JP2005523990A - 有害廃棄物の処理 - Google Patents

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Abstract

固化可能なバインダー中に物質を取り込む方法が開示される。バインダーは、苛性酸化マグネシウム源を含む。方法は、スラリーの一部としてかまたは次のスラリーの形成のために、物質をバインダーと混合すること、および、次いで、スラリーに固化剤を加えることを含む。固化剤は、バインダーの固化を促進するために加えられる。物質は、有害廃棄物又はその成分であり得る。物質とバインダーとの混合後に固化剤が加えられる場合、バインダー中での物質の優れた固化が達成され得ることを、驚くべきことに本発明者らは見出した。いかなる他の結合剤も必要がなく、それゆえより単純なバインダー組成物および使用方法を提供することを、驚くべきことに本発明者らは見出したので、固化可能な組成物は、苛性酸化マグネシウムバインダーと該バインダー用の固化剤とのみを含有し得る。

Description

発明の分野
本発明は、有害廃棄物を取り込み、捕捉し、又は封じ込める(encapsulate)ために使用され得る固化可能なバインダー組成物(settable binder composition)に関する。特に、しかし排他的ではないが、本発明は、カドミウム、水銀、鉛、ニッケルおよびクロム残渣などの重金属を含む有害廃棄物;硫化物、三酸化物および五酸化物を含む種々の形態のヒ素;ならびに他の有害及び無害物質の捕捉方法に関する。
ヒ素及びヒ素含有組成物は、オーストラリアで、ヒツジやウシのディップとして広く使用されており、また、殺虫剤で使用されている。水銀及び水銀組成物もまた、オーストラリアや他の国々で広く使用されている。ヒ素および水銀化合物の廃止(それらの毒性のため)によって、廃棄ヒ素および水銀成分の大量の貯蔵が存在する。
有機ニッケルおよびクロム、ならびにニッケルおよびクロム含有組成物は、オーストラリアや他の国々で広く使用されている。金属メッキおよびアノード(陽極)処理プロセスは、これらの化合物を使用し、このプロセスは、廃棄ニッケルおよびクロム残渣を生成し、これら残渣は、非常に濃縮されてドラムに保存される。残渣は、有害で毒性があり、廃棄ニッケルおよびクロム成分の大量の貯蔵が存在する。
種々の有機廃棄物(その一部は有害である)は、種々の工業的プロセスの副生成物として生成される。これらの有機廃棄物としては、汚染油やグリース、殺虫剤を含む有機塩素化合物、及びクロロベンゼンやポリ塩化ビフェニル化合物を含む塩素化芳香族化合物が挙げられる。
上記廃棄物や毒性成分は、寿命が限定されたドラムに保存される。ドラム中の成分は典型的には、安全に封じ込められるのがほとんど不可能な汚染液体又はスラッジの形態である。スラッジは、ドラムからのサビ、廃棄物粒子、固体、及び種々の液体などの種々の汚染物質を含む。
放射性物質および成分もまた、有害な物質であり、それらの処分の許容可能な方法を見出すのが困難である。放射性物質の包装又は封じ込め(次いで、非居住区域への埋設によって処分され得る)について種々の提案がテストされた。
コンクリート中に有害廃棄物を封じ込める試みは、コンクリートやセメントがこのような汚染物質の存在下で良好に結合しないので、限定された成功であった。しかしながら、そうでなければ、コンクリートやコンクリート状の製品は、包装に理想的であろう。コンクリートは硬く、非常に長い寿命を有し、固化前に成型できるからである。
米国特許第6,200,381号は、炭酸カルシウムと苛性酸化マグネシウムとの混合物から本質的になる固化可能なバインダー組成物を開示する。混合物は、天然のドロマイト由来であり得、このドロマイトは焼成されて、炭酸カルシウムを実質的に脱炭せずに、二酸化炭素を放出することによって、優先的な炭酸マグネシウムの脱炭を引き起こした。この焼成により、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウム(MgO、MgCO及びCaC0)の混合物が生じる。あるいは、炭酸カルシウムと前もって形成された苛性酸化マグネシウムとの混合によって、合成ブレンドが形成され得る。種々の添加剤や充填剤がバインダーに含まれ得、固化した組成物の特性が改変される。得られる生成物は、高い圧縮強度と他の性質(これらによって、得られる生成物は、レンガ、ブロック、敷石、タイルなどの建設製品を製造するのに理想的となる)を有することが見出された。
WO98/54107は、炭酸カルシウムと苛性酸化マグネシウムとを含む本質的に同じ固化可能な組成物を用いる、有害廃棄物の封じ込め方法を記載する。封じ込められた物質に対して行われた試験は、有害廃棄物の実質的にどれも、コンクリート状の外観を有する固化した組成物から浸出しなかったことを示す。
これらの固化可能なバインダー組成物中での炭酸カルシウムの存在は、(i)固化速度を制御するのを助ける、即ち、炭酸カルシウム量が多い程、固化速度は遅い。固化速度の制御は、建築材料の製造(ここでは、「作動時間」、即ち、固化がより遅い間の時間は、鋳型への配置を可能とするために必要である)において重要である。(ii)固化した組成物の特定の物理的特性を改変する(最終製品の収縮や脆性を下げることを含む)。
幾つかの状況では、廃棄物の封じ込めの成功は、高くて制限されていない圧縮強度を有することにも、低い収縮にも、必要な鋳型への配置を可能とする作動時間の増加にもよらない。有害廃棄物とバインダー組成物との混合物からスラリーを形成する際、余分の水を加えることによって、作動時間は十分に制御することができる。炭酸カルシウムの不存在には、固化した組成物の制限されていない圧縮強度のかなりの減少が伴うが、廃棄物の処理に関連する処分規則は、封じ込められた廃棄物を含む高強度の生成物を要求しない。
発明の要旨
第1の局面では、本発明は、固化可能なバインダー(settable binder)中に物質を取り込む方法を提供し、当該方法は、
スラリーとして、又は次のスラリーの形成のために、物質をバインダーと混合する工程を含み、該バインダーは苛性酸化マグネシウム(caustic magnesium oxide)源を含んでおり、及び
スラリーに、バインダーの固化を促進する固化剤(setting agent)を加える工程を含む。
物質とバインダーとの混合後(乾燥混合され、次いでスラリーにされるか、又は湿ったスラリー形態で混合される)に固化剤を加えると、物質の優れた固化が得られて、生じる固化したバインダーからの取り込まれた物質の浸出を最小限にすることができることを、驚くべきことに本発明者らは見出した。
スラリーで混合される場合、固化剤はより均一に分散され、結果として、バインダーが一旦固化すると、物質とバインダーとのスラリーの形成前に固化剤が加えられる状況と比較して、得られる生成物はより良好な物理的強度特性を有することが推測される。後者の状況では、より不均一に固化した生成物が生じ得る。
本発明では、物質とバインダーとの混合後に固化剤を添加することによって達成される、生成物の強度の増加は、低い収縮および脆性を有する生成物を生じ得、従って、バインダー中の炭酸カルシウムの不存在を補償し得ることを、驚くべきことに本発明者らは見出した。
スラリーはまた、乾燥した混合物又は比較的乾燥したペースト状の混合物と比較して、撹拌、ポンプ作業又は注入などによって物理的に取り扱うことが容易であるという更なる利点を有する。
好ましくは、固化剤は、混合物中において0.1〜30重量%の間の苛性酸化マグネシウムを含む。
好ましくは、固化剤は、硫酸塩及び塩化物を含む群から選択される。
好ましくは、固化剤は、硫酸マグネシウム、硫酸鉄及び硫酸アルミニウムなどの金属硫酸塩を含む群から選択される。
あるいは、好ましくは、固化剤は、塩化鉄及び塩化ナトリウムなどの金属塩化物を含む群から選択される。
好ましくは、スラリーは水性スラリーである。
好ましくは、物質は、廃棄物などの有害物質又はその成分である。このような廃棄物は、生物に有害な毒性または有害物質を含み得る。
好ましくは、当該方法は、バインダーを加えて物質と混合する前に、物質に有機酸添加剤を加える工程を更に含む。より好ましくは、添加剤は、クエン酸、レモン酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、他のジもしくはポリカルボン酸、酒石酸、サリチル酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び他のテトラ酸(tetra acid)の群から選択される。
第2の局面では、本発明は、固化剤と混合した苛性酸化マグネシウムバインダーのみを含有し、該固化剤が該バインダー用のものである、固化可能なバインダー組成物を提供する。
表現「苛性酸化マグネシウムバインダーのみを含有する」は、この物質のみが、バインダーとして作用するために存在することを意味する。それは、充填剤、炭酸塩化剤(carbonation agent)、酸性化剤などの他の成分の組成物への添加を除外しない。しかし、いかなる他の結合剤(binding agent)や生成物の必要性もなく、既知のバインダー組成物(例えば、米国特許第6,200,381号)に対する進歩とより単純なバインダー組成物とを示すことを、驚くべきことに本発明者らは見出した。
好ましくは、第2の局面の固化可能なバインダー組成物は、第1の局面で定義される固化剤を有する。
第3の局面では、本発明は、固化可能なバインダー中に、有害廃棄物又はその成分を取り込む方法を提供し、当該方法は、
スラリーとして、又は次のスラリーの形成のために、有害廃棄物を固化可能なバインダー組成物と混合する工程を含み、該組成物は、苛性酸化マグネシウムバインダーと該バインダー用の固化剤とのみを含有し、及び
スラリーを固化させて、廃棄物又はその成分を取り込む工程を含む。
好ましくは、第3の局面の方法は、その他の点は第1の局面で定義した通りである。
再度言うが、表現「苛性酸化マグネシウムバインダーのみを含有する」は、この物質のみが、バインダーとして作用するために存在することを意味する。それは、充填剤、炭酸塩化剤、酸性化剤などの他の成分の組成物への添加を除外しない。しかし、驚くべきことにこの方法では、いかなる他の結合剤や生成物の必要性がなく、既知のバインダー組成物(例えば、米国特許第6,200,381号)に対する進歩とより単純なバインダー組成物及び方法とを示すことを、本発明者らは見出した。
用語「苛性酸化マグネシウム」は、炭酸マグネシウムと脱炭酸した酸化マグネシウムとを含有するマグネシウム組成物を含む。該用語はまた、純粋の酸化マグネシウム、又は他の微量物質と混合した酸化マグネシウムを包含する。該用語はまた、例えば、加熱によって処理されて二酸化炭素を放出し、それによって、部分的に焼成された組成物を形成する炭酸マグネシウムを包含する。組成物及び苛性酸化マグネシウムの正確な構造は未知であるが、該用語は、炭酸マグネシウムを加熱して、部分的に脱炭酸する(特に、上記温度範囲で)ことによって形成される構造を含むように、使用されるであろう。用語「苛性酸化マグネシウム源」は、天然で(例えば、ドロマイト鉱石中で、即ち、天然で見出される炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムの鉱石)又は人工的に(例えば、約90−95%の純度で市販で得られる焼成された炭酸マグネシウムの供給源で)他の成分と組み合わさった苛性酸化マグネシウムの供給源を指す。
発明を実施するための様式
本発明の好適な形態を実施する際に、苛性酸化マグネシウムは、好ましくは、典型的には500〜1000℃の範囲内の温度で、マグネサイト(とりわけ10%未満の炭酸カルシウムを有し、そして場合によっては、炭酸カルシウムを有しない)を部分的に焼成して、結晶性酸化マグネシウム(MgO)を形成することによって、得られる。焼成は好ましくは、より高い反応性のために、500〜800℃の範囲内の温度で行われる。これにより、典型的には2%と50%との間の二酸化炭素を保持する苛性酸化マグネシウムが生じ、非常に反応性が高い。
「封じ込め(encapsulation)」への言及は、有害及び無害廃棄物の「微小封じ込め(microencapsulation)」を含むように意図される。廃棄物の粒子が固化した組成物のマトリックス内に実質的に固定されるように、廃棄物は、本発明の固化可能なバインダー組成物によって微小封じ込めされる。US−EPA1311法に従って標準毒性指標浸出法(TCLP)に基いて、固化した組成物からの廃棄物の浸出速度を測定する試験は、浸出速度が環境的に許容できる限界内に十分にあることを示す。
種々の添加剤が固化可能なバインダーに加えられ得る。添加剤は、強力な結合剤の形成を加速し得、固化可能なバインダー組成物の再結晶化を助けてこの組成物を固化させ得る。固化プロセスでは、封じ込められる物質又は廃棄物以外の種々の添加した充填剤(それは、有機充填剤、無機充填剤、固体及び液体充填剤などを含み得る)は、固化したバインダー中に捕捉され得る。
別の望ましい添加剤は、組成物中で炭酸塩化源として作用して固化プロセスを助けるものである。分解又は反応して二酸化炭素を放出し得る炭酸塩が好適である。1つの適切な添加剤は、炭酸ナトリウムなどの金属炭酸塩であり得る。別の適切な添加物は、反応して二酸化炭素を放出し得るカルボン酸又はポリカルボン酸を含み得る。炭酸ナトリウムの別の利点は、使用され得る任意の完全に酸化された充填剤(例えば、石炭灰)を炭酸塩化するであろうことである。
別の添加剤としては、クエン酸、レモン酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、他のジもしくはポリカルボン酸、又は他の酸性化剤が挙げられ得る。クエン酸の可能な代替物としては、酒石酸、サリチル酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び他のテトラ酸が挙げられる。これらの添加剤は、0.01%−30%の間、より典型的には0.01%−5%の間で加えられ得る。添加剤(例えば、クエン酸又はレモン酸)が固体である場合、それらは、適切に前もってすり砕かれて粉末にされ、組成物の残りと十分にブレンドさせることができるようにする。<63μmのすり砕きサイズ(grind size)が使用され得る。別の酸性化剤は硫酸を含み得、5重量%まで水混合物に加えられ得る。
本発明の方法を実施する際に、固化可能なバインダーは、苛性酸化マグネシウム源を含む。この方法は、最初に、撹拌又は他のかきまぜによって、流体スラリー中で、選択された廃棄物(又はその成分)をバインダーと混合することを含む。最初に乾燥している場合、選択された廃棄物は、最初に、バインダーと乾燥混合され、次いで、スラリーに形成され得、あるいは、選択された廃棄物が最初にスラリー中に存在する場合、バインダーがそれに加えられ得る。どちらの場合も、次いで、廃棄物とバインダーとのスラリーに固化剤が加えられ、バインダーの固化を促進する。1つの好適な例では、固化剤は硫酸アルミニウムであるが、例えば、硫酸マグネシウムや硫酸鉄などの他の硫酸塩も使用され得る。他の好適な実施態様では、固化剤は、塩化鉄又は塩化ナトリウムであり得る。硫酸アルミニウムは、結晶水を有するかまたは無水である市販の硫酸アルミニウムであり得る。更に、塩化ナトリウムなどの塩が提供され得る。
場合によっては、有機酸添加剤(クエン酸など)が、廃棄物と固化可能なバインダーとの混合物に、通常は固化可能なバインダーの添加前に、加えられる。状況によっては、固化剤(例えば、硫酸アルミニウム)および任意の有機酸(例えば、クエン酸)などの試薬の全ては、固化可能なバインダー(苛性酸化マグネシウムを含む)の添加前に、スラリー中で廃棄物と一緒に混合され得ることに注意すべきである。このような状況の例は、以下の実施例1A〜13Aも含めて(「A」実施例)に与えられる。この方法論は、環境的処分に要求される浸出性基準を満足に満たす生成物を生成する。しかし、本発明による他の実施例では、固化可能なバインダー(苛性酸化マグネシウムを含む)の添加前に、まさに、任意の有機酸(例えば、クエン酸)が、スラリー中で廃棄物と一緒に混合される。次いで、この工程に続いて、固化剤(例えば、硫酸アルミニウム)の添加が行われる。このような状況の例は、以下の実施例1B〜13Bを含めて(「B」実施例)に与えられ、その全ては、得られる生成物の環境的処分のために要求される浸出性基準との満足のいくコンプライアンスを示す。
本発明では、使用される固化可能なバインダー組成物は、苛性酸化マグネシウムバインダーと該バインダー用の固化剤とを含有することのみを必要とする。好適な実施態様では、固化剤は、混合物中において0.1〜30重量%の間の苛性酸化マグネシウムを含む。
添加剤は、予め混合され、組成物に加えられ得る。加えられるプレミックスの量は、例えば、約1〜10%以上で変化し得る。小サイズ(例えば、70μm未満)の充填剤が使用される場合、加えられるプレミックスの量は、より大きくすべきであり(約10%)、一方、より大きなサイズの充填剤は、加えられるべきプレミックスをより少なくする(例えば、3〜7%)ことを可能とする。
プレミックスが、(a)硫酸アルミニウム、(b)有機酸及び(c)塩を含む場合、(a)は40−99%の間で存在し、(b)は0〜60%の間で存在し、および(c)は0〜20%の間で存在するのが好適である。
ある量の有機酸、好ましくは、クエン酸をバインダー組成物中で使用して、廃棄物の封じ込めを達成することができることが見出された。この酸は、使用する場合、通常、バインダー苛性酸化マグネシウムの添加前に、封じ込められるべき廃棄物又は他の物質に加えられる。酸は、少なくとも以下の2つの作用を行うと考えられる。
(a)それは、主にキレート剤として作用してイオン種を捕捉し、苛性酸化マグネシウムによる次なる封じ込めのために、このイオン種をより移動性の小さいものにするように思われる;及び
(b)それは、水、苛性酸化マグネシウムおよび適切な固化剤が反応する際、反応熱を制御するための固化改変剤として作用するように思われる。
理論に縛られるのは望まないが、幾つかの化学反応は、同時に、しばしば相乗的に起こっているようであるが、また、明らかに廃棄物のタイプに依存するようである。重金属および他のイオン性カチオンに関して、キレート化機構は迅速に起こっているようである。クエン酸は、迅速でかつ有効なキレート剤である。浸出可能な化学物質は典型的にはイオン性でかつ移動性であるので、キレート化は、浸出可能な種の移動性を下げる有効な方法である。金属塩、例えば、硫酸アルミニウムの存在は、クエン酸と反応しそうであり、又はそれ自体が、イオン性廃棄物とキレートを形成し、キレートの移動性および恐らくは溶解性を更に下げるように思われる。次いで、微小封じ込めのプロセスは、キレート及び金属硫酸塩と苛性酸化マグネシウムとの反応によって完了する。有機化合物(例えば、キレートされたイオン種)及び無機化合物(例えば、廃棄物中の金属塩および他の充填剤)の両方との、苛性酸化マグネシウムの固有に強い結合能力によって、廃棄物成分の実質的に完全な固定化が確実となる。
金属酸化物の塩の形成において、キレート化および微小封じ込めに対する競争反応が起こっている可能性もある。金属酸化物の塩は、典型的には極めて不溶性であり、幾つかの例では、他に依存せずにTCLP(US−EPA1311法に従う毒性指標浸出法)試験をパスするのに十分に不溶性であり得る。例えば、低レベルの水銀廃棄物の処理の間、クエン酸の省略は、なおもまだ有効な固化可能な組成物を生じ、廃棄物を微小封じ込めし、TCLPの要件をパスすることが見出された。しかし、多くの例では、最初にキレートを形成して、適切な微小封じ込めを生じることが必要であるようである。
硫酸鉄や塩化鉄に対する研究は同様の結果を提供した。ヒ素化合物や他の非イオン性化学物質に関しては、キレート化は、封じ込め反応においては見かけ上それほど重要ではない。封じ込め機構は、非常に反応性の高い苛性酸化マグネシウムマトリックスへの廃棄物の吸収による可能性が高い。吸収はまた、事実上イオン性であるよりもより(move)共有性である化学結合の形成によって、より低い廃棄物の浸出液を与え得る。苛性酸化マグネシウムが有機及び非イオン性物質に結合する方法の正確な機構は、科学文献において十分に理解されていない。
実施例
本発明の実施態様を、以下の非限定の実施例によって記載し説明する。
水銀
実施例1A。500ppmまでの水銀を含む水銀汚染土壌を、以下の方法で封じ込めた。塩素アルカリ産業からの水銀汚染土壌500gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸25gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム50gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム125gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な(thick just pourable)混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例1B。本実施例では、硫酸アルミニウム50gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例1Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、0.02mg/Lの水銀の浸出を示し、これは、0.2mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場(unlined tip)に対して安全にする。
銅、ニッケル、マンガン及び鉛
実施例2A。未処理廃棄物について銅=12.5mg/L、ニッケル=53.7mg/L、マンガン=23.5mg/L及び鉛=61.2mg/LのTCLP結果を有する銅スラッジを、以下の方法で封じ込めた。銅スラッジ300gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸20gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム20gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム100gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例2B。本実施例では、硫酸アルミニウム20gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例2Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、<1.0mg/Lの銅、<1.0mg/Lのニッケル、<2.4mg/Lのマンガンおよび<1.0mg/Lの鉛の浸出を示し、これは、許容限界よりも有意に低く、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。

実施例3A。50%までの酸化銅を含む半導体廃棄物を、以下の方法で封じ込めた。半導体産業からの銅スラッジ500gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸40gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム30gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム250gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例3B。本実施例では、硫酸アルミニウム30gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例3Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、0.4mg/Lの銅の浸出を示し、これは、許容限界よりも有意に低く、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。

実施例4A。未処理廃棄物について鉛=7.28mg/LのTCLP結果を有する半導体廃棄物を、以下の方法で封じ込めた。半導体産業からの廃棄物500gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸5gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム16gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム166gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例4B。本実施例では、硫酸アルミニウム16gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例4Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、1.73mg/Lの鉛の浸出を示し、これは、5mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
実施例5A。鉛リサイクル産業からの汚染鉛廃棄物を、以下の方法で封じ込めた。鉛リサイクル産業からの廃棄物190gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸30gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム33gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム330gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例5B。本実施例では、硫酸アルミニウム33gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例5Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、0.4mg/Lの鉛の浸出を示し、これは、5mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
銅及び鉛
実施例6A。12,634mg/kgの銅及び23,869mg/kgの鉛を含むメッキスラッジを、以下の方法で封じ込めた。Resource Technology Corporation,Laramie WY,カタログ#CRM010−100からのメッキスラッジ180gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸27gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム45gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム450gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例6B。本実施例では、硫酸アルミニウム45gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例6Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、0.1mg/Lの銅及び0.4mg/Lの鉛の浸出を示し、これは、許容限界よりも有意に低く、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
クレゾール及びフェノール
実施例7A。未処理廃棄物について全クレゾール=495mg/L、2,4,6−トリクロロフェノール=27.5mg/L、ペンタクロロフェノール=27mg/L、2,4−D=24.9mg/LのTCLP結果を有する公認スーパーファンド土壌(Certified Superfund soil)、Resource Technology Corporation,Laramie WY,カタログ#CRM401−225からの公認スーパーファンド土壌202.5gと砂697.5gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸27gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム90gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム900gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例7B。本実施例では、硫酸アルミニウム90gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例7Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、60mg/Lの全クレゾールの浸出を示し、2,4,6−トリクロロフェノール、ペンタクロロフェノール、2,4−Dの各々について検出せず、これは、全て許容限界よりも有意に低く、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
ヒ素、カドミウム及び鉛
実施例8A。未処理廃棄物についてヒ素=31mg/L、カドミウム=65mg/L及び鉛=29mg/LのTCLP結果を有する焼却炉の灰を、以下の方法で封じ込めた。Resource Technology Corporation,Laramie WY,カタログ#CRM205−225からの灰(405g)中の金属と水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸36gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム90gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム900gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例8B。本実施例では、硫酸アルミニウム90gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例8Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、0.11mg/Lのヒ素、<0.05mg/Lのカドミウム及び0.05mg/Lの鉛の浸出を示し、これらは全て、それぞれ5mg/L、1mg/Lおよび5mg/Lの許容限界よりも有意に低く、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
ポリ塩化ビフェニル(PCB)
実施例9A。35.2mg/Kgのアロクロール(Arochlor)を含む、油中のポリ塩化ビフェニル(PCB)を、以下の方法で封じ込めた。Resource Technology Corporation,Laramie WY,カタログ#CRM920−010からの油(28g)中のポリ塩化ビフェニル(PCB)と砂121gと土壌301gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸12gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム20gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム200gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例9B。本実施例では、硫酸アルミニウム20gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例9Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、PCBが検出不能であったことを示し、これは、固体化および安定化の成功を示し、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
ヒ素
実施例10A。EM Science,Gibbstown NJ カタログ#AX1745−2からの三酸化ヒ素27gと砂873gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸45gと炭酸ナトリウム45gとを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム90gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム900gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物の形成を達成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例10B。本実施例では、硫酸アルミニウム90gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例10Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、1.3mg/Lのヒ素の浸出を示し、これは、5mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
実施例11A。金鉱業からの三酸化ヒ素フューム1000gと苛性酸化マグネシウム2000gとを乾燥混合した。クエン酸60gと硫酸アルミニウム200gとを水に溶解し、乾燥混合物に加え、全てを均一になるまで混合し、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例11B。本実施例では、硫酸アルミニウム200gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例11Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、1.6mg/Lのヒ素の浸出を示し、これは、7mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
実施例12A。スズ鉱業からのヒ素、スズおよびアンチモンフューム1000gと水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸60gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。硫酸アルミニウム240gを混合物に溶解し、全てを均一になるまで撹拌した。苛性酸化マグネシウム2000gと、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例12B。本実施例では、硫酸アルミニウム240gを、苛性酸化マグネシウムの添加の事前というよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例12Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、3.7mg/Lのヒ素の浸出を示し、これは、7mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
クロム
実施例13A。鋳造産業からの16−18%のクロムを含むクロム廃棄物1部と水とを混合し、濃厚な均一スラリーを形成した。クエン酸、硫酸アルミニウム及び苛性酸化マグネシウム4部と、必要な追加の水とを加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
実施例13B。本実施例では、硫酸アルミニウムの部分を、苛性酸化マグネシウムの添加の事前または添加と同時にというよりもむしろ添加後に混合物に溶解し、次いで混合物を均一になるまで撹拌したことを除いて、全ての実験条件は、実施例13Aと同じであった。必要な追加の水を加え、濃厚なまさに注入可能な混合物を形成した。組成物は、数時間で固化し、14日後に試験した。
TCLP浸出液は、1.6mg/Lのクロムの浸出を示し、これは、5mg/Lの許容限界未満であり、封じ込められた組成物を、漏水防止処理をしていないごみ捨て場に対して安全にする。
前述の実施例は、例示目的のみのために提供され、本発明の範囲を制限するよう意図されることが決してないことが理解されるべきである。更に、基本的な本発明の概念から逸脱することなく、既に記載された実施態様に加えて、種々の他の変更や改変が実施態様になされ得ることが理解されるべきである。このような全てのバリエーションや改変は、本発明の範囲内であると考えられるべきであり、その性質は、上記から決定されるべきである。
任意の従来技術の情報が本明細書で引用される場合、このような引用は、情報がオーストラリア又は任意の他の国において当該分野での共通の一般的知識の一部を形成するという容認を構成しないことが理解されるべきである。

Claims (13)

  1. 固化可能なバインダー中に物質を取り込む方法であって、当該方法が、
    スラリーとして、又は次のスラリーの形成のために、物質をバインダーと混合する工程を含み、該バインダーが苛性酸化マグネシウム源を含んでおり、及び
    スラリーに、バインダーの固化を促進する固化剤を加える工程を含む、
    前記方法。
  2. 固化剤が混合物中において0.1〜30重量%の間の苛性酸化マグネシウムを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 固化剤が硫酸塩及び塩化物を含む群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 固化剤が、硫酸マグネシウム、硫酸鉄及び硫酸アルミニウムなどの金属硫酸塩を含む群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 固化剤が、塩化鉄及び塩化ナトリウムなどの金属塩化物を含む群から選択される、請求項3に記載の方法。
  6. スラリーが水性スラリーである、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. 物質が有害物質又はその成分である、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  8. バインダーを加えて物質と混合する前に、物質に有機酸添加剤を加える工程をさらに含む、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  9. 添加剤が、クエン酸、レモン酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、他のジもしくはポリカルボン酸、酒石酸、サリチル酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び他のテトラ酸の群から選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 固化剤と混合した苛性酸化マグネシウムバインダーのみを含有し、該固化剤が該バインダー用のものである、固化可能なバインダー組成物。
  11. 固化剤が請求項2〜5のいずれか1項に記載の通りである、請求項10に記載の固化可能なバインダー組成物。
  12. 固化可能なバインダー中に、有害廃棄物又はその成分を取り込む方法であって、当該方法が、
    スラリーとして、又は次のスラリーの形成のために、有害廃棄物を固化可能なバインダー組成物と混合する工程を含み、該組成物が、苛性酸化マグネシウムバインダーと該バインダー用の固化剤とのみを含有し、及び
    スラリーを固化させて、廃棄物又はその成分を取り込む工程を含む、
    前記方法。
  13. その他の点は請求項1〜9のいずれか1項に記載した通りである、請求項12に記載の方法。
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