JP2005505666A - ポリアリーレンエーテルスルホンをベースとし、改善された溶融安定性を有する熱可塑性成形材料 - Google Patents
ポリアリーレンエーテルスルホンをベースとし、改善された溶融安定性を有する熱可塑性成形材料 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、
A)二官能性モノマー単位から構成されるポリアリーレンエーテルスルホン少なくとも1種を39〜99質量%、
B)成分Bの全質量に対して1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから誘導される単位0.1〜10質量%を含有するポリアリーレンエーテルスルホン少なくとも1種を1〜20質量%、
C)充填剤少なくとも1種を0〜60質量%、
D)耐衝撃性改良ゴム少なくとも1種を0〜40質量%および
E)種々の添加剤1種または数種を0〜40質量%含有し、
その際、成分A〜Eの質量%は合計して100%である成形材料に関する。
【0002】
本発明はさらに、該成形材料を製造する方法、成形部材、シート、繊維またはフォームを製造するための該成形材料の使用、ならびに本発明による成形材料からなる成形部材、シート、繊維またはフォームに関する。
【0003】
ポリアリーレンエーテルスルホンをベースとする成形材料は以前から公知である。該成形材料はその高い熱成形安定性および耐薬品性に基づいて、使用される材料が熱的または化学的に著しく負荷される適用において広く使用されている。その他の熱可塑性プラスチックと比較して高いガラス転移温度および軟化温度ならびに比較的高い溶融粘度を有することに基づいて、ポリアリーレンエーテルスルホンの熱可塑的な加工のためには比較的高い加工温度が必要である。この高い加工温度はポリアリーレンエーテルスルホン溶融液中でしばしば不所望の副反応、たとえば分子量の増大または架橋につながる。
【0004】
ポリアリーレンエーテルスルホンの高い溶融粘度を低下させ、かつ流動性を改善するために、潤滑剤、たとえばステアリン酸エステルまたはオリゴマーの脂肪酸エステル(たとえばR. Gaechter, H. Mueller, Kunststoff-Additive, Hanser-Verlag Muenchen、第3版、1989年、第443頁以降を参照のこと)または液晶ポリマー(たとえばG. Kiss, Polym. Eng. & Sci. 27、(1987)、第410頁またはK. Engberg等、Polym. Eng. & Sci. 34、(1994)、第1336頁を参照のこと)を使用することが公知である。しかしポリアリーレンエーテルスルホン溶融液中の不所望の副反応はこれらの添加剤によって十分に防止することができず、このことはたとえば溶融液の着色によって現れる。
【0005】
US3,960,815から、ポリアリーレンエーテルスルホン合成において少なくとも3つの官能性ヒドロキシル基またはハロゲン化物基を有する芳香族化合物が存在することにより、芳香族ビスヒドロキシレートと芳香族ビスハロゲン化合物とから得られる分枝鎖状のポリアリーレンエーテルスルホンが公知である。これらの分枝鎖状ポリアリーレンエーテルスルホンは、不飽和ポリエステル樹脂に対して改善された安定性、低減した燃焼性および応力亀裂腐食の低い傾向を有する。しかしこれらの分枝鎖状ポリアリーレンエーテルスルホンの溶融安定性は改善が望まれている。
【0006】
本発明の根底には、改善された溶融安定性、つまり溶融液中での不所望の副反応の傾向がわずかな、たとえば分子量の増大、架橋または変色を有していないポリアリーレンエーテルスルホンベースの熱可塑性成形材料を提供するという課題が存在する。
【0007】
上記課題は冒頭で定義した成形材料により解決され、該成形材料を以下に詳細に説明する。
【0008】
成分A
本発明による成形材料は成分AをA〜Eの全質量に対して39〜99質量%、特に49〜99質量%および特に有利には58〜98質量%の量で含有する。
【0009】
成分Aとして本発明によれば二官能性のモノマー単位から構成されるポリアリーレンエーテルスルホンを使用する。二官能性モノマー単位から構成される2種類以上の異なったポリアリーレンエーテルスルホンからなる混合物もまた成分Aとして使用することができる。
【0010】
ポリアリーレンエーテルスルホンAのアリーレン基は同じか、または異なっていてもよく、かつ相互に無関係に6〜18個の炭素原子を有する芳香族基を表す。適切なアリーレン基の例はフェニレン、ビスフェニレン、ターフェニレン、1,5−ナフチレン、1,6−ナフチレン、1,5−アントリレン、9,10−アントリレンまたは2,6−アントリレンである。その中で1,4−フェニレンおよび4,4′−ビスフェニレンが有利である。有利にはこれらの芳香族基は置換されていない。しかしこれらは1つ以上の置換基を有していてもよい。適切な置換基はたとえばアルキル基、アリールアルキル基、アリール基、ニトロ基、シアノ基またはアルコキシ基ならびにヘテロ芳香族、たとえばピリジンおよびハロゲン原子である。有利な置換基は10個までの炭素原子を有するアルキル基、たとえばメチル、エチル、i−プロピル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、C1〜C10−アルコキシ基、たとえばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、20個までの炭素原子を有するアリール基、たとえばフェニルまたはナフチルならびにフッ素および塩素である。
【0011】
さらにポリアリーレンエーテルスルホンと、C−C二重結合または三重結合以外に1つもしくは複数のカルボニル基、カルボン酸基、カルボキシレート基、酸無水物基、酸アミド基、酸イミド基、カルボン酸エステル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾリン基、ウレタン基、尿素基、ラクタム基またはハロゲンベンジル基を有する反応性の化合物との反応により得られる置換基が有利である。ポリアリーレンエーテルスルホンのアリーレン基は−SO2−以外にたとえば−O−、−S−、−SO−、−CO−、−N=N−、−COO−、アルキレン基(所望の場合には置換されていてもよい)または化学結合によって相互に結合していてもよい。
【0012】
有利な本発明により使用されるポリアリーレンエーテルスルホン(成分A)は式I
【0013】
【化1】
[式中、
tおよびqは相互に無関係に0、1、2または3を表し、
Q、TおよびZは相互に無関係にそのつど、化学結合を表すか、または−O−、−S−、−SO2−、S=O、C=O、−N=N−、−RaC=CRb−および−CRcRd−から選択される基を表し、その際、
RaおよびRbは相互に無関係にそれぞれ水素原子またはC1〜C12−アルキル基を表し、かつ
RcおよびRdは相互に無関係にそれぞれ水素原子またはC1〜C12−アルキル基、C1〜C12−アルコキシ基またはC6〜C18−アリール基を表し、その際、RcおよびRdは、これらがアルキル基、アルコキシ基またはアリール基を表す場合、相互に無関係にフッ素原子および/または塩素原子により置換されていてもよいか、またはその際、RcおよびRdはこれらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜C12−シクロアルキル基を形成してもよく、該基は1つ以上のC1〜C6−アルキル基により置換されていてもよく、
ただしその際、基T、QおよびZの少なくとも1つは−SO2−を表し、かつtおよびqが0を表す場合、Zは−SO2−を表し、
ArおよびAr1は相互に無関係にそれぞれC6〜C18−アリーレン基を表し、その際、これらはC1〜C12−アルキル基、C6〜C18−アリール基、C1〜C12−アルコキシ基またはハロゲン原子により置換されていてもよい]の繰り返し単位から構成されている。
【0014】
式Iの異なった単位もまたポリアリーレンエーテルスルホン中にランダムに、またはブロックとして分散して存在していてもよい。
【0015】
本発明により使用することができるポリアリーレンエーテルAの製造はたとえばGB1152035およびUS4,870,153の記載に従って行うことができ、この記載をここでは引用する。ポリアリーレンエーテルスルホンを合成するために適切な方法条件はたとえばEP−A0113112およびEP−A0135130に記載されている。非プロトン性の極性溶剤中、水を含有しないアルカリ金属炭酸塩の存在下でのモノマーの反応が特に適切である。特に有利な組み合わせは溶剤としてのN−メチルピロリドンおよび触媒としての炭酸カリウムである。溶融物中での反応も同様に有利である。適切なポリアリーレンエーテルスルホンAの例は、次の繰り返し単位I1〜I15を少なくとも1つ有するものである:
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
式Iの特に有利な単位として式I1およびI2の単位が挙げられ、これらは単独で、または混合物として存在していてもよい。
【0020】
合成条件に応じてポリアリーレンエーテルスルホンは異なった官能基を有していてもよい。これらの官能基はポリマー鎖の原子に結合していてもよいか、またはポリマー鎖の末端基として存在していてもよい。
【0021】
これらの官能基にはハロゲン基、特に塩素基、アルコキシ基、とりわけメトキシ基またはエトキシ基、アリールオキシ基、有利にはフェノキシ基またはベンジルオキシ基が挙げられる。このような官能基の別の例として、ヒドロキシ基、アミノ基、無水物基、エポキシ基またはカルボキシル基が挙げられる。その中でもアミノ末端基、無水物末端基またはエポキシ末端基を有するポリアリーレンエーテルスルホンあるいはこれらの混合物が特に有利である。
【0022】
官能基を有するポリアリーレンエーテルスルホンAの製造は、DE−A119961040ならびにその中に記載されている文献中に記載されている。
【0023】
ポリアリーレンエーテルスルホンAは、その中にポリアリーレンエーテルスルホンセグメントおよびその他の熱可塑性ポリマー、たとえばポリエステル、芳香族ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリシロキサン、ポリイミドまたはポリエーテルイミドのセグメントが存在しているコポリマーまたはブロックコポリマーであってもよい。コポリマー中のブロックもしくはグラフト枝の分子量(数平均)は通常、1000〜30000g/モルの範囲である。異なった構造のブロックが交互に、またはランダムに配置されていてもよい。コポリマーまたはブロックコポリマー中のポリアリーレンエーテルスルホンの質量割合は一般に少なくとも10質量%である。ポリアリーレンエーテルスルホンの質量割合は97質量%までであってもよい。90質量%までのポリアリーレンエーテルスルホンの質量割合を有するコポリマーまたはブロックコポリマーが有利である。20〜80質量%のポリアリーレンエーテルスルホンを含有するコポリマーまたはブロックコポリマーが特に有利である。
【0024】
一般にポリアリーレンエーテルスルホンは2500〜60000g/モルの範囲の平均分子量Mn(数平均)および0.15〜0.95dl/gの相対粘度を有する。相対粘度はポリアリーレンエーテルスルホンの溶解度に応じて1質量%N−メチルピロリドン溶液中またはフェノールとジクロロベンゼンとからなる混合物中でそのつど20℃もしくは25℃で測定する。
【0025】
成分B
本発明による成形材料は成分BをA〜Eの全質量に対して1〜20質量%、特に1〜18質量%、特に有利には2〜15質量%の量で含有している。
【0026】
本発明による成形材料の成分Bとして分枝鎖状のポリアリーレンエーテルスルホンを使用する。ポリアリーレンエーテルスルホンBはすでに成分Aにおいて記載した構造単位から構成されているが、ただし成分Bはさらにそのつど成分Bの全質量に対して1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから誘導される単位を0.1〜10質量%、有利には0.5〜7.5質量%、特に有利には1.0〜6.0質量%、とりわけ有利には1.5〜2.5質量%含有する。
【0027】
有利なポリアリーレンエーテルスルホンBは、
式I1の繰り返し単位0〜100モル%、
式I2の繰り返し単位0〜100モル%
を含有し、その際、式I1およびI2の繰り返し単位の物質量のパーセントは合計して100モル%であり、かつ
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから誘導される単位をそのつどポリアリーレンエーテルスルホンBの全質量に対して0.1〜10質量%、有利には0.5〜7.5質量%、特に有利には1.0〜6.0質量%、とりわけ有利には1.5〜2.5質量%含有する。
【0028】
ポリアリーレンエーテルスルホンBはすでに成分Aを製造する際に記載した方法により製造されるが、しかしその際、二官能性モノマー成分、有利には二官能性ヒドロキシ成分の相応する部分は、所望の量の1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンによって代えられている。成分Bのための合成法はUS3,960,815にも記載されている。
【0029】
成分C
本発明による成形材料は場合により強化剤または充填剤を0〜60質量%含有していてもよい。有利には本発明による成形材料中に繊維状もしくは粒子状の充填剤または強化剤またはこれらの混合物は0〜50質量%、特に0〜40質量%含有されている。量の記載はそのつど成分A〜Eの全質量に対する。
【0030】
有利な繊維状の充填剤または強化剤は炭素繊維、カリウムチタネートホイスカ、アラミド繊維および特に有利にはガラス繊維である。ガラス繊維を使用する場合には、これらはマトリックス材料とのより良好な相容性のためにサイズ剤、有利にはポリウレタンサイズ剤およびカップリング剤が施与されていてもよい。一般に使用される炭素繊維およびガラス繊維は6〜20μmの範囲の直径を有する。
【0031】
ガラス繊維の混合はカットガラス繊維の形でも、エンドレスストランド(ロービング)の形でも行うことができる。完成した射出成形部材中でガラス繊維の平均的な長さは有利には0.08〜0.5mmの範囲である。
【0032】
炭素繊維またはガラス繊維は織布、マットまたはガラスロービングの形で使用することもできる。
【0033】
粒子状の充填剤として非晶質シリカ、炭酸塩、たとえば炭酸マグネシウム(白亜)、石英粉末、雲母、種々のケイ酸塩、たとえば粘土、白雲母、黒雲母、スゾイト(suzoite)、スズマレタイト、タルク、緑泥石、金雲母、長石、ケイ酸カルシウム、たとえばウォラストナイトまたはケイ酸アルミニウム、たとえばカオリン、特に焼成カオリンが適切である。
【0034】
特に有利な実施態様によれば、その粒子の少なくとも95質量%、有利には少なくとも98質量%が、完成品で測定して、45μmより小さい、特に有利には40μmより小さい直径(最大の長さ)を有し、かつそのいわゆるアスペクト比が完成品で測定して、1〜25の範囲、有利には2〜20の範囲にある粒子状の充填剤を使用する。
【0035】
その際、粒径はたとえば電子顕微鏡によりポリマー混合物の薄層の画像を撮影し、かつ少なくとも25、有利には少なくとも50の充填剤粒子を評価のために調査することにより測定することができる。同様に粒径の測定はTransactions of ASAE、第491頁(1983)により、沈降分析により行うことができる。40μmより小さい充填剤の質量割合もまたふるい分析により測定することができる。アスペクト比は粒子の直径対厚さ(最大の長さ対最小の長さ)の比である。
【0036】
粒子形の充填剤としてタルク、カオリン、たとえばか焼したカオリンまたはウォラストナイトまたはこれらの充填剤の2種類もしくはすべての混合物が特に有利である。その中で、そのつど完成品で測定して粒子の少なくとも95質量%の割合が40μmより小さい直径および1.5〜25のアスペクト比を有するタルクが特に有利である。カオリンはそのつど完成品で測定して有利には20μmより小さい直径および1.2〜20のアスペクト比を有する粒子少なくとも95質量%の割合を有する。
【0037】
成分D
場合により本発明による成形材料は耐衝撃性改良ゴムDを含有していてもよい。その割合はA〜Eの全質量に対して0〜40質量%、特に0〜25質量%、とりわけ有利には0〜20質量%である。
【0038】
成分Dとして2種類以上の異なった耐衝撃性改良ゴムからなる混合物もまた使用することができる。
【0039】
ゴムとは一般に室温でゴム弾性の特性を有するポリマーであると理解する。
【0040】
成形材料の靭性を向上する有利なゴムは通常、2つの本質的な特徴を有する:これは−10℃よりも低い、有利には−30℃より低いガラス転移温度エラストマー割合を有し、かつポリアリーレンエーテルスルホンAまたはBと相互作用することができる少なくとも1つの官能基を有する。適切な官能基はたとえばカルボン酸基、無水カルボン酸基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、カルボン酸イミド基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシド基、ウレタン基またはオキサゾリン基である。
【0041】
有利な官能化されたゴムDには、次の成分から構成されている官能化されたポリオレフィンゴムが挙げられる:
d1)2〜8個の炭素原子を有するα−オレフィン少なくとも1種 40〜99質量%、
d2)ジエン 0〜50質量%、
d3)アクリル酸またはメタクリル酸のC1〜C12−アルキルエステルまたはこれらのエステルの混合物 0〜45質量%、
d4)エチレン性不飽和C2〜C20−モノカルボン酸もしくはジカルボン酸またはこれらの酸の官能性誘導体 0〜40質量%、
d5)エポキシ基を有するモノマー 1〜40質量%および
d6)その他のラジカル重合性モノマー 0〜5質量%。
【0042】
適切なα−オレフィンd1のための例として、エチレン、プロピレン、1−ブチレン、1−ペンチレン、1−ヘキシレン、1−ヘプチレン、1−オクチレン、2−メチルプロピレン、3−メチル−1−ブチレンおよび3−エチル−1−ブチレンを挙げることができ、その際、エチレンおよびプロピレンが有利である。
【0043】
適切なジエンモノマーd2としてたとえば4〜8個の炭素原子を有する共役ジエン、たとえばイソプレンおよびブタジエン、5〜25個の炭素原子を有する非共役ジエン、たとえばペンタ−1,4−ジエン、ヘキサ−1,4−ジエン、ヘキサ−1,5−ジエン、2,5−ジメチルヘキサ−1,5−ジエンおよびオクタ−1,4−ジエン、環式ジエン、たとえばシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエンおよびジシクロペンタジエン、ならびにアルキルノルボルネン、たとえば5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネン、2−イソプロペニル−5−ノルボルネンおよびトリシクロジエン、たとえば3−メチルトリシクロ−(5.2.1.0.2.6)−3,8−デカジエン、またはこれらの混合物が挙げられる。ヘキサ−1,5−ジエン、5−エチリデン−ノルボルネンおよびジシクロペンタジエンが有利である。ジエン含有率はオレフィンポリマーの全質量に対して一般に0〜50、有利には0.5〜50、特に2〜20および特に有利には3〜15質量%である。
【0044】
適切なエステルd3のための例は、メチル−、エチル−、プロピル−、n−ブチル−、i−ブチル−および2−エチルヘキシル−、オクチル−およびデシルアクリレートもしくはメタクリル酸の相応するエステルである。これらのうちでメチル−、エチル−、プロピル−、n−ブチル−および2−エチルヘキシルアクリレートもしくは−メタクリレートが特に有利である。
【0045】
エステルd3の代わりに、または該エステルに加えてオレフィンポリマー中にはエチレン性不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸d4の酸官能性および/または潜在的な酸官能性モノマーもまた含有されていてもよい。
【0046】
モノマーd4のための例としてアクリル酸、メタクリル酸、これらの酸の第三アルキルエステル、特にt−ブチルアクリレートおよびジカルボン酸、たとえばマレイン酸およびフマル酸、またはこれらの酸の誘導体ならびにこれらのモノマーが挙げられる。
【0047】
潜在的な酸官能性のモノマーとして、重合条件下で、またはオレフィンポリマーを成形材料中に混合する際に遊離酸基を形成する化合物であると理解すべきである。このための例として2〜20個の炭素原子を有するジカルボン酸の無水物、特に無水マレイン酸および前記の酸の第三C1〜C12−アルキルエステル、特にt−ブチルアクリレートおよびt−ブチルメタクリレートが挙げられる。
【0048】
エチレン性不飽和ジカルボン酸および無水物d4は次の一般式IIおよびIII:
【0049】
【化5】
[式中、R1、R2、R3およびR4は相互に無関係にHまたはC1〜C6−アルキルを表す]により製造することができる。
【0050】
エポキシ基を有するモノマーd5は次の一般式IVおよびV:
【0051】
【化6】
[式中、R5、R6、R7およびR8は相互に無関係にHまたはC1〜C6−アルキルを表し、mは0〜20の整数を表し、かつpは0〜10の整数を表す]により製造することができる。
【0052】
有利にはR1〜R8は水素を表し、mは0または1の値を表し、かつpは1の値を表す。
【0053】
有利な化合物d4またはd5はマレイン酸、フマル酸および無水マレイン酸またはアルケニルグリシジルエーテルおよびビニルグリシジルエーテルである。
【0054】
式IIおよびIIIまたはIVおよびVの特に有利な化合物はマレイン酸および無水マレイン酸またはエポキシ基を有するアクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル、特にグリシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレートである。
【0055】
特に有利であるのは、
エチレン 49.9〜98.9質量%、特に59.85〜94.85質量%および
アクリル酸またはメタクリル酸のエステル 1〜50質量%、特に5〜40質量%、
グリシジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレート、アクリル酸および/または無水マレイン酸 0.1〜20.0、特に0.15〜15質量%からなるオレフィンポリマーである。
【0056】
特に適切な官能化されたゴムDはエチレン−メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート−、エチレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート−、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート−およびエチレン−メチルメタクリレート−グリシジルアクリレート−ポリマーである。
【0057】
その他のモノマーd6としてたとえばビニルエステルまたはビニルエーテルまたはこれらの混合物が考えられる。
【0058】
前記のポリマーの製造は自体公知の方法により、有利には高圧および高温下でのランダム共重合により行うことができる。
【0059】
コポリマーのメルトインデックスは一般に1〜80g/10分(190℃および負荷2.16kgで測定)の範囲である。
【0060】
適切なゴムの別の基としていわゆるコアシェル・グラフトゴムが挙げられる。これはエマルション中で製造されるグラフトゴムであり、少なくとも1種の硬質成分および軟質成分からなる。硬質成分とは通常、少なくとも25℃のガラス転移温度を有するポリマーであると理解し、軟質成分とは最高で0℃のガラス転移温度を有するポリマーであると理解する。これらの生成物はコア(グラフト幹)と、少なくとも1つのシェル(グラフト枝)とからなる構成を有し、その際、該構造はモノマー添加の順序によって生じる。軟質成分は特にブタジエン、イソプレン、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレートまたはシロキサンおよび場合によりその他のコモノマーから誘導される。適切なシロキサンコアはたとえば環式オリゴマーのオクタメチルテトラシロキサンまたはテトラビニルテトラメチルテトラシロキサンから出発して製造することができる。これらはたとえばγ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランを用いて開環カチオン重合により、有利にはスルホン酸の存在下で反応させて軟質シロキサンコアが得られる。シロキサンはたとえば重合反応を加水分解可能な基、たとえばハロゲンまたはアルコキシ基を有するシラン、たとえばテトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランまたはフェニルトリメトキシシランの存在下で実施することによって架橋することもできる。適切なコモノマーとしてここではたとえばスチレン、アクリルニトリルおよび重合性二重結合を1つより多く有する架橋もしくはグラフト活性なモノマー、たとえばジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ブタンジオールジアクリレートまたはトリアリル(イソ)シアヌレートが挙げられる。硬質成分は特にスチレン、α−メチルスチレンおよびこれらのコポリマーから誘導され、その際、ここではコモノマーとして有利にはアクリルニトリル、メタクリルニトリルおよびメチルメタクリレートが挙げられる。
【0061】
有利なコアシェル・グラフトゴムは軟質コアおよび硬質シェルを有するか、または硬質コア、第一の軟質シェルおよび少なくとも1つの別の硬質シェルを有する。官能基、たとえばカルボニル基、カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド基、酸イミド基、カルボン酸エステル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾリン基、ウレタン基、尿素基、ラクタム基またはハロゲンベンジル基の組み込みはこの場合、適切に官能化されたモノマーを重合の際に最後のシェルに添加することにより行う。適切な官能化されたモノマーはたとえばマレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸のモノエステルまたはジエステル、t−ブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートおよびビニルオキサゾリンである。官能基を有するモノマーの割合は特にコアシェル・グラフトゴムの全質量に対して0.1〜25質量%、有利には0.25〜15質量%である。軟質成分対硬質成分の質量比は特に1:9〜9:1、有利には3:7〜8:2である。
【0062】
このようなゴムは自体公知であり、かつたとえばEP−A208187に記載されている。
【0063】
適切な耐衝撃性改良剤の別の群は、熱可塑性ポリエステル−エラストマーである。ポリエステルエラストマーとはこの場合、通常、ポリ(アルキレン)エーテルグリコールから誘導される長鎖のセグメントおよび低分子のジオールおよびジカルボン酸から誘導される短鎖のセグメントを有するセグメント化されたコポリエーテルエステルである。このような生成物は自体公知であり、かつ文献、たとえばUS−A3651014に記載されている。相応する製品は商品名Hytrel (R)(Du Pont)、Arnitel (R)(Akzo)およびPelprene (R)(東洋紡)から市販もされている。
【0064】
当然のことながら種々のゴムの混合物を使用することもできる。
【0065】
成分E
本発明による成形材料は成分Eとして、加工助剤、顔料、安定剤、難燃剤のような添加剤または種々の添加剤の混合物を含有していてもよい。通常の添加剤はたとえば酸化防止剤、熱分解および紫外光による分解に対抗するための添加剤、滑剤および離型剤、着色剤および可塑剤である。
【0066】
その割合は本発明によれば成分A〜Eの全質量に対して0〜40質量%、有利には0〜20質量%、特に0〜15質量%である。成分Eが安定剤である場合、この安定剤の割合はA〜Eの全質量に対して通常2質量%まで、有利には1質量%まで、特に0.5質量%までである。
【0067】
顔料および着色剤はA〜Eの合計に対して一般に6質量%まで、有利には5質量%まで、および特に3質量%までの量で含有されている。
【0068】
熱可塑性樹脂を着色するための顔料は一般に公知であり、たとえばR. GaechterおよびH. Mueller、Taschenbuch der Kunststoffadditive、Carl Hanser Verlag、1983、第494〜510頁を参照のこと。第一の有利な顔料の群として白色顔料、たとえば酸化亜鉛、硫化亜鉛、亜鉛白(2PbCO3・Pb(OH)2)、リトポン、アンチモン白および二酸化チタンが挙げられる。二酸化チタンの両方の慣用的な結晶変態(ルチルおよびアナターゼ)のうち、特にルチル型を本発明による成形材料の白色の着色のために使用する。
【0069】
本発明により使用することができる黒色の着色顔料は酸化鉄黒(Fe3O4)、スピネル黒(Cu(Cr、Fe)2O4)、マンガン黒(二酸化マンガン、二酸化ケイ素および酸化鉄からなる混合物)、コバルト黒およびアンチモン黒ならびに特に有利には、多くの場合はファーネスブラックまたはガスブラックの形で使用されるカーボンブラックである(これに関してはG. Benzing、Pigmente fuer Anstrichmittel、Expert-Verlag(1988)、第78頁以降を参照のこと)。
【0070】
当然のことながら特定の色調を調節するために無機着色顔料、たとえば酸化クロム緑または有機着色顔料、たとえばアゾ顔料またはフタロシアニンを本発明により使用することができる。このような顔料は一般に市販されている。
【0071】
本発明により熱可塑性組成物に添加することができる酸化防止剤および熱安定剤はたとえば元素の周期律表の第I族の金属のハロゲン化物、たとえばナトリウム、カリウム、リチウムのハロゲン化物、たとえば塩化物、臭化物またはヨウ化物である。さらにフッ化亜鉛および塩化亜鉛を使用することもできる。さらに立体障害フェノール、ヒドロキノン、これらの群の置換された代表化合物、第二芳香族アミンを、場合によりリンを含有する酸またはその塩との化合物として、およびこれらの化合物の混合物として、有利には混合物A〜Eの質量に対して1質量%までの濃度で使用することができる。
【0072】
特に有利な成分Eとして本発明による成形材料は塩化銅(I)、臭化銅(I)またはヨウ化銅(I)またはこれらの混合物を添加する。有利にはヨウ化銅(I)を使用する。その際に使用する量はA〜Eの全質量に対して一般に1.0質量%まで、有利には0.5質量%までである。
【0073】
UV安定剤のための例は種々の置換されたレゾルシン、サリチレート、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンであり、これらを一般に2質量%までの量で使用する。
【0074】
熱可塑性組成物に通常は1質量%までの量で添加する滑剤および離型剤はステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸アルキルエステルおよび−アミドならびにペンタエリトリットと長鎖の脂肪酸とのエステルである。ステアリン酸のカルシウム塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩ならびにジアルキルケトン、たとえばジステアリルケトンもまた使用することができる。
【0075】
別の添加剤として成核剤、たとえばタルクが考えられる。
【0076】
本発明による成形材料は自体公知の方法により、たとえば押出成形により製造することができる。
【0077】
成形材料はたとえば、出発成分を通例の混合装置、たとえばスクリュー押出機、有利には二軸スクリュー押出機、ブラベンダーミルまたはバンバリーミルならびにニーダー中で混合し、かつ引き続き押し出すことによって製造することができる。通常、押出物は押出後に冷却し、かつ粉砕される。
【0078】
成分を混合する順序は変更することができ、たとえば2種類または場合により3種類の成分を前混合することもできるが、あるいはまたすべての成分を一緒に混合することもできる。
【0079】
できる限り均質な成形材料を得るために、強力な混合が有利である。これには一般に280〜370℃で、有利には290〜360℃で平均的な混合時間として0.2〜30分が必要である。
【0080】
本発明による成形材料は良好な機械的特性、たとえば高い熱成形安定性またはノッチ付き衝撃強さ、溶融物として良好な流動性および良好な燃焼挙動において、特にその改善された溶融安定性により優れている。
【0081】
本発明による成形材料は、たとえば家庭用品、電気部材または電子部材または医療技術装置として使用される成形部材、シート、繊維またはフォームを製造するために適切である。該成形材料は特に車両分野、特に自動車分野における成形部材を製造するために適切である。たとえば吸気マニホルド、水タンク、ケーシング、通気パイプ、締結部材、スリーブまたは冷却ファンのホイールが挙げられる。
【0082】
実施例
試験法:
ポリアリーレンエーテルスルホンの粘度数(VZ[ml/g])をN−メチルピロリドンの1質量%溶液中、25℃で測定した。
【0083】
ガラス転移温度Tgおよび溶融ピークを20K/分の加熱速度で第二の加熱サイクルにおける試料のDSC測定に基づいて測定した。
【0084】
試料の熱成形安定性をビカーの軟化温度(ビカーB[℃])により確認した。これはDIN53460により49.05Nの力および50K/hの標準試験片の温度上昇で確認した。
【0085】
耐衝撃性(an[kJ/m2])をISO179 leUによるISO試験片を用いて測定した。
【0086】
ノッチ付き衝撃強さ(ak[kJ/m2])をISO179 leAによるISO試験片を用いて測定した。
【0087】
流動性(MVI[ml/10′])をDIN53735により320℃および21.6kgの負荷で測定した。
【0088】
溶融安定性の尺度として細管レオメーター中400℃で剪断速度1000Hzにおける粘度の変化を30分間にわたって追跡した(第一の測定は5分後、第二の測定は35分後)。35分後および5分後に測定された粘度ηのそのつどの比Qを記載する:Q=η35′/η5′。
【0089】
試料の燃焼挙動をUL−94により厚さ0.8mmの試験片を使用して確認した。
【0090】
成形材料の製造
成分A
ポリアリーレンエーテルスルホンA1として式I1の繰り返し単位、Ultrason (R)、BASF社の市販品を使用した。この製品は25℃で1%NMP溶液中で測定した粘度数54ml/gを特徴とする。
【0091】
成分B
成分B1を求核性芳香族重縮合により次のとおりに製造した:
ジクロロジフェニルスルホン287.08g、ジヒドロキシジフェニルスルホン238.91gおよび1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン9.18gをN−メチルピロリドン1000ml中に溶解し、かつ無水の炭酸カリウム143.76gを添加した。該混合物を195℃で4時間維持した。120℃に冷却した後、該溶液に塩化メチルを1時間導入した。その後、該バッチをN−メチルピロリドン1000mlの添加により希釈し、固体の成分を濾過により分離し、かつポリアリールエーテルスルホンをN−メチルピロリドン10質量%および水90質量%からなる混合物中で沈殿させることにより分離した。水で慎重に洗浄した後、該ポリマーを真空下に120℃で12時間乾燥させた。生成物B1の粘度数VZは58ml/gであり、ガラス転移温度は226℃であった。
【0092】
成分B2を求核性芳香族重縮合により成分B1と同様に製造したが、ただし、モノマーの反応時間は195℃で3時間であった。生成物B2の粘度数VZは46ml/g、ガラス転移温度は225℃であった。
【0093】
成分B3を求核性芳香族重縮合により成分B1と同様に製造したが、ただし、モノマーの反応時間は195℃で2.5時間であった。生成物B3の粘度数VZは39ml/g、ガラス転移温度は225℃であった。
【0094】
成分B4(比較例)を求核性芳香族重縮合により成分B1と同様に製造したが、ただし、原料としてジクロロジフェニルスルホン287.08g、ジヒドロキシジフェニルスルホン249.63gおよび1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン0.46gを使用した。生成物B4の粘度数VZは55ml/gであった。
【0095】
成分C
充填剤C1としてポリウレタンサイズ剤を含有し、繊維直径10μmを有するカットガラス繊維を使用した。
【0096】
該成分を二軸スクリュー押出機中、物質温度320〜350℃で混合した。溶融物を水浴に通し、かつ造粒した。
【0097】
該成形材料を340℃で加工した。型温度はそのつど100℃であった。
【0098】
成形材料の組成および試験の結果を第1表に記載する。
【0099】
【表1】
【0100】
本発明による成形材料1およびUS3,960,815による成形材料V3は同一の全量の1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを含有していた。
【0101】
本発明による成形材料は、良好な機械的特性、たとえば高い熱成形安定性または耐衝撃性またはノッチ付き衝撃強さ、溶融物中での良好な流動性および良好な燃焼挙動において特にその改善された溶融安定性により優れている。
Claims (7)
- A)二官能性モノマー単位から構成されるポリアリーレンエーテルスルホン少なくとも1種を39〜99質量%、
B)成分Bの全質量に対して1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから誘導される単位0.1〜10質量%を含有するポリアリーレンエーテルスルホン少なくとも1種を1〜20質量%、
C)充填剤少なくとも1種を0〜60質量%、
D)耐衝撃性改良ゴム少なくとも1種を0〜40質量%および
E)種々の添加剤1種または数種を0〜40質量%
含有し、その際、成分A〜Eの質量%は合計して100%である成形材料。 - ポリアリーレンエーテルスルホンBが
式I1の繰り返し単位を0〜100モル%、
式I2の繰返単位を0〜100モル%
含有し、その際、式I1およびI2の繰り返し単位の物質量のパーセントは合計して100モル%であり、かつ
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから誘導される単位をポリアリーレンエーテルスルホンBに対して0.1〜10質量%
含有する、請求項1または2記載の成形材料。 - 請求項1から3までのいずれか1項記載の成形材料の製造方法において、成分A〜Eを混合することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の成形材料の製造方法。
- 成形部材、シート、繊維またはフォームを製造するための請求項1から3までのいずれか1項記載の成形材料の使用。
- 請求項1から3までのいずれか1項記載の成形材料から得られる成形部材、シート、繊維またはフォーム。
- 家庭用品の部材、電子部材、医療技術装置または自動車部品である、請求項6記載の成形部材、シート、繊維またはフォーム。
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