JP2005509141A - イオン移動度分析によって、アルゴン、水素、窒素及びヘリウム中の水の濃度を測定する方法 - Google Patents

イオン移動度分析によって、アルゴン、水素、窒素及びヘリウム中の水の濃度を測定する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、イオン移動度分析によって、アルゴン、水素、窒素及びヘリウム中の水の比較的高い濃度を測定する方法である。この方法は、分析しようとするガス混合物を、純粋なガスに対して向流で、IMS装置(10)に導入すること、IMS装置(10)のイオン検知器(14)によって、検知されるイオンの数に対して比例し、且つ経時的に変化する信号(19)を得ること、ガス混合物中に存在するH3+及び(H2O)2 +イオンのIMS装置(10)におけるドリフト時間に対応する2つの期間(A、B)を決定すること、決定された2つの期間(A、B)における前記信号(19)のピークを得ること、信号(19)で得られる2つのピークの強度の間の比に従って、前記ガス混合物中の水の濃度を計算することを含む。

Description

本発明は、イオン移動度分析によって、アルゴン、水素、窒素及びヘリウム中の水の濃度を測定する方法に関する。
これらのガスは、反応性のガスを希釈する輸送ガスとして、又はカソード堆積プロセスにおいてプラズマを発生させる補助ガスとして(特にこれらの用途のためには、ヘリウム及びアルゴンが使用される)、及びプロセスにおける実際の反応体として(特に窒素の場合)、半導体産業で広く使用されている。これらのガスの中でも特にアルゴンは、産業的に最も重要である。以下では主にアルゴンについて説明するが、本発明は、ここで挙げられている他のガスにも適用することができる。
半導体産業において使用するアルゴンの純度は、特に重要である。実際に、反応体又は反応雰囲気中に存在することがある不純物は、ソリッドステートデバイス中に導入され、それによってそれらの電気的又は磁気的な性質を変化させて、欠陥品をもたらすことがある。
アルゴンの純度は様々な特許の課題となっている。例えばドイツ国特許第2177079号(同様にドイツ国特許第2177080号は窒素の純度に関し、米国特許第5558844号及び同第5556603号は水素の純度に関する)。この特許では、350℃〜450℃の温度に維持されたゲッター材料(ジルコニウム、バナジウム及び鉄に基づく合金)でできた層に通すことによって、アルゴンを純化している。また室温で機能する純化材が一般に使用されており、これは、アルミナ又はモレキュラーシーブのような高表面積支持体に一般に分散させたニッケルの使用に基づく。これらの方法では、不純物成分を10億部に対して1部(1ppb、109個のアルゴン分子に対して1個の不純物分子と等価)未満にまで低下させることができる。
これらの条件では、ガス純度の制御及びその経時的な不変性を可能にし、例えば純化材の異変、ガスラインの狭窄損失等による不純物濃度増加の検知を考慮することも必要である。
この分析を行うために特に重要な技術は、イオン移動度分析(Ionization Mobility Spectrometry)である。これは当該技術分野ではイニシャルを取ってIMSと呼ばれることもある(同じイニシャルは、この技術を行うための装置、すなわち「イオン移動度分析器(Ionization Mobility Spectrometer)」に関しても使用される)。この技術の重要性は、その高い感度に起因し、また装置の大きくない寸法及び高くない費用に起因する。この装置では、適当な条件で操作することによって、気相又は蒸気相の化学種を、気体媒体中においてピコグラム(pg、すなわち10-12g)の量で検知でき、又は1兆部に対する部数(ppt、気体試料1012分子に対する分析する物質の分子数と等価)の単位で濃度を検知することができる。これらの技術を使用するIMS装置及び分析法は、例えば米国のPCP社の米国特許第5457316号及び同第5955886号で開示されている。
IMS装置は本質的に、反応領域、分離領域及び荷電粒子検知器から構成されている。
反応領域では、一般に63Niによるβ線照射によって、輸送ガス中で、分析しようとするガス又は蒸気を含有する試料のイオン化を行う。イオン化は主に輸送ガスで起こり、いわゆる「反応体イオン」を形成する。そしてその電荷が、電子若しくはプロトン親和性、又はイオン化ポテンシャルに従って、存在する種に分配される。文献「Ion Mobility Spectrometry」(G.A. Eiceman及びZ. Karpas、1994年出版、CRC Press)は、イオン移動度分析技術の基本となる(かなり複雑な)電荷移動原理の説明に関して参照することができる。
反応領域は、反応領域において作られたイオンが分離領域に入るのを防ぐ適当な電位に維持された格子によって、分離領域と分けられている。格子電圧が印加されなくなり、イオンが分離領域に入ることが可能になる瞬間が、分析の「開始時間」である。分離領域は一連の電極を有し、これらの電極が電場を作って、イオンが反応領域から検知器に向かうようにされている。この領域は大気圧に維持されており、従ってイオンの移動速度は、気体媒体中の電場及びその断面積に依存している。「開始時間」からの経過時間に従って粒子検知器での電流の読みを記録することによって、様々な存在するイオン種のいわゆる「ドリフト時間」に対応するピークが得られる。このドリフト時間を検知することによって、分析の対象物質の存在に帰することができる。
コンセプトが単純なのに対して、この技術は分析結果の解釈がいくらか困難である。
グロマトグラフ分析と同様に、この分析装置は、分析の結果を、存在する化学種に対応するイオンの移動時間(IMSの場合にはドリフト時間)として提供する。ここで提供されるイオンの移動時間は、それぞれのピークに対応するイオンの化学的性質については示していない。
それぞれのピークを特定のイオンに帰するためには、IMSを質量分析器に接続することができる。この質量分析器は、それぞれのイオンの化学的な性質を決定する。しかしながらこの様式では、低コストでコンパクトであるという上述の利点が損なわれる。
あるいは、較正試験に頼ることもできる。ここでは、分析の目的物質を含有する非常に純粋な輸送ガスからなる試料ガスを使用し、分析の目的物質のドリフト時間を測定する。しかしながら実際の条件におけるこの分析は複雑である。これは、存在する様々なイオン種が、互いに又は存在する中性の分子との電荷移動現象もたらすことがあり、それによって測定されたドリフト時間が、存在することを測定しなければならない化学種とは別の化学種の特徴的な時間である可能性があることによる。
実際の分析において見出される問題を解決する可能な方法は、試料に特定の物質、いわゆる「ドーピングガス」を加えることである。これは様々な機構で、分析の目的種以外の種に対する測定の感受性を有意に低下させる効果をもたらす。ドーピングガス法の実際の適用の例は、分析しようとするガスへのケトン又はハロゲン化ガスの添加に関して米国特許第4551624号において言及されており、またそれぞれ酸性ガスの分析におけるフェノール及び二酸化硫黄の使用に関して米国特許第5032721号及び同第5095206号で言及されており、また二酸化塩素の分析でのアミンの使用に関して米国特許第5238199号で言及されている。しかしながら、ドーピングガス法は、ドーピングガスのためのタンク及び気体媒体へのドーピングガスの添加のための添加手段を必要とする。このことは、IMS装置に基づく測定システムを複雑にする点で不利である。
ドーピングガスの使用に基づかない方法では、定量的な分析を行う可能性が、反応体イオンの存在に限定される。上述のように、反応体イオンは一般に、混合物中に比較的多量に存在するガスに対応するイオンである。イオン化領域において作られる反応体イオンは、複雑な化学的バランスに従って、電荷を他の化学種に移す。不純物濃度が増加すると、反応体イオンがなくなるまで、反応体イオンから不純物に移動する電荷の量が増加する。IMS分析においては、この機構は、不純物に関連するピーク強度の増加、及びそれに伴う反応体イオンのピーク(一般に当該技術分野において「反応体イオンピーク」又はRIPと呼ばれる)が消失するまでのピーク強度の低下に反映される。明らかに、この条件が達成されると、実質的な不純物濃度が増加しても、不純物に関連するイオンの濃度及び分析における関連するピークの強度はもはや大きくならない。従って、この様式では定量的なIMS分析をもはや行うことができない。アルゴン中に水が存在する条件においては、RIPは約10〜15ppbの濃度においてなくなり、従って従来技術によっては、この値が、IMS技術によるアルゴン中のこの不純物の測定上限となる。
従って本発明の目的は、この欠点を有さない方法、すなわち15ppb超の濃度の水を検知できる方法を提供することである。
この目的は、特許請求の範囲の請求項1に記載の特徴を有する方法によって達成できる。また他の特徴は他の請求項で示している。
IMS装置から得られる信号の所定時間位置で検知されるピークの強度間の比を計算することによって、本発明の方法は、アルゴン中の水の濃度を少なくとも30ppbまで正確に測定することができる。実際のピーク強度の測定は一般に、それらの面積の測定からなる。
更に、本発明の方法は、半導体産業で使用される超高純度のアルゴン(又は例えば水素、窒素及びヘリウム)に適用する場合、このガスが比較的高濃度の不純物、一般にそれぞれの不純物に関して約10ppbの不純物を含有している場合を除いて、IMS分析の前にドーピングガスの添加をすることも、純化プロセスを行うことも必要としない。
本発明の特定の面では、水濃度の計算は、パーソナルコンピューターのような電子計算手段で容易に実行できる対数によって、自動的に行うことができる。
本発明の方法の更なる利点及び特徴は、図を参照する以下の詳細な説明及び限定をしない本発明の態様の説明から、当業者には明らかになる。
図1を参照すると、IMS装置10は、既知の様式で、反応領域11及び分離領域12を有し、これらの領域が格子13によって分離されている。反応領域11に入るガスは、例えば63Niである放射源(図示せず)によってイオン化される。これによって作られたイオンは、分離領域12に送られ、ここでこの領域の壁に沿って適当に配置された電極(図示せず)によって、イオン検知器14に向けて加速される。分離領域12におけるイオンの動きは、図において矢印で概略を示されている。分析されるガスは、入口ダクト15を通してIMS装置10に導入される。イオン検知器14に向かうイオンの速度は、領域12における純粋なアルゴンの向流流れの存在によって低下される。この目的のために、IMS装置10は、検知器14の側から分離領域12にアルゴンを導入する少なくとも1つのダクト16を有する。検知器14は変換器17に接続されており、この変換器17は、検知器14の電気信号の経時変化をアナログ又はデジタル信号に変換する。このアナログ又はデジタル信号は、分析の結果を表すスペクトル19によって、ディスプレイ及び/又はプリンター18に表示することができる。
ダクト15及び16は好ましくは、純粋ガス技術分野の通常の技術によって作る。これは一般に、ダクト内壁からのガスの放出を非常に制限するための、電解研磨鋼パイプの使用を含む。
本発明では、分析しようとするガスを、IMS装置10の反応領域11に導入し、この技術で一般的な様にして、すなわちIMS装置10の分離領域12において、測定を妨害しないガス、特にアルゴンの向流を使用して分析する。以下で詳細に示すように、アルゴンに起因するピークのスペクトルにおける位置(ミリ秒、ms)、すなわちRIPは、試験パラメータの知識によって知られる。測定系がRIPの消失を検知したときには、水に関連する2つの異なるイオン種に対応する2つのピークを求める。これら2つのピークの強度を比較することによって、アルゴン中の水の濃度が、特に対数式によって計算される。
RIPの位置は、IMSスペクトルの他のピークの位置と同様に、分析を行う物理的なパラメータに依存している。特に、最も重要なパラメータは、分離領域におけるガスの温度である。参照温度に対する有意の温度変化は、スペクトルにおける様々なピークの時間位置の間の比を変化させ、それによって分析を不可能にする。第2の重要なパラメータは、分離領域の電場に適用される電圧と、ガスの圧力との比である。この比の変化は、スペクトルにおける全てのピークの位置を比例的に変化させ、それによって様々なピーク位置の間の比は維持されるが、スペクトルを「圧縮」又は「伸張」する。いずれにしても、簡単にするために、ドリフト時間を一定に維持し、様々なピークの同定を促進することが好ましい。最後に、スペクトルは、上述のパラメータと比較すれば比較的わずかであるが、分析しようとするガスの質量流量と向流ガスの質量流量との比によって影響を受ける。本発明の方法に関して重要である水に関する2つのピークは、H3+及び(H2O)2 +イオンに対応している。従って、これら2つのピークの時間位置を知るために、実際の分析と同じ条件において、RIPが消失しないようなアルゴン中の水含有率で、IMS基準試験を行うことが必要である。完全なスペクトルはこのようにして得られ、RIPの存在は他のピークを対応する化学種に割り当てることを可能にする。ここでこの対応は、実際の分析(RIPがない)において維持される。
以下の例によって本発明を更に説明する。これらの例は、アルゴン中の様々な濃度の水を分析する一連の試験に関する。全ての例において、IMS装置に導入されるガス混合物は、0.5L/分に維持されており、ガス温度は110℃である。試料のイオン化は、63Ni放射源によって行う。発生するイオンは、格子13への電圧の印加を止めて分離領域12に入れるようにするまで、格子13で中和される。格子電圧の印加停止時間は、それぞれの試験において200マイクロ秒(μS)である。試験は、分離領域12の長さが8cmであり、それぞれの試験における加速電場が128V/cmであるIMS装置によって行う。予備的な基準試験によって、これらの条件においては、試験において存在する化学種の典型的なドリフト時間が、15〜30ミリ秒(ms)であることが分かった。更に、適当な試験によって、これらの条件においては、H3+及び(H2O)2 +のピークが、それぞれ15.5〜17ms及び17〜19ms(それぞれ最大は約16ms及び17.8ms)であることが測定された。これら全ての試験の結果は、スペクトル19で示されており、ここでこのピークは、対応するドリフト時間の所定イオンの濃度に対応する面積を有する。ピーク強度は電圧(V)で示され、また検知器14によって直接に測定される電流(単位時間当たりに検知器に衝突するイオンの数)は、変換器17によって電圧に変換される。ダクト16からの純粋なアルゴンの向流は、2L/分の流量である。一般に、分析しようとするガスの流量と、純粋なアルゴンの向流の流量との比は、1:10〜1:1にすることができる。
図2は、水の濃度のみを変化させた水、アルゴン及び非常に僅かな不純物の複数の対応する混合物を、IMS装置10で分析することによって得られた、重なり合っている複数のスペクトルを示している。横軸ではイオンのドリフト時間をミリ秒単位で示しており、縦軸では、イオン検知器14からの信号の強度に比例する値、例えばボルト数で示される電圧値が示されている。表中の数値は、IMS装置10に導入されたガス中に存在するppb単位の水の濃度に従って、異なるスペクトルを示している。
認識されるように、水が存在しない場合、すなわち水が0ppbである場合、対応するスペクトル(太線で示されている)は、4つのピークA、C、D及びEを有し、Eが最も大きい。このピークEは、この試験条件では23〜25msの期間であり、Ar+イオンのピーク、すなわちRIPに対応している。また他のピークA、C及びDは、それぞれ15.5ms〜17ms、19ms〜21ms及び21ms〜23msの期間であり、それぞれガス混合物中に存在する不純物イオンに対応している。特に第1の期間AのピークはH3+イオンによってもたらされ、第2のピークCは、不純物のイオンによってもたらされ、且つ第3のピークDは、H2+イオンによってもたらされている。ピークA及びDのH2+及びH3+のイオンは、導入されるガス混合物から除去することができない非常に少量の水の濃度に起因するものである。
ガス混合物中の水の濃度を5ppbまで増加させることによって、及び試験の他の変数を変化させないままにしておくことによって、最も大きいピークC及びEの高さが有意に小さくなり、ピークDの高さが僅かに低くなり、またピークAの高さが高くなることが注目できる。更に17〜19msの期間において、(H2O)2 +イオンによってもたらされる新しいピークBを認識できる。5ppbでは、ピークA及びBは互いに同様の高さであり、いずれも他のピークC、D及びEよりも高い。
混合物中の水の濃度を5ppbから約30ppbに増加させることによって、ピークBの高さが高くなるのに対して、ピークAの高さは低くなり、且つピークC、D及びEは実質的に消える。特に水が約18ppbのときには、ピークAの高さが、水が0ppbのときのピーク高さと同じになる。
混合物中の水の濃度を更に増加させて30ppbを超えるようにすると、系が飽和し、ピークBのみが一定の高さで残るようになる。
上述のように、ピークA及びBの位置は基準試験で予め決定されており、15.5〜17ms及び17〜19msの期間であることが分かっていた。これらのピークの強度及び特に面積を評価することによって、イオン検知器14によって測定される信号の対応するレベルが得られる。分析ガスに含有される水の濃度は、このレベルを比較することによって決定できる。特に、30ppb未満の水濃度では、この比較が以下の式で表せることが分かっている
ppbH2O=Kln((HB−HA)/HA)
(ppbH2Oは水の濃度、
Kは正の定数、
HAはピークAの面積、及び
HBはピークBの面積。)
図3は、時間(横軸)に対して、水濃度(縦軸)を表す2つの線図を有するグラフである。第1の線図は、連続線からなっており、IMS装置10に導入した参照混合物中に実際に存在する水の濃度を表している。第2の線図は、点線からなっており、上述の方法によって測定される水の濃度を表している。示されているように、第2の線図は、この装置が飽和する30ppbまでは第1の線図の傾向に実質的に従っているが、この濃度を超えたところでは第1の線図と異なっている。
図1は、本発明の方法を実施する装置の概略図である。 図2は、図1の装置で得られる複数のスペクトルを示す図である。 図3は、図1の装置の複数の試験のグラフである。

Claims (8)

  1. 分析しようとするガス混合物を、純粋なガスに対して向流で、IMS装置(10)に導入すること、
    前記IMS装置(10)のイオン検知器(14)によって検知されるイオンの数に対して比例し、且つ経時的に変化する信号(19)を得ること、
    前記ガス混合物中に存在するH3+及び(H2O)2 +イオンのIMS装置(10)におけるドリフト時間に対応する2つの期間(A、B)を決定すること、
    前記決定された2つの期間(A、B)における前記信号(19)のピークを得ること、
    前記信号(19)で得られる2つのピークの強度の間の比に従って、前記ガス混合物中の水の濃度を計算すること、
    を含む、イオン移動度分析によって、アルゴン、水素、窒素及びヘリウム中の水の濃度を測定する方法。
  2. 前記分析しようとするガス中の水の濃度を、下記の式によって計算することを特徴とする、請求項1に記載の方法:
    ppbH2O=Kln((HB−HA)/HA)
    (ppbH2Oは水の濃度(ppb)、
    Kは正の定数、
    HAは、前記期間(A)における信号(19)のピークの強度、これはIMS装置(10)におけるH3+イオンのドリフト時間に対応、及び
    HBは、前記期間(B)における信号(19)のピークの強度、これはIMS装置(10)における(H2O)2 +イオンのドリフト時間に対応)。
  3. 前記ピークの面積を、前記ピーク強度の測定値として使用する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ピークの高さを、前記ピーク強度の測定値として使用する、請求項2に記載の方法。
  5. IMS装置(10)におけるH3+及び(H2O)2 +イオンのドリフト時間に対応する2つの期間(A、B)を、実際の分析において使用するのと等しい操作パラメータの値で行う予備基準試験で決定することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記操作パラメータが、分析しようとするガス混合物の温度を少なくとも含んでいる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記操作パラメータが、IMS装置(10)の分離領域(12)における電界も含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記分析を、110℃のガス温度で行い、分離領域(12)における電界が128V/cmであり、且つIMS装置(10)におけるH3+及び(H2O)2 +イオンのドリフト時間に対応する2つの期間(A、B)が、15.5〜17ms(A)及び17〜19ms(B)であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
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