JP2005346500A - シミュレーション装置およびシミュレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 搬送経路の機能を評価する際、柔軟媒体内において、シートのカール形状を比較的簡単に表現することができるシミュレーション装置を提供する。
【解決手段】 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションする際、搬送経路定義部2は搬送経路内の構成部品を定義し、柔軟媒体モデル作成部3は柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する。この柔軟媒体に対してカールを設定する際、カールが設定された領域端部に位置する2つの剛体要素間の分割数およびカール量を入力し、これを基に、カールが設定される領域を分割して剛体要素のモデル化定義を行う。運動計算部5は、搬送条件設定部4によって設定された搬送条件に基づき、柔軟媒体の運動を時系列に計算する。結果表示手段は、時系列に計算された運動の結果から、柔軟媒体の挙動を表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置およびシミュレーション方法に関する。
複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置における搬送経路を設計する際、実際に物を作る前からさまざまな条件で設計物の機能を検討することは、試作品の製造や試験に要する工数を削減できるとともに、開発期間および費用を低減できる。このような目的で、画像形成装置における搬送経路内を搬送されるシートの挙動を計算機シミュレーションにより解析し、搬送経路の最適設計を行うことが検討される。
従来、紙の挙動をシミュレーションする技術として、柔軟媒体を有限要素法による有限要素で表現し、搬送経路内のガイドやローラとの接触を判断し、運動方程式を数値的に解くことにより、柔軟媒体のガイドとの搬送抵抗や当接角を評価する設計支援システムが提案されている(特許文献1、2)。また、柔軟媒体を質量とバネによってより簡易的に表現することで、計算速度を向上させる手法が公開されている(非特許文献1)。
このように、柔軟媒体の運動を解くにあたっては、有限要素あるいは質量−バネ系で離散的に表現された柔軟媒体の運動方程式を立て、解析対象時間を有限の幅を持つ時間刻み(ステップ)に分割し、時間0から刻み時間毎に未知数である加速度、速度、変位を順次求め、これらの数値を時間積分することによって、柔軟媒体の挙動を表現することができる。このような解析方法としては、ニューマークのβ法、ウイルソンのθ法、オイラー法、Kutta−merson法などが広く知られている。
特開平11−195052号公報 特開平11−116133号公報 吉田和司著、「機論」96−1530、日本機械学会出版、1997年、p230−236
しかしながら、上記従来のシミュレーション装置では、以下に掲げる問題があった。すなわち、搬送経路内の紙の挙動やガイド抵抗を正確に評価する際、紙のカールを考慮した柔軟媒体の扱いが必要不可欠であった。上記質量とバネの集合体として表現される柔軟媒体に対し、個々の質点間の角度を指定してカールの設定を行うことで、紙のカール形状を表現し、紙の挙動やガイド抵抗を評価することは可能であるが、その反面、このようなカールの設定には、非常に多くの工数を要していた。
また、搬送経路内の紙の挙動やガイド抵抗等を正確に評価する際、柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦を正確に取り扱う必要があった。特に、停留(ジャム)等の挙動を正確に表現する際、柔軟媒体の先端および搬送ガイド間の摩擦について、柔軟媒体の摺動速度、および柔軟媒体と搬送ガイドとの当接角に依存した摩擦係数を適用する必要があった。しかし、現状では、上記質量とバネの集合体として柔軟媒体が表現される場合、摩擦係数は、柔軟媒体の先端とそれ以外の領域とで区別されることなく、一定もしくは柔軟媒体の摺動速度のみを考慮したものになっていたので、停留(ジャム)等の柔軟媒体の挙動、特に柔軟媒体の先端の挙動を正確に評価することができなかった。
また、搬送経路内の紙の挙動やガイド抵抗等を正確に評価する際、柔軟媒体に大きく曲げが発生するような場合、すなわち大変形効果が生じるような場合でも、柔軟媒体の曲げ剛性を適正に取り扱い、搬送経路内の柔軟媒体の挙動を計算する必要があった。特に、紙等の大きな曲げ変形が起こり易い柔軟媒体に対し、曲げ剛性を適正に取り扱うことは、正確な挙動を評価する上で必要不可欠であった。しかし、上記質量とバネの集合体として表現される柔軟媒体の運動を計算する際、現状では、不的確な時間刻みに計算時間を設定すると、曲率のきついガイドとの接触等により、柔軟媒体に所定の時間刻み内で大きな曲げが発生した場合、微小変形理論から逸脱してしまう。この結果、本来より大きなガイド抵抗を算出してしまう等、計算結果に誤差が生じていた。また、結果を評価する際、柔軟媒体のどの領域でいつ大きな曲げが発生したか等を評価することができず、結果の評価が困難であった。
そこで、本発明は、搬送経路の機能を評価する際、柔軟媒体内において、シートのカール形状を比較的簡単に表現することができるシミュレーション装置およびシミュレーション方法を提供することを目的とする。また、本発明は、柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦を適正に取り扱うことができ、柔軟媒体の先端の挙動を正確に評価できるシミュレーション装置およびシミュレーション方法を提供することを他の目的とする。また、本発明は、曲げ剛性を適正に取り扱うことができるシミュレーション装置およびシミュレーション方法を提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のシミュレーション装置は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義手段と、前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成手段と、搬送条件を設定する搬送条件設定手段と、前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現された柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算手段と、前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示手段とを備え、前記柔軟媒体モデル作成手段は、前記弾性体として表現される柔軟媒体に対してカールを設定するカール設定手段を備えたことを特徴とする。
本発明のシミュレーション装置は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義手段と、前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成手段と、搬送条件を設定する搬送条件設定手段と、前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現された柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算手段と、前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示手段とを備え、前記搬送条件設定手段は、搬送ガイドを選択する選択手段を備え、前記選択された搬送ガイドおよび前記弾性体として表現される柔軟媒体間の摩擦係数を設定することを特徴とする。
本発明のシミュレーション装置は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義手段と、前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成手段と、搬送条件を設定する搬送条件設定手段と、前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現された柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算手段と、前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示手段とを備え、前記運動計算手段は、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を表す運動方程式を計算する際、しきい値となる回転角を入力する入力手段と、前記各剛体要素iおよびその隣合う一方の剛体要素i−1間を結ぶ直線と、前記剛体要素iおよびその隣合う他方の剛体要素i+1間を結ぶ直線とによって成される角度の所定の時間刻み毎の変化量が前記しきい値以上となったか否かを判別する判別手段と、前記変化量が前記しきい値以上となった場合、前記所定の時間刻みを短く設定する設定手段とを備え、前記設定された所定の時間刻みを用いて前記運動方程式を再計算することを特徴とする。
本発明のシミュレーション方法は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置のシミュレーション方法であって、前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義ステップと、前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成ステップと、搬送条件を設定する搬送条件設定ステップと、前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算ステップと、前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示ステップとを有し、前記柔軟媒体モデル作成ステップは、前記弾性体として表現される柔軟媒体に対してカールを設定するカール設定ステップを有することを特徴とする。
本発明のシミュレーション方法は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置のシミュレーション方法であって、前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義ステップと、前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成ステップと、搬送条件を設定する搬送条件設定ステップと、前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算ステップと、前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示ステップとを有し、前記搬送条件設定ステップは、搬送ガイドを選択する選択ステップを有し、前記選択された搬送ガイドおよび前記弾性体として表現される柔軟媒体間の摩擦係数を設定することを特徴とする。
本発明のシミュレーション方法は、搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置のシミュレーション方法であって、前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義ステップと、前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成ステップと、搬送条件を設定する搬送条件設定ステップと、前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算ステップと、前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示ステップとを有し、前記運動計算ステップは、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を表す運動方程式を計算する際、しきい値となる回転角を入力する入力ステップと、前記各剛体要素iおよびその隣合う一方の剛体要素i−1間を結ぶ直線と、前記剛体要素iおよびその隣合う他方の剛体要素i+1間を結ぶ直線とによって成される角度の所定の時間刻み毎の変化量が前記しきい値以上となったか否かを判別する判別ステップと、前記変化量が前記しきい値以上となった場合、前記所定の時間刻みを短く設定する設定ステップとを有し、前記設定された所定の時間刻みを用いて前記運動方程式を再計算することを特徴とする。
本発明の請求項1に係るシミュレーション装置によれば、搬送経路内の構成部品を定義し、柔軟媒体を質量のある複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって弾性体として表現し、設定された搬送条件に基づき、弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算し、その計算結果から、柔軟媒体の挙動を表示するので、搬送経路の機能を評価する際、柔軟媒体内において、シートのカール形状を比較的簡単に表現することができる。請求項2に係るシミュレーション装置によれば、柔軟媒体を弾性体として精度良く表現することができる。請求項4に係るシミュレーション装置によれば、剛体要素の離散化を簡単に行うことができる。請求項5に係るシミュレーション装置によれば、等間隔の場合と同数の剛体要素であっても、細かな離散化が可能であり、再分割の工程を省略できる。請求項6に係るシミュレーション装置によれば、カールの設定を手軽に行うことができ、モデル作成に要する工数を削減できる。請求項7に係るシミュレーション装置によれば、カールによる柔軟媒体の曲げ剛性の変化をモデルに反映することができ、柔軟媒体の挙動やガイド抵抗等の計算精度が向上する。
本発明の請求項8、9、10、11のシミュレーション装置によれば、柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦を適正に取り扱うことができ、柔軟媒体の先端の挙動を正確に評価できる。請求項12のシミュレーション装置によれば、柔軟媒体の先端とそれ以外の領域の挙動を視覚的に区別できる。また、本発明の請求項13のシミュレーション装置によれば、曲げ剛性を適正に取り扱うことができる。
本発明のシミュレーション装置およびシミュレーション方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態のシミュレーション装置は設計支援システムに適用される。
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態における設計支援システムの機能的構成を示すブロック図である。設計支援システム1は、搬送経路定義部2、柔軟媒体モデル作成部3、搬送条件設定部4、運動計算部5、要素再分割部6および結果表示部7を有する。これら各部の詳細については後述する。
図2は設計支援システムを実現するためのハードウェアの構成を示すブロック図である。このハードウェアでは、周知のCPU51、ROM52、RAM53、通信インタフェース54、ハードディスク55、ディスプレイ56、キーボード57およびポインティングデバイス59がバス58を介して接続されている。設計支援システム1における上記各部は、CPU51がハードディスク55に格納された設計支援プログラムを実行することにより実現される。また、ポインティングデバイス59として、マウスやタッチパネルが使用される。
図3はディスプレイ56に表示される設計支援システム1の一画面を示す図である。この画面には、メイン機能を実行するための各種ボタンが表示されたメニューバー10、各メイン機能に対応するサブ機能を実行するための各種ボタンが表示されたサブ構成メニュー20、定義された搬送経路や計算結果等が表示されるグラフィック画面30、およびメッセージの出力、数値入力などを行うためのコマンド欄40が表示されている。本実施形態では、メニューバー10には、ファイルボタン11、搬送経路定義部2による処理を実行するための搬送経路ボタン12、柔軟媒体モデル作成部3による処理を実行するための媒体定義ボタン13、搬送条件設定部4による処理を実行するための搬送条件ボタン14、結果表示部7による処理を実行するための結果表示ボタン15が設けられている。
図4は柔軟媒体の挙動をシミュレーションする設計支援システムにおける全体処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、設計支援プログラムとして、記憶装置(ハードディスク55)に格納されており、CPU51によって実行される。設計支援システム1を構成する、前述した上記各部は、CPU51がハードディスク55に格納された設計支援プログラムを実行することにより実現される。
まず、搬送経路定義部2によって搬送搬送経路を定義する(ステップS1)。つづいて、柔軟媒体モデル作成部3によって、柔軟媒体を複数の質点に分割するとともに、各質点間をバネで連結することによって弾性体として表現する(ステップS2)。さらに、搬送条件設定部4によって搬送条件を設定する(ステップS3)。運動計算部5によって、設定された搬送条件に基づき、柔軟媒体の運動を時系列に計算する(ステップS4)。この計算の結果、柔軟媒体の曲げモーメントを評価し、この評価結果、柔軟媒体を再分割するか否かを判別する(ステップS5)。柔軟媒体を再分割する場合、要素再分割部6によって、再分割して質点の分割数を増加させる(ステップS6)。この後、ステップS5の処理に戻る。一方、ステップS5で柔軟媒体を再分割しない場合、結果表示部7によって、時系列に計算された運動の結果から、柔軟媒体の挙動をディスプレイ56の画面上に表示する(ステップS7)。この後、本処理を終了する。以下に、各部の処理を詳細に示す。
(搬送経路定義部)
ユーザは、搬送経路を定義するために、メニューバー10の中から搬送経路ボタン12を押すと、搬送経路定義部2における各種サブ機能を含むサブ構成メニュー20が画面に表示される(図3参照)。サブ構成メニュー20には、2つのローラで1対の搬送ローラを定義するローラ対定義ボタン21、1つのローラを単独で定義するローラ定義ボタン22、直線の搬送ガイドを定義する直線ガイド定義ボタン23、円弧の搬送ガイドを定義する円弧ガイド定義ボタン24、スプライン曲線で搬送ガイドを定義するスプラインガイド定義ボタン25、柔軟媒体が搬送される経路の分岐を行うフラッパ(ポイント)を定義するフラッパ定義ボタン26、および柔軟媒体が搬送経路内の所定の位置にあるか否かを検出するセンサを定義するセンサ定義ボタン27が設けられている。これらの構成部品は、実際の複写機やプリンタの搬送経路を構成する部品に相当するものとして揃えられている。始めに、サブ構成メニュー20を用いて各構成部品の定義を実行すると、対応する部品の形状がグラフィック画面30の指定された位置に反映される。そして、搬送経路定義部2における搬送経路の定義が終了すると、柔軟媒体モデル作成部3における処理に移行する。
(柔軟媒体モデル作成部)
図5は柔軟媒体モデル作成部3におけるサブ機能が反映された画面を示す図である。メニューバー10の中から媒体定義ボタン13を押すと、柔軟媒体モデル作成部3による各種サブ機能を含むサブ構成メニュー60が画面に表示される。サブ構成メニュー60には、媒体種選択画面61、分割法選択画面62およびカール設定選択画面63が表示される。媒体種選択画面61には、代表的な紙種名が予め登録されており、柔軟媒体の種類が選択可能である。分割法選択画面62では、柔軟媒体を分割する分割法が選択可能である。カール設定選択画面63では、カールが設定された領域内の分割法が選択可能である。
まず、搬送経路内で柔内媒体の位置を決定するために、コマンド欄40には、柔軟媒体の両端部の座標値の入力を促すメッセージが表示される。この座標値は、コマンド欄40から数値で入力されるか、あるいはポインティングデバイス59によってグラフィック画面30上で直接指示されてもよい。
柔軟媒体の両端部の座標が規定された時点で、グラフィック画面30には、両端部31を結ぶ直線(図中、破線)32が引かれ、柔軟媒体がどのように搬送経路内に設置されているかを確認できる。この後、直線32で表現されている柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の分割数nの入力を促すメッセージがコマンド欄40に表示される。図6は柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。本実施形態では、コマンド欄40に入力される分割数nとして、値10が入力される。この分割数の入力によって、グラフィック画面30には、直線32を10分割に等間隔で区分する位置に質点33が配置され、同時に各質点間を回転バネ34および並進バネ35により連結したモデルが表示される。この質点間を結ぶ回転バネ34は、柔軟媒体を弾性体とみなした際の曲げ剛性を表現する。また、質点間を結ぶ並進バネ35は、引張り剛性を表現する。
これらの作業を終えると、柔軟媒体は、設計支援システムにおいて、曲げと引張りの力に反応する弾性体のモデルとして定義される。また同時に、媒体種選択画面61の中から、マウス等のクリックにより、計算しようとしている柔軟媒体の種類を選択する。搬送経路内で柔軟媒体の運動を計算するために必要なパラメータは、柔軟媒体のヤング率、密度、厚さの情報であり、媒体種選択画面61に表示される紙種には、これらのパラメータがデータベースとして割り当てられている。図5では、媒体種に代表的な再生紙である「EN100DK」が選択されているが、この選択操作によって、システム内部では「EN100DK」のヤング率5409Mpa、密度6.8×10−7kg/mm、紙厚0.0951mmという値がデータベースから選択されることになる。
(等分割)
図7は柔軟媒体内のカールの設定を等分割で行う際の画面を示す図である。カール設定選択画面63内の「等分割」が選択されると、コマンド欄40には、カールを設定する領域の入力を促すメッセージが表示される。カールを設定する領域を入力する際、ポインティングデバイス59によってグラフィック画面30に表示されている質点33のうち、カールを設定したい領域の2つの質点を直接指示するか、あるいは座標値をコマンド欄40から数値で入力する。2つの質点(図中、黒丸の質点)が指示されると、選択された2つの質点間に作成されている質点、回転バネおよび並進バネは、一旦消去される。
図8は選択された2つの質点間を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。この画面では、選択された2つの質点36a、36b間を複数のバネ−質量系に離散化する際の分割数nの入力を促すメッセージがコマンド欄40に表示される。本実施形態では、コマンド欄40に入力される分割数nとして、値4が入力される。この入力によって、グラフィック画面30には、2つの質点36a、36b間を4分割に区分する位置に質点37が配置され、同時に各質点間が回転バネ38および並進バネ39によって連結されたモデルが表示される。
図9はカール量を設定する際の画面を示す図である。コマンド欄40には、カール量(高低差)の入力を促すメッセージが表示される。本実施形態では、コマンド欄40に入力されるカール量hとして、値1.0が入力される。この入力によって、グラフィック画面30では、表示されているカールを設定した領域内に質点36a、37、36bが自動的に再配置されるとともに、各質点間の回転バネ38および並進バネ39が自動的に連結される。
図10はカールを設定した領域内に配置される質点の座標値の導出方法を示す図である。カールを設定しない領域の端部の質点33、カールを設定しない領域とカールを設定する領域の境界の質点36a、およびカールを設定する領域の端部の質点36bに対し、質点33および質点36bを結ぶ直線313と垂直な方向に、質点36bからカール量hだけ移動させた質点36cを配置する。さらに、質点36aを通り、直線313と垂直な方向に垂線314を引く。そして、質点36aと質点36cを結ぶ直線の垂直2等分線315を引き、垂線314と垂直2等分線315との交点316を中心として、質点36a、質点36cを通る円周上に、分割数nで分割された質点37を等間隔に配置する。さらに、配置された質点間を結ぶ回転バネ38および並進バネ39を自動的に配置する。
図11は曲げ剛性の変化率βを設定する画面を示す図である。コマンド欄40には、カールによる柔軟媒体の曲げ剛性の変化率βの入力を促すメッセージが表示される。この曲げ剛性の変化率βは、カール設定領域における回転バネ定数の、カール設定領域以外の領域における回転バネ定数に対する比率で表わされる。本実施形態では、変化率βは値1.2に設定される。柔軟媒体内のカールを設定しない領域における回転バネ定数krは、ヤング率E、幅w、紙厚tおよび質点間の距離ΔLを用いると、分割法―等分割では、数式(1)で与えられる。
Figure 2005346500
また、分割法―不等分割(等比分割)では、数式(2)で与えられる。
Figure 2005346500
ここで、各質点間隔ΔLiは、柔軟媒体内のカールを設定しない領域の全長をLとすると、分割数nが偶数の場合、数式(3)で計算され、奇数の場合、数式(4)で計算される。
Figure 2005346500
Figure 2005346500
したがって、柔軟媒体内のカールを設定する領域の回転バネ定数krcは、数式(5)で与えられる。ここで、この距離ΔLは、カールによって質点の座標値が変化する以前の質点間の距離を表す。
Figure 2005346500
このような設定を行うことで、柔軟媒体内のカールを設定する領域のモデル化定義を等間隔の剛体要素に分割できる。また、カールに沿って剛体要素とそれを結ぶバネが自動的に配置・連結される。さらに、カールを設定する領域では、柔軟媒体の曲げ剛性を分離して設定することが可能となる。
(不等分割)
図12は柔軟媒体内のカールの設定を等比間隔で行う際の画面を示す図である。等比分割による柔軟媒体内のカールの設定では、カールを設定する領域端部の質点間隔をもう一方の端部質点間隔に対して所定の比率となるように定義し、かつその間の質点間隔を等比で変化させる方式を採用する。
カール設定選択画面63で「不等分割」を選択すると、コマンド欄40には、カールを設定する領域の入力を促すメッセージが表示される。カールを設定する領域を入力する際、ポインティングデバイス59によって、グラフィック画面30に表示されている質点33のうち、カールを設定したい領域の2つの質点を直接指示するか、座標値をコマンド欄40から数値で入力する。このとき、選択された2つの質点間に作成されている質点、回転バネおよび並進バネは、一旦消去される。
図13は選択された2つの質点間を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。コマンド欄40には、選択された2つの質点36a、36b間を複数のバネ−質量系に離散化する際の分割数nおよび端部間隔比率αの入力を促すメッセージが表示される。コマンド欄40には、分割数nおよび端部間隔比率αが入力される。本実施形態では、分割数nを値4とし、端部A側の質点間隔L4が端部B側の質点間隔L1に対して2倍となるように定義する。すなわち、分割数n=4および端部間隔比率α=2.0をコマンド欄40から入力し、グラフィック画面30上で端部Aを指定すると、質点間隔が等比になるように、カールを設定する領域内の質点37が配置される。また同時に、質点間が回転バネ38および並進バネ39によって連結されたモデルが画面に表示される。
図14はカール量を設定する際の画面を示す図である。コマンド欄40には、カール量(高低差)の入力を促すメッセージが表示される。本実施形態では、コマンド欄40には、カール量hとして値1.0が入力される。この入力によって、グラフィック画面30には、カールを設定した領域の質点36a、36b、37が自動的に配置され、各質点間の回転バネ38および並進バネ39が自動的に連結される。
図15はカールを設定した領域内に配置される質点の座標値の導出方法を示す図である。カールを設定しない領域の端部の質点33、カールを設定しない領域とカールを設定する領域の境界の質点36a、およびカールを設定する領域の端部の質点36bに対し、質点33および質点36aを結ぶ直線313に対して垂直な方向に、質点36bからカール量hだけ移動させた質点36cを配置する。さらに、質点36aを通り、直線313と垂直な方向に垂線314を引く。質点36aと質点36cを結ぶ直線の垂直2等分線315を引き、垂線314と垂直2等分線315との交点316を中心とし、質点36a、質点36cを通る円周上に、分割数nおよび端部間隔比率αで分割された質点37を等比間隔で配置する。このとき、直線314と、質点36cおよび交点316を結んだ直線との角度θ1に対し、端部間隔比率αとなるように、角度θ1を分割することで、等比間隔で配置された各質点の座標を導出する。さらに、配置された質点間を結ぶ回転バネ38および並進バネ39を自動的に配置する。
図16は曲げ剛性の変化率βを設定する画面を示す図である。コマンド欄40には、カールによる柔軟媒体の曲げ剛性の変化率βの入力を促すメッセージが表示される。この曲げ剛性の変化率βは、カール設定領域における回転バネ定数の、カール設定領域以外の領域における回転バネ定数に対する比率を表す。本実施形態では、曲げ剛性の変化率βは値1.2に設定される。また、カールを設定する領域における回転バネ定数krciは、数式(6)で計算される。
Figure 2005346500
ここで、質点間隔ΔLiは、カールによって質点の座標値が変化する以前の柔軟媒体内のカールを設定する領域の全長をLとすると、分割数nが偶数の場合、前述した数式(3)で計算され、奇数の場合、前述した数式(4)で計算される。
このような設定を行うことにより、柔軟媒体内のカールを設定する領域のモデル化定義を等比間隔の剛体要素に分割することができる。また、カールに沿って剛体要素およびそれを結ぶバネが自動的に配置・連結される。さらに、カールを設定する領域では、柔軟媒体の曲げ剛性を分離して設定することが可能となる。そして、柔軟媒体モデル作成部3によるバネ−質量要素への離散化処理を行った後、搬送条件設定部4における処理に移行する。
(搬送条件設定部)
搬送条件設定部4は、搬送ローラの駆動条件、搬送経路の分岐を行うフラッパの制御、および搬送ガイドやローラと柔軟媒体の接触時の摩擦係数を定義する。図17は搬送条件設定部4によって搬送条件を設定する際の画面を示す図である。この搬送条件設定部4による搬送条件の設定は、メニューバー10の中の搬送条件ボタン14を押すことで実行される。このとき、サブ構成メニュー20には、駆動条件を定義する駆動制御選択画面64、および摩擦係数を定義する摩擦係数選択画面65が表示される。図17には、ローラの駆動制御の入力が示されており、サブ構成メニュー20の駆動条件「ローラ」が選択された段階で、グラフィック画面30に表示されている搬送ローラの中から駆動条件を定義するローラを選択する。ローラの選択が終了した時点で、グラフィック画面30には、ローラの回転数の時間変化を示すグラフが表示される。
図18はローラの回転数の時間変化を示すグラフ図である。コマンド欄40から(時間、回転数)の組からなる特徴点を随時入力すると、グラフィック画面30には、入力された特徴点に応じたグラフが作成される。本実施形態では、「0」から「1」秒までの間、直線的に回転数を0rpmから120rpmまで上昇させ、「1」から「3」秒までの間、回転数を120rpmに維持し、「3」から「4」秒までの間、120rpmから0rpmに減速する例が示されている。尚、分岐経路で使用されるフラッパの制御の定義も、図18のグラフの縦軸が「回転数」から「角度」に変更されるだけで、ローラと同様に定義される。
また、摩擦係数の定義も、サブ構成メニュー20の駆動条件として「摩擦係数」が選択された段階で、グラフィック画面30に表示されているローラまたはガイドを個々に選択し、紙との摩擦係数μをコマンド欄40から入力する。図19は紙の搬送方向に対して働く摩擦力を示す図である。入力された摩擦係数μを用い、柔軟媒体の質点とローラまたはガイドとの接触計算により得られる垂直抗力をNとすると、紙の搬送方向とは逆向きに摩擦力μNが働くように設定される。
(運動計算部および要素再分割部)
前述した搬送経路定義部2、柔軟媒体モデル作成部3および搬送条件設定部4は、個々に独立して処理を実行するが、運動計算部5および要素再分割部6は交互に処理を実行する。図20はステップS4における運動計算部5による処理手順を示すフローチャートである。まず、柔軟媒体の運動を計算する実時間T、および運動方程式の解を数値的に求める際に使用する数値時間積分の時間刻みΔtを設定する(ステップS11)。この後、柔軟媒体の運動を初期時間からΔt毎の計算を開始する(ステップS12)。各計算結果は、ハードディスク55(記憶装置)に保存されることになる。具体的に、Δt秒後の計算を行う際に必要な初期加速度、初期速度および初期変位を設定し、柔軟媒体を形成する各質点に働く力を定義する(ステップS13)。ここで、定義される力には、回転モーメント、引張り力、接触力、摩擦力、重力、空気抵抗力およびクーロン力が含まれる。個々の質点に対して働く力を計算した後、その合力を最終的に柔軟媒体にかかる力として定義する。
ステップS13で求めた質点に働く力を質点の質量で除算し、さらに初期加速度を加算することで、Δt秒後の加速度を算出する(ステップS14)。算出された加速度にΔt秒を乗算し、さらに初速度を加算することで、速度を算出する(ステップS15)。算出された速度にΔt秒を乗算し、さらに初期変位を加算することで、柔軟媒体の変位を算出する(ステップS16)。これらの算出された値は、前述したように、それぞれの算出ステップにおいてハードディスク55(記憶装置)に記憶される。
そして、全質点に対してこれらの処理を行ったか否かを判別する(ステップS17)。全質点に対して行っていない場合、ステップS13に戻って、同様の処理を繰り返す。一方、全質点に対して行った場合、ステップS11で設定された実時間(計算終了時間)Tに到達したか否かを判別する(ステップS18)。計算終了時間Tに到達していない場合、ステップS12に戻って、同様の処理を行う。一方、計算終了時間Tに到達した場合、本処理を終了する。尚、本実施形態では、ステップS13〜S16の一連のΔt秒後の物理量計算では、Eulerの時間積分手法を採用しているが、Kutta−merson、Newmark−β法、Willson−θ法等、他の時間積分手法を採用してもよい。
図21はステップS6における要素再分割部6による処理手順を示すフローチャートである。まず、運動計算部5によって計算された各質点の回転モーメントを参照し、柔軟媒体の一部分で局所的に大きな回転モーメントが発生しているか否かを判別する(ステップS21)。具体的に、柔軟媒体の全長をL、柔軟媒体にかかる全回転モーメントをM、ある質点iの質点間隔をΔLi、回転モーメントをMiとして、数式(7)の条件が満たされているか否かを判別する。数式(7)の条件が満たされている場合、局所的に大きなモーメントが発生していると判断し、次のステップS22に進む。一方、数式(7)の条件が満たされていない場合、本処理を終了する。
Figure 2005346500
ここで、数式(7)の左辺は、連続するn個の質点の距離を柔軟媒体の全長Lで除した項と、連続するn個の質点の回転モーメントの総和を全回転モーメントMで除した項の積の形となっている。この値が0.5を超えると局所的に大きなモーメントが発生していると判断する。nの値は通常「5」〜「10」の値であるが、本実施形態ではn=5とする。
図22は質点の回転変位の差を示す図である。質点i、質点i+5の両端の回転角を計算して記憶する(ステップS22)。質点の情報である加速度、速度、変位を一旦、Δt秒前の状態に戻す(ステップS23)。ステップS21で抽出された範囲を再分割し、質点i〜質点i+5の中間に新たな質点を形成する(ステップS24)。図23は新たに形成される中間の質点を示す図である。図中、白抜きの質点は、新たに形成される中間の質点である。また同時に、質点の間隔が変るので、質点の質量、回転バネ定数および並進バネ定数を2分の1に設定する。また、運動方程式を計算するために必要な新たな質点に関する物理量jとして、その両端の質点の平均値が採用される。そして、再分割された柔軟媒体のモデルに対し、時間積分によりΔt秒後の運動計算を行う(ステップS25)。
ステップS22の処理と同様、質点i、質点i+5の両端の回転角を計算して記憶する(ステップS26)。ステップS22およびステップS26で計算された回転角の差θ2を求め、差θ2が許容値(ここでは、10度)以内であるか否かを判別する(ステップS27)。回転角の差θ2が10度以内である場合、本処理を終了する。一方、差θ2が10度以内でない場合、ステップS24の処理に戻り、再分割処理を繰り返す。
(結果表示部)
結果表示部7は、メニューバー10中の結果表示ボタン15を押すことによって処理を実行し、同時にサブ構成メニュー20に動画メニューおよびプロットメニューを表示する。図24は動画メニュー画面を示す図である。動画メニュー画面71には、再生ボタン72、停止ボタン73、ポーズ74、早送りボタン75および巻き戻しボタン76が設けられている。これらのボタン操作により、グラフィック画面30には、柔軟媒体の挙動を可視化することができる。図25はプロット画面を示す図である。プロット画面81には、柔軟媒体の挙動をより定量的に行うために、ガイドやローラの搬送負荷、柔軟媒体の加速度、速度、変位等が時間に対してグラフで表示される。このように、結果表示部7の処理によって、種々の搬送経路内の評価が可能となる。
以上示したように、第1の実施形態の設計支援システムによれば、搬送経路の機能を評価する際、柔軟媒体であるシートのカール形状を比較的簡単に表現できる。また、実際に物を作る前からさまざまな条件で搬送経路の機能評価が可能となり、特に柔軟媒体のモデル化方針に関し、シミュレーションの詳細な知識を有さない設計者であっても、比較的精度の良い計算結果を導くことができる。また、質量とバネの集合体として表現される柔軟媒体である紙のカール形状を表現することができ、搬送経路内の紙の挙動やガイド抵抗を評価することができる。さらに、等比間隔の剛体要素に分割することで、カールを設定した領域の一方の端部を、等間隔に比べ、同数の質量−バネ要素であっても、細かく離散化することができる。したがって、要素再分割部における再分割の工程を省力化することができ、特に端部がガイドやローラと当接した場合の接触抵抗、搬送速度等の計算結果が正確かつ負荷をかけずに得られる。また、カールの設定を簡単に行うことができ、モデル作成に要する工数を大幅に削減できる。また、カールによる紙の曲げ剛性の変化をモデルに反映させることができ、紙の挙動、ガイド抵抗等の計算精度を向上できる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態の設計支援システムでは、搬送条件設定部4によって定義される、柔軟媒体と搬送ガイドとの接触時の摩擦係数は、前記第1の実施形態と異なる。すなわち、第2の実施形態では、柔軟媒体先端の剛体要素および搬送ガイド間の摩擦係数と、柔軟媒体先端以外の領域の剛体要素および搬送ガイド間の摩擦係数とは区別して設定される。
また、第2の実施形態の設計支援システムは、前記第1の実施形態とほぼ同様の構成を有するので、同一の構成要素については同一の符号を付すことにより、その説明を省略し、ここでは、主に異なる構成要素について説明する。図26は第2の実施形態における柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。柔軟媒体の先端の質点とそれ以外の領域の質点を表示する際、コマンド欄40への入力により、グラフィック画面30には、前記第1の実施形態と同様、直線(破線)を等間隔で10分割に区分する位置に質点が配置され、同時に質点間が回転バネ135および並進バネ134によって連結されたモデルが表示される。このとき、第2の実施形態では、柔軟媒体先端の質点133とそれ以外の領域の質点134を異なる色で表示するようにする。尚、質点の色を変更する代わりに、質点の形状を変更するように表示してもよい。
図27は柔軟媒体と搬送ローラの接触時における摩擦係数を設定する画面を示す図である。サブ構成メニュー20には、駆動制御選択画面64および摩擦係数選択画面65が表示される。摩擦係数選択画面65から、摩擦係数として「ローラ」を選択すると、グラフィック画面30に表示されているローラが個々に選択可能となり、柔軟媒体との摩擦係数μがコマンド欄40から入力可能となる。ここで入力された摩擦係数μを用いて、柔軟媒体の質点とローラとの接触計算により得られる垂直抗力をNとすると、紙の搬送方向とは逆向きに摩擦力μNが働くように設定される。図28は摩擦力μNが働く様子を示す図である。
図29は柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦係数を自動的に設定する際の画面を示す図である。摩擦係数として「ガイド」を選択すると、グラフィック画面30に表示されている個々のガイドが選択可能となる。このとき、サブ構成メニュー20には、ガイドの種類を選択するガイド種類選択画面66が表示され、個々のガイドの種類が選択可能となる。図29では、ガイドの種類として、「PC−PET」が選択されている。この設定により、柔軟媒体と選択された搬送ガイドとの摩擦係数が自動的に設定される。
図30は柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦係数の定義を示す図である。柔軟媒体先端の質点133および搬送ガイド137間の摩擦力の導出方法、および柔軟媒体先端以外の領域の質点134および搬送ガイド137間の摩擦力の導出方法は、以下の通り、同様である。柔軟媒体の質点と搬送ガイドの接触計算により得られる垂直抗力をNとすると、紙の搬送方向とは逆向きに摩擦力μNが働くように設定される。この摩擦力を導出する際、与えられる摩擦係数μが、柔軟媒体先端の質点133および搬送ガイド137間の摩擦係数と、柔軟媒体先端以外の領域の質点134および搬送ガイド137間の摩擦係数とで、区別して設定される。
図31は柔軟媒体先端の質点133および搬送ガイド137間の摩擦係数μ1を示すグラフである。摩擦係数μ1を導出する際、依存するパラメータである、柔軟媒体の摺動速度、および柔軟媒体と搬送ガイドとの当接角ω(図30参照)は、設計支援システム内部において自動的に算出される。この2つのパラメータを基に、摩擦係数μ1が算出され、計算に適用される。図31のグラフは、実験によって作成され、設計支援システム内の記憶装置(ハードディスク55)にデータとして格納されている。
図32は柔軟媒体先端以外の領域の質点134および搬送ガイド137間の摩擦係数μ2を示すグラフである。摩擦係数μ2を導出する際、依存するパラメータは、柔軟媒体の摺動速度のみであるので、設計支援システム内部において自動的に算出される。そして、このパラメータを基に、摩擦係数μ2が算出され、計算に適用される。尚、この柔軟媒体先端以外の領域の質点134および搬送ガイド137間の摩擦係数μ2は、当接角ωが0度である場合の摩擦係数μ1の値と同等であるので、図31のグラフから摩擦係数μ2の算出が容易である。
このような設定を行うことにより、第2の実施形態の設計支援システムでは、個々の搬送ガイドを選択してその摩擦係数を自動的に設定可能である。また、柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦係数を、柔軟媒体先端の剛体要素および搬送ガイド間の摩擦係数と、柔軟媒体先端以外の領域の剛体要素および搬送ガイド間の摩擦係数とで区別する。また、柔軟媒体の先端の剛体要素および搬送ガイド間の摩擦係数として、柔軟媒体の摺動速度、および柔軟媒体と搬送ガイドとの当接角に依存した摩擦係数を用いる。また、柔軟媒体の先端以外の領域の剛体要素および搬送ガイド間の摩擦係数として、柔軟媒体の摺動速度にのみ依存した摩擦係数を用いる。
したがって、第2の実施形態の設計支援システムによれば、柔軟媒体の挙動を、柔軟媒体先端とそれ以外の領域とで視覚的に分けることができるとともに、柔軟媒体先端とそれ以外の領域で摩擦係数の取り扱いの違いを、ユーザに明示できる。また、摩擦係数の設定は自動で行われるので、ユーザに負担をかけることなく、それに要する工数を削減できる。また、柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦をより正確に扱うことで、計算精度を向上できる。また、搬送経路内の柔軟媒体の挙動、ガイド抵抗等の正確な評価を行うことができる。特に、柔軟媒体先端が搬送ガイドと当接した際の接触抵抗、搬送速度等の計算結果が正確に得られ、停留(ジャム)等の柔軟媒体の挙動をより正確に表現することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態の設計支援システムでは、柔軟媒体に大きく曲げが発生するような場合、すなわち大変形効果が生じるような場合でも、柔軟媒体の曲げ剛性を適正に取り扱う。第3の実施形態の設計支援システムは、前記第1の実施形態とほぼ同様の構成を有するので、同一の構成要素については同一の符号を付すことにより、その説明を省略し、ここでは主に異なる構成要素について説明する。第3の実施形態では、メニューバー10には、ファイルボタン11、搬送経路ボタン12、媒体定義ボタン13、搬送条件ボタン14、結果表示ボタン15の他、計算条件ボタン16が設けられている(図33参照)。
また、第3の実施形態では、回転バネの回転バネ定数kr、および並進バネの並進バネ定数ksは、ヤング率E、幅w、紙厚tおよび質点間の距離ΔLを用いると、分割法―等分割において、数式(8)で与えられる。
Figure 2005346500
質点の質量mは、柔軟媒体の長さL、幅w、紙厚t、密度ρ、分割数nとすると、数式(9)で計算される。
m=Lwtρ/(n−1) …… (9)
また、分割法―不等分割(等比分割)では、回転バネ定数および並進バネ定数は、数式(10)で与えられる。
Figure 2005346500
ここで、各質点間隔ΔLiは、柔軟媒体の全長をLとすると、分割数nが偶数である場合、前述した数式(4)で計算され、奇数である場合、前述した数式(5)で計算される。
この作業により、柔軟媒体は、曲げと引張りの力に反応する弾性体としてモデル定義される。尚、柔軟媒体のカールを設定する場合、前記第1の実施形態と同様、カール設定画面63を選択し、柔軟媒体内のカールの領域、分割方法、分割数およびカール量を設定して入力することで、柔軟媒体内のカールの設定が可能である。
つぎに、質点とその両端の質点がなす角度の1時間ステップ内の変化量が柔軟媒体の大変形効果が生じ始めるような、しきい値である回転角φc以上となる場合を示す。図33は第3の実施形態におけるしきい値となる回転角φcを入力する画面を示す図である。メニューバー10の中の計算条件ボタン16を押すと、サブ構成メニュー20には、しきい値設定画面68が表示される。しきい値設定画面68内の回転角を選択すると、コマンド欄40には、しきい値となる回転角φcの入力を促すメッセージが表示される。そして、コマンド欄40に回転角φcを入力する。本実施形態では、回転角を「10」に設定する。これにより、しきい値となる回転角φc、すなわち大変形効果が生じ始めような回転角の入力の設定が完了する。
また、質点とその両端の質点がなす角度の1時間ステップ内の変化量がしきい値である回転角φc以上となる場合の計算手法を示す。図34は運動計算部5による処理手順を示すフローチャートである。ステップS41〜S47の処理は、前記第1の実施形態におけるステップS11〜S17の処理と同様であるので、その説明を省略する。
ステップS47で全質点に対する処理が終了したと判別された場合、各時間刻みΔt毎のステップS46で算出された変位および位置情報を基に、柔軟媒体の両端の質点を除く全ての質点に対し、各質点とその両側の質点が成す角φiを算出する(ステップS48)。
図35はある時刻tに質点とその両側の質点が成す角を示す図である。ある時刻tにおける質点iとその両側の質点i−1が成す角はφi(t)として算出される。また、この時刻では、柔軟媒体の大変形効果は生じていないものと仮定する。その後、時間刻みΔt秒後の計算を開始し、ステップS43〜S46を経由し、時刻t+Δtの変位および位置情報を算出する。同様に、ステップS48で柔軟媒体の両端の質点を除く全ての質点に対し、各質点とその両側の質点が成す角を算出する。このとき、質点とその両側の質点が成す角をφi(t+Δt)とする。ここで、前回の時間刻みから導出されたφi(t)と今回の時間刻みから導出されたφi(t+Δt)とから、質点の成す角の変化量Δφiは、数式(11)にしたがって導出される。
Δφi=|φi(t+Δt)−φi(t)| …… (11)
柔軟媒体の両端の質点を除く全ての質点に対し、数式(11)にしたがって計算が行われた結果、回転角がしきい値である回転角φc以上となったか否かを判別する(ステップS49)。つまり、柔軟媒体の大変形効果が生じたか否かが判定される。ここで、変化量Δφiがコマンド欄40で入力された回転角φcより大きな値となった場合、柔軟媒体の大変形効果が生じたことになる。本実施形態では、質点iの変化量Δφiを「15」とすると、しきい値の回転角φcの「10」より大きな値となるので、大変形効果が生じたものとする。
ステップS49で回転角がしきい値である回転角φc以上となった場合、つまり柔軟媒体の大変形効果が生じた場合の計算処理を示す。この場合、時間t+Δtから時間tに戻り、算出された力、加速度、速度および変位について、1つの時間刻みΔt秒前の状態に戻る(ステップS51)。回転角φc、質点の成す角の変化量Δφiおよび時間刻みΔtを基に、新たな時間刻みΔtiを数式(12)にしたがって導出する(ステップS52)。
Δti=(φc/Δφi)Δt …… (12)
図中、質点iでは、Δti=0.6667×Δtとなる。そして、Δti秒後の計算を開始する(ステップS53)。同様に、ステップS43〜S48の処理を行い、働く力、加速度、速度、変位、および柔軟媒体の両端の質点を除く全ての質点に対し、各質点とその両側の質点が成す角を算出する。
尚、複数の質点においてしきい値である回転角φc以上となった場合、最も小さな時間刻みΔtiが適用される。そして、新たに算出された変化量φi(t+Δti)において、同様に、数式(12)から、成す角の変化量Δφiを算出し、それがしきい値である回転角φc以上となった場合、前述した同様の処理を繰り返す。
一方、ステップS49でしきい値である回転角φc未満である場合、計算終了時間に達したか否かを判別し(ステップS50)、達していない場合、ステップS42の処理に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、達している場合、本処理を終了する。
図36はしきい値である回転角φc以上となった場合の柔軟媒体の挙動および領域を可視化する画面を示す図である。図37は回転角φc以上となった場合の柔軟媒体の時間領域を表示する画面を示す図である。動画メニュー71の操作により、グラフィック画面30では、柔軟媒体の挙動を可視化することが可能である。動画再生等の操作中、回転角φc以上となった場合、つまり柔軟媒体の大変形効果が生じた場合、その領域がグラフィック画面30に表示される。また、本実施形態では、回転角φc以上となった領域61の色をそれ以外の領域と異なるようにした。この他、回転角φc以上となった場合、「大変形」という表示を行ってもよい。また、柔軟媒体の挙動を定量的に評価する場合、柔軟媒体の大変形効果が生じた時間領域をグラフに表示する。本実施形態では、回転角φc以上となる時間領域62の色をそれ以外の領域と異なるようにした。
このように、第3の実施形態の設計支援システムによれば、ユーザは、柔軟媒体の大変形挙動とその領域および時間領域を視覚的に確認できる。したがって、計算結果の妥当性の確認と結果の評価を容易に行うことができる。また、曲率のきついガイドとの接触等により、柔軟媒体に時間刻みΔt秒内で大きな曲げが発生する場合、微小変形理論の範囲内で柔軟媒体の挙動としての取扱いを可能とし、柔軟媒体の曲げ剛性を適正に扱うことができる。したがって、精度の良い計算を達成できることから、搬送経路内の柔軟媒体の挙動、ガイド抵抗等を正確に評価できるようになり、特に紙等の大きな曲げ変形が起こり易い柔軟媒体に対する正確な挙動評価を行うことができる。
尚、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明の目的は、上記実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカード、ハードディスク、マイクロDAT、光磁気ディスク、CD−RやCD−RW等の光ディスク、DVD等の相変化型光ディスク等で構成されてもよい。また、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
第1の実施形態における設計支援システムの機能的構成を示すブロック図である。 設計支援システムを実現するためのハードウェアの構成を示すブロック図である。 ディスプレイ56に表示される設計支援システム1の一画面を示す図である。 柔軟媒体の挙動をシミュレーションする設計支援システムにおける全体処理手順を示すフローチャートである。 柔軟媒体モデル作成部3におけるサブ機能が反映された画面を示す図である。 柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。 柔軟媒体内のカールの設定を等分割で行う際の画面を示す図である。 選択された2つの質点間を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。 カール量を設定する際の画面を示す図である。 カールを設定した領域内に配置される質点の座標値の導出方法を示す図である。 曲げ剛性の変化率βを設定する画面を示す図である。 柔軟媒体内のカールの設定を等比間隔で行う際の画面を示す図である。 選択された2つの質点間を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。 カール量を設定する際の画面を示す図である。 カールを設定した領域内に配置される質点の座標値の導出方法を示す図である。 曲げ剛性の変化率βを設定する画面を示す図である。 搬送条件設定部4によって搬送条件を設定する際の画面を示す図である。 ローラの回転数の時間変化を示すグラフ図である。 紙の搬送方向に対して働く摩擦力を示す図である。 ステップS4における運動計算部5による処理手順を示すフローチャートである。 ステップS6における要素再分割部6による処理手順を示すフローチャートである。 質点の回転変位の差を示す図である。 新たに形成される中間の質点を示す図である。 動画メニュー画面を示す図である。 プロット画面を示す図である。 第2の実施形態における柔軟媒体を複数のバネ−質量系に離散化する際の画面を示す図である。 柔軟媒体と搬送ローラの接触時における摩擦係数を設定する画面を示す図である。 摩擦力μNが働く様子を示す図である。 柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦係数を自動的に設定する際の画面を示す図である。 柔軟媒体および搬送ガイド間の摩擦係数の定義を示す図である。 柔軟媒体先端の質点133および搬送ガイド137間の摩擦係数μ1を示すグラフである。 柔軟媒体先端以外の領域の質点134および搬送ガイド137間の摩擦係数μ2を示すグラフである。 第3の実施形態におけるしきい値となる回転角φcを入力する画面を示す図である。 運動計算部5による処理手順を示すフローチャートである。 ある時刻tに質点とその両側の質点が成す角を示す図である。 しきい値である回転角φc以上となった場合の柔軟媒体の挙動および領域を可視化する画面を示す図である。 回転角φc以上となった場合の柔軟媒体の時間領域を表示する画面を示す図である。
符号の説明
1 設計支援システム
2 搬送経路定義部
3 柔軟媒体モデル作成部
4 搬送条件設定部
5 運動計算部
6 要素再分割部
7 結果表示部
10 メニューバー
20 サブ構成メニュー
30 グラフィック画面
33、36a、36b、37、133、134 質点
34、38 回転バネ
35、39 並進バネ
40 コマンド欄
137 搬送ガイ

Claims (20)

  1. 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、
    前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義手段と、
    前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成手段と、
    搬送条件を設定する搬送条件設定手段と、
    前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現された柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算手段と、
    前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示手段とを備え、
    前記柔軟媒体モデル作成手段は、前記弾性体として表現される柔軟媒体に対してカールを設定するカール設定手段を備えたことを特徴とするシミュレーション装置。
  2. 前記柔軟媒体の曲げモーメントを評価し、該評価結果を基に、前記剛体要素の分割数を増加させる要素再分割手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 前記カール設定手段は、前記カールが設定された領域端部に位置する2つの剛体要素、該2つの剛体要素間の分割数およびカール量を入力する入力手段を備え、前記入力された情報を基に、前記カールが設定される領域を分割して前記剛体要素のモデル化定義を行うことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  4. 前記カール設定手段は、前記カールが設定される領域を等間隔に分割することを特徴とする請求項3記載のシミュレーション装置。
  5. 前記カール設定手段は、前記カールが設定される領域を等比間隔に分割することを特徴とする請求項3記載のシミュレーション装置。
  6. 前記柔軟媒体モデル作成手段は、カールに沿って剛体要素を配置し、各剛体要素間を結ぶバネを連結することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のシミュレーション装置。
  7. 前記柔軟媒体モデル作成手段は、前記柔軟媒体内のカールを設定しない領域とカールを設定する領域とで、前記柔軟媒体の曲げ剛性を分けて設定することを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  8. 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、
    前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義手段と、
    前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成手段と、
    搬送条件を設定する搬送条件設定手段と、
    前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現された柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算手段と、
    前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示手段とを備え、
    前記搬送条件設定手段は、搬送ガイドを選択する選択手段を備え、前記選択された搬送ガイドおよび前記弾性体として表現される柔軟媒体間の摩擦係数を設定することを特徴とするシミュレーション装置。
  9. 前記搬送条件設定手段は、前記摩擦係数を、前記柔軟媒体先端の剛体要素および前記搬送ガイド間の摩擦係数、および前記柔軟媒体先端以外の領域の剛体要素および前記搬送ガイド間の摩擦係数に区別することを特徴とする請求項8記載のシミュレーション装置。
  10. 前記搬送条件設定手段は、前記柔軟媒体先端の剛体要素および前記搬送ガイド間の摩擦係数として、前記柔軟媒体の摺動速度、および前記柔軟媒体と前記搬送ガイドとの当接角に依存した摩擦係数を用いることを特徴とする請求項9記載のシミュレーション装置。
  11. 前記搬送条件設定手段は、前記柔軟媒体先端以外の領域の剛体要素および前記搬送ガイド間の摩擦係数として、前記柔軟媒体の摺動速度にのみ依存した摩擦係数を用いることを特徴とする請求項9記載のシミュレーション装置。
  12. 前記柔軟媒体モデル作成手段は、前記弾性体として表現される柔軟媒体の先端の剛体要素とそれ以外の領域の剛体要素とを異なる形態で表示することを特徴とする請求項8記載のシミュレーション装置。
  13. 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置であって、
    前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義手段と、
    前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成手段と、
    搬送条件を設定する搬送条件設定手段と、
    前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現された柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算手段と、
    前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示手段とを備え、
    前記運動計算手段は、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を表す運動方程式を計算する際、しきい値となる回転角を入力する入力手段と、前記各剛体要素iおよびその隣合う一方の剛体要素i−1間を結ぶ直線と、前記剛体要素iおよびその隣合う他方の剛体要素i+1間を結ぶ直線とによって成される角度の所定の時間刻み毎の変化量が前記しきい値以上となったか否かを判別する判別手段と、前記変化量が前記しきい値以上となった場合、前記所定の時間刻みを短く設定する設定手段とを備え、前記設定された所定の時間刻みを用いて前記運動方程式を再計算することを特徴とするシミュレーション装置。
  14. 前記結果表示手段は、前記変化量が前記しきい値以上となる、前記柔軟媒体の挙動および領域を可視化するとともに、その時間領域を表示することを請求項13記載のシミュレーション装置。
  15. 前記柔軟媒体の曲げモーメントを評価し、該評価結果を基に、前記剛体要素の分割数を増加させる要素再分割手段を備えたことを特徴とする請求項8または13記載のシミュレーション装置。
  16. 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置のシミュレーション方法であって、
    前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義ステップと、
    前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成ステップと、
    搬送条件を設定する搬送条件設定ステップと、
    前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算ステップと、
    前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示ステップとを有し、
    前記柔軟媒体モデル作成ステップは、前記弾性体として表現される柔軟媒体に対してカールを設定するカール設定ステップを有することを特徴とするシミュレーション方法。
  17. 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置のシミュレーション方法であって、
    前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義ステップと、
    前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成ステップと、
    搬送条件を設定する搬送条件設定ステップと、
    前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算ステップと、
    前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示ステップとを有し、
    前記搬送条件設定ステップは、搬送ガイドを選択する選択ステップを有し、前記選択された搬送ガイドおよび前記弾性体として表現される柔軟媒体間の摩擦係数を設定することを特徴とするシミュレーション方法。
  18. 搬送経路内を搬送される柔軟媒体の挙動をシミュレーションするシミュレーション装置のシミュレーション方法であって、
    前記搬送経路内の構成部品を定義する搬送経路定義ステップと、
    前記柔軟媒体を質量を持った複数の剛体要素に分割し、各剛体要素間をバネで連結することによって、弾性体として表現する柔軟媒体モデル作成ステップと、
    搬送条件を設定する搬送条件設定ステップと、
    前記設定された搬送条件に基づき、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を時系列に計算する運動計算ステップと、
    前記時系列に計算された運動の結果から、前記柔軟媒体の挙動を表示する結果表示ステップとを有し、
    前記運動計算ステップは、前記弾性体として表現される柔軟媒体の運動を表す運動方程式を計算する際、しきい値となる回転角を入力する入力ステップと、前記各剛体要素iおよびその隣合う一方の剛体要素i−1間を結ぶ直線と、前記剛体要素iおよびその隣合う他方の剛体要素i+1間を結ぶ直線とによって成される角度の所定の時間刻み毎の変化量が前記しきい値以上となったか否かを判別する判別ステップと、前記変化量が前記しきい値以上となった場合、前記所定の時間刻みを短く設定する設定ステップとを有し、前記設定された所定の時間刻みを用いて前記運動方程式を再計算することを特徴とするシミュレーション方法。
  19. 請求項1乃至15のいずれかに記載のシミュレーション装置を実現するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを保持する記憶媒体。
  20. 請求項1乃至15のいずれかに記載のシミュレーション装置を実現するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するプログラム。
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