JP2005352188A - 消音機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、吸音材を用いることなく、広帯域の音波を低減可能にする。
【解決手段】音波を含む流体が通過する流路15の曲折部13で前記流体を主流部と支流部に分岐させ、前記支流部を流入口2から内部に流入させるとともに前記主流部を前記曲折部13の下流側へ通過させ、内部を通過した前記支流部を流出口3から流出させることで、前記曲折部13の下流側を通過する前記主流部に前記支流部を合流させる支流路12と、前記支流路12内に設けられ、貫通孔6,7を有する消音板4,5と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、装置又は装置間の吸気又は排気用の配管路における消音機構に関するものである。
従来、圧縮機等における一般的な消音器としては、主配管の直径よりも径の大きい拡張室を設けた膨張型消音器やサイドブランチ等の共鳴型消音器が用いられている。
特許文献1には、スクリュー圧縮機等の騒音源につながる配管内に曲折部を形成し、そこにアルミ多孔質材等からなる吸音材を設けて吸音型消音器を形成し、吸音型消音器の上流側に共鳴型消音器を設けることにより、騒音源からの低次から高次にかかる広範囲の脈動周波数成分を持つ騒音を効率良く低減させることができる消音装置およびシステムが開示されている。
特開2002−235525号公報
しかしながら、特許文献1の消音装置はアルミ多孔質材を用いており、アルミ多孔質材はグラスウールと同様に細線を折り込んだ吸音材であるため、劣化により細線が飛散しやすく、装置の故障の原因となる。また、多孔質材をR形状に加工する必要があるが、加工が困難なためコスト高になるという問題がある。
本発明は上記問題を鑑みなされたものであって、その目的とするところは、低コストで、吸音材を用いることなく、広帯域の音波を低減できる消音機構を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の消音機構は、音波を含む流体が通過する流路の曲折部で前記流体を主流部と支流部に分岐させ、前記支流部を流入口から内部に流入させるとともに前記主流部を前記曲折部の下流側へ通過させ、内部を通過した前記支流部を流出口から流出させることで、前記曲折部の下流側を通過する前記主流部に前記支流部を合流させる支流路と、前記支流路内に設けられ、貫通孔を有する消音板と、を有する。
本発明によると、音波を含んだ流体が流路の曲折部を通過すると、分岐した支流部は支流路を通過し、支流路内に設けられた消音板の貫通孔を通過して、曲折部より下流側を通過する主流部に合流する。この際、支流路は流路とは独立しているため、支流部は消音板の下流側に形成された、主流部の影響を受けない空間部に流動する。これにより、音波を含んだ流体が貫通孔を通過する際の動圧損失と粘性抵抗により音波を低減させることが可能になる。
本発明においては、前記消音板は前記流入口及び/又は前記流出口に設けられることが好ましい。これによると、流入口及び/又は流出口に設けられた消音板により消音効果が顕著になる。
本発明においては、前記支流路が、前記支流部が直進して該支流路に流入する前記流入口と、該支流路に流入した前記支流部が前記曲折部の下流側を流れる前記主流部の側面より前記主流部に合流する前記流出口とを有し、前記支流部が前記支流路内で少なくとも1回流通方向をくの字状に変えることが好ましい。これによると、支流部が直進して支流路に流入するため、支流路への流入がスムーズであるとともに、動圧損失による効果を顕著にできる。
本発明においては、前記流路と前記支流路とが前記流入口と前記流出口との間に設けられた仕切手段で隔てられていることが好ましい。これによると、支流路を流路に密着させた構成にできるため、省スペース化できる。
本発明においては、前記支流路が、前記支流部が直進して該支流路に流入する前記流入口と、該支流路に流入した前記支流部が前記曲折部の下流側を流れる前記主流部の後方より前記主流部に合流する前記流出口を有し、前記支流部が前記支流路内で流通方向をU字状、又はコの字状、或いはV字状に変えることが好ましい。これによると、支流部が直進して支流路に流入するため、支流路への流入がスムーズであるとともに、動圧損失による効果を顕著にできる。また、支流部が直進して主流部の後方から主流部に合流するため、流路への合流がスムーズであるとともに、余計な圧損の発生を抑えることができる。
本発明においては、前記支流路は、前記流入口と前記流出口との間に整流手段を有することが好ましい。これによると、支流路内での支流部の流れをスムーズにし、支流部の流れのガイドとすることができる。
本発明においては、前記消音板は、開口率が約1%以上10%以下の範囲に設定されていることが好ましい。これによると、流体が貫通孔を通過する際の粘性抵抗による消音効果を顕著にできる。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る消音機構の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る消音機構10の構成を図1に基づいて説明する。尚、流体として気体を使用するものとして説明する。
消音機構10は、図1に示すように、音波を含む気体が通過する主配管14が90度曲折する曲折部13に凸設された、ハウジング1を外装とし、仕切部材(仕切手段)8を内装とする支流路12と、消音板4,5とを有する。尚、曲折部13の曲折角度は90度に限定されない。
支流路12は、支流路12の外装をなすくの字状のハウジング1と、支流路12の内装をなす仕切部材8とで構成された、流路15とは連通しながらも、流路15とは独立した空間である。ハウジング1と仕切部材8との間の開口部である流入口2は、流路15を通過する気体が直進してスムーズに流入できるように、気体の直進方向に面している。また、ハウジング1と仕切部材8との間の開口部である流出口3は、流路15の曲折部13の下流側を通過する後述する気体の主流部の流動方向の側面に面している。支流路12と流路15とは厚みのある仕切部材8で隔てられている。
消音板4は複数の貫通孔6を有し、流入口2を塞ぐように設置されている。また、消音板5は複数の貫通孔7を有し、流出口3を塞ぐように設置されている。貫通孔6,7の穴径は、特に範囲が限定されるものではないが、後述の効果を得るために1mm以下に設定される。また、貫通孔6,7の形状は、楕円形状や矩形状、多角形状、スリット状であっても良いし、各種の形状が貫通孔6,7の間や内部で混在していても良い。さらに、貫通孔6,7は、同一のサイズおよび径に設定されていても良いし、各種のサイズや径が貫通孔6,7の間や内部で混在していても良い。各種のサイズや径が混在している場合には、後述する吸音効果を発揮する周波数帯域幅を拡大することができる。
消音板4,5が設置されることにより、流路15を通過してきた気体は直進して消音板4にぶつかることで主流部と支流部に分岐し、気体の主流部は流通方向を90度変えて曲折部13の下流側を流れる。一方、気体の支流部は直進して消音板4の貫通孔5を貫通して流路15を通過する気体の主流部の影響を受けない支流路12に流入し、支流路12内でくの字状に1回流通方向を変えながら支流路12を通過して、貫通孔7を有する消音板5を貫通することで流出口3から流出し、曲折部13の下流を通過する気体の主流部と合流する。一定の流速をもって流動している気体の支流部は貫通孔6を貫通して支流路12に流入する際に、貫通孔6に起因する動圧の圧損抵抗(動圧損失)を受ける。この動圧損失は、一般にベルヌーイの法則による動圧損失として知られ、貫通孔等の孔部を流体が通過する際に渦等が発生することで流体の圧力が損失し、流体が有する音波が抵抗を受け、この抵抗により音波の振動エネルギーが熱エネルギーに変換されて、音波が低減されるというものである。この動圧損失により消音作用が生じ、貫通孔6を貫通した気体の支流部は広帯域で消音される。また、貫通孔6を貫通する気体の支流部に貫通孔6に起因する粘性抵抗が発生する。この粘性抵抗により消音作用が生じ、貫通孔6を貫通した気体の支流部は消音される。また、支流路12に流入した気体の支流部が流出口3から曲折部13の下流側の流路15に流出する際にも、消音板5の貫通孔7により、動圧損失による消音作用と粘性抵抗による消音作用が発揮されて、気体の支流部は更に消音される。ここで、消音板4,5の開口率を約1%以上10%以下の範囲に設定することで、気体の支流部が貫通孔6,7を通過する際の粘性抵抗による消音効果を顕著にすることができる。動圧損失による消音効果と粘性抵抗による消音効果は、気体の支流部が貫通孔6,7を継続的に通過する間は継続的に実現される。
尚、貫通孔6,7の直径の下限値は、0.2mmであることが好ましい。この理由は、貫通孔6,7の直径が0に近づくと、その吸音率のピークが粘性効果により増加する傾向を示すが、現実的には吸音率のピークが1.0に至ることはなく、直径が0.2mm以下のように極めて小さくなると、貫通孔6,7を貫通する気体の支流部の粘性が大きくなりすぎるため、貫通孔6,7を貫通する気体の支流部の流れに対する抵抗が大きくなり、吸音率が却って低下すると考えられるからである。また、直径が0.2mm以下のように極めて小さくなると、製造が大幅に困難となり、使用環境によってはゴミや埃等により貫通孔6,7が閉塞し易くなるからである。
また、支流路12の空間層厚である消音板4からハウジング1の端までの距離dと、消音板4,5の開口率と、消音板4,5の板厚と、貫通孔6,7の穴径とが、消音対象となる周波数の音波に対してヘルムホルツ共鳴原理を満足するように、それぞれ設定されている。
ヘルムホルツ共鳴原理は、"f=(c/2π)×√{β/(t+1.6b)d}"を一般式としており、音速cと消音板4或いは消音板5の開口率βと消音板4或いは消音板5の板厚tと貫通孔6或いは貫通孔7の穴径bと、支流路12の空間層厚dとをパラメータとして共鳴周波数fを示したものである。これらのパラメータは上述した粘性抵抗による消音作用を生じさせるものである。このヘルムホルツ共鳴原理により、流路15であって、消音板4より上流の地点Aに位置する気体(気体の主流部と気体の支流部)、或いは流路15であって、曲折部13の下流を通過する気体の主流部と消音板5を通過した気体の支流部との合流地点Bに位置する気体に含まれる共鳴周波数fの音波は消音される。粘性抵抗による消音作用とヘルムホルツ共鳴原理による消音作用との相乗効果により、気体の支流部に対する消音効果を、吸音率が0.3以上となる周波数帯域幅が共鳴周波数fに対して10%以上となる広い周波数帯域で発揮させることができる。ヘルムホルツ共鳴原理による消音効果は、気体の支流部が支流路12を継続的に通過する間は継続的に実現される。
消音器のパラメータは、上記の粘性抵抗による消音作用とヘルムホルツ共鳴原理による消音作用との相乗効果を有するように、支流路12の空間層厚dが10mm〜50mmの場合において、消音板4或いは消音板5における開口率βが3%以下、消音板4或いは消音板5の板厚tが0.3mm以上であり、貫通孔6或いは貫通孔7の穴径bが1mm以下の設計条件に設定されていることが好ましい。
尚、ハウジング1および消音板4,5、仕切部材8は、鉄やアルミニウム等の金属や合成樹脂により形成される。また、これらは、リサイクル時の分別処理を不要にするように、同一の材質で形成されていることが望ましい。
次に、上記の構成における消音機構10の作動について説明する。
流路15には騒音発生源で発生した音波を含む気体が通過している。
まず、音速cと消音板4の開口率βと消音板4の板厚tと貫通孔6の穴径bと、支流路12の空間層厚dとをパラメータとするヘルムホルツ共鳴原理により、流路15であって、消音板4より上流の地点Aに位置する気体が有する共鳴周波数fの音波は消音される。よって、気体の一部である気体の支流部が有する共鳴周波数fの音波はヘルムホルツ共鳴原理により消音されることとなる。その後、気体は気体の主流部と気体の支流部に分離し、気体の支流部は消音板4の方へ流動する。
次に、気体の支流部は、消音板4の貫通孔6の貫通時に貫通孔6による粘性作用を受ける。これにより貫通孔6を通過する気体の支流部が有する音波は低減される。
また、気体の支流部は一定の流れを持って流動しているため、気体の支流部が貫通孔6を貫通する際に動圧損失を受ける。これによっても、貫通孔6を通過する気体の支流部が有する音波は低減される。
そして、貫通孔6を通過した気体の支流部は支流路12内に流入し、流路15を通過する気体の主流部の影響を受けることなく、くの字状に流動方向を1回変えて支流路12の下流側へと流動する。そして、気体の支流部は流出口3に設けられた消音板5の方へと流動する。
次に、気体の支流部は、消音板5の貫通孔7の貫通時に貫通孔7による粘性作用を受ける。これにより貫通孔7を通過する気体の支流部が有する音波は更に低減される。
また、気体の支流部は一定の流れを持って流動しているため、気体の支流部が貫通孔7を貫通する際に動圧損失を受ける。これによっても、貫通孔7を通過する気体の支流部が有する音波は更に低減される。
そして、貫通孔7を通過した気体の支流部は支流路12から流出し、流路15であって、曲折部13の下流を通過する気体の主流部と合流する。この際、流路15であって、曲折部13の下流を通過する気体の主流部と消音板5を通過した気体の支流部との合流地点Bに位置する気体はヘルムホルツ共鳴原理により消音される。よって、気体の一部である気体の支流部が有する共鳴周波数fの音波はヘルムホルツ共鳴原理により更に消音されることとなる。
合流地点Bで合流した気体の主流部と気体の支流部は、混合して分離不可な気体となり、合流地点Bの下流側へと流動していく。
次に、本実施形態における消音器の動圧損失による消音効果を確認するため、下記の試験を行った。即ち、図2のような、垂直入射吸音率を計測するための音響管201を用意し、その内部に、開口率βが5%、板厚tが0.8mmであって、穴径bがφ2mmの貫通孔205を有する多孔板204を設置し、稼動壁206を調整して中間室209の空気層厚dを350mmとし、流入口202から音波を含まない気体を流入させ、流出口203から気体を流出させた。同時に音響管201の流入口202側の端面に配置したスピーカ207より白色ノイズを発生させ、音響管に隣接して設けられた2つのマイク208で垂直入射吸音率(壁からの反射音)を測定した。
この結果、図3の吸音率測定結果に示すように、流入口202での気体の流速を0m/s、2m/s、4m/s、8m/sと変化させたとき、0m/sでヘルムホルツ共鳴原理と貫通孔85の粘性作用により得られる垂直入射吸音率に比べ、気体に動圧損失効果を加えることで垂直入射吸音率は明らかに向上し、流れの速度の増加に従い垂直入射吸音率が向上することがわかった。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る消音機構20の構成を図4に基づいて説明する。尚、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付記してその説明を省略する。第2実施形態の構成が第1実施形態と異なる点は、ハウジング21の形状がコの字状に形成されている点と、仕切手段が仕切板28である点である。ハウジング21がコの字状(くの字状に流動方向を2回変えている)のために、支流路12に流入した気体の支流部は消音板4の下流で流通方向を90度変え、消音板5の上流で流通方向を90度変えて、つまり、流通方向を2回変えて、支流路12から流出する。また、仕切手段が仕切板28であるために、支流路12をコンパクトに形成できる。その他の点については第1実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る消音機構30の構成を図5に基づいて説明する。尚、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付記してその説明を省略する。第3実施形態の構成が第1実施形態と異なる点は、180度曲折した曲折部36に対してハウジング31が半球状(U字状)に湾曲している点と、支流路34の流出口33に設けられた消音板35が支流路34の流入口2に設けられた消音板4と直列に配置されて、流路39の曲折部36の下流を通過する気体の直進方向に背後から面している点と、仕切手段がなくて、その代わりに整流板(整流手段)38が、直列する消音板4と消音板35との間であって、支流路34に流入する気体の直進方向と同方向になるように支流路34内に配置されている点である。整流板38は支流路34に流入した気体の支流部と支流路34から流出する気体の支流部とが混合するのを防いで、気体の支流部の流れのガイドの役目をしている。消音板35には貫通孔6と同様の貫通孔37が穿孔されている。
上記の構成における消音機構30の作動について説明する。流路39を通過する気体は流路39であって、消音板4より上流の地点Aに位置する際に、ヘルムホルツ共鳴原理による消音効果により消音される。また、流路39を通過する気体は曲折部36において主流部と支流部に分岐し、気体の支流部はそのまま直進してスムーズに支流路34に流入する。その際に、気体の支流部は消音板2の貫通孔4による粘性作用と動圧損失により消音される。そして、支流路34に流入した気体の支流部は整流板38に沿ってU字状に流動方向を変えて支流路34から流出し、余計な圧損を発生させることなく、流路39を通過する気体の主流部にスムーズに合流する。その際に、気体の支流部は消音板35の貫通孔37による粘性作用と動圧損失により更に消音される。また、流路39であって、曲折部36の下流を通過する気体の主流部と消音板35を通過した気体の支流部との合流地点Bに位置する気体はヘルムホルツ共鳴原理による消音効果により消音される。その他の点については第1実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態の消音機構は、流路の曲折部に設けられた支流路に貫通孔が穿孔された消音板を設け、支流路を、流路を通過する気体の主流部の影響を受けない独立した空間とすることで、気体の支流部が貫通孔を通過する際に貫通孔に起因する動圧損失と粘性抵抗により消音される構成にされている。また、支流路の空間層厚と、消音板の開口率と、消音板の板厚と、貫通孔の穴径とが、消音対象となる周波数の音波に対してヘルムホルツ共鳴原理を満足するようにそれぞれ設定されているため、流路であって、支流路の流入口より上流の地点A又は曲折部の下流を通過する気体の主流部と支流路の流出口を通過した気体の支流部との合流地点Bに位置する気体にヘルムホルツ共鳴原理による消音効果が発揮される構成にされている。これにより、広帯域の消音効果を低コストで得ることができる。
また、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。即ち、第2実施形態において、図6に示すように、厚みの有る仕切部材48を用いた構成であっても良い。この場合には、仕切部材48を支流路42に流入した気体の支流部と支流路42から流出する気体の支流部の混合を防いで、気体の流れを作るガイドとして機能させることができる。
また、第2実施形態において、図7のように、図6の構成に加えて、支流路52の中央に第3の消音板53を設けた構成としても良い。この場合には、第3の消音板53の開口率を1%〜10%とするように貫通孔54を穿孔することで、貫通孔54による動圧損失と粘性抵抗により気体の支流部を好適に消音できるとともに、支流路52であって、第3の消音板53より上流の地点Cに位置する気体の支流部に空気層厚d’’をパラメータとしたヘルムホルツ共鳴原理による消音効果を、支流路52であって、第3の消音板53より下流の地点Dに位置する気体の支流部に空気層厚d’をパラメータとしたヘルムホルツ共鳴原理による消音効果を、それぞれ発揮させることも可能である。図4に示す第2実施形態の構成に第3の消音板53を設ける構成であっても良い。
また、図8のように、第3実施形態の構成において、半円形の整流部材68を用いた構成であっても良い。この場合には、整流部材68を、支流路64に流入した気体の支流部と支流路64から流出する気体の支流部との混合防止手段、且つ気体の流れを作るガイドとしてより好適に機能させることができる。
また、図9のように、第3実施形態の構成において、消音板を流入口2及び流出口33に設けずに、支流路72の中央に消音板74を設ける構成であっても良い。この場合には、消音板74の開口率を1%〜10%とするように貫通孔76を穿孔することで、貫通孔76による動圧損失と粘性抵抗により気体の支流部を好適に消音できるとともに、支流路72であって、消音板74より上流の地点Eに位置する気体の支流部に空気層厚d’’をパラメータとしたヘルムホルツ共鳴原理による消音効果を、支流路72であって、消音板74より下流の地点Fに位置する気体の支流部に空気層厚d’をパラメータとしたヘルムホルツ共鳴原理による消音効果を、それぞれ発揮させることも可能である。
また、第3実施形態の構成において、図10のように、半球状のハウジングの代わりに断面コの字状のハウジング81を用いた構成であっても良いし、図11のように、断面くの字状のハウジング91を用いた構成であっても良い。
また、図12のように、第2実施形態の構成の消音機構20の下流に別の吸音構造体100を接続するようにしてもよい。吸音構造体100は、主流管14より太い径の筒状の配管路101と、配管路101の内部に配管路101の軸方向に延設され、配管路101の配管路断面を区切るように配置された多孔板104からなる。多孔板104は筒状であって、多数の孔106が穿孔されており、孔106の開口率は好ましくは約1%以上10%以下である。吸音構造体100は以上のように2重構造となっており、多孔板104を通る気体は粘性作用と動圧損失の効果とヘルムホルツ原理による消音効果により消音されるため、さらに消音効果を向上させることができる。尚、第1実施形態の構成の消音機構10或いは第3実施形態の構成の消音機構30、上述した消音機構40,50,60,70,80,90の下流に吸音構造体100が設けられた構成であっても良い。
また、消音機構は流路の曲折部に凸設されるものに限られず、コの字状のパイプを流路の曲折部外周に貼設した構成であっても良い。この場合には、流路のバイパスとして容易に支流路を構成できる。
本発明に係る消音機構は、通過する流体が気体であれば、例えば自動車や鉄道車両、建設車両、船舶、自動搬送装置のように内部にエンジン等の駆動機構を備えた移動装置、モータやギヤ等の駆動機構を内部に備えた設備機械の防音カバーとして好適に使用できる。また、消音機構を通過する流体が液体であれば、建設機械やプレス機械等の油圧を用いる機械に好適に使用できる。
本発明の第1実施形態に係る消音機構を示した断面図である。 本発明の消音機構の効果を試験するために用いた音響管の断面図である。 本発明の消音機構の効果の試験結果を表したグラフ図である。 本発明の第2実施形態に係る消音機構を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る消音機構を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る消音機構の変形例を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る消音機構の他の変形例を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る消音機構の変形例を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る消音機構の他の変形例を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る消音機構の更に別の変形例を示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る消音機構の更に別の変形例を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る消音機構に別の吸音構造体を接続した変形例を示した断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 流入口
3 流出口
4,5 消音板
6,7 貫通孔
8 仕切部材(仕切手段)
10 消音機構
12 支流路
13 曲折部
14 主配管
15 流路
20 消音機構
21 ハウジング
28 仕切板(仕切手段)
30 消音機構
31 ハウジング
33 流出口
34 支流路
35 消音板
36 曲折部
37 貫通孔
38 整流板(整流手段)
39 流路
40 消音機構
42 支流路
48 仕切部材(仕切手段)
50 消音機構
52 支流路
53 消音板
54 貫通孔
60 消音機構
64 支流路
68 整流部材(整流手段)
70 消音機構
72 支流路
74 消音板
76 貫通孔
79 流路
80 消音機構
81 ハウジング
84 支流路
88 整流部材(整流手段)
90 消音機構
91 ハウジング
94 支流路
98 整流部材(整流手段)
100 吸音構造体
101 配管路
104 多孔板
106 孔
201 音響管
202 流入口
203 流出口
204 多孔板
205 貫通孔
206 稼動壁
207 スピーカ
208 マイク
209 中間室

Claims (7)

  1. 音波を含む流体が通過する流路の曲折部で前記流体を主流部と支流部に分岐させ、前記支流部を流入口から内部に流入させるとともに前記主流部を前記曲折部の下流側へ通過させ、内部を通過した前記支流部を流出口から流出させることで、前記曲折部の下流側を通過する前記主流部に前記支流部を合流させる支流路と、
    前記支流路内に設けられ、貫通孔を有する消音板と、
    を有することを特徴とする消音機構。
  2. 前記消音板は前記流入口及び/又は前記流出口に設けられる請求項1に記載の消音機構。
  3. 前記支流路が、前記支流部が直進して該支流路に流入する前記流入口と、該支流路に流入した前記支流部が前記曲折部の下流側を流れる前記主流部の側面より前記主流部に合流する前記流出口とを有し、
    前記支流部が前記支流路内で少なくとも1回流通方向をくの字状に変える請求項1又は2に記載の消音機構。
  4. 前記流路と前記支流路とが前記流入口と前記流出口との間に設けられた仕切手段で隔てられている請求項3に記載の消音機構。
  5. 前記支流路が、前記支流部が直進して該支流路に流入する前記流入口と、該支流路に流入した前記支流部が前記曲折部の下流側を流れる前記主流部の後方より前記主流部に合流する前記流出口を有し、
    前記支流部が前記支流路内で流通方向をU字状、又はコの字状、或いはV字状に変える請求項1又は2に記載の消音機構。
  6. 前記支流路は、前記流入口と前記流出口との間に整流手段を有する請求項5に記載の消音機構。
  7. 前記消音板は、開口率が約1%以上10%以下の範囲に設定されている請求項1乃至8のいずれかに記載の消音機構。
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