JP2002509109A - 関節炎および/または自己免疫疾患を治療および予防するための組成物および方法 - Google Patents

関節炎および/または自己免疫疾患を治療および予防するための組成物および方法

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マイケル ジェイ. ダレイ
サンドラ ジー. フィッツパトリック−マセリゴット
ヘレン チャヤ グリーンブラット
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ディーシーヴィー インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 関節炎を予防および治療するための天然組成物。有効量の卵またはその分画を含む組成物。前記卵は、少なくとも1つの抗原で高度免疫された卵産生動物から得られる。前記卵またはその分画はまた、自己免疫疾患の予防および治療に有効である。卵またはその分画の投与による関節炎および/または自己免疫疾患の治療および予防方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、関節炎および自己免疫疾患の治療および予防に関する。より具体的
には、本発明は、関節炎および/または自己免疫疾患の予防、阻止、または軽減
のための自然食品製品と、その使用法とに関する。
【0002】 (発明の背景) (関節炎) 関節炎は様々な形で現れる。より一般的な形のいくつかには、慢性関節リウマ
チ、骨関節症および全身性リウマチが含まれる。
【0003】 慢性関節リウマチは、関節の疼痛、腫脹および強直を特徴とする自己免疫疾患
である。慢性関節リウマチは、アメリカ人の約3%、特に女性を苦しめる疾患で
ある。慢性関節リウマチは、極度に身体の自由を損なう疾患であり、通常30歳
から40歳の成人を襲うが、臨床的な疾患の発生は、40〜60歳の成人に最も
多い。薬物療法は多少の効果を持つが、慢性関節リウマチ患者の7%が、疾患発
症後5年という短い間にある程度の身体障害となり、10年以内には、50%も
が働くことができない状態となる(Medical Sciences Bul
letin、1994年12月)。
【0004】 骨関節症は、慢性関節リウマチと同様な症状を引き起こす。具体的には、骨関
節症は関節軟骨の変性に始まり、一方慢性関節リウマチは滑膜の炎症に始まるが
、疾患が進行するにつれてそれぞれの過程は、もう一方に似てくる。骨関節症で
は、軟骨が悪化し、関節の適合性が変化するために、反応性滑膜炎がしばしば発
達する。逆に、慢性関節リウマチは軟骨を徐々に破壊するため、骨および軟骨の
二次性骨関節症変化が発達する。骨関節症および慢性関節リウマチの末期にはい
ずれも、患部の関節は、同じように見える。
【0005】 他の形の関節炎には、強直性セロネガティブ脊椎関節症(強直性脊椎炎)およ
び反応性関節炎が含まれる。これらの状態は、「B−27関連疾患」と呼ばれる
ことが多く、慢性関節リウマチと区別することは困難である。強直性脊椎炎の一
部の症例では、ライター症候群または乾癬性関節炎が同一の患者にRAと同時に
存在する。多くの場合、これらの患者は、進行性慢性関節リウマチを病む患者と
同じ疾患修飾薬で治療される。
【0006】 関節炎は通常、このような疾患にかかりやすい者に30歳以後に発症する。し
かしながら、一部の形の関節炎は、スローウイルス感染などの様々な原因によっ
て始まることがある。重なり合うことが多いため、多くの医師はこれらの形を「
全身性リウマチ」と見なし、同じように疾患を取り扱おうとする。このカテゴリ
ーに分類されるいくつかの疾患には、慢性疲労症候群、線維筋痛症(結合組織炎
)および痛風が含まれる。実際に、何人かの患者では、慢性関節リウマチおよび
線維筋痛症の合併に関する証拠が蓄積されている(Harris、Edward
D.およびW.B.Saunders、Rheumatoid Arthri
tis、1997年)。
【0007】 (自己免疫疾患) 前述のように、慢性関節リウマチは自己免疫疾患であり、したがって、その病
因はその他の自己免疫疾患の病因とほぼ同様である。一般的に、体は、自分の副
産物と異質な侵入物(すなわち、例をいくつか挙げると、細菌、ウイルス、真菌
および原虫)との間の差異を正常に認識する。免疫細胞(TまたはBリンパ球)
が、その発生の間に「自己タンパク」と反応すると、その細胞は欠陥とみなされ
、通常は破壊、または不活性化される。しかしながら、時として「自己反応性」
免疫細胞が破壊を免れる。一定時間後、その細胞は活性化され、免疫応答を引き
起こすことができる。活性化は、欠陥自己タンパク上の長さと一致するアミノ酸
の長さを有するポリペプチドを含む一般の細菌またはウイルスによる感染後に起
きると考えられる。レンサ球菌(Streptococcus)、マイコプラズ
マ(Mycoplasma)、およびボレリア(borrelia)などのいく
つかの細菌、およびレトロウイルス類と呼ばれるある種のウイルスがこの疾患の
開始に関連づけられてきた。RAの他に、自己免疫は、若年性糖尿病、多発性硬
化症、グレーブス病、メネリ病(Meneri’s disease)、重症筋
無力症、エリテマトーデスおよび乾癬などの疾患になることが多い(Medic
al Sciences Bulletin、1994年9月)。
【0008】 シドナム舞踏病、慢性強迫性障害(OCD)、注意欠陥過活動性障害(ADH
D)、ツレット症候群(TS)および精神分裂病の一部の症例などのいくつかの
神経疾患が、自己免疫構成要素を有し、抗ニューロン抗体に関連する可能性があ
る(Medical Sciences Bulletin、1994年9月)
【0009】 現在、慢性関節リウマチ、他の関節炎および他の自己免疫疾患の治療は、薬物
療法である。一般的に、患者はまず「第1列」薬剤、通常非ステロイド性抗炎症
薬(NSAID)で治療され、これは主として症状を軽減する。その後、患者は
、メトトレキセート、金化合物、ペニシラミン、スルファサラジン、および抗マ
ラリア薬などの「第2列」いわゆる疾患修飾剤(DMARD)で治療される。し
かしながら、上記の薬物はいずれも、高用量を投与したときに重篤な副作用を有
する。例えば、アスピリンは、消化不良および胃痛を引き起こすことがあり、フ
ェニルブタゾンは、胃潰瘍を生じ、フェナセチンは、腎疾患を引き起こすことが
ある。メトトレキセートは、口内潰瘍および胃腸(GI)副作用を引き起こすこ
とがある。
【0010】 したがって、種々の形態の関節炎および自己免疫疾患の治療に現在利用可能な
多くの薬剤品があるにもかかわらず、副作用を合併することなくこのような疾患
を軽減し、その発症を予防できる簡単で有効な治療が依然として必要とされてい
る。
【0011】 このような疾患の治療および予防に有効な自然食品が得られるならば、投与が
容易で、入手がたやすく、安全な治療用組成物を提供することになろう。
【0012】 (関連技術) 米国特許第4,357,272号は、高度免疫された雌鳥から得られる卵黄か
らの抗体の単離について開示している。高度免疫は、植物ウイルス、ヒトIgG
、破傷風抗毒素、ヘビ抗毒素、およびセラメーバ(Serameba)から得ら
れる抗体を繰り返し注射することによって誘導した。米国特許第4,550,0
19号は、少なくとも30,000の分子量または粒子量を有する免疫原による
高度免疫により雌鳥に生じた抗体の卵黄からの単離について記載している。ニワ
トリを高度免疫するのに用いた抗原は、植物ウイルス、ヒト免疫グロブリン、破
傷風毒素、およびヘビ毒素から選択された。
【0013】 米国特許第4,748,018号は、対応する抗原に対して免疫された鳥類の
卵から得られた精製抗体を非経口的に投与することを含む哺乳動物の受動免疫の
方法を開示し、前記哺乳動物が卵に対する獲得免疫を有する方法について開示し
ている。
【0014】 特異的細菌性抗原に対して免疫されたニワトリの卵は、哺乳動物に抗動脈硬化
作用を提供するとして、米国特許第5,215,746号に開示された。
【0015】 しかしながら、これらの参考文献はいずれも、関節炎および/または自己免疫
疾患を治療するために、高度免疫卵を動物に投与できることを開示および示唆し
ていない。これらの参考文献はいずれも、鳥類の高度免疫が、このような能力を
有する卵を産む鳥類を生み出すであろうという十分な期待を提供する方法を開示
および示唆していない。
【0016】 (発明の概要) 本発明は、卵および卵製品、具体的には高度免疫した鳥類から得られる卵製品
に活性があり、その活性は、対象動物、具体的には哺乳動物に投与したときに対
象動物の関節炎および/または自己免疫疾患を予防または軽減するという本発明
者らの発見に基づくものである。
【0017】 具体的には、本発明は、関節炎および自己免疫疾患を治療および予防するため
の組成物であって、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度免疫されたトリか
ら得られる卵製品を含む組成物を対象とする。
【0018】 本発明はまた、対象動物における以下の障害、すなわち関節炎および自己免疫
疾患の少なくとも1つを治療する方法であって、有効量の卵製品を対象に投与す
ることを含む方法を対象とする。
【0019】 本発明はさらに、前記卵製品を、非ステロイド性抗炎症薬および疾患修飾性(
disease modifying)抗関節炎薬からなる群から選択される薬
物と併用して対象動物に投与する方法を対象とする。
【0020】 本発明は最後に、対象動物において自己免疫疾患に対する抗体を減少するため
の組成物であって、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度免疫された鳥類か
ら得られる有効量の卵製品を含む組成物を対象とする。
【0021】 (発明の詳細な説明) 本発明は一般に、関節炎および自己免疫疾患を治療および予防するための組成
物および方法に関する。組成物は、高度免疫卵または卵製品を含む自然食品であ
ることが好ましい。この食品は、本発明の方法により投与されたときに、関節炎
および自己免疫疾患による疼痛および他の症状からの軽快をもたらすだけではな
く、このような疾患の発症を遅らせ、かつ予防することさえ可能である。高度免
疫卵製品を生産するために鳥類に注射される好ましい抗原混合物は、関節炎また
は自己免疫疾患を引き起こすことが知られている特異的な抗原を含有しない。し
たがって、混合抗原ワクチンに対して免疫された鳥類から得られた卵製品の投与
が、対象に投与されたときに関節炎および自己免疫疾患の症状の軽減およびそれ
らの予防に有効であることは驚くべきことである。
【0022】 (定義) 以下の定義を全体に用いる。 「関節炎」という用語は、結合組織構造、具体的には、関節および関連構造の
炎症および変性によって特徴づけられる様々な障害を意味する。これらの部分の
疼痛、強直、または運動制限が伴う。関節炎のいくつかの形には、慢性関節リウ
マチ、骨関節症、強直性セロネガティブ脊椎関節症、反応性関節炎、慢性疲労症
候群、線維筋痛症(結合組織炎)および痛風が含まれる。
【0023】 「自己免疫疾患」という用語には、DorlandおよびTaberなどの標
準的医学辞書に見出される標準的医学定義が適用される。以下の障害:慢性関節
リウマチ、若年性糖尿病、多発性硬化症、グレーブス病、メネリ病、重症筋無力
症、エリテマトーデス、乾癬、全身性強皮症、リウマチ熱およびシェーグレン症
候群が自己免疫疾患と見なされる。
【0024】 「高度免疫(hyperimmunization)」という用語は、1つま
たは複数の抗原に露呈して、免疫応答が自然の非露呈の状態以上に高められ維持
されるようにすることを意味する。
【0025】 「卵」または「卵製品」という用語はそれぞれ、任意の全卵(食用、高度免さ
さたもの、またはそうでないもの)またはそれから得られる任意の製品または分
画を意味する。
【0026】 「食用卵(table egg)」または「食用卵製品」という用語はそれぞ
れ、高度免疫状態に維持されていない卵産生動物から得られる全卵、またはそれ
から得られる任意の製品または分画を意味する。
【0027】 「高度免疫卵」または「高度免疫卵製品」という用語はそれぞれ、高度免疫状
態に維持されている卵産生動物から得られる全卵、またはそれから得られる任意
の製品または分画を意味する。
【0028】 「過常値」という用語は、高度免疫状態に維持されていない卵産生動物の卵に
見出される以上の値を意味する。
【0029】 「コンビナトリアル誘導抗原」という用語は、コンビナトリアル合成により抗
原間の分子多様性を生み出す新規な方法を指す。
【0030】 「バイオ工学処理の抗原」という用語は、抗原特性を有する分子を生ずること
ができるコーディングヌクレオチドの挿入を可能にする遺伝子クローニング技術
および遺伝子再配列の方法によって得られる抗原を指す。
【0031】 「遺伝子ワクチン」という用語は、組換え技術によって一般的につくられ、免
疫応答を引き起こすことができる、核酸ワクチンを指す。
【0032】 「治療」という用語は、障害の症状(疼痛を含む)の発症および/または障害
の病原発生が遅延または完全に予防されるか、すでに存在するならば、症状が改
善または完全に除かれることを意味する。例えば、高度免疫卵製品は、ヒトおよ
び他の哺乳動物における障害の症状を抑制することによるばかりでなく、レシピ
エントにおける障害の存在を妨げる予防薬として作用することにより、関節炎お
よび/または自己免疫疾患を治療する。
【0033】 「予防」という用語は、疾患の進行が減少および/または消失するか、疾患の
発症がなくなることを意味する。
【0034】 「投与する」という用語は、経口、鼻内、非経口(静脈内、筋肉内、または皮
下)、直腸または局所を含む、対象に物質を提供する任意の方法を意味する。
【0035】 「動物」という用語は、動物界の定義を意味する。
【0036】 「標的動物」という用語は、卵または卵製品を生産する動物として機能する動
物を指す。
【0037】 「対象動物」という用語は、標的動物によって生産された卵または卵製品を投
与する動物を指す。
【0038】 (発明) 具体的には、本発明の製品および方法は、自己免疫疾患および関節炎の治療お
よび予防における、自然食品である高度免疫卵の使用法に関する。自然なものな
ので、この食品は、卵に不耐性の対象におけるアレルギー反応は当然除いて、副
作用を心配することなくこのような疾患の治療および予防に用いることができる
【0039】 好ましい実施形態においては、本発明は、対象動物において関節炎および/ま
たは自己免疫疾患を治療および予防するのに有効な高度免疫卵または卵製品を含
む。高度免疫卵は、少なくとも1つの抗原で高度免疫された卵産生動物、より好
ましくは鳥類から得られる。高度免疫卵製品は、対象動物に経口投与するのに好
ましい製品である。高度免疫卵または卵製品はさらに、様々な形で対象動物に続
いて投与できる、より活性な分画に分離することができる。
【0040】 本発明の高度免疫卵または卵製品は、慢性関節リウマチ、骨関節症、強直性セ
ロネガティブ脊椎関節症、反応性関節炎、慢性疲労症候群、線維筋痛症(結合組
織炎)および痛風を含むすべての形の関節炎を治療および予防するのに有効であ
るが、これらに限定されるものではない。本発明の卵製品は、慢性関節リウマチ
、若年性糖尿病、多発性硬化症、グレーブス病、メネリ病、重症筋無力症、エリ
テマトーデス、乾癬、全身性強皮症、リウマチ熱およびシェーグレン症候群など
の自己免疫疾患の治療にも同様に有効である。
【0041】 (高度免疫卵製品) 高度免疫卵製品は卵を産生する任意の動物によって生産できる。動物は、鳥綱
、すなわち鳥類の一種が好ましい。鳥綱内では、家畜化したニワトリが好ましい
が、七面鳥、アヒル、およびガチョウなどのこの種類の他のものも適当な高度免
疫卵製品源である。
【0042】 このような卵産生動物を、例えば、抗原の定期的な追加免疫(booster
)投与により免疫の特定の状態にすると、その動物は、ある対象が消費したとき
に、その対象の関節炎および自己免疫疾患の治療および予防に有益な特性を有す
る卵を生産する。
【0043】 高度免疫状態とし、それを維持するために必要な知識を有していれば、高度免
疫状態に動物を維持するために、使用する卵産生動物の属および系統に応じて投
与する抗原の量を変化させることは当業者の範囲内にある。
【0044】 抗原ワクチンに代えて卵産生動物を高度免疫する別の方法を用いることもでき
、これには遺伝子ワクチンの使用が含まれる。具体的には、任意のDNA構築物
(一般的に、プロモーター領域と、抗原コーディング配列とから構成される)は
免疫応答を引き起こす。遺伝子ワクチンは、免疫応答を生じるために送達される
、抗原コーディングベクター、ネイキッド(naked)DNA断片、プラスミ
ドDNA、DNA−RNA抗原、DNA−タンパク複合体(conjugate
s)、DNA−リポソーム複合体、DNA発現ライブラリー、ならびにウイルス
性および細菌性DNAから構成される。DNA送達の方法には、パーティクルボ
ンバードメント、直接注入、ウイルスベクター、リポソームおよびジェット式注
入などが含まれる。これらの送達方法を適用するときには、必要なのは非常に少
量であることができ、一般的にはより持続的な抗原産生がもたらされる。このよ
うな遺伝子的方法を用いるときには、胸筋内にDNAを筋肉内注射して、鳥類に
DNAを導入する方法が好ましい。
【0045】 (高度免疫化手順) 以下のステップのリストは、卵産生動物を免疫増強状態にするのに用いる好ま
しい手順の例である。 1.1つまたは複数の抗原を選択する。 2.一次免疫により卵産生動物の免疫応答を引き起こす。 3.適当な用量の抗原追加免疫ワクチンを投与し、高度免疫状態を誘導および
維持する。
【0046】 ステップ1: 任意の抗原、または抗原の組み合わせをワクチンとして用いる
ことができる。抗原は、卵産生動物の免疫系が応答する、細菌性、ウイルス性、
原虫性、真菌性、細胞性、またはその他の物質でよい。このステップの決定的ポ
イントは、抗原が卵産生動物で免疫および高度免疫状態を誘導する能力を持たね
ばならないことである。単一の抗原のみでも、本発明の方法のワクチンとして機
能することもできるが、以下の抗原ファミリーから選択される多価の細菌性およ
びウイルス性抗原の混合物が好ましいワクチンである:小腸桿菌およびバクテロ
イデス、肺炎球菌、シュードモナス、サルモネラ、連鎖球菌、桿菌、ブドウ球菌
、ナイセリア、クロストリジウム、マイコバクテリウム、放線菌、クラミジア、
およびマイコプラズマ。ウイルス抗原は、以下の抗原ファミリーから選択される
のが好ましい:アデノウイルス、ピコルナウイルス、およびヘルペスウイルス。
しかしながら、他のウイルス抗原ファミリーも作用する。
【0047】 別の実施形態においては、シリーズ100(S−100)と呼ぶ多価ワクチン
を用いる。S−100ワクチンに含まれる細菌を、実施例1の表1に列挙する。
このワクチンは、いずれもStolle Research and Deve
lopment Corporationに譲渡されている米国特許第5,10
6,618号および第5,215,746号に記載されている。使用するのに好
ましい別のワクチンは、EB−100Eワクチンで、その詳細も実施例1に記載
する。
【0048】 ステップ2: ワクチンは、死菌ワクチンあるいは弱毒生ワクチンのいずれで
あってもよく、免疫応答を引き起こす任意の方法で投与することができる。筋肉
内注射で抗原を投与することにより免疫を行うことが好ましい。鳥類で注射に好
ましい筋肉は、胸の筋肉である。用量は、抗原ワクチン0.05〜5ミリグラム
が好ましい。使用できる他の投与方法には、静脈内注射、腹腔内注入、皮内、直
腸坐剤、エアロゾルまたは経口投与が含まれる。DNA技法を高度免疫過程に用
いるときには、必要な量ははかなり少なく、一般的には1〜100マイクログラ
ムである。
【0049】 ワクチンによって卵産生動物に免疫応答が誘導されたかどうかは、免疫学に関
わる当業者に知られている多くの方法によって測定することができる。それらの
例には、酵素免疫抗体法(ELISA)、刺激抗原に対する抗体の存在を測定す
る試験、および宿主の免疫細胞の抗原に対する応答能力を評価するように設計さ
れた試験がある。免疫応答を引き起こすために必要な抗原の最小用量は、アジュ
バントおよび抗原の剤形のタイプ、ならびに宿主として用いる卵産生動物のタイ
プを含む、用いるワクチン接種方法に応じて異なる。
【0050】 ステップ3: 高度免疫状態は、一定の時間間隔で適当な用量の追加免疫を繰
り返し投与することにより標的動物において誘導し、維持することが好ましい。
時間間隔は、6〜12カ月の期間にわたり2〜8週間の間隔が好ましい。しかし
ながら、追加免疫投与が免疫耐性を引き起こさないことが不可欠である。このよ
うな方法は、当技術分野では良く知られている。
【0051】 その他の高度免疫維持手順または手順の組み合わせ、例えば、一次免疫には筋
肉内注射および追加免疫接種に静脈内注射という他の手順を用いることも可能で
ある。別の手順には、マイクロカプセル化抗原および液体抗原の同時投与、また
は一次免疫のための筋肉内注射とマイクロカプセル化手段による経口投与または
非経口投与による追加免疫投与とが含まれる。一次免疫および高度免疫の組み合
わせのいくつかは当業者に知られている。
【0052】 (加工および投与) 卵産生動物が十分に高度免疫された後、これらの動物の卵を集めて加工し、高
度免疫卵製品を製造することが好ましい。続いて、高度免疫卵製品を対象に投与
することができる。
【0053】 本発明の卵および/または卵製品は、対象動物の関節炎および/または自己免
疫疾患を治療または予防する任意の手段により、対象動物へ投与される。投与は
、卵または卵の任意の派生品を直接与えることによって行うのが好ましい。卵お
よび卵黄は、天然食物成分であり、非毒性かつ安全である。
【0054】 別の実施形態においては、卵を栄養補給剤にとり入れる。栄養補給剤にとり入
れる卵を調製するのに好ましい方法の1つは、卵を乾燥して卵粉にするものであ
る。卵を乾燥する様々な方法が知られているが、スプレードライ法が好ましい。
卵をスプレードライする方法は当技術分野では良く知られている。
【0055】 乾燥した卵粉は、例えば、タンパク質粉末、体力増強(power buil
ding)飲料、タンパク補給剤およびその他の栄養剤、競技者関連製品の形で
飲料に組み込むことができる。さらに、卵粉は、ベークミックス、パワーバー(
power bar)、キャンディ、クッキーなどに使用できる。卵を加工する
他の例には、オムレツにすること、卵を半熟または固ゆですること、卵を焼くこ
とが含まれ、また所望ならば、卵を生食するか液体卵として加工することができ
る。
【0056】 最後に、当技術分野では一般に知られているように、卵黄および/または卵白
分画は、前述し、参照した有益な特性の基となる作用物質または複数の作用物質
を含有する。さらに分離することによって、より活性な分画が得られ、望ましく
ない成分が除去され、卵製品を非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻内、
経口または局所で投与するといった他の投与方法が可能になることを、当業者は
明確に理解するであろう。このような単離により、前記卵またはその分画を有す
るカプセル製品および薬剤組成物の製造が可能となるはずである。
【0057】 関節炎あるいは自己免疫疾患のどちらの形であれ、障害を治療および予防する
にあたっては、高度免疫卵製品は、特定の障害の治療および予防に免疫学的に有
効な量で対象に投与されることが好ましい。治療期間および治療強度は、存在し
ていても存在していなくてもその特定の状態に依り、もし存在していれば、対象
の状態の進展に応じて異なる。状態およびその状態の症状を治療および/または
予防する高度免疫卵製品は、任意の量で与えられる。例えば、いくつかの例では
、状態の具体的な環境に応じ、日量1個未満から数個の高度免疫全卵(または、
一個未満から数個の高度免疫全卵相当量を含有する高度免疫卵製品)を対象に投
与することができる。数百個の卵から、当技術分野で良く知られている方法によ
って、より活性な分画を分離し濃縮することができる。
【0058】 1つの実施形態において、コラーゲン誘発関節炎動物モデルを用い、本発明の
卵製品がラットの慢性関節リウマチの治療に有効であることが分かった(実施例
2を参照のこと)。この動物モデルは、ヒトにおける慢性関節リウマチ作用と類
似するモデルとして当業者に周知である。関節炎の治療に加え、関節炎の誘発の
前に卵製品をラットに投与したときに、関節炎症状の発症を遅らせ、ある場合に
はこれを予防することを確認した。したがって、本発明の卵製品は、疾患の症状
を治療するのに有効であるばかりでなく、疾患の発症または進行を遅らせ、およ
び/または予防するにのも有効である。
【0059】 別の実施形態では、卵製品はヒトで試験され、このような症状を患う数人のヒ
トで種々の形態の関節炎の治療にプラスの効果を示した(実施例2A〜2Cを参
照のこと)。卵製品で治療されたヒトは、疼痛などの臨床症状の軽減ならびに腫
脹および強直の全身的軽減を示した。
【0060】 自己免疫疾患に対する効果は、この疾患モデルで本発明の卵製品によるII型
コラーゲン抗体の驚くべき減少に見られ、これはラットでも認められた(実施例
3を参照のこと)。企図されているように、本発明の卵製品は、若年性糖尿病、
多発性硬化症、グレーブス病、メネリ病、重症筋無力症、エリテマトーデス、乾
癬、全身性強皮症、リウマチ熱およびシェーグレン症候群などの他の自己免疫疾
患と関連する抗体を減少するのに有効である。
【0061】 発明の背景に記載したように、関節炎患者は現在、関節炎状態の症状を軽減す
るために非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および/または疾患修飾性抗関
節炎薬(DMARD)で治療される。実施例に示すように(実施例4を参照のこ
と)、患者には、本薬物療法と同時に本発明の卵製品を投与した。卵製品は、本
薬物療法と相乗的に作用し、この特定な障害の症状を軽減した。したがって、卵
製品は、関節炎および自己免疫疾患に対する別の治療と同時に投与され、相乗的
により優れた効果を生み出すことができる。
【0062】 さらに、当技術分野で良く知られているように、NSAIDおよびDMARD
は、重症の胃腸損傷を引き起こすことがある。DCV、Inc.に譲渡された米
国特許出願、第08/688,576号は、高度免疫卵製品がNSAID誘発胃
腸損傷の治療に有効であると記載している。したがって、別の実施形態は、被験
者が、関節炎状態を治療するためにNSAIDを服用しているか、服用しようと
している場合を想定している。このような場合、本発明の卵製品を被験者に投与
し、関節炎状態を治療するばかりでなく、胃腸系のNSAID誘発損傷を防ぐこ
とができる。このような治療では、より低用量の高度免疫卵で十分である。障害
を患う対象動物にも、胃腸系の状態をより良く整えるために、NSAIDおよび
DMARDの治療を開始する前に卵製品を投与できる。
【0063】 本発明の卵製品が、安全、非毒性で長期の使用に理想的であることが分かり、
卵にアレルギーのあるヒト以外には副作用が無いことを指摘することは極めて重
要である。卵製品は、単独あるいは薬物療法と併用して、関節炎および自己免疫
疾患の場合の長期使用のために経口投与することができる。
【0064】 本発明の有利な特性は、本発明を例示する以下の実施例を参照することにより
理解されるであろう。
【0065】 (実施例) (実施例1) (S−100ワクチンの調製) American Type Culture Collectionから入
手した下表1に示す様々な細菌を含む細菌培養物を培地15mLで再構成し、3
7℃で一夜培養した。良好な生長が得られたならば、細菌懸濁液の約半分を用い
てブロス1リットルに接種し、この接種物を37℃で培養した。
【0066】 培養に良好な生長が見られた後、懸濁液を20分間遠心単離して培地を除去す
ることにより細菌細胞を回収した。得られた細菌ペレットを無菌食塩水に再懸濁
し、細菌試料を3回遠心単離して細胞から培地を洗浄した。3度目の無菌食塩水
洗浄後、細菌ペレットを少量の2回蒸留水に再懸濁した。
【0067】 懸濁液を80℃の湯浴中のガラス製フラスコ中に一夜置くことによって、培地
を含まない細菌懸濁液を死滅させた。少量の死菌を用いブロス培養液を37℃で
5日間培養し、生長を毎日チェックして生育力を試験し、細菌が死滅したことを
確認した。
【0068】 死菌を凍結乾燥した。次いで、乾燥細菌を無菌食塩水と混ぜ、2.2×108 細菌細胞/食塩水1mL(660nmにおける吸光度値1.0)の濃度とした。
S−100ワクチンに含まれる細菌を、下表1に列挙する。
【0069】
【0070】 (EB−100Eワクチン) EB−100Eワクチンは、Schering−Plough Animal
Health、Kenilworth(米国、ニュージャージ州)によって製
造され、Scourmune(登録商標)−CRTの商品名で知られている。こ
のワクチンは、C型ウェルシュ菌(Clostridium perfring
ens)、大腸菌(Escherichia coli)、ブタロタウイルス、
および伝染性胃腸炎で構成される。
【0071】 (高度免疫卵製品の免疫手順) 病原菌の死滅調製物を前述のように調製した。初回のワクチン接種では、細菌
を完全フロイントアジュバントと混ぜ、細菌材料5.6mgをニワトリの胸筋に
注射した。残りのワクチンについては、細菌調製物を不完全フロイントアジュバ
ントと混ぜ、2週間間隔で6カ月間ニワトリに注射した。
【0072】 高度免疫したニワトリから卵を集め、次いでスプレードライして粉末状にした
。スプレードライの手順中は、入口温度は華氏320度(約160℃)を超えず
、排気温度は、3.0から4.0パーセントの最終水分の範囲内で粉末を製造す
るのに準じて維持し、ポンプ圧は約2500から4000P.S.I.(約17
0から272気圧)に維持した。華氏100〜160度(約38〜71℃)のよ
り低温を用い、乾燥工程の間に試料の水分含量をモニターし、所望の稠度を有す
る最終製品を得た。
【0073】 (実施例2) ラットのコラーゲン誘発関節炎モデルにおける高度免疫卵製品の抗関節炎特性 コラーゲン誘発関節炎は、慢性関節リウマチおよび自己免疫疾患の実験動物モ
デルであり、1997年以来科学者たちによって探索されてきた(Trenth
am他、1997年)。慢性関節リウマチは古典的な自己免疫疾患であり、患者
におけるコラーゲンに対する免疫応答の上昇が報告されてきた(Stuart他
、1983年)。その最初の発見以来、コラーゲン誘発関節炎の動物モデルは、
ヒト慢性関節リウマチと多くの類似を示した。例えば、1982年にStuar
t他は、関節炎ラットの関節に認められるいくつかの組織学的変化は、慢性関節
リウマチの患者の変化と類似していることを明らかにした。マウスおよびラット
における関節炎は一般的に、異種のII型コラーゲンの免疫によって誘発され、
関節組織を標的とする組み合わせの体液性および細胞性免疫反応を始める。近年
の療法は不十分なものか、副作用があるために長期の使用が制限される。
【0074】 本実施例は、コラーゲンIIによる関節炎の誘発の前および間に、ラットに経
口投与した本発明の卵製品の効果を調べている。関節炎発生率の抑制を、対象群
と比較し、用量依存的に調べた。
【0075】 体重100〜125グラムの30匹のSprague−Dawley系雌性ラ
ット−VAF+(Charles Rivers、Wilmington、MA )を3群に無作為に分けた(1群あたり10匹)。本検討には合計90匹のラッ
トを用い、最終的に各群が、1つの処置法あたり30匹のラットからなるように
実験を3回繰り返した。スプレードライした高度免疫卵製品(実施例1に記載)
は、経口強制投与(gavage)のために希釈した。経口強制投与用の10%
および0.2%卵製品溶液を、1日おきに作った。2日目の溶液は、使用するま
で4℃で保管した。卵製品(それぞれの溶液3.5mL)を、ラットのII型コ
ラーゲン誘導関節炎を開始する前の7日間、および誘導後14日間、ラットに経
口強制投与した。
【0076】 ラットに関節炎を誘発し、評価する方法は、Trentham他、1977年
に従った。簡潔に述べると、400ペプシン処理未変性II型トリコラーゲン(
CII)(Genzyme、Boston、MA)を0.1M酢酸に1mg/m
lの濃度で可溶化し、IFA(23)で1:1に乳化させて、Sprague−
Dawley系ラットの腰に皮内接種して免疫した。各群10匹のラットで、水
強制投与(対照)、50×高度免疫卵製品(高用量)(高度免疫卵製品の10%
溶液3.5ml)、および1×高度免疫卵製品(低用量)(高度免疫卵製品の0
.2%溶液3.5ml)の3群を用いた。皮内コラーゲンII免疫後10日目に
開始し、以降21日目までの毎日、それぞれの足について、ラット足関節周囲紅
斑(0〜4+)および足腫脹(0〜4+)についてラットの臨床評価を行った(
盲検)。
【0077】 群の関節炎指数(AI)は、関節炎の発生率および平均AIから得られる関節
炎の重症度に基づく足スコアの和である。21日目には、すべてのラットを致死
せしめ、採血した。II型コラーゲンに対する抗体力価について血清を評価した
。酵素免疫抗体法(ELISA)を用い、II型コラーゲンに対する特異的抗体
力価を測定した(Trentham、他、1983年)。次いで、過剰用量のメ
タファン(metafane)で動物を致死せしめた。
【0078】 (結果) 卵製品の投与は、用量依存的に抗関節炎特性をもたらした。高用量の卵製品は
、関節炎症状の発生率および重症度おいて最も効果的に低下させた(表1)。表
1のスコアは、高用量の卵製品で、腫脹関節数が減少し、疾患の重症度が低下し
たことを示している。さらに、低用量と高用量の卵製品はいずれも、コラーゲン
II注射後の関節炎状態の発症を遅らせた(表2)。
【0079】
【表1】
【0080】* 関節炎の発生率 この制御のレベルは、歴史的にステロイド類、NSAI D、メトトレキセート/ミノサイクリンと同じように優れ ている。
【0081】
【表2】
【0082】* コラーゲンIIによる免疫後における最大関節炎の発症の遅れ
【0083】 21日目には、高用量の高度免疫卵製品を投与された動物の関節炎の程度およ
び重症度を反映する関節炎指数は、対照群に比べて有意に低下した(2.46±
0.55対4.167±0.51、p≧0.003、Studentのt−検定
)。低用量の卵製品の効果は、対照と有意差はなかった。さらに、対照に比べて
高用量群では、関節炎の発生率が顕著に抑制された(54%対83%、p≦0.
03)。高用量の高度免疫卵製品で見られた関節炎のパーセント発生率における
この減少(表1)は、ステロイド類、NSAID類(非ステロイド抗炎症薬)メ
トトレキセート、およびミノサイクリンの場合に報告されたものと同様に優れて
いる。
【0084】 この実施例2は、関節炎の誘発前に投与された高用量の卵製品が、卵を投与さ
れない動物よりも多くの動物で関節炎の発症を予防したことをも示している。こ
れらの結果を下図1に示す。
【0085】
【0086】 図1は、高用量の卵製品による関節炎の予防を示している。卵製品を経口強制
投与された動物では、卵を投与されていない対照動物に比べ、関節炎症状を起こ
す率はより少ない。免疫(関節炎の誘発)の7日前および免疫後14日間の21
日間動物に経口強制投与した。
【0087】 (結論) II型コラーゲン誘発ラット関節炎モデルにおいて、用量依存的に卵製品がラ
ットに明確な抗関節炎作用を持つことをこのデータは明らかに示している。高用
量の高度免疫卵製品を投与された動物では、統計学的に有意な発生率の減少、発
症の遅れ、および関節炎の重症度の低下が認められた。このデータは、高用量の
卵製品の関節炎発生率に対する予防的効果を示している。最も重要なことには、
高用量と低用量のいずれにおいても高度免疫卵製品は非毒性である。
【0088】 (実施例3) (コラーゲンII抗体の減少) 実施例2のラットから21日目に採血し、血清試料を集めた。標準的ELIS
Aアッセイを用い、コラーゲンII自己免疫抗体に対する力価を測定した。これ
らの結果は、高用量あるいは低用量の卵製品を摂食した動物が、対照群に比べて
コラーゲンIIに対する抗体力価を有意に低下させたことを示している(表3)
【0089】
【表3】
【0090】 対照動物(卵製品の摂食なし)と比べると、卵製品を強制投与された動物の血
清中におけるコラーゲンIIに対する自己免疫抗体力価の低下は、極めて有意で
ある。コラーゲンIIに対する抗体とその結果生じる関節炎症状を誘発するため
に全群の動物は同レベルのコラーゲンIIを摂取したので、21日目において卵
製品を投与された群がより低いコラーゲンII抗体の力価を有しているとは予想
外である。コラーゲンIIに対するこの抗体力価の低下は、高度免疫卵製品に対
する細胞性および体液性免疫応答がいずれもプラスの影響であることを示すもの
である。
【0091】 (実施例4) (ヒト関節炎患者に対する卵製品の効果) 高タンパク質と、ビタミン類の1日あたりの推奨許容量の30%を含有する高
炭水化物粉末と、高免疫粉末卵4.5g(約0.4個と同じ)とを含む、栄養補
給飲料を得た。この飲料補給剤は、DCV、Inc.(デラウェア州、ウィルミ
ントン)より提供された。栄養補給飲料を、2カ月間、3名の患者に投与した。
製品に対する耐容性、臨床反応に関する臨床評価は、それぞれの患者による臨床
状態の判断および詳細な臨床検査によって評価され、試験前、1カ月目、2カ月
目および3カ月目(製品の使用中止後1カ月)に行った。臨床化学、血液学およ
び尿検査を行った。これらの患者についてそれぞれ治療の結果を以下に述べる。
【0092】 (実施例4A) (患者#1) 患者#1は、慢性関節リウマチ(若年性)の既往歴を持つ29歳の女性で、身
長は5’3”(約160cm)、体重は170lbs(約77kg)であった。
初めての検査で、患者は、関節痛、腫脹、および指、手首、つま先、足、および
膝の圧痛を示した。膝の屈伸や走ることができないなどの機能的制限を訴え、膝
を曲げるのが困難であった。血液学的試験において、赤血球沈降速度(ESR)
およびC反応性タンパク(CRP)は正常値であった。患者のコレステロールは
、199mg/dlであった。Minocin 300mg/週、Loestr
in Fe 1.5/30で治療し、総合ビタミン剤を使用した。診断はブドウ
膜炎を伴う慢性関節リウマチであった。毎日栄養補給飲料を消費して1カ月後、
患者の手の発赤および腫脹は減少し、足の疼痛および腫脹は消失した。患者は、
「疼痛が少ない」と感じ、「75%の改善を感じた」と報告した。彼女は活力が
増加したと報告した。ESR値およびCRP値は正常のままであったが、コレス
テロールは186mg/dlまで低下した。患者は、卵ベースの飲料と共に服薬
を続けた。
【0093】 2カ月間、患者は手の悪化を感じ、指および手首の腫脹を呈し、夜間の手のし
びれを報告した。足は、「改善」を感じた。医師の総合評価は、患者はわずかに
悪化したというものであった。買い物袋を持ち運ぶとき、あるいは箱を開けると
きには、まだ疼痛にみまわれた。ESR値およびCRP値は正常のままで、コレ
ステロールは189mg/dlのままであった。服薬を続け、プロトコルにより
計画に従って製品の使用を中止した。
【0094】 製品の使用を中止して1カ月後、腫脹および圧痛は手および足に戻った。機能
的制限は、始めに示したものと同様のままであった。患者は、75%の「改善」
をまだ感じていた。ESR値およびCRP値は正常のままで、コレステロールは
180mg/dlまで低下した。
【0095】 関節炎症状のスコアリングは、患者みずからの症状評価から決定した。具体的
には、関節の腫脹、疼痛および/または圧痛の量を示すよう患者に求めた。この
患者の評価に基づき、症状の程度を示す数値を算出した。数値は、最高36(腫
脹、疼痛および圧痛の最大値)から最低0(腫脹、疼痛および圧痛なし)までの
範囲である。
【0096】 患者#1の関節炎状態について算出されたスコアは、以下の通りであった。 開始時=14 卵ベースの飲料で1カ月=2 卵ベースの飲料で2カ月=6 飲料を中止して1カ月後=8
【0097】 (実施例4B) 患者#2 患者#2は、慢性関節リウマチおよび慢性副鼻腔炎の既往歴を持つ88歳の女
性で、身長は5’3”(約160cm)、体重は104lbs(約47kg)で
あった。下肢および肩の疼痛を示した。身体検査では、指および足首の腫脹、疼
痛、および圧痛を示した。機能的には、限られた格好で歩行できるに過ぎず、腕
の屈伸は困難であった。血液学的試験において、ESR(36mm/hr)、C
RP(1.64mg/dl)および総コレステロール220mg/dlの高い値
を示した。メトトレキセート5mg/週、Orudis KT2/日、Ca15
00mg、Fosomax 10mg、プレドニソン5mg q2d(1日おき
)による治療を受け、総合ビタミン剤を服用していた。この場合も、患者は、卵
ベース飲料に加えてこれらの医薬の服用を続けた。
【0098】 卵ベース飲料を開始して1カ月後、依然として手の腫脹、膝の疼痛、および不
眠を訴えた。患者は、「50%改善」、「全体的に改善したと感じる」、「歩く
のが楽になった」と報告した。依然として疼痛はあったが、疼痛発作の回数は減
少した。血液学の結果は、ESR(30mm/hr)およびCRP(1.64m
g/dl)で、232mg/dlまでのコレステロールの増加が認められた。
【0099】 製品の使用開始から2カ月後、患者は、「98%の改善を感じた」と報告した
。しかしながら、機能的制限は、同じままであった。血液学の結果は、ESRの
低下(21mm/hr)および正常なCRP値への回復(<0.5mg/dl)
を示した。総コレステロールは、234mg/dlのままであった。患者は服薬
を続けたが、計画に従って卵ベース飲料を中止した。
【0100】 製品の使用を中止して1カ月後、患者は、指および脚に激しい関節痛を訴え、
手首の腫脹を呈した。「50%の悪化」を感じた。ESR(27mm/hr)値
およびコレステロール(257mg/dl)は上昇し始めたが、CRP値(<0
.5mg/dl)は正常のままであった。
【0101】 関節炎症状のスコアリングは、患者みずからの症状評価から決定した。具体的
には、関節の腫脹、疼痛および/または圧痛の量を示すよう患者に求めた。この
患者の評価に基づき、症状の程度を示す数値を算出した。数値は、最高36(腫
脹、疼痛および圧痛の最大量)から最低0(腫脹、疼痛および圧痛なし)までの
範囲である。
【0102】 患者#2の関節炎状態について算出されたスコアは、以下の通りであった。 開始時=10 卵ベースの飲料で1カ月=7 卵ベースの飲料で2カ月=2 飲料の使用を中止して1カ月後=10
【0103】 (実施例4C) 患者#3 患者#3は、骨関節症および動脈硬化性心血管疾患の病歴を持つ79歳の男性
で、身長は5’10”(約178cm)、体重は152lbs(約69kg)で
あった。症状は、腰、肩、膝および足の疼痛であった。薬物療法には、Nitr
odermパッチ、ジゴキシン0.125、アスピリン80mgおよびFeld
ene 20mgが含まれていた。機能制限は、腕を動かすのが困難なことと易
疲労感であった。血液学の結果は、正常なESRおよびCRPであり、コレステ
ロール値は217mg/dlであった。
【0104】 前述の薬物療法と合わせ、卵製品を飲んで1カ月後、患者は、「僅かな改善(
10〜20%)」を感じた。依然として右および左側の肩痛を報告し、足許が不
安定で右膝の曲がりにみまわれると報告した。機能的制限は以前に報告されたま
まであった。ESR値およびCRP値は正常で、コレステロール値は、180m
g/dlであった。
【0105】 製品の使用を続けて2カ月後、患者は、「僅かな改善」を感じ続けた。症状は
、右膝痛と歩行困難であった。コレステロール値は得られていないが、ESRお
よびCRPは正常値のままであった。
【0106】 製品の使用を中止して1カ月後、患者は、全体として僅かな改善を感じたが、
先月よりは僅かに悪化したと感じた。症状は、右足の曲がり、肩痛および腰痛で
あった。関節評価は、肩および腰の疼痛を示した。機能的制限は、腕を動かす困
難さ、および「疲労感」を感じることであった。ESR値およびCRP値は正常
で、コレステロールは、180mg/dlのままであった。
【0107】 関節炎症状のスコアリングは、患者みずからの症状評価から決定した。具体的
には、関節の腫脹、疼痛および/または圧痛の量を示すよう患者に求めた。この
患者の評価に基づき、症状の程度を示す数値を算出した。数値は、最高36(腫
脹、疼痛および圧痛の最大量)から最低0(腫脹、疼痛および圧痛なし)までの
範囲である。
【0108】 患者#3の関節炎状態について算出されたスコアは、以下の通りであった。 開始時=11.5 卵ベースの飲料で1カ月=2 卵ベースの飲料で2カ月=3 飲料の使用を中止して1カ月後=8.5 その他の事歴は、同様の改善を示し、副作用なしに関節炎関節の疼痛および炎
症を除くための本発明の有効性を明らかにした。
【0109】 本発明を、その好ましい実施形態を具体的に参照しながら説明してきたが、前
述の、および添付の特許請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲内で、変形
形態および変更形態を行うことができることは理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 101 A61P 29/00 101 37/02 37/02 43/00 43/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN, CU,CZ,EE,GD,GE,HR,HU,ID,I L,IN,IS,JP,KP,KR,LC,LK,LR ,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ, PL,RO,SG,SI,SK,SL,TR,TT,U A,UZ,VN,YU (72)発明者 フィッツパトリック−マセリゴット サン ドラ ジー. アメリカ合衆国 19063 ペンシルベニア 州 ローズ バレー ロング ポイント レーン 27 (72)発明者 グリーンブラット ヘレン チャヤ アメリカ合衆国 19808 デラウェア州 ウィルミントン ファーガソン ドライブ 2109 Fターム(参考) 4C087 AA01 AA02 BB61 NA14 ZA02 ZA89 ZA96 ZB02 ZB07 ZB15 ZC35

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象動物において関節炎を治療および予防するための組成物
    であって、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度免疫された鳥類から得られ
    る卵またはその分画を含むことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記鳥類が、細菌性、ウイルス性、原虫性、真菌性、および
    細胞性抗原ならびにその混合物からなる群から選択される少なくとも1つの抗原
    を含む抗原ワクチンで高度免疫されていることを特徴とする、請求項1に記載の
    組成物。
  3. 【請求項3】 前記鳥類が、ネイキッドDNA断片、プラスミドDNA、ウ
    イルスDNA、細菌DNA、DNA発現ライブラリー、DNA−RNA抗原、D
    NA−タンパク質複合体およびDNAリポソーム複合体、ならびにその混合物か
    らなる群から選択される、少なくとも1つの抗原コーディングDNA構築物を含
    む遺伝子ワクチンで高度免疫されていることを特徴とする、請求項1に記載の組
    成物。
  4. 【請求項4】 関節炎を患う、または患いやすい対象動物における関節炎の
    治療および予防方法であって、有効量の卵製品を前記対象動物に投与することを
    含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 前記卵製品が、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度免
    疫された鳥類から得られることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記抗原ワクチンが、細菌性、ウイルス性、原虫性、真菌性
    、および細胞性抗原ならびにその混合物からなる群から選択される少なくとも1
    つの抗原を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記遺伝子ワクチンが、ネイキッドDNA断片、プラスミド
    DNA、ウイルスDNA、細菌DNA、DNA発現ライブラリー、DNA−RN
    A抗原、DNA−タンパク質複合体およびDNAリポソーム複合体、ならびにそ
    の混合物からなる群から選択される、少なくとも1つの抗原コーディングDNA
    構築物を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記卵製品が卵またはその分画を含むことを特徴とする、請
    求項4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記動物に投与される卵製品の1日有効量が0.25から1
    00個の卵と同等であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記抗体が、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻
    内、経口または局所的に投与されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記卵製品が、非ステロイド抗炎症薬および疾患修飾性抗
    関節炎薬からなる群から選択される薬物と併用して前記対象動物に投与されるこ
    とを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記対象動物が、前記卵製品の投与前に所定の時間、投薬
    計画による前記薬物を投与することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 対象動物において自己免疫疾患を治療および予防するため
    の組成物であって、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度免疫された鳥類か
    ら得られる卵またはその分画を含むことを特徴とする組成物。
  14. 【請求項14】 前記鳥類が、細菌性、ウイルス性、原虫性、真菌性、およ
    び細胞性抗原およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1つの抗原
    を含む抗原ワクチンで高度免疫されていることを特徴とする、請求項13に記載
    の組成物。
  15. 【請求項15】 前記鳥類が、ネイキッドDNA断片、プラスミドDNA、
    ウイルスDNA、細菌DNA、DNA発現ライブラリー、DNA−RNA抗原、
    DNA−タンパク質複合体およびDNAリポソーム複合体、およびその混合物か
    らなる群から選択される、少なくとも1つの抗原コーディングDNA構築物を含
    む遺伝子ワクチンで高度免疫されていることを特徴とする、請求項13に記載の
    組成物。
  16. 【請求項16】 前記自己免疫疾患を患う、または患いやすい対象動物にお
    ける自己免疫の治療方法であって、有効量の卵製品を前記対象動物に投与するこ
    とを含むことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 前記卵製品が、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度
    免疫された鳥類から得られることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記抗原ワクチンが、細菌性、ウイルス性、原虫性、真菌
    性、および細胞性抗原およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1
    つの抗原を含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記遺伝子ワクチンが、ネイキッドDNA断片、プラスミ
    ドDNA、ウイルスDNA、細菌DNA、DNA発現ライブラリー、DNA−R
    NA抗原、DNA−タンパク質複合体およびDNAリポソーム複合体、およびそ
    の混合物からなる群から選択される、少なくとも1つの抗原コーディングDNA
    構築物を含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記卵製品が卵またはその分画を含むことを特徴とする、
    請求項16に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記動物に投与される卵製品の1日有効量が0.25から
    100個の卵と同等であることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記抗体が、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻
    内、経口または局所的に投与されることを特徴とする、請求項16に記載の方法
  23. 【請求項23】 前記卵製品が、非ステロイド抗炎症薬および疾患修飾性抗
    関節炎薬からなる群から選択される薬物と併用して前記対象動物に投与されるこ
    とを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記対象動物が、前記卵製品の投与前に所定の時間、投薬
    計画による前記薬物を投与されていたことを特徴とする、請求項22に記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 対象動物において自己免疫疾患に対する抗体を減少させる
    ための組成物であって、抗原ワクチンまたは遺伝子ワクチンで高度免疫された鳥
    類から得られる有効量の卵またはその分画を含むことを特徴とする組成物。
  26. 【請求項26】 前記鳥類が、細菌性、ウイルス性、原虫性、真菌性、およ
    び細胞性抗原およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1つの抗原
    を含む抗原ワクチンで高度免疫されていることを特徴とする、請求項25に記載
    の組成物。
  27. 【請求項27】 前記鳥類が、ネイキッドDNA断片、プラスミドDNA、
    ウイルスDNA、細菌DNA、DNA発現ライブラリー、DNA−RNA抗原、
    DNA−タンパク質複合体およびDNAリポソーム複合体、およびその混合物か
    らなる群から選択される、少なくとも1つの抗原コーディングDNA構築物を含
    む遺伝子ワクチンで高度免疫されていることを特徴とする、請求項25に記載の
    組成物。
  28. 【請求項28】 前記自己免疫疾患が、慢性関節リウマチ、若年性糖尿病、
    多発性硬化症、グレーブス病、メネリ病、重症筋無力症、エリテマトーデス、乾
    癬、全身性強皮症、リウマチ熱およびシェーグレン症候群からなる群から選択さ
    れることを特徴とする、請求項25に記載の組成物。
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