JP2005533022A - 粘膜に対するポリマーの生体接着性を増強するための短鎖ポリマー - Google Patents
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Abstract
薬物送達系において使用されるポリマーの生体接着特性を増強するための方法および組成物が、提供される、ベースポリマーの生体接着特性は、1つ以上の遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーをそのベースポリマー中に組み込んで、組織表面(例えば、粘膜)にそのベースポリマーが接着する能力を増強することによって、増強される。短鎖ポリマーが、広範囲のベースポリマー(タンパク質、多糖および合成生体適合性ポリマーを含む)内に組み込まれ得る。1つの実施形態において、短鎖ポリマーは、薬物または診断剤を含む薬物送達系(例えば、ミクロスフェア)を形成またはコートするために使用されるベースポリマー内に組み込まれ得る。短鎖ポリマーは、既存の系の上にあるベースポリマーによるコーティングとして使用される製造など以前に、可溶化されるか、ベースポリマーと混合され得る。
Description
(発明の背景)
本発明は、一般に、ポリマー性薬物送達系の領域に存在する。
本発明は、一般に、ポリマー性薬物送達系の領域に存在する。
薬物送達のための制御放出系が、身体の特定の領域において薬物を投与するためにしばしば設計される。胃腸管を介する薬物送達の場合、薬物は、望ましい作用部位の実質的に上に送達されず、そして薬物が、局所的影響を発揮するかまたは血流中に通過する機会を有する前に排泄されないことが、重要である。薬物送達系が、適切な内臓の内層に接着するようにされ得る場合、その薬物送達系は、近接性および接触時間の関数として標的とされた組織に送達される。
経口摂取された生成物は、胃腸管の上皮表面または粘膜内層のいずれかに接着し得る。生理活性物質の送達のために、ポリマー性薬物送達デバイスを上皮または粘膜層に接着させることが、有利であり得る。胃腸管における生体接着は、2つの段階で進行する:(1)粘膜基層中への合成物質の接触点における粘弾性変形、および(2)接着性合成物質と粘膜または上皮細胞との間の結合の形成。一般に、組織へのポリマーの接着は、(i)物理的結合もしくは力学的結合によって、(ii)一次的化学結合もしくは共有化学結合によって、および/または(iii)二次的化学結合(すなわち、イオン結合)によって、達成され得る。物理的結合または力学的結合は、粘膜の間隙または粘膜の折畳み中に接着物質が沈着して含まれることから生じ得る。生体接着特性に寄与する二次的化学結合は、分散性相互作用(すなわち、ファンデルワールス相互作用)およびより強力な特異的相互作用(水素結合を含む)からなる。水素結合を形成することを主に担う親水性官能基は、ヒドロキシル基およびカルボキシル基である。
一般に、胃腸(GI)粘膜は、Spiro,R.G.,Annual Review of Biochemistry,39:599〜638(1970);Labat−Robert,J.およびDecaeus,C.,Pathologie et Biologie(Paris)24:241(1979);ならびにHorowitz,M.I.,「Mucopolysaccharides and Glycoproteins of the Alimentary Tract」Alimentary Canal(C.F.Code編)、pp.1063〜1085(Washington:American Physiological Society,1967)により記載されるように、95%の水分と5%の電解質、脂質、タンパク質、および糖タンパク質とから生成される。
いくつかのミクロスフェア処方物が、経口薬物送達のための手段として提唱されている。これらの処方物は、一般に、カプセル化された化合物を保護し、そして血流中にその化合物を送達するように役立つ。腸溶性処方物が、経口投与される薬物を胃酸から保護するため、および放出を遅延するために長年広範に使用されている。化合物を血流中に送達するために設計された他の処方物、ならびにカプセル化された薬物を保護するために設計された他の処方物は、Enzytech,Inc.に対するWO 91/06286およびEnzytech,Inc.に対するWO 91/06287に記載された疎水性タンパク質(例えば、ゼイン(zein));Steinerに対する米国特許第4,976,968号に記載される「プロテノイド(protenoid)」;またはUAB Research Foundation and Southern Research Insituteによる欧州特許出願0 333 523に記載される合成ポリマー、から形成される。EPA 0 333 523は、ワクチンの経口投与における使用のために抗原を含む直径10ミクロン以下の微粒子を記載する。この微粒子は、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(グリコリド)、ポリオルトエステル、ポリ(エステルアミド)、ポリヒドロキシ酪酸およびポリ無水物のような、ポリマーから形成され、そしてこの微粒子は、原理的には大きさの関数として、腸のパイアー斑を通して吸収される。
Ducheneら、Drug Dev.Ind.Pharm.14:283〜318(1988)は、薬物送達のための生体接着系の薬学的局面および医学的局面の概説である。ポリカーボフィル(polycarbophil)およびアクリル酸ポリマーは、最良の接着特性を有すると記載された。「生体接着」とは、物質が、長期間にわたって生物学的組織に接着する能力として規定される。生体接着は、胃を空にすることおよび腸管蠕動から、および線毛運動の位置ずれから生じる、不十分な存在時間という問題に対する明らかに1つの解答である。十分な生体接着が生じるために、緊密な接触が、生体接着物質とレセプター組織との間に存在し、その生体接着物質は、組織表面および/もしくは粘膜の間隙中に浸透しなければならず、そして力学的結合、静電気的結合、または化学的結合が、形成されなければならない。ポリマーの生体接着特性は、そのポリマーの性質および周囲の媒体の性質の両方によって影響される。
他者は、生体接着ポリマーの使用を利用している。Brown University Research Foundationに対するWO 93/21906は、生体接着ミクロスフェアを製造するための方法およびミクロスフェアと胃腸管の選択されたセグメントとの間の生体接着力を測定するための方法を開示する。Smartら、J.Pharm.Pharmacol.36:295〜299(1984)は、粘膜の皿を接触するポリマーコートガラスプレートを使用して、粘膜に対する接触を試験する方法を報告する。種々のポリマー物質が試験され、その物質としては、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースメチルナトリウム、ゼラチン、ペクチンおよびポリビニルピロリドンが挙げられる。Gurneyら、Biomaterials、5:336〜340(1984)は、接着が、物理的結合または力学的結合;二次的化学結合;および/または一次的結合、イオン結合もしくは共有結合によって影響され得ることを報告した。Parkら、「Alternative Approaches to Oral Controlled Drug Delivery:Bioadhesives and In−Situ Systems」J.M.AndersonおよびS.W.Kim編「Recent Advances in Drug Delivery」Plenum Press,New York,1984,pp.163〜183は、ムチン/上皮表面に対するポリマーの接着性を決定するための細胞における蛍光プローブの使用の研究を報告した。このれは、高電荷密度を有するアニオン性ポリマーが、接着性ポリマーとして好ましいようであることを示した。
Mikosら、J.Colloid Interface Sci.143:366〜373(1991)およびLehrら、J.Controlled Rel.Soc.,13:51〜62(1990)は、それぞれ、ポリ無水物およびポリアクリル酸の生体接着特性の研究を報告した。Lehrらは、アクリル酸のコポリマーから形成された微粒子をインビトロ系を使用してスクリーニングし、コポリマー「ポリカーボフィル(Polycarbophil)」が接着を増加したことを決定した。
ポリマー性薬物送達系(例えば、ポリマー性ミクロスフェア)からの粘膜を通しての薬剤の吸収を制御または増加するための方法についての必要性が、存在する。鼻通路または胃腸通路を通るこの系の通過を遅延するための方法についての必要性もまた、存在する。
従って、ポリマー性薬物送達系(例えば、ミクロスフェア、錠剤、カプセル剤、およびステント)の生体接着特性を改善するための方法を提供することが、本発明の目的である。
粘膜(頬膜および鼻膜および胃腸管膜および生殖管膜を含む)に対する薬物送達系(例えば、ミクロスフェア)の接着を改善するための方法を提供することが、本発明の別の目的である。
広範な種類の治療適用において広範な薬物または診断剤を送達するために使用され得る粘膜に結合する能力が改善されたポリマー性薬物送達系を提供することが、本発明のさらなる目的である。
腸粘膜を通る取り込みについての能力が改善されたポリマー性薬物送達系を提供することが、本発明の別の目的である。
ポリマーの生体接着特性は、(少なくとも1つの遊離カルボキシル基(−CO2H)を含む)短鎖ポリマーまたはオリゴマーの組み込みによって、増強される。生じるポリマーは、組織表面(例えば、粘膜)に接着する改善された能力を有する薬物送達系の製造において有用である。
この短鎖ポリマーまたはオリゴマーは、代表的には、20kDa未満の重量平均分子量を有する。この短鎖ポリマーは、1つ以上のカルボキシル基を有する任意の型の炭化水素鎖(例えば、改変型ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸、脂肪酸、およびエチレン酢酸ビニル(EVAcまたはEVA)を含むポリマー)であり得る。
この短鎖ポリマーは、広範な親水性ベースポリマーおよび疎水性ベースポリマー(タンパク質、多糖および合成生体適合性ポリマーを包含する)と混合されても、またはそれらの中に組み込まれてもよい。1つの実施形態において、短鎖ポリマーは、治療剤または診断剤を含む薬物送達系(例えば、ミクロスフェア)を形成するかまたはコートするために使用されるベースポリマー内に組み込まれる。なお別の実施形態において、短鎖ポリマーは、酸化金属粒子と混合されて、有機添加物のみを用いた場合を超えるまでに生体接着を改善し得る。有機色素は、その電荷および疎水性/親水性が原因で、このポリマー中に組み込まれた場合に、ポリマーの生体接着特性を増加または減少のいずれかをし得る。
例えば、ミクロスフェア形態である生じるポリマーは、粘膜に接着する増加した能力を有し、従って、一定範囲の粘膜表面(胃腸管の粘膜表面、気道の粘膜表面、排出管の粘膜表面および生殖管の粘膜表面を含む)のいずれかを介して薬物または診断剤を送達するために使用され得る。
短鎖ポリマーを形成するために使用され得る物質としては、以下が挙げられる:短鎖脂肪酸(例えば、ギ酸、酢酸、酪酸、およびプロピオン酸);中鎖脂肪酸(例えば、吉草酸、デカン酸およびラウリン酸);長鎖脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸およびリグノセリン酸)。ヒドロキシ−カルボン酸(例えば、グリコール酸および乳酸)および不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、ピルビン酸およびソルビン酸)が、有用な出発物質である。ジカルボン酸(例えば、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、セバシン酸、テレフタル酸およびアジピン酸もまた、有用である。トリカルボン酸(例えば、クエン酸、アコニチン酸、イソクエン酸およびオキザロコハク酸は、有用である。芳香族カルボン酸(例えば、安息香酸、ニトロ安息香酸、サリチル酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、フタル酸、プレフェン酸(prephenic acid)、ニトロフタル酸、2−カルボキシシクロヘキサノン、シクロペンタン−カルボン酸もまた、使用され得る。
アミノ酸もまた、有用であり得る。このカテゴリーに含まれるのは、脂肪族側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン);側鎖にヒドロキシル基を有するアミノ酸(例えば、セリンおよびスレオニン);イオウ原子を含む側鎖を有するアミノ酸(例えば、システインおよびメチオニン);酸性基もしくはそのアミドを含む側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸およびグルタミン);塩基基を含む側鎖を有するアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン、ヒドロキシリジンおよびヒドロキシリジンおよびヒスチジン);芳香環を含むアミノ酸(例えば、フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン);ならびにイミノ酸(例えば、プロリンおよび4−ヒドロキシプロリン)である。
また有用であるのは、タンパク質中には存在しない天然に存在するアミノ酸(例えば、β−アラニン、タウリン、α−アミノ酪酸およびβ−アミノ酪酸、ホモシステイン、ホモセリン、システイン硫酸、システイン酸、フェリニン、イソバルシン(isovalthin)、2,3−ジアミノコハク酸、β−ヒドロキシグルタミン酸、アミノアジピン酸、α−ジアミノピメリン酸、α−,β−ジアミノプロピオン酸、α−ジアミノ酪酸およびβ−ジアミノ酪酸、ピペコール酸、および5−ヒドロキシトリプトファン)である。
(発明の詳細な説明)
少なくとも1つの遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーが、ベースポリマー中に混合される。生じるポリマーは、もとのベースポリマーと比較した場合に、組織表面(例えば、粘膜)に対する増加した接着性を有する。ポリマーの表面上にある遊離カルボキシル基の数を増加することによって、そのポリマーの生体接着性は、増加される。広範な種々のポリマー(これは、通常は生体接着性ではない)中にカルボキシル基を有する短鎖ポリマーを組み込むと、組織表面に対するその接着性が劇的に増加する。
少なくとも1つの遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーが、ベースポリマー中に混合される。生じるポリマーは、もとのベースポリマーと比較した場合に、組織表面(例えば、粘膜)に対する増加した接着性を有する。ポリマーの表面上にある遊離カルボキシル基の数を増加することによって、そのポリマーの生体接着性は、増加される。広範な種々のポリマー(これは、通常は生体接着性ではない)中にカルボキシル基を有する短鎖ポリマーを組み込むと、組織表面に対するその接着性が劇的に増加する。
この短鎖ポリマーを組み込むベースポリマーは、治療剤および診断剤を送達するために使用され得る、広範な種類の薬物送達系(例えば、ポリマー性ミクロスフェア)を形成するために使用され得る。これらの薬剤は、胃腸管、排出管、気道および生殖管を含む身体全体の粘膜に送達され得る。1つ以上のカルボキシル基を有する短鎖ポリマーは、粘膜と相互作用可能な錠剤、浸透圧ポンプもしくは任意のデバイスを形成するかまたはコートするベースポリマー中に、組み込まれ得る。さらに、酸化金属が、この短鎖ポリマーとともに組み込まれて、このポリマーの生体接着特性をさらに増加し得る。
(短鎖ポリマー)
少なくとも1つのカルボキシル基(−CO2H)を含む短鎖ポリマーは、ベースポリマー中に組み込まれて、そのベースポリマーの生体接着性を増加する。この短鎖ポリマーは、短鎖ポリマー/ベースポリマー比(重量/重量)0.5〜95%で組み込まれる。好ましい比は、50〜90%である。
少なくとも1つのカルボキシル基(−CO2H)を含む短鎖ポリマーは、ベースポリマー中に組み込まれて、そのベースポリマーの生体接着性を増加する。この短鎖ポリマーは、短鎖ポリマー/ベースポリマー比(重量/重量)0.5〜95%で組み込まれる。好ましい比は、50〜90%である。
この短鎖ポリマーは、代表的には、20kDa未満の重量平均分子量を有する。1つ以上のカルボキシル基を有する任意の型の炭化水素鎖が、この短鎖ポリマーを形成するために使用され得る。代表的な短鎖ポリマーとしては、改変型ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸、脂肪酸、およびエチレンビニル酢酸が挙げられる。
この短鎖ポリマーを合成するために適切な出発物質としては、短鎖脂肪酸(例えば、ギ酸、酢酸、酪酸およびプロピオン酸);中鎖脂肪酸(例えば、吉草酸、カプリル酸、デカン酸およびラウリン酸);長鎖脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸およびリグノセリン酸)が挙げられる。ヒドロキシ−カルボン酸(例えば、グリコール酸および乳酸)および不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、ピルビン酸およびソルビン酸)は、有用な出発物質である。
ジカルボン酸(例えば、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、セバシン酸、テレフタル酸およびアジピン酸は、この短鎖ポリマーを形成するために使用され得る。トリカルボン酸(例えば、クエン酸、アコニチン酸、イソクエン酸およびオキザロコハク酸)もまた、有用である。芳香族カルボン酸(例えば、安息香酸、ニトロ安息香酸、サリチル酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、フタル酸、プレフェン酸(prephenic acid)、ニトロフタル酸、2−カルボキシシクロヘキサノン、シクロペンタン−カルボン酸)もまた、使用され得る。
アミノ酸もまた、有用な出発物質であり得る。このカテゴリーに含まれるのは、脂肪族側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン);側鎖にヒドロキシル基を有するアミノ酸(例えば、セリンおよびスレオニン);イオウ原子を含む側鎖を有するアミノ酸(例えば、システインおよびメチオニン);酸性基もしくはそのアミドを含む側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸およびグルタミン);塩基基を含む側鎖を有するアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン、ヒドロキシリジンおよびヒドロキシリジンおよびヒスチジン);芳香環を含むアミノ酸(例えば、フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン);ならびにイミノ酸(例えば、プロリンおよび4−ヒドロキシプロリン)である。
タンパク質中には存在しない天然に存在するアミノ酸が、無水物オリゴマーを形成するために使用され得る。このような天然に存在するアミノ酸としては、β−アラニン、タウリン、α−アミノ酪酸およびβ−アミノ酪酸、ホモシステイン、ホモセリン、システイン硫酸、システイン酸、フェリニン、イソバルシン(isovalthin)、2,3−ジアミノコハク酸、β−ヒドロキシグルタミン酸、アミノアジピン酸、α−ジアミノピメリン酸、α−ジアミノプロピオン酸、β−ジアミノプロピオン酸、α−ジアミノ酪酸およびβ−ジアミノ酪酸、オルニチン、シトルリン、ホモシトルリン、サッカロピン、3−ヒドロキシプロリン、ピペコール酸、および5−ヒドロキシトリプトファンが挙げられる。
ポリビニルアルコールは、1つ以上のカルボキシル基を含むように改変され得る。適切なビニルアルコールとしては、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリド(これらは、それぞれ、1つ、2つ、または3つの脂肪酸が結合している、グリセロール骨格である)が挙げられる。これらの脂肪酸は、短鎖脂肪酸であっても、中鎖脂肪酸であっても、長鎖脂肪酸であってもよい。
この短鎖ポリマーは、無水物オリゴマーであり得る。
(無水物オリゴマー)
本明細書中で使用される場合、「無水物オリゴマー」とは、無水物結合により結合した二酸または多酸を指し、かつこの二酸または多酸は、無水物結合により一酸(例えば、酢酸)に結合したカルボキシ末端を有する。この無水物オリゴマーは、5,000ダルトン未満、代表的には、約100ダルトンと5000ダルトンとの間の重量平均分子量を有するか、または無水物結合により結合した1個〜約20個の二酸単位(モノマー)を含むとして規定される。1つの実施形態において、この二酸は、クレブス解糖サイクルにおいて通常見出される二酸である。この無水物オリゴマー化合物は、高い化学反応性を有する。
本明細書中で使用される場合、「無水物オリゴマー」とは、無水物結合により結合した二酸または多酸を指し、かつこの二酸または多酸は、無水物結合により一酸(例えば、酢酸)に結合したカルボキシ末端を有する。この無水物オリゴマーは、5,000ダルトン未満、代表的には、約100ダルトンと5000ダルトンとの間の重量平均分子量を有するか、または無水物結合により結合した1個〜約20個の二酸単位(モノマー)を含むとして規定される。1つの実施形態において、この二酸は、クレブス解糖サイクルにおいて通常見出される二酸である。この無水物オリゴマー化合物は、高い化学反応性を有する。
このオリゴマーは、過剰な酢酸無水物を有する二酸の還流反応において形成され得る。この過剰な酢酸無水物は、真空下でエバポレートされ、生じるオリゴマー(これは、無水物結合により結合した約1個〜20個の二酸単位を含む種の混合物である)は、再結晶化によって、例えば、トルエンまたは他の有機溶媒から精製される。このオリゴマーは、濾過によって収集され、そして例えば、エーテル中で洗浄される。この反応をは、互いに無水物結合によって結合した末端カルボン酸基を有する一酸および多酸の無水物オリゴマーを生成する。
この無水物オリゴマーは、加水分解的に不安定である。
この無水物オリゴマーは、メチル化末端基もしくは「ブロック」末端基を有する、ポリフマル酸の無水物であって、ポリセバシン酸の無水物であって、またはポリマレイン酸の無水物であってもよい。ゲル透過クロマトグラフィーにより分析された場合、その分子量は、例えば、フマル酸オリゴマー(FAPP)について約200〜400であり、セバシン酸オリゴマー(SAPP)について2000〜4000である。この無水物結合は、1750cm−1および1820cm−1における特徴的な二重ピークによってフーリエ変換赤外分光法によって検出され得、対応するカルボン酸ピークが消失するのは、通常は1700cm−1においてである。
1つの実施形態において、このオリゴマーは、Dombらに対する米国特許第4,757,128号およびDombに対する米国特許第4,997,904号およびDombらに対する米国特許第5,175,235号において例えば記載される、二酸から生成され得る。例えば、モノマー(例えば、セバシン酸、ビス(p−カルボキシ−フェノキシ)プロパン、イソフタル酸、フマルン産、マレイン酸、アジピン酸、またはドデカンジオン酸)が、使用され得る。
あるいは、本発明者らは、少なくとも1つの遊離カルボキシル基を有する鎖ポリマーを短くし得る。
(ベースポリマー)
少なくとも1つのカルボキシル基および/または有機色素を有する短鎖ポリマーが、その短鎖ポリマーもしくは有機色素を広範な種々のベースポリマー中に溶解、分散、または混合することによって組み込まれて、そのポリマーが組織に結合する能力を改善し得る。
少なくとも1つのカルボキシル基および/または有機色素を有する短鎖ポリマーが、その短鎖ポリマーもしくは有機色素を広範な種々のベースポリマー中に溶解、分散、または混合することによって組み込まれて、そのポリマーが組織に結合する能力を改善し得る。
使用され得る代表的なベースポリマーとしては、親水性ポリマー(例えば、カルボキシル基を含むポリマー(ポリアクリル酸を包含する)が挙げられる。生体侵食性(bioerodible)ベースポリマー(ポリ無水物、ポリ(ヒドロキシ酸)、およびポリエステル)ならびにそれらの混合物およびそれらのコポリマーもまた、使用され得る。
これもまた使用され得る代表的な生体侵食性ポリ(ヒドロキシ酸)およびそれらのコポリマーとしては、疎水性タンパク質(例えば、ゼイン(zein)および改変ゼイン)、ならびに親水性タンパク質(例えば、カゼイン、ゼラチン、グルテン、血清アルブミン、およびコラーゲン)ならびに多糖(例えば、デキストラン、ポリヒアルロン酸およびアルギン酸)が挙げられる。代表的な合成ポリマーとしては、ポリホスファゼン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリルアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、およびそれらのコポリマーが挙げられる。セルロースもまた、使用され得る。本明細書中で規定される場合、用語「セルロース」とは、天然に存在するセルロースおよび合成セルロース(例えば、アルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ヒドロキシアルキルセルロースおよびニトロセルロース)が挙げられる。例示的セルロースとしては、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、トリ酢酸セルロース、および硫酸セルロースナトリウム塩が挙げられる。
アクリル酸ポリマーおよびメタクリル酸ポリマー、またはこれらのエステルおよびコポリマーが、使用され得る。使用され得る代表的なポリマーとしては、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(イソデシルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(イソデイシルメタクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、およびポリ(オクタデシルアクリレート)が挙げられる。
使用され得る他のポリマーとしては、ポリアルキレン(例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン);ポリアリールアルキレン(例えば、ポリスチレン);ポリ(アルキレングリコール)(例えば、ポリ(エチレングリコール));ポリ(アルキレンオキシド)(例えば、ポリ(エチレンオキシド));ポリ(アルキレンテレフタレート)(例えば、ポリ(エチレンテレフタレート))が挙げられる。さらに、ポリビニルポリマーが、使用され得る。ポリビニルポリマーは、本明細書中で規定される場合、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステルおよびポリビニルハライドを包含する。例示的なポリビニルポリマーとしては、ポリ(ビニル酢酸)、ポリビニルフェノールおよびポリビニルピロリドンが挙げられる。
温度または剪断力もしくは他の物理的力の関数として粘性を変化するポリマーもまた、使用され得る。ポリ(オキシアルキレン)ポリマーおよびポリ(オキシアルキレン)コポリマー(例えば、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)(PEO−PPO)コポリマーまたはポリ(エチレンオキシド)−ポリ(ブチレンオキシド)(PEO−PBO)コポリマー、ならびにこれらのポリマーと、ポリ(α−ヒドロキシ酸)(乳酸、グルコール酸およびヒドロキシ酪酸が挙げられるが、これらに限定されない)、ポリカプロラクトン、およびポリバレロラクトンのようなポリマーとの、コポリマーおよび混合物は、合成されてもよいし、商業的に得てもよい。例えば、ポリオキシアルキレンコポリマー(例えば、ポリオキシエチレンのコポリマーおよびポリオキシプロピレンコポリマー)が、米国特許第3,829,506号;同第3,535,307号;同第3,036,118号;同第2,979,578号;同第2,677,700号および同第2,675,619号に記載される。ポリオキシアルキレンコポリマーは、例えば、商標名PluronicsTMの下でBASFによって販売される。これらの物質は、室温以下にて種々の溶液として適用され、それより高い体温で固化する。この挙動を有する他の物質は、当該分野で公知であり、本明細書中で規定されるように利用され得る。これらとしては、KlucelTM(ヒドロキシプロピルセルロース)および精製グルコマンナンガムが挙げられる。
高温では液体であるが体温では固体またはゲル状であるポリマー溶液もまた、利用され得る。種々の熱可逆的ポリマーが、公知であり、天然ゲル形成物質(例えば、アガロース、寒天、フルセラララン(furcellaran)、β−カラギーナン、β−1,3−グルカン(例えば、カードラン(curdlan))、または上記のポリオキシアルキレン含有化合物が挙げられる。具体的な例としては、Dunnらに対する米国特許第4,938,763号において記載されるインビボ使用のための熱硬化性生分解性ポリマーが挙げられる。
これらのポリマーは、Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO;Polysciences,Warrenton,PA;Aldrich,Milwaukee,WI;Fluka,Ronkonkoma,NY;およびBioRad,Richmond,CAのような供給源から入手され得るか、または標準的な技術を使用して、これらもしくは他の供給者から得たモノマーから合成され得る。
(ポリマー性ミクロスフェアの形成)
このポリマーは、微粒子、ミクロスフェア、および他のデバイス中に処方され得る。広範な種類のポリマーが、ミクロスフェアを形成するために使用され得、このミクロスフェアのポリマー表面は、少なくとも1つの遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーをその中に組み込んでおり、この短鎖ポリマーは、そのミクロスフェアの生体接着特性(例えば、そのミクロスフェアが粘膜に接着する能力)を増強する。このポリマーの生体接着特性を増強する短鎖ポリマーは、好ましくは、短鎖ポリマー/ベースポリマー比0.5%〜95%で、ミクロスフェアの形成前にベースポリマー中に組み込まれる。あるいは、この短鎖ポリマーはまた、このミクロスフェアの形成後に、このミクロスフェア上のコーティングとして組み込まれ得る。
このポリマーは、微粒子、ミクロスフェア、および他のデバイス中に処方され得る。広範な種類のポリマーが、ミクロスフェアを形成するために使用され得、このミクロスフェアのポリマー表面は、少なくとも1つの遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーをその中に組み込んでおり、この短鎖ポリマーは、そのミクロスフェアの生体接着特性(例えば、そのミクロスフェアが粘膜に接着する能力)を増強する。このポリマーの生体接着特性を増強する短鎖ポリマーは、好ましくは、短鎖ポリマー/ベースポリマー比0.5%〜95%で、ミクロスフェアの形成前にベースポリマー中に組み込まれる。あるいは、この短鎖ポリマーはまた、このミクロスフェアの形成後に、このミクロスフェア上のコーティングとして組み込まれ得る。
本明細書中で使用される場合、用語「ミクロスフェア」は、均一な球形状を有するミクロスフェア、(コアとポリマー外層とを有する)ミクロカプセル、および不規則な形状の粒子を包含する。一般に、このミクロスフェアは、ナノメートル範囲から約5mmまでの直径を有する。このミクロスフェアは、短鎖ポリマーを組み込むベースポリマーから全体がなり得るか、またはこの短鎖ポリマーを組み込んだベースポリマーの外側コーティングのみを有し得る。
1つの実施形態において、ポリ乳酸ミクロスフェアは、溶媒エバポレーション、熱融解ミクロカプセル化および噴霧乾燥を包含する方法を使用して、製造され得る。ビス−カルボキシフェノキシプロパンおよびセバシン酸もしくはポリ(フマル−co−セバシン)から生成されたポリ無水物オリゴマーは、熱融解ミクロカプセル化によって調製され得る。ポリスチレンミクロスフェアは、溶媒エバポレーションによって調製され得る。ヒドロゲルミクロスフェアは、1993年11月17日に公開されたPCT WO 93/21906に開示されるように、ポリマー調製(例えば、アルギナート、キトサン、アルギナート/ポリエチレンイミン(PEI)およびカルボキシメチルセルロース(CMC))を、微小滴形成デバイスを通してレザバから攪拌イオン浴中へと浸漬することによって、調製され得る。
この短鎖ポリマーは、形成の前または後のいずれかに、ポリマー性ミクロスフェア中に組み込まれ得る。例えば、この短鎖ポリマーは、短鎖ポリマー粒子の微細に粉砕した分散物を、下記に記載されるような方法を介して、ミクロスフェアを形成する前にベースポリマーを含む溶液もしくは分散物中に混合することによって、このミクロスフェア中に組み込まれ得る。あるいは、この短鎖ポリマーは、ミクロスフェアの形成後に、この短鎖ポリマーの溶液もしくは分散物中にミクロスフェアを分散させ、その後エバポレーションもしくは濾過によって溶媒を除去することによって、ベースポリマー中に組み込まれ得る。
(A.溶媒エバポレーション)
溶媒エバポレーション技術を使用してミクロスフェアを形成するための方法は、E.Mathiowitzら、J.Scanning Microscopy,4:329(1990);L.R.Beckら、Fertil.Steril.,31:545(1979);およびS.Benitaら、J.Pharm.Sci.73:1721(1984)に記載される。このベースポリマーおよび短鎖ポリマーは、揮発性有機溶媒(例えば、塩化メチレン)中に溶解される。必要に応じて組み込まれるべき物質が、この溶液に添加され、その混合物は、界面活性剤(例えば、ポリ(ビニルアルコール))を含む水溶液中に懸濁される。生じた乳濁物は、その有機溶媒のほとんどが蒸発するまで攪拌されて、固体ミクロスフェアが残る。種々のサイズ(1〜1000ミクロン)および形態を有するミクロスフェアが、この方法によって得られ得る。この方法は、ポリエステルおよびポリスチレンのような比較的安定なポリマーのために有用である。しかし、不安定なポリマー(例えば、ポリ無水物)は、水の存在に起因して製造プロセスの間に分解し得る。これらのポリマーについて、完全に無水有機溶媒中で実施される以下の方法のうちのいくつかが、より有用である。
溶媒エバポレーション技術を使用してミクロスフェアを形成するための方法は、E.Mathiowitzら、J.Scanning Microscopy,4:329(1990);L.R.Beckら、Fertil.Steril.,31:545(1979);およびS.Benitaら、J.Pharm.Sci.73:1721(1984)に記載される。このベースポリマーおよび短鎖ポリマーは、揮発性有機溶媒(例えば、塩化メチレン)中に溶解される。必要に応じて組み込まれるべき物質が、この溶液に添加され、その混合物は、界面活性剤(例えば、ポリ(ビニルアルコール))を含む水溶液中に懸濁される。生じた乳濁物は、その有機溶媒のほとんどが蒸発するまで攪拌されて、固体ミクロスフェアが残る。種々のサイズ(1〜1000ミクロン)および形態を有するミクロスフェアが、この方法によって得られ得る。この方法は、ポリエステルおよびポリスチレンのような比較的安定なポリマーのために有用である。しかし、不安定なポリマー(例えば、ポリ無水物)は、水の存在に起因して製造プロセスの間に分解し得る。これらのポリマーについて、完全に無水有機溶媒中で実施される以下の方法のうちのいくつかが、より有用である。
(B.熱融解ミクロカプセル化)
ミクロスフェアは、Mathiowitzら、Reactive Polymers 6:275(1987)(その開示は、本明細書中に参考として援用される)中に記載される熱融解ミクロカプセル化法を使用して、ポリマー(例えば、ポリエステルおよびポリ無水物)から形成され得る。この方法において、重量平均分子量3〜75,000ダルトンを有するポリマーの使用が、好ましい。この方法において、このポリマーはまず、融解され、その後、50ミクロン未満に篩い分けされた組み込まれるべき物質の固体粒子と混合される。この短鎖ポリマーは、ベースポリマーとともに融解され得るか、または微細粒子として含まれ得る。この混合物は、非混和性溶媒(シリコン油など)中に懸濁され、攪拌され続け、ベースポリマーの融点より5℃高くまで加熱される。一旦その乳濁物が安定化すると、それは、そのポリマー粒子が固化するまで冷却される。生じるミクロスフェアは、デカンテーションによって石油エーテルで洗浄されて、自由に流動する粉末を生じる。1〜100ミクロンの間のサイズを有するミクロスフェアが、この方法を用いて得られる。
ミクロスフェアは、Mathiowitzら、Reactive Polymers 6:275(1987)(その開示は、本明細書中に参考として援用される)中に記載される熱融解ミクロカプセル化法を使用して、ポリマー(例えば、ポリエステルおよびポリ無水物)から形成され得る。この方法において、重量平均分子量3〜75,000ダルトンを有するポリマーの使用が、好ましい。この方法において、このポリマーはまず、融解され、その後、50ミクロン未満に篩い分けされた組み込まれるべき物質の固体粒子と混合される。この短鎖ポリマーは、ベースポリマーとともに融解され得るか、または微細粒子として含まれ得る。この混合物は、非混和性溶媒(シリコン油など)中に懸濁され、攪拌され続け、ベースポリマーの融点より5℃高くまで加熱される。一旦その乳濁物が安定化すると、それは、そのポリマー粒子が固化するまで冷却される。生じるミクロスフェアは、デカンテーションによって石油エーテルで洗浄されて、自由に流動する粉末を生じる。1〜100ミクロンの間のサイズを有するミクロスフェアが、この方法を用いて得られる。
(C.溶媒抽出)
この技術は、主に、ポリ無水物のために設計され、例えば、1993年11月11日に公開されたPCT WO 93/21906(その開示は、本明細書中に参考として援用される)に記載される。この方法において、組み込まれる物質および短鎖ポリマーは、揮発性有機溶媒(塩化メチレンなど)中に選択されたベースポリマーの溶液を分散または溶解される。この混合物は、有機油(例えば、シリコン油)中で攪拌することによって懸濁されて、乳濁物を形成する。1〜300ミクロンの間の範囲であるミクロスフェアは、この手順によって得られ得る。
この技術は、主に、ポリ無水物のために設計され、例えば、1993年11月11日に公開されたPCT WO 93/21906(その開示は、本明細書中に参考として援用される)に記載される。この方法において、組み込まれる物質および短鎖ポリマーは、揮発性有機溶媒(塩化メチレンなど)中に選択されたベースポリマーの溶液を分散または溶解される。この混合物は、有機油(例えば、シリコン油)中で攪拌することによって懸濁されて、乳濁物を形成する。1〜300ミクロンの間の範囲であるミクロスフェアは、この手順によって得られ得る。
(D.噴霧乾燥)
噴霧乾燥技術を使用してミクロスフェアを形成するための方法が、Mathiowitzらに対する米国特許第6,262,034号に記載される。この方法において、ベースポリマーと短鎖ポリマーとが、有機溶媒(例えば、塩化メチレン)中に溶解される。あるいは、この短鎖ポリマーがベースポリマー溶媒中に可溶性ではない場合、この短鎖ポリマーは、ベースポリマー溶液とともに微粉化、分散、および噴霧され得るか、またはこのベースポリマーと短鎖ポリマーとの間の可溶性パラメーターを有する共溶媒が、ベースポリマー中に短鎖ポリマーを共溶解するために使用され得る。既知量の組み込まれるべき物質が、ベースポリマー溶液中に懸濁(不溶性物質)または共溶解(可溶性物質)される。その後、この溶液または分散物が、噴霧乾燥される。0.1〜10ミクロンの間の範囲のミクロスフェアが、得られる。この方法は、胃腸管の画像化のためのミクロスフェアを調製するために有用である。この方法を使用して、短鎖ポリマーに加えて、診断剤(例えば、気体)が、このミクロスフェア中に組み込まれ得る。
噴霧乾燥技術を使用してミクロスフェアを形成するための方法が、Mathiowitzらに対する米国特許第6,262,034号に記載される。この方法において、ベースポリマーと短鎖ポリマーとが、有機溶媒(例えば、塩化メチレン)中に溶解される。あるいは、この短鎖ポリマーがベースポリマー溶媒中に可溶性ではない場合、この短鎖ポリマーは、ベースポリマー溶液とともに微粉化、分散、および噴霧され得るか、またはこのベースポリマーと短鎖ポリマーとの間の可溶性パラメーターを有する共溶媒が、ベースポリマー中に短鎖ポリマーを共溶解するために使用され得る。既知量の組み込まれるべき物質が、ベースポリマー溶液中に懸濁(不溶性物質)または共溶解(可溶性物質)される。その後、この溶液または分散物が、噴霧乾燥される。0.1〜10ミクロンの間の範囲のミクロスフェアが、得られる。この方法は、胃腸管の画像化のためのミクロスフェアを調製するために有用である。この方法を使用して、短鎖ポリマーに加えて、診断剤(例えば、気体)が、このミクロスフェア中に組み込まれ得る。
(E.相反転)
ミクロスフェアは、相反転法を使用してポリマーから形成され得、ここで、ベースポリマーおよび短鎖ポリマーが、「良好な」溶媒中に溶解され、組み込まれる物質(例えば、薬物)の微細粒子が、ポリマー溶液中に混合または溶解され、そしてこの混合物が、このポリマーについての強力な非溶媒中に注がれて、好ましい条件下でポリマー性ミクロスフェアを自然に生成する。このポリマーは、上記粒子でコートされるか、または上記粒子がこのポリマー中に分散される。この方法は、広範囲のサイズ(例えば、約100ナノメートル〜約10ミクロンを含む)のミクロスフェアを生成するために使用され得る。使用され得る例示的なポリマーとしては、ポリビニルフェノールおよびポリ乳酸が挙げられる。組み込まれ得る物質としては、例えば、画像化剤(例えば、蛍光色素)または生理活性分子(例えば、タンパク質もしくは核酸)が挙げられる。このプロセスにおいて、このポリマーは、有機溶媒中に溶解され、その後、非溶媒と接触され(これは、小さい球状粒子を形成するように溶解ポリマーの相反転を引き起こす)、狭い範囲の分散物が、必要に応じて薬物または他の物質を組み込む。
ミクロスフェアは、相反転法を使用してポリマーから形成され得、ここで、ベースポリマーおよび短鎖ポリマーが、「良好な」溶媒中に溶解され、組み込まれる物質(例えば、薬物)の微細粒子が、ポリマー溶液中に混合または溶解され、そしてこの混合物が、このポリマーについての強力な非溶媒中に注がれて、好ましい条件下でポリマー性ミクロスフェアを自然に生成する。このポリマーは、上記粒子でコートされるか、または上記粒子がこのポリマー中に分散される。この方法は、広範囲のサイズ(例えば、約100ナノメートル〜約10ミクロンを含む)のミクロスフェアを生成するために使用され得る。使用され得る例示的なポリマーとしては、ポリビニルフェノールおよびポリ乳酸が挙げられる。組み込まれ得る物質としては、例えば、画像化剤(例えば、蛍光色素)または生理活性分子(例えば、タンパク質もしくは核酸)が挙げられる。このプロセスにおいて、このポリマーは、有機溶媒中に溶解され、その後、非溶媒と接触され(これは、小さい球状粒子を形成するように溶解ポリマーの相反転を引き起こす)、狭い範囲の分散物が、必要に応じて薬物または他の物質を組み込む。
有利なことには、乳濁物は、沈殿の前に形成される必要はない。このプロセスは、以下の表1に列挙されるポリマーのような熱可塑性ポリマーからミクロスフェアを形成するために使用され得る。
(表1)
表1は、相反転実験の結果(ポリマー種の相関性、分子量、濃度、粘性、溶媒:非溶媒対、および最終生成物の形態)を示す。粘性単位は、センチポイズであり、濃度の単位は、初期ポリマー濃度に関して(w/v)(重量/体積)である。
(F.タンパク質微小カプセル化)
タンパク質微小カプセル化は、Mathiowitzらに対する米国特許第5,271,961号に記載されるような、非溶媒中で相分離とその後の溶媒除去によって、形成され得る。使用され得るタンパク質としては、プロラミン(例えば、ゼイン(zein))が挙げられる。さらに、タンパク質混合物またはタンパク質と生体侵食性物質(例えば、ポリラクチド)との混合物が、使用され得る。1つの実施形態において、プロラミン溶液と組み込まれるべき物質とが、そのプロリン溶媒と限定的な混和性を有する第2の溶液と接触され、その混合物が攪拌されて、分散物が形成する。その後、そのプロラミン溶媒が除去されて、架橋することも熱変性することもなく安定なプロラミンミクロスフェアが生成される。使用され得る他のプロラミンとしては、グリアジン(gliadin)、ホルデインおよびカフィリンが挙げられる。
タンパク質微小カプセル化は、Mathiowitzらに対する米国特許第5,271,961号に記載されるような、非溶媒中で相分離とその後の溶媒除去によって、形成され得る。使用され得るタンパク質としては、プロラミン(例えば、ゼイン(zein))が挙げられる。さらに、タンパク質混合物またはタンパク質と生体侵食性物質(例えば、ポリラクチド)との混合物が、使用され得る。1つの実施形態において、プロラミン溶液と組み込まれるべき物質とが、そのプロリン溶媒と限定的な混和性を有する第2の溶液と接触され、その混合物が攪拌されて、分散物が形成する。その後、そのプロラミン溶媒が除去されて、架橋することも熱変性することもなく安定なプロラミンミクロスフェアが生成される。使用され得る他のプロラミンとしては、グリアジン(gliadin)、ホルデインおよびカフィリンが挙げられる。
(G.ミクロスフェアの低温度成形)
制御放出ミクロスフェアの超低温成形のための方法が、Gombotzらに対する米国特許第5,019,400号に記載される。この方法において、ベースポリマーが、組み込まれるべき溶解もしくは分散された物質および短鎖ポリマーとともに溶媒中に溶解され、その混合物が、そのポリマー−物質溶液の凝固点より低い温度で液体の非溶媒を含む容器中に微粒化される。この液滴およびこのポリマーの非溶媒が加温されると、この液滴中の溶媒が融解し、そしてこの非溶媒中に抽出され、このミクロスフェアの硬化を生じる。
制御放出ミクロスフェアの超低温成形のための方法が、Gombotzらに対する米国特許第5,019,400号に記載される。この方法において、ベースポリマーが、組み込まれるべき溶解もしくは分散された物質および短鎖ポリマーとともに溶媒中に溶解され、その混合物が、そのポリマー−物質溶液の凝固点より低い温度で液体の非溶媒を含む容器中に微粒化される。この液滴およびこのポリマーの非溶媒が加温されると、この液滴中の溶媒が融解し、そしてこの非溶媒中に抽出され、このミクロスフェアの硬化を生じる。
ミクロスフェアを形成するために使用され得るベースポリマーとしては、ポリ(乳酸)、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)、ポリ(カプロラクトン)、ポリカーボネート、ポリアミド、およびポリ無水物が挙げられるが、これらに限定されない。この方法によって生成されるミクロスフェアは、一般的に5〜1000マイクロメートルの範囲であり、好ましくは、約30マイクロメートルと50マイクロメートルとの間であり、そしてまた、0.1〜5マイクロメートルである。
(H.二重壁ミクロカプセル)
多壁ポリマーミクロスフェアが、水溶液中に2つの親水性ベースポリマーを溶解することによって、調製され得る。組み込まれるべき物質および短鎖ポリマーが、ベースポリマー溶液中に分散または溶解され、その混合物は、連続相中に懸濁される。その後、その溶媒は、ゆっくり蒸発され、1つのベースポリマーにより形成された内部コアと、第2のベースポリマーの外層とを有するミクロスフェアを生じる。その連続相は、有機油得、揮発性有機溶媒、または第3のポリマーを含む水溶液(第1ポリマー混合物とは可溶性ではなく、そしてその混合物が攪拌されるとその第1の2つのポリマーの相分離を引き起こす)であってもよい。
多壁ポリマーミクロスフェアが、水溶液中に2つの親水性ベースポリマーを溶解することによって、調製され得る。組み込まれるべき物質および短鎖ポリマーが、ベースポリマー溶液中に分散または溶解され、その混合物は、連続相中に懸濁される。その後、その溶媒は、ゆっくり蒸発され、1つのベースポリマーにより形成された内部コアと、第2のベースポリマーの外層とを有するミクロスフェアを生じる。その連続相は、有機油得、揮発性有機溶媒、または第3のポリマーを含む水溶液(第1ポリマー混合物とは可溶性ではなく、そしてその混合物が攪拌されるとその第1の2つのポリマーの相分離を引き起こす)であってもよい。
多層ポリマー性の薬物、タンパク質、または細胞送達系が、この方法を使用して、2つ以上の親水性ベースポリマーから調製され得る。その相ダイアグラムにより示されると特定の濃度で互いに可溶性ではない、任意の2つ以上の種々の生分解性もしくは非分解性の水溶性ポリマーが、使用され得る。その多層マイクロカプセルは、均一な寸法のポリマー層を有し、そして金属化合物に加えて、一定範囲の物質(生理活性物質(例えば、薬物もしくは細胞)または診断剤(例えば、色素)を含む)を組込み得る。
第1ポリマーから生成されるポリマー性コアと第2ポリマーからなる均一コーティング、上記ポリマーのうちの少なくとも1つ中に組み込まれた物質が、米国特許第4,861,627号に記載されるように生成され得る。
(I.ヒドロゲルミクロスフェア)
ゲル型ポリマー(例えば、アルギナート)から生成されたミクロスフェアは、伝統的なイオン性ゲル化技術を介して生成される。ベースポリマーは、まず、水溶液中に溶解され、組み込まれるべき物質および短鎖ポリマーと混合され、その後、微小液滴形成デバイスを通して押出される。このデバイスは、いくつかの場合には、液滴を絶つために窒素ガス流を使用する。ゆっくり攪拌されるイオン性硬化浴が、この押出しデバイスの下に配置されて、この形成する微小液滴を捕捉する。このミクロスフェアは、この浴中に20〜30分間インキュベートされて、ゲル化が生じるために十分な時間を可能にされる。ミクロスフェア粒子のサイズは、種々の押し出し機を使用すること、または窒素ガスもしくはポリマー溶液流の速度を可変することによって、制御される。
ゲル型ポリマー(例えば、アルギナート)から生成されたミクロスフェアは、伝統的なイオン性ゲル化技術を介して生成される。ベースポリマーは、まず、水溶液中に溶解され、組み込まれるべき物質および短鎖ポリマーと混合され、その後、微小液滴形成デバイスを通して押出される。このデバイスは、いくつかの場合には、液滴を絶つために窒素ガス流を使用する。ゆっくり攪拌されるイオン性硬化浴が、この押出しデバイスの下に配置されて、この形成する微小液滴を捕捉する。このミクロスフェアは、この浴中に20〜30分間インキュベートされて、ゲル化が生じるために十分な時間を可能にされる。ミクロスフェア粒子のサイズは、種々の押し出し機を使用すること、または窒素ガスもしくはポリマー溶液流の速度を可変することによって、制御される。
キトサンミクロスフェアは、酸性溶液中にベースポリマーを溶解すること、そしてそれをトリポリホスフェートで架橋することによって、調製され得る。カルボキシメチルセルオース(CMC)ミクロスフェアは、酸溶液中にベースポリマーを溶解し、そしてそのミクロスフェアをリードイオンで沈殿することによって、調製され得る。アルギナート/ポリエチレンイミド(PEI)は、アルギナートミクロカプセル上のカルボキシル基の数を減少するために調製され得る。これらの系の利点は、種々の化学の使用によってその表面特性をさらに改変する能力である。負に荷電したポリマー(例えば、アルギナート、CMC)の場合、種々の分子量の正に荷電したリガンド(例えば、ポリリジン、ポリエチレンイミン)が、イオン結合され得る。
微粉化されたオリゴマー粒子は、ゲル化の前にヒドロゲル溶液と混合され得るか、またはヒドロゲルミクロスフェアが、凍結乾燥され得、そして浸漬または噴霧によってオリゴマー溶液でコートされ得る。
(J.流動床またはパンコーティング技術を用いる、ミクロスフェアまたはマクロスフェアのコーティング)
ミクロスフェア(≦5mm)、マクロスフェア(>5mm)または薬物装填コアは、流動床またはパンコーティング技術のいずれかを使用してコートされ得る。パンコーティング技術において、スフェアは、市販のパンコーティング単位中で回転され、同時、ポリマー性コーティング溶液が、噴霧微粒化によって適用される。この噴霧溶液は、このスフェアに向けられた温かい空気によって迅速に乾燥される。このコーティングドラムの回転は、噴霧の間の凝集を防止する。パンコーティングは、より大きな粒子(>2mm)および錠剤をコーティングする場合に、特に有用である。市販のパンコート機の例は、Vector Industriesにより製造されたHiCoaterユニット、よびThomas Engineeringにより製造されたAccela Coaterである。
ミクロスフェア(≦5mm)、マクロスフェア(>5mm)または薬物装填コアは、流動床またはパンコーティング技術のいずれかを使用してコートされ得る。パンコーティング技術において、スフェアは、市販のパンコーティング単位中で回転され、同時、ポリマー性コーティング溶液が、噴霧微粒化によって適用される。この噴霧溶液は、このスフェアに向けられた温かい空気によって迅速に乾燥される。このコーティングドラムの回転は、噴霧の間の凝集を防止する。パンコーティングは、より大きな粒子(>2mm)および錠剤をコーティングする場合に、特に有用である。市販のパンコート機の例は、Vector Industriesにより製造されたHiCoaterユニット、よびThomas Engineeringにより製造されたAccela Coaterである。
流動床技術において、スフェアが、速度100〜500fpsにて加熱空気のカラムに懸濁される。ポリマーコーティング溶液は、3つすべての方法の上部、底部、垂直または組み合わせのいずれかから、スフェア上に噴霧微粒化される。底部噴霧流動床の非常に好ましい適合は、コーティングの間に噴霧溶液中の粒子の移動に焦点を合わせるために、Wursterチューブアダプターを使用する。この技術は、小さい粒子(<1mm)にとって非常に遊離であり、ポリマー溶液の最低限の過剰噴霧および浪費しか伴わずに、高効率的なコーティングを提供する。流動化は、噴霧の間に粒子の凝集を防止し、そしてコーティングポリマー溶液からの溶媒のエバポレーションを防止する。市販の流動床の例は、Vector Industries,Applied Chemical TechnologyおよびNiroにより製造される、Glatt Fluidized bedsおよび同様の装置である。
パンコーティング技術または流動床技術のいずれかにおいて、0.1〜90%(w/w)の短鎖ポリマーを含むベースポリマー(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリ(メチルメタクリレート)、またはEudagitTM)を含むコーティング溶液を調製し、そしてもとの重量の0.5重量%〜70重量%の範囲のコーティングを適用することが、実現可能である。より好ましいのは、20〜60重量%の短鎖ポリマー濃度および3〜30重量%のコーティング厚である。最も好ましいのは、30〜50重量%の短鎖ポリマー濃度および5〜15重量%のコーティング厚である。
EudagitTMまたはエチルセルロースコーティングは、ポリマー粒子の水性ベースラテックスとして適用され得るか、または有機溶媒中に溶解され得る。短鎖ポリマーは、いずれかの型のコーティング溶液中に含まれ得るが、有機溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはジクロロメタン/イソプロパノール)が、生体接着性賦形剤の加水分解の発生を減少するためには好ましい。
(ミクロスフェアの改変)
必要に応じて、そのポリマーの生体接着特性を改変する短鎖ポリマーを組み込んだポリマー性ミクロスフェアもまた、例えば、共有結合によって表面にカルボン酸含有部分を付加することによって、表面分子上に組み込まれ得る。
必要に応じて、そのポリマーの生体接着特性を改変する短鎖ポリマーを組み込んだポリマー性ミクロスフェアもまた、例えば、共有結合によって表面にカルボン酸含有部分を付加することによって、表面分子上に組み込まれ得る。
例えば、このポリマーは、生分解の間に接近可能であるかまたはポリマー表面上にあるカルボキシル基の数を増加することによって、改変され得る。このポリマーはまた、アミノ基をこのポリマーに結合することによって、改変され得る。このポリマーは、当該分野で利用可能な多数の種々のカップリング化学のいずれかを使用して、生体接着特性を有するリガンド分子をポリマー性ミクロスフェアの表面に露出した分子に共有結合することによって、改変され得る。
レクチンは、ムチンおよび粘膜細胞層を標的とするために、ミクロスフェアに共有結合され得る。有用なレクチンリガンドとしては、Abrus precatroius、Agaricus bisporus、Anguilla anguilla、Arachis hypogaea、Pandeiraea simplicifolia、およびBauhinia purpureaから単離したレクチンが挙げられる。
任意のミクロスフェアに任意の正に荷電したリガンド(例えば、ポリエチレンイミンまたはポリリジン)を結合すると、床をコートするカチオン基が粘液の正味負の電荷に対して静電気的誘引されるのに起因して、生体接着が改善されうる。ムチン層のムコ多糖類およびムコタンパク質(特に、シアル酸残基)が、この負電荷コーティングの原因である。ムチンに対する高結合親和性を有する任意のリガンドもまた、適切な化学物質(例えば、SDI)を有するほとんどのミクロスフェアに共有結合され得、そして胃に対するミクロスフェアの結合に影響を与えることが予期される。例えば、ムチンの構成成分に対して惹起されたポリクローナル抗体またはインタクトなムチンに対して惹起されたポリクローナル抗体は、ミクロスフェアに共有結合された場合に、増加した生体接着を提供する。同様に、腸管の管腔表面上に露出した特定の細胞表面レセプターに対する抗体は、適切な化学を使用してミクロスフェアに結合された場合に、床の滞留時間を増加する。このリガンド親和性は、静電気的電荷にのみ基づく必要はないが、他の有用な物理的パラメーター(例えば、ムチン中での可溶性または炭化水素基に対する特異的親和性)に基づいてもよい。
純粋形態もしくは部分精製形態のムチンの天然構成成分のいずれかをミクロスフェアに共有結合すると、床−胃境界面の表面張力を減少させ、ムチン層におけるその床の溶解度を減少する。有用なリガンドのリストとしては、以下のシアリン酸、ノイラミン酸、n−アセチル−ノイラミン酸、n−グリコリルノイラミン酸、4−アセチル−n−アセチルノイラミン酸、ジアセチル−n−アセチルノイラミン酸、グルクロン酸、イズロン酸、ガラクトース、グルコース、マンノース、フコース、天然に存在するムチンの化学処理により調製された部分精製画分(例えば、ムコタンパク質、ムコ多糖類およびムコ多糖−タンパク質複合体)のいずれか、ならびに粘膜表面上にタンパク質もしくは糖構造に対して免疫反応性である抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
余分な付属カルボン酸側鎖基を含むポリアミノ酸(例えば、ポリアスパラギン酸およびポリグルタミン酸)を結合するとまた、生体接着性が増加し得る。15,000〜50,000kDaの分子量範囲のポリアミノ酸を使用すると、ミクロスフェアの表面に結合した120〜425個のアミノ酸残基の鎖が生じる。このポリアミノ鎖は、ムチン鎖における鎖のもつれによって、およびカルボキシルの電荷の増加によって、生体接着を増加する。
(治療剤、予防剤、および診断剤)
ベースポリマーの生体接着特性を改善する短鎖ポリマーを組み込んだベースポリマーは、広範囲の治療剤、予防剤および診断剤のいずれかを含む薬物送達系(例えば、ミクロスフェアまたは錠剤)を、形成するかまたはコートするために使用され得る。この薬物送達系は、経口投与、直腸投与、経鼻投与、または経膣投与によって、投与され得る。
ベースポリマーの生体接着特性を改善する短鎖ポリマーを組み込んだベースポリマーは、広範囲の治療剤、予防剤および診断剤のいずれかを含む薬物送達系(例えば、ミクロスフェアまたは錠剤)を、形成するかまたはコートするために使用され得る。この薬物送達系は、経口投与、直腸投与、経鼻投与、または経膣投与によって、投与され得る。
1つの実施形態において、短鎖ポリマーを組み込んだベースポリマーは、ポリマー全体にわたって分散されるかまたは送達系内の1つ以上の領域中に分散されるかのいずれかである、薬物を含む生体接着送達系を形成するために使用され得る。広範囲の物質のいずれか(有機化合物、無機化合物、タンパク質、多糖、ならびに核酸(例えば、DNAおよびRNA)を含む)が、標準的な技術を使用して、送達系中に組み込まれ得る。有用なタンパク質の例としては、ホルモン(例えば、インスリン)、成長ホルモン(例えば、ソマトメチン)、トランスフォーミング増殖因子および他の増殖因子、経口ワクチンの抗原、酵素(例えば、ラクターゼもしくはリパーゼ)ならびに消化酸(例えば、パンクレアチン)が挙げられる。短鎖ポリマーと診断剤もしくは治療剤を組み込んだベースポリマーもまた、当該分野で利用可能な方法を使用して、錠剤として処方され得る。
短鎖ポリマーをベースポリマー中に組み込むと、粘膜に結合するその能力が増加する。有機色素をポリマー中に組み込むとまた、その生体接着特性が増加する。従って、短鎖ポリマーまたは有機色素をベースポリマー中に組み込むと、哺乳動物粘膜(胃腸管全体、気道、排出管、および生殖管を含む)に対するベースポリマーの接着を増強し得、そしてベースポリマー中に組み込まれた薬物の送達を増強し得る。この薬物送達システムは、予め選択された薬物もしくは診断剤の胃腸送達、膣送達もしくは気道送達のために使用され得る。例えば、ミクロスフェア形態であるポリマーは、薬学的に受容可能なキャリア中にて、例えば、鼻、口、直腸、もしくは膣を介して、例えば、粘膜に対する懸濁物または軟膏として投与され得る。例えば、経口投与または局所投与のための薬学的に受容可能なキャリアは、公知であり、ポリマー性物質との適合性に基づいて決定される。他のキャリアとしては、バルク剤(例えば、MetamucilTM)が挙げられる。
膣内層もしくは他の粘膜内層の開口部(例えば、直腸)への適用のためのミクロスフェアまたは他の薬物送達系中に組み込まれ得る治療剤もしくは診断剤としては、スペルマシド(spermacide)、酵母処理もしくはトリコモナス処理、および抗痔核処理が挙げられる。遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーを含むポリマーは、胃腸送達系および膣送達系を含む任意の粘膜接着送達系において使用され得る。例えば、短鎖ポリマーを組み込んだポリマーは、避妊剤もしくはホルモンの送達のために使用される膣リングの接着を改善するため、または浸透圧ポンプの滞留時間を改善するために、使用され得る。送達系はまた、腫瘍細胞に化学療法剤を接着および送達するために処方され得る。
ポリマー性物質(例えば、生体接着性を促進するオリゴマー化合物を組み込んだミクロスフェア)は、腸疾患の処置のために使用される広範な薬物(例えば、スルホンアミド(例えば、スルファサラジン)およびグリココルチコイド(例えば、ベタメタゾン))の経口投与のために有用である。他の有用な薬物の例としては、潰瘍処置(例えば、Marion PharmacetuticalsからのCarafateTM)、神経伝達物質(例えば、L−DOPA)、抗高血圧薬または塩排泄剤(例えば、Searle PharmaceuticalsからのMetolazone)、炭酸アンヒドラーゼインヒビター(例えば、Lederle PharmaceuticalsからのAcetazolamide)、インスリン様薬物(例えば、グリブリド(glyburide)、スルホニル尿素クラスの血中グルコース低下薬、合成ホルモン(例えば、Brown PharmaceuticalsからのAndroid FおよびICN PharmaceuticalsからのTestred(メチルテストステロン))ならびに抗寄生虫剤(例えば、メベンドゾール(VermoxTM、Jannsen Pharmaceutical)、ならびに増殖因子(例えば、線維芽細胞増殖因子(「FGF」)、血小板由来増殖因子(「PDGF」)、上皮増殖因子(「EGF」)、およびトランスフォーミング増殖因子β(「TGF−β」)が挙げられる。
生体接着を増強するための短鎖ポリマーと薬物(例えば、スルファサラジン)とを組み込んだポリマー性ミクロスフェアは、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病)の処置のために特に有用である。潰瘍性大腸炎において、炎症は、結腸に制限されるが、クローン病において、炎症病変は、口から直腸までの胃腸管全体にわたって見出され得る。スルファサラジンは、これらの疾患の処置のために使用される薬物のうちの1つである。スルファサラジンは、抗生物質であるスルファピリジンへと、および抗炎症剤である5−アミノサリチル酸へと、結腸内で細菌によって切断される。この5−アミノサリチル酸は、活性薬物であり、これは、局所的に必要とされる。このポリマー性薬物送達系は、胃腸管において長期間薬物を保持することによって、この治療を改善し得る。クローン病について、腸上部における5−アミノサリチル酸の保持は、非常に重要である。なぜなら、細菌は、結腸においてこのスルファサラジンを切断し、そして腸上部における炎症を処置するための通常の方法は、5−アミノサリチル酸の局所投与によるからである。
このポリマー性ミクロスフェアはまた、経口ワクチンのために使用され得る。ワクチンとしての使用のために抗原を組み込んだミクロスフェアが、胃腸管において種々の保持時間を有するように製造され得る。とりわけ、この種々の保持時間は、1つより多くの型(IgG、IgM、IgA、IgEなど)の抗体の生成を刺激し得る。
ミクロスフェアのサイズは、単独でかまたは他の因子(ポリマーの組成が挙げられる)と組み合わせて、ミクロスフェアの取り込みを最適化するように選択され得る。本明細書中で使用される場合、用語「ミクロスフェア」は、約5mm(5000ミクロン)以下の直径を有するポリマー性粒子またはカプセルとして規定され、マイクロメートルスケールでは1mm未満の直径を有する粒子もしくはカプセル、ナノメートルスケールでは1000nm未満(例えば、100〜1000ナノメートル)の直径を有する粒子またはカプセルを包含する。
1つの実施形態において、約10ミクロン未満の直径を有するミクロスフェアが、使用され得る。取り込みの増強は、このポリマー性ミクロスフェアが、少なくとも1つの遊離カルボキシル基を有する短鎖ポリマーを負荷して3μm未満であるように製造された場合に、達成される。1つの実施形態において、約2〜5ミクロンの間の直径を有するミクロスフェアが、胃関連リンパ系組織(特に、リンパ細胞および食細胞)中への取り込みを増強するために、使用され得る。さらに、直径が約2ミクロン未満、または必要に応じて約1ミクロン未満のミクロスフェアが、非リンパ細胞および非食細胞により取り込みを増強するために使用され得る。取り込みを減少するために、10ミクロンよりも大きい直径を有するミクロスフェアが、例えば、胃腸管へのこのミクロスフェア中の薬物もしくは診断剤の送達を増強するために使用され得る。
短鎖ポリマー含有ポリマーまたは色素含有ポリマーもまた、画像化において使用するための放射線不透明物質の経口投与または静脈内投与のためのミクロスフェアを、コートまたは形成するために使用され得る。好ましい画像化方法において、放射線不透明物質(例えば、バリウム)が、中にこの金属化合物が組み込まれたポリマーでコートされる。他の放射線不透明物質の例としては、気体または気体発生化合物が挙げられる。他の放射性物質または磁気物質が、この放射線不透明物質の代わりに、またはこの放射線不透明物質に加えて、使用され得る。
短鎖ポリマーまたは色素を組み込んだポリマーはまた、バルーン血管形成術後の血管の再狭窄を防止するための血管周囲処置として使用される系を形成またはコートするために使用され得る。この短鎖ポリマー含有系は、E.Edelmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 30:1513〜1517(1993)により記載されるように、損傷した血管壁の外側に移植され得、そしてこの移植部位にこの系を保持してその血管に抗増殖薬または血栓崩壊剤を送達するために生体接着特性が使用され得る。
短鎖ポリマーまたは色素を組み込んだベースポリマーはまた、抗不整脈剤の制御放出のための適用において使用され得る。R.Levyら、J.Pharm.Sci.83:156〜1643(1994)は、不整脈を防止するための薬物の送達のために、心臓に取り付けられた非生体接着性ポリマー移植物の使用を記載する。この短鎖ポリマーを組み込んだ生体接着性ミクロスフェアは、増殖因子または他の生体活性薬物を、心臓周囲嚢に取り付けた後に部位特異的な様式で心臓に送達するために、使用され得る。アルギナートミクロスフェアを使用して心臓に生体活性薬物を送達することが、K.Haradaら、J.Clin.Invest.,94:623〜630(1994)により記載された。
広範な種々のポリマー性薬物送達系のいずれかの生体接着性は、短鎖ポリマーをベースポリマー中に組み込むことによって増強され得る。1つの実施形態において、短鎖ポリマーを組み込んだベースポリマーは、ミクロスフェアを形成するために使用され得るか、または既存のミクロスフェアをコートするために使用され得る。フィルム、コーティング、および他の系もまた、短鎖ポリマーを組み込んだポリマーから形成されて、その系の生体接着性を改善し得る。例えば、短鎖ポリマーを組み込んだポリマーのコーティングは、マイクロメートルサイズのミクロスフェアからミリメートルサイズのポンプ(例えば、浸透圧ポンプ)または膣リングのような送達系までの範囲の制御放出薬物送達系をコートし得る。このように改善され得るこれらの系の生体接着性、従って薬物送達適用におけるその有効性が、増強され得る。
このフィルムおよびコーティングは、当該分野で利用可能な方法(例えば、フィルム成形、押し出し成形、融解成形、圧縮、成形、およびコーティング技術(例えば、パンコーティング))を使用して、形成され得る。1つの実施形態において、例えば、短鎖ポリマーは、大きな錠剤のコーティングのために流動床によって適用されたコーティング中に組み込まれ得る。生体接着薬物送達系の利点は、増加したバイオアベイラビリティ、消化酵素もしくは他の加水分解プロセスによる不活化から不安定な薬物を保護すること、および投与レジメンの減少に起因する患者のコンプライアンスの増加が挙げられる。
本発明は、以下の非限定的実施例からさらに理解される。
(実施例1:相反転により生成されるナノ粒子中のインスリン送達)
ナノ粒子を、相反転プロセスによって生成した。フマル酸を、Fisher Chemicalから購入し、95%エタノール中5%溶液から一旦再結晶化した。このフマル酸を、酢酸無水物(250mL当たり20g)中約3.5時間の還流によって、ポリマー化した。還流の後、過剰な酢酸無水物を、真空下でのエバポレーションによって除去し、4℃にて一晩保存した。過剰な液体酢酸を、必要な場合は濾過を介して除去し、保持物を、加熱しながらトルエン中に溶解することによって精製した。その後、生じた溶液を、加温しながら濾過し、保持物を捨てた。濾液を4℃にて一晩結晶化させ、その後、エーテルで2回洗浄して、いかなる残留トルエンも除去した。フマル酸オリゴマー沈殿物(FAPP)(240〜280MW)を、濾過によって収集し、真空下で乾燥し、密封アンバーガラスジャー中で−20℃にて保存した。
ナノ粒子を、相反転プロセスによって生成した。フマル酸を、Fisher Chemicalから購入し、95%エタノール中5%溶液から一旦再結晶化した。このフマル酸を、酢酸無水物(250mL当たり20g)中約3.5時間の還流によって、ポリマー化した。還流の後、過剰な酢酸無水物を、真空下でのエバポレーションによって除去し、4℃にて一晩保存した。過剰な液体酢酸を、必要な場合は濾過を介して除去し、保持物を、加熱しながらトルエン中に溶解することによって精製した。その後、生じた溶液を、加温しながら濾過し、保持物を捨てた。濾液を4℃にて一晩結晶化させ、その後、エーテルで2回洗浄して、いかなる残留トルエンも除去した。フマル酸オリゴマー沈殿物(FAPP)(240〜280MW)を、濾過によって収集し、真空下で乾燥し、密封アンバーガラスジャー中で−20℃にて保存した。
その後、0.1gのフマル酸オリゴマー(FAPP)および0.2gのポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA,50:50)を、10mL塩化メチレン中に溶解した。0.022gの微粉化FeOを、このポリマー溶液に添加した。
20mgの亜鉛−インスリン(U.S.Biochemicals)を、1.0mlの100mM Tris(pH10.0)に添加し、0.25mlの0.3N HClを添加して、インスリンを溶解して、pH5.5の溶液を生じた。さらに0.75mlの脱イオン水をこの溶液に添加した。これは、透明のままであった。最終インスリン濃度は、10mg/mLであった。50mlの10% ZnSO4を0.5mLのこのインスリン溶液に添加して、結晶を形成させた。
次いで、亜鉛−インシュリン懸濁物を、ポリマー溶液に添加し、そしてVirtis−せん断ミキサーを用い、最高の設定で乳化した。この混合物を、1Lの石油エーテル中に迅速に分散した。ナノスフェア(1マイクロメートルより小さい)を減圧濾過によって集め、風乾し、液体窒素で凍結し、そして24時間凍結乾燥した。得られるFAPP/PLGAマイクロスフェア中のFeOはまた、透過電子顕微鏡(「TEM」)可視化のための電子の密なトレーサーを提供した。
このFAPP/PLGAナノスフェアは、3日間の期間に亘ってインシュリンを放出した。1.6%インシュリン(w/w)を装填したナノスフェアのインビトロ放出研究は、60%のインシュリンが2時間以内に放出され、そして95%が72時間以内に放出されたことを示した。カプセル化されたインシュリンが製作処理によって不活性化されないことを確実にするために、25mgのナノスフェアを2匹の絶食した300gのラット中にPBSでI.P.注射し、そしてラットの尾静脈からの血液サンプルを、注射後、1.5、4および6時間で試験した。平均の絶食血液グルコースレベルは、87〜0.5mg/dLであった。1.5時間後、このレベルは、48±2mg/dLまで落ち、4時間後、このレベルは、8±0.5mg/dLであり、そして6時間後、このレベルは38±14mg/dLに増加した。
(インビボ研究)
10%(w/w)の微粉化FeOを装填したナノ粒子の投与後のインシュリンの送達を、ラットモデルで研究した。5匹の300gの絶食ラットを、Metofaneで麻酔し、そして以下の処方物を胃チューブで与えた:
ラット1および2: 0.5mL生理食塩水
ラット3: 24I.U.インシュリン/0.5mL生理食塩水(無定形懸濁物)
ラット4および5: 20I.U.インシュリンおよび10%(w/w)FeOを含む、50mgのFAPP/PLGAナノスフェア。
10%(w/w)の微粉化FeOを装填したナノ粒子の投与後のインシュリンの送達を、ラットモデルで研究した。5匹の300gの絶食ラットを、Metofaneで麻酔し、そして以下の処方物を胃チューブで与えた:
ラット1および2: 0.5mL生理食塩水
ラット3: 24I.U.インシュリン/0.5mL生理食塩水(無定形懸濁物)
ラット4および5: 20I.U.インシュリンおよび10%(w/w)FeOを含む、50mgのFAPP/PLGAナノスフェア。
尾静脈からの血液サンプルを、初期ベースラインとしてとり、そしてラットを、次いで、5%の滅菌グルコース溶液の5mLからなる皮下グルコース負荷の注射後のグルコース耐性について試験した。Tutwilderら、Diabetes、27:856〜867(1978)。供給後、1、3、4および5時間で、血液サンプルを再びとり、そして血漿グルコースレベルを、Trinderグルコースアッセイを用い505nmで分校光度法により測定した。経時的に絶食血液グルコースベースラインレベルに対して規準化したグルコースレベルを、図1に示す。
ネガティブコントロールのラット1および2は、グルコース負荷に対し予想された応答を示した。血漿グルコースレベルは、35%および31%だけ上昇し、そして次に、落下し始めベースラインに戻った。経口のインシュリン溶液を受けたラット番号3は、血清グルコースレベルにおけるより大きな増加を示し(3時間までに62%)、そして次に、ベースラインにまた戻り、カプセル化されていないインシュリンのいくらかの非常に限られた生体利用性を示した。
ラット5は、3時間までに血糖における4%の増加のみを有し、そして次に、このグルコースレベルは、ベースライン未満に低下した。ラット4は、非常に高い絶食グルコースレベルを有し、そしてまた、非常に異常な測定血液レベルを有し、そして5時間後に死んだ。
インシュリン装填ナノスフェアを供給されたラットは、ナノスフェアを与えられなかったラットよりグルコース負荷をより良好に制御し得るように見え(約30%までの増加に対し、3時間で4%の増加)、それ故、カプセル化インシュリンの摂取および活性を示した。さらに、5時間では、インシュリンスフェアを供給されたラットのみが、ベースライン絶食レベルより有意に少ない血液グルコースレベルを示した。
5時間後にとられたラット4からの組織サンプルの光学顕微鏡検査は、インシュリン装填ナノスフェアの広く拡散した分布を示した。これらスフェアは多数で観察され、小腸中の粘膜上皮、パイアー斑(「PP」)、粘膜固有層、腸壁の血管、そしてまた脾臓および組織サンプル中を横断した。
(実施例2:オリゴマーマイクロスフェアの熱融解製作)
フマル酸およびセバシン酸(Fisher Scientific)を、95%エタノール中の5%モノマー溶液から再結晶化した。これらモノマーを、無水酢酸(20g/250mL)中、0.5〜3.5時間還流することにより別個に重合し、そして過剰の無水酢酸を減圧蒸発により除去し、そして4℃で一晩貯蔵した。還流の持続時間を増加することは、オリゴマーの分子量を増加した。過剰の酢酸は、必要であれば濾過により除去し、そして保持物は、暖トルエン中に溶解することにより精製した。次いで、この溶液を濾過し、4℃で一晩結晶化させ、そして石油エーテルで2回洗浄し、残存トルエンを抽出した。オリゴマー沈殿物(PP)を濾過により回収し、減圧下で乾燥し、そしてシールされた琥珀色のガラスジャー中−20℃で貯蔵した。
フマル酸およびセバシン酸(Fisher Scientific)を、95%エタノール中の5%モノマー溶液から再結晶化した。これらモノマーを、無水酢酸(20g/250mL)中、0.5〜3.5時間還流することにより別個に重合し、そして過剰の無水酢酸を減圧蒸発により除去し、そして4℃で一晩貯蔵した。還流の持続時間を増加することは、オリゴマーの分子量を増加した。過剰の酢酸は、必要であれば濾過により除去し、そして保持物は、暖トルエン中に溶解することにより精製した。次いで、この溶液を濾過し、4℃で一晩結晶化させ、そして石油エーテルで2回洗浄し、残存トルエンを抽出した。オリゴマー沈殿物(PP)を濾過により回収し、減圧下で乾燥し、そしてシールされた琥珀色のガラスジャー中−20℃で貯蔵した。
マイクロスフェアの熱融解製作には、これらオリゴマーは、一緒に融解されるか(FAPPおよびSAPP)、または融解ブレンドにより生体接着性を改善するために賦形剤としてその他のポリマーと組み合わせるか、または微粉化粒子として含めるかのいずれかであり得る。この混合物を、非混和性溶媒(シリコンオイルのような)中に連続的に撹拌して懸濁し、そしてポリマーの融点の5℃上まで加熱する。一旦、エマルジョンが安定化されると、系は冷却されてマイクロスフェアを固化する。オイルを石油エーテルでの洗浄により除去し、0.5〜1000μmの間のサイズをもつマイクロスフェアからなる、自由流動粉末を得る。
この熱融解手順は、FAPP:PLGAマイクロスフェア(92:8モル濃度)(1:1 w/w)比を作製するために用いた。これらスフェアは、高度に結晶性であるように見え、そして光を偏光した。SEMは、任意のフレイクなしに粗い表面を示した。分子量は、平均3000Daであり、そして示差走査熱分析(DSC)により決定した融点は63℃であった。
ウシ血清アルブミン(BSA)のような種々の薬物またはタンパク質を、FAPP:SAPP(92:8)マイクロスフェア中に装填し得る。10%BSA(w/w)を装填した熱融解FAPP:SAPP(92:8)マイクロスフェアは、SEMで検査したとき、白色のフワフワした表面被覆を有し、これは、冷却の間の結晶化に起因し得た。
18%アセトアミノフェン(w/w)を装填したFAPP:SAPP(92:8)マイクロスフェアを、熱融解を用いて製作した。これらマイクロスフェアは、熱油浴中の間ゆっくりと冷却し、そして撹拌を一晩継続した。得られるマイクロスフェアは直径が平均200μmであった。
FAPP:SAPPのモル比は改変され得る。熱融解FAPP:SAPP(50:50)マイクロスフェアはまた、上記に記載の手順を用いて製造され得る。
(実施例3:FAPP:SAPP「熱融解」処方物のインビトロにおける小腸粘膜への接着のバイオアッセイ)
マイクロスフェアの小腸組織への生体接着を定量するためのインビトロアッセイを、実施例2に記載のように作製された熱融解マイクロスフェアを試験するために用いた(Jacobら、Proceed.Intern.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.22:312〜313)。外にめくり返ったサックの実験を、上記に列挙したマイクロスフェア処方物を用いて実施した。リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で洗浄したラット空腸の6cmセグメントを、めくり返しそしてPBSを満たしたサック中に形作った。サックを、37℃で5mlのPBS中60mgのマイクロスフェアとともに、徹底的に上下に回転して撹拌してインキュベートした。30分後、サックを取り出し、そして非結合マイクロスフェアを収集し、蒸留水で洗浄し、凍結し、そして24時間凍結乾燥した。非結合ビーズの重量を、小腸に結合したビーズの量を決定するために用いた:
処方物 結合%
FAPP:SAPP(92:8)熱融解 75±4
FAPP:SAPP(50:50)熱融解 −19*±3
SAPP熱融解 51±5
FAPP:SAPP(92:8)50%トノパクHM 27±8
ポリカプリラクトン(72kDa:32kDa::1:1) 14±4
HM+14%フマル酸モノマー(w/w)
ポリカプリラクトン(72kDa:32kDa::1:1) 9±4
*これらマイクロスフェアは粘液に結合し、そして小腸サックから脱却し、マイクロスフロェア−粘液接着が、粘液−組織結合強度より強いことを示唆した。
マイクロスフェアの小腸組織への生体接着を定量するためのインビトロアッセイを、実施例2に記載のように作製された熱融解マイクロスフェアを試験するために用いた(Jacobら、Proceed.Intern.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.22:312〜313)。外にめくり返ったサックの実験を、上記に列挙したマイクロスフェア処方物を用いて実施した。リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で洗浄したラット空腸の6cmセグメントを、めくり返しそしてPBSを満たしたサック中に形作った。サックを、37℃で5mlのPBS中60mgのマイクロスフェアとともに、徹底的に上下に回転して撹拌してインキュベートした。30分後、サックを取り出し、そして非結合マイクロスフェアを収集し、蒸留水で洗浄し、凍結し、そして24時間凍結乾燥した。非結合ビーズの重量を、小腸に結合したビーズの量を決定するために用いた:
処方物 結合%
FAPP:SAPP(92:8)熱融解 75±4
FAPP:SAPP(50:50)熱融解 −19*±3
SAPP熱融解 51±5
FAPP:SAPP(92:8)50%トノパクHM 27±8
ポリカプリラクトン(72kDa:32kDa::1:1) 14±4
HM+14%フマル酸モノマー(w/w)
ポリカプリラクトン(72kDa:32kDa::1:1) 9±4
*これらマイクロスフェアは粘液に結合し、そして小腸サックから脱却し、マイクロスフロェア−粘液接着が、粘液−組織結合強度より強いことを示唆した。
ポリカプリラクトン(PCL)は、生体接着のネガティブコントロールとして含めた。PCLスフェア中にフマル酸モノマーを含めることは、PCLスフェアの生体接着を改善することに関しほとんど影響はなかった。
50%のトノパクをもつFAPP:SAPP(92:8)マイクロスフェアが製造され、そして色は褐色に見え、その一方トノパクなしのマイクロスフロェアは、色が白色/黄褐色であった。このトノパクビーズは、大量の粘液分泌を引き起こした(ビーズは粘液に結合し、そして小腸サックから脱却した)。純粋なオリゴマービーズは、粘液に結合し、そして小腸サック上に残った。
粘液分泌現象をさらに調査するために、めくり返りサックを60分間インキュベートし、そして間隔をおいて調べた。より小さなFAPP:SAPP(92:8)(50%トノパクをともなう)マイクロスフェア(<200ミクロン)は、全体の60分間で組織に接着した。より大きなマイクロスフロェア(200〜600ミクロン)は、15分間で粘膜に多数が接着し、粘液分泌を引き起こし、そして残りの45分間の間に粘液で脱却した。
(実施例4:オリゴマーマイクロスフロェアからのアセトアミノフェンのインビトロ生体利用可能性)
FAPP:SAPP 92:8 18%アセトアミノフェンのマイクロスフェアを、実施例2中に記載の熱融解法を用いて作製し、そしてめくり返りサック実験中で用い、そして薬物の放出を決定し、生体利用可能性に関する情報を得た。放出は、小腸組織および粘膜液および漿膜液をホモゲナイスすることにより決定した。ホモジネートを、遠心分離し、そして上清液を、アセトアミノフェンについてアッセイした。
FAPP:SAPP 92:8 18%アセトアミノフェンのマイクロスフェアを、実施例2中に記載の熱融解法を用いて作製し、そしてめくり返りサック実験中で用い、そして薬物の放出を決定し、生体利用可能性に関する情報を得た。放出は、小腸組織および粘膜液および漿膜液をホモゲナイスすることにより決定した。ホモジネートを、遠心分離し、そして上清液を、アセトアミノフェンについてアッセイした。
インビトロにおけるめくり返り小腸のインキュベーションの後、組織区画中のアセトアミノフェンの分布(mg/dl)を以下に示す:
粘膜液 漿膜液 腸壁 粘膜/漿膜比
カプセル化 12±2 5±1 27±4 2.5
コントロール 39±1 13±1 19±7 3.0。
粘膜液 漿膜液 腸壁 粘膜/漿膜比
カプセル化 12±2 5±1 27±4 2.5
コントロール 39±1 13±1 19±7 3.0。
カプセル化サンプルについて、より少ないアセトアミノフェンが、粘膜液(腸腔区画)から漿膜液(血液区画)中に輸送されたが、腸壁中の薬物の量は、粘膜区画に出現する薬物が少なくなるにつれより高かった。より低いカプセル化粘膜/漿膜比は、腸壁を通り、周辺の粘膜液中より、漿膜液中へのより効率的な放出を示し得る。
18%アセトアミノフェンを装填したFAPP:SAPP(92:8)を用い、めくり返りサック実験に関する分析をまた実施した。より多くのアセトアミノフェンが、粘膜または漿膜中に行くより、腸壁にとどまった。カプセル化およびコントロール投薬形態についてのアセトアミノフェン分布(総投薬量の%)の分析を以下に示す:
粘膜液 漿膜液 腸壁
カプセル化 53.0±13.7 2.2±0.4 44.8±13.5
コントロール 86.5±1.5 5.7±0.9 7.9±0.9。
粘膜液 漿膜液 腸壁
カプセル化 53.0±13.7 2.2±0.4 44.8±13.5
コントロール 86.5±1.5 5.7±0.9 7.9±0.9。
アセトアミノフェンの平均回収率は、93.9±3.0%(n=8)であった。
明からなことに、カプセル化薬物は、粘膜または漿膜区画のいずれか中に放出されるよりはむしろ、GI粘膜の近傍に保持された。
明からなことに、カプセル化薬物は、粘膜または漿膜区画のいずれか中に放出されるよりはむしろ、GI粘膜の近傍に保持された。
(実施例5:オリゴマーナノスフェアの相反転製作)
オリゴマー(FAPP:SAPP)をまた、相反転法を用いてナノスフェアに形成した。この方法では、ポリマーおよびオリゴマー、またはオリゴマーの混合物が、「良好」溶媒中に溶解され、そしてオリゴマーおよび薬物添加物を含む、カプセル化されるべき物質の微粉化粒子を、ポリマー溶液中で混合し、そして懸濁した。この混合物を、ポリマーのための強い非溶媒中に注ぎ、好適条件下で、ポリマーナノスフェアを自然に生成し、ここで、このポリマーは、粒子で被覆されるか、または粒子がポリマー中に分散されるかのいずれかである。この方法は、約10nm〜10μmの広い範囲のサイズのマイクロパーティクルを生成するために用いられ得る。
オリゴマー(FAPP:SAPP)をまた、相反転法を用いてナノスフェアに形成した。この方法では、ポリマーおよびオリゴマー、またはオリゴマーの混合物が、「良好」溶媒中に溶解され、そしてオリゴマーおよび薬物添加物を含む、カプセル化されるべき物質の微粉化粒子を、ポリマー溶液中で混合し、そして懸濁した。この混合物を、ポリマーのための強い非溶媒中に注ぎ、好適条件下で、ポリマーナノスフェアを自然に生成し、ここで、このポリマーは、粒子で被覆されるか、または粒子がポリマー中に分散されるかのいずれかである。この方法は、約10nm〜10μmの広い範囲のサイズのマイクロパーティクルを生成するために用いられ得る。
詳細には、アセトン中のFAPP(MW=240〜280)の5%w/v溶液を、塩化メチレン中のSAPP(MW=3000〜4000)の5%W/V溶液と混合し、1:1 w/w比のオリゴマー(92:8モル比)を得た。混合するとき、この2つの溶液は、混和性のままであった。10mlの混合溶液は、400mlの石油エーテル中に沈殿させた。得られる沈殿は、濾過によって集めそして風乾した。マイクロスフェアサイズは、0.1〜5ミクロンの範囲であった。
(実施例6:ベースポリマーを含むオリゴマーミクロスフェアの溶媒抽出製造)
オリゴマーを、実施例1および実施例2に記載されるようにして調製した。FAPP:SAPP:PLA(91.5:8.2:0.3)(モル比)の溶媒抽出ミクロスフェアを、アセトン中5%(w/v)のFAPP(MW=240〜280)溶液を塩化メチレン中5%(w/v)のSAPP(MW=3000〜4000)溶液と混合することによって調製して、1:1w/wの比のオリゴマーを得た。このオリゴマー溶液10mlを使用して、0.5gのポリ乳酸(PLA,MW=24kDa)を溶解した。このPLAをベースポリマーとして添加して、ミクロスフェアの硬度を上げた。この溶液を、5滴のSPAN−85界面活性剤を含む200mlの鉱油に滴下し、14時間攪拌した。得られたスフェアは、平均直径100μmであった。
オリゴマーを、実施例1および実施例2に記載されるようにして調製した。FAPP:SAPP:PLA(91.5:8.2:0.3)(モル比)の溶媒抽出ミクロスフェアを、アセトン中5%(w/v)のFAPP(MW=240〜280)溶液を塩化メチレン中5%(w/v)のSAPP(MW=3000〜4000)溶液と混合することによって調製して、1:1w/wの比のオリゴマーを得た。このオリゴマー溶液10mlを使用して、0.5gのポリ乳酸(PLA,MW=24kDa)を溶解した。このPLAをベースポリマーとして添加して、ミクロスフェアの硬度を上げた。この溶液を、5滴のSPAN−85界面活性剤を含む200mlの鉱油に滴下し、14時間攪拌した。得られたスフェアは、平均直径100μmであった。
0.4gの微粉化BSA(粒径範囲は1〜100μmであって;平均は約30μmであった)と混合した上記溶液3.6mlを使用し、そして3滴のSPAN 85を含むトウモロコシ油に滴下し、そして14時間攪拌することによって、10% BSAを含む溶媒抽出FAPP:SAPP:PLA(91.5:8.2:0.3)を調製した。
FAPPおよびPLA 24kDaを含み、SAPPを含まないミクロスフェアもまた、溶媒除去によって製造した。このミクロスフェアに12%BSA(w/w)を微粉化粒子(平均サイズ30μm、範囲1〜100μm)として負荷し、アセトン1m中0.18gのFAPP(MW=240〜280)(0.9mmol)を、塩化メチレン24ml中の2.4gのPLA 24kDa(0.1mmol)と混合した。この混合物5mlを、70mgの微粉化BSAと混合し、3滴のSPAN 85を含む鉱油200ml中に分散させた。このエマルジョンを、600rpmの速度で14時間、オーバーヘッドスターラーを用いて連続的に攪拌した。得られたスフェアを、BSAで2回洗浄し、シェルおよびコア全体にわたってランダムに負荷し、これは約100μmの平均直径であった。
(実施例7:ベースポリマーを含むオリゴマーナノスフェアコーティングの相反転製造)
FAPP:SAPP:PLA(91.5:8.2:0.3)(モル比)を含むナノスフェアを、相反転技術を使用して製造した。アセトン中5%のFAPP(MW=240〜280)(w/v)の5mlアリコート、および塩化メチレン中5%のSAPP(MW=3000〜4000)(w/v)の5mlアリコートを混合して、1:1w/w比のオリゴマーを得た。混合した場合、これら2つの溶液は、混和性のままであった。0.2gのPLA(24kDa)を添加して、2% PLA(w/v)を含むオリゴマー溶液を得た。PLAをベースポリマーとして添加して、最終のミクロスフェアの硬度を上げた。この溶液を、石油エーテル(非溶媒)400ml中に分散させた。
FAPP:SAPP:PLA(91.5:8.2:0.3)(モル比)を含むナノスフェアを、相反転技術を使用して製造した。アセトン中5%のFAPP(MW=240〜280)(w/v)の5mlアリコート、および塩化メチレン中5%のSAPP(MW=3000〜4000)(w/v)の5mlアリコートを混合して、1:1w/w比のオリゴマーを得た。混合した場合、これら2つの溶液は、混和性のままであった。0.2gのPLA(24kDa)を添加して、2% PLA(w/v)を含むオリゴマー溶液を得た。PLAをベースポリマーとして添加して、最終のミクロスフェアの硬度を上げた。この溶液を、石油エーテル(非溶媒)400ml中に分散させた。
90:10のモル比のFAPP:PLA(24kDa)からなるミクロスフェアを、相反転技術を使用して製造した。アセトン1ml中0.18gのFAPP(0.9mmol)を、塩化メチレン24ml中2.40gのPLA 24kDa(0.1mmol)と混合することによって、ストック溶液を調製した。この混合物5mlを、石油エーテル400ml中に分散させ、濾過によって取り出し、そして風乾した。
10%微粉化BSA(w/w)を負荷したFAPP:PLA(24kDA)(90:10)ナノスフェアを、相反転技術を使用して調製した。5mlのストック溶液(アセトン1ml中0.18gのFAPP(0.9mmol)を塩化メチレン24ml中2.40gのPLA 24kDa(0.1mmol)と混合することによって調製した)を使用して、57mgの微粉化BSAを懸濁させた。このタンパク質−ポリマー混合物を、石油エーテル400ml中に分散させ、濾過によって取り出し、そして風乾した。
PLA 24kDaナノスフェアのコントロール処方物を、相反転技術を使用して製造した。塩化メチレン中5%(w/v)のPLA 24kDa(5ml)を、石油エーテル400ml中に分散させて、濾過によって取り出し、そして風乾いた。
上記処方物からの相反転ミクロスフェアを使用して、反転サック実験を行った。このバイオアッセイの結果は、26〜42%の範囲の接着を示した。これらのオリゴマーがミクロスフェアの表面に取り込まれたか、またはミクロスフェア全体にわたって分布しているかは、分からなかった。
(実施例8:オリゴマーミクロスフェアの溶媒エバポレーション製造)
FAPP:PLA(24kDa)(99.95:0.05、m/m;60:40、w/w)ミクロスフェアを、溶媒エバポレーション技術を使用して製造した。0.18gのFAPP(0.9mmol)をアセトン1mlに溶解し、そして塩化メチレン9ml中0.12gのPLA 24kDa(0.005mmol)と混合した。この混合物を、600mlの蒸留水、50mlの2% PVA(w/v)および3滴のTween 20の攪拌浴中に分散させた。この混合物を、1000rpmの速度で20分間、オーバーヘッドスターラーを用いて攪拌した。このスフェアを濾過によって回収し、蒸留水で洗浄し、そして風乾した。SEM分析は、粗い多孔性の表面構成を有する、1〜100μmのサイズ範囲の不規則なスフェアを示した。
FAPP:PLA(24kDa)(99.95:0.05、m/m;60:40、w/w)ミクロスフェアを、溶媒エバポレーション技術を使用して製造した。0.18gのFAPP(0.9mmol)をアセトン1mlに溶解し、そして塩化メチレン9ml中0.12gのPLA 24kDa(0.005mmol)と混合した。この混合物を、600mlの蒸留水、50mlの2% PVA(w/v)および3滴のTween 20の攪拌浴中に分散させた。この混合物を、1000rpmの速度で20分間、オーバーヘッドスターラーを用いて攪拌した。このスフェアを濾過によって回収し、蒸留水で洗浄し、そして風乾した。SEM分析は、粗い多孔性の表面構成を有する、1〜100μmのサイズ範囲の不規則なスフェアを示した。
溶媒エバポレーションFAPP:PLA(24kDa)(98.9:1.1、m/m、42.8:57.2、w/w)ミクロスフェアもまた製造した。0.18gのFAPP(0.9mmol)を、アセトン1mlに溶解し、塩化メチレン9ml中0.24gのPLA 24dDa(0.010mmol)と混合した。この混合物を、600mlの蒸留水、50mlの2% PVA(w/v)および3滴のTween 20の攪拌浴中に分散させた。この混合物を、1000rpmの速度で20分間、オーバーヘッドスターラーを用いて攪拌した。このスフェアを濾過によって回収し、蒸留水で洗浄し、そして風乾した。最終生成物は、1〜100μmのサイズ範囲のスフェアであった。
(実施例9:オリゴマーミクロスフェアの分解)
熱融解手順によって製造されたオリゴマーミクロスフェアを分解研究で使用して、種々の貯蔵条件に対する異なるオリゴマー比の安定性を決定した。スフェアを4℃で貯蔵し、そして37℃で、1ヶ月の持続時間、オーブン中でインキュベートした。2種の比のFAPP:SAPP混合物(FAPP:SAPP(92:8)および(50:50))を使用した。これらのミクロスフェアサンプルを、次の29日間にわたって、種々の時点で回収した。ポリマーの分子量決定のためにゲル透過クロマトグラフ(GPC)を、および化学結合決定のためにフーリエ変換赤外線分光器(FTIR)を使用して、分析を行った。
熱融解手順によって製造されたオリゴマーミクロスフェアを分解研究で使用して、種々の貯蔵条件に対する異なるオリゴマー比の安定性を決定した。スフェアを4℃で貯蔵し、そして37℃で、1ヶ月の持続時間、オーブン中でインキュベートした。2種の比のFAPP:SAPP混合物(FAPP:SAPP(92:8)および(50:50))を使用した。これらのミクロスフェアサンプルを、次の29日間にわたって、種々の時点で回収した。ポリマーの分子量決定のためにゲル透過クロマトグラフ(GPC)を、および化学結合決定のためにフーリエ変換赤外線分光器(FTIR)を使用して、分析を行った。
FAPP:SAPP(50:50)ミクロスフェアは、長期間にわたる特徴的なFTIRスキャンと分子量との一致により証明されるように、4℃で安定であり、37℃で中程度安定であることが分かった。FAPP:SAPP(92:8)ミクロスフェアは、分子量の低下および約1700cm−1におけるカルボン酸のピークの出現により証明されるように、4℃で比較的安定であったが、37℃では不安定であった。
(実施例10:色素をミクロスフェアに組み込むことによる生体接着の促進)
Chickeringら,J.Control.Release(1995)34:251−61により以前に記載される生体接着力変換器を使用して、生体接着力を定量した。この力変換器は、ミクロスフェアが小直径の金属ワイヤを介して取り付けられる高感度微量天秤を使用する。組織サンプルを生理食塩水(pH7.4に緩衝化)に浸漬し、そして温度を37℃に維持するように設計された特別なチャンバに入れる。組織チャンバを電動式ステージに載せ、そしてポリマーミクロスフェアを接触させる。このミクロスフェアを、この組織と、7分間接触したままにする。最後に、この組織サンプルを、ミクロスフェアからゆっくりと引っ張り、同時に、力 対 位置および力 対 時間のデータを記録する。これらの実験の目的のために、各ミクロスフェア−組織相互作用の破壊強度を計算し、そして主な比較値として使用した。破壊強度(FS)は、ミクロスフェアの直径(d)に対してピーク伸張負荷(PTL)を正規化することによって計算される応力値である:
FS=PTL/(1/4)πd2。
Chickeringら,J.Control.Release(1995)34:251−61により以前に記載される生体接着力変換器を使用して、生体接着力を定量した。この力変換器は、ミクロスフェアが小直径の金属ワイヤを介して取り付けられる高感度微量天秤を使用する。組織サンプルを生理食塩水(pH7.4に緩衝化)に浸漬し、そして温度を37℃に維持するように設計された特別なチャンバに入れる。組織チャンバを電動式ステージに載せ、そしてポリマーミクロスフェアを接触させる。このミクロスフェアを、この組織と、7分間接触したままにする。最後に、この組織サンプルを、ミクロスフェアからゆっくりと引っ張り、同時に、力 対 位置および力 対 時間のデータを記録する。これらの実験の目的のために、各ミクロスフェア−組織相互作用の破壊強度を計算し、そして主な比較値として使用した。破壊強度(FS)は、ミクロスフェアの直径(d)に対してピーク伸張負荷(PTL)を正規化することによって計算される応力値である:
FS=PTL/(1/4)πd2。
記載される全ての実験について、使用した組織はラット十二指腸であった。2cmの組織片に対して、各コントロールスフェアおよび染色スフェアの各1つずつについて、2回の実験を行った。
(1.スーダンレッド)
スーダンレッド(またはSudan Red)またはスーダンIII(1−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]]アゾ−2−ナフタレノール)は、分子量352g/molを有する疎水性色素である。ポリスチレンミクロスフェア(400〜700μm)のラット腸組織への付着に対するスーザンレッドの効果を試験するために、溶媒エバポレーション法によってミクロスフェアを調製した。10mgのスーザンレッド色素を含む、塩化メチレン中20%のポリスチレン50kDa(w/v)(10ml)を、50mlの2% PVA(w/v)および3滴のTween 20を含む600mlの蒸留水の攪拌浴中に分散させた。この混合物を、1000rpmの速度で20分間、オーバーヘッドスターラーを用いて攪拌した。スフェアを濾過によって回収し、蒸留水で洗浄し、そして風乾した。1〜1000μmのサイズ範囲のスフェアを回収し、そして篩かけした。コントロールスフェアを、色素を含めない同じ技術を使用して製造した。
スーダンレッド(またはSudan Red)またはスーダンIII(1−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]]アゾ−2−ナフタレノール)は、分子量352g/molを有する疎水性色素である。ポリスチレンミクロスフェア(400〜700μm)のラット腸組織への付着に対するスーザンレッドの効果を試験するために、溶媒エバポレーション法によってミクロスフェアを調製した。10mgのスーザンレッド色素を含む、塩化メチレン中20%のポリスチレン50kDa(w/v)(10ml)を、50mlの2% PVA(w/v)および3滴のTween 20を含む600mlの蒸留水の攪拌浴中に分散させた。この混合物を、1000rpmの速度で20分間、オーバーヘッドスターラーを用いて攪拌した。スフェアを濾過によって回収し、蒸留水で洗浄し、そして風乾した。1〜1000μmのサイズ範囲のスフェアを回収し、そして篩かけした。コントロールスフェアを、色素を含めない同じ技術を使用して製造した。
コントロールスフェア(色素なし)の観察された破壊強度は、平均426±53mN(n=24)であった。スーザンレッドミクロスフェアは、199±23mNの平均破壊強度を有した(n=24)。結果として、全ての他の因子が同じであったため、本発明者らは、スーダン色素の取り込みにより、平均破壊強度が53%低下したと計算した。
(2.アズールII)
アズールIIは、メチレンブルーとメチレンアズール(メチレンブルーの酸化型)との混合物を含む疎水性色素である。メチレンブルーまたは(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イウムクロリド)は、分子量320g/molを有する。アズールII負荷スフェアを用いる張力計研究により、平均破壊強度550±95mN(n=13)、すなわち色素を含まないコントロールスフェアに対して29%の増加が生じた。
アズールIIは、メチレンブルーとメチレンアズール(メチレンブルーの酸化型)との混合物を含む疎水性色素である。メチレンブルーまたは(3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジン−5−イウムクロリド)は、分子量320g/molを有する。アズールII負荷スフェアを用いる張力計研究により、平均破壊強度550±95mN(n=13)、すなわち色素を含まないコントロールスフェアに対して29%の増加が生じた。
本発明の改変および変更は、上記の詳細な説明から当業者に明らかである。このような改変および変更は上記の特許請求の範囲内にあることが意図される。
Claims (27)
- ベースポリマーの生体接着性を改善するための方法であって、該方法は、
該ベースポリマー中に、該ベースポリマーが粘膜に接着する能力を増強するために有効な量の短鎖ポリマーを組み込む工程
を包含し、
該短鎖ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸、脂肪酸、エチレンビニル酢酸、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアリールアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルポリマー、ポリホスファゼン、ポリアクリルアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、アクリル酸ポリマーおよびメタクリル酸ポリマー、セルロース、ポリエステル、ポリ(ヒドロキシ酸)、ならびにこれらの混合物およびこれらのコポリマーからなる群より選択される、炭化水素を含む、方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記短鎖ポリマーは、イオン結合または共有結合によって前記ベースポリマーと会合している、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記短鎖ポリマーは、約20,000以下の重量平均分子量を有する、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記ベースポリマーは、タンパク質および多糖からなる群より選択される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記ベースポリマーは、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアリールアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルポリマー、ポリホスファゼン、ポリアクリルアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、アクリル酸ポリマーおよびメタクリル酸ポリマー、セルロース、ポリ無水物、ポリエステル、ポリ(ヒドロキシ酸)、ならびにそれらの混合物およびそれらのコポリマーからなる群より選択される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記ベースポリマーは、ミクロスフェアの形態であり、該方法は、該ミクロスフェアの形成の間に該ベースポリマー中に前記短鎖ポリマーを組み込むことによって該ミクロスフェアの生体接着性を改善する工程を包含する、方法。
- 請求項6に記載の方法であって、前記短鎖ポリマーは、前記ミクロスフェアの少なくとも表面上に微細な粒子分散物の形態で存在する、方法。
- 請求項6に記載の方法であって、前記ミクロスフェアは、治療剤または診断剤をさらに含む、方法。
- 請求項8に記載の方法であって、前記診断剤は、ガラス、気体発生剤および放射線不透明化合物からなる群より選択される、方法。
- 請求項6に記載の方法であって、前記短鎖ポリマーを組み込む前記ベースポリマーは、異なる材料から形成されたミクロスフェアの表面上にコートされる、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記ポリマーは、治療剤を含む薬物送達デバイスを規定するかまたは該薬物送達デバイスをコートする、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記ポリマーは、外科用移植デバイスを規定するかまたは該デバイスをコートする、方法。
- 患者に治療剤または診断剤を送達するための方法であって、該方法は、
該患者の粘膜に、ミクロスフェア内にある該治療剤または診断剤を、薬学的に受容可能なキャリア中にて投与する工程であって、該ミクロスフェアの表面は、ベースポリマーを含み、該ベースポリマーは、該ベースポリマーが粘膜に接着する能力を増強するに有効な量で該ベースポリマー中に組み込まれた短鎖ポリマーを有する、工程
を包含し、
該短鎖ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸、脂肪酸、エチレン酢酸ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアリールアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルポリマー、ポリホスファゼン、ポリアクリルアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、アクリル酸ポリマーおよびメタクリル酸ポリマー、セルロース、ポリ無水物、ポリエステル、ポリ(ヒドロキシ酸)、ならびにそれらの混合物およびそれらのコポリマーからなる群より選択される、炭化水素を含む、方法。 - 請求項13に記載の方法であって、前記ミクロスフェアは、経鼻投与、経膣投与、直腸投与および経口投与からなる群より選択される経路によって投与される、方法。
- 請求項13に記載の方法であって、胃腸粘膜、呼吸粘膜、排出粘膜、および生殖粘膜からなる群より選択される粘膜に、前記ミクロスフェア内にある薬剤を投与する工程を包含する、方法。
- ベースポリマーを含む組成物であって、該ベースポリマーは、該ベースポリマーが粘膜に接着する能力を増強するに有効な量の短鎖ポリマーを該ベースポリマー中に組み込んでおり、
該短鎖ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸、脂肪酸、エチレン酢酸ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアリールアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルポリマー、ポリホスファゼン、ポリアクリルアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、アクリル酸ポリマーおよびメタクリル酸ポリマー、セルロース、ポリ無水物、ポリエステル、ポリ(ヒドロキシ酸)、ならびにこれらの混合物およびこれらのコポリマーからなる群より選択される炭化水素を含む、組成物。 - 請求項16に記載の組成物であって、前記短鎖ポリマーは、イオン性相互作用または共有結合によって前記ベースポリマーと会合している、組成物。
- 請求項16に記載の組成物であって、前記短鎖ポリマーは、約20,000以下の重量平均分子量を有する、組成物。
- 請求項16に記載の組成物であって、前記ベースポリマーは、タンパク質および多糖からなる群より選択される、組成物。
- 請求項16に記載の組成物であって、前記ベースポリマーは、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアリールアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルポリマー、ポリホスファゼン、ポリアクリルアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、アクリル酸ポリマーおよびメタクリル酸ポリマー、セルロース、ポリ無水物、ポリエステル、ポリ(ヒドロキシ酸)、ならびにそれらの混合物およびそれらのコポリマーからなる群より選択される、組成物。
- 請求項16に記載の組成物であって、前記ベースポリマーは、ミクロスフェアの形態である、組成物。
- 請求項21に記載の組成物であって、前記短鎖ポリマーは、前記ミクロスフェアの少なくとも表面上に微細な粒子分散物の形態で存在する、組成物。
- 請求項21に記載の組成物であって、前記ミクロスフェアは、治療剤または診断剤をさらに含む、組成物。
- 請求項23に記載の組成物であって、前記診断剤は、気体、気体発生剤および放射線不透明化合物からなる群より選択される、組成物。
- 請求項21に記載の組成物であって、前記短鎖ポリマーを組み込むベースポリマーが、異なる材料から形成されたミクロスフェアの表面上にコートされる、組成物。
- 請求項16に記載の組成物であって、前記ポリマーは、治療剤を含む薬物送達デバイスを規定するかまたはコートする、組成物。
- 請求項16に記載の組成物であって、前記ポリマーは、外科用移植デバイスを規定するかまたはコートする、組成物。
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