JP2005500694A - 集積回路および集積回路を製造する方法 - Google Patents

集積回路および集積回路を製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集積回路のトランジスタの頂部の受動素子と、一方ではその下側の第1の接続レベルとの間、他方では集積回路の他の素子との間の低抵抗電気接触を提供すること。
【解決手段】本発明による集積回路は、局部的にドープされた単結晶基板中に形成された接合を備えた複数の能動素子と、該能動素子の頂部に設けられ、かつ、前記複数の能動素子のうちの少なくとも1つに電気接続された少なくとも1つの受動素子を備えている。第1の絶縁層が能動素子を受動素子のベースから分離している。本発明によれば、電気接触は、前記絶縁層の厚さにわたって形成された、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有する金属端子によってなされている。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は一般に複数の能動素子および少なくとも1つ、好ましくは複数の受動素子を備えた集積回路およびこの種の集積回路の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、複数の能動素子を備え、かつ、内部に1面のダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)セルが組み込まれた集積回路の製造に関する。
【背景技術】
【0002】
DRAMセル(図1)は、電気接地Mとビット線BLの間に直列に接続された制御MOSトランジスタTおよび記憶コンデンサCからなっている。制御トランジスタTのゲートは、ワード線WLに接続されている。トランジスタTは、コンデンサCとビット線BLの間の電荷の流れを制御している。コンデンサCの電荷がメモリ・セルの論理レベル(1または0)を決定している。メモリ・ポイントが読み出されると、コンデンサCはビット線BLに放電する。記憶コンデンサCの電荷の値を高速かつ高い信頼性で読み出すためには、読出しフェーズの間、コンデンサの容量をビット線BLの容量と比較して大きくしなければならない。
【0003】
数百万個の個別セルを含むことができるメモリ・プレーンを生成するべく、極めて多数の上記種類のDRAMセルがマトリックスの形態でアセンブルされている。アプリケーションの中には、複雑な集積回路の内部にメモリ・プレーンが含まれているアプリケーションもあり、オンボード・メモリと呼ばれている。
【0004】
この種のオンボード・メモリのセルの記憶コンデンサを製造する方法には、様々な方法がある。サブミクロンMOSトランジスタを使用した、オンボードDRAMプレーンを備えた集積回路のコンテキストにおいては、最初に基板中に集積回路の素子を製造し、次に、電極配線レベルの前段に、能動素子の頂部に記憶コンデンサCを製造することが一般的に好ましい。この製造シーケンスは、集積回路素子の集積密度を最大化するためには最も有効である。したがって、個々のコンデンサの容量を大きくするべく、メモリ・プレーンのシリコン表面全体を制御トランジスタに使用し、記憶コンデンサの電極を高さ方向に成長させることができる。
【0005】
通常、記憶コンデンサは、20nm程度の厚さの誘電体層によって分離された、例えばドープされた結晶シリコン製の2枚の導電プレートからなっている。この種の記憶コンデンサを製造するために、コンデンサの一方のプレートは、制御MOSトランジスタTの一方の接合に接続されている(図1)。2つの領域が同じ伝導形式を有している場合、記憶コンデンサの一方のプレートを構成している多結晶シリコンとドープされた単結晶シリコン領域の間にオーミック・コンタクトを確立することができる。
【0006】
次に、オンボードDRAMプレーンのセルの従来技術による記憶コンデンサについてより詳細に説明する。
【0007】
図2は、従来技術による集積回路の一例を断面図で示したもので、図の右側部分にN型MOSトランジスタ1を備え、左側部分に、オンボードDRAMプレーンのセル内の記憶コンデンサとして使用されるコンデンサ2を備えている。
【0008】
通常、この集積回路は、以下に示す方法で製造されている。
【0009】
P型単結晶シリコン基板3中に、絶縁材が充填された浅いトレンチ7が形成される。トレンチ間の単結晶アクティブ領域5および6が、基板の表面と同じレベルにそろえられる。基板の表面に酸化膜8が形成され、酸化膜8の表面に多結晶シリコン10が蒸着される。次に、詳細にはMOSトランジスタ1の制御ゲートおよび集積回路の他のMOSトランジスタのゲートを生成するべく多結晶シリコン10がエッチングされる。
【0010】
従来の方法でN型ドーパントが注入される。N型ドーパントの注入は、多結晶シリコン10によってマスクされるため、アクティブ領域5および6のうちのマスクされていない部分5aおよび6aのみがN型シリコンに変換される。マスクされていない領域5aおよび6aに、オーミック・コンタクトを形成するために都合の良い5×1019at/cmを超えるドーピング・レベル(図2のNで示す)が得られる。
【0011】
次に、2つの絶縁層12および13が連続して蒸着される。この絶縁層12および13は、互いに対して選択的にエッチングすることがきるように蒸着しなければならない。化学および機械研磨(CMP)工程により、絶縁層13の外側に平らな表面が生成される。絶縁層13中に空洞16が形成され、空洞16の底部とアクティブ領域6aの表面の間にコンタクト・ホール17が形成される。
【0012】
次に多結晶シリコン18が蒸着され、それによりコンタクト・ホール17が充填され、空洞16の底部および側面が覆われる。多結晶シリコン18は、コンデンサ2の第1のプレートを構成している。コンデンサ2の第1のプレートは、とりわけコンタクト・ホール17中のスプリアス抵抗を小さくするべく濃くドーピングしなければならない。多結晶シリコン18のN型ドーピング・レベルは、コンタクト・ホール17の内側で少なくとも5×1019at/cmのレベルでなければならず、そのために、化学気相成長(CVD)プロセスを使用して、ドープされた多結晶シリコンを本来の位置に蒸着することができるが、ドーパントにより、蒸着中、蒸着速度が著しく減速され、それにより蒸着コストが高くなっている。他の方法として、ドープされていない多結晶シリコンを蒸着した後、イオン注入によってドープする方法もあるが、この方法の場合、層の厚さ全体にわたって確実に濃くドーピングするためには、とりわけコンタクト・ホール17内の構造を強力に焼なまししなければならず、このような拡散焼なましに関連する熱的コスト(950℃で20分間実施される)は、寸法がサブミクロンのMOSトランジスタの製造とは両立しない。最後に、層18のドーパントは、その下側を覆っているN型単結晶シリコンのアクティブ領域を拡大し、破壊することになるため、その領域中に侵入することは許されない。したがって、多結晶シリコンのドーパントとして、多結晶シリコン/単結晶シリコンの界面を容易に通過しない特性を有するヒ素が使用されることが好ましいが、ヒ素は比較的拡散が小さく、したがって熱的コストが増加する。
【0013】
コンデンサ2を完成するために、CVDプロセスによって、例えばシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜の絶縁蒸着物19が生成される。次に、層18および19の頂部にドープされた多結晶シリコン層20が蒸着され、コンデンサ2の第2のプレートが構成される。CMP工程により、絶縁層13の頂部表面上のすべての層18、19および20が除去される。
【0014】
次に、以下の工程を実施することにより、1つの接続レベルが生成される。酸化膜層30を蒸着し、コンタクト開口31および32をエッチングする。コンタクト開口31をMOSトランジスタ1の一方の接合上に開放し、コンタクト開口32をコンデンサ2の第2のプレート20上に開放する。次に、コンタクト・ホール31および32にタングステン端子33および34を充填する。最後に、集積回路の第1の接続レベルを生成するべく、金属35を蒸着し、エッチングする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この従来技術には多くの欠点がある。先ず、コンデンサ2の一方のプレートを構成している多結晶シリコン18とドープされた単結晶シリコン領域6aの間のオーミック・コンタクトに関する問題に注目されたい。多結晶シリコンの抵抗が大きいので、オーミック・コンタクトの抵抗が大きい。また、多結晶シリコンと単結晶シリコンの間のダイレクト・コンタクトを使用した技術は広く使用されておらず、単結晶シリコン/多結晶シリコンの界面の品質の制御および再現は困難なので、コンタクトの有効性が極めて悪い。
【0016】
最後に、有効性の問題に関して、コンタクト・ホール17の接触表面積は、対応する拡散6a表面積より一般的に狭い。コンタクト・ホール17が完全に拡張していない。また、コンタクト・ホール17は、アクティブ領域6aとトレンチ7の間の境界を跨いでいない。
【0017】
大きな技術的制約があるので、絶縁層13を絶縁層12に対して選択的にエッチングしなければならならない。この選択の必要性が、絶縁の選択をクリティカルにし、あるいは、詳細には絶縁層12および13の積層を複雑にしている。また、深くかつ狭い空洞16のトポロジーが、空洞の底部へのコンタクト・ホール17の形成を困難にしている。さらに、コンデンサ2の第1のプレートを構成している層18の蒸着には、接触品質、困難性およびコストの点で信頼性がない。また、コンタクト・ホール17の位置における層18の比較的分厚い厚さが、他の問題をもたらしている。
【0018】
最後に、絶縁層30、13および12を連続して貫通しているため、コンタクト・ホール31は極めて深くなっている(数マイクロメートル)。コンタクト・ホール31および32の深さが著しく異なっており、最小設計基準寸法を使用したこの種のコンタクトの生成を技術的に極めて困難にしている。したがって、より厳格な設計基準寸法の使用が余儀なくされ、そのために集積回路の表面積が広くなっている。
【0019】
本発明の目的は、上で説明した欠点を除去し、あるいは著しく低減することである。
【0020】
したがって本発明の目的の1つは、集積回路のトランジスタの頂部の受動素子と、一方ではその下側の第1の接続レベルとの間、他方では集積回路の他の素子との間の低抵抗電気接触を提供することである。
【0021】
本発明の他の目的は、集積回路に対する汚染物質である受動素子を構成している材料と接触させるための単結晶シリコンの使用を可能にすることである。
【0022】
本発明の他の目的は、オンボードDRAMセルの記憶コンデンサとそのコンデンサの制御トランジスタの接合との間の接触を信頼性の高い接触にすることである。
【0023】
本発明の他の目的は、オンボードDRAMセルの記憶コンデンサとそのコンデンサの制御トランジスタの接合との間を、専用の工程を使用することなく電気接触させることである。
【0024】
本発明の他の目的は、第1の金属接続レベルと集積回路の能動素子との間のコンタクト開口の生成を容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明による集積回路は、局部的にドープされた単結晶基板中に形成された接合を備えた複数の能動素子と、該能動素子の頂部に設けられ、かつ、前記複数の能動素子のうちの少なくとも1つに電気接続された少なくとも1つの受動素子を備えている。第1の絶縁層が能動素子を受動素子のベースから分離している。本発明によれば、電気接触は、前記絶縁層の厚さにわたって形成された、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有する金属端子によってなされている。
【0026】
本発明による一実施形態では、集積回路は、複数のトランジスタと、集積回路のトランジスタの頂部に蒸着された第1の絶縁層の内部に形成された局部金属接続レベルを備えた受動素子を備えている。この集積回路は、第1の絶縁層の厚さを完全に貫通した3つのタイプの金属端子を備えている。
【0027】
第1のタイプの端子は、集積回路のアクティブ領域と第1の接続レベルとの間の第1の接触段を構成している。第2のタイプの端子は、集積回路のアクティブ領域を第1の絶縁層上に位置する受動素子に縦方向に接続している。第3のタイプの端子は、集積回路の2つの分かれたアクティブ領域を横方向に接続している。
【0028】
第2のタイプの端子は、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有していることが有利である。
【0029】
受動素子は、コンデンサまたは誘導子を備えている。
【0030】
第1の絶縁層の最終厚さは、0.3マイクロメートルより厚いことが好ましい。
【0031】
第1の絶縁層の頂部表面は平らであることが有利である。
【0032】
金属端子は、主としてタングステン製であることが好ましい。
【0033】
有利な一実施形態では、受動素子は、第1の絶縁層の頂部に蒸着された第2の絶縁層の厚さ全体にわたって形成された空洞中にセットされている。第2の絶縁層の厚さは、2マイクロメートルより厚いことが有利である。
【0034】
集積回路の好ましい実施形態は、マトリックス化された、制御トランジスタおよび記憶コンデンサを個々に備えたDRAMセルのオンボード・メモリ・プレーンを備えている。また、この集積回路は、複数のMOSトランジスタを備えている。記憶コンデンサの頂部に第1の接続レベルが設けられている。第1の絶縁層がMOSトランジスタを記憶コンデンサのベースから分離している。局部接続レベルには、絶縁層の各々の側に開口した3つのタイプの金属端子が含まれている。第1のタイプの端子は、集積回路のアクティブ領域と第1の接続レベルとの間の第1の接触段を形成している。第2のタイプの端子は、集積回路のアクティブ領域を記憶コンデンサの一方のプレートに縦方向に接続している。第3のタイプの端子は、集積回路の2つの分かれたアクティブ領域を横方向に接続している。
【0035】
第2のタイプの端子は、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有していることが有利である。
【0036】
集積回路の一変形態様は、第1の絶縁層の頂部に設けられた第2の絶縁層を備えている。第2の絶縁層の全厚さにわたって空洞が貫通し、第2のタイプの端子の頂部表面上に開口している。記憶コンデンサの第1の電極が前記空洞の底部および内部側面を覆っている。
【0037】
また、第2の絶縁層の頂部に配置された第3の絶縁層が設けられている。
【0038】
コンタクト開口が第2および第3の絶縁層を貫通し、第1のタイプの金属端子の頂部表面上に開口している。
【0039】
マトリックス化された、それぞれ制御トランジスタおよび記憶コンデンサからなるDRAMセルのオンボード・メモリ・プレーンおよび複数のMOSトランジスタを備えた集積回路を製造するための本発明による方法には、
・シリコン基板中にトランジスタを形成するステップ
・トランジスタの頂部に第1の絶縁層を蒸着するステップ
・前記絶縁層の表面を平らにするべく研磨操作を実施するステップ
・絶縁層を貫通する空洞を形成し、かつ、第1のタイプの端子の底部部分がその下側の集積回路の少なくとも1つの素子と電気接触し、第2のタイプの端子の底部部分が制御トランジスタの接合と電気接触し、また、第3のタイプの端子の底部部分が、接続すべき集積回路の素子と電気接触するよう、空洞に金属端子を充填するステップ
・コンデンサの底部電極が第2のタイプの端子の頂部部分と電気接触するよう、第2のタイプの端子の頂部にコンデンサを形成するステップ
が含まれている。
【0040】
製造方法の一実施形態には、金属端子を形成するステップに続いて、
・第1の絶縁層の頂部および金属端子の頂部表面に、2マイクロメートルより厚い第2の絶縁層を蒸着するステップ
・第2の絶縁層を貫通し第2のタイプの端子の頂部表面まで空洞を形成するステップ
・前記空洞の底部および側面に記憶コンデンサの電極を成長させるステップ
が含まれている。
【0041】
本発明は、本発明の一実施形態についての以下の詳細な説明を考察することでより良く理解されよう。これは例に過ぎず何ら制限するものではなく、添付の図面で説明される。図において、類似アイテムは同じ参照番号で示されており、また、集積回路を表現する場合の通常の実践と同様、図はスケール通りには画かれていない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図3は、1面のオンボードDRAMセルを備えた本発明による集積回路を製造するための第1の工程を実施例として示したものである。図3の左側部分は、メモリ・ポイントの記憶コンデンサの制御トランジスタTを示し、図3の右側部分は、能動素子の一例として、集積回路の他の任意のトランジスタTiを示している。この2つのトランジスタは、以下のように製造されている。誘電材料が充填された浅いトレンチ101がP型単結晶シリコン基板100中に形成される。ゲート酸化膜103が形成される。次に多結晶シリコンの層が蒸着される。エッチングが施され、多結晶シリコンによってMOSトランジスタの制御ゲート102が形成される。この制御ゲートは、ゲート酸化膜103によって基板から絶縁されている。リン・イオンまたはヒ素イオンの注入により、N型にドープされた単結晶シリコン領域104が、注入の間、カバーされていない単結晶シリコン中に生成される。また、このイオン注入により、導電層のエッチングの後、多結晶シリコンが残留する。
【0043】
次に、分厚い第1の酸化膜105が蒸着される。化学および機械研磨(CMP)操作により、蒸着した酸化膜105に平らな表面が生成される。この酸化膜の厚さは約0.4ミクロンである。酸化膜の厚さは、酸化膜の下側の回路のレリーフによって変動する。第1の分厚い酸化膜105中に、空洞106a、107aおよび108aが形成される。金属が蒸着され、続いて蒸着した金属を研磨することにより、空洞106a、107aおよび108a中にのみ、金属端子、例えばタングステン端子106、107および108が生成される。端子の機能および寸法は異なっている。端子106は、集積回路の素子との第1段のコンタクトである。端子107は、DRAMセルの制御MOSトランジスタTの2つの接合のうちの一方と、オンボードDRAMセルの記憶コンデンサの第1の電極(この段階では未だ形成されていない)との間の縦方向の接続を提供している。端子108は、局部接続レベルを提供している。この端子108を使用して、集積回路の密に間隔を隔てた2つの素子を接続している。例えば、端子108は、多結晶シリコンMOSトランジスタTiのゲート102を、隣接する濃くドープされた単結晶シリコン領域に直接接続することができる。また、端子108は、端子108の経路上に集積回路の他の素子が存在しないことを条件として、例えば密に間隔を隔てた2つの分かれたアクティブ領域を同様に適切に接続することができる。
【0044】
図4は、図3に示す第1の工程の上面図である。図4の長方形109は、浅いトレンチ101の相手側を示している。これらは単結晶シリコンアクティブ領域であり、この領域に集積回路の様々な素子が形成される。長方形102は、エッチングが施された多結晶シリコンを表している。同じく金属端子106、107および108が示されている。
【0045】
第1のコンタクト段である端子106の特性寸法は、その集積回路の集積密度を決定するパラメータを構成している。この特性寸法は、可能な限り小さくしなければならない。端子106の特性寸法は、実際には、使用する製造プロセスに公認された最小サイズによって決まり、また、端子を形成する前にエッチングが施される層105の厚さによって決まる。層105は、薄ければ薄いほど、より正確なエッチングを施すことができる。本発明による製造プロセスにより、その主な機能が集積回路のすべての素子、とりわけ多結晶シリコン102を覆うことである酸化膜105の厚さを薄くすることができる。
【0046】
アクティブ領域109とDRAMセルの記憶コンデンサの底部電極(この段階では未だ形成されていない)の間の縦方向の接続を提供する端子107の特性寸法は、この特定の接続構成に合致している。端子107は、集積回路の様々な素子間に望ましくない電気接触が生じない状態であることを条件として、可能な限り大きい寸法で構築される。
【0047】
局部接続レベルを提供している端子108の特性寸法は、必要な連続性に合致している。図4に示す実施例では、端子108は、MOSトランジスタTiのゲートと同じMOSトランジスタTiの接合との間の電気接触を確立している。また、端子108は、図4には示されていないが、集積回路の他の素子に向けて拡張させることも可能である。
【0048】
図5は、実施例によって考察した、本発明による印刷回路の製造における次の工程を示したものである。図5は、オンボードDRAMセルの記憶コンデンサCの製造を示している。層105の頂部表面に第2の絶縁層113が蒸着される。層105には、タングステン端子106、107および108が既に形成されている。製造プロセスのこの段階では、2つの積層絶縁層105および113が存在している。この2つの積層絶縁層は、互いに選択的にエッチングすることができるよう、異なる種類の層にすることができる。また、この2つの積層絶縁層を同じ種類、例えばシリコン酸化膜の層にし、第3の層、例えばシリコン窒化膜で分離することもできる。この種の積層により、絶縁層113を選択的にエッチングし、中間層中でエッチングを停止することができる。
【0049】
次に、空洞116が絶縁層113中にエッチングされる。選択的にエッチングが施されるため、空洞116の底部は実質的に平らであり、その一部はタングステン端子107の頂部表面上に、また、一部は酸化膜層105の頂部表面上に位置している。
【0050】
次に、空洞116の内部にDRAMセルの記憶コンデンサCが形成される。この空洞の深さがコンデンサCの容量を部分的に決定している。また、コンデンサCの容量を大きくする必要がある場合は、絶縁層113の厚さを数マイクロメートル以上にすることができる。次に、空洞116の底部および側面を覆うべく多結晶シリコンが蒸着される。この多結晶シリコンがコンデンサCの第1のプレート126を構成している。この多結晶シリコンは、とりわけタングステン端子107との界面の接触抵抗を小さくするべく、濃くドープしなければならない。このドーピング要求事項は、ドープすべき多結晶シリコンの厚さが、蒸着した多結晶シリコンの厚さに過ぎないため、容易に満足することができる。従来技術の場合のように、ドープすべき多結晶シリコンの厚さが局部的に分厚くなることになるレリーフによる影響は何ら存在していない。そのために、例えば、リンの注入および引き続く1000℃での20秒間の高速熱焼なまし(RTA)で十分である。熱的コストが小さく、また、容易に拡散する原子を使用することができる。拡散に対する障壁を生成するタングステン端子107により、多結晶層126からのリン原子は、いかなる場合においても、トランジスタTの領域104の極めて薄いN接合まで侵入することができず、したがってN接合を妨害する危険はない。多結晶層126のドーピングの伝導形式は本質的ではなく、また、単結晶シリコン100中の接合の伝導形式と必ずしも同じ伝導形式である必要はない。次に絶縁層127、例えばシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜が蒸着される。次に、空洞116の内部の層126および127の頂部に、ドープされた多結晶シリコンの第2のプレート128が形成される。CMPステージにより、絶縁層113の頂部に存在している層126、127および128から、あらゆる余剰材料が除去される。
【0051】
接触抵抗を小さくするために、タングステン端子107の表面が、一方では領域104の単結晶シリコンと接触し、他方ではプレート126と接触することにより、あらゆる有効空間の使用のために、メモリ・セルの表面積を広くすることなく広げられている。詳細には、領域104のドープされた単結晶シリコンから延びる端子107を生成するべく、タングステン端子の製造が極めて良好に制御されている。これは、単結晶シリコンと多結晶シリコンの間の直接接触を業界のスケールで制御することがより困難であり、そのためにコンタクト・ホール17(図2)を充填している多結晶シリコンを介して接触させている従来技術の場合とは異なっている。また、一方では金属の抵抗率により、他方では端子107の断面がコンタクト・ホール17に対して拡大されていることにより、タングステン端子107の縦方向の抵抗が、従来技術によるコンタクト・ホール17中の多結晶シリコンの縦方向の抵抗に対して著しく小さくなっている。本発明によるこの重要な態様は、接合を含む集積回路の能動素子とコンデンサ、抵抗または誘導子などの受動素子との間を、金属コンタクトによって能動素子のレベルより高いレベルで電気接続する必要がある場合にも等しく適用することができることに留意されたい。
【0052】
図6は、オンボード・メモリを備えた集積回路を製造するための本発明による方法の次の工程を示したものである。分厚い第3の酸化膜層130が蒸着される。化学および機械研磨(CMP)操作により、蒸着した酸化膜130に平らな表面が生成される。酸化膜130の厚さは約0.5マイクロメートルである。次に、コンタクト開口131が絶縁層130および113を貫通してエッチングされ、また、コンタクト開口132が絶縁層130を貫通してエッチングされる。次に、これらの開口に金属端子、例えばタングステン端子133および134が充填される。端子133および134のベースは、それぞれ、一方ではタングステン端子106の頂部部分と電気接触し、他方ではコンデンサCの多結晶シリコンの第2のプレート128と電気接触している。次に、金属層、例えばアルミニウム層135が蒸着され、エッチングされる。このアルミニウム層は、集積回路の第1の接続レベルを構成している。タングステン端子133は、タングステン端子106上に位置している。このタングステン端子133は、集積回路の素子との第2の接触段を構成している。
【0053】
本発明の方法によれば、集積回路のコンタクトの開口は、2つのステージで、より薄い絶縁酸化膜を貫通して実施されるため、集積回路のコンタクトを開口するための技術操作が容易になっている。このことは、コンデンサCが存在することにより酸化膜層113が存在し、それにより縦方向の距離が著しく長くなるため、とりわけ重要である。したがって、本発明により、集積回路の最小設計基準寸法を大きくする必要を余儀なくされることになる3つの絶縁層105、113、130のすべての厚さにわたるコンタクトの開口が回避され、それによりオンボードDRAMを備えた本発明による回路の素子密度が著しく高くなっている。
【0054】
他に多くの実施形態を考えることができる。ここでは、集積回路を製造するための本発明による方法の一実施例の主要工程についてのみ説明した。特に接合形式を変更することが可能である。多結晶シリコンのアクティブ領域はケイ化物の含有が可能であり、絶縁層の数および性質に対する制限はない。また、接続レベルの数および性質に対する制限もない。オンボードDRAMセルとの連携に使用する技術には、例えばバイポーラ、JFET等の任意の技術を使用することができる。
【0055】
本発明は、集積回路の能動素子の頂部に設けられる任意のタイプのコンデンサに適用することができ、品質が高く、抵抗の小さい、製造が経済的で、かつ、回路空間を節約することができる接触が達成される。
【0056】
また、図に示すように、回路に形成されるコンデンサCのための空洞116と同様の空洞を使用してダマスカス・プロセスによって形成された、銅誘導子で代用することも可能である。
【0057】
以上、本発明について、コンデンサを参照して説明したが、集積回路の能動素子の頂部に設けられる任意のタイプの受動素子、抵抗または誘導子に同じ方法で本発明を適用することができることは明らかであり、同じく品質が高く、抵抗の小さい、製造が経済的で、かつ、回路空間を節約することができる接触が達成される。
【0058】
したがって本発明は、とりわけ、単結晶シリコンに直接接触させることができない汚染物質を含んだ任意のタイプの受動素子に適用することができる。本発明は、例えば灰チタン石(PZT)材料を使用した銅誘導子およびコンデンサに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来技術によるDRAMポイントの回路図。
【図2】従来技術による集積回路の断面図。
【図3】本発明による集積回路を製造するための第1の工程を示す断面図。
【図4】図3に示す工程を実施中の集積回路の上面図。
【図5】図3に示す工程に続く製造工程を示す断面図。
【図6】図5に示す工程に続く製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
【0060】
105 第1の絶縁層
106、107、108 金属端子
113 第2の絶縁層
116 空洞
126 記憶コンデンサのプレート(底部電極)
130 第3の絶縁層
131 コンタクト開口
135 第1の接続レベル
C 記憶コンデンサ
T 制御トランジスタ

Claims (16)

  1. 局部的にドープされた単結晶基板中に形成された接合を含む複数の能動素子と、前記能動素子の頂部に設けられ、前記複数の能動素子のうちの少なくとも1つに電気接続された少なくとも1つの受動素子とを備え、第1の絶縁層が前記能動素子と前記受動素子のベースとを分離する集積回路であって、
    前記電気接続は、前記絶縁層の厚さにわたって形成された、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有する金属端子によってなされる集積回路。
  2. 複数のトランジスタと、前記集積回路の前記トランジスタの頂部に蒸着された第1の絶縁層の内部に形成された局部金属接続レベルを備えた受動素子と、前記第1の絶縁層の厚さを完全に貫通した3つのタイプの金属端子とを備え、該3つのタイプの金属端子は、
    前記集積回路のアクティブ領域と第1の接続レベルとの間の第1の接触段を構成している第1のタイプの端子と、
    前記集積回路のアクティブ領域を前記第1の絶縁層上に位置する受動素子に縦方向に接続している第2のタイプの端子と、
    前記集積回路の2つの分かれたアクティブ領域を横方向に接続している第3のタイプの端子と、である前記集積回路。
  3. 前記第2のタイプの端子は、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有する請求項2に記載の集積回路。
  4. 前記受動素子はコンデンサを備える前記請求項のいずれかに記載の集積回路。
  5. 前記受動素子は誘導子を備える前記請求項のいずれかに記載の集積回路。
  6. 前記第1の絶縁層の最終厚さが0.3マイクロメートルより厚く、
    前記第1の絶縁層の頂部表面が平らであり、
    前記金属端子が主としてタングステン製である、前記請求項のいずれかに記載の集積回路。
  7. 前記受動素子が、前記第1の絶縁層の頂部に蒸着された第2の絶縁層の厚さ全体にわたって形成された空洞中にセットされる、前記請求項のいずれかに記載の集積回路。
  8. 前記第2の絶縁層の厚さが2マイクロメートルより厚い請求項7に記載の集積回路。
  9. マトリックス化された、制御トランジスタ(T)および記憶コンデンサ(C)をそれぞれ備えたDRAMセルのオンボード・メモリ・プレーンと、
    複数のMOSトランジスタと、
    前記記憶コンデンサ(C)の頂部に設けられた第1の接続レベルとを備え、
    第1の絶縁層が前記MOSトランジスタを前記記憶コンデンサ(C)のベースから分離している集積回路であって、
    局部接続レベルが、前記絶縁層の各々の側に開口した、3つのタイプの金属端子を備え、
    第1のタイプの端子は、前記集積回路のアクティブ領域と前記第1の接続レベルとの間の第1の接触段を形成し、第2のタイプの端子は、前記集積回路のアクティブ領域を前記記憶コンデンサ(C)の一方のプレートに縦方向に接続し、第3のタイプの端子は、前記集積回路の2つの分かれたアクティブ領域を横方向に接続している、前記集積回路。
  10. 前記第2のタイプの端子が、能動素子の接合の境界から延びる接触表面を有している請求項9に記載の集積回路。
  11. 前記第1の絶縁層の頂部に設けられた第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層の全厚さにわたって貫通し、前記第2のタイプの端子の頂部表面上に開口した空洞と、
    第1の電極が前記空洞の底部および内部側面覆っている記憶コンデンサと、を備える請求項9または10に記載の集積回路。
  12. 前記第2の絶縁層の頂部に設けられた第3の絶縁層と、
    前記第2および第3の絶縁層を貫通し、前記第1のタイプの金属端子頂部表面上に開口したコンタクト開口とを備える請求項9から11のいずれかに記載の集積回路。
  13. 前記金属端子はタングステン製である請求項9から12のいずれかに記載の集積回路。
  14. それぞれ制御トランジスタ(T)および記憶コンデンサ(C)からなる、マトリックス化されたDRAMセルのオンボード・メモリ・プレーンと、複数のMOSトランジスタとを備えた集積回路を製造する方法であって、
    シリコン基板中にトランジスタを形成するステップと、
    前記トランジスタの頂部に第1の絶縁層を蒸着するステップと、
    前記絶縁層の表面を平らにするべく研磨操作を実施するステップと、
    前記絶縁層を貫通する空洞を形成し、第1のタイプの端子の底部部分がその下側の集積回路の少なくとも1つの素子と電気接触し、第2のタイプの端子の底部部分が前記制御トランジスタ(T)の接合と電気接触し、第3のタイプの端子の底部部分が、接続すべき前記集積回路の素子と電気接触するよう、前記空洞に金属端子を充填するステップと、
    前記コンデンサの底部電極が前記第2のタイプの端子の頂部部分と電気接触するよう、前記第2のタイプの端子の頂部にコンデンサ(C)を形成するステップとを含む方法。
  15. 前記金属端子を形成するステップに続いて、
    前記第1の絶縁層の頂部および前記金属端子の頂部表面に、2マイクロメートルより厚い第2の絶縁層を蒸着するステップと、
    前記第2の絶縁層を貫通し、第2のタイプの端子の頂部表面まで空洞を形成するステップと、
    前記空洞の底部および側面に前記記憶コンデンサ(C)の前記電極を成長させるステップとを含む、請求項14に記載の集積回路を製造する方法。
  16. 前記金属端子が主としてタングステン製である、請求項14または15に記載の集積回路を製造する方法。
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