JP2005516836A - 荷重とタイヤの接地面で生じるセルフアライニングトルクとの測定値から最大グリップ係数を推定する方法 - Google Patents

荷重とタイヤの接地面で生じるセルフアライニングトルクとの測定値から最大グリップ係数を推定する方法 Download PDF

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Abstract

下記の段階から成る方法:タイヤの少なくとも片方のサイドウォールの周方向に沿った互いに異なる方位に位置する空間内の複数の固定点を選択し、タイヤの走行中にこれらの固定点で固定点の数に対応する数の周方向距離の変化(伸びまたは縮み)の測定値を測定し、測定信号を処理して接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを抽出し、接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクとの評価信号を処理してグリップ係数μを抽出する。

Description

本発明は、路面に対する車両のグリップ状態の評価方法に関するものである。
本発明は特に、路面上を走行する弾性タイヤ(例えば膨張した空気タイヤまたは非空気弾性バンドタイヤ)を装着した車輪と路面との間の接地面における力とグリップ状態の特徴を決定する方法に関するものである。
本発明はさらに、各種の電子補助装置、例えば車両ブレーキのアンチロック制御、駆動車輪のアンチスリップ制御、車両の軌道制御、その他の形態の制御や、タイヤ圧のモニタリング等で使用される電子補助装置に関するものである。
上記のような電子補助装置ではタイヤの路面に対するグリップ係数(μ)を計算によって再構築しており、グリップ係数を測定したり、タイヤと路面との接触部に生じる力を測定してはいないということは知られている。
上記のような電子補助装置は安全性を高める上で極めて有用であるが、運転中のタイヤで実際に測定された測定値を基にして推定される値を使用すればこれらの電子補助装置の動作はさらに有利なものになる。
本発明の目的は、路面上での車両の接触部に関与する力と路面に対する車両のグリップ(adherence)の評価方法とを提供することにある。
本発明は特に、路面と車両の車輪、タイヤまたは弾性バンド(本発明ではこれらの用語は均等物とみなす)との間の力とグリップとの特徴を決定する方法を提供する。
上記の各種電子補助装置は車両の操縦性に影響を与える力およびグリップ状態、特に駆動力、制動力または方向転換による加速時の力およびグリップ状態を「リアルタイム」で表示できれば極めて有利である。本発明はこれを効率的に達成する方法を提供する。
「最大グリップポテンシャル」とは接線方向最大力(横方向または縦方向またはこれらの組合せ)と車輪が受ける垂直方向の力との比を意味する。以下では「最大グリップ係数」または「μ」で表す場合もある。
「全体の力」とは車輪の中心に加わる3つの成分Fx、FyおよびFzと、Z軸線を中心としたセルフアライニング(auto-alignement)トルクNとを意味する。
最大グリップポテンシャルを推定するためにスリップ時に局所的に生じる力を測定または推定するためのセンサーをタイヤトレッドまたはある種の特別なトレッド要素に取り付けることが提案されている。この方法はそれなりの効果はあるが、それに固有ないくつかの問題点を有している。すなわち、タイヤ寿命全体を通じてセンサを正確に作動させるのが難しい。特に、タイヤトレッド領域が摩耗したときに困難になる。さらに、このセンサが出す推定値はかなり局所的なものであり、しかも、路面状態に大きく影響される。
車輪の最大グリップポテンシャルを推定するためには依然として局所的なポテンシャルの測定値に基づいて最大グリップポテンシャルを決定する必要があるが、本発明は上記の局所的な測定方法とは異なる方法で最大グリップポテンシャルを決定する。
本発明は上記の方法を補うためか、その代わりに用いることができる。本発明ではタイヤの全体的な変形量を測定して車輪の最大グリップポテンシャルに関する情報を得る。事実、タイヤに拘束力(sollicitation、以下、単に力または拘束力という)が加わったときの接地面に加わる力の加圧点(point d'application)は最大グリップ係数に依存する。すなわち、車輪の接地面の一部がスリップした時の接線方向の力に対するその寄与度はあるレベル(これはグリップ係数に依存する)で飽和する。タイヤの変形それ自体がこの加圧点の移動に敏感である。特に、サイドウォールの周方向伸び(これは加わる力に敏感である)も接地面における力の加圧点の移動に敏感である。
本発明方法はタイヤの所定方位におけるサイドウォールの周方向変形量を測定することで最大グリップ係数を推定できるようにするものである。
本発明は下記(1)と(2)の段階を有することを特徴とする接地面でのタイヤのグリップ係数μを求める方法を提供する:
(1) 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを求め、
(2) 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとから評価信号を処理してグリップ係数μを抽出する。
以下の説明では下記の(1)〜(3)の段階を含む、接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを求める段階が請求項1に記載の方法を説明する:
(1) タイヤの少なくとも1方のサイドウォールの周方向に沿った互いに異なる方位に位置した空間内の複数の固定点を選択し、
(2) タイヤ走行中に上記固定点に対応した数の周方向距離の変化(伸びまたは縮み)を各固定点で測定し、
(3) 得られた測定信号を処理して接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを抽出する。
(4) 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクの評価信号を処理してグリップ係数μを抽出する。
しかし、上記の決定方法は必須ではなく、接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と別に得たタイヤによって生じるセルフアライニングトルクの値とに基づいて以下で説明するグリップ係数μの推定方法を用いることもできる。
本発明方法でμ値を正確に推定するためには接地面にスリップ領域が存在することが必要である。このスリップ領域はタイヤを特定の設計にするか、必要なレベルの拘束力をタイヤに加えることによって作ることができる。スリップがほとんどないときでも信頼できる情報を得るために、本発明では最大グリップ係数の他に、利用するポテンシャルのパーセンテージも推定する。そうすることによって加わる力が小さい場合でも絶対値を容易に推定できるという利点がある。
本発明方法は、タイヤトレッドと路面との間に作用する力とこれらの力の接地面での分布はタイヤサイドウォールの周方向伸びまたは縮みの形で実質的かつ再現可能な状態で生じるという認識に基づいている。この周方向の伸びまたは縮みの形をした変形をタイヤの回転中に実時間で個々に測定できれば、各瞬間でタイヤに作用する力の符号(方向)と力の絶対値を知ることができ、さらには、タイヤから加わるセルフアライニングトルクの符号およびその絶対値と、路面に対するタイヤのグリップ係数とを知ることができる。
拘束時にタイヤに生じる変形は、タイヤ構造および運転モードの他に、タイヤ圧にも依存する。従って、タイヤ圧は本発明方法で用いる、および/または処理するパラメータの1つにするのが有利である。このタイヤ圧は本発明で行なう測定とは別の独立した測定手段(例えば圧力センサー)で知ることができる。また、このタイヤ圧を周方向変形の測定値を特定の方法で処理して得ることもできる。
実際の使用条件下ではタイヤのキャンバー角(angle de carrossage)が変化することが多く、それによってタイヤの変形状態も変形する。従って、キャンバー角も本発明方法のパラメータの1つであるのが有利である。このキャンバー角は本発明での測定方法とは別の独立した測定手段(例えばキャンバー角センサー)で知ることができる。また、周方向変形値を測定し、それを特定の方法で処理してキャンバー角を得ることもできる。
本発明の1つの有利な観点では、サイドウォールの周方向の伸びまたは縮みをサイドウォール内のカーカスプライのコード間距離を測定することによって推定する。さらに、カーカスプライのコードの動きと相関して動くサイドウォール内に配置したセンサを形成するワイヤ(例えば2本のワイヤ)の間の距離を測定することもできる。以下、この測定方法を「コード間隔」測定法という。この名称はタイヤのラジアル構造に関連したものであるが、本発明方法がラジアルカーカスを有するタイヤにのみ適用されるものではない。「コード間隔」とはサイドウォール上の互いに隣接した互いに異なる方位での2本の線の間の平均距離を表す。
サイドウォールの周方向の伸びをサイドウォールの厚さ内で撓みに中立な繊維以外の場所で測定する場合には、周方向伸びはサイドウォールの撓みに起因する成分を含む(特に、接地面の通過時)という点に注目されたい(この現象は「ventre de lapin」ともよばれる)。撓みに起因するこの成分は問題成分ではなく、本発明で用いられる信号の変化のダイナミックレンジを強めるために利用でき、撓みに中立な繊維以外の全ての場所における伸びを測定することができる。
本発明は添付図面を参照した以下の説明からより良く理解できよう。
本発明方法は、接地面でタイヤに加わる力によってタイヤのサイドウォールの周方向伸びが変化するという事実に基づいている。
ホイールに取り付けられた膨張したタイヤの第1のサイドウォール上で同一半径上で周方向に互いに離れた2つの点A1およびA2を考える(図1)。また、このタイヤの上記A1、A2と同一方位(azimuts)で同一半径上の第2のサイドウォールの2つの点B1およびB2を選択する。タイヤに全く力が加わっていない場合にはこれら2点間の距離はタイヤホイール組立体の回転角度の関数であり、一定である。方位θはサイドウォールの周方向の伸びを解析する角度として定義される。この方位の起点は接地面の中心の反対側にとる。従って、接地面の中心は方位180°になる。
タイヤに力が加わると力の各成分に下記の作用が観測される:
(1) 垂直成分(以下、Fzで表す)がタイヤを路面に押し付け、接地面ができる。タイヤが回転すると2つの点A1とA2との間隔が変化し、サイドウォールの周方向伸びの変化となって現れる。[図10a]および[図10b]は2点Aの間隔および2点Bの間隔をこれらの点が位置する方位の関数でそれぞれ表したものである。加わる垂直成分が増加すると、接地面での両サイドウォールが伸び(方位180°近くでの間隔距離の増加)、サイドウォールの他の部分(主として接地面の入口および出口)が縮む(間隔距離は原則として135°および225°の近くで減少する)。また、周方向伸び値が加えられた成分Fzに対してほぼ無関係な方位が接地面の入口の所と接地面の出口の所に存在するということも重要である。特定方位のα°か(180−α)°および(180+α)°。
(2) 回転方向の水平成分(以下、Fxで表す)は接地面の入口および出口に位置する部分で差が生じる。それによって主として接地面の入口および出口でサイドウォールの伸びが変化する。[図11a]および[図11b]は2点Aの間隔および2点Bの間隔をこれらの点が位置する方位の関数で表したもので、加えられた力の成分Fxの作用を示している。正の力Fx(駆動トルク)が加えられたときには両サイドウォールは接地面の入口で周方向に圧縮され、接地面の出口で伸びる(間隙距離は135°の近くで減少し、225°の近くで増加)。負の力Fx(制動トルク)が加えられたときには両サイドウォールは接地面の出口で周方向に圧縮され、接地面の入口で伸びる(間隙距離は225°の近くで減少し、135°の近くで増加する)。
(3) 横断方向の水平成分(以下、Fyで表す)は主として2つのサイドウォールの間に差を生じさせる。[図12a]および[図12b]は2点Aの間隔および2点Bの間隔をこれらの点が位置する方位の関数で表したもので、上記の拘束作用を示している。正のFyによる拘束の場合には一方のサイドウォールが主として周方向に伸び(A1およびA2間の間隙距離の増加)、他方のサイドウォールは周方向に縮む(B1およびB2間の間隙距離の減少)。
「セルフアライニングトルクN」(特に、垂直軸線を中心としたモーメント)は厳密にはタイヤトレッドと路面との間に作用する別の力ではなく、成分Fx、Fy、Fzが接地面に加えられた結果である。Fx、Fy、Fz成分からなる合力が加わる点が接地面の中心でない場合には、この合力によってモーメントOzが発生する。このモーメントをセルフアライニングトルクとよぶ。このモーメントが存在すると接地面はOzを中心として回転する。この作用の結果として、例えばセルフアライメントトルクがゼロの状態に対して一方のサイドウォールは接地面の入口で周方向に伸び、接地面の出口では周方向に縮み、他方のサイドウォールは接地面の入口で周方向に縮み、接地面の出口で周方向に伸びるのが観測される。
タイヤにキャンバー角が付けられている場合には、2つのサイドウォールの挙動に相違がでる。簡単に言えば、一方のサイドウォールが他方のサイドウォールよりも大きな荷重を支持するような状況になる。[図13]はキャンバーを付けない場合とキャンバーγを付けた場合の各タイヤの接地面での挙動を示す部分断面での比較図である。接地面がわずかに横方向に変位し、Y方向にスラストが発生する。[図14a]および[図14b]は両サイドウォールにおける周方向変形の変化を示している。過荷重のサイドウォール(点A)では荷重の増加の変化と類似した変化がみられる。他方のサイドウォール(点B)では支持荷重の減少に対応した変化がみられる。
先に進む前に、方位s(θ)を関数とした伸び信号は下記の2つの信号sp(θ)およびsi(θ)に分けることができるということを指摘しておく:
Figure 2005516836
(ここで、siはsの奇数部分(partie impaire)、spはsの偶数部分(partie paire)である)
また、s1(θ)およびs2(θ)をタイヤの各サイドウォールでの周方向伸びの測定値に関連した信号とし、Sp 1,Si 1,Sp 2,Si 2を各方位での偶数部分および奇数部分に分解したものとした場合、下記の定義ができる:
Figure 2005516836
(ここで、
信号Sp pはサイドウォールでの偶数部分および方位での偶数部分、
信号Sp iはサイドウォールでの奇数部分および方位での偶数部分、
信号Si pはサイドウォールでの偶数部分および方位での奇数部分、
信号si iはサイドウォールでの奇数部分および方位での奇数部分である)
Fx、Fy、FzおよびセルフアライニングトルクNはそれらの向きから所定の対称性と関連付けられる。この原理を用いてタイヤに対する力の各成分の作用を分離することができる。
上記観点から、本発明方法ではタイヤの少なくとも1つのサイドウォールにおける周方向の伸びを測定する。これらの測定値を数値演算(各方位で行った測定値を線形または非線形に結合)することによって所定方位の信号si p sp i sp p およびsi iの値を推定でき、加わった力の成分を求めることもできる。
[図14A]および[図14B]に戻ると、変化はサイドウォールでは奇数、方位では偶数であるので、キャンバー角の作用とFx、FzまたはNの作用とを容易に区別することができる。[図12]および[図14]からFyとキャンバーの結果は同一ではないことがわかり、従って、周方向の変化信号とキャンバーとの間の関係を明確に確立できる。従って、周方向の変化値を測定することによってタイヤに作用するキャンバー角度を推定することができる。
タイヤの見掛けの剛性はその空気圧タイヤ挙動(タイヤの膨張圧)と構造剛性(アーキテクチャ剛性)との両方からくる。測定される周方向の変形信号自身も空気圧成分と構造成分とを含む。例えば、Zに沿って400daNの荷重が加えられた2バールに膨張されたタイヤの変形信号は荷重が500daNで2.5バールの同じタイヤから送信された変形信号と同一ではない。この差は構造寄与量に対応し、これによってタイヤ圧を推定することができる。
タイヤ圧が変化する場合には加わった力と変形信号とを関連付ける関係が定量的に変化するが、特性は変わらない。サイドウォールの伸び率は圧力と荷重によって影響を受け、「空気圧的」挙動(すなわちタイヤ圧に依存する挙動)による寄与量と、構造的挙動(すなわちタイヤの構成材料とその配置に依存する挙動)によるもう1つの寄与量とから成る。構造的挙動は圧力が変化しても変わらないので、圧力に関する情報を得ることができる。
本発明方法の説明を簡単にするために、先ず最初にタイヤ圧が一定であると仮定した例で説明する。同様に、説明を明確にするためにキャンバー角はゼロで一定であるとする。このパラメータに関しては最も重要な例についてのみ説明する。
各成分Fx、Fy、Fzを合せた拘束力が加わると、周方向の伸びにこれらの作用を重ね合わせたものが観測される。本発明方法の利点の1つは加えられた拘束力の各成分の寄与量を分離でき、各成分を推定できる点にある。
本発明によるグリップ力の推定方法は下記の観点に基づいている。単一の連続リブを有する単純化されたタイヤを考える。[図2]および[図3]そうしたタイヤを示したものである。接地面の領域でリブはリブを路面に押し付ける垂直応力を受ける。一般には、タイヤが接地面に押し付けられて平らになる。タイヤのドリフト(derive)がない場合は、接地面内で整合するようにリブ上に取られる基準点(points de repere)によって形成される直線はタイヤの回転時に基準点が接地面にあったときに規定された直線を含む面内にくる。タイヤが回転時にドリフト角を与えられた場合には、上記の基準点が接地面から十分に離れたときにこれらの基準点を含む面が、基準点が接地面内で整合するときの基準点に対してスリップ角度に等しい角度を成す。[図4]の実線はドリフトがないときにリブを上から見た図であり、破線はドリフトが与えられるときのリブを示している。接地面での力が大きくなるほどリブはより大きく剪断され、加わる横方向剪断力も大きくなる。ドリフト角が十分になり、横方向応力が最大グリップ係数μ1よりも大きくなる点G1が接地面にできると、リブはスリップし始める。この状態は[図4]の一点鎖線で示されている。
タイヤが発生させる横方向力Fy1は接地面における横方向応力の積分に等しい。
最大グリップ係数μ2が係数μ1よりも小さい位置にタイヤが配置された場合には、ドリフト角を大きくしてタイヤが上記と同じスラストFyを発生させるようにする必要がある。このとき、スリップ領域が接地面の入口に近い点G2で始まる。[図5]で2つの状態を比較することができる。
この2つの形状を比較すると、横方向応力(曲線下と同じ領域)は同じであるが、力Fyの加圧点が移動している。最大グリップポテンシャルが低下(すなわちグリップ係数が低下)すればするほど、横方向力の加圧点が接地面の入口へ向かって移動していく。
1つの結論として、横方向力Fyが同じ場合は、力の加わる点が移動するため、セルフアライニングトルクは違ってくる。理論上は全体の力(ここではFyとN)の測定を用いて最大グリップポテンシャルを推定できる。すなわち、所定の力FyではセルフアライニングトルクNと最大グリップポテンシャルμとの関係は単調であり、その場合にはFyとNとを同時に測定することによって、接地面にスリップ領域が存在する場合、最大グリップポテンシャルμを測定することができる。
周方向の伸びを測定することによって全体の力(Fx,Fy,Fz,N)を推定でき、これらの測定値をさらに処理し、予め開発されている原理を用いて最大グリップレベルを推定することができる。
実際のタイヤでは挙動がより複雑になり、上記の例で挙げた現象に他の現象が加わるが、最大グリップポテンシャルを測定するための上記と同じ原理が適用される。
そこで、FyだけでなくFxおよびFzも考慮することにする。これらのFxおよびFzは変化でき、μと同様にスリップ領域の幾何形状、従ってNに影響する。従って、下記の関数fが存在する:
N=f(Fx,Fy,Fz,μ,...)
[図6]はμのいくつかのレベルに対するFyを関数とする上記関数fを示している(Fx一定 (0daN)およびFz一定(400daN))。挙動の3つの領域(スリップなし:領域1、一部スリップ:領域2、完全スリップ:領域3)が見られる。
通常の操作では、タイヤの他のパラメータがコンスタントに変化し、各力の間の関係が変化する。特に、タイヤに与えたキャンバー角と膨張圧は変化しやすい。従って、この場合には下記の関数を考慮する必要がある:
N=f(Fx,Fy,Fz,μ,P,γ)
同じグリップ条件下で走行するタイヤの場合、キャンバー角が変化すると上記の関係式N=f(Fx,Fy,Fz,μ)が変化し、それは基本的に空間(Fx,Fy,Fz)内の表面の平行移動となって表れる。[図7]は異なるキャンバー角値に対するNとFyとの関係を示している(FxゼロかつFz一定の場合)。キャンバー角が(測定または推定によって)わかれば、ゼロキャンバーの状態に戻すために平行移動させた後、μの推定値を出力する関数gを適用することによって、上記の摂動を考慮することができる。
さらに、タイヤ圧が上記のN=f(Fx,Fy,Fz,μ)に直接影響を与えることも理解できよう。[図8]はFx=ゼロ、Fz=一定の条件下で上記のN=f(Fx,Fy,Fz,μ)に与える圧力の変化の影響を示している。主要な作用は中心Oの回転とし観測される(Fy=0、N=0)。しかし、キャンバーの場合に提案したような単純なアプリオリ修正(この場合は回転)では精度が十分でないであろう。これに対する1つの回答はパラメータとして圧力を明確に考慮した下記の逆関数を求めることである。
μ=~g(Fx,Fy,Fz,N,P)
タイヤの摩耗も力とグリップレベルとの間の関係に影響を与える因子である。発生する摂動をモデル化するのは難しいが、この摂動はかなり小さい状態で維持される。この場合の1つの方法は、新しいタイヤおよび摩耗したタイヤの特徴に基づいて確率された平均逆関数gを用いることである。[図6]の領域2および3に対応するケースでは、下記のような関数gが存在する:
μ=g(Fx,Fy,Fz,N,P,γ,...)
これは例えばニューラルネットワークを用いたアプローチで求めることができる。まり、関数の反転ができるか、逆関数に近似できる他の任意の数学的方法を用いることもできる。
上記の評価にニューラルネットワークのアプローチをするということは上記のような関数gが存在する力Fx、Fy、Fzの範囲(ドメイン)Iが存在するということを示している。この範囲は物理的に下記のように特徴づけられる:
(1)接触面にスリップ領域が存在し、μに対してNに作用を与えることができる。
(2)この範囲の全ての点でNは、力Fx、Fy、Fzが一定の時、μとともに単調に変化する。
[図9]は最大グリップポテンシャルを直接推定することができる範囲Iの推定図を示している。この範囲IはA、B、Cの記号を付けた領域の和集合から成る。ただし、部分的スリップが存在しない領域(Fx=0およびFy=0の周りの楕円領域)は除く。
(1) Aで表された部分は横方向の力が非常に大きい状況に対応する。この領域は例えば車両が極めて鋭くカーブする場合に対応する。
(2) Bで表された部分は車両の通常運転時に最も良く起こりやすい状況に対応し、軽く制動、加速した状況であり、それと車両がカーブする操作とが組み合わされる場合もある。
(3) 領域Cは急な制動に対応する。
この範囲Iに逆関数gを近似するパーセプトロン型のニューラルネットワークを定義できる。このニューラルネットワークの重み付けは下記のようにして行うことができる:
(1) 異なるグリップ係数を有する路面上でタイヤに拘束力群を加えてFx、Fy、FzおよびNを含むデータベースを作る。このタイヤにパラメータ(Fx、Fy、Fzおよびμ)を与え、それらをセルフアライニングトルクNの測定値と一緒に記録する。この操作は各種の路面状態を備え且つ力およびNの測定器を備えた機械で行うか、Fx、Fy、FzおよびNを測定する動力測定(dynamometrique)車輪を備えた車両を各種の路面上を走行させて実施することができる。キャンバーおよび圧力が変る条件下で系を操作する必要がある場合には、データベースはカバーすべき範囲を代表する拘束状態のケースの数を十分に含んでいなければならない。
(2) 求めたFx、Fy、FzおよびN(必要な場合にはさらにタイヤ圧およびキャンバー角)から学習によってニューラルネットワークの重み付けをすることによって、μを直接再構築することができる。キャンバーの作用を考慮するのに曲線の平行移動による修正で十分な場合には、全ての条件をキャンバーがゼロである場合にするようにキャンバー角の関数で平行移動を行う。その後、ニューラルネットワークの重み付けを学習によって行うことができる。
(3) 学習によってカバーされる全範囲で求めた伝達関数をテストし、使用する。
精度を犠牲にして入力パラメータの数を減らす1つの方法は力Fx、Fy、FzおよびNの代わりに下記の換算値を用いることであることを指摘しておく。
Figure 2005516836
この場合にも上記で詳細に説明した手順と同様な手順を用いて下記の関数hを得る。
Figure 2005516836
実際には、数を減らした測定値に基づいて高品質のモデルを得るために、このモデルの係数は正確な方法で求めるのが好ましい。この方法は連続した下記の複数の段階にわけられる:
(1)空間を正しくカバーするためにデータを追加する。タイヤを拘束するのに用いるテスト手段によってはFx、FyおよびFzの値の空間を正しく走査するのが難しいことがある。この第1段階では実験データに合ったNのモデルを用いて測定値がほとんど存在しない領域に追加のポイントを加える。このモデルはNの物理的変化を力の関数として表すことができる数学的形式をしている。
(2)関連データ(donnees pertinentes)を選択する。得られる測定ポイントが空間Fx、Fy、Fzに常にうまく分布しているとは限らない。測定値の数が多い空間領域もあれば、測定値の数が少ない空間領域もある。これらのデータを直接使用することによって逆モデルの係数を求めるときに測定値の数が多い領域にそれ以外の領域に比べてより多くの重みが付けられることになる。操作法としては空間を一定の寸法のセルに分け、各セルで最大数のポイントのみを取る。測定ポイントを無作為に取るよりは、ばらつきが最も大きい測定値を排除することができる。
(3)直接モデルN=f(Fx,Fy,Fz,μ...)を求め、中間レベルのグリップに関するデータを追加する。実際には、異なるグリップ条件を良く整理された状態で実験的に作るのは難しい。一般には2つか3つの異なるグリップレベルを用いてμを求めるモデルを見つけることが多い。これでは不十分な場合もある。この問題は入手可能なグリップレベルを用いてμでパラメータ化したモデルを直接求め、このモデルを用いて中間グリップにポイントを追加することによって克服できる。μの測定値から直接モデルを構築し、各レベル間は挿入法で求めることもできる。
(4)測定データと追加したデータとの連結を基にして逆モデルμ=g(Fx,Fy,Fz,N...)を求める。この段階ではソートされた実験データと所定領域でのモデルの形式を調整するために追加したデータを用いて最終モデル(ニューラルネットワークの形にすることができる)を調整することができる。
最大グリップ係数の推定値を上記定義の関数から得るのに必須のことはFx、Fy、FzおよびNが分かっていること(タイヤ圧およびキャンバーを考慮する場合にはこれらも分かっていること)である。これらのパラメータはタイヤ本来の対称性に対応したタイヤの著しいパリティー特性(caracteristiques de partie)を利用して周方向伸びの測定値から例えば下記の方法で決定するのが好ましい。
方位θはサイドウォールの周方向の伸びを解析する角度として定義されている。この方位の起点は接地面の中心の反対側にした。従って、接地面の中心は方位180°になる。方位s(θ)の関数としての伸び信号は下記条件で2つの信号sp(θ)およびsi(θ)に分けることができる:
Figure 2005516836
(ここで、siはsの奇数部分(partie impaire)、spはsの偶数部分(partie paire)である)
同様に、下記の定義ができる:
Figure 2005516836
(ここで、
信号Sp pはサイドウォールでの偶数部分および方位での偶数部分、
信号Sp iはサイドウォールでの奇数部分および方位での偶数部分、
信号Si pはサイドウォールでの偶数部分および方位での奇数部分、
信号si iはサイドウォールでの奇数部分および方位での奇数部分である)
([図8a]、[図8b]、[図9a]、[図9b]、[図10a]、[図10b])の考察結果から以下のことがわかる:
信号si pは主として力Fxに関係し、
信号sp iは主として力Fyに関係し、
信号sp pは主として力Fzに関係する。
これらの対称性から、信号si iは主としてセルフアライニングトルクNと関係することが確認できる。
上記観点から、本発明方法ではタイヤの少なくとも1つのサイドウォールにおける周方向の伸びを測定する。これらの測定値を数値演算(各方位で行った測定値を線形または非線形に結合)することによって所定方位の信号si p sp i sp p およびsi iの値を推定でき、加わった力の成分を求めることもできる。
以下、本発明方法の実施例を示すが本発明が以下の実施例に限定されるものではない。片方のサイドウォールだけで測定する場合を考える。
方法1
この方法1では、タイヤの片方のサイドウォールの周方向の3つの方位での伸びの測定値に基づいて接地面に加わる力の成分とセルフアライニングトルクとを推定する。
測定方位は下記のように選択する:
(1) 1つの方位は接地面の中央に対応する(方位180°)。この点で測定した値をVcとする。接地面とは反対側の対応方位を用いることもできる。
(2) 残りの2つの方位は接地面の中心方位に対して対称にする(180°+α°および180°−α°)。これらの点で測定した値をV1およびV2とする。
上記の観点から、
(1) V2−V1によって接地面の入口と出口との間のアンバランス量を推定できる。この値は主として成分Fxに関係する。Fxの推定値は連続関数fx(V2-rV1)で得られる(ここで、rは正の実係数)。係数rによってセンサの動作の非対称性を考慮することができ、これは例えばFxとfx(V2-rV1)との間の相関係数が最適化するように決定される。
(2) Vc−(V1+V2)によって接地面通過部と接地面の外側との間の距離を推定できる。ここの解は主としてFzに関係する。Fzの推定値は連続関数fz(Vc-(s1V1+s2V2))で得られる(ここで、s1、s2は正の実係数)。係数s1およびs2は例えばFzとVc-(s1V1+s2V2)との間の相関係数が最適化するように決定される。
(3) Vc+V1+V2はサイドウォールの全体の伸びを示し、この値は主として加えられた力の成分Fyに関係する。Fyの推定値は連続関数fy(Vc+u1V1+u2V2)で得られる(ここで、u1、u2は正の実係数)。係数u1およびu2は例えばFyとVc+u1V1+u2V2との間の相関係数が最適化するように決定される。
この決定方法では周方向の伸びの3つの測定値に基づいて3つの成分(Fx、Fy、Fz)を推定する。この単純な構成は最大グリップを推定するのに十分でない場合もある。
方法2
この方法2では、接地面に加えられる力の各成分とセルフアライニングトルクとをタイヤの片方のサイドウォールの周方向伸びの5つの方位での測定値に基づいて推定する。
この特定のケースでは、タイヤの少なくとも1方のサイドウォールの周方向に沿って位置した互いに異なる方位における空間内の5つの固定点で得られる周方向距離の変化(伸びまたは縮み)の少なくとも5つの測定値から、接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを決定し、次いで、接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクとからグリップ係数μを求める。
測定方位は下記のように選択する:
(1) 1つの方位を接地面の中央に対応させる(方位180°)。この点で測定した値をVcとする。
(2) 他の2つの方位は接地面の中心方位に対して対称にする(180°+α°および180°−α°)。これらの点で測定した値をV1およびV2とする。
(3) 残りの2つの方位も接地面の中心方位に対して対称にする(180°+β°および180°−β°)。これらの点で測定した値をV3およびV4とする。
この場合は上記の方法1と同様であるが、セルフアライニングトルクが成分Fx、Fy、Fzのみに依存しない場合も含めて、少し複雑な組み合わせによって各成分Fx、Fy、FzおよびNを決定することができる。
実験での確認によって、この測定方法はFyの作用とキャンバー角の作用とを区別する可能性を与えていることが確認されている。従って、本発明方法はゼロでないキャンバーの条件下でも有効であり、成分Fx、Fy、FzおよびNと同時にキャンバー角の数値も求めることができる。
次に、両方のサイドウォールで測定する場合について考える。
方法3
この方法3では接地面に加えられる力の各成分とセルフアライニングトルクとをタイヤの両方のサイドウォールの周方向伸びを各サイドウォールで2つの方位で測定した値に基づいて推定する。
測定方位は接地面の中心の方位に対して対称(180°+α°および180°−α°)となるように選択する。Fzを推定するためにαはα0であってはならない。第1のサイドウォール上の上記方位で測定した値をV1 1およびV2 1とし、第2のサイドウォール上の上記方位で測定した値をV1 2およびV2 2とする。
これらの4つの値から方位およびサイドウォールのパリティー(partie)に従って分解をして各成分を決定することができる:
(1) V1 1+V1 2+V2 1+V2 2とは方位およびサイドウォールの偶数成分を示している。従って、この組合せはFzに直接関係する。Fzの推定値は下記で与えられる:
Figure 2005516836
(ここで、a1、a2、b1およびb2は正の実係数)
fzは連続関数であり、係数a1、a2、b1およびb2は例えばFzと下記:
Figure 2005516836
との間の相関係数を最適化するように決定される。
(2) V1 1+V1 2−(V2 1+V2 2)は方位では奇数成分を示し、サイドウォールでは偶数成分を示す。従って、この組合せはFxに直接関係する。Fxの推定値は下記で与えられる:
Figure 2005516836
(ここで、c1、c2、d1およびd2は正の実係数)
fxは連続関数で、係数c1、c2、d1およびd2は例えばFxと下記:
Figure 2005516836
との間の相関係数を最適化するように決定される。
(3) V1 1−V1 2+(V2 1−V2 2)は方位では偶数成分を示し、サイドウォールでは奇数成分を示す。従って、この組合せはFyに直接関係する。Fyの推定値は下記で与えられる:
Figure 2005516836
(ここで、e1、e2、f1およびf2は正の実係数)
fyは連続関数で、係数e1、e2、f1およびf2は例えばFyと下記:
Figure 2005516836
との間の相関係数を最適化するように決定される。
(4) V1 1−V1 2−(V2 1−V2 2)は方位では奇数成分を示し、サイドウォールでは奇数成分を示す。従って、この組合せはNに直接関係する。Nの推定値は下記で与えられる:
Figure 2005516836
(ここで、g1、g2、h1およびh2は正の実係数)
fnは連続関数で、係数g1、g2、h1およびh2は例えばNと下記:
Figure 2005516836
との間の相関係数を最適化するように決定される。
上記の形式の配置にすることによってタイヤの対称性を最高に利用でき、接地面に加えられた拘束力の各成分を高精度に再構築できる。
方法4
この方法4ではタイヤの両方のサイドウォールの周方向伸びを各サイドウォールで3つの方位で測定した値に基づいて接地面に加えられた力の各成分とセルフアライニングトルクとを推定する。
測定方位は下記のように選択される:
(1) 接地面の中心の方位に対して対称に2つの方位(180°+α°および180°−α°)を選択する。第1のサイドウォール上での上記方位で測定した値をV1 1およびV2 1とし、第2のサイドウォール上の上記方位で測定した値をV1 2およびV2 2とする。
(2) 接地面の中央に対応する1つの方位を選択する。これらの方位で測定した値をVc 1および Vc 2とする。
上記の方法3と同様に処理する。値Vc 1および Vc 2によって一定の情報の冗長性が得られ、成分Fzの推定がより良くなる。
αがα0に等しい場合にFzに関する情報がVc 1および Vc 2によって得られ、Fx、FyおよびNに関する情報がV1 1、V1 2、V2 1およびV2 2とによって得られる。従って、さらにそれぞれの寄与量を分離することができる。
タイヤの非線形的な挙動を考慮した場合、各力成分の推定値をより良くするためには上記方法と一緒に測定値を力の推定値に関連付ける伝達関数を用いるのが有利である。この場合には測定量と加えた拘束力の成分値との関係を確立することができる任意の補間関数を用いることができる。
上記の全ての実施例ではタイヤの対称性を利用しかつ再構築が容易になるように選択された測定方位を用いたが、測定値の数が十分であれば加えられた拘束力の各成分を推定できるので、値を測定する方位の位置は自由に選択することができる(方位の対称性は必須ではない)。この場合には、方位が分っている一方または両方のサイドウォールの周方向の伸びの測定値の関数として各成分Fx、Fy、FzおよびNを表す関数を直接求めることができる。また、伝達関数をタイヤの力学的解析に基づいて決定する必要はなく、タイヤが受ける力に対する一方または両方のサイドウォールの周方向の伸びに対するタイヤの応答性に基づいて決定することができる。
測定方位を物理的分析によって選択するにせよ、任意に決めるにせよ、測定値と力の成分Fx、Fy、FzおよびNとの間の伝達関数 (une fonction de transfer) を確立するにはニューラルネットワーク(les reseaux de neurones)が適していると思われる。適用可能な最も単純な式の中で隠れニューロン(neurones caches)からなる1つの層と出力ニューロン (neurons de sortie) からなる1つの層とを有するネットワークを使用することができる。これらの隠れニューロンはシグモイド伝達関数 (founction de transfert sigmoide) を用いる。出力ニューロンは線形伝達関数 (founction de transfert lineaire)(図15)を用いる。この場合、近似式として用いるこの形式のネットワークの節約 (parcimonie) 特性が非常に有益である。1つのネットワークを用いて推定すべき成分1つを出すか、全ての成分を推定するネットワークを用いて複数の出力を出すことができる。
測定方位を対称性または物理的観測が得るように選択した場合は、ネットワークに入力する前に各量の間の線形結合(combinations lineaires)を作るのが有利である。この場合、主成分解析によってこれらの結合の係数を便宜上決定して、必要なニューラルネットワークを単純化することができる。こうして得られたアーキテクチャは[図16]に示してある。
具体的には下記のように演算される。
(1) 第1段階では、測定方位を決定した後、通常使用時に力を評価するのに十分な範囲をカバーできるように、タイヤの拘束状態を変えながら一方または両方のサイドウォールの周方向の伸びの値を集める。選択された拘束状態は通常使用時に生じ得る全てのカップリングも含む必要がある。測定値とそれに関連する力(別の測定手段で得られる)とのセット全体が学習ベース(base d'apprentissage)になる。
(2) 第2段階では、上記で得られた学習ベースを基にネットワークに重みを付ける。この段階の最後に伝達関数が得られる。
(3) 第3段階では、選択された力成分の推定値を別の測定手段で示された力と比較して上記の伝達関数をテストする。
ニューラルネットワーク以外の他の関数(例えば多項式関数)を用いることもできる。
タイヤ圧が時間とともに変化しやすい場合は、対象となる成分の測定に要求される精度に応じてタイヤ圧の変化を考慮する必要もある。
そのための第1の方法は、伝達関数の出力で推定された力をタイヤ圧の関数として修正することにある。すなわち、一次補正を行うことができる。実際には、タイヤ圧を考慮していない伝達関数にタイヤに加えられる拘束力を存在させる。すなわち、タイヤ圧が基準圧(伝達関数で得られる値)の2倍になった場合、伝達関数の測定変形量の入力値を基準圧の場合の約2分の1にする。従って、伝達関数は実際に加えられた力の2分の1しか評価しない。推定された力は2倍しなければならない。
しかし、最も正確な方法はタイヤ圧を伝達関数のパラメータに導入することである。この方法では下記(1)(2)が必要である:
(1) 所望の動作範囲をカバーする種々のタイヤ圧条件下でタイヤが拘束されるケースを含む学習ベースで伝達関数をトレーニングでき、
(2) タイヤ圧の測定値または推定値を自由に使える。
以下、タイヤ圧を知るための2つの方法を説明するが、これらに限定されるものではない。
第1の方法は本発明で特定したセンサーとは別の圧力センサーで得られたタイヤ圧測定値を用いる方法である。測定されたタイヤ圧の値を伝達関数に加えられた複数の方位での変形値と一緒に系に加える。[図17a]はこれに関するアーキテクチャの概念図である。
第2の方法はサイドウォールの周方向変形量の測定値に基づいてタイヤ圧を推定する方法である。変形信号は構造に起因する成分と空気圧に起因する成分とを含むので、これらの成分を解析してタイヤ圧に関する情報を得ることができる。
この方法では、所望方位での変形量の測定値を伝達関数の入力として取り、対象となる動作範囲でのタイヤ圧の推定値を出力する伝達関数を決定する必要がある。上記と同じ方法論を適用することができる:
(1) 加えられた力の変化とタイヤ圧の変化とを組み合わせた学習ベースを作り、
(2) 学習によって伝達関数を決定する。
上記のタイヤ圧決定方法の精度が本発明を実施する上で不十分であると思われる場合には精度を簡単に高めることができる。すなわち、タイヤ内の圧力の変化はタイヤの回転に対して遅れる現象がある。従って、タイヤ圧の推定値を平均化するか、フィルタリングして低周波成分のみにすることができる。こうしてタイヤ圧の正確な推定値が得られる。[図17b]はこの方法で得られるアーキテクチャの概念図である。この方法によってセンサーを追加せずに、対象となる複数の力の合力に加えて、タイヤ圧の推定値も知ることができる。
本発明の決定方法の効率を高めるために他の変数(周方向の伸びの測定値以外)を上記と同じ原理で考慮することができるということは理解できよう(例えばタイヤ温度)。
一般に、測定点の数は実施例に示した最小構成数より増やすことができる。そうすることによって得られる情報に冗長性ができ、より正確でより信頼できる結果が得られる。
タイヤの一つまたは複数のサイドウォールの周方向の伸びはタイヤ外部の装置またはタイヤ内部の装置を用いて任意の方法で測定することができる。例としてはタイヤ内部に配置されて、タイヤと一緒に回転する一つまたは複数のセンサーで周方向の伸びを測定する方法が挙げられる。
サイドウォールの周方向の局所的な伸びを測定するこのセンサーはタイヤ、例えばタイヤのサイドウォールと一体であり、その物理的測定原理は任意である。例えば2つの電極を隔てた間隙距離に関連付けたキャパシタンスの変化を測定する誘電センサーにすることができる。電極はサイドウォール内に放射方向に配置した導線で構成ができる。この配置で電極間のキャパシタンスを測定し、「コード間間隔」を測定することができる。アクティブセンサーの場合には車両の無線電源を用いるか、ホイール上またはタイヤ内に設置した電池、その他の任意手段を介してセンサーに給電することができる。情報の車両への送信は無線手段、その他の任意の方法で送信することができる。センサーは情報を連続的に送信するか、ホイールの回転周期に対して十分な速さのリフレッシュ周波数で送信することができる。
タイヤと一体のセンサーを用いるこの方法の利点は車輪の回転中にセンサーがタイヤと一緒に回転しながら全方位を探査するので、タイヤの全方位での一つまたは両方のサイドウォールの周方向伸びを知ることができることである。
所定方位での周方向伸びの測定値に基づいて力の各成分を再構築する方法では正確な方位で値を出すようにセンサーをいかに配置するかが問題になる。
従って、センサーには分っている一定の周波数で問合せが行なわれ、センサーは局所的周方向伸びの変化に関する時間信号(signal temporel)を送信する。測定された信号は[図18]に示してある。この時間信号から既に説明([図10a]、[図10b]、[図11a]、[図11b]、[図12a]、[図12b])した車輪回転時の特性パターンが簡単にわかる。この信号には各車輪の回転サインの他にノイズが含まれている。従って、最初にすべき操作はローパスフィルタを用いて遮断周波数でノイズを減らすことである。フィルタースのカット周波数は車輪回転速度に関係する。
以下、利用可能な装置に応じたいくつか例を挙げる:
(1) 車輪の角度位置の測定が利用できる場合には、センサーが測定方位を通過する瞬間を知ることができる。これらの瞬間で測定された値を読取り、所望方位での周方向伸び値を出力する。このような車輪の角度位置の測定は例えば車輪回転速度のABSセンサーのトランジション(遷移)をカウントすることで行うことができる。
(2) センサーの配置を容易にするための外部装置が利用できない場合には、センサー自体の信号を使用することができる。本発明では車輪の角度位置を推定するためにセンサーの信号を用いることを薦める。
センサーが接地面を通過する毎にタイヤのサイドウォールの著しい周方向伸びが特性パターンとして出される。この観測結果を用いて、センサーが接地面の中心を通過する瞬間を見つけ出すことができる。この操作を実行する最も簡単な方法はフィルタリングされた信号を閾値でカットし、閾値より大きい値の中で最大値を求めればよい(「アルゴリズム1」[図19])。この方法によって接地面の通過に対応しない最大値を検出するのを防ぐことができる。
接地面通過が検出される毎に、最後の通過(少なくとも3回の通過)の瞬間を知ることによって車輪の回転速度およびその加速度を推定することができる。これらの推定値によって、センサーが配置されている方位の数値を時間の関数として再構築できる。従って、所定方位での値を測定値から時間の関数として抽出することができる。
測定は他の方法で実施することもできる。力の成分を決定するには複数の方位での測定が必要となる。
(1)第1の方法は、測定されるサイドウォール1つにつきセンサーを1つだけ用いる方法である。所望位置を通る毎にセンサーからの値を考慮し、対象となる方位での測定をリフレッシュする。力の成分は車輪の回転速度に対して遅れて変化すると仮定することで単一のセンサーによって力の再構築に必要な全方位で測定値を得ることができる。[図20]は3つの方位(0°、120°、240°)での測定を必要とするモデル(伝達関数)を用いたこの形式の機能が示されている。
(2)第2の方法では、周方向に複数のセンサーを設けて、センサーが1回転につき少なくとも1回測定が実施される方位に同時に来るようにする。こうすることによって、所定の瞬間に種々の方位でタイヤの変形像を得ることができ、力を車輪の回転に対して遅れて変化させる必要がなくなる。理想的には(最大通過帯域)、センサーの数を少なくとも推定すべき数と同じ数にしなければならない。この方法の一変形例ではセンサーをタイヤの周りに等間隔で配置する。N個のセンサーを取り付けた場合にはセンサーが正確に配置される状況が1回転につき少なくともN回生じる。[図21]はこの形式の操作を示しており、1回転につき3つのセンサーで方位(0°、120°、240°)で測定が3回実施される。
(3)上記の(1)と(2)の方法を組み合わせることもできる。
センサーの数を増やすと特に下記の利点が得られる:
(1) 力の推定計算のリフレッシュ周波数を上げることができ、
(2) 接地面に加えられる力の成分の急激な変化に対する堅牢性を高めることができる。
種々の方位での測定を入力として取る複数のモデルを決定することができる。単一のセンサーだけの場合でも車輪が回転する毎に複数の推定値を得ることができる。[図22]は3つのセンサーを用いた例を示している。この場合2つの伝達関数が決定される。第1の伝達関数は0°、120°、240°での測定値を使用し、第2の伝達関数は60°、180°、300°での測定値を使用する。センサーが対象となる測定位置に達したときに各伝達関数が適用される。上記の配置ではセンサーを適当に管理することによって車輪が1回転する度に力を6回推定することもできる。複数のモデルで得られた複数の推定値を平均するか、比較することによって力の推定の精度を上げ、ノイズを減らすことができる。
[図23]は周方向伸びの測定値に基づいた、タイヤに加わる力成分の推定と、これらのデータに基づいたグリップレベルの推定とを順番に結合する本発明の方法を要約したものである。
再び、範囲Dについて考察する。タイヤに応じて変化する範囲(存在しないことさえある)は[図9]では、複数の四重項(Fx、Fy、Fz、μ)が存在することができる領域に対応する。この領域のfより下の像は同一のセルフアライニングトルクNである。従って、この範囲では逆関数gを直接見つけることができない。
エンコーディング技術(例えば、半分散エンコーディング技術)を用いることによって、この範囲の四重項Fx、Fy、Fz、Nが現れるとき、複数のμの値を提供することができる。次いで、確率を提供されたμの各値と関連させることができる。これらの方法は結果を向上させることはできるが、まだμの取るべき正確な値を選択するという問題がある。
その選択には時間の連続性を利用することができる。時間の経過とともに、タイヤホイール組立体の運転ポイントは範囲Cから範囲B、そして範囲Dへ移動する(図9)と仮定する。範囲CおよびBでは、μの推定値はμ1に近かった。μの可能性のある2つの値が急に範囲Dに現れたと仮定する。連続性によって、路面はそれほど急速に変化し得ないという前提の下、μ1に最も近い値を選択することができる。しかし、評価を多少追加しても不確定性が残る場合は、路面が変化したといえよう。この場合は、μ1と異なる値を無視することはできない。再度、選択を行う必要がある。
ある種のケースにこのような不可逆的範囲が存在することから、上述の方法を用いることは(例えば、安全上の理由で)困難であることは理解できよう。従って、この不確定性を決定的に排除する方法が特に有益である。
接地面における力の加圧点の移動はX方向の値dx、または、Y方向の値dyによって起こりうる。Fx、Fy、FzおよびNのみの測定ではdxおよびdyを個々に求めることはできない。その結果、位置に関する不確定性が生じ、これによって不可逆性という問題が生じることがある。
追加の情報を知ることによって範囲Dを可逆にすることが可能であることを示すことができた。例として下記の方法が考えられる。セルフアライニングトルクNは下記の方法で分けられる:
N=Fy.dx−Fx.dy=Ny−Nx
(ここで、dxおよびdyは力FxおよびFyの合力の加圧点の座標である)
Nの代わりにNxおよびNyを用いることによって、μの推定値を生じる局所的スリップを発生させる拘束力の範囲を通じて定義された関数を見つけることができる。この場合は、全範囲にわたってμの値に関してアンビギュイティーがない。Nx、Nyと、力の両方を知ることによって、接地面における力の加圧点(上記のdxおよびdyの値)の位置を検出し、そこからμを求めることができる。
値NxおよびNyを得るためには、例えば3つのトルクL、M、Nを測定することができる(L:X軸に関するモーメント、M:Y軸に関するモーメント、N:Z軸に関するモーメント)。
次いで、線形系の解としてdx、dyおよびdzの値を得る。特に、dxおよびdyが力の加圧点の座標である場合は、下記のように書ける:
L=Fz.dy−Fy.dz
M=Fx.dz−Fz.dx
N=Fy.dx−Fx.dy
キャンバー角が小さいと仮定すると、dzはタイヤの荷重Fzと密接に関係している。加わる力FxおよびFyの関数として導入される修正値を考慮することもできる。周知の条件(圧力)下の所定のタイヤでは、例えばニューラルネットワーク等の近似関数による、かなり高い精度の関係式dz=f(Fx,Fy,Fz,P)が知られている。
拘束力が主としてFx方向である場合は、第2の関係式を用いて下記:
Figure 2005516836
が得られ、次いで、第3の関係式によって下記:
Figure 2005516836
が得られる。
拘束力が主としてFy方向である場合は、第1の関係式を用いて下記:
Figure 2005516836
が得られ、次いで、第3の関係式によって下記:
Figure 2005516836
が得られる。
拘束力が組み合わされている場合には、関係式の一方または他方を用いたり、精度を上げるために両方を用いることができる。dxおよびdyを知ることによって生じうる不確定性が排除される。
最大グリップ係数を推定する提案された方法では、タイヤを力Fx、Fyまたはこれらの合力によって拘束する必要がある。実際には、既に述べた方法で、接地面にスリップ領域が存在すると前もって推定されている。この方法によって、グリップ限界に達する前にグリップ限界の推定値を確実に得ることができる。しかし、タイヤがほとんど拘束されていない(接地面でのスリップの欠如)ときは、この推定値は疑わしいため、少なくとも、以下に示す学習によって決定される信頼指数を加えるのが好ましい。
(1)学習段階では、モデルμ=g(Fx,Fy,Fz,N,...)に加えて、タイヤのグリッピングが完全である(μが非常に大きい)ときのNの値を示すモデルNgrip=f(Fx,Fy,Fz,...)が決定する。
(2)使用段階では、Fx,Fy,Fz,およびNを周方向伸びの測定値によって推定する。Fx,FyおよびFzによってNgripを決定することができる。下記のように閾値を選択し、かつ、NおよびNgripを比較することによって信頼指数(indice de confiance)を推定する:
|N|−|Ngrip|<閾値の場合は、タイヤの路面に対する接触をグリッピングとみなし、μの決定は信頼できないとみなす。
|N|−|Ngrip|>閾値の場合は、接地面におけるスリップ領域が十分であり、μの推定値は信頼できる。
乗用車のタイヤでは、約1m.daNの閾値で、モデルを使えるかどうかを十分な信頼度をもって決定することができる。この値は約50%の最大ポテンシャルのパーセンテージ使用に基づくモデルの使用に対応する。
小さい拘束力から始めて正確に評価された量を得るために、下記で定義される用いられるパーセンテージグリップポテンシャルを考慮することができる。
Figure 2005516836
この量は、タイヤに加わる拘束力が小さくても、それとは無関係に絶対値として正確に推定するのが容易であるという利点を有する。このパーセンテージはμの推定で述べた方法を適用することによって、例えばニューラルネットワークを用いて、直接得られる。[図19]は用いる最大グリップポテンシャルとパーセンテージポテンシャルの実施例を示している。駆動または制動トルク(Fxに関連するスリップ)および横断方向の力(Fyに関連するドリフト角)は時間および車両が走行する路面の関数である。荷重Fzが加わる。タイヤの拘束力が小さい(FxとFyの両方が小さい)ときは、最大グリップポテンシャルの推定の品質が約4秒で低下するが、用いるパーセンテージポテンシャルの推定値はかなり正確である。
この場合、提案された方法の一実施例では、測定値、接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクおよび下記:
Figure 2005516836
で定義される用いられるグリップポテンシャルのパーセンテージの間の伝達関数を下記の段階によって確立する:
(1) グリップ係数が異なるタイヤの路面に対する1組の拘束力としてのFx、Fy、Fz、NおよびPuを含むデータベースを集める(ここで、Fx、Fy、Fz、Nおよびμはタイヤに与えられるパラメータ、セルフアライニングトルクNは測定値)。
(2) Fx、Fy、Fz、および、Nの知識を基に学習によってニューラルネットワークの重み付けを決定し、Puを直接再構築することができる。
車両に搭載されるシステム(ESPまたはABS等のメカトロニクスシステム)を使用する場合は、使用する全範囲で規定される量が得られるのが有利である。上記のパーセンテージグリップポテンシャルは例えばABSまたはESPシステムの制御機構を改善するために使用することが考えられる。
本発明の理解に必要な概念を定義したタイヤの斜視図。 本発明を説明するための模型タイヤの正面図。 本発明を説明するための模型タイヤの側面図。 接地面におけるリブの剪断力とそれに対応する応力を示す図。 摩擦係数が力の分布に加える作用を示す図。 実際のタイヤにおけるNとFyとの関係を摩擦係数を関数として示した図。 Fxがゼロで、Fzが一定で、キャンバー角が変化する場合のNとFyとの関係を示す図。 Fxがゼロで、Fzが一定で、キャンバー圧が変化する場合のNとFyとの関係を示す図。 本発明方法の使用範囲を示す図。 垂直成分Fzの作用を示す図で、実線は400daNの垂直荷重に対応し、破線は500daNの垂直荷重に対応し、一点鎖線は300daNの垂直荷重に対応する。 垂直成分Fzの作用を示す図で、実線は400daNの垂直荷重に対応し、破線は500daNの垂直荷重に対応し、一点鎖線は300daNの垂直荷重に対応する。 成分Fxの作用を示す図で、実線は垂直荷重が400daNで力Fxが無い場合に対応し、破線は垂直荷重が400daNで力Fxが400daN(駆動力)である場合に対応し、一点鎖線は垂直荷重が400daNで力Fxが−400 daN(制動力)である場合に対応する。 成分Fxの作用を示す図で、実線は垂直荷重が400daNで力Fxが無い場合に対応し、破線は垂直荷重が400daNで力Fxが400daN(駆動力)である場合に対応し、一点鎖線は垂直荷重が400daNで力Fxが−400 daN(制動力)である場合に対応する。 成分Fyの作用を示す図で、実線は垂直荷重が400daNで力Fyが無い場合に対応し、破線は垂直荷重が400daNで力Fyが280daNである場合に対応する。 成分Fyの作用を示す図で、実線は垂直荷重が400daNで力Fyが無い場合に対応し、破線は垂直荷重が400daNで力Fyが280daNである場合に対応する。 キャンバー角を付けたときのタイヤの変形状態を示す図。 キャンバー角が周方向変形信号に加える作用を示す図で、実線は垂直荷重が400daNで力FxおよびFyが無く、キャンバー角ゼロの場合に対応し、破線は垂直荷重が400daNで、キャンバー角が2°の場合に対応し、一点鎖線は垂直荷重が400daNで、キャンバー角が4°の場合に対応する。 キャンバー角が周方向変形信号に加える作用を示す図で、実線は垂直荷重が400daNで力FxおよびFyが無く、キャンバー角ゼロの場合に対応し、破線は垂直荷重が400daNで、キャンバー角が2°の場合に対応し、一点鎖線は垂直荷重が400daNで、キャンバー角が4°の場合に対応する。 ニューラルネットワークのアーキテクチャを示す図。 入力する線形結合が任意である伝達関数の例を示す図。複数の出力を有するニューラルネットワークや、1つの出力を有する複数のニューラルネットワークや、その他、任意の結合を用いることができる。 タイヤ圧が変化する場合にそれを考慮するためのアーキテクチャの一つの例を示す図。 タイヤ圧が変化する場合にそれを考慮するためのアーキテクチャの別の例を示す図。 生信号とフィルタリング後の信号の図。 上記信号から接地面通過を識別する図。 1つのセンサーと1つのモデルを用いた操作例を示す図。 3つのセンサーと1つのモデルを用いた操作例を示す図。 3つのセンサーと2つのモデルを用いた操作例を示す図で、1) 実線で示した位置は測定値がモデル1で入力として用いられる方位を表し、2) 破線で示した位置は測定値がモデル2で入力として用いられる方位を表し、3) C1、C2、C3はタイヤのサイドウォールにおけるセンサーの方位位置を表す。 変形量の測定値に基づいて力、次いでμを推定する方法のブロック図。 「pu」を用いたμおよびグリップポテンシャルのパーセンテージの推定結果を示す図。

Claims (16)

  1. 下記の(1)と(2)の段階を有することを特徴とする接地面でのタイヤのグリップ係数μを求める方法:
    (1) 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを求め、
    (2) 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとから評価信号を処理してグリップ係数μを抽出する。
  2. 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを求める段階が下記の(1)〜(3)の段階を含む請求項1に記載の方法:
    (1) タイヤの少なくとも1方のサイドウォールの周方向に沿った互いに異なる方位に位置した空間内の複数の固定点を選択し、
    (2) タイヤ走行中に上記固定点に対応した数の周方向距離の変化(伸びまたは縮み)を各固定点で測定し、
    (3) 得られた測定信号を処理して接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分と、タイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを抽出する。
  3. 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクとを求める段階で、タイヤの少なくとも1方のサイドウォールの周方向に沿った互いに異なる方位における空間内の5つの固定点で少なくとも5つの周方向距離の変化(伸びまたは縮み)を測定して求め、得られた接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクとからグリップ係数μを導く請求項2に記載の方法。
  4. 周方向変化をタイヤのサイドウォールと一体化された少なくとも1つのセンサによって測定し、センサによって送信された信号を処理して上記固定点に対応する複数の方位での周方向変化値を得る請求項2に記載の方法。
  5. 周方向変化を観測すべき方位の数と同じ数のセンサによって測定し、各センサはタイヤの外側空間内に固定して配置する請求項2に記載の方法。
  6. 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクの測定値と最大グリップ係数との間の伝達関数を下記の(1)と(2)の段階によって求める請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法:
    (1) 互いに異なるグリップ係数を有するタイヤの路面に対する1組の拘束力(sollicitations)に対してFx、Fy、Fz、Nおよびμを含むデータベース(ただし、Fx、Fy、Fz、Nおよびμはタイヤに与えるパラメータ、セルフアライニングトルクNは測定値)を作り、
    (2) 得られたFx、Fy、FzおよびNの値を基にして学習によってニューラルネットワークの重み付けを行ってμを再構築する。
  7. 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクとの測定値と下記:
    Figure 2005516836
    で定義される使用するグリップポテンシャルのパーセンテージとの間の伝達関数を下記(1)と(2)との段階によって確立する請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法:
    (1) 互いに異なるグリップ係数を有するタイヤの路面に対する1組の拘束力(sollicitations)に対してFx、Fy、Fz、NおよびPuを含むデータベース(ただし、Fx、Fy、Fz、Nおよびμはタイヤに与えるパラメータ、セルフアライニングトルクNは測定値)を作り、
    (2) 得られたFx、Fy、FzおよびNの値を基にして学習によってニューラルネットワークの重み付けを行ってPuを直接再構築する。
  8. 接地面で路面からタイヤに加わる力の合力の3成分とタイヤによって生じるセルフアライニングトルクの測定値と最大グリップ係数との間の伝達関数を下記の(1)〜(3)の段階によって確立する請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法:
    (1) 互いに異なるグリップ係数を有するタイヤの路面に対する1組の拘束力(sollicitations)に対してFx、Fy、Fz、Nおよびμを含むデータベース(ただし、Fx、Fy、Fz、Nおよびμはタイヤに与えるパラメータ、セルフアライニングトルクNは測定値)を作り、
    (2) 下記の換算値を出し:
    Figure 2005516836
    (3) 上記で得られた換算値:
    Figure 2005516836
    を基にして学習によってニューラルネットワークの重み付けを行ってμを直接再構築する。
  9. 下記の式を用いる請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法:
    N=Fy.dx−Fx.dy=Ny−Nx
    (ここで、
    dxは力Fyの加わる点から接地面の中心を通りかつX軸に対して直角な垂直面までの距離、
    dyは力Fxの加わる点から接地面の中心を通りかつY軸に対して直角な垂直面までの距離、
    値NxおよびNyは3つのトルクL、M、Nの測定値から得られ、LはX軸周りのモーメント、MはY軸周りのモーメント、NはZ軸周りのモーメントである)
  10. パーセプトロン型のニューラルネットワーク(reseau de neurons du type perceptron)を使用する請求項6または7に記載の方法。
  11. サイドウォール内のカーカスプライのコード間距離を測定することによって周方向変化を推定する請求項2〜9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 2つの電極間の距離に関連付けたキャパシタンスの変化を測定するセンサーを形成するワイヤ間距離を測定することによって周方向変化を推定する請求項2〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 接地面の中心の方位または接地面と反対の点の方位に対応した1つの点と、接地面の中心を通る垂直面に対して対称な残りの2つの点とで定義される空間内の少なくとも3つの固定点を用いる請求項2に記載の方法。
  14. 測定方位を接地面の中心方位に対して対称(180°+α°、180°−α°)に選択し(ただし、αは接地面の入口での方位であるα0ではない)、さらに、下記(1)〜(4)を採用する(ただし、V1 1およびV2 1は第1のサイドウォール上での上記方位で測定した値、V1 2およびV2 2は第2のサイドウォール上での上記方位で測定した値である)請求項2に記載の方法:
    (1) 成分Fzの推定値を下記の連続関数で求める:
    Figure 2005516836
    (ここで、a1、a2、b1およびb2は正の実係数)
    (2) 成分Fxの推定値を下記の連続関数で求める:
    Figure 2005516836
    (ここで、c1、c2、d1およびd2は正の実係数)
    (3) 成分Fyの推定値を下記の連続関数で求める:
    Figure 2005516836
    (ここで、e1、e2、f1およびf2は正の実係数)
    (4) セルフアライニングトルクNの推定値を下記の連続関数で求める:
    Figure 2005516836
    (ここで、g1、g2、h1およびh2は正の実係数)
  15. 測定方位を接地面の中心の方位に対して対称(180°+α°および180°−α°)に選択し(ただし、αは接地面の入口での方位であるα0ではない)、さらに、下記(1)〜(3)を採用する(ただし、V1およびV2は上記方位で測定した値)請求項2に記載の方法:
    (1) Fxの推定値を下記の連続関数で求める:
    x(V2−rV1
    (ここで、rは正の実係数)
    (2) Fzの推定値を下記の連続関数で求める:
    z(Vc−(s11+s22))
    (ここで、s1、s2は正の実係数)
    (3) Fyの推定値下記の連続関数で求める:
    y(Vc+u11+u22
    (ここで、u1、u2は正の実係数)
  16. 信頼指数(indice de confiance)を下記(1)〜(2)で求める請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法:
    (1)学習段階でモデルμ=g(Fx,Fy,Fz,N,...)と、タイヤが完全にグリップされているときのNの値を表すモデルNgrip=f(Fx,Fy,Fz,...)とを求め、
    (2)使用段階で周方向伸びの測定値によってFx,Fy,Fz,およびNを推定し、Ngripを求め、
    |N|−|Ngrip|<閾値の場合には、タイヤの路面に対する接触がグリップされているとみなし、求めたμは信頼できないとみなし、
    |N|−|Ngrip|>閾値の場合には、接地面におけるスリップ領域が十分で、μの推定値は信頼できるとみなす。
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