JP2005519171A - コロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性シリコーン樹脂およびその製造方法 - Google Patents

コロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性シリコーン樹脂およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005519171A
JP2005519171A JP2003574431A JP2003574431A JP2005519171A JP 2005519171 A JP2005519171 A JP 2005519171A JP 2003574431 A JP2003574431 A JP 2003574431A JP 2003574431 A JP2003574431 A JP 2003574431A JP 2005519171 A JP2005519171 A JP 2005519171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable composition
hydrosilylation reaction
colloidal silica
group
groups
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003574431A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4601962B2 (ja
Inventor
チョンタオ リー,
フレデリック, ジェイ. マクギャリー,
ディミトリス, イー. カトリス,
ジョン, アール. ケリーク,
デボラ, エフ. バーグストローム,
カーミット, エス. クヮン,
ビーチョン ズュー,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Massachusetts Institute of Technology
Original Assignee
Massachusetts Institute of Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Massachusetts Institute of Technology filed Critical Massachusetts Institute of Technology
Publication of JP2005519171A publication Critical patent/JP2005519171A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4601962B2 publication Critical patent/JP4601962B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances
    • C08K9/06Ingredients treated with organic substances with silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/10Encapsulated ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • C08K3/36Silica
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/12Polysiloxanes containing silicon bound to hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/70Siloxanes defined by use of the MDTQ nomenclature
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • C08K5/5403Silicon-containing compounds containing no other elements than carbon or hydrogen

Abstract

【課題】 弾性率およびガラス転移温度の損失を生じることなく高い強度および破壊靭性を有する硬化シルセスキオキサン樹脂を調製するために用いられ得る方法と、ガラス転移温度が上昇するとともに、強度、靭性、および弾性率を同時に高めた硬化シルセスキオキサン樹脂を調製する方法とを提供する。
【解決手段】 シルセスキオキサンポリマー、架橋化合物、ヒドロシリル化反応触媒、および表面コーティングが施されたコロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性組成物。この硬化性組成物が硬化されて、高い破壊靭性および強度を有し、弾性率およびガラス転移温度の損失がない硬化樹脂が形成される。

Description

本発明は、高い破壊靭性および強度を有し、弾性率およびガラス転移温度の損失がない硬化シルセスキオキサン樹脂を製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、表面コーティングが形成されたコロイドシリカがその内部で分散している硬化シルセスキオキサン樹脂に関する。
シルセスキオキサン樹脂は、自動車産業、航空宇宙産業、造船および他の製造産業における産業用途での使用が増えてきている。シルセスキオキサン樹脂は、そのような用途に望まれる良好な耐熱性および耐火性を示す。これらの特性は、シルセスキオキサン樹脂を、電気用積層板、自動車部品、航空機、および船舶における構造用途のための繊維強化複合材料において使用するのに魅力的なものにしている。それゆえ、弾性率の著しい低下、または熱安定性の低下を示さずに、高い曲げ強さ、曲げ歪み、破壊靭性、および破壊エネルギーを示す硬質のシルセスキオキサン樹脂が必要とされている。さらに、硬質のシルセスキオキサン樹脂は低い誘電率を有し、層間絶縁材料として有用である。硬質のシルセスキオキサン樹脂はまた、耐摩耗性コーティングとしても有用である。これらの用途には、シルセスキオキサン樹脂が高い強度および靭性を示すことが必要である。
シルセスキオキサン樹脂のような架橋密度が高い従来の熱硬化した網目構造体は、典型的には、強度、破壊靱性、または弾性率のような機械的特性を改善する策が取られたときに、1以上の他の性質に不利益な影響が及ぶという欠点がある。
シリコーン樹脂の機械的特性を改善するための種々の方法および組成物が開示されており、これらは、1)ゴム変性樹脂を記載する特許文献1およびゴム変性樹脂を作製する方法を記載する特許文献2に開示されるように、シリコーン樹脂をゴム化合物で変性するものや、2)シリコーン樹脂/流体ポリマーが透明な耐破砕性コーティングを形成するように調整される、特許文献3に開示されるように、シリコーン樹脂にシリコーン液を添加するものを含む。
上記で参照された特許は、シリコーン樹脂の強度を改善するものであるが、上述のような高強度の用途においてシリコーン材料を用いるためには、シリコーン材料の強度および靭性をさらに改善する必要がさらにある。また、強度、靭性、弾性率をさらに増大すると同時に、ガラス転移温度を上昇させる必要もある。
米国特許第5747608号 米国特許第5830950号 米国特許第5034061号
それゆえ、本発明の目的は、弾性率およびガラス転移温度の損失を生じることなく高い強度および破壊靭性を有する硬化シルセスキオキサン樹脂を調製するために用いられ得る方法を提供することである。また、ガラス転移温度が上昇するとともに、強度、靭性、および弾性率を同時に高めた硬化シルセスキオキサン樹脂を調製する方法を提供することも本発明の目的である。
シルセスキオキサンポリマー、架橋化合物、ヒドロシリル化反応触媒、および表面コーティングが施されたコロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性組成物である。また、ヒドロシル化反応硬化性組成物を調製し、硬化シルセスキオキサン樹脂を生成する方法であって、a)シルセスキオキサンポリマーを提供する工程と、b)架橋化合物を提供する工程と、c)表面処理が施されたコロイドシリカを提供する工程と、d)a)、b)、c)の成分を混合して硬化性組成物を形成する工程と、e)ヒドロシリル化反応触媒を工程d)の硬化性組成物に添加する工程と、f)工程e)の硬化性組成物を硬化させ、高い破壊靭性および強度を有し、弾性率およびガラス転移温度の損失がない硬化樹脂を形成する工程とを、包含する方法も含まれる。
以上のように本発明によれば、シルセスキオキサンポリマー、架橋化合物、ヒドロシリル化反応触媒、および表面コーティングが施されたコロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性組成物とすることで、この組成物が硬化されてなる硬化シルセスキオキサン樹脂は、弾性率およびガラス転移温度の損失を生じることなく、高い強度と破壊靭性とを有するものとなる。また、本発明のヒドロシリル化反応硬化性組成物の調整方法によると、本発明のヒドロシリル化反応硬化性組成物を容易に得ることができる。
本発明は、硬化シルセスキオキサン樹脂を調製するために用いられるヒドロシリル化反応硬化性組成物およびその調整方法に関する。この硬化性組成物は、(A)シルセスキオキサン共重合体、(B)炭化水素、シラン、またはシロキサンを架橋剤として含む水素化珪素、(C)触媒、(D)任意の溶媒、(E)触媒抑制剤、および(F)種々の組成物からなる表面コーティングが形成されたコロイドシリカを含む。
成分(A)は、実験式R1 a2 b3 cSiO(4-a-b-c)/2 で表される単位を含むシルセスキオキサン共重合体であり、ここで、0.8≦(a+b+c)≦3.0という条件において、aは0または正数であり、bは0または正数であり、cは0または正数であり、成分(A)は、1分子につき平均で少なくとも2つのR1基を有し、各R1基は、脂肪族不飽和を有する1価の炭化水素基から個別に選択される官能基であり、各R2および各R3は、1価の炭化水素基および水素から個別に選択される官能基である。好ましくは、R1 は、ビニルまたはアリル等のアルケニル基である。典型的には、R2およびR3は、アルキル基およびアリール基からなる群から選択された非官能基である。適切なアルキル基は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、およびイソブチル基である。適切なアリール基は、フェニル基である。成分(A)に適したシルセスキオキサン共重合体の例としては、(PhSiO3/2.75(ViMe2SiO1/2.25 があり、ここで、Phはフェニル基であり、Viはビニル基を表わし、Meはメチル基を表わす。
成分(B)は、一般式Ha1 bSiR2SiR1 Cd で表される炭化水素を含む水素化珪素であり、ここで、R1は1価の炭化水素基であり、R2は2価の炭化水素基であり、aおよびdは≧1であり、a+b=c+d=3である。一般式Ha1 bSiR2SiR1 Cd は、本発明では好ましいが、成分(A)の架橋剤として機能し得る他のヒドリドシリル化合物を排除するものではない。詳細には、上記のような式において、R2 が3価の炭化水素基であるものは、成分(B)にも適し得る。成分(B)に対する他の選択肢も同様にヒドリドシリル化合物の混合物であり得る。
成分(B)の炭化水素を含む適切な水素化珪素は、グリニャール反応プロセスによって調製できる。例えば、本発明で用いるシリル末端炭化水素を調整するための1つの方法は、マグネシウムと、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン等の溶媒の組み合わせを、室温から200℃、好ましくは50℃に熱することを含む。次いで、ジブロモベンゼン等のジハロゲン化炭化水素を、数時間かけて、マグネシウムおよび溶媒に添加する。
ジハロゲン化炭化水素の添加が完了した後、次いで、ジメチルハイドロジェンクロロシラン等のハロゲン化シランを添加し、任意の有機溶媒を添加しても良い。次いで、得られた混合物を、50〜65℃の温度で数時間加熱する。次いで、余分なハロゲン化シランを、NH4Cl の飽和水溶液での中和等の任意の都合のよい手段によって除去する。次いで、得られた生成物を、硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥させ、蒸留によって精製することができる。
このようなグリニャール反応によって生じた炭化水素を含む水素化珪素の一例は、ペンシルバニア州、タリータウン(Tullytown)のゲレスト(Gelest)社から市販されているp−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを含む。
成分(B)はまた、成分(A)のビニル基と架橋する水素化珪素官能基を含むシランまたはシロキサンであってもよい。成分(B)として用いることができる好適なシランおよびシロキサンの例は、ジフェニルシランおよびヘキサメチルトリシロキサンを含む。このような化合物は、ペンシルバニア州、タリータウンのゲレスト社、およびペンシルバニア州、ブリストルのユナイテッド・ケミカル・テクノロジー(United Chemical Technologies)社から市販されている。成分(B)はまた、シランおよびシロキサンを含む水素化物の混合物であってもよい。
成分(A)および(B)は、ケイ素結合水素原子(SiH)と不飽和基(C=C)とのモル比(SiH:C=C)が1.0:1.0〜1.5:1.0の範囲となる量で組成物に添加される。好ましくは、この比率は、1.1:1.0〜1.5:1.0の範囲である。この比率が1.0:1.0よりも小さな場合、硬化シルセスキオキサン樹脂の特性は損なわれるが、これは硬化が不完全になるためである。組成物における成分(A)および(B)の量は、1分子当りのC=Cの数およびSi−H基の数に依存する。しかしながら、成分(A)の量は、典型的には、組成物の50〜80重量%であり、成分(B)の量は、典型的には、組成物の2〜50重量%である。
成分(C)はヒドロシリル化反応触媒である。典型的には、成分(C)は、組成物の質量に基づいて、1〜10ppmの白金を提供するために十分な量で組成物に添加される白金触媒である。成分(C)の例としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金(II)、塩化白金、酸化白金、白金化合物とオレフィン等の不飽和有機化合物との錯体、白金化合物と不飽和炭化水素基を含有するオルガノシロキサンとの錯体、例えば、カルステッド触媒(すなわち、塩化白金酸と1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとの錯体)と1,3−ジエテニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとの錯体、および白金化合物とオルガノシロキサンの錯体(ここで、錯体はオルガノシロキサン樹脂内に埋め込まれている)等の白金触媒がある。特に好ましい触媒は、ミシガン州、ミッドランドのダウ・コーニング社から市販されている白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を含む0.5%白金である。
成分(D)は、典型的には、一液型組成物が調製されるときに添加される任意の触媒抑制剤を含んでもよい。適切な触媒抑制剤は、本明細書中において触媒抑制剤を記載する目的で参考として援用されるクークーツェーデス(Kookootsedes)らの米国特許第3,445,420号(1969年5月20日)に開示されている。成分(D)は、好ましくは、メチルブチノールまたはエチニルシクロヘキサノール等のアセチレン系アルコールである。成分(D)は、より好ましくは、エチニルシクロヘキサノールである。抑制剤の他の例としては、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、ビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレイン酸塩、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシントリオール、2−フェニル−3−ブチンジオール、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、エチレンジアミン、ジフェニルホスフィン、亜りん酸ジフェニル、トリオクチルホスフィン、ジエチルフェニルホスホナイト、およびメチルジフェニルホスフィナイトがある。
成分(D)の存在は、ヒドロシリル化反応硬化性組成物の0〜0.05重量%に相当する。成分(D)は、典型的には、硬化性組成物の0.0001〜0.05重量%に相当する。成分(D)は、好ましくは、硬化性組成物の総量の0.0005〜0.01重量%に相当する。成分(D)は、より好ましくは、硬化性組成物の総量の0.001〜0.004重量パーセントに相当する。
成分(A)、(B)、(C)、および(D)は、組成物の10〜99.9重量%を構成する。組成物は、1以上の任意の成分、例えば、プロセス添加剤または当業者に公知である他の成分等をさらに含んでもよい。
ヒドロシリル化反応硬化性組成物は、成分(A)、(B)、(C)、および(D)を含み、いずれの任意の成分も、任意の溶媒である成分(E)に溶解され得る。典型的には、溶媒の量は、硬化性組成物の0〜90重量%、好ましくは、0〜50重量%である。溶媒は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、およびt−ブチルアルコール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、およびメチルイソブチルケトン等のケトン;ベンゼン、トルエン、およびキシレン等の芳香族炭化水素;ヘプタン、ヘキサン、およびオクタン等の脂肪族炭化水素;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、およびエチレングリコールn−ブチルエーテル等のグリコールエーテル;ジクロロメタン、1,1,1−トリクロロエタン、および塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素;クロロホルム;ジメチルスルホキシド;ジメチルホルムアミド;アセトニトリルおよびテトラヒドロフランであり得る。好ましい溶媒はトルエンである。
ヒドロシリル化反応硬化性組成物は、表面コーティングが施されたコロイドシリカを、成分(F)としてさらに含む。コロイドシリカは、反応硬化性組成物の1〜90重量パーセント、好ましくは、反応硬化性組成物の20〜80重量パーセント、さらに好ましくは、反応硬化性組成物の5〜25重量パーセントを構成し得る。
コロイドシリカ粒子は、直径のサイズが5〜150nmの範囲であってもよく、特に好ましいサイズは75nmである。
コロイドシリカ粒子は、シリル基がシリカ粒子の表面上に形成されるように、シロキサン、またはシロキサンの混合物とシリカ粒子とを反応させることによって、表面コーティングを施される。適切な反応性シランまたはシロキサンは、ビニル、水素化物、アリル、アリール、または他の不飽和基等の官能基を含み得る。表面コーティングとしての使用に特に好ましいシロキサンは、ヘキサメチルジシロキサン、およびテトラメチルジビニルジシロキサンを含む。
表面コーティングされたシリカ粒子は、シリカ粒子と脱イオン水とを混合して溶液をつくり、次いで、濃塩酸、イソプロピルアルコール、およびシロキサンまたはシロキサンの混合物を添加することによって形成されてもよい。上記混合物は次いで、70℃に加熱し、30分間撹拌する。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離する。多くの場合にそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としない。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は別の容器に移される。別の容器に移された混合物には脱イオン水が添加され、処理されたシリカを洗浄する。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返されてもよい。洗浄されたシリカ溶液に溶媒が添加され、混合物は加熱されることにより共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。
ヒドロシル化反応硬化性組成物を調製する方法であって、
a)シルセスキオキサンポリマーを提供する工程;
b)架橋化合物を提供する工程;
c)表面処理が形成されたコロイドシリカを提供する工程;
d)a)、b)、c)の成分を混合して硬化性組成物を形成する工程;
e)ヒドロシリル化反応触媒を工程d)の硬化性組成物に添加する工程;
f)反応触媒と硬化性組成物とを混合する前または後に、任意の反応抑制剤を工程e)の触媒に添加する工程;
g)工程e)の硬化性組成物を硬化させて、高い破壊靭性および強度を有し、弾性率およびガラス転移温度に損失がない硬化樹脂を形成する工程を包含する方法も開示される。
前述したようなシルセスキオキサンポリマーは、まず、上記において開示したような架橋化合物と混合され、次いで、表面処理を有するコロイドシリカが添加される。本発明では、従来の混合機または高せん断ローター/ステーターミキサーのいずれが用いられてもよいが、組成物内のシリカ粒子の分散が増すと、硬化樹脂の機械的特性の増加に繋がるため、ローター/ステーターミキサーが好ましい。上記成分が混合された後、ヒドロシリル化触媒が組成物と混合され、その混合物が金型に注がれる。本発明の硬化性組成物の混合はまた、硬化の前に組成物を脱気する工程を含んでもよい。脱気は、典型的には、組成物を軽い真空雰囲気下に曝すことによって行なわれる。
次いで、金型に対して以下の硬化工程が行われる:1)工程f)の硬化性組成物を室温で金型に終夜放置する工程、2)金型内の硬化性組成物を60℃の温度で6時間硬化させる工程、3)金型内の硬化性組成物を100℃の温度で2時間硬化させる工程、4)金型内の硬化性組成物を160℃の温度で2時間硬化させる工程、5)金型内の硬化性組成物を200℃の温度で3時間硬化させる工程、6)金型内の硬化性組成物を260℃の温度で6時間硬化させる工程。
実施例
以下の実施例は本発明を当業者に例示するためのものであり、添付の特許請求の範囲に規定される発明の範囲を限定するものとして解されるべきものではない。
参考例1
ヘキサメチルジシロキサン(Me3Si)2Oで処理され、トルエン溶液中に分散された75nmコロイドシリカ。
388.1mlの量の40重量%コロイドシリカ溶液[登録商標Nalco2329、直径75nm;比重1.29g/ml;表面積40m2 /gr]を862mlの脱イオン水と混合し、1250mlの混合物を生成した。容積5リットルのフラスコ内に、500mlの濃塩酸、25.0mlの水、600mlのイソプロピルアルコール、および213.4mlのヘキサメチルジシロキサン[(Me3SiO)2]を添加し、よく混合した。その結果得られた1338mlの溶液に、十分に攪拌することにより細流化したコロイドシリカ−水混合物を添加した。この混合物を70℃に加熱し、次いで、30分間攪拌した。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離した。多くの場合でそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としなかった。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は別の容器に移した。500mlの量の脱イオン水を上記のフラスコに添加して、処理されたシリカを洗浄し、別の容器に移した。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返された。洗浄されたシリカ溶液に約1250mlのトルエンを添加し、ディーンスターク(Dean Stark)トラップおよび凝縮器を装着し、混合物を加熱して、共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。洗浄工程は、HCI、IPA、水、および余分な処理剤をできる限り多く除去することによって、この還流/アゼオトロープ工程に必要な時間を短縮する目的で行われる。この除去はまた、この還流工程中に残留酸の存在により発生し得るあらゆる副反応の可能性を最小化する。
結果、凝集していない、シリル処理された75nmコロイドシリカ−トルエン混合物が得られる。このシリカは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)および強塩基の存在下でシリカシリル基の結合を切断すること(すなわち、「消化」処理)によって特徴付けられる。消化溶液内の表面シリル基の量および種類を、ガスクロマトグラフィおよび炎イオン化検出器(GC−FID)を介して定量化した。このシリカ−トルエン混合物の表面解析は、1.38重量%のトリメチルシリル基を有する粒子を示した。理論的計算に基づくと、この処理量は1つの粒子につき45874個のトリメチルシリル基および/またはシリカ表面積1nm2 につき2.60個のトリメチルシリル基を有すると近似化される。これは、シリル基によるシリカ表面シラノールの約100%の理論被覆率を表す。この物質は、シリコーンマトリックスにおいてそれらの機械的特性(以下の実施例において示す)を増大するための添加剤として用いられた。
参考例2
ヘキサメチルジシロキサン(Me3Si)2Oおよび低濃度のテトラメチルジビニルジシロキサン(Me2ViSi)2Oで処理され、トルエン溶液中に分散された75nmのコロイドシリカ。
679.1mlの量の40重量%コロイドシリカ溶液[登録商標Nalco2329、直径75nm;比重1.29g/ml;表面積40m2 /gr]を1508mlの脱イオン水と混合し、2188mlの混合物を生成した。容積5リットルのフラスコ内で、873mlの濃塩酸、43.8mlの水、1050mlのイソプロピルアルコール、および311.1mlのヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]および67.1mlのテトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]を添加し、よく混合した。テトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]とヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]とのモル比は0.2であった。その結果得られた2345mlの溶液に、十分に攪拌することにより細流化したコロイドシリカ−水混合物を添加した。この混合物を、70℃に加熱し、次いで、30分間攪拌した。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離した。多くの場合でそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としなかった。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は、別の容器に移した。875mlの脱イオン水を上記のフラスコに添加し、処理されたシリカを洗浄し、別の容器に移した。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返された。洗浄されたシリカ溶液に、約2188mlのトルエンを添加し、ディーンスターク(Dean Stark)トラップおよび凝縮器を装着し、混合物を加熱して、共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。洗浄工程は、HCI、IPA、水、および余分な処理剤をできる限り多く除去することによって、この還流/アゼオトロープ工程に必要な時間を短縮する目的で行われる。この除去はまた、この還流工程中に残留酸の存在により発生し得るあらゆる副反応の可能性を最小化する。
結果、凝集していない、シリル処理された75nmコロイドシリカ−トルエン混合物が得られる。このシリカは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)および強塩基の存在下でシリカシリル基の結合を切断すること(すなわち、「消化」処理)によって特徴付けられる。消化溶液内の表面シリル基の量および種類を、ガスクロマトグラフィおよび炎イオン化検出器(GC−FID)を介して定量化した。このシリカ−トルエン混合物の表面解析は、1.35重量%のトリメチルシリル基をおよび0.25重量%のジメチルビニルシリル基を有する粒子を示した。理論的計算に基づくと、この処理量は1つの粒子につき44991個のトリメチルシリル基および6677個のジメチルビニルシリル基ならびに/またはシリカ表面積1nm2 につき2.55個のトリメチルシリル基および0.38個のジメチルビニルシリル基を有すると近似化される。これらの値は、シリル基によるシリカ表面シラノールの約100%の理論被覆率を表す。この物質は、シリコーンマトリックスにおいてそれらの機械的特性(以下の実施例において示す)を増大するための添加剤として用いられた。
参考例3
ヘキサメチルジシロキサン(Me3Si)2Oおよび高濃度のテトラメチルジビニルジシロキサン(Me2ViSi)2Oで処理され、トルエン溶液中に分散させられた75nmのコロイドシリカ。
388.1mlの40重量%コロイドシリカ溶液[登録商標Nalco2329(R)、直径75nm;比重1.29g/ml;表面積40m2 /gr]を862mlの脱イオン水と混合し、1250mlの混合物を生成した。容積5リットルのフラスコ内に、500mlの濃塩酸、25.0mlの水、600mlのイソプロピルアルコール、112.3mlのヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]および108.9mlのテトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]を添加しよく混合した。テトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]とヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]とのモル比は0.9であった。その結果得られた1346mlの溶液に、十分に攪拌することにより細流化したコロイドシリカ−水混合物を添加した。この混合物を、70℃に加熱し、次いで、30分間攪拌した。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離した。多くの場合にそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としなかった。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は、別の容器に移した。500mlの脱イオン水を上記のフラスコに添加し、処理されたシリカを洗浄し、別の容器に移した。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返された。洗浄されたシリカ溶液に、約1250mlのトルエンを添加し、ディーンスターク(Dean Stark)トラップおよび凝縮器を装着し、混合物を加熱して、共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。洗浄工程は、HCI、IPA、水、および余分な処理剤をできる限り多く除去することによって、この還流/アゼオトロープ工程に必要な時間を短縮する目的で行われる。この除去はまた、この還流工程中に残留酸の存在により発生し得るあらゆる副反応の可能性を最小化する。
結果、凝集していない、シリル処理された75nmコロイドシリカ−トルエン混合物が得られる。このシリカは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)および強塩基の存在下でシリカシリル基の結合を切断すること(すなわち、「消化」処理)によって特徴付けられる。消化溶液内の表面シリル基の量および種類を、ガスクロマトグラフィおよび炎イオン化検出器(GC−FID)を介して定量化した。このシリカ−トルエン混合物の表面解析は、0.86重量%のトリメチルシリル基をおよび0.60重量%のジメチルビニルシリル基を有する粒子を示した。理論的計算に基づくと、この処理量は1つの粒子につき28659個のトリメチルシリル基および17253個のジメチルビニルシリル基ならびに/またはシリカ表面積1nm2 につき1.62個のトリメチルシリル基および0.98個のジメチルビニルシリル基を有すると近似化される。これらの値は、シリル基によるシリカ表面シラノールの約100%の理論被覆率を表す。この物質は、シリコーンマトリックスにおいてそれらの機械的特性(以下の実施例において示す)を増大するための添加剤として用いられた。
参考例4
ヘキサメチルジシロキサン(Me3Si)2Oで処理され、キシレン溶液中に分散された75nmのコロイドシリカ。
388.1mlの40重量%コロイドシリカ溶液[登録商標Nalco2329、直径75nm;比重1.29g/ml;表面積40m2 /gr]を862mlの脱イオン水と混合し、1250mlの混合物を生成した。容積5リットルのフラスコ内で、500mlの濃塩酸、25.0mlの水、600mlのイソプロピルアルコール、および213.4mlのヘキサメチルジシロキサン[(Me3SiO)2]を添加し、よく混合した。その結果得られた1338mlの溶液に、十分に攪拌することにより細流化したコロイドシリカ−水混合物を添加した。この混合物を、70℃に加熱し、次いで、30分間攪拌した。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離した。多くの場合でそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としなかった。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は、別の容器に移した。500mlの脱イオン水を上記のフラスコに添加し、処理されたシリカを洗浄し、別の容器に移した。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返された。洗浄されたシリカ溶液に約1250mlのキシレンを添加し、ディーンスターク(Dean Stark)トラップおよび凝縮器を装着し、混合物を加熱して、共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。洗浄工程は、HCI、IPA、水、および余分な処理剤をできる限り多く除去することによって、この還流/アゼオトロープ工程に必要な時間を短縮する目的で行われる。この除去はまた、この還流工程中に残留酸の存在により発生し得るあらゆる副反応の可能性を最小化する。
結果、凝集していない、シリル処理された75nmコロイドシリカ−キシレン混合物が得られた。このシリカは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)および強塩基の存在下でシリカシリル基の結合を切断すること(すなわち、「消化」処理)によって特徴付けられる。消化溶液内の表面シリル基の量および種類を、ガスクロマトグラフィおよび炎イオン化検出器(GC−FID)を介して定量化した。このシリカ−キシレン混合物の表面解析は、1.05重量%のトリメチルシリル基を有する粒子を示した。理論的計算に基づくと、この処理量は1つの粒子につき34813個のトリメチルシリル基および/またはシリカ表面積1nm2 につき1.97個のトリメチルシリル基を有すると近似化される。これは、シリル基によるシリカ表面シラノールの約83%の理論被覆率を表す。この物質は、シリコーンマトリックスにおいてそれらの機械的特性(以下の実施例において示す)を増大するために添加剤として用いられた。
参考例5
ヘキサメチルジシロキサン(Me3Si)2Oおよび低濃度のテトラメチルジビニルジシロキサン(Me2ViSi)2Oで処理され、キシレン溶液中に分散された75nmのコロイドシリカ。
388.1mlの量の40重量%コロイドシリカ溶液[登録商標Nalco2329、直径75nm;比重1.29g/ml;表面積40m2 /gr]を862mlの脱イオン水と混合し、1250mlの混合物を生成した。容積5リットルのフラスコ内で、500mlの濃塩酸、25.0mlの水、600mlのイソプロピルアルコール、および177.8mlのヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]および38.3mlのテトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]を添加しよく混合した。テトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]とヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]toのモル比は0.2であった。その結果得られた1341mlの溶液に、十分に攪拌することにより細流化したコロイドシリカ−水混合物を添加した。この混合物を、70℃に加熱し、次いで、30分間攪拌した。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離した。多くの場合にそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としなかった。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は、別の容器に移した。500mlの脱イオン水を上記のフラスコに添加し、処理されたシリカを洗浄し、別の容器に移した。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返された。洗浄されたシリカ溶液には、約1250mlのキシレンを添加し、ディーンスターク(Dean Stark)トラップおよび凝縮器を装着し、混合物を加熱して、共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。洗浄工程は、HCI、IPA、水、および余分な処理剤をできる限り多く除去することによって、この還流/アゼオトロープ工程に必要な時間を短縮する目的で行われる。この除去はまた、この還流工程中に残留酸の存在により発生し得るあらゆる副反応の可能性を最小化する。
結果、凝集していないシリル処理された75nmコロイドシリカ−キシレン混合物が得られた。このシリカは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)および強塩基の存在下でシリカシリル基の結合を切断すること(すなわち、「消化」処理)によって特徴付けられる。消化溶液内の表面シリル基の量および種類を、ガスクロマトグラフィおよび炎イオン化検出器(GC−FID)を介して定量化した。このシリカ−トルエン混合物の表面解析は、0.81重量%のトリメチルシリル基および0.14重量%のジメチルビニルシリル基を有する粒子を示した。理論的計算に基づくと、この処理量は1つの粒子につき26910個のトリメチルシリル基および4052個のジメチルビニルシリル基並びに/またはシリカ表面積1nm2 につき1.52個のトリメチルシリル基および0.23個のジメチルビニルシリル基を有すると近似化される。これらの値は、シリル基によるシリカ表面シラノールの約98%の理論被覆率を表す。この物質は、シリコーンマトリックスにおいてそれらの機械的特性 (以下の実施例において示す)を増大するために添加剤として用いられた。
参考例6
ヘキサメチルジシロキサン(Me3Si)2Oおよび高濃度のテトラメチルジビニルジシロキサン(Me2ViSi)2Oで処理され、キシレン溶液中に分散させられた75nmのコロイドシリカ。
388.1mlの量の40重量%コロイドシリカ溶液[登録商標Nalco2329、直径75nm;比重1.29g/ml;表面積40m2 /gr]を862mlの脱イオン水と混合し、1250mlの混合物を生成した。容積5リットルのフラスコ内で、500mlの濃塩酸、25.0mlの水、600mlのイソプロピルアルコール、および112.3mlのヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]および108.9mlのテトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]を添加し、よく混合した。テトラメチルジビニルジシロキサン[(Me2ViSi)2O]とヘキサメチルジシロキサン[(Me3Si)2O]とのモル比は0.9であった。その結果得られた1345mlの溶液に、十分に攪拌することにより細流化したコロイドシリカ−水混合物を添加した。この混合物を、70℃に加熱し、次いで、30分間攪拌した。シリカ表面シラノールのシリル化により、親水性シリカが疎水性になるにつれ、シリカ相が水相から分離した。多くの場合にそうであるように、相分離を引き起こすために余分な有機溶媒は必要としなかった。一旦分離が起こると、水層(イソプロピルアルコール、水、余分な処理剤、およびHCI)は、別の容器に移した。500mlの脱イオン水を上記のフラスコに添加し、処理されたシリカを洗浄し、別の容器に移した。この工程は、十分な洗浄を確実に行うために2度繰り返された。洗浄されたシリカ溶液には、約1250mlのキシレンを添加し、ディーンスターク(Dean Stark)トラップおよび凝縮器を装着し、混合物を加熱して、共沸により残留した水分および水溶性試薬に還流する。洗浄工程は、HCI、IPA、水、および余分な処理剤をできる限り多く除去することによって、この還流/アゼオトロープ工程に必要な時間を短縮する目的で行われる。この除去はまた、この還流工程中に残留酸の存在により発生し得るあらゆる副反応の可能性を最小化する。
結果、凝集していないシリル処理された75nmコロイドシリカ−トルエン混合物が得られた。このシリカは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)および強塩基の存在下での結合を切断すること(すなわち、「消化」処理)によって特徴付けられる。消化溶液内の表面シリル基の量および種類を、ガスクロマトグラフィおよび炎イオン化検出器(GC−FID)を介して定量化した。このシリカ−トルエン混合物の表面解析は、0.45重量%のトリメチルシリル基および0.37重量%のジメチルビニルシリル基を有する粒子を示した。理論的計算に基づくと、この処理量は1つの粒子につき15077個のトリメチルシリル基および10719個のジメチルビニルシリル基並びに/またはシリカ表面積1nm2 につき0.86個のトリメチルシリル基および0.61個のジメチルビニルシリル基を有すると近似化される。これらの値は、シリル基によるシリカ表面シラノールの約100%の理論被覆率を表す。この物質は、シリコーンマトリックスにおいてそれらの機械的特性(以下の実施例において示す)を増大するために添加剤として用いられた。
試験例1
3点曲げ試験
ASTM標準D790−961に基づいてInstron4500で3点曲げ試験を行った。後述する実施例において調製される硬化樹脂の試料を、帯のこを用いて5.08cm×1.27cmの試験片に切断した。次いで、これらの試験片を0.25cmの厚みに機械加工した。これらの試験片を、1mm/分のクロスヘッド速度および3.81cmのつかみ幅で試験した。
試験中、力−変位曲線を記録した。硬化樹脂の靭性は、応力−歪曲線の下の領域として得られた。曲げ強さは、ピーク値を用いた下記式により計算した。
S=3PL/2bd2
ここで、Sは中央区間の外表面における歪みであり、Pは最大荷重であり、Lは支持間隔であり、bおよびdは試験片の幅および厚みである。最大歪みは、以下の最大変位量を用いて計算した。
ε=6Dd/L2
ここで、εは破断歪みであり、Dは最大変位量である。荷重−変位曲線の最も勾配が急な初期直線部分の傾きをヤング率とした。
試験例2
破壊靭性試験
ASTM D5045−96に基づいて、平面歪破壊靭性Klcを得、臨海歪みエネルギー解放率Glcを線形弾性破壊力学(LEFM)の仮定に基づいて、Klcから得た。5.08cm×0.95cmの試料を帯のこを用いて切断し、試験片の中央にノッチをつけた。鋭利なカミソリ刃をノッチに対して軽くたたいて打ち込むことによって、ノッチの根元から幅の半分あたりまで延びる自然な亀裂を生じさせた。試料を73℃で24時間調整した後、変形を完全に解消させて、試験を実施した。この試験の変位速度は、10mm/分であり、つかみ幅は3.81cmであった。
lc=(P/(BW1/2))f(x)
ここで、Pは最大荷重である。
f(x)=6x1/2(1.99−x(1−x)(2.15−3.93x+2.7x2))/((1+2x)(1−x)3/2
ここで、xは事前亀裂の幅と試験片の幅との比、a/Wである。試験後、事前亀裂の長さを測定した。0.45〜0.55の値の試験片のみを有効であるとみなした。厚みによるxの変動は10%よりも少なくなければならない。試料の寸法と、約50倍に拡大して概算したプラスチックゾーンとを比較することによって、試験の有効性をさらに確実なものにした。
B,a,(W−a)>2.5(Klc/γy2
ここで、γyは試料の降伏応力である。
lcは以下によって計算された。
lc=K2 lc(1−v2)/E
ここで、ユプシロン(樹脂のポアソン比)は、実験を単純化するために無視した。0.3のポアソン比を有するガラスポリマーについては、Glcは約9%程度大きくなる。しかしながら、Glc値の相対的評価は不明確にはならず、これは、同様の剛性を有する樹脂間では、通常、ポアソン比の二乗の変化は少ないためである。
試験例3
動的粘弾性測定
動的粘弾性測定は、セイコー電子製動的粘弾性レオロジーステーションDMS200を用いて行った。長さ20mm、幅4mm、厚み1mmの試験片を14mm離した2つのグリップで取り付けた。次いで、この試験片を、1ヘルツの周波数で正弦引張変位にかけた。張力を測定し、貯蔵弾性率、損失弾性率、および損失係数を計算した。この試験は−150〜350℃の範囲の温度で行われた。すべての試験は、気体流速が200ml/分である窒素雰囲気下において行われた。
調製例1
シルセスキオキサン樹脂(PhSiO3/20.75(ViMe2SiO1/20.25 を、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン(シルフェニレンと呼ぶ)によって架橋した。この一連の実施例において用いられたコロイドシリカは、直径75nmのコロイドシリカの水性分散物である。10wt.%および20wt.%のコロイドシリカを樹脂マトリックスに含ませ機械的特性の効果を調べた。これらのナノ粒子の表面上には、0wt.%、0.2wt.%、および0.6wt.%のViMe2SiO1/2の3種類の表面処理が施された。これらの試料の機械的特性を、異なる架橋剤のセットによって硬化された同種の樹脂の試料についての結果とともに表1に示す。一般に、樹脂の破壊靭性は、コロイドシリカ粒子を含ませることによって大きく増大した。樹脂のヤング率もまた増大したが、増大の程度は表面処理に依存した。系内にビニル基がより少ないコロイドシリカについてより高い弾性率が得られた。一般に、これらの粒子を含ませることによってTgがわずかに低下した。残留表面処理剤であるテトラメチルジビニルジシロキサンがTgを低下させ、これにより、表面処理に依存する弾性率の傾向が生じたと想像される。29Si NMR測定により、反応を起こしていない残留表面処理剤が分散液中に存在することが確認された。
調製例2
上記の例では、トルエン中に分散したコロイドシリカを上述した樹脂に含ませた際に、ガラス転移温度が大きく低下する一方で破壊靱性が改善されることを報告した。Tgを低下させる原因を特定した後、スプレードライしたコロイドシリカを用いた。スプレードライ処理は、一般に、有機溶媒中に分散させたシリカを、温風によりカラムに吹き付けて溶媒を蒸発させることにより重いシリカを残すものである。これらのスプレードライされたコロイドシリカ粒子上の表面処理のViMe2SiO1/2/Me3SiO1/2比は、0、0.2、および0.9であった。樹脂の動的粘弾性測定により、表面処理に応じてガラス転移温度が7〜11℃上昇したことが示された。室温係数は適度に増加した。強度、歪み、および破壊靭性は、表面処理とともに大きく変動した。これらの粒子の表面上にビニル官能基が存在する場合、樹脂の破壊靭性は良好に維持され(充填なし1.08MPam1/2 に対してシリカを0.97および0.90充填したもの)、一方で係数およびTgが適度に増加するという利点を実現した。ビニル官能基が表面上に存在しない場合、破壊靭性は1.08MPam1/2から0.39MPam1/2に減少した。これらの例において、スプレードライしたコロイドシリカと樹脂の混合は、ハウスヒルト(Hauschild)社製のデンタル混合機(ミキサー)で行われており、その機械的特性を表2の上3段に示す。
上記の2つの例では、[(PhSiO3/20.75(ViMe2SiO1/20.25 ]のシルフェニレン架橋樹脂にコロイドシリカを含ませることにより、樹脂の破壊靭性および弾性率が効果的に増大したが、テトラメチルジビニルジシロキサン不純物により、ガラス転移温度が低下したことを報告した。次に、スプレードライされ、ビニル表面処理され、ジシロキサン不純物が除去されたコロイドシリカ粒子を用いて、破壊靭性を維持したまま、より高い弾性率、Tg、およびわずかに低減されたCTEを得た。しかしながら、ハウスヒルト社製のデンタルミキサーを用いた場合、分散は理想的ではなく、強度、歪み、および破断エネルギーが実質的に低下した。それゆえ、機械的特性に対する分散状態の影響を調べた。ロス(Ross)社製のローター/ステーターミキサーは、より大きなせん断力を得るため、および混合中により効果的なシリカ粒子塊の散在を達成するために用いられた。この硬化樹脂プレートは、外観検査ではより均質であった。それらの機械的特性を測定し、表2の下3段に示した。ハウスヒルト社製のデンタルミキサーで混合された樹脂と比較すると、これらの試料は、実験したあらゆる種類のコロイドシリカ粒子について一貫してより良好な機械的特性(より高い弾性率、曲げ強さ、曲げ歪み、および2倍以上の破断エネルギー)を示した。さらに、ロス社製のミキサーを用いた場合、コロイド粒子表面上に結合したビニル処理の有無の重要性が低くなった。ローター/ステーターミキサーを用いてほどよい分散を達成する場合、破壊靭性、ガラス転移温度、および弾性率が同時に増加した。
Figure 2005519171
Figure 2005519171
上記で概略を述べた手順によって調製され、ロス社製のローター/ステーターミキサーで混合されたコロイドシリカを含ませた硬化シルセスキオキサン樹脂は、従来のシルセスキオキサン樹脂の機械的特性に対して優れた機械的特性を有する。典型的には、生成された硬化シルセスキオキサン樹脂は、破壊靭性値1.74MPam1/2 、および破壊エネルギー1599N/mを有し、これと比較して、コロイドシリカを含んでいない樹脂は、破壊靭性1.08MPam1/2、および破壊エネルギー788N/mを有する。
好適な実施形態を開示してきたが、当業者は、本発明の範囲内において種々の改変がなされることを理解する。よって、添付の特許請求の範囲は、本発明の正確な範囲および内容を判断するために検討されるべきである。

Claims (33)

  1. ヒドロシリル化反応硬化性組成物であって、
    a)シルセスキオキサンポリマーと、
    b)架橋化合物と、
    c)ヒドロシリル化反応触媒と、
    d)表面コーティングが形成されたコロイドシリカと、
    を含む組成物。
  2. 任意の反応抑制剤をさらに含む、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  3. 前記シルセスキオキサン樹脂は共重合体樹脂を含む、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  4. 前記共重合体樹脂は、実験式R1 a2 b3 cSiO(4-a-b-c)/2 を有する共重合体樹脂を含み、ここで、0.8≦(a+b+c)≦3.0という条件において、aは0または正数であり、bは0または正数であり、cは0または正数であり、成分(A)は、1分子につき平均で少なくとも2つのR1基を有し、各R1は、脂肪族不飽和を有する1価の炭化水素基から個別に選択される官能基であり、各R2および各R3は、1価の炭化水素基および水素原子から個別に選択される官能基である、請求項3に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  5. 前記シルセスキオキサン樹脂は(PhSiO3/2.75(ViMe2SiO1/2.25 を含み、ここで、Phはフェニル基であり、Viはビニル基を表わし、Meはメチル基を表わす、請求項4に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  6. 前記架橋化合物は、1)一般式Ha1 bSiR2SiR1 Cd を有する炭化水素を含む水素化珪素、ここで、R1は1価の炭化水素基であり、R2は2価の炭化水素基であり、aおよびdは≧1であり、a+b=c+d=3である、2)一般式HaR1 bSiR2SiR1 cdを有する炭化水素を含む水素化珪素、ここで、R1は1価の炭化水素基であり、R2 は3価の炭化水素基であり、aおよびdは≧1であり、a+b=c+d=3である、3)少なくとも2つの水素化珪素官能基を有するシラン、4)少なくとも2つの水素化珪素官能基を有するシロキサンからなる群から選択される、または上記の混合物から選択される、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  7. 前記架橋化合物は、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、ジフェニルシラン、ヘキサメチルトリシロキサン、および1,3,5トリスジメチルシリルベンゼンからなる群から選択される、請求項6に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  8. 前記コロイドシリカは5〜25重量パーセントのヒドロシリル化反応硬化性組成物を構成する、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  9. 前記コロイドシリカは、直径5〜100nmの粒子サイズを有する、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  10. 前記コロイドシリカは、反応性シランまたはシロキサンでコーティングされている、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  11. 前記コロイドシリカは、トリメチルシロキシ基で表面コーティングされている、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  12. 前記コロイドシリカは、トリメチルシロキシ基およびビニルジメチルシロキシ基で表面コーティングされている、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  13. 前記表面コーティングは、ビニルジメチルシロキシ基とトリメチルシロキシ基とのモル比が0.2〜0.9である、請求項12に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  14. 前記コロイドシリカは溶媒中に分散される、請求項1に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  15. 前記溶媒は、トルエンおよびキシレンからなる群から選択される、請求項14に記載のヒドロシリル化反応硬化性組成物。
  16. ヒドロシル化反応硬化性組成物を調製する方法であって、
    a)シルセスキオキサンポリマーを提供する工程と、
    b)架橋化合物を提供する工程と、
    c)表面処理が施されたコロイドシリカを提供する工程と、
    d)a)、b)、c)の成分を混合して硬化性組成物を形成する工程と、
    e)ヒドロシリル化反応触媒を工程d)の硬化性組成物に添加する工程と、
    f)工程e)の硬化性組成物を硬化させ、高い破壊靭性および強度を有し、弾性率およびガラス転移温度の損失がない硬化樹脂を形成する工程と、
    を包含する方法。
  17. 前記混合する工程は従来の混合機で行われる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記混合する工程は高せん断ローター/ステーターミキサーで行われる、請求項16に記載の方法。
  19. 前記シルセスキオキサンポリマーは、最初に、前記架橋化合物と混合され、次いで、前記コロイドシリカと混合されて工程e)の硬化性組成物を形成する、請求項16に記載の方法。
  20. 前記硬化させる工程は、1)工程e)の硬化性組成物を室温で金型に終夜放置する工程と、2)該金型内の硬化性組成物を60℃の温度で6時間硬化させる工程と、3)該金型内の硬化性組成物を100℃の温度で2時間硬化させる工程と、4)該金型内の硬化性組成物を160℃の温度で2時間硬化させる工程と、5)該金型内の硬化性組成物を200℃の温度で3時間硬化させる工程と、6)該金型内の硬化性組成物を260℃の温度で6時間硬化させる工程とを含む、請求項16に記載の方法。
  21. 前記シルセスキオキサン樹脂は共重合体樹脂を含む、請求項16に記載の方法。
  22. 前記共重合体樹脂は、実験式R1 a2 b3 cSiO(4-a-b-c)/2 を有する重合体樹脂を含み、ここで、0.8≦(a+b+c)≦3.0という条件において、aは0または正数であり、bは0または正数であり、cは0または正数であり、成分(A)は、1分子につき平均で少なくとも2つのR1基を有し、各R1は、脂肪族不飽和を有する1価の炭化水素基から個別に選択される官能基であり、各R2および各R3は、1価の炭化水素基および水素から個別に選択される官能基である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記シルセスキオキサン樹脂は(PhSiO3/2.75(ViMe2SiO1/2.25 を含み、ここで、Phはフェニル基であり、Viはビニル基を表わし、Meはメチル基を表わす、請求項22に記載の方法。
  24. 前記架橋化合物は、1)一般式Ha1 bSiR2SiR1 Cd を有する炭化水素を含む水素化珪素、ここで、R1は1価の炭化水素基であり、R2は2価の炭化水素基であり、aおよびdは≧1であり、a+b=c+d=3である、2)一般式HaR1 bSiR2SiR1 cdを有する炭化水素を含む水素化珪素、ここで、R1は1価の炭化水素基であり、R2 は3価の炭化水素基であり、aおよびdは≧1であり、a+b=c+d=3である、3)少なくとも2つの水素化珪素官能基を有するシラン、4)少なくとも2つの水素化珪素官能基を有するシロキサンからなる群から選択される、または上記の混合物から選択される、請求項16に記載の方法。
  25. 前記架橋化合物は、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、ジフェニルシラン、ヘキサメチルトリシロキサン、および1,3,5トリスジメチルシリルベンゼンからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記コロイドシリカは5〜25重量パーセントのヒドロシリル化反応硬化性組成物を構成する、請求項16に記載の方法。
  27. 前記コロイドシリカは、直径5〜100nmの粒子サイズを有する、請求項16に記載の方法。
  28. 前記コロイドシリカは、トリメチルシロキシ基で表面コーティングされている、請求項16に記載の方法。
  29. 前記コロイドシリカは、トリメチルシロキシ基およびビニルジメチルシロキシ基で表面コーティングされている、請求項16に記載の方法。
  30. 前記表面コーティングは、ビニルジメチルシロキシ基とトリメチルシロキシ基とのモル比が0.2〜0.9である、請求項29に記載の方法。
  31. 前記コロイドシリカは溶媒中に分散される、請求項16に記載の方法。
  32. 前記溶媒は、トルエンおよびキシレンからなる群から選択される、請求項31に記載の方法。
  33. 任意の反応抑制剤を添加する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
JP2003574431A 2002-03-05 2003-02-20 コロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性組成物およびそれを用いた硬化シルセスキオキサン樹脂の製造方法 Expired - Fee Related JP4601962B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/091,685 US6646039B2 (en) 2002-03-05 2002-03-05 Hydrosilyation cured silicone resin containing colloidal silica and a process for producing the same
PCT/US2003/005355 WO2003076182A1 (en) 2002-03-05 2003-02-20 Hydrosilylation cure of silicone resin containing colloidal silica and a process for producing the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005519171A true JP2005519171A (ja) 2005-06-30
JP4601962B2 JP4601962B2 (ja) 2010-12-22

Family

ID=27804131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003574431A Expired - Fee Related JP4601962B2 (ja) 2002-03-05 2003-02-20 コロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性組成物およびそれを用いた硬化シルセスキオキサン樹脂の製造方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US6646039B2 (ja)
EP (1) EP1483112B1 (ja)
JP (1) JP4601962B2 (ja)
KR (1) KR100991968B1 (ja)
CN (1) CN100335265C (ja)
AT (1) ATE347484T1 (ja)
AU (1) AU2003230561A1 (ja)
CA (1) CA2477945C (ja)
DE (1) DE60310206T2 (ja)
WO (1) WO2003076182A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001026717A (ja) * 1999-07-01 2001-01-30 Dow Corning Corp 高い強度及び耐破壊性を有するシルセスキオキサン樹脂並びにそれらの調製方法
JP2005529986A (ja) * 2002-03-05 2005-10-06 マサチューセッツ・インスティチュート・オブ・テクノロジー 高破壊靱性のヒドロシリル化反応硬化性シリコーン樹脂
WO2015194159A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 東レ・ダウコーニング株式会社 オルガノポリシロキサンおよびその製造方法
WO2016152073A1 (en) * 2015-03-20 2016-09-29 Dow Corning Toray Co., Ltd. Organopolysiloxane, production method thereof, and curable silicone composition
JP2017039885A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 信越化学工業株式会社 付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6750273B2 (en) * 2002-10-02 2004-06-15 Dow Corning Corporation Filled silicone composition and cured silicone product
WO2005017058A1 (en) * 2003-08-01 2005-02-24 Dow Corning Corporation Silicone based dielectric coatings and films for photovoltaic applications
JP2005089671A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性シリコーン樹脂組成物
WO2006055232A2 (en) * 2004-11-19 2006-05-26 Dow Corning Corporation Organohydrogenpoly siloxane resin and silicon composition
ATE442417T1 (de) * 2004-11-19 2009-09-15 Dow Corning Silikonzusammensetzung und gehärtetes silikonharz
US7691459B2 (en) * 2005-03-22 2010-04-06 Fujifilm Corporation Inorganic fine particle-containing composition, optical film, antireflection film and polarizing film, and polarizing plate and display device using the same
US20080221263A1 (en) * 2006-08-31 2008-09-11 Subbareddy Kanagasabapathy Coating compositions for producing transparent super-hydrophobic surfaces
US7919225B2 (en) * 2008-05-23 2011-04-05 International Business Machines Corporation Photopatternable dielectric materials for BEOL applications and methods for use
US8840999B2 (en) * 2008-11-19 2014-09-23 Dow Corning Toray Company, Ltd. Silicone composition and a method for preparing the same
US20130026507A1 (en) * 2009-07-06 2013-01-31 Paragon Semiconductor Lighting Technology Co., Ltd. Multichip package structure and method of manufacturing the same
TWI464920B (zh) * 2012-01-19 2014-12-11 Paragon Sc Lighting Tech Co 多晶片封裝結構及其製作方法
WO2014014542A2 (en) 2012-04-27 2014-01-23 Burning Bush Group High performance silicon based coating compositions
WO2013170124A1 (en) 2012-05-10 2013-11-14 Burning Bush Group High performance silicon based thermal coating compositions
CN104812543B (zh) 2012-07-03 2017-06-13 伯宁布什集团有限公司 硅基高性能涂料组合物
US9006355B1 (en) * 2013-10-04 2015-04-14 Burning Bush Group, Llc High performance silicon-based compositions

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0565417A (ja) * 1990-12-03 1993-03-19 Dow Corning Corp 硬化性オルガノシロキサン組成物
JPH06345970A (ja) * 1993-06-07 1994-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物
JPH10212410A (ja) * 1996-12-31 1998-08-11 Dow Corning Corp ゴム変性硬質シリコーン樹脂
JP2001026717A (ja) * 1999-07-01 2001-01-30 Dow Corning Corp 高い強度及び耐破壊性を有するシルセスキオキサン樹脂並びにそれらの調製方法
JP2001089662A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物及びそれを用いた成形体の作製方法
JP2005523345A (ja) * 2001-08-21 2005-08-04 ダウ・コーニング・コーポレイション シリコーン組成物および硬化性シリコーン生成物

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2656319B1 (fr) * 1989-12-27 1992-03-20 Rhone Poulenc Chimie Microspheres composites magnetisables a base d'un polymere organosilicie reticule, leur procede de preparation et leur application en biologie.
US5623030A (en) * 1994-12-01 1997-04-22 Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Curable composition and process for producing molded articles using the same
JP3635180B2 (ja) * 1997-02-24 2005-04-06 ダウ コーニング アジア株式会社 シリル化ポリメチルシルセスキオキサン、その製造方法、それを用いた組成物
US6252030B1 (en) * 1999-03-17 2001-06-26 Dow Corning Asia, Ltd. Hydrogenated octasilsesquioxane-vinyl group-containing copolymer and method for manufacture
US6689859B2 (en) * 2002-03-05 2004-02-10 Dow Corning Corporation High fracture toughness hydrosilyation cured silicone resin

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0565417A (ja) * 1990-12-03 1993-03-19 Dow Corning Corp 硬化性オルガノシロキサン組成物
JPH06345970A (ja) * 1993-06-07 1994-12-20 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物
JPH10212410A (ja) * 1996-12-31 1998-08-11 Dow Corning Corp ゴム変性硬質シリコーン樹脂
JP2001026717A (ja) * 1999-07-01 2001-01-30 Dow Corning Corp 高い強度及び耐破壊性を有するシルセスキオキサン樹脂並びにそれらの調製方法
JP2001089662A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物及びそれを用いた成形体の作製方法
JP2005523345A (ja) * 2001-08-21 2005-08-04 ダウ・コーニング・コーポレイション シリコーン組成物および硬化性シリコーン生成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001026717A (ja) * 1999-07-01 2001-01-30 Dow Corning Corp 高い強度及び耐破壊性を有するシルセスキオキサン樹脂並びにそれらの調製方法
JP2005529986A (ja) * 2002-03-05 2005-10-06 マサチューセッツ・インスティチュート・オブ・テクノロジー 高破壊靱性のヒドロシリル化反応硬化性シリコーン樹脂
WO2015194159A1 (ja) * 2014-06-20 2015-12-23 東レ・ダウコーニング株式会社 オルガノポリシロキサンおよびその製造方法
WO2016152073A1 (en) * 2015-03-20 2016-09-29 Dow Corning Toray Co., Ltd. Organopolysiloxane, production method thereof, and curable silicone composition
KR20170129248A (ko) * 2015-03-20 2017-11-24 다우 코닝 도레이 캄파니 리미티드 유기폴리실록산, 이의 제조 방법, 및 경화성 실리콘 조성물
CN107428945A (zh) * 2015-03-20 2017-12-01 道康宁东丽株式会社 有机聚硅氧烷、其生产方法以及可固化的有机硅组合物
US10316148B2 (en) 2015-03-20 2019-06-11 Dow Toray Co., Ltd. Organopolysiloxane, production method thereof, and curable silicone composition
CN107428945B (zh) * 2015-03-20 2021-06-01 陶氏东丽株式会社 有机聚硅氧烷、其生产方法以及可固化的有机硅组合物
KR102561851B1 (ko) 2015-03-20 2023-08-02 듀폰 도레이 스페셜티 머티리얼즈 가부시키가이샤 유기폴리실록산, 이의 제조 방법, 및 경화성 실리콘 조성물
JP2017039885A (ja) * 2015-08-21 2017-02-23 信越化学工業株式会社 付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR100991968B1 (ko) 2010-11-04
US20030171476A1 (en) 2003-09-11
AU2003230561A1 (en) 2003-09-22
ATE347484T1 (de) 2006-12-15
KR20050014794A (ko) 2005-02-07
CA2477945A1 (en) 2003-09-18
JP4601962B2 (ja) 2010-12-22
WO2003076182A1 (en) 2003-09-18
EP1483112A1 (en) 2004-12-08
CN100335265C (zh) 2007-09-05
DE60310206T2 (de) 2007-09-13
EP1483112A4 (en) 2005-03-23
DE60310206D1 (de) 2007-01-18
CN1642732A (zh) 2005-07-20
EP1483112B1 (en) 2006-12-06
CA2477945C (en) 2012-01-03
US6646039B2 (en) 2003-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4601962B2 (ja) コロイドシリカを含むヒドロシリル化反応硬化性組成物およびそれを用いた硬化シルセスキオキサン樹脂の製造方法
JP4557553B2 (ja) 高破壊靱性のヒドロシリル化反応硬化性シリコーン樹脂
JP5248720B2 (ja) 高い強度及び耐破壊性を有するシルセスキオキサン樹脂並びにそれらの調製方法
JP5627941B2 (ja) 光により架橋可能なシリコーン混合物からシリコーン被覆及びシリコーン成形品を製造する方法
CA2457963A1 (en) Silicone composition and cured silicone product
JP7222983B2 (ja) 充填剤を含むシリコーン組成物
JP2009041037A (ja) ゴム変性硬質シリコーン樹脂
JP4733933B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物
US8008420B2 (en) Organohydrogenpolysiloxane resin and silicone composition
US10703953B2 (en) Thermally conductive silicone composition
JP7055255B1 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物の製造方法
EP3372630A1 (en) Method for producing thermally-conductive polysiloxane composition
CN110234711B (zh) 导热性聚硅氧烷组合物
US6596821B1 (en) Hydrosilyation cured silicone resins obtained by fractionation
KR20240017938A (ko) 폴리페닐렌 에테르기를 갖는 폴리유기실록산을 함유하는 조성물
JPH04224866A (ja) シリコーンゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091023

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100902

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100929

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees