JP2005532281A - モルホリン誘導体及びその中間体の製造方法 - Google Patents

モルホリン誘導体及びその中間体の製造方法 Download PDF

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Abstract

式(IIIA)
【化1】
Figure 2005532281

[式中、
Zは結合、CO、SO2、CR10R7(CH2)n、(CH2)nCR10R7、CHR7(CH2)nO、CHR7(CH2)nS、CHR7(CH2)nOCO、CHR7(CH2)nCO、COCHR7(CH2)n又はSO2CHR7(CH2)nを表し;R6はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C2〜6アルケニル-、-CN又は式-Y2〜J3の基を表し;R7は水素、C1〜4アルキル、CONR8R9又はCOOC1〜6アルキルを表し;a及びbは1又は2を表してa+bは2又は3を表し;
nは整数0〜4を表し;
Mは単環式アリール又は単環式ヘテロアリール基と縮合したC3〜8シクロアルキル又はC3〜8シクロアルケニル基を表し;
J3は式(K):(式中、X1は酸素、NR11又は硫黄を表し、X2はCH2、酸素、NR12又は硫黄を表し、m1は整数1〜3を表し、そしてm2は整数1〜3を表す(但し、m1+m2は3〜5の範囲であり、またX1及びX2が両方とも酸素、NR11、NR12又は硫黄を表すときはm1及びm2は両方とも2未満ではない。))の部分を表し、ここでKは場合によっては1以上(例えば1又は2)の-Y3-アリール、-Y3-ヘテロアリール、-Y3-CO-アリール、-COC3〜8シクロアルキル、-Y3-CO-ヘテロアリール、-C1〜6アルキル、-Y3-COOC1〜6アルキル、-Y3-COC1〜6アルキル、-Y3-W、-Y3-CO-W、-Y3-NR15R16、-Y3-CONR15R16、ヒドロキシ、オキソ、-Y3-SO2NR15R16、-Y3-SO2C1〜6アルキル、-Y3-SO2アリール、-Y3-SO2ヘテロアリール、-Y3-NR13C1〜6アルキル、-Y3-NR13SO2C1〜6アルキル、-Y3-NR13CONR15R16、-Y3-NR13COOR14又は-Y3-OCONR15R16基により置換され、そして、場合によっては、単環式アリール又はヘテロアリール環と縮合していて;R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は独立して水素又はC1〜6アルキルを表し;R15及びR16は独立して水素又はC1〜6アルキルを表すか、又はR15とR16はそれらが結合している窒素原子と一緒になってモルホリン、ピペリジン又はピロリジン環を形成してもよく;R17及びR18は独立して水素又はC1〜6アルキルを表し;Wは、場合によっては1以上のC1〜6アルキル、ハロゲン又はヒドロキシ基により置換された、窒素、酸素又は硫黄から選択される1〜3のヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和の非芳香族5〜7員環を表し;Y1、Y2及びY3は独立して結合又は式-(CH2)pCRcRd(CH2)q-(式中、Rc及びRdは独立して水素又はC1〜4アルキルを表すか、又はRcとRdはそれらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜8シクロアルキル基を形成してもよく、そしてp及びqは独立して整数0〜5を表し、ここでp+qは整数0〜5である)の基を表し;そして、kは1又は2である]
で表される化合物又はその塩の製造方法を開示する。

Description

本発明は新規製造方法、特にある特定のモルホリン誘導体の製造方法に関する。
同時係属中の国際特許出願PCT/GB01/04530号(Glaxo Group Limited)は、式(I)
Figure 2005532281
[式中、
R1はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール-Y1-、ヘテロアリール-Y1-、アリール-(O)t-アリール-Y1-、アリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-アリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、アリール-SO2-Y 1-、C1〜6アルキル-G-Y1-、ヘテロアリール-G-アリール-Y1-、J1-SO2-Y1-、R17O(CO)-C2〜6アルケニル-Y1-、R17NHCO-Y1-、R17NHSO2-Y1-、C2〜6アルキニル-Y1-、C2〜6アルケニル-Y1-、アリール-O-Y1-、ヘテロアリール-O-Y1-、C1〜6アルキル-SO2-Y1-、M-Y1-、J1-Y1-、J1-CO-Y1-、アリール-CO-Y1-又はC3〜8シクロアルキル-Y1-もしくはC3〜8シクロアルケニル-Y1-を表し、上記C2〜6アルキニル及びC2〜6アルキニル-Y1は場合によっては-OR17基により置換されていてもよく、上記C2〜6アルケニルは場合によっては1以上のCOOR17基により置換されていてもよくそして上記シクロアルキル又はシクロアルケニルは1以上のヒドロキシル又はC1〜6アルキル基により置換されていてもよく;
R2は水素又は場合によってはヒドロキシ基により置換されたC1〜6アルキルを表し;
R3は水素又はC1〜6アルキルを表し;
又はR1とR2は、それらが結合している窒素原子と一緒になって式J2(式中、上記窒素原子がX1又はX2に置き換わる)の基を形成してもよく;
tは0又は1を表し;
Xはエチレン又は式CReRf(式中、Re及びRfは独立して水素又はC1〜4アルキルを表すか又はReとRfはそれらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜8シクロアルキル基を形成する)の基を表し;
R4及びR5は独立して水素又はC1〜4アルキルを表し;
Zは結合、CO、SO2、CR10R7(CH2)n、(CH2)nCR10R7、CHR7(CH2)nO、CHR7(CH2)nS、CHR7(CH2)nOCO、CHR7(CH2)nCO、COCHR7(CH2)n又はSO2CHR7(CH2)nを表し;
R6はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C2〜6アルケニル-、-CN又は式-Y2-J3の基を表し;
R7は水素、C1〜4アルキル、CONR8R9又はCOOC1〜6アルキルを表し;
a及びbは1又は2を表してa+bは2又は3を表し;
Gは-SO2-、-SO2NR18-、-NR18SO2-、-NR18CO-、CO又は-CONR18-を表し;
nは整数0〜4を表し;
Mは単環式アリール又は単環式ヘテロアリール基と縮合したC3〜8シクロアルキル又はC3〜8シクロアルケニル基を表し;
J1、J2及びJ3は独立して式(K):
Figure 2005532281
(式中、X1は酸素、NR11又は硫黄を表し、X2はCH2、酸素、NR12又は硫黄を表し、m1は整数1〜3を表し、そしてm2は整数1〜3を表す(但し、m1+m2は3〜5の範囲であり、またX1及びX2が両方とも酸素、NR11、NR12又は硫黄を表すときはm1及びm2は両方とも2未満ではない。))の部分を表し、ここでKは場合によっては1以上(例えば1又は2)の-Y3-アリール、-Y3-ヘテロアリール、-Y3-CO-アリール、-COC3〜8シクロアルキル、-Y3-CO-ヘテロアリール、-C1〜6アルキル、-Y3-COOC1〜6アルキル、-Y3-COC1〜6アルキル、-Y3-W、-Y3-CO-W、-Y3-NR15R16、-Y3-CONR15R16、ヒドロキシ、オキソ、-Y3-SO2NR15R16、-Y3-SO2C1〜6アルキル、-Y3-SO2アリール、-Y3-SO2ヘテロアリール、-Y3-NR13C1〜6アルキル、-Y3-NR13SO2C1〜6アルキル、-Y3-NR13CONR15R16、-Y3-NR13COOR14又は-Y3-OCONR15R16基により置換され、そして、場合によっては、単環式アリール又はヘテロアリール環と縮合していて;
R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は独立して水素又はC1〜6アルキルを表し;
R15及びR16は独立して水素又はC1〜6アルキルを表すか、又はR15とR16はそれらが結合している窒素原子と一緒になってモルホリン、ピペリジン又はピロリジン環を形成してもよく;
R17及びR18は独立して水素又はC1〜6アルキルを表し;
Wは窒素、酸素又は硫黄から選択される1〜3のヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和の非芳香族5〜7員環を表し、場合によっては1以上のC1〜6アルキル、ハロゲン又はヒドロキシ基により置換され;
Y1、Y2及びY3は独立して結合又は式-(CH2)pCRcRd(CH2)q-(式中、Rc及びRdは独立して水素又はC1〜4アルキルを表すか、又はRcとRdはそれらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜8シクロアルキル基を形成し、そしてp及びqは独立して整数0〜5を表し、ここでp+qは整数0〜5である)の基を表す]
のある特定のモルホリン尿素誘導体ならびにその塩及び溶媒和化合物であって、式(1)の化合物が式(1)a
Figure 2005532281
[式中、R2'は水素又は低級アルキル(具体的にはC1〜4アルキル)を表し;R3'は水素を表し;X'はメチレン又はエチレンを表し;a'及びb'は両方とも1を表し;R4'及びR5'は両方とも水素を表し;そして部分-Z'-R6'はハロベンジルを表す]の化合物ではなく、且つ、式(1)の化合物が式(I)b
Figure 2005532281
[式中、R1''は水素原子、C1〜6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1〜4アルキル基、アリール基又はアリールC1〜4アルキル基(特には、アリールはフェニル又はナフチルを表す)を表し、ここでアリール基又はアリールC1〜4アルキル基のアリール部分は場合によってはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルコキシカルボニル基又はアミノ基により置換されていてもよく;R2''は水素を表し;R3''は水素又はC1〜6アルキルを表し;X''はメチレンを表し;a''及びb''は両方とも1を表し;R4''及びR5''は両方とも水素を表し;そしてここで部分-Z''-R6''はC1〜6アルキル基、アリールC1〜4アルキル基(特には、アリールはフェニル又はナフチルを表す)、ヘテロアリールC1〜4アルキル基(特には、ヘテロアリールは2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル又は1H-インドール-3-イルを表し)、アリールオキシC2〜5アルキル基又はピロリジニルカルボニルC1〜4アルキル基を表し、ここで上記基のアリール部分は場合によってはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルコキシカルボニル基又はアミノ基により置換されていてもよい]
の化合物でないことを条件とする、上記モルホリン尿素誘導体ならびにその塩及び溶媒和化合物に関する。
式(I)
Figure 2005532281
の化合物はキラル炭素原子を「*」でマークした位置に持ち、従って鏡像異性体(enantiomer)として存在する。
PCT/GB01/04530はまた、式(I)の化合物の製造方法であって、その鏡像異性体をアキラル合成と分割工程との組み合わせにより製造することができる上記方法も開示する。かかる分割工程の例は、分取キラル高性能液体クロマトグラフィ(分取キラルHPLC)及びジアステレオマー塩の分別結晶化である。特にPCT/GB01/04530は、式(I)の化合物の鏡像異性体を、式(III)
Figure 2005532281
(式中、R3、a、b、R4、R5、Z、及びR6は上記式(I)に定義された通りである)
の化合物のラセミ改変体をそのジアステレオマー塩の分別結晶化により分割し;次いで分割した式(III)の化合物の鏡像異性体と式(X)の化合物との反応により式(IV)
Figure 2005532281
(式中、L2及びL4は脱離基であり、R3、a、b、R4、R5、Z、及びR6は上記式(I)に定義された通りである)
の化合物を得て;次いで式(IV)の化合物と式(V)
Figure 2005532281
(式中、R1及びR2は上記式(I)に定義された通りである)
の化合物との反応により式(I)の化合物を得ることにより製造しうることを開示する。
式(I)の化合物のある特定の鏡像異性体、すなわち式(IA):
Figure 2005532281
(式中、R1、R2、b、Z、及びR6は上記式(I)に定義された通りであり、かつkは1又は2である)
ならびにその塩及び溶媒和化合物を製造する代わりの方法が見出されており、それは:
式(IA)の化合物が式(I)a
Figure 2005532281
[式中、R2'は水素又は低級アルキル(具体的にはC1〜4アルキル)を表し;R3'は水素を表し;X'はメチレン又はエチレンを表し;a'及びb'は両方とも1を表し;R4'及びR5'は両方とも水素を表し;そして部分-Z'-R6'はハロベンジルを表す]
の化合物ではなく;且つ、
式(IA)の化合物が式(I)b
Figure 2005532281
[式中、R1''は水素原子、C1〜6アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1〜4アルキル基、アリール基又はアリールC1〜4アルキル基(特には、アリールはフェニル又はナフチルを表す)を表し、ここでアリール基又はアリールC1〜4アルキル基のアリール部分は場合によってはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルコキシカルボニル基又はアミノ基により置換されていてもよく;R2''は水素を表し;R3''は水素又はC1〜6アルキルを表し;X''はメチレンを表し;a''及びb''は両方とも1を表し;R4''及びR5''は両方とも水素を表し;そしてここで部分-Z''-R6''はC1〜6アルキル基、アリールC1〜4アルキル基(特には、アリールはフェニル又はナフチルを表す)、ヘテロアリールC1〜4アルキル基(特には、ヘテロアリールは2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル又は1H-インドール-3-イルを表し)、アリールオキシC2〜5アルキル基又はピロリジニルカルボニルC1〜4アルキル基を表し、ここで上記基のアリール部分は場合によってはハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6アルコキシカルボニル基又はアミノ基により置換されていてもよい]
の化合物ではないことを条件とする。
同時係属中の国際特許出願公開WO 02/26722(Glaxo Group Limited)は式(Ip)
Figure 2005532281
で表されるある特定の化合物及びそれの製造方法を開示し、その方法は式(Ip)の化合物の鏡像異性体の製造方法を含む。
本特許の方法は、式(III)のある特定の化合物のキラル合成に関わる。
従って、第1の態様においては、式(IIIA)
Figure 2005532281
(式中、b、Z、及びR6は上記式(I)に定義された通りであり、かつ
kは1又は2である)
の化合物又はその塩の製造方法であって;
式(XX)
Figure 2005532281
(式中、b、Z、及びR6は上記式(I)に定義された通りである)
の化合物と式(XXI)
Figure 2005532281
(式中、Aは保護されたアミノ基でありかつkは1又は2である)
の鏡像異性体との反応と、次いでアミノ基の脱保護により式(IIIA)の化合物を得ることを含む上記製造方法が提供される。
アミンに対する好適な保護基はフタルイミドを含む。
式(IIIA)の化合物は、典型的には式(XX)の化合物と化合物(XXI)からMitsunobu反応条件のもとで、次のように製造する:
典型的には、式(XX)の化合物と式(XXI)の化合物の鏡像異性体との好適な溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はトルエン中の混合物を、好適には2〜36時間、好適な温度、好適には混合物の還流温度にて、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気のもとで攪拌する。次いでさらに溶媒、好適にはトルエン又はテトラヒドロフランを加え、混合物を、好適には0〜40℃に冷却する。ホスフィン、好適にはトリフェニルホスフィンを加え、全ての固体が溶解するまで混合物を攪拌する。次いでアゾジカルボン酸エステル、好適にはアゾジカルボン酸ジイソプロピルをある時間、好適には5〜120分間にわたって温度を<40℃に維持しつつ加える。混合物を好適な温度、好適には20〜40℃にて攪拌する。もし必要であれば、さらにホスフィン及びアゾジカルボン酸エステル試薬を加えてもよい。さらにある時間の後に、反応混合物を低容積に濃縮する。好適なアルコール、好適にはメタノール又はイソ-プロピルアルコールを加え、濃縮工程を繰返す。これは必要なだけ繰返してもよい。次いでさらにアルコールを加え、混合物を温度、好適には55〜75℃の間に加熱してもよい。好適な時間、好適には20〜45分間の後、得られるスラリーを、好適には15〜25℃に冷却し、そして次いで、好適には1.5〜3時間静置し、その後、生成物を濾過により単離する。フィルター床を、さらにアルコールを用いて洗浄し、次いで真空で35〜45℃にて乾燥して、保護された式(IIIA)の化合物を得る。
保護された式(IIIA)の化合物を、特定保護基を除去するために適した標準条件、例えばP J Kocienski, Protecting Groups, (1994), Thiemeに記載の条件を利用して脱保護し、式(IIIA)の化合物を得る。
さらなる態様においては、上記の式(IIIA)の保護された化合物の製造方法を2段階で、すなわち中間体である式(IIIB)
Figure 2005532281
(式中、k、Z、R6、及びbは先に式(IIIA)に定義された通りであり、かつAは先に式(XXI)に定義された通りである)
の化合物を単離して実施することもできる。
典型的には、式(XX)の化合物と式(XXI)の化合物の鏡像異性体との好適な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、C3〜4アルカノール、トルエン、N-メチルピロリジノン及びN,N-ジメチルホルムアミド中の混合物を、好適には2〜36時間、好適な温度、好適には混合物の還流温度にて、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気下で攪拌する。さらに式(XX)の化合物を必要なだけ加え、混合物を好適な温度、好適には混合物の還流温度にて、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気下で、好適な時間、加熱する。反応混合物を次いで好適には20〜25℃に冷却し、化合物を好適な共溶媒、好適にはジイソプロピルエーテルを加えることにより沈降させる。式(IIIB)の化合物を濾過により単離し、さらに共溶媒を用いて洗浄しそして真空で乾燥する。
あるいは、式(IIIB)の化合物を、式(XXII)
Figure 2005532281
の化合物と式(XX)の化合物との反応により製造することができる。
従って、式(XXII)の化合物と式(XX)の化合物との反応を含む、式(IIIB)の化合物の製造方法がさらに提供される。
典型的には、式(XX)の化合物と式(XXII)の化合物の好適な溶媒、例えばメチルtert-ブチルエーテル、C1〜4アルカノール、トルエン、N-メチルピロリジノン及びN,N-ジメチルホルムアミド中の混合物を、好適には2〜36時間、好適な温度、好適には室温にて、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気下で攪拌する。この時点で水を用いて後処理をしてもよい。好適な溶媒、好適にはN-メチルピロリジノン及びN,N-ジメチルホルムアミドを反応混合物に加え、次いでフタルイミドカリウムを加える。混合物を好適には2〜6時間、好適な温度、好適には90〜110℃にて攪拌する。次いで反応混合物を好適には50〜80℃に冷却し、そして好適な共溶媒、好適にはC1〜4アルカノールと水の混合物を加えることにより化合物を結晶化する。次いで反応混合物を、好適には0〜10℃に冷却する。式(IIIB)の化合物を濾過により単離し、さらに共溶媒を用いて洗浄しそして真空で乾燥する。
次いで式(IIIB)の化合物から、保護された式(IIIA)の化合物を先に記載した方法を用いて製造することができる。
式(XX)の化合物ならびに式(XXI)及び(XXII)の化合物の鏡像異性体は公知であり、市販される化合物であるか又は公知の手順と類似の方法、例えばJ. March, 「先進有機化学(Advanced Organic Chemistry)」, 第3版 (1985), Wiley Interscienceなどの合成主要の標準参考書に開示された方法により製造することができる。
式(IIIA)の化合物は公知であり、J. Med. Chem., 1991, 34(2), 616-624に開示されている。
式(IIIA)の化合物の鏡像異性体、すなわち式(IIIAS)の化合物はまた、式(IIIAS)の化合物とその対掌体(antipode)の混合物、典型的にはラセミ改変体から酵素分割により単離することもできる。式(IIIAS)の化合物とその対掌体の混合物は、式(XXI)の化合物の鏡像異性体の混合物を用いることにより上記の方法で製造することができる。式(XXI)の化合物の鏡像異性体のラセミ改変体は当技術分野で周知の方法により製造することができる。
従って、さらなる態様においては、式(IIIAS)
Figure 2005532281
(式中、k、b、Z、及びR6は先に式(IIIA)に対して定義されている通りである)
の化合物をその対掌体から分離する方法であって、式(IIIAS)の化合物及びその対掌体の混合物と酵素及び好適な酵素供与体、例えばC4-8アルカノール酸のアルキルエステルとの反応を含んでなる上記方法が提供される。好適な酵素はリパーゼPS-C「Amano」IIである。
典型的には、式(IIIAS)の化合物及びその対掌体の混合物と好適な溶媒、好適にはtert-ブチルメチルエーテル及び好適なアシル供与体、好適にはオクタン酸エチルとの混合物の溶液に、酵素、好適にはリパーゼPS-C「Amano」IIを、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気下で加える。混合物を昇温し、好適には25〜35℃にて、好適な時間、好適には6〜8時間攪拌する。酵素を真空濾過により除去する。濾液に脱イオン水を加え、得られる2相溶液のpHを4〜5に調節して層を分離する。水層に好適な非極性溶媒、好適にはジクロロメタンを加え、得られる2相混合物pHをpH6〜7に調節する。次いで層を分離する。水層に好適な非極性溶媒、好適にはジクロロメタンを加え、得られる2相混合物pHをpH9〜10に調節する。次いで層を分離し、非極性溶媒を真空で除去して式(IIIAS)の化合物を得る。
上記のいずれの反応又は方法についても、通常の加熱及び冷却の方法、例えば電熱マントル及び氷/塩浴をそれぞれ使用することができる。
好適には、「*」でマークした位置における式(IIIA)の化合物の絶対立体化学は式(IIIAS)に示した通りである。
次いで式(IA)の化合物は、式(IIIA)の化合物から次の通り製造することができる:
式(IIIA)の化合物と式(XA)
Figure 2005532281
(式中、L2及びL4は脱離基を表し、ここでL2とL4は同じであるか又はL4はL2より不安定な脱離基を表す)
の化合物とを反応させて、式(IVA)
Figure 2005532281
(式中、L2、k、b、Z、及びR6は先に定義した通りである)
の化合物を生成させる。
続いて、式(IVA)の化合物と式(VA)
Figure 2005532281
(式中、R1及びR2は式(I)に定義した通りである)
の化合物とを反応させて式(IA)の化合物を得る。
式(XA)及び(VA)の化合物も公知であり、市販される化合物であるか又は公知の手順と類似の方法、例えばJ. March, 「Advanced Organic Chemistry」, 第3版 (1985), Wiley Interscienceなどの合成方法論の標準参考書に開示された方法により製造することができる。
式(IIIA)の化合物の好適な塩は、式(IIIA)の化合物の単離もしくは取扱いに有用でありうる塩、又は式(IA)の化合物及びその生理学的に許容される塩の製造に有用でありうる塩である。もし適当であれば、酸付加塩は無機酸又は有機酸から誘導することができ、例えば酒石酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。式(IIIA)の化合物の塩は当技術分野で周知の手段により製造することができる。
式(IIIB)の化合物は新規であると考えられる。
従って、さらなる態様においては、式(IIIB)の化合物又はその塩が提供される。
本発明の化合物の好適な塩は、本発明の化合物の単離もしくは取扱いに有用でありうる塩である。もし適当であれば、酸付加塩は無機酸又は有機酸から誘導することができ、例えば酒石酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。式(IIIA)の化合物の塩は当技術分野で周知の手段により製造することができる。
式(IA)の化合物は、式(IIIA)の化合物から次の通り製造することができる。
典型的には、好適な第1溶媒中の式(IIIA)の化合物と同じ溶媒中のN,N’-カルボニルジイミダゾールとを低温、好適には-10〜20℃の範囲の温度にて、好適な時間、例えば5〜60分間反応させる。好適な溶媒は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、C3〜4アルカノール、酢酸イソプロピル、N-メチルピロリジノン及びN,N-ジメチルホルムアミドを含む。混合物を好適な温度、好適には5〜30℃に加温し、この温度にて好適な時間、例えば10〜60分間保持する。次いで式(VA)の化合物を加え、混合物を好適な温度に上昇し、例えば40〜65℃の範囲の温度に加熱し、そして好適な時間、例えば60〜360分間攪拌する。次いで反応液を好適な温度に冷却し、そして好適な第2の溶媒、例えば酢酸イソプロピルを加え、次いで好適な酸性塩、例えば二水素リン酸酢酸カリウム又は酢酸の水溶液を加える。もし必要であればその溶液を清澄化し、下層の水層を除去し、そして上層の有機層をさらに酸性塩溶液、次いで水を用いて洗浄する。有機相を大気圧で蒸留して第1溶媒を除去し、そして式(IA)の化合物の第2溶媒中のスラリー又は溶液を残す。式(IA)の化合物は、適当に、濾過により又は溶媒の蒸発により単離することができる。
式(Ip)の化合物は、式(IIIA)の化合物及び式R1-COOH(式中、R1は式(Ip)に対して定義されている通りである)の化合物から次の通り製造することができる。
典型的には、式R1-COOHの化合物のN,N-ジメチルホルムアミド中の溶液を、不活性雰囲気、好適には窒素雰囲気中で、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'N'-テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロリン酸及びN,N-ジイソプロピルエチルアミンを用いて処理し、次いで式(IIIA)の化合物の好適な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド中の溶液を用いて処理し、そして混合物を18〜30℃にて2〜8時間攪拌する。溶媒を真空で除去し、残留物を好適な溶媒、例えば酢酸エチルに溶解する。溶液を10%クエン酸水溶液、ブライン、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及びブラインを用いて洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして真空で蒸発させる。
式(IA)及び(Ip)の化合物の好適な塩は、生理学的に許容される塩ならびに生理学的に許容されないが式(IA)及び(Ip)の化合物ならびにその生理学的に許容される塩の製造に有用でありうる塩を含む。もし適当であれば、酸付加塩は無機酸又は有機酸から誘導することができ、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。溶媒和化合物の例は水和物を含む。
式(IA)及び(Ip)の塩及び溶媒和化合物は、当業者が周知する手順により製造することができる。
上記反応のいずれにおいても、好適な保護基は当技術分野で通常使用されるものである。かかる保護基の形成及び除去の方法は、保護される分子にとって適当である通常の方法、例えばP J Kocienski, 「Protecting Groups」, (1994), Thiemeなどの合成技術の標準的参考書に考察された方法である。
好適には、式(IA)及び(VA)の化合物の基R1はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール-Y1-、ヘテロアリール-Y1-、アリール-(O)t-アリール-Y1-、アリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-アリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、アリール-SO2-Y1-、C1〜6アルキル-G-Y1-、J1-SO2-Y1-、R17O(CO)-C2〜6アルケニル-Y1-、C2〜6アルキニル-Y1-、C2〜6アルケニル-Y1-、アリール-O-Y1-、ヘテロアリール-O-Y1-、C1〜6アルキル-SO2-Y1-、M-Y1-、J1-Y1-、J1-CO-Y1-、アリール-CO-Y1-又はC3〜8シクロアルキル-Y1-もしくはC3〜8シクロアルケニル-Y1-を表し、上記C2〜6アルキニル及びC2〜6アルキニル-Y1は場合によっては-OR17基により置換されていてもよく、かつ上記シクロアルキル又はシクロアルケニルは場合によっては1以上のヒドロキシル又はC1〜6アルキル基により置換されていてもよい);
J1、J2及びJ3は独立して式(K):
Figure 2005532281
(式中、X1は酸素、NR11又は硫黄を表し、X2はCH2、酸素、NR12又は硫黄を表し、m1は整数1〜3を表し、そしてm2は整数1〜3を表す(但し、m1+m2は3〜5の範囲であり、またX1及びX2が両方とも酸素、NR11、NR12又は硫黄を表すときはm1及びm2は両方とも2未満ではない。))の部分を表し、ここでKは場合によっては1以上(例えば、1又は2)の-Y3-アリール、-Y3-ヘテロアリール、-Y3-CO-アリール、-Y3-CO-ヘテロアリール、-C1〜6アルキル、-Y3-COOC1〜6アルキル、-Y3-COC1〜6アルキル、-Y3-W、-Y3-CO-W、-Y3-NR15R16、-Y3-CONR15R16、ヒドロキシ、オキソ、-Y3-SO2NR15R16、-Y3-SO2C1〜6アルキル、-Y3-SO2アリール、-Y3-SO2ヘテロアリール、-Y3-NR13C1〜6アルキル、-Y3-NR13SO2C1〜6アルキル、-Y3-NR13CONR15R16、-Y3-NR13COOR14又は-Y3-OCONR15R16基により置換され、そして、場合によっては、単環式アリール又はヘテロアリール環と縮合している。
好適には、式(IA)及び(VA)の化合物の基R2は水素又はC1〜6アルキルを表す。
さらに好適には、式(IA)及び(VA)の化合物の基R1はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール-Y1-、ヘテロアリール-Y1-、アリール-(O)t-アリール-Y1-、アリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-アリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、C2〜6アルケニル-Y1-、アリール-O-Y1-、ヘテロアリール-O-Y1-、C1〜6アルキル-SO2-Y1-、M-Y1-、-Y1-J1、-Y1-CO-J1又はC3〜8シクロアルキル-Y1-もしくはC3〜8シクロアルケニル-Y1-を表し、上記シクロアルキル又はシクロアルケニルは場合によっては1以上のヒドロキシル又はC1〜6アルキル基により置換されていてもよく;
J1、J2及びJ3は独立して式(K):
Figure 2005532281
(式中、X1は酸素、窒素、NR11又は硫黄を表し、X2はCH2、酸素、窒素、NR12又は硫黄を表し、m1は整数1〜3を表し、そしてm2は整数1〜3を表す(但し、m1+m2は3〜5の範囲であり、またX2が酸素、窒素、NR12又は硫黄を表すときはm1及びm2は両方とも2未満ではない。))
の部分を表し、ここでKは場合によっては1以上(例えば、1又は2)の-Y3-アリール、-Y3-ヘテロアリール、-Y3-CO-アリール、-Y3-CO-ヘテロアリール、-C1〜6アルキル、-Y3-COOC1〜6アルキル、-Y3-COC1〜6アルキル、-Y3-W、-Y3-CO-W、-Y3-NR15R16、-Y3-CONR15R16、ヒドロキシ、オキソ、-Y3-SO2NR15R16、-Y3-SO2C1〜6アルキル、-Y3-SO2アリール、-Y3-SO2ヘテロアリール、-Y3-NR13C1〜6アルキル、-Y3-NR13SO2C1〜6アルキル、-Y3-NR13CONR15R16、-Y3-NR13COOR14又は-Y3-OCONR15R16基により置換され、そして、場合によっては、単環式アリール又はヘテロアリール環と縮合している。
さらに好適には、式(IA)及び(VA)の化合物の基R2は水素又はC1〜6アルキルを表す。
式(IIIA)、(XX)、及び(IA)の化合物に対するZの好ましい値は、Zが結合、CO、SO2、CR10R7(CH2)n、CHR7(CH2)nO、CHR7(CH2)nS、CHR7(CH2)nOCO、又はCHR7(CH2)nCOを表すものである。
「アリール」の意味は、単環式炭素環芳香族環(例えばフェニル)及び二環式炭素環芳香族環(例えばナフチル)の意味を含み、そして「ヘテロアリール」の意味は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3ヘテロ原子を含有する単環式及び二環式ヘテロ環芳香族環の意味を含む。「ヘテロアリール」の意味はまた、窒素、酸素及び硫黄から選択される4ヘテロ原子を含有する単環式及び二環式ヘテロ環芳香族環の意味を含むと拡張することもできる。単環式ヘテロ環芳香族環の例は、例えばピリジニル、ピリミジニル、チオフェニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリルを含む。単環式ヘテロ環芳香族環のさらなる例は、ピラジニル、テトラゾリル又はイミダゾリルを含む。二環式ヘテロ環芳香族環の例は、例えばキノリニル又はインドリルを含む。二環式ヘテロ環芳香族環のさらなる例はベンゾイミダゾリルを含む。二環式ヘテロ環芳香族環のなおさらなる例は、ジヒドロベンゾフラニル及びピロロピリジニルを含む。炭素環及びヘテロ環芳香族環は、場合によっては例えば、1以上のC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、ハロゲン、C1〜6アルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、W、-N(CH3)2、-NHCOC1〜6アルキル、-OCF3、-CF3、-COOC1〜6アルキル、-OCHF2、-SCF3、-CONR19R20、-SO2NR19R20(式中、R19及びR20は独立して水素、C1〜6アルキル又はC3〜8シクロアルキルを表す)、-NHSO2CH3、-SO2CH3又は-SCH3基により置換されていてもよい。炭素環及びヘテロ環芳香族環のさらなる置換基は-COOHであってもよい。なおさらなる炭素環及びヘテロ環芳香族環の置換基は-CH2N(CH3)2又は1以上の-SH基(ここで上記基は互変異性によって=S基を形成してもよいと理解されうる)であってもよい。
基Mの例はテトラヒドロナフタレニルを含む。
基Wの例はピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル及びピペラジニルを含み、これらは場合によっては1以上のC1〜6アルキル、ハロゲン、又はヒドロキシ基により置換されていてもよい。
基J1の例は、N-(COOCH2CH3)-ピペリジン-4-イル、N-(CH3)-ピペリジン-4-イル、N-(COCH3)-ピペリジン-4-イル、ピロリジン-1-イル、テトラヒドロピラン-4-イル又はN-モルホリニルを含む。基J1のさらなる例は、N-(シクロプロピルカルボニル)-ピペリジン-4-イル、N-(メチルスルホニル)-ピペリジン-4-イル、チオピラニル及びテトラヒドロチエニルを含む。
基J2の例は、(4-フェニル)-ピペリジン-1-イル、(4-COOCH2CH3)-ピペラジン-1-イル、(2-(3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イル-メチル))-ピペリジン-1-イル、N-モルホリニル、(4-N(CH3)2)-ピペリジン-1-イル、(4-(3-フルオロフェニル))-ピペラジン-1-イル、(4-(4-フルオロフェニル))-ピペラジン-1-イル、(4-ピリミジニル)-ピペラジン-1-イル、(4-CH3)-ピペラジン-1-イル、(4-CONH2)-ピペリジン-1-イル、(3,3-ジメチル)-ピペリジン-1-イル、(4-COCH3)-ピペラジン-1-イル、(4-(1-ピロリジニル-カルボニルメチル))-ピペラジン-1-イル、(4-ヒドロキシ)-ピペリジン-1-イル、(4-メチル)-ピペリジン-1-イル、(4-(2-フラニル-カルボニル))-ピペラジン-1-イル、(4-ベンジル)-ピペラジン-1-イル又は(3-CH3SO2CH2-)-モルホリン-1-イルを含む。基J2のさらなる例は、チオモルホリニル、ピロリジニル及びベンゾアゼピニルを含む。
基J3の例はインドリニルを含み、この基は場合によっては置換されていてもよい。
アルキルの意味は、対応するアルキルの直鎖及び分枝鎖両方の脂肪族異性体の意味を含む。アルキレン及びアルコキシの意味も同様に解釈されるべきであることは理解されよう。C3〜8シクロアルキルの意味は、対応するアルキルの全ての脂環式(分枝したものを含む)異性体の意味を含む。
好ましくは、R1はC1〜6アルキル(特にプロピル)、C2〜6アルケニル(特には、上記C2〜6アルケニルは1以上の-COOR17基、例えば-HC=CH-COOHにより置換されている)、C2〜6アルキニル、アリール-Y1-、ヘテロアリール-Y1-(特には、ヘテロアリールはチアゾリル、インドリル、フラニル、ジヒドロベンゾフラン、オキソイミダゾリル、イソキサゾリル、チエニル、チオオキソジヒドロイミダゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピロロピリジニルを表す)、アリール-(O)t-アリール-Y1-、アリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-(特には、アリールはフェニルを表し、かつヘテロアリールはチアジアゾリル、ピラゾリル又はイソキサゾリルを表す)、ヘテロアリール-(O)t-アリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、C2〜6アルケニル-Y1-、アリール-O-Y1-(特には、アリールはフェニルを表す)、ヘテロアリール-O-Y1-、C1〜6アルキル-SO2-Y1-(特には、C1〜6アルキルはエチル、プロピル、-CH(CH3)2又は-C(CH3)3を表す)、M-Y1-、J1-Y1-、J1-CO-Y1-、アリール-SO2-Y1-、C1〜6アルキル-G-Y1-(特には、C1〜6アルキルはメチルを表し、そしてGは-NR18CO-、-CONR18-、-NR18SO2-又は-SO2NR18-を表す)、ヘテロアリール-G-アリール-Y1-(特には、アリールはフェニルを表し、そしてヘテロアリールはチアゾリルを表し、そしてGは-NR18SO2-を表す)、J1-SO2-Y1-(特には、J1は1-ピロリジニルを表す)、R17O(CO)-C2〜6アルケニル-Y1-、R17NHCO-Y1-(特には、R17は水素を表す)、C2〜6アルキニル-Y1-(特に-C≡CH、又はここで上記C2〜6アルキニルは-OR17基、例えばHOCH2-C≡C-により置換されている)、アリール-CO-Y1-(特には、アリールはフェニルを表す)、C3〜8シクロアルキル-Y1-又はC3〜8シクロアルケニル-Y1-を表し、上記シクロアルキル又はシクロアルケニルは場合によっては1以上のヒドロキシル又はC1〜6アルキル基により置換されていてもよく、かつ上記C2〜6アルキニル-Y1-は場合によっては-OR17基により置換されていてもよい。
さらに好ましいR1基はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール-Y1-、ヘテロアリール-Y1-、アリール-(O)t-アリール-Y1-、アリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-アリール-Y1-、ヘテロアリール-(O)t-ヘテロアリール-Y1-、C2〜6アルケニル-Y1-、アリール-O-Y1-、ヘテロアリール-O-Y1-、C1〜6アルキル-SO2-Y1-、M-Y1-、J1-Y1-、J1-CO-Y1-又はC3〜8シクロアルキル-Y1-もしくはC3〜8シクロアルケニル-Y1-を含み、上記シクロアルキル又はシクロアルケニルは場合によっては1以上のヒドロキシル又はC1〜6アルキル基により置換されていてもよい。
なおさらに好ましくは、R1はアリール-Y1-、ヘテロアリール-Y1、アリール-(O)t-アリール-Y1-、C3〜8シクロアルキル-Y1-、C2〜6アルケニル-Y1-又はC1〜6アルキル-SO2-Y1-を表し、特には、アリールは場合によっては1以上のC1〜6アルキル(特にメチル)、ハロゲン(特に塩素、フッ素及び臭素)、CH3O-、CH3S-、F2CHO-、CH3OC(O)-、-CN、-CF3、CF3-S-、CF3-O-、又は(CH3)2N-基により置換されたフェニル又はナフチルを表し、そしてここでヘテロアリールは場合によっては1以上のハロゲン原子(特に塩素)により置換されたピリジニルを表し、そしてここでシクロアルキルはシクロヘキシルを表す。さらに好ましいフェニルの置換基は-NHCOCH3及び-CONH2を含む。なおさらに好ましいフェニルの置換基は-SO2NH2、-CONHCH3、-OCH(CH3)2、-OC(CH3)3、-COOH、-CON(CH3)2、-SO2CH3、-CONHCH2CH3、-CONHシクロプロピル及び-SO2NHシクロプロピルを含む。好ましくはまた、R1はC2〜6アルキニル-Y1-を表す。一連の特に好ましい化合物は、R1がアリール-Y1-(ここでアリールは場合によっては1以上のC1〜6アルキル(特にメチル)、ハロゲン(特に塩素、フッ素及び臭素)、CH3O-、CH3S-、F2CHO-、CH3OC(O)-、-CN又は-CF3基により置換されたフェニルを表す)を表す化合物である。さらに最も好ましいフェニルの置換基は、-NHCOCH3及び-CONH2を含む。なおさらに最も好ましいフェニルの置換基はSO2NH2を含む。最も好ましくは、R1はまた、C2〜6アルケニル-Y1-(特にCH2=CH-Y1-)、C3〜8シクロアルキル-Y1-(特にシクロヘキシル-Y1-)及びC1〜6アルキル-SO2Y1-(特にCH3SO2-Y1-)を表す。最も好ましくはR1はまた、C2〜6アルキニル-Y1-(特にHC≡C-Y1)を表す。
特に好ましいR1基は、アリール-Y1-及びヘテロアリール-Y1-であり、最も好ましくはアリールはフェニルを表し、そしてヘテロアリールは5員単環式ヘテロ環芳香族環(最も特にテトラゾリル)を表し、これらはそれぞれは場合によっては上記の通り置換されていてもよい。
ヘテロアリールの好ましい置換基は-CH3、-CONH2、-CH2N(CH3)2、ハロゲン(特に塩素)、-OCH3、-COOCH3及び-NH2を含む。
最も特に好ましい化合物は、R1がフェニル-Y1-(上記フェニルは-CONH2又は-CONHCH3基、好ましくは-CONH2により置換されている)、及びテトラゾリル-Y1-(上記テトラゾリルはメチル基により置換されている)を表す化合物である。
好ましくは、Y1は結合又はC1〜6アルキレン、さらに好ましくは結合、メチレン又はエチレン、プロピレン、-C(CH3)2-又は-CH(CH3)-、特に結合、メチレン又はエチレン、最も好ましくは結合又はメチレン、特にメチレンを表す。
好ましくは、Y2は結合を表す。
好ましくは、Y3は結合を表す。
好ましくは、R2は水素、メチル又はヒドロキシプロピル、さらに好ましくは水素又はメチル、特に水素を表す。
好ましくはまた、R1とR2はそれらが結合している窒素原子と一緒になって式J2(ここで上記窒素原子はX1又はX2のいずれかに置き換わる)の基を形成する。
好ましくは、R4及びR5は独立して水素又はメチルを表す。最も好ましくは、R4及びR5は水素を表す。
好ましくは、Zは結合、CO、SO2、CR10R7(CH2)n、CHR7(CH2)nO、CHR7(CH2)nS、CHR7(CH2)nOCO又はCHR7(CH2)nCOを表す。
さらに好ましくは、ZはCO、CHR7(CH2)n、CHR7(CH2)nO、CHR7(CH2)nS、CHR7(CH2)nOCO又はCHR7(CH2)nCO、特にCH2CO、(CH2)2、(CH2)2S、(CH2)2O、(CH2)2OCO、(CH2)3CO、CO、CHR7、特にCH2、CHCH3又はCH2CO、最も特にCH2又はCH2CO、特にCH2を表す。
好ましくは、R6はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、CN、アリール、ヘテロアリール又は式-Y2-J3の基を表し、さらに好ましくはR6はフェニル(場合によっては1以上のハロゲン、フェニル又はC2〜6アルケニル基により置換された)、ナフチル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、CN、又はO、N又はSから選択される1〜3ヘテロ原子を含有し場合によってはハロゲンにより置換されたC1〜6アルキル5員芳香族ヘテロ環を表す。特に、R6はフェニル(場合によっては1以上のハロゲン(特に塩素、フッ素又はヨウ素)により置換されたフェニル又は3-CH=CH2基)、ナフチル、インドリニル、メチル、-CH=CH2、-CN又は場合によってはハロゲン(特に塩素)により置換されたチオフェニルを表す。最も好ましいR6はインドリニル(特にインドリン-1-イル)を表すか又は1以上のハロゲン(例えば塩素又はフッ素)基、特にジクロロフェニル、3-クロロフェニル、5-クロロチオフェニル、4-フルオロフェニル及び3,4-ジフルオロフェニル、最も特にジクロロフェニル、特に3,4-ジクロロフェニルに置換されたフェニルを表す。
好ましくは、R7は水素、メチル、COOC1〜6アルキル又はCONR8R9、さらに好ましくは、水素、COOC1〜6アルキル又はCONR8R9、最も好ましくは水素、COOEt又はCONR8R9、特に水素を表す。
好ましくは、R8及びR9は水素を表す。
好ましくは、R10は水素を表す。
好ましくは、R11及びR12は独立して水素又はメチルを表す。
好ましくは、R13及びR14は独立して水素又はメチルを表す。
好ましくは、R15及びR16は独立して水素又はメチルを表すか又はR15とR16はそれらが結合している窒素原子と一緒になってモルホリン、ピペリジン又はピロリジン環を形成してもよく、そして特に水素又はメチルを表す。
好ましくは、R17は水素を表す。
好ましくは、R18は水素を表す。
好ましくは、R19及びR20は独立して水素、C1〜6アルキル又はC3〜8シクロアルキル、特に水素、シクロプロピル又はメチルを表す。特にR19及びR20は水素を表す。
好ましくは、Rcは水素又はメチル、特に水素を表す。
好ましくは、Rdは水素又はメチル、特に水素を表す。
好ましくは、bは1を表す。
好ましくは、nは0、1又は2を表す。
好ましくは、p+qは整数0〜2に等しく、さらに好ましくは、p及びqは独立して0又は1を表してp+qは整数0〜1に等しい。
好ましくは、tは0を表す。
好ましくは、Wはピロリジニル又はピペリジニル、特にピロリジニルを表す。
好ましくは、X1は酸素、窒素又はNR11を表す。
好ましくは、X2はCH2、酸素、窒素又はNR12を表す。
好ましくは、m1及びm2は独立して整数1〜2を表し、m1+m2は3〜4の範囲内にある。
好ましくは、J1は、場合によっては1又は2の-COOCH2CH3、-COOtBu、-CH3、-COCH3、-SO2N(CH3)2、-SO2CH3、-COフェニル又は3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イルスルホニル基により置換されたピペリジニル(特にピペリジン-4-イル)又はテトラヒドロピラニル(特にテトラヒドロピラン-4-イル)を表す。好ましくはまた、J1は、場合によっては上記(特にジオキシドテトラヒドロチエニル)により置換されていてもよいモルホリニル、チオピラニル又はテトラヒドロチエニルを表す。
J1の好ましい置換基は-CH2-アリール(特には、アリールは場合によっては1以上のハロゲン原子により置換されたフェニル、例えばジクロロフェニルを表す)、-COシクロプロピル又は-Y3-SO2ヘテロアリール(特には、ヘテロアリールはジメチルイソキサゾリルを表す)を含む。
好ましくは、J2はピペリジニル(特にピペリジン-1-イル)、モルホリニル(特にN-モルホリニル)又はピペラジニル(特にピペラジン-1-イル)を表し、場合によっては1又は2のフェニル、-COOCH2CH3、-N(CH3)2、フルオロフェニル、-CH3、-CONH2、-COCH3、-CH2CO-(N-ピロリジニル)、ヒドロキシ、-CO-(2-フラン)、ベンジル又は-CH2SO2CH3により置換されている。好ましくは、J2はまた、場合によっては類似の方法で置換されたチオモルホリニル、ピロリジニル又はベンゾアゼピニルを表す。
J2の他の好ましい置換基はハロゲン(特にフッ素)、-COOCH2CH3、-CO-フロイル(froyl)、-SO2CH3、-ピリジニル-CH3又はオキソ基を含む。
好ましくは、J3はインドリニル、特にインドリン-1-イルを表す。
最も好ましい態様においては、式(IA)及び(VA)の化合物の基R1及びR2は、それぞれ4-アミドベンジル又は2-メチルテトラゾール-5-イルメチル、及び水素を表し;式(IIIA)、(XX)、(IVA)、及び(IA)の化合物の変数b、Z、及びR6はそれぞれ1、-CH2-、及び3,4-ジクロロフェニルを表し;そして式(IIIA)、(XXI)及び(IA)の化合物の変数kは1を表わす。
式(IA)の化合物の好適な塩は、生理学的に許容される塩ならびに生理学的に許容されないが式(I)の化合物及びその生理学的に許容される塩の製造に有用でありうる塩を含む。もし適当であれば、酸付加塩は無機酸又は有機酸から誘導することができ、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、メタンスルホン酸塩、ギ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。溶媒和化合物の例は水和物を含む。式(IA)の化合物の塩及び溶媒和化合物は当業者が周知する手順により製造することができる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体にわたって、文脈上別途必要でないかぎり、「含む」という用語ならびに「含まれる」及び「含んでいる」のようなその変化形は、指定の整数もしくは工程又は整数のグループを包含することを意味するものと理解されるが、他の整数もしくは工程又は整数もしくは工程のグループをなんら除外するものではない。
次の実施例は本発明を説明するが、いずれの方法においても本発明を限定するものではない。
全体的な実験の詳細
NMR
核磁気共鳴(NMR)スペクトルはBruker DPX250又はDPX400計器を用いて取得した。
LC/MSシステムA
次の液体クロマトグラフィ質量分析計(LCMS)システムを使用した:3mm ABZ+PLUS(3.3cmx4.6mm内径)カラム、溶媒:Aとして0.1%ギ酸+0.077%w/v酢酸アンモニウム水溶液;及び溶媒Bとして95:5アセトニトリル:水+0.05%v/vギ酸を用いて、毎分3mlの流速で溶出した。次の勾配プロトコルを使った:100%A、0.7分間;A+B混合物、3.5分間にわたり勾配プロファイル0〜100%B;100%Bで保持、1.1分間;0.2分間にわたり100%Aへ復帰。
LC/MSシステムB
3mm Phenomenex Luna(50x2mm内径)カラム、溶媒Aとして0.05%トリフルオロ酢酸水溶液;及び溶媒Bとして0.05%トリフルオロ酢酸アセトニトリル溶液を用いて、40℃にて毎分1mlの流速で溶出した。次の直線勾配を用いた:8分間にわたり0〜95%B。
分析用HPLCカラム、条件及び溶出液
逆相高性能液体クロマトグラフィをLuna 3mm C18(2)(50x2.0mm内径)カラムを用いて実施し、溶媒:Aとして100%水、0.05%TFA;及びBとして100%アセトニトリル、0.05%TFAを用いて毎分2mlの流速で、60℃にて溶出した。次の勾配プロファイルを用いた:2.00分間にわたり0〜95%B、0.01分間にわたり0%Bへ復帰。
キラル分析用HPLC
(Chiralpak ADカラム、4.6x250mm、溶出液(50:50:0.1)MeOH:EtOH:ブチルアミン、流速0.5ml/min、220nmにてUV検知)、保持時間8.9分
実施例
実施例1:[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンの製造−酵素法
[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン(6g)及びオクタン酸エチル(17.2ml)のtert-ブチルメチルエーテル(60ml)中の溶液に、酵素リパーゼPS-C「Amano」II(6g)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を200rpmにて攪拌し30℃に加熱した。混合物を30℃にてさらに6時間攪拌した。酵素を真空濾過により除去しそしてtert-ブチルメチルエーテルを用いて洗浄した。脱イオン水(30ml)を濾液に加え、そして得られる2相溶液のpHを5.7に調節して層を分離した。水相にジクロロメタン(30ml)を加え、そして得られる2相混合物のpHを6.6に調節した。水相を分離し、ジクロロメタンを用いて希釈し、そしてpHを>9に調節した。層を分離し、溶媒を真空で蒸発して表題化合物を黄色の油(2.1g、99%a/a、96%ee)として得た。
LC/MS(システムA)保持時間1.77分、質量スペクトル m/z 275 [MH]。
実施例2:2-{[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンの製造
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(2.038 g)及び(S)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-インドール-1,3(2H)-ジオン(すなわちN-(2,3-エポキシプロピル)-フタルイミド)(2.032g)のテトラヒドロフラン(3.3ml)中の混合物を攪拌し、還流にて窒素下で加熱した。21.5時間後、さらにテトラヒドロフラン(12.5ml)を加え、混合物を3℃に冷却した。トリフェニルホスフィン(2.793g)を加え、混合物を全ての固体が溶解するまで攪拌した。次いでアゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.1ml)を12分間にわたり温度を<7℃に維持しつつ加えた。2.25時間後、混合物を22℃に加温した。5.3時間後、さらにトリフェニルホスフィン(121mg)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.09ml)を加えた。22.5時間後、反応混合物を濃縮してほぼ乾固した。プロパン-2-オール(12ml)を加えて濃縮を繰返し、これをさらにもう1回繰返した。さらにプロパン-2-オール(12ml)を加え、混合物を70℃に加熱した。0.5時間後、スラリーを22℃に冷却し、次いでさらに2時間後、生成物を採集した。床をプロパン-2-オール(2x4ml)を用いて洗浄し、次いで真空で40℃にて乾燥し、表題化合物(2.622g)を得た。
NMR (DMSO d-6): 1.93d (1H) d of d, J=11.0Hz, 8.8Hz; 2.10d (1H) d of t, J=3.5Hz, 11.3Hz; 2.52d (1H) broad d, J=11.3Hz; 2.77d (1H) broad d, J=11.3Hz; 3.3 - 3.8d (7H) m; 7.31d (1H) d of d, J=8.2Hz, 1.9Hz; 7.55d (1H) d, J=1.9Hz; 7.68d (1H) d, J=8.2Hz; 7.86d (4H) m。
[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンの製造
2-{[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-1H-インドール-1,3(2H)-ジオン(1.00g)の水(8.5ml)中のスラリーを75℃に加熱し、次いで濃硫酸(2.5ml)を滴状で加えて処理した。次いで混合物を還流にて加熱した。23時間後、反応混合物を22℃に冷却し、次いでジクロロメタン(6ml)を用いて処理した。次いで冷却しながら880アンモニア溶液(7ml)を滴状で加えた。さらにジクロロメタン(10ml)を加えた。水相を分離し、さらにジクロロメタン(10ml)を用いて抽出した。一緒にした有機相を水(5ml)を用いて洗浄し、次いで蒸発乾固した。残留物をDCMから再蒸発させ、表題化合物を油(662mg)として得た。
LC/MS(システムA)保持時間1.77分、質量スペクトル m/z 275 [MH]。
実施例3:[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンの製造−酵素法
[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン(3g)及びオクタン酸エチル(5.8ml)のtert-ブチルメチルエーテル(30ml)中の溶液に、酵素リパーゼPS-C「Amano」II(3g)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を200rpmにて攪拌し、30℃に加熱した。混合物を30℃にてさらに6.5時間攪拌した。酵素を真空濾過により除去した。濾液に脱イオン水(15ml)を加えた。得られる2相溶液のpHを5.5に調節し、層を分離した。水相にDCM(15ml)を加え、得られる2相混合物のpHを6.5に調節した。層を分離し、溶媒を真空で蒸発して表題化合物を黄色の油(1.0g、98.9%a/a、94.8%ee)として得た。
LC/MS(システムA)保持時間1.77分、質量スペクトル m/z 275 [MH]。
実施例4:2-{[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンの製造
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(400g g)及び(S)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-インドール-1,3(2H)-ジオン(N-(2,3-エポキシプロピル)-フタルイミド)(399.6g)のトルエン(1150ml)中の混合物を攪拌し、窒素下で103〜107℃に加熱した。22.5時間後、混合物を<60℃に冷却し、テトラヒドロフラン(2800ml)を加えた。トリフェニルホスフィン(548g)を加え、混合物を固体が溶解するまで攪拌し、次いで5〜9℃に冷却した。次いで温度を12℃に維持しながらアゾジカルボン酸ジイソプロピル(412ml)を70分間にわたり加えた。混合物を21〜25℃に加温し、1.5時間攪拌した。反応混合物を蒸留により濃縮して最終容積2800mlとした。メタノール(2800ml)を加え、濃縮を繰返して容積を2800mlとした。さらにメタノール(2000ml)を加え、混合物を55℃に加熱した。0.75時間後、スラリーを18℃に冷却し、次いでさらに1時間後、生成物を採集した。ベッド(bed)をメタノール(2x1200ml)を用いて洗浄し、次いで真空で40℃で乾燥して表題化合物(526.9g)を得た。
実施例5:2-{(2R)-3-[(3,4-ジクロロベンジル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロピル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンの製造
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(2.8g)のテトラヒドロフラン(6.2ml)中の溶液に、(S)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-インドール-1,3(2H)-ジオン(3.1g)を攪拌しながら窒素雰囲気下で加えた。混合物を1時間にわたり90℃に加熱し、次いでこの温度で18時間保った。さらに2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(0.14g)を加え、反応混合物を90℃にてさらに5時間加熱した。反応混合物を22℃に冷却し、ジイソプロピルエーテル(21ml)を加え、生成物を真空濾過により単離した。フィルターケーキをジイソプロピルエーテル(3ml)を用いて洗浄し、真空で40℃にて乾燥して表題化合物を白色の固体(4.79g)として得た。
LC/MS(システムB)保持時間 3.85分、質量スペクトル m/z 423 [MH]。
実施例6:2-{(2R)-3-[(3,4-ジクロロベンジル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロピル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(代替法)
2-[3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(10.0g)及び(R)-(-)-エピクロロヒドリン(3.6ml)の1-プロパノール(2.5ml)中の懸濁液を15〜25℃にて20時間攪拌した。混合物をメチルtert-ブチルエーテル(50ml)を用いて希釈し、2N塩酸(50ml)を用いて処理した。層を分離し、有機層をさらに2N塩酸(20ml)を用いて洗浄した。一緒にした水相を10N水酸化ナトリウム(17ml)を用いて処理し、そしてメチルtert-ブチルエーテル(50ml)を用いて抽出した。さらに10N水酸化ナトリウム(3ml)を水相に加え、これをメチルtert-ブチルエーテル(20ml)用いて抽出した。一緒にした有機相を水(40ml)を用いて洗浄し、次いで濃縮して油を得た。この油をN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)を用いて希釈し、そしてフタルイミドカリウム(8.3g)を用いて処理した。混合物を110℃にて3時間加熱し、80℃に冷却し、そして1-プロパノール(30ml)及び水(50ml)を用いて希釈した。60℃に冷却後、さらに水(20ml)を加え、そして混合物に標品の2-{(2R)-3-[(3,4-ジクロロベンジル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロピル}-1H-インドール-1,3(2H)-ジオンの種晶を加えた。懸濁液を0〜5℃に冷却し、濾過により単離し、そして1-プロパノール水溶液(2x30ml)を用いて洗浄した。ケーキを真空で40℃で乾燥して、表題化合物を白色の固体(7.5g)として得た。
実施例7:2-{[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンの製造
2-{(2R)-3-[(3,4-ジクロロベンジル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロピル}-1H-インドール-1,3(2H)-ジオン(5.0g)及びトリフェニルホスフィン(3.57g)のテトラヒドロフラン(25ml)中の懸濁液を、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.67ml)のテトラヒドロフラン(3ml)中の溶液を用いて8〜13℃で18分間にわたり処理した。試薬をテトラヒドロフラン(2ml)を用いてリンス洗いし、混合物を15〜25℃に加温して1時間攪拌した。反応混合物を真空で濃縮してペーストとし、メタノール(30ml)中に55〜65℃にて再懸濁した。懸濁液を30分間、この温度にて攪拌し、5〜10℃に90分間にわたり冷却し、この温度で40分間保った。生成物を濾過により採集し、冷メタノール(15ml)を用いて洗浄し、そして40℃で真空乾燥して表題化合物を白色の固体(4.08g)として得た。
説明例1:4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホナート水和物の製造
[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン(5g)のTHF(10ml)中の溶液を、N,N’-カルボニルジイミダゾール(3.2g)のTHF(30ml)中のスラリーに5〜10℃で約10分間にわたり加えた。混合物を15±3℃に加温し、この温度で約15分間保った。次いで4-アミノメチルベンズアミド(3.0g)を加え、混合物を60±3℃に加熱し、この温度で75分間攪拌した。反応液を22±3℃に冷却し、酢酸イソプロピル(40ml)を加え、次いで二水素リン酸カリウム(5%w/v、40ml)の溶液を加えた。溶液をセライト(2g)を通して濾過し、下層の水層を除去し、上層の有機相を二水素リン酸カリウム(5%w/v、2x40ml)、次いで水(40ml)を用いて洗浄した。有機相を大気圧で蒸留してTHFを除去し、4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドの酢酸イソプロピル(約60ml)中のスラリーを残した。これを50±3℃に冷却し、イソプロパノール(30ml)を加え、次いでベンゼンスルホン酸水溶液(32%w/v、10ml)を加えた。混合物を22±3℃に約1時間にわたり冷却し、標品の4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミド水和物の種晶を加え、22±3℃にて72時間熟成した。内容物を0±3℃に1時間にわたり冷却し、濾過した。フィルターケーキを酢酸イソプロピル/イソプロピルアルコール/水の4:1:0.1混合物(2.5ml)を用いて洗浄し、真空で25±5℃にて乾燥し、表題化合物を白色の固体(6.9g)として得た。
NMR (DMSO d-6): 2.81d (1H) ブロード t; 3.0 - 3.4d (5H) m; 3.67d (2H) m; 4.02d (1H) d of d, J=12.7Hz, 2.5Hz; 4.25d (1H) d, 5.9Hz; 4.37d (2H) m; 6.24d (1H) t, J=5.6Hz; 6,58d (1H) t, J=5.9Hz; 7.3d (6H) m; 7.48d (1H) d of d, J=8.3Hz, 2.0Hz; 7.61d (2H) m [ベンゼンスルホネート]; 7.75d (1H) d, J=8.3Hz; 7.81d (1H) d, 2.0Hz; 7.82d (2H) m; 7.91d (1H) ブロード s; 9.85 (1H) ブロード s [NH]。
説明例2:N-{[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)-2-モルホリニル]メチル}-N’-[(2-メチル-2H-テトラゾール-5イル)メチル]の製造
1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンのD-酒石酸との1:1塩(70g)の水(350ml)及びジクロロメタン(420ml)中の懸濁液を、35%アンモニア水溶液(35ml)を用いて<10℃で処理した。水相をさらにジクロロメタン(70ml)を用いて洗浄し、そして一緒にした有機相を水(70ml)を用いて洗浄した。有機溶液を濃縮して減容し、テトラヒドロフラン(420ml)を用いて希釈し、そして再濃縮して減容した。このテトラヒドロフラン中の溶液を、カルボニルジイミダゾール(29.8g)のテトラヒドロフラン(455ml)中の懸濁液に20分にわたり0〜5℃にて加えた。混合物を10〜15℃に加温し、30分間保った。イソプロパノール(21ml)を5分間にわたり加え、そして混合物をさらに20分間10〜15℃にて攪拌した。1-(2-メチル-2H-テトラゾール-5イル)メタンアミン塩酸塩(25.2g)を加え、そして混合物を55〜60℃に加熱し、5時間保った。テトラヒドロフラン(200ml)を蒸留により除去し、混合物を40〜45℃に冷却した。混合物を12%二水素リン酸カリウム水溶液(350ml)を用いて処理し、水相を除去した。有機相を酢酸エチル(175ml)を用いて希釈し、3%w/w塩化ナトリウム水溶液(175ml)を用いて洗浄した。有機相を40〜45℃に加温し、濾過し、そしてテトラヒドロフラン(70ml)を用いて洗浄した。溶液を蒸留により濃縮して減容し、イソプロパノール(595ml)を用いて希釈し、蒸留により濃縮して減容した。さらにイソプロパノール(770ml)を加え、混合物を75℃に加熱し、そして60〜65℃に冷却した。溶液に種晶を加え、30〜60℃で18時間加熱し、次いで10〜15℃に冷却した。生成物を濾過により単離し、イソプロパノールを用いて洗浄し、真空で乾燥して表題化合物を白色の固体(54.4g)として得た。
LC-MS(システムA)保持時間2.21分、質量スペクトル 414/416, MH+。
説明例3:N-{[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-2-(5-フェニル-2H-テトラゾール-2-イル)アセトアミド
(5-フェニル-2H-テトラゾール-2-イル)酢酸(0.082g)のN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)中の溶液を、窒素下でO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'N'-テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロリン酸(0.152g)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.139ml)を用いて、次いで1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メタンアミン(0.110g)のN,N-ジメチルホルムアミド(3ml)中の溶液を用いて処理し、そしてその混合物を22℃にて4時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、残留物を酢酸エチル(20ml)に溶解した。その溶液を10%クエン酸水溶液(20ml)、ブライン(20ml)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)及びブライン(20ml)を用いて洗浄し、乾燥し(MgSO4)そして真空で蒸発した。フラッシュクロマトグラフィによりシリカゲル(Merck 9385)上で精製し、酢酸エチルを用いて溶出し、次いで得られる生成物をジエチルエーテルを用いてすり潰し(trituration)、表題化合物を白色の固体(0.184g)として得た。
LC-MS(システムA): 保持時間2.85分、質量スペクトル m/z 461 [MH]。

Claims (5)

  1. 式(IIIA)
    Figure 2005532281
    [式中、
    Zは結合、CO、SO2、CR10R7(CH2)n、(CH2)nCR10R7、CHR7(CH2)nO、CHR7(CH2)nS、CHR7(CH2)nOCO、CHR7(CH2)nCO、COCHR7(CH2)n又はSO2CHR7(CH2)nを表し;
    R6はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C2〜6アルケニル-、-CN又は式-Y2-J3の基を表し;
    R7は水素、C1〜4アルキル、CONR8R9又はCOOC1〜6アルキルを表し;
    a及びbは1又は2を表してa+bは2又は3を表し;
    nは整数0〜4を表し;
    Mは単環式アリール又は単環式ヘテロアリール基と縮合したC3〜8シクロアルキル又はC3〜8シクロアルケニル基を表し;
    J3は式(K):
    Figure 2005532281
    (式中、X1は酸素、NR11又は硫黄を表し、X2はCH2、酸素、NR12又は硫黄を表し、m1は整数1〜3を表し、そしてm2は整数1〜3を表す(但し、m1+m2は3〜5の範囲であり、またX1及びX2が両方とも酸素、NR11、NR12又は硫黄を表すときはm1及びm2は両方とも2未満ではない。))の部分を表し、ここでKは、場合によっては、1以上(例えば1又は2)の-Y3-アリール、-Y3-ヘテロアリール、-Y3-CO-アリール、-COC3〜8シクロアルキル、-Y3-CO-ヘテロアリール、-C1〜6アルキル、-Y3-COOC1〜6アルキル、-Y3-COC1〜6アルキル、-Y3-W、-Y3-CO-W、-Y3-NR15R16、-Y3-CONR15R16、ヒドロキシ、オキソ、-Y3-SO2NR15R16、-Y3-SO2C1〜6アルキル、-Y3-SO2アリール、-Y3-SO2ヘテロアリール、-Y3-NR13C1〜6アルキル、-Y3-NR13SO2C1〜6アルキル、-Y3-NR13CONR15R16、-Y3-NR13COOR14又は-Y3-OCONR15R16基により置換され、そして、場合によっては、単環式アリール又はヘテロアリール環と縮合していて;
    R8、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は独立して水素又はC1〜6アルキルを表し;
    R15及びR16は独立して水素もしくはC1〜6アルキルを表すか、又はR15とR16はそれらが結合している窒素原子と一緒になってモルホリン、ピペリジン又はピロリジン環を形成してもよく;
    R17及びR18は独立して水素又はC1〜6アルキルを表し;
    Wは、場合によっては1以上のC1〜6アルキル、ハロゲン又はヒドロキシ基により置換された、窒素、酸素又は硫黄から選択される1〜3ヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和の非芳香族5〜7員環を表し;
    Y1、Y2及びY3は独立して結合又は式-(CH2)pCRcRd(CH2)q-(式中、Rc及びRdは独立して水素もしくはC1〜4アルキルを表すか、又はRcとRdはそれらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜8シクロアルキル基を形成してもよく、そしてp及びqは独立して整数0〜5を表し、ここでp+qは整数0〜5である)の基を表し;そして
    kは1又は2である]
    で表される化合物又はその塩の製造方法であって;
    式(XX)
    Figure 2005532281
    (式中、b、Z、及びR6は式(IIIA)に対して定義された通りである)
    の化合物と式(XXI)
    Figure 2005532281
    (式中、Aは保護されたアミノ基でありかつkは1又は2である)
    の鏡像異性体との反応と、次いでアミノ基の脱保護により式(IIIA)の化合物を得ることを含む上記製造方法。
  2. 式(IIIB);
    Figure 2005532281
    (式中、k、Z、R6、及びbは請求項1の式(IIIA)に対して定義された通りであり、かつAは保護されたアミノ基である)
    の中間体化合物を単離することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 請求項2に定義された式(IIIB)の化合物の製造方法であって、式(XXII)
    Figure 2005532281
    の化合物と請求項1に定義された式(XX)の化合物との反応を含む上記製造方法。
  4. 式(IIIAS)
    Figure 2005532281
    (式中、k、b、Z、及びR6は請求項1で式(IIIA)に対して定義された通りである)
    の化合物を、その対掌体(antipode)から分離する方法であって、式(IIIAS)の化合物及びその対掌体の混合物と酵素及び好適な酵素供与体との反応を含む上記方法。
  5. 式(IIIB)
    Figure 2005532281
    (式中、k、Z、R6、及びBは請求項1で式(IIIA)に対して定義された通りであり、そしてAは保護されたアミノ基である)
    の化合物又はその塩。
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