JP2005350563A - 油性インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた保存安定性を維持しつつ、良好なヘッド内放置安定性を備えた油性インクジェットインクを提案する。
【解決手段】顔料、顔料分散剤および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクジェットインクであって、前記溶剤は、不飽和脂肪酸エステル系溶剤と炭化水素系溶剤とを少なくとも含有してなり、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量の24重量%以上含有し、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤の炭化水素系溶剤に対する比が1.1以下であることを特徴とする油性インクジェットインク。上記2種類の溶剤の含有量の合計は、インク全量の50重量%とされる。また、不飽和脂肪酸エステル系溶剤以外にも飽和アルコール系溶剤及び/又は飽和脂肪酸エステル系溶剤を溶剤全体の50重量%含有させることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェットヘッドのインクノズル内に充填された状態で長期間放置した後でも、インクジェット印刷に際してインクノズルの目詰まりが発生しにくい油性インクジェットインクに関する。
インクジェットインクは、水系タイプと非水系タイプとに大別され、さらに非水系タイプインクは揮発性溶媒を主体とする溶剤系インクと不揮発性溶媒を主体とする油性(オイル系)インクに大別される。油性インクは、インクノズルにおける目詰まりが生じにくく、当該インクノズルのクリーニング回数が少なくて済むといった理由から、高速インクジェットプリンタ用インクとして適している。
このような油性インクジェットインクには、保存安定性に優れるとともに、あらゆる環境、使用状態でも良好な品質が維持されること、特に、高温環境から低温環境のいずれの環境においても、インクジェットヘッド内にインクを充填した状態で長期間放置した後に当該インクを再使用して印刷を行う場合でも、インクノズルでの目詰まりを生じず安定した吐出性が得られることが望まれている。尚、上記の場合の安定した吐出性を、以下では「ヘッド内放置安定性」という。
そのため、上記保存安定性の向上やインクノズルでの目詰まり防止を目的として、近年多くの提案がなされている。例えば、特表平11−501353号公報は、非極性溶剤を主成分とするインクジェットインクを提案するが、このインクは保存安定性において十分に満足できるものではなかった。
また、特開2003−261808号公報には、良好な保存安定性を示すインクとして、エステル構造を有する顔料分散剤と極性溶剤とを主成分とする溶剤系インクであって、該極性溶剤がエステル系溶剤を10重量%以上含む油性インクジェットインクが記載されている。確かに、このインクは、保存安定性の点では優れるが、一旦印刷を行なった後、インクノズル内にインクが残留した状態で、夏場の締め切った室内を想定した35℃、80%RH環境に1ヶ月間放置しておき、再度印刷しようとする場合、インクの吐出状態が良好でなく、インクノズルの吸引を行っても吐出状態が改善しないという問題があった。
また、インクジェットヘッドのインクノズルにおけるインクの耐目詰まり性の良好なインクとして、特開2004−2666号公報に、高沸点の溶剤成分を含有するインクが記載されている。しかし、このインクも、上記の夏場の締め切った室内を想定した試験では、インクの吐出状態が良好でなく、インクノズルの吸引を行っても吐出状態が改善しない点では同様であった。
このように、インク中の極性溶剤の含有量を増加させたり高沸点の溶剤を使用した従来のインクは、ヘッド内放置安定性を満足することができなかった。
特表平11−501353号公報 特開2003−261808号公報 特開2004−2666号公報
本発明は、上記従来技術の有する問題を解決して、優れた保存安定性を維持しつつ、良好なヘッド内放置安定性を備えた油性インクジェットインクを提案することを目的とする。
本発明者らは、上記目的の下に、極性溶剤を主成分とするインクについて鋭意研究を重ねた結果、特定の極性溶剤のインク中における含有量を所定の範囲とし、これと非極性溶剤とを所定の割合で含有させることにより、優れた保存安定性を維持しつつ、ヘッド内放置安定性、即ちインクジェットヘッド内に充填した状態で長期間放置しても安定した吐出性を確保できる油性インクジェットインクが得られるとの知見を得、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、顔料、顔料分散剤および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクジェットインクであって、前記溶剤は、不飽和脂肪酸エステル系溶剤と炭化水素系溶剤とを少なくとも含有してなり、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量の24重量%以上含有し、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤の炭化水素系溶剤に対する比が1.1以下であることを特徴とする油性インクジェットインクが提供される。
本発明によれば、不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量に対して24重量%以上含有するとともに、この溶剤と炭化水素系溶剤とを併用してインクの主成分とし、これらの含有量の比(不飽和脂肪酸エステル系溶剤の含有量/炭化水素系溶剤の含有量)が1.1以下となるようにしたので、保存安定性に優れるとともに、ヘッド内放置安定性の良好な油性インクジェットインクが得られる。
また、上記の各溶剤の沸点を240℃以上とした場合、更にインクノズルの目詰まりの抑制効果が得られる。
更に、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤以外にも極性溶剤を用い、極性溶剤の全量が溶剤全量の50%以上を占めるようにするとともに、エステル構造を有する顔料分散剤を用いる構成とした場合、更に保存安定性を向上させることができる。
本発明の油性インクジェットインクは、顔料、顔料分散剤及び溶剤を少なくとも含有する。以下では、先ず溶剤について説明する。
上記溶剤としては、特に極性溶剤である不飽和脂肪酸エステル系溶剤と非極性溶剤である炭化水素系溶剤とが必須の構成成分とされる。これらの溶剤は、本発明の油性インクジェットインクを大気中に放置した場合でも揮発しにくいことが必要であることから、いずれも沸点が好ましくは240℃以上、更に好ましくは260℃以上、特に好ましくは280℃以上のものが使用される。上記2種類の溶剤成分のいずれかが、上記沸点の範囲未満の場合、沸点の低い溶剤はより早く揮発してしまい、後述するこれらの成分のバランスが崩れることになる。
不飽和脂肪酸エステル系溶剤の具体例としては、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸イソブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、大豆油メチル、大豆油イソブチルが挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。この溶剤は、飽和脂肪酸エステル系溶剤と比べて凝固点が低く、低温環境での安定性向上にも貢献するという利点がある。
上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤の含有量は、インク全量に対して24重量%以上とされ、24〜45重量%が好ましい。不飽和脂肪酸エステル系溶剤の含有量を上記範囲とすることにより、特にエステル構造をもつ顔料分散剤を安定に分散させることができ、その結果、顔料の凝集がより生じにくくなり、保存安定性に優れた油性インクジェットインクが得られる。また、この溶剤の粘度は低いため、インク中に上記範囲含有させた場合でも、最終的に得られる油性インクジェットインクの粘度調整が容易となる利点がある。
上記炭化水素系溶剤の具体例としては、新日本石油社製「日石ナフテゾールH、0号ソルベントH、アイソゾール300、アイソゾール400、AF−5、AF−6、AF−7」、エクソンモービル社製「Exxol D80、Exxol D110、Exxol D130、Exxol D140」(いずれも商品名)等の脂肪族炭化水素系溶剤や新日本石油社製「日石クリーンソルG」(アルキルベンゼン:商品名)等の芳香族炭化水素系溶剤を挙げることができる。これらのうち、環境上の観点から、脂肪族炭化水素系溶剤を用いることが好ましい。
本発明においては、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤と炭化水素系溶剤との含有量の比、即ち不飽和脂肪酸エステル系溶剤含有量/炭化水素系溶剤含有量は、1.1以下に設定される。これらの極性溶剤の含有量の比を上記範囲に設定することで、上記インクのヘッド内放置安定性が確保されるのは、以下の理由によるものと考えられる。即ち、炭化水素系溶剤を含有しない場合、不飽和脂肪酸エステル系溶剤は、インクノズル内やインク残量の少なくなった容器内等の酸素の存在する環境においてその不飽和部位で酸化される。この酸化反応は、ラジカル反応であり、不飽和部位が隣接すると、ラジカルの受け渡しが容易となるため、酸化反応は連鎖的に進行する。この酸化反応が、油性インクのインクノズル内での安定性を悪化させているものと考えられる。また、この酸化反応により、揮発しやすく臭気の強い酸やアルコールが生成されるという問題もある。
ところが、この酸化反応に寄与しない炭化水素系溶剤を上記の範囲で共存させることで、当該溶剤分子が不飽和脂肪酸エステル系溶剤の分子間に介在して上記ラジカルの受け渡しを阻害するように作用し、その結果、上記酸化反応の進行が抑制される。この酸化反応の進行を抑制することにより、インクのヘッド内放置安定性が確保されることになると考えられる。なお、上記炭化水素系溶剤の含有量は、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤の含有量及びこれと炭化水素系溶剤との含有量の比から、通常、インク全量に対して22.7重量%以上となる。
また、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤と前記炭化水素系溶剤との含有量の合計は、インクの保存安定性及びヘッド内放置安定性をともに向上させるために、インク全量に対して50重量%以上が好ましく、60〜90重量%がより好ましい。また、溶剤全量に対しては、53重量%以上が好ましく、64〜97重量%がより好ましい。
本発明の油性インクジェットインクには、上記の不飽和脂肪酸エステル系溶剤及び炭化水素系溶剤以外にも、種々の極性溶剤を含有させることができる。このような極性溶剤としては、飽和脂肪族エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤等又はこれらの混合溶剤等が挙げられる。これらの極性溶剤は、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤や炭化水素系溶剤と混合した場合に、単一の相となるものから選択される。
上記飽和脂肪族エステル系溶剤としては特に限定されず、公知のものを含有させることができるが、好ましくは飽和高級脂肪酸エステル系溶剤がよい。具体的には、イソステアリン酸イソプロピル等が挙げられる。尚、上記「高級」とは、1分子中の炭素数が12〜18のものをいう。
上記アルコール系溶剤としては特に限定されず、飽和アルコール系溶剤、不飽和アルコール系溶剤のいずれも含有させることができるが、好ましくは1分子中の炭素数が12〜18の高級アルコール系溶剤が好ましい。このような高級アルコール系溶剤としては、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等が好ましく挙げられる。
高級脂肪酸系溶剤としては、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。尚、上記「高級」とは、1分子中の炭素数が12〜18のものをいう。
エーテル系溶剤としては、ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
これらの不飽和脂肪酸エステル系溶剤以外の極性溶剤のうち、飽和アルコール系溶剤及び/又は飽和脂肪酸エステル系溶剤を適宜インク中に含有させるのが好ましい。
不飽和脂肪酸エステル系溶剤以外の極性溶剤の含有量は、インク全量に対して50重量%未満が好ましく、35重量%以下がより好ましい。また、不飽和脂肪酸エステル系溶剤とこれ以外の極性溶剤の含有量の合計は、インクの保存安定性の観点から、溶剤全体の50重量%以上が好ましい。
次に、顔料及び顔料分散剤について説明する。
本発明で使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用でき、特に限定されない。例えば、無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、コバルトブルー、群青、紺青、カーボンブラック、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、タルク、シリカなどが挙げられる。有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、縮合多環顔料、銅フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、適宜組み合わせて使用できる。
顔料は、インク全量に対して0.01〜20重量%の範囲で含有されることが好ましい。
本発明で使用される顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等を使用できるが、これらのうち好ましくはエステル構造を有する顔料分散剤を用いるのがよい。
エステル構造を有する顔料分散剤の具体例としては、ルーブリゾール社製「ソルスパース17000、18000、13940、28000」、共栄社化学社製「フローレンDOPA−15B」、楠本化成社製「DA−703−50、DA−7300、DA234」、BykCemie社製「Disperbyk−101」、川研ファインケミカル(株)の「KFI−M、ヒノアクト」(いずれも商品名)等が挙げられる。このようなエステル構造を有する顔料分散剤を上記エステル系溶剤と組み合わせて用いることにより、顔料分散剤と溶剤とがエステル構造という同じ構造を有するため両者の間で適度な溶解性が得られ、これにより顔料の分散安定性に優れた油性インクが得られる。
上記顔料分散剤の含有量は、上記顔料を十分にインク中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。また、上記顔料分散剤には、更に顔料分散助剤を少量添加することもできる。顔料分散助剤の具体例としては、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000」等が挙げられる。
尚、本発明の油性インクジェットインクには、上記の通り溶剤と顔料分散剤と顔料とからなるが、インクの保存安定性や酸化安定性に影響を与えない限り、これらの成分に加えて、例えば、染料、界面活性剤、防腐剤等を添加できる。
本発明の油性インクジェットインクは、例えばビーズミル等の公知の分散機に上記各成分を投入して分散させることにより調製される。
このようにして得られる本発明の油性インクジェットインクの23℃における粘度は、インクジェットヘッドノズルからの吐出に適した5〜30cPsの範囲に設定される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
表1に示すように、オレイン酸メチル35.3重量部、イソステアリルアルコール23.4重量部、炭化水素溶剤34.0重量部、これらに顔料分散剤としてソルスパース28000(ルーブリゾール社製)を2.0重量部、顔料分散助剤としてソルスパース5000(ルーブリゾール社製)を0.3重量部、カーボンブラックを5.0重量部添加してプレミックスした。その後、ビーズミルにて約10分間分散させ、油性インクを調製した。
実施例2〜5及び比較例1〜6
表1に示す配合比で各成分を実施例1と同様の方法により混合、分散させて実施例2〜5および比較例1〜6のインクを調製した。
上記実施例及び比較例でそれぞれ得られた油性インクについて、以下の方法によりインクの保存安定性及びインクジェットヘッドノズル目詰まりの評価を行った。これらの評価結果を表1に示した。
(1)インクの保存安定性
上記各インクの調製直後の粘度を初期粘度として測定した後、70℃環境下で1ヵ月放置し、放置後の各インクの粘度を測定した。粘度測定には、Haake社レオメータRS75を使用した。これらの測定結果より、次式に基づいて粘度変化率(%)を求めた。この粘度変化率について以下の基準で評価した。
○・・・粘度変化率3%未満
×・・・粘度変化率3%以上
Figure 2005350563
(2)ヘッド内放置安定性(インクノズルにおける目詰まり評価)
上記方法により調製された各インクを充填したインクジェットヘッドをそれぞれ用いて印字した後、各インクジェットヘッドを40℃、80%RHの高温多湿環境に1ヶ月間放置した後、再び各インクジェットヘッドを用いて印字し、インクノズルから各インクが正常に吐出されるか否かを以下の基準に基づいて評価した。
○・・・半分以上のノズルからインクが正常に吐出される。
×・・・半分を越えるノズルからインクが正常に吐出されない。
Figure 2005350563
尚、表1記載の原材料の詳細は、以下の通りである。
カーボンブラック(MA11(商品名)):三菱化学社製
KFI−M(商品名):川研ファインケミカル社製、エステル構造をもつ高分子分散剤
ソルスパース28000、13940、5000(商品名):ルーブリゾール社製
AF6、AF7(商品名):新日本石油社製
EXXOL D80(商品名):エクソンモービル社製
表1の結果から、本発明に属する実施例1〜5の場合、不飽和脂肪酸エステル系溶剤と炭化水素系溶剤とを含み、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量の24重量%以上含有し、上記不飽和脂肪酸エステル系溶剤の炭化水素系溶剤に対する比が1.1以下であるので、保存安定性に優れ、インクジェットヘッドノズルにおける目詰まりを生じないインクが得られることがわかる。
これに対し、比較例1及び4の場合、不飽和脂肪酸エステル系溶剤の炭化水素系溶剤に対する比が1.1を超えるため、ヘッド内放置安定性に劣る。比較例2及び3の場合、炭化水素系溶剤を含有しないため、ヘッド内放置安定性に劣る。比較例5の場合、不飽和脂肪酸エステル系溶剤の含有量が24重量%未満であるため、インクの保存安定性に劣る。比較例6の場合、不飽和脂肪酸エステル系溶剤、炭化水素系溶剤のいずれも含まないため、インクの保存安定性及びヘッド内放置安定性のいずれも劣る。
上記のように、本発明によれば、不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量に対して所定量含有するとともに、この溶剤と炭化水素系溶剤とを併用してインクの主成分とし、これらの含有量の比(不飽和脂肪酸エステル系溶剤の含有量/炭化水素系溶剤の含有量)が1.1以下となるようにしたので、保存安定性に優れるとともに、ヘッド内放置安定性の良好な油性インクジェットインクが得られる。

Claims (6)

  1. 顔料、顔料分散剤および溶剤を少なくとも含んでなる油性インクジェットインクであって、前記溶剤は、不飽和脂肪酸エステル系溶剤と炭化水素系溶剤とを少なくとも含有してなり、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤をインク全量の24重量%以上含有し、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤の炭化水素系溶剤に対する比が1.1以下であることを特徴とする油性インクジェットインク。
  2. 前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤と前記炭化水素系溶剤との合計がインク全量の50重量%以上である請求項1に記載のインク。
  3. 前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤及び前記炭化水素系溶剤の沸点は、何れも240℃以上である請求項2に記載のインク。
  4. 前記溶剤は、さらに、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤以外の極性溶剤を含有し、前記不飽和脂肪酸エステル系溶剤と前記極性溶剤との合計が前記溶剤全体の50%以上を占める請求項3に記載のインク。
  5. 不飽和脂肪酸エステル系溶剤以外の前記極性溶剤が、飽和アルコール系溶剤及び/又は飽和脂肪酸エステル系溶剤である請求項4に記載のインク。
  6. 23℃における粘度が5〜30cPsである請求項5に記載のインク。


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