JP2005522203A - 生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための組成物 - Google Patents

生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2005522203A
JP2005522203A JP2003583131A JP2003583131A JP2005522203A JP 2005522203 A JP2005522203 A JP 2005522203A JP 2003583131 A JP2003583131 A JP 2003583131A JP 2003583131 A JP2003583131 A JP 2003583131A JP 2005522203 A JP2005522203 A JP 2005522203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
animal
human
fish
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003583131A
Other languages
English (en)
Inventor
グラント ウイリアム バンデンベルグ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PEROS SYSTEMES TECHNOLOGIES Inc
Original Assignee
PEROS SYSTEMES TECHNOLOGIES Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PEROS SYSTEMES TECHNOLOGIES Inc filed Critical PEROS SYSTEMES TECHNOLOGIES Inc
Publication of JP2005522203A publication Critical patent/JP2005522203A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0087Galenical forms not covered by A61K9/02 - A61K9/7023
    • A61K9/0095Drinks; Beverages; Syrups; Compositions for reconstitution thereof, e.g. powders or tablets to be dispersed in a glass of water; Veterinary drenches
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23KFODDER
    • A23K50/00Feeding-stuffs specially adapted for particular animals
    • A23K50/80Feeding-stuffs specially adapted for particular animals for aquatic animals, e.g. fish, crustaceans or molluscs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P21/00Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish
    • Y02A40/818Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Insects & Arthropods (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Feed For Specific Animals (AREA)
  • Fodder In General (AREA)

Abstract

本発明は、変性を防止するために消化器系内のpHを高める中和剤(少なくとも1つ)、相当の酵素的消化を防止するための消化酵素阻害物質(1つ)、および生理活性物質、薬剤および/または栄養物の腸吸収を亢進させる取り込み促進物質を少なくとも(1つ)含む生理活性物質のヒトまたは動物に対する経口投与後の生理的反応を調節または免疫応答を誘導することを目的とした新規組成物、使用および方法に関する。

Description

本発明は、生理活性製品の経口投与およびその腸内送達のための組成物および方法に関する。本発明に記載の方法により投与される生理活性製品によってより良好な全身送達および免疫誘導が可能になり、かつ栄養、栄養機能、および治療能力が改善されることが証明されている。
魚の養殖の集約化および密度の増大は相当なストレスと関係し、他の拘束家畜種と同様に、重大な疾患およびそれによる死亡の大発生を引き起こしている。その結果、これにより予防的および治療的手段としての抗生物質の使用が拡大している。しかし、抗生物質耐性菌の発生、および環境および魚肉中の抗生物質の蓄積により、予防接種という代替手段の必要性が強調される。実際に近年ワクチンの開発に対して多大な努力が払われ、かつ魚養殖におけるワクチンの使用は一般的となっている。全ての脊椎動物と同様、魚類における特異的免疫応答は体液性免疫および細胞性免疫より構成される。抗原に曝露されると、B-リンパ球が特異抗体を産生するプラスマ細胞および記憶細胞に分化する。T細胞は増殖して長命ヘルパー記憶細胞となる。高等脊椎動物の免疫系とは対照的に、魚類は哺乳類のIgMと類似した単一の支配的クラスの免疫グロブリンを産生するとみられる。
Tリンパ球は細胞性応答も引き起こす。一次抗原刺激を受けると、キラー細胞、リンフォカイン産生細胞およびサプレッサー細胞に分化する。魚類の細胞性免疫応答は、魚類の非特異的防御の主要な系統であるマクロファージも含む。陸生家畜とは対照的に、魚類に対する予防接種はその水生環境により複雑となっている。個別のワクチン注射は、注射する前に魚を水中より取り出して麻酔しなければならないので、労働集約的でかつストレスを生じる。魚が入っている水にある種の抗原を導入した場合この抗原が魚の免疫応答を誘導することがあることが証明されている(すなわち浸漬免疫)。しかし、浸漬により誘導される免疫防御の程度および持続期間にはばらつきが見られている。ニジマスが水から取り込むビブリオ症ワクチンは少なく、かつ初期ワクチン浸漬濃度である0.01〜0.2%に限られている。同様に、高濃度のせっそう病ワクチンに浸漬したニジマスは、最長4時間の間浸漬しても、極めて低い割合の抗原のみを取り込む。魚にワクチンを注射すると、食作用濾過の主要臓器であり、かつ防御免疫の主要部位である脾臓および腎臓に防御免疫が局在することがある。しかし、ワクチンに魚を浸漬した後は、ほとんどの抗原は外表面である皮膚およびえらにのみ局在する。実際に、ワクチンの注射が全身性免疫応答を誘導するのに対し(脾臓および肝臓)、浸漬法では主として外皮の免疫応答を誘導すると考えられている(皮膚、えらおよび腸の粘膜)。これは、全ての被験ワクチンについて、抗原の注射が提供する免疫防御は、浸漬プロトコルが提供するものよりも遙かに優れているという所見を説明している。しかし、浸漬操作は注射と比較して比較的簡便である点からみて、当業界においてワクチンを高濃度に含む溶液中での魚の浸漬は、特定の疾患(例:腸レッドマウス病および一部の魚種におけるビブリオ症)に対する充分な防御をもたらすとみなされている。しかし、他の疾患の場合(例:せっそう病および一部の魚種におけるビブリオ症)は、魚に個別にワクチンを注射しなければならない。また細菌性腎疾患(BKD)などの他の主要な疾患についても、ワクチンを開発するための取り組みは成功していない。近年ワクチンの経口投与が幅広く研究されている。しかし、この方法は当初有望視されていた(すなわち全く魚にストレスを与えない)にもかかわらず、経口予防接種は極めて限られたレベルの免疫防御をもたらすに過ぎないことが確認された。一部には、抗原の経口投与により免疫応答の抑制がもたらされる例すらあった。
魚類への予防接種の全ての場合において、免疫防御の持続時間が最も大きな懸念である。単回の予防接種で誘導された防御期間が1年を上回るのはまれに過ぎないのに対し、大半の養殖魚の水揚げまでの飼育期間はさらに長く、2年を上回る。その結果、多くの入手可能な魚類ワクチンの効果は限定的となる。大型魚には、防御期間を改善するために、通常は注射による追加接種が必要となる。これには相当な労力、ハンドリングおよび死亡の原因となる魚へのストレスが伴う。現在、魚類において、抗原のバイオアベイラビリティの延長を目的として送達システムが使用されることはない。さらに、免疫防御の度合いを高めたと思われる多くの潜在的アジュバントは、重篤な感染症を引き起こしたり、または毒性であったりするため、商業目的では使用できない。
ヒトの場合と同様に、全ての魚を一般的な疾患に対して最適に免疫する能力を妨げる主な問題は、防御を維持するために複数用量のワクチンを送達する必要性である。ワクチンを送達するための唯一の実用的方法はワクチンの反復適用であったので、現行の免疫スキームは一時的免疫系刺激を生成する。その結果、最近哺乳類において、長期間持続する防御的一次応答を効率的に誘導する単回投与放出制御製剤の開発を目的とした集中的な研究が実施されている。ポリマーのデザインにより、抗原の放出パターンは持続的であるか、あるいは免疫応答の惹起を意図した初回の抗原の長期間放出、および追加免疫のための遅延放出を含む。無毒かつ生体適合性のある担体ポリマーは、送達系としての最適な放出速度を得るという役割だけでなく、強力なアジュバント、防御機序に対する非特異的刺激作用を有することが知られている。
家畜および魚へのより効果的な予防接種を可能にする用途について同様なシステムが提唱されている一方で、水生動物種に対してこの戦略を評価するための研究はほとんど行われていなかった。魚類ワクチンをポリマー系に組み入れることによりワクチンの持続的放出および防御の改善が提供される可能性がある一方で、条件の違い(例:水温)と共に魚種間の重大な生理的差異がポリマー機能に影響する可能性があり、魚種と養殖条件の間の詳細な特性決定が必要になると思われる。さらにポリマーを介した持続的ワクチン放出は注射を必要とするため、実用レベルでは、この戦略により水生動物種に対する非カプセル化ワクチンに対してもたらされる長所は比較的限られている。
魚類には、哺乳類の腸管関連リンパ組織(GALT)の特殊化した細胞および組織成分の一部が欠けているため、腸細胞、特に後腸セグメントにおいて抗原を取り込み、かつマクロファージおよび粘膜固有層のリンパ球、および一定の環境下で全身リンパ系臓器、すなわち腎臓および脾臓に移行させる能力についての相当なエビデンスがある。現在コイから得られたエビデンスより、抗原の経口送達により腸管、えらおよび皮膚の抗体産生が刺激されるが、腎臓および血液では刺激されないのに対し、非経口的抗原は全身コンパートメントを刺激し、粘膜コンパートメントは刺激しないことが示唆される。
しかしサケ科では、経口免疫によりえら、腸および皮膚においてはわずかな反応のみが刺激されるのに対し、注射では全身および粘膜の応答が刺激され、かつ後者への刺激は経口免疫よりも効果的であることが示唆されている。
よって、魚類には循環帰巣経路がある一方で、その区画化の度合いには若干の種間変動があるとみられる。また、腸細胞による抗原取り込みの性質にも種間変動がみられる。コイ(Cyprinus carpio)では可溶性抗原のみが(飲作用により)取り込まれるのに対し、サケ科では可溶性抗原のみならず全菌体も取り込まれる。さらに、前腸における条件への抗原の曝露は、必ずしも後腸細胞による取り込みを阻害しないものの、全身コンパートメントへの抗原の移行に影響することがある。現在の情報は、まだ極めて不完全ではあるが、経口的に送達された抗原は前腸における消化および他の形の修飾から保護され、かつ後腸細胞によって取り込まれる形でこれらの細胞に送達され、かつ免疫原性が強い形で全身免疫コンパートメントに移行しなければならないことを示している。
よってヒトおよび動物に対する、栄養的および治療的物質、特に他の方法では経口投与に適さないペプチドを含む組成物の、新規の、効果的で、費用対効果が高く、かつ非侵襲的な投与方法への緊急的ニーズが存在する。
本発明の目的は、化学的変性を防止するために動物の消化器系内のpHを上昇させる中和剤、活性物質の酵素的消化を防止するための消化酵素阻害物質、および生理活性物質の腸吸収を高めるための取り込み促進物質を含む生理活性物質を腸内送達するために、ヒトまたは哺乳類、鳥類、昆虫類、甲殻類、両生類、爬虫類および魚類などの動物において経口投与した後に少なくとも1つの生理的反応を調節あるいは免疫応答を誘導する組成物を提供することである。本発明は、3つの物質を同時に用いた場合、その組み合わせが相加的および共同的腸相達および腸管取り込みを提供するという所見にも基づいている。
本発明のもう1つの目的は、本発明の組成物の充分な量を投与することを含む動物の腸内細菌感染症を治療する方法を提供することであって、生理活性物質が抗菌薬である方法を提供することである。
本発明により、生理活性物質あるいは抗原の意図的送達を目的として動物に経口投与するための組成物であって、本発明の組成物が少なくとも1つの中和剤を約1%から60%の濃度、w/w、1つの酵素阻害物質を約1から50%w/wの濃度、および1つの取り込み促進剤を約0.1%から50%w/wの濃度で含む組成物が提供される。
本発明による組成物は、治療薬、栄養生成物、ムコ多糖、脂質、炭水化物、ステロイド、ホルモン、成長ホルモン(GH)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、上皮成長因子、血管内皮増殖および浸潤性因子(VEGPF)、神経増殖因子、サイトカイン、インターロイキン、インターフェロン、GMCSF、ホルモン様生成物、神経学的因子、神経向性因子、神経伝達物質、神経調節物質、酵素、抗体、ペプチド、タンパクフラグメント、ワクチン、アジュバント、抗原、免疫刺激あるいは阻害因子、血液増殖因子(造血因子)、抗癌生成物、抗炎症薬、駆虫化合物、抗菌薬、核酸フラグメント、プラスミドDNAベクター、細胞増殖阻害あるいは活性化物質、細胞分化因子、血液凝固因子、免疫グロブリン、陰性選択因子または「自殺」物質、毒性化合物、抗血管形成薬、ポリペプチド、抗ガン物質、酸生成薬、およびヒスタミンH2受容体拮抗薬からなる群より選択されるがこれに限定されない生理活性物質を含むこともある。
本発明の組成物は、宿主動物の消化器系の酸分解を中和し、かつ生理活性物質の動物の腸への送達を可能とするために充分な量の中和剤を含むことがあり、中和剤が制酸薬、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、マグネシウム塩、炭酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、次炭酸ビスマス、およびそれらの組み合わせよりなる群より選択されることがある。
さらに、本発明の組成物は組成物の10%から20%w/w濃度の炭酸ナトリウム、および10%から20%w/w濃度の炭酸カルシウムのうち少なくとも1つからなる中和剤を含むことがある。
本発明によれば、ヒトまたは動物の消化器系における消化酵素による生理活性物質の分解を相当阻害し、かつこの生理活性物質のヒトまたは動物の腸への送達を可能とするのに充分な量の酵素阻害物質を少なくとも1種類含む組成物が提供される。
消化酵素阻害物質は抗プロテアーゼ、卵アルブミン、脂肪種子、ダイズ、インゲンマメ、ソラマメ、米ぬか、ふすま、由来の植物由来阻害物質、エチレンジアミン四酢酸、α-1-抗トリプシン、アルブミン、オボアルブミン、およびプロテオソームからなる群より選択されることがあるが、これに限定されない。
本発明による組成物は、ペプシン阻害物質、エンテロペプシダーゼ阻害物質、および/または濃度1%から20%w/wの間のアルブミンを含むことがある。
本発明の組成物は、胆汁酸塩、サポニン、デオキシコール酸、サリチル酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸、リノール酸、モノオレイン、レシチン、リゾレシチン、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、p-t-オクチルフェノキシポリオキシエチレン、N-ラウリル-β-D-マルトピラノシド、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-アゾン、およびリン脂質からなる取り込み促進物質を含むことがある。
取り込み促進物質は濃度が0.01から10%の間のデオキシコール酸ナトリウムであることがある。
さらに本発明の組成物は、エチレンジアミン四酢酸、防腐剤、抗酸化剤、着色料、結合剤、トレーサー、1つまたはそれ以上の甘味料、界面活性剤、防カビ剤、着香料、飼料、豆類、酵母、ビール酵母、鉱油、植物油、動物油脂、滑沢剤、軟膏およびそれらの組み合わせからなる群より選択された追加的成分を少なくとも1つ含むことがある。
本発明のもう1つの目的は、生理活性物質がヒトまたは動物の腸内に送達された場合に、腸より吸収されて全身送達されるか、または腸壁に対して有効な生理的作用を示すことである。
また本発明による組成物は、ヒトまたは動物の腸内に生理活性物質が送達されたときに、腸の内容物に生理的作用を示すことを考慮することがある。この用途はさらに腸内の食物の通過を促進するか、または感染症を治療するために使用することもある。
本発明により、生理活性物質は、宿主のヒトまたは動物に対して粘膜感染症に対する粘膜免疫あるいは全身免疫反応を誘導することができる。全菌体死菌、微生物ライセートまたは分離抗原またはそれらの免疫学的断片の形態で免疫する量の細菌表面タンパク質を宿主に経口投与することを含む粘膜微生物に対して宿主を免疫する方法が提供される。
本発明は、さらに宿主に対して経口投与するための、好ましくは防御を与えるかまたは細菌感染に対する免疫応答を誘発するために宿主の腸内に投与(胃、消化管)するための組成物を提供する。
本発明により、治療効果に充分な量の抗菌剤を含む本発明の組成物を投与することを含む動物の腸内細菌感染症を治療する方法が提供される。
細菌感染症は細菌、真菌、キノコ、酵母、ウイルス、Staphylococci,Streptococci,Micrococci,Peptococci,Peptostreptococci,Enterococci,Bacillus,Clostridium,Lactobacillus,Listeria,Erysipelothrix,Propionibacterium,Eubacterium,Corynobacterium,Mycoplasma,Ureaplasma,Streptomyces,Haemophilus,Neisseria,Eikenellus,Moraxellus,Actinobacillus,Pasteurella,Bacteroides,Fusobacteria,Prevotella,Porphyromonas,Veillonella,Treponema,Mitsuokella,Capnocytophaga,Campylobacter,Klebsiella,Chlamydia,Furonculosis,および大腸菌群からなる群より選択されるがこれに限定されない微生物によって引き起こされることがある。
細菌感染症を治療するために使用される抗菌剤は抗生物質、バクテリオシン、ランチビオティックス、プロビオティクス、抗真菌剤、抗糸状菌剤、駆虫剤、アミノグリコシド、バンコマイシン、リファンピン、リンコマイシン、クロラムフェニコール、フルオロキノール、ペニシリン、β-ラクタム系、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、メズロシリン、ナフシリン、オキサシリン、ピペラシリン、チカルシリン、セフタジジム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファレキシン、セファロチン、イミペネム、アズトレオナム、ゲンタマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、テトラサイクリン、スルホンアミド、マクロライド、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、ポリミキシンB、クリンダマイシン系抗生物質、およびその組み合わせよりなる群より選択されることがあるがこれに限定されない。
また本発明は、動物の健康障害を治療するための治療薬の動物への経口投与を含み、さらに許容できる医薬担体を含むこともある、全身送達法も提供する。
本発明の組成物は薬剤または食品の製造に使用することができる。
本発明により、生理的に有効な量の生理活性物質を経口投与することを含む、ヒトまたは動物の腸管取り込みを促進する方法も提供される。
本発明のもう1つの目的は、本明細書において定義した本発明の組成物の充分な量を経口投与することを含む、ヒトまたは動物の生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための方法を提供することである。
本発明の目的のために、次に以下の用語を定義する。
用語「治療薬」は、一般的な意味で使用され、治療薬、予防薬、置換薬および抗菌薬を含む。
用語「循環帰巣経路」は、あらゆる粘膜部位における免疫が、全ての他の粘膜部位における免疫応答を誘発できるという事実を表している。
用語「タンパク質」「ペプチド」および「ポリペプチド」は、天然に産生する化学的実体および内因的、外因的あるいは合成的な源のいずれかに由来する構造的に類似した生物活性同等物の両者を意味し、ペプチド結合として知られるアミド型結合により互いに結合したアミノ酸重合体を意味するために使用される。
用語「構造的に類似し生物活性的に同等」は、天然に産生するペプチドと同一ではないものの、天然ペプチドそれ自体が示すものにかなり匹敵する治療効果を対象に対して示す上で構造が充分に類似したアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味する。
医薬品の「治療的に有効な量」という用語は、意図する治療上の利益を、あらゆる薬剤療法に対して適応できる妥当な利益/リスク比率において得るのに充分な量の化合物を意味する。しかし、薬剤および本発明の組成物の総1日使用量は、確かな医学的判断の範囲内において主治医が決定すると理解されるであろう。あらゆる個別の患者に対するそれぞれの治療的に有効な用量レベルは、治療する疾患およびその疾患の重篤度;使用する化合物の活性;使用する各組成物;患者の年齢、体重、一般的健康、性別および食餌;使用する各化合物の投与時間、投与経路および排泄速度;治療実施期間;使用する各化合物と組み合わせてあるいは同時に使用する薬剤;および医学技術において周知である同様の因子などの多様な因子に依存すると思われる。例えば、望ましい治療効果を達成するのに必要な量を下回る用量から開始し、望ましい効果が達成されるまで徐々に用量を増量することは、技術上周知の範囲内である。
本発明は、先進的ワクチン組成物を使用することにより、タンパク質が吸収されたニジマスの例の通りであるがこれに限定されず、魚の胃を通過して生物活性タンパク質を輸送することが可能であり、当該タンパク質が吸収されるというエビデンスを提供する(図1)。
養殖業界が直面している現在の生産上の拘束を克服することを目的として、ワクチンを経口的に送達するためにワクチン組成物を用いることの有効性は、本明細書において明白に証明されている。本発明は、経口剤形での治療的タンパク質およびポリペプチドの投与に関する。本発明は、消化管からの吸収の亢進、および先行技術製剤のそれと比較して大幅に向上したタンパク質/ペプチドのバイオアベイラビリティを提供する。本発明は、ヒトおよび獣医学的な栄養、治療および処置に有用である。本明細書および付属の請求項で使用しているように、用語「ポリペプチド」はその範囲内にポリペプチドと同様タンパク質およびペプチドも包含する。
主題の発明の化合物および組成物は、鳥類、魚類、甲殻類、両生類、爬虫類、哺乳類(霊長類および特にヒトなど)、および昆虫類などのあらゆる動物に対して、生物学的または化学的活性物質を投与するのに有用である。特に当該システムは、他の方法では活性物質が投与された動物の体内にあるその標的領域(すなわち送達組成物の活性物質が放出される領域)に到達する前に、遭遇する条件により分解あるいは効力を減退させられる生理的、生物学的または化学的活性物質を送達するために有利である。特に、本発明の化合物および組成物は活性物質、特に通常は経口送達できないものを経口投与するために有用である。
本発明は、治療薬、栄養生成物、ムコ多糖、脂質、炭水化物、ステロイド、ホルモン、成長ホルモン(GH)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、上皮成長因子、血管内皮増殖および浸潤性因子(VEGPF)、神経増殖因子、サイトカイン、インターロイキン、インターフェロン、GMCSF、ホルモン様生成物、神経学的因子、神経向性因子、神経伝達物質、神経調節物質、酵素、抗体、ペプチド、タンパクフラグメント、ワクチン、アジュバント、抗原、免疫刺激あるいは阻害因子、造血因子、抗癌生成物、抗炎症薬、駆虫化合物、抗菌薬、核酸フラグメント、プラスミドDNAベクター、細胞増殖阻害あるいは活性化物質、細胞分化因子、血液凝固因子、免疫グロブリン、抗血管形成生成物、陰性選択因子または「自殺」物質、毒性化合物、抗血管形成薬、ポリペプチド、抗ガン物質ヌクレオチド、およびその類似物、および構造的に類似したその生物活性同等物などであるがこれに限定されないタンパク質などのポリペプチドを投与するために特に有用である。
本発明の実地態様の1つより、宿主の腸によるペプチドの吸収および全身的バイオアベイラビリティの相当な上昇をもたらすための比率でデオキシコール酸およびサポニンを有する、配合可能ではあるが本明細書に記載の製品に限定されない栄養化合物または治療ポリペプチドを経口投与および腸内送達するための組成物が提供される。組成物は、炭酸ナトリウムおよび炭酸カルシウムなどであるがこれに限定されないpH中和剤、および卵アルブミンまたは豆類などであるがこれに限定されない消化酵素阻害物質のうち少なくとも1つも含む。当業者は、中和剤、消化酵素阻害物質および取り込み促進物質の性質、数、および量は望ましい特性に到達するために変更できることを理解するであろう。この組成物は、経口組成物形態を配合する際に取り扱いやすいように好ましくは固形である。pHの中和は、消化管のpHを増加させて既知の活性天然あるいは合成生物学的生成物の大半に適した酸−塩基平衡とすることを意味することを意図している。消化管のpHは5と9の間、かつ好ましくは約6.5と7.5の間でもよいが、これに限定されない。
上記の薬剤の一覧は例示のみを目的としており、本発明の経口送達組成物を用いて有益に配合または再配合されることのできる全ての薬剤の包括的一覧として提供されていないことは理解されるべきである。本発明の組成物のうちカプセル化することができる他の生理活性化合物には、タンパク質、酵素、抗酵素、ペプチド、カテコールアミン、抗ヒスタミンおよび鎮痛薬およびその類似物などの生物活性化合物が含まれる。本発明の目的についての「生物学的」はインスリン、ヘム、ヘモグロビン(ウシ、ヒトまたは合成)、およびホルモンなどの、生物学的源および/またはその合成医薬同等物に由来する栄養的あるいは医学的に有用な何らかの組成物を意味すると定義され、「酵素」あるいは「酵素系」は生物学的あるいは合成的に生成され、かつ生体触媒として機能する何らかのタンパク質あるいはコンジュゲートタンパクを意味すると定義される。当業者に周知である他の医学的に有用な組成物は、例えばグロブリン、エリスロポエチンなどの1種類あるいはそれ以上の糖タンパク質も本発明の組成物に含まれることがある。
送達される個々のペプチド、治療する適応症、個々の患者などの様々な因子に応じて、治療的ポリペプチドの量には大きなばらつきが生じると思われる。量は治療的に有効な量、すなわち充分に確立された診療実務に従って測定される治療効果をもたらす量となると思われる。
本発明のもう1つの態様は、錠剤およびカプセル剤に利用可能な腸溶コーティングの使用である。腸溶コーティングは胃の中で変化しないが、小腸に到達するとすみやかに溶解し、その後は腸の下流部位(例:回腸および結腸)で薬剤を放出する。腸溶コーティングは技術上周知である。代替的に、あらかじめ定められた時間の後薬剤を放出するようデザインされ、その後容器が回腸あるいは結腸を通過する放出制御経口送達容器を、本発明の製剤を送達するために用いることができる。このような容器にはCHRONSETTM送達システム(ALZA Corporation, Palo Alto, Calif.)およびPulsincapTM
送達器具(R.P. Scherer Co.)が含まれる。
当該組成物は、さらにイオン対形成物質を含むことがあり、薬剤に対するそのイオン対形成物質のモル比は約2:1から約10:1である。イオン対形成試薬は、溶解した生理活性物質または薬剤の脂肪親和性を高め、かつそれによりその膜透過性を高めるために添加される。インビボで発生するペプチド分解の多くは消化管内の水生環境においてこれを行うので、薬剤の脂肪親和性を高めることにより、薬剤に対する酵素的不活化からのある程度の保護が提供される。代表的なイオン対形成試薬にはデカンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、および安息香酸ナトリウムがある。
本発明の1つの態様において、当該組成物は組成物の全体積に対して約0.01%から約10%までのデオキシコール酸などの腸粘膜輸送促進物質を任意に含むことができる。このような薬剤は腸粘膜における粘膜組織を横断する治療薬の吸収、および対象の血流中への直接的吸収を促進する。また、本組成物における使用に適した組織輸送促進物質は精油または揮発油、または無毒性の医薬品として許容できる有機または無機酸またはそれらの塩およびエステルから選択される。組成物で使用することができる精油または揮発油は大豆油、ソラマメ油、米ぬか油、魚油から選択される。好ましい精油は魚油である。
本発明のもう一つの態様においては、組成物は防腐剤および抗酸化剤などの追加的薬剤を含むことがある。典型的な防腐剤には安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、およびp-ヒドロキシ安息香酸のメチルおよびプロピルエステル(パラベン)が含まれるが、これに限定されない。代表的な抗酸化物質には、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレト酸、没食子酸プロピルなどの没食子酸エステル、ヒドロキノン、プロペニルメチルグエトールおよびチオプロピオン酸アルキル、またはアルカノールアミン、アルコールおよびプロピレングリコールなどの水溶性物質が含まれる。最も好ましい抗酸化物質は、液滴の全体積に対して約5%から約25%の間の濃度で存在するTenoxTMGT1(1:1ビタミンE-大豆油)である。
デオキシコール酸と共に送達した場合、コイに対する組換えヒトGHの経口吸収率は、最大1000倍まで促進される。
本発明の医薬製剤を調製するためには、乾燥した成分を混合し、その後少量の油を加える。これらの材料を成分の均一な混合物が生成するまでともに混合する。生成した固形製剤を圧縮して錠剤とした後、適切な腸溶コーティングによりコーティングすることができる。代替的に、ゼラチンなどで形成し、かつ腸溶化合物でコーティングしたカプセル内に固形製剤を入れるか、またはCHRONSETTMなどの放出制御送達装置内に入れることができる。当該固形製剤は、剤形を容易かつ簡便に製造するための手段を提供する。
本発明の1つの態様は、ホルモンおよび医薬品を動物またはヒト宿主に送達するための方法を提供することである。農業生産分野では、各魚種の生産に注目することが重要である。生殖生理の調節は特に重要である。生物活性物質の給餌により水生動物の生殖を操作することを目的とした本発明の第一の適用は、哺乳類および両生類の下垂体を用いた研究より提供された。よって、下垂体製剤による食餌の置換あるいは補給によりヨーロッパタナゴAcheilognathus inter-medium,特に成体の婚姻色が誘発され、かつドジョウMisgurnus
anguillicaudatusの卵の直径を増加、ソードテールXiphophorus helleriにおいて排卵を引き起こしかつ稚魚発生(brood)の間隔を10〜15日短縮し、かつ雌性カワマスSalvelinus
fontinalisの卵のサイズを増加させ、早熟を引き起こすことが観察されている。同様に、サケ下垂体抽出物をキンギョC. auratusに投与すると、排卵が誘発され、かつ精子放出(spremiation)量が増加する。これらのデータの重要性は、併発する血漿中のサケゴナドトロピン(sGtH)、テストステロンおよび17α-20β-ジヒドロキシ-4-プレグナン-3-オンの上昇に関し、このことは初期の研究において観察された他の下垂体製剤の作用(すなわちGtH取り込み)について、内分泌によると思われる説明を提供する。
下垂体性剤および部分精製ホルモンの使用に固有の問題により、本発明の組成物に配合されなければ、養殖種における経口経路を用いた生殖の制御に関してこのような製剤が何らかの大きな利益をもたらす可能性はないと見られる。成熟の調節における比較的最近の新規技術は、ゴナドトロピン放出ホルモンの適用であった。GnRHの類似体の多くは天然型よりも排卵誘発効果が50〜100倍高く、さらにD-アミノ酸を含みかつ末端残基がエチルアミドで置換されているものを含んでいる。これらの操作はタンパク分解に対する分子の抵抗性を促進する効果を有する。GnRHは自然なGtH放出を刺激し、幅広い種に効力を示し、比較的製造が容易であり、かつこのことから経済的である。さらに、ペプチドは幅広い温度にわたって安定であり、かつ変動のない効力を示す。重要なことには、無菌条件で−20℃未満の温度で貯蔵された場合、ペプチドは無期限に安定である。このように、GnRHAは生殖を制御するために経口的手法において使用するための優れた候補分子を提供する。実際に、ドパミン作動薬を併用するあるいは併用しない食餌からのGnRHAの送達が、現在では魚の成熟の最終段階を制御する方法として指示されているように、充分な実験的エビデンスが蓄積している。従来の方法(注射、インプラント)よりも高価であるものの、給餌投与はストレスがないという利点を提供する。この生殖バイオテクノロジーの進歩は、ハンドリングによって傷つきやすく、かつ/または安全に注射するには小さすぎる魚種(すなわち観賞用種)に対して特に有用である。さらに、GnRHAの長期的投与により早期に成熟を誘導する手段が提供され、これは魚卵生産において、または性転換魚種に対して有利とみなされる。
生殖の制御と同様に、給餌添加物として下垂体を用いた試験からも、経口送達技術を用いた真骨魚の発育操作の可能性の早期の指摘が提供される。よって、グッピーLebistes reticulatusに下垂体前葉粉末を給餌すると、対照群と比較した場合に有意に促進された発育成績がもたらされることが観察される。また、誕生以来乾燥下垂体前葉粉末のみを給餌したソードテールについては50%の魚体長増加が認められるのに対し、他の実験では下垂体前葉を週2回給餌したカワマスにおいて魚体重が2倍かつ魚体長が3倍に増加することが観察された。養殖真骨魚に成長ホルモン(GH)および関連ペプチドを投与すると、数多くの潜在的な利点がもたらされ、また数件の研究により、経口送達したGHは血流に入るのみならず、魚の成長速度を加速することが確認されている。現在組換えGHの供給は安定しており、需要が増大すれば生産量を何倍にも高めることができるであろう。さらに、このような組換えタンパク質は工業レベルで生産すれば費用対効果が高く、かつ市販の飼料と容易に混合することができる。GH分子の構造的一体性が、翻訳後変換型の前駆体として重要であると思われる一方で、分子構造の一体性または効力の促進方法により、経口投与を見越して利点が提供されると思われる。発育を促進するGH分子フラグメントを記載することで、管腔内での分解の下での安定性の向上を示す製品も提供することができる。
本発明の具体的な実施態様の1つは、作業コストを減少させ、時間がかからず、針による交差汚染の可能性を低下させ、かつ在庫の管理または投与に用いた水の廃棄を必要としたりしないという点で顕著な利点をもたらす予防接種のための経口経路の使用を可能とする組成物および方法を提供することである。
粘膜表面における特異的免疫の主要決定因子は、生理的および機能的に血流中の免疫系成分から分離した分泌型IgA(S−IgA)である。S−IgA抗体応答は、特定の粘膜部位に適当な免疫原を適用することによって局所的に誘導されることがある。しかし粘膜S−IgA応答の大半は循環帰巣経路(CMIS)により生成した免疫の結果であり、この系では粘膜関連リンパ組織(MALT)と集合的に呼ばれる特化したリンパ上皮構造によって免疫原が取り込まれる。最も優れた免疫学的リンパ上皮構造は、パイエル腺叢などの腸管関連リンパ系組織(GALT)である。その他の構造的および機能的に類似したリンパ濾胞は、気道粘膜表面など他の粘膜表面に発生する。
本発明によれば、細菌タンパク質抗原を、好ましくはコレラ毒素(CT)などのアジュバントと混合して経口投与することにより宿主を免疫することができる。当然ながら、アジュバントとして使用するコレラ毒素の量は、宿主に対して無毒である。
ワクチンの細菌定着に対する防御能力は、本明細書に示すように、活性成分が、免疫された宿主において疾患から防御するにとどまらず、免疫された個体から定着を除去することにより、病原体が、さらにこれにより病原体が引き起こすあらゆる疾患が集団全体から除去されることを意味する。
経口投与によっても細菌投与による敗血症を予防することができるので、ワクチンは細菌定着および敗血症(全身感染)のいずれからも防御することができる。
例えば、PspAは肺炎球菌感染症に対して好ましい抗原である。その全文を本明細書に援用した国際公開第WO92/14488号においては、S.
pneumoniae R×1に由来するPspA遺伝子のDNA配列、遺伝子操作によるPspA短縮形の生成、およびこのようなPspA短縮形がマウスに肺炎球菌生菌による攻撃に対する防御をもたらすことの証明が記載されている。
PspA遺伝子の配列よりPspAタンパク質のサイズにばらつきがあることが示されている(約70kDa)。分子のC末端37%の大半は、PspAが肺炎球菌リポタイコ酸のホスホコリン残基との結合することを可能にする結合部位を形成する20個のアミノ酸の反復によって構成されている。PspAの中心領域はプロリンに富み、細胞壁を通過する分子の一部ではないかと疑われている。分子のN末端80%の配列は、大半がβらせんであり、かつ敗血症に対して防御する抗体を誘導することができるPspA領域を含んでいる。PspAの配列は、互いに少なくともわずかな差をほとんど常に示すが、それらの間には充分な交叉反応性があるので、抗体またはあるPspAに対する免疫学的反応は、全ての肺炎球菌に対するPspAを検出するか、または有効である。さらに、1つのPspAによる免疫はほとんど全て異なる攻撃株による死亡より防御するか、または死亡を遅延させることができる。よって、少数のPspAの混合物は大半の肺炎球菌に対して有効な免疫を提供することができる。
WO92/14488に記載の免疫防御的短縮PspAは、上述のPspAフラグメントとして本発明で経口投与のために使用することができる。
組換えタンパク質のインビトロおよびインビボ発現用の各ベクター系;例えばE. coliなどの細菌系;および細菌ウイルス、ポックスウイルス(ワクシニア、例えばカナリア痘ウイルスおよび鶏痘ウイルスなどのアビポックスウイルス)バキュロウイルス、ヘルペスウイルスなどのウイルス系;酵母;およびその類似物などは周知であり;かつこれらの系はそれをコードする遺伝子を用いて組換えPspAを産生するために用いることができる。
0.001%から50%のリン酸緩衝化生理食塩水溶液として一般的に使用されるアジュバントと抗原を共に投与する場合、免疫原性が改善することがある。アジュバントは抗原の免疫原性を高めるが、それ自体は必ずしも免疫原性でない。アジュバントは、投与部位近傍に局所的に抗原を保持し、免疫系の細胞に対して緩徐かつ持続的に抗原を放出するデポー効果を引き起すことにより作用と思われる。またアジュバントは免疫系の細胞を抗原デポーに誘引し、かつこのような細胞の免疫応答誘発を刺激することがある。
免疫刺激物質またはアジュバントは、例えばワクチンに対する宿主の免疫応答を改善することを目的として、長年にわたって使用されている。リポ多糖などの内因性アジュバントは、通常はワクチンとして使用される弱毒性あるいは無毒性死菌の成分である。外因性アジュバントは、典型的には抗原と非共有結合し、宿主の免疫応答を促進するよう配合された免疫調節物質である。水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウム(一般的には集合的にミョウバンと呼ばれる)は、ヒトおよび動物用ワクチンのアジュバントとして常用される。ジフテリアおよび破傷風類毒素に対する抗体応答の促進におけるミョウバンの有効性は充分に確立されており、さらに最近HBSAgワクチンにミョウバンアジュバントが添加されている。
抗原に対して強力な免疫応答を惹起することができる外因性アジュバントの範囲は広い。これらには、膜たんぱく質抗原と複合体化したサポニン(免疫刺激複合体)、鉱油を添加した副カルボン酸ポリマー、鉱油中のマイコバクテリア死菌、フロイントの完全アジュバント、ムラミールジペプチド(MDP)およびリポ多糖(LPS)などの細菌産生物、毒素および脂質A、リポソームおよび核酸が含まれる。体液性免疫応答(HIR)および細胞性免疫応答(CMI)を効率的に誘導するために、免疫原はアジュバント内で乳化するのが好ましい。
本発明の組成物、特に経口投与を目的としたものは、簡便には例えば選択したpHに緩衝化できる等張水溶液、懸濁液、乳濁液または粘稠組成物などの液状製剤として提供することができる。しかし、消化管への送達が好ましいため、本発明の組成物は徐放性、または例えばゼラチン被覆液剤などの様に液体充填物を有し、ゼラチンが胃および/または小腸で溶解して腸および/または消化器系に送達される「固形」製剤を含む「固形」形態の丸剤、錠剤、カプセル剤、カプレット剤およびその類似物の形態を取ってもよい。
本発明の組成物は、外観を向上させるために医薬品として許容できる着香料および/または着色料も含むことがある。粘稠な組成物はゲル、ローション、軟膏、クリームおよびその類似物の形態を取ることもあり、典型的には粘度を約2500から6500cpsとするのに充分な量の増粘剤を含有するものの、最大10,000cpsのさらに粘稠な組成物を使用することもある。粘稠組成物は、粘度が2500から5000cpsを上回ると投与がより困難になるので、好ましくはこの粘度範囲を有する。しかし、その範囲を上回ると、組成物は経口摂取用の嚥下丸剤として容易に投与される固形またはゼラチン形態に近づくことができる。
通常、液剤はゲルおよび他の粘稠組成物および固形組成物よりも調製しやすい。さらに、液状組成物は特に動物、小児、特に年少の小児、および丸剤、錠剤、カプセル剤またはその類似物の嚥下に困難を来すと思われる他のものに投与するのに、また多剤条件において幾分簡便である。一方粘稠組成物は、適当な粘度範囲に調合して胃内壁または腸内壁などの粘膜とのより長い接触時間を提供することができる。
医薬品として許容できる適当な無毒性担体、および特に経口担体は、製薬業および特に経口または経口的医薬品製剤の当業者にとって明らかになると思われる。明らかに、適切な担体の選択は、例えば液体剤形(例:組成物が溶液、懸濁液、ゲルまたは他の液剤形)又は、固形剤系(例:組成物が丸剤、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、徐放剤形または液体充填剤形に配合されるか否か)などの特定の剤形の性質そのものに依存すると思われる。
通常、溶液、懸濁液およびゲルは抗原の他に大量の水(好ましくは精製水)を含有する。pH調節剤(例:NaOHなどの塩基)、乳化剤または分散剤、平衡化剤、防腐剤、湿潤剤、ゼリー化剤(例:メチルセルロース)、着色料および/または着香料などの他の少量成分も存在する。組成物は等張である、すなわち血液および涙液と同じ浸透性圧を有することができる。
本発明の組成物の好ましい等張性は、塩化ナトリウムまたはデキストロース、ホウ酸、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコールまたは他の無機あるいは有機溶質などの他の医薬品として許容できる薬剤を用いて達成することができる。塩化ナトリウムは、ナトリウムイオンを含む緩衝液に対して特に好ましい。
組成物の粘度は、医薬品として共用できる増粘剤を用いて選択したレベルに維持することができる。メチルセルロースは、入手が容易で安価であり、かつ扱いやすいので好ましい。他の適当な増粘剤には、例えばキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマーおよびその類似物が含まれる。増粘剤の好ましい濃度は、選択した増粘剤に依存すると思われる。重要な点は、選択した粘度を達成する量を使用することである。通常、粘稠組成物はこのような増粘剤を添加することにより溶液より調製される。
医薬品として許容できる防腐剤は、組成物の有効期限を延長するために使用することができる。ベンジルアルコールが適していると思われるが、例えばパラベン、チメロサール、クロロブタノール、または塩化ベンザルコニウムなどの多様な防腐剤も使用することができる。適切な防腐剤の濃度は、総重量の0.02%から2%であると思われるが、選択した薬剤によって相当な変動があり得る。
当業者は、組成物の構成要素が細菌抗原に対して化学的に不活性となるよう選択されなければならないことを認識するであろう。化学および医薬品の原則に通じた当業者にとってこれは何ら問題にならないか、あるいは標準試験法の参照または本開示からの単純な実験(過度の実験を含まない)により問題が容易に回避される。
本発明の免疫学的に有効な組成物は、一般的に許容されている手順に従って成分を混合することにより調製される。例えば、選択された成分はブレンダーか、または他の標準的装置内で単純に混合されて濃縮混合物を生成し、次に水または増粘剤および可能であればpHを調節するための緩衝剤または張性を調節するための追加的溶質を加えることにより最終濃度および粘度に調節することができる。一般的に、pHは約3から7.5でよい。組成物は、医学および獣医学技術に通じた当業者に周知の用量および技術によって、年齢、性別、体重、および各患者または動物の状態、および投与に用いる組成物の形態(例:固形か液状か)などの因子を考慮に入れて投与することができる。ヒトまたは他の哺乳類の用量は、当業者によって極端な実験を行うことなく決定することができる。
経口免疫用アジュバントとしてCTを用いる場合、分泌の際に特異的IgA抗体が誘導される。血清中のIgGおよびIgA抗体、および脾臓中のIgGおよびIgA抗体分泌細胞によって、強力な血流中免疫応答も誘導することができる。細菌抗原をCTと共に経口(経口的;胃内)投与することにより惹起される血流中(または全身性)免疫応答は、同様な免疫原の胃内経路による投与により惹起されるものと同等であるか、さらに強力である。従って、経口免疫は一般的粘膜応答だけでなく血流中の抗体応答を刺激するのに有効な経路であり、他の免疫経路よりも必要とする抗原を少なくできると見られる。
おそらくは消化酵素により分解され、かつGALTへの向性がほとんどまたは全くないため、特に経口的経路による可溶性または非複製抗原の大半は免疫原性が低い。顕著な例外はCTであり、おそらくはこのサブユニットCTBのG.sub.M1ガングリオシド結合性が、パイエル腺叢のM細胞による取り込みを容易にし、下層にある免疫力のある細胞を通過することにより、強力な粘膜免疫原となる。CTは良好な粘膜免疫原であるばかりでなく、強力なアジュバントでもある。マイクログラム単位の用量で投与された場合、CTは同時投与された他の可溶性抗原の免疫原性を大幅に促進する。
態様の1つにおいて、かつ本発明に従えば、経口投与ののち宿主に治療薬を送達することにより宿主の疾患または障害を治療する手順が提供される。
もう1つの態様においては、本発明に従って治療することができる癌細胞に悪性腫瘍が含まれる。治療することができる悪性(原発性および転移性を含む)腫瘍には副腎;膀胱、骨;乳房;頸部;内分泌腺(甲状腺、下垂体、および膵臓を含む);結腸;直腸;心臓;造血組織;腎臓;肝臓;肺;筋肉;神経系;脳;眼;口腔;咽頭;喉頭;卵巣;前立腺;皮膚(黒色腫を含む);精巣;胸腺、および子宮に発生するものが含まれるが、これに限定されない。しかし、本発明の範囲は何らかの具体的腫瘍の治療に限定されないことを理解すべきである。
しかし、本発明の範囲は治療薬としての特定の生物活性成分に限定されないことを理解すべきである。
本発明のもう1つの好ましい態様に従えば、このような薬剤を送達することにより癌細胞を阻害、予防または破壊することができる薬剤は、陰性選択マーカー、すなわち化学療法薬あるいは相互作用薬と組み合わせて癌性腫瘍細胞の発育を阻害、予防あるいは破壊する物質である。
よって、陰性選択マーカーを全身送達する際には、動物またはヒト宿主に対して相互作用薬を投与する。相互作用薬は、陰性選択マーカーと相互作用して癌の発育を予防、阻害または破壊する。使用することができる陰性選択マーカーは例えばチミジンキナーゼおよびシトシンデアミナーゼであるが、これに限定されない。
相互作用物資は癌細胞の成長を阻害、予防または破壊するのに有効な量で投与される。例えば、相互作用薬は約5mgから約15mg/kg体重、好ましくは10mg/kgの量で、患者に対する全般的毒性に応じて投与することができる。
本発明は、本発明の範囲を限定するためではなく例示するために示した以下の実施例を参照することによって、より容易に理解することができるであろう。
(実施例1)
(ニジマス(Oncorhynchus
mykiss)およびカワマス(Salvelinus fontinalis)の発育促進)
全世界の養殖産業は、過去20年の間に急速な拡大を遂げ、かつ現在最も成長の速い農業部門となっている。1984年以来、家畜食肉生産の年率3.1%に対し、この部門は年率10.9%の成長を遂げている。同じ時期の最も成長の速い畜産部門は鶏肉生産の年率5.3であり、豚肉の3.4、マトンおよびラムの1.4および牛肉および子牛肉の0.9%がこれに続く。世界の食用魚の総水揚げに対する養殖の寄与は、重量で1984年の11.5%から1995年の25.6%と2倍以上増加している。水産品に対する需要の増大が予想されると同時に野生種からの漁獲量が減少することは養殖産業の成長に寄与しており、これからも寄与し続けると思われる。
養殖産業は、他の農業部門と同様に、従来の飼育動物生産と関係した生産上の多くの困難に直面している。サケ科の生産コストの40から50%は餌に帰されている。飼料には高い割合で高額な魚タンパク質が含まれ、かつサケ科は市場に出荷可能な魚体重に達するまでに比較的長期間を要する。発育の速い魚種では、過剰な脂肪蓄積が生産者にとっても消費者にとっても懸念となっている。
食用動物産業の目標は、飼料、労力および資本投資のインプットを最小化する一方で、高質タンパク質の収量を最大化することにより、生産効率を最適化することである。過去には、経済的に重要なパラメータが遺伝的選択あるいは栄養の操作によって変化してきた。さらに最近では、発育および家畜の身体組成に影響する内分泌系の操作を含む多様な手法が出現している。外因性化合物が良好に家畜の発育成績を変化させ、かつ生産コスト軽減の可能性をもたらす能力により、魚類に対するこれらの薬剤の使用についての研究が促進されている。
多様な源に由来する成長ホルモン(GH)の投与により、このホルモンが魚の体性成長を刺激し、脂肪蓄積を減少する上で重要な役割を果たすというエビデンスが提供されている。天然および組換え魚類GHが数種類の魚種に適用されており、かつ無傷のサケ科に注射した場合は等力である。同様に、哺乳類および鳥類源に由来するGHは若年サケ科の発育成績の変化に有効であると報告されている。ウシGH(bGH)をサケ科に投与すると、成長速度の2から3倍の増加、食欲および給餌効率の増加および脂肪組織の減少がもたらされた。外因性GHは、高年齢(準成体)魚に対しても、また発育が抑制される低水温においても有効である。
GHの経口適用は、経口投与後の無変化タンパク質を真骨魚の血流中に移行させる機序に対する組織化学的および生物学的エビデンスを提供している実用的な方法である。現在は経口投与されたセイヨウワサビペルオキシダーゼが1時間以内に血流中に移行することが示されている。
一年魚ニジマスの消化管内腔にbGHを導入した後、当該ホルモンがその循環系に移行することが報告されている。同様に、経口投与された組換えサケ成長ホルモン(rsGH)は、血漿rsGH濃度を有意に上昇させることが証明される。この同じ結果より、rSGHの週1回胃内投与によって魚体重および魚体長が対象魚と比較して50%増加することが示される。
上記の研究より、多様な源に由来する経口投与されたGHは、これを保護して胃および腸の消化を消失させて無変化で生物学的に活性を維持することにより、数種類の真骨魚種の発育成績に影響することがあることが裏付けられる。これは、生物活性タンパク質(成長ホルモン、抗原など)を胃の酸性環境から保護するためのシステムを開発するためのいくつかの試みのきっかけとなっている。魚への経口あるいは直腸挿管は、胃を通過させて生物活性タンパク質を送達するのに有効な方法であるが、しかし商業的適用については実現不可能である。生物活性タンパク質を、胃内の産生環境を低下するための界面活性剤および制酸剤と同時に投与するための試みが行われている。これらの研究よりタンパク分解の減少が報告される一方で、使用された処理は他の重要な消化因子の取り込みに影響することがある。もう一つの選択肢は、ペプチドをカプセル化および胃内の酸分解から保護し、かつ小腸に達した場合に放出を可能とするpH感受性ポリマーの使用である。
本発明の方法より、化合物(ホルモン、ワクチン、抗体など)は、胃の消化を回避して小腸および/または大腸の吸収部位に到達するために、単胃動物(ヒトを含む)の胃を通過して経口送達されることが明示される。今日まで、この研究は高い割合で検討対象の幅広い配合および形態を用いたカプセル化戦略の開発に集中していた。これらの製剤および形態は、あらかじめ決められた形態による特定の化合物の放出を単純に調節するか、またはカプセル化物質の送達を誘発するために特定の生理的決定因子(例:pH、温度など)を使用することができる。
他の形態で使用される複合ポリマーは、時に特性決定が困難である。同様に、一般的に安全(GRAS)とみなされていない特定のポリマーの利用は、これらのシステムが規制によって承認されるまでの期間を長く、かつリスクの高い過程としている。さらに、多くのポリマーシステムは比較的高額であることから、大規模な利用が非実用的である。
本実験では、生物活性ペプチド(この場合はbST)の経口送達を可能にするための新規戦略に重点を置いている。検討対象の生物活性化合物を、一時的に消化酵素機能を抑制する抗栄養因子カクテルおよび腸吸収を増加させる製品と同時に給餌することにより(バイパスカクテルと呼ぶ)、酵素過程を有効に回避し、前述の化合物の腸取り込みを促進して望ましい生物学的効果を達成することができることを示している。
(材料と方法)
(バイパスカクテル処方)
バイパスカクテルの処方は表1に示されている。未処理脂肪種子および豆穀成分は、現地の供給業者より入手し、機械的に皮をむいた。魚粉(fish meal)、米ぬか、ビール酵母、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよびEDTAは全て飼料等級であり、現地の供給業者より購入した。デオキシコール酸ナトリウムおよび粗卵アルブミンはシグマケミカル社(St
Louis MO)より購入した。飼料は指示通りに混合し、1mmメッシュを用いて粉末化した。
Figure 2005522203
(魚と給餌)
2種類のサケ科魚種を用いた一連の実験を実施した(実験1:ニジマス;実験2:カワマス)。これらの魚種は、充分に研究された実験モデルであるのみならず、経済的に重要な養殖魚種であることから選択した。
実験1については、閉鎖水再循環システム中で、ニジマス(n=20;初期体重=52g)を60リットルの円筒−円錐型水槽6基で実験開始前の2週間飼育した。水温は15℃に保ち、照明時間は明期12時間:暗期12時間の周期に設定した。実験2については、閉鎖水循環システム中で、カワマス(n=400;初期体重=38g)を800リットルの円筒−円錐型水槽8基で実験開始前の2週間飼育した。実験期間中水温は11℃とし、魚は自然照明下においた(明期約14時間、暗期約10時間)。両実験中、実験水の水質(アンモニア、亜硝酸塩)を週1回モニタリングし、酸素濃度を毎日測定した。馴化期間および非投与期間中、魚には市販の飼料(Corey Feed Mills Ltd. Fredericton, NB)を給餌した。
(実験操作)
実験1においては、組換えウシ成長ホルモン(rbST;Monsanto Co. St
Louis MO)を含有させて魚に20μg/g体重を供給した。2群を1組として3組に、0(対照)、4または40gのデオキシコール酸ナトリウム/kgバイパスカクテルの各供給レベルで給餌した。第2の実験では、2実験群を1組とした4組に、デオキシコール酸塩0,1,5または10mg/kgバイパスカクテルおよび20μgrBST/g魚体重を添加した飼料を給餌した。
実験1および2のいずれにおいても、魚体重および飼料消費を週1回モニタリングした。魚体重を測定した後、BSTを含んだバイパスカクテルを給餌する前に36時間絶食させた。給餌後さらに12時間は給餌を控えた。この時点より、ほぼ飽和するまで1日2回魚に給餌した。
(結果)
両実験において、投与と関係した死亡は記録されず、ニジマスあるいはカワマスに対するbSTまたはバイパスカクテルの有害健康作用は示唆されなかった。バイパスカクテルに添加したbSTを給餌した魚は、対照群と比較して成長速度が有意に改善した。実験1においては、投与された魚の成長速度は平均で25%増加し、最も成長が早い水槽では対象よりも40%以上大きく成長した(図1および2)。実験2では、bST投与した群は対照群と比較して発育速度の改善を示したが、デオキシコール酸塩を5g/kg含んだバイパスカクテルを給餌した魚は、対照群に対して成長速度が90%と最高の増加を示した(図3)。
(実施例2)
(ニジマス(Oncorhynchus
mykiss)の発育促進)
(方法)
6週間、週1回20μgbST/g生魚体重の用量の腹腔内投与を行った。
(結果)
図4は、腹腔内注射した組換えbSTによりニジマスの魚体重増加の上昇が有意に誘導されることを例示している。
(実施例3)
(飼料成分中に存在するタンパク分解酵素阻害物質の評価)
(酵素抽出プロトコル)
(材料)
1. Sorvallモデル遠心分離器
2. 卓上混合器
3. 切断材料(はさみ)
4. 遠心瓶
5. 分光光度計用ディスポーザブルキュベット
6. 1.5mLミクロ遠心管
7. 分光光度計
8. ボルテクサー
9. Biorad社製マイクロプレートリーダー
10. 50mMトリス塩酸溶液(pH=7.5)
11. クマシーブルー染色液
12. BSA(1mg/mL)標準液
13. TCA20%
14. ニジマス膵臓および十二指腸組織
15. 0.5%カゼイン50mMトリス塩酸溶液(pH=9)
16. 50mMトリス塩酸+CaCl
10mM溶液(pH=7.5)
(酵素の抽出)
1. ニジマスの魚体重を測定し、屠殺した。
2. 切開して魚体より近位小腸を摘出した。
3. 秤量した後組織を50mMトリス塩酸溶液(pH=7.5)でホモジナイズした(1:10w/v)。
4. 16000×g、4℃で30分間遠心分離する。
5. 上清を貯蔵する。分取し、かつ使用時まで−20℃で貯蔵する。
6.クマシー分析を行って、酵素抽出部液に存在するタンパク質の量を測定する。
(クマシーブルー染色プロトコル)
1. BSA160mgを秤量し、50mMトリス塩酸溶液(pH=7.5)10mLに加える。
2. BSA標準曲線を作成する(0μg/mLから1600μg/mL)。
3. 96ウェルプレートの各ウェルにBSA,抽出酵素のいずれかを4μL加え、抽出酵素を希釈する(1:1)。
4. クマシーブルー200μLを加える。
5. Biorad社のマイクロプレートリーダーを用いて655nMで読み取る。
(酵素プロトコル)
実験は2回実施する。
(ブランク溶液)
1. 50mMトリス塩酸+10mM CaCl溶液(pH7.5)500μLに。
2. TCA20%(蒸留水)溶液500μLを加える。
3. 酵素抽出液20μLを加える。
4. カゼイン0.5%(50mMトリス塩酸溶液pH=9)溶液500μLを加える。
5. 4℃で15分間インキュベートする(氷上)。12000×gで5分間遠心分離し、280nmで読み取る。
(試験溶液)
1. 50mMトリス塩酸+10mM CaCl溶液(pH7.5)500μLに。
2. 酵素抽出液20μLを加える。
3. カゼイン0.5%(50mMトリス塩酸溶液pH=9)溶液500μLを加える。
4. 室温で0,5,10,15および30分間インキュベートする。
5. TCA20%を500μL添加して反応を停止する。4℃で15分間インキュベートする(氷上)。12000×gで5分間遠心分離し、280nmで読み取る。
(阻害物質の抽出)
1. 市販の食品を購入し、産業用粉砕器を用いて細かい粉末に粉砕する。
2. 粉末を250mg秤量し、かつ50mMトリス塩酸溶液(pH=7.5)10mLに入れる(最終濃度は25mg/mLでなければならない)。
3. 手動組織粉砕器を用いて溶液をホモジナイズする。
4. 2000×g、室温で10分間遠心分離する
5. 上清を貯蔵する。酵素プロトコル用の阻害物質抽出物とする。
(酵素プロトコル)
実験は2回実施する。
(ブランク溶液)
1. 50mMトリス塩酸+10mM CaCl溶液(pH7.5)s500μLに。
2. TCA20%(蒸留水)溶液500μLを加える。
3. 各体積の阻害液抽出物または50mMトリス塩酸溶液(pH=7.5)を添加する。
4. 酵素抽出液10μLを加える。
5. カゼイン0.5%(50mMトリス塩酸溶液pH=9)溶液500μLを加える。
6. 4℃で15分間インキュベートする(氷上)。12000×gで5分間遠心分離し、280nmで読み取る。
(対照溶液)
1. 50mMトリス塩酸+10mM CaCl溶液(pH7.5)500μLに。
2. 各体積の50mMトリス塩酸溶液(pH=7.5)を添加する。
3. 酵素抽出液10μLを加える。
4. 室温で60分間インキュベートする。
5. カゼイン0.5%(50mMトリス塩酸溶液pH=9)溶液500μLを加える。
6. 室温で30分間インキュベートする。
7. TCA20%を500μL添加して反応を停止する。4℃で15分間インキュベートする(氷上)。12000×gで5分間遠心分離し、280nmで読み取る。
(試験溶液)
1. 50mMトリス塩酸+10mM CaCl溶液(pH7.5)500μLに。
2. 各体積の阻害物質抽出液を加える。
3. 酵素抽出液10μLを加える。
4. 室温で60分間インキュベートする。
5. カゼイン0.5%(50mMトリス塩酸溶液pH=9)溶液500μLを加える。
6. 室温で30分間インキュベートする。
7. TCA20%を500μL添加して反応を停止する。4℃で15分間インキュベートする(氷上)。
8. 12000×gで5分間遠心分離し、280nmで読み取る。
(結果)
図5〜12は、OraljectTMカクテルの各プロテアーゼ阻害物質成分のインビトロタンパク質分解阻害作用、およびOraljectTMカクテルの全般的阻害を例示している。これらのデータは、阻害物質含有レベルに対するタンパク分解酵素阻害の度合いとして提示されている。データより、OraljectTMカクテルの個々の成分(凍結乾燥オボアルブミン、インゲンマメ、ダイズ、ソラマメ、EDTA、ふすま、噴霧乾燥オボアルブミン、それぞれ図5〜12)が、インビトロタンパク質分解酵素活性の阻害に様々な度合いで作用することが明らかになっている。さらに、カクテル全体では全体的なタンパク質分解酵素阻害の誘導に有効である。最後に、図5〜12で生成した曲線を用いて、最大阻害点、および最大阻害の50%をもたらす阻害物質濃度が外挿された。
(実施例4)
(ニジマスの血中西洋ワサビペルオキシダーゼを定量するための酵素分析)
(材料)
1. 96ウェルプレート(VWR社製ImmulonTM II)
2. BioradTMマイクロプレートリーダー
3. ミクロ遠心管1.5mL
4. 15mLまたは50mLの遠心管
5. TMB錠
6. セイヨウワサビペルオキシダーゼ1型(Sigma)
7. ヤギ由来抗セイヨウワサビペルオキシダーゼIgG(ICN)
8. 0.1M炭酸−重炭酸pH=9.6緩衝液
9. 0.1Mリン酸−クエン酸pH=5緩衝液
10. PBS 1×+BSA 1%+0.5%Tween 20緩衝液
11. PBS 1×pH=7.4緩衝液
12. 過酸化水素30%
13. サランラップ
14. 37℃のインキュベーター
15. 蒸留水
16. ニジマス(血漿)
(方法)
(抗原によるプレートのコーティング)
1. ヤギ由来抗HRP IgGの1:1000希釈液(0.1M炭酸−重炭酸pH=9.6緩衝液使用)200μLを96ウェルプレートの各ウェル内に分注した。。
2. コーティングしたプレートをサランTMラップで包んで密封し、4℃で一晩または37℃で2時間インキュベートする。
3. コーティングしたプレートをPBS1×pH=7.4で3回すすぐ。各回毎にリン酸緩衝化生理食塩水を流しにはじき出し、蒸留水を用いてさらに3回すすぐ。
4. プレートを振って乾燥させ、使用時まで4℃で保存する。
(プレートに残った結合能のブロック)
1. 各ウェルに200μLのPBS 1×+BSA 1%+0.5%
Tween20緩衝液を加える。
2. 室温で30分間インキュベートする。
3. 一部のウェルにHRPを含むサンプルの1:10希釈液100μLを加える。
4. 他のウェルに標準曲線血漿100μLを加える。
5. プレートをサランラップで包み、37℃で1時間インキュベートする。
6. PBS 1×+BSA 1%+0.5% Tween 20緩衝液を用いて3回すすぐ。
(標準曲線法)
1. ニジマスの血漿をPBS 1×pH=7.4で1:10に希釈する。
2. HPRを加えて最終濃度を0.5から8ng/mLとする。
(酵素分析法)
1. 各ウェルにTMB(50mMクエン酸−リン酸pH=5緩衝液+30%過酸化水素に溶解)200μLを加える。
2. 30分放置し、さらに1M硫酸50μLを加えて呈色を固定する。
3. BioradTMマイクロプレートを用いて415nmで読み取る。
(結果)
セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)についてのELISAが開発され、経口投与後の血漿取り込み試験のトレーサーとしてのその使用を可能にした。この方法により、約2.5ngHRP/mL血漿と低い検出限界、および線形範囲が8ng/mLまでと極めて高感度のHPR取り込み記録法が提供されている(図13)。
HRP取り込みの追跡にこの方法を用いて、魚粉を基剤とした対照マトリクスおよびHRP(2.5ng/g)を含むOraljectTMカクテルをニジマスに強制給餌し、投与後の特定の時間に血液サンプルを採取した。図14に例示されているように、経口送達された本発明の組成物中のHRPの血漿取り込みは、魚粉対照のそれを有意に上回った。さらに、血流中のHRP濃度は、投与より6時間の間検出された。
(実施例5)
(経口ワクチン送達)
(材料と方法)
各ワクチンについて、ニジマス(n=50;12℃の再循環水系で飼育)を5群に分けた。2魚群には、Oralject製剤1に加えたワクチン(A. salmonicida,40mg/魚)を2週間に1回として6週間または2週間に1回3日連続として6週間投与した。Oralject製剤2の投与はほぼ同じとした。V.
salmonicidaワクチンについては、魚に10mg/魚で経口投与する以外は同一のプロトコルを使用した。各ワクチンについて対照(A. salmonicidaおよびV.
salmonicidaについて0.6×1010個/mLを200uL/魚)を注射する追加的魚群を含めた。実験開始より2,4および6週間目に血液サンプルを採取し、血清を採取して分析に必要とされるまで−80℃で貯蔵した。実験デザインの概要を以下に示す:
ワクチン(A.sal,またはV.sal)

OraljectTM製剤1:2週間に1回適用(0,2,4週)
OraljectTM製剤1:2週間に3回適用(0,2,4週)

OraljectTM製剤2:2週間に1回適用(0,2,4週)
OraljectTM製剤2:2週間に3回適用(0,2,4週)
(ELISA分析)
ALPharmaTMによって提供されたELISAプロトコルを用いて抗体レベルを決定した。この方法では、マウス抗サケIGモノクローナル抗体(4C10)および適度に希釈したペルオキダーゼ標識ウサギ抗マウス二次抗体を使用した。魚の血清サンプルを1:2で連続希釈したが(6回;初回希釈:1:10)、比較の目的については、経口免疫した魚より得られた光学密度を高力価注射対照魚群6より選択して採取した魚血清プール(いずれも1:100に希釈)由来のODに対するパーセンテージとして表した。
(結果)
(HRPの経口投与)
図15より、無変化HRPは投与より30分以内に魚体の全身循環に吸収されることが明らかになる。HRP濃度は1時間で最高となり、その後低下する。魚粉基剤対照飼料群においてはHRP取り込みは無視できる量であり、OraljectTMは無変化の生理活性物質の取り込みの亢進を誘導することを示している。
(経口ワクチン送達)
図16は、OraljectTM製剤の種類および投与頻度の抗体レベルへの影響を示す(特定の高力価注射対照より採取した血清のプールに対するODの割合として表示)。OraljectTM製剤の種類による影響は見られなかったが、投与頻度は抗体レベルに有意に影響し、複数回投与すると抗体レベルが上昇した。
図16において、A.
salmonicidaの経口投与後のニジマスの、実験開始より4週間後の相対抗体レベル(血清を1:100希釈した注射対照の%OD)は、(a,b(同じ)適用頻度の中では処方が異なれば有意に異なり(p<0.05)x、y(同じ)Oralject製剤内では、処方が異なると有意に異なる(p<0.05)。
(実施例6)
(大スケール経口ワクチン送達)
(材料と方法)
ニューブランズウィック州フレデリクトンの資源および生産性委員会において、表1に記載のバイパスカクテルの変更を用いた体外経口ワクチン試験が実施された。カワマス(Salvelinus fontinalis; n=1600平均魚体重65g)を8つの水槽に分けた(脱塩素水道水流動システム、11℃)。2群に対して市販の凍結乾燥Frunclosisワクチン(ALParma)をOraljctTMシステム(OR)または市販の給餌基剤(FA)に添加して給餌した。陽性対照魚にはワクチンを注射(0.2mL;腹腔内注射)する一方、陰性対照には処置を行わなかった。経口投与は初回接種後250度−日で繰り返した(追加投与)。2週間に1回血清を採取し、初回接種後450度−日でインビボ共生攻撃試験を開始した。
(結果)
図17より、OraljectTM−ワクチンを経口投与された魚は動物をAeromonas salmonicida感染から防御する上で注射投与と同じ効果を示すことが明示される。さらに、OraljectTM群の抗体力価は非処理群または同濃度のワクチンを含む市販飼料(魚粉)を給餌した魚群において観察されたものを上回った(結果は示さず)。
(実施例7)
(大スケール経口ワクチン送達)
この試験において、表1に記載したバイパスカクテルを変更した経口送達システムOralJectTMと共に投与するせっそう症ワクチンの有効性の評価に着手する。よって、ペレット化したOralJectTMシステムを用いてワクチンを投与し、かつ体液応答およびAeromonas salmonicidaに対する防御をモニタリングして注射ワクチンと比較した。
(材料と方法)
カワマス、初期魚体重88g、185尾/群。
INJ :ASワクチンを腹腔内注射
OR8 :OraljectTM+ASワクチン(8%w:w)(1回投与)
CTRL :無投与
28日目に全投与群にワクチンの追加用量(B)を投与した。
(接種手順)
供給者の勧告通りに、注射魚群(INJ)には1.25%(w/v)のせっそう症ワクチン(Alpharma, Oslo, Norway)を含むPBS 0.2mLを1回目および追加免疫時に注射した。追加免疫注射は28日目に投与した。
初回免疫時に、魚群またはOralject群の魚にはその湿重量の1%を経口投与した。2回目の接種は、初回接種より28日後に同じ方法で実施した。対照群の魚(CTRL)には投与しなかった。
(スケジュール)
0日目 初回免疫
14日目 抗体投与
28日目 2回目免疫(追加免疫;全群)、抗体投与
42日目 抗体投与
70日目 抗体投与、攻撃(共生)
84日目 報告
(抗体応答用量)
当研究室で常用しているELISAにより抗体応答を分析した。
(攻撃試験)
インビボ攻撃の方法論については、共生法により魚を攻撃した。この方法は、あらかじめ注射した魚と投与した魚の共配置、およびその後の、あらかじめ定めた限界値である対照魚の所与の死亡百分率(文献によれば30−40%)に対する死亡率よりなる。
(結果)
(抗体応答)
全投与において、初回免疫より6週間後に抗体応答のピークに達した。
(攻撃試験)
攻撃中、魚を共生法により攻撃した。注射投与群を除いて抗体レベルは非投与レベルとほとんど同じであったが、防御は発生した。
Figure 2005522203
図18は、OraljectTM−ワクチンを経口投与された魚は共生攻撃後に動物をAeromonas salmonicida感染から保護する上で注射投与と同じ効果を示すことを明示する。さらに、OraljectTM群の抗体力価は非投与群または同濃度のワクチンを含む市販飼料を給餌した魚群において観察されたものを上回った(図19)。
(結論)
OraljectTMシステムを用いて生物活性タンパク質(この場合はHRP)をニジマスに経口送達し、その後全身循環中に無変化のタンパクが出現することが可能である。この戦略を用いた場合、血流中で測定されるHRPは魚粉基剤製剤の経口送達と比較して約18倍増加した。OraljectTMシステムに加えたA. salmonidicidaワクチンを給餌されたニジマスは、注射対照魚のそれの75%の抗体レベルを示す。また、これらの結果より、OraljectTM投与により注射法と同様の防御が提供されることが示唆される。
本発明はその各実施態様と関連付けて記載されているが、さらなる改変が可能でることが理解されると思われ、また本出願は、一般的に本発明の原理に従い、かつ本発明が関連する技術の範囲内で既知のあるいは慣習的に実施されているものに収まるような、かつ上文に示す本質的特性に適用できるように、かつ以下に示す付記の請求項の範囲において、本開示からのこのような逸脱を含む何らかの変法、使用あるいは変更を網羅することを意図している。
図1は全水槽中のニジマスの魚体重増加に対するデオキシコール酸ナトリウムの増量(デオキシコール酸g/バイパスカクテルkg)の影響を例示する。 図2は最大値および最小値を示した水層におけるニジマスの魚体重増加に対するデオキシコール酸ナトリウムの増量(デオキシコール酸g/バイパスカクテルkg)の影響を例示する。 図3はデオキシコール酸レベルを増加に伴うbSTを添加したバイパスカクテル中のカワマスの魚体重増加百分率を例示する。 図4は対照魚と注射した魚体重増加を例示する。 図5は本発明の組成物である凍結乾燥オボアルブミンについての阻害曲線を例示する。 図6は本発明の組成物であるインゲンマメについての阻害曲線を例示する。 図7は本発明の組成物であるダイズについての阻害曲線を例示する。 図8は本発明の組成物であるソラマメについての阻害曲線を例示する。 図9は本発明の組成物であるEDTAについての阻害曲線を例示する。 図10は本発明の組成物であるふすまについての阻害曲線を例示する。 図11は本発明の組成物である噴霧乾燥オボアルブミンについての阻害曲線を例示する。 図12は本発明の組成物の複合成分についての阻害曲線を例示する。 図13はニジマス血漿中のHRPの標準曲線を例示する。 図14は本発明の組成物のHRP取り込みに対する作用を例示する。 図15は魚の全身循環に吸収される無変化HRPを例示する。 図16は魚の経口免疫後の抗体レベルを例示する。 図17は各種ワクチン投与後の魚の生存率を例示する。 図18は各種ワクチン投与後の魚の死亡率を例示する。 図19は魚の経口追加免疫後の抗体レベルを例示する。

Claims (24)

  1. 経口投与後にヒトまたは動物の生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための組成物であって:
    (a)少なくとも1つの生理活性物質と;
    (b)前記生理活性物質の変性を防止するために前記動物又はヒトの消化器系内のpHを高めるために有効な少なくとも1つの中和剤と;
    (c)前記の生理活性物質の酵素的消化を防止するための少なくとも1つの消化酵素阻害物質であって、前記阻害物質がホモジナイズされた豆果、脂肪種子または豆穀(pulse grain)からなる群より選択されている阻害物質;および
    (d)前記生理活性物質の腸吸収を増加させることのできる少なくとも1つの取り込み促進物質を含む、前記組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、前記中和剤が濃度1%から60%w/wの間、前記阻害物質が濃度1%から50%w/wの間、かつ前記取り込み促進物質が濃度0.1%から50%w/wの間である組成物。
  3. 請求項1に記載の組成物であって、前記生理活性物質が治療薬、栄養生成物、ムコ多糖、脂質、炭水化物、ステロイド、ホルモン、成長ホルモン(GH)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、上皮成長因子、血管内皮増殖および浸潤性因子(VEGPF)、神経増殖因子、サイトカイン、インターロイキン、インターフェロン、GMCSF、ホルモン様生成物、神経学的因子、神経向性因子、神経伝達物質、神経調節物質、酵素、抗体、ペプチド、タンパクフラグメント、ワクチン、アジュバント、抗原、免疫刺激あるいは阻害因子、造血因子、抗癌生成物、抗炎症薬、駆虫化合物、、抗菌薬、核酸フラグメント、プラスミドDNAベクター、細胞増殖阻害あるいは活性化物質、細胞分化因子、血液凝固因子、免疫グロブリン、陰性選択因子または「自殺」物質、毒性化合物、抗血管形成薬、ポリペプチド、抗癌薬、酸生成薬、およびヒスタミンH2受容体拮抗薬からなる群より選択されている組成物。
  4. 請求項1に記載の組成物であって、前記中和剤が前記ヒトまたは動物の消化器系における酸分解を中和し、かつ前記生理活性物質の前記ヒトまたは動物の腸への送達を可能とするために充分な量である組成物。
  5. 請求項1に記載の組成物であって、前記中和剤が制酸薬、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、マグネシウム塩、炭酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、次炭酸ビスマス、およびそれらの組み合わせよりなる群より選択される組成物。
  6. 請求項1に記載の組成物であって、前記中和剤が組成物の10%から20%w/w濃度の炭酸ナトリウム、および10%から20%w/w濃度の炭酸カルシウムのうち少なくとも1つである組成物。
  7. 請求項1に記載の組成物であって、前記阻害物質が前記ヒトまたは動物の消化器系の消化酵素による前記生理活性物質の分解を阻害しかつ前記生理活性物質の前記ヒトまたは動物の腸への送達を可能とするのに充分な量である組成物。
  8. 請求項1に記載の組成物であって、前記消化酵素阻害物質が抗プロテアーゼ、卵アルブミン、脂肪種子、ダイズ、インゲンマメ、ソラマメ、米ぬか、ふすまに由来する植物由来阻害物質、エチレンジアミン四酢酸、α-1-抗トリプシン、アルブミン、オボアルブミン、およびプロテオソームからなる群より選択される組成物。
  9. 請求項1に記載の組成物であって、前記阻害物質がペプシン阻害物質およびエンテロペプチダーゼ阻害物質のうち少なくとも1つを含む組成物。
  10. 請求項1に記載の組成物であって、前記阻害物質が濃度1%から20%w/wのアルブミンである組成物。
  11. 請求項1に記載の組成物であって、前記取り込み促進物質が胆汁酸塩、サポニン、デオキシコール酸、サリチル酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸、リノール酸、モノオレイン、レシチン、リゾレシチン、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、p-t-オクチルフェノキシポリオキシエチレン、N-ラウリル-β-D-マルトピラノシド、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-アゾン、およびリン脂質からなる群より選択されている組成物。
  12. 請求項11に記載の組成物であって、前記取り込み促進物質が0.01%から10%w/wの間の濃度のデオキシコール酸塩である組成物。
  13. 請求項1に記載の組成物であって、エチレンジアミン四酢酸、防腐剤、抗酸化剤、着色料、結合剤、トレーサー、甘味料、界面活性剤、防カビ剤、着香料、飼料、豆類、酵母、ビール酵母、鉱油、植物油、動物油、滑沢剤、軟膏およびそれらの組み合わせからなる群より選択された追加的成分を少なくとも1つ含む組成物。
  14. 請求項1に記載の組成物であって、前記生理活性物質が前記ヒトまたは動物の腸内に送達されるとき前記腸により吸収されて全身に送達される組成物。
  15. 請求項1に記載の組成物であって、前記生理活性物質が前記ヒトまたは動物の腸内に送達されるとき腸壁に対して有効な生理的作用を有する組成物。
  16. 請求項1に記載の組成物であって、前記生理活性物質が前記ヒトまたは動物の腸内に送達されるとき腸の内容物に対して生理的作用を有する組成物。
  17. 請求項1に記載の組成物であって、前記動物が鳥類、哺乳類、昆虫類、甲殻類、両生類、爬虫類または魚類である組成物。
  18. 請求項1に記載の組成物であって、前記生理活性物質が前記ヒトまたは動物における粘膜感染症に対する免疫応答を誘導することができる組成物。
  19. 請求項1に記載の組成物であって、前記調節が生理的反応速度の亢進または低下を含む組成物。
  20. ヒトまたは動物において生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための方法であって、請求項1に定義する組成物の充分な量を前記ヒトまたは動物に経口投与することを含む方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、前記生理的反応が身体の成長、免疫反応、脂肪代謝、または筋肉の合成のうち少なくとも1つである方法。
  22. ヒトまたは動物に生理活性物質を全身的に送達する方法であって、前記方法が請求項1に定義する組成物を前記ヒトまたは動物に経口投与することを含む方法。
  23. ヒトまたは動物において身体の生理活性物質または抗原の取り込みを促進する方法であって、請求項1に定義する組成物の生理的に有効な量を前記ヒトまたは動物に経口投与することを含む方法。
  24. ヒトまたは動物における生理的反応を調節または免疫応答を促進するための薬剤または食物の製造における請求項1に記載の組成物の使用。
JP2003583131A 2002-04-08 2003-04-08 生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための組成物 Pending JP2005522203A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US37022002P 2002-04-08 2002-04-08
PCT/CA2003/000523 WO2003086097A1 (en) 2002-04-08 2003-04-08 Composition for modulating a physiological reaction or inducing an immune response

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005522203A true JP2005522203A (ja) 2005-07-28

Family

ID=29250497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003583131A Pending JP2005522203A (ja) 2002-04-08 2003-04-08 生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための組成物

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20050175724A1 (ja)
EP (1) EP1494542A1 (ja)
JP (1) JP2005522203A (ja)
CN (1) CN1658767A (ja)
AU (1) AU2003218576A1 (ja)
CA (1) CA2481752A1 (ja)
IL (1) IL164471A0 (ja)
MX (1) MXPA04009902A (ja)
NO (1) NO20035430D0 (ja)
WO (1) WO2003086097A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007080942A1 (ja) * 2006-01-12 2007-07-19 The Kitasato Institute インターフェロンαを含む口腔組成物
JP2012505193A (ja) * 2008-10-10 2012-03-01 プロベルテ ファーマ,エス.エー. 水産養殖用経口投与免疫賦活剤
JP2014198722A (ja) * 2014-07-01 2014-10-23 プロベルテ ファーマ,エス.エー. 水産養殖用経口投与免疫賦活剤

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050158367A1 (en) * 2004-01-16 2005-07-21 The Procter & Gamble Company Liquid compositions comprising one or more medicaments
WO2005084704A1 (en) * 2004-03-02 2005-09-15 Peros Systems Technologies Inc. Digestive bypass composition for arthropod and uses thereof
DE102005010288A1 (de) 2005-03-02 2006-09-07 Riemser Arzneimittel Ag Pharmazeutisches, oral applizierbares Präparat zur Behandlung von Fischen, Herstellungsverfahren für dieses und seine Verwendung
US20100092431A1 (en) * 2008-05-15 2010-04-15 Auburn University Edwardsiella Ictaluri Bacteriophage and Uses Thereof
CN103717228A (zh) * 2011-05-26 2014-04-09 谷美智士 自闭症改进剂和自闭症改进茶
CN107583047A (zh) * 2017-09-15 2018-01-16 广东海大畜牧兽医研究院有限公司 一种鱼类口服疫苗佐剂及其制剂方法
WO2019199238A1 (en) * 2018-04-09 2019-10-17 Vet Products Research And Innovation Center Company Limited Inorganic mineral entrapped in nanoparticle production method thereof
FR3099975B1 (fr) 2019-08-13 2021-09-17 Qwoo Procédé de fourniture d’un contenu comportant au moins une image, format de fichier

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3063930B2 (ja) * 1991-01-31 2000-07-12 味の素株式会社 アロサミジン化合物及びその製造法
WO1997021448A1 (en) * 1995-12-13 1997-06-19 Dullatur Limited A calcitonin preparation
CA2396711A1 (en) * 2000-01-27 2001-08-02 Aqua Solution Inc. Composition for intestinal delivery

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007080942A1 (ja) * 2006-01-12 2007-07-19 The Kitasato Institute インターフェロンαを含む口腔組成物
JP5046030B2 (ja) * 2006-01-12 2012-10-10 北里第一三共ワクチン株式会社 インターフェロンαを含む口腔組成物
US8992905B2 (en) 2006-01-12 2015-03-31 Hokusan Co. Ltd. Oral composition containing interferon-α
US9629900B2 (en) 2006-01-12 2017-04-25 Hokusan Co. Ltd. Oral composition containing interferon-α
JP2012505193A (ja) * 2008-10-10 2012-03-01 プロベルテ ファーマ,エス.エー. 水産養殖用経口投与免疫賦活剤
JP2014198722A (ja) * 2014-07-01 2014-10-23 プロベルテ ファーマ,エス.エー. 水産養殖用経口投与免疫賦活剤

Also Published As

Publication number Publication date
MXPA04009902A (es) 2005-06-03
CA2481752A1 (en) 2003-10-23
NO20035430D0 (no) 2003-12-05
US20050175724A1 (en) 2005-08-11
AU2003218576A1 (en) 2003-10-27
WO2003086097A1 (en) 2003-10-23
IL164471A0 (en) 2005-12-18
CN1658767A (zh) 2005-08-24
EP1494542A1 (en) 2005-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070141139A1 (en) Composition for intestinal delivery
EP1250056B1 (en) Composition for intestinal delivery
McLean et al. Gastrointestinal delivery of peptide and protein drugs to aquacultured teleosts
JP2001503386A (ja) 胃腸の損傷を治療する方法
JPH0725703B2 (ja) 成長促進組成物
KR20010023082A (ko) 동물의 근육 단백질을 증가시키고 지방을 감소시키는 방법 및 식품
JP2005522203A (ja) 生理的反応を調節または免疫応答を誘導するための組成物
JP3614427B2 (ja) 消化管吸収を増大する方法
CA1325592C (en) Use of antigenic substances for the prophylaxis or therapy of disorders and diseases within the gastrointestinal tract of animals and humans
KR100864384B1 (ko) 욕창의 예방제 또는 치료제
RU2198673C2 (ru) Лекарственный препарат для оптимизации вязкости слизи и стимулирования функции кишечника
JP2002529420A (ja) 体重増加および食物効率を増加させるための組成物および方法
KR20050016335A (ko) 생리 반응의 조절 또는 면역 반응을 유도하기 위한 조성물
US5725861A (en) Products and processes for gastric cascade and gastrointestinal disorder treatment with same
KR102485194B1 (ko) LFRFamide 펩타이드를 유효성분으로 함유하는 복족류의 산란 유도용 조성물
WO2005084704A1 (en) Digestive bypass composition for arthropod and uses thereof
KR102557023B1 (ko) 성장 호르몬 분비 촉진제 펩타이드의 백신 어쥬번트로의 용도
US6027735A (en) Products and processes for gastric cascade and gastrointestinal disorder treatment with same
WO2024088138A1 (zh) 质膜透化灭活口服疫苗
Letlole Coated Butyric Acid and C12 Monoglyceride Supplementation of Broiler Feed to Improve Performance and Gut Health
Breton et al. Improved bioavailability of orally delivered peptides and polypeptides in teleost fish
BG99888A (bg) Приложението на антихелминтни ваксини при лечение на паразитно заболяване,свързано със загуба на естествения имунитет
CA3202834A1 (en) Conjugated t-2 toxin to protect against mycotoxicosis
EP4412637A1 (en) Method for treating skeletal articulations and composition and uses thereof
EP1890725A2 (en) Vaccine compositions and methods for the treatment of urinary incontinence

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060324

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090924

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091001

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091019

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100302