JP2005354800A - モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ - Google Patents

モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2005354800A
JP2005354800A JP2004172535A JP2004172535A JP2005354800A JP 2005354800 A JP2005354800 A JP 2005354800A JP 2004172535 A JP2004172535 A JP 2004172535A JP 2004172535 A JP2004172535 A JP 2004172535A JP 2005354800 A JP2005354800 A JP 2005354800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
motor control
deviation
proportional gain
carriage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004172535A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Wanibuchi
博 鰐渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2004172535A priority Critical patent/JP2005354800A/ja
Publication of JP2005354800A publication Critical patent/JP2005354800A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

【課題】 制御回路や機械部品等を増加することなく、また制御の演算付加を抑えつつコギングの影響を抑制し、外乱の収束も効果的に行って安定したモータの制御を行う。
【解決手段】 本発明のモータの制御方法は、キャリッジモータ13の回転速度と目標回転速度との偏差に比例ゲインKpを乗じた値を出力する比例要素210を有するCRモータ制御回路200によりキャリッジモータ13を制御するモータ制御方法において、前記偏差が許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインKp2に対して、前記偏差の絶対値が許容範囲内である場合に用いる比例ゲインKp1を小さくする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、モータの回転速度を目標回転速度との偏差に応じた値を出力する比例手段を用いて制御するモータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタに関する。
紙、布、フィルム等の被印刷体に印刷を行う各種のプリンタのなかで、被印刷体にインクを吐出して印刷を行う方式のプリンタは、インクジェットプリンタと呼ばれている。
このようなインクジェットプリンタにおいては、インクを吐出する印刷ヘッドと、該印刷ヘッドに供給するインクを収容したインク容器とを搭載したキャリッジを駆動するモータを制御系によって制御し、キャリッジを移動させながら印刷ヘッドから被印刷体に向けてインクを吐出して印刷を行うのが一般的である。
したがって、被印刷体に対して高品質な印刷を行うためには、キャリッジを駆動するモータを高精度に制御する必要がある。
そこで、モータの回転速度と目標回転速度との偏差に応じた値を出力する比例手段と、前記モータの回転速度と目標回転速度との偏差を積分して積分値に応じた値を出力する積分手段を有する制御系により前記モータを制御するモータ制御方法において、前記比例手段の出力値に対して、前記積分手段の出力値に応じた比例出力上限値を設け、前記比例手段の出力値がこの比例出力上限値を超える場合には、前記比例手段の出力値が前記比例出力上限値とすることを特徴とするモータ制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなモータ制御方法によれば、インクが消費されてインク容器に収容されたインクの量が少なくなってモータに加わる負荷が変動した場合であっても、高精度にモータを制御することが可能となる。
特開2003−79177号
ところで、インクジェットプリンタのキャリッジを駆動するモータ等には、通常、直流モータが使用される。その際、キャリッジを等速移動させている場合でも、スロットという磁極の境目を有する直流モータの構造的な要因によってコギングと呼ばれる微小な回転速度変動が生じる。このコギングによってキャリッジの移動速度も微小に変動する。この微小な変動により、印刷不良が発生する虞がある。また、直流モータの駆動を制御する際の計算値が振動してしまい、制御の出力値が発散してしまう虞がある。
また、キャリッジを駆動するモータとして、ステッピングモータを用いることもできるが、その場合にも、モータを駆動するパルス信号の相が切り替わったときに回転むらによるコギングが発生する。
従来、このような不具合の発生を防止するために、機械的にコギングによる速度変動を吸収して抑えたり、制御の演算に用いる速度データを一旦移動平均させてデータの振動をキャンセルしたりすることが行われている。しかしながら、このような手段では制御装置の部品点数が増えてコストアップを引き起こしたり、演算装置の付加を増大させてしまっていた。
また、キャリッジに設けられた印刷ヘッドとプリンタの主となる制御回路とを繋ぐ信号線等によってキャリッジの動作に外乱が発生し、この外乱によってキャリッジの移動速度が目標値から大きく外れた場合には、即座にその乱れを抑制する必要もある。
本発明の目的は、制御回路や機械部品等を増加することなく、また制御の演算付加を抑えつつコギングの影響を抑制し、外乱の収束も効果的に行って安定した制御を行うことのできるモータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタを提供することである。
本発明の上記目的は、モータの回転速度と目標回転速度との偏差に比例ゲインを乗じた値を出力する比例手段を有する制御系により前記モータを制御するモータ制御方法において、前記偏差が所定の許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインに対して、前記偏差が所定の許容範囲内である場合に用いる比例ゲインを小さくすることを特徴とするモータの制御方法により達成される。
また、本発明のモータ制御方法において、前記目標回転速度が等速である期間に、前記偏差が所定の許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインに対して、前記偏差が所定の許容範囲内である場合に用いる比例ゲインを小さくすることが好ましい。
また、本発明の上記目的は、モータの回転速度と目標回転速度との偏差に比例ゲインを乗じた値を出力する比例手段を有する制御系により前記モータを制御するモータ制御装置において、前記偏差が所定の許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインに対して、前記偏差が所定の許容範囲内である場合に用いる比例ゲインが小さく設定されていることを特徴とするモータ制御装置により達成される。
上記構成のモータの制御方法及びモータの制御装置によれば、モータの微小な回転速度の変動に対しては、比較的小さい比例ゲインにより制御系の発散を抑えてモータを制御し、回転速度と目標回転速度との偏差が許容範囲を外れるような外乱等による大きな回転速度の変動に対しては、比較的大きな比例ゲインにより積極的に回転速度を収束させるようにモータを制御する。したがって、制御回路や機械部品等を追加することなく、平均化等の演算手段を用いずに制御上の演算負荷は抑制される。そして、簡素な制御によりコギングの影響を最小限に抑えつつ、外乱にも強い安定した制御を行うことができる。
また、上記構成のモータ制御装置において、前記モータは、被印刷体にインクを吐出する印刷ヘッドと、該印刷ヘッドに供給されるインクを収容したインク容器を備えたキャリッジを駆動するためのモータとすると良い。この場合には、キャリッジの駆動を安定して制御することができる。
また、上記構成のモータ制御装置を備えたインクジェットプリンタは、部品点数の追加をせずにコストを抑えながらも、安定した高品位の印刷を行うことができる。
本発明に係るモータの制御方法によれば、制御回路や機械部品等を増加することなく、また制御の演算付加を抑えつつコギングの影響を抑制し、外乱の収束も効果的に行って安定した制御を行うことができる。
以下、添付図面に基づいて本発明に係るモータ制御方法の一実施形態を詳細に説明する。
図1及び図2は本実施形態のインクジェットプリンタ1の主要な構成を示す概略斜視図である。
このインクジェットプリンタ1は、印刷用紙を収容した給紙カセット10が着脱自在に装着されている。給紙カセット10は、用紙を収容するように略矩形状に形成されたベース10aを備えており、プリンタ本体に装着される給紙口側にシャッタ部材10cが設けられるとともに、このシャッタ部材10cの後方側(プリンタ本体と離れた側)には開閉自在な保護カバー10bが設けられている。なお、保護カバー10bは、プリンタ本体に給紙カセット10を装着したままの状態で、プリンタ本体側に傾倒するように開閉可能である。
このインクジェットプリンタ1において、キャリッジ4は、キャリッジモータ13にタイミングベルト3により接続されて、ガイドレール2に沿って往復移動するように構成されており、用紙と対向する面にはアクチュエータによりインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェットヘッド5が設けられている。
そして、このインクジェットヘッド5に対して、図2に示すように、プリンタ下部に配置したインクカートリッジ7から可撓性のインクチューブ6を介してインクが供給される。
給紙カセット10内に収容された用紙は、紙送りモータ12により回転伝達機構(図示せず)を介して接続されたオートシートフィーダ15と、歯車伝達機構20により回転駆動される搬送ローラ11及び14とにより、一定のピッチでキャリッジ4の移動方向(主走査方向)と直交する方向(副走査方向)に搬送される。
また、図2に示すように、印刷領域の外側には、インクジェットヘッド5のインクノズル面の汚れのワイピング、インクノズルの詰まりを防止するためのキャッピング、インクノズルから増粘状態のインクを吸引するインク吸引等を行うヘッドメンテナンス機構28が設けられている。
搬送ローラ11は、図1に示すように、歯車伝達機構20を構成する歯車23を一端側に有し、紙送りモータ12の軸上のピニオン21から減速歯車22を介して駆動されるとともに、他端側に設けた駆動歯車26が回転伝達機構(図示せず)を介してオートシートフィーダ15及びヘッドメンテナンス機構28を駆動する。搬送ローラ14は、一端側に歯車25を有し、複数の伝達歯車24を介して紙送りモータ12により駆動される。
次に、図3を参照しつつ、インクジェットプリンタ1の電気的な構成について説明する。図3は、インクジェットプリンタ1の電気的な構成を示すブロック図である。
インクジェットプリンタ1は、主制御回路102と、CPU104と、主制御回路102およびCPU104にバスを介して接続された各種のメモリ(ROM110、RAM112、EEPROM114)とを備えている。主制御回路102には、パーソナルコンピュータなどの外部装置との間で信号の送受信を行うインターフェース回路120と、紙送りモータ駆動回路130と、ヘッド駆動回路140と、CRモータ駆動回路150とが接続されている。
紙送りモータ12は、紙送りモータ駆動回路130によって駆動されて搬送ローラ14を回転させ、これによって印刷用紙Pを副走査方向に移動させる。紙送りモータ12にはロータリエンコーダ32が設けられており、ロータリエンコーダ32の出力信号は主制御回路102に入力されている。
キャリッジ4の底面には、複数のノズル(図示せず)を有する印刷ヘッド52が設けられている。各ノズルは、ヘッド駆動回路140によって駆動されて、紙、布、フィルム等の被印刷体に向けて、インク滴を吐出する。
キャリッジモータ13は、CRモータ駆動回路150によって駆動される。このインクジェットプリンタ1は、キャリッジ4の主走査方向に沿った位置と速度を検出するためのリニアエンコーダ70を備えている。このリニアエンコーダ70は、主走査方向に平行に設けられた直線状の符号板72と、キャリッジ4に設けられたフォトセンサ74とによって構成されている。リニアエンコーダ70の出力信号は、主制御回路102に入力されている。
なお、主制御回路102は、3つの駆動回路130、140、150に制御信号をそれぞれ供給する機能を有しており、また、インターフェース回路120で受信した各種の印刷コマンドの解読や、印刷データの調整に関する制御、各種のセンサの監視などを実行する機能も有している。一方、CPU104は、主制御回路102を補助するための各種の機能を有しており、例えば各種のメモリの制御などを実行する。
次に、図4及び図5を参照しつつ、キャリッジモータ13の駆動制御装置の構成について説明する。図4は、キャリッジモータ13の駆動制御装置の構成を示すブロック図である。図5は、モータ駆動信号Sdrと、キャリッジモータ13の特性との関係を示す説明図である。
キャリッジモータ13の駆動制御装置は、CRモータ制御回路200と、CRモータ駆動回路150とを含んでいる。なお、CRモータ制御回路200は、図3に示した主制御回路102の一部である。
リニアエンコーダ70の出力信号Senは、CRモータ制御回路200内の位置演算回路230と速度演算回路232とに入力される。これらの回路230、232は、エンコーダ70の出力信号Senの図示しないA相信号とB相信号とに基づいて、キャリッジモータ13の現行回転位置Pcと現行回転速度Vcとをそれぞれ求める。第1の減算器202は、与えられた目標回転位置Ptと現行回転位置Pcとの偏差ΔPを求めて目標回転速度発生回路204に入力する。目標回転速度発生回路204は、この回転位置偏差ΔPに応じた目標回転速度Vtを発生する。
第2の減算器206は、この目標回転速度Vtと現行回転速度Vcとの偏差ΔVを求め、この回転速度偏差ΔVを比例要素210と積分要素212と微分要素214とに入力する。これらの3つの演算要素210、212、214の演算結果QP、QI、QDは、加算器216で加算されて、加算結果ΣQが算出される。
各演算要素210、212、214の出力QP、QI、QDと、それらの加算結果ΣQは、例えば以下の式(1)〜(4)で与えられる。
QP(j)=ΔV(j)×Kp ・・・(1)
QI(j)=QI(j−1)+ΔV(j)×Ki ・・・(2)
QD(j)={ΔV(j)−ΔV(j−1)}×Kd ・・・(3)
ΣQ(j)=QP(j)+QI(j)+QD(j) ・・・(4)
ここで、jは時刻であり、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Kdは微分ゲインである。
デューティ調整回路220は、この加算結果ΣQ(「PID出力」とも呼ぶ)に応じて、積分要素212または目標回転速度発生回路204を調整することによって、駆動回路150に供給するデューティ信号Dtのレベルを調整する。このデューティ信号Dtは、加算結果ΣQに比例した信号であり、キャリッジモータ13のデューティを示す信号である。
CRモータ駆動回路150は、トランジスタブリッジで構成されたDC−DCコンバータ154と、ベースドライブ回路152とを備えている。ベースドライブ回路152は、CRモータ制御回路200から供給されたデューティ信号Dtに応じて、DC−DCコンバータ154のトランジスタのベースに印加するベース信号を発生する。DC−DCコンバータ154は、このベース信号に応じてモータ駆動信号Sdrを生成してキャリッジモータ13に供給する。
図5(A)は、モータ駆動信号Sdrの信号変化を示している。モータ駆動信号Sdrのデューティは、オンレベルにある期間Tonを、駆動信号の1周期Tpで割った値である。なお、本実施の形態では、モータ駆動信号Sdrのデューティを「キャリッジモータのデューティ」とも呼ぶ。
キャリッジモータ13としてブラシ付き直流モータを使用した場合には、そのトルク/回転数特性は、図5(B)に示すように、デューティに比例する。CRモータ駆動回路150は、駆動信号Sdrのデューティがデューティ信号Dtに比例するように駆動信号Sdrを生成する。この結果、キャリッジモータ13は、CRモータ制御回路200から与えられるデューティ信号Dtに応じた駆動力を発生してキャリッジを駆動する。
次に、図6を参照しつつ印刷ヘッド52による印刷動作の概要について説明する。図6は、印刷動作の概要を説明するための図である。
前述したように目標回転速度発生装置204は、回転位置偏差ΔPに応じてキャリッジモータ13の目標回転速度Vtを発生させる。発生する目標回転速度Vtの変化パターンは、例えば、図6に示したようなものである。
図6において、0〜t1の期間はキャリッジモータ13の加速制御期間であり、この期間ではキャリッジモータ13の回転速度が加速するように制御される。t1〜t2の期間はキャリッジモータ13の等速制御期間であり、この期間ではキャリッジモータ13の回転速度がVconstなる回転速度にて等速回転するように制御される。t2〜t3の期間は、キャリッジモータ13の減速制御期間であり、この期間ではキャリッジモータ13の回転速度が減速するように制御される。
したがって、印刷ヘッド52が搭載されているキャリッジ4は、0〜t1の期間では加速するよう制御され、t1〜t2の期間では等速移動するように制御され、t2〜t3の期間では減速するよう制御される。
ここで、印刷ヘッド52を搭載したキャリッジ4が等速移動を開始する少し前の時期から、等速移動を終了した少し後の時期までの間において、印刷ヘッド52から被印刷体に対してインクを吐出することにより印刷が行われる。例えば、印刷ヘッド52を搭載したキャリッジ4を駆動するキャリッジモータ13の回転速度が、目標等速回転速度Vconstの80%〜90%以上になるとインクの吐出が開始され、キャリッジモータ13の回転速度が、目標等速回転速度Vconstの80%〜90%以下になるとインクの吐出が終了する。なお、印刷ヘッド52を搭載したキャリッジ4が等速移動を行っている期間のみ、印刷ヘッド52から被印刷体に対してインクを吐出するようにしてもよい。
したがって、被印刷体に対して高品質な印刷を行うためには、特に、加速制御期間の終期、等速制御期間、及び、減速制御期間の初期において、キャリッジモータ13の回転速度が、図6に示したような目標回転速度パターンに精度良く追従することが求められる。
次に、図7及び図8を参照しつつ、CRモータ制御回路200の動作について説明する。図7及び図8は、本実施形態に係るCRモータ制御回路200の動作例を示した図であり、図7は、キャリッジ50の目標回転速度パターンと、実際の回転速度との関係を示した図である。また、図8は、比例要素210の出力値を説明するための図である。
CRモータ制御回路200を動作させるに際して、まず、キャリッジモータ13の回転速度が目標回転速度に精度良く追従するように、比例要素210、積分要素212、及び、微分要素214における、比例ゲインKp、積分ゲインKi、及び、微分ゲインKdをチューニングする。
ここで、前述したようにキャリッジ4には、キャリッジモータ13のコギング(微小な回転速度変動)に起因した移動速度の変動が発生する。例えば図7に示すように、t1〜t2の等速制御期間において、コギングによる回転速度の変動が現れている。このコギングに起因するキャリッジ4の通常の微小な速度変動は、通常の比例ゲインを用いたフィードバック制御により積極的に抑える必要はない。
そのため、キャリッジ4の速度変動について、印刷に不具合を生じ始める変動量(偏差)の絶対値を予め算出しておき、目標等速回転速度Vconstに対するキャリッジモータ13の回転速度の上下の許容範囲を決めておく。また、比例要素210における比例ゲインKpについて、通常より小さい値Kp1と、通常より大きい値Kp2とを設定しておく。そして、キャリッジモータ13の回転速度がこの許容範囲内にあるときには、小さい方の比例ゲインKp1を用いて、発散を抑えた制御を行う。このとき、図8に示すように、比例要素210の出力値は非常に小さくなる。
また、キャリッジモータ13の回転速度が外乱等により上記の許容範囲を外れた場合には、そのままの制御を続けると印刷に不具合を生じてしまうため、大きい方の比例ゲインKp2を用いて、積極的に回転速度の変動を収束させるような制御を行う。このとき、図8に示すように、比例要素210の出力値は非常に大きくなる。そして、再びキャリッジモータ13の回転速度が上記の許容範囲内に収まったら、小さい方の比例ゲインKp1を用いた制御を行う。
なお、大きい方の比例ゲインKp2は、小さい方の比例ゲインKp1に対して100倍程度の値であると良い。
なお、使用する比例ゲインを区別するための閾値として機能する上記許容範囲は、目標回転速度Vtに対して例えば±7%程度とすれば良い。また、目標回転速度Vtが速い程、コギングによる回転速度の変動は相対的に小さくなるため、上記の許容範囲を小さくすることができる。
このように、回転速度の偏差に応じて比例ゲインKp1,Kp2を使い分ける制御は、少なくとも目標回転速度が等速である場合に行う。また、例えば印刷ヘッド52から被印刷体に対してインクを吐出する期間にのみ行えば良い。
前述の実施の形態では、比例要素、積分要素、及び、微分要素を備えた制御系を例にとって説明したが、積分要素や微分要素を有しない制御系についても、本発明は適用可能である。
また、被印刷体として印刷用紙を例にとって説明したが、被印刷体として、フィルム、布、金属薄板等を用いてもよい。
前述の実施形態に係るプリンタ、コンピュータ本体、CRT等の表示装置、マウスやキーボード等の入力装置、フレキシブルドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置を備えたコンピュータシステムも実現可能であり、このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
前述の実施形態に係るプリンタに、コンピュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置、及び、CD−ROMドライブ装置がそれぞれ有する機能又は機構の一部を持たせてもよい。例えば、プリンタが、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部を有する構成としてもよい。
上記各実施の形態では、印刷装置としてカラーインクジェットプリンタを用いたが、被印刷体に対して印刷処理できる印刷装置であれば、これに限られることなく、例えば、モノクロインクジェットプリンタ、レーザプリンタ、ファクシミリ等に適用しても良い。また、サーマルプリンタのヘッドの走査にも本発明のモータの制御方法及び装置は適用可能である。
また、紙送りする際に用いられるモータを制御するために、上記のモータ制御方法及びモータ制御装置を用いることもできる。その場合、安定した紙送り動作が行われるので、印刷に際して濃淡むらの発生を防止することができる。
本発明の一実施例としてのインクジェットプリンタの主要な構成を示す概略上側斜視図である。 本発明の一実施例としてのインクジェットプリンタの主要な構成を示す概略下側斜視図である。 プリンタの電気的な構成を示すブロック図である。 キャリッジモータの駆動制御装置の構成を示すブロック図である。 モータ駆動信号と、キャリッジモータの特性との関係を示す説明図である。 印刷動作の概要を説明するための図である。 CRモータ制御回路の動作例を示した図である。 比例要素の出力値を示した図である。
符号の説明
1:インクジェットプリンタ、2:ガイドレール、3:タイミングベルト、4:キャリッジ、5:インクジェットヘッド、6:インクチューブ、7:インクカートリッジ、10:給紙カセット、11:搬送ローラ、12:紙送りモータ、13:キャリッジモータ、14:搬送ローラ、20:歯車伝達機構、28:ヘッドメンテナンス機構、32:ロータリエンコーダ、52:印刷ヘッド、70:リニアエンコーダ、72:符号板、74:フォトセンサ、102:主制御回路、104:CPU、110:ROM、112:RAM、114:EEPROM、120:インターフェース回路、130:紙送りモータ駆動回路、140:ヘッド駆動回路、150:CRモータ駆動回路、152:ベースドライブ回路、154:DC−DCコンバータ、200:CRモータ制御回路、202:第1の減算器、204:目標速度発生回路、206:第2の減算器、210:比例要素、212:積分要素、214:微分要素、216:加算器、220:デューティ調整回路、230:位置演算回路、232:速度演算回路

Claims (5)

  1. モータの回転速度と目標回転速度との偏差に比例ゲインを乗じた値を出力する比例手段を有する制御系により前記モータを制御するモータ制御方法において、
    前記偏差が所定の許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインに対して、前記偏差が所定の許容範囲内である場合に用いる比例ゲインを小さくすることを特徴とするモータ制御方法。
  2. 請求項1に記載のモータ制御方法において、
    前記目標回転速度が等速である期間に、前記偏差が所定の許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインに対して、前記偏差が所定の許容範囲内である場合に用いる比例ゲインを小さくすることを特徴とするモータ制御方法。
  3. モータの回転速度と目標回転速度との偏差に比例ゲインを乗じた値を出力する比例手段を有する制御系により前記モータを制御するモータ制御装置において、
    前記偏差が所定の許容範囲を外れた場合に用いる比例ゲインに対して、前記偏差が所定の許容範囲内である場合に用いる比例ゲインが小さく設定されていることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項3に記載のモータ制御装置において、前記モータは、被印刷体にインクを吐出する印刷ヘッドと、該印刷ヘッドに供給されるインクを収容したインク容器を備えたキャリッジを駆動するためのモータであることを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項3または4に記載のモータ制御装置を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
JP2004172535A 2004-06-10 2004-06-10 モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ Pending JP2005354800A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004172535A JP2005354800A (ja) 2004-06-10 2004-06-10 モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004172535A JP2005354800A (ja) 2004-06-10 2004-06-10 モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005354800A true JP2005354800A (ja) 2005-12-22

Family

ID=35588780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004172535A Pending JP2005354800A (ja) 2004-06-10 2004-06-10 モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005354800A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009073181A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Seiko Epson Corp プリンタ、駆動制御方法およびプリンタのモータ制御プログラム
JP2015212053A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 キヤノン株式会社 記録装置及びモータの制御方法
US9616678B2 (en) 2013-12-27 2017-04-11 Mitsubishi Electric Corporation Motor control device and printer device

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6146186A (ja) * 1984-08-07 1986-03-06 Mitsubishi Electric Corp 速度制御方法
JP2003079177A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Seiko Epson Corp モータ制御装置、インクジェットプリンタ、モータ制御方法、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6146186A (ja) * 1984-08-07 1986-03-06 Mitsubishi Electric Corp 速度制御方法
JP2003079177A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Seiko Epson Corp モータ制御装置、インクジェットプリンタ、モータ制御方法、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009073181A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Seiko Epson Corp プリンタ、駆動制御方法およびプリンタのモータ制御プログラム
US9616678B2 (en) 2013-12-27 2017-04-11 Mitsubishi Electric Corporation Motor control device and printer device
JP2015212053A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 キヤノン株式会社 記録装置及びモータの制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4886426B2 (ja) 記録装置及び搬送制御方法
US7762733B2 (en) Printing apparatus, conveyance apparatus, and feed-conveyance control method
JP3654217B2 (ja) 印刷装置におけるキャリッジモータの制御
JP2008049555A (ja) 記録装置及び搬送制御方法
JP2007094952A (ja) 駆動制御装置
JP2006240026A (ja) 記録装置及び記録制御方法
US7562870B2 (en) Printer
JP2009073181A (ja) プリンタ、駆動制御方法およびプリンタのモータ制御プログラム
US6805342B2 (en) Printer-control method and printer-control apparatus
JP2005354800A (ja) モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ
JP4534600B2 (ja) モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ
JP3738715B2 (ja) モータ制御装置、インクジェットプリンタ、モータ制御方法、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム
JP2007219691A (ja) Pid制御装置および制御パラメータ更新方法
JP2019166761A (ja) モーター制御方法およびモーター制御装置
JP4543967B2 (ja) モータ制御装置及び印刷装置
JP2005335231A (ja) モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ
JP2011046172A (ja) 印刷装置
JP2006248104A (ja) モータの制御方法、モータの制御装置、及びインクジェットプリンタ
JP2005349690A (ja) プリンタ
JP4507704B2 (ja) 印刷装置、及びその制御方法
US11220122B2 (en) Image recording apparatus
JP5935489B2 (ja) 搬送装置、印刷装置、及び、搬送方法
JP2009119792A (ja) 記録装置および該装置の搬送モータ制御方法
JP3695361B2 (ja) 印刷装置におけるキャリッジモータの制御
JP4543256B2 (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070320

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070320

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070320

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100409

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100817