JP2005345582A - 投影光学系およびパターン描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体側からの光を凹面ミラーと凸面ミラーとの間で凹面ミラー側から交互に3回反射させる投影光学系において、収差を抑制する。
【解決手段】投影光学系6は、基準点P1を中心とする凹面ミラー611が裏面鏡として形成されたメニスカスレンズ612である第1ミラー部材61、および、基準点P1と第1ミラー部材61との間において基準点P1をおよそ中心とする凸面ミラー621が裏面鏡として形成されたメニスカスレンズ622である第2ミラー部材62を有する。物体側からの光は、中心軸J1に平行に第1ミラー部材61に入射し、凹面ミラー611、凸面ミラー621、凹面ミラー611にて反射され、中心軸J1に平行に導き出され、像が形成される。これにより、凹面ミラーと凸面ミラーとの間で3回反射させる投影光学系6において、メニスカスレンズ612,622により収差を抑制することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、物体側からの光を凹面ミラーと凸面ミラーとの間で3回反射させる投影光学系、および、これを利用したパターン描画装置に関する。
従来より、半導体基板やプリント基板、あるいは、プラズマ表示装置、液晶表示装置、フォトマスク用のガラス基板等(以下、「基板」という。)に形成された感光材料に光を照射することによりパターンを描画する方法として、プロキシミティ露光方式やステップ露光方式等のように感光材料にマスクパターンを転写する手法が知られている。このようなマスクパターンを転写する描画方式では、描画するパターンのピッチや幅の変更に柔軟に対応することが困難である。
なお、特許文献1では凸面ミラーと凹面ミラーとを対向させて有し、物体側から入射する光を凹面ミラーにて反射させた後、凸面ミラーにて反射させ、さらに、凹面ミラーにて反射させて所定の位置へと導いて物体の像を形成する投影光学系が提案されている。
特公昭57−51083号公報
ところで、マスクに光を照射して投影光学系によりマスクの像(光照射領域)を基板の感光材料上に形成しつつ、マスクの像を基板に対して相対的に移動して感光材料にストライプ状のパターンを効率よく描画する手法を採用しようとした場合、高速なパターン描画を実現するには、マスクを通過する光を多く取り込むことが可能な物体側開口数(NA)の大きい投影光学系が必要となる。しかし、一般的には、NAを大きくすると収差も大きくなるため解像度が低下してしまい(すなわち、パターンの描画制御の最小単位が大きくなってしまい)、レンズを複雑に組み合わせたとしても要求精度を満たす投影光学系を構築することは困難である。特許文献1のように、凹面ミラーと凸面ミラーとを利用した投影光学系を用いることにより、色収差を抑制することは可能であるが、他の諸収差を抑制することは困難となる。また、特許文献1の投影光学系では、投影倍率を変更することができないためマスクの像の大きさを変えることができず、さらに、結像位置を調整することができないため基板の凹凸に対応することが容易ではない。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、物体側からの光を凹面ミラーと凸面ミラーとの間で3回反射させる投影光学系において、投影倍率を変更することを主たる目的としており、収差を抑制することも目的としており、さらに、結像位置を調整することも目的としている。
請求項1に記載の発明は、投影光学系であって、所定の中心軸上に配置され、前記中心軸上の基準点を中心とする凹面ミラーと、前記基準点と前記凹面ミラーとの間において前記中心軸上に配置され、前記基準点をおよそ中心とする凸面ミラーと、物体側からの光を前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に前記凹面ミラーへと導く光路上に配置された第1レンズと、前記凹面ミラーに入射して前記凹面ミラー、前記凸面ミラー、前記凹面ミラーにて順番に反射された後に、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に導き出される光を像側へと導く第2レンズと、前記第1レンズおよび前記第2レンズを光軸に沿って移動するレンズ移動機構とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の投影光学系であって、前記凹面ミラーがメニスカスレンズに形成された裏面鏡であり、前記凸面ミラーがもう1つのメニスカスレンズに形成された裏面鏡である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の投影光学系であって、物体側から前記中心軸に向かう光を前記第1レンズを経由後に前記中心軸の手前で反射して、前記凹面ミラーへと導く第1折り返しミラーと、前記凹面ミラーから前記中心軸に平行に導き出される光を反射して、前記中心軸から離れる方向に位置する前記第2レンズへと導く第2折り返しミラーと、前記第1折り返しミラーまたは前記第2折り返しミラーを移動することにより、前記中心軸と結像位置との間の距離を変更するミラー移動機構とをさらに備える。
請求項4に記載の発明は、投影光学系であって、所定の中心軸上に配置され、前記中心軸上の基準点を中心とする凹面ミラーが裏面鏡として形成されたメニスカスレンズである第1ミラー部材と、前記基準点と前記第1ミラー部材との間において前記中心軸上に配置され、前記基準点をおよそ中心とする凸面ミラーが裏面鏡として形成されたメニスカスレンズである第2ミラー部材とを備え、物体側からの光が、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に前記第1ミラー部材に入射し、前記凹面ミラー、前記凸面ミラー、前記凹面ミラーにて順番に反射され、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に導き出される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の投影光学系であって、前記第1ミラー部材のメニスカスレンズが負パワーを有し、前記第2ミラー部材のメニスカスレンズが正パワーを有する。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の投影光学系であって、前記第1ミラー部材のメニスカスレンズの前記中心軸上の厚さが2つのレンズ面の曲率半径の差のおよそ半分である。
請求項7に記載の発明は、投影光学系であって、所定の中心軸上に配置され、前記中心軸上の基準点を中心とする凹面ミラーと、前記基準点と前記凹面ミラーとの間において前記中心軸上に配置され、前記基準点をおよそ中心とする凸面ミラーと、物体側から前記中心軸に向かう光を前記中心軸の手前で反射して、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に前記凹面ミラーへと導く第1折り返しミラーと、前記凹面ミラーに入射して前記凹面ミラー、前記凸面ミラー、前記凹面ミラーにて順番に反射された後に、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に導き出される光を反射して、前記中心軸から離れる方向へと導く第2折り返しミラーと、前記第1折り返しミラーまたは前記第2折り返しミラーを移動することにより、前記中心軸と結像位置との間の距離を変更するミラー移動機構とを備える。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の投影光学系であって、前記ミラー移動機構が、前記第1折り返しミラーおよび前記第2折り返しミラーを一体的に移動する。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の投影光学系であって、前記凹面ミラーがメニスカスレンズに形成された裏面鏡であり、前記凸面ミラーがもう1つのメニスカスレンズに形成された裏面鏡である。
請求項10に記載の発明は、基板上の感光材料にパターンを描画するパターン描画装置であって、所定の光源パターンにて光を出射する光源部と、基板を保持する保持部と、前記光源部の像を前記基板上に形成する請求項1ないし9のいずれかに記載の投影光学系と、前記光源部の像を前記基板の主面に沿いつつ、前記凹面ミラーと前記凸面ミラーとの間における光軸を含む面に平行な方向へと前記基板に対して相対的に移動する像移動機構とを備える。
請求項1ないし3の発明では、物体側からの光を凹面ミラーと凸面ミラーとの間で3回反射させる投影光学系において、投影倍率を変更することができる。
請求項2、4ないし6並びに9の発明では、2つの裏面鏡を利用して収差を抑制しつつ物体の像を形成することができる。
請求項3、並びに7ないし9の発明では、物体側からの光を凹面ミラーと凸面ミラーとの間で3回反射させる投影光学系において、結像位置を調整することができる。
また、請求項8の発明では、中心軸と結像位置との間の距離を効率よく変更することができる。
請求項10の発明では、基板上の感光材料にパターンを適切に描画することができる。
図1は本発明の一の実施の形態に係るパターン描画装置1の構成を示す図である。パターン描画装置1は、光を液晶表示装置用のガラス基板9(以下、単に「基板9」という。)に照射することにより、基板9上の感光材料(本実施の形態ではカラーレジスト)に複数のストライプ状のパターンを描画する装置である。パターンが描画された基板9は、後続の別工程を経て最終的には液晶表示装置の組立部品であるカラーフィルタとなる。
パターン描画装置1では、基台11上にステージ移動機構2が設けられ、ステージ移動機構2により基板9を保持するステージユニット3が基板9の主面に沿って図1中のY方向に移動可能とされる。基台11にはステージユニット3を跨ぐようにしてフレーム12が固定され、フレーム12にはマスクチェンジャ4およびヘッド部5が取り付けられる。
ステージ移動機構2は、モータ21にボールねじ22が接続され、さらに、ステージユニット3に固定されたナット23がボールねじ22に取り付けられた構造となっている。ボールねじ22の上方にはガイドレール24が固定され、モータ21が回転すると、ナット23とともにステージユニット3がガイドレール24に沿ってY方向に滑らかに移動する。
ステージユニット3は、基板9を直接保持するステージ31、基板9の主面に垂直な軸を中心にステージ31を回転するステージ回転機構32、ステージ31を回転可能に支持する支持プレート33、および、支持プレート33を保持するベースプレート34を有し、ベースプレート34には上記のナット23が直接固定される。また、支持プレート33上には、ヘッド部5から照射される光を2次元配列された受光素子群である撮像デバイスにて受光するカメラ35が設けられる。なお、カメラ35の撮像面は基板9上の感光材料の表面と同じ高さに予め調整されている。
ヘッド部5は、ヘッド部5を支持するヘッド支持部50、ヘッド部5を図1中のX方向(すなわち、ヘッド部5のステージユニット3に対する相対移動方向に直交する方向)に移動するヘッド部移動機構501、基板9に向けて光を出射する光出射部51、複数の開口が配列して形成された2枚のマスク(以下、光出射部51に近い側から第1マスク53、第2マスク54と呼ぶ。)を有するマスク部52、光出射部51からの光をマスク部52へと導く補助光学系51a、および、マスク部52を通過する光を基板9上へと導く投影光学系6を有する。
光出射部51は光ファイバ511、および、感光材料への光の照射のON/OFFを行うシャッタ512を介して水銀灯513に接続される。水銀灯513からの光は、光出射部51から出射されて補助光学系51aを経由した後、光路上に配置された第1マスク53および第2マスク54(以下、第1マスクと第2マスクとを2枚1組で指す場合、「マスクセット」という。)の開口を順に通過する。このように、ヘッド部5では光出射部51、補助光学系51aおよびマスク部52により所定の光源パターンにて光が出射され、投影光学系6によりマスク部52の像が、マスク部52を通過する光の基板9上における複数の照射領域として基板9上に形成される。このとき、パターンの描画制御の最小単位に相当する投影光学系6による解像度が、X方向とY方向とで異なっており、実際には、光照射領域がX方向に高解像度に形成される。また、投影光学系6では合焦位置(すなわち、結像位置)が調整可能とされ、さらに、基板9上の光照射領域は微小に拡大または縮小可能とされる。なお、投影光学系6についてはパターン描画装置1の全体説明の後に詳述する。
ヘッド部移動機構501は、モータ502がボールねじ機構を駆動することによりヘッド部5をガイドレール503に沿ってX方向に移動する。また、ヘッド部5に隣接して設けられるマスクチェンジャ4は複数のマスクを格納しており、マスクチェンジャ4によりマスク部52のマスクが必要に応じて交換される。
ステージ移動機構2、ステージユニット3、カメラ35、シャッタ512、ヘッド部移動機構501、マスク部52、投影光学系6およびマスクチェンジャ4は制御部7に接続され、これらの構成が制御部7により制御されて、パターン描画装置1による基板9上へのパターンの描画が行われる。また、制御部7には入力部8が接続され、基板9上の複数の光照射領域のそれぞれのX方向の幅(第1マスク53の開口が配列される方向の幅であり、以下、単に「幅」という。)、および、複数の光照射領域の間隔(各光照射領域の中心から隣接する光照射領域の中心までの距離であり、以下、「ピッチ」という。)の設定値が操作者により入力部8を介して制御部7に入力される。
図2は第1マスク53を、図3は第2マスク54をそれぞれ示す図である。第1マスク53には、光が通過する複数の光通過領域である第1開口531が図2中のX方向に配列して形成される。第2マスク54には、複数の第1開口531にそれぞれが対応する複数の光通過領域である第2開口541が配列して形成される。第1開口531および第2開口541の形状は矩形であり、開口の長さ(すなわち、第1開口531および第2開口541の配列方向に直交する方向の寸法)および幅(すなわち、第1開口531および第2開口541が配列される方向の幅)は、第2開口541に比べて第1開口531の方が大きい。また、第1開口531の幅は同一であり、かつ、各第1開口531の中心から隣接する第1開口531の中心までの距離であるピッチも一定である。同様に、各第2開口541も幅およびピッチが等しく、第2開口541のピッチは第1開口531のピッチに等しい。なお、図2の第1マスク53および図3の第2マスク54では、開口の長さが幅より長いが、開口の長さは幅より短くてもよい。
図4は、マスク部52の構成を示す図である。マスク部52は、第1マスク53を保持する第1マスク保持部55、第2マスク54を保持する第2マスク保持部56、および、図4中のX方向(すなわち、第1開口531および第2開口541が配列される方向)へと第1マスク53を移動するマスクスライド機構57を有する。なお、図4では第1マスク保持部55および第1開口531を太線にて示している。
第2マスク54は、各第2開口541が対応する第1開口531と重なるように第1マスク53に対して当接する。これにより、第1開口531と第2開口541との重なり合う領域(図4中に平行斜線を付して示す。)520は同一の幅となり、第1開口531および第2開口541に等しい一定のピッチにて配列される。光出射部51(図1参照)からの光は、第1開口531および第2開口541を順に通過して基板9上の感光材料へと導かれ、領域520に対応する形状およびピッチを有する複数の光照射領域に照射される。以下の説明において、実際の光の通過領域である領域520を「マスクセット開口」という。
なお、第2マスク54は第1マスク53に対して必ずしも物理的に当接する必要はなく、光学的に重ね合わされるのみでよい。例えば、第1マスク53と第2マスク54とは、焦点深度を考慮した分(例えば、数μm程度)だけ離れていてもよく、光学的に共役な位置に個別に配置されてもよい。
マスクスライド機構57は、第1マスク保持部55を保持するスライド枠571、スライド用モータ572、および、スライド用モータ572に接続されたボールねじ機構573を有し、制御部7の制御によりスライド用モータ572がボールねじ機構573を駆動すると第1マスク保持部55がスライド枠571に沿ってX方向に移動する。その結果、第1マスク保持部55に保持された第1マスク53もX方向に移動し、第1開口531と第2開口541との重なる状態が変化してマスクセット開口520の幅が変化し、基板9上の光照射領域の幅も変化する。このとき、マスクセット開口520のピッチは変化しないため、マスクセット開口520の間の(光が通過しない領域の)幅に対するマスクセット開口520の幅の比のみが変化する。
図示を省略しているが、第1マスク保持部55と第2マスク保持部56との間には離合機構が設けられており、第1マスク保持部55が移動する間は第2マスク保持部56がわずかに下降し、第1マスク53と第2マスク54とが離間する。これにより、第1マスク53と第2マスク54との間における損傷や発塵が防止される。
図5は、基板9の感光材料上に形成される複数の光照射領域90の一部を示す図である。複数の光照射領域90はそれぞれマスクセット開口520(図4参照)に対応しており、複数の光照射領域90の幅は同一となり、かつ、ピッチも一定となる。既述のように、光照射領域90の幅およびピッチは、図1中に示す投影光学系6により僅かに拡大および縮小可能とされる。
図6は、制御部7の構成、および、制御に関する情報の流れを示すブロック図である。制御部7中の各種構成は機能を示しており、実際にはプログラムに従って演算処理を行うCPU、メモリ、専用の演算回路、インタフェース等により実現される。制御部7は主たる構成として、光照射領域90の幅およびピッチを制御する照射領域制御部71、および、基板9上の感光材料に対する光照射領域90の走査を制御する走査制御部72を有する。
照射領域制御部71は、カメラ35からの画像信号に基づいて複数の光照射領域90のそれぞれの幅を検出する幅検出部711、および、ピッチを検出するピッチ検出部712、光照射領域90の幅を制御する幅制御部713、および、ピッチを制御するピッチ制御部714、並びに、光照射領域90の幅およびピッチの調整に必要な情報を記憶する記憶部715を有する。
記憶部715には、マスク部52に装着されるマスクセットと、そのマスクセットおよび投影光学系6によって実現可能な光照射領域90の幅およびピッチとの対応関係を示すマスクテーブル716が、予め作成されて記憶されている。また、記憶部715には、投影光学系6における結像位置の調整に利用されるフォーカステーブル717、入力部8から入力された光照射領域90の幅の設定値(以下、「設定幅」という。)718、および、ピッチの設定値(以下、「設定ピッチ」という。)719が記憶される。
照射領域制御部71には、ステージ移動機構2、カメラ35、シャッタ512、マスクスライド機構57、投影光学系6、マスクチェンジャ4および入力部8が接続され、カメラ35および入力部8からの情報に基づき照射領域制御部71がこれらの構成を制御することにより光照射領域90の幅およびピッチが調整される。
走査制御部72には、ステージ移動機構2、ステージ回転機構32、ヘッド部移動機構501およびシャッタ512が接続され、走査制御部72がこれらの構成を制御することにより、感光材料に対する光の照射および光照射領域90の走査が行われる。
図7は、パターン描画装置1による感光材料へのパターンの描画動作の流れを示す図である。まず、設定幅718および設定ピッチ719が操作者により入力部8から入力され、照射領域制御部71により受け付けられて記憶部715に記憶される(ステップS11)。続いて、制御部7の制御により、光照射領域90の幅およびピッチが設定幅718および設定ピッチ719に等しくなるように調整される(ステップS12)。
具体的には、照射領域制御部71に制御されるカメラ35により複数の光照射領域90が撮像され、ピッチ検出部712における演算処理により光照射領域90のピッチが検出される。続いて、検出結果に基づいてピッチ制御部714により投影光学系6の倍率が変更されて光照射領域90のピッチが設定ピッチ719と等しくされる。このとき、投影光学系6はフォーカステーブル717等に基づいて制御されることにより、投影光学系6の結像位置がカメラ35の撮像面(基板9上の感光材料の表面)に一致する。なお、フォーカステーブル717を用いずに、撮像および投影光学系6の制御を繰り返して結像位置の調整が行われてもよい。
ピッチ調整および結像位置の調整が終了すると、幅検出部711により複数の光照射領域90のそれぞれの幅が検出され、検出結果に基づいて幅制御部713によりマスクスライド機構57が制御されてマスクセット開口520の幅が変更される。その結果、光照射領域90の幅が調整されて設定幅718と等しくされる。なお、投影光学系6の倍率変更のみでは光照射領域90の幅またはピッチの調整ができないとマスクテーブル716に基づいて判断された場合には、マスクチェンジャ4によりマスク部52のマスクが交換される。
ここでは、パターン描画装置1が1つのヘッド部5を有する場合について説明を行っているが、パターン描画装置1は複数のヘッド部を有してもよく、この場合には、各ヘッド部に対して光照射領域の幅およびピッチの調整が行われる。すなわち、カメラ35が複数のヘッド部のそれぞれの下方へと相対的に順次移動し、各ヘッド部における光照射領域の幅およびピッチが調整される。その際、各ヘッド部に対するカメラ35の相対的な移動量を検出することにより、ヘッド部間の距離も取得され、それぞれが独立してX方向へと移動可能な複数のヘッド部の位置(各ヘッド部においてマスク部全体がX方向に移動する場合には、当該マスク部の位置)がさらに調整される。
光照射領域90の幅およびピッチの調整が終了すると、走査制御部72によりステージ移動機構2およびヘッド部移動機構501が制御されてステージ31に対してヘッド部5が所定の描画開始位置へと移動する(ステップS13)。具体的には、ステージ31が(+Y)側へと移動し、ヘッド部5が(−X)側へと移動する。ヘッド部5からは光の出射が開始され(ステップS14)、基板9の感光材料上の光照射領域90に光が照射される。
その後、図1中の(−Y)方向へとステージ31の移動が開始され(ステップS15)、光照射領域90が図1中の(+Y)方向に感光材料に対して相対的に一定速度にて走査されることにより、設定幅および設定ピッチを有するストライプ状の複数のパターンが基板9上の感光材料に描画される。光照射領域90の走査が所定の終了位置に到達すると、ステージ31の移動が停止し(ステップS16)、光の照射が停止する(ステップS17)。
感光材料に対する1回目の走査が終了すると、基板9に対して同方向に伸びるストライプ状のパターンの描画が繰り返されるか否か(すなわち、次の走査の有無)が確認され(ステップS18)、次の走査が有る場合にはステップS13へと戻ってステージ31が次の描画開始位置へと移動し、光の照射およびステージ31の移動(ステップS13〜S17)が必要な回数だけ繰り返される。光照射領域90の走査時のステージ31の移動は(+Y)方向と(−Y)方向とに交互に行われ、2回目以降のステップS13では、ヘッド部移動機構501がヘッド部5を所定の距離だけ(+X)方向へと移動するのみでヘッド部5が描画開始位置へと移動する。
基板9上の感光材料全体にストライプ状のパターンが描画されるとパターン描画装置1による描画動作が終了する。なお、感光材料がカラーレジストである場合は、図7中のステップS19は実行されない。
パターンが描画された基板9はパターン描画装置1から搬出され、別途現像されて基板9上に残存した感光材料はカラーフィルタのサブ画素とされる。この場合、感光材料は現像時に露光部分(すなわち、光が照射された部分)が残るネガ型のカラーレジストが一般的に用いられる。その後、カラーレジストの塗布、パターン描画装置1による描画、および、現像が繰り返され、基板9上にR(赤)、G(緑)、B(青)の3色のサブ画素が形成される。さらに、透明電極の形成等の工程を経て基板9が液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとなる。
図7中のステップS19は、格子状のパターンを基板9上に描画する際に実行される。具体例としては、パターン描画装置1がカラーフィルタのブラックマトリックスの描画に使用される際に実行される。
格子状のパターンが描画される場合、ステップS11〜S18により1方向のストライプ状のパターンの描画が完了すると、描画済みのパターンと直交する方向のパターンの描画の有無が確認され(ステップS19)、制御部7によりステージ回転機構32が駆動されて、ステージユニット3に保持された基板9の主面に垂直な軸を中心にステージ31が90°回転する(ステップS191)。これにより、基板9上の感光材料に対して光照射領域90の走査方向が相対的に90°変更される。
走査方向変更後は、ステージユニット3を撮像位置へと移動して光照射領域90の幅およびピッチを調整し(ステップS12)、以下、ステージ31を描画開始位置へと移動してストライプ状のパターンを描画する動作が必要な回数だけ繰り返される(ステップS13〜S18)。このように、パターン描画装置1では、ステージ31を回転することにより、基板9上の感光材料に格子状のパターンを描画することも可能とされている。
以上のように、図1のパターン描画装置1では、光出射部51、補助光学系51aおよびマスク部52により所定の光源パターンにて光が出射され、後述する投影光学系6によりマスク部52の像(光照射領域90)が基板9上にX方向に高解像度にて形成される。そして、基板9上においてマスク部52の像を相対的に走査させることにより、基板9の感光材料上にストライプ状(または、格子状)のパターンを適切に描画することができる。
なお、基板9上におけるマスク部52の像の基板9に対するY方向への走査は、ヘッド部5が基板9に対して移動することにより実現されてもよい。また、マスク部52において、X方向に一定ピッチで配列形成された同一の幅および長さを有する矩形の開口群(以下、「開口列」という。)がY方向(すなわち、光照射領域の走査方向)に複数配列された2枚のマスクを準備し、使用する開口列の選択を行うことにより異なる幅およびピッチを有するパターンの描画が実現されてもよい。さらに、所定の光源パターンにて光を出射する光源部としての機能は、光出射部51およびマスク部52の組合せ以外に、例えば、所定のピッチにて配列された複数の光源により実現されてもよい。
また、パターン描画装置1はフラットパネル表示装置(液晶表示装置、プラズマ表示装置、有機EL表示装置等)に係る様々なパネルの製造に特に適しているが、半導体基板やプリント配線基板、あるいは、フォトマスク用のガラス基板等への規則的な微細パターンの描画にも適している。
次に、図1のパターン描画装置1に用いられる投影光学系6について詳述する。図8および図9は投影光学系6の内部構成を示す図であり、図8は投影光学系6の内部を図1中の(−X)側から(+X)方向を向いて見た場合の様子を示す図であり、図9は(+Y)側から(−Y)方向を向いて見た場合の様子を示す図である。なお、図9では、第1ミラー部材61、第2ミラー部材62、第1レンズ63、第2レンズ66、第1折り返しミラー64および第2折り返しミラー65以外の図示を省略している。
図8に示す投影光学系6は、Y方向に平行な所定の中心軸J1を有し、中心軸J1上において投影光学系6の(+Y)側に想定される基準点P1を中心とする凹面ミラー611が裏面鏡として形成されたメニスカスレンズ612を有する第1ミラー部材61、および、基準点P1と第1ミラー部材61との間において中心軸J1上に配置され、基準点P1をおよそ中心とする凸面ミラー621が裏面鏡として形成されたメニスカスレンズ622を有する第2ミラー部材62を備える。第1ミラー部材61のメニスカスレンズ612は負パワーを有するレンズとされ、メニスカスレンズ612において中心軸J1上の厚さが2つのレンズ面の曲率半径の差のおよそ半分とされる。また、第2ミラー部材62のメニスカスレンズ622は正パワーを有するレンズとされる。なお、図9に示すように、第1ミラー部材61の(+X)側および(−X)側の部位が切り落とされ、投影光学系6の小型化が図られている。
投影光学系6は、第2ミラー部材62の(+Z)側(すなわち、図1中のマスク部52側であり、図8および図9に示す投影光学系6において符号91を付す物体側)に配置される第1レンズ63および第1折り返しミラー64、並びに、第2ミラー部材62の(−Z)側(すなわち、基板9側であり、図8および図9に示す投影光学系6において符号92を付す像側)に配置される第2折り返しミラー65および第2レンズ66をさらに備える。第1レンズ63は凸面を中心軸J1に向ける正メニスカスレンズ631および負メニスカスレンズ632を光軸J2に沿って物体91側から順に有し、第2レンズ66も凸面を中心軸J1に向ける負メニスカスレンズ661および正メニスカスレンズ662を同様に有する。
図8に示すように第1レンズ63は、モータ671、ボールねじ機構672、および、ガイド(例えば、クロスローラガイドであり、図8において図示省略)を有する第1レンズ移動機構67に接続され、光軸J2に沿って移動可能とされる。また、第2レンズ66も同様に、モータ681、ボールねじ機構682、および、ガイドを有する第2レンズ移動機構68に接続され、光軸J2に沿って移動する。第1折り返しミラー64および第2折り返しミラー65は、ミラー支持部691により一体的に支持され、モータ692、ボールねじ機構693、および、ガイドを有するミラー移動機構69がミラー支持部691を移動することにより、第1折り返しミラー64および第2折り返しミラー65が一体的に図8中のY方向に移動する。
物体91側(図1中のマスク部52側)から投影光学系6に入射する光は、第1レンズ63を経由して中心軸J1に向かい、第1折り返しミラー64にて中心軸J1の手前で反射され、中心軸J1から外れつつ中心軸J1に平行に第1ミラー部材61へと導かれる。メニスカスレンズ612を通過して凹面ミラー611に入射する光は、凹面ミラー611にて反射されてメニスカスレンズ612を介して第2ミラー部材62へと導かれ、メニスカスレンズ622を通過して凸面ミラー621へと入射する。そして、凸面ミラー621にて反射された光はメニスカスレンズ622,612を介して凹面ミラー611に再度導かれ、凹面ミラー611にて反射される。このようにして、凹面ミラー611、凸面ミラー621、凹面ミラー611にて順番に反射された光は、メニスカスレンズ612を介して中心軸J1から外れつつ中心軸J1に平行に導き出される。
このとき、メニスカスレンズ612,622のレンズ面により凹面ミラー611および凸面ミラー621により生じる収差(例えば、歪曲収差等)が補正される。凹面ミラー611からの光は第2折り返しミラー65により中心軸J1から離れる方向に位置する像92側(図1中の基板9側)へと反射され、第2レンズ66により基板9の感光材料上へと導かれてマスク部52の像92が形成される。また、第1レンズ移動機構67および第2レンズ移動機構68が第1レンズ63および第2レンズ66を光軸J2に沿って移動することにより、基板9上におけるマスク部52の像の拡大または縮小が実現される。
投影光学系6ではY方向に低くX方向に高い解像度が得られるように第1ミラー部材61および第2ミラー部材62が配置されている。したがって、上述のパターン描画装置1において、マスク部52の像が基板9に対してY方向に相対的に移動することにより、X方向の精度が高いストライプ状のパターンを形成することが可能となる。なお、パターン描画装置1の投影光学系6において、第2折り返しミラー65により第2ミラー部材62からの光がX方向に反射される場合には、主面の法線がX方向を向く基板9に対してマスク部52の像がZ方向に移動し、第2折り返しミラー65が省略される場合には、主面の法線がY方向を向く基板9に対してマスク部52の像がZ方向に移動する。すなわち、マスク部52の像はステージ移動機構2により基板9の主面に沿いつつ凹面ミラー611と凸面ミラー621との間における光軸J2を含む面に平行な方向に移動される。
投影光学系6では、さらに、ミラー移動機構69が第1折り返しミラー64および第2折り返しミラー65をY方向へと一体的に移動することにより、物体91側から像92側へと至る光路長が変更され、物体91と投影光学系6との間の距離を一定に保ちつつ、中心軸J1と結像位置との間の距離が効率よく変更される。言い換えると、ミラー移動機構69により結像位置が少なくともZ方向に移動し、結像位置を容易に調整可能な結像位置調整機構が実現される。なお、結像位置は調整に伴ってY方向にも移動するが、投影光学系6ではY方向の解像度は低くてよいため、パターン描画装置1におけるパターン描画では問題とはならない。
以上のように、投影光学系6では凹面ミラー611が裏面鏡として形成されたメニスカスレンズ612である第1ミラー部材61、および、凸面ミラー621が裏面鏡として形成されたメニスカスレンズ622である第2ミラー部材62を設けることにより、2つのミラー部材61,62の屈折面を利用して収差を抑制しつつ物体の像を形成することが実現される。これにより、投影光学系6において、物体側開口数(NA)を大きくしつつX方向に一定の解像度を保つことができる。その結果、図8の投影光学系6を利用したパターン描画装置1では、解像度を低下させることなくマスク部52からの光の量を多く取り込むことが可能となり、基板9上に高速にパターンを描画することができ、スループットが向上する。
また、第1折り返しミラー64および第2折り返しミラー65を移動することにより、物体側から入射する光を凹面ミラー611と凸面ミラー621との間で凹面ミラー611側から交互に3回反射させる投影光学系6において、結像位置を調整することができる。これにより、パターン描画装置1において、基板9の主面上に凹凸や反りがある場合、または、厚さの異なる基板9が処理される場合であっても、基板9上の感光材料の表面に結像位置を合わせることが実現され、基板9上に精度よくパターンを描画することができる。なお、投影光学系6では、第1折り返しミラー64および第2折り返しミラー65の一方が、X方向またはY方向に移動することにより、結像位置の調整が実現されてもよい。
さらに、第1レンズ63および第2レンズ66を光軸J2に沿って移動することにより、投影光学系6において投影倍率を変更することが実現され、その結果、パターン描画装置1において描画されるパターンの幅およびピッチを容易に変更することができ、基板9上にパターンを適切に描画することができる。
なお、投影光学系6はストライプ状のパターンを描画するパターン描画装置に特に適しているが、他の用途に用いられてもよい。
また、図1のパターン描画装置1の補助光学系51aにおいても、投影光学系6から第1レンズ63および第2レンズ66を除いたものと同様のものが用いられる。この場合、メニスカスレンズ612,622は省略されてもよい。
実施例1に係る投影光学系6の仕様を以下に示す。
・光照射領域サイズ(X方向):47mm
・光照射領域サイズ(Y方向):4mm
・倍率:0.98−1.02
・物体側開口数:0.20
・解像度(X方向):5μm
・解像度(Y方向):50μm
なお、光学系は比例して拡大または縮小されても同等の性能が得られるので、上記仕様の数値は絶対的なものではない。
表1は、投影光学系6の設計例を示し、表2は投影光学系6の倍率が、1.02倍、1.00倍、0.98倍の場合の表1中の変数A1,B1,C1,D1を示すものである。なお、表1中のinfは曲率半径が無限大であることを示し、n(365)は用いられるガラス材料の波長365nmの光に対する屈折率を示す。
Figure 2005345582
Figure 2005345582
図10.Aおよび図10.Bは、倍率1.02における光軸からの物体の高さ0mmおよび23.5mmにおける像面での横収差を示し、右側はサジタル面に対応し、左側はメリディオナル面に対応する。図11は、1.02倍におけるディストーションを示し、横軸の単位はパーセントであり、縦軸は最大高さで規格化した物体の高さであり、最大スケールは1である。
実施例2に係る投影光学系6の仕様を以下に示す。
・光照射領域サイズ(X方向):40mm
・光照射領域サイズ(Y方向):1mm
・倍率:0.99−1.01
・物体側開口数:0.20
なお、光学系は比例して拡大または縮小されても同等の性能が得られるので、上記仕様の数値は絶対的なものではない。
表3は、投影光学系6の設計例を示し、表4は投影光学系6の倍率が、1.01倍、1.00倍、0.99倍の場合の表3中の変数A2,B2,C2,D2を示すものである。なお、表3中のinfは曲率半径が無限大であることを示し、n(365)は用いられるガラス材料の波長365nmの光に対する屈折率を示している。
Figure 2005345582
Figure 2005345582
パターン描画装置の構成を示す図である。 第1マスクを示す図である。 第2マスクを示す図である。 マスク部の構成を示す図である。 基板上に形成される複数の光照射領域の一部を示す図である。 制御部の構成、および、制御に関する情報の流れを示すブロック図である。 感光材料へのパターンの描画動作の流れを示す図である。 投影光学系を示す図である。 投影光学系を示す図である。 倍率1.02における横収差を示す図である。 倍率1.02における横収差を示す図である。 倍率1.02におけるディストーションを示す図である。
符号の説明
1 パターン描画装置
2 ステージ移動機構
6 投影光学系
9 基板
31 ステージ
51 光出射部
52 マスク部
61 第1ミラー部材
62 第2ミラー部材
63 第1レンズ
64 第1折り返しミラー
65 第2折り返しミラー
66 第2レンズ
67,68 レンズ移動機構
69 ミラー移動機構
611 凹面ミラー
612,622 メニスカスレンズ
621 凸面ミラー
J1 中心軸
J2 光軸
P1 基準点

Claims (10)

  1. 投影光学系であって、
    所定の中心軸上に配置され、前記中心軸上の基準点を中心とする凹面ミラーと、
    前記基準点と前記凹面ミラーとの間において前記中心軸上に配置され、前記基準点をおよそ中心とする凸面ミラーと、
    物体側からの光を前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に前記凹面ミラーへと導く光路上に配置された第1レンズと、
    前記凹面ミラーに入射して前記凹面ミラー、前記凸面ミラー、前記凹面ミラーにて順番に反射された後に、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に導き出される光を像側へと導く第2レンズと、
    前記第1レンズおよび前記第2レンズを光軸に沿って移動するレンズ移動機構と、
    を備えることを特徴とする投影光学系。
  2. 請求項1に記載の投影光学系であって、
    前記凹面ミラーがメニスカスレンズに形成された裏面鏡であり、前記凸面ミラーがもう1つのメニスカスレンズに形成された裏面鏡であることを特徴とする投影光学系。
  3. 請求項1または2に記載の投影光学系であって、
    物体側から前記中心軸に向かう光を前記第1レンズを経由後に前記中心軸の手前で反射して、前記凹面ミラーへと導く第1折り返しミラーと、
    前記凹面ミラーから前記中心軸に平行に導き出される光を反射して、前記中心軸から離れる方向に位置する前記第2レンズへと導く第2折り返しミラーと、
    前記第1折り返しミラーまたは前記第2折り返しミラーを移動することにより、前記中心軸と結像位置との間の距離を変更するミラー移動機構と、
    をさらに備えることを特徴とする投影光学系。
  4. 投影光学系であって、
    所定の中心軸上に配置され、前記中心軸上の基準点を中心とする凹面ミラーが裏面鏡として形成されたメニスカスレンズである第1ミラー部材と、
    前記基準点と前記第1ミラー部材との間において前記中心軸上に配置され、前記基準点をおよそ中心とする凸面ミラーが裏面鏡として形成されたメニスカスレンズである第2ミラー部材と、
    を備え、
    物体側からの光が、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に前記第1ミラー部材に入射し、前記凹面ミラー、前記凸面ミラー、前記凹面ミラーにて順番に反射され、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に導き出されることを特徴とする投影光学系。
  5. 請求項4に記載の投影光学系であって、
    前記第1ミラー部材のメニスカスレンズが負パワーを有し、前記第2ミラー部材のメニスカスレンズが正パワーを有することを特徴とする投影光学系。
  6. 請求項4または5に記載の投影光学系であって、
    前記第1ミラー部材のメニスカスレンズの前記中心軸上の厚さが2つのレンズ面の曲率半径の差のおよそ半分であることを特徴とする投影光学系。
  7. 投影光学系であって、
    所定の中心軸上に配置され、前記中心軸上の基準点を中心とする凹面ミラーと、
    前記基準点と前記凹面ミラーとの間において前記中心軸上に配置され、前記基準点をおよそ中心とする凸面ミラーと、
    物体側から前記中心軸に向かう光を前記中心軸の手前で反射して、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に前記凹面ミラーへと導く第1折り返しミラーと、
    前記凹面ミラーに入射して前記凹面ミラー、前記凸面ミラー、前記凹面ミラーにて順番に反射された後に、前記中心軸から外れつつ前記中心軸に平行に導き出される光を反射して、前記中心軸から離れる方向へと導く第2折り返しミラーと、
    前記第1折り返しミラーまたは前記第2折り返しミラーを移動することにより、前記中心軸と結像位置との間の距離を変更するミラー移動機構と、
    を備えることを特徴とする投影光学系。
  8. 請求項7に記載の投影光学系であって、
    前記ミラー移動機構が、前記第1折り返しミラーおよび前記第2折り返しミラーを一体的に移動することを特徴とする投影光学系。
  9. 請求項7または8に記載の投影光学系であって、
    前記凹面ミラーがメニスカスレンズに形成された裏面鏡であり、前記凸面ミラーがもう1つのメニスカスレンズに形成された裏面鏡であることを特徴とする投影光学系。
  10. 基板上の感光材料にパターンを描画するパターン描画装置であって、
    所定の光源パターンにて光を出射する光源部と、
    基板を保持する保持部と、
    前記光源部の像を前記基板上に形成する請求項1ないし9のいずれかに記載の投影光学系と、
    前記光源部の像を前記基板の主面に沿いつつ、前記凹面ミラーと前記凸面ミラーとの間における光軸を含む面に平行な方向へと前記基板に対して相対的に移動する像移動機構と、
    を備えることを特徴とするパターン描画装置。
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