JP2005353549A - リード線及びその製造方法並びに太陽電池アセンブリ - Google Patents

リード線及びその製造方法並びに太陽電池アセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】 はんだ接合後の熱収縮が少なく、導電率が良好なリード線及びその製造方法並びに太陽電池アセンブリを提供するものである。
【解決手段】 本発明に係るリード線10は、平角導体11の外周の少なくとも一部をはんだ膜15で被覆したものであり、平角導体11を、複数本の素線12を撚り合わせた撚線を偏平させてなる偏平体で構成したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽電池のシリコン結晶ウェハと接続されるリード線及びその製造方法並びに太陽電池アセンブリに関するものである。
太陽電池として、基板上にシリコン結晶を成長させた半導体チップが使用されている。図4に示すように、この半導体チップを切断、分割してなるシリコン結晶ウェハ(以下、シリコンセルと記す)41の所定の領域(接点領域)に、はんだ付けなどにより接続用リード線42が接合され、この接続用リード線42を通じて電力が伝送(出力)される。
通常、接続用リード線として、導体の表面に、シリコンセルとの接続のためのはんだめっき膜が形成される。例えば、図5に示すように、導体としては、タフピッチ銅や無酸素銅などの純銅の平角導体51を用い、はんだめっき膜55としては、Sn−Pb共晶はんだを用いた接続用リード線50がある(例えば、特許文献1参照)。
また、近年、環境への配慮から、はんだめっき膜の構成材として、Pbを含まないはんだ(Pbフリーはんだ)への切り替えが検討されている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、太陽電池を構成する部材の内、シリコンセルが材料コストの大半を占めていることから、製造コストの低減を図るべく、シリコンセルの薄板化が検討されている。しかし、シリコンセルを薄板化すると、接続用リード線のはんだ接合時における加熱プロセスや、太陽電池使用時における温度変化により、シリコンセルに反りが生じたり、破損が生じたりするという不具合が生ずる。例えば、図6(a)に示すように、はんだ接合前は平面状であったシリコンセル61及びリード線62をはんだ接合することにより、はんだ接合後の熱収縮により、図6(b)に矢印65で示すように反りが生じてしまう。
特開平11−21660号公報 特開2002−263880号公報
この問題に対処すべく、接続用リード線として、熱膨張が小さいもののニーズが高まっている。例えば、熱膨張が小さいリード線の一例として、図7に示すように、銅材72a−インバー(登録商標)材73−銅材72bのクラッド材である平角導体71をはんだ膜75で被覆したリード線70がある。
ところで、図7に示したリード線70は、インバー(登録商標)が低熱膨張であるため、シリコンセルを構成するSiとの熱膨張整合が可能である。しかしながら、インバー(登録商標)はCuと比べて導電率が低いことから、リード線全体としての導電率が低下してしまう。その結果、太陽電池としての発電効率が低下するという問題があった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、はんだ接合後の熱収縮が少なく、導電率が良好なリード線及びその製造方法並びに太陽電池アセンブリを提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明に係るリード線は、撚線を断面矩形状に変形させた矩形体の外周の少なくとも一部を、はんだ膜で被覆したものである。また、本発明に係るリード線は、複数本の編組線を束ねた複合体を断面矩形状に変形させた矩形体の外周の少なくとも一部を、はんだ膜で被覆したものである。
本発明に係るリード線は、平角導体の外周の少なくとも一部をはんだ膜で被覆したリード線において、上記平角導体を、複数本の素線を撚り合わせた撚線を偏平させてなる偏平体で構成したものである。また、本発明に係るリード線は、平角導体の外周の少なくとも一部をはんだ膜で被覆したリード線において、上記平角導体を、複数本の編組線を束ねた複合体を偏平させてなる偏平体で構成したものである。
ここで、撚線は、Cu素線、Al素線、Ag素線、Au素線、Fe-Ni合金素線、又はそれらを組み合わせたもので構成される。好ましくは、撚線は、Cu素線とFe-Ni合金素線とで構成される。一方、編組線は、Cu素線、Al素線、Ag素線、Au素線、Fe-Ni合金素線、又はそれらを組み合わせたもので構成される。好ましくは、編組線は、Cu素線とFe-Ni合金素線とで構成される。Cu素線及びFe-Ni合金素線の各断面積の比(Cu/Fe-Ni)は3.0〜5.0が好ましい。
また、矩形体及び平角導体の0.5%耐力は70MPa以下が好ましい。はんだ膜はSn-Ag-Cu系Pbフリーはんだ合金で構成することが好ましい。矩形体及び平角導体の導電率は60%IACS以上が好ましい。
一方、本発明に係るリード線の製造方法は、複数本の素線を撚り合わせた撚線に圧延加工を施して断面偏平状の偏平体を形成し、その偏平体を平角導体とし、平角導体の外周の少なくとも一部にはんだめっきを行い、はんだ膜を形成するものである。
また、本発明に係るリード線の製造方法は、複数本の編組線を束ねた複合体に圧延加工を施して断面偏平状の偏平体を形成し、その偏平体を平角導体とし、平角導体の外周の少なくとも一部にはんだめっきを行い、はんだ膜を形成するものである。
一方、本発明に係る太陽電池アセンブリは、上述した本発明に係るリード線とシリコンセルとをはんだ接合したものである。
本発明によれば、はんだ接合後の熱収縮が少ないリード線を得ることができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の好適一実施の形態に係るリード線の横断面図を図1に示す。
本実施の形態に係るリード線は、撚線を断面矩形状に変形させた矩形体の外周の少なくとも一部をはんだ膜15で被覆したものである。より具体的には、図1に示すように、本実施の形態に係るリード線10は、複数本の素線12(図1中では7本の場合を図示)を撚り合わせた撚線を偏平させて偏平体とし、この偏平体(平角導体11)の外周全体をはんだ膜15で被覆したものである。
撚線は、Cu素線、Al素線、Ag素線、Au素線、Fe-Ni合金素線、又はそれらを組み合わせたもので構成され、素線12間の間隔が大きい(空隙率が高い)ものが好ましい。ここで言うCu素線、Al素線、Ag素線、Au素線とは、Cu又はCu合金、Al又はAl合金、Ag又はAg合金、Au又はAu合金で構成された素線である。Fe-Ni合金素線の構成材としては、好ましくはインバー(登録商標)が挙げられる。
この時、コストパフォーマンスを重視する場合はCu素線を用いるのが好ましい。また、低体積抵抗率(高導電性)を重視する場合はAg素線を用いるのが好ましい。さらに、軽量性を重視する場合はAl素線を用いるのが好ましい。また、はんだ接合後の低熱収縮性(熱収縮が少ないこと)を重視する場合は、異種素線を複合させることが好ましく、特にCu素線(又はAl素線、Ag素線、Au素線のいずれか)とFe-Ni合金素線とを組み合わせたものが好ましい。Cu素線及びFe-Ni合金素線の各断面積の比(Cu/Fe-Ni)は、3.0〜5.0、好ましくは4.0前後となるように調整される。この調整は、Cu素線及びFe-Ni合金素線の本数を調整することによってなされる。
はんだ膜15は、Sn-Pb共晶はんだや、Pbフリーはんだで構成され、好ましくはSn-Ag-Cu系のPbフリーはんだが挙げられる。また、Sn-Ag-Cu系のPbフリーはんだは、更にIn及び/又はPを含んでいてもよい。Inの含有量は1〜10重量%、Pの含有量は0.005〜0.015重量%が好ましい。例えば、Sn-Ag-Cu系のPbフリーはんだとしては、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-0.01P、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-3In、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-3In-0.01P、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-5In、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-5In-0.01P、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-8In、
Sn-3(又は4)Ag-0.5Cu-8In-0.01P、
等が挙げられる(単位はいずれも重量%)。ここで、Inの含有量を1〜10重量%としたのは、10重量%を超えて含有させると、溶融はんだの粘性が高くなり、はんだ付け作業性が低下するためである。また、Pの含有量を0.005〜0.015重量%とすることで、はんだ付け作業時におけるはんだの酸化変色を防止することができるため、接続(はんだ付け)の信頼性を向上させることができる。
はんだ膜15の膜厚は、平角導体11の厚さの1/30〜1/3、好ましくは1/10〜1/3、特に好ましくは1/5とされる。
矩形体、すなわち平角導体11の0.5%耐力は70MPa以下、好ましくは60MPa以下、より好ましくは50MPa以下、特に好ましくは40MPa以下とされる。ここで言う0.5%耐力とは、0.5%の伸びを生ずる時の応力値を示している。また、矩形体、すなわち平角導体11の導電率は60%IACS以上が好ましい。
はんだ膜15による平角導体11の被覆は、平角導体11の外周の一部(例えば、平角導体11の上面及び/又は下面)だけであってもよい。このリード線10を、シリコンセル(太陽電池モジュール(図示せず))におけるセル面の所定の接点領域(例えば、Agめっき領域)及びフレーム部材(例えば、リードフレーム)の所定の接点領域に接続することで、太陽電池アセンブリが得られる。セル面及びリードフレームの所定の接点領域にも、接合用のはんだ膜を設けていてもよい。
次に、本実施の形態に係るリード線10の製造方法を、添付図面に基づいて説明する。
平角導体11を構成する偏平体の製造は、図2に示すロール圧延機20や、通常の圧延機を用いて行う。具体的には、撚線をロール圧延機20の圧延ロール21a,21b間に通すことで、撚線が偏平されて偏平体が得られる。この時、幅方向(図2中では左右方向)の中央部に位置する撚線の素線22aは圧縮率が高く、幅方向の両側部に位置する撚線の素線22bは圧縮率が低くなる。また、撚線が異種素線の複合線で構成される場合、熱収縮が少ない素線(例えば、インバー(登録商標)素線)を撚線の外側に配置することが好ましい。これは、はんだ接合時、平角導体11の外周部が最も熱的影響を受ける(高温となる)ためである。
この偏平体を平角導体11とし、平角導体11の外周の少なくとも一部にはんだめっきを行うことではんだ膜15が形成され、図1に示した本実施の形態に係るリード線10が得られる。この時、はんだ膜15の形成方法は、特に限定するものではなく、導体に対する慣用のめっき方法が全て適用可能である。
得られたリード線10は、シリコンセルの所定の接点領域に接合され、太陽電池アセンブリとされる。
次に、本実施の形態に係るリード線10の作用を説明する。
リード線とシリコンセルとのはんだ接合時、熱付与によってリード線の平角導体が熱膨張する。例えば、Cu導体の熱膨張率は0.3%程度である。リード線は、平角導体が熱膨張した状態でシリコンセルとはんだ接合される。その後、熱付与を止めることではんだが冷却され、凝固するが、この冷却時に平角導体が熱収縮するため、シリコンセルに反りが生じる。ここで、平角導体にテンションを付与して0.5%程度の伸びを生じさせた時の0.5%耐力がゼロに近い程、熱収縮がシリコンセルに与える影響が小くなる。
同じ材料を用いて同じ断面積の中実導体及び撚線導体を作製した場合、ある温度における熱膨張量は同じである。しかし、中実導体を平角導体として用いたリード線(図5参照)及び撚線導体を平角導体として用いたリード線(図1参照)を、それぞれシリコンセルとはんだ接合させた場合、熱付与後の各リード線に残留する応力はそれぞれ異なっている。この残留した応力値が、シリコンセルの反り量を決定する要因となる。
ここで、本実施の形態に係るリード線10では、平角導体11を撚線の偏平体で構成すると共に、平角導体11の0.5%耐力を70MPa以下に調整している。0.5%耐力値は、平角導体11を構成する撚線の素線12の間隔を調整することで自在に調整可能であり、素線間隔が大きいほど、0.5%耐力値は小さくなる。撚線は、素線間に空間を有しているため、撚線を偏平させてなる偏平体においても、素線間に僅かながら空間を有している。このため、平角導体11に外力(テンション)が作用しても、素線間の空間を利用して各素線が移動することで、外力が緩和、緩衝される。
よって、本実施の形態に係るリード線10とシリコンセルとをはんだ接合すると、熱付与時に平角導体11が熱膨張するが、各素線が移動することで、平角導体11に生じる応力は小さくなる(平角導体11の0.5%耐力値は小さくなる)。その結果、平角導体11に残留される応力も小さくなることから、熱付与後の熱収縮時において、平角導体11の熱収縮がシリコンセルに及ぼす影響が小さくなる。
これに対して、中実導体を平角導体として用いたリード線においては、中実導体に外力(テンション)を作用させても、外力が緩和、緩衝されることはない。よって、このリード線とシリコンセルとをはんだ接合すると、熱付与時に平角導体が熱膨張し、そのまま平角導体に応力として残留する。その結果、熱付与後の熱収縮時に、平角導体の熱収縮によってシリコンセルに大きな反りが生じる。
以上より、本実施の形態に係るリード線10を太陽電池の接続用リード線として用いることで、はんだ接合後のシリコンセルにおいて反りはほとんど生じなくなる。シリコンセルの反り量は2.5mm未満が好ましく、より好ましくは2.0mm以下、特に好ましくは1.5mm以下とされる。また、本実施の形態に係るリード線10は、シリコンセルとのはんだ付け後にセル反りが殆ど生じないことから、太陽電池アセンブリの生産性向上を図ることができる。
また、これまでは、リード線とシリコンセルとのはんだ接合時における熱膨張量を少なくすることを重視した場合、はんだ膜15を構成するはんだとして、低融点のSn-Pb共晶はんだが多用されていた。このことが、Pbフリー化を阻む要因となっていた。ところが、本実施の形態に係るリード線10は、はんだ接合後の熱収縮が少ないことから、Sn-Pb共晶はんだよりも融点が高いPbフリーはんだを用いることが可能となる。
一般に、Pbフリーはんだは、Sn-Pb共晶はんだに比べて溶融温度が高いため、はんだ接合により、接続部材(セル面及びリードフレームの接点領域)へのダメージが懸念される。しかし、Pbフリーはんだの中で、Sn-3Ag-0.5Cu系はんだ及びSn-4Ag-0.5Cu系はんだ(単位はいずれも重量%)は、溶融温度が低いという特長を有している。また、これらのはんだに更にIn及び/又はPを含ませることによって、はんだの溶融温度を更に低くすることができる。これらの組成のSn-Ag-Cu系Pbフリーはんだを用いることで、はんだ接合時におけるシリコンセルの変形や破損のおそれを更に低減させることができる。
本実施の形態に係るリード線10を用いてシリコンセルとはんだ接合を行う際に、図5や図7に示したリード線50,70を用いた場合とセル反り量が同じであってよい場合、リード線10の導電率を向上させることができる。また、本実施の形態に係るリード線10を用いてシリコンセルとはんだ接合を行う際に、図5や図7に示したリード線50,70を用いた場合と導電率が同じであってよい場合、リード線10のセル反りをより小さくすることができる。
本実施の形態に係るリード線10は、太陽電池アセンブリのリード線として適用することができる他に、はんだ接合後の反りが問題となる全ての部品のリード線として使用することが可能である。
次に、本発明の他の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の他の好適一実施の形態に係るリード線の横断面図を図3に示す。尚、図1と同じ部材であるはんだ膜については、図3においても同じ符号を付しており、この部材については説明を省略する。
本実施の形態に係るリード線は、複数本の編組線を束ねた複合体を断面矩形状に変形させた矩形体の外周の少なくとも一部をはんだ膜15で被覆したものである。より具体的には、図3に示すように、複数本の編組線32を束ね(図3中では4本束ねの場合を図示)たものが複合体33とされる。この複合体33を複数本(図3中では18本の場合を図示)束ねたものが偏平体とされ、この偏平体(平角導体31)の外周全体をはんだ膜15で被覆したものが、本実施の形態に係るリード線30とされる。複合体33は、複数本の編組線32を撚り合わせたものであってもよい。
編組線32は、前実施の形態における撚線と同様に、Cu素線、Al素線、Ag素線、Au素線、Fe-Ni合金素線、又はそれらを組み合わせたもので構成される。編組線32は小径になるほど、平角導体31の中実率が高くなる。
次に、本実施の形態に係るリード線30の製造方法を、添付図面に基づいて説明する。
平角導体31を構成する偏平体の製造は、図3に示した複合体33を平行に複数本(図3中では9本の場合を図示)配列して複合体群とし、この複合体群を複層(図3中では2層の場合を図示)に重ねることで、偏平体が形成される。ここで、複数本の複合体33を撚り合わせた撚線を、図2に示したロール圧延機20を用いて圧延、偏平させて偏平体としてもよい。
この偏平体を平角導体31とし、平角導体31の外周の少なくとも一部にはんだめっきを行うことではんだ膜15が形成され、図3に示した本実施の形態に係るリード線30が得られる。
本実施の形態に係るリード線30においても、前実施の形態に係るリード線10と同様の作用効果が期待される。また、本実施の形態に係るリード線30の平角導体31を構成する編組線32は、図1に示した撚線12と比べて、線全体に占める空間の割合が大きい。このため、リード線30は、リード線10と比較して、応力緩和効果が更に高くなり、その結果、シリコンセルの反り量がより小さくなる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
次に、本発明について、実施例に基づいて説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
外径が0.26mmのタフピッチ銅(TPC)素線を7本撚りあわせ、撚線を作製した(断面積は約0.37mm2)。この撚線の素線間隔は0.003mmとし、その0.5%耐力は50MPaとした。
この撚線を図2に示したロール圧延機を用いて圧延し、平角状の偏平体(平角導体)を作製した。この平角導体の周囲に、Sn-3Ag-0.5CuのPbフリーはんだめっき膜を0.02mmの膜厚で形成し、図1に示した構造のリード線を作製した。
(実施例2)
撚線の素線間隔が0.010mm、その0.5%耐力が0MPaである以外は、実施例1と同様にしてリード線を作製した。
(従来例1)
インバー(登録商標)製で、幅が2.0mm、板厚が0.037mmの板材を、Cu製で、幅が2.0mm、板厚が0.074mm板材で挟んでなる幅2.0mm、板厚0.185mmのクラッド材(平角導体)を作製した(断面積は0.37mm2)。
この平角導体の周囲に、Sn-3Ag-0.5CuのPbフリーはんだめっき膜を0.02mmの膜厚で形成し、図7に示した構造のリード線を作製した。
実施例1,2及び従来例1の各リード線と200μm厚のシリコンセルとをそれぞれはんだ接続し、接続後におけるシリコンセルの反り量(セル反り:mm)を評価した。実施例1,2及び従来例1の各リード線の構造及び評価結果を表1に示す。
Figure 2005353549
表1に示すように、比較例1のリード線を用いた場合、セル反りが2.5mmと大きかった。
これに対して、実施例1,2の各リード線を用いた場合、セル反りは1.6mm、0.3mmであり、いずれも規定値(2.5mm未満)を満足していた。このことから、0.5%耐力を50MPa以下とすることで、セル反りを1.6mm以下に小さくすることができ、太陽電池用のリード線として好適であることが確認できた。
本発明の好適一実施の形態に係るリード線の横断面図である。 平角導体の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の他の好適一実施の形態に係るリード線の横断面図である。 シリコンセルとリード線との接続状態を示す図である。 従来のリード線の横断面図である。 シリコンセルとリード線とのはんだ接合前後の状態を示す模式図である。 低熱膨張型の平角導体を用いたリード線の横断面図である。
符号の説明
10 リード線
11 平角導体
12 素線
15 はんだ膜

Claims (15)

  1. 撚線を断面矩形状に変形させた矩形体の外周の少なくとも一部を、はんだ膜で被覆したことを特徴とするリード線。
  2. 複数本の編組線を束ねた複合体を断面矩形状に変形させた矩形体の外周の少なくとも一部を、はんだ膜で被覆したことを特徴とするリード線。
  3. 平角導体の外周の少なくとも一部をはんだ膜で被覆したリード線において、上記平角導体を、複数本の素線を撚り合わせた撚線を偏平させてなる偏平体で構成したことを特徴とするリード線。
  4. 平角導体の外周の少なくとも一部をはんだ膜で被覆したリード線において、上記平角導体を、複数本の編組線を束ねた複合体を偏平させてなる偏平体で構成したことを特徴とするリード線。
  5. 上記撚線が、Cu素線、Al素線、Ag素線、Au素線、Fe-Ni合金素線、又はそれらを組み合わせたもので構成される請求項1又は3記載のリード線。
  6. 上記撚線が、Cu素線とFe-Ni合金素線とで構成される請求項5記載のリード線。
  7. 上記編組線が、Cu素線、Al素線、Ag素線、Au素線、Fe-Ni合金素線、又はそれらを組み合わせたもので構成される請求項2又は4記載のリード線。
  8. 上記編組線が、Cu素線とFe-Ni合金素線とで構成される請求項7記載のリード線。
  9. 上記Cu素線及び上記Fe-Ni合金素線の各断面積の比(Cu/Fe-Ni)が3.0〜5.0である請求項6又は8記載のリード線。
  10. 上記矩形体及び上記平角導体の0.5%耐力が70MPa以下である請求項1から9いずれかに記載のリード線。
  11. 上記はんだ膜がSn-Ag-Cu系Pbフリーはんだ合金で構成される請求項1から10いずれかに記載のリード線。
  12. 上記矩形体及び上記平角導体の導電率が60%IACS以上である請求項1から11いずれかに記載のリード線。
  13. 複数本の素線を撚り合わせた撚線に圧延加工を施して断面偏平状の偏平体を形成し、その偏平体を平角導体とし、平角導体の外周の少なくとも一部にはんだめっきを行い、はんだ膜を形成することを特徴とするリード線の製造方法。
  14. 複数本の編組線を束ねた複合体に圧延加工を施して断面偏平状の偏平体を形成し、その偏平体を平角導体とし、平角導体の外周の少なくとも一部にはんだめっきを行い、はんだ膜を形成することを特徴とするリード線の製造方法。
  15. 請求項1から12いずれかに記載のリード線とシリコンセルとをはんだ接合したことを特徴とする太陽電池アセンブリ。
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