JPH06322255A - 末端に無水物基を有するポリアリーレンエーテルをベースとする成形材料 - Google Patents

末端に無水物基を有するポリアリーレンエーテルをベースとする成形材料

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JPH06322255A
JPH06322255A JP6032318A JP3231894A JPH06322255A JP H06322255 A JPH06322255 A JP H06322255A JP 6032318 A JP6032318 A JP 6032318A JP 3231894 A JP3231894 A JP 3231894A JP H06322255 A JPH06322255 A JP H06322255A
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polyarylene ether
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JP6032318A
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Martin Dr Weber
ヴェーバー マルティン
Klaus Muehlbach
ミュールバッハ クラウス
Wolfgang Dr Eberle
エーベルレ ヴォルフガング
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BASF SE
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    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 特に良好な接着強さを有し、かつ熱安定性接
着剤として使用することができるポリアリーレンエーテ
ルをベースとする成形材料を提供する。 【構成】 末端に無水物基を有し、次の繰り返し単位
I: [式中、tおよびqはそれぞれ0、1、2または3の整
数を表わし、T、QおよびZはそれぞれ化学結合または
次の基:−O−、−S−、−SO2−、S=O、C=
O、−N=N−、−RaC=CRb−および−CRcd
から選択された基を表わし、RaおよびRbはそれぞれ水
素またはC1〜C10アルキルを表わし、RcおよびRd
それぞれ水素またはC1〜C10アルキル、C1〜C10アル
コキシまたはC6〜C18アリール基を表わし、Arおよ
びAr1はそれぞれC6〜C18アリールを表わす]で示さ
れるポリアリーレンエーテルA、またはそのランダムコ
ポリマーまたはブロックコポリマーをベースとする成形
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、末端に無水物基を有
し、次の繰り返し単位I:
【0002】
【化2】
【0003】[式中、tおよびqはそれぞれ0、1、2
または3の整数を表わし、T、QおよびZはそれぞれ化
学結合または次の基:−O−、−S−、−SO2−、S
=O、C=O、−N=N−、−RaC=CRb−および−
CRcd−から選択された基を表わし、基:T、Qまた
はZの少なくとも一つは−SO2−またはC=Oを表わ
し、RaおよびRbはそれぞれ水素またはC1〜C10アル
キルを表わし、RcおよびRdはそれぞれ水素またはC1
〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシまたはC6〜C18
アリール基を表わし、前記した基はそれぞれフッ素およ
び/または塩素により置換されていてもよく、およびA
rおよびAr1はそれぞれC6〜C18アリールを表わし、
これはC1〜C10アルキル、C6〜C18アリール、C1
10アルコキシおよびハロゲンからなる基から選択され
る置換基を有していてもよい]で示されるポリアリーレ
ンエーテルA、またはそのランダムコポリマーまたはブ
ロックコポリマーをベースとする成形材料に関する。さ
らに、本発明はこの成形材料の製造方法およびその用途
に関する。
【0004】
【従来の技術】繰り返し構造単位Iを有するポリアリー
レンエーテルをベースとする成形材料はそれ自体公知で
ある。公知のポリアリーレンエーテルは末端に塩素およ
び/またはヒドロキシ基を有する。一般に、たとえば高
めた温度で遊離ヒドロキシル基の不所望の反応を妨げる
ために、たとえばハロゲン化合物を用いるヒドロキシル
基のエーテル化によりこの末端基は遮断されている(た
とえば欧州特許EP−A2−106023参照)。
【0005】さらに、末端に無水物基を有するポリフェ
ニレンエーテルを含有する成形材料は公知である(米国
特許第4600741号明細書参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、特に
良好な接着強さを有し、かつ熱安定性接着剤として使用
することができる繰り返し単位Iを有するポリアリーレ
ンエーテルをベースとする成形材料を提供するである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、冒頭に記
載した成形材料により解決されることが見出された。
【0008】ポリアリーレンエーテルA 末端に無水物基および繰り返し単位I:
【0009】
【化3】
【0010】を有するポリアリーレンエーテルAを含有
する新規の成形材料 しかしこれらは異なるポリアリーレンエーテルAの混合
物を含有することもできる。
【0011】tおよびqはそれぞれ0、1、2または3
を表わす。T、QおよびZは他のものとは無関係に同じ
かまたは異なることができる。これらは化学結合である
かまたは、−O−、−SO2−、−S−、C=O、−N
=N−およびS=Oから選択された基を表わすことがで
きる。さらに、T、QおよびZは、一般式:−RaC=
CRbまたは−CRcd−の基を表わすことができ、そ
の際、RaおよびRbはそれぞれ水素、またはC1〜C10
アルキルを表わし、RcおよびRdはそれぞれ水素、C1
〜C10アルキル、たとえばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、t−ブチルまたはn−ヘキシル、C
1〜C10アルコキシ、たとえばメトキシ、エトキシ、n
−プロポキシ、イソプロポキシまたはn−ブトキシ、ま
たはC6〜C18アリール、たとえばフェニルまたはナフ
チルを表わす。T、QおよびZは−O−、−SO2−、
C=O、化学結合または式:−CRcdを表わすポリア
リーレンエーテルAが有利である。有利な基Rcおよび
dは水素またはメチルである。T、QおよびZの基の
少なくとも1つは、−SO2−またはC=Oである。A
rおよびAr1はそれぞれC6〜C18アリール、たとえば
1,5−ナフチル、1,6−ナフチル、2,7−ナフチ
ル、1,5−アントリル、9,10−アントリル、2,
6−アントリル、2,7−アントリルまたはビフェニル
であり、特にフェニルである。このアリール基は非置換
であるのが有利である。しかし、これらは、C1〜C10
アルキル、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、t−ブチルおよびn−ヘキシル、C6〜C
18アリール、たとえばフェニルおよびナフチル、C1
10アルコキシ、たとえばメトキシ、エトキシ、n−プ
ロポキシ、イソプロポキシおよびn−ブトキシおよびハ
ロゲンからなる基から選択される置換基を有していても
よい。この中からの有利な置換基は、メチル、フェニ
ル、メトキシおよび塩素である。
【0012】適当な繰り返し単位は次に示すものであ
る:
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】特に有利な成形材料は、成分Aとして(I
1)、(I2)、(I25)または(I26)の繰り返し単位
を有するポリアリーレンエーテルを含有するようなもの
である。たとえば、成分Aとして、(I1)の繰り返し
単位5〜95モル%および(I2)の繰り返し単位5〜
95モル%を有するポリアリーレンエーテルを含有する
成形材料である。
【0017】ポリアリーレンエーテルAは、コポリマー
またはブロックコポリマーであってもよく、その中に、
ポリアリーレンエーテルセグメントと他の熱可塑性ポリ
マーのセグメント、たとえばポリアミド、ポリエステ
ル、芳香族ポリカーボネート、ポリエステルカーボネー
ト、ポリシロキサン、ポリイミドまたはポリエチレンイ
ミドが存在する。このコポリマー中のブロックまたはグ
ラフトの数平均分子量は、たいてい1000〜3000
0g/モルである。異なる構造を有するブロックは、交
互であるかまたはランダムに配置されていてもよい。コ
ポリマーまたはブロックコポリマー中のポリアリーレン
エーテルの重量は、一般に少なくとも10重量%であ
り、97重量%に達していてもよい。有利なコポリマー
またはブロックコポリマーは、ポリアリーレンエーテル
を90重量%まで、特に有利に20〜80重量%まで含
有している。
【0018】一般に、ポリアリーレンエーテルは、15
000〜60000g/モルの数平均分子量Mnおよび
0.25〜0.95dl/gの相対粘度を有している。
ポリアリーレンエーテルの溶解性に依存して、相対粘度
は1重量%の濃度のN−メチルピロリドン溶液中で、フ
ェノールおよびジクロロベンゼンの混合物中でまたは9
6%の濃度の硫酸中で、それぞれの場合に20℃または
25℃で測定される。
【0019】本発明によると、末端の無水物基の中で次
の構造:
【0020】
【化7】
【0021】を有する末端の無水物基を含有するポリア
リーレンエーテルAが有利である。これらは、有利に相
応する末端のヒドロキシル基および繰り返し構造単位I
を有するポリアリーレンエーテルと一般式II:
【0022】
【化8】
【0023】の無水物との反応により製造することがで
きる。その際、Rは塩素または臭素、有利に塩素を表わ
し、さらにC1〜C10アルコキシ、有利にn−C1〜C10
アルコキシであってもよい。この例は、メトキシ、エト
キシ、n−ブトキシ、イソブトキシおよびn−ペンチル
オキシであり、その中でn−ブトキシが有利である。R
はC6〜C10アリールオキシ、有利にフェノキシであっ
てもよい。アルコキシまたはアリールオキシ基は非置換
または置換されていてもよい。適当な置換基は、たとえ
ばハロゲン、たとえば塩素、臭素または有利にフッ素で
ある。
【0024】トリメリト酸無水物クロリド(II1)お
よびトリメリト酸無水物n−ブチルエステル(II2
【0025】
【化9】
【0026】は特に有利な無水物成分である。
【0027】末端にヒドロキシル基および繰り返し単位
Iを有するポリアリーレンエーテルの80〜99.5重
量%と、無水物化合物II0.5〜20重量%との反応
により得られたポリアリーレンエーテルAが有利であ
る。
【0028】繰り返し単位Iを有するポリアリーレンエ
ーテルはそれ自体公知であり、公知の方法により製造す
ることができる。
【0029】これらは、たとえば芳香族ビスハロゲン化
合物および芳香族ビスフェノールとアルカリ金属との複
塩の縮合により生成される。これらは、同様にたとえば
触媒の存在で芳香族ハロフェノールのアルカリ金属塩の
自己縮合により製造することもできる。ドイツ連邦共和
国特許出願公開(DE−A)第3843438号明細書
は、たとえば適当なモノマーの詳細なリストを記載して
いる。適当な方法は、特に、米国特許第(US−A)3
441538号、および同第4108837号、ドイツ
連邦共和国特許出願公開(DE−A1)第273896
2号および欧州特許出願公開(EP−A1)第361号
明細書に記載されている。カルボニル官能基を含有する
ポリアリーレンエーテルは、特にWO84/03892
に記載されたような求電子性(Friedel-Crafts)重縮合
により製造することもできる。求電子重縮合において、
カルボニル架橋の形成のために、ジアシルクロリドまた
はホスゲンを、求電子性の置換基により交換可能な2個
の水素原子を有する芳香族化合物と反応させるか、また
はアシルクロリド基ならびに置換可能な水素原子の両方
を含有する芳香族アシルクロリドをそれ自己重縮合させ
る。
【0030】ポリアリーレンエーテルの合成のための有
利な方法条件は、たとえば欧州特許出願公開(EP−
A)第113112号および同第135130号明細書
に記載されている。モノマーの非プロトン性溶剤中で
の、特にN−メチルピロリドン中での、無水アルカリ金
属炭酸塩、特に炭酸カルシウムの存在での反応が有利で
ある。溶融した形でのモノマーの反応は、いずれの場合
でも有利であると証明された。
【0031】繰り返し単位Iおよび末端のヒドロキシル
基を有するポリアリーレンエーテルは、たとえば、ジヒ
ドロキシのジクロロモノマーに対するモル比の適当な選
択により製造することができる(たとえば、J.E. McGra
th et al.: Polym. Eng. Sci. 17 (1977), 647; H.-G.
Elias "Makromolekuele", 4th Edition (1981), Huethi
g & Wepf-Verlag, Basle, 490-493頁参照)。
【0032】繰り返し単位Iおよび末端のヒドロキシル
基0.02〜2重量%を含有するポリアリーレンエーテ
ルが有利に使用される。末端のヒドロキシル基0.1〜
1.5重量%を有するようなものが特に有利である。
【0033】ヒドロキシル末端のポリアリーレンエーテ
ルと無水物化合物とを反応させてポリアリーレンエーテ
ルAにすることは、一般に溶剤中で行われる。適当な有
機溶剤の例は、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミドおよびN−メチルピロリドンであ
る。一般に、高めた温度がこの反応のために必要であ
る。原則として、この反応は40℃より下では緩慢に行
われるにすぎない。60℃以上の温度が一般に必要であ
る。この反応は、一般に60〜150℃で行われる。1
60℃より高い温度は、一般に必要でない。この反応
は、無水物化合物が除去することができる水素原子を含
有する場合、たとえばトリメリト酸無水物クロリドII
1の場合に酸受容剤の存在で行われる。アルキル基がそ
れぞれ1〜20個の炭素原子であるトリアルキルアミン
が、たとえば酸受容剤として適当である。この酸受容剤
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソブ
チルアミン、トリイソオクチルアミンおよび環式アミン
である。トリエチルアミンが特に有利に使用される。ヒ
ドロキシル末端のポリアリーレンエーテルと無水物化合
物との反応が、エステル交換である場合、たとえばトリ
メリト酸無水物n−ブチルエステルII2との反応であ
る場合、この反応は、有利にエステル交換触媒の存在で
行われる。適当なエステル交換触媒は、亜リン酸塩、チ
タン酸塩およびエステル交換のために通常使用される有
機スズ化合物、ならびに酸化アンチモンである。この反
応の継続時間は一般に20分よりも短くない。この反応
は、原則として、3〜4時間の後に完了する。一般にこ
の反応時間は30〜240分である。この反応生成物
は、有利に、非溶剤、たとえば低分子量アルコール、た
とえばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイ
ソプロパノール、または水、またはこれらの混合物中で
沈殿させることにより得られる。しかし、脱蔵押出機ま
たは薄層蒸発器中で、この反応溶剤を反応生成物から除
去し、この方法で反応生成物を単離することもできる。
【0034】もう一つの実施態様において、ヒドロキシ
末端ポリアリーレンエーテルは、270〜370℃で、
有利に280〜350℃で、溶融した形で、連続または
回分式混合ユニット(たとえば一軸スクリューまたは二
軸スクリュー押出機またはニーダー)中で無水物化合物
と反応させることもできる。有利に液体の形または高沸
点溶剤中に溶解した形の無水物化合物は、たとえば混合
ユニットの混練区域中で、ヒドロキシル末端ポリアリー
レンエーテルの溶融物中へ供給される。特に有利な高沸
点溶剤は、ジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロ
リドンである。トリメリト酸無水物エステルは、特に溶
融物の形での反応のために有利である。トリメリト酸無
水物n−ブチルエステルは特に有利に使用される。
【0035】ポリアリーレンエーテルA中の無水物機の
量は、一般的な有機分析、たとえば滴定、IR、UVお
よびNMRスペクトル分析の公知の方法により測定する
ことができる。
【0036】ポリアリーレンエステルAに対して付加的
に、新規の成形材料は、さらに次に詳細に記載するよう
な別の成分を含有することもできる。
【0037】有利な実施態様において、成形材料は、次
の成分: A) ポリアリーレンエーテルA5〜99重量%、特
に5〜50重量% B) ポリアリーレンエーテルB0〜90重量%、特
に15〜80重量%、および C) 繊維状または粒子状の強化剤または充填剤また
はそれらの混合物1〜45重量%、有利に10〜35重
量%を含有し、その際、成分A〜Cの量の総和はそれぞ
れ100重量%になる。
【0038】もう一つの有利な実施態様において、成形
材料は、次の成分: A) ポリアリーレンエーテルA1〜99重量%、有
利に10〜90重量% B) ポリアリーレンエーテルB0〜90重量%、有
利に5〜80重量% C) 繊維状または粒子状の強化剤または充填剤また
はそれらの混合物0〜45重量%、有利に10〜35重
量% D) 熱可塑性ポリアミドD1〜99重量%、有利に
10〜90重量%、および E) 耐衝撃性変性ゴムE0〜25重量%、有利に2
〜20重量%を含有し、その際、成分A〜Eの量の総和
はそれぞれの場合100重量%になる。
【0039】さらに新規の成形材料は、有利に、次の成
分: A) ポリアリーレンエーテルA10〜80重量% B) ポリアリーレンエーテルB0〜80重量% D) 熱可塑性ポリアミドD10〜88重量%および E) 耐衝撃性変性ゴムE2〜20重量%を含有し、
その際、これらの成分の量の総和は、それぞれの場合1
00重量%になる。
【0040】成分B ポリアリーレンエーテルAに対して付加的に、新規の成
形材料は、ポリアリーレンエーテルBを含有してもよ
く、この末端基はポリアリーレンエーテルAのものとは
異なり、次の繰り返し単位III:
【0041】
【化10】
【0042】を含有する。
【0043】uおよびwは、tおよびqと同様のものを
表わし、これらはそれぞれ同じまたは異なってもよい。
T′、Q′およびZ′は、T、QおよびZと同じものを
表わし、T、QおよびZと同じまたは異なっていてもよ
い。Ar2およびAr3は、ArおよびAr1と同じまた
は異なってもよく、ArおよびAr1と同様のものを表
わす。
【0044】ポリアリーレンエーテルセグメントを含有
するコポリマーは成分Bとして使用することもできる。
【0045】ポリアリーレンエーテルBは、たとえば末
端にハロゲン、メトキシ、ヒドロキシ、フェノキシ、ベ
ンジルオキシまたはアミノ基を含有することができる。
末端にハロゲンまたはメトキシ基を含有するポリアリー
レンエーテルBが有利に使用される。
【0046】このようなポリアリーレンエーテルBは、
前記したように公知であり、または公知の方法により製
造される。
【0047】ポリアリーレンエーテルBは、新規の成形
材料中で、90重量%まで、有利に80重量%までの量
で存在することができる。
【0048】成分C 成分AおよびBに対して付加的に、新規の成形材料は強
化剤および充填剤を含有することができる。新規の成形
材料は、成分Cとして、たとえば繊維状または粒子状の
充填剤または強化剤またはこれらの混合物を45重量%
まで、有利に10〜35重量%含有することができる。
【0049】有利な繊維状の充填剤または強化剤は、炭
素繊維、チタン酸カリウムホイスカー、アラミド繊維お
よび特に有利にガラス繊維である。ガラス繊維を使用す
る場合、マトリックス材料とのより良い相容性のために
サイズ剤および付着助剤と共に製造することができる。
一般に、使用される炭素繊維およびガラス繊維は6〜2
0μmの直径を有する。
【0050】ガラス繊維は、短いガラス繊維の形でもロ
ービングの形でも混合することができる。仕上がった射
出成形品において、ガラス繊維の平均的長さは有利に
0.08〜0.5mmである。
【0051】炭素繊維またはガラス繊維は、織物製品ま
たはマットの形で使用することもでき、ガラス繊維はロ
ービングの形で使用することができる。
【0052】適当な粒子状の充填剤は、アモルファスシ
リカ、アスベスト、炭酸マグネシウム(チョーク)、粉
末石英、雲母、タルク、長石、ガラス球および特にケイ
酸カルシウム、たとえばボラストナイトおよびカオリン
(特にか焼カオリン)である。
【0053】充填剤の有利な組み合せは、たとえばガラ
ス繊維20重量%とボラストナイト15重量%およびガ
ラス繊維15重量%とボラストナイト15重量%であ
る。
【0054】成分D 成分AおよびCに対して付加的に、新規の成形材料は熱
可塑性ポリアミドを含有することもできる。材料中に成
分Dとして含有されるポリアミドは、同様に公知であ
り、少なくとも5000の重量平均分子量を有し、通常
ナイロンといわれている半結晶および無定形樹脂からな
る。このようなポリアミドは、たとえば、米国特許第2
071250号、第2071251号、第213052
3号、第2130948号、第2241322号、第2
313966号、第2512606号および第3393
210号明細書に記載されている。
【0055】このポリアミドDは、たとえば等モル量の
4〜12個の炭素原子を有する飽和または芳香族ジカル
ボン酸を、14個までの炭素原子を有する飽和または芳
香族ジアミンと縮合させることにより、またはω−アミ
ノカルボン酸の縮合または相応するラクタムの重縮合に
より製造することができる。
【0056】このようなポリアミドの例は、ポリヘキサ
メチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチ
レンアゼラアミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレ
ンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレン
ドデカンジアミド(ナイロン612)(これらのポリア
ミドは、ラクタム、たとえばポリカプロラクタムおよび
ポリラウロールラクタムの開環により得られる)ならび
にポリ−11−アミノウンデカン酸およびジ−(パミノ
シクロヘキシル)−メタンとドデカン二酸から得られる
ポリアミドである。
【0057】2個以上の前記したポリマーまたはこれら
の成分の共重縮合により得られたポリアミド、たとえば
アジピン酸、イソフタル酸またはテレフタル酸と、ヘキ
サメチレンジアミンとのコポリマーまたはカプロラクタ
ム、テレフタル酸およびヘキサメチレンジアミンのコポ
リマーを使用することもできる。このような部分芳香族
ポリアミドは、テレフタル酸およびヘキサメチレンジア
ミンから誘導された単位40〜90重量%を含有するこ
とができる。少量の、有利に、使用した芳香族ジカルボ
ン酸の全量をベースにして10重量%を上回らないテレ
フタル酸は、イソフタル酸または他の芳香族ジカルボン
酸、有利にパラ位置にカルボキシル基を有するようなも
のにより置き換えられていてもよい。
【0058】テレフタル酸およびヘキサメチレンジアミ
ンから誘導された単位に対して付加的に、部分芳香族コ
ポリアミドは、ε−カプロラクタムから誘導される単位
および/またはアジピン酸およびヘキサメチレンジアミ
ンから誘導される単位を含有する。
【0059】ε−カプロラクタムから誘導される単位の
量は、50重量%まで、有利に20〜50重量%、特に
25〜40重量%であり、アジピン酸およびヘキサメチ
レンジアミンから誘導される単位の量は、60重量%ま
で、有利に30〜60重量%、特に35〜55重量%で
ある。
【0060】このコポリアミドは、ε−カプロラクタム
の単位と、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミンの
単位の両方を含有することもでき、この場合、芳香族基
を有していない単位の量が少なくとも10重量%、有利
に少なくとも20重量%であることを注意すべきであ
る。ε−カプロラクタムから誘導された単位と、アジピ
ン酸およびヘキサメチレンジアミンから誘導された単位
との割合は、特別な制限を受けない。
【0061】テレフタル酸およびヘキサメチレンジアミ
ンから誘導される単位50〜80重量%、特に60〜7
5重量%およびε−カプロラクタムから誘導されるユニ
ット20〜50重量%、特に25〜40重量%を有する
ポリアミドは、全ての使用目的について特に有利であ
る。
【0062】部分芳香族コポリアミドの製造は、たとえ
ば、欧州特許出願公開(EP−A)第129195号明
細書および欧州特許出願公開第129196号明細書に
記載された方法により行うことができる。
【0063】有利な部分芳香族ポリアミドは、ジヘキサ
メチレントリアミンの特別な単位において、トリアミン
の単位を0.5重量%より少なく含有するようなもので
ある。トリアミンを0.3重量%より少なく含有する部
分芳香族ポリアミドが特に有利である。
【0064】200℃よりも高い融点を有する線状ポリ
アミドが有利である。
【0065】有利なポリアミドはポリヘキサメチレン−
アジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミドおよびポリ
カプロラクタム、同様にポリアミド6/6Tおよびポリ
アミド66/6Tである。このポリアミドは一般に、2
3℃で96%の濃度の硫酸中で1重量%の濃度の溶液中
でで測定して2.0〜5の相対粘度を有し、これは15
000〜45000の数平均分子量に相当する。2.4
〜3.5、有利に2.5〜3.4の相対粘度を有するポ
リアミドが有利に使用される。
【0066】前記した他のポリアミドは、たとえば、
1,4−ジアミノブタンと、アジピン酸との高めた温度
での縮合により得ることができる(ポリアミド4,
6)。この構造を有するポリアミドの製造方法は、たと
えば欧州特許出願公開(EP−A)第38094号明細
書、欧州特許出願公開(EP−A)第38582号明細
書、欧州特許出願公開(EP−A)第39524号明細
書に記載されている。
【0067】新規の成形材料中のポリアミドDの量は、
1〜99重量%、特に10〜90重量%、さらに特に1
0〜40重量%である。
【0068】成分E 成分A〜Dに対して付加的に、新規の成形材料は、耐衝
撃性改質ゴムE25重量%まで、有利に2〜20重量%
まで含有することができる。通常、ポリアミドおよび/
またはポリアリーレンエーテルに適している耐衝撃性改
質剤を使用することができる。
【0069】ポリアミドの靱性を増大させるゴムは、一
般に主に2つの特徴を有する:このゴムは、−10℃よ
り低い、有利に−30℃より低いガラス転移温度を有す
る弾性フラクションを含有し、ポリアミドと作用するこ
とができる少なくとも1個の官能基を含有する。適当な
官能基の例は、カルボキシル、無水物、エステル、アミ
ド、イミド、アミノ、ヒドロキシ、エポキシド、ウレタ
ンおよびオキサゾリジン基である。
【0070】この配合物の靱性を増大させるゴムの例
は、次のようなものである:前記した官能基とグラフト
したEPまたはEPDMゴム。適当なグラフト試薬は、
たとえば無水マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、グ
リシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレート
である。
【0071】このようなモノマーは、溶融物または溶液
中で、フリーラジカル開始剤、たとえばクミルヒドロペ
ルオキシドの存在または不在でポリマーにグラフトする
ことができる。
【0072】α−オレフィンのコポリマーは、前記され
ている。このα−オレフィンは、通常2〜8個の炭素原
子のモノマーであり、有利にエチレンおよびプロピレン
である。1〜8個の炭素原子のアルコールから誘導され
た、有利にエタノール、ブタノールまたはエチルヘキサ
ノールから誘導されたアルキルアクリレートまたはアル
キルメタクリレート、および反応性コモノマー、たとえ
ばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸またはグリシジル(メタ)アクリレート、およびビ
ニルエステル、特に酢酸ビニルは、有利なコモノマーで
あると判明した。異なるコモノマーの混合物も使用する
ことができる。エチレンと、酢酸エチルまたはブチルお
よびアクリル酸および/または無水マレイン酸とのコポ
リマーは、特に有用であると判明した。
【0073】このコポリマーは、400〜4500バー
ルの高圧プロセスで、またはコモノマーのポリ−α−オ
レフィンへのグラフトにより製造することができる。
【0074】適当なエラストマーのもう一つのグループ
は、芯/外殻グラフトゴムからなる。これは、エマルシ
ョン中で製造したグラフトゴムであり、少なくとも一つ
の硬質生物および一つの柔軟成分からなる。硬質成分
は、通常、少なくとも25℃のガラス転移温度を有する
ポリマーであると理解され、一方、柔軟成分は、0℃以
下のガラス転移温度を有するポリマーであると理解され
る。このような生成物は、芯と、すくなくとも1つの外
殻とからなる構造を有し、この構造は、モノマーの添加
の順序により決定される。柔軟成分は、一般に、ブタジ
エン、イソプレン、アルキルアクリレートまたはアルキ
ルメタクリレートおよび必要な場合には他のコモノマー
から誘導される。適当なコモノマーは、たとえば、スチ
レン、アクリロニトリルおよび1個以上の重合可能の二
重結合を有する架橋またはグラフト架橋モノマー、たと
えばジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ブタンジ
オールジアクリレートまたはトリアリル(イソ)シアヌ
レートである。硬質成分は、一般に、スチレン、α−メ
チルスチレンまたはこれらのコポリマーから誘導され、
有利なコモノマーはアクリロニトリル、メタクリロニト
リルおよびメチルメタクリレートである。
【0075】有利な芯/外殻グラフトゴムは、柔軟な芯
および硬質の外殻または硬質の芯、第1の柔軟な外殻お
よびすくなくとも1つの他の硬質の外殻を有する。官能
基、たとえばカルボニル、カルボキシル、無水物、アミ
ド、イミド、エステル、アミノ、ヒドロキシ、エポキ
シ、オキサゾリン、ウレタン、尿素、ラクタムまたはハ
ロベンジル基の導入は、この場合、有利に、最後の外殻
の重合の際に適当に官能化されたモノマーの添加により
行われる。適当な官能化されたモノマーの例は、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、マレイン酸のモノ−またはジエ
ステル、t−ブチル(メタ)アクリレート、アクリル
酸、グリシジル(メタ)アクリレートおよびビニルオキ
サゾリジンである。官能基を有するモノマーの量は、一
般に、芯/外殻グラフトゴムの全重量に対して、0.1
〜20重量%、特に0.25〜15重量%である。柔軟
成分と硬質成分との重量比は、一般に1:9〜9:1、
有利に3:7〜8:2である。
【0076】ポリアミドの靱性を増大させるこのような
ゴムは、それ自体公知であり、たとえば欧州特許出願公
開(EP−A)第208187号明細書に記載されてい
る。
【0077】適当な耐衝撃性改質剤のもう一つのグルー
プは、熱可塑性ポリエステルエラストマーからなる。ポ
リエステルエラストマーは、たいていポリ(アルキレ
ン)エーテルグリコールから誘導された長鎖セグメント
と、低分子量のジオールおよびジカルボン酸から誘導さ
れた短鎖セグメントを有するセグメント化されたコポリ
エーテルエステルとして理解される。このような製品
は、それ自体公知であるか、または文献、たとえば米国
特許(US−A)第3651014号明細書に記載され
ている。相応する製品は、ヒトレル(Hytrel(登録商
標))(Du Pont)、アルニテル(Arnitel(登録商標))
(Akzo)およびペルプレン(Pelprene(登録商標))(To
yobo Co. Ltd.)の商品名で市販されている。
【0078】異なるゴムの混合物ももちろん使用するこ
とができる。
【0079】前記の成分A〜Eに対して付加的に、新規
の成形材料は、他の添加剤、たとえば防炎剤および安定
剤を40重量%まで含有することもできる。
【0080】新規の成形材料は、通常の方法、たとえば
押出により製造することができる。
【0081】新規の熱可塑性成形材料が、ポリアリーレ
ンエーテルAに対して付加的に他の成分を含有する場
合、この成形材料は、たとえば出発成分を通常の混合装
置、たとえばスクリュー押出機、有利に二軸スクリュー
押出機、ブラベンダーミル(Brabender mill)またはバ
ンバリーミル(Banbury mill)、またはニーダー中で混
合し、次いでこの混合物を押し出すことにより製造する
こともできる。この押出物は通常押し出された後に冷却
され、粉砕される。
【0082】この成分を混合する順序は変えることがで
きる;たとえば、2種類、または必要な場合に3種類の
成分を予備混合するか、または全ての成分を一緒に混合
することもできる。
【0083】著しく均質な成形材料を得るために、強力
に混合することが有利である。一般に、280〜380
℃での0.2〜30分の平均混合時間が、このために必
要である。
【0084】ポリアリーレンエーテルAをベースとする
新規の成形材料は、高い接着強さを有し、そのため熱安
定性の接着剤として適している。さらに、充填剤含有成
形材料は著しく良好な靱性および強度を有する。このた
め、これらは高い機械的負荷または化学的影響にさらさ
れる成形品の製造のためにも適している。
【0085】
【実施例】実施例において、末端のトリメリト酸無水物
基の量はFT−IRスペクトル分析により測定した。生
成物の粘度数(VN)は、N−メチルピロリドン中の1
%の濃度の溶液中で、、25℃で測定した。成分B中で
の末端のヒドロキシル基の濃度は、メタノール性のKO
H溶液を有するジメチルホルムアミド中で電位差滴定に
より測定された。
【0086】末端に無水物基を有するポリアリーレンエ
ーテルAの合成 例1 4,4′−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンお
よび4,4′−ジクロロジフェニルスルホンから得られ
たポリアリーレンエーテル400g(VN=55ml/
g、末端OH基0.12重量%)を、無水N−メチルピ
ロリドン1200mlに溶かした。この溶液を、次いで
80℃の加熱した。トリエチルアミン5.1g添加した
後、テトラヒドロフラン50ml中に溶かしたトリメリ
ト酸無水物クロリド10.5gを30分間にわたり添加
した。添加の終了後、この反応混合物をさらに2時間8
0℃に保持した。この反応生成物を水中で沈殿させるこ
とにより単離した。
【0087】FT−IRにより測定された末端のトリメ
リト酸無水物基の含量は、1.45重量%であった。こ
の生成物の粘度数は55ml/gであった。
【0088】例1a 例1からのポリアリーレンエーテルスルホン10kgお
よびトリメリト酸無水物n−ブチルエステル180gお
よびSb231gを、330℃の溶融温度で10kg/
hの押出量で、二軸スクリュー押出機中で混合した。
【0089】FT−IRにより測定した末端のメリト酸
無水物基の含量は、1.35重量%であった。得られた
この生成物の粘度数は57ml/gであった。
【0090】例2 4,4′−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンお
よび4,4′−ジクロロジフェニルスルホンから得られ
たポリアリーレンエーテル400g(VN=44ml/
g、末端OH基0.25重量%)を、無水N−メチルピ
ロリドン1200mlに溶かした。この溶液を、次いで
80℃に加熱した。トリメチルアミン12.4gを添加
した後、テトラヒドロフラン100mlに溶かしたトリ
メリト酸無水物クロリド25.8gを30分間にわたり
添加した。添加の終了後に、この反応混合物をさらに2
時間80℃に保持した。この反応生成物を水中で沈殿さ
せることにより単離した。
【0091】FT−IRにより測定された末端のトリメ
リト酸無水物基の含量は、2.49重量%であった。生
成物の粘度数は45ml/gであった。
【0092】例3 2,2−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノールA)および4,4′−ジクロロジフェニル
スルホンから得られたポリアリーレンエーテル400g
(VN=61ml/g、末端OH基0.09重量%)
を、無水N−メチルピロリドン1200ml中に溶かし
た。この溶液を、次いで80℃に加熱し、トリエチルア
ミン4.5gを添加した後、テトラヒドロフラン50m
l中に溶かしたトリメリト酸無水物クロリド9.3g
を、30分間にわたり添加した。添加の終了後、この反
応混合物を、さらに2時間80℃に保持した。この反応
生成物を水中で沈殿させることにより単離した。
【0093】FT−IRにより測定された末端のトリメ
リト酸無水物基の含量は、0.98重量%であった。こ
の生成物の粘度数は60ml/gであった。
【0094】例4 2,2−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノールA)および4,4′−ジクロロジフェニル
スルホンから得られたポリアリーレンエーテル400g
(VN=42ml/g、末端OH基0.28重量%)
を、無水N−メチルピロリドン1200ml中に溶か
し、この溶液を80℃に加熱した。トリエチルアミン1
3.5gを添加した後、テトラヒドロフラン50ml中
に溶かしたトリメリト酸無水物クロリド28gを30分
間にわたり添加した。添加の終了後、この反応混合物を
さらに2時間80℃に保持した。この反応生成物を水中
に沈殿させることにより単離した。
【0095】FT−IRにより測定された末端のトリメ
リト酸無水物基の含量は2.7重量%であった。この生
成物の粘度数は42ml/gであった。
【0096】性能特性の試験 末端に無水物基を有し、例1〜5に記載されたように製
造されたポリアリーレンエーテルの接着強さを、次の試
験で試験した:2枚の金属シートを、成形材料を用いて
300〜350℃で接着結合させた(接触領域2×2c
m);このため、それぞれの場合にポリマー粉末0.6
gを使用し、このシートを常に同じ圧力下で合せた。こ
のシートを引き離すのに必要な力(接着強さ)を、0.
1cm/minの引張速度で引張試験で測定した。
【0097】この試験の結果を、次の表に示した。比較
試験は末端のヒドロキシル基を有する未変化のポリマー
に関する。
【0098】表1 熱安定性接着剤としての成形材料
【0099】
【表1】
【0100】*TMA=トリメリト酸無水物 V1〜V4:比較例 末端に無水物基を有するポリアリーレンエーテルは、無
水物基を含有しないようなものと比較して、著しく高め
られた接着強さを有する。
【0101】ガラス繊維により強化された新規の成形材
料(例5〜10) 成分A1 この製造は例1a参照 成分A2 この製造は例3参照 成分B1 4,4′−ジヒドロオキシジフェニルスルホンおよび
4,4′−ジクロロジフェニルスルホンから得られたポ
リアリーレンエーテル(VN=59ml/g、フェノー
ルおよび1,2−ジクロロベンゼンの1:1混合物中で
の1%濃度の溶液中で測定;たとえば、市販製品のウル
トラソンE(Ultrason(登録商標) E 2010,BASF) 成分B2 ビスフェノールAおよび4,4′−ジクロロジフェニル
スルホンから得られたポリアリーレンエーテル(VN=
64ml/g、フェノールおよび1,2−ジクロロベン
ゼンの1:1混合物中での1%濃度の溶液中で測定;た
とえば、市販製品のウルトラソンS(Ultrason(登録商
標) S 2010, BASF) 成分C E−ガラスからなり、ポリウレタンサイズ剤で処理した
10μmの太さを有するガラス繊維ロービング。均質混
合した後、ガラス繊維の平均長さは0.1〜0.5mm
であった。
【0102】ガラス繊維により強化された成形材料の製
造 成分A、BおよびCを、二軸スクリュー押出機中で31
0〜341℃の溶融温度で混合した。この溶融物を水浴
中を通過させ、顆粒にした。
【0103】乾燥した顆粒を、310〜340℃で加工
して、標準のスモールバー(10×10×3mm)およ
びダンベルにした。
【0104】衝撃強さを、DIN52453により標準
スモールバーを用いて測定し、弾性率および引張強さを
DIN53455による引張試験でダンベルを用いて測
定した。
【0105】成形材料の組成および性能試験についての
試験の結果は表2に示した。
【0106】表2 ガラス繊維強化した成形材料
【0107】
【表2】
【0108】V5;V6:比較試験 この試験は、新規のガラス繊維強化された成形材料が、
末端に無水物基を有していないポリアリーレンエーテル
をベースとするガラス繊維強化した成形材料よりも高い
衝撃強さおよび引張強さを有し、弾性率は同じ程度かそ
れ以上であることを示した。
【0109】ポリアミドを含有する新規成形材料(例1
1〜20) 成分D1 ポリヘキサメチレンアジパミド、フィケンチャー(Fike
ntscher)によるK値76を有し、96%の濃度の硫酸
中の1重量%の濃度の溶液中で測定して相対粘度ηrel
2.95に相当する 成分D2 テレフタル酸55重量部、カプロラクタム35重量部お
よびヘキサメチレンジアミン38.5重量部の縮合によ
り製造された、相対粘度2.4(96%の濃度の硫酸中
の1重量%の濃度の溶液中で測定)およびトリアミン濃
度0.27重量%により特徴付けられる部分芳香族コポ
リアミド 成分E マレイン酸/無水マレイン酸0.7重量%で変性され、
かつ10分あたり3gのMFI値(2.16kg/23
0℃で測定)を有するエチレン/プロピレンゴム 成形材料の製造 これらの成分を、二軸スクリュー押出機中で、310〜
340℃の溶融温度で混合した。この溶融物を水浴中を
通過させ、顆粒にした。乾燥した顆粒を、310〜33
0℃で射出成形して円板(60×2mm)および標準ス
モールバーにし、DIN53443による総合針入度の
測定のために円板を使用し、DIN53453によるノ
ッチ付き衝撃強さの測定のために標準スモールバーを使
用した。
【0110】成形材料の組成および測定結果を表3およ
び表4に示した。
【0111】表3 ポリアミド含有成形材料
【0112】
【表3】
【0113】表4 ポリアミド含有成形材料
【0114】
【表4】
【0115】V7〜V12:比較例 新規の成形材料は、より高い総合針入度および増大する
ノッチ付き衝撃強さを有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴォルフガング エーベルレ ドイツ連邦共和国 マインツ アム ヘー メル 20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端に無水物基を有し、次の繰り返し単
    位I: 【化1】 [式中、tおよびqはそれぞれ0、1、2または3の整
    数を表わし、T、QおよびZはそれぞれ化学結合または
    次の基:−O−、−S−、−SO2−、S=O、C=
    O、−N=N−、−RaC=CRb−および−CRcd
    から選択された基を表わし、基:T、QまたはZの少な
    くとも一つは−SO2−またはC=Oを表わし、Raおよ
    びRbはそれぞれ水素またはC1〜C10アルキルを表わ
    し、RcおよびRdはそれぞれ水素またはC1〜C10アル
    キル、C1〜C10アルコキシまたはC6〜C18アリール基
    を表わし、前記した基はそれぞれフッ素または塩素によ
    り置換されていてもよく、およびArおよびAr1はそ
    れぞれC6〜C18アリールを表わし、これはC1〜C10
    ルキル、C6〜C18アリール、C1〜C10アルコキシおよ
    びハロゲンからなる基から選択される置換基を有してい
    てもよい]で示されるポリアリーレンエーテルA、また
    はそのランダムコポリマーまたはブロックコポリマーを
    ベースとする成形材料。
JP6032318A 1993-03-04 1994-03-02 末端に無水物基を有するポリアリーレンエーテルをベースとする成形材料 Pending JPH06322255A (ja)

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