JP2002529420A - 体重増加および食物効率を増加させるための組成物および方法 - Google Patents

体重増加および食物効率を増加させるための組成物および方法

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ジー. ハンチャ− ジェフリー
ダブリュ.ヘンリー クレイグ
アイヤー サブラマニアン
ディー.ファラルド アル
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Abstract

(57)【要約】 健康であるかまたは悪液質などの体重減少につながる疾患に罹患している対象動物において体重増加および食物効率を増加させる方法。この方法は、有効量の過免疫された卵製品の投与からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) この出願は、1998年11月5日出願の米国仮出願第60/107,128
号の特典を主張する。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、対象において体重増加および食物効率を増加させるための方法に関
する。より具体的には、本発明は、体重減少をもたらす癌またはHIV関連の消
耗性症候群または悪液質などのある種の障害を治療および予防する目的で体重増
加を得させるための組成物、およびそれを用いる方法に関する。
【0003】 (発明の背景) 体重増加および食物効率の改善は、成長している食料生産動物に関与する人々
の主要な目標である。体重増加および食物効率を改善する主な利点は、市場で必
要な重量の食用動物が時間もかからず、あまり食物を用いずに得られ、生産コス
トの低減につながることである。
【0004】 体重増加および食物効率を増加させる試みは、抗生物質、ステロイドおよび成
長ホルモンを用いて行われてきた。これらの処理はすべて、いくらか有効である
ものの、抗生物質に対する耐性の発現、不妊および胃腸関連障害などの使用に関
連する問題点を有している。さらに、抗生物質の使用に対する一般の人々の関心
が増したことにより、特定の国々ではこれらの製品の禁止につながっている。
【0005】 したがって、現行の処置に関連してもたらされる副作用なしに、動物を生産す
るにあたって体重増加および食物効率を増加させる有効な方法が必要とされてい
る。
【0006】 体重増加はまた、動物およびヒトも同様に苦しむある種の疾患にとっての本質
的治療であることも多い。特に、悪液質としても知られる消耗性症候群は、進行
性の体重減少、脱力感、発熱および下痢を特徴とする破壊的な疾患である。さら
に、悪液質は、体脂肪の激しい損失、脂肪症の増加、遊離脂肪酸およびグリセロ
ールの代謝回転の増加と関係することが多い。この疾患は、例えば、進行したヒ
ト免疫不全ウイルス(HIV)感染症またはAIDS(後天性免疫不全症候群)
、癌に罹患している人々、老人、下痢をしている人々、および化学療法または放
射線療法による治療を受けている患者の合併症として現れる。よくあることであ
るが、悪液質が栄養不良を伴う場合、この疾患の頻度および重症度は一般に、有
害な臨床転帰と関連する。例えば、苦しんでいる対象は、十分なカロリーを摂取
できるが、これら消耗性症候群の大部分の対象は、下痢、嘔吐または吸収不良の
ために重要な栄養素を失ってしまう。消耗性症候群の影響により、生活の質が低
下し、日和見感染に対する感受性が増加し、病気が悪化し、さらに、この疾患に
苦しむ人の死の危険が増加する結果となる。
【0007】 前にそれとなく言ったように、消耗性症候群の主な関心の1つは、体重減少、
またはそれに関係する体重増加の不足である。感染症の他に、体重減少の発生機
序に関連すると思われるいくつかの因子は、カロリー摂取の減少、栄養素の吸収
不良、感染症に続くエネルギー利用または消費の変化、ならびにホルモンおよび
代謝異常である。
【0008】 HIVが悪液質をもたらす主な疾患の1つであるのは、胃腸管がAIDS関連
疾患の主要な標的であるからである。消耗性症候群に関連する栄養障害は、腸管
表面積の減少、粘膜機能の欠陥、または未成熟な上皮を生み出す急速な細胞代謝
回転に起因する。消耗性症候群による死亡率は、組織枯渇の程度と直接関連し、
したがって、体細胞量の回復は、生存率を増やすことができる。
【0009】 HIV対象における消耗性症候群の発生は、HIV感染またはHIV関連日和
見感染症の結果として生じることがある。特定のHIV関連消耗性症候群の場合
には、腸の病原菌の様々な集団への二次的感染によって胃腸感染が引き起こされ
ることがある。これらの病原菌には、サイトメガロウイルス、カンジダ、クリプ
トコックス、クリプトスポリジウム、イソスポラ、赤痢菌、サルモネラおよびマ
イコバクテリウム・アビウム・イントラセルラー(refs)が含まれる。部分
的絨毛萎縮、陰窩過形成、または上皮内リンパ球数の増加は、微生物または免疫
性の腸内損傷がAIDS腸疾患における重要な因子であり、原生動物、寄生虫、
細菌またはウイルス感染による吸収不良腸障害または損傷が著しい機能損傷につ
ながることを示唆している。AIDS消耗性症候群における液体代謝およびエネ
ルギー/窒素バランスの混乱の証拠、ならびに感染または炎症性サイトカインに
よる胃腸病学的機能障害についての示唆もある。
【0010】 悪液質はまた、癌患者にも関連している。癌悪液質は、化学療法、放射線療法
または外科治療を受けているヒト癌患者の生活の質、生存および転帰に影響する
主要な因子である。悪液質のヒト患者は、化学療法後の腫瘍退縮の頻度が低いこ
とが多く、手術中および手術後の疾病率および死亡率が増加する。また、初期の
検査時点で体重減少していて同様に治療を受けたヒト患者に比較すると、体重減
少しなかったヒト患者の生存率は、50%以上まで延長する。栄養不良のヒト癌
患者の平均入院期間は、診断が適切で栄養の良いヒト患者の2倍にもなる。また
、ヒト癌患者の体重減少は、活動量(動作状態)と相関し、したがって生活の質
とも相関する。
【0011】 インターロイキン−1(IL 1β)、腫瘍壊死因子(TNF−α)、および
インターフェロン(IFN)などのサイトカインは、悪液質の病態生理学に関係
している。例えば、サイトカインTNF−αは、悪液質、慢性関節リウマチ、ク
ローン病、および他の自己免疫状態に関係する主要な炎症反応メディエータであ
る。証拠は、TNFαが筋肉塊のタンパク質動員に関与し、したがって、悪液質
に関連する代謝変化の原因であることを示唆している。トリステトラプロリン欠
損マウスは、悪液質を含む自己免疫状態を発現し、抗TNF−α抗体の投与はこ
れらの状態を予防することができる。また、TNF−αまたはそれらの受容体を
中和する抗体は、臨床試験における有効性を証明した。
【0012】 ある場合には、対象における悪液質による体重減少は、対象の体重の10パー
セント以上となるが、このような体重減少は、特定の基礎的感染症を治療するこ
とにより逆転することができる。しかしながら、大部分の対象は、基礎的感染症
を治療および予防するための従来の療法に反応しない。基礎的感染症の治療の他
に、食欲刺激、タンパク同化剤、サイトカイン阻害剤、およびホルモンを含む他
のいくつかの手法が、消耗性症候群の作用を治療するために用いられ、限定的な
成功を収めている。これらの治療の目標は、体重を増加させるだけでなく、除脂
肪体重と筋肉を増加させることである。消耗性症候群の人々の体重および除脂肪
筋肉量を増加させるための奏功する戦略の開発が重要であるのは、除脂肪体重の
減少がこれらの人々の生存率の低下と関連するからである。この症候群の進行は
、体非脂肪量および体脂肪量双方の枯渇と、続く安息時エネルギー消費の増加で
始まる。消耗性症候群の進行は、感染症の存在で加速されるが、これらの療法の
うちで消耗性症候群の患者の体重を安定化および/または増加させることに成功
した療法はほとんどない。
【0013】 したがって、悪液質に苦しむ患者の体重増加を増加させる、いかなる形の悪液
質にも適用できる方法が真に必要とされている。言い換えれば、基礎的感染症ま
たは疾患に特異的でない体重増加の増加方法である。
【0014】 本発明は、健康人と病人の両方で体重増加および食物効率を増加させるための
新規方法を提供する。この方法は、体重の増加を必要とする対象への過免疫卵の
投与を含む。従来技術は、過免疫卵を対象に投与し、体重増加および食物効率を
増やし、かつ/または消耗性症候群を治療できることを開示および示唆していな
い。いずれの従来技術も、非特異的ワクチンによる鳥類の過免疫が、このような
能力を有する卵を産む鳥類を生み出すであろうという十分な期待を提供する方法
を開示および示唆していない。
【0015】 (発明の概要) 本発明の一態様では、過免疫卵製品の摂取は、動物において体重増加および食
物効率における統計学的に有意な増加を提供する。
【0016】 本発明の別の態様では、過免疫卵製品の摂取は、悪液質に苦しむ多くの対象で
体重の顕著な増加をもたらす。
【0017】 さらに別の態様では、過免疫卵製品は、悪液質に苦しむ対象の全健康、健康お
よび生活の質の全般的改善をもたらす。
【0018】 さらに別の態様では、激しい下痢および倦怠感のある対象、さらには末期的な
病気である対象であっても、飲料型の過免疫卵製品は、これら対象が摂取できる
唯一の食品であることが分かった。
【0019】 (発明の説明) (定義) 「卵」または「卵製品」という用語はそれぞれ、任意の全卵(食用、さもなけ
れば過免疫された)またはそれに由来する任意の製品または分画を意味する。
【0020】 「食用卵」または「食用卵製品」という用語はそれぞれ、過免疫状態に維持さ
れていない産卵動物から得られる全卵、またはそれに由来する任意の製品または
分画を意味する。
【0021】 「過免疫卵」または「過免疫卵製品」という用語はそれぞれ、過免疫状態に維
持されている産卵動物から得られる全卵、またはそれに由来する任意の製品また
は分画を意味する。
【0022】 「高値」という用語は、過免疫状態に維持されていない産卵動物の卵に見出さ
れる以上の値を意味する。
【0023】 「免疫原」という用語は、体液性抗体および/または細胞性免疫応答を誘発し
、その産物、例えば抗体と反応することができる物質を意味する。
【0024】 「免疫調節薬」という用語は、抗体以外の、免疫系に影響を及ぼす物質を意味
する。
【0025】 「コンビナトリアル誘導免疫原」という用語は、コンビナトリアル合成により
免疫原間に分子多様性を生み出す新規な方法を指す。
【0026】 「バイオ工学処理の免疫原」という用語は、免疫原性を有する分子を生むこと
ができるコード化されたヌクレオチドの挿入を可能にする遺伝子クローニング技
術および遺伝子再配列の方法によって得られる免疫原を指す。
【0027】 「遺伝子ワクチン」という用語は、一般に組換え技術によって製造され、免疫
応答を誘発できる核酸ワクチンを指す。
【0028】 「消耗性症候群」、「消耗性疾患」または「悪液質」という用語は、同義で使
用され、本文書の背景部分で定義される。
【0029】 「治療」という用語は、障害の症状および/または障害の病因の発現が遅延ま
たは完全に予防されるか、すでに存在するならば、症状が改善または完全に除か
れることを意味する。
【0030】 「予防」という用語は、疾患の進行が減少、および/または消失するか、疾患
の発現が除かれることを意味する。
【0031】 「投与する」という用語は、経口、鼻内、眼内、非経口(静脈内、筋肉内、ま
たは皮下)、直腸または局所を含む、対象に物質を提供する任意の方法を意味す
る。
【0032】 「動物」という用語は、動物界の定義を意味する。
【0033】 「標的動物」という用語は、卵または卵製品を生産する動物として機能する動
物を指す。
【0034】 「対象動物」という用語は、標的動物によって生産された卵または卵製品を投
与する動物を指す。
【0035】 「食物効率」または「食物変換」という用語は、動物が食物を体重増加に変換
する効率を表す。食物効率は、食物重量と体重増加の比として表される。
【0036】 「体重調整済み食物効率」または「体重調整済み食物変換」という用語は、標
準体重に対して補正された食物効率に基づき、「体重調整済み食物効率」(WA
FE)と呼ばれる。食物効率は、標準体重2.00kgに調整することができる
。体重差31.78g毎に、食物効率を0.01ずつ調整することができる。例
えば、 a)実際の体重が標準体重より多い場合には、食物効率を下方に調整する。実
際の体重が標準体重より少ない場合には、食物効率を上方に調整する。例えば、 b)処置群の平均体重が2.032kgで食物効率が2.0とする。 c)食物効率0.01kgと等しい体重31.78gの効率因子に基づき、標
準2.00kgの場合のWAFEは1.99となる。
【0037】 「増加した体重」または「増加した体重増加」という用語は、体重の増加を意
味する。
【0038】 「体重減少」という用語は、体重の減少を意味する。
【0039】 (発明) 本発明は、体重増加および食物効率を増加させるための新規な技法を用いる。
好ましい実施形態では、本発明はこの技法を用い、疾患に苦しむ対象における消
耗性症候群を改善、治療および/または予防する。本発明は、一般的なヒト腸内
病原菌に対する抗体および抗体以外の他の免疫成分を含有する過免疫卵製品を含
む。所定量の過免疫卵製品を摂取することにより、対象は、体重の一般的には0
.5〜6kgの体重増加、および消耗性症候群関連症状の有意な減少または完全
な消失を示した(実施例2を参照のこと)。
【0040】 (作用機構) 体重増加を増加させる過免疫卵の作用機構は、以下のいずれかによると考えら
れる。細胞の健康な代謝回転を維持する経路に直接または間接的に寄与すること
;免疫系の変調に関与するサイトカインを調節し、より健康な胃腸管を支えるこ
と;消耗性症候群につながるサイトカインまたは他の免疫調節因子の比を変化さ
せること;胃腸管を「直接被覆する」こと、および/または;胃腸内細菌叢のレ
ベルを低下させること。
【0041】 発明者他は、過免疫卵製品の摂取によってこれらの対象が利益を得ている具体
的様式の1つは、過免疫卵製品中に存在する抗体による胃腸のバイオバーデンの
減少によるものであることを示唆する。体重および骨格量に改善が報告された対
象の無症状感染率が低下し、健康は最適化され、エネルギーを日和見有機体の抑
制よりもむしろ成長へと向けることを可能にした。しかしながら、これは過免疫
卵の作用様式の1つであるが、この様式は感染症の対象にあてはまるに過ぎない
。実施例3は、完全に健康で特定のいかなる感染症にも苦しんでいない対象にお
ける体重増加および食物効率の増加を示している。
【0042】 過免疫卵が体重増加および食物効率を増加させるもう1つの様式は、卵中の免
疫調節薬の作用によると考えられる。例えば、免疫調節に関連しているように、
過免疫卵が、卵中に見いだされる免疫調節薬が免疫因子の産生を直接調節し、そ
れによって胃腸管の内部を覆う細胞中の免疫系を刺激して悪液質につながるプロ
セスを変調できることを示唆するモデルと一致している。
【0043】 (過免疫卵製品の調製) 過免疫処置を鳥類で行うと、卵が過免疫処置による有益な成分を含有し、ウシ
で行うと、乳が、過免疫処置による有益な成分を含有することを心に留めておく
ことは重要である。以下の説明は鳥類の過免疫に限定しているが、同じ概念は、
ウシの過免疫および過免疫乳の収集にも適用できる。
【0044】 過免疫卵製品は、任意の産卵動物によって生産することができる。動物は、鳥
綱、すなわち鳥類の一種が好ましい、鳥綱内では、ニワトリが好ましいが、七面
鳥、アヒル、およびガチョウなど、この種類の他の鳥類も適当な過免疫卵製品源
である。
【0045】 過免疫卵製品は、スプレードライした卵粉末として提供され、一団のヒト腸内
病原菌をワクチン接種された卵を産む雌鳥から得られる(実施例1を参照のこと
)。任意の免疫原または免疫原の収集も本発明の過免疫処理で使用できることが
提出されている。低温殺菌された液体卵をスプレードライする処理は、卵中の抗
体および免疫モジュレーターに対する損傷を最小限に抑え、高い栄養価を有し、
日和見腸内感染に対する受動予防を提供し、炎症を減少させることができるよう
な製品をもたらす。群としては、抗体は特に、通常の酵素、および経口摂取によ
る破壊に抵抗性であり、大部分は無傷で活性のまま胃腸管を通過する。多くの試
験は、経口摂取された抗体は、特異的腸内剤に対して防御を提供すると報告して
いる。
【0046】 このような産卵動物を、例えば、抗原の定期的な追加免疫投与により免疫の特
定の状態にもっていくと、その動物は、ある対象が消費したときに、その対象の
重量増加および/または食物効率の増加を引き起こす有益な特性を有する卵を生
産する。
【0047】 過免疫状態を発現し、それを維持するのに必要な知識を有していれば、使用す
る産卵動物の属および系統に応じて投与する免疫原の量を変化させ、過免疫状態
に動物を維持することは当業者の範囲内にある。
【0048】 産卵動物を過免疫する別の方法は、免疫原性ワクチンの代わりを用い、遺伝子
ワクチンの使用を含むことができる。具体的には、任意のDNA構成物(通常、
プロモーター領域および免疫原コード化配列から構成される)は免疫応答を誘発
する。遺伝子ワクチンは、免疫応答を生み出すために送達される免疫原コード化
ベクター、裸のDNA断片、プラスミドDNA、DNA−RNA抗原、DNA−
タンパク複合体、DNA−リポソーム複合体、DNA発現ライブラリー、ならび
にウイルス性および細菌性DNAから構成される。DNA送達の方法には、粒子
照射、直接注入、ウイルスベクター、リポソームおよびジェット注入などが含ま
れる。これらの送達方法を適用するときには、必要なのはかなり少量で、一般に
より一貫した免疫原産生がもたらされる。このような遺伝子的方法を用いるとき
には、胸筋肉にDNAを筋肉内注射して、鳥類にDNAを導入する方法が好まし
い。
【0049】 (好ましい過免疫化手順) 以下に列挙するステップは、産卵動物を免疫増強状態にするのに用いる好まし
い手順の例である。 1.1つまたは複数の免疫原を選択する。 2.一次免疫により産卵動物の免疫応答を誘発する。 3.適当な用量の免疫原を追加免疫ワクチンとして投与し、過免疫状態を誘発
および維持する。
【0050】 ステップ1: 任意の免疫原または免疫原の組み合わせをワクチンとして用い
ることができる。免疫原は、産卵動物の免疫系が応答する細菌性、ウイルス性、
原虫性、真菌性、細胞性、またはその他の物質でよい。このステップの決定的ポ
イントは、免疫原が産卵動物に免疫および過免疫状態を誘発する能力を持たねば
ならないことである。単一の抗原のみでも、本発明の方法のワクチンとして機能
することもあるが、以下の抗原ファミリーから選択される多価の細菌性およびウ
イルス性抗原の混合物が好ましいワクチンの1つである。小腸桿菌およびバクテ
ロイデス、肺炎球菌、シュードモナス、サルモネラ、連鎖球菌、桿菌、ブドウ球
菌、ナイセリア、クロストリジウム、マイコバクテリウム、放線菌、クラミジア
、およびマイコプラズマ。ウイルス抗原は、以下の抗原ファミリーから選択され
ることが好ましい。アデノウイルス、ピコルナウイルス、およびヘルペスウイル
ス。しかし、他のウイルス抗原ファミリーも作用する。
【0051】 別の実施形態においては、PL−100と呼ばれる多価ワクチンを用いる。P
L−100ワクチンに含まれる細菌を、実施例1の表1に列挙する。このワクチ
ンは、かつて米国特許第5,106,618号および第5,215,746号に
記載され(S−100として記載されている)、いずれもStolle Res
earch and Development Corporationに譲渡
されている。
【0052】 ステップ2: ワクチンは、死菌ワクチンあるいは弱毒生ワクチンでよく、免
疫応答を誘発する任意の方法で投与することができる。筋肉内注射で免疫原を投
与することにより免疫を行うことが好ましい。鳥類で注射に好ましい筋肉は、胸
の筋肉である。使用できる他の投与方法には、静脈内注射、腹腔内注入、皮内、
直腸坐剤、エアロゾルまたは経口投与が含まれる。DNA技法を過免疫過程に用
いる場合には、必要な量はかなり少なく、通常1〜100マイクログラムである
【0053】 ワクチンが、産卵動物に免疫応答を誘発したかどうかは、免疫学に関わる当業
者に知られている多くの方法によって測定することができる。それらの例には、
酵素免疫抗体法(ELISA)、刺激抗原に対する抗体の存在を測定する試験、
および宿主の免疫細胞の抗原に対する応答能力を評価するように設計された試験
がある。免疫応答を誘起するために必要な免疫原の最小用量は、用いる免疫原の
アジュバントおよび製剤のタイプ、ならびに宿主として用いる産卵動物のタイプ
を含む、用いるワクチン接種手順に応じて異なる。
【0054】 ステップ3: 過免疫状態は、一定の時間間隔で適当な用量の追加免疫を繰り
返し投与することにより標的動物に誘発し、維持することが好ましい。時間間隔
は、6〜12ヶ月の期間にわたり2〜8週間の間隔が好ましい。用量は、免疫原
ワクチン0.05〜5mgであることが好ましい。しかしながら、追加免疫投与
が免疫耐性を引き起こさないことが不可欠である。このような方法は、当技術分
野では良く知られている。
【0055】 その他の過免疫維持手順または手順の組み合わせ、例えば、一次免疫には筋肉
内注射および追加免疫接種に静脈内注射という他の手順を用いることも可能であ
る。別の手順には、マイクロカプセル入りおよび液体免疫原の併用、または一次
免疫に筋肉内注射、および経口投与による追加免疫用量またはマイクロカプセル
化手段による非経口投与が含まれる。一次免疫および過免疫の組み合わせのいく
つかは当業者に知られている。
【0056】 (過免疫卵の加工および投与) 産卵動物が十分に過免疫された後、これらの動物の卵を集めて加工し、過免疫
卵製品を製造することが好ましい。続いて、過免疫卵製品を対象に投与すること
ができる。
【0057】 本発明の卵および/または卵製品は、対象の体重増加および/または食物効率
を増加させる任意の手段により、対象動物へ投与される。投与は、卵または卵の
任意の有効な派生品を直接与えることによって行うことが好ましい。卵および卵
黄は、天然食物成分であり、非毒性かつ安全である。
【0058】 卵を調製するのに好ましい方法の1つは、卵を乾燥して卵粉にするものである
。卵を乾燥する様々な方法が知られているが、スプレードライ法が好ましい。卵
をスプレードライする方法は当技術分野では良く知られている。
【0059】 好ましい実施形態では、ビタミンおよびミネラルなどのいくつかの栄養素を含
有する食品と一緒に過免疫卵を投与する。このような栄養素含有食品は、栄養補
給剤または栄養補助食品の形であることが多い。これに従って、乾燥した卵粉は
、例えば、タンパク質粉末、体力増強(power building)飲料、
タンパク補給剤およびその他の栄養剤、競技者関連製品の形で飲料に組み込むこ
とができる。実施例2では、栄養的にバランスのとれた飲料を過免疫卵と一緒に
投与すると、製品中のビタミン、ミネラル、およびアミノ酸がこれを摂食する人
の栄養摂取を亢進し、この飲料は免疫機能を支えた。
【0060】 栄養食品はカロリー摂取を高めるのに重要な役割を果たす。例えば、実施例2
においては、必須ビタミン、ミネラルおよびエネルギー110カロリーの他に、
タンパク質11.0g、炭水化物9gおよび脂肪4.5gを提供する栄養飲料を
それぞれに与えると対象の健康に寄与した。
【0061】 したがって、一実施形態では、栄養補助食品などの栄養含有担体と併用して過
免疫卵を投与することにより対象に余分の栄養素を提供することができる。
【0062】 別の実施形態では、卵粉を、ベークミックス(bake mix)、パウダー
バー(powder bar)、キャンディ、クッキーなどに使用できる。卵を
加工する他の例には、オムレツにすること、卵を半熟または固ゆですること、卵
を焼くことが含まれ、また所望ならば、卵を生食するか液状卵として加工するこ
とができる。
【0063】 最後に、当技術分野では一般に知られているように、卵黄および/または卵白
分画は、前述し、参照した有益な特性のもととなる作用物質または複数の作用物
質を含有する。さらに分離すれば、より活性な分画が得られ、望ましくない成分
が除去され、卵製品を非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻内、経口また
は局所で投与するといった他の投与方法が可能になるであろうことを、当業者は
明確に理解するであろう。このような分離により、前記卵またはその分画を有す
るカプセル製品および医薬品組成物の製造が可能となるはずである。
【0064】 消耗性症候群の治療および予防のことになると、過免疫卵は、体重減少を止め
、対象の体重増加を実際に可能にすることによりこの障害を治療および予防する
のに免疫学的に有効な量で過免疫卵を対象に投与することが好ましい。
【0065】 対象の体重1kg当たり100mgから10gを随時投与することが体重増加
および食物効率を増加させるのに有効であることが発明者他の知見である。治療
期間および治療強度は、すでに存在していてもしていなくても、具体的な状態の
段階に応じて、もし存在していれば、対象の状態の進展に応じて異なる。過免疫
卵は、状態およびその状態の症状を治療および/または予防する任意の量で与え
られる。例えば、いくつかの例では、状態の具体的な環境に応じ、日量一個未満
から数個の過免疫全卵(または、一個未満から数個の過免疫全卵相当量を含有す
る過免疫卵製品)を対象に投与することができる。数百個の卵から、当技術分野
で良く知られている方法によって、より活性な分画を分離し濃縮することができ
る。
【0066】 本発明の有利な特性は、本発明を例示する以下の実施例を参照することにより
観察することができる。
【0067】 (実施例) (実施例1) PL−100ワクチンの調製 アメリカ培養コレクションから入手した下表1に示す様々な細菌を含む細菌培
養物を培地15mLで再構成し、37℃で一夜培養した。良好な成長が得られた
後、細菌懸濁液の約半分を用い、ブロス1リットルに接種し、接種物を37℃で
培養した。
【0068】 培養に良好な成長が見られた後、懸濁液を20分間遠心分離して培地を除去す
ることにより細菌細胞を採取した。得られた細菌ペレットを無菌食塩水に再懸濁
し、細菌試料を3回遠心分離して細胞から培地を洗浄した。3度目の無菌食塩水
洗浄後、細菌ペレットを少量の2回蒸留水に再懸濁した。
【0069】 懸濁液を80℃の湯浴中のガラス製フラスコ中に一夜置くことによって、培地
を含まない細菌懸濁液を死滅させた。少量の死菌を用いブロス培養液を37℃で
5日間培養し、成長を毎日チェックして生育力を試験し、細菌が死滅したことを
確認した。
【0070】 死菌を凍結乾燥した。次いで、乾燥細菌を無菌食塩水と混ぜ、2.2×10 細菌細胞/食塩水1mL(660nmにおける吸光度値1.0)の濃度とした。
S−100ワクチンに含まれる細菌を、下表1に列挙する。
【0071】 表1 PL−100細菌リスト 大腸菌 大腸菌(アエロバクター) 肺炎桿菌 緑膿菌 ネズミチフス菌 サルモネラ・ディセンテリエ 腸炎菌 サルモネラ・エピデルミス(epidermis) サルモネラ・シムランス(simulans)化膿レンサ球菌、タイプ1 化膿レンサ球菌、タイプ3 化膿レンサ球菌、タイプ5 化膿レンサ球菌、タイプ8 化膿レンサ球菌、タイプ12 化膿レンサ球菌、タイプ14 化膿レンサ球菌、タイプ18 化膿レンサ球菌、タイプ22 シュードモナス・ブルガリス ストレプトコッカス・アガラクチエ ストレプトコッカス・ミチス ストレプトコッカス・ミュータンス 唾液レンサ球菌 ストレプトコッカス・サンギス(sanguis) 肺炎レンサ球菌 プロピオニバクテリウム・アクネ インフルエンザ菌
【0072】 (過免疫卵製品の免疫手順) 病原菌の死滅調製物を前述のように調製した。初回のワクチン接種では、細菌
を完全フロイントアジュバントと混ぜ、細菌材料5.6mgをニワトリの胸筋肉
に注射した。残りのワクチンについては、細菌調製物を不完全フロイントアジュ
バントと混ぜ、2週間間隔で6ヶ月間ニワトリに注射した。
【0073】 (実施例2) 悪液質に苦しむ患者の体重増加 この試験は、過免疫卵を含有する栄養補助食品が、消耗性症候群に苦しむヒト
患者における体重減少を止め、体重を増加できるかどうかを決めるために行われ
たヒト臨床試験について報告する。試験の期間は8週間で、その間、医師は2週
間毎に被験者を評価した。
【0074】 (材料と方法) (被験者) 18〜50歳で消耗性症候群に苦しむ14名のHIV陽性の男性被験者(EL
ISAおよびウェスタンブロット検定法によって立証された)を、Jamshe
dji Jeejiboy(J.J.)病院、ムンバイ、インドから募集した。
これらの人々は、これまでに1つまたは複数のAIDSを定義する二次的状態を
診断されている。
【0075】 どの被験者も過去60日以内にいかなる治験薬試験にも参加しておらず、過去
90日間いかなる免疫調節薬およびワクチンにも曝露されていない。臨床症状を
調節するための医薬の投与またはタイプを頻繁に変更した被験者、アルコール中
毒者または薬物乱用者、被験物質中の卵または他の成分に対してアレルギーの既
往歴を有する被験者は、この試験から除外した。
【0076】 (試験デザイン) 過免疫スプレードライ卵粉(DCV、Inc.Wilmington、DE
U.S.A.)を強化した栄養補助食品を試験するオープンラベル試験を合計1
2週間行った。一杯当たり過免疫卵6gを含む栄養補助飲料を新たに調製し、1
日1回8週間、液体として飲ませた。この2ヶ月間の最後に、この試験の残りの
1ヶ月間はもはや被験物質は消費されなかった。試験の全期間、同じ医師が被験
者をモニターした。全被験者は通常の食事と投薬を維持し、60日の試験期間お
よびその30日後、有害な徴候または症状についてモニターされた。それぞれの
有害体験の重症度、発現日時、頻度、試験製品との関係、得られた作用および転
帰を記録した。
【0077】 (被験者の全般的評価) 全被験者は、試験の開始前(基準値来院)およびその後4週間の間隔で合計4
回、医師を訪問することとした。それぞれの訪問で、被験者は、a)排便の頻度
判断、b)排便の一貫性、c)悪心の発作回数、d)一般的な活力レベルの差、
e)健康の全体的な感じの差を含む質問のリストにより詳細な身体検査および健
康の一般的評価を受けた。
【0078】 (療法に対する被験者の反応) それぞれの被験者が得た健康は、全治療効果に対する8個の線状アナログスケ
ールを用いることによって試験の最後に評価された。パラメータは、生活の質、
容姿、体重、および食欲の変化とした(表1)。生活指数の質は、医師が応用す
る健康調査質問表を用いることにより治療の前後で比較した。質問には、感情面
の健康、身体機能、活力/疲労、身体全体の健康、疼痛および社会的機能が含ま
れた。
【0079】 (結果) 14名の被験者のうち13名がプロトコルの始めの30日を完了した。60日
データは、14名の被験者のうち7名から得られた。この文書には以下の具体的
な2つの症例報告を示す。
【0080】 (症例#1) 被験者#1は、46kgの体重で入院した。被験者は、握られるような腹痛、
悪心、嘔吐、下痢を訴え、鎮痙薬/止瀉薬および静脈液の投与で治療されていた
【0081】 8週間の試験期間中、被験者は悪心および下痢発作の減少を報告した。被験者
の一般的健康は改善されたように見え、46kgから47.5kgまで体重が増
加した。(表1)
【0082】 (症例#2) 被験者#2は、53kgの体重で入院した。被験者は呼吸困難および腹痛を訴
え、コッホ感染として治療された。被験者は、過去6年間の試験でHIV陽性と
され、胸部鬱血および咳漱のためにアユルベーダ(ayurvedic)薬の投
与を時々行ってきた。被験者はまた、抗生物質、水蒸気吸入および咳シロップを
服用した。
【0083】 8週間被験物質を消費した後、3kgの体重増加と共に健康および全般的健康
を示した。腹痛および呼吸困難の発作は減少した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】 (被験者の反応) 試験に参加した14名の被験者のうち、57.1%〜66.7%の被験者が製
品を用いた週数に応じて体重増加した(図1および2を参照されたい)。体重増
加は0.5kgから4kgにわたった。同じ期間に体重減少が被験者の11.1
%から28.6%(図1および2)にわたり、最大の体重減少は6.0kgであ
った。試験中の1ヶ月毎の来院時における患者の実体重を下表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】 (生活の質) 調査によって評価された生活の質指数は、被験者の身体状態と感情面の状態の
いずれにおいても顕著な改善を示した。身体の健康、感情面の健康、頭痛、活力
レベル、身体全体の健康および疲労を含む6項目の領域すべてで顕著な改善が報
告された。多くの被験者では、下痢発生数が著しく減少するか、皆無となった。
少なくとも一例では、死亡被験者は、死ぬまで唯一の栄養源として本製品のみを
消費した。
【0089】 (コンプライアンス、副作用、および有害事象) コンプライアンスは、被験者の来院記録および空になった袋の数によって確認
した。試験が完了する前に、AIDS関連合併症で1名の被験者が死亡した。飲
料に関連する副作用のために試験を中止した被験者はいなかった。
【0090】 (実施例3) ブロイラーにおける体重増加および飼料効率 576羽のブロイラーを72羽の12群に分けた。ブロイラーは実験開始時に
はすべて1日齢ヒヨコであり、全ブロイラーは雄および雌のストレートラン(s
traight run)とした。過免疫卵は、飼料1トン当たり100gをブ
ロイラーの飼料に添加した。これは、1週間当たりブロイラー1羽当たり過免疫
卵約0.07gで、ブロイラーの一生ではブロイラー1ポンド当たり過免疫卵合
計約0.1gになる。試験の結果を下表4に示す。
【0091】
【表4】
【0092】 (結論) 上表4に示すように、本実施例のデータは、1日齢から49日齢までのヒヨコ
において体重増加、飼料変換および体重調整済み飼料変換の増加を示している。
この増加は、処置6と処置5を比較することにより最も良く分かる。処置5で与
えた餌に過免疫卵(PL100)を添加すると、統計学的有意に体重増加、飼料
変換および体重調整済み飼料変換が増加した。
【0093】 本発明を、特定の好ましい実施形態を具体的に参照しながら説明してきたが、
前述の特許請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲内で、変形形態および変
更形態を行うことができることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 過免疫卵製品で1ヶ月後の消耗性症候群の対象における体重差のパーセントを
示す円グラフである。
【図2】 過免疫卵製品で2ヶ月後の消耗性症候群の対象における体重差のパーセントを
示す円グラフである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年12月11日(2000.12.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】 表1 PL−100細菌リスト 大腸菌 大腸菌(アエロバクター) 肺炎杆菌 緑膿菌 ネズミチフス菌 志賀赤痢菌 腸炎菌 表皮ブドウ球菌 スタフィロコッカス・シムランス 化膿レンサ球菌、タイプ1 化膿レンサ球菌、タイプ3 化膿レンサ球菌、タイプ5 化膿レンサ球菌、タイプ8 化膿レンサ球菌、タイプ12 化膿レンサ球菌、タイプ14 化膿レンサ球菌、タイプ18 化膿レンサ球菌、タイプ22 尋常変形菌 ストレプトコッカス・アガラクチエ ストレプトコッカス・ミチス ストレプトコッカス・ミュータンス ストレプトコッカス・サリバリウス ストレプトコッカス・サングイス 肺炎レンサ球菌 プロピオニバクテリウム・アクネス インフルエンザ菌
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/108 A61K 39/108 39/112 39/112 A61P 1/00 171 A61P 1/00 171 1/14 1/14 3/00 3/00 171 171 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA ,ZW (72)発明者 クレイグ ダブリュ.ヘンリー アメリカ合衆国 04011 メーン州 ブラ ンズウィック トーズ ランディング ロ ード 44 (72)発明者 サブラマニアン アイヤー アメリカ合衆国 19707 デラウェア州 ホッケシン ホームステッド レーン ナ ンバー4 (72)発明者 アル ディー.ファラルド アメリカ合衆国 19380 ペンシルベニア 州 ウエスト チェスター アッシュブリ ッジ ロード 1128 Fターム(参考) 2B150 AB01 AB10 AC01 AD02 BB00 CF10 CF13 CJ04 DD01 4C085 AA03 BA08 BA14 BA15 BA18 BA19 BA21 BA24 CC07 GG08 4C087 AA01 AA02 BB61 MA01 NA05 ZA66 ZA69 ZC21

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象動物の体重増加を得るための方法であって、有効量の卵
    製品を前記動物に投与することを含み、卵製品が、免疫原性ワクチンで過免疫さ
    れた産卵動物から得られ、前記ワクチンが、細菌株、 大腸菌;大腸菌(アエロバクター);肺炎桿菌;緑膿菌;ネズミチフス菌 ;サルモネラ・ディセンテリエ;腸炎菌;サルモネラ・エピデルミス;サ ルモネラ・シムランス;化膿レンサ球菌、タイプ1;化膿レンサ球菌、タ イプ3;化膿レンサ球菌、タイプ5;化膿レンサ球菌、タイプ8;化膿レ ンサ球菌、タイプ12;化膿レンサ球菌、タイプ14;化膿レンサ球菌、 タイプ18;化膿レンサ球菌、タイプ22;シュードモナス・ブルガリス ;ストレプトコッカス・アガラクチエ;ストレプトコッカス・ミチス;ス トレプトコッカス・ミュータンス;唾液レンサ球菌;ストレプトコッカス ・サンギス、肺炎レンサ球菌;プロピオニバクテリウム・アクネ;および インフルエンザ菌 からなる群から選択される少なくとも1つの免疫原を含むことを特徴とする方法
  2. 【請求項2】 卵製品が全卵、卵黄、卵白およびそれらの任意の分画からな
    る群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 投与される有効量の卵製品が、対象の体重1キログラム当た
    り全卵約100ミリグラムと10グラムの間であるか、全卵の分画の場合にはそ
    れと等しい量であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 産卵動物が鳥類の一種であることを特徴とする、請求項1に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 産卵動物がニワトリ、七面鳥、アヒル、およびガチョウから
    なる群から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 対象動物で食物効率を増加するための方法をさらに含むこと
    を特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 卵製品が全卵、卵黄、卵白およびそれらの任意の分画からな
    る群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 投与される有効量の卵製品が、対象の体重1キログラム当た
    り全卵約100ミリグラムと10グラムの間であるか、全卵の分画の場合にはそ
    れと等しい量であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 産卵動物が鳥類の一種であることを特徴とする、請求項6に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 産卵動物がニワトリ、七面鳥、アヒル、およびガチョウか
    らなる群から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 対象動物において悪液質を治療および予防するための方法
    であって、有効量の卵製品を対象動物に投与することを含むことを特徴とする方
    法。
  12. 【請求項12】 卵製品が全卵、卵黄、卵白およびそれらの任意の分画から
    なる群から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 卵製品がワクチンで過免疫された産卵動物から得られるこ
    とを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ワクチンが、細菌性、ウイルス性、原虫性、真菌性、およ
    び細胞性免疫原およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つ
    の免疫原を含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ワクチンが、細菌株、 大腸菌;大腸菌(アエロバクター);肺炎桿菌;緑膿菌;ネズミチフス菌 ;サルモネラ・ディセンテリエ;腸炎菌;サルモネラ・エピデルミス;サ ルモネラ・シムランス;化膿レンサ球菌、タイプ1;化膿レンサ球菌、タ イプ3;化膿レンサ球菌、タイプ5;化膿レンサ球菌、タイプ8;化膿レ ンサ球菌、タイプ12;化膿レンサ球菌、タイプ14;化膿レンサ球菌、 タイプ18;化膿レンサ球菌、タイプ22;シュードモナス・ブルガリス ;ストレプトコッカス・アガラクチエ;ストレプトコッカス・ミチス;ス トレプトコッカス・ミュータンス;唾液レンサ球菌;ストレプトコッカス ・サンギス、肺炎レンサ球菌;プロピオニバクテリウム・アクネ;および インフルエンザ菌 からなる群から選択される少なくとも1つの免疫原を含むことを特徴とする、請
    求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 対象動物の全健康、健康および生活の質を改善するための
    方法であって、有効量の卵製品を対象動物に投与することを含むことを特徴とす
    る方法。
  17. 【請求項17】 対象動物が、対象動物の全健康、健康および生活の質を低
    下させる影響を及ぼす疾患で苦しんでいることを特徴とする、請求項16に記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 疾患が悪液質であることを特徴とする、請求項17に記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 卵製品がワクチンで過免疫された産卵動物から得られるこ
    とを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 ワクチンが、細菌株、 大腸菌;大腸菌(アエロバクター);肺炎桿菌;緑膿菌;ネズミチフス菌 ;サルモネラ・ディセンテリエ;腸炎菌;サルモネラ・エピデルミス;サ ルモネラ・シムランス;化膿レンサ球菌、タイプ1;化膿レンサ球菌、タ イプ3;化膿レンサ球菌、タイプ5;化膿レンサ球菌、タイプ8;化膿レ ンサ球菌、タイプ12;化膿レンサ球菌、タイプ14;化膿レンサ球菌、 タイプ18;化膿レンサ球菌、タイプ22;シュードモナス・ブルガリス ;ストレプトコッカス・アガラクチエ;ストレプトコッカス・ミチス;ス トレプトコッカス・ミュータンス;唾液レンサ球菌;ストレプトコッカス ・サンギス、肺炎レンサ球菌;プロピオニバクテリウム・アクネ;および インフルエンザ菌 からなる群から選択される少なくとも1つの免疫原を含むことを特徴とする、請
    求項18に記載の方法。
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