JP5360529B2 - 投影光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

投影光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば感光性基板にパターンを転写する走査型の露光装置に好適な投影光学系に関する。
テレビ等の表示装置として、液晶表示パネルが多用されている。液晶表示パネルは、プレート上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法でパターニングすることにより製造される。このフォトリソグラフィ工程においてマスクのパターンをプレートに投影露光する装置として、例えばマルチレンズ方式の走査型の露光装置(以下、「マルチ走査型の露光装置」と呼ぶ。)が使用される。マルチ走査型の露光装置では、複数の投影光学系に対してマスクおよびプレート(感光性基板)を相対移動させつつ、マスクのパターンをプレートに投影露光する。
近年、液晶表示パネルの大型化に伴い、プレートおよびマスクがともに大型化する傾向がある。マスクは高価であり、大型化によりコストが増大する。そこで、マスクの大型化を回避するために、拡大倍率を有する複数の投影光学系を用いてマスクのパターン像をプレート上に拡大投影するマルチ走査型の露光装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−286580号公報
この場合、投影光学系として屈折光学系を用いると、収差補正のためにレンズ枚数、光学系の全長、光学系の径の増大を抑えることが困難である。一方、投影光学系として反射屈折光学系を用いると、レンズ枚数等を抑えたコンパクトな構成で収差を補正することができるものの、例えば特開2004−271552号公報の図2に示すように、少なくとも1つの曲面反射鏡が光軸に対して偏心配置される。その結果、反射屈折型の投影光学系では、光軸に対して偏心配置される光学部材の位置決めが困難であり、ひいては光学系の組立て調整が困難である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、レンズ枚数等を抑えたコンパクトな構成を有し、組立て調整を容易に行うことのできる反射屈折型の投影光学系、露光装置、デバイス製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の投影光学系では、第1面の第1領域の像を第2面の第2領域に形成する反射屈折型の投影光学系において、
正の屈折力を有する第1レンズ群と、
前記第1レンズ群を介した前記第1領域からの光を前記第1面側に反射する曲面状の反射面と、
前記曲面状の反射面が反射した光を前記第2面側に反射する平面状の反射面と、
正の屈折力を有し、前記平面状の反射面が反射した光を前記第2領域に集光する第2レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群及び前記曲面状の反射面は、直線状の1本の光軸に沿って共軸に配置され、
前記平面状の反射面は、前記1本の光軸に対して偏心配置されていることを特徴とする。
本発明の露光装置では、マスクステージに載置されたマスクのパターンの像を基板ステージに載置された感光性基板に転写する露光装置において、
本発明にかかる投影光学系を備え、
前記マスクステージは、前記パターンを前記第1面に配置し、
前記基板ステージは、前記感光性基板を前記第2面に配置することを特徴とする。
本発明のデバイス製造方法では、本発明にかかる露光装置を用いて、前記パターンを前記感光性基板に転写する露光工程と、
前記パターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記パターンに対応する形状の転写パターン層を前記感光性基板に形成する現像工程と、
前記転写パターン層を介して前記感光性基板を加工する加工工程とを含むことを特徴とする。
本発明の投影光学系では、屈折力(またはパワー)を有する光学部材が直線状の1本の光軸に沿って共軸に配置されるので、光学系の組立て調整が容易であり、偏心収差の発生を良好に抑えることができる。また、本発明の投影光学系は反射屈折光学系の形態を有するので、レンズ枚数等を抑えたコンパクトな構成で収差を良好に補正することができる。すなわち、本発明では、レンズ枚数等を抑えたコンパクトな構成を有し、組立て調整を容易に行うことのできる反射屈折型の投影光学系を実現することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。本実施形態では、図1に示すように、複数(例示的に4つ)の投影光学系PL1,PL2,PL3,PL4に対してマスクMAおよびプレート(感光性基板)PTを相対移動させつつマスクMAのパターンをプレートPTに投影露光するマルチ走査型の露光装置100に対して本発明を適用している。
本実施形態の露光装置100は、光源からの照明光でマスクMAのパターンを照明する照明装置IUと、マスクMAを保持して移動するマスクステージMST(図1では参照符号だけを示す)と、マスクMAのパターンの拡大像をプレートPT上に投影する投影光学装置PLSと、プレートPTを保持して移動する基板ステージPSTと、マスクステージMST及び基板ステージPSTを駆動するリニアモータ等を含むステージ駆動機構DRと、ステージ駆動機構DR等の動作を統括的に制御する主制御系CRとを備えている。
プレートPTは、一例として、液晶表示素子製造用のフォトレジスト(感光材料)が塗布された1.9×2.2m角、2.2×2.4m角、2.4×2.8m角、又は2.8×3.2m角程度の矩形状で平板状のガラスプレートである。また、プレートPTの表面(感光面)は、一例として、マスクMAのパターンがそれぞれ転写される2つのパターン転写領域EP1,EP2に区分して主制御系CRに認識される。
以下、説明を容易するために、図1において、基板ステージPSTのガイド面(不図示)に垂直な方向にZ軸を、そのガイド面に平行な面内で走査露光時のプレートPTの走査方向に沿ってX軸を、ガイド面に平行な面内でX軸と直交する非走査方向に沿ってY軸を設定する。また、説明を容易するために、4つの投影光学系PL1〜PL4は互いに同じ構成を有し、区別しない場合には参照符号PLで表すものとする。本実施形態では、基板ステージPSTのガイド面は、マスクステージMSTのガイド面(不図示)に平行であり、走査露光時のマスクMAの走査方向はX軸に平行である。また、Z軸に平行な軸回りの回転方向をθz方向とも呼ぶ。
照明装置IUでは、例えば光源部の4つ(投影光学系と同数)の送光部から、露光用の照明光(露光光)が射出される。露光光として、超高圧水銀ランプの射出光から選択されたi線(波長365nm)の光が使用されている。なお、露光光として、例えばYAGレーザの3倍高調波(波長355nm)よりなるパルス光、超高圧水銀ランプから射出されるg線(波長436nm)、h線(波長405nm)及びi線(波長365nm)の光を含む波長域から選択された波長の光、又はKrF(波長248nm)若しくはArF(波長193nm)等のエキシマレーザ光等も使用可能である。
4つの送光部から射出された照明光は、対応する4つの部分照明光学系(不図示)を介して、マスクMA上においてY方向に沿って間隔を隔てて一列に配置された4つの台形状の照明領域(照野領域)IF1,IF2,IF3,IF4をほぼ均一に照明する。各部分照明光学系は、例えば、コリメータレンズ、フライアイレンズ、集光レンズ、可変視野絞り、リレー光学系などを備えている。
マスクMAの照明領域IF1〜IF4からの光は、対応する4つの投影光学系PL1〜PL4を介して、プレートPT上の台形状の露光領域(像野領域又はイメージフィールド)EF1,EF2,EF3,EF4を露光する。投影光学系PL1〜PL4は、それぞれマスクMA側及びプレートPT側にテレセントリックであり、マスクMA側からプレートPT側へ拡大倍率を有する。露光領域EF1〜EF4の形状は、照明領域IF1〜IF4の形状を投影光学系PL1〜PL4の投影倍率で拡大した形状である。投影光学系PL1〜PL4及びこれらに対応する露光領域EF1〜EF4はY方向に間隔を隔てて一列に配置されている。
本実施形態では、4つの投影光学系PL1〜PL4を含んで投影光学装置PLSが構成され、各投影光学系PL1〜PL4は、それぞれマスクMA上の照明領域IF1〜IF4内のパターンを共通の拡大倍率βで拡大した投影像を、プレートPTの表面上の露光領域EF1〜EF4に形成する。投影光学系PL1〜PL4は、マスクMAのパターンのX方向(走査方向)およびY方向(非走査方向)に倒立像を、プレートPT上に形成する。
マスクMAは、マスクホルダ(不図示)を介して、マスクステージMST上に吸着保持されている。マスクステージMST上にはX軸の移動鏡およびY軸の移動鏡が固定され、これらの移動鏡に対向するようにX軸のレーザ干渉計及びY軸のレーザ干渉計よりなるマスク側レーザ干渉計が配置されている。マスク側レーザ干渉計は、マスクステージMSTのX方向、Y方向の位置、及びマスクステージMSTのθz方向の回転角を計測し、計測結果を主制御系CRに供給する。主制御系CRは、その計測値に基づいてリニアモータ等のステージ駆動機構DRを介して、マスクステージMSTのX方向、Y方向の位置及び速度、並びにθz方向の回転角を制御する。
プレートPTは、基板ホルダ(不図示)を介して、基板ステージPST上に吸着保持されている。基板ステージPSTにはX軸の移動鏡51X及びY軸の移動鏡51Yが固定され、X軸の移動鏡51Xに対向するように計測用レーザビームをX軸に平行に照射するレーザ干渉計21XA,21XB,21XC及び補助レーザ干渉計21XDが配置されている。また、Y軸の移動鏡51Yに対向するように、計測用レーザビームをY軸に平行に照射するレーザ干渉計21YA及び補助レーザ干渉計21YBが配置されている。
X軸のレーザ干渉計21XC及びY軸のレーザ干渉計21YAによって基板ステージPSTのX方向及びY方向の位置が計測され、X軸の両側のレーザ干渉計21XA,21XBによって走査露光時の基板ステージPSTのθz方向の回転角が計測される。また、Y軸のレーザ干渉計21YA及び補助レーザ干渉計21YBによって、基板ステージPSTがY方向にステップ移動する際の、基板ステージPSTのθz方向の回転角が計測される。なお、例えば移動鏡51X,51Yの真直度が良好である場合等には、X軸のレーザ干渉計21XA〜21XDのうちの2つのレーザ干渉計(例えば21XA,21XB)を設けるのみでもよく、Y軸の補助レーザ干渉計21YBは省略可能である。
これらのレーザ干渉計21XA〜21XD,21YA,21YBよりなるプレート側レーザ干渉計の計測値は、主制御系CRに供給される。主制御系CRは、その計測値に基づいてリニアモータ等のステージ駆動機構DRを介して、基板ステージPSTのX方向、Y方向の位置及び速度を制御する。走査露光時には、マスクステージMSTがX方向に速度V/βで駆動されるのに同期して、基板ステージPSTはX方向に速度Vで駆動される。投影光学系PL1〜PL4の像はX方向に倒立像であるため、マスクステージMSTの走査方向と基板ステージPSTの走査方向とはX軸に沿って逆向きになる。また、Y方向にも倒立像であるため、マスクMA上のパターンとプレートPT上に形成されるパターンとは、X方向およびY方向に逆向きとなる。
投影光学系PL1〜PL4の近傍には、プレートPTの位置合わせを行うための例えば画像処理方式のオフアクシス型のアライメント系ALG、並びにマスクMA及びプレートPTのZ方向の位置(フォーカス位置)を計測するオートフォーカス系(不図示)が配置されている。そのため、プレートPT上のパターン転写領域EP1及びEP2の近傍には、それぞれ複数のアライメントマークAM1及びAM2が形成されている。また、そのオートフォーカス系の計測結果に基づいて、ステージ駆動機構DR内のZ駆動機構を用いて例えばマスクステージMSTのZ方向の位置の制御、及び/又は投影光学系PL1〜PL4の個別のフォーカス機構(不図示)を駆動することによって、投影光学系PL1〜PL4の像面とプレートPTの表面との合焦が行われる。
また、基板ステージPSTには、投影光学系PL1〜PL4を介して投影されるマスクMA上の位置計測用マークの像の位置を計測するためのアライメント系として、空間像計測系53が設置されている。アライメント系ALG及び空間像計測系53の検出信号はアライメント信号処理系(不図示)で処理され、この処理によって得られた被検マークの位置情報が主制御系CRに供給される。
図2は、本実施形態にかかる投影光学系の基本構成を模式的に示す図である。図2を参照すると、本実施形態の投影光学系PLは、マスクMAのパターン面(第1面)の照明領域(第1領域)IFのパターンの像をプレートPTの表面(第2面)の露光領域(第2領域)EFに形成する反射屈折光学系である。投影光学系PLは、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1を介した照明領域IFからの光をマスクMA側に反射する曲面状の反射面CMaと、曲面状の反射面CMaが反射した光をプレートPT側に反射する平面状の反射面FMaと、正の屈折力を有し、平面状の反射面FMaが反射した光を露光領域EFに集光する第2レンズ群G2とを備えている。
第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び曲面状の反射面CMa(ひいては曲面状の反射面CMaを有する曲面反射鏡CM)は直線状の1本の光軸AXに沿って共軸に配置され、平面状の反射面FMa(ひいては平面状の反射面FMaを有する平面反射鏡FM)は光軸AXに対して偏心配置されている。ここで、偏心配置されているとは、光軸AXと交差しない位置に配置されていることを意味する。なお、曲面状の反射面CMaは、投影光学系PLの射出瞳(もしくは入射瞳)と共役な面の近傍に配置されており、この曲面状の反射面CMa(ひいては曲面状の反射面CMaが設けられた反射部材)は、開口絞りとして作用する。
本実施形態の投影光学系PLでは、屈折力(またはパワー)を有するすべての光学部材が1つの鏡筒VA内で直線状の1本の光軸AXに沿って共軸に配置されるので、1本鏡筒タイプの屈折光学系と同様に光学系の組立て調整が容易であり、偏心収差の発生を良好に抑えることができる。また、本実施形態の投影光学系PLは反射屈折光学系の形態を有するので、レンズ枚数等を抑えたコンパクトな構成で収差を良好に補正することができる。すなわち、本実施形態では、レンズ枚数等を抑えたコンパクトな構成を有し、組立て調整を容易に行うことのできる反射屈折型の投影光学系を実現することができる。
なお、本実施形態の投影光学系PLでは、平面状の反射面FMaが光軸AXに対して偏心配置されるが、反射面FMaはパワーを有しないため、例えばX方向に反射面FMaの位置決め誤差が発生しても、この位置決め誤差に起因して偏心収差が発生することはない。これに対して、例えば第2の曲面反射鏡が光軸に対して偏心配置される従来の反射屈折光学系では、パターン面からの光の光路を確保する必要性(光路分離の必要性)から半欠け形状になる第2の曲面反射鏡の光軸に対する位置決め(ひいては光学系の組立て調整)が困難であり、第2の曲面反射鏡の位置決め誤差に起因して偏心収差が発生し易い。
後述する各実施例では、曲面状の反射面CMaは、マスクMA側に凹面状の反射面である。すなわち、各実施例において、曲面反射鏡CMは、凹面反射鏡である。また、各実施例において、平面状の反射面FMaは、光軸AXに対して垂直に配置されている。また、各実施例において、投影光学系PLは、マスクMAの台形状の照明領域IFのパターンの拡大像をプレートPTの台形状の露光領域EFに形成する。
本発明の投影光学系は、1.5〜3倍の拡大投影に好適である。すなわち、拡大倍率βについて、次の条件式(1)を満足することが好ましい。
1.5<β<3 (1)
条件式(1)の上限値を上回ると、第1レンズ群G1の焦点距離が短くなり屈折力が強くなるために、曲面反射鏡CMへの光の入射角が大きくなり、瞳収差や像面湾曲が大きくなる等のデメリットが生じる。逆に、条件式(1)の下限値を下回ると、投影倍率が等倍(1倍)に近くなるので収差補正上は有利になるが、投影像を拡大する効果が抑制される。このため、露光装置100においてマスクMAの大型化を抑制する効果が低減される。
本実施形態の投影光学系PLでは、第1レンズ群G1の焦点距離をfとし、曲面状の反射面CMaと平面状の反射面FMaとの間の光軸AXに沿った距離をdmとするとき、次の条件式(2)を満足することが好ましい。
0.7<dm/f<1 (2)
条件式(2)の上限値を上回ると、平面状の反射面FMaから第2レンズ群G2へ向かう光束と曲面反射鏡CMとの干渉を回避することは容易になるが、曲面反射鏡CMへの光の入射角度が大きくなり、瞳収差が大きくなる等のデメリットが生じる。逆に、条件式(2)の下限値を下回ると、曲面反射鏡CMへの光の入射角度が小さくなるので収差補正上は有利になるが、平面状の反射面FMaから第2レンズ群G2へ向かう光束と曲面反射鏡CMとの干渉を回避することが困難になる。なお、曲面反射鏡CMの光路干渉を回避しつつ良好な収差補正を行うには、条件式(2)の下限値を0.9に設定することがさらに好ましい。
また、本実施形態では、第1レンズ群G1は、マスクMAの照明領域IFからの光の入射順に、負レンズ群G1nと、正レンズ群G1pとを備えていることが好ましい。この構成により、主に像面湾曲の補正が有利になるとともに、平面状の反射面FMaを含む平面に入射する光線の光軸AXからの高さを大きくすることができる。その結果、第1レンズ群G1から曲面状の反射面CMaへの入射光束と平面状の反射面FMaとの干渉を回避することが容易となり、ひいては視野(露光領域)を広げ易くなる。また、第1レンズ群G1が光の入射順に負レンズ群G1nと正レンズ群G1pとを備え、いわゆるレトロタイプの配置を採る場合、条件式(2)を満足することにより、第1レンズ群G1のプレートPT側の面と平面状の反射面FMaとの干渉を回避することが容易になる。
第1レンズ群G1が、光の入射順に、負レンズ群G1nと正レンズ群G1pとを備える場合、第1レンズ群G1の焦点距離をfとし、負レンズ群G1nの焦点距離をf1とし、正レンズ群G1pの焦点距離をf2とするとき、次の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.5<(|f1|/f2)/(f/(f−f2))<1 (3)
条件式(3)の上限値を上回ると、負レンズ群G1nの屈折力が弱くなり過ぎて、像面湾曲を良好に補正することが困難になる。また、第1レンズ群G1からの光の光路と平面状の反射面FMaとの分離が困難になって、視野を狭くする必要が生じる。一方、条件式(3)の下限値を下回ると、負レンズ群G1nの屈折力が強くなり過ぎて、像面湾曲、ディストーション(歪曲収差)等の像高に応じた収差が悪化する。その結果、これらの収差を抑えるために負レンズ群G1nと正レンズ群G1pとの間隔を大きくせざるを得なくなり、投影光学系の全長が大きくなってしまう。
また、本実施形態の投影光学系PLは、曲面状の反射面CMaと平面状の反射面FMaとの間で光軸AXに沿って曲面状の反射面CMaと共軸に配置され、曲面状の反射面CMa側の端部に負レンズLnを有する第3レンズ群G3を備えることが好ましい。この構成により、光学系の全体的な屈折力配分を容易に行うことができる。なお、負レンズLnを曲面状の反射面CMaの近傍に配置することにより、主に色収差の補正および球面収差の補正を有効に行うことができる。
また、マスクMAの照明領域IFからの光は負レンズLnを介して曲面状の反射面CMaに入射し、曲面状の反射面CMaによって反射された光は負レンズLnを介して平面状の反射面FMaに入射し、平面状の反射面FMaによって反射された光は負レンズLnを介して第2レンズ群G2に入射する。このように、マスクMAの照明領域IFからの光がプレートPTの露光領域EFに達するまでに、負レンズLnを含む第3レンズ群G3を3回通過するので、第3レンズ群G3を構成する各レンズの屈折力を有効に利用して、光学系全体のレンズ枚数を少なく抑えることが可能になる。
以下に示す各実施例において、プレートPTの表面には、図3に示すように、光軸AXを中心とする半径Raの円31と光軸AXから+X方向に距離Rbだけ間隔を隔ててY方向に延びる直線32とにより規定される有効結像領域33が確保される。ここで、「有効結像領域」とは、投影光学系PLの像面において収差が所望の状態に補正された領域を意味している。したがって、照明装置IU内の可変視野絞りの作用により、底辺の長さがLaで、上辺の長さがLbで、高さがLcの台形状の露光領域EFが、有効結像領域33内に設定される。各実施例では、半径Ra(すなわち最大像高)が142mmであり、距離Rbが85mmであり、底辺の長さLaが226mmであり、上辺の長さLbが190mmであり、高さLcが20mmである。そして、マスクMAのパターン面には、光軸AXから間隔を隔てた台形状の露光領域EFに対応するように、光軸AXから間隔を隔てた台形状の照明領域IF(不図示)が形成される。
すなわち、図4に示すように、第2投影光学系PL2に対応して、プレートPTの感光面には台形状の露光領域EF2が形成され、マスクMAのパターン面には台形状の照明領域IF2が形成される。同様に、第2投影光学系PL2からY方向に間隔を隔てて配置された第3投影光学系PL3に対応して、プレートPTの感光面には台形状の露光領域EF3が形成され、マスクMAのパターン面には台形状の照明領域IF3が形成される。図4では、第2投影光学系PL2および第3投影光学系PL3に対応する露光領域および照明領域だけを示しているが、他の投影光学系PL1,PL4についても同様である。また、図4では、説明の理解を容易にするために、マスクMAと投影光学系PLとプレートPTとが重なり合わないようにX方向に沿って互いに位置ずれさせている。
以下、説明を簡単にするために、各露光領域の形状および大きさは互いに同じであり、各露光領域の一対の斜辺の中点を結ぶ線分と隣り合う2つの露光領域の対向する斜辺の中点を結ぶ線分とは互いに同じ長さLd(図3も参照:各実施例ではLd=208mm)に設定されているものとする。この場合、マスクMAを矢印MDで示すように+X方向に移動させ且つプレートPTを矢印PDで示すように−X方向に移動させる1回目の走査露光により、例えば第1転写領域EP1の約半分の領域の投影露光が行われる。次いで、プレートPTをY方向に距離Ldだけステップ移動させた後、マスクMAを矢印MDで示す方向とは逆方向の−X方向に移動させ且つプレートPTを矢印PDで示す方向とは逆方向の+X方向に移動させる2回目の走査露光により、第1転写領域EP1の残りの領域の投影露光が行われる。なお、各露光領域の形状、大きさ、配置などについては、様々な変形例が可能である。以下、各実施例の詳細について説明する。
各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)をzとし、頂点曲率半径をrとし、円錐係数をκとし、n次の非球面係数をCnとしたとき、以下の数式(a)で表される。後述の表(1)および(2)において、非球面形状に形成されたレンズ面には面番号の右側に*印を付している。
z=(y2/r)/[1+{1−(1+κ)・y2/r21/2]+C4・y4+C6・y6
+C8・y8+C10・y10+C12・y12+C14・y14 (a)
[第1実施例]
図5は、本実施形態の第1実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。第1実施例の投影光学系PLにおいて、第1レンズ群G1は、マスクMAの台形状の照明領域IFからの光の入射順に、負レンズL11と、3つの正レンズL12、L13およびL14とにより構成されている。第3レンズ群G3は、第1レンズ群G1からの光の入射順に、正レンズL31と、負レンズL32とにより構成されている。第2レンズ群G2は、第3レンズ群G3からの光の入射順に、正レンズL21と、負レンズL22と、2つの正レンズL23およびL24と、平行平面板L25とにより構成されている。
第1実施例では、平面状の反射面FMaが平面反射鏡FMの反射面として構成され、曲面状の反射面CMaが凹面反射鏡CMの反射面として構成されている。第1レンズ群G1において、負レンズL11が負レンズ群G1nを構成し、3つの正レンズL12、L13およびL14が正レンズ群G1pを構成している。第3レンズ群G3において、負レンズL32が、第3レンズ群G3の端部において曲面状の反射面CMaの近傍に配置される負レンズを構成している。また、凹面反射鏡CMの曲面状の反射面CMaが、開口絞りとして作用している。
第1実施例では、マスクMAの台形状の照明領域IFからの光が、第1レンズ群G1および第3レンズ群G3を順次経て凹面反射鏡CMの曲面状の反射面CMaによって反射され、第3レンズ群G3を経て、平面反射鏡FMの反射面FMaによって反射される。平面反射鏡FMによって反射された光は、第3レンズ群G3および第2レンズ群G2を順次経た後に、プレートPTの台形状の露光領域EFに、照明領域IF内のパターンの拡大像を形成する。
次の表(1)に、第1実施例にかかる投影光学系PLの諸元の値を掲げる。表(1)の主要諸元において、λは露光光の中心波長を、βは投影光学系PLのマスクMAからプレートPTへの投影倍率の大きさ(絶対値)を、NAは像側(プレートPT側)開口数をそれぞれ表している。また、表(1)の光学部材諸元において、面番号は光の入射側からの面の順序を、rは各面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半径:mm)を、dは各面の軸上間隔すなわち当該面から次の面までの光軸に沿った間隔(mm)を、nは中心波長に対する媒質の屈折率をそれぞれ示している。なお、面間隔dおよび屈折率nは、反射される度にその符号を変えるものとする。表(1)における表記は、以降の表(2)においても同様である。
表(1)
(主要諸元)
λ=365nm
NA=0.054
β=2.5

面番号 r d n 光学部材
物体面 ∞ 22.35362 1
1 -874.40638 28.44099 1.4745570 L11
2* 1260.99850 11.33526 1
3 481.42856 20.00000 1.4876040 L12
4 -597.56435 2.20000 1
5 1602.66850 24.02300 1.4876040 L13
6 -222.34652 2.00000 1
7 -612.86436 20.00000 1.4876040 L14
8 -252.71098 34.10374 1
9* -848.67204 45.00000 1.4745570 L31
10 -701.51462 96.25879 1
11 546.14698 31.79490 1.4745570 L32
12 454.90025 17.46809 1
13 ∞ 0.00000 1 (開口絞り)
14 -466.46853 -17.46809 -1 CM
15 454.90025 -31.79490 -1.4745570 L32
16 546.14698 -96.25879 -1
17 -701.51462 -45.00000 -1.4745570 L31
18* -848.67204 -14.10374 -1
19 ∞ 14.10374 1 FM
20* -848.67204 45.00000 1.4745570 L31
21 -701.51462 96.25879 1
22 546.14698 31.79490 1.4745570 L32
23 454.90025 105.98173 1
24 1212.43910 30.00000 1.4745570 L21
25 17588.05800 3.10848 1
26 559.22273 38.43000 1.4745570 L22
27 446.57657 29.81434 1
28 -9622.13250 30.00000 1.4745570 L23
29 -688.51627 2.20000 1
30 993.96441 41.95512 1.4745570 L24
31 -641.46139 5.00000 1
32 ∞ 50.00000 1.4745570 L25
33 ∞ 72.78173 1

(非球面データ)
2面: κ=0
4=5.43755×10-8 6=−6.95046×10-13
8=1.02416×10-1610=−4.50830×10-20
12=8.19138×10-24 14=−5.58585×10-28

9面(18面および20面と同一面): κ=0
4=−1.78231×10-9 6=6.32794×10-14
8=2.69771×10-1810=−4.84042×10-22
12=5.70771×10-26 14=−2.67029×10-30

(条件式対応値)
m=204.6mm
f=222.6mm
f1=−1083.4mm
f2=193.3mm
(2)dm/f=0.92
(3)(|f1|/f2)/(f/(f−f2))=0.74
図6は、第1実施例の投影光学系における球面収差、像面湾曲、歪曲収差、およびコマ収差を示す図である。収差図において、NAは投影光学系の像側開口数を、Yは像高(mm)を示している。図6の各収差図を参照すると、第1実施例では、台形状の露光領域EFにおいて諸収差が良好に補正されていることがわかる。
[第2実施例]
図7は、本実施形態の第2実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。第2実施例の投影光学系PLにおいて、第1レンズ群G1は、マスクMAの台形状の照明領域IFからの光の入射順に、負レンズL11と、3つの正レンズL12、L13およびL14とにより構成されている。第3レンズ群G3は、負レンズL3により構成されている。第2レンズ群G2は、第3レンズ群G3からの光の入射順に、4つの正レンズL21、L22、L23およびL24と、平行平面板L25とにより構成されている。
第2実施例では、第1実施例と同様に、曲面状の反射面CMaが凹面反射鏡CMの反射面として構成されている。しかしながら、第1実施例とは異なり、平面状の反射面FMaが、第1レンズ群G1中の平凸レンズL14のプレートPT側の光学面のうち、照明領域IFから第3レンズ群G3への光が通過しない領域に形成されている。すなわち、平面状の反射面FMaは、第1レンズ群G1におけるプレートPT側の端部の光学面の所要領域に形成されている。また、第1レンズ群G1において、負レンズL11が負レンズ群G1nを構成し、3つの正レンズL12、L13およびL14が正レンズ群G1pを構成している。さらに、第3レンズ群G3において負レンズL3が曲面状の反射面CMaの近傍に配置される負レンズを構成し、凹面反射鏡CMの曲面状の反射面CMaが開口絞りとして作用している。
第2実施例では、マスクMAの台形状の照明領域IFからの光が、第1レンズ群G1および第3レンズ群G3を順次経て、凹面反射鏡CMの曲面状の反射面CMaによって反射され、第3レンズ群G3を経て、平凸レンズL14に形成された平面状の反射面FMaによって反射される。平面状の反射面FMaによって反射された光は、第3レンズ群G3および第2レンズ群G2を順次経た後に、プレートPTの台形状の露光領域EFに、照明領域IF内のパターンの拡大像を形成する。次の表(2)に、第2実施例にかかる投影光学系PLの諸元の値を掲げる。
表(2)
(主要諸元)
λ=365nm
NA=0.054
β=2.5

面番号 r d n 光学部材
物体面 ∞ 28.55310 1
1 2952.94660 35.00000 1.4745570 L11
2* 234.99689 2.40801 1
3 219.25957 35.00000 1.4876040 L12
4 -240.21150 2.00000 1
5 -444.98475 33.81802 1.4876040 L13
6 -207.80207 2.00000 1
7 291.56632 34.29093 1.4745570 L14
8 ∞ 70.35205 1
9 498.57177 45.00000 1.4745570 L3
10* 397.41608 41.64697 1
11 ∞ 0.00000 1 (開口絞り)
12 -425.46669 -41.64697 -1 CM
13* 397.41608 -45.00000 -1.4745570 L3
14 498.57177 -70.35205 -1
15 ∞ 70.35205 1 FMa
16 498.57177 45.00000 1.4745570 L3
17* 397.41608 79.40151 1
18 -915.85255 45.00000 1.4745570 L21
19 -472.12562 2.00000 1
20 -1256.52110 45.00000 1.4745570 L22
21 -567.94821 11.79928 1
22 -1925.68268 45.00000 1.4745570 L23
23 -607.60706 51.85740 1
24 -2364.28354 40.51970 1.4745570 L24
25 -406.90669 5.00000 1
26 ∞ 60.00000 1.4745570 L25
27 ∞ 65.99999 1

(非球面データ)
2面: κ=0
4=2.53103×10-8 6=−9.29832×10-13
8=3.93568×10-1710=−2.23727×10-21
12=7.80917×10-25 14=−8.68391×10-29

10面(13面および17面と同一面): κ=0
4=6.23109×10-9 6=−1.56696×10-13
8=1.07571×10-1810=2.32955×10-22
12=−2.64711×10-26 14=9.34409×10-31

(条件式対応値)
m=157.0mm
f=196.1mm
f1=−540.2mm
f2=152.6mm
(2)dm/f=0.80
(3)(|f1|/f2)/(f/(f−f2))=0.79
図8は、第2実施例の投影光学系における球面収差、像面湾曲、歪曲収差、およびコマ収差を示す図である。収差図において、NAは投影光学系の像側開口数を、Yは像高(mm)を示している。図8の各収差図を参照すると、第2実施例においても第1実施例と同様に、台形状の露光領域EFにおいて諸収差が良好に補正されていることがわかる。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図9は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図9に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の露光装置を用い、レチクル(マスク)に形成されたパターンをウェハ上の各ショット領域(露光領域)に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウェハの表面に生成されたレジストパターンをウェハ加工用のマスクとし、ウェハの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層(転写パターン層)であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハを感光性基板としてパターンの転写を行う。
図10は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図10に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。ステップS50のパターン形成工程では、感光性基板としてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の投影露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写された感光性基板の現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層(転写パターン層)を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
なお、本発明は、半導体デバイスまたは液晶デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、プラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
また、上述の実施形態では、マルチ走査型の露光装置に搭載されてマスクのパターンの拡大像を形成する投影光学系に対して本発明を適用した例を示している。しかしながら、これに限定されることなく、一般に第1面の第1領域の像(拡大像、縮小像または等倍像)を第2面の第2領域に形成する反射屈折型の投影光学系に対しても同様に、本発明を適用することができる。また、1つの投影光学系を介して第1面に配置されるパターンを第2面に配置される基板へ走査露光または一括露光する露光装置などに対しても同様に、本発明を適用することができる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 本実施形態にかかる投影光学系の基本構成を模式的に示す図である。 プレートの表面における台形状の露光領域を示す図である。 各投影光学系と露光領域と照明領域との位置関係を示す図である。 第1実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。 第1実施例の投影光学系における球面収差、像面湾曲、歪曲収差、およびコマ収差を示す図である。 第2実施例にかかる投影光学系のレンズ構成を示す図である。 第2実施例の投影光学系における球面収差、像面湾曲、歪曲収差、およびコマ収差を示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
符号の説明
MA マスク
IF 照明領域
PT プレート
EF 露光領域
PL 投影光学系
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
CMa 曲面状の反射面
FMa 平面状の反射面

Claims (15)

  1. 第1面の第1領域の像を第2面の第2領域に形成する反射屈折型の投影光学系において、
    正の屈折力を有し、前記第1領域からの光の入射順に、負レンズ群と正レンズ群とを備える第1レンズ群と、
    前記第1レンズ群を介した前記第1領域からの光を前記第1面側に反射する曲面状の反射面と、
    前記曲面状の反射面が反射した光を前記第2面側に反射する平面状の反射面と、
    正の屈折力を有し、前記平面状の反射面が反射した光を前記第2領域に集光する第2レンズ群とを備え、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群及び前記曲面状の反射面は、直線状の1本の光軸に沿って共軸に配置され、
    前記平面状の反射面は、前記1本の光軸に対して偏心配置され
    前記第1レンズ群は、前記第1面と前記曲面状の反射面との間の光路であって前記曲面状の反射面と前記平面状の反射面との間の光路とは異なる光路に配置され、
    前記第2レンズ群は、前記平面状の反射面と前記第2面との間の光路であって前記曲面状の反射面と前記平面状の反射面との間の光路とは異なる光路に配置され、
    前記第1レンズ群の焦点距離をfとし、前記曲面状の反射面と前記平面状の反射面との間の前記1本の光軸に沿った距離をd m とし、前記負レンズ群の焦点距離をf1とし、前記正レンズ群の焦点距離をf2とするとき、
    0.9<d m /f<1 および
    0.5<(|f1|/f2)/(f/(f−f2))<1
    の条件を満足することを特徴とする投影光学系。
    但し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群は片道光路に配置される。
  2. 前記曲面状の反射面は、前記第1面側に凹面状の反射面であることを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
  3. 前記第1領域の拡大像を前記第2領域に形成することを特徴とする請求項1または2に記載の投影光学系。
  4. 前記平面状の反射面は、前記1本の光軸に対して垂直に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の投影光学系。
  5. 前記曲面状の反射面と前記平面状の反射面との間で前記1本の光軸に沿って前記曲面状の反射面と共軸に配置され、前記曲面状の反射面側の端部に負レンズを有する第3レンズ群を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の投影光学系。
  6. 前記負レンズは、前記曲面状の反射面の近傍に配置されることを特徴とする請求項5に記載の投影光学系。
  7. 前記第1領域からの光は前記負レンズを介して前記曲面状の反射面に入射し、該曲面状の反射面によって反射された光は前記負レンズを介して前記平面状の反射面に入射し、該平面状の反射面によって反射された光は前記負レンズを介して前記第2レンズ群に入射することを特徴とする請求項5または6に記載の投影光学系。
  8. 前記平面状の反射面は、平面反射鏡の反射面であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の投影光学系。
  9. 前記平面状の反射面は、前記第1レンズ群の1つの光学面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の投影光学系。
  10. 前記平面状の反射面は、前記第1レンズ群における前記第2面側の端部の光学面に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の投影光学系。
  11. 前記第1領域および前記第2領域は、前記1本の光軸から間隔を隔てていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の投影光学系。
  12. マスクステージに載置されたマスクのパターンの像を基板ステージに載置された感光性基板に転写する露光装置において、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の投影光学系を備え、
    前記マスクステージは、前記パターンを前記第1面に配置し、
    前記基板ステージは、前記感光性基板を前記第2面に配置することを特徴とする露光装置
  13. 前記投影光学系は、前記マスクステージにより前記第1面に沿って所定方向に移動される前記マスクのパターンの像を、前記基板ステージにより前記第2面に沿って移動される前記感光性基板に形成することを特徴とする請求項12に記載の露光装置
  14. 前記投影光学系は、前記所定方向と交差する方向に沿って複数配置されたことを特徴とする請求項12または13に記載の露光装置
  15. 請求項12乃至14のいずれか1項に記載の露光装置を用いて、前記パターンを前記感光性基板に転写する露光工程と、
    前記パターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記パターンに対応する形状の転写パターン層を前記感光性基板に形成する現像工程と、
    前記転写パターン層を介して前記感光性基板を加工する加工工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方法
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