合物又は、その塩若しくは溶媒和物が提供される。
式(I’)の化合物の一群の好ましい種は:
Figure 2005534623
である。
式(I’)及び(Ia)の化合物は、先に言及した2000年6月30日に出願され、2001年1月18日にWO 01/04111として公開された国際特許出願No. PCT/US00/18128の手順に従って、及び以下に挙げる適当な実施例に従って製造することができる。
本発明において有用に使用できる、なお別の種類の2元EGFR/erbB-2阻害剤化合物は、式I’’:
Figure 2005534623
の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体を包含し、ここで、Raは、水素又はC1-8アルキル基であり、
R1は、アミノ、水素、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシ、ホルミル、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、カルバモイル、ウレイド、グアニジノ、C1-8アルキル、C1-8アルコキシ、C3-8シクロアルコキシ、C4-8アルキルシクロアルコキシ、C1-8アルキルカルボニル、C1-8アルコキシカルボニル、N-C1-4アルキルカルバモイル、N,N-ジ-[ C1-4アルキル]カルバモイル、ヒドロキシアミノ、C1-4アルコキシアミノ、C2-4アルカノイルオキシアミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ-C1-4アルキレン[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルアミノ-C1-4アルキレン-「C1-4アルキル]アミノ、ヒドロキシ-C1-4アルキレン-[ C1-4アルキル]アミノ、フェニル、フェノキシ、4-ピリドン-1-イル、ピロリジン-1-イル、イミダゾール-1-イル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオモルホリノ-1-オキシド、チオモルホリノ-1,1-ジオキシド、ピペラジン-1-イル、4-C1-4アルキルピペラジン-1-イル、ジオキソラニル、C1-8アルキルチオ、アリールチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ハロゲノ-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C1-4アルキル、C2-4アルカノイルオキシ-C1-4アルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、カルボキシ-C1-4アルキル、ホルミル-C1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル-C1-4アルキル、カルバモイル-C1-4アルキル、N-C1-4アルキルカルバモイル-C1-4アルキル、N,N-ジ-[ C1-4アルキル]カルバモイル-C1-4アルキル、アミノ-C1-4アルキル、C1-4アルキルアミノ-C1-4アルキル、ジ-[ C1-4アルキル]アミノ-C1-4アルキル、フェニル-C1-4アルキル、4-ピリドン-1-イル-C1-4アルキル、ピロリジン-1-イル-C1-4アルキル、イミダゾール-1-イル-C1-4アルキル、ピペリジノC1-4アルキル、モルホリノ-C1-4アルキル、チオモルホリノC1-4アルキル、チオモルホリノ-1-オキシド-C1-4アルキル、チオモルホリノ-1,1-ジオキシド-C1-4アルキル、ピペラジン-1-イル-C1-4アルキル、4-C1-4アルキルピペラジン-1-イル-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C2-4アルコキシ-C1-4アルキル、C1-4アルコキシ-C2-4アルコキシ-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C2-4アルキルアミノ-C1-4アルキル、C1-4アルコキシ-C2-4アルキルアミノ-C1-4アルキル、C1-4アルキルチオ-C1-4アルキル、ヒドロキシC2-4アルキルチオ-C1-4アルキル、C1-4アルコキシ-C2-4アルキルチオ-C1-4アルキル、フェノキシ-C1-4アルキル、アニリノ-C1-4アルキル、フェニルチオ-C1-4アルキル、シアノ-C1-4アルキル、ハロゲノ-C2-4アルコキシ、ヒドロキシ-C2-4アルコキシ、C2-4アルカノイルオキシ-C2-4アルコキシ、C1-4アルコキシ-C2-4アルコキシ、カルボキシ-C1-4アルコキシ、ホルミル-C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル-C1-4アルコキシ、カルバモイル-C1-4アルコキシ、N-C1-4アルキルカルバモイル-C1-4アルコキシ、N,N-ジ-[ C1-4アルキル]カルバモイル-C1-4アルコキシ、アミノ-C2-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ-C2-4アルコキシ、ジ-[ C1-4アルキル]アミノ-C2-4アルコキシ、ジ-[ C1-4アルキル-C2-4アルコキシ]アミノ-C2-4アルコキシ、C2-4アルカノイルオキシ、ヒドロキシ-C2-4アルカノイルオキシ、C1-4アルコキシ-C2-4アルカノイルオキシ、フェニル-C1-4アルコキシ、フェノキシ-C2-4アルコキシ、アニリノ-C2-4アルコキシ、フェニルチオ-C2-4アルコキシ、4-ピリドン-1-イル-C2-4アルコキシ、ピペリジノ-C2-4アルコキシ、ピロリジン-1-イル-C2-4アルコキシ、イミダゾール-1-イル-C2-4アルコキシ、モルホリノ-C2-4アルコキシ、チオモルホリノ-C2-4アルコキシ、チオモルホリノ-1-オキシド-C2-4アルコキシ、チオモルホリノ1,1-ジオキシド-C2-4アルコキシ、ピペラジン-1-イル-C2-4アルコキシ、4-C1-4アルキルピペラジン-1-イル-C2-4アルコキシ、ハロゲノ-C2-4アルキルアミノ、ヒドロキシ-C2-4アルキルアミノ、C2-4アルカノイルオキシ-C2-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ-C2-4アルキルアミノ、カルボキシ-C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシカルボニル-C1-4アルキルアミノ、カルバモイル-C1-4アルキルアミノ、N-C1-4アルキルカルバモイル-C1-4アルキルアミノ、N,N-ジ-[ C1-4アルキル]カルバモイル-C1-4アルキルアミノ、アミノ-C2-4アルキルアミノ、C1-4アルキルアミノ-C2-4アルキルアミノ、ジ-[ C1-4アルキル]アミノ-C2-4アルキルアミノ、フェニル-C1-4アルキルアミノ、フェノキシ-C2-4アルキルアミノ、アニリノ-C2-4アルキルアミノ、4-ピリドン-1-イル-C2-4アルキルアミノ、ピロリジン-1-イル-C2-4アルキルアミノ、イミダゾール-1-イル-C2-4アルキルアミノ、ピペリジノ-C2-4アルキルアミノ、モルホリノ-C2-4アルキルアミノ、チオモルホリノ-C2-4アルキルアミノ、チオモルホリノ-1-オキシド-C2-4アルキルアミノ、チオモルホリノ-1,1-ジオキシド-C2-4アルキルアミノ、ピペラジン-1-イル-C2-4アルキルアミノ、4-(C1-4アルキル)ピペラジン-1-イル-C2-4アルキルアミノ、フェニルチオ-C2-4アルキルアミノ、C2-4アルカノイルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、C1-4アルキルスルホニルアミノ、C1-4アルキルスルフィニルアミノ、ベンズアミド、ベンゼンスルホンアミド、3-フェニルウレイド、2-オキソピロリジン-1-イル、2,5-ジオキソピロリジン-1-イル、ハロゲノ-C2-4アルカノイルアミノ、ヒドロキシ-C2-4アルカノイルアミノ、ヒドロキシ-C2-4アルカノイル-(C1-4アルキル)-アミノ、C1-4アルコキシ-C2-4アルカノイルアミノ、カルボキシ-C2-4アルカノイルアミノ、C1-4アルコキシカルボノニル-C2-4アルカノイルアミノ、カルバモイル-C2-4アルカノイルアミノ、N-C1-4アルキルカルバモイル-C2-4アルカノイルアミノ、N,N-ジ-[ C1-4アルキル]カルバモイル-C2-4アルカノイルアミノ、アミノ-C2-4アルカノイルアミノ、C1-4アルキルアミノ-C2-4アルカノイルアミノ又はジ-[ C1-4アルキル]アミノ-C2-4アルカノイルアミノを含む群より独立して選択され、ここで、R1置換基上の該ベンズアミド若しくはベンゼンスルホンアミド置換基又は任意のアニリノ、フェノキシ若しくはフェニル基は場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ置換基を有することができ、かつ、Het環を含む任意の置換基は場合により、該環上に1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ置換基を有することができ、かつ、Het環を含む任意の置換基は場合により、該環上に1個又は2個のオキソ又はチオキソ置換基を有することができる;か又は
R1は、M1- M2- M3- M4-、M1- M5又はM1- M2- M3’- M6から選択される基を表し、ここで、M1はC1-4アルキル基を表し、場合によりCH2基はCO基で置換され、
M2はNR12又はCR12R13を表し、R12及びR13はそれぞれ独立して、H又はC1-4アルキルを表し、
M3はC1-4アルキル基を表し、
M3’は、C1-4アルキル基を表すか、又は不在であり、
M4は、CN、NR12S(O)m R13、S(O)mN R14R15、CON R14R15、S(O)m R13又はCO2 R13を表し、R12、R13及びmは前記と同義であり、R14及びR15はそれぞれ独立して、H又はC1-4アルキルを表すか、又はR14及びR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合によりN、O又はS(O)mから選択される1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む5-若しくは6-員環を表し、この環においては、存在する任意の窒素原子は場合によりC1-4アルキル基で置換されることができ、かつこの環は場合により、1個又は2個のオキソ又はチオキソ置換基を有することができ、
M5は基N R14R15を表し、R14及びR15は前記と同義であるか、又はM5は、基
Figure 2005534623
を表し、tは2〜4を示し、R16は、OH、O C1-4アルキル又はN R14R15を表し、
M6は、C3-6シクロアルキル基、基N R14R15(R14及びR15は前記と同義)又は、N、O若しくはSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5-若しくは6-員環のHet環系を表し;及び
pは0〜3であるか、又はpが2若しくは3のとき、2つの隣接するR1基は一緒になって場合により置換されたメチレンジオキシ若しくはエチレンジオキシ基を形成し;
R2は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシを含む群より選択され;
Uは、1個以上の炭素原子が場合により、N、O及びS(O)mから独立して選択されるヘテロ原子で置換された5〜10員環の単環若しくは2環の環系を表し、mは0、1又は2であり、環系は、少なくとも1個の独立して選択されたR6基により置換され、かつ少なくとも1個の独立して選択されたR4基により場合により置換され;
各R4は独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ、ジ-[ C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルキルカルバモイル、ジ-[ C1-4アルキル]カルバモイル、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ又はトリフルオロメチルであり;
各R6は独立して、基ZR7であり、ここでZは、(CH2)p基を介してR7に結合され、pは0、1又は2であり、Zは、基V(CH2)、V(CF2)、 (CH2) V、 (CF2) V、V(CRR’)、V(CHR)又はVを表し、R及びR’はそれぞれC1-4アルキルであり、Vは0、1又は2個の炭素原子を含むヒドロカルビル基、カルボニル、ジカルボニル、CH(OH)、CH(CN)、スルホンアミド、アミド、O、S(O)m又はNRbであり、Rbは水素であるか又はRbはC1-4アルキルであり、R7は場合により置換されたC3-6シクロアルキルであるか、又は場合により置換された5、6、7、8、9又は10-員環のCbc又はHet部分であるか;又は
R6は基ZR7であり、ここでZは、NRbであり、NRb及びR7は一緒になって場合により置換された5、6、7、8、9又は10-員環の炭素環又は複素環式部分を形成する。
Het基は、飽和、不飽和又は芳香族であることができ、かつ各環に1個以上のヘテロ原子を独立して含むことができる、1個以上の環を含む。
Cbc基は、飽和、不飽和又は芳香族であることができ、かつ炭素及び水素のみを含む、1個以上の環を含む。
適当には、5、6、7、8、9又は10-員環のHet部分は、フラン、ジオキソラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピロリジン、ピラン、ピリジン、ピリミジン、モルホリン、ピペリジン、オキサゾール、イソキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾフラン、インドール、イソインドール、キナゾリン、キノリン、イソキノリン及びケタールを含む群より選択される。
適当には、5、6、7、8、9又は10-員環のCbc部分は、フェニル、ベンジル、インデン、ナフタレン、テトラリン、デカリン、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル及びシクロヘプチルを含む群より選択される。
1つの実施態様においては、R1は、Het環を含む任意の置換基が該環上に1個又は2個のオキソ又はチオキソ置換基を有する場合を除いて前記と同義であり、R14及びR15は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-又は6-員環を表し、該環は1個又は2個のオキソ又はチオキソ置換基を有する場合を除いて前記と同義であり;R1が、4-ピリドン-1-イル、4-ピリドン-1-イル-C1-4アルキル、4-ピリドン-1-イル-C2-4アルコキシ、4-ピリドン-1-イル-C2-4アルキルアミノ、2-オキソピロリジン-1-イル又は2,5-ジオキソピロリジン-1-イルであり得ることを除く。
さらなる実施態様においては、R1は、アミノ、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、C1-8アルキル、C1-8アルコキシ、C1-8アルキルチオ、C1-8アルキルスルフィニル、C1-8アルキルスルホニル、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、ジオキソラニル、ベンジルオキシ又はヒドロキシ-C1-4アルカノイル-( C1-4アルキル)-アミノを含む群より選択される。
好ましい実施態様においては、R1は、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジC1-4アルキルアミノ、特にジC1-4アルキルアミノ、最も特にジメチルアミノ又はメチルエチルアミノを含む群より選択される。
さらなる実施態様においては、R1は、先に定義したM1- M2- M3- M4、M1- M5又はM1- M2- M3’- M6から選択され、かつP=1である。
さらなる実施態様においては、基M2- M3- M4は、α-、β-若しくはγ-アミノカルボン酸、スルフィン酸又はスルホン酸又は、それらのC1-4アルキルエステル、アミド又はC1-4アルキル-若しくはジ-[ C1-4アルキル]-アミドを表す。
好ましくはM1は、CH2、CO、CH2 CH2又はCH2COを表し、より好ましくはCH2を表す。
好ましくはM2は、NR15(R15は前記と同義であり、より好ましくはR15はH又はメチルを表す)を表す。
好ましくはM3は、CH2、CH2 CH2又はプロピルを表す。
好ましくはM3’は、CH2、エチル、プロピル、イソプロピルを表すか、又は不在である。
好ましくはM4は、SOR13、SO2R13、NR12SO2R13、CO2R13又はCONR14R15を表し、R12及びR13は前記と同義であり、R14及びR15はそれぞれ独立して、H又はC1-4アルキルを表し、より好ましくはR12、R13、R14及びR15はそれぞれ独立して、H又はメチルを表す。
好ましくはM5は、基NR14R15を表し、R14及びR15は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によりN又はOから選択される追加のヘテロ原子を含む6-員環を表し、この環においては、存在する任意の窒素原子は場合により、C1-4アルキル基、好ましくはメチル基で置換されることができるか、又はM5は、基
Figure 2005534623
を表し、ここで、tは2又は3を表し、R16は、OH、NH2、N(C1-4アルキル)2又はO C1-4アルキルを表し、より好ましくはR16は、NH2又はN(CH3)2を表す。
M5はまた好ましくは、基NR14R15を表し、R14及びR15はそれぞれ独立して、水素又はC1-4アルキルを表し、より好ましくは、水素、メチル、エチル又はイソプロピルを表す。
好ましくはM6は基NR14R15を表し、R14及びR15はそれぞれ独立して、C1-4アルキル、より好ましくはメチルを表すか、又はR14及びR15は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によりN又はOから選択される追加のヘテロ原子を含む5-若しくは6-員環を表し、この環においては、存在する任意の窒素原子は場合により、C1-4アルキル基、好ましくはメチル基で置換されることができるか、又はM6は、N又はOから選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む、5-若しくは6-員環のHet環系を表す。
さらなる好ましい実施態様においては、M2- M3- M4は、α-アミノカルボン酸又はそのメチルエステル若しくはアミドを表す。
さらなる好ましい実施態様においては、M2- M3- M4は、α-、β-若しくはγ-アミノスルフィン酸又はスルホン酸を表し、より好ましくは、β-若しくはγ-アミノスルフィン酸又はスルホン酸を表し、最も好ましくは、β-アミノスルホン酸又はそのメチルエステルを表す。
特に好ましい実施態様においては、M2- M3- M4は、メチルスルホニルエチルアミノ、メチルスルフィニルエチルアミノ、メチルスルホニルプロピルアミノ、メテイルスルフィニルプロピルアミノ、メチルスルホンアミドエチルアミノ、サルコシンアミド、グリシン、グリシンアミド、グリシンメチルエステル又はアセチルアミノエチルアミノ基を表す。
さらなる特に好ましい実施態様においては、M5は、ピペラジニル、メチルピペラジニル、ピペリジニル、プロリンアミド又はN,N-ジメチルプロリンアミド基を表す。
さらなる特に好ましい実施態様においては、M5は、イソプロピルアミノ又はN-モルホリニル基を表す。
さらなる特に好ましい実施態様においては、M1- M5は、イソプロピルアセトアミド又はN-モルホリノアセトアミド基を表す。
さらなる特に好ましい実施態様においては、M2- M3’- M6は、ピリジルアミノ、シクロプロピルアミノ、N-(ピペリジン-4-イル)-N-メチルアミノ、N,N-ジメチルアミノプロプ-2-イルアミノ、N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチルアミノ又はテトラヒドロフラノメチルアミノ基、好ましくはピリジルアミノ基を表す。
さらなる実施態様においては、各R1は、アミノ、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、C1-8アルキル、C1-8アルコキシ、C1-8アルキルチオ、C1-8アルキルスルフィニル、C1-8アルキルスルホニル、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ-C1-4アルキル、ヒドロキシ-C1-4アルカノイル-( C1-4アルキル)-アミノを含む群より独立して選択される。
1つの実施態様においては、R2は、水素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ又はハロゲンであり、好ましくはメチル又は水素であり、より好ましくは水素である。
さらなる実施態様においては、R2は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ジ-[ C1-4アルキル]アミノ、ニトロ又はトリフルオロメチルであり、好ましくは水素、ハロゲン又はメチルであり、より好ましくは水素である。
好ましい実施態様においては、R7は、場合により置換されたフェニル、ジオキソラニル、チエニル、シクロヘキシル又はピリジル基である。
さらなる実施態様においては、Zは不在であるか、又は酸素、CH2、NRb、NRb(CH2)、 (CH2) NRb、CH(CH3)、O(CH2)、(CH)CN、O(CF2)、(CH2)O、(CF2)O、S(CH2)、S(O)m、カルボニル又はジカルボニルを表し、Rbは、水素又はC1-4アルキルである。
好ましい実施態様においては、Zは、酸素、ジカルボニル、OCH2、CH2(CN)、S(O)m又はNRbであり、Rbは、水素又はC1-4アルキルである。
さらなる好ましい実施態様においては、R6は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、α-メチルベンジル、フェニル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロフェニル、ピリジル、ピリジルメチル、ピリジルオキシ、ピリジルメトキシ、チエニルメトキシ、ジオキソラニルメトキシ、シクロヘキシルメトキシ、フェノキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロフェノキシ、フェニルチオ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ、C1-4アルコキシベンジルオキシ、フェニルオキサリル又はベンゼンスルホニルであり、より好ましくは、ベンジル、フルオロベンジル、ベンジルオキシ、フルオロベンジルオキシ、ピリジルメチル、フェニル、ベンゼンスルホニル、フェノキシ又はフルオロフェノキシである。
さらなる実施態様においては、R6は、アニリンのNに関してパラ位にある。
基Zが不在のとき、R6= R7である。
単環又は2環の環系Uを含む環の1つ又は両方が、芳香族又は非芳香族であることができる。R4及びR6基は、環系の炭素原子又はヘテロ原子によって環系に結合され得る。環系はそれ自体が、炭素原子又はヘテロ原子によって架橋基に結合され得る。R4及びR6基は、Uが2環系を表すときにいずれの環にも結合できるが、これらの基は好ましくは環に結合され、環はそのような場合、架橋基Yに結合されない。
適当な単環又は2環の基Uの例としては、イソインデニル、インデニル、インダニル、ナフチル、1,2-ジヒドロナフチル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、ピロリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、フラニル、2H-ピラニル、チオフェニル、1H-アゼピニル、オキセピニル、チエピニル、アゾシニル、2H-オキソシニル、チエノ[2,3-b]フラニル、チアナフテニル、インドリル、インドリニル、イソインドリル、イソインドリニル、インドリジニル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、ベンズオキサゾリル、2,3-ジヒドロベンズオキサゾリル、ベンゾ[c]イソキサゾリル、ベンゾ[d]イソキサゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾチアゾリル、ベンゾ[c]イソチアゾリル、ベンゾ[d]イソチアゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソチアゾリル、1H-ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[c]フラニル、ベンゾ[c][1,2,3]チアジアゾリル、ベンゾ[d] [1,2,3]オキサジアゾリル、ベンゾ[d] [1,2,3]チアジアゾリル、キノリル、1,2-ジヒドロキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、イソキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、4H-1,4-ベンゾキサジニル、2,3-ジヒドロ-4H-1,4-ベンゾキサジニル、4H-1,4-ベンゾチアジニル又は2,3-ジヒドロ-4H-1,4-ベンゾチアジニルを包含する。
適当には、Uは、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表す。
1つの実施態様においては、Cbc又はHet部分についての任意の置換基(該部分の任意の利用可能な位置に存在し得る)は、以下を含む群から選択される:
(CH2)qS(O)m-C1-4アルキル、(CH2)qS(O)m-C3-6シクロアルキル、(CH2)qSO2NR8R9、(CH2)qNR8R9、(CH2)qCO2R8、(CH2)qOR8、(CH2)qCONR8R9、(CH2)qNR8COR9、(CH2)qCOR8、(CH2)qR8、NR8SO2R9及びS(O)mR8
ここで、qは0〜4の整数(4を含む)であり;mは0、1又は2であり;
R8及びR9は、水素、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、5-若しくは6-員環の飽和若しくは不飽和のHet環(同じ又は異なることができ、N、O又はS(O)mから選択される1個以上のヘテロ原子を含むが、ただし、Het環は、2つの隣接するO又はS(O)m原子を含まない)を含む群より独立して選択される。
さらなる実施態様においては、Cbc又はHet部分についての任意の置換基は、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、オキソチオラン及びその酸化物、ジチオラン及びその酸化物、ジオキサン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、フラン、チオフラン、ピロール、トリアジン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、オキサジアゾール及びチアジアゾールを含む群より選択される。
Cbc又はHet部分について、また他の場合により置換された基についての他の任意の置換基としては、限定されることはないが、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシレート及びC1-4アルコキシカルボキシルが包含される。
さらなる好ましい実施態様においては、式(I’’)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここでは、Raは水素又はC1-4アルキル基であり;R1基は、水素、ハロ、C1-4アルキル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシ-C1-4アルキル、1,3-ジオキソラン-2-イル、ベンジルオキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ(C1-4アルキル)アミノ、ヒドロキシ-C1-4アルカノイル(C1-4アルキル)アミノ、C1-4アルキルアミノ-C1-4アルキル、ジ(C1-4アルキル)アミノ-C1-4アルキル、メチルスルホニルエチルアミノメチル、メチルスルホニルエチルアミノカルボニル、メチルスルフィニルエチルアミノ-メチル、メチルスルフィニルエチルアミノ-カルボニル、メチルスルホニルプロピルアミノ-メチル、メチルスルフィニルプロピルアミノ-メチル、メチルスルホニルプロピルアミノ-カルボニル、メチルスルフィニルプロピルアミノ-カルボニル、メチルスルホニルエチル-(メチルアミノ)-メチル、メチルスルホニルエチル-(メチルアミノ)-カルボニル、メチルスルフィニルエチル-(メチルアミノ)-メチル、メチルスルフィニルエチル-(メチルアミノ)-カルボニル、メチルスルホニルプロピル-(メチルアミノ)-メチル、メチルスルフィニルプロピル-(メチルアミノ)-メチル、メチルスルホニルプロピル-(メチルアミノ)-カルボニル、メチルスルフィニルプロピル-(メチルアミノ)-カルボニル、メチルスルホンアミドエチルアミノ-メチル、メチルスルホンアミドプロピルアミノ-メチル、サルコシンアミドメチル、グリシニルメチル、グリシンアミドメチル、グリシニルメチルメチルエステル、アセチルアミノエチルアミノメチル、ピペラジニルメチル、メチルピペラジニルメチル、ピペリジニルメチル、N-(プロリンアミド)メチル、(N,N-ジメチル-プロリンアミド)メチル、ピリジルアミノメチル、シクロプロピルアミノメチル、N-(ピペリジン-4-イル)-N-メチルアミノメチル、N,N-ジメチルアミノプロプ-2-イルアミノメチル、N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチルアミノメチル、イソプロピルアセトアミド、N-モルホリニルアセトアミド又はテトラヒドロフラノメチルアミノメチルから選択され;R2は水素を表し;R4は水素又はメチルを表し;Uは、インドリル、ベンズイミダゾリル又はインダゾリルを表し、より好ましくはインダゾリルであり;かつR6は、フェニル、ベンジル、α-メチルベンジル、フルオロベンジル、ベンゼンスルホニル、フェノキシ、フルオロフェノキシ、ベンジルオキシ又はフルオロベンジルオキシを表す。
さらなる特に好ましい実施態様においては、式(I’’)の化合物又は、その塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体が提供され、ここでは、Raは水素又はC1-4アルキル基であり;R1基は、水素、ハロ、ベンジルオキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ(C1-4アルキル)アミノ又はヒドロキシ-C1-4アルカノイル(C1-4アルキル)アミノから選択され、より好ましくはジメチルアミノであり;R2は水素を表し;R4は水素又はメチルを表し;Uは、インダゾリル、インドリル又はベンズイミダゾリルを表し、より好ましくはインダゾリルであり;かつR6は、ベンジル、フルオロベンジル、ピリジルメチル又はベンゼンスルホニルを表す。
式(I’’)の化合物の好ましい種は、
Figure 2005534623
である。
式(I’’)の化合物は、米国特許第6,174,889の手順に従って、かつ以下に挙げる適当な実施例に従って製造することができる。
先に挙げたように、本発明の方法及び治療の組合せはまた、Rafファミリー及び/又はras阻害剤を含む。好ましくはRafファミリー阻害剤は、cRaf-1阻害剤である。一般に、特異的なcRaf-1阻害剤活性を有する任意の薬剤である任意のcRaf-1阻害剤を本発明において使用できる。そのようなcRaf-1阻害剤は、例えば米国特許第6,268,391;並びに国際特許出願WO 98/52559; WO 99/32106; WO 99/32455; WO 99/32436;及びWO 00/42012に記載されており、これらの特許及び特許出願は、cRaf-1阻害剤化合物及びその製造及び使用方法の開示の範囲に言及することによって、本明細書に組み入れられる。
本発明において有用に使用できるcRaf-1阻害剤化合物の1つの種類は、式IV:
Figure 2005534623
の化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体を含み、ここで、
R1aは、-H又は場合によりR2aと結合されて、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール又は複素環式の環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール又は該複素環式環は1〜3個のヘテロ原子を有し、0〜3個の該へテロ原子はNであり、0〜1個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、R2a及びR9aは以下に定義され;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、アリール、C1-12脂肪族、CN、NO2、ハロ、R10a、-OR10a、-SR10a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12a SO2R11a、-NR12a C(NR12a)NH R11a、-CO R11a、-CO2R11a、CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a、C(NR12a)NR12aR11aであり、ここで該C1-12脂肪族は場合により、C(O)、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される1又は2個の基の1又は2個の挿入を有し;該Het、アリール又はC1-12脂肪族は、1〜3個のR10aにより場合により置換され;R2aは場合によりR3aと結合して、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール又は複素環式の環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール又は該複素環式環は0〜3個のヘテロ原子を有し、0〜3個の該へテロ原子はNであり、0〜1個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、Het、R9a、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aは、-H、ハロ、-NO2又は-CNであり;
R5aは、-H又は、1〜3個のハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール又はアリールにより場合により置換されたC1-12脂肪族であり;
R6a及びR7aは独立して、ハロ、CN、NO2、CONR10aR11a、-SO2NR10aR11a、-NR10aR11a又はOR11aであり、ここでR10a及びR11aは以下と同義であり;
R8aは、-OH、-NHSO2R12a又は-NHCOCF3であり;
R9aはそれぞれ独立して、ハロ、C1-12脂肪族、CN、-NO2、R10a、-OR11a、-SR11a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a又はC(NR12a)NR12aR11a、であり、ここでR10a、R11a及びR12aは、以下と同義であり;
R10aはそれぞれ独立して、-H、ハロ、C1-12脂肪族、アリール又はHetであり、該C1-12脂肪族は場合により、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される挿入された1又は2個の基を有し;該C1-12脂肪族、アリール又はHetは場合により、1〜3個のハロ、別のHet、アリール、-CN、-SR12a、-OR12a、-N(R12a)2、-S(O)R12a、-SO2R12a、-SO2N(R12a)2、-NR12aCOR12a、-NR12aCO2R12a、-NR12aCON(R12a)2、-NR12a (NR12a)NHR12a、-CO2R12a、-CON(R12a)2、-NR12aSO2R12a、-OCON(R12a)2により置換され、ここでHet及びR12aは以下と同義であり;
R11aは-H又はR10aであり;
R12aは、-H、C1-12脂肪族又はHetであり、該C1-12脂肪族は、1〜3個のハロ又は-OHにより場合により置換され、ここでHetは以下と同義であり;
Hetは、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールからなる群より選択される。
本発明の化合物の好ましい群は、上記一般式(IV)を有する化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体であって、ここで、
R1aは、-H又は場合によりR2aと結合されて、Hetについて以下に定義される基から選択される縮合環を形成し、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、R2a及びR9aは以下と同義であり;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、アリール、C1-6脂肪族、-CN、-NO2、ハロ、R10a、-OR10a、-SR10a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-COR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a、C(NR12a) NR12aR11aであり、該C1-6脂肪族は場合により、C(O)、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される1〜2個の基の1又は2個の挿入を有し;該Het、アリール又はC1-6脂肪族は、1〜3個のR10aにより場合により置換され;R2aは場合によりR3aと結合されて、以下に定義される基から選択される縮合環を形成し、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、Het、R9a、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aは、-H、ハロ、-NO2又は-CNであり;
R5aは、-H又は、1〜3個のハロ、-OH又はアリールにより場合により置換されたC1-6脂肪族であり;
R6a及びR7aは独立して、ハロ、CN、NO2、CONR10aR11a、-SO2NR10aR11a、-NR10aR11a又はOR11aであり、ここでR10a及びR11aは以下と同義であり;
R8aは、-OH、-NHSO2R12a又は-NHCOCF3であり;
R9aはそれぞれ独立して、ハロ、C1-6脂肪族、CN、-NO2、R10a、-OR11a、-SR11a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a又はC(NR12a) NR12aR11aであり、ここでR10a、R11a及びR12aは、以下と同義であり;
R10aはそれぞれ独立して、-H、ハロ、C1-6脂肪族、アリール又はHetであり、該C1-6脂肪族は場合により、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される挿入された1〜2個の基を有し;該C1-6脂肪族、アリール又はHetは、1〜3個のハロ、別のHet、アリール、-CN、-SR12a、-OR12a、-N(R12a)2、-S(O)R12a、-SO2R12a、-SO2N(R12a)2、-NR12aCOR12a、-NR12aCO2R12a、-NR12aCON(R12a)2、-NR12a (NR12a)NHR12a、-CO2R12a、-CON(R12a)2、-NR12aSO2R12a、-OCON(R12a)2により場合により置換され、ここでHet及びR12aは以下と同義であり;
R11aは-H又はR10aであり;
R12aは、-H、C1-6脂肪族又はHetであり、該C1-6脂肪族は、1〜3個のハロ又は-OHにより場合により置換され、ここでHetは以下と同義であり;
Hetは、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールからなる群より選択される。
本発明の化合物の非常に好ましい群は、一般式(IV)を有する化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体であって、ここで、
R1aは、-H又は場合によりR2aと結合されて、縮合ピリジン、縮合トリアゾール、縮合チアゾール又は縮合アミノ-置換チアゾールからなる群より選択される縮合環を形成し;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、アリール、C1-6脂肪族、-R12aNH2、-R12a-ハロ、-CN、-NO2、ハロ、R10a、-OR10a、-SR10a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-COR11a、-COR11aNR12aR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a、C(NH) R11a、C(NR12a) NR12aR11aであり、該C1-6脂肪族は場合により、C(O)基の挿入を有し;該Het、アリール又はC1-6脂肪族は、1〜3個のR10aにより場合により置換され;R2aは場合によりR3aと結合されて、Hetについて以下に定義される基から選択される縮合環を形成し、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、Het、R9a、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aは、-H、ハロ、-NO2又は-CNであり;
R5aは、-H又は、1〜3個のハロ、-OH又はアリールにより場合により置換されたC1-6脂肪族であり;
R6a及びR7aは独立して、ハロ、CN、NO2、CONR10aR11a、-SO2NR10aR11a、-NR10aR11a又はOR11aであり、ここでR10a及びR11aは以下と同義であり;
R8aは、-OH、-NHSO2R12a又は-NHCOCF3であり;
R9aはそれぞれ独立して、ハロ、C1-6脂肪族、CN、-NO2、R10a、-OR11a、-SR11a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a又はC(NR12a) NR12aR11aであり、ここでR10a、R11a及びR12aは、以下と同義であり;
R10aはそれぞれ独立して、-H、ハロ、C1-6脂肪族、アリール又はHetであり、該C1-6脂肪族は場合により、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される挿入された1〜2個の基を有し;該C1-6脂肪族、アリール又はHetは、1〜3個のハロ、別のHet、アリール、-CN、-NO2、-R12a、-SR12a、-OR12a、-N(R12a)2、-R12a N(R12a)2、-S(O)R12a、-SO2R12a、-SO2N(R12a)2、-NR12aCOR12a、-NR12aCO2R12a、-NR12aCON(R12a)2、-NR12a (NR12a)NHR12a、-CO2R12a、-CON(R12a)2、-NR12aSO2R12a、-OCON(R12a)2又はトリフルオロにより場合により置換され、ここでHet及びR12aは以下と同義であり;
R11aは-H又はR10aであり;
R12aは、-H、C1-6脂肪族、-NO2、C1-6アルコキシ、ハロ、アリール又はHetであり、該C1-6脂肪族は、1〜3個のハロゲン又は-OHにより場合により置換され、ここでHetは以下と同義であり;
Hetは、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、イミダゾピリジニル、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラジン、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チオピラン、チオキソトリアジン、トリアジン及びトリアゾールからなる群より選択される。
また非常に好ましいものは、R1a及びR2aが追加的に、メチル置換された縮合ピリジンである縮合環を含む式(IV)の化合物である。
位置R6a、R7a及びR8aにおける置換基に関して好ましい一群の化合物は、式(IV)の化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体であって、ここで、
R1aは、-H又は場合によりR2aと結合されて、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール又は複素環式の環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール又は該複素環式環は1〜3個のヘテロ原子を有し、0〜3個の該へテロ原子はNであり、0〜1個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、R2a及びR9aは以下と同義であり;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、アリール、C1-12脂肪族、CN、NO2、ハロ、R10a、-OR10a、-SR10a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12a SO2R11a、-NR12a C(NR12a)NH R11a、-CO R11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a、C(NR12a)NR12aR11aであり、ここで該C1-12脂肪族は場合により、C(O)、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される1〜2個の基の1又は2個の挿入を有し;該Het、アリール又はC1-12脂肪族は、1〜3個のR10aにより場合により置換され;R2aは場合によりR3aと結合されて、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール又は複素環式の環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール又は該複素環式環は0〜3個のヘテロ原子を有し、0〜3個の該へテロ原子はNであり、0〜1個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、Het、R9a、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aは、-H、ハロ、-NO2又は-CNであり;
R5aは、-H又は、1〜3個のハロ、-OH又はアリールにより場合により置換されたC1-12脂肪族であり;
R6a及びR7aはハロであり;
R8aは-OHであり;
R9aはそれぞれ独立して、ハロ、C1-12脂肪族、CN、-NO2、R10a、-OR11a、-SR11a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a又はC(NR12a)NR12aR11aであり、ここでR10a、R11a及びR12aは、以下と同義であり;
R10aはそれぞれ独立して、-H、ハロ、C1-12脂肪族、アリール又はHetであり、該C1-12脂肪族は場合により、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される挿入された1〜2個の基を有し;該C1-12脂肪族、アリール又はHetは、1〜3個のハロ、別のHet、アリール、-CN、-SR12a、-OR12a、-N(R12a)2、-S(O)R12a、-SO2R12a、-SO2N(R12a)2、-NR12aCOR12a、-NR12aCO2R12a、-NR12aCON(R12a)2、-NR12a (NR12a)NHR12a、-CO2R12a、-CON(R12a)2、-NR12aSO2R12a、-OCON(R12a)2により場合により置換され、ここでHet及びR12aは以下と同義であり;
R11aは-H又はR10aであり;
R12aは、-H、C1-12脂肪族又はHetであり、該C1-12脂肪族は、1〜3個のハロ又は-OHにより場合により置換され、ここでHetは以下と同義であり;
Hetは、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールからなる群より選択される。
位置R6a、R7a及びR8aにおける置換基に関して好ましい別の一群の化合物は、式(IV)の化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体であって、ここで、
R1aは、-H又は場合によりR2aと結合されて、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール又は複素環式の環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール又は該複素環式環は1〜3個のヘテロ原子を有し、0〜3個の該へテロ原子はNであり、0〜1個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、R2a及びR9aは以下と同義であり;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、アリール、C1-12脂肪族、-CN、-NO2、ハロ、R10a、-OR10a、-SR10a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12a SO2R11a、-NR12a C(NR12a)NH R11a、-CO R11a、-CO2R11a、CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a、C(NR12a)NR12aR11aであり、ここで該C1-12脂肪族は場合により、C(O)、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される1〜2個の基の1又は2個の挿入を有し;該Het、アリール又はC1-12脂肪族は、1〜3個のR10aにより場合により置換され;R2aは場合によりR3aと結合されて、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール又は複素環式の環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール又は該複素環式環は0〜3個のヘテロ原子を有し、0〜3個の該へテロ原子はNであり、0〜1個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、Het、R9a、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aは、-H、ハロ、-NO2又は-CNであり;
R5aは、-H又は、1〜3個のハロ、-OH又はアリールにより場合により置換されたC1-12脂肪族であり;
R6a及びR7aは独立して、ブロモ又はクロロであり;
R8aは-OHであり;
R9aはそれぞれ独立して、ハロ、C1-12脂肪族、-CN、-NO2、R10a、-OR11a、-SR11a、-S(O)R10a、-SO2R10a、-NR10aR11a、-NR11aR12a、-NR12aCOR11a、-NR12aCO2R11a、-NR12aCONR11aR12a、-NR12aSO2R11a、-NR12aC(NR12a)NHR11a、-CO2R11a、-CONR12aR11a、-SO2NR12aR11a、-OCONR12aR11a又はC(NR12a)NR12aR11aであり、ここでR10a、R11a及びR12aは、以下と同義であり;
R10aはそれぞれ独立して、-H、ハロ、C1-12脂肪族、アリール又はHetであり、該C1-12脂肪族は場合により、O、S、S(O)、SO2又はNR12aから選択される挿入された1〜2個の基を有し;該C1-12脂肪族、アリール又はHetは、1〜3個のハロ、別のHet、アリール、-CN、-SR12a、-OR12a、-N(R12a)2、-S(O)R12a、-SO2R12a、-SO2N(R12a)2、-NR12aCOR12a、-NR12aCO2R12a、-NR12aCON(R12a)2、-NR12a (NR12a)NHR12a、-CO2R12a、-CON(R12a)2、-NR12aSO2R12a、-OCON(R12a)2により場合により置換され、ここでHet及びR12aは以下と同義であり;
R11aは-H又はR10aであり;
R12aは、-H、C1-12脂肪族又はHetであり、該C1-12脂肪族は、1〜3個のハロ又は-OHにより場合により置換され、ここでHetは以下と同義であり;
Hetは、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールからなる群より選択される。
位置R6a、R7a及びR8aにおける置換基に関して好ましいなお別の群の化合物は、式(IV)の化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体であって、ここで、
R1aは、-H又は場合によりR2aと結合されて、5〜6員環のヘテロアリール環からなる群より選択される縮合環を形成し、該ヘテロアリール環は1〜2個のヘテロ原子を有し、0〜2個の該へテロ原子はNであり、0〜2個の該へテロ原子はO又はSであり、該縮合環は、1〜3個のR9aにより場合により置換され、R2a及びR9aは以下と同義であり;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、フェニル、C1-6脂肪族、-NR10aR11a、-COR11a、-CO2R11a、CONR12aR11a、-SO2NR12aR11aであり、該Het、フェニル又はC1-6脂肪族は、R10aにより場合により置換され;R2aは場合によりR3aと結合されて縮合5員環複素環式環を形成し、該複素環式環は、ヘテロ原子がNである0〜1個のヘテロ原子及びヘテロ原子がO又はSである0〜1個のヘテロ原子を有し、該縮合環はR9aにより場合により置換され、Het、R9a、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aはHであり;
R5aはHであり;
R6a及びR7aは独立して、ブロモ又はクロロであり;
R8aは-OHであり;
R9aは、-H、C1-6脂肪族又は-COR10aであり、R10aは以下と同義であり;
R10aは、-H、C1-6脂肪族又はアミノであり;
R11aは、-H、C1-6脂肪族、ヒドロキシ-C1-6脂肪族、フェニル、フェニル-C1-6脂肪族又はHetであり;
R12aは、-H、C1-6脂肪族、ヒドロキシ-C1-6脂肪族又は(R11a)2N-C1-6脂肪族であり;かつ
Hetは、オキサゾール、ピリジン、テトラゾール及びチアゾールからなる群より選択される。
位置R6a、R7a及びR8aにおける置換基に関して好ましいなお別の群の化合物は、式(IV)の化合物及び、その塩、溶媒和物又は生理的に機能的な誘導体であって、ここで、
R1aはHであり;
R2a及びR3aは独立して、-H、Het、フェニル、C1-6脂肪族、-CN、ハロ、-COR11a又はCONR12aR11aであり、該Het、フェニル又はC1-6脂肪族は、R10aにより場合により置換され;Het、R10a、R11a及びR12aは以下と同義であり;
R4aはHであり;
R5aはHであり;
R6a及びR7aは独立して、ブロモ又はクロロであり;
R8aは-OHであり;
R10aは、-H、C1-6脂肪族、オキソ又は-CNであり;
R11aは、-H、C1-6脂肪族、トリハロ-C1-6脂肪族、フェニル又はニトロ置換フェニルであり;
R12aは、-H、C1-6脂肪族、ヒドロキシ-C1-6脂肪族であり;
Hetは、チオフェン又はピリジンである。
二重結合の存在のために、また本発明の化合物に含まれるのは、そのそれぞれの純E及びZ幾何異性体並びにE及びZ異性体の混合物である。
式(IV)の化合物の一群の好ましい種は、
Figure 2005534623
Figure 2005534623
Figure 2005534623
の群を含む。
別の群の本発明の好ましい化合物は、
Figure 2005534623
の群を含む。
なお別の群の好ましい化合物は、
Figure 2005534623
の群を含む。
化合物の特に好ましい群は、
Figure 2005534623
の群を含む。
R1aはHである。場合によりR1aは、R2a置換基と結合されて縮合環を形成することができる。そのような縮合環は、1〜3個のヘテロ原子を有する、5〜10員環のアリール、ヘテロアリール若しくは複素環式の環又は環系であることができる。これらのヘテロ原子は、窒素、酸素又は硫黄であることができる。そのような縮合環は、1〜3個のハロ、シアノ、ニトロ、置換アミド、置換スルホンアミド、置換アミン、置換エーテル又はヒドロキシル基によって場合により置換されることができる。アミド、スルホンアミド、アミン又はエーテルのための置換基としては、水素、ハロゲン、1〜12個の炭素の脂肪族(その鎖長に沿った任意の場所に、酸素、硫黄、スルホキシド、スルホン、スルフィン又は2級アミンの挿入基を有することができる)、アリール環、複素環式環を包含する。これらの脂肪族、アリール又は複素環式基上の置換基は、ハロゲン、別の複素環式環、別のアリール環、シアノ、置換スルホ、置換オキシ、置換アミン、置換スルホキシド、置換スルフィン、置換スルホン、置換スルホンアミド、置換アミド、置換ウレイド、置換エステル、置換カルバメートによる1〜3置換を含む。これらの置換基は今度は、1〜12個の炭素の脂肪族若しくは複素環式の環であることができ、ここで、1〜12個の炭素の脂肪族はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシの存在によって置換され得る。
あるいは、R1aはHであり得るか、又は場合によりR1aは、R2a置換基と結合されて縮合環を形成することができる。そのような縮合環は、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールを含む群からのものであり得る。任意のこれらの環は今度は、ハロ、別の複素環式環、別のアリール環、シアノ、置換スルホ、置換オキシ、置換アミン、置換スルホキシド、置換スルフィン、置換スルホン、置換スルホンアミド、置換アミド、置換ウレイド、置換エステル又は置換カルバメートによる1〜3置換を含む置換基からの群により置換され得る。これらの置換基は今度は、1〜12個の炭素の脂肪族若しくは複素環式の環であることができ、ここで、1〜12個の炭素の脂肪族はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシの存在によって置換され得る。
好ましくは、R1aはHであるか、又はR2aと縮合して、縮合ピリジン、縮合トリアゾール、縮合チアゾール又は縮合アミノ-置換チアゾールを形成する。
最も好ましくは、R1aはHである。
R2aは、H、アリール環、複素環式環、1〜12個の炭素の脂肪族、シアノ、ニトロ、ハロ、置換エーテル、置換チオエーテル、置換スルフィン、置換スルホン、置換アミン、2置換アミン、置換アミド、置換カルバメート、置換スルホンアミド、置換カルボニル又は置換エステルである。これらの置換基は、水素、ハロゲン、1〜12個の炭素の脂肪族(その鎖長に沿った任意の場所に、酸素、硫黄、スルホキシド、スルホン、スルフィン又は2級アミンの挿入基を有することができる)、アリール環、複素環式環であることができる。これらの脂肪族、アリール又は複素環式基上の置換基は、ハロ、別の複素環式環、別のアリール環、シアノ、置換スルホ、置換オキシ、置換アミン、置換スルホキシド、置換スルフィン、置換スルホン、置換スルホンアミド、置換アミド、置換ウレイド、置換エステル、置換カルバメートによる1〜3置換を含む。これらの置換基は今度は、1〜12個の炭素の脂肪族若しくは複素環式の環であることができ、ここで、1〜12個の炭素の脂肪族はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシの存在によって置換され得る。
R2aは、R3aと結合されて、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールを含む群から選択される縮合環を形成することができる。
R2aは、より好ましくはH、複素環式環、フェニル、1〜6個の炭素の脂肪族、置換アミン、置換カルボニル、置換エステル、置換アミド又は置換スルホンアミドであり得る。該複素環式環、フェニル又は脂肪族基は、アミノ又は1〜6個の炭素の脂肪族によって場合により置換される。該アミン、カルボニル、エステル、アミド又はスルホンアミドは、1〜6個の炭素の脂肪族、アミノ、ヒドロキシ-1〜6個の炭素の脂肪族、フェニル、フェニル-1〜6個の炭素の脂肪族、アミノ-1〜12個の炭素の脂肪族又は複素環式環、例えばオキサゾール、ピリジン、テトラゾール又はチアゾールによって場合により置換される。
R2aはより好ましくはR3aと結合されて、窒素、酸素又は硫黄のヘテロ原子を有する5員環の縮合環を形成することができる。これらの縮合環は、1〜6個の炭素の脂肪族基又は1〜6個の炭素のアシル基で置換され得る。
R2aはまたより好ましくは、-H、チオフェン、ピリジン、フェニル、1〜6個の炭素の脂肪族、シアノ、ハロ、置換アシル又は置換アミドであることができる。これらの置換基は、1〜6個の炭素の脂肪族、トリハロゲン-1〜6個の炭素の脂肪族、フェニル、ニトロ-置換フェニル又はヒドロキシ1〜6個の炭素の脂肪族であり得る。
R2aは、-H、アリール環、複素環式環、1〜12個の炭素の脂肪族、シアノ、ニトロ、ハロ、置換エーテル、置換チオエーテル、置換スルフィン、置換スルホン、置換アミン、2置換アミン、置換アミド、置換カルバメート、置換スルホンアミド、置換カルボニル又は置換エステルである。これらの置換基は、水素,ハロゲン、1〜12個の炭素の脂肪族(その鎖長に沿った任意の場所に、酸素、硫黄、スルホキシド、スルホン、スルフィン又は2級アミンの挿入基を有することができる)、アリール環、複素環式環であることができる。これらの脂肪族、アリール又は複素環式基上の置換基は、ハロ、別の複素環式環、別のアリール環、シアノ、置換スルホ、置換オキシ、置換アミン、置換スルホキシド、置換スルフィン、置換スルホン、置換スルホンアミド、置換アミド、置換ウレイド、置換エステル、置換カルバメートによる1〜3置換を含む。これらの置換基は今度は、1〜12個の炭素の脂肪族若しくは複素環式の環であることができ、ここで、1〜12個の炭素の脂肪族はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシルの存在によって置換され得る。
R3aは、R2aと結合されて、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ジオキシン、ジオキサン、ジオキソラン、ジチアン、ジチアジン、ジチアゾール、ジチオラン、フラン、イミダゾール、インドール、インダゾール、モルホリン、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサチアゾール、オキサチアゾリジン、オキサジン、オキシアジアジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キノリン、キナゾリン、テトラヒドロフラン、テトラジン、テトラゾール、チオフェン、チアジアジン、チアジアゾール、チアトリアゾール、チアジン、チアゾール、チオモルホリン、チアナフタレン、チオピラン、トリアジン及びトリアゾールを含む群から選択される縮合環を形成することができる。
R3aはより好ましくは、- H、複素環式環、フェニル、1〜6個の炭素の脂肪族、置換アミン、置換カルボニル、置換エステル、置換アミド又は置換スルホンアミドであり得る。該複素環式環、フェニル又は脂肪族基は、アミノ又は1〜6個の炭素の脂肪族によって場合により置換される。該アミン、カルボニル、エステル、アミド又はスルホンアミドは、1〜6個の炭素の脂肪族、アミノ、ヒドロキシ-1〜6個の炭素の脂肪族、フェニル、フェニル-1〜6個の炭素の脂肪族、アミノ-1〜12個の炭素の脂肪族又は複素環式環、例えばオキサゾール、ピリジン、テトラゾール又はチアゾールによって場合により置換される。
R3aはより好ましくはR2aと結合されて、窒素、酸素又は硫黄のヘテロ原子を有する5員環の縮合環を形成することができる。これらの縮合環は、1〜6個の炭素の脂肪族基又は1〜6個の炭素のアシル基で置換され得る。
R3aはまたより好ましくは、-H、チオフェン、ピリジン、フェニル、1〜6個の炭素の脂肪族、シアノ、ハロ、置換アシル又は置換アミドであることができる。これらの置換基は、1〜6個の炭素の脂肪族、トリハロ-1〜6個の炭素の脂肪族、フェニル、ニトロ-置換フェニル又はヒドロキシ1〜6個の炭素の脂肪族であり得る。
R4aは、-H、ニトロ、シアノ又はハロである。
好ましくはR4aは-Hである。
R5aは、-H又は1〜12個の炭素の脂肪族であり、これは1〜3個の位置でハロ、ヒドロキシ又はアリール環によって場合により置換される。
R5aはあるいは、-H又は1〜6個の炭素の脂肪族であり、これは1〜3個の位置でハロ、ヒドロキシ又はアリール環によって場合により置換される。
好ましくはR5aは-Hである。
R6aは、ハロ、シアノ、ニトロ、置換アミド、置換スルホンアミド、置換アミン、置換エーテル又はヒドロキシである。アミド、スルホンアミド、アミン又はエーテルのための置換基としては、水素、ハロゲン、1〜12個の炭素の脂肪族、(その鎖長に沿った任意の場所に、酸素、硫黄、スルホキシド、スルホン、スルフィン又は2級アミンの挿入基を有することができる)、アリール環、複素環式環を包含する。これらの脂肪族、アリール又は複素環式基上の置換基は、ハロ、別の複素環式環、別のアリール環、シアノ、置換スルホ、置換オキシ、置換アミン、置換スルホキシド、置換スルフィン、置換スルホン、置換スルホンアミド、置換アミド、置換ウレイド、置換エステル、置換カルバメートによる1〜3置換を含む。これらの置換基は今度は、1〜12個の炭素の脂肪族若しくは複素環式の環であることができ、ここで、1〜12個の炭素の脂肪族はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシルの存在によって置換され得る。
R6aはより好ましくはハロである。
R6aは最も好ましくはブロモである。
あるいは、R6aは最も好ましくはクロロである。
R7aは、ハロ、シアノ、ニトロ、置換アミド、置換スルホンアミド、置換アミン、置換エーテル又はヒドロキシである。アミド、スルホンアミド、アミン又はエーテルのための置換基としては、水素、ハロゲン、1〜12個の炭素の脂肪族、(その鎖長に沿った任意の場所に、酸素、硫黄、スルホキシド、スルホン、スルフィン又は2級アミンの挿入基を有することができる)、アリール環、複素環式環を包含する。これらの脂肪族、アリール又は複素環式基上の置換基は、ハロ、別の複素環式環、別のアリール環、シアノ、置換スルホ、置換オキシ、置換アミン、置換スルホキシド、置換スルフィン、置換スルホン、置換スルホンアミド、置換アミド、置換ウレイド、置換エステル、置換カルバメートによる1〜3置換を含む。これらの置換基は今度は、1〜12個の炭素の脂肪族若しくは複素環式の環であることができ、ここで、1〜12個の炭素の脂肪族はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシルの存在によって置換され得る。
R7aはより好ましくはハロである。
R7aは最も好ましくはブロモである。
あるいは、R7aは最も好ましくはクロロである。
R8aは、ヒドロキシ又は、場合により1〜12個の炭素の脂肪族によって置換されるか、又は複素環式環によって置換されたスルホンアミドである。この脂肪族基はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシによって置換され得る。
あるいはR8aは、ヒドロキシ又は-NHCOCF3、又は場合により1〜6個の炭素の脂肪族によって置換されるか、又は複素環式環によって置換されたスルホンアミドである。
又は、R8aは、ヒドロキシ又は-NHCOCF3、又は1〜6個の炭素の脂肪族、ニトロ、1〜6個の炭素のアルコキシ、ハロ、アリール又は複素環式環によって場合により置換されたスルホンアミドである。この脂肪族基はそれ自体、1〜3個のハロ又はヒドロキシによって置換され得る。
好ましくはR8aはヒドロキシである。
式(IV)の化合物は、2000年4月7日に出願され、2001年7月31日に米国特許第6,268,391として発布されたたU.S.特許出願No.09/446,586の手順にしたがって製造することができる。
別の実施態様においては、Raf族の阻害剤は、bRaf阻害剤であり得る。一般に、特異的bRaf阻害剤活性を有する任意の薬剤である任意のbRaf阻害剤を、本発明において使用できる。そのようなbRaf阻害剤は、例えば国際特許出願Wo 02/24680及びWO 03/022840に記載されており、これらの特許出願は、bRaf阻害剤化合物並びにその製造及び使用方法の開示の範囲に言及することによって、本明細書に組み入れられる。
本発明において有用に使用できるbRaf阻害剤化合物の1つの種類は、式V
Figure 2005534623
の化合物又はその生理学的に許容できる塩を包含し、ここで、
Xは、O、CH2、CO、S又はNHであるか、又は部分X-R1が水素であり;
Y1及びY2は独立して、N又はCHであり;
R1は、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、複素環、複素環C1-6アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールC1-6アルキルであり、任意のこれらの基は、場合により置換されることができ、さらには、XがCH2のとき、R1はヒドロキシ又は場合により置換され得るC1-6アルコキシであることができ;
R2は、H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-7シクロアルキル、C5-7シクロアルケニル、複素環、アリール又はヘテロアリールであり、任意のこれらの基は、場合により置換されることができ;
Arは、式a)又はb)の基
Figure 2005534623
であり、ここで、Aは、O、S及びNR5から選択されるヘテロ原子を2個まで場合により含む縮合5-〜7-員環を表し、ここでR5は水素又はC1-6アルキルであり、この環は、ハロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はケトから選択される2個までの置換基で場合により置換され;
R3及びR4は独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、アリールC1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アジド、アミド、モノ-及びジ-N-C1-6アルキルアミノ、アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アシルオキシ、カルボキシ、カルボキシ塩、カルボキシエステル、カルバモイル、モノ-及びジ-N-C1-6アルキルカルバモイル、C1-6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ウレイド、グアニジノ、C1-6アルキルグアニジノ、アミジノ、C1-6アルキルアミジノ、スルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル又はC1-6アルキルスルホニルから選択され;
R15は、O又はN-OHであり;
X1及びX2のうちの1個がNであり、かつ他がNR6であって、R6は水素又はC1-6アルキルである。
本明細書で使用されるように、式(I)の点線によって示される二重結合は、本発明の範囲内にある化合物の可能な互変異性の環形態を表す。二重結合は、非置換の窒素に対するものであることが理解される。
オキシム部分は、基a)及びb)において非芳香族環の任意の炭素原子上に位置することができる。
ここで言及されるアルキル及びアルケニル基は独立して、又はより大きな基、例えばアルコキシの一部として、6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐の基であり得る。
ここで言及されるシクロアルキル及びシクロアルケニル基は、それぞれ3〜7個及び5〜7個の環炭素原子を有する基を包含する。
アルキル、アルケニル、シクロアルキル及びシクロアルケニル基のための任意の置換基としては、アリール、ヘテロアリール、複素環、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、アリールC1-6アルコキシ、アリールC1-6アルキルチオ、アミノ、モノ-又はジ-N-C1-6アルキルアミノ、アミノスルホニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、カルボキシ及びそのエステル、アミド、ウレイド、グアニジノ、C1-6アルキルグアニジノ、アミジノ、C1-6アルキルアミジノ、C1-6アシルオキシ、ヒドロキシ及びハロゲン又はそれらの任意の組合せを包含する。さらなる置換基はシアノであり得る。
好ましくは任意の置換基は、水可溶化基(water-solubilising group)を含み;適当な可溶化部分は当業者に明らかであり、ヒドロキシ及びアミノ基を含む。なおさらに好ましくは任意の置換基は、アミノ、モノ-又はジC1-6アルキルアミノ、アミノ含有複素環又はヒドロキシ、又はそれらの任意の組合せを包含する。
適当には、アリール、複素環式及びヘテロアリール基は、好ましくは3個までの置換基によって場合により置換されることができる。適当な置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、アリールC1-6アルコキシ、ニトロ、シアノ、アジド、アミノ、モノ-及びジ-N-C1-6アルキルアミノ、アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アシルオキシ、カルボキシ、カルボキシ塩、カルボキシエステル、カルバモイル、モノ-及びジ-N-C1-6アルキルカルバモイル、C1-6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ウレイド、グアニジノ、C1-6アルキルグアニジノ、アミジノ、C1-6アルキルアミジノ、尿素、カルバメート、アシル、スルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、複素環、ヘテロアリール、複素環C1-6アルキル及びヘテロアリールC1-6アルキル、又はそれらの任意の組合せを包含する。さらには、2個の環炭素原子が結合して、2環系を形成することができる。
式(V)の化合物においては:
Xは好ましくは、O、CH2、S又はNHであるか、又は部分X-R1が水素である。
より好ましくはXはCH2又はNHであるか、又はX-R1が水素であり、最も好ましくはXはNHであるか、又はX-R1が水素である。
好ましくはY1がCHであり、Y2がN又はCHである。
好ましくはR15はN-OHである。
あるいは、R1は、水素、C1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、複素環、複素環C1-6アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールC1-6アルキルであり、任意のこれらの基は、場合により置換されることができ、さらには、XがCH2のとき、R1はヒドロキシ又は場合により置換され得るC1-6アルコキシであることができる。
R2は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-7シクロアルキル、C5-7シクロアルケニル又は複素環であり、任意のこれらの基は、場合により置換されることができる。
あるいはR2は、アリール又はヘテロアリールであり、いずれも場合により置換されることができる。
好ましくはArは、式a)又はb)の基
Figure 2005534623
である。
R4は式(I)の化合物について定義したのと同じであり、nは1、2又は3であり、R15はO又はN-OHである。
より好ましくはArは、式a)又はb)の基
Figure 2005534623
であり、R4は式(I)の化合物について定義したのと同じであり、nは1、2又は3である。nは好ましくは1である。
Arは好ましくはインドン(indone)基である。
基R2のための適当な任意の置換基としては、アリール、ヘテロアリール、複素環、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、アリールC1-6アルコキシ、アリールC1-6アルキルチオ、アミノ、モノ-及びジC1-6アルキルアミノ、アミノスルホニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、カルボキシ及びそのエステル、アミド、ウレイド、グアニジノ、C1-6アルキルグアニジノ、アミジノ、C1-6アルキルアミジノ、C1-6アシルオキシ、ヒドロキシ及びハロゲン又はそれらの任意の組合せからなる群より選択される1個以上の基が含まれる。あるいは、置換基は、C1-6アルキルアリールであることができる。
R2は好ましくは、可溶化部分(solubilising moiety)を含む基であり、適当な可溶化部分は、当業者に明らかであり、塩基性基を含む。挙げることができる特定の可溶化基は、アミン及びヒドロキシ基を包含する。例えばアミノ、モノ-及びジC1-6アルキルアミノ、アミン含有複素環若しくはヒドロキシ基又はそれらの任意の組合せである。
挙げることができる特定のR2基は、-CR7R8-CH2-Z、-CH2-Z及び複素環を包含し、ここで、R7及びR8は独立して、場合により置換されたC1-6アルキルを表すか、又はR7及びR8は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、場合により置換されたC3-7シクロアルキル又はC5-7シクロアルケニル環を形成し;Zは、NR9R10、NR2C(Q)N R9R10、NR9COOR10、NR9SO2R10、NR9C(Q)R10又は複素環であり、ここでR9及びR10は独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、複素環、複素環C1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールC1-6アルキルから独立して選択され、任意のこれらは、場合により置換されることができるか又は、NR9R10として存在するとき、一緒に複素環式基を形成し;QはO又はS、好ましくはOであり;かつR2又はZが複素環、例えばピペリジル、ピペラジン又はモルホリンのとき、複素環式基は場合により置換される。
挙げることができる特定のR2基は、場合により置換されたフェニル、ピリジル、ピリミジル及びフラニルを包含する。
挙げることができるさらなる特定のR2基は、基-O-(CH2)m-NR18R19又は-(CH2)m-NR18R19によって置換されたフェニルを含み、ここでmは1〜6の整数、例えば2又は3であり、R18及びR19は独立して、水素、C1-6アルキルを表すか、又はR18及びR19は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、NR20及びOから選択される追加のヘテロ原子を場合により含む場合により置換された5-〜7-員環を形成し、ここでR20は、水素又はC1-6アルキル、例えばモルホリニルである。
あるいは、R7又はR8は水素であり得る。
R3は好ましくは水素である。
R4は好ましくは水素である。
R6は好ましくは水素である。
式(V)の化合物の1群の好ましい種としては、基:
5-[2-(2-アミノ-1,1-ジメチル-エチル)-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
N-{2-[5-(1-ヒドロキシイミノ-インダン-5-イル)-4-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-2-イル]-2-メチル-プロピル}-メタンスルホンアミド
Figure 2005534623
1-(2-メトキシ-エチル)-ピペリジン-4-カルボン酸{2-[5-(1-ヒドロキシイミノ-インダン-5-イル)-4-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-2-イル]-2-メチル-プロピル}アミド
Figure 2005534623
5-(2-ピペリジン-4-イル-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[2-(1-{1-[1-(2-メトキシ-エチル)-ピペリジン-4-イル]-メタノイル}-ピペリジン-4-イル)-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル]インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[2-(1-フラン-3-イルメチル-ピペリジン-4-イル)-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{2-[1-(2-メトキシ-エチル)-ピペリジン-4-イル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(2-アミノメチル-5-ピリジン-4-イル-1Hイミダゾール-4-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
1-(2-メトキシ-エチル)-ピペリジン-4-カルボン酸[4-(1-ヒドロキシイミノ-インダン-5-イル)-5-ピリジン-4-イル)-1H-イミダゾール-2-イルメチル]アミド
Figure 2005534623
5-(2-ピペリジン-1-イルメチル-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(2-モルホリン-4-イルメチル-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-ピリジン-4-イル-2-(2,3,5,6-テトラヒドロ-[1,2’]ビピラジン-4-イルメチル)-1H-イミダゾール-4-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(2-ピペラジン-1-イルメチル-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オン
Figure 2005534623
5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダノン
Figure 2005534623
5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{2-[4-(2-モルホリン-4-イル-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オン
Figure 2005534623
5-{2-[4-(2-モルホリン-4-イル-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-ピリジン-4-イル-2-ピリジン-3-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オン
Figure 2005534623
5-(5-ピリジン-4-イル-2-ピリジン-3-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(2-フェニル-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オン
Figure 2005534623
5-(2-フェニル-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
式(V)のこれらの化合物及び他の化合物は、2001年9月19日に出願され、2002年3月28日に公開された国際特許出願WO 02/24680の手順に従って製造することができる。
本発明において有用に使用できるbRaf阻害剤化合物の別の種類としては、式VI:
Figure 2005534623
の化合物又はその薬学的に許容される塩を包含し、ここで、
XはO、CH2、CO、S又はNHであるか、又は部分X-R1が水素であり;
Y1及びY2は独立して、CH又はNを表し;
R1は、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、複素環、複素環C1-6アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールC1-6アルキルであり、水素を除く任意のそれらは、場合により置換されることができ;
R2は、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、複素環、複素環C1-6アルキル、ヘテロC1-6アルキル又はC1-6アルキルヘテロC1-6アルキルであり、任意のそれらは、場合により置換されることができ;
Arは、式a)又はb)の基:
Figure 2005534623
であり、ここで、Aは、O、S及びNR5から選択されるヘテロ原子を2個まで場合により含む縮合5-〜7-員環を表し、ここでR5は水素又はC1-6アルキルであり、この環は、ハロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はケトから選択される2個までの置換基で場合により置換され;
R3及びR4は独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシC1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、アリールC1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アジド、アミノ、モノ-及びジ-N-C1-6アルキルアミノ、アシルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アシルオキシ、カルボキシ、カルボキシ塩、カルボキシエステル、カルバモイル、モノ-及びジ-N-C1-6アルキルカルバモイル、C1-6アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ウレイド、グアニジノ、C1-6アルキルグアニジノ、アミジノ、C1-6アルキルアミジノ、スルホニルアミノ、アミノスルホニル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル又はC1-6アルキルスルホニルから選択され;
X1及びX2のうちの1個は、O、S又はNR11から選択され、他はCHであり、ここでR11は、水素、C1-6アルキル、アリール又はアリールC1-6アルキルである。
本明細書で使用されるように、式(I)の点線によって示される二重結合は、本発明の範囲内にある化合物の可能な位置異性(regioisomeric)環形態を示し、二重結合は、非ヘテロ原子間にある。
ヒドロキシイミノ部分は、基a)及びb)の非芳香族環の任意の炭素原子上に位置することができる。
ヒドロキシイミノ部分は、E若しくはZ異性体又は両方の混合物として存在し得る。
アルキル、アルケニル、シクロアルキル及びシクロアルケニル基は、先に定義したように場合により置換される。あるいは、任意の置換基は、水可溶化基を含み;適当な可溶化部分は当業者に明らかであり、ヒドロキシ及びアミン基を含む。なおさらに好ましくは、任意の置換基は、アミノ、モノ-若しくはジ-C1-6アルキルアミノ、アミン含有複素環又はヒドロキシ、又はそれらの任意の組合せを包含する。
本明細書において使用されるときは、ヘテロC1-6アルキル-は、鎖中の末端炭素原子が、N、O又はSから選択されるヘテロ原子によって置換されたC1-6炭素鎖、例えばC1-6アルキルアミノ、C1-6アルコキシ又はC1-6アルキルチオを意味する。
C1-6アルキルヘテロC1-6アルキルは、炭素原子の1個がN、O又はSから選択されるヘテロ原子で交換されたC3-13アルキル鎖、例えばC1-6アルキルアミノC1-6アルキル、C1-6アルキルアミノジC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシC1-6アルキル、C1-6アルキルチオC1-6アルキル又はC1-6アルキルチオジC1-6アルキルを意味する。
アリール、複素環式及びヘテロアリール基は、先に定義したように場合により置換され得る。好ましくは、任意の置換基は水可溶化基を含み;適当な可溶化部分は当業者に明らかであり、ヒドロキシ及びアミン基を含む。なおさらに好ましくは、任意の置換基は、アミノ、モノ-若しくはジ-C1-6アルキルアミノ、アミン含有複素環又はヒドロキシ、又はそれらの任意の組合せを包含する。
Xは好ましくはNHであるか、又はX-R1が好ましくは水素であり、XがNHのとき、R1は好ましくは水素又はC1-6アルキルである。
Y1及びY2がCHのとき、X-R1は好ましくは水素である。
Y2がNのとき、R1は好ましくはH又はC1-6アルキルである。
最も好ましくは、X-R1は水素である。
好ましくは、X1又はX2はS又はOであり、より好ましくはOである。
好ましくはR11は水素である。
Aは好ましくは、O、S及びNR5から選択されるヘテロ原子を2個まで場合により含む縮合5員環であり、ここでR5は水素又はC1-6アルキルであり、この環は、ハロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ又はケトから選択される2個までの置換基で場合により置換される。
なおさらに好ましくは、Aは縮合5員環である。
好ましくは、R2は、場合により置換された複素環、複素環(C1-6)アルキル又はC1-6アルキルヘテロC1-6アルキルである。
最も好ましくは、本発明の化合物は、式(II):
Figure 2005534623
を有し、ここで、R1、X、Y1、Y2、R3、X1、X2、R2及びR4は、式(I)の化合物について記載したのと同様である。
基Arのための好ましい置換基は、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシC1-6アルキル、ヒドロキシイミノ-C1-6アルキル及びC1-6アルコキシを包含する。
本発明は、式(VI)の化合物の薬学的に許容される誘導体を包含すること、及びこれらは本発明の範囲内に含まれることが理解される。
本発明に従う特定の化合物は、実施例に挙げた化合物及びその薬学的に許容される塩を含む。本明細書で使用されるように、「薬学的に許容される誘導体」は、受容者に投与されたなら、式(I)の化合物又はその活性な代謝産物若しくは残基を(直接又は間接に)提供することができる、式(VI)の化合物の任意の薬学的に許容される塩、エステル又は、そのようなエステルの塩を包含する。
式(VI)の化合物の一群の好ましい種は、基:
5-(5-モルホリン-4-イルメチル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-ピペリジン-1-イルメチル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-(2-ピリジン-4-イル-5-ピロリジン-1-イルメチル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1,1-ジオキソ-1-チオモルホリン-4-イルメチル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ピペラジン-1-イルメチル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ジメチルアミノメチル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[(2-メトキシエチルアミノ)-メチル] -2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-{[1-(2-メトキシ-エチル)-ピペリジン-4-イルアミノ]-メチル}-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-モルホリン-4-イルメチル-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ピペリジン-1-イルメチル-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-[3-ピリジン-4-イル-5-(4-ピロリジン-1-イル-ピペリジン-1-イルメチル)-フラン-2-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[(2-メトキシ-エチルアミノ)-メチル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ジエチルアミノメチル-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(4-エチル-ピペラジン-1-イルメチル)-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[4-(2-メトキシ-エチル)-ピペラジン-1-イルメチル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[(2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ)-メチル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-{[メチル-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-アミノ]-メチル}-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(4-メチル-ピペラジン-1-イルメチル)-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-(3-ピリジン-4-イル-5-ピロリジン-1-イルメチル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ジメチルアミノメチル-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[4-(2-ヒドロキシ-エチル)-ピペラジン-1-イルメチル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-{[(2-メトキシ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-{[イソプロピル-(2-メトキシ-エチル)-アミノ]-メチル}-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1,1-ジオキソ-1-チオモルホリン-4-イルメチル)-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ピペラジン-1-イルメチル-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ピペリジン-1-イルメチル-2-ピリミジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[2-(2-アミノ-ピリミジン-4-イル)-5-ピペリジン-1-イルメチル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[5-(4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[2-ピリジン-4-イル-5-(1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-ピペリジン-4-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-メトキシエチル)-ピペリジン-4-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-{1-[2-(4-クロロ-フェノキシ)-エチル]ピペリジン-4-イル}-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[5-(1-シクロペンチル-ピペリジン-4-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1-シクロプロピルメチル-ピペリジン-4-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[1-(2-モルホリン-4-イル-エチル)-ピペリジン-4-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-ジメチルアミノ-エタノイル)-ピペリジン-4-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(3-ピペリジン-1-イル-プロパノイル)-ピペリジン-4-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ピペリジン-4-イル-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-メトキシエチル)ピペラジン-4-イル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[5-(1-シクロプロピルメチルピペリジン-4-イル)-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1-シクロペンチルピペリジン-4-イル)-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-{1-[2-(4-クロロフェノキシ)エチル]-ピペリジン-4-イル}-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル)-インダン-1-オンオキシム;
{4-[5-(1-ヒドロキシイミノインダン-5-イル)-4-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]ピペリジン-1-イル}アセトニトリル
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-モルホリン-4-イルエタノイル)ピペリジン-4-イル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-ピペリジン-1-イルエタノイル)ピペリジン-4-イル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-ピペラジン-1-イルエタノイル)ピペリジン-4-イル]-3-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-(5-ピペリジン-3-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[5-(1-メチル-ピペリジン-3-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
N-ヒドロキシ-2-{3-[4-(1-ヒドロキシイミノ-インダン-5-イル)-5-ピリジン-4-イル-フラン-2-イル]ピペリジン-1-イル}アセトアミジン
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-メトキシ-エチル)-ピペリジン-3-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-[5-(1-シクロプロピルメチル-ピペリジン-3-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-モルホリン-4-イル-エタノイル)-ピペリジン-3-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
5-{5-[1-(2-ピペリジン-1-イル-エタノイル)-ピペリジン-3-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-{2-ピリジン-4-イル-5-[1-(2-ピロリジン-1-イル-エタノイル)-ピペリジン-3-イル]-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-{1-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-エタノイル]-ピペリジン-3-イル}-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1-{2-[4-(2-メトキシ-エチル)-ピペラジン-1-イル]-エタノイル}-ピペリジン-3-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-{5-[4-ヒドロキシ-1-(2-メトキシエチル)-ピペリジン-4-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム;
5-[5-(1-シクロプロピルメチル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル)-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル]-インダン-1-オンオキシム;
5-(5-ヒドロキシメチル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム;
Figure 2005534623
である。
式(VI)のこれらの化合物及び他の化合物は、2002年9月5日に出願され、2003年3月20日に公開された国際特許出願WO 03/022840の手順に従って製造することができる。
本発明において有用な別の群の化合物は、Ras癌遺伝子の阻害剤である。そのような阻害剤としては、ファルネシルトランスフェラーゼ、ゲラニル-ゲラニルトランスフェラーゼ及びCAAXプロテアーゼの阻害剤並びにアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム及び免疫療法を包含する。そのような阻害剤は、野生型変異体rasを含む細胞においてras活性化を妨げ、それによって、抗増殖剤としてふるまうことが示された。ras癌遺伝子阻害は、Scharovsky, O.G., Rozados, V.R., Gervasoni, S.I. Matar, P. (2000), Journal of Biomedical Science. 7(4) 292-8; Ashby, M.N. (1998), Current Opinion in Lipidology. 9(2) 99-102; 及びBioChim. Biophys. Acta, (19899) 1423(3):19-30において論じられる。
erbファミリーの阻害剤、例えば2元EGFR/erbB-2阻害剤及びRaf及び/又はras阻害剤、例えばcRaf-1又はbRaf阻害剤は、(1)両方の化合物を含む一元の医薬組成物又は(2)それぞれ化合物のうちの1種を含む別々の医薬組成物で、相伴って投与することにより、本発明にしたがって、組合せて使用することができる。あるいは、組合せを、例えばcRaf-1若しくはbRaf阻害剤又は2元EGFR/erbB-2阻害剤がまず投与され、他が2番目に投与される逐次法で別々に投与することができる。そのような逐次投与は、時間が近いか、又は時間が離れていることができる。
典型的には、本発明の塩は、薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」という語中に含まれる塩は、本発明の化合物の非毒性の塩をいう。本発明の化合物の塩は、本発明の化合物中の置換基上の窒素から誘導される酸付加塩を含むことができる。典型的な塩としては、以下の塩が含まれる:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カムシレート(camsylate)、炭酸塩、塩化物、クラブラネート(clavulanate)、クエン酸塩、2塩酸塩、エデト酸塩、エディシレート(edisylate)、エストレート(estolate)、エシレート(esylate)、フマル酸塩、グルセプテート(gluceptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレソルシネート、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオネート(lactobionate)、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシレート(mesylate)、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸1カリウム、粘液酸塩、ナプシレート(napsylate)、硝酸塩、N-メチルグルカミン、シュウ酸塩、パモエート(pamoate)(エンボネート(embonate))、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/2リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、スバセテート(subacetate)、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート(teoclate)、トシレート、トリエチオダイド(triethiodide)、トリメチルアンモニウム及び吉草酸塩。製薬上許容されない他の塩は、本発明の化合物の製造において有用であり得、これらは、本発明のさらなる態様を形成する。
治療において使用するために、治療上有効な量の2元EGFR/erbB-2阻害剤、cRaf-1若しくはbRaf阻害剤並びにそれらの塩、溶媒和物及び生理的に機能的な誘導体をそのままの化学物質として投与し得ることが可能であるが、医薬組成物として活性成分を提供することが可能である。したがって、本発明はさらに、医薬組成物を提供し、これは、治療上有効な量の2元EGFR/erbB-2及び/又はcRaf-1若しくはbRaf阻害剤及びそれらの塩、溶媒和物及び生理的に機能的な誘導体、並びに1種以上の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む。本発明の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物及び生理的に機能的な誘導体は、上記したのと同様である。担体、希釈剤又は賦形剤は、処方物の他の成分と相溶性であり、その受容者に有害でないという意味で許容されなければならない。本発明の別の態様に従えば、2元EGFR/erbB-2及び/又はcRaf-1若しくはbRaf阻害剤又はそれらの塩、溶媒和物及び生理的に機能的な誘導体を、1種以上の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と共に混合することを含む、医薬処方物の製造方法がまた提供される。
医薬処方物は、単位投与量当たり所定量の活性成分を含む、単位投与形態で提供され得る。そのような単位は、治療される状態、投与の経路並びに患者の年齢、体重及び状態に依存して、例えば0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、より好ましくは5mg〜100mgのEGFR/erbB-2及び/又はcRaf-1若しくはbRaf阻害剤を含み得るか、又は医薬処方物は、単位投与量当たり所定量の活性成分を含む単位投与形態で提供され得る。好ましい単位投与処方物は、本明細書において先に挙げた、活性成分の毎日の投与量又は副投与量(sub-dose)又は、その適当な画分を含むものである。さらには、そのような医薬処方物は、調剤の技術においてよく知られた任意の方法によって製造することができる。
2元EGFR/erbB-2阻害剤及びcRaf-1若しくはbRaf阻害剤は、任意の適当な経路で投与することができる。適当な経路としては、経口、直腸、経鼻、局所(頬及び舌下を含む)、経膣及び非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、鞘内及び硬膜外を含む)を包含する。好ましい経路は、例えば組合せの受容者の状態と共に変わり得ることが認識される。投与される剤のそれぞれは、同じ経路又は異なる経路によって投与することができ、erbB-2及びcRaf-1若しくはbRaf阻害剤は医薬組成物/処方物中に一緒に調合され得ることがまた認識される。
本発明の方法はまた、癌治療の他の治療方法と共に使用することができる。特に、抗新生物治療において、上記した以外の他の化学療法、ホルモン、抗体剤並びに、外科的及び/又は放射治療との組合せ治療が考えられる。抗新生物治療は、例えば、2002年1月14日に出願された国際特許出願No. PCT US 02/01130に記載されており、この出願は、抗新生物治療を開示する範囲に言及することによって、本明細書に組み入れられる。本発明に従う組合せ治療はかくして、少なくとも1種のerbB-2阻害剤及び少なくとも1種のcRaf-1及び/又はbRaf阻害剤の投与並びに他の治療剤(他の抗新生物剤を含む)の任意使用を含む。そのような剤の組合せは、一緒に又は別々に投与することができ、別々に投与されるときには、これは同時に、又は任意の順序で、時間的に近い及び遠いの両方で逐次に起こり得る。erbB-2、cRaf-1及びbRaf阻害剤並びに他の製薬上活性な剤の量、並びに投与の相対的タイミングは、所望の組合せ治療効果を達成するために選択される。
経口投与のために適合された医薬処方物は、別個の単位として、例えばカプセル又は錠剤;粉末又は顆粒;水性若しくは非水性の液体中の溶液又は懸濁液;可食の泡又はホイップ;又は水中油形の液体エマルジョン又は油中水形の液体エマルジョンとして提供され得る。
例えば、錠剤又はカプセルの形態での経口投与のためには、活性な薬剤成分は、経口の、非毒性の薬学的に許容される不活性担体、例えばエタノール、グリセロール、水等と組合わせることができる。粉末は、化合物を適当な細かいサイズに粉砕し、同様に粉砕した製薬上の担体、例えば可食の炭水化物、例えばデンプン又はマンニトールと混合することによって製造される。調味剤、防腐剤、分散剤及び着色剤がまた存在できる。
カプセルは、上記したようにして粉末混合物を製造し、形成されたゼラチンのさやに充填することによって作られる。すべり剤及び滑剤、例えばコロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム又は固体ポリエチレングリコールを、充填操作の前に粉末混合物に添加することができる。崩壊剤又は溶解剤、例えば寒天、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウムをまた添加して、カプセルが摂取されるときに薬剤の有効性を改善することができる。
さらには、所望なとき、又は必要なときは、適当な結合剤、滑剤、崩壊剤及び着色剤をまた混合物に組み込むことができる。適当な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖、例えばグルコース又はベータ-ラクトース、コーン甘味料、天然及び合成ゴム、例えばアラビアゴム、トラガカントゴム又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ロウ等を包含する。これらの投与形態に使用される活剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が包含される。崩壊剤としては、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴム等が含まれる。錠剤は、例えば粉末混合物を製造し、粉砕又はスラグにし、滑剤及び崩壊剤を添加し、錠剤に圧縮することによって調剤される。粉末混合物は、適当に粉砕した化合物を、上記した希釈剤又は基剤と、及び場合により結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン又はポリビニルピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラフィン、再吸収促進剤、例えば4級塩及び/又は吸収剤、例えばベントナイト、カオリン又はリン酸2カルシウムと混合することによって製造される。粉末混合物は、結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アラビアゴム粘漿剤又はセルロース若しくはポリマー物質の溶液で湿らせ、ふるいを通すことによって粒状化することができる。粒状化に代わるものとして、粉末混合物を、錠剤製造機を通過させることができ、その結果は、細粒へと壊された、不完全に形成されたスラグである。細粒は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク又は鉱油の添加によって、滑らかにされて、錠剤形成ダイにくっつくのを防止することができる。滑らかにされた混合物は次に、錠剤へと圧縮される。本発明の化合物はまた、自由流動する不活性担体と合わせられ、粉砕又はスラグ工程の通過なしに直接錠剤へと圧縮されることができる。シェラックの封止コート、糖又はポリマー材料のコーティング及びロウの光沢コーティングからなる透明又は半透明の保護コーティングを提供することができる。染料をこれらのコーティングに添加して、異なる単位投与量を区別することができる。
経口の流体、例えば溶液、シロップ及びエリクシルは、与えられた量が、所定量の化合物を含むように、投与量単位形態で製造することができる。シロップは、化合物を適当に風味を付けられた水性溶液中に溶かすことによって製造することができ、一方エリクシルは、非毒性のアルコール性賦形剤の使用によって製造される。懸濁液は、化合物を非毒性の賦形剤に分散させることによって処方することができる。溶解剤及び乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール及びポリオキシエチレンソルビトールエーテル、防腐剤、風味添加剤、例えばペパーミントオイル又は天然の甘味剤又はサッカリン又は他の合成甘味料等をまた添加することができる。
適当な場合には、経口投与のための投与量単位処方物をマイクロカプセル封入することができる。処方物はまた、例えば粒子物質をポリマー、ろう等にコーティング又は埋め込むことによって、放出を長期にするか又は徐々にするように製造することができる。
本発明に従い使用するための剤はまた、リポソーム放出系、例えば小さい単一層状(unilamellar)小胞、大きい単一層状(unilamellar)小胞及び多層状(multilamellar)小胞の形態で投与することができる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンから形成することができる。
本発明に従い使用するための剤はまた、化合物分子が結合された個々の担体としてモノクローナル抗体の使用により放出することができる。化合物はまた、標的となりうる薬剤担体として溶解性ポリマーと結合されることができる。そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド-フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール又はパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを包含することができる。さらに、化合物は、薬剤の制御された放出を達成するのに有用なある種の生物分解性ポリマー、例えばポリ乳酸、ポレプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート及び、ヒドロゲルの架橋又は両親媒性のブロックコポリマーに結合することができる。
経皮投与のために適合された医薬処方物は、長期間受容者の表皮とじかに接触したままであることを意図された別々の貼付剤として提供され得る。例えば活性成分は、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般的に記載されているようなイオン導入法によって貼付剤から放出され得る。
局所投与のために適合された医薬処方物は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアゾール又はオイルとして処方され得る。
眼又は他の外部組織、例えば口及び皮膚の治療のためには、処方物は好ましくは、局所軟膏又はクリームとして施用される。軟膏で処方されるときには、活性成分は、パラフィン又は水混和性の軟膏基剤と共に使用され得る。あるいは、活性成分は、水中油形のクリーム基剤又は油中水形の基剤と共にクリームで処方され得る。
眼への局所投与のために適合された医薬処方物は、活性成分が適当な担体、特に水性溶媒に溶解又は懸濁された目薬を含む。
口への局所投与のために適合された医薬処方物は、ロゼンジ、トローチ剤及びマウスウオッシュを包含する。
直腸投与のために適合された医薬処方物は、座薬又は浣腸剤として提供され得る。
担体が固体である鼻への投与のために適合された医薬処方物は、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒径を有する粗い粉末を包含し、これは、吸入粉末(snuff)を取り込むやり方で、すなわち鼻の近くに保持された粉末の容器から鼻通路を通した速やかな吸入によって投与される。鼻用スプレー又は鼻用の滴剤としての投与のために適当な、担体が液体である処方物は、活性成分の水性又は油性溶液を包含する。
吸入による投与のために適合された医薬処方物は、種々のタイプの計量された投与量の加圧されたエアゾール、ネブライザー又は吸入器によって生成され得る、微細粒子粉塵又はミストを包含する。
膣投与のために適合された医薬処方物は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム又はスプレー処方物として提供され得る。
非経口投与のために適合された医薬処方物は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤及び、処方物を意図される受容者の血液と等張性にする溶質を含むことができる水性及び非水性の滅菌注射溶液;並びに、懸濁剤及び増粘剤を含むことができる水性及び非水性の滅菌懸濁液を含む。処方物は、単位投与量又は多数回投与量の容器で、例えば封止されたアンプル及びびんで提供されることができ、使用の直前に注射用の滅菌液体担体、例えば水の添加のみを必要とする凍結乾燥された(凍結乾燥)条件で貯蔵することができる。即座の注射溶液及び懸濁液は、滅菌粉末、細粒及び錠剤から製造することができる。
特に先に挙げた成分の他に、処方物は、問題となるタイプの処方物に考慮して当技術分野で慣用の他の剤を含むことができ、例えば経口投与のために適当なものは、風味剤を含み得ることを理解すべきである。
また、本発明において企図されるのは、少なくとも1種のerbファミリー阻害剤、例えば2元erbB-2/EGFR阻害剤並びに、少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤、例えばcRaf-1阻害剤若しくはbRaf阻害剤を含む医薬の組合せである。別の実施態様においては、医薬の組合せは、erbB-2阻害剤、cRaf-1阻害剤若しくはbRaf阻害剤及び場合により少なくとも1種の追加的な抗新生物剤を含む。erb阻害剤、raf及びras阻害剤並びに追加的な抗新生物療法は、前記したのと同様である。
示されたように、治療上有効な量の特異的erbファミリー阻害剤並びにRaf及び/又はras阻害剤は哺乳動物に投与される。典型的には、治療上有効な量の投与される本発明の剤の1つは、多数の要因、例えば哺乳動物の年齢及び体重、治療を必要とする正確な状態、状態の重篤さ、処方物の性質並びに投与の経路に依存する。結局、治療上有効な量は、医師又は獣医師の裁量である。
典型的には、erbファミリー並びにRaf及び/又はras阻害剤は、1日当たり受容者(哺乳動物)の体重1kg当たり0.1〜100mgの範囲、より普通には1日当たり体重1kg当たり1〜10mgの範囲で与えられる。
以下の実施例は説明のためだけを意図しており、いかなる方法でも本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例
本明細書において使用されるように、これらの方法、スキーム及び実施例において使用される記号及び慣例は、当時の科学文献、例えばJournal of the American Chemical Society 又はJournal of Biological Chemistryにおいて使用されるものと一致する。標準の単一文字又は3文字の略語は一般に、アミノ酸残基を示すのに使用され、これは、他に示されていなければ、L-配座であるとされる。他に示されていなければ、全ての出発物質は、市販の供給業者から得、さらに精製することなく使用した。とりわけ、以下の略語が、実施例及び明細書全体で使用され得る。
g(グラム); mg(ミリグラム);
L(リットル); mL(ミリリットル);
μL(マイクロリットル); psi(平方インチ当たりのポンド);
M(モル); mM(ミリモル);
N(規定); kg(キログラム);
i.v.(静脈内); Hz(ヘルツ);
MHz(メガヘルツ); mol(モル);
mmol(ミリモル); RT(室温);
min(分); h(時間);
mp(融点); TLC(薄層クロマトグラフィー);
Tr(保持時間); RP(逆相);
DCM(ジクロロメタン); DCE(ジクロロエタン);
DMF(N,N-ジメチルホルムアミド); HOAc(酢酸);
TMSE(2-(トリメチルシリル)エチル); TMS(トリメチルシリル);
TIPS(トリイソプロピルシリル); TBS(t-ブチルジメチルシリル);
HPLC(高速液体クロマトグラフィー);
THF(テトラヒドロフラン); DMSO(ジメチルスルホキシド);
EtOAc(酢酸エチル); DME(1,2-ジメトキシエタン);
EDTA エチレンジアミン四酢酸
FBS ウシ胎児血清
IMDM Iscove’s 変性Dulbecco’s培地
PBS リン酸緩衝塩水
RPMI Roswell Park Memorial Institute
RIPA緩衝液 *
RT 室温
* 150mM NaCl, 50mM Tris-HCl, pH 7.5, 0.25%(重量/体積)デオキシコレート、1% NP-40, 5mM オルトバナジウム酸ナトリウム、2mM フッ化ナトリウム及びプロテアーゼ阻害剤カクテル。
他に示されていなければ、全ての温度は、℃(摂氏温度)で示される。他に示されていなければ、全ての反応は、室温にて不活性雰囲気下で行なった。
1H-NMRスペクトルは、Varian VXR-300、Varian Unity-300、VarianUnity-400の機器又は、General Electric QE-300で記録した。化学シフトは、100万当たりの部(ppm、δ単位)で表される。カップリング定数は、ヘルツの単位(Hz)である。分解パターンは、明らかな多重を記載し、s(単一線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、br(幅広)として示される。
低分解能マススペクトル(MS)は、JOEL JMS-AX505HA, JOEL SX-102又はSCIEX-APliiiスペクトロメーターで記録し、高分解能MSは、JOEL SX-102Aスペクトロメーターを用いて得た。全てのマススペクトルは、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、化学イオン化(CI)、電子衝撃(EI)の下で、又は高速原子衝撃(FAB)法によって測定した。赤外(IR)スペクトルは、Nicolet 510 FT-IR スペクトロメーターにて、1-mmのNaClセルを用いて得た。全ての反応は、UV光、5%エタノール性リンモリブデン酸又はp-アニスアルデヒド溶液を用いて視覚化した、0.25mmのE. Merck シリカゲルプレート(60F-254)での薄層クロマトグラフィーによって監視した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(230-400 mesh, Merck)で行なった。旋光度は、Perkin Elmer Model 241 Polarimeterを用いて得た。融点は、Mel-TempII装置を用いて測定し、補正されていない。
実施例1〜5は、本発明において有用な特異的erbB-2/EGFR阻害剤の製造を挙げる。
実施例1
N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンの1水和物ジトシレート塩(式(III)の化合物の1水和物ジトシレート塩)
1(a) N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミン(式(III)の化合物の遊離塩基)の製造
Figure 2005534623
国際特許出願WO 02/02552: p.16, 19行〜p.17、3行の手順D並びに、WO 99/35146: p.56, 20-32行及び実施例29 p.100, 18-29行にしたがって、5-(4-{3-クロロ-4-(3-フルオロベンジルオキシ)-アニリノ}-6-キナゾリニル)-フラン-2-カルボアルデヒド(0.6当量)及び2-メタンスルホニル-エチルアミン(1当量)から、標記化合物を製造した。1H-NMR 400MHz (DMSO-d6) 9.60(bs, 1H); 9.32(bs,1H); 8.82(bs, 1H); 8.34(d, 1H); 8.0(s, 1H); 7.88(d, 1H); 7.74(d, 1H); 7.45(m, 1H); 7.34-7.23(m, 4H); 7.17(m, 1H); 6.83(d,1H); 5.27(s,2H); 4.42(s, 2H); 3.59(m, 2H); 3.40(m, 2H, 水のピークにより隠されている); 3.12(s, 3H); MS m/z 581 (M+H+)。
1(b) N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンの1水和物ジトシレート塩(式(III)の化合物の1水和物ジトシレート塩)の製造
Figure 2005534623
工程1:N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-ヨード-4-キナゾリンアミンの製造
Figure 2005534623
4-クロロ-6-ヨードキナゾリン(1重量)を、約20℃にて、N-メチルピロリドン(8.26重量、8体積(容量:vol))中のフルオロベンジルオキシアニリン(0.894重量、1.03当量)の溶液に添加し、最初の発熱が静まった後、得られた溶液を20〜25℃にて少なくとも30分間撹拌した。黒ずんだ溶液を、トリエチルアミン(0.58体積、1.2当量)で処理し、混合物を20〜30分間撹拌した。イソプロパノール(2.5体積)を添加し、混合物を約50℃に加熱した。温度を約50℃に保持したまま、容器に水(3体積まで)をゆっくりと10〜15分間かけて添加した。結晶化が始まったら添加をやめ、得られたスラリーを約50℃にて30〜45分間熟成させた。残留水(3体積から)を加え、その後温度を約50℃に維持したまま、約30分間かけてさらに水(5体積)を容器に添加した。得られたスラリーを約30分間かけて約20℃に冷却し、約20℃で少なくとも30分間熟成させた。ろ過により固体を集め、水(2x5体積)、次いでイソプロパノール(5体積)で逐次洗浄した。生成物を約60℃で減圧乾燥して、標記化合物をクリーム色の結晶固体として与えた。
工程2:5-(4-[3-クロロ-4-(3-フルオロベンジルオキシ)-アニリノ]-6-キナゾリニル)-フラン-2-カルボアルデヒド-4-メチルベンゼンスルホネートの製造
Figure 2005534623
N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-ヨード-4-キナゾリンアミン(1重量)、ホウ酸(0.37重量、1.35当量)及びチャコール上10%パラジウム(0.028重量、50%水湿潤)の混合物をIMS(15体積)中にスラリー化した。得られた懸濁液を5分間撹拌し、ジ-イソプロピルエチルアミン(0.39体積、1.15当量)で処理し、次いで、反応が完了するとき(HPLC分析によって決定した)、約70℃で約3時間加熱した。混合物をテトラヒドロフラン(THF、15体積)で希釈した後、ろ過して(GFAろ紙を通した熱ろ過)、触媒を除去した。容器をIMS(2体積)ですすいだ。
水(3体積)中のp-トルエンスルホン酸1水和物(1.54重量、4.1当量)の溶液を、65℃に維持したろ過溶液に5〜10分間かけて添加した。結晶化後、懸濁液を60〜65℃で1時間撹拌し、1時間かけて約25℃に冷却し、この温度でさらに2時間撹拌した。ろ過によって固体を集め、IMS(3体積)で洗浄した後、約50℃で減圧乾燥して、標記化合物を黄色-オレンジ色の結晶固体として与えた。
工程3:N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンの無水ジトシレート塩(式(III)の化合物の無水ジトシレート塩)の製造
Figure 2005534623
5-(4-[3-クロロ-4-(3-フルオロベンジルオキシ)-アニリノ]-6-キナゾリニル)-フラン-2-カルボアルデヒド-4-メチルベンゼンスルホネート(1重量)及び2-(メチルスルホニル)エチルアミン塩酸塩(0.4重量、1.6当量)をTHF(10体積)に懸濁させた。逐次に、酢酸(0.35体積、4当量)及びジ-イソプロピルエチルアミン(1.08体積、4当量)を添加した。得られた溶液を30〜35℃で約1時間撹拌した後、約23℃に冷却した。次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.66重量、2当量)を、約15分間かけて連続チャージとして添加した(この時点で、いくらか発泡がみられる)。得られた混合物を約22℃にて約2時間撹拌した後、HPLC分析のために試料採取した。5M水酸化ナトリウム水溶液(5体積)の添加によって反応をクエンチし、約30分間撹拌した(苛性ソーダ添加の最初にいくらか発泡がみられる)。
次に水性相を分離し、THF(2体積)で抽出し、次いで、合わせたTHF抽出物を、10%重量/体積塩化ナトリウム水溶液(4体積)で洗浄した。THF(7体積)1中のp-トルエンスルホン酸1水和物(pTSA、1.77重量、6当量)の溶液を製造し、約55℃に暖めた。N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンのTHF溶液を、バッチ温度を約55℃±3℃2に維持しながら、少なくとも30分間かけてpTSA溶液に添加した。得られた懸濁液を約55℃で2時間撹拌し、約60分間かけて20〜25℃に冷却し、この温度で約30分間熟成させた。ろ過によって固体を集め、THF(2 x 2体積)で洗浄し、約40℃で減圧乾燥して、所望の化合物を薄黄色の結晶固体として与えた。
工程4:N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンの1水和物ジトシレート塩(式(III)の化合物の1水和物ジトシレート塩)の製造
Figure 2005534623
テトラヒドロフラン(THF、14体積)及び水(6体積)中のN-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンの無水ジトシレート塩(1重量)の懸濁液を、30分間で約55〜60℃に加熱して、ろ過により透明になる溶液を与え、ラインを結晶化の容器へとTHF/水(7:3、2体積)で流し入れた。得られた溶液を加熱還流し、テトラヒドロフラン(9体積、95%重量/重量の水との共沸混合物)を大気圧下で留去した。
この溶液に、N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンのジトシレート1水和物(0.002重量)の種結晶を入れた。結晶化が確立されたら、反応温度を55℃より上に維持しながら、水(6体積)を添加した。混合物を5〜15℃に約2時間かけて冷却した。ろ過により固体を集め、テトラヒドロフラン/水(3:7比、2 x 2体積)で洗浄し、45℃で減圧乾燥して、N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンのジトシレート1水和物を明るい黄色の結晶固体として与えた。
実施例2
N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-(5-{[2-(メチルスルホニル)エトキシ]メチル}-2-フリル)-4-キナゾリンアミン
Figure 2005534623
DMF(3mL)中の3-[5-(4-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]アニリノ}-6-キナゾリニル)-2-フリル]-2-メンテンアルコール(66.8mg、0.141ミリモル)、メチルビニルスルホン(0.015mL、0.169ミリモル)及び水素化ナトリウム(鉱油中60%、0.7mg、0.017ミリモル)を用いて、WO 01/04111(先に言及した)の手順Oに従って製造して、クロマトグラフィーによる精製後、標記化合物(51mg)を得た。1H-NMR 400 MHz(DMSO-d6) 9.95(1H, s), 8.74(1H, s), 8.50(1H, s), 8.11(1H, d, J=8.8Hz), 7.96(1H, s), 7.76-7.68(2H, m), 7.41(1H, m), 7.29-7.22(3H, m), 7.11(1H, m), 7.06(1H, d, J=2.8Hz), 6.65(1H, d, J=2.8Hz), 5.21(2H, s), 4.55(2H, s), 3.81(2H, t), 3.37(2H, t), 2.94(3H, s)。LC/MS m/z 582 (M+H+)。
実施例3
2-{{[5-(4-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]アニリノ}-6-キナゾリニル)-2-フリル]メチル}[2-(メチルスルホニル)エチル]アミノ}アセトニトリル
Figure 2005534623
(4-(3-フルオロベンジルオキシ)-3-クロロフェニル)-(6-(2-((2-メタンスルホニル-エチルアミノ)-エチル)-フラン-2-イル)-キナゾリン-4-イル)-アミン(116mg、0.2ミリモル)、クロロアセトニトリル(0.014mL、0.22ミリモル)及びジイソプロピルエチルアミン(0.07mL、0.2ミリモル)を、WO 01/04111の手順Pと概略同様に混合して、標記化合物(110mg)を得た。1H-NMR 400 MHz(DMSO-d6) 9.84(1H, s), 8.69(1H, s), 8.50(1H, s), 8.10(1H, d, J=8.8Hz), 7.96(1H, d, J=2.4Hz), 7.76(1H, d, J=8.8Hz), 7.68(1H, m), 7.42(1H, m), 7.29-7.22(3H, m), 7.13(1H, m), 7.03(1H, d, J=3.6Hz), 6.59(1H, d, J=3.6Hz), 5.22(2H, s), 3.84(2H, s), 3.81(2H, s), 3.37(2H, t), 2.98(3H, s), 2.96(2H, t)。LC/MS m/z 620 (M+H+)。
実施例4
(4-(3-フルオロベンジルオキシ)-3-クロロフェニル)-(6-(2-((2-イソプロピル-スルホニル-エチルアミノ)-メチル)-フラン-2-イル)-キナゾリン-4-イル)-アミン
Figure 2005534623
THF/MeOH中のEt3N(0.95ミリモル、0.13mL)及びNaBH4(1.1ミリモル、0.041g)の存在下で、5-{4-[4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-3-クロロアニリノ]-6-キナゾリニル}-2-フルアルデヒド(0.317ミリモル、0.15g)、イソプロピルスルホニルエチルアミン塩酸塩(0.475ミリモル、0.105g)を使用して、WO 01/047111の手順D(97頁)にしたがって、標記化合物及びその塩酸塩が製造される。1H-NMR (DMSO-d6) 11.74(bs, 1H), 9.90(bs, 2H), 9.63(s, 1H), 8.91(s, 1H), 8.42(d, 1H), 8.04(m, 1H), 7.95(d, 1H), 7.81(d, 1H), 7.47(m, 1H), 7.37-7.28(m, 4H), 7.18(m, 1H), 6.83(m, 1H), 5.29(s, 2H), 4.45(s, 2H), 3.72-3.39(m, 5H), 1.26(d, 6H)。エレクトロスプレーMS 609。
実施例5
N4-(1-ベンジル-1H-インダゾール-5-イル)-N6,N6-ジメチル-ピリド[3,4-d]ピリミジン-4,6-ジアミン
Figure 2005534623
33%ジメチルアミン水溶液(5mL)中の(1-ベンジル-1H-インダゾール-5-イル)-(6-クロロ-ピリド[3,4-d]ピリミジン-4-イル)-アミン(0.5g)の撹拌溶液を、反応びん中で130℃にて17時間加熱した。冷却した混合物をクロロホルムに溶かし、シリカに吸収させ、クロマトグラフィーを行なって、標記化合物(米国特許第6,174,889の手順C:20欄、10-16行)を黄色の固体として与えた。δH[2H6]-DMSO 9.00(1H, s), 8.51(1H, s), 8.09(2H, d), 7.55(1H, dd), 7.25(7H, m), 6.39(1H, m), 5.60(2H, s), 3.20(6H, s);m/z(M+1) +396。
実施例6〜9は、本発明において有用な特異的cRaf-1阻害剤の製造を列挙する。
実施例6
3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-ヨード-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンの製造
Figure 2005534623
米国特許第6,268,391の70欄、25行〜77欄、2行の手順及び、Lackeyら、Bioorg. Med. Chem Lett., 10 (2000) 223-26の手順に従って、標記化合物を製造した。
実施例7
3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-ピリド-3-イル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
Figure 2005534623
(a)5-ピリド-3-イル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンの製造
4mlのアセトニトリル中の0.736g(2ミリモル)の3-トリブチルスズピリジン、0.259g(1ミリモル)の5-ヨード-オキシインドール、0.497g(3ミリモル)のテトラエチルアンモニウムクロリド及び0.035g(0.05ミリモル)のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドの混合物を24時間加熱還流した。周囲温度に冷却した後、混合物を20mlのCHCl3で希釈し、50mlの10%フッ化カリウム(水溶液)溶液を添加した。1インチのセライトのパッドを通して混合物をろ過し、層を分離させた。有機層を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルにてクロマトグラフィーを行なって(EtOAc/MeOH 5%)、5-ピリド-3-イル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンを白色固体として与えた(0.033g、16%):1H-NMR (DMSO-d6):δ10.51(s, 1H); 8.83(d, J=2.2, 1H); 8.51(dd, J1=1.3, J2=4.6, 1H); 8.02-7.97(m, 1H); 7.59(s, 1H); 7.54(d, J=8.1, 1H); 7.44(dd, J1=4.7, J2=7.9, 1H); 6.93(d, J=8.1, 1H); 3.55(s, 2H)。APCI-MS: m/z 211 (m+H)+
(b)3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-ピリド-3-イル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンの製造
5-(2-メチル-チアゾール-4-イル)-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンの代わりに5-ピリド-3-イル-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンを使用したこと以外は米国特許第 6,268,391の実施例2と同じやり方で、標記化合物を製造した。1H-NMR (DMSO-d6):δ10.93(s, 1H); 9.13(s, 1H); 8.81(s, 2H); 8.8-8.7(m, 1H); 8.6-8.5(m, 1H); 8.23(s, 1H); 7.94(s, 1H); 7.9-7.8(m, 1H); 7.72(d, J=8, 1H); 7.02(d, J=8, 1H)。APCI-MS: m/z 471 (m-H)-
実施例8
3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-(3-メチル-ブタノイル)-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
Figure 2005534623
米国特許第6,268,391、70欄、25行〜77欄、2行の手順及び、Lackeyら、Bioorg. Med. Chem Lett., 10 (2000) 223-26の手順に従って、標記化合物を製造した。
実施例9
3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-(ピリジン-4-カルボニル)-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
Figure 2005534623
米国特許第6,268,391、70欄、25行〜77欄、2行及び、Lackeyら、Bioorg. Med. Chem Lett., 10 (2000) 223-26の手順に従って、標記化合物を製造した。
実施例10〜16は、本発明において有用な特異的bRaf阻害剤の製造を列挙する。
実施例10
5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オン
Figure 2005534623
(a)5-ブロモ-インダン-1-オンO-メチル-オキシム
エタノール(650ml)中の5-ブロモ-インダノン(100g、0.474モル)の溶液に、アルゴン下で、メトキシルアミン塩酸塩(198g、2.38モル)及びピリジン(125ml)を添加した。混合物を2.5時間還流し、室温に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中に注いだ。次に混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)し、次いで減圧濃縮した。粗製物質をイソプロパノールから再結晶して、標記化合物(110g、97%)を茶色の固体として与えた;1H-NMR (CDCl3):δ7.52(1H, d, J 8.3Hz), 7.43(1H, d, J 1Hz), 7.35(1H, dd, J 8.3, 1Hz), 3.97(3H, s), 2.99(2H, m), 2.99(2H, m), 2.85(2H, m)。
(b)1-メトキシイミノ-インダン-5-カルボアルデヒド
THF(1500ml)中の工程1の生成物(112g、0.46モル)の溶液に、60℃でアルゴン下にて、n-BuLi(325ml、0.52モル)を1時間かけて加えた。-60℃で1時間撹拌後、THF(50ml)中のDMF(39.7ml)の溶液を1時間かけて滴下して加えた。反応を-60℃で1時間撹拌した後、室温に暖めた。1時間後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応をクエンチし、酢酸エチル中に抽出した。次に有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(57g、65%)を黄色の固体として与えた;1H-NMR (CDCl3):10.0(1H, s), 7.83-7.73(3H, m), 4.02(3H, s), 3.10(2H, m), 2.92(2H, m)。
(c) 5-(1,2-ジヒドロキシ-2-ピリジン-4-イル-エチル)-インダン-1-オン-O-メチル-オキシム
THF(800ml)中の4-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-ピリジン[T.F.Gallagherら;Bioorg. Med. Chem., 1997, 5, 49]の溶液に、50℃でアルゴン下にて、LDA(162ml、ヘプタン/THF/エチルベンゼン中2M、0.324モル)を1時間かけて加えた。混合物を-40℃でさらに1時間撹拌した後、THF(600ml)中の工程2の生成物(55g、0.29モル)の溶液を1時間かけて加えた。次に反応を1晩室温に暖めた後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液の添加によってクエンチし、次いで酢酸エチルへと抽出した。有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)し、減圧濃縮して、茶色のオイル与えた(125g)。
次にオイルをTHF(1500ml)中に溶かし、TBAF(356ml、0.356モル)で処理し、1時間撹拌した。次に反応混合物を蒸発させ、残渣を水及び酢酸エチル間に分けた。次に有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)し、濃縮して、標記化合物(57g、64%)を薄黄色の固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。1H-NMR (CDCl3):8.38(3H, m), 7.57(2H, m), 7.12-6.99(4H, m), 4.88(1H, m), 4.66(1H, m), 3.96(3H, s), 2.93(2H, m), 2.85(2H, m)。
(d)1-(1-メトキシイミノ-インダン-5-イル)-2-ピリジン-4-イル-エタン-1,2-ジオン
DMSO(43ml、0.56モル)及びジクロロメタン(800ml)の混合物に、-70℃でアルゴン下にて、塩化オキサリル(43.2g)及び、次いでジクロロメタン/DMSOの混合物(1000ml/60ml)中の工程3の生成物(55g、0.185モル)の溶液を2時間かけて-60℃で加えた。-60℃で2時間撹拌後、トリエチルアミン(154ml)を滴下して加え、次いで混合物を1晩室温に暖めた。次に反応混合物を水でクエンチし、有機相を分離し、次いで水洗し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濃縮して、標記化合物(51g、94%)を黄色の固体として得た。1H-NMR (CDCl3):8.87(2H, d), 7.89-7.77(5H, m), 4.03(3H, s), 3.09(2H,m), 2.93(2H, m)。
(e)5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オン-O-メチル-オキシム
酢酸(10ml)中の工程4の生成物(0.3g、1.02ミリモル)、4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-ベンズアルデヒド(0.27ml、1.33ミリモル)及び酢酸アンモニウム(0.785g、10.2ミリモル)の混合物を、100℃に1時間加熱した。次に反応を室温に冷却し、氷/0.880アンモニア溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。次に有機抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム)し、減圧濃縮し、粗製物質を、0.88アンモニア溶液:メタノール:酢酸エチルの1:9:90の混合物で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(0.08g、16%)を黄色の固体として与えた;MS(AP+) m/e 483 [M+H]+
(f) 5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オン
ジオキサン(3ml)中の工程5の生成物(0.07g、0.146ミリモル)及び5MのHCl(4ml)の混合物を、100℃に1時間加熱した。次にアセトン(3ml)を添加し、さらに1.5時間加熱を続けた後、混合物を室温に冷却し、1Mの水酸化ナトリウム溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。次に有機抽出物を水洗し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、減圧濃縮し、粗製物質を、0.88アンモニア溶液:メタノール:酢酸エチルの2:18:80の混合物で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(0.035g、53%)を黄色の固体として与えた;MS(AP+) m/e 453 [M+H]+
実施例11
5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
(a) 5-{2-[4-(3-ジメチルアミノ-プロピルオキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
エタノール(3ml)中の実施例10、工程(f)の生成物(0.07g、0.155ミリモル)の溶液に、80℃にて、ヒドロキシルアミン水溶液(1.5ml、水中50%)を添加した。30分後、混合物を室温に冷却し、減圧濃縮して、標記化合物(0.072g、100%)を黄色の固体として与えた;MS(AP+) m/e 468[M+H]+
実施例12
5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-1-インダノン
Figure 2005534623
(a) 5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オン-O-メチル-オキシム
実施例10、工程(d)の生成物及び4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-ベンズアルデヒド[WO 99/19293参照]から、実施例10、工程(e)に記載されているようにして、標記化合物(0.19g、30%)を製造した;MS(AP+) m/e 468[M+H]+
(b) 5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-1-インダノン
工程1の生成物から、実施例10、工程(f)に記載されているようにして、標記化合物(0.313g、56%)を製造した;MS(AP+) m/e 439[M+H]+
実施例13
5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
(a) 5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシム
実施例12工程(b)の生成物から、実施例11工程(a) に記載されているようにして、標記化合物(0.321g、100%)を製造した;MS(AP+) m/e 454[M+H]+
実施例14
5-(5-ピペリジン-4-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
(a)1-メトキシイミノ-インダン-5-カルボアルデヒド
THF(1500ml)中のWO 03/0228840の記述1の生成物(112g、0.46モル)の溶液を、-60℃にてアルゴン下で、1時間かけてn-BuLi(325ml、ヘキサン中1.6M、0.52モル)で処理した。-60℃で1時間撹拌後、THF(50ml)中のDMF(39.7ml)の溶液を1時間かけて滴下して加えた。-60℃でさらに1時間反応を撹拌した後、室温に暖めた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応をクエンチし、酢酸エチル中に抽出した。有機相を分離し、乾燥し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(57g、65%)を得た;1H-NMR (CDCl3)10.0(1H,s), 7.83-7.73(3H, m), 4.02(3H, s), 3.10(2H, m), 2.92(2H, m)。
(b)4-[(E)-3-(1-メトキシイミノ-インダン-5-イル)-アラノイル]-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
メタノール(100ml)中の(a)の生成物(4.8g、25ミリモル)、ナトリウムメトキシド(1.35g、25ミリモル)及び4-アセチル-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル(6.4g、25ミリモル)(WO 97/05877)の混合物を、還流下で8時間加熱した。室温に冷却後、溶液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル及び水で希釈した。有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(6.92g、64%)を得た;MS(ES+)m/e 433[M+H]+
(c)4-[3-(1-メトキシイミノ-インダン-5-イル)-4-オキソ-4-ピリジン-4-イル-ブタノイル]-ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルエステル
DMF(15ml)中のシアン化ナトリウム(240mg、4.8ミリモル)の溶液を、DMF(25ml)中のピリジン-4-カルボアルデヒド(1.71g、16ミリモル)の溶液で処理した。15分後、DMF(20ml)中の(b)の生成物(6.92g、16ミリモル)の溶液を滴下して加えた。室温で18時間撹拌した後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び酢酸エチルで希釈した。有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(5.6g、65%)を得た;MS(ES+)m/e 540[M+H]+
(d)5-(5-ピペリジン-4-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オン O-メチルオキシム
(c)3の生成物(3.0g、5.5ミリモル)を、乾燥メタンスルホン酸(50ml)中の五酸化リン(8g)の撹拌懸濁物に添加した。室温で4時間撹拌後、反応混合物を、氷冷50%水酸化ナトリウム水溶液の撹拌溶液中に慎重に注いだ(最終pH10)。混合物をクロロホルムで抽出し、水及び塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(0.66g、32%)を得た;MS(ES+)m/e 388[M+H]+
(e)5-(5-ピペリジン-4-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オン
WO 03/022840の実施例1工程2に記載した方法を用いて、(d)の生成物から標記化合物を製造した;MS(ES+)m/e 359[M+H]+
(f) 5-(5-ピペリジン-4-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
WO 03/022840の実施例1工程3に記載した方法を用いて、(e)の生成物から標記化合物を製造した;MS(ES+)m/e 374[M+H]+
実施例15
5-{5-[1-(2-メトキシエチル)-ピペリジン-4-イル]-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル}-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
酢酸(0.2ml)を含むメタノール(5ml)中の実施例14の生成物(0.149g、0.4ミリモル)、メトキシ-アセトアルデヒド(0.037g、0.5ミリモル)(E.M. Actonら、J. Med. Chem., 1986, 29, 2074)及びポリマー結合シアノ水素化ホウ素トリメチルアンモニウム(200mg、0.8ミリモル、4ミリモル/g)の混合物を、室温で24時間撹拌した。次に反応混合物をろ過し、樹脂をメタノールで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、残渣を、0.880アンモニア溶液:エタノール:クロロホルムの1:9:90混合物で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物(0.103g、60%)を得た;MS(ES+)m/e 432[M+H]+
実施例16
5-(5-{1-[2-(4-クロロ-フェノキシ)-エチル]-ピペリジン-4-イル}-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
Figure 2005534623
(a) 5-(5-{1-[2-(4-クロロ-フェノキシ)-エチル]-ピペリジン-4-イル}-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オン
実施例14(e)の生成物及び(4-クロロフェノキシ)アセトアルデヒド(Maguireら、J. Chem. Soc., 1954, 3669)から、実施例32の方法を用いて、標記化合物(0.140g、65%)を製造した;MS(ES+)m/e 513[M+H]+
工程2:5-(5-{1-[2-(4-クロロ-フェノキシ)-エチル]-ピペリジン-4-イル}-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシム
WO 03/022840の実施例1工程3の方法を用いて、(a)の生成物から、標記化合物(0.115g、88%)を製造した;MS(ES+)m/e 528[M+H]+
実施例17-方法
細胞系
HB4a細胞系を、ヒト乳房管腔組織から誘導した。HB4a-erbB2及びHB4a-ras細胞系は、HB4a細胞系においてerbB2及び変異体Ha-(Val-12)-rasの過剰発現によって生成させた。S1細胞系は、erbB2トランスフェクトHB4aのサブクローニングにより確立された(Harris RA, Eichholtz TJ, Hiles JD, Page MJ及びO’Hare MJ. (1999). Int. J. Cancer. 80, 477, 484参照)。
PANC-1及びCFPANC-1膵臓癌細胞系は、ATCCから得た。両方の細胞系は、k-Rasヘテロ変異体である。PANC-1(G12D/G)は、導管由来の膵臓癌から始まり、CFPANC-1(G12V/G)は、導管膵臓腺癌細胞系である。両方の細胞系はEGFR及びerbB2を発現する。
細胞培養物
HB4a細胞は、L-グルタミン、10%FBS(Hyclone)、10μg/mlハイドロコルチゾン及び5μg/mlインスリンで補足されたRPMI 1640で増殖した。S1及びrasトランスフェクト細胞は、L-グルタミン、10%FBS及び50μg/mlハイグロマイシン(hygromycin)で補足されたRPMI 1640で培養した。細胞培養物は、37℃の5%CO2の加湿大気中に維持された。
PANC-1細胞は、4mMのL-グルタミン、15%FBS(Hyclone)、4.5g/Lのグルコース及び1.5g/L重炭酸ナトリウムで補足されたDMDM(Dulbecco’s変性Eagle’s培地)で増殖した。
CFPAC-1細胞は、10%FBSで補足されたIMDM(Iscove’s 変性Dulbecco’s培地)で培養された。細胞培養物は、37℃の5%CO2の加湿大気中に維持された。
阻害剤溶液の調製
(a)2元EGFR/erbB-2阻害剤N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミン及び、3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-ヨード-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンのcRaf-1阻害剤を、100%DMSOに溶かして、1,5,10及び20μM濃度の溶液を形成し、増殖培地中の細胞で連続3日間試験した。増殖培地中の0.2%DMSOは、化合物のない細胞のための対照であった。
(b) 2元EGFR/erbB-2阻害剤N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミン及び、実施例13及び14のbRaf-1阻害剤を、100%DMSOに溶かして、5,10μM濃度の溶液を形成し、増殖培地中の細胞で連続3日間又は4日間試験した。増殖培地中の0.1%DMSOは、化合物のない細胞のための対照であった。
GW2016は、N-{3-クロロ-4-[(3-フルオロベンジル)オキシ]フェニル}-6-[5-({[2-(メタンスルホニル)エチル]アミノ}メチル)-2-フリル]-4-キナゾリンアミンであり;及び
GW5074は、3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシ-ベンジリデン)-5-ヨード-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オンである。
実施例13の化合物は、5-{2-[4-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-フェニル]-5-ピリジン-4-イル-1H-イミダゾール-4-イル}-インダン-1-オンオキシムである。
実施例14の化合物は、5-(5-ピペリジン-4-イル-2-ピリジン-4-イル-フラン-3-イル)-インダン-1-オンオキシムである。
細胞周期分析
細胞を集め、PBS中70%エタノールで固定した。次に細胞ペレットを、ヨウ化プロピジウム(50μg/ml)及びDNアーゼ-フリーRNアーゼ(100μg/ml)を含む0.5mlのPBS中に再懸濁させた。BDフローサイトメーター(Becton Dickinson, San Jose, CA, USA)を用いて、細胞周期分析を行なった。
化合物への暴露からの死亡率のために、細胞生存のための基準として、トリパンブルー排除を使用した。
全ての実験は、3通りの平行な試料のアッセイから誘導した。
ウエスタンブロット
ペトリ皿に細胞を解体し、細胞ペレットをPBSで2回洗浄した後、ペレットを2倍充填細胞体積(two-packed-cell volume)のRIPA緩衝液(150mMのNaCl、50mMのTris-HCl、pH7.5、0.25%のデオキシコレート、1%のNP-40、5mMのオルトバナジン酸ナトリウム、2mMのフッ化ナトリウム及びプロテアーゼ阻害剤カクテル)に再懸濁させることによって、全細胞抽出物を調製した。タンパク質濃度は、Bradford法(Bio-Rad Laboratory)の変形法を用いて決定した。合計のerbB-2、EGFR、Ras、Erk1/2、pErk1/2及びpTryタンパク質の安定状態レベルは、ウェスタンブロット法によって評価し、この方法は以下のようにして行なった:等量のタンパク質を、還元条件下での7.5%SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分離した。タンパク質は、Immobilon-P又はニトロセルロース膜に移動した。タンパク質の効率及び等ローディングを、Ponceau S染色によって評価した。膜は、4%(重量/体積)低脂肪ミルク又は3%(重量/体積)BSAを含むTBS(25mMのTris-HCl、pH7.4、150mMのNaCl、2.7mMのKCl)中で1時間遮断した。次に膜を、標的タンパク質を認識する特異的抗体を用いて調べた。タンパク質は、SuperSignal West Femto Maximum sensitivity Substrate Kit (Pierce)を用いて視覚化した。
親及びras-トランスフェクトしたHB4a細胞におけるErbB2の発現
親系統と比べた、ras-トランスフェクトしたHB4a細胞におけるErbB2の発現を決定するために、以下に記載するようにして、Taqmanアッセイを行なった。RNAの分離及びcDNA鋳型の調製を最初に行なった。RNAを用いたプラス/マイナスRT実験は、このRNA鋳型にゲノムDNA汚染がないことを示した。RNAのゲルは、RNAの分解を示さなかった。cDNA鋳型を用いた18S標準化実験は、全ての試料が等しいcDNA濃度を有することを示した。ErbB2プライマーは以下の通りであった:
受入番号:M11730
ErbB2-2661F GGATGTGCGGCTCGTACAC
ErbB2-2735R GTAATTTTGACATGGTTGGGACTCT
ErbB2-2684T ACTTGGCCGCTCGGAACGTGC
HB4a細胞から2つのRNA分離があり(#1及び2)、HB4a-ras細胞から2つのRNA分離があった(#3及び4)。これらの試料のそれぞれは、Taqmanアッセイにおいて4通りで行なわれた。ras-トランスフェクトされた細胞系は、親HB4a細胞より16倍少ないErbB2を発現した。調節は転写性である。
細胞培養物及び薬剤処理
L-グルタミン、10%FBS(Hyclone)、10μg/mlハイドロコルチゾン及び5μg/mlインスリンで補足されたRPMI 1640で増殖しているHB4a細胞。S1細胞及びHB4a-rasは、L-グルタミン、10%FBS及び50μg/mlハイグロマイシンで補足されたRPMI 1640で培養された。細胞培養物は、37℃の5%CO2の加湿大気中に維持された。阻害剤処理のために、細胞は、低密度で培地中に植え付けられ、その後、図に示された種々の濃度で、GW2016、GW5074又はGW2016とGW5074との組合せに72時間暴露された。細胞周期分析のために、細胞を集め、リン酸緩衝塩水(PBS)中で2回洗浄し、PBS中70%エタノールで固定した。次に細胞ペレットを、ヨウ化プロピジウム(50μg/ml)及びDNアーゼ-フリーRNアーゼ(100μg/ml)を含む0.5mlのPBS中に再懸濁させた。BDフローサイトメーター(Becton Dickinson, San Jose, CA, USA)を用いて、細胞周期分析を行なった。化合物への暴露からの死亡率のために、細胞生存のための基準として、トリパンブルー排除を使用した。ウエスタンブロットのために、ペトリ皿に細胞を解体し、細胞ペレットをPBSで2回洗浄した後、RIPA緩衝液(150mMのNaCl、50mMのTris-HCl、pH7.5、0.25%(重量/体積)のデオキシコレート、1%のNP-40、5mMのオルトバナジン酸ナトリウム、2mMのフッ化ナトリウム及びプロテアーゼ阻害剤カクテル)中に溶解させることによって、全細胞抽出物を調製した。タンパク質濃度は、Bradford法(Bio-Rad Laboratory)の変形法を用いて決定した。erbB-2、EGFR、ras、合計のErk1/2及びpTry並びに活性化されたErk1/2(p-Erk)の安定状態レベルは、等量のタンパク質が、還元条件下での7.5%SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分離された以下のプロトコルのようにウェスタンブロット法によって評価した。タンパク質は、Immobilon-P又はニトロセルロース膜に移動した。タンパク質の効率及び等ローディングを、Ponceau S染色によって評価した。膜は、4%(重量/体積)低脂肪ミルク又は3%(重量/体積)BSAを含むTBS(25mMのTris-HCl、pH7.4、150mMのNaCl、2.7mMのKCl)中で1時間遮断した。次に膜を、標的タンパク質を認識する特異的抗体を用いて調べた。タンパク質は、SuperSignal West Femto Maximum sensitivity Substrate Kit (Pierce)を用いて視覚化した。細胞周期分析及びトリパンブルー排除は、3通りの平行する試料のアッセイから誘導した。
細胞増殖アッセイ
細胞増殖及び細胞生存能力の定量化のための熱量測定アッセイは、生存細胞におけるミトコンドリアのデヒドロゲナーゼによるテトラゾリウム塩WST-1(4-[3-(4-ヨードフェニル)-2-(4-ニトロフェニル)-2H-5-テトラゾリオ]-1,3-ベンゼン)(Roche Diagnostics Gmbh, Mannheim , Germany)の開裂に基づいた。
細胞を、37℃の5%CO2の加湿大気中での72時間又は96時間インキュベーションのために、図に示された化合物を有するか又は有さずに最終体積100μlで、マクロプレートに2,500/ウェルの濃度で植え付けた。インキュベーション後、10μl/ウェルの細胞増殖試薬WST-1を加えた。さらに2〜3時間した後、480nmにてマイクロプレートリーダーを用いて試料の吸光度を測定した。図A、B、C及びDは、PANC-1及びCFPANC-1からの細胞増殖の結果を示している。細胞は、5μM若しくは10μMで GW2016によって、又は5μM(B1)で実施例13の化合物によって、又は5μM(B2)で実施例14の化合物によって、又は図:
図7- PANC-1細胞、72時間化合物処理;
図8- PANC-1細胞、96時間化合物処理;
図9- CFPANC-1細胞、72時間処理;
図10- CFPANC-1細胞、96時間処理
に示されたように、GW572016及びb-Raf阻害剤の組合せ処理によって、処理された。
結果
実験結果を、図1〜5及び7〜10に示す。
図1は、トランスフェクトされていない親のHB4a細胞系及びHa-(Val.12)-rasでトランスフェクトされたHB4a細胞系におけるerbB-2及びEGFR細胞の表面タンパク質発現の間の比較を示す。棒グラフにおいて、水平方向では、「1」と分類された2つの柱はEGFRの定量化を示し、「2」と分類された柱は、HB4a及びHB4a-ras細胞の両方におけるerbB-2の定量化を示す。垂直方向の目盛は、細胞系直線目盛による細胞当たりの抗体結合単位を示す。淡灰色にコード化された各対の左方の柱は、HB4a細胞におけるそれぞれのキナーゼのカウントを示し、白にコード化された各対の右方の柱は、HB4a-rasトランスフェクト細胞におけるそれぞれのキナーゼのカウントを示す。図1は、rasトランスフェクトされたHB4a細胞におけるerbB-2発現の著しい減少を示す。理論に束縛されることを望まないが、本発明者らは、細胞におけるrasの過剰発現は、そのような細胞においてerbB-2発現をダウンレギュレーション調節することができることを仮定する。
図2は、2元EGFR/erbB-2阻害剤GW2016の、Ha-(Val.12)-rasトランスフェクトHb4a細胞系、erbB-2トランスフェクトHb4a細胞系及び親Hb4a細胞系に対する効果を示すウェスタンブロット研究の結果を示す。EGFR、erbB-2、pTyr及びHa-rasの発現が試験される。ブロットの左の3つの柱は、Ha-rasトランスフェクトHB4a細胞を示し、ブロットの中間の3つの柱は、erbB-2トランスフェクトHB4a細胞を示し、右の3つの柱は、親HB4a細胞を示す。線1は、1μMのGW2016/72時間での、「+」の印を付けられた柱の処理を示す。線2は、5μMのGW2016/72時間での、「+」の印を付けられた柱の処理を示す。「-」の印を付けられた柱は、未処理であった。rasトランスフェクトの柱(左の3つの柱)はまた、rasを過剰発現している細胞におけるerbB-2の仮定されたダウンレギュレーション調節を示す。これらの柱は、全くないか又は最小限のerbB-2発現、チロシン残基におけるリン酸化がないこと、及びGW2016処理から効果がないことを示す。それに対して、erbB-2トランスフェクト細胞(中間の3つの柱)は、予想されるように、erbB-2発現及び、GW2016処理の結果として、次のチロシンリン酸化の減少を示す。同様に、親細胞(右の3つの柱)はerbB-2発現及び、GW2016処理の結果として、次のチロシンリン酸化の減少を示す。
図3は、2元EGFR/erbB-2阻害剤GW2016の、親Hb4a細胞系、erbB-2トランスフェクトHb4a細胞系及びHa-(Val.12)-rasトランスフェクトHb4a細胞系に対する効果を、そのようなHB4a細胞系におけるMAPK活性化の阻害に関して示すウェスタンブロット研究の結果を示す。Ha-ras、pERK1/Erk2及びErk1/Erk2の発現が試験される。ブロットの左の3つの柱は、親HB4a細胞を示し、ブロットの中間の3つの柱は、erbB-2トランスフェクトHB4a細胞を示し、右の3つの柱は、Ha-(Val.12)-rasトランスフェクトHB4a細胞を示す。線1は、1μMのGW2016/72時間での、「+」の印を付けられた柱の処理を示す。線2は、5μMのGW2016/72時間での、「+」の印を付けられた柱の処理を示す。「-」の印を付けられた柱は、未処理であった。rasトランスフェクトの柱(右の3つの柱)は、Ha-rasを過剰発現している細胞におけるerbB-2の仮定されたダウンレギュレーション調節の効果を示す。これらの柱は、Ha-rasの過剰発現及び、Erk1/Erk2のリン酸化へGW2016処理から効果がないことを示す。それに対して、erbB-2トランスフェクト細胞(中間の3つの柱)は、予想されるように、GW2016での処理が生じるとき、pErk1/Erk2における減少を示す。同様に、親細胞(左の3つの柱)は、GW2016での処理が始められるとき、Erk1/Erk2リン酸化における減少を示す。
図4は、GW2016又はGW5074又はGW2016+ GW5074への暴露からの細胞死亡率を示す結果を示す。棒グラフは、Ha-(Val.12)-rasでトランスフェクトされたHB4a細胞の5処理について相対的死細胞の百分率(縦軸)の測定を示す。処理1〜5(水平軸に分類された)は以下の通りであった:
1 対照(未処理の細胞)
2 DMSO(溶媒)で処理された細胞
3 GW2016(10μM/72時間)で処理された細胞
4 GW5074(20μM/72時間)で処理された細胞
5 GW2016(10μM/72時間)及びGW5074(10μM/72時間)で処理された細胞。
図4は、いずれかの阻害剤単独での処理(3又は4参照)より、GW2016及びGW5074 の両方の細胞処理(5参照)での非常に増加されたHB4a-ras細胞死亡を示す。
図5は、GW2016(10μM/72時間)、又はGW5074(20μM/72時間)、又はGW2016(10μM/72時間)+ GW5074(10μM/72時間)に暴露した細胞の細胞周期分布分析の概要を示す棒グラフを示す。棒グラフは、細胞周期の種々の時点での細胞について、及びHa-(Val.12)-rasでトランスフェクトされたHB4a細胞の5処理に対してのアポトーシス細胞についての相対的細胞数(縦軸)の測定を示す。測定した細胞のタイプは、1〜4と分類し(水平軸)、以下のようであった:
1 アポトーシス細胞
2 G0/G1相の細胞
3 S相の細胞
4 G2/M相の細胞。
各タイプの分類された細胞1〜4は、以下のように、5つの柱の各組について左から右へコード化された処理レジメンを示す5つの柱を有する:
対照 - DMSO - GW2016 - GW5074 - GW2016 + GW5074。
図5はまた、GW2016及びGW5074の組合せでの処理に供されたHB4a-ras細胞が、いずれかの阻害剤単独での処理より高められたアポトーシスを示したことを示す(1参照)。
図7〜10は、示したようにGW2016及び/又はbRaf阻害剤B1及びB2で処理したPANC-1(図7〜8)及びCFPAC-1(図9〜10)細胞で行なった細胞増殖及び生存率アッセイから生じる、ミトコンドリアデヒドロゲナーゼ活性(O.D.485)の棒グラフを示す。各数字の棒は、以下のような処理試料を示す:
1 対照
2 DMSO
3 GW2016 5μM
4 GW2016 10μM
5 B1 5μM
6 GW2016 5μM + B1 5μM
7 GW2016 10μM + B1 5μM
8 B2 5μM
9 GW2016 5μM + B2 5μM
10 GW2016 10μM + B2 5μM
図1は、Ha-(Val.12)-rasでトランスフェクトされたHb4a細胞系におけるerbB-2のダウンレギュレーションを説明する棒グラフを示す。 図2は、Ha-(Val.12)-ras又はerbB-2トランスフェクトした細胞系におけるGW2016の効果を示すウェスタンブロット研究を示す。 図3は、HB4a細胞におけるMAPK活性化へのGW2016の阻害効果へのHa-(Val.12)-rasトランスフェクションの影響を示すウェスタンブロット研究を示す。 図4は、GW2016又はGW5074又はGW2016+ GW5074への暴露からの細胞死亡率を示す棒グラフを示す。 図5は、GW2016又はGW5074又はGW2016+ GW5074に暴露された細胞の細胞周期分布分析の概要を示す棒グラフを示す。 図6は、仮定されたHER-2(erbB2)信号導入経路を示す。 図7は、実施例13(B1)及び14(B2)のGW2016及びbRaf阻害剤で処理した72時間後のミトコンドリアデヒドロゲナーゼ活性(O.D.485)によるPANC-1細胞の増殖及び生存度を示す棒グラフを示す。 図8は、実施例13(B1)及び14(B2)のGW2016及びbRaf阻害剤で処理した96時間後のミトコンドリアデヒドロゲナーゼ活性(O.D.485)によるPANC-1細胞の増殖及び生存度を示す棒グラフを示す。 図9は、実施例13(B1)及び14(B2)のGW2016及びbRaf阻害剤で処理した72時間後のミトコンドリアデヒドロゲナーゼ活性(O.D.485)によるCFPAC-1細胞の増殖及び生存度を示す棒グラフを示す。 図10は、実施例13(B1)及び14(B2)のGW2016及びbRaf阻害剤で処理した96時間後のミトコンドリアデヒドロゲナーゼ活性(O.D.485)によるCFPAC-1細胞の増殖及び生存度を示す棒グラフを示す。

Claims (24)

  1. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤及び(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を投与することを含む方法。
  2. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を投与することを含む方法。
  3. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(I)
    Figure 2005534623
    (式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
    YがCR1であり、かつVがCR2であり;
    R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
    R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
    Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
    R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
    Figure 2005534623
    (式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
    の基を表し;
    各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
    の化合物又はそれらの塩、溶媒和物、生理的に機能的な誘導体;並びに
    (ii)cRaf-1阻害剤
    を投与することを含む方法。
  4. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(II):
    Figure 2005534623
    (式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)cRaf-1阻害剤
    を投与することを含む方法。
  5. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(III):
    Figure 2005534623
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)cRaf-1阻害剤
    を投与することを含む方法。
  6. 治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに、(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  7. 治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  8. 治療上有効な量の(i)式(I)
    Figure 2005534623
    (式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
    YがCR1であり、かつVがCR2であり;
    R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
    R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
    Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
    R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
    Figure 2005534623
    (式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
    の基を表し;
    各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
    の化合物又はそれらの塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体;並びに
    (ii)cRaf-1阻害剤
    を含む、癌治療用の組合せ。
  9. 治療上有効な量の(i)式(II):
    Figure 2005534623
    (式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)cRaf-1阻害剤
    を含む、癌治療用の組合せ。
  10. 治療上有効な量の(i)式(III):
    Figure 2005534623
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)cRaf-1阻害剤
    を含む、癌治療用の組合せ。
  11. 治療に使用するための、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに、(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  12. 治療に使用するための、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  13. 感受性の癌の治療において使用するための薬剤の製造における、治療上有効な量の(i)少なくとも1種のerbファミリー阻害剤並びに(ii)少なくとも1種のRaf及び/又はras阻害剤を含む癌治療用の組合わせの使用。
  14. 感受性の癌の治療において使用するための薬剤の製造において有用な、治療上有効な量の(i)EGFR/erbB-2阻害剤及び(ii)cRaf-1阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  15. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i) erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を投与することを含む方法。
  16. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(I)
    Figure 2005534623
    (式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
    YがCR1であり、かつVがCR2であり;
    R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
    R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
    Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
    R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
    Figure 2005534623
    (式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
    の基を表し;
    各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
    の化合物又はそれらの塩、溶媒和物、生理的に機能的な誘導体;並びに
    (ii)bRaf阻害剤
    を投与することを含む方法。
  17. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(II):
    Figure 2005534623
    (式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)bRaf阻害剤
    を投与することを含む方法。
  18. 哺乳動物において感受性の癌を治療する方法であって、該哺乳動物に、治療上有効な量の(i)式(III):
    Figure 2005534623
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)bRaf阻害剤
    を投与することを含む方法。
  19. 治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  20. 治療上有効な量の(i)式(I)
    Figure 2005534623
    (式中、YがCR1であり、かつVがNであるか;又は
    YがCR1であり、かつVがCR2であり;
    R1は、基CH3SO2CH2CH2NHCH2-Ar-を表し、ここでArは、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール及びチアゾールから選択され、そのそれぞれが場合により、1個又は2個のハロ、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシ基で置換されることができ;
    R2は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノ及びジ[C1-4アルキル]アミノを含む群より選択され;
    Uは、R3基で置換され且つ場合により少なくとも1個の独立して選択されるR4基で置換された、フェニル、ピリジル、3H-イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンズイミダゾリル又は1H-ベンゾトリアゾリル基を表し;
    R3は、ベンジル、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジル、ベンゾイル、ピリジルメチル、ピリジルメトキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ-、ジハロ-及びトリハロベンジルオキシ並びにベンゼンスルホニルを含む群より選択されるか;又はR3は、トリハロメチルベンジル若しくはトリハロメチルベンジルオキシを表すか;又はR3は、式:
    Figure 2005534623
    (式中、各R5は、ハロゲン、C1-4アルキル及びC1-4アルコキシから独立して選択され、nは0〜3である)
    の基を表し;
    各R4は独立して、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、ジ[C1-4アルキル]アミノ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルカルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルカノイルアミノ、N-( C1-4アルキル)カルバモイル、N,N-ジ(C1-4アルキル)カルバモイル、シアノ、ニトロ及びトリフルオロメチルである)
    の化合物又はそれらの塩、溶媒和物若しくは生理的に機能的な誘導体;並びに
    (ii)bRaf阻害剤
    を含む、癌治療用の組合せ。
  21. 治療上有効な量の(i)式(II):
    Figure 2005534623
    (式中、Rは-Cl又は-Brであり、XはCH、N又はCFであり、Zはチアゾール又はフランである)
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)bRaf-1阻害剤
    を含む、癌治療用の組合せ。
  22. 治療上有効な量の(i)式(III):
    Figure 2005534623
    の化合物及びそれらの塩若しくは溶媒和物;並びに
    (ii)bRaf阻害剤
    を含む、癌治療用の組合せ。
  23. 治療に使用するための、治療上有効な量の(i)erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を含む、癌治療用の組合せ。
  24. 感受性の癌の治療において使用するための薬剤の製造における、治療上有効な量の(i)EGFR/erbB-2阻害剤及び(ii)bRaf阻害剤を含む癌治療用の組合せの使用。

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