JP2005523684A - バイオドライブ用のセグメント領域検出器とその関連方法 - Google Patents

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Abstract

1つまたは複数の実施形態によれば、本発明は、バイオドライブ内および種々の異なる光分析ディスクまたは光バイオディスクと組み合わせて使用される検出器の多くの実施態様を対象とする。本発明の1実施形態によれば、検出器は多セグメント型検出器である。
本発明の他の1実施形態によれば、検出器は半径方向に長い分割検出器である。検出器は、全体的な信号対雑音比を改善する雑音相殺機構を実施するためにセグメント化される。検出器の実施形態は、細胞計数をハードウェアで効率的に行うことを可能にする明確で区別可能な信号を生成する。別の実施形態は、光ディスクドライブと、全てのデジタルロジックを行うフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)が内部に配置されるコントローラとを備える、バイオロジカルコンパクトディスク(BCD(商標))アナライザと名付けられる費用効率的なアナライザである。このアナライザは、セグメント型検出器からの改善された信号を利用して、生物学的サンプルを効率的に分析する。

Description

1.発明の分野
本発明は、包括的にはバイオドライブに関し、特に、光バイオディスクを収容するようになっているバイオドライブ内で用いられる検出器に関する。本発明はより具体的には、最適な実施様式により以下に記載される特定の実施形態に制限されることなく、バイオドライブ用のセグメント領域検出器とその関連方法に関する。本発明はさらに、本発明の検出器を使用したバイオドライブにおいて分析されるバイオディスク上の細胞を計数するパターン認識法を対象とする。
[関連出願の引照]
本出願は、米国仮特許出願第60/335,123号「Segmented Area Detector For Biodrive And Methods Relating Thereto」(2001年10月24日出願)、米国仮特許出願第60/352,649号「Segmented Area Detector For Biodrive And Methods
Relating Thereto」(2002年1月28日出願)、米国仮特許出願第60/353,739号「Segmented Area Detector For Biodrive And Methods Relating Thereto」(2002年1月30日出願)、米国仮特許出願第60/355,090号「Segmented Area Detector For Biodrive And Methods Relating Thereto」(2002年2月7日出願)、米国仮特許出願第60/357,235号「Segmented Area Detector For Biodrive
And Methods Relating Thereto」(2002年2月14日出願)からの優先権の利益を主張する。上記で参照した出願は全て、その全体を参照により本明細書中に援用する。
2.関連技術の考察
光学バイオドライブは、細胞計数および生物学的サンプルの検定を行う費用効率的で有効な代案として実施されている。光バイオドライブ構成の例を図1に示す。生物学的サンプルを収容する流体チャネルを有する光バイオディスク110が光ディスクドライブ112に挿入される。光ディスクドライブ112内の光学機能が、光バイオディスク110内に収容されているサンプルに対して生物学的検定を行う。光ディスクドライブ112の光学機構が、レーザービームを光バイオディスク110に誘導し、検出器を用いて反射光および/または散乱光を検出する。検出された光は信号に変換され、その信号は、コンピュータ114によって分析することができるデータに変換される。ディスプレイコンピュータ114のモニタは検定の結果を表示する。
走査型スポット光リーダ(光バイオドライブ112または走査型光学顕微鏡(SOM)など)を用いて部分反射表面上のまたは部分反射表面に近い液体中の細胞を画像化すると、低コントラストの画像が得られる。これらの画像では、細胞は他の表面構造と比べて認識が困難であることが多い。この主な理由は、細胞の屈折率が周囲の水すなわち支持層(substrate)と非常に似通っており、境界面から得られる反射レベルが低いためである。これにより、細胞の明確な認識および計数は困難となり、エラー率が高くなる。
多くの努力が、光バイオドライブ内で検定を行う機構の改良に焦点を当ててきた。図1に示すもののような従来技術のシステムはいくつかの問題に直面する。例えば、細胞計数精度は、信号対雑音比が低いために、光ディスクドライブ112内の4象限検出器から生成される雑音のある画像の影響を受ける。より従来的な4象限検出器に対して想定される上部検出器を利用することにより、回路基板と結合した場合の信号対雑音比は向上する。場合によっては、信号対雑音比は10倍以上向上する。
計数プロセスは実行した検定全ての大きなデータファイルを分析しなければならないため、ときには大量のコンピュータメモリが必要となることがある。大きなデータファイルは、検定プロセス全体も遅くする。コンピュータ資源の使用効率および処理速度の向上が課題である。
バイオドライブの改良におけるもう1つの難問は細胞認識である。生物学的サンプルは、白血球、赤血球、リンパ球などのいくつかの要素を含むことが多いため、細胞認識は困難である。これらの混合バイオサンプルを分析する際には、特定の型の細胞のみを計数するためにしきい値を生成する必要がある。
多くの用途で正確な細胞計数が要求されるため、上記問題を信頼性のあるデバイスにおいて克服する必要がある。細胞を背景信号雑音と独自に識別する方法が必要である。場合によっては、効率的なリアルタイム細胞認識法を有することも有利である。
[発明の概要]
本発明は、光ディスクドライブにおいて、また種々の異なる光分析ディスクまたは光バイオディスクとともに用いられる検出器の多くの実施態様を対象とする。1実施形態によれば、本発明は、光バイオドライブ内で細胞を計数するためのパターンおよび細胞認識を対象とする。本発明の1実施形態によれば、検出器は多要素検出器である。本発明の別の実施形態によれば、検出器は、半径方向に長い分割検出器である。他の実施形態は、ディスクに対して半径方向および接線方向に配列された検出器を含む。検出器はセグメント化されて、全体の信号対雑音比を向上させる雑音キャンセル機構を実施するようにする。検出器の実施形態は、ハードウェアで効率的な細胞計数を行うことを可能にする明確で区別可能な信号を生じる。
本発明の別の実施形態は、バイオロジカルコンパクトディスク(BCD(商標))アナライザと名付けられた光バイオディスクアナライザである。このアナライザは、本発明の検出器の実施形態を利用して、バイオディスク上の生物学的サンプルを分析する。アナライザは、全てのデジタルロジックが実行されるフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を内蔵したコントローラからなる。
コントローラのハードウェアアーキテクチャは、以下のコンポーネントを含む:検出器フォーマット、前置増幅器の設計、DCレベル制御、検出器チャネルの合成、利得制御、細胞計数回路部、アナログ・デジタル変換、サンプル領域トリガの検出および制御、ドライブ制御用IDEインタフェース、ユーザが制御およびステータスを取得するためのイーサネットインタフェース、デジタルロジックデバイス、マイクロコントローラ。
アナライザの基本アーキテクチャは、下部検出器から得たHF信号にわたって信号対雑音比の大幅な改善をもたらす上部検出器を提供する。さらに、検出器出力を前置増幅器に到達するように任意の有意の距離だけ配列するよりも大きな信号対騒音比を提供するように、検出器の近くに前置増幅器回路がある。校正した出力をもたらすためにDCレベル制御部が含まれる。これは、正確な光学濃度測定を行うために必要である。また、細胞検出のために一定の電圧レベルをもたらすとともに、光学濃度測定の分解能を最適化する利得制御部も含まれる。
さらにアナライザには、非常に精密なサンプル領域トリガ検出システムも含まれる。トリガは、検出器に対するサンプル領域の位置を示す信号に基づく。この信号は、適切な時
間における検出器出力信号を分析するために必要である。位置は、1度の回転からのデータを次の回転のものと非常によく相関させるには、複雑な部分的ズレ解削処理(de-staggering)を行わない限り、1ミクロン未満の精度でなければならない。また、ユーザがアナライザを制御するとともにテスト結果およびテストに関連する他の有用な情報を受け取ることを可能にするユーザインタフェースもある。
光ディスクドライブ、サンプル分析エレクトロニクスおよびユーザインタフェースの間の調整も提供される。ディスクは正確な速度で回転しなければならず、レーザー位置は制御されねばならず、検出器信号の処理を行わねばならず、ユーザは、システムを制御して結果およびステータス情報を受け取ることができなければならない。
本発明の1実施形態は、光バイオドライブ内で細胞を計数するためのパターンおよび細胞認識を対象とする。本発明は、セグメント型検出器の実施形態に結合される回路部コンポーネントを組み合わせる。1実施形態において、検出器の信号アナライザは、コントローラを用いてフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)において実施される。このFPGAは、バイオディスクのサンプルの分析を補助する細胞パターン認識アルゴリズムを含むように構成される。メモリ、I/Oバスインタフェースおよび他の計算コンポーネントは、セグメント型検出器に結合される回路コンポーネントの一部である。
本発明の目的は、大きなマイクロプロセッサパワーおよびメモリ記憶空間を必要としない精確で効率的な細胞計数を提供することである。本発明の実施形態は、検出器から増強した信号を抽出するとともに、抽出した信号に対してユーザが調節可能な細胞計数アルゴリズムおよびパターン認識アルゴリズムを使用して、リアルタイムで結果を生成する。
ハードウェア細胞検出アルゴリズムに結合された長い分割検出器の実施態様は、高速アナログ・デジタル変換器に結合した高価なPentiumクラスの高能力マイクロプロセッサを使用する必要をなくす。これにより、単純な8ビットマイクロコントローラおよびデジタルロジックデバイスをベースにした新規で非常に安価なアーキテクチャが可能になる。複雑なタスクの多くは従来、大きなファイルを格納して、収集後にそれらを処理することによって、ソフトウェアで行われてきた。ハードウェアは、これらのタスクを遥かに高速で行うことができ、しかも高価なプロセッサを必要としない。本発明では、単純な8ビットマイクロコントローラ60が、光バイオディスクアナライザシステムを制御できる。いくつかの単純な指令を光ディスクドライブに送り、検出器信号を処理するデジタルおよびアナログ回路部を設定し、結果を報告してユーザに制御を預けるだけでよい。
本発明は、米国仮特許出願第60/372,007号「Bio-Disc And Bio-Drive Analyzer System Including Methods Relating Thereto」(2002年4月11日出願)の全体を参照により本明細書中に援用する。この仮特許は、包括的には光バイオディスクおよびバイオドライブに関し、特に光バイオディスクで診断検定を行うようになっている一体型アナライザシステムに関する。より具体的には、この発明は、細胞計数のハードウェアによる実施を含むアナライザシステムのハードウェアアーキテクチャに関する。
本発明は、バイオディスク、バイオドライブ、特に細胞計数方法のハードウェアによる実施を含むバイオアナライザシステムのハードウェアアーキテクチャを対象とする。本発明またはその種々の態様は、以下の本発明の同一出願人でかつ同時係属特許出願に開示されているディスク、検定、およびシステムにおいて容易に実施されるか、それらに適用されるか、あるいはそれらとともに使用することができる:米国特許出願第09/378,878号「Methods and Apparatus for Analyzing Operational and Non-operational Data Acquired from Optical Discs」(1999年8月23日出願)、米国仮特許出願第60/150,288号「Methods and Apparatus for Optical Disc Data Acquisition Us
ing Physical Synchronization Markers」(1999年8月23日出願)、米国特許出願第09/421,870号「Trackable Optical Discs with Concurrently Readable Analyte Material」(1999年10月26日出願)、米国特許出願第09/643,106号「Methods and Apparatus for Optical Disc Data Acquisition Using Physical Synchronization Markers」(2000年8月21日出願)、米国特許出願第09/999,274号「Optical Bio-discs with Reflective Layers」(2001年11月15日出願)、米国特許出願第09/988,728号「Methods And Apparatus For Detecting And Quantifying Lymphocytes With Optical Biodiscs」(2001年11月20日出願)、米国特許出願第09/988,850号「Methods and Apparatus for Blood Typing with Optical Bio-discs」(2001年11月19日出願)、米国特許出願第09/989,684号「Apparatus and Methods for Separating Agglutinants and Disperse Particles」(2001年11月20日出願)、米国特許出願第09/997,741号「Dual Bead Assays Including Optical Biodiscs and Methods Relating Thereto」(2001年11月27日出願)、米国特許出願第09/997,895号「Apparatus and Methods for Separating Components of Particulate Suspension」(2001年11月30日出願)、米国特許出願第10/005,313号「Optical Discs for Measuring Analytes」(2001年12月7日出願)、米国特許出願第10/006,371号「Methods for Detecting Analytes Using Optical Discs and Optical Disc Readers」(2001年12月10日出願)、米国特許出願第10/006,620号「Multiple Data Layer Optical Discs for Detecting Analytes」(2001年12月10日出願)、米国特許出願第10/006,619号「Optical Disc Assemblies for Performing Assays」(2001年12月10出願)、米国特許出願第10/020,140号「Detection System For Disc-Based Laboratory and Improved Optical Bio-Disc Including Same」(2001年12月14日出願)、米国特許出願第10/035,836号「Surface Assembly For Immobilizing DNA Capture Probes And Bead-Based Assay Including Optical Bio-Discs And Methods Relating Thereto」(2001年12月21日出願)、米国特許出願第10/038,297号「Dual Bead Assays Including Covalent Linkages For Improved Specificity And Related Optical Analysis Discs」(2002年1月4日出願)、米国特許出願第10/043,688号「Optical Disc Analysis System Including Related Methods For Biological and Medical Imaging」(2002年1月10日出願)、米国仮特許出願第60/348,767号「Optical Disc Analysis System Including
Related Signal Processing Methods and Software」(2002年1月14日出願)。これらの出願は全て、その全体が参照により本明細書中に援用される。したがって、これらの出願は、本明細書中に全体を複製した場合と同じく、本発明の裏付けとして背景および関連する開示を提供する。
本発明のさらなる目的は、本発明に貢献するさらなる特徴ならびに本発明により生じる利点とともに、以下の本発明の好適な実施形態の説明から明らかとなろう。本発明の好適な実施形態は添付図面に示しており、図を通して、同様の参照番号は同様の構成要素を示す。
[発明の詳細な説明]
本発明は、包括的には光バイオドライブに関し、特に、光バイオディスクを収容するのに適した光バイオドライブ内で用いられる検出器に関する。本発明はより具体的には、最適な実施様式により以下に記載される特定の実施形態に制限されることなく、バイオドライブ用のセグメント領域検出器とその関連方法に関する。本発明はさらに、本発明の検出器を使用したバイオドライブにおいて分析されるバイオディスク上の細胞または他の調査特徴物を計数するパターン認識法を対象とする。
<アナライザユニット>
図2は、本発明の実施形態の図である。アナライザ12は、本発明の一構成から得られるアーキテクチャである。図1に示すもののような従来技術の実施形態と比較して、アナライザ12は、計算および処理コンポーネントを光ディスクドライブと組み合わせて単一のユニットにしたものである。図2は本発明で可能な多くの異なる構成の1つにすぎないことを当業者は理解されよう。この構成によると、アナライザ12は、例えば300MHzプロセッサ、128MBのRAM、PC/104アナログ・デジタル(A/D)変換器、およびVxWorks(商標)オペレーティングシステムを具備するコンパクトPC互換性システムを有してもよい。これらのコンポーネントを備えた単純なPC基板はさらに、光ディスクドライブ10において光バイオディスクから信号を抽出するのに必要な検出器および増幅器回路部を保持する場合がある。
<光バイオディスク>
本発明の実施形態は、様々な光バイオディスクを受け入れるように設計される。図3ないし図16は、本発明において生物学的分析を行う際に用いられ得る光バイオディスクの種々のタイプの例を示す。手短かに言えば、図3ないし図5は、本発明の光バイオディスクの反射実施形態のコンポーネントを示すためのものである。図6ないし図10は、本発明の光バイオディスクの透過/反射実施形態のコンポーネントと、反射および透過実施形態の比較を示すためのものである。最後に、図11ないし図16は、光バイオディスクの外周槽実施形態のコンポーネントを示すために含まれる。
<光バイオディスク:反射実施形態>
図3は、光バイオディスク110の主な構造要素の分解斜視図である。本発明の1実施形態によれば、光バイオディスクは、反射光バイオディスク(以下「反射ディスク」または「反射フォーマットのディスク」)である。主な構造要素は、キャップ部分116、接着部材またはチャネル層118、および基板120を含む。キャップ部分116は、1つまたは複数の入口122および1つまたは複数の通気口124を含む。キャップ部分116は、ポリカーボネートから形成されてもよく、好ましくは、図3の斜視図で見られるようにその下部が反射面146(図5にさらに分かりやすく示されている)で被覆されていてもよい。好ましい実施形態では、トリガマークすなわちマーキング126が反射層の表面上に含まれる。トリガマーキング126は、情報が符号化された、バイオディスクの3層全てで透明なウィンドウ、不透明領域、または反射もしくは半反射領域を含んでもよい。符号化情報は、図17に示すプロセッサ166にデータを送り、プロセッサ166は図17の問合せすなわち入射ビーム152の作用機能と相互作用する。
図3に示す第2の要素は、流体回路128すなわちU字形チャネルが形成された接着部材118である。流体回路128は、メンブレンを打ち抜きまたは切削してプラスチックフィルムを除去し、図示のような形状を作ることによって形成される。流体回路128はそれぞれ、フローチャネル130および戻りチャネル132を含む。図3に示す流体回路128のいくつかは、混合チャンバー134を含む。2つの異なるタイプの混合チャンバー134が図示される。第1のものは、フローチャネル130に対して対称的に形成された対称混合チャンバー136である。第2のものは、オフセット混合チャンバー138である。オフセット混合チャンバー138は、図示のようなフローチャネル130の片側に形成される。
図3に示す第3の要素は、ターゲットまたは捕捉ゾーン140を含む基板120である。基板120は、好ましくはポリカーボネートからなり、図5にも示すようにその上部に反射金属層142が蒸着されている。ターゲットゾーン140は、図示の形状または任意の所望の形状に反射層142を除去することにより形成される。あるいは、ターゲットゾーン140は、反射層142を塗布する前にターゲットゾーン140の領域をマスキング
することを含むマスキング技法により形成されてもよい。反射層142は、アルミニウム、金、銀、ニッケル、および反射性合金のような金属から形成されてもよい。
図4は、図3に示す光バイオディスク110の上面図であり、キャップ部分116上の反射層142が透明なものとして示されて、ディスク内に配設された流体回路128、ターゲットゾーン140、およびトリガマーキング126が見えるようになっている。
図5は、本発明の1実施形態による反射ゾーン型の光バイオディスク110の拡大斜視図である。この図は、主な層、基板、コーティング、またはメンブレンのそれぞれの部分断面図を示すように破断された、その種々の層の一部を含む。図5は、反射層142で被覆された基板120を示している。活性層144は、反射層142の上に塗布されてよい。好ましい実施形態では、活性層144は、ポリスチレンから形成されてもよい。別法として、ポリカーボネート、金、活性ガラス、改質ガラス、または改質ポリスチレン、例えばポリスチレン−無水マレイン酸共重合体を使用してもよい。活性層144はまた、自己集合単分子膜を用いた反射層142の誘導体化(例えば、機能的に活性なメルカプト化合物を金上で供与結合させること、および官能化シリコーン化合物をアルミニウム上で結合させることなど)により形成されることが好ましい場合がある。さらに、ヒドロゲルを使用可能である。あるいは、この実施形態に示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に塗布される。活性層がない場合、接着部材118は、反射金属層142上に直接塗布される。プラスチック接着部材118の露出部分は、流体回路128を作り出す切削または打ち抜きされたU字形状を示している。本バイオディスクのこの反射ゾーン実施形態における最後の主な構造層はキャップ部分116である。キャップ部分116は、その下部に反射面146を含む。反射面146は、アルミニウムまたは金のような金属からなってもよい。
<光バイオディスク:透過実施形態>
図6は、光バイオディスク110の主な構造要素の分解斜視図である。本発明の別の実施形態によれば、光バイオディスクは、透過型の光バイオディスクである。透過型の光バイオディスク110の主な構造要素は同様に、キャップ部分116と、接着部材118と、基板120層とを含む。キャップ部分116は、1つまたは複数の入口122および1つまたは複数の通気口124を含む。キャップ部分116は、ポリカーボネート層から形成されていてもよい。図7および図10に最もよく示されているように、任意のトリガマーキング126が薄い半反射金属層143の表面上に含まれていてもよい。トリガマーキング126は、情報が符号化された、バイオディスクの3層全てで透明なウィンドウ、不透明領域、または反射もしくは半反射領域を含んでもよい。符号化情報は、データをプロセッサ166(図17)に送り、プロセッサ166は図17の問合せビーム152の作用機能と相互作用する。
図6に示す第2の要素は、流体回路128すなわちU字形チャネルが形成された接着部材すなわちチャネル層118である。流体回路128は、メンブレンを打ち抜きまたは切削してプラスチックフィルムを除去し、図示のような形状を形成することによって作られる。流体回路128はそれぞれ、フローチャネル130および戻りチャネル132を含む。図6に示す流体回路128のいくつかは、混合チャンバー134を含む。2つの異なるタイプの混合チャンバー134が図示される。第1のものは、フローチャネル130に対して対称的に形成された対称混合チャンバー136である。第2のものは、オフセット混合チャンバー138である。オフセット混合チャンバー138は、図示のようなフローチャネル130の片側に形成される。
図6に示す第3の要素は、ターゲットまたは捕捉ゾーン140を含む基板120である。基板120は、好ましくはポリカーボネートからなり、図7において、その上部に薄い
半反射金属層143が蒸着されている。図6および図7に示すディスク110の基板120と一体にする半反射層143は、図3、図4、および図5に示す反射ディスク110の基板120上の反射層142よりも著しく薄い。より薄い半反射層143により、図12に示す透過ディスクの構造層に問合せビーム152の一部が透過することが可能になる。薄い半反射層143は、アルミニウムまたは金のような金属から形成されてもよい。
図7は、図6に示す光バイオディスク110の透過実施形態の基板120および半反射層143の拡大斜視図である。薄い半反射層143は、アルミニウムまたは金のような金属からできていてもよい。好ましい実施形態では、図6および図7に示す透過ディスクの薄い半反射層143の厚さは、約100〜300Åであり、400Åを超えない。この薄い半反射層143は、入射または問合せビーム152の一部が半反射層143に侵入しそれを通り抜けて、上部検出器158(図17)により検出されることを可能にする一方、光の一部は、入射経路に沿って反射される、すなわち戻される。以下に示すように、表1は、被膜の厚さに対する金被膜の反射および透過特性を表す。金被膜層は、800Åを超える厚さで完全に反射性である。一方、金被膜を通る光の透過しきい密度は約400Åである。
Figure 2005523684
表1に加えて、図8は、金の厚さに基づいた薄い半反射層143の反射性および透過性の反比例のグラフを提供する。図8に示すグラフで用いられている反射値および透過値は絶対値である。
図9は、図6および図7に示す透過型光バイオディスク110の上面図であり、キャップ部分116が透明であり、ディスク内に配設された流体回路、トリガマーキング126、およびターゲットゾーン140が見えるようになっている。
図10は、本発明の透過ディスク実施形態による光バイオディスク110の拡大斜視図である。ディスク110は、その種々の層の一部が、主な各層、基板、コーティング、またはメンブレンの部分断面図を示すように破断して示されている。図10は、透明なキャップ部分116、基板120上の薄い半反射層143、およびトリガマーキング126を有する透過ディスクフォーマットを示す。トリガマーキング126は、キャップの上部に
配置された不透明材料を含む。別法として、トリガマーキング126は、ディスクの薄い反射層143上にエッチングされた透明な非反射性ウィンドウによって、または図17のトリガ検出器160から到来する信号を吸収し、もしくは反射しないいかなるマークによって形成されてもよい。
また、図10は、図示の形状、または別法として任意の所望の形状の指定領域をマーキングすることによって形成されるターゲットゾーン140も示している。ターゲットゾーン140を指示するためのマーキングは、基板120上の薄い半反射層143上に、または基板120の下部(ディスクの下)に形成されてもよい。別法として、ターゲットゾーン140は、ターゲットゾーン140を除く薄い半反射層143全体をマスキングすることを含むマスキング技法によって形成されてもよい。この実施形態では、ターゲットゾーン140は、薄い半反射層143上のシルクスクリーン用インクによって作成してもよい。活性層144が薄い半反射層143上に塗布されてもよい。好ましい実施形態では、活性層144は厚さ40〜200μmの2%ポリスチレン層である。別法として、ポリカーボネート、金、活性ガラス、改質ガラス、または改質ポリスチレン、例えばポリスチレン−無水マレイン酸共重合体を使用してもよい。活性層144はまた、自己集合単分子膜を用いた反射層142の誘導体化(例えば、機能的に活性なメルカプト化合物を金上で供与結合させること、および官能化シリコーン化合物をアルミニウム上で結合させることなど)により形成されることが好ましい場合がある。さらに、ヒドロゲルを使用可能である。この実施形態に示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に塗布される。活性層144がない場合、接着部材118は、半反射金属層143上に直接塗布される。プラスチック接着部材118の露出部分は、流体回路128を作り出す切削または打ち抜きされたU字形状を示している。本発明のバイオディスク110のこの透過実施形態の最後の主な構造層は、入口122および通気口124を含む透明な非反射キャップ部分116である。
<光バイオディスク:外周槽実施形態>
図11は、本発明の光バイオディスク110のさらに別の実施形態の主な構造要素の分解斜視図である。この実施形態は、本明細書中では包括的に「槽ディスク」と呼ばれる。この実施形態は、上述の反射フォーマットまたは透過フォーマットのいずれで実施することもできる。別法として、本発明による光バイオディスクは、透過フォーマットおよび反射フォーマットの両方を有し、さらに流体チャネルおよび円周槽の任意の所望の組み合わせを含む、ハイブリッドディスクとして実施されてもよい。
この槽実施形態の主な構造要素は、同様にキャップ部分116、接着部材またはチャネル層118、および基板120を含む。キャップ部分116は、1つまたは複数の入口122および1つまたは複数の通気口124を含む。キャップ部分116は、ポリカーボネートから形成されるのが好ましく、透明なままであってもよく、または図5のような反射フォーマットで実施した場合、反射面146で被覆されてもよい。反射槽ディスクの好ましい実施形態では、トリガマーキング126が反射層142の表面上に含まれる。トリガマーキング126は、情報が符号化された、バイオディスクの3層全てで透明なウィンドウ、不透明領域、または反射もしくは半反射領域を含んでもよい。符号化情報は、データを図17に示すようなプロセッサ166に送り、プロセッサ166は図17の問合せすなわち入射ビーム152の作用機能と相互作用する。本発明の1実施形態によれば、トリガマーキング126は各流体回路128と同じ幅である。
図11に示す第2の要素は、流体回路すなわち直線状チャネル128が形成された接着部材すなわちチャネル層118である。本発明の1実施形態によれば、これらの流体回路128は、図示のようなディスク半径に沿って導かれる。流体回路128は、メンブレンを打ち抜きまたは切削してプラスチックフィルムを除去し、図示のような形状を形成する
ことによって作られる。
図11に示す第3の要素は基板120である。基板120は、好ましくはポリカーボネートからなり、反射フォーマットまたは透過フォーマットのいずれが望ましいかに応じてその上部に反射金属層142または薄い半反射金属層143が蒸着される。上述のように、層142または143は、アルミニウム、金、銀、ニッケル、および反射性合金のような金属から形成されてもよい。基板120には、図示のような外周槽129として実施されることが好ましい槽129が、外周に沿って設けられる。
図12A、図12B、および図12Cは、本発明の槽の態様の様々な異なる実施態様を含む基板120の種々の実施形態である。より詳細には、図12Aは、隆起部分すなわちランド部135により分離された2つの同心槽を含む基板120を示す。図示のように、この実施形態は、内側槽131および外側槽133を含む。これらの隆起部分すなわちランド部135は、図示のようにとがった形状であり、好ましくは一定間隔で開口すなわち通過ポート137を形成することにより、内側槽131および外側槽133を互いに流体連通させるように配置されている。
次に図12Bを参照すると、セグメント化すなわち分割された円周槽139を含む基板120の別の実施形態が示される。これらの独立した弓形の槽139はそれぞれ、図示のような基板120の高い部分により互いから流体的に隔離すなわち分離されている。図12Bは、例示のために4つの独立した弓形の槽139を示す。しかしながら、当業者には理解されるように、任意の所望の数の槽および構成を実施することができる。
次に図12Cを参照すると、図12Aの基板120の変更実施形態が示される。この実施形態では、基板120は、1つまたは複数の混合ウェル141を有する。混合ウェル141は、図示のように環状すなわち半径方向に向けられている。
図13は、キャップ部分116の別の実施形態を示す。この実施形態では、図12Aに示す槽システムは、基板120ではなく、むしろ図示のようにキャップ116に形成される。本開示を読んだ当業者には容易に明らかとなるように、図12Bおよび図12Cに示す槽システムはキャップ116にも同様に形成することができる。
図14は、透過フォーマットで実施された場合の図11Aおよび図12に示す周縁槽システムを含む光バイオディスク110の槽ディスク実施形態の上面図である。図示のように、3つの主な構造要素は、キャップ部分116が上部層であり、接着部分118が中間層であり、基板120が下部層である。図14に示すディスクアセンブリの1つまたは複数の変更実施形態によれば、槽システムは、キャップ116または基板120に形成される場合、図12A、図12B、および図12Cのいずれか1つに示すタイプのものであってよい。
図14、図15、および図16に包括的に示すように、流体チャネル128は、槽129または131と流体連通される。このように、入口122に沈殿した流体は、ディスクドライブにおける検定の処理中にチャネル128を通して、次いで槽129または131内に誘導される。図14に示す実施形態では、廃液がさらに、ポート137を通過することによって外側槽133へ、次いで任意選択で吸収材パッド145に誘導される。吸収材パッド145は、任意選択で乾燥物質すなわち乾燥剤を充填されて、光バイオディスク110に沈殿した全ての試薬を無水状態に保ち、試薬の機能的活性を保ってバイオディスク110の保管寿命が長くなるようにすることができる。
本発明のより詳細な実施形態によれば、槽は図14に示すような1つまたは複数の吸収
材パッド145を含んでいてもよい。吸収材パッドは、好ましくは、セルロースガラス繊維などの材料、または任意の他のタイプの適当な吸収材料から形成されてよい。パッド145は、好ましくは、槽の周囲に均等に分布することにより、ドライブ内での回転中に使用される間のディスクの平衡を促進かつ維持する。
次に特に図15に話を進めると、本発明の槽ディスク実施形態による光バイオディスク110の拡大斜視図が提示される。ディスク110は、その種々の層の一部が、主な層、基板、コーティング、またはメンブレンのそれぞれの部分断面図を示すように破断して示されている。図15は、透明なキャップ部分116、基板120上の薄い半反射層143、およびトリガマーキング126を有する透過フォーマットの槽ディスクを示す。トリガマーキング126は、キャップの上部に配置された不透明材料を含む。別法として、トリガマーキング126は、ディスクの薄い反射層143上にエッチングされた透明な非反射性ウィンドウによって、または図17のトリガ検出器160から来る信号を吸収し、もしくは反射しないいかなるマークによって形成されてもよい。
図15はまた、薄い半反射層143上に塗布することができる活性層144を示す。好ましい実施形態では、活性層144は厚さ40〜200μmの2%ポリスチレン層である。別法として、ポリカーボネート、金、活性ガラス、改質ガラス、または改質ポリスチレン、例えばポリスチレン−無水マレイン酸共重合体を使用してもよい。活性層144はまた、自己集合単分子膜を用いた反射層142の誘導体化(例えば、機能的に活性なメルカプト化合物を金上で供与結合させること、および官能化シリコーン化合物をアルミニウム上で結合させることなど)により形成されることが好ましい場合がある。さらに、ヒドロゲルを使用可能である。この実施形態に示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に塗布される。活性層144がない場合、接着部材118は、以下でさらに詳細に説明する図16に示すような半反射金属層143上に直接塗布される。プラスチック接着部材118の露出部分は、流体回路128を作り出す切削または打ち抜きされた直線形状を示している。基板120の露出部分は外周槽129を示す。本発明のバイオディスク110のこの実施形態の最後の主な構造層は、入口122および通気口124を含む透明な非反射キャップ部分116である。本開示を読んだ当業者には容易に明らかとなるように、図12A、図12B、および図12Cに示す基板120の種々の実施形態は、図15に示すディスクの基板として用いることができる。
図16は、活性層144ではなく個別の捕捉ゾーン140を用いる透過槽ディスクの代替的な実施形態を示す、図15に類似の図である。個別の捕捉ゾーン140は、金属層143上の任意の所定の場所に位置付けることができ、図示のように流体回路128に分布することができる。図16はさらに、マイクロアレイフォーマット147で配置されたいくつかの個別の捕捉ゾーン140を有する幅広フォーマットの直線状チャネル128を示す。本発明の実施形態によれば、図16の流体回路128は、最小サイズが2×2の捕捉ゾーンから1,000×1,000を超える捕捉ゾーンまでの複数の組のマイクロアレイ147を収容するのに十分なほど広い。同様に本開示を読んだ当業者には容易に明らかとなるように、図12A、図12B、および図12Cに示す基板120の種々の実施形態は、図16に示すディスクの基板として用いることができる。
<ドライブ機能の制御>
本発明の光ディスクシステム部分(図2の10)は、上述の光バイオディスク実施形態または等価な実施形態を正確に分析するために所定の精度で動作せねばならない複雑なシステムである。光ディスクシステムは、正しく動作するために、(1)光ディスクアセンブリの使用平面に正確に焦点を合わせ、(2)らせん状のディスクトラックに正確に追従するか、またはディスク表面にわたってある形態の均一な半径方向移動を利用し、(3)ある形態の速度制御(CAV、CLV、またはVBR)を容易にするのに十分な情報を回
収し、(4)ディスクから集められた論理情報により、またはディスクの使用平面から検出された信号レベルにより、適切な出力制御を維持し、(5)対物アセンブリの位置、回転速度、またはレーザーの焦点位置を制御するのに用いる、動作要件を提供するもとになる論理情報に応答することが必要である。
光ディスクドライブコントローラアセンブリは、電気的および論理的サーボを利用することにより、3つの主な動作要件を遂行する。したがって、光ディスクドライブコントローラアセンブリは、(1)フォーカスサーボ回路部、(2)トラッキングサーボ回路部、(3)情報処理回路部を制御する。CD記録可能システムの場合、出力制御を行うために第4の要件が必要である。これらのシステムでは、光ディスクドライブコントローラアセンブリはまた、レーザー出力制御回路部(「信号モニタ」)に電気信号を供給する。
<光バイオドライブコンポーネント>
図17は、光ディスクドライブ10の内部コンポーネントを示す斜視ブロック図である。図に示されているのは、光学コンポーネント148、入射すなわち問合せビーム152、戻りビーム154、および透過ビーム156を生成する光源150である。図5に示す反射バイオディスクの場合、戻りビーム154は、光バイオディスク110のキャップ部分116の反射面146で反射される。本光バイオディスク110のこの反射実施形態では、戻りビーム154が下部検出器(例えば4象限検出器)157によって検出され、信号作用物質が存在するかどうかが分析される。一方、透過バイオディスクフォーマットでは、透過ビーム156が上部検出器158によって検出され、同じく信号作用物質が存在するかどうかが分析される。透過実施形態では、上部検出器158として光検出器を用いてもよい。1実施形態では、上部検出器158は多要素検出器または分割検出器である。種々のディスク実施形態で検出プロセスがどのように行われるかに関するより詳細な説明は、「検出器および光バイオディスクタイプ」という名称の次の章で行う。
図17は、ディスク上のトリガマーキング126およびトリガ検出器160を含むハードウェアトリガ機構も示している。ハードウェアトリガ機構は、反射バイオディスク、透過バイオディスク、外周槽バイオディスク、および任意の他の等価な実施形態で使用される。トリガ機構により、プロセッサ166は、問合せビーム152がそれぞれのターゲットゾーン140上にある時にのみデータを収集することができる。さらに、透過バイオディスクシステムでは、ソフトウェアトリガを使用してもよい。ソフトウェアトリガは、下部検出器を用いて、問合せビーム152がそれぞれのターゲットゾーン140の端に当たったらすぐにデータを収集するようにプロセッサ166に通知する。図17は、光バイオディスク110の回転を制御するドライブモータ162およびコントローラ164も示している。図17はさらに、透過光バイオディスクに関連する戻りビーム154および透過ビーム156を処理するために代替法として実施されるプロセッサ166およびアナライザ168も示している。
図17に示すように、トリガ機構は、分析の開始および終了を制御するために必要である。図18は、ターゲットゾーン140およびトリガマーク126を有するディスク110の平面図を示す。ハードウェアトリガマーク126は、好ましくは、ディスクの外周に配設され、好ましくはターゲットゾーン140と半径方向の一直線上にある。捕捉トリガカード170(図17)は、トリガマーク126が問題の調査特徴物に関して所定位置に達した時を示す信号を供給する。この信号は処理されて、プロセッサ166へ送られて、プロセッサ166で行われる処理とトリガマーク126の場所とが同期する。例えば、トリガマーク126は、調査特徴物を含むバイオディスク110のセクターの直前に設置される。
トリガマーク126は以下のように用いられる。プロセッサ166がトリガマーク12
6を検出すると、プロセッサ166は所定の短い遅延(t)だけ待機し、次いで、4象限検出器157または上部検出器158から検出された信号を、調査特徴物の存在を示すデータとして処理を開始する。
<検出器および光バイオディスクタイプ>
図19Aないし図24は、様々な検出器およびバイオディスク実施形態の光路のより詳細な図を提供することを目的としている。
図19Aは、本発明による光バイオディスク110の反射ディスク実施形態の部分断面図である。図19Aは、基板120および反射層142を示している。上記のように、反射層142は、アルミニウム、金または他の好適な反射材料のような材料から形成することができる。この実施形態では、基板120の上面は滑らかである。図19Aは、反射層142上に塗布された活性層144も示している。図19Aに示されているように、ターゲットゾーン140が、所望の位置で反射層142の一領域または一部を除去することによって、または別法として、反射層142を塗布する前に所望の領域をマスキングすることによって、形成される。さらに図19Aに示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に塗布される。図19Aは、キャップ部分116およびそれに関連する反射面146も示している。このように、キャップ部分116が、所望の切り抜き形状を含むプラスチック接着部材118塗布されると、それによってフローチャネル130が形成される。図19Aに示す矢印によって示されているように、入射ビーム152の経路は最初はディスク110の下から基板120へ向かっている。次いで入射ビームは反射層142に近い点に集束する。この集束は、ターゲットゾーン140における反射層142の一部が存在しない場所で起こるので、入射は活性層144を通りフローチャネル130に入る経路に沿って続く。続いて入射ビーム152はフローチャネルを通って上方へ進み、最終的に反射面146に入射する。この点で、入射ビーム152は、入射経路に沿って逆戻りすなわち反射することにより、戻りビーム154を形成する。
図19Bは、図19Aで説明した反射光バイオディスクのコンポーネントを全て示す、図19Aに類似の図である。図19Bはさらに、捕捉ゾーン140内の基板120に付着した捕捉抗体204を示す。
図20Aは、本発明によるバイオディスク110の透過実施形態の部分断面図である。図20Aは、基板120上に透明なキャップ部分116および薄い半反射層143のある透過ディスクフォーマットを示している。図20Aは、薄い半反射層143上に塗布された活性層144も示している。好ましい実施形態では、透過ディスクは、厚さ約100〜300オングストロームのアルミニウムまたは金のような金属からなる薄い半反射層143を有し、400オングストロームを超えない。この薄い半反射層143により、図17の光源150からの入射すなわち問合せビーム152の一部がディスクに侵入しそれを上方へ通り抜けて上部検出器158により検出されることができる一方、光の一部は入射ビームと同じであるが逆方向の経路に沿って反射される。この配置では、戻りすなわち反射ビーム154は半反射層143で反射される。このように、戻りビーム154はフローチャネル130に入らない。反射光すなわち戻りビーム154は、図21および図22に関連してさらに詳細に説明するように、半反射層143の中または上に形成されたあらかじめ記録された情報トラック上で入射ビーム152をトラッキングするために使用可能である。
図20Aに示すディスク実施形態では、画定したターゲットゾーン140があってもなくてもよい。ターゲットゾーン140が、基板120上の薄い半反射層143上に形成された直接マーキングにより作成されてもよい。これらのマーキングは、シルクスクリーン加工またはいかなる同等の方法を用いてなされてもよい。ターゲットゾーンを画定するた
めにいかなる物理的印も使用しない代替実施形態では、フローチャネル130は事実上、調査特徴物の検査が行われる限定されたターゲット領域として利用される。
図20Bは、図20Aで説明する反射光バイオディスクのコンポーネント全てを示す、図20Aに類似の図である。図20Bはさらに、捕捉ゾーン140内の基板120に付着した捕捉抗体204を示す。
図21は、本発明によるバイオディスク110の反射ディスク実施形態のトラックを横切る断面図である。この図は、ディスクの半径およびフローチャネルに沿って縦断した図である。図21は、基板120および反射層142を含む。この実施形態では、基板120は一連の溝170を含む。溝170は、ディスクの中心付近から外縁に向かって延びるらせんの形態である。溝170は、問合せビーム152がディスク上でらせん溝170に沿ってトラッキングすることができるように実施される。このタイプの溝170は「ウォブル溝」として知られている。波状すなわち起伏する側壁を有する下部が溝170を形成する一方、隆起したすなわち高い部分が、らせんの隣接する溝170を分離する。この実施形態で溝170上に塗布された反射層142は、図示のように、本質的に絶縁保護(コンフォーマル)である。図21は、反射層142上に塗布された活性層144も示している。図21に示されているように、ターゲットゾーン140が、所望の位置で反射層142の一領域すなわち一部を除去することによって、または別法として、反射層142を塗布する前に所望の領域をマスキングすることによって、形成される。さらに図21に示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に塗布される。図21は、キャップ部分116およびそれに関連する反射面146も示している。このように、キャップ部分116が、所望の切り抜き形状を含むプラスチック接着部材118に塗布されると、それによってフローチャネル130が形成される。
図22は、図20Aに記載した本発明によるバイオディスク110の透過ディスク実施形態のトラックを横切る断面図である。この図は、ディスクの半径およびフローチャネルに沿って縦断した図である。図22は、基板120および薄い半反射層143を示している。この薄い半反射層143により、光源150からの入射すなわち問合せビーム152がディスクに侵入しそれを通り抜けて上部検出器158により検出されることができる一方、光の一部は戻りビーム154の形態で反射される。薄い半反射層143の厚さは、ディスクリーダがそのトラッキング能力を維持するのに必要な反射光の最小量によって決定される。この実施形態における基板120は、図23で説明したものと同様に、一連の溝170を含む。この実施形態における溝170もまた、好ましくは、ディスクの中心付近から外縁に向かって延びるらせんの形態である。溝170は、問合せビーム152がらせんに沿ってトラッキングすることができるように実施される。図22は、薄い半反射層143上に塗布された活性層144も示している。さらに図22に示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に塗布される。図22は、反射面146なしのキャップ部分116も示している。このように、キャップが、所望の切り抜き形状を含むプラスチック接着部材118に塗布されると、それによってフローチャネル130が形成され、入射ビーム152の一部が実質的に反射されずにそれを通ることができる。
図23は、反射ディスクの全厚およびその初期屈折特性を示す、図19Aに類似の図である。図24は、透過ディスクの全厚およびその初期屈折特性を示す、図20Aに類似の図である。図23および図24では、断面が溝170に沿って切ってあるため、溝170は見えない。図23および図24は、これらの実施形態で溝170に垂直に位置する狭いフローチャネル130の存在を示している。
図21、図22、図23、および図24は、それぞれの反射および透過ディスクの全厚を示している。これらの図で、入射ビーム152は最初に基板120と相互作用するよう
に示されている。基板120は、図示のように入射ビームの経路を変える屈折特性を有し、反射層142または薄い半反射層143上でビーム152を集束させる。
<上部検出器>
試験によって示されたことは、上部検出器が光バイオドライブで信号対雑音比を改善することができることである。したがって、図17に示すように、光バイオドライブの実施形態は、上部検出器およびそれに関連する検出回路部を具備することができる。上部検出器は、現在市販されている従来の光ドライブ(例えば、CD−R、DVD)において見られる一般的なコンポーネントではないため、従来のドライブに対して中断の量を最小にするような方法で、上部検出器を実施することが有利である。このため、透過バイオディスク実施形態を用いることが望ましい。透過の場合、バイオディスクは、作動中の電子回路によって観察されるべき作用データおよび正常なドライブ機能が生じるほど十分な反射性を有する。しかしながら、入射光の一部がディスクを通り抜けて上部検出器に至ることができるように、やはり部分的に透過性である。このように、調査特徴物は、上部検出器を従来のドライブに付加することにより検出されることができる。調査特徴物は、検定における細胞、ビーズ、または任意の他の問題の生物学的物質であってもよい。反射光のための検出回路部(4象限検出器)に変更を加える必要はない。反射光は、符号化情報を読み出すとともに、前述のようなトラッキングおよび集束などの動作機能を提供するために用いることができる。
1実施形態では、従来のドライブの変更は、トリガ、増幅器、検出器(TAD)カード180(図25)を追加することにより行われる。トリガ、増幅器、検出器(TAD)カード180は、好ましくは、従来の光ディスクドライブ内に取り付けられるような方法で構成される。特に開発目的で用いられる1つの好適なドライブは、Plextorモデル8220CD−Rドライブである。CD、またはDVDを用いてもよいが、CD−Rドライブにはいくつかの有用な側面がある。CD−Rドライブは読み出しおよび書き込み機能を有するため、レーザーをより高い出力レベル範囲で動作させることができる。高出力を用いるこの機能は、いくつかの型の調査特徴物にとって有用である可能性がある。CD−Rの別の有用な側面は、ディスクに書き込む能力を有するため、ディスクに結果を書き戻すために用いることができることである。これにより、後で使用するために結果をディスクに保存し戻し、ディスクに残すことが可能となる。
図25は、本発明の別の態様によるトリガ検出アセンブリを含むTAD180の上面図である。回路基板は、透過ディスクを利用する上部検出器ドライブ装置で実施される場合に必要な開口または通過ポート182を含んでおり、このような駆動装置は、同一出願人の、「Apparatus and Method for Carrying Out Anlysis of Samples」という名称の米国特許第5,892,577号(参照により本明細書に援用される)および「Disc Drive for Optical Bio-Disc」という名称の米国仮出願第60/247,465号(同じく参照により本明細書に援用される)に開示されるようなものである。反射バイオディスクおよび通常位置付けられる隣接または下部検出器を用いる従来のドライブとともに用いる場合、通過ポート182は必要ない。図17に関連して説明したように、TAD180は、トリガセンサ160および検出器158を含む。
図26は、図25に示すトリガ回路の電気接続図である。調査特徴物に関する情報を得るために、本実施形態による光バイオドライブには、問題の検定領域に入射レーザービームが当たっている場合に始動するように実施される適当なトリガ回路部が設けられる。
図27は、TAD180とディスクドライブ機構の相互関係をより詳細に示すブロック図である。ここで示されるように、光学コンポーネント188が、台車モータ184により駆動される台車アセンブリ190に取り付けられ、ディスクはディスクモータ186に
より駆動される。台車アセンブリ190は光ピックアップユニット(OPU)を含む。CPU196から信号を受け取るコントローラ164は、2つのモータを駆動する。光学コンポーネント188からの信号データ198、トリガ検出器信号192、および上部検出器(または検出器アレイ)158からの信号194は全て、後で説明するようなADC(アナログ・デジタル変換器)150またはS字曲線認識回路部に供給される。図27は、TAD180が上部検出器(または検出器アレイ)158およびトリガ検出器160を備えることも示す。TADは、光ドライブ対物アセンブリの上部に取り付けられる。
図27に示す構成が構成の一例にすぎないことは、当業者には理解されよう。匹敵する構成は、異なる検出器位置を有することができる。透過または反射される光ビームからの信号を処理する検出器は、単一の検出器要素あるいは半径方向または周方向に配置された複数要素のアレイであってもよく、レーザーとは反対側のディスクの面上にあってもよく、TADに直接取り付けられていても別個のものでもよい。ADC150は、任意選択で、非常に高速な変換を可能にするサンプリングカード上にあってもよい。1つの使用可能なカードは、Ultrad AD1280DXであり、これは、1秒間に最高4000万個のサンプルをサンプリングする2つの12−ビットA/D変換器を有する。ADC150はCPU196により制御される。
<セグメント型検出器の原理説明>
本発明の実施形態は、細胞および他の調査特徴物の画像化を改良するいくつかの重要な光学的特性を利用するセグメント型検出器である。本発明の出願人が確認したところでは、球状の物体が主として自ら生ずる反射レベルの変化によって画像化されるのではなく、レーザービームをその進行に対する法線から離れて屈折させることにより画像化される。作用する主な機構は2つある。
(1)球状物体はマイクロレンズとして働き、円錐状に球状物体に入射した光をより狭い円錐に集束する。数ミクロンのサイズ範囲の球体または細胞の場合、この集束は、円錐角をおよそ3分の1に減らすことができる。したがって、開口数0.45で入射する光は、光のほとんどが開口数およそ0.2となって出る。比較は図28Aおよび図28Bに示される。光路の接近図は図28Eに示される。
(2)光が球体に集中せず片側にずれて集束する場合、球体は光を横に偏向させる(図28Cおよび図28D)。この角度ずれは30°を超える場合がある。光路の接近図は図28Fに示される。検出システムが、通常画像化スポットに集中する場合、光は検出器をそれるため画像では球体の側部が暗く見えることになる。
検出器がディスクの背後にある場合(例えば、透過光を検出する上部検出器)、そのサイズおよび形状が信号に著しく影響を与える。ディスクの半径方向に長い(中心から縁部までが)検出器の場合、画像は球対称でははくなり、図29Bに示すような2つの「バナナ」形の暗い断片の形態をとる(付録Aの「バイオコンパクトディスクの画像化(Imaging of a Bio-Compact Disc)、パートI(pt l)」の章6.2も参照)。この理由は、半径方向に偏向したいかなる光も検出器に当たるためコントラストがつかない一方で、接線方向に偏向した光は検出器をそれるためより小さい信号を生ずるからである。図29Bの検出画像の形状と図29Aの検出画像の形状とを比較されたい。図29Aは、細胞または球状物体がない正常なレーザービーム直径よりも小さい正方形の検出器から検出された画像である。
同様に、半径方向に長い検出器が、透過したが偏向されていない光円錐の幅よりも大きい量だけ接線方向にずれている場合、画像の片側が明るくなり、残りが暗くなる。これは、球体からの非常に特有の信号をもたらす。他方の側にある検出器は、球体の反対側に対応する明るい画像をもたらす。したがって、例えば、球体の右半分に入る入射光は、球体の左側にある検出器上に現れる。
同様の原理が、透過光を対物レンズに向け直して戻すために細胞の背後にミラーがあるような反射型の検出器にも当てはまる。この場合、対物レンズ開口を通過する光のみが検出され、この領域の外部の光を検出する検出器は光を捕捉しないことが異なる。
したがって、光バイオディスク上にあり得る他の物体から細胞などの球状物体を効果的に区別するために、接線方向にセグメント化された検出器が必要である。光が集束され、球体により横に偏向された場合、光はまず片側のセグメントに当たり、次に他方の側のセグメントに当たる。これらのセグメントを別個にまたは組み合わせて取ることにより、球状物体に特有の信号が得られる。
<セグメント型(segmented)検出器の実施態様>
反射システムの場合、全ての光が、戻り経路にある対物レンズの絞りを通過しなければならないため、検出器は、レンズのNAより大きく偏向される光を検出することができない。しかしながら、球体の集束動作により、主として瞳の左側または右側の光を検出するセグメントは、4象限検出器におけるセグメントの左または右の対においてより大きな信号を生じるであろう。セグメントが個別に利用されかつ適切に組み合わされ得る場合、これらを用いて細胞を示す画像を生成することができる。特に、接線方向のプッシュプル信号は、暗い「バナナ」の隣に白い「バナナ」がある、認識可能な形式の情報を与えるであろう。図30Aは、球体がない場合の入射ビームを検出する4つの象限A、B、C、およびDを有する4象限検出器を示す。図30Bにおいて、検出器の組み合わせ(A+D)−(B+C)は、球体を通る光によって生成されるバナナ形状の信号を与える。図30Cにおいて、(A+D)−(B+C)によって生成されるプッシュプル信号が示される。このグラフは、信号電圧対時間のプロットである。この曲線の固有の形状を用いて、細胞を信号レベルで認識することができる。この曲線の形状は、S字曲線と呼ばれる。
検出器が光スポット(または光学ヘッド)に沿って移動する場合、4象限検出器の使用、ならびに図30Dに示すような半径方向および接線方向の「プッシュプル」信号の使用により、細胞/ビーズの特定に使用することができる一対の特有の信号が与えられるであろう。繰り返すが、4象限検出器は、信号を増強するために光スポットより小さくてもよく、任意選択で、偏向されない全ての光を検出するために他の検出領域によって包囲されていてもよい。
上部検出器を有する透過システムの場合、検出器セグメントがその上に設置されることができる領域を制限する対物絞りがない。半径方向に広がる検出器の使用は、3つの利点を有する。すなわち、この検出器を使用することにより(1)半径方向の読み出し位置に対する感度が除去され、(2)ディスクの溝から発生する影響が除去され、(3)容易に認識することができる球体から特有の画像が生成される。
読み出しスポットの右および左に偏向される光に対して区別を行うことができるようにする、透過における任意のセグメント構成を用いて、球体を区別することができる。本発明は、以下の特に有用ないくつかの構成を含む。
(1)対物レンズの開口数(NA)外にある左および右のセグメントを、この角度より大きく偏向する光のみが検出されるようにする(図31A)。図31Aの中心にある円は、NAのサイズを示す。これにより、散乱されない光から生じる背景信号の著しい低下が生じる。球体により偏向される光は、まず一方の検出器セグメントにおいて生じた後に他方の検出器セグメントに生じる信号と区別可能である(図31Bおよび図31C)。この検出器構成の信号を図31Dに示す。この現象を検出するのには様々な方法が利用可能であり、その方法には、同時に取得される画像の画像認識、およびリアルタイムの電子的手
順(例えば、位相遅延後の信号合算およびデジタル信号ゲート法)が含まれる。
(2)左および右にセグメントを持つ他に、通常の画像化を行うための中央検出器があってもよい。この検出器セグメントが、システムの接線方向の開口数よりも薄い場合、球体による光の集束により、スポットの中心が球体に合わせられると信号が増大する。したがって、中央セグメントが対物レンズのNAよりも狭い任意の検出器構成を用いて、細胞を区別することができる。図32A、図32B、図32C、および図32Dは、様々な構成およびそれぞれの信号を示す。図32Aおよび図32Bは、2つの実施形態(220および230)を示す。検出器220は、左検出器セグメント(222)と、右検出器セグメント(226)と、中央検出器セグメント(224)とを備える。検出器230もまた、左検出器セグメント(232)と、右検出器セグメント(236)と、中央検出器セグメント(234)とを備える。これら2つの実施形態の差は、中央検出器の幅のみである。中央検出器セグメントが、図32Cの検出器240のように2つの狭いセグメント(244および246)に分割される場合、これら2つのセグメントは、反射システムにおいて検出される信号と同様に、互いからの高信号ピークのオフセットを示すであろう。最後に、図32Dは、5セグメント検出器を示す。検出器セグメント252および260は、偏向された光を検出し、一方、セグメント254、256、および258は、球体の集束効果を検出する。対物レンズのNA外のセグメントをその内部でセグメント化により組み合わせて、細胞認識をさらに向上させることができる。
球体が位置し得る領域が半径方向に狭く限られる場合、長い検出器を持つことは有利ではない。また、ここで説明する接線方向のセグメント化は、検出器セグメントを内半径および外半径上に持つことによって、半径方向へ適用してもよい。この検出器の実施形態(272)を図33Aに示す。この場合さらに、これら2つを組み合わせて、図33Bの検出器270に示すように、対角線に沿ってセグメントを持つことが可能である。検出器270は、対角線配列の隅にそれぞれ位置するセグメント262、264、266、および268を備える。図33Cは、図33Bのセグメント型検出器270の検出器セグメント262、264、266、および268を用いて検出される光の領域の画像表示である。重要な点は、検出される球体の任意の直径に沿って、光がまず一方の側に偏向された後に他方の側に偏向され、またこの偏向された光を検出する検出器セグメントが存在する場合に球体を特定することができるということである。
半径方向にセグメント化した検出器の使用の補足として、検出器が集束された光スポットとともに半径方向に移動する場合、検出器は「長い」必要はなく、検出器の任意のセグメント化が可能である。さらなる可能性として、デジタルカメラにおいて用いられるようなCCDアレイを検出器として使用することができ、散乱された光のフル画像解析が可能となる。(しかしながら、CCDは比較的低速であり高価である。)
図に示す集光領域に検出器が物理的に配置されることは必要ではない。どこか他の場所に位置する検出器に光を誘導するミラーまたはレンズなどの他の集光手段を持つことも可能である。すなわち、適切な立体角を進む光が収集され検出されることだけが必要である。
図34は、本発明の1実施形態による多要素(セグメント型)検出器278の図である。この検出器は、A(280)、B(282)、C(284)、D(286)、およびE(288)と付される5つの別個の検出器セグメントを含む。上述のように、このような検出器を使用して集束および偏向される入射光を検出することによって、信号対雑音比が著しく改善されることになる。また、1つの大きな検出器の効果を生ずるセグメント型(多要素)検出器からの信号を組み合わせることにより、信号レベルにおけるディスクのふらつきの影響が最小になる。このことは、測色の原理を用いて行われる検定に特に重要で
ある。多要素検出器を用いて実施した試験の結果は、C−(A+B+C+E)を使用した結果の信号がより強いことを示す。強い信号によって、背景雑音の影響が最小になる。
<分割(2セグメント型)検出器>
上述した検出器の特定の実施形態は、半径方向に沿って2つに分割された検出器の使用である。この検出器の接線方向への広がりは、レンズの開口数より小さくても大きくてもよいが、普通はNAより大きいであろう。理想的には、分割線の中心は透過される光スポットに合わせられる、すなわち光軸が分割線上にある。図35Aは、この構成(292)の上面図を提供し、図35Bは3D図を提供する。2つのセグメントすなわちセグメントA292およびセグメントB294が存在する。
この検出器の利点は、簡単さ(したがって低コストであること)と、細胞について明確に区別可能な差動信号を供給する能力とを兼ね備えることである。(A−B)という得られた信号のプロット(電圧対時間)を図35Cに示す。一方の検出器出力を他方の検出器出力から減算することにより提供される信号の差動性質により、雑音レベルが低減され、光の振幅変動のみを引き起こす物体からのあらゆる妨害が除去される。
検出器の広がり(幅)がNAよりも大きい場合、他の検定タイプ(吸光度の変動など)で使用するために2つの検出器出力を合算することができる。しかしながら、これらのセグメントをNAより狭くすることには利点がある。図36Aは、このような検出器の実施形態296を示す。利点とは、細胞からの信号が、レンズ機能を有さない物体からの可能な信号よりも大きいことである。図36Bは、より大きな細胞の信号(実線)対他の物体からの信号(点線)を示すA−Bのプロットである。
拡張として、図37Aに示すように、NA全体をカバーする一対の小さい内側セグメントと一対の外側セグメントとを利用することにより、信号を適切に合算して両方の偶然性をカバーすることが可能となる。検出器298は、左セグメント300と、光学的に分割可能な中央セグメント302と、右セグメント304とを備える。
別の実施形態では、特別な分割検出器が、図37Bに示すように4つのセグメントに分割される。検出器306は、4つのセグメントA、B、C、およびDを有する。この検出器は、長い検出器(〜30μm)の周波数応答が画像化には遅すぎるが測色には適している状況で用いられる。例えば、一般のCD4/CD8検定において行われる画像化は、限られた半径測定範囲のみを使用する。
検出器306は、この短い半径測定範囲を超えて高い周波数応答を提供するのに適している。その短いセグメントAおよびBは、特定の型の細胞の画像化に必要とされるS字曲線に適した信号A−Bを生成する。この実施形態では、AおよびBは約10μmである。一方、(A+C)+(B+D)の信号は、ディスクの全半径をカバーし、高い周波数応答を必要としなくてもよい他の検定に適している。長い検出器の長いセグメントは十分に高速である。最後に全てのセグメントを合算することにより、測色に適した信号が与えられる。
この概念は長い分割検出器で一般化することができ、この検出器では、半径方向の複数のセグメントが、異なるタイプの検定に必要とされる異なる高周波数要件をカバーするように構成され得る。異なるセグメントからの信号を合算して、長い分割検出器の元の長さに沿って検出される信号を回復することができる。
図38は、本発明の1実施形態によるPCB290に取り付けられる分割検出器の図である。この検出器は、2つの別個の検出器A(292)およびB(294)を有する。こ
の実施形態によれば、検出器はそれぞれ、幅2.5mmおよび長さ31mmであり、それらの間に50μmの間隙を有する。試験の結果が示すところでは、多要素検出器において見られる最も低い背景雑音をこの分割検出器が発生する。結果は、アナログ信号において、入射ビームが球状の調査特徴物上を通過する際に明確かつ区別可能なS字曲線が生成されるというものである。図39ないし図42は、上記した分割検出器を用いて捕捉した画像のスライドである。
図39Aおよび図39Bは、2つのこのような画像を示す。図39Aは白血球の画像である。図39Bは、球状ポリスチレンである10ミクロンのビーズの画像である。生物学的物質を付着するガラス(または金属球)もまた、検出可能であると考えられる物体である。図40は、分割検出器の下を通過する際の赤血球の画像である。各細胞についての明るいおよび暗い「半球体」画像に留意されたい。図41は、図の上半分に赤血球信号の画像を示し、また、赤血球信号のA/D強度を示す対応するグラフを示す。S字曲線信号強度は、検出器が赤血球に遭遇する度に見られることがグラフから分かる。赤血球は中央に凹みを有する形状(またはドーナツ形状)であるため、赤血球に遭遇する度に一対の信号のスパイク(例えばAおよびA)がある。この対によるS字曲線の最初の部分は、左から右へ、細胞の中心にある凹みのポイントまで赤血球を検出するレーザーを示す。A〜A間のグラフ部分は、凹みの距離である。このグラフにおいてA、B、およびCと付される領域は、赤血球に遭遇した場所である。
図42は、上半分において白血球および血小板の画像を示す。図42の下半分は、検出器が白血球または血小板に遭遇する度の一連の特徴のあるS字曲線を示すグラフである。グラフを垂直に、S字曲線が見うけられる5つの領域を示す5つの列に分割し、それらに左から右に番号C1〜C5を付すと、C1、C3およびC5は、C2およびC4よりも顕著なS字曲線を有する。より顕著なS字曲線は白血球の存在を示し、あまり顕著でないS字曲線は血小板を示す。このグラフのデータに基づいて、白血球の場所を検出可能にするしきい値をハードウェアに設定することができる。同様に、ハードウェアの、異なるしきい値セットを血小板に関して照合することができる。
<非対称検出器>
説明した検出器構成は、細胞、ビーズ、および他のレポーター粒子およびレポーター系を区別可能にすることを目的とする。細胞の画像化メカニズムは他の粒子とは非常に異なるため、光軸に対して検出器を非対称に設置するという効果によって、信号が区別可能になる。例えば、正方形の検出器が、検出器の長軸に垂直に(すなわち、ディスクの接線に沿って)移動する場合、信号は非対称となる。これは、付録A(「バイオコンパクトディスクの画像化(Imaging of a Bio-Compact Disc)、パートI」、章6.3)において計算されている。この非対称パターンは、画像解析によって他の物体とは容易に区別される。全く同じ非対称パターンが、長い検出器による画像化から生じる。正方形の検出器を半径方向に移動しても非対称信号が生じるが、この場合に限り、対称軸は半径方向である。図43Aは、光軸が中心からはずれた検出器を示す。検出器は半径方向に配列される。対応する信号を図43Bに示す。図43Bのプロットは、非対称信号と対称信号との信号形状の差を示す。図43Cは、形成することができる3つの異なるタイプの非対称を示す。半径方向のオフセット、接線方向のオフセット、および対角線方向のオフセットがある。図43Dは、オフセットのない細胞の画像を示す。図43Eは、3つの異なるタイプの非対称状態にある細胞の画像を示す。
一般に、検出器を非対称に位置付けることによって、対応する画像の非対称が生じるであろう。この非対称は、球状粒子のレンズ/偏向特性を有さない物体に対する効果と区別可能である。
<BCDアナライザ>
セグメント型要素検出器の様々な実施形態の使用に起因する、明確かつ区別可能なS字曲線の生成により、細胞計数をハードウェアで実施することが可能となる。従来技術によるソフトウェアベースの細胞計数法の主な欠点は、これらの方法によって大きなデータファイルが生ずることである。多くの場合に、大部分の格納データファイルが細胞データを含まない。さらに、これらのデータファイルの処理を、データ収集の完了前に行うことができない第2のステップとして行うことで、検定の開始から終了までの時間が非常に長くなる。
ハードウェアでの細胞計数および分析処理の実施形態は、バイオロジカルコンパクトディスク(BCD(商標))アナライザである。図44に示すBCD(商標)アナライザは、分析用ハードウェア処理回路部と光ドライブコンポーネントとを結合して単一のユニットとしたハードウェア実施形態である。BCD(商標)アナライザは、ハードウェアで細胞計数を実施し、目下の試験または実験に必要な結果のみを保存する。細胞は、レーザービームを通過する際に計数され、それによって即時結果が得られる。BCD(商標)アナライザは、本発明において記載する広範な光バイオディスク実施形態を受け入れる。
図44に見られるBCD(商標)アナライザは、デスクトップコンピュータと同等のハードウェアを必要とする実施形態(例えば、図27に示す実施形態)と比較すると、コストを節減するいくつかの特徴を有する。BCD(商標)アナライザが必要とするのは、8ビットマイクロプロセッサ、FPGA、512kのRAM、安価なAD変換器、およびサポート回路部のみである。BCD(商標)アナライザが単純なハードウェアコンポーネントを使用することができる主な理由は、S字曲線がこの場合容易に区別可能であり、デジタルパルス列に変換されるためである。これらのパルス列は、デジタル論理回路部によってリアルタイムで分析することができる。
図45は、図44に示すBCD(商標)アナライザのアーキテクチャを示すブロック図である。格納部310は、光ドライブハウジング314内に収容されるBTIコントローラ312および光ディスクドライブ313をサポートする電源311を収容する。BTIコントローラ312と光ディスクドライブ313との間にはIDE/ATAPIインタフェース319がある。またBTIコントローラ312は、I/Oプリント回路基板(PCB)315へのシリアルインタフェース316、イーサネット接続317、および他の接続(例えば、電力、ブザー、アナログ出力、トリガ出力、デジタル出力など)を有する。I/O PCB315は、いくつかのポートまたはコントローラ(例えば、外部イーサネット接続のための320、RS−232接続のための321、およびアナログ出力、デジタル出力、およびトリガ出力接続のための322)を有する。イーサネットは、標準的なユーザインタフェースであるウェブブラウザによる標準的な接続方法である。アナログ出力は、検定の開発作業およびユニットに関する問題をデバッグするためのものである。図46は、図31に示す光ドライブハウジング314内に収容したBTIコントローラ312の図である。イーサネット接続により、ユーザが、遠隔のコンピュータからBTIコントローラの機能を制御し、その結果を見ることが可能となる。
<BTIコントローラ>
図47Aは、図46に示すコントローラのブロック図である。このコントローラは、コンポーネントの中でも特にフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)330を備える。FPGA330は、コンポーネントの中でも特にマイクロコントローラ331、IDEコネクタ338、および利得制御部335とインタフェースする。1実施形態では、BTIコントローラを、標準的な光ディスクドライブに嵌め込むことができるアドインボードとして使用して、生物検定ディスクの分析能力を提供することができる(図47Cを参照)。
信号の処理シーケンスは以下の通りである。分割検出器290の検出器Aおよび検出器Bからの信号データは、最初に前置増幅器333に渡される。前置増幅器333は、前置増幅器AおよびB信号を、FPGA330内のインタフェースおよび制御ロジック345により制御されるチャネルセレクタ334に出力する。チャネルセレクタにより、検出器信号の組み合わせ(例えば、A、B、−A、−B、A+B、A−B、B−A)を選択するための制御が可能となる。利得制御部335は、チャネルセレクタ334からの到来信号を得る。利得制御部335は、FPGA330内のAGC制御ロジック348によって制御される。次いで、信号はレベル検出器336に渡され、細胞計数ロジック344による処理のためにデジタルパルス列に変換される。利得制御回路の出力はまた、電圧レベルを測定する必要がある測色などの用途の場合、AD変換器に渡される。ADCを校正段階において使用して、オフセットおよび利得を自動設定することもできる。
後述する様々な制御コンポーネントの機能を、VHDL(VHICハードウェア記述言語)を用いて実施した。
コントローラの他の部分において、マイクロコントローラ331もまた、コンポーネントの中でも特にRS−232 338(図45にも示す)およびイーサネットコントローラ339(図45にも示す)とインタフェースする。反射トリガ340および透過トリガ347は、光バイオディスクに埋め込まれたトリガを検出し、FPGA330内のトリガロジック342とインタフェースする。透過トリガ347は、前置増幅器Aおよび前置増幅器B信号を受け取り、一方、反射トリガ340は、光ディスクのトリガマークの存在を検出するエミッタ/検出器である。トリガロジック342は、選択されたトリガ入力信号からトリガ0を抽出し、マイクロコントローラが1つのディスクにつき可能な検定の数を確定することができるようにする。次いで、マイクロコントローラが検定ディスクで実行される検定の総数を計数し、それに従ってタイミングを設定する。
IDEコントローラロジック341は、IDEコントローラ338に接続されるIDEバス343を制御する。IDEコントローラ338は、IDE/ATAPI光バイオドライブに接続する。IDEコントローラロジックモジュール341は、マイクロコントローラを光ディスクリーダにインタフェースする。マイクロコントローラのアドレスバスAがデコードされ、他の10個の制御信号によってゲート制御され、それにより様々なIDE制御信号が供給される。
AGC制御ロジックモジュール348は、検出器信号のデジタル化データを読み出し、検出器増幅器の最適利得を確定する。このことにより、信号がさらなる処理のための最適範囲内に残ることが確実となる。AGC348を用いて、差信号(例えば、分割検出器A−B)が、ドライブ間およびディスク間で一定のピーク間電圧であるようにする。これは、既知の光屈折特性を有するディスクの領域の走査に使用する。この領域を走査する間、AGC回路は、ピーク間電圧が所定値であるように利得を調節する。これにより、しきい値交差回路が信号を毎回同じレベルで処理することが可能となるであろう。しきい値交差メカニズムは、レベル検出器336において実施され、図51Aに関してさらに説明される。
また、自動オフセット制御部(インタフェースおよび制御ロジック345から前置増幅器333へ)を用いて、各検出器からの電圧レベルが、光がない場合でも確実に同じであるようにする。これにより、後続の回路部が、共通のDCバイアスを増幅することなく信号を増幅することが可能となる。
FPGA330は、以下の種々の機能、すなわち、マイクロコントローラインタフェー
スおよび制御ロジック345、IDEコントローラロジック341、トリガロジック342、AGC制御ロジック348、細胞計数ロジック344、およびADC/RAM制御ロジック346を制御する。
全てのデジタルロジックはFPGA330で実施される。FPGAは、起動時にマイクロプロセッサにより初期設定で構成される。次いで、検定専用のFPGA構成は、検定ディスクがBCD(商標)アナライザに挿入された後に、FPGAにロードされる。次いで、FPGAは、特定の検定に必要な種々の機能を、挿入されたディスクに対して行うことができる。このような機能には、デジタルロジックをトリガする機能(342)、IDE、マイクロプロセッサとインタフェースし、専用RAMを管理する機能(346)、細胞計数ロジックを実施する機能(344)、およびAD変換器を制御する機能が含まれる。ADC/RAM制御ロジックモジュール346は、アドレスおよび制御ラインを生成し、マイクロコントローラがオンボードRAMにアクセスするのを可能にする。
本発明におけるFPGAの使用には、極めて大きな利点がある。光バイオディスクの分析に伴って必要な機能の多くを実施するために、デジタルロジックデバイスを使用して、以前はソフトウェアによって行われていたタスクの多くを実行することができる。FPGAは、まさにそのようなロジックデバイスである。FPGAは、インシステムで構成可能であり、非常に高速に実行する極めて複雑なデジタル回路で構成されることができる。細胞計数のようなタスクをリアルタイムで実施することができ、その場合、ディスクの周りのトラックが完了した瞬間に結果が得られ、マイクロコントローラのオーバヘッドがない。
FPGAの再構成可能な性質により、極めて大きな柔軟性が与えられる。ディスク/検定の各組み合わせは、異なるデジタル制御・処理回路設計を利用することができる。構成は、マイクロコントローラにより必要に応じてロードされることができる単純なバイナリファイルにより達成される。ユーザインタフェースを用いて、更新されたFPGA構成ファイルをロードすることができる。構成ファイルは、光ディスクにマスター化して、それによって異なるタイプの検定のそれぞれが独自のデジタル回路設計を有することができるようにすることも可能である。
このように再構成可能であることはまた、当該技術分野で展開されるシステム設計の改良を非常に容易にする。製品のアップグレードは、新たなディスクを初めて使用する際にマイクロコンピュータが自動的にアップグレードすることになる最新の設計構成ファイルをディスクに配信することにより、自動的に行うことができる。
マイクロコントローラ331モジュールは、マイクロコントローラを種々の制御ロジックブロックにインタフェースする。マイクロコントローラのアドレスバスAがデコードされ、他の10個の制御信号によってゲート制御され、それによりFPGAにおける複数のレジスタを読み書きする。これらのレジスタは、BTIコントローラ312の他のロジックブロックを制御するかあるいはデータおよび/またはステータスをこれらのロジックブロックからマイクロコントローラに戻すのに使用される。
図25および図27の概略図と比較して、BTIコントローラ312は、TAD(トリガ、増幅器、検出器)カード180およびCPU196(信号データ処理およびドライブ制御を行う)の両方の機能を果たすことがわかる。TAD180が上部検出器158およびトリガ検出器160を備えるのと同様に、BTIコントローラ312は、分割検出器290および反射トリガ340を備える。TAD180と同様、BTIコントローラ312もまた、検出器が対物アセンブリのすぐ上に取り付けられた状態で、ディスク上に密接して位置する。
図47Bは、BTIコントローラ312を図20に挿入した結果の概略図を示す。BTIコントローラ312は、台車アセンブリ190上に取り付けられる。IDEコントローラロジック341は、ドライブコントローラ164を制御する。光学コンポーネント188からの4象限検出器信号198を光学的に引き出して、BTIコントローラ312に供給することができる。光学コンポーネント188は、台車モータ184により駆動される台車アセンブリ190上に取り付けられ、ディスクは、ディスクモータ186により駆動される。台車アセンブリ190は、光ピックアップユニット(OPU)を含む。IDEコントローラロジック341により制御されるドライブコントローラ164が、これら2つのモータを駆動する。増幅した検出器信号をTADから離れた他のコンポーネント(例えば、ADC)に供給したTAD180とは異なり、分割検出器332および反射トリガ340からの信号は、BTIコントローラ312内のコンポーネントによって処理される(図47Aを参照)。FPGA330への点線は、反射トリガ340および分割検出器332からの信号の処理に他のコンポーネントが関与することを意味する。このように、BTIコントローラ312は、トリガ機能、増幅器機能、および検出器機能とともに、通常CPUで行われる信号データ処理機能および光ドライブコントローラ機能も含む/兼ね備える。
図47Cはさらに、BTIコントローラ312が光ディスクアセンブリと如何に相互作用するのかをさらに示す。繰り返すが、BTIコントローラ312は、分割検出器290および反射トリガ検出器340を備える。本図にはまた、光学コンポーネント180と、入射または問合せビーム152、戻りビーム154、および透過ビーム156を生成する光源150とが示される。透過ビーム156は分割検出器290により検出され、信号作用物質の存在について分析される。任意選択的に下部(4象限)検出器157からの信号を光学的に引き出して、BTIコントローラ312に供給することができる。
図47Cに示すように、トリガメカニズムは、ビーム分析の開始および終了を制御するために必要である。ハードウェアトリガマーク126はディスクの外周に配設されることが好ましい。反射トリガ検出器340およびトリガロジック342は、トリガマーク126が問題の調査特徴物に関して所定の位置に到達した時点を示す信号を供給する。先に述べたように、他の実施形態は、分割検出器により検出され前置増幅器を介して透過トリガ347に供給される信号を使用する。信号が取得される方法に関わらず、信号はトリガロジック342を通して処理され、FPGA330で行われる信号データ処理を同期する。一事例において、同期化は、トリガマーク126を、調査構造物を含むバイオディスク110のセクターの直前に設置することによって達成される。
図48は、本発明において用いるディスクの1実施形態である。本実施形態において、ディスク350は、6個のサンプルチャネル(351)を有する。各チャネルは10個の捕捉スポット/トリガマーク(352)を有するので、ディスクには60個のトリガマークがある。これらの捕捉ゾーンはディスクの同じ半径上にあり、同時に分析し易い。
<検出器信号からの信号処理>
検出器セグメントからの信号は特有のパターンを生ずる。信号の処理には2つの方法がある。まずアナログ処理(例えば、セグメントを互いに合算または減算)した後にデジタル信号処理を行うか、セグメントの出力に直接デジタル処理を行うかである。必要なアナログ・デジタル変換において使用する自動利得制御部、しきい値レベルなどがあってもよい。図47Aに示すBTIコントローラ312は、このような信号処理の全てを行う役割を有する。
図49Aは、図32Aに示す検出器構成からの信号の場合の単純なプロセスを示す。ま
ずステップ360において、セグメント1〜3からの信号が取得される。次いでステップ362において、セグメント1および3が互いに減算される。これは、細胞以外の物体からの(対称な)散乱から導出されるあらゆる光が、差信号から減算されることになるという利点を有する。次いでステップ364において、しきい値レベルを適用し、デジタル領域において認識可能なパルス列を生ずることができる。
図49Bにおいて、ステップ370で、セグメントに対して直接アナログ・デジタル変換が行われる。次いでステップ372において、デジタル処理が複数のデジタルパルス列に対して行われる。ステップ374において、細胞の認識が行われる。
デジタル領域処理において重要な点は、パルスが検出器セグメントに特定の順序で到着し、この順序付けを含むパルス列の検出により、非常に優れた特定方法が提供されるということである。これを実施するために、多くのデジタル的方法が利用可能である。
<処理に関連する問題>
大きな細胞(〜10μm)がディスク上にある場合、光スポットはその細胞上を複数回通過する。次いで、画像認識を用いてこのような細胞を区別することができる。画像の格納および処理に関与する電子回路を回避すべきであり、上述したようなイベント計数法を用いて、ビームが1回通過する際に細胞を認識する場合、複数回の計数を回避するために、複数回の通過を区別する必要がある。これを達成する方法には、以下のものが考えられる。
1.デジタル的方法。イベント計数により認識される細胞は、それらの発生時間か、それらの位置を示す他の何らかの方法か、および格納されているデータかによってタグ付けされる。1回の通過時に遭遇する細胞は比較的少ない(100個未満)ため、必要なデータ記憶領域のサイズは限られている。次に、引き続き通過する時に、同じ場所で計数されるイベントは無視することができる。
2.物理的方法。球体の中心からはずれて通過する光を、半径方向および接線方向に偏向する。図50Aは、上面図および側面図の両方を提供する。したがって、光線は半径方向に角度成分を有し、図50Bに示す「スロット」376のようなマスクによって物理的にフィルタリングされることができる。スロットの寸法は、集束した光スポットが細胞の中心を正確に横切る時にのみ信号を検出するように変化させることができる。このようなマスク376には多くの物理的構造(例えば、チューブ)があるが、物理的な原理としては、このマスクが、垂線に対して臨界角より大きい角度を形成する半径方向成分の光を遮断するということである。図50Cは、図32Aに示す検出器実施形態においてスロットを用いずに生成した画像を示す。図50Dは、図32Aに示す検出器実施形態においてスロットを用いて生成した画像を示す。
<コントローラでの信号処理>
BTIコントローラ312は、到来する信号データにおいて細胞を認識するためのプログラムされた方法を含む。図51Aおよび図51Bは、このような方法の説明図である。図51Aは、細胞画像およびそれに付随するS字曲線電圧プロット、ならびに分割検出器290を用いて取得した上述の導出パルス列である。図29から、分割検出器290は2つの検出器すなわち検出器A292および検出器B294を有することを想起されたい。グラフ382は、A−B(y軸)対時間(x軸)とする結果の電圧のプロットである。上方のグラフ380は、細胞390の画像化データを示し、その時間軸をグラフ382と揃えている。点線386は、A−B電圧のグラフ線388の物理的な読み取り場所を示す。
図51Bを提示して、グラフ線388のS字形状について説明する。図51Bは、分割
検出器290と、入射ビーム392と、例示的な調査特徴物394(細胞など)との間での相互作用を示す時間線図である。時間「A」において、入射ビーム392は調査特徴物394の影響を受けていない。図51Aのグラフ線388における「A」とのラベルは、このシナリオに対応する。時間「B」において、入射ビーム392は、調査特徴物394の先端のすぐ下に集束される。検出器A292に向かう光の一部が、調査特徴物394の端部により遮断される。これは、「B」と付されるグラフ線388における小さな下降部分に対応する。それは、グラフ線388はA−Bを表し、検出器A292における信号がここで低くなっているためである。時間「C」において、光バイオディスクは、調査特徴物394が入射ビーム392の直接の経路に位置付けられているが特徴物394の中心がビーム上に合わせられていないポイントまで回転している。レンズ効果は、調査特徴物394がレンズとして動作し、入射ビーム392を集束し、検出器A292に対して直接偏向する場合に生ずる。検出器A292は、集束(および屈曲)された入射ビーム392を受け取り、非常に高い信号電圧を生成する。検出器B294は、入射ビーム392を検出しない。このように、図51Aにおいて「C」は、グラフ線388における正のしきい値を超える高いピークを表す。図51Bの時間「D」において、光ディスクがさらに回転することによって、入射ビーム392が検出器A292およびB294の間で一様に集束され、特徴物394の中心は入射ビーム392上に合わせられる。グラフ線388は「D」において、2つの信号が互いに相殺するため、0である。時間「E」において、入射ビーム392が調査特徴物394によって集束され、検出器B294に対して屈曲される。検出器A292は暗い。このようにグラフ線388において、グラフ線は「E」において、負のしきい値に下降している。これは、Bの電圧信号が高く、Aが低いためである。時間「F」において、時間「B」の逆のシナリオが生じ、A−B差信号における隆起が検出される。最後に、時間「G」において、調査特徴物394が入射光を通過し、両方の検出器が同じ信号を有するため、信号は0に戻る。
<しきい値処理>
レベル検出器336(図47A)は、信号のアナログ・デジタル変換を行うのに役立つしきい値交差回路を備える。変換は、A−Bのアナログ電圧をデジタルパルスに変換することによって行われる。しきい値交差回路は、2つのプログラム可能な電圧源と、2つのしきい値比較器とを具備する。各電圧レベルは個別に制御可能である。しきい値交差回路に対する一定のピーク間入力信号がAGC回路によって保証されるため、しきい値は、最適な認識結果を与える既知の値に設定することができる。
1実施形態において、グラフ382における正および負のしきい値を、認識を開始する前にコントローラハードウェアに設定することができる。しきい値は、検出する必要のある調査特徴物の種類および型に応じて設定する。正および負のしきい値は個別に設定することができる。レベル検出器336によってFPGA330に供給されるパルス列またはTTL信号がある。正のしきい値用のものと、負のしきい値用のものとの2つのパルス列がある。図51Aのグラフ384に示すように、グラフ線(A−B)388が正のしきい値を交差すると常に、正のしきい値パルス列にパルスが生成される。負のパルス列についても同様となる。グラフ線(A−B)388が負のしきい値を交差すると常に、負のしきい値パルス列にパルスが生成される。信号A−Bを使用することにより、屈曲しない背景光はいずれも選別される。
<S字曲線イベント>
高い(high)正のしきい値パルス列の「t1」(エッジ1および2)と高い負のしきい値パルス列の「t3」(エッジ3および4)との間の遅延時間「t2」などのタイミング情報から、コントローラは、S字曲線が生成されたかどうかをアサートすることができる。各型の調査特徴物が異なる「t」時間を生成するため、「t」時間の長さは、特定の型の調査特徴物を検出するための貴重な手段を提供する。例えば赤血球は、細胞の中央にある
凹みのために長い「t2」を有し、赤血球の「t1」および「t3」は、例えば白血球のそれらと比較した場合に小さくてもよい。
図52Bは、このようなタイミング情報を利用して調査特徴物を認識する状態機械の方法を示す。エッジ1、2、3および4を用いて、FPGA330内にある状態機械ベースの認識方法を制御する。1実施形態において、認識方法は、細胞計数ロジック344において実施される。
状態機械は以下のように働く。各状態について、最小および最大時間境界(最小エッジおよび最大エッジ)で画定されるタイムウィンドウがある。この最小および最大時間境界内において、その状態から次の状態へ移動する状態機械についてエッジが発生する。エッジの出現が、検出される信号を生成する物体のサイズおよび形状に依存するため、最小および最大時間境界を設定することにより、調査特徴物と、ディスク上の汚れ粒子および引掻き傷といった関係のない物体とが区別される。時間境界を設定することにより、特定の型の調査特徴物(例えば、赤血球)と、検定における生物学的物質の他の特徴物とが区別されることもできる。
図52Aおよび図52Bに示す例において、状態機械は状態0において開始し、エッジ1を探す。エッジ1が検出されない場合、状態機械は状態0から移動しない。エッジ1が検出されると、状態機械は状態1に移動する。状態1にある間、状態機械は、エッジ2を探す。エッジ2がt1の有効なタイムウィンドウ内で発生する場合、状態機械は状態1から状態2に移動し、以下同様に他の状態も移動する。エッジ2がまだ出現しておらずt1の最大時間境界がまだ経過していない場合、状態機械は状態1に残る。t1の最小時間境界前にt1の最大時間境界が発生するかまたはエッジ2が出現する場合、状態機械は、初期状態(状態0)に戻る。言い換えると、エッジがしきい値に基づくそれぞれのタイムウィンドウ内で発生する場合に、状態機械は進行する。状態2において、エッジ3がまだ出現しておらずt2の最大時間境界がまだ経過していない限り、状態機械は状態2に残る。t2の最小時間境界前にt2の最大時間境界が発生するかまたはエッジ3が出現する場合、状態機械は、初期状態(状態0)に戻る。間隔t3についても同様である。最後に、状態機械が有効なエッジ4の発生により状態3から移動すると、S字曲線イベントビットがメモリに設定される。
先に述べたS字曲線のトリガは、図51Aのタイミング情報の他に、他のパラメータにも基づくことができる。例えば、S字曲線イベントの検出は、別の機械状態、物質の検出強度、または他のパラメータに基づくことができる。
図52Bに示す状態機械は、本発明を使用して可能な多くの他の構成の1つにすぎない。生物学的物質を、その内部に2つ以上の要素が存在するかについて試験すると、特定の条件が満たされた後に2つ以上の分岐がある場合があり、より複雑な状態機械木が取得される。例えば、白血球および赤血球の両方について検出が必要な検定を想定されたい。状態機械がエッジのタイミングに基づいて分岐を移動することができるように、分岐の段階を追加することができる。言い換えると、ユーザは、所与の生物学的物質において検出される必要がある要素の数に応じて、異なるしきい値を入力することができる。
図53は、複数の1および0を含む格子を示す。この格子は、図52Bの状態機械の方法の結果に基づいてRAMに格納された例示的なS字曲線イベントである。図53のメモリマップ列は、S字曲線認識における100nsの間隔に対応し、メモリマップ行は、循環型バッファに格納されるディスクトラックに対応する。言い換えると、行1は、トラック0、8、16などに対応する。同様に、行6は、トラック5、13、21などに対応する。このように任意所与の時間において、RAMは、読み出された最後の8個のトラック
の状態機械の検出結果を格納する。このように、1つの1がその特定のトラックにおいてその特定の時点に検出されたS字曲線認識イベントを表す。
当業者は、列インジケータとしての100nsのタイミング間隔および行インジケータとしてのディスクトラックは、列および行インジケータの両方に使用することができる他の多くのパラメータの1つにすぎないことを認めるであろう。この特定の実施形態において、RAMのメモリ消費は、トラックの2mmの長さすなわち3846ビットを使用し、その場合、最後の8個のトラックが循環型バッファに格納される。このように1回転につき16個の2mmの捕捉ゾーンについて、(384616)/8=61536バイト=64Kがあり、これは、従来技術の方法が必要とした数百メガバイトと比較すると、非常に少ない量である。多くの場合に、これらの方法は画像化されたデータまたは光ディスク上の標的領域の全体を表す他のデータを格納する。
図53の格子は、複数の1および0を含むが、これは、図52Bの状態機械が単一のS字曲線イベントすなわち白血球の存在のみを検出しているためである。上で説明したように、ユーザは、S字曲線イベントを呼び出す2つ以上のしきい値を入力することができる。この場合、格子は3つ以上の値を有してもよい。例えば、「0」がRAMにおけるクリアな状態を示し、「1」が、白血球が検出される場合のS字曲線イベントを示し、「2」が、赤血球が検出される場合のS字曲線イベントを指示し、「3」が、血小板が検出される場合のS字曲線イベントを示す場合、RAMのメモリマップは以下の、
0010000002220000000000010000
0110000002000333000000011000
0010000002000330000000010000
1000000333033000000000333000
1000000303033000000000303000
1000000300033000000000300000
0000000022200030000200000011
0000000022200030300200000011
(以下同様)のように見えてもよい。上述のRAMメモリマップは、3個の同時イベントに対応する。
調査特徴物が光ディスク上のいくつかのトラックを交差し、複数のS字曲線イベントを始動する場合があるので、図53と類似のメモリマップを解釈する方法を確定するさらなるロジックが必要となる。例えば、単一の白血球がS字曲線イベントを3〜5回始動する場合がある。1実施形態では、トラック間相関行列と呼ばれる方法を用いて、複数のS字曲線イベントの例の相関を取って、調査特徴物(例えば、白血球)の単一の検出にする。
図54は、各回転の非サンプリング時間において動作するトラック間相関行列を示す。相関行列のサイズは、例えば2〜7行かつ4〜8列で可変であり、サンプルの種類、しきい値、およびこのような他のパラメータに基づく。本図では、4×4の相関行列を例示として使用する。相関行列は行にわたって移動し、行列内の値に相関があるかどうかを検出する。正の相関の基準はユーザにより設定されることができる。本例において、正の相関基準は、行列内の4行それぞれで見出される1、である。したがって、図54の例では、行列Eに、その行列内に4つの1という正の相関が見出された。行列Bについても同じことが言える。正の相関は、適切な調査特徴物計数器をインクリメントする。インクリメントが起こると、行列内の全ての値が0に戻り、二重に計数されることがなくなる。他の場合では、基準を、4行のうちの3行が1を有する、とすることができる。この手順は、0(非S字曲線イベント)として出現する傾向のある特徴的な凹みを中心に有する赤血球を計数する際に有用であることが証明され得る。
図54を再び参照すると、4×4の相関行列は、左上隅から開始し、マップを水平方向に移動する。例えば、相関行列Bは4つの1(2行目4列目、3行目5列目、4行目5列目、および5行目6列目)に遭遇する。相関行列がマップを移動して次の行に移動する時、相関行列は同じ複数の1に遭遇するであろう。このことは、相関行列Bにおける複数の1をクリアすることにより防止される。先に述べた4つの1が想定され、相関行列が次の行に移動すると、図54に示すメモリマップは、実際には、以下に示すような
0000000000000000000000000
0000000000000000000000010
0000000000000000000000010
0000000000000100000000000
000000000000010000000000
0000100000000100000000000
(以下同様)のように見えるであろう。
<S字曲線計数のパラメータ化>
上記の説明から、ユーザは異なる型の細胞を計数するための異なる要件を生成できることが理解される。(1)アナログ・デジタル変換のしきい値(図39A)および(2)状態機械のタイミングウィンドウ(例えば、t1、t2、t3)の設定は、イベント計数器の挙動に影響を与える可能性がある。これは、計数器が様々な細胞型を扱うようにプログラム可能であるため有利である。
より一般化されたモデルが、これらのパラメータの設定をガイドするために本発明に提供される。図55Aは、A−BのS字曲線のプロットを提示する。2つの重要なパラメータΔVおよびΔSが示されている。ΔVは検出された信号のピーク間電圧であり、ADC(図47Aの337)を用いて測定することができる。一方、ΔSはピーク間時間間隔であり、最大および最小電圧ピークが観察されるとFPGAタイマにより測定することができる。概して、ΔVは細胞の集束能力とともに(すなわち、細胞の屈折率およびサイズに応じて)増加する。ΔVは細胞が光を吸収する場合に減少する。一方、ΔSは細胞の半径とともに増加する。これら2つのパラメータに基づいた状態機械は容易に実施することができる。
ΔV対ΔSの散乱プロットを図55Bに示す。データポイントは、プロットの異なる部分の周りの異なる細胞型のクラスタリングを示す。散乱プロットは、特定の細胞が検定でターゲットとなる際に設定されるべきパラメータを決定する重要な手段としての役割を果たす。さらに、散乱プロットは、特定のパラメータが正確であるかどうかに関する参照チェックを与えることができる。生じた結果が散乱プロットと一致しない場合、再分析が行われてエラーが補正されることができる。したがって、散乱プロットが正確であるほど、入力パラメータも正確になる。
より多くのパラメータを用いて細胞型をさらに区別することができるため、異なるまたは多次元の分析を行うことができる。さらに、複数セグメント検出(図32Dのもののような)のシナリオにより、細胞型を区別するために用いられ得るより多くのパラメータが自然に得られ、同等な散乱プロットを表示および分析のために用いることができる。
行うことができるさらなる拡張は、特異的な細胞型に付着する染料を特に加え、信号強度などのパラメータの1つが、細胞がより容易に区別されるほど十分に変化できるようにすることである。
<結果>
本発明および所与のセットのしきい値を用いて本出願人がビーズに対して行った実験で
は、見られた結果は正確であるだけでなく、再現可能でもある。同じサイズおよび光学的外観のビーズは全て計数され、正常なビーズとは異なるビーズは正しく区別される。正確なパラメータ設定により、計数するごとに同じ計数がもたらされ、所与の群のビーズについて同じ計数が何度ももたらされる。
計数の精度の試験および確認は、以下の技法により可能となる。BCDアナライザコントローラ(図45の322)のアナログおよびデジタル出力を用いて、外部の独立したA/D変換器システムにより捕捉され得る信号を供給した。アナログ信号出力は、入力信号をレベル検出器(図47Aの336)に運んだ。第1のデジタル出力は、2つの異なるタイムウィンドウを示すトリガパルスを運んだ。生成された第1のトリガパルスは、S字曲線が認識されている期間を示した。生成された第2のトリガパルスは、相関行列処理が行われている期間を示した。第2のデジタル出力は、2つの別個のイベントを示すデジタルパルスを運んだ。第1のトリガパルスの間、第2のデジタル出力パルスはS字曲線が認識される時を示した。第2のトリガパルスの間、第2のデジタル出力パルスは細胞が相関行列処理により計数される時を示した。白血球計数の分析例は、図56Aないし図56Cにおいて見ることができる。図56Aは計数される領域の画像を示すアナログ出力である。図56BはS字曲線が認識されることを示すデジタル出力である。図56Cは細胞が認識される場所を示すデジタル出力である。
<結論>
このように、バイオドライブのためのセグメント型領域検出器および当該バイオドライブに関連するコンポーネント回路部のための方法および装置が、1つまたは複数の特定の実施形態とともに記載されている。本発明は、いくつかの好ましい実施形態を参照して詳細に説明されているが、本発明は記載通りの実施形態に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、本発明を実施するための現在の最良の形態を記載している本開示を考慮すれば、当業者には、多くの変更および変形が、本発明の範囲および精神から逸脱することなく自ずから明らかとなるであろう。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびその等価物の全範囲によって定義される。
本発明によるバイオディスクシステムの画像表示である。 本発明のアーキテクチャの図である。 本発明とともに利用される反射バイオディスクの分解斜視図である。 図3に示したディスクの上面図である。 ディスクの相異なる層を切取断面で示した図3のディスクの斜視図である。 本発明とともに使用される透過バイオディスクの分解斜視図である。 ディスクの半反射層の機能的側面を切取断面で示した図6のディスクを表す斜視図である。 金層の厚さと入射レーザー光の透過性/反射性の関係を示すグラフィカル表示である。 図6に示したディスクの上面図である。 図7に示した半反射層タイプを含むディスクの相異なる層を切取断面で示した図6のディスクの斜視図である。 本発明とともに使用される外周槽ディスク(以下「槽ディスク」)の分解斜視図である。 <図12A> 本発明による槽ディスクの基板要素の1実施形態の斜視図である。 <図12B> 本発明による槽ディスクの基板要素の別の実施形態の斜視図である。 <図12C> 本発明による槽ディスクの基板要素のさらに別の実施形態の斜視図である。 本発明の別の態様による槽ディスクのキャップ部材において実施される同心性外周槽の対の斜視図である。 図12Aの基板部材を利用し、外側槽内に配置された吸収材パッドを含む透過フォーマットの槽ディスクアセンブリの上面図である。 図7に示した半反射層タイプを含むディスクの相異なる層を切取断面で示した図14のディスクの斜視図である。 活性層ではなく別個の捕捉ゾーンを利用して槽ディスクの代替的な実施形態の相異なる層を切取断面で示す図15に類似の図である。 光バイオディスクシステムを詳細に示す斜視およびブロック図表示である。 ターゲットゾーンおよびハードウェアトリガを示すディスクの平面図である。 <図19A> 図3、図4および図5に示した反射光バイオディスクまたは反射フォーマットで実施した場合の図10ないし図14の槽ディスクの半径に垂直に取った部分断面図である。 <図19B> ディスクのフローチャネル内に捕捉抗体が付着して示される、反射フォーマットのバイオディスクの半径に垂直に取った部分断面図である。 <図20A> 図6、図9および図10に示した透過光バイオディスクまたは透過フォーマットで実施した場合の図11ないし図15の槽ディスクの半径に垂直に取った部分断面図である。 <図20B> ディスクのフローチャネル内に捕捉抗体が付着して示される、透過フォーマットのバイオディスクの半径に垂直に取った部分断面図である。 形成されたウォブル溝を示す本発明の反射フォーマットのバイオディスクを表す部分縦断面図である。 形成されたウォブル溝および上部検出器を示す本発明の透過フォーマットのバイオディスクを表す部分縦断面図である。 反射ディスクの全厚およびその初期屈折特性を示す図19Aに類似の図である。 透過ディスクの全厚およびその初期屈折特性を示す図20Aに類似の図である。 本発明の別の態様によるトリガ検出アセンブリを含む回路基板の上面図である。 図25に示したトリガ回路の電気接続図である。 本発明の特定の態様に従って実施されるディスクおよび読み取りシステムを示す一部画像、一部ブロック図である。 <図28A> 球体がない場合の入射ビームの光路を示す。 <図28B> 球体によって集束される入射ビームの光路を示す。 <図28C> 球体によって右側に偏向する入射ビームの光路の画像表示である。 <図28D> 球体によって左側に偏向する入射ビームの光路を示す。 <図28E> 球体による屈折がある場合とない場合の入射ビームの光路の比較を示す。 <図28F> 球体によって偏向する入射ビームの光経路の接近図である。 <図29A> 小さな正方形の検出器によって検出される球体の画像を示す。 <図29B> 長い検出器によって検出される球体の画像を示す。 <図30A> 4象限検出器の例を示す。 <図30B> 図30Aに示した4象限検出器によって検出される球体の画像を示す。 <図30C> 図30Aに示した4象限検出器によって検出される球体の、結果として得られるプッシュプル電圧グラフの画像表示である。 <図30D> 図30Aに示した4象限検出器によって検出される球体の他の可変電圧グラフを示す。 <図31A> 本発明の1実施形態による2つの長い検出器を有する検出器構成の例を示す。 <図31B> 図31Aの右側の検出器によって検出される球体の画像の画像表示である。 <図31C> 図31Aの左側の検出器によって検出される球体の画像を示す。 <図31D> 図31Aの検出器によって検出される球体の結果として得られる電圧グラフを示す。 <図32A> 本発明の1実施形態による3つの長い検出器(幅の広い中央の検出器と両側の検出器)を有する検出器構成の例を示す。 <図32B> 本発明の1実施形態による3つの長い検出器(幅の狭い中央の検出器と両側の検出器)を有する検出器構成の例を示す。 <図32C> 本発明の1実施形態による4つの長い検出器(2つの中央の検出器と両側の検出器)を有する検出器構成の例を示す。 <図32D> 本発明の1実施形態による5つの長い検出器(3つの中央の検出器と両側の検出器)を有する検出器構成の例を示す。 <図33A> 本発明の1実施形態による半径方向に配列されている5つのセグメントを有する検出器構成の例を示す。 <図33B> 本発明の1実施形態による対角線方向に配列されている4つのセグメントを有する検出器構成の例を示す。 <図33C> 図33Bに示した検出器の4つの検出器セグメントによって検出される画像を示す。 本発明の1実施形態による多要素検出器の図である。 <図35A> 2セグメント型(分割)検出器の上面図である。 <図35B> 2セグメント型(分割)検出器の3D図である。 <図35C> 図35Aおよび図35Bの2セグメント型検出器によって検出される信号の結果として得られる電圧プロットである。 <図36A> 検出器の幅がレンズの開口数よりも短い2セグメント型検出器である。 <図36B> 図36Aの2セグメント型検出器によって検出される信号の結果として得られる電圧プロットである。 <図37A> 本発明の1実施形態による3つの長い検出器(中央の検出器と両側の検出器)を有する検出器構成の例を示す。 <図37B> 本発明の1実施形態による2つの長い検出器を構成する4つのセグメントを有する検出器構成の例を示す。 本発明の1実施形態による分割検出器の図である。 <図39A> 本発明により検出される白血球の画像を示す。 <図39B> 本発明により検出される10ミクロンビーズ(球体ポリスチレン)の画像である。 本発明により検出される赤血球の画像を示す。 本発明により検出される赤血球の画像、ならびに1本の水平線にわたる強度プロットを示す。 本発明により検出される白血球および血小板の画像、ならびにいくつかの水平線にわたる強度プロットを示す。 <図43A> 本発明の1実施形態による非対称検出器を示す。 <図43B> 非対称検出器と対称検出器により検出される結果として得られる信号間の比較を示す電圧プロットである。 <図43C> 非対称検出器において実施することができる3つの相異なるタイプのオフセットを示す。 <図43D> 非対称検出器がない場合の球体の画像を示す。 <図43E> 図43Cに示した3つの相異なるタイプのオフセットを有する球体の画像を示す。 BCD(商標)アナライザの図である。 本発明の1実施形態によるBCD(商標)アナライザのブロック図である。 BCD(商標)アナライザのコントローラの図である。 本発明の1実施形態による図46のコントローラのブロック図である。 本発明の1実施形態による光バイオドライブの残りの光学コンポーネントとともにコントローラを実現する方法を示すブロック図である。 本発明の1実施形態による光バイオドライブの残りの光学コンポーネントとともにコントローラを実現する方法を示すコントローラの概略図である。 本発明において用いられるディスクの図である。 <図49A> 検出したアナログ信号を細胞計数のパルスに変換するプロセスの画像表示である。 <図49B> 検出したアナログ信号を細胞計数のパルスに変換する別のプロセスを示す。 <図50A> 球体に入射する入射光の偏向角を示す。 <図50B> スロットの使用により異なる偏向の入射ビーム光線がフィルタリングされる様子を示す画像表示である。 <図50C> 図50Bに示したスロットを使用しない場合に検出器で検出される画像を示す。 <図50D> 図50Bに示したスロットを使用した場合に検出器で検出される画像を示す。 細胞画像とそれに伴うS字曲線の電圧プロットおよび導出パルス列である。 入射ビームの光路が検出中に7つの時点で偏向される様子を示す。 <図52A> 図51Aに見られるタイミング情報によるパルス列のグラフを示す。 <図52B> 図51Aに見られるタイミング情報を基に有効なS字曲線を検出する状態機械を示す。 上記図52Bの状態機械に基づいてRAMに格納することができるS字曲線イベントの例である、1と0からなる格子を示す。 各回転の非サンプリング時間中に図53の格子に作用するトラック−トラック相関行列を示す。 <図55A> 2つのS字曲線の特徴を示す結果として得られる電圧プロットである。 <図55B> 図55Aに示す2つのS字曲線の特徴に関して異なる細胞型のクラスタリングを示す散乱プロットの例である。 本発明および所定のしきい値のセットを用いて取り込んだ細胞画像を示す。 本発明および所定のしきい値のセットを用いて図56Aに見られる細胞画像を取り込む間に認識されるS字曲線の場所を示す。 本発明および所与の行列サイズを用いて図56Bにおいて認識されるS字曲線の相関行列処理により認識される細胞の場所を示す。

Claims (24)

  1. 光バイオロジカルディスクアナライザであって、
    光バイオドライブと、
    前記光バイオロジカルディスクアナライザ内に配置され、前記光バイオドライブを制御するコントローラと、
    該コントローラに内蔵したフィールドプログラマブルゲートアレイとを備えた光バイオロジカルディスクアナライザ。
  2. 前記コントローラは分割検出器をさらに備えた請求項1に記載の光バイオロジカルディスクアナライザ。
  3. 前記コントローラは、
    前置増幅器コンポーネントと、
    チャネルセレクタと、
    自動利得制御部と、
    レベル検出器とをさらに備えた請求項1に記載の光バイオロジカルディスクアナライザ。
  4. 前記フィールドプログラマブルゲートアレイは、
    細胞計数ロジックコンポーネントと、
    インタフェースおよび制御ロジックと、
    前記光バイオドライブを制御するIDEコントローラロジックとをさらに備えた請求項3に記載の光バイオロジカルディスクアナライザ。
  5. 前記コントローラはさらに、
    透過トリガコンポーネントと、
    反射トリガコンポーネントと、
    前記透過トリガコンポーネントまたは前記反射トリガコンポーネントから受け取った信号を用いて前記細胞計数ロジックおよび前記インタフェースおよび制御ロジックにおける細胞計数処理を同期させるトリガロジックとを備えた請求項4に記載の光バイオロジカルディスクアナライザ。
  6. 前記コントローラは、
    マイクロコントローラと、
    イーサネットコントローラと、
    プリンタポートと、
    複数のメモリコンポーネントとをさらに備えた請求項1に記載の光バイオロジカルディスクアナライザ。
  7. 光バイオロジカルディスクアナライザにおいて細胞を計数する方法であって、
    多セグメント型検出器を用いて複数の信号を検出するステップと、
    前記複数の信号を結果として得られる信号に合成するステップと、
    複数のしきい値を設定するステップであって、それによって、前記結果として得られる信号を複数のパルス列に変換する、複数のしきい値を設定するステップと、
    状態機械計数プロセスを用いるステップであって、それによって、前記複数のパルス列中の調査特徴物を示す信号データの存在を検出する、状態機械計数プロセスを用いるステップとを含む、細胞を計数する方法。
  8. 前記多セグメント型検出器は2つのセグメントを有する請求項7に記載の細胞を計数す
    る方法。
  9. 前記合成するステップは、前記2つのセグメントから信号の差を引き出すことをさらに含む請求項8に記載の細胞を計数する方法。
  10. 前記複数のしきい値は、正および負のしきい値を含む請求項9に記載の細胞を計数する方法。
  11. 前記正および負のしきい値はユーザが定義したものである請求項10に記載の細胞を計数する方法。
  12. 前記状態機械はユーザが定義したものである請求項7に記載の細胞を計数する方法。
  13. 複数のセグメントを備えた、光バイオドライブにおいて使用される検出器。
  14. 前記セグメントの数は5である請求項13に記載の検出器。
  15. 前記セグメントの数は3であり、該セグメントは、
    左側のセグメントと、
    右側のセグメントと、
    中央のセグメントとを含む請求項13に記載の検出器。
  16. 前記中央のセグメントは2つのセグメントをさらに含む請求項15に記載の検出器。
  17. 前記セグメントは半径方向に配列されている請求項13に記載の検出器。
  18. 前記セグメントは接線方向に配列されている請求項13に記載の検出器。
  19. 前記セグメントは対角線方向に配列されている請求項13に記載の検出器。
  20. 前記複数のセグメントは、
    右側のセグメントと、
    左側のセグメントとを含む請求項13に記載の検出器。
  21. 前記右側のセグメントは、
    短いセグメントと、
    長いセグメントとをさらに含む請求項20に記載の検出器。
  22. 前記左側のセグメントは、
    短いセグメントと、
    長いセグメントとをさらに含む請求項20に記載の検出器。
  23. 前記検出器は、前記光バイオドライブ内の対物アセンブリの開口数よりも幅が広い、請求項13に記載の検出器。
  24. 前記検出器は、前記光バイオドライブ内の対物アセンブリの開口数よりも幅が狭い、請求項13に記載の検出器。
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