JP2005349944A - 車両用制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者のブレーキ操作と連動して制動力を発生させる液圧ブレーキ系統に対してアンチスキッド制御を行う際、ブレーキ操作の段付き感を低減する。
【解決手段】ホイールシリンダ3FL(3FR)、インレットバルブ9FL(9FR)、リザーバ10FL(10FR)、アウトレットバルブ11FL(11FR)、及び第2ゲートバルブ12FL(12FR)で構成される前輪側の液圧ブレーキ系統15L・15Rのうち、制動による車輪のロック傾向を検知した液圧ブレーキ系統のインレットバルブ及びアウトレットバルブを駆動制御してホイールシリンダの液圧を保持・減圧する際、液圧ブレーキ系統15L・15Rのインレットバルブ9FL・9FRの双方が閉鎖されるときに(ステップS50の判定が“Yes”)、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放する(ステップS61)。
【選択図】図6

Description

本発明は、運転者のブレーキ操作と連動して制動力を発生する液圧ブレーキに対してアンチスキッド制御を行う車両用制動力制御装置に関するものである。
従来、フル・ブレーキバイワイヤに向けての第一歩として、前輪は従来のブレーキと同様に油圧ブレーキに頼りながら、後輪には、ペダルを踏むと電気信号を送ってモータを制御しディスクにブレーキパッドを押し付ける電気機械ブレーキ(ブレーキバイワイヤ)を採用したハイブリッドブレーキシステムがある(非特許文献1参照)。
「オートモーティブニュース(Automotive News)」,(米国),2003−11−17,P.22
ところで、制動時に車輪のロック傾向を検知して液圧をコントロールするアンチスキッド制御では、マスターシリンダと各ホイールシリンダとの間に介装された全てのインレットバルブが閉鎖され全ホイールシリンダの液圧を増圧できない状態にすると、非常に短時間ではあるが過渡的に、運転者が更にブレーキペダルを踏込もうとしてもそれ以上踏込めなくなるので、ペダルストロークに段が付くような違和感(以下、段付き感と称す)が発生してしまう。この段付き感は、全ホイールシリンダのインレットバルブが閉鎖されたときに発生するので、上記の非特許文献1に記載された従来例のように、前輪だけ(2輪)を通常の油圧ブレーキで構成した場合には、前後輪の全て(4輪)を通常の油圧ブレーキで構成するよりも、ペダルストロークの段付き感が発生する確率がはるかに高くなってしまう。
本発明は上記の点に着目してなされたものであり、運転者のブレーキ操作と連動して制動力を発生する液圧ブレーキに対してアンチスキッド制御を行う際、ブレーキ操作の段付き感を低減できる車両用制動力制御装置を提供することを課題にしている。
上記の課題を解決するために、本発明に係る車両用制動力制御装置は、運転者のブレーキ操作力を液圧に変換するマスターシリンダと、マスターシリンダからの液圧によって制動力を発生するホイールシリンダと、マスターシリンダ及びホイールシリンダ間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型のインレットバルブと、ホイールシリンダ及びインレットバルブ間に連通したリザーバと、ホイールシリンダ及びリザーバ間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のアウトレットバルブと、マスターシリンダ及びリザーバ間を連通した流路を開放可能なノーマルクローズ型のゲートバルブと、を備え、
これらホイールシリンダ、インレットバルブ、リザーバ、アウトレットバルブ、及びゲートバルブで構成される1つ以上の液圧ブレーキ系統のうち、制動による車輪のロック傾向を検知した液圧ブレーキ系統のインレットバルブ及びアウトレットバルブを駆動制御してホイールシリンダの液圧を保持・減圧する際、全ての液圧ブレーキ系統のインレットバルブが閉鎖されるときに、少なくとも1つの液圧ブレーキ系統のゲートバルブを開放することを特徴としている。
本発明に係る車両用制動力制御装置によれば、全ての液圧ブレーキ系統のインレットバルブが閉鎖されるときに、少なくとも1つの液圧ブレーキ系統のゲートバルブを開放することで、マスターシリンダからの液圧をリザーバと連通した流路へ流入させることができるので、運転者がブレーキ操作を継続しても段付き感を低減できる。したがって、液圧ブレーキ系統とブレーキバイワイヤ系統とで構成されるハイブリッドブレーキシステム等、液圧ブレーキ系統が少ないものほど、つまり各液圧ブレーキ系統のインレットバルブが全て閉鎖される確率の高いものほど、本発明が有効になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す概略構成図である。ブレーキペダル1の操作と連動するタンデム式のマスターシリンダ2は、運転者のペダル踏力を液圧に変換して左前輪のホイールシリンダ3FLと右前輪のホイールシリンダ3FRとに供給する。ブレーキペダル1とマスターシリンダ2との間には、例えばエンジンの負圧を利用してペダル踏力を倍力するバキュームサーボ式のブレーキブースタ4が介装されている。また、マスターシリンダ2と前輪のホイールシリンダ3FL・3FRとの間には、コントローラ5によって駆動制御され、ホイールシリンダ3FL・3FRの液圧を増圧・保持・減圧できるフロント液圧制御回路6が介装されている。
一方、任意の液圧を発生可能なリア液圧制御回路7は、コントローラ5によって駆動制御され、運転者のブレーキ操作に応じた液圧を後輪のホイールシリンダ3RL・3RRに供給する。
すなわち、前輪側が、運転者によるブレーキペダル1の機械的操作から油圧を伝達媒体にして制動力を発生させる液圧ブレーキで構成され、一方の後輪側が、運転者のブレーキ操作に応じた制動力制御を行うブレーキバイワイヤで構成されたハイブリッドブレーキシステムである。
各ホイールシリンダ3FL〜3RRは、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧して制動力を発生させるディスクブレーキや、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧して制動力を発生させるドラムブレーキに内蔵されている。
フロント液圧制御回路6は、制動による車輪のロック傾向を検知してホイールシリンダ3FL・3FRの液圧をコントロールするアンチスキッド制御(ABS)のみならず、加速時のホイールスピンを抑制するトラクション制御(TCS)や、旋回時の横滑りを抑制するスタビリティ制御(VDC:Vehicle Dynamics Control)も可能な制動流体圧制御回路を利用したものであり、図2に示すように、マスターシリンダ2及びホイールシリンダ3FL(3FR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型の第1ゲートバルブ8FL(8FR)と、第1ゲートバルブ8FL(8FR)及びホイールシリンダ3FL(3FR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型のインレットバルブ9FL(9FR)と、ホイールシリンダ3FL(3FR)及びインレットバルブ9FL(9FR)間に連通したリザーバ10FL(10FR)と、ホイールシリンダ3FL(3FR)及びリザーバ10FL(10FR)間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のアウトレットバルブ11FL(11FR)と、マスターシリンダ2及び第1ゲートバルブ8FL(8FR)間とリザーバ10FL(10FR)及びアウトレットバルブ11FL(11FR)間とを連通した流路を開放可能なノーマルクローズ型の第2ゲートバルブ12FL(12FR)と、リザーバ10FL(10FR)及びアウトレットバルブ11FL(11FR)間に吸入側を連通し、且つ第1ゲートバルブ8FL(8FR)及びインレットバルブ9FL(9FR)間に吐出側を連通した容積型のポンプ13fと、を備えている。ここで、第2ゲートバルブ12FL・12FRが「ゲートバルブ」に対応している。因みに、ポンプ13fの吐出側には、吐出されたブレーキ液の脈動を抑制し、ペダル振動を弱めるダンパー室14fが配設されている。
第1ゲートバルブ8FL・8FR、インレットバルブ9FL・9FR、アウトレットバルブ11FL・11FR、及び第2ゲートバルブ12FL・12FRは、夫々、2ポート2ポジション切換・シングルソレノイド・スプリングオフセット式の電磁操作弁であって、第1ゲートバルブ8FL・8FR及びインレットバルブ9FL・9FRは、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、アウトレットバルブ11FL・11FR及び第2ゲートバルブ12FL・12FRは、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成されている。また、リザーバ10FL・10FRは、シリンダのピストンに圧縮バネを対向させたバネ形のリザーバで構成されている。なお、バネ室側は大気開放され、バネはピストンを戻す程度の弱いバネである。そして、ポンプ13fは、負荷圧力に係りなく略一定の吐出量を確保できる歯車ポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ等、容積形のポンプで構成されている。
以上の構成により、第1ゲートバルブ8FL(8FR)、インレットバルブ9FL(9FR)、アウトレットバルブ11FL(11FR)、及び第2ゲートバルブ12FL(12FR)が全て非励磁のノーマル位置にあるときに、マスターシリンダ2からの液圧がそのままホイールシリンダ3FL(3FR)に供給され、通常ブレーキとなる。
また、第1ゲートバルブ8FL(8FR)、アウトレットバルブ11FL(11FR)、及び第2ゲートバルブ12FL(12FR)が非励磁のノーマル位置にあるときに、インレットバルブ9FL(9FR)を励磁して閉鎖すると、ホイールシリンダ3FL(3FR)からマスターシリンダ2及びリザーバ10FL(10FR)への夫々の流路が遮断され、ホイールシリンダ3FL(3FR)の液圧が保持される。
さらに、第1ゲートバルブ8FL(8FR)及び第2ゲートバルブ12FL(12FR)が非励磁のノーマル位置にあるときに、インレットバルブ9FL(9FR)を励磁して閉鎖すると共に、アウトレットバルブ11FL(11FR)を励磁して開放すると、ホイールシリンダ3FL(3FR)の液圧がリザーバ10FL(10FR)に流入して減圧される。リザーバ10FL(10FR)に流入した液圧は、ポンプ13fによって吸入され、マスターシリンダ2に戻される。
したがって、コントローラ5は、第1ゲートバルブ、インレットバルブ、アウトレットバルブ、第2ゲートバルブ、及びポンプで構成される左前輪の液圧ブレーキ系統15Lと右前輪の液圧ブレーキ系統15Rのうち、制動による車輪のロック傾向を検知した液圧ブレーキ系統のインレットバルブ、アウトレットバルブ、及びポンプを駆動制御して、ホイールシリンダの液圧を増圧・保持・減圧する。
なお、第1ゲートバルブ8FL・8FR、及び第2ゲートバルブ12FL・12FRは、アンチスキッド制御では用いられないが、トラクション制御やスタビリティ制御で必要とされるものである。例えば、ブレーキペダル1が非操作状態であっても、インレットバルブ9FL(9FR)、及びアウトレットバルブ11FL(11FR)を非励磁のノーマル位置にしたまま、第1ゲートバルブ8FL(8FR)を励磁して閉鎖すると共に、第2ゲートバルブ12FL(12FR)を励磁して開放し、更にポンプ13fを駆動することで、マスターシリンダ2の液圧を第2ゲートバルブ12FL(12FR)を介して吸入し、吐出される液圧をインレットバルブ9FL(9FR)を介してホイールシリンダ3FL(3FR)に供給し、増圧させることができる。
次に、リア液圧制御回路7は、上記フロント液圧制御回路6のマスターシリンダ2を、ブレーキ液を単に貯留したリザーバタンク16に替えたことを除いては、フロント液圧制御回路6と同様の第1ゲートバルブ8RL・8RR、インレットバルブ9RL・9RR、アウトレットバルブ11RL・11RR、第2ゲートバルブ12RL・12RR、ポンプ13r、及びダンパー室14rを備えているので、その詳細説明は省略する。また、これら第1ゲートバルブ、インレットバルブ、アウトレットバルブ、第2ゲートバルブ、及びポンプで構成される左後輪のブレーキバイワイヤ系統17Lと右後輪のブレーキバイワイヤ系統17Rの駆動制御に関しても、ホイールシリンダ3RL・3RRの液圧を増圧する場合には、トラクション制御やスタビリティ制御による増圧時と同様であり、また後輪ホイールシリンダ3RL・3RRの液圧を保持・減圧する場合には、アンチスキッド制御による保持・減圧時と同様であるため、その詳細説明も省略する。
コントローラ5は、図1に示すように、圧力センサ18で検出したマスターシリンダ圧Pmと、圧力センサ19で検出した後輪ホイールシリンダ圧Prと、車輪回転センサ20で検出した各車輪速Vwi(i=FL、FR、RL、RR)とを入力し、後輪に対する図3のBBW制御処理と、前後輪に対する図4のABS制御処理と、前輪に対する図5・図6のゲートバルブ制御処理とを実行する。
先ず、コントローラ5で実行するBBW制御処理を、図3のフローチャートに基づいて説明する。
BBW制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込み処理として実行され、先ずステップS1で、下記(1)式に示すように、マスターシリンダ圧Pmから前輪制動力Ffを算出する。ここで、k1は係数である。
Ff=k1×Pm ………(1)
続くステップS2では、下記(2)式に示すように、マスターシリンダ圧Pmに応じて車両制動力Ftotalを算出する。
Ftotal=f(Pm) ………(2)
続くステップS3では、下記(3)式に示すように、車両制動力Ftotalから前輪制動力Ffを減じて後輪の目標制動力Frを算出する。
Fr=Ftotal−Ff ………(3)
続くステップS4では、後輪の目標制動力Frを制動力指令値としてBBWアクチュエータ7に出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
次に、コントローラ5で実行するABS制御処理を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
ABS制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込み処理として実行され、先ずステップS11で、各車輪速Vwiのセレクトハイやセレクトセカンドや平均値などの何れかに基づいて車体速度Vを推定してから、下記(4)式に示すように、各車輪のスリップ率Siを算出する。
Si=(V−Vwi)/V ………(4)
続くステップS12では、各スリップ率Siが所定値Sa以上であるか否かを判断する。この判定結果が、Si<Saであるときには車輪がロック傾向にはないと判断してステップS13に移行し、ABSを非作動状態にしてから所定のメインプログラムに復帰する。
一方、判定結果が、Si≧Saであるときには車輪がロック傾向にあると判断してステップS14に移行し、実際のスリップ率Siと目標スリップ率S*(例えば、10%程度)との差分に応じて各ホイールシリンダ圧の目標値を算出し、この目標値に基づいてフロント液圧制御回路6とリア液圧制御回路7とを駆動制御することによりABSを作動状態にしてから所定のメインプログラムに復帰する。
次に、コントローラ5で実行するゲートバルブ制御処理を、図5・図6のフローチャートに基づいて説明する。
ゲートバルブ制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込み処理として実行され、先ずステップS31で、マスターシリンダ圧Pmの増加速度に応じて、ペダルストローク速度Vpを算出する。
続くステップS32では、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放した際、ペダルストローク速度Vpを維持するのに必要な、マスターシリンダ2からリザーバ10j(j=FL、FR)へ流出するブレーキ液の目標流速WAMjを、下記(5)式に示すように、ペダルストローク速度Vpに応じて算出する。ここで、Dmはマスターシリンダ2のピストン径である。
AMj=(π/4)×Dm2×Vp ………(5)
続くステップS33では、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放した際、ゲートバルブ制御処理の演算周期(10msec)の間に、マスターシリンダ2からリザーバ10jへ流出するブレーキ液の目標流量QAMjを、下記(6)式に示すように、目標流速WAMjに応じて算出する。なお、ここでは演算周期を10msecにしているが、段付き感を低減できる時間内であればよい。
AMj=∫(WAMj)dt ………(6)
続くステップS34では、前輪でABS作動しているか否かを判定する。前輪でABS作動していれば後述するステップS37に移行し、ABS作動していなければステップS35に移行する。
ステップS35では、ABSが非作動状態でリザーバ10j内が空であると判断して、下記(7)式に示すように、リザーバ液圧Pajとリザーバ液量Qajとを夫々0に設定する。
Paj=0
Qaj=0 ………(7)
続くステップS36では、ABSが非作動状態で通常ブレーキとなるので、下記(8)式に示すように、ホイールシリンダ圧Pwjにマスターシリンダ圧Pmを設定すると共に、図7の制御マップを参照し、そのホイールシリンダ圧Pwjからホイールシリンダ液量Qwjを算出して、所定のメインプログラムに復帰する。図7の制御マップは、ホイールシリンダ圧Pwが増加するほど、ホイールシリンダ液量Qwが増加するように設定されている。
Pwj=Pm ………(8)
一方、前記ステップS34から移行するステップS37では、ABS作動が増圧制御であるか否かを判定する。ABS作動が増圧制御であるときにはステップS38に移行し、前記(8)式で示したように、ホイールシリンダ圧Pwjにマスターシリンダ圧Pmを設定すると共に、前述した図7の制御マップを参照し、そのホイールシリンダ圧Pwjからホイールシリンダ液量Qwjを算出する。
一方、ABS作動が増圧制御でないときにはステップS39に移行し、減圧制御であるか否かを判定する。ABS作動が減圧制御であるときには後述するステップS42に移行し、減圧制御でないときには保持制御であると判断してステップS40に移行する。
ステップS40では、保持制御によってホイールシリンダ3jの液圧と液量に増減はないので、下記(9)式に示すように、ホイールシリンダ圧Pwjに1サンプリング前の値Pwj(n-1)を設定すると共に、ホイールシリンダ液量Qwjに1サンプリング前の値Qwj(n-1)を設定する。
Pwj=Pwj(n-1)
Qwj=Qwj(n-1) ………(9)
ステップS38又はS40に続くステップS41では、減圧制御によるポンプ駆動が行われておらず、リザーバ10jの液圧と液量に増減はないので、下記(10)式に示すように、リザーバ圧Pajに1サンプリング前の値Paj(n-1)を設定すると共に、リザーバ液量Qajに1サンプリング前の値Qaj(n-1)を設定して、後述する図6のステップS50に移行する。
Paj=Paj(n-1)
Qaj=Qaj(n-1) ………(10)
一方、ステップS39から移行するステップS42では、下記(11)式に示すように、リザーバ10jとホイールシリンダ3jとの差圧ΔPAWjを算出する。
ΔPAWj=Pwj(n-1)−Paj(n-1) ………(11)
続くステップS43では、図8の制御マップを参照し、減圧制御でアウトレットバルブ11jを開放した際、ゲートバルブ制御処理の演算周期(10msec)の間に、ホイールシリンダ3jからリザーバ10jへ流出したブレーキ液の流速WAWjを、差圧ΔPAWjに応じて算出する。この制御マップは、差圧ΔPAWjが増加するほど流速WAWjが増加するように設定されている。
続くステップS44では、減圧制御でアウトレットバルブ11jを開放した際、ゲートバルブ制御処理の演算周期(10msec)の間に、ホイールシリンダ3jからリザーバ10jへ流出したブレーキ液の流量QAWjを、下記(12)式に示すように、流速WAWjに応じて算出する。
AWj=∫(WAWj)dt ………(12)
続くステップS45では、減圧制御によってホイールシリンダ3jから流量QAWj分のブレーキ液が流出しているので、下記(13)式に示すように、ホイールシリンダ液量Qwjを、1サンプリング前の値Qwj(n-1)から流量QAWjを減じた値に設定すると共に、前述した図7の制御マップを参照し、ホイールシリンダ液量Qwjからホイールシリンダ圧Pwjを算出する。
Qwj=Qwj(n-1)−QAWj ………(13)
続くステップS46では、下記(14)式に示すように、減圧制御によるポンプ駆動でリザーバ10jから流出したブレーキ液の流量QAPjを、ポンプ回転数Npに応じて算出する。ここで、Qpはポンプ一回転分の吐出量である。なお、ポンプ13fの駆動に伴ってマスターシリンダ圧Pmが脈動することから、ポンプ回転数Npの代わりにマスターシリンダ圧Pmの脈動周期を用いてもよい。
APj=Np×Qp ………(14)
続くステップS47では、リザーバ10jに流量QAWj分のブレーキ液が流入し、且つリザーバ10jから流量QAPj分のブレーキ液が流出しているので、下記(15)式に示すように、リザーバ液量Qajを、流量QAWjから流量QAPjを減じた値に設定すると共に、図9の制御マップを参照し、そのリザーバ液量Qajからリザーバ液圧Pajを算出して、図6のステップS50に移行する。この制御マップは、リザーバ液量Qaが増加するほどリザーバ液圧Paが増加するように設定されている。
Qaj=QAWj−QAPj ………(15)
前記ステップS41又はS47から移行する図6のステップS50では、ABS作動により全てのインレットバルブ9FL・9FRが閉鎖されるか否かを判定する。インレットバルブ9FL・9FRの何れか一方が開放されるのであればステップS51に移行し、第2ゲートバルブ12FL・12FRを閉鎖状態にして、所定のメインプログラムに復帰する。
一方、全てのインレットバルブ9FL・9FRが閉鎖されるのであればステップS52に移行し、前輪のスリップ率Sjとブレーキ操作量(マスターシリンダ圧Pm)とに基づいて路面摩擦係数μを算出する。
続くステップS53では、路面摩擦係数μが所定以上あるか否かを判定する。ここで、路面摩擦係数μに対する所定値は、ABS作動による大きな減圧が必要になるか否かを判断する閾値である。すなわち、路面摩擦係数μが所定未満であるときには、ABS作動による大きな減圧が必要になると判断して前記ステップS51に移行し、路面摩擦係数μが所定以上あるときには、ABS作動による大きな減圧は必要にならないと判断してステップS54に移行する。
ステップS54では、図10の制御マップを参照し、リザーバ液量Qajの総和に応じて目標流量QAMjを制限する。この制御マップは、リザーバ液量Qajの総和が、リザーバ2機分の最大容量QaMAXに近づくほど目標流量QAMjを小さくし、リザーバ液量Qajの総和が最大容量QaMAXの80%に達するときに目標流量QAMjが0になるように設定されている。
続くステップS55では、下記(16)式に示すように、リザーバ液量Qaj同士の比率Kを算出する。
K=2×QaFL/(QaFL+QaFR) ………(16)
続くステップS56では、下記(17)式に示すように、リザーバ液量QaFL・QaFR同士の比率Kに応じて目標流量QAMFL・QAMFRを補正する。
AMFL=(2−K)×QAMFL
AMFR=K×QAMFR ………(17)
前記(16)式によれば、例えばリザーバ液量のQaFLがQaFRよりも多いときには、比率Kが1よりも大きくなるので、これを上記(17)式に代入すると、液量が相対的に多いQaFLは小さな値に調整され、逆に液量が相対的に少ないQaFRは大きな値に調整される。
続くステップS57では、マスターシリンダ圧Pmからブレーキペダル1のストローク量Sを算出する。
続くステップS58では、図11の制御マップを参照し、ブレーキペダル1のストローク量Sに応じて目標流量QAMjを制限する。この制御マップは、ストローク量Sが最大値SMAXに近づくほど目標流量QAMjを小さくし、ペダルストローク量Sが最大値SMAXの80%に達するときに目標流量QAMjが0になるように設定されている。
続くステップS59では、下記(18)式に示すように、マスターシリンダ2とリザーバ10jとの差圧ΔPAMjを算出する。
ΔPAMj=Pm−Paj ………(18)
続くステップS60では、図12の制御マップを参照し、目標流量QAMjと差圧ΔPAMjとに応じて、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放するデューティ比を算出する。この制御マップは、目標流量QAMが増加するほどデューティ比が増加し、差圧ΔPAMが大きいほどその増加率が大きくなるように設定されている。なお、デューティ比とバルブ開度の関係は、図13に示すように、デューティ比が大きいほどバルブ開度が大きくなるように設定されている。
続くステップS61では、デューティ比に応じて第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放する。
続くステップS62では、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放した際、リザーバ10jに目標流量QAMj分のブレーキ液が流入しているので、下記(19)式に示すように、リザーバ液量Qajに目標流量QAMjを加算した値を、新たなリザーバ液量Qajとして設定すると共に、前述した図9の制御マップを参照し、新たなリザーバ液量Qajからリザーバ液圧Pajを算出して、所定のメインプログラムに復帰する。
以上、図4のABS制御処理が「アンチスキッド制御手段」に対応している。また、図5・図6において、ステップS31の処理が「操作速度検出手段」に対応し、ステップS34〜S47、S62の処理が「リザーバ液量検出手段」に対応し、ステップS52の処理が「路面摩擦係数検出手段」に対応し、ステップS57の処理が「ブレーキ操作量検出手段」に対応し、これらステップS31、S34〜S47、S62、S52、S57の処理を除くゲートバルブ制御処理が「ゲートバルブ制御手段」に対応している。
次に、上記一実施形態の動作や作用効果について説明する。
制動時に車輪のロック傾向を検知して液圧をコントロールするアンチスキッド制御では、図14に示すように、マスターシリンダ2とホイールシリンダ3FL・3FRとの間に介装されたインレットバルブ9FL・9FRの双方が閉鎖され、ホイールシリンダ3FL・3FRを増圧できない状態になると、非常に短時間ではあるが過渡的に、運転者が更にブレーキペダルを踏込もうとしてもそれ以上踏込めなくなるので、ペダルストロークに段が付くような違和感、すなわち段付き感が発生してしまう。
そこで、ABSの作動によって、インレットバルブ9FL・9FRの双方が閉鎖されるとき(ステップS50の判定が“Yes”)、且つ路面摩擦係数μが所定以上あるときには(ステップS53の判定が“Yes”)、図15に示すように、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放する(ステップS61)。これによって、マスターシリンダ2からの液圧をリザーバ10FL・10FRと連通した流路へ流入させることができ、運転者がブレーキ操作を継続しても段付き感を低減できる。この段付き感は、全ホイールシリンダのインレットバブルが閉鎖されたときに発生するので、上記一実施形態のように、前輪の液圧ブレーキ系統15L・15Rと、後輪のブレーキバイワイヤ系統17L・17Rと、のハイブリッドブレーキシステム等、液圧ブレーキ系統が少ないものほど、つまり各液圧ブレーキ系統のインレットバルブが全て閉鎖される確率の高いものほど、本発明が有効になる。
また、マスターシリンダ2からの液圧の流入でリザーバ10FL・10FRの容量が飽和すると、ABS作動で大きな減圧が必要になるときに、アウトレットバルブ11FL・11FRを開放してもホイールシリンダ3FL・3FRの液圧を減圧できなくなってしまう。そこで、路面摩擦係数μが所定未満であるときには、第2ゲートバルブ12FL・12FRを閉鎖し、リザーバ10FL・10FRに十分な液圧流入代を確保することができる。
また、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放する際、この第2ゲートバルブ12FL・12FRを通過して、マスターシリンダ2からリザーバ10FL・10FRへ流入するブレーキ液の目標流量QAMjは、ペダルストローク速度Vpと、リザーバ液量QaFL・QaFRの総和と、リザーバ液量同士の比率Kと、ペダルストローク量Sと、によって決定される。
すなわち、ペダルストローク速度Vpが早いほど、目標流量QAMjを多くして第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を多くするように構成されているので(ステップS32、S33)、ペダルストロークの段付き感を効果的に低減できる。しかも、目標流量QAMjは、ペダルストローク速度Vpを維持するのに必要な値に設定されるので、第2ゲートバルブ12FL・12FRを通過する流量が多過ぎて、ペダルストロークが急増するような(ペダル反力が抜けるような)違和感を抑制することができる。
また、リザーバ液量Qajの総和が多いほど、目標流量QAMjを少なくして第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を少なくするように構成されているので(ステップS54)、リザーバ10FL・10FRに十分な液圧流入代を確保しておくことができ、前述したような、マスターシリンダ2からの液圧の流入でリザーバの容量が飽和し、ABS作動でアウトレットバルブを開放してもホイールシリンダ圧を減圧できなくなる、という事態を回避することができる。
また、リザーバ液量同士の比率Kを算出し(ステップS55)、リザーバ液量が相対的に多い方の目標流量QAMを小さな値に調整し、逆にリザーバ液量が相対的に少ない方の目標流量QAMを大きな値に調整するように構成されているので(ステップS56)、リザーバ液量同士の均衡を保ち、一方のリザーバの容量が他方よりも先に飽和して、ABS作動でアウトレットバルブを開放してもホイールシリンダ圧を減圧できなくなる、という事態を回避することができる。
また、ペダルストローク量Sが多いほど、目標流量QAMjを少なくして第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を少なくするように構成されているので(ステップS58)、ABS作動によって制動力の増加が抑止されている状態で、ブレーキペダル2を機械的な最大ストローク位置まで踏込む所謂ベタ踏み状態に至ることを抑制できる。また、通常ブレーキでもブレーキペダル2を踏込むほどペダル反力が強まることから、ペダルストローク量Sが多いほど、目標流量QAMjを少なくして第2ゲートバルブの開状態を少なくすることによって、ペダル反力を高めることができ、より自然なペダルフィーリングを演出することができる。
なお、上記の一実施形態では、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放するか否かを判断するために、ステップS53の処理で路面摩擦係数μが所定以上であるか否かを判定しているが、これに限定されるものではない。例えば、路面摩擦係数μの減少速度を算出し、この路面摩擦係数μの減少速度が所定以上であるときに、ABS作動による減圧が直ちに開始されると判断し、このABS作動によるリザーバ10FL・10FRの液圧流入代を確保するために、第2ゲートバルブ12FL・12FRを閉鎖するようにしてもよい。この場合、路面摩擦係数μの減少速度を算出する処理が「減少速度検出手段」に対応する。勿論、路面摩擦係数μとその減少速度との双方に応じて、第2ゲートバルブ12FL・12FRを開放するか否かを判断してもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS53の処理で路面摩擦係数μが所定未満であるときに、第2ゲートバルブ12FL・12FRを閉鎖するようにしているが、これに限定されるものではない。すなわち、リザーバ液量Qajの総和やペダルストローク量Sの場合と同様に、路面摩擦係数μが低いほど、目標流量QAMjを少なくして第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を少なくしてもよい。
さらに、上記の一実施形態では、ステップS54の処理でリザーバ液量Qajの総和が多いほど、目標流量QAMjを少なくして第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を少なくするようにしているが、これに限定されるものではない。すなわち、リザーバ液量Qajの総和に応じて、第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を徐々に少なくするのではなく、路面摩擦係数μの場合と同様に、リザーバ液量Qajの総和が所定以上となるときだけ、第2ゲートバルブ12FL・12FRを閉鎖するようにしてもよい。
さらに、上記の一実施形態では、ステップS58の処理でペダルストローク量Sが多いほど、目標流量QAMjを少なくして第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を少なくするようにしているが、これに限定されるものではない。すなわち、ペダルストローク量Sに応じて、第2ゲートバルブ12FL・12FRの開状態を徐々に少なくするのではなく、路面摩擦係数μの場合と同様に、ペダルストローク量Sが所定以上となるときだけ、第2ゲートバルブ12FL・12FRを閉鎖するようにしてもよい。
さらに、上記の一実施形態では、ステップS55の処理でリザーバ液量同士の比率Kに応じて目標流量QAMjを調整しているが、これに限定されるものではない。例えば、左右の路面摩擦係数μ同士の比率を算出し、路面摩擦係数μが相対的に低い方の目標流量QAMを小さな値に調整し、逆に路面摩擦係数μが相対的に高い方の目標流量QAMを大きな値に調整するようにしてもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS52で前輪のスリップ率Sjとブレーキ操作量(マスターシリンダ圧Pm)とに基づいて路面摩擦係数μを算出しているが、これに限定されるものではなく、例えば、降雨路・雪路・凍結路などの路面状態を、路面の画像データと気温とに基づいて判断したり、或いは路面判別センサ(GVS:Grand View Censor)を用いて検知したり、更にはインフラストラクチャから取得したりして、路面摩擦係数μを推定してもよい。
また、上記の一実施形態では、バネ形のリザーバを採用しているが、これに限定されるものではなく、ブレーキ液を蓄える機能があれば如何なるタイプのリザーバを採用してもよい。
また、上記の一実施形態では、第1ゲートバルブ8FL〜8RR及びインレットバルブ9FL〜9RRが、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、アウトレットバルブ11FL〜11RR及び第2ゲートバルブ12FL〜12RRが、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成されているが、これに限定されるものではない。要は、各バルブの開閉を行うことができればよいので、第1ゲートバルブ8FL〜8RR及びインレットバルブ9FL〜9RRが、励磁したオフセット位置で流路を開放し、アウトレットバルブ11FL〜11RR及び第2ゲートバルブ12FL〜12RRが、励磁したオフセット位置で流路を閉鎖するようにしてもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS61の処理で第2ゲートバルブ12FL・12FRを駆動制御する際に、デューティ比に応じてバルブ開度を制御しているが、これに限定されるものではなく、単に閉鎖しておく時間と開放しておく時間とを制御するようにしてもよい。
また、上記の一実施形態では、ステップS31でペダルストローク速度Vpを算出するとき、またステップS57の処理でペダルストローク量Sを算出するときに、マスターシリンダ圧Pmを用いているが、これに限定されるものではなく、勿論、ストロークセンサを設けてブレーキペダル1の操作速度や操作量を検出してもよい。
また、ステップS34〜S47、S62の処理で、ホイールシリンダ圧Pwやリザーバ圧Paを算出しているが、これに限定されるものではなく、勿論、圧力センサを設けてホイールシリンダ圧Pwやリザーバ圧Paを検出してもよい。
また、上記の一実施形態では、アンチスキッド制御のみならず、トラクション制御やスタビリティ制御も可能なフロント液圧制御回路6を採用したが、本発明ではアンチスキッド制御を行うことができればよいので、第1ゲートバルブ8FL・8FRは省略してもよい。因みに、アンチスキッド制御を行う一般的な液圧制御回路には、第2ゲートバルブ12FL・12FRが備えられていないので、アンチスキッド制御専用の液圧制御回路を利用する場合には、新たに第2ゲートバルブを配設する必要がある。
また、上記の一実施形態では、リア液圧制御回路7でホイールシリンダに液圧を供給し制動力を発生させているが、これに限定されるものではない。例えば電動アクチュエータを駆動制御して、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧(或いはブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧)する電動ブレーキや、回生モータブレーキ等を用いてもよい。要は、ブレーキバイワイヤで制動力制御を行うことがでればよいので、電子制御可能なエネルギー源を備えていれば、如何なるブレーキでもよい。
さらに、上記の一実施形態では、フロント液圧制御回路6とリア液圧制御回路7とを別体で構成しているが、一体化してもよい。
さらに、上記の一実施形態では、前輪側を液圧ブレーキ系統15L・15Rとし、後輪側をブレーキバイワイヤ系統17L・17Rとしているが、これに限定されるものではなく、前輪側をブレーキバイワイヤ系統とし、後輪側を液圧ブレーキ系統としてもよい。さらには、液圧ブレーキ系統15L・15Rとブレーキバイワイヤ系統17L・17Rとを前後輪で分割する前後スプリット方式を採用したが、これに限定されるものではなく、左前輪及び右後輪と右前輪及び左後輪とで分割するダイアゴナルスプリット方式を採用してもよい。
さらに、上記の一実施形態では、ステップS1の処理でマスターシリンダ圧Pmに応じて前輪制動力Ffや車両制動力Ftotalを算出しているが、これに限定されるものではなく、ブレーキペダル1の操作量から検出してもよい。また、ステップS3の処理で車両制動力Ftotalから前輪制動力Ffを減じて後輪目標制動力Frを算出しているが、これに限定されるものではなく、運転者のブレーキ操作に応じて算出できればよいので、マスターシリンダ圧Pmやブレーキペダル1の操作量(ストロークや踏力)から算出してもよい。
さらに、上記の一実施形態では、液圧ブレーキ系統15L・15Rとブレーキバイワイヤ系統17L・17Rのハイブリッドブレーキシステムを採用しているが、これに限定されるものではなく、全ブレーキ系統を液圧ブレーキ系統で構成してもよい。但し、液圧ブレーキ系統が少ないものほど、つまり各液圧ブレーキ系統のインレットバルブが全て閉鎖される確率の高いものほど、本発明が有効になる。
さらに、上記の一実施形態では、本発明を4輪車両に適用しているが、2輪車両や3輪車両、或いは5輪以上の車両に適用してもよい。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 液圧制御回路である。 BBW制御処理を示すフローチャートである。 ABS制御処理を示すフローチャートである。 ゲートバルブ制御処理(前半)を示すフローチャートである。 ゲートバルブ制御処理(後半)を示すフローチャートである。 ホイールシリンダの液量と液圧の関係を示す制御マップである。 流速WAWの算出に用いる制御マップである。 リザーバの液量と液圧の関係を示す制御マップである 目標流量QAMの制限に用いる制御マップである。 目標流量QAMの制限に用いる制御マップである。 Duty比の算出に用いる制御マップである。 Duty比とバルブ開度の関係を示すグラフである。 従来の問題点を示すタイムチャートである。 本発明の効果を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 ブレーキペダル
2 マスターシリンダ
3FL・3FR 前輪ホイールシリンダ
3RL・3RR 後輪ホイールシリンダ
4 ブレーキブースタ
5 コントローラ
6 フロント液圧制御回路
7 リア液圧制御回路
8FL・8FR 第1ゲートバルブ
9FL・9FR インレットバルブ
10FL・10FR リザーバ
11FL・11FR アウトレットバルブ
12FL・12FR 第2ゲートバルブ
13f ポンプ
14f ダンパー室
15L・15R 液圧ブレーキ系統
17L・17R ブレーキバイワイヤ系統
18・19 圧力センサ
20 車輪回転センサ

Claims (9)

  1. 運転者のブレーキ操作力を液圧に変換するマスターシリンダと、該マスターシリンダからの液圧によって制動力を発生するホイールシリンダと、前記マスターシリンダ及び前記ホイールシリンダ間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型のインレットバルブと、前記ホイールシリンダ及び前記インレットバルブ間に連通したリザーバと、前記ホイールシリンダ及び前記リザーバ間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のアウトレットバルブと、前記マスターシリンダ及び前記リザーバ間を連通した流路を開放可能なノーマルクローズ型のゲートバルブと、
    前記ホイールシリンダ、前記インレットバルブ、前記リザーバ、前記アウトレットバルブ、及び前記ゲートバルブで構成される1つ以上の液圧ブレーキ系統のうち、制動による車輪のロック傾向を検知した前記液圧ブレーキ系統の前記インレットバルブ及び前記アウトレットバルブを駆動制御して前記ホイールシリンダの液圧を保持・減圧するアンチスキッド制御手段と、
    該アンチスキッド制御手段が全ての前記液圧ブレーキ系統の前記インレットバルブを閉鎖するときに、少なくとも1つの前記液圧ブレーキ系統の前記ゲートバルブを開放するゲートバルブ制御手段と、を備えることを特徴とする車両用制動力制御装置。
  2. 前記液圧ブレーキ系統と、運転者のブレーキ操作に応じて目標制動力を算出し当該目標制動力に応じて制動力制御を行うブレーキバイワイヤ系統と、のハイブリッドブレーキシステムで構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用制動力制御装置。
  3. ブレーキ操作の操作速度を検出する操作速度検出手段を有し、
    前記ゲートバルブ制御手段は、前記操作速度検出手段で検出したブレーキ操作の操作速度が早いほど、前記ゲートバルブの開状態を多くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制動力制御装置。
  4. 前記リザーバに流入した液量を検出するリザーバ液量検出手段を有し、
    前記ゲートバルブ制御手段は、前記リザーバ液量検出手段で検出された前記リザーバの液量が多いほど、前記ゲートバルブの開状態を少なくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用制動力制御装置。
  5. 前記ゲートバルブ制御手段は、前記液圧ブレーキ系統が複数ある場合、これら液圧ブレーキ系統における前記リザーバ同士の液量比に応じて、前記ゲートバルブの開状態を調整することを特徴とする請求項4に記載の車両用制動力制御装置。
  6. 路面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段を有し、
    前記ゲートバルブ制御手段は、前記路面摩擦係数検出手段で検出した路面の摩擦係数が低いほど、前記ゲートバルブの開状態を少なくすることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の車両用制動力制御装置。
  7. 路面摩擦係数の減少速度を検出する減少速度検出手段を有し、
    前記ゲートバルブ制御手段は、前記減少速度検出手段で検出した路面摩擦係数の減少速度が速いほど、前記ゲートバルブの開状態を少なくすることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の車両用制動力制御装置。
  8. ブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出手段を有し、
    前記ゲートバルブ制御手段は、前記ブレーキ操作量検出手段で検出したブレーキ操作量が多いほど、前記ゲートバルブの開状態を少なくすることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の車両用制動力制御装置。
  9. 前記リザーバ及び前記アウトレットバルブ間に吸入側を連通し且つ前記マスターシリンダ及び前記インレットバルブ間に吐出側を連通したポンプを有し、
    前記アンチスキッド制御手段は、前記インレットバルブ、前記アウトレットバルブ、及び前記ポンプを駆動制御して前記ホイールシリンダの液圧を増圧・保持・減圧するように構成されることをと特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の車両用制動力制御装置。
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