JP2005069191A - 排気装置 - Google Patents

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JP2005069191A JP2003303473A JP2003303473A JP2005069191A JP 2005069191 A JP2005069191 A JP 2005069191A JP 2003303473 A JP2003303473 A JP 2003303473A JP 2003303473 A JP2003303473 A JP 2003303473A JP 2005069191 A JP2005069191 A JP 2005069191A
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Abstract

【課題】 コストを抑えつつ、低周波数域から高周波数域に亘る広範囲の騒音を効果的に低減させることができる排気装置を提供する。
【解決手段】 リアエンドプレート10に形成された少なくとも一つ以上の貫通孔12と、リアエンドプレート10を覆って該リアエンドプレート10に固定されると共に該リアエンドプレート10から突出する排気出口配管14を覆ってなる、前記リアエンドプレート10との固定部から次第に縮径するテーパ部19および該テーパ部19の先端に接続されるストレート部20からなる外部配管18と、排気出口配管14を略U字形状とし、前記消音室11に開口する、該排気出口配管14に形成された排気孔17とからなる騒音抑制手段を、リアマフラー7に設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車等のエンジンまたは圧縮機にて発生した排気を大気中に排出すると共に前記排気に起因する騒音を低減する排気装置に関し、詳細には、排気音低減技術に関するものである。
近年、排気装置においては、排気をマフラーから排出する際に生じる騒音の低周波数域から高周波数域に亘る広範囲の消音を実現するべく、制御機構を用いる様々な技術が提案されてきている。
例えば特許文献1には、排気の出口側配管(すなわち、排気出口管)を二重構造にして内側の配管に制御バルブを設け、この制御バルブをモータやアクチュエータ等により、エンジンまたは圧縮機の低回転時(すなわち、排気の低流量時)は閉状態にして排気における低周波数域成分を減衰させ、高回転時(すなわち、排気の高流量時)は開状態にして排気における高周波数域成分(例えば、気流音)の低減を図るように、排気の流れおよび騒音の制御を行う技術が開示されている。
また、この他にも前記モータやアクチュエータの代わりに、排出する排気の圧力を用いて前記制御バルブを開閉し、排気の流れおよび騒音を制御する排圧感応型などが知られている
特開平10−299473号公報(第3頁及び第4頁、第1図及び第2図)
ところが、特許文献1の技術や上述の排圧感応型の制御技術では、それぞれ制御構造が付加されていることから、生産コスト面での増加につながる問題があり、特に特許文献1の技術では、モータやアクチュエータにおける部品点数が多いため、コストアップが顕著である。
また、排圧感応型においても、排気の圧力により制御バルブを開閉させる構造であることからスプリングが用いられており、このスプリングに耐食性向上を図るべくインコネル等の高級材料を使用する要求があるため、やはり生産コスト面での増加を招く問題がある。
これに加えて、このような制御機構を用いた技術では、制御バルブの開状態時においても当該制御バルブが存在することにより、この制御バルブ部分において気流音等の騒音が生じるとともに、この制御バルブ部分における圧力損失が増加してしまう問題がある。
さらに、この制御機構を用いた技術では、制御バルブが閉状態から開状態へ移行する際に、排気の騒音レベルが急激に変化するため、3dB以上も騒音レベルに変化が生じた場合、ドライバによっては異音の発生と感じたり、不快感を訴えたりするおそれがある。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、コストを抑えつつ、低周波数域から高周波数域に亘る広範囲の騒音を効果的に低減させることができる排気装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、少なくともシェル、フロントエンドプレートおよびリアエンドプレートにより消音室を形成するマフラーと、排気を前記マフラーに導くチューブ部材と、一端部を前記チューブ部材と接続させ、他端部を前記フロントエンドプレートを介して前記消音室内に挿入配置させた排気入口配管と、一端部を前記消音室に配置させ、他端部を前記リアエンドプレートを介して後方に突出させる排気出口配管とを備えた排気装置において、前記リアエンドプレートに形成された少なくとも一つ以上の貫通孔と、前記リアエンドプレートを覆って該リアエンドプレートに固定されると共に該リアエンドプレートから突出する前記排気出口配管を覆ってなる、前記リアエンドプレートとの固定部から次第に縮径するテーパ部および該テーパ部の先端に接続されるストレート部からなる外部配管と、前記排気出口配管を略U字形状とし、前記消音室に開口する、該排気出口配管に形成された排気孔とからなる騒音抑制手段を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の排気装置であって、前記消音室内に、該消音室を複数の隔室に仕切るバッフルを少なくとも1つ以上設け、前記フロントエンドプレートと前記バッフル間の隔室に開口する孔部を前記排気入口配管に形成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の排気装置であって、前記ストレート部の後端位置を、前記リアエンドプレートから突出する前記排気出口配管の後端位置よりもさらに後方へ延在させたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、リアエンドプレートに貫通孔を形成し、このリアエンドプレートから突出する排気出口配管を覆うテーパ部およびストレート部からなる外部配管を該リアエンドプレートを覆って固定させ、排気出口配管を略U字形状としてその排気出口配管に、消音室に開口する排気孔を形成することにより騒音抑制手段を構成したので、排気の低回転時(低流量時)は、音波の性質上、低中周波数域の音波が小孔を通過し難いことから、該音波は、リアエンドプレートの貫通孔および排気出口配管の排気孔を通過せず、実質的にパイプ長が長い略U字形状の排気出口配管を通してマフラー外へ放出されるため、騒音レベルを低減(排気音を消音)させることができる。
また、本発明によれば、排気の中〜高回転時(高流量時)は、音波の性質上、中高周波数域の音波が小孔を通過し易くなることから、該音波は、リアエンドプレートの貫通孔と排気出口配管の排気孔を通過するため、貫通孔から外部配管を通って大気中に排出されるものと、排気孔より排気出口配管を通って大気中に排出されるものとがマフラー出口部分で混在して両パイプからそれぞれ排出されことになり、結果として気流発生音の低減を実現できる。
このように、本発明によれば、複雑な構造で且つコストの高い制御バルブなどを使用せずに簡易な構造の騒音抑制手段を使用しているので、コストを抑えつつ、低周波数域から高周波数域に亘る広範囲の騒音を効果的に低減させることができる。また、本発明によれば、バルブ開閉制御と違い音の急激な変化がないので、異音の発生を抑えることができる。
請求項2記載の発明によれば、フロントエンドプレートとバッフル間の隔室に開口する孔部を排気入口配管に形成したので、音波の干渉作用により中周波数域の音波を減衰させることができる。
請求項3記載の発明によれば、ストレート部の後端位置を、リアエンドプレートから突出する排気出口配管の後端位置よりもさらに後方へ延在させたので、このストレート部内の排気出口配管から排出される排気に起因した高周波数域の騒音、すなわち気流音を、排気出口配管よりも径の大きいストレート部にて拡散させて低減させることができるため、より効果的に騒音レベルを減衰させることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態は、ガソリンなどを燃料とする内燃機関用の排気装置に本発明を適用したものである。
[排気装置の構成]
図1は本実施の形態の排気装置を示す全体斜視図、図2は図1に示すリアマフラーの拡大断面図、図3は図2に示すマフラーのA−A線断面図、図4は開口率とカットオフ周波数との関係を示す表すグラフである。
本実施の形態の排気装置1は、図1に示すように、チューブ部材である排気チューブ2と、エンジンまたは圧縮機から排出される排気を集合させるエキゾーストマニホールド3と、このエキゾーストマニホールド3の後方にフレキシブルに接続されるフレキシブルチューブ4と、排気中の有害な物質(例えばCO、HC、NOX等)を触媒反応によって無害な物質(例えばCO2、H2O、NO2等)に変換する触媒コンバータ5と、排気による騒音を消音するためのプリマフラー6と、騒音を適正な値まで低減させるリアマフラー7とから構成されている。
エンジンまたは圧縮機から排出された排気は、エキゾーストマニホールド3によって集められ、フレキシブルチューブ4を介して触媒コンバータ5へ流入する。触媒コンバータ5では、触媒反応によって排気中の有害な物質が無害な物質に変換される。そして、無害な物質に変換された排気はプリマフラー6に流れ込み、このプリマフラー6である程度、音波が消音される。その後、排気チューブ2を介してリアマフラー7に排気が流れ、ここで適正な値まで音波が消音される。
リアマフラー7は、図2に示すように、シェル8と、フロントエンドプレート9およびリアエンドプレート10により消音室11を形成する。シェル8は、長手方向両端を開口する円筒体として形成される。フロントエンドプレート9は、シェル8の排気流入端側の開口を閉塞する。リアエンドプレート10は、シェル8の排気流出端側の開口を閉塞する。このリアエンドプレート10には、図3に示すように、後に詳細に説明するが、排気の高流量時(エンジン高回転時)に、高周波数域の音波を通過させる貫通孔12が少なくとも1つ以上形成されている。図3(a)は、貫通孔12をリアエンドプレート10に複数形成(多孔)し、図3(b)は、貫通孔12をリアエンドプレート10に1つだけ形成(単孔)した例をそれぞれ示す。
このリアエンドプレート10に形成された貫通孔12は、例えばエンジン容量(排気流量)により最適開口率が選択される。音響的に低周波数域の音波が通過し難くなる貫通孔12の開口率は、図4に示す開口率に対する共振周波数の関係を表すグラフから見てわかるように、多孔(貫通孔12の数を増やして開口率をアップさせる)と単孔(1つの貫通孔12の径を大きくして開口率をアップさせる)により特性的に異なるが、多孔の場合は1%〜5%、単孔の場合は1%〜20%とすることが好ましい。なお、排気流量によっては、多孔よりも単孔の方が圧力損失並びに気流騒音が発生し易くなるので、この排気流量に応じてこれら多孔と単孔を使い分ける必要がある。
また、貫通孔12の孔径は、ガソリンを燃料とする内燃機関では、カーボンなどによる目詰まりを考慮した上で直径約3mm(Φ3)以上とすることが好ましいが、不純物除去装置が排気上流に装着されたシステムおよび燃料電池自動車などにおいては、目詰まりの心配が無いので貫通孔12をΦ3以下としてもよい。
また、このリアマフラー7においては、図2に示すように、消音室11を複数の部屋に仕切るバッフル15と、消音室11に排気を導入させる排気入口配管13と、消音室11を通過させて消音した排気を大気中へと排出させる排気出口配管14とが設けられている。
バッフル15は、消音室11の空間を仕切る仕切り壁として形成されており、当該消音室11を二つの隔室11a、11bに二分する位置に設けられている。消音室11は、このバッフル15によって、排気流出方向へ向かって第1の隔室11aと第2の隔室11bとに仕切られる。また、バッフル15は、消音室11の空間を仕切る仕切り壁としての機能の他に、排気入口配管13および排気出口配管14を貫通させて固定保持させる機能をするようになっている。なお、このバッフル15には、複数個の小孔16が形成されている。
排気入口配管13は、断面円形状のパイプとして形成されており、一端部13aを排気チューブ2と接続させ、他端部13bをフロントエンドプレート9を介して第2の隔室11b内に挿入配置させている。この排気入口配管13に導入された排気は、その他端部13bから第2の隔室11b内に排出されるようになっている。なお、この排気入口配管13は、フロントエンドプレート9とバッフル15にそれぞれ貫通して固定保持されている。
排気出口配管14は、排気入口配管13と同様に断面円形状のパイプとして形成されており、一端部14aを第2の隔室11b内に配置させ、他端部14bをリアエンドプレート10を介して後方へ突出させている。この排気出口配管14は、第1の隔室11aと第2の隔室11bに亘って設けられる第1ストレートパイプ部14Aと、第1の隔室11aと第2の隔室11bおよびリアエンドプレート10の後方へと亘って設けられる第2ストレートパイプ部14Bと、第1の隔室11a内に設けられて第1ストレートパイプ部14Aと第2ストレートパイプ部14Bを接続するU字パイプ部14Cとによって、略U字形状として形成されている。
そして、この排気出口配管14には、排気の高流量時(エンジン高回転時)に、高周波数域の音波を通過させる排気孔17が形成されている。この排気孔17は、リアエンドプレート10に形成した貫通孔12と同じ役目をするものであることから基本的には、前記貫通孔12と同じように形成されている。多孔の場合は、排気孔17の開口率を1%〜5%とし、単孔の場合は、排気孔17の開口率を1%〜20%とする。また、排気孔17の孔径は、ガソリンを燃料とする内燃機関では、Φ3以上とし、不純物除去装置が排気上流に装着されたシステムおよび燃料電池自動車などでは、Φ3以下とする。
また、前記排気孔17は、エアー流れ的に見て抵抗が少なくなるように開孔することが好ましい。さらに、この排気孔17は、一箇所に集中して開孔するか又は分散させるかは、この排気装置システムの前後構造および空気流れを考慮して最適な開孔を選択する。
この排気出口配管14では、後に詳述する排気の低流量時(エンジン低回転時)に、排気が、第2の隔室11bに開口する一端部14aから第1ストレートパイプ部14Aに導入され、U字パイプ部14Cを通って第2ストレートパイプ部14Bへと流れるようになっている。また、この排気出口配管14では、排気の高流量時に、排気が、第2の隔室11bに開口する排気孔17からこの排気出口配管14内に侵入し、該排気出口配管14を通って出口である他端部14bより大気中に排出される。
また、このリアマフラー7においては、図2に示すように、リアエンドプレート10を覆って該リアエンドプレート10に固定される外部配管18が設けられている。外部配管18は、リアエンドプレート10との固定部から次第に縮径するすり鉢形状のテーパ部19と、このテーパ部19の先端に接続されるパイプ形状のストレート部20とから構成され、全体がいわゆる漏斗形状とされている。
テーパ部19は、リアエンドプレート10の貫通孔12を通過する排気をその傾斜面19aにより集合させる機能をする。このテーパ部19では、傾斜面19aを流れる排気流をスムーズに流動させるため、渦の発生を回避することができる。このため、テーパ部19においては、排気が排出されることにより生じる気流音および排気の圧力損失をより効率的に低減させることができ、騒音における高周波数域成分の低減効果をより一層向上させることができる。
ストレート部20は、断面円形状をなすパイプとして形成されており、リアエンドプレート10から突出する排気出口配管14をその内部に収容するように設けられている。このため、リアマフラー7の後端部は、排気出口配管14と、この排気出口配管14を内部に収容するストレート部20とによる二重管構造となっている。
前記ストレート部20の後端位置は、リアエンドプレート10から突出する排気出口配管14の後端位置よりもさらに後方へ延在した位置とされている。このため、ストレート部20内の排気出口配管14から排出される排気に起因した高周波数域の騒音、すなわち気流音を、排気出口配管14よりも径の大きいストレート部20にて拡散させて低減させることができる。その結果、ストレート部20では、より効果的に騒音レベルを減衰させることができる。
一般に、排気出口配管14の口径は、直径35mm(Φ35)〜45mm(Φ45)程度、ストレート部20は、直径50mm(Φ50)〜75mm(Φ75)程度とされる。この排気出口配管14とストレート部20の口径比は、エンジン容量またはマフラー上流部の気流乱れなどにより最適値を選択するものとする。
このようにして構成された排気装置1では、前記したリアエンドプレート10に形成された貫通孔12と、テーパ部19およびストレート部20からなる外部配管18と、略U字形状をなす排気出口配管14に形成された排気孔17とによって騒音抑制手段を構成する。
[騒音低減作用]
以上のように構成されたリアマフラー5では、エンジンまたは圧縮機の低回転時(すなわち、排出される排気の低流量時)、排気入口配管13を通って排出される排気を、バッフル15とリアエンドプレート10によって囲まれる第2の隔室11bへと導く。
低回転時では、排気による騒音の主成分は低周波数域の音波であり、その音波の性質上、音波は小孔を通過し難く、リアエンドプレート10の貫通孔12および排気出口配管14の排気孔17を通過せずに、図2中矢印Aで示すように、第2の隔室11bに開孔する排気出口配管14の一端部14aよりこの排気出口配管14内に流入する。そして、この一端部14aより流入した排気は、第1ストレートパイプ部14A、U字パイプ部14Cおよび第2ストレートパイプ部14Bからなる排気出口配管14内を通り大気中へと放出される。
この排気過程では、音響的には、ストレート部20よりも排気出口配管14の口径が細く、また長いことから低周波数域〜中周波数域(以下、低中周波数域という)の音波が減衰されて消音されることになる。また、低回転時では、流量が少ないので気流音が悪影響を及ぼすこともない。このようにして、リアマフラー5では、前記排気による騒音を、その共振を低減させて大気中に放出するため、騒音レベルを減衰させることができる。
また、このリアマフラー5では、エンジンまたは圧縮機の高回転時(すなわち、排出される排気の高流量時)、排気入口配管13を通って排出される排気を、バッフル15とリアエンドプレート10によって囲まれる第2の隔室11bへと導く。
このとき、低周波数域の音波は、低回転時と同様に排気出口配管14を介して大気中に放出されるが、中周波数域〜高周波数域の音波は、その性質上、小孔を通過し易く、リアエンドプレート10の貫通孔12および排気出口配管14の排気孔17を通過する。つまり、この中周波数域〜高周波数域(以下、中高周波数域という)の音波は、図2中矢印Bで示すように、リアエンドプレート10の貫通孔12を通過してテーパ部19を通りストレート部20へと排出されるものと、図2中矢印Cで示すように、排気孔17より排気出口配管14内に侵入してこの排気出口配管14の後端より排出されるものとが混在し、最終的にリアマフラー7の二重管構造である両パイプからそれぞれ排出される。その結果、排気による騒音、すなわち気流音および排気の圧力損失を低減させることができる。
気流音で考えると、低周波数域においては、気流音はリアエンドプレート10の貫通孔12を通過するよりも排気出口配管14を通過するガス流れが多く、中高周波数域においては、排気流量も増加し、リアエンドプレート10の貫通孔12を通過するものと排気出口配管14およびこの排気出口配管14に形成された排気孔17を通過する流れに分かれる。したがって、高回転時では、気流音は分流されることによって低減する。また、気流音は、貫通孔12および排気孔17を通過することによる整流効果によって、より一層低減されることになる。
なお、高回転時では、排気孔17より排気出口配管14内に侵入する音波は、実質上、テールチューブが短くなるのと、リアエンドプレート10の貫通孔12を通過する音波は、実質上、テールチューブが太くなるので、低中周波数域の音波の消音は悪化することになる。しかし、中回転から高回転時では、高周波成分が多く、また気流音レベルの寄与率が高くなるので、敢えて音響的に低周波数域を減衰させる必要はなく、高周波数域である気流音の減衰が必要である。
このように、本実施の形態の排気装置1では、従来のような複雑な機構および高コストな制御バルブおよびモータまたはアクチュエータ等を用いることのない簡易な構成で騒音抑制手段を実現することができるので、コストを抑えつつ、排気による低周波数域から高周波数域に亘る広範囲の騒音を効果的に低減させることができると共に、排気流量に応じて圧力損失および気流発生騒音も低減させることができる。
特に、本実施の形態の排気装置1では、排気出口配管14を略U字形状をなすUターンチューブとしているので、低周波数域の騒音低減効果が大きく、また、この排気出口配管14に排気孔17を形成したので、小孔開孔設計によるリアエンドプレート10の貫通孔12との分流制御により、高回転、高流量時の気流発生音の最適化を実現できる。
また、本実施の形態の排気装置1では、リアマフラー7における排気の下流側端部を前記したように加工するのみで騒音抑制手段を実現することができるため、従来のような複雑なチューニングを不要とし、開発工数の削減を図ることができるとともに、従来の制御バルブを用いた制御機構がない分、現状工法を変更することなく活用することができるので、品質上のトラブルも低減される。さらに、本実施の形態の排気装置1は、バルブ開閉制御と違い急激な変化がないので、異音の発生を生じない。
[その他の実施の形態]
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施の形態では、消音室11を仕切るバッフル15を1つとしたが、リアマフラー7のマフラー長が長い場合は、バッフル15を複数枚設けるようにしてもよい。図5および図6は、2枚のバッフル15、21によって消音室11を、第1の隔室11a、第2の隔室11bおよび第3の隔室11cに仕切った例である。バッフル15、21を2枚使用して消音室11を3つの隔室に仕切った場合は、第2の隔室11bまたは第3の隔室11cに開口するように排気孔17を、前記排気出口配管14に形成することが好ましい。
図6に示すように、排気孔17を第2の隔室11bに開口させた場合は、バッフル15に形成された小孔16を通してこの第2の隔室11bに入り込んだ排気が前記排気孔17を介して前記排気出口配管14内に流れ込む。
この他、図7に示すように、第1の隔室11aに開口するように孔部22を、前記排気入口配管13に形成した場合は、音波の干渉作用により中周波数域の減衰に効果がある。
また、上述した実施形態においては、外部配管18のテーパ部19をすり鉢形状としたが、リアエンドプレート10との固定部分からストレート部20に向かって除々に縮径するようにR形状を付けた形状としてもよい。この場合、テーパ部19にRが付く分、このテーパ部19における流れの剥離を防止し、当該剥離に起因した渦の発生を回避することができ、気流音および圧力損失をより一層効果的に低減させることができる。
さらに、上述した実施の形態においては、リアマフラー5を円筒形状として説明したが、本発明はこれに限らず、リアマフラー5としては、この他、扁平形状等の種々の形状においても同様の効果を奏し、広く適用することができる。
また、上述の実施の形態では、ガソリンを燃料とする内燃機関用の排気排気装置に本発明を適用したが、燃料電池自動車用の排気装置に本発明を適用することもできる。
本実施の形態の排気装置を示す全体斜視図である。 図1に示すリアマフラーの拡大断面図である。 図2のマフラーのA−A線断面図である。 開口率とカットオフ周波数との関係を表すグラフである。 バッフルを2枚設け、排気孔を第3の隔室に開口させたリアマフラーの拡大断面図である。 バッフルを2枚設け、排気孔を第2の隔室に開口させたリアマフラーの拡大断面である。 第1の隔室に開口する孔部を排気入口配管に形成したリアマフラーの拡大断面図である。
符号の説明
1…排気装置
2…チューブ部材
7…リアマフラー(マフラー)
8…シェル
9…フロントエンドプレート
10…リアエンドプレート
11…消音室
11a…第1の隔室
11b…第2の隔室
11c…第3の隔室
12…貫通孔
13…排気入口配管
14…排気出口配管
15,21…バッフル
17…排気孔
18…外部配管
19…テーパ部
20…ストレート部
22…孔部

Claims (3)

  1. 少なくともシェル(8)、フロントエンドプレート(9)およびリアエンドプレート(10)により消音室(11)を形成するマフラー(7)と、排気を前記マフラー(7)に導くチューブ部材(2)と、一端部(13a)を前記チューブ部材(2)と接続させ、他端部(13b)を前記フロントエンドプレート(9)を介して前記消音室(11)内に挿入配置させた排気入口配管(13)と、一端部(14a)を前記消音室(11)内に配置させ、他端部(14b)を前記リアエンドプレート(10)を介して後方に突出させる排気出口配管(14)とを備えた排気装置において、
    前記リアエンドプレート(10)に形成された少なくとも一つ以上の貫通孔(12)と、
    前記リアエンドプレート(10)を覆って該リアエンドプレート(10)に固定されると共に該リアエンドプレート(10)から突出する前記排気出口配管(14)を覆ってなる、前記リアエンドプレート(10)との固定部から次第に縮径するテーパ部(19)および該テーパ部(19)の先端に接続されるストレート部(20)からなる外部配管(18)と、
    前記排気出口配管(14)を略U字形状とし、前記消音室(11)に開口する、該排気出口配管(14)に形成された排気孔(17)とからなる騒音抑制手段を備えた
    ことを特徴とする排気装置。
  2. 請求項1に記載の排気装置(1)であって、
    前記消音室(11)内に、該消音室(11)を複数の隔室(11a、11b、11c)に仕切るバッフル(15、21)を少なくとも1つ以上設け、前記フロントエンドプレート(9)と前記バッフル(21)間の隔室(11a)に開口する孔部(22)を前記排気入口配管(13)に形成した
    ことを特徴とする排気装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の排気装置(1)であって、
    前記ストレート部(20)の後端位置を、前記リアエンドプレート(10)から突出する前記排気出口配管(14)の後端位置よりもさらに後方へ延在させた
    ことを特徴とする排気装置。
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WO2006137570A1 (ja) * 2005-06-24 2006-12-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料電池用消音器
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