JP2005349074A - 炊飯器用茹卵器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気炊飯器の余蒸気を活用する炊飯器用茹卵器であって、収容された鶏卵に、満遍なく蒸気が接触し、排出される蒸気が周辺の人に火傷の危険を及ぼさず、排出される水滴が電気炊飯器の蓋体の上面を濡らさず、構成が簡単で洗浄もし易い炊飯器用茹卵器を開発する。
【解決手段】鍋状の本体の底面の略中央にフランジで囲繞された蒸気導入孔が穿設され、上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面曲線よりも小なる曲率を有し、蒸気抜孔が穿設された蓋体と軟質で吸水性の素材からなり蒸気導入孔を有する吸湿体を有する炊飯器用茹卵器を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気炊飯器の蓋体に穿設されている蒸気抜孔に本発明の炊飯器用茹卵器の本体の底面に穿設された蒸気導入孔が対応するようにして本発明の炊飯器用茹卵器を電気炊飯器の蓋体上面に載置し、電気炊飯器の蓋体に穿設されている蒸気抜孔から噴出する蒸気によって本発明の炊飯器用茹卵器内に収納された鶏卵を茹で卵とするものであり、さらに詳しくは、以下の構成の炊飯器用茹卵器に関するものである。
<構成1>
側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有している上記鍋状の本体と、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体と、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体、から構成されることを特徴とする炊飯器用茹卵器。
<構成2>
側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有している上記鍋状の本体と、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体と、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体と、上記鍋状の本体の蒸気導入孔の周囲に載置される筒状の補助筒体、から構成されることを特徴とする炊飯器用茹卵器。
<構成3>
上記鍋状の本体あるいは上記蓋体のどちらかに、上記蓋体に穿設された上記蒸気抜孔の開度を調節するための開閉弁を有していることを特徴とする構成1あるいは構成2に記載の炊飯器用茹卵器。
従来、電気炊飯器の蓋体に穿設されている蒸気抜孔上に載置して、電気炊飯器の蒸気抜孔から噴出する蒸気を利用して鶏卵を茹で卵とする装置は出願されている。例えば、下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」、あるいは下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」が挙げられる。しかしながら、従来のこのような装置は、その構成に諸々の難点があって実用に供されにくいものが多く、広く普及を見るまでには至っていない。
例えば、下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」は、下記特許文献2の従来技術の項に取り上げられてその問題点が述べられているとおり、蒸気が「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」の下から上に通過するのみで、容器内での滞留時間が少ないので、鶏卵が充分に茹で上げられない。また、「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」を電気炊飯器の上面に固定する手段を有していないので、位置がずれ易く、不安定である。とくに、電気炊飯器の蒸気抜孔が蓋体の中央から外れた位置に穿設されている機種では、載置すること自体が困難である。
下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」は、下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」の上記問題点を解決せんとして提供されたものであったが、なお、以下に述べるような問題点を有している。まず、下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」は、「卵ゆで器」自体の「蒸気排出小孔7」を「卵ゆで器」の側壁下部に設けることにより、下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」が有する「容器内での(蒸気の)滞留時間が少ない」という問題点を解決したと謳うものであるが、しかし下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」においては、その構成から、噴出蒸気が収容された鶏卵の特定の部位に直接当てられることになる点は下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」と変わりないものである(「多孔卵受け6」により多少和らげられるものの)。このような構成の場合、噴出蒸気は鶏卵の特定の部位に直接当てられることによりその部分にて潜熱を奪われるので、鶏卵の他の部分には充分な熱量を持った蒸気が行き渡らず、結局鶏卵は蒸気が充分に当てられた部分は茹ですぎの状態となり、蒸気が行き渡らなかった部分は茹で足りない状態となり、茹でている最中に鶏卵の向きを変えるという面倒を厭わない限り収容鶏卵を均一に茹で上げることは実際上困難である。
また、収容鶏卵の特定の部位に当てられた蒸気はそこで潜熱を奪われて液化し、水滴となって「蒸気取入口4」から炊飯器の上面に落下し、炊飯器の上面を濡らすばかりか、炊飯器内に侵入して炊飯機能にまで悪影響を与えかねないこととなる。下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」の明細書においては、蒸気は全て「蒸気排出小孔7」から排出されるので炊飯器の上面を濡らすことがない旨書かれているが、上記「卵ゆで器」の構成からすればそのようなことは考えられず、蒸気は必ず「蒸気取入口4」から炊飯器の上面に逆流するので炊飯器の上面が濡れるのは避けられない。また次の問題として、上記「卵ゆで器」においては、「蒸気排出小孔7」が水平方向に穿設されているので、蒸気は上記「卵ゆで器」から水平方向に噴出されることとなる。ところが、通常、台所等にては、電気炊飯器は床上1m前後の場所に載置されるものであるから、上記構成の「卵ゆで器」から水平方向に噴出される高温蒸気が横を通る人の上半身から顔面にかけてまともに噴きつけることとなり、台所にて働く人にとって、これは火傷の危険を生ぜざるを得ない構成であると言わねばならない。
さらに、上記「卵ゆで器」は、電気炊飯器の蓋体上面に安定的に載置するための構成として「下向吸盤5」を用いるとしているが、このような複雑な構成は、上記「卵ゆで器」の製造工程を複雑なものとし、製造工程の複雑さは製造原価の高騰として反映されざるを得ない。また、やはり構成が複雑である故に洗浄が困難となり、特に「下向吸盤5」近辺は凹凸が激しく完全に洗浄を行うことは不可能である。従って、上記「卵ゆで器」は使用を重ねるごとに不衛生なものとなり易い。また、「下向吸盤5」に用いられているゴムが、熱により劣化するという問題もある。さらに、「下向吸盤5」によって電気炊飯器の蓋体上面に載置された場合、上記「卵ゆで器」の底面と電気炊飯器の蓋体上面には「下向吸盤5」により間隙が生ずるので、該間隙から蒸気が逸脱するばかりか、逸脱した蒸気が上記「卵ゆで器」の底面に当たって冷却され、水滴となって落下して電気炊飯器の蓋体上面を濡らしてしまう。上記特許文献2にはこのような事態を防止する構成として「蒸気取入口4」の外周下面にゴム製の「蒸気取入フード15」を設けることができる旨書かれているが、このようにすれば上記「卵ゆで器」の底面の構成はますます複雑なものとなり、さらに「蒸気取入口4」から落下する水滴は全て電気炊飯器の蓋体上面の「炊飯蒸気吹出口9」に逆流することになり、炊飯機能自体に悪影響を及ぼす確率はますます高くなる。
また、下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」及び下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」は、共に「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」あるいは「卵ゆで器」から排出される蒸気の量を調節する調節装置を有していない。従って、通常の、所謂「5.5合炊き」の電気炊飯器で鶏卵2〜3個を茹で上げるには良いかもしれないが、電気炊飯器の容量が所謂「1升炊き」となった場合には蒸気量が多くなりすぎて具合が悪い。また、逆に通常の「5.5合炊き」の電気炊飯器で5個以上の鶏卵を茹で上げようとすると蒸気量が不足して所謂「温泉卵」状態にしかならない。従って、電気炊飯器の容量や鶏卵の個数に対応できる排出蒸気量を調節可能な機構が望まれる。
このように、下記特許文献1に記載の「電気圧力式炊飯器用の卵茹で器」、下記特許文献2に記載の「卵ゆで器」は、各種の困難を有していたが故に実用的ではなく、未だに広く普及されるという結果を見ていないものである。
実用新案登録第3073232号 (実願2000−4178) 特開2002−223948
本発明は、上記のような状況に鑑み、従来技術が有していた上記諸問題点を解決するための課題として、下記の諸課題を設定するものである。
<課題1>
収容された鶏卵に、電気炊飯器の蒸気抜孔からの蒸気が直接当たらず、鶏卵を収容する容器本体内で蒸気がムラなく拡散し、収容された鶏卵にできるだけ満遍なく蒸気が当たる構成の炊飯器用茹卵器を開発する。
<課題2>
炊飯器用茹卵器から排出される蒸気が、周辺の人に火傷の危険を及ぼさないような構成の炊飯器用茹卵器を開発する。
<課題3>
炊飯器用茹卵器から排出される水滴が電気炊飯器の蓋体の上面を濡らしたり、あるいは電気炊飯器の蒸気抜孔から電気炊飯器本体内に逆流したりすることのない構成の炊飯器用茹卵器を開発する。
<課題4>
電気炊飯器の蓋体上面の蒸気抜孔の位置にかかわらず電気炊飯器の蓋体上面に安定的に載置可能で、できるだけ構成が簡単で部品点数が少なく、製造工程も単純で、洗浄も容易にできる構成の炊飯器用茹卵器を開発する。
<課題5>
炊飯器用茹卵器から排出される蒸気量を調節可能な構成の炊飯器用茹卵器を開発する。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、下記に示す解決手段を提供するものである。
<解決手段1>
側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有している上記鍋状の本体と、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体と、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体、から構成されることを特徴とする炊飯器用茹卵器。
<解決手段2>
側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有している上記鍋状の本体と、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体と、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体と、上記鍋状の本体の蒸気導入孔の周囲に載置される筒状の補助筒体、から構成されることを特徴とする炊飯器用茹卵器。
<解決手段3>
上記鍋状の本体あるいは上記蓋体のどちらかに、上記蓋体に穿設された上記蒸気抜孔の開度を調節するための開閉弁を有していることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の炊飯器用茹卵器。
上記課題1は上記解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3によって解決されるものである。すなわち、収容される鶏卵は、上記解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3により、底面中央の蒸気導入孔の直上には一切載置されず、該蒸気導入孔の周辺の本体底面に載置されるものである。しかも、該蒸気導入孔の周辺の本体底面と該蒸気導入孔は、該蒸気導入孔の周囲に形成されるフランジにより電気炊飯器の蒸気抜孔から直上に噴出される潜熱の多い蒸気からは区画されているので、本体底面に載置される鶏卵に電気炊飯器の蒸気抜孔から直上に噴出される蒸気が直接当たることがない。すなわち、収容された鶏卵は、上記該蒸気導入孔から直上に噴射する蒸気ではなく、一旦容器本体中に拡散した蒸気により満遍なく茹でられるので、鶏卵の特定の部位のみが蒸気を多く受けて早く茹でられ残りの部分の茹で上がりが遅れるということがないのである。また、上記蒸気導入孔と本体側壁の間の本体底面が、鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有しているので、該本体底面に載置された鶏卵は該本体底面に密着することなく、該本体底面と鶏卵の間には空隙が生ずる。この空隙に蒸気が回りこむので、鶏卵の下部も上部と同様満遍なく茹でられるものである。
上記課題2は上記解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3によって解決されるものである。すなわち、本発明の解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3の発明においては、炊飯器用茹卵器から排出される蒸気、すなわち鶏卵を茹でるのに使用された後の余剰蒸気は、上記特許文献2の発明のように本体下部から水平方向に排出されるのではなく、蓋体に穿設された蒸気抜孔から略垂直上方に排出される。従って、本発明の解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3の発明においては、炊飯器用茹卵器の真横を人が通過しても、上記特許文献2の発明のように上半身に蒸気を浴びて火傷を蒙るといった危険性は全く存しない。すなわち、本発明においては、上方から覗き込むようなことをしない限り火傷の危険のない、安全な炊飯器用茹卵器を提供できるものである。
上記課題3は上記解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3によって解決されるものである。すなわち、本発明の炊飯器用茹卵器は、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体を有しているので、鍋状の本体の蒸気導入孔のフランジの外側面を伝って流下する水滴は全てこの吸湿体に吸収され、電気炊飯器の蓋体上面を濡らしたりあるいは電気炊飯器の蒸気抜孔から炊飯器本体内に逆流する惧れがないものである。この吸湿体の素材としては軟質で吸水性の素材、例えばガーゼや綿布等の布あるいは発泡性の軟質合成樹脂を使うことができ、その厚さを適切に調整することにより、炊飯器用茹卵器から排出される水分を略完全に吸収できる。例えば素材としてガーゼを用いた場合では、ガーゼを重ねて厚さ3mm程度の吸湿体を構成することにより、炊飯器用茹卵器から排出される水分を略完全に吸収でき、使用後も電気炊飯器の蓋体上面は全く濡れなかった。
上記課題4は上記解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3によって解決されるものである。すなわち、本発明の炊飯器用茹卵器は、本体底面と電気炊飯器の蓋体上面の間に軟質で吸湿性の素材からなる上記吸湿体を有しているので、上記特許文献2に記載の「卵ゆで器」の「下向吸盤」のような本体を支えるための複雑な構成を要せず、電気炊飯器の蓋体上面に安定的に載置できる。蒸気抜孔が蓋体の中心にない電気炊飯器においても、本体と電気炊飯器の蓋体上面の間に介在する吸湿体の摩擦力によって本体は安定的に載置されるものである。また、鶏卵が収容された本体の重量によって吸湿体が圧縮されて本体と吸湿体の蒸気導入孔の周辺は自然に気密状態となるので「蒸気取入フード」のような気密のための複雑な構成も要せず、従って製造工程も簡単で、製造原価も極めて安価なものである。また、本体底面には突起物が全くないので洗浄も簡単で衛生的であり、さらに上記吸湿体の方も例えば布巾を洗浄する要領で簡単且完全に洗浄できるので極めて衛生的である。
上記課題5は上記解決手段3によって解決されるものである。すなわち、本発明の解決手段3に記載の炊飯器用茹卵器は、上記鍋状の本体あるいは上記蓋体のどちらかに、上記蓋体に穿設された上記蒸気抜孔の開度を調節するための開閉弁を有しているので、炊飯器用茹卵器から排出される蒸気量を任意に調節することが可能である。
本発明の解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3に記載の発明によれば、側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有しているので、収容された鶏卵に、電気炊飯器の蒸気抜孔からの蒸気が直接当たらず、鶏卵を収容する容器本体内で蒸気がムラなく拡散し、収容された鶏卵にできるだけ満遍なく蒸気が当たることにより、収容された鶏卵がムラなく茹で上げられることができるものである。
本発明の解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3に記載の発明によれば、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体を有しているので、該蓋体の蒸気抜孔から排出される蒸気が略垂直上方に排出されるので、炊飯器用茹卵器から排出される蒸気が、周辺の人に火傷の危険を及ぼすことがない。
本発明の解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3に記載の発明によれば、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体を有しているので、炊飯器用茹卵器から排出される水滴が炊飯器の蓋体の上面を濡らしたり、あるいは炊飯器の蒸気抜孔から炊飯器本体内に逆流したりすることがない。
本発明の解決手段1あるいは解決手段2あるいは解決手段3に記載の発明によれば、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体を有しているので、電気炊飯器の蓋体上面の蒸気抜孔の位置にかかわらず電気炊飯器の蓋体上面に安定的に載置可能で、構成が簡単で部品点数も少なく、製造工程も単純で、洗浄も容易である。
本発明の解決手段3に記載の発明によれば、上記鍋状の本体あるいは上記蓋体のどちらかに、上記蓋体に穿設された上記蒸気抜孔の開度を調節するための開閉弁を有しているので、炊飯器用茹卵器から排出される蒸気量が調節可能であり、これにより、電気炊飯器の容量や収容する鶏卵の個数に応じて炊飯器用茹卵器内に充満する蒸気量を適宜調節することができ、従って本発明の解決手段3に記載の発明は如何なる容量の電気炊飯器にも対応でき、かつ収容する鶏卵の個数によらず完全な茹で卵あるいは所謂温泉卵状態の茹で卵を得ることができるものである。
本発明を実施するための最良の形態を、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施例1は請求項1あるいは請求項2に記載の発明の1実施例であり、実施例2は請求項3に記載の発明の1実施例である。また、以下の説明では、具体的な寸法を記載している箇所もあるが、これは下記実施例と鶏卵の寸法関係を理解し易くするために記載しているものである。従って、本発明が以下に記載の実施例の寸法に限定されるわけでは当然なく、本発明は、収容する鶏卵の最大個数や用いる電気炊飯器の容量に応じて、適宜各種の寸法を取り得るものであることは当然のことである。
<実施例1の構成>
図1aは本発明の実施例1の使用状態を示す一部を欠截した外観斜視図であり、この状態においては実施例1は本発明の解決手段1に記載の発明の1実施例となる。また、図1bは補助筒体4の外観斜視図であって、図1aに示す状態にこの補助筒体4を用いることにより実施例1は本発明の解決手段2に記載の発明の1実施例となる。また、図2は、本発明の実施例1の各部材の組付構成を示す外観斜視図であり、この図2に示す状態は本発明の解決手段2に記載の発明の1実施例となる。この図2に示す状態より補助筒体4を取り去れば発明の解決手段1に記載の発明の1実施例となる。
図1a、図2において、Aは本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器であり、1は鍋状の本体、2は蓋体、3は吸湿体、4は補助筒体である。本体1は全体が鍋状で、側壁11と底面12が滑らかな曲面で一体として接合されて構成されており、本体1の上端部は肉厚の嵌合部11aとなり、嵌合部11aに囲繞されて円形の上面開口部11bが形成されている。実施例1にては、上面開口部11bの直径は170mmであり、側壁11の高さは75mmである。底面12は全体として円盤状であるが、中央部分には円形の蒸気導入孔13が穿設されている。実施例1にては、底面12の直径は145mmであり、蒸気導入孔13の直径は通常の鶏卵の短径と略同一で、45mmである。蒸気導入孔13の周囲は底面12の内端部が上方に屈曲されて形成されているフランジ12aとなり、蒸気導入孔13はフランジ12aに囲繞されている。また、側壁11とフランジ12aの間の底面12は、図3の縦断面図に見るように、鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有する曲面として形成されている。また、側壁11とフランジ12aの間の最短距離は、図3に見るように通常の鶏卵の長径よりやや小で、50mmである。なお、本体1は金属製であるが、適宜琺瑯で被覆した金属製、あるいは耐熱ガラス製、さらにはセラミックス製等とすることは当然可能である。また、本体1には図1a、図2に示すように、適宜取手Hを添設することは当然可能である。図1a、図2に示す取手Hは棒状のもので本体1の1箇所にのみ設けられるが、耳型の取手(図示せず)を2箇所に設けても当然良い。その他、土瓶のツル型の取手(図示せず)等、取手の形状や個数は自由に定めることが可能である。
図1a、図2、図3に示す蓋体2は、通常の鍋の蓋(図示せず)と同様の構成で、円盤状で軽く上に凸の形状の本体21の周辺端部が屈曲されてフランジ23及び本体1の嵌合部11aの内側に嵌合する嵌合部24として形成されている。蓋体2の中央にはツマミ22が螺着され、また蓋体2の本体21とフランジ23の中間領域をなす周辺部21aには小孔である蒸気抜孔25a、25b、25cが蓋体2の円周方向に並んで穿設されている。なお、本体21、周辺部21a、フランジ23、嵌合部24は全て一体として形成されている。また、実施例1においては蓋体2の直径は175mmであり、蒸気抜孔25a、25b、25cの直径は3mmである。なお、蓋体2は金属製であるが、適宜琺瑯で被覆した金属製、あるいは耐熱ガラス製、さらにはセラミックス製等とすることは当然可能である。
図1a、図2、図3に示す吸湿体3は、円板状の本体31の中心に蒸気導入孔32が穿設され、全体としてドーナツ型の円板状の構成となっている。実施例1にては本体31の直径は175mmで、蒸気導入孔32の直径は55mmである。また、吸湿体3は、実施例1にてはガーゼを縫い合わせて厚さ3mmとしたものを使用したが、素材はこの他にも綿布や吸湿性の良い合成繊維からなる布、あるいは多孔質の軟質合成樹脂等が使用可能であり、厚さも素材により適宜調節可能である。
図1a、図2、図4に示す補助筒体4は、平板を円筒形状に加工した本体41からなり、中央には孔42が形成されている。実施例1にては本体41の直径は47mmで、高さは50mmである。補助筒体4は、図4に見るように、本体1の底面12の中央に穿設された蒸気導入孔13を囲繞するフランジ12aの外側に補助筒体4の下端部が嵌合するように設けられるものである。なお、補助筒体4は金属製であるが、適宜琺瑯で被覆した金属製、あるいは耐熱ガラス製、さらにはセラミックス製等とすることは当然可能である。
<実施例1の作用>
実施例1の炊飯用茹卵器Aは、図1に示すように、電気炊飯器Jの蓋体J1上に載置して用いられる。さらに詳しくは、電気炊飯器Jの蓋体J1の上面に穿設されている蒸気抜孔J2に吸湿体3の蒸気導入孔32が重なるように吸湿体3を電気炊飯器Jの蓋体J1の上面に載置し、さらに本体1の底面12の中央に穿設されている蒸気導入孔13が吸湿体3の蒸気導入孔32及び電気炊飯器Jの蒸気抜孔J2に重なるように本体1を吸湿体3の上面に載置し、次に鶏卵E、E、…を本体1の底面12に収容する。この際、鶏卵E、E、…は蒸気導入孔13を囲繞するように収容されるが、鶏卵E、E、…の並べ方は後に詳細に述べる。なお、この時点では鶏卵E、E、…は当然生卵の状態である。また、電気炊飯器Jの内部には、通常の炊飯の時と同様、適量の米(図示せず)と水(図示せず)が既に収容されている。このようにして鶏卵E、E、…を収容し終わったら蓋体2を本体1に嵌合させる。この際、蓋体2の嵌合部24が本体1の嵌合部11aの内側に嵌まり込むかたちで嵌合されるものである。このようにして準備段階が終了すれば、後は電気炊飯器JのスイッチJ3を押して普通に炊飯を行う。なお、この際、炊飯器用茹卵器Aの本体1内部に収容されるのは鶏卵E、E、…のみで、水は全く不要である。また、この場合は補助筒体4を用いていないが、これは鶏卵E、E、…が5個以内の場合で、前記解決手段1の1実施例となる。
図3には、本体1の内部に収容された鶏卵E、E、…が茹でられていく状態を示す。炊飯の進行に従い、電気炊飯器Jの蓋体J1に穿設された蒸気抜孔J2からは盛んに蒸気Sが噴出し始めるが、噴出した蒸気Sは吸湿体3の蒸気導入孔32を通過し、本体1の底面12の中央の蒸気導入孔13を通過して本体1内部に導かれる。このとき、蒸気導入孔13の上には鶏卵E、E、…は置かれていないので、蒸気Sは何物にも妨げられずに蓋体2まで上昇し、蓋体2に進路を妨げられて本体1の半径方向に方向を転換され、本体1内の空間に満遍なく充満する。この蒸気Sが本体1の半径方向に広がるとともにやや下降して、本体1の底面12に載置されている鶏卵E、E、…に接触し、鶏卵E、E、…の周囲を回り込むようにしてさらに下降する。この際、蒸気導入孔13と側壁11の間の底面12が任意の鶏卵Eの表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有しているので、任意の鶏卵Eの下面と底面12の間には空隙C1、C1、…が生じ、この空隙C1、C1、…にも蒸気Sが回り込んで、任意の鶏卵Eは略その全周囲から蒸気Sに囲繞され、これによりムラなく茹で上げられるものである。
鶏卵E、E、…を茹で上げる作用を終えた蒸気Sは、その潜熱がまだ多く気体の状態のものは蓋体2の周辺部21aに穿設された蒸気抜孔25a、25b、25cから外部に排出される。また、潜熱を奪われて液体(湯)の状態となった蒸気Sは、一部は底面12に堆積し、一部は蒸気導入孔13のフランジ12aの外側壁12cを水滴Dとなって伝い、フランジ12aが底面12へと連続する曲面12bに沿って流下する。フランジ12aが底面12へと連続する曲面12bの下部には吸湿体3の本体31の内周端部31aが位置しているので、流下した水滴Dはこの内周端部31aから本体31へ吸収される。
上記のような経過をもって鶏卵E、E、…は茹で上げられ、電気炊飯器Jにての炊飯が完了する頃には茹で卵となる。電気炊飯器Jにて炊飯が完了すれば、本体1を持ち上げて吸湿体3から外し、さらに吸湿体3を電気炊飯器Jの蓋体J1上から取り外す。そして、本体1の蓋体2を本体1から脱嵌すれば茹で卵となった鶏卵E、E、…が露出されるので、鶏卵E、E、…を本体1から取り出せば良い。後は本体1の底面12に貯留された僅かな水(湯)を捨て、本体1、蓋体2、吸湿体3を洗浄して片付ければ良い。
本体1内部に鶏卵E、E、…を収容する方法を、図5a、図5bに示す。図5aは本体1内部に3個の鶏卵Eを収容した状態であるが、この場合には、3個の鶏卵Eが略等間隔に並ぶように収容する。また、図5bは5個の鶏卵Eを収容した状態を示すが,鶏卵Eが通常の大きさ(所謂Mサイズ)の場合は5個が限度となる。もし、鶏卵Eが通常の大きさより大きなもの(所謂Lサイズ)の場合は4個が限度となる。また、実験の結果では、実施例1の炊飯器用茹卵器Aの場合、通常の容量の電気炊飯器(5.5合炊き・655Wのもの)で米5.5合を通常に炊飯した場合、鶏卵Eを最大個数の5個収容した場合でも全てが完全な茹で卵となった。炊飯終了後には本体1の底面12に僅かな水(湯)の貯留が見られた。また、吸湿体3は下方に流れた水滴D(図3参照)を略完全に吸湿し、電気炊飯器Jの蓋体J1の表面には水分の付着は全く見られなかった。吸湿体3も、高温となるので吸湿した水分はそのかなりの部分が蒸発し、炊飯終了後も湿った状態にはならなかった。なお、鶏卵E、E、…を完全な茹で卵状態ではなく、半茹での温泉卵状態としたい場合には、炊飯器用茹卵器Aを炊飯当初から電気炊飯器Jに載置せず、炊飯途中から載置することにより蒸気Sに晒される時間を適宜短縮すれば良い。
次に、補助筒体4を用いた場合の実施例1の作用について詳述する。この場合には、実施例1は前記解決手段2の1実施例となる。図4に見るように、補助筒体4は、本体41の下端部分を蒸気導入孔13を囲繞するフランジ12aの外周に嵌合して用いられる。また、この場合の鶏卵E、E、…を収容する方法は、図5c、図5dに示すとおりである。すなわち、図5cでは鶏卵Eが通常の大きさ(所謂Mサイズ)である場合に、10個の鶏卵Eを収容する方法を示している。この場合、図4に示すように鶏卵E、E、…は2段重ねの状態となる。すなわち、図5cに示すようにまず本体1の底面12に、補助筒体4を囲繞するように5個の鶏卵Eを並べ、さらにその上に5個の鶏卵Eを並べる。この際、図4に見るように、補助筒体4の作用によって上部の5個の鶏卵Eも蒸気導入孔13に落ち込むことなく図5cに示す状態に収容されるものである。なお、鶏卵Eが通常の大きさより大きなもの(所謂Lサイズ)である場合には、図5dに示すように鶏卵Eの収容個数は下段4個上段4個の合計8個となる。
補助筒体4を用いた場合の茹で上げ工程を図4に示す。この場合も、蒸気導入孔13から本体1内部に上昇する蒸気Sは直接鶏卵E、E、…に触れずに蓋体2まで上昇してから本体1の半径方向に拡散し、下降する。この際、補助筒体4の導流作用によって、蒸気Sは図3に示す補助筒体4を用いない場合に比較するとかなり高い位置にて本体1の半径方向に拡散し始めるものであり、従って、図4に示すように鶏卵E、E、…が2段重ねの状態で収容されていても、上段の鶏卵Eにも下段の鶏卵Eにも満遍なく蒸気Sは接触し、かつ全ての鶏卵Eを上下左右の全方向から囲繞して茹で上げるものである。下段の鶏卵Eの下面と本体1の底面12の間に空隙C1が生ずるのは、図3に示す場合と同様である。
鶏卵E、E、…を茹で上げた後の蒸気Sの流れも図3に示す場合と略同様で、潜熱がまだ多く気体の状態のものは蓋体2の周辺部21aに穿設された蒸気抜孔25a、25b、25cから外部に排出される。また、潜熱を奪われて液体(湯)の状態となった蒸気Sは、一部は底面12に堆積し、一部は補助筒体4の本体41の内壁面41a及び蒸気導入孔13のフランジ12aの外側壁12cを水滴Dとなって伝い、フランジ12aが底面12へと連続する曲面12bに沿って流下する。フランジ12aが底面12へと連続する曲面12bの下部には吸湿体3の本体31の内周端部31aが位置しているので、流下した水滴Dはこの内周端部31aから本体31へ吸収される。
上記プロセスにて炊飯が終了すると、鶏卵E、E、…も茹で卵となる。実験では、図5cのように10個の鶏卵Eを収容した炊飯器用茹卵器Aを通常の容量の電気炊飯器(5.5合炊き・655Wのもの)に載置し、米5.5合を通常に炊飯した場合、鶏卵Eは全て半茹での所謂温泉卵状態となった。電気炊飯器を大容量(1升炊き・1300Wのもの)に変えた場合には10個の鶏卵Eが全て完全な茹で卵となった。
<実施例2の構成>
実施例2の炊飯器用茹卵器Bは、図6、図7に示すように、本体1に開閉弁5を添接固着しただけのものであるので、実施例1の炊飯器用茹卵器Aと共通の構成についての説明は省略し、要部である開閉弁5の説明のみを行う。また、開閉弁5以外の構成は実施例1の炊飯器用茹卵器Aと同一であるので、その部分に関しては実施例1の炊飯器用茹卵器Aと同一の符号を用いて説明する。
実施例2の炊飯器用茹卵器Bは、図6、図7に示すように、本体1の上端部に開閉弁5を添接固着したものである。開閉弁5は金属製の平板をクランク状に曲折したもので、本体1の嵌合部11aの直下の側壁11の内面に添設固着される基部51、クランク状に曲折された曲部52、曲部52から略垂直に上方に延伸される支持部53、そして、支持部53上端から90°よりやや大の角度で曲折された弁部54が一体として形成されてなっている。支持部53と本体1の嵌合部11aの間には、図6に見るように蓋体2の嵌合部24が隙間なく嵌合される寸法の間隙C2が形成されている。また同じく図6に見るように、蓋体2が本体1に嵌合された場合に、開閉弁5の弁部54の上面が蓋体2の周辺部21aの下面に隙間なく当接するように、支持体53の高さ及び支持体53と弁部54の角度が構成されている。またさらに、弁部54の半径方向の延長αは、図8dに見るように、蓋体2の周辺部21aに穿設された蒸気抜孔25cの端部から蒸気抜孔25aの中心部までの長さに等しく設定されている。なお、開閉弁5を本体1の側壁11に添設固着する方法は、溶接やリベット留めあるいは螺着等、開閉弁5が確実に固着できればいかなる方法を用いても良い。
<実施例2の作用>
実施例2の炊飯器用茹卵器Bの作用は、実施例1の炊飯器用茹卵器Aの作用と略同一であるが、開閉弁5の作用によって蓋体2の蒸気抜孔25a、25b、25cから排出される蒸気Sの量を調節できるという点のみが実施例1の炊飯器用茹卵器Aと異なっているので、この点のみを詳細に説明する。実施例2の炊飯器用茹卵器Bにおいては、蓋体2を本体1に嵌合させる際に、図8a〜図8dに示すように、蓋体2の蒸気抜孔25a、25b、25cを開閉弁5の弁部54の直上あるいは近傍に位置せしめるものである。なお、図8a〜図8dは蒸気抜孔25a、25b、25c近傍の平面図であるが、説明の便のために、蒸気抜孔25a、25b、25cの寸法を誇張して大きく表現している。まず、図8aに示すように、開閉弁5の弁部54を蒸気抜孔25cの半径方向に向かって左方近傍に位置せしめた場合には、蒸気抜孔25a、25b、25cには弁部54が全く当接していないので、蒸気抜孔25a、25b、25cは全て開放状態となり、蒸気Sは蒸気抜孔25a、25b、25cの全てから排出される。次に、蓋体2を図8aに示す状態から時計周り(方向X)に僅かに回転させた位置を図8bに示す。この位置では、蒸気抜孔25cは弁部54によって塞がれているので、蒸気Sは蒸気抜孔25a、25bからしか排出されない。蓋体2をさらに時計周り(方向X)に回転させて図8cに示す状態になると、蒸気抜孔25b、25cが弁部54によって塞がれ、蒸気Sの排出は蒸気抜孔25aからのみとなる。この状態から、さらに蓋体2を時計周り(方向X)に回転させて図8dに示す状態になると、蒸気抜孔25b、25cの全部と蒸気抜孔25aの半分が弁部54によって塞がれ、蒸気Sの排出は蒸気抜孔25aの半分からのみとなる。
実施例2の炊飯器用茹卵器Bは、上記のように弁部54と蒸気抜孔25a、25b、25cの位置関係を自由に設定することにより、本体1内の空間から排出される蒸気Sの量を自由に制御できるので、これにより本体1内に収容された鶏卵E、E、…の茹で加減を自由に調節することが可能である。例えば、鶏卵E、E、…の個数が少ない場合や電気炊飯器Jの容量が大きい場合には、弁部54と蒸気抜孔25a、25b、25cの位置関係を図8aに示すような状態に設定して、蒸気抜孔25a、25b、25cの全てから蒸気Sが排出されるようにすることにより鶏卵E、E、…が茹で過ぎにならないようにすることができる。また、鶏卵E、E、…の個数が増えるにつれて、弁部54と蒸気抜孔25a、25b、25cの位置関係を図8bに示す状態あるいは図8cに示す状態として、排出される蒸気Sの量を絞り、本体1内部により多くの蒸気Sを充満させるようにして茹で加減を調整する。弁部54と蒸気抜孔25a、25b、25cの位置関係を図8dに示す状態にした場合には排出される蒸気量が最も少なくなるので、この状態は、容量の小さな電気炊飯器で数多くの鶏卵E、E、…を茹でたい場合に適している。また、鶏卵E、E、…の数が多くなっても、弁部54と蒸気抜孔25a、25b、25cの位置関係を図8aに示す状態にすれば、鶏卵E、E、…を半茹で状態の、所謂温泉卵とすることが可能である。
本発明の炊飯器用茹卵器は、電気炊飯器の余蒸気を利用して茹で卵を作る目的で開発されたものであるが、本体内に収容可能なものであれば、例えば野菜を茹でたり、シュウマイを蒸し上げたり、その他蒸し菓子を作ること等も不可能ではない。
(a)本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れない場合の使用状態を示す一部を欠截した外観斜視図である。(b)本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体の外観斜視図である。 本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の組付構成を説明する説明図である。 本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れない場合の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れた場合の作用を説明する説明図である。 (a)本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れない場合の作用を説明する説明図である。 (b)本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れない場合の作用を説明する説明図である。 (c)本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れた場合の作用を説明する説明図である。 (d)本発明の実施例1の炊飯器用茹卵器の、補助筒体を入れた場合の作用を説明する説明図である。 本発明の実施例2の炊飯器用茹卵器の要部の拡大縦断面図である。 本発明の実施例2の炊飯器用茹卵器の要部の拡大外観斜視図である。 (a)本発明の実施例2の炊飯器用茹卵器の要部の作用を説明する説明図である。 (b)本発明の実施例2の炊飯器用茹卵器の要部の作用を説明する説明図である。 (c)本発明の実施例2の炊飯器用茹卵器の要部の作用を説明する説明図である。 (d)本発明の実施例2の炊飯器用茹卵器の要部の作用を説明する説明図である。
符号の説明
1 本体
11 側壁
11a 嵌合部
11b 上面開口部
12 底面
12a フランジ
12b 曲面
12c 外側壁
13 蒸気導入孔
2 蓋体
21 本体
21a 周辺部
22 ツマミ
23 フランジ
24 嵌合部
25a 蒸気抜孔
25b 蒸気抜孔
25c 蒸気抜孔
3 吸湿体
31 本体
31a 内周端部
32 蒸気導入孔
4 補助筒体
41 本体
41a 内壁面
42 孔
5 開閉弁
51 基部
52 曲部
53 支持部
54 弁部
A 炊飯器用茹卵器
B 炊飯器用茹卵器
C1 空隙
C2 空隙
D 水滴
E 鶏卵
J 電気炊飯器
J1 蓋体
J2 蒸気抜孔
J3 スイッチ
S 蒸気
X 方向
α 延長




















Claims (3)

  1. 側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有している上記鍋状の本体と、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体と、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体、から構成されることを特徴とする炊飯器用茹卵器。
  2. 側壁と底面で形成された鍋状の本体の底面の略中央に蒸気導入孔が穿設され該蒸気導入孔の周囲がフランジにより囲繞されており上記蒸気導入孔と側壁の間の底面が鶏卵の表面の有する任意の曲線よりも小なる曲率を有している上記鍋状の本体と、蒸気抜孔が穿設され上記鍋状の本体の上面開口部に嵌着される蓋体と、軟質で吸水性の素材からなり上記鍋状の本体の蒸気導入孔に対応する蒸気導入孔を有し上記鍋状の本体の底面が載置される吸湿体と、上記鍋状の本体の蒸気導入孔の周囲に載置される筒状の補助筒体、から構成されることを特徴とする炊飯器用茹卵器。
  3. 上記鍋状の本体あるいは上記蓋体のどちらかに、上記蓋体に穿設された上記蒸気抜孔の開度を調節するための開閉弁を有していることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の炊飯器用茹卵器。








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