JP2005520968A - 内燃機関用の燃料噴射装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、内燃機関用の燃料噴射装置であって、内燃機関の各シリンダのために燃料高圧ポンプ（１０）と、該燃料高圧ポンプ（１０）に接続されている燃料噴射弁（１２）とが設けられており、燃料高圧ポンプ（１０）のポンプピストン（１８）が、ポンプ作業室（２２）を制限しており、該ポンプ作業室（２２）が、燃料噴射弁（１２）の圧力室（４０）と接続されていて、燃料噴射弁（１２）が、噴射開口（３２）を制御する噴射弁部材（２８）を有しており、この噴射弁部材（２８）が、圧力室（４０）における圧力によって閉鎖力に抗して開放方向（２９）に可動であり、制御弁（７０）によって、ポンプ作業室（２２）に接続されていて制御ピストン（５０）によって制限された制御圧室（５２）と、放圧室（２４）との間における接続路（６４）が制御されるようになっている形式のものにおいて、制御ピストン（５０）は、噴射弁部材（２８）が閉鎖位置を占めている場合に、主接続路（８４）を大きな流過横断面をもって開放するようになっており、また制御ピストン（５０）は、噴射弁部材（２８）が開放位置を占めている場合における場合には、主接続路（８４）を閉鎖し、小さな流過横断面を備えたバイパス接続路（８０）だけを開放するようになっており、該バイパス接続路（８０）が、制御圧室（５２）を制限するケーシング部分（５４）に形成されていることを特徴とする。

Description

従来の技術
本発明は、請求項１の上位概念部に記載された形式の内燃機関用の燃料噴射装置に関する。

このような燃料噴射装置はヨーロッパ特許公開第０９８７４３１号明細書に基づいて公知である。この燃料噴射装置は、燃料高圧ポンプと、該燃料高圧ポンプに接続されている燃料噴射弁とを内燃機関の各シリンダのために有している。燃料高圧ポンプは、内燃機関によって往復動するように駆動されるポンプピストンを有しており、このポンプピストンは、ポンプ作業室を制限している。燃料噴射弁は、ポンプ作業室に接続された圧力室と、少なくとも１つの噴射開口を制御する噴射弁部材とを有しており、この噴射弁部材は、少なくとも１つの噴射開口を開放するために、圧力室における圧力によって閉鎖力に抗して開放方向に可動である。また、電気作動式の第１の制御弁が設けられており、この第１の制御弁によって、ポンプ作業室と放圧室との間における接続路が制御される。さらに電気作動式の第２の制御弁が設けられており、この第２の制御弁によって、制御圧室と放圧室との間における接続路が制御される。制御圧室は絞り箇所を介してポンプ作業室と接続されている。制御圧室は制御ピストンによって制限されており、この制御ピストンは噴射弁部材に支持されていて、制御圧室における圧力によって噴射弁部材の閉鎖方向において負荷されている。燃料噴射のためには、第１の制御弁が閉鎖されかつ第２の制御弁が開放され、その結果制御圧室内においては高圧が形成され得ず、燃料噴射弁は開放することができる。しかしながら第２の制御弁の開放時には、ポンプ作業室から制御圧室を介して燃料が流出するので、ポンプピストンによって圧送される燃料量のうち噴射のために利用できる燃料量は、少なくなってしまい、さらに、噴射のために利用できる圧力も低下してしまう。その結果として、燃料噴射装置の効率は最適ではなくなる。

発明の利点
これに対して、請求項１の特徴部に記載のように構成された本発明による燃料噴射装置には次のような利点がある。すなわち本発明による燃料噴射装置では、燃料噴射のために第２の制御弁が開放され、ひいてはバイパス接続路を備えた燃料噴射弁が開放された時に、制御圧室から放圧室へは小さな流過横断面しか開放されず、従って僅かな燃料量しか流出しないので、噴射のために利用できる圧力及び燃料噴射装置の効率は高められる。さらに燃料噴射の開始もしくは終了に際しては、燃料噴射弁の迅速な開閉が達成され、このことは、大きな流過横断面を備えた制御される主接続路に基づいて、第２の制御弁の開閉時に制御圧室内において生じる迅速な圧力形成もしくは圧力消滅によって、可能になる。

請求項２以下には、本発明による燃料噴射弁の別の有利な構成が記載されている。請求項３記載の構成によって、制御ピストンによる主接続路の制御を簡単な形式で行うことができる。また請求項４記載の構成によって、弁座を簡単に形成することが可能である。

図面
次に図面を参照しながら本発明の１実施例を説明する。

図１は、内燃機関用の燃料噴射装置を簡単化して示す縦断面図、
図２は、図１に破線ＩＩで示された領域を拡大して燃料噴射弁の閉鎖時における状態を示す図、
図３は、燃料噴射弁の開放時における破線ＩＩで示された領域を示す図、
図４は、燃料噴射装置を図２のＩＶ−ＩＶ線に沿って断面した横断面図である。

実施例の記載
図１〜図４には自動車の内燃機関用の燃料噴射装置が示されている。内燃機関は有利には自己着火式の内燃機関である。燃料噴射装置は有利にはいわゆるポンプ・ノズルユニットとして形成されていて、内燃機関の各シリンダのために各１つの燃料高圧ポンプ１０と、この燃料高圧ポンプ１０にそれぞれ接続された燃料噴射弁１２とを有しており、この各燃料高圧ポンプ１０と燃料噴射弁１２とは一緒に成って１つの構成ユニットを形成している。択一的に燃料噴射装置はいわゆるポンプ・管路・ノズル系としても形成されており、このポンプ・管路・ノズル系では、各シリンダの燃料高圧ポンプと燃料噴射弁とは互いに隔てられて配置されていて、管路を介して互いに接続されている。燃料高圧ポンプ１０は、シリンダ孔１６を備えたポンプ本体１４を有しており、シリンダ孔１６内においてはポンプピストン１８がシールされて案内されており、このポンプピストン１８は、少なくとも間接的に内燃機関のカム軸１９のカム２０によって、戻しばね１９の力に抗して行程運動するように駆動される。ポンプピストン１８はシリンダ孔１６内においてポンプ作業室２２を制限しており、このポンプ作業室２２内においてポンプピストン１８の吐出行程時に燃料が高圧下で圧縮される。ポンプ作業室２２には、自動車の燃料タンク２４から燃料が供給される。

燃料噴射弁１２は、ポンプ本体１４に結合された弁本体２６を有しており、この弁本体２６は複数部分から形成されていることができ、この弁本体２６においては噴射弁部材２８が孔３０内において長手方向摺動可能に案内されている。弁本体２６は内燃機関のシリンダの燃焼室に向けられた端部領域に、少なくとも１つの、有利には複数の噴射開口３２を有している。噴射弁部材２８は燃焼室に向けられた端部領域に例えば円錐形のシール面３４を有しており、このシール面３４は、弁本体２６内において該弁本体２６の、燃焼室に向けられた端部領域に形成された弁座３６と共働し、この弁座３６からもしくはこの弁３６に向かって噴射開口３２が延びている。弁本体２６には噴射弁部材２８と孔３０との間に、弁座３６に向かって延びるリング室３８が設けられており、このリング室３８は、弁座３６とは反対側の端部領域において、孔３０の半径方向拡大部によって、噴射弁部材２８を取り囲む圧力室４０に移行している。噴射弁部材２８は圧力室４０の高さにおいて横断面減少により受圧肩部４２を有している。噴射弁部材２８の、燃焼室とは反対側の端部には、予負荷された閉鎖ばね４４が作用しており、この閉鎖ばね４４によって噴射弁部材２８は弁座３６に向かって押圧される。閉鎖ばね４４は弁本体２６のばね室４６内に配置されていて、このばね室４６は孔３０に接続している。

弁本体２６においてばね室４６には、孔３０とは反対側の端部に別の孔４８が接続しており、この孔４８内においては、噴射弁部材２８と結合されている制御ピストン５０がシールされて案内されている。孔４８内においては、可動の壁として働く制御ピストン５０によって、制御圧室５２が制限される。制御ピストン５０は、該制御ピストン５０に比べて直径の小さなピストンロッド５１を介して噴射弁部材２８に支持されていて、噴射弁部材２８と結合されていてもよい。制御ピストン５０は噴射弁部材２８と一体的に形成されていてもよいが、組立ての理由から別体部分として噴射弁部材２８と結合されている方が有利である。

ポンプ作業室２２から、図１に示されているように、ポンプ本体１４と弁本体２６とを通して、通路６０が燃料噴射弁１２の圧力室４０に通じている。ポンプ作業室２２又は通路６０からは、通路６２が制御圧室５２に通じている。制御圧室５２にはさらに、放圧室への接続路を形成する通路６４が開口しており、放圧室としては少なくとも間接的に、燃料タンク２４又は、低い圧力が存在する他の領域が働くことができる。ポンプ作業室２２又は通路６０から放圧室２４に通じる接続路６６は、第１の電気操作式の制御弁６８によって制御される。この制御弁６８は例えば図１に示されているように２ポート２位置方向切換え弁として形成されている。制御圧室５２と放圧室２４との間における接続路６４は、第２の電気操作式の制御弁７０によって制御され、この制御弁７０は例えば２ポート２位置方向切換え弁として形成されている。制御圧室５２とポンプ作業室２２との間における接続路６２には、絞り箇所６３が設けられている。制御弁６８，７０は電磁式のアクチュエータ又はピエゾアクチュエータを有することができ、電子制御装置７２によって制御される。

燃料高圧ポンプ１０のポンプ本体１４と燃料噴射弁１２の弁本体２６との間には、中間円板５４の形をしたケーシング部分が配置されており、この中間円板５４は、制御圧室５２の、噴射弁部材２８とは反対の側における制限部を形成している。中間円板５４の、制御圧室５２を制限する面５３は、横方向に、有利には、制御ピストン５０の長手方向軸線４９に対して少なくともほぼ垂直に配置されている。中間円板５４には通路６０から制御圧室５２に通じる通路６２が形成されており、絞り箇所６３は、中間円板５４における通路６２に設けられた絞り孔として形成されている。絞り孔６３は図４に示されているように、制御ピストン５０の長手方向軸線４９の方向で見て、制御圧室５２の縁部領域に、制御ピストン５０の長手方向軸線４９に対してずらされて開口している。中間円板５４には孔５５が配置されており、この孔５５は制御圧室５２からの流出部を、放圧室２４に通じる制御圧室５２の接続路６４の一部として形成している。

図２に示されているように、制御ピストン５０は中間円板５４に向けられた端面に、リング状のシール面５７を有しており、このシール面５７は狭いリングウェブを形成していて、制御ピストン５０の端面に対して隆起して形成されている。リング状のシール面５７は、制御ピストン５０の外径よりも小さな直径をもって配置されている。制御ピストン５０は、その直径がシール面５７を備えた端面に向かって減じるように、形成されていることができる。シール面５７の内部には制御ピストン５０の端面に、凹設部５８が形成されており、この凹設部５８は盲孔によって形成可能である。シール面５７は、中間円板５４における孔５５に対して少なくともほぼ同軸的に配置されていて、孔５５の直径よりも大きな直径をもって配置されている。中間円板５４における絞り孔６３は、制御ピストン５０のシール面５７の外側において制御圧室５２に開口している。中間円板５４における孔５５は、制御ピストン５０のシール面５７の内側から延びる流出路、つまり制御圧室５２から第２の制御弁７０に、さらにこの第２の制御弁７０を介して放圧室２４に通じる流出路を形成している。孔５５は、制御ピストン５０に対して少なくともほぼ同軸的に配置されている。

中間円板５４には孔５５のそばに、例えば絞り箇所６３との接続路６２に対してほぼ直径方向で反対側に位置して、制御圧室５２から延びるバイパス接続路８０が形成されており、このバイパス接続路８０は、放圧室２４に通じる接続路６４に開口している。制御圧室５２へのバイパス接続路８０の開口は、図４に示されているように、制御ピストン５０の長手方向軸線４９の方向で見て、制御ピストン５０のシール面５７の外側に位置している。バイパス接続路８０には絞り箇所８２が配置されており、この絞り箇所８２は絞り孔として形成されている。この絞り箇所８２を備えたバイパス接続路８０の流過横断面は、孔５５の流過横断面に比べて著しく小さい。

燃料噴射弁１２が閉鎖されている場合、噴射弁部材２８は閉鎖位置を占めており、この閉鎖位置において噴射弁部材２８はそのシール面３４で弁座３６に接触していて、噴射開口３２を閉鎖している。この場合相応に制御ピストン５０は次のような行程位置、つまりこの行程位置において制御ピストン５０のシール面５７が、制御圧室５２の制限部を形成する中間円板５４の面５３に対して間隔をおいて配置されているような行程位置を占めている（図２参照）。

この場合に制御ピストン５０のシール面５７と中間円板５４の面５３との間において、第２の制御弁７０に通じる制御圧室５２の接続路６４のための大きな流過横断面８４が開放される。通路６０から通路６２及び絞り孔６３を介して制御圧室５２への燃料の供給は、絞り孔６３によって制限される。制御圧室５２から第２の制御弁７０への燃料の流出は、制御ピストン５０のシール面５７と中間円板５４との間において主接続路８４によって開放される大きな流過横断面を介して絞られずに行われ、この場合バイパス接続路８０は不作用である。

燃料噴射弁１２が開放されている場合には、噴射弁部材２８は開放位置を占めており、この開放位置において噴射弁部材２８はそのシール面３４で弁座３６から間隔をおいて配置されていて、噴射開口３２を開放している。この場合相応に制御ピストン５０は次のような行程位置、すなわちこの行程位置において制御ピストン５０がそのシール面５７で中間円板５４の面５７に接触しているような行程位置を占めている（図３参照）。これによって中間円板５４の面５３は、制御ピストン５０のシール面５７と共働する扁平座の形の弁座を形成する。シール面５７が細くウェブ状に形成されていることに基づいて、シール面５７はほぼその縁部だけで、中間円板５４の面５３に接触し、これによって高い面圧をもつ線接触が、ひいては確実なシール作用が得られる。制御ピストン５０のシール面５７と弁座としての中間円板５４の面５３との間においてはこの場合、制御室５２から中間円板５４における孔５５への主接続路８４が、制御圧室５２と第２の制御弁７０及び放圧室２４との接続路として制御される。この主接続路８４は燃料噴射弁１２の閉鎖時に開放され、かつ燃料噴射弁１２の開放時に閉鎖されている。

制御ピストン５０がそのシール面５７で中間円板５４の面５３に接触して、主接続路８４を閉鎖すると、今や、中間円板５４におけるバイパス接続路８０だけが開放されていることになり、このバイパス接続路８０の流過横断面は、絞り孔８２によって規定されており、この流過横断面は、主接続路８４が開放されている場合における該主接続路８４の流過横断面よりも著しく小さい。

中間円板５４における接続路６２における絞り孔６３の横断面と中間円板５４におけるバイパス接続路８０における絞り孔８２の横断面とは、燃料噴射装置の最適な機能のために適宜な形式で互いに調整されている。

以下においては燃料噴射装置の作用形式について述べる。ポンプピストン１８の吸込み行程時に、ポンプピストン１８には燃料タンク２４から燃料が供給される。ポンプピストン１８の吐出行程時に、前噴射を伴う燃料噴射が始まり、この際に第１の制御弁６８は制御装置７２によって閉鎖され、その結果ポンプ作業室２２は放圧室２４から切り離されている。制御装置７２によってさらに第２の制御弁７０が開放され、その結果制御圧室５２は放圧室２４と接続される。この場合制御圧室５２内において高圧は形成され得ない。それというのは、制御圧室５２内における圧力は放圧室２４に向かって放圧されているからである。ポンプ作業室２２における圧力ひいては燃料噴射弁１２の圧力室４０における圧力が極めて大きくなり、この圧力によって受圧肩部４２を介して噴射弁部材２８に加えられる押圧力が、閉鎖ばね４４の力と、制御圧室５２内において作用する残留圧によって制御ピストン５０に作用する押圧力との総和よりも大きくなると、噴射弁部材２８は開放方向２９に向かって移動し、少なくとも１つの噴射開口３２を開放する。この場合制御ピストン５０は図３に示された行程位置を占めているので、バイパス接続路８０だけが小さな流過横断面をもつ絞り孔８２を介して開放されている。これによってポンプピストン１８によって圧送される燃料によって、僅かな部分量だけが絞り孔６３と絞り孔８２を備えたバイパス接続路８０とを介して、さらに開放された第２の制御弁７０を介して放圧室２４に流出することができる。また、燃料噴射弁１２を前噴射のために噴射弁部材２８の部分行程だけ開放させることも可能であり、このようにすると、制御ピストン５０はそのシール面５７で中間円板５４に接触することはなく、主接続路８４を完全には閉鎖しない。しかしながらこの場合、主接続路８４の流過横断面は減じられる。

前噴射を終了するためには、制御装置によって第２の制御弁７０が閉鎖され、その結果制御圧室５２は放圧室２４から切り離される。第１の制御弁６８は閉鎖位置に留まっている。制御圧室５２にはこの際に、ポンプ作業室２２におけると同じ高圧が形成されているので、制御ピストン５０には大きな押圧力が閉鎖方向に作用し、噴射弁部材２８はその閉鎖位置へと移動させられる。

次いで行われる主噴射のために、第２の制御弁７０は制御装置７２によって開放される。燃料噴射弁１２は制御ピストン５０に対する減じられた押圧力に基づいて開放し、噴射弁部材２８はその最大開放行程によって開放位置へと移動する。噴射弁部材２８の開放運動時にはまず初めに大きな流過横断面が主接続路８４を介して制御ピストン５０によって開放されており、このような開放は、噴射弁部材２８がその最大開放行程で開放されるまで続き、この場合制御ピストン５０はそのシール面５７で中間円板５４の面５３に接触していて、主接続路８４を閉鎖し、バイパス接続路８０だけが絞り孔８２を介して開放されている。これによって燃料噴射弁１２の迅速な開口動作が可能になる。燃料噴射弁１２が完全に開放されている場合には、絞り孔６３と絞り孔８２とを介して単に僅かな燃料量だけしか放圧室２４に流出することができず、その結果、ポンプピストン１８によって圧送される燃料の僅かな部分を除いて、大部分が噴射のために利用されることになる。

主噴射の終了のためには第２の制御弁７０が制御装置７２によって切り換えられて閉鎖位置にもたらされ、その結果制御圧室５２は放圧室２４から切り離され、制御圧室５２においては高圧が形成され、制御ピストン５０に対して作用する力によって、燃料噴射弁１２が閉鎖される。噴射弁部材２８の閉鎖運動時に、制御ピストン５０によって主接続路８４が大きな流過横断面をもって開放され、その結果制御圧室５２における圧力が迅速に上昇し、制御ピストン５０に対して大きな押圧力が作用し、これにより燃料噴射弁１２は迅速に閉鎖する。燃料の後噴射のために第２の制御弁７０は制御装置７２によってもう一度開放され、その結果制御圧室５２における圧力低下に基づいて燃料噴射弁１２が開放する。後噴射終了のために第２の制御弁７０は閉鎖されかつ／又は第１の制御弁６８が開放される。

内燃機関用の燃料噴射装置を簡単化して示す縦断面図である。 図１に破線ＩＩで示された領域を拡大して燃料噴射弁の閉鎖時における状態を示す図である。 燃料噴射弁の開放時における破線ＩＩで示された領域を示す図である。 燃料噴射装置を図２のＩＶ−ＩＶ線に沿って断面した横断面図である。

Claims (7)

1. 内燃機関用の燃料噴射装置であって、燃料高圧ポンプ（１０）と、該燃料高圧ポンプ（１０）に接続されている燃料噴射弁（１２）とが内燃機関の各シリンダのために設けられており、燃料高圧ポンプ（１０）が、内燃機関によって往復動するように駆動されるポンプピストン（１８）を有しており、該ポンプピストン（１８）が、ポンプ作業室（２２）を制限していて、該ポンプピストン（１８）には燃料タンク（２４）から燃料が供給されるようになっており、燃料噴射弁（１２）が、ポンプ作業室（２２）に接続された圧力室（４０）と、少なくとも１つの噴射開口（３２）を制御する噴射弁部材（２８）とを有しており、この噴射弁部材（２８）が、該噴射弁部材に形成された受圧面（４２）において、圧力室（４０）における圧力によって開放方向（２９）に負荷されており、噴射弁部材（２８）が閉鎖力に抗して開放方向（２９）に、少なくとも１つの噴射開口（３２）を開放するために可動であり、さらにポンプ作業室（２２）と放圧室（２４）との間における接続路（６６）を制御する第１の制御弁（６８）と、燃料噴射弁の制御圧室（５２）と放圧室（２４）との間における接続路（６４）を制御する第２の制御弁（７０）とが設けられており、制御圧室（５２）が少なくとも間接的にポンプ作業室（２２）との接続路（６２）を有していて、該接続路（６２）に絞り箇所（６３）が設けられており、制御圧室（５２）が制御ピストン（５０）によって制限されていて、該制御ピストン（５０）が噴射弁部材（２８）に対して閉鎖方向で作用する形式のものにおいて、制御ピストン（５０）は、噴射弁部材（２８）が閉鎖位置を占めている場合における行程位置では、制御圧室（５２）と放圧室（２４）との間における接続路（６４）において、主接続路（８４）を大きな流過横断面をもって開放するようになっており、また制御ピストン（５０）は、噴射弁部材（２８）が最大行程をもって開放位置を占めている場合における行程位置では、主接続路（８４）を閉鎖し、小さな流過横断面を備えたバイパス接続路（８０）だけが開放されており、該バイパス接続路（８０）が、制御圧室（５２）を制限するケーシング部分（５４）に形成されていることを特徴とする、内燃機関用の燃料噴射装置。
2. ケーシング部分（５４）におけるバイパス接続路（８０）が、絞り箇所（８２）を備えた孔として形成されている、請求項１記載の燃料噴射装置。
3. 制御ピストン（５０）がケーシング部分（５４）に向けられた端面に、シール面（５７）を有していて、該シール面（５７）で制御ピストン（５０）が、主接続路（８４）を制御するために、ケーシング部分（５４）に形成された弁座（５３）と共働する、請求項１又は２記載の燃料噴射装置。
4. 弁座が、横方向に、有利には制御ピストン（５０）の長手方向軸線（４９）に対して少なくともほぼ垂直に配置された、ケーシング部分（５４）の面（５３）によって形成されている、請求項３記載の燃料噴射装置。
5. 制御ピストン（５０）のシール面（５７）がリング状に形成されており、ケーシング部分（５４）を貫いて、制御圧室（５２）と放圧室（２４）との接続路（６４）の一部として、シール面（５７）の内側に配置された流出路（５５）が制御圧室（５２）から延びている、請求項３又は４記載の燃料噴射装置。
6. バイパス接続路（８０）がシール面（５７）の外側で制御圧室（５２）から延びていて、有利にはケーシング部分（５４）における流出路（５５）に開口している、請求項５記載の燃料噴射装置。
7. 燃料高圧ポンプ（１０）と燃料噴射弁（１２）とが１つの共通の構成ユニットを形成しており、ケーシング部分（５４）が、燃料高圧ポンプ（１０）のポンプ本体（１４）と燃料噴射弁（１２）の弁本体（２６）との間に配置された中間円板として形成されている、請求項１から６までのいずれか１項記載の燃料噴射装置。

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