JP2000187332A - 走査型投影露光装置および露光方法 - Google Patents

走査型投影露光装置および露光方法

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JP2000187332A
JP2000187332A JP10366266A JP36626698A JP2000187332A JP 2000187332 A JP2000187332 A JP 2000187332A JP 10366266 A JP10366266 A JP 10366266A JP 36626698 A JP36626698 A JP 36626698A JP 2000187332 A JP2000187332 A JP 2000187332A
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optical
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Masahito Kumazawa
雅人 熊澤
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Nikon Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性基板の交換動作を複雑にすることな
く、感光性基板の変形に応じて投影倍率を随時調整する
ことのできる走査型投影露光装置。 【解決手段】 第1基板(10)のパターンの像を第2
基板(30)上に形成するための複数の投影光学ユニッ
ト(PL)を有する。各投影光学ユニットは、屈折光学
系と凹面反射鏡とを含む結像光学系(HK1、HK2)
と、第1基板からの光を結像光学系へ導くための第1偏
向部材(P1r)と、結像光学系を介した光を第2基板へ
導くための第2偏向部材(P4r)とを有する。第1偏向
部材と結像光学系との間の光路中、結像光学系と第2偏
向部材との間の光路中、または結像光学系内の光路中に
は、第2基板の形状変化に応じて投影光学ユニットの投
影倍率を調整するための倍率調整部材(CM)が設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型投影露光装
置および露光方法に関し、特に複数の反射屈折型の投影
光学ユニットからなる投影光学系に対してマスクとガラ
ス基板とを移動させつつマスクのパターンをガラス基板
上に投影露光する走査型投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワープロやパソコンやテレビ等の
表示素子として、液晶表示パネルが多用されるようにな
っている。液晶表示パネルは、ガラス基板上に透明薄膜
電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパター
ニングして製造される。このフォトリソグラフィのため
の装置として、マスク上に形成された原画パターンを投
影光学系を介してガラス基板上のフォトレジスト層に露
光する投影露光装置が用いられている。
【0003】なお、最近では、液晶表示パネルの大面積
化の要求が高まっており、その要求に伴ってこの種の投
影露光装置においても露光領域の拡大が望まれている。
そこで、露光領域を拡大するために、いわゆる走査型投
影露光装置が提案されている。走査型投影露光装置で
は、複数の投影光学ユニットからなる投影光学系に対し
てマスクとガラス基板とを移動させつつ、マスクのパタ
ーンをガラス基板上に投影露光する。
【0004】一般に、投影露光装置では、1枚のガラス
基板に対して所定のプロセス処理を施しながら何層にも
亘ってパターン露光を繰り返す。このとき、プロセス処
理、特に加熱処理によってガラス基板が伸縮し、初期の
形状から変形することになる。特開平7−183212
号公報には、このガラス基板の伸縮すなわち形状変化に
応じて各投影光学ユニットの倍率調整を行うことのでき
る走査型投影露光装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開平7−183212号公報に開示された走査型投影
露光装置では、プロセス処理によるガラス基板の変形に
応じて各投影光学ユニットの投影倍率を調整するのに必
要な平行平面板を、ガラス基板と各投影光学ユニットと
の間の狭い光路中に配置している。その結果、平行平面
板とガラス基板との間に十分な距離を確保することがで
きず、ガラス基板の交換に際してガラス基板を平行平面
板から一旦遠ざけた後に本来の交換動作を行うため、ガ
ラス基板の交換動作が、ひいては交換機構が複雑にな
る。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、感光性基板の交換動作を複雑にすることな
く、プロセス処理による感光性基板の変形に応じて投影
倍率を随時調整することのできる走査型投影露光装置お
よび露光方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では、投影光学系に対して第1基板および第
2基板を移動させて、前記第1基板に形成されたパター
ンを前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光
する走査型投影露光装置において、前記投影光学系は、
前記第1基板および前記第2基板の移動方向を横切る所
定方向に沿って配列されて、前記第1基板のパターンの
像を前記第2基板上に形成するための複数の投影光学ユ
ニットを有し、前記複数の投影光学ユニットの各々は、
屈折光学系と凹面反射鏡とを含む結像光学系と、前記第
1基板からの光を前記結像光学系へ導くための第1偏向
部材と、前記結像光学系を介した光を前記第2基板へ導
くための第2偏向部材とを有し、前記第1偏向部材と前
記結像光学系との間の光路中、前記結像光学系と前記第
2偏向部材との間の光路中、または前記結像光学系内の
光路中には、前記第2基板の形状変化に応じて前記投影
光学ユニットの投影倍率を調整するための倍率調整部材
が設けられていることを特徴とする走査型投影露光装置
を提供する。この場合、前記第1偏向部材と前記結像光
学系との間の光路中、前記結像光学系と前記第2偏向部
材との間の光路中、または前記結像光学系内の光路中に
は、前記投影光学ユニットの光路中に前記倍率調整部材
を付設したことにより発生する収差を補正するための収
差補正部材が設けられていることが好ましい。
【0008】本発明の好ましい態様によれば、前記結像
光学系は、前記結像光学系は、前記第1基板のパターン
からの光を集光して前記パターンの一次像を形成するた
めに第1屈折光学系と第1凹面反射鏡とを含む第1反射
屈折光学系と、前記一次像からの光を集光して前記パタ
ーンの二次像を前記第2基板上に形成するために第2屈
折光学系と第2凹面反射鏡とを含む第2反射屈折光学系
と、前記第1反射屈折光学系を介した光を前記一次像へ
導くための第3偏向部材と、前記一次像からの光を前記
第2反射屈折光学系へ導くための第4偏向部材とを有
し、前記倍率調整部材は、前記第1偏向部材と前記第1
反射屈折光学系との間の光路中、前記第1反射屈折光学
系と前記第3偏向部材との間の光路中、前記第3偏向部
材と前記第4偏向部材との間の光路中、前記第4偏向部
材と前記第2反射屈折光学系との間の光路中、または前
記第2反射屈折光学系と前記第2偏向部材との間の光路
中に設けられている。この場合、前記第1偏向部材と前
記第1反射屈折光学系との間の光路中、前記第1反射屈
折光学系と前記第3偏向部材との間の光路中、前記第3
偏向部材と前記第4偏向部材との間の光路中、前記第4
偏向部材と前記第2反射屈折光学系との間の光路中、ま
たは前記第2反射屈折光学系と前記第2偏向部材との間
の光路中には、前記投影光学ユニットの光路中に前記倍
率調整部材を付設したことにより発生する収差を補正す
るための収差補正部材が設けられていることが好まし
い。
【0009】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記倍率調整部材は、間隔を隔てて配置された平凸レンズ
と平凹レンズとを有し、前記平凸レンズの凸面と前記平
凹レンズの凹面とが対向するように配置され、前記投影
光学ユニットの投影倍率の調整に際して、前記平凸レン
ズと前記平凹レンズとの間隔が変化する。さらに、本発
明の好ましい態様によれば、前記収差補正部材は、平凸
レンズと平凹レンズとを有し、前記平凸レンズの凸面と
前記平凹レンズの凹面とが対向するように配置されてい
る。
【0010】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記第2基板の形状変化を計測するための計測手段をさら
に備え、前記計測手段により計測された前記第2基板の
形状変化のうち前記第2基板の移動方向と直交する方向
に沿った形状変化に応じて各投影光学ユニットの投影倍
率を調整する。この場合、前記計測手段により計測され
た前記第2基板の形状変化のうち前記第2基板の移動方
向に沿った形状変化に応じて、前記第1基板の移動速度
と前記第2基板の移動速度との速度比を調整することが
好ましい。
【0011】また、本発明の別の局面によれば、複数の
反射屈折型の投影光学ユニットからなる投影光学系に対
して第1基板および第2基板を移動させて、前記第1基
板に形成されたパターンを前記投影光学系を介して前記
第2基板上へ等倍で投影露光する露光方法において、露
光に先立って前記第2基板の形状変化を計測する工程
と、計測された前記第2基板の形状変化のうち前記第2
基板の移動方向と直交する方向に沿った形状変化に応じ
て、各投影光学ユニットの投影倍率を調整する工程と、
投影倍率の調整された前記投影光学系に対して前記第1
基板および前記第2基板を移動させて走査露光を行う工
程とを含むことを特徴とする露光方法を提供する。この
場合、前記走査露光を行う工程は、計測された前記第2
基板の形状変化のうち前記第2基板の移動方向に沿った
形状変化に応じて、前記第1基板の移動速度と前記第2
基板の移動速度との速度比を調整する工程を含むことが
好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明では、複数の反射屈折型の
投影光学ユニットからなる投影光学系を有する走査型投
影露光装置において、感光性基板(第2基板)の形状変
化に応じて投影光学ユニットの投影倍率を調整するため
の倍率調整部材を、感光性基板と投影光学ユニットとの
間の狭い光路以外の適当な光路中に配置している。ま
た、倍率調整部材の付設により発生する収差を補正する
ための収差補正部材を、感光性基板と投影光学ユニット
との間の狭い光路以外の適当な光路中に必要に応じて配
置している。
【0013】具体的に、倍率調整部材は、たとえば曲面
が対向するように間隔を隔てて配置された平凸レンズと
平凹レンズとから構成することができる。この場合、平
凸レンズと平凹レンズとの間隔を変化させることによ
り、走査方向と直交する方向に沿った感光性基板の形状
変化に応じて各投影光学ユニットの投影倍率を調整す
る。また、走査方向に沿った感光性基板の形状変化に応
じて、マスクの走査速度(移動速度)と感光性基板の走
査速度との速度比を調整する。ちなみに、収差補正部材
は、倍率調整部材の構成に対応させて、たとえば曲面が
対向するように配置された平凸レンズと平凹レンズとか
ら構成することができる。
【0014】以上のように、本発明では、プロセス処理
により感光性基板が変形しても、倍率調整部材の作用に
より、感光性基板の形状変化に応じて各投影光学ユニッ
トの投影倍率を随時調整することができる。また、倍率
調整部材の付加により発生する倍率色収差を収差補正部
材によって良好に補正することができる。さらに、感光
性基板と各投影光学ユニットとの間の狭い光路中に倍率
調整部材や収差補正部材のような光学部材が全く配置さ
れていないので、複雑な交換機構を設けることなく感光
性基板の交換動作を迅速且つ円滑に行うことができる。
したがって、本発明では、感光性基板の交換動作を複雑
にすることなく、プロセス処理による感光性基板の変形
に応じて投影倍率を随時調整することができる。その結
果、所望の走査露光を繰り返すことにより、高精度な液
晶表示素子などを製造することができる。
【0015】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の各実施例にかかる走査
型投影露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図であ
る。また、図2は、投影光学系を構成する複数の投影光
学ユニットのうちの1つの典型的な投影光学ユニットに
着目して各実施例にかかる走査型投影露光装置の全体構
成をさらに詳細に示す斜視図である。図1および図2で
は、所定の回路パターンが形成されたマスク10および
レジストが塗布されたガラス基板30を移動させる方向
(走査方向)に沿ってX軸を設定している。また、マス
ク10の平面内でX軸と直交する方向に沿ってY軸を、
ガラス基板30の法線方向に沿ってZ軸を設定してい
る。
【0016】図示の投影露光装置は、マスクステージ
(図1では不図示)11上においてXY平面に平行に支
持されたマスク10を均一に照明するための照明光学系
(図1および図2では不図示)を備えている。この照明
光学系は、マスク10上においてY方向に並んだ複数
(図1では合計で7つ)の台形状の領域を照明する。マ
スク10上の各照明領域からの光は、各照明領域に対応
するようにY方向に沿って配列された複数の投影光学ユ
ニットからなる投影光学系に入射する。投影光学系を介
した光は、基板ステージ(図1では不図示)31上にお
いてXY平面に平行に支持されたガラス基板30上にマ
スクパターン像を形成する。なお、後述するように各投
影光学ユニットは等倍正立系として構成されているの
で、感光性基板であるガラス基板30上において各照明
領域に対応するようにY方向に並んだ複数の台形状の露
光領域には、マスクパターンの等倍正立像が形成され
る。
【0017】ところで、マスクステージ11には、この
ステージを走査方向であるX方向に沿って移動させるた
めの長いストロークを有する走査駆動系14が設けられ
ている。また、マスクステージ11をY方向に沿って微
小量だけ移動させるとともにZ軸周りに微小量だけ回転
させるための一対のアライメント駆動系15および16
が設けられている。図示を省略したが、同様の駆動系が
基板ステージ31にも設けられている。すなわち、基板
ステージ31を走査方向であるX方向に沿って移動させ
るための長いストロークを有する走査駆動系、基板ステ
ージ31をY方向に沿って微小量だけ移動させるととも
にZ軸周りに微小量だけ回転させるための一対のアライ
メント駆動系が設けられている。
【0018】こうして、マスクステージ側の走査駆動系
14および基板ステージ側の走査駆動系の作用により、
複数の投影光学ユニットからなる投影光学系に対してマ
スク10とガラス基板30とをX方向に沿って同期移動
させることによって、マスク10上のパターン領域の全
体をガラス基板30上の露光領域の全体に転写すること
ができる。なお、複数の台形状の露光領域の形状および
配置、ひいては複数の台形状の照明領域の形状および配
置については、たとえば特開平7−183212号公報
などに詳細な説明が記載されており重複する説明は省略
する。
【0019】図3は、本発明の第1実施例にかかる各投
影光学ユニットの構成を示す図である。図示の投影光学
ユニットPLは、マスク10からの光に基づいてマスク
パターンの一次像を形成する第1結像光学系K1と、こ
の一次像からの光に基づいてマスクパターンの正立正像
(二次像)をガラス基板30上に形成する第2結像光学
系K2とを有する。なお、マスクパターンの一次像の形
成位置の近傍には、マスク10上における投影光学ユニ
ットPLの視野領域(照明領域)およびガラス基板30
上における投影光学ユニットPLの投影領域(露光領
域)を規定する視野絞りFSが設けられている。また、
第1実施例では、第1反射屈折光学系HK1と第2偏向
部材の第2反射面P2rとの間の光路中に収差補正光学系
CBが設けられ、第2反射屈折光学系HK2と第4偏向
部材の第4反射面P4rとの間の光路中に倍率調整光学系
CMが設けられている。
【0020】以下、各投影光学ユニットの基本的な構成
の説明を簡略化するために、まず収差補正光学系CBお
よび倍率調整光学系CMが付設されていない状態につい
て説明する。第1結像光学系K1は、マスク10から−
Z方向に沿って入射する光を+X方向に反射するように
マスク面(XY平面)に対して45°の角度で斜設され
た第1偏向部材の第1反射面P1rを備えている。また、
第1結像光学系K1は、第1反射面P1r側から順に、正
の屈折力を有する第1屈折光学系G1Pと、第1反射面P
1r側に凹面を向けた第1凹面反射鏡M1とを備えてい
る。第1屈折光学系G1Pおよび第1凹面反射鏡M1はX
方向に沿って配置され、全体として第1反射屈折光学系
HK1を構成している。さらに、第1結像光学系K1
は、第1反射屈折光学系HK1から−X方向に沿って入
射する光を−Z方向に反射するようにマスク面(XY平
面)に対して45°の角度で斜設された第2偏向部材の
第2反射面P2rを備えている。
【0021】一方、第2結像光学系K2は、第2反射面
P2rから−Z方向に沿って入射する光を+X方向に反射
するようにガラス基板面(XY平面)に対して45°の
角度で斜設された第3偏向部材の第3反射面P3rを備え
ている。また、第2結像光学系K2は、第3反射面P3r
側から順に、正の屈折力を有する第2屈折光学系G2P
と、第3反射面P3r側に凹面を向けた第2凹面反射鏡M
2とを備えている。第2屈折光学系G2Pおよび第2凹面
反射鏡M2はX方向に沿って配置され、全体として第2
反射屈折光学系HK2を構成している。さらに、第2結
像光学系K2は、第2反射屈折光学系HK2から−X方
向に沿って入射する光を−Z方向に反射するようにガラ
ス基板面(XY平面面)に対して45°の角度で斜設さ
れた第4偏向部材の第4反射面P4rを備えている。
【0022】前述したように、マスク10上に形成され
たパターンは、当技術分野で一般的に使用される照明光
学系40からの照明光(露光光)により、ほぼ均一の照
度で照明される。マスク10上の各照明領域に形成され
たマスクパターンから−Z方向に沿って進行した光は、
第1反射面P1rにより90°だけ偏向され、+X方向に
沿って第1反射屈折光学系HK1に入射する。第1反射
屈折光学系HK1に入射した光は、第1屈折光学系G1P
を介して、第1凹面反射鏡M1に達する。第1凹面反射
鏡M1で反射された光は、再び第1屈折光学系G1Pを介
して、−X方向に沿って第2反射面P2rに入射する。第
2反射面P2rで90°だけ偏向されて−Z方向に沿って
進行した光は、視野絞りFSの近傍にマスクパターンの
一次像を形成する。なお、一次像のX方向における横倍
率は+1倍であり、Y方向おける横倍率は−1倍であ
る。
【0023】マスクパターンの一次像から−Z方向に沿
って進行した光は、第3反射面P3rにより90°だけ偏
向され、+X方向に沿って第2反射屈折光学系HK2に
入射する。第2反射屈折光学系HK2に入射した光は、
第2屈折光学系G2Pを介して、第2凹面反射鏡M2に達
する。第2凹面反射鏡M2で反射された光は、再び第2
屈折光学系G2Pを介して、−X方向に沿って第4反射面
P4rに入射する。第4反射面P4rで90°だけ偏向され
て−Z方向に沿って進行した光は、ガラス基板30上に
おいて対応する露光領域にマスクパターンの二次像を形
成する。ここで、二次像のX方向における横倍率および
Y方向における横倍率はともに+1倍である。すなわ
ち、投影光学ユニットPLを介してガラス基板30上に
形成されるマスクパターン像は等倍の正立正像であり、
投影光学ユニットPLは等倍正立系を構成している。
【0024】なお、上述の第1反射屈折光学系HK1で
は、第1屈折光学系G1Pの後側焦点位置に第1凹面反射
鏡M1が配置されているため、マスク10側および視野
絞りFS側においてテレセントリックとなる。また、第
2反射屈折光学系HK2においても、第2屈折光学系G
2Pの後側焦点位置に第2凹面反射鏡M2が配置されてい
るため、視野絞りFS側およびガラス基板30側におい
てテレセントリックとなる。その結果、投影光学ユニッ
トPLは、両側(上記マスク10側およびガラス基板3
0側)テレセントリック光学系である。
【0025】上述したように、投影光学ユニットPLを
介してガラス基板30上に形成されるマスクパターン像
は等倍の正立正像である。したがって、マスクステージ
11上に保持されているマスク10と基板ステージ31
に保持されているガラス基板30とを一体的に同一方向
(X方向)に沿って移動させることにより所望の走査露
光を行うことができる。しかしながら、プロセス処理等
の影響によりガラス基板30に伸縮等の変形が発生する
と、ガラス基板30の形状変化に応じて投影光学ユニッ
トPLの倍率、すなわちマスク10からガラス基板30
への投影倍率を等倍から微小量だけ変更する必要が生じ
る。
【0026】そこで、第1実施例では、ガラス基板30
の形状変化に応じて投影光学ユニットPLの倍率を調整
するために、第2反射屈折光学系HK2と第4偏向部材
の第4反射面P4rとの間の光路中に倍率調整光学系CM
を付設している。また、倍率調整光学系CMの付設によ
り発生する収差を補正するために、第1反射屈折光学系
HK1と第2偏向部材の第2反射面P2rとの間の光路中
に収差補正光学系CBを付設している。以下、倍率調整
光学系CMおよび収差補正光学系CBの構成および作用
について説明する。
【0027】図3を参照すると、第1反射屈折光学系H
K1の光軸をAX1で表し、第2反射屈折光学系HK2
の光軸をAX2で表している。また、視野絞りFSで規
定されるマスク10上の視野領域の中心から−Z方向に
進行し、視野絞りFSの中心を通り、同じく視野絞りF
Sで規定されるガラス基板30上の露光領域の中心に達
する光線の経路を軸線AXFCで表している。図3に示す
ように、視野中心軸線AXFCは、マスク10と第1偏向
部材の第1反射面P1rとの間、第2偏向部材の第2反射
面P2rと第3偏向部材の第3反射面P3rとの間、および
第4偏向部材の第4反射面P4rとガラス基板30との間
の光路中においてZ方向に沿って延びている。
【0028】また、軸線AXFCは、第1反射屈折光学系
HK1と第1偏向部材の第1反射面P1rとの間、第1反
射屈折光学系HK1と第2偏向部材の第2反射面P2rと
の間、第2反射屈折光学系HK2と第3偏向部材の第3
反射面P3rとの間、および第2反射屈折光学系HK2と
第4偏向部材の第4反射面P4rとの間の光路中において
X方向に沿って延びている。さらに、軸線AXFCは、第
1凹面反射鏡M1の反射面の中心(すなわち光軸AX1
との交点)において光軸AX1に関して対称に折り返さ
れ、第2凹面反射鏡M2の反射面の中心(すなわち光軸
AX2との交点)において光軸AX2に関して対称に折
り返されている。
【0029】倍率調整光学系CMは、第2屈折光学系G
2Pと第4反射面P4rとの光路中において軸線AXFCに沿
って第2屈折光学系G2Pから順に、第2屈折光学系G2P
側に平面を向けた平凹レンズL1と、第4反射面P4r側
に平面を向けた平凸レンズL2とから構成されている。
すなわち、倍率調整光学系CMの光軸は軸線AXFCと一
致し、平凹レンズL1の凹面と平凸レンズL2の凸面と
が間隔を隔てて対向している。一方、収差補正光学系C
Bは、第1屈折光学系G1Pと第2反射面P2rとの光路中
において軸線AXFCに沿って第1屈折光学系G1Pから順
に、第1屈折光学系G1P側に平面を向けた平凸レンズL
3と、第2反射面P2r側に平面を向けた平凹レンズL4
とから構成されている。すなわち、収差補正光学系CB
の光軸は軸線AXFCと一致し、平凸レンズL3の凸面と
平凹レンズL4の凹面とが間隔を隔てて対向している。
【0030】図4は、倍率調整光学系CMの基本的な作
用を説明する図であって、(a)は投影光学ユニットの
倍率が等倍に等しい基準状態を、(b)は投影光学ユニ
ットの倍率が等倍よりもわずかに大きい倍率に調整され
た調整状態をそれぞれ示している。図4(a)の基準状
態において、倍率調整光学系CMを構成する平凹レンズ
L1と平凸レンズL2とは、軸線AXFC(すなわち倍率
調整光学系CMの光軸)に沿って軸上空気間隔D12を隔
てて配置されている。この基準状態において、第2屈折
光学系G2Pを介して軸線AXFCに平行に且つ軸線AXFC
からH1の高さで平凹レンズL1に入射した光線は、入
射高H1よりも大きい高さH2を有し且つ軸線AXFCに
平行な光線となり平凸レンズL2から射出される。
【0031】したがって、倍率調整光学系CMの基準状
態では、等倍系である第2反射屈折光学系HK2と倍率
調整光学系CMとは、等倍よりもわずかに大きい倍率を
有する光学系を構成している。これに対応して、等倍系
である第1反射屈折光学系HK1と収差補正光学系CB
とは、等倍よりもわずかに小さい倍率を有する光学系を
構成している。その結果、第1反射屈折光学系HK1と
収差補正光学系CBと第2反射屈折光学系HK2と倍率
調整光学系CMとからなる投影光学ユニットPLは、全
体として等倍正立系を構成することになる。
【0032】次いで、図4(b)に示すように、平凹レ
ンズL1と平凸レンズL2との軸上空気間隔を基準状態
の軸上空気間隔D12からD12+α(α>0)に増大させ
ると、H1の高さで平凹レンズL1に入射した光線は、
基準状態における射出高H2よりも大きい高さH2’を
有し且つ軸線AXFCにほぼ平行な光線となり(正確には
平行な光線とならない)平凸レンズL2から射出され
る。その結果、図4(b)に示す調整状態では、投影光
学ユニットPLの倍率が等倍よりもわずかに大きい倍率
に調整されることになる。同様に、平凹レンズL1と平
凸レンズL2との軸上空気間隔を基準状態の軸上空気間
隔D12から減少させることにより、投影光学ユニットP
Lの倍率を等倍よりもわずかに小さい倍率に調整するこ
とができる。
【0033】以下、第1実施例の各投影光学ユニットP
Lの具体的な構成についてさらに説明する。図5は、各
実施例の投影光学ユニットにおける反射屈折光学系のレ
ンズ構成を示す図である。各実施例において、第1反射
屈折光学系HK1と第2反射屈折光学系HK2とは同じ
構成を有し、そのレンズ構成は図5に示すとおりであ
る。図5に示すように、各実施例の反射屈折光学系HK
は、光軸AXに沿って偏向部材側から順に、偏向部材側
に凹面を向けた正メニスカスレンズL11と、偏向部材側
に凹面を向けた正メニスカスレンズと偏向部材側に凹面
を向けた負メニスカスレンズとの接合レンズL12と、両
凸レンズL13と、偏向部材側に凸面を向けた負メニスカ
スレンズL14と、偏向部材側に凹面を向けた凹面反射鏡
Mとから構成されている。
【0034】また、各実施例において、露光波長とし
て、基準波長であるg線(λ=436nm)とh線(λ
=405nm)とを使用している。次の表(1)に、第
1実施例の各投影光学ユニットPLの諸元の値を掲げ
る。表(1)において、面番号は物体面であるマスク面
から像面であるガラス基板面へ軸線AXFCにしたがって
光線の進行する方向に沿ったマスク側からの面の順序
を、rは各面の曲率半径を、dは各面の軸上間隔すなわ
ち面間隔をそれぞれ示している。
【0035】なお、各面の軸上間隔dは、反射される度
にその符号を変えるものとする。したがって、面間隔d
の符号は、第1反射面P1rから第1凹面反射鏡M1まで
の光路中では負とし、第2反射面P2rから第3反射面P
3rまでの光路中では負とし、第2凹面反射鏡M2から第
4反射面P4rまでの光路中では負とし、その他の光路中
では正としている。そして、各面の軸上間隔dが正であ
る光路中においては、光線の入射側に向かって凸面の曲
率半径を正とし、凹面の曲率半径を負としている。逆
に、各面の軸上間隔dが負である光路中においては、光
線の入射側に向かって凹面の曲率半径を正とし、凸面の
曲率半径を負としている。さらに、表(1)において、
ng およびnh はg線(λ=436nm)およびh線
(λ=405nm)に対する屈折率をそれぞれ表してい
る。なお、各面の軸上間隔dが負である光路中において
は、屈折率の符号を負としている。
【0036】
【表1】 面番号 r d ng nh (マスク面) 26 1 ∞ 10 1.60384 1.60825 2 ∞ 60.5 3 ∞ -35.5 (P1r) 4 564.1 -18 -1.48088 -1.48329 (L11) 5 248.6 -2 6 2064.0 -25 -1.48088 -1.48329 (L12) 7 130.4 -16 -1.60384 -1.60825 8 414.7 -2 9 -237.0 -20 -1.48088 -1.48329 (L13) 10 1725.6 -220.6 11 -437.3 -15 -1.48088 -1.48329 (L14) 12 -256.3 -25.9 13 472.5 25.9 (M1) 14 -256.3 15 1.48088 1.48329 (L14) 15 -437.3 220.6 16 1725.6 20 1.48088 1.48329 (L13) 17 -237.0 2 18 414.7 16 1.60384 1.60825 (L12) 19 130.4 25 1.48088 1.48329 20 2064.0 2 21 248.6 18 1.48088 1.48329 (L11) 22 564.1 8.5 23 ∞ 5 1.60384 1.60825 (L3) 24 -1503.2 3 25 -1503.2 5 1.60384 1.60825 (L4) 26 ∞ 14 27 ∞ -91.8 (P2r) 28 ∞ -6.4 -1.46674 -1.46966 29 ∞ -5 (FS) 30 ∞ -10 -1.60384 -1.60825 31 ∞ -81.4 32 ∞ 35.5 (P3r) 33 -564.1 18 1.48088 1.48329 (L11) 34 -248.6 2 35 -2064.0 25 1.48088 1.48329 (L12) 36 -130.4 16 1.60384 1.60825 37 -414.7 2 38 237.0 20 1.48088 1.48329 (L13) 39 -1725.3 220.7 40 437.3 15 1.48088 1.48329 (L14) 41 256.3 25.8 42 -472.5 -25.8 (M2) 43 256.3 -15 -1.48088 -1.48329 (L14) 44 437.3 -220.7 45 -1725.3 -20 -1.48088 -1.48329 (L13) 46 237.0 -2 47 -414.7 -15 -1.60384 -1.60825 (L12) 48 -130.4 -25 -1.48088 -1.48329 49 -2064.0 -2 50 -248.6 -18 -1.48088 -1.48329 (L11) 51 -564.1 -8.5 52 ∞ -5 -1.60384 -1.60825 (L1) 53 -1359.5 -3 54 -1359.5 -5 -1.60384 -1.60825 (L2) 55 ∞ -14 56 ∞ 96.8 (P4r) (基板面)
【0037】第1実施例では、投影光学ユニットPLに
対して倍率調整光学系CMを付加することより倍率色収
差が発生するが、この倍率色収差は収差補正光学系CB
によって良好に補正される。そして、倍率調整光学系C
Mの平凹レンズL1と平凸レンズL2との軸上空気間隔
を基準状態から0.1mmだけ変更することにより、投
影光学ユニットPLの投影倍率を40ppm程度だけ変
更することができる。さらに詳細には、倍率調整光学系
CMの軸上空気間隔を基準状態から0.1mmだけ増大
させることにより投影倍率を等倍から40ppm程度だ
け増大させることができ、軸上空気間隔を基準状態から
0.1mmだけ減少させることにより投影倍率を等倍か
ら40ppm程度だけ減少させることができる。
【0038】次に、図2を再び参照して、第1実施例に
おける投影倍率の調整動作について説明する。図2に示
すように、マスク10には、3つのアライメントマーク
MA1、MA2およびMA3が設けられている。また、
ガラス基板30にも、3つのアライメントマークPA
1、PA2およびPA3が設けられている。ここで、マ
スク10では、アライメントマークMA1とMA2とが
Y方向に沿って間隔を隔てて配置され、アライメントマ
ークMA2とMA3とがX方向に沿って間隔を隔てて配
置されている。これに対応するように、ガラス基板30
では、アライメントマークPA1とPA2とがY方向に
沿って間隔を隔てて配置され、アライメントマークPA
2とPA3とがX方向に沿って間隔を隔てて配置されて
いる。
【0039】また、図2に示すように、マスク10の上
方(+Z方向)には、2つのアライメントセンサA1お
よびA2がY方向に沿って間隔を隔てて配置されてい
る。したがって、2つのアライメントセンサA1および
A2に対してマスク10およびガラス基板30のX方向
位置およびY方向位置を合わせることにより、アライメ
ントセンサA1およびA2は、アライメントマークMA
1およびMA2の位置をそれぞれ検出するとともに、対
応する投影光学ユニットPLを介してアライメントマー
クPA1およびPA2の位置をそれぞれ検出する。次い
で、アライメントセンサA2に対してマスク10および
ガラス基板30のX方向位置およびY方向位置を合わせ
ることにより、アライメントセンサA2は、アライメン
トマークMA3およびPA3の位置を検出する。
【0040】こうして、各アライメントマークの位置検
出に基づいて、マスク10とガラス基板30との相対位
置関係を検出することができる。すなわち、マスク10
とガラス基板30との間のX方向の位置ずれ、Y方向の
位置ずれ、およびZ軸周りの回転方向の位置ずれを検出
することができる。そして、検出された位置ずれ情報に
基づいて、駆動系14、15および16を介してマスク
ステージ11を、ひいてはマスク10を駆動し、マスク
10とガラス基板30との位置合わせ(アライメント)
を行う。この場合、基板ステージ31側の駆動系を用い
て基板ステージ31を、ひいてはガラス基板30を駆動
することによって位置合わせを行うこともできる。マス
ク10とガラス基板30とが位置合わせされた状態で、
マスク10とガラス基板30とをX方向に沿って同期移
動させることによって、マスク10のパターン領域の全
体がガラス基板30上の露光領域の全体に転写される。
【0041】ある露光工程が終了すると、ガラス基板3
0は、プロセス処理を受けるために基板ステージ31か
ら搬出される。所定のプロセス処理を経たガラス基板3
0は、次の露光工程のために、基板ステージ31上に再
び搬送される。第1実施例では、アライメントセンサA
1およびA2を用いて、基板ステージ31上に再び搬送
されたガラス基板30の形状変化を計測する。そして、
この計測結果に基づいて、各投影光学ユニットPLの調
整倍率値を設定する。ここで、調整倍率値とは、ガラス
基板30の形状変化に応じて調整されるべき各投影光学
ユニットPLの倍率値である。
【0042】まず、ガラス基板30の形状変化の計測に
ついて説明する。例えば、アライメントセンサA1およ
びA2を用いて検出した、アライメントマークMA1と
PA1との相対位置およびアライメントMA2とPA2
との相対位置に基づいて、ガラス基板30のY方向に沿
った形状変化(伸縮)を計測する。すなわち、ガラス基
板30のY方向に沿った形状変化倍率MY を計測する。
また、アライメントセンサA2を用いて検出した、アラ
イメントマークMA2とPA2との相対位置およびアラ
イメントMA3とPA3との相対位置に基づいて、ガラ
ス基板30のX方向に沿った形状変化を計測する。すな
わち、ガラス基板30のX方向に沿った形状変化倍率M
X を計測する。なお、形状変化倍率MYおよびMX は、
ガラス基板30の所望形状を基準とした倍率である。
【0043】そして、Y方向(すなわち走査方向(X方
向)と直交する方向)に沿ったガラス基板30の形状変
化倍率MY に応じて、各投影光学ユニットPLの調整倍
率値を設定する。すなわち、ガラス基板30の形状変化
倍率MY と一致するように、各投影光学ユニットPLの
調整倍率値を設定する。具体的には、計測された形状変
化倍率MY が1よりも大きい場合には、倍率調整光学系
CMの平凹レンズL1と平凸レンズL2との間の軸上空
気間隔を基準状態よりも大きくすることによって、形状
変化倍率MY と一致するように各投影光学ユニットPL
の投影倍率を等倍よりも大きくする。一方、計測された
形状変化倍率MY が1よりも小さい場合には、倍率調整
光学系CMの平凹レンズL1と平凸レンズL2との間の
軸上空気間隔を基準状態よりも小さくすることによっ
て、形状変化倍率MY と一致するように各投影光学ユニ
ットPLの投影倍率を等倍よりも小さくする。
【0044】ところで、ガラス基板30の形状変化に応
じて各投影光学ユニットPLの投影倍率を調整する場
合、投影倍率の調整に応じて各投影光学ユニットPLの
各露光領域の位置関係も同様に調整する必要が生じる。
換言すると、投影倍率の調整に応じて各投影光学ユニッ
トPLの投影中心(視野中心軸線AXFCとガラス基板3
0との交点)を変更する必要が生じる。具体的には、各
投影光学ユニットPLの投影倍率の基準状態からの変化
率(増大率あるいは減少率)と、投影光学ユニットPL
の投影中心の間のY方向に沿った距離の基準状態からの
変化率(増大率あるいは減少率)とを一致させなければ
ならない。第1実施例では、たとえば倍率調整光学系C
Mと第4反射面P4rとの光路中に平行平面板(不図示)
を配置し、この平行平面板をZ軸周りに微小量だけ回転
させることにより、投影倍率の調整に応じて各投影光学
ユニットPLの各露光領域の位置関係を調整することが
できる。
【0045】また、X方向(すなわち走査方向)に沿っ
たガラス基板30の形状変化倍率MX に応じて、基板ス
テージ31の走査速度VP とマスクステージ11の走査
速度VM との速度比VP /VM を設定する。すなわち、
ガラス基板30の形状変化倍率MX と一致するように、
速度比VP /VM を設定する。具体的には、計測された
形状変化倍率MX が1よりも大きい場合には、速度比V
P /VM が形状変化倍率MX と一致するように、基板ス
テージ31の走査速度VP よりもマスクステージ11の
走査速度VM を小さく設定する。一方、計測された形状
変化倍率MX が1よりも小さい場合には、速度比VP /
VM が形状変化倍率MX と一致するように、マスクステ
ージ11の走査速度VM よりも基板ステージ31の走査
速度VPを小さく設定する。
【0046】以上のように、第1実施例では、プロセス
処理によりガラス基板30が変形しても、第2反射屈折
光学系HK2と第4反射面P4rとの間の光路中に配置さ
れた倍率調整光学系CMの作用により、ガラス基板30
の形状変化に応じて各投影光学ユニットの投影倍率を調
整することができる。また、倍率調整光学系CMの付加
により発生する倍率色収差を、第1反射屈折光学系HK
1と第2反射面P2rとの間の光路中に配置された収差補
正光学系CBによって良好に補正することができる。さ
らに、ガラス基板30と各投影光学ユニットPLとの間
の狭い光路中に光学部材が全く配置されていないので、
複雑な交換機構を設けることなくガラス基板30の交換
動作を迅速且つ円滑に行うことができる。したがって、
第1実施例の投影露光装置では、ガラス基板30の交換
動作を複雑にすることなく、プロセス処理によるガラス
基板30の変形に応じて投影倍率を随時調整することが
でき、その結果、所望の走査露光を繰り返すことにより
高精度な液晶表示素子などを製造することができる。
【0047】なお、第1実施例では、収差補正光学系C
Bを倍率調整部材として機能させ、倍率調整光学系CM
を収差補正部材として機能させることも可能である。こ
の場合、投影光学ユニットPLに対して光学系CBを付
加することより発生する倍率色収差を光学系CMによっ
て良好に補正することになる。そして、光学系CBの軸
上空気間隔を基準状態から増大させることにより投影倍
率を等倍からわずかに減少させるとともに、軸上空気間
隔を基準状態から減少させることにより投影倍率を等倍
からわずかに増大させることができる。
【0048】図6は、本発明の第2実施例にかかる各投
影光学ユニットの構成を示す図である。第2実施例にお
いて、投影光学ユニット以外のその他の構成は第1実施
例と同様である。図6に示すように、第2実施例の投影
光学ユニットは、第1実施例の投影光学ユニットと類似
の構成を有する。しかしながら、第2実施例では、収差
補正光学系CBの構成および配置だけが第1実施例と相
違している。したがって、図6において第1実施例の構
成要素と同様の機能を有する要素には、図3と同じ参照
符号を付している。以下、第1実施例との相違点に着目
しながら、第2実施例を説明する。
【0049】図6に示すように、第2実施例では、倍率
調整光学系CMの付設により発生する収差を補正するた
めの収差補正光学系CBを、第2偏向部材の第2反射面
P2rと第3偏向部材の第3反射面P3rとの間の光路中に
配置している。この収差補正光学系CBは、視野中心軸
線AXFCに沿って第2反射面P2r側から順に、第2反射
面P2r側に平面を向けた平凹レンズL3と、第2反射面
P2r側に凸面を向けた平凸レンズL4との接合レンズか
ら構成されている。
【0050】なお、第2実施例において、倍率調整光学
系CMを構成する平凹レンズL1と平凸レンズL2との
軸上空気間隔を基準状態から増大させることにより投影
倍率をわずかに増大させる点は第1実施例と同様であ
る。したがって、第2実施例では、倍率調整光学系CM
の基準状態において、第1反射屈折光学系HK1が等倍
よりもわずかに小さい倍率を有する光学系を構成し、収
差補正光学系CBと第2反射屈折光学系HK2と倍率調
整光学系CMとが等倍よりもわずかに大きい倍率を有す
る光学系を構成している。その結果、第1反射屈折光学
系HK1と収差補正光学系CBと第2反射屈折光学系H
K2と倍率調整光学系CMとからなる投影光学ユニット
PLは、第1実施例と同様に全体として等倍正立系を構
成することになる。
【0051】次の表(2)に、第2実施例の各投影光学
ユニットPLの諸元の値を掲げる。表(2)において、
面番号は物体面であるマスク面から像面であるガラス基
板面へ軸線AXFCにしたがって光線の進行する方向に沿
ったマスク側からの面の順序を、rは各面の曲率半径
を、dは各面の軸上間隔すなわち面間隔をそれぞれ示し
ている。なお、各面の軸上間隔dは、反射される度にそ
の符号を変えるものとする。したがって、面間隔dの符
号は、第1反射面P1rから第1凹面反射鏡M1までの光
路中では負とし、第2反射面P2rから第3反射面P3rま
での光路中では負とし、第2凹面反射鏡M2から第4反
射面P4rまでの光路中では負とし、その他の光路中では
正としている。そして、各面の軸上間隔dが正である光
路中においては、光線の入射側に向かって凸面の曲率半
径を正とし、凹面の曲率半径を負としている。逆に、各
面の軸上間隔dが負である光路中においては、光線の入
射側に向かって凹面の曲率半径を正とし、凸面の曲率半
径を負としている。さらに、表(2)において、ng お
よびnh はg線(λ=436nm)およびh線(λ=4
05nm)に対する屈折率をそれぞれ表している。な
お、各面の軸上間隔dが負である光路中においては、屈
折率の符号を負としている。
【0052】
【表2】 面番号 r d ng nh (マスク面) 26 1 ∞ 10 1.60384 1.60825 2 ∞ 61 3 ∞ -35 (P1r) 4 564.1 -18 -1.48088 -1.48329 (L11) 5 248.6 -2 6 2064.0 -25 -1.48088 -1.48329 (L12) 7 130.4 -16 -1.60384 -1.60825 8 414.7 -2 9 -237.0 -20 -1.48088 -1.48329 (L13) 10 1725.6 -220.6 11 -437.3 -15 -1.48088 -1.48329 (L14) 12 -256.3 -25.9 13 472.5 25.9 (M1) 14 -256.3 15 1.48088 1.48329 (L14) 15 -437.3 220.6 16 1725.6 20 1.48088 1.48329 (L13) 17 -237.0 2 18 414.7 16 1.60384 1.60825 (L12) 19 130.4 25 1.48088 1.48329 20 2064.0 2 21 248.6 18 1.48088 1.48329 (L11) 22 564.1 35 23 ∞ -87 24 ∞ -10 -1.60384 -1.60825 25 ∞ -10 (FS) 26 ∞ -5 -1.45815 -1.46030 (L3) 27 1300 -5 -1.46735 -1.46966 (L4) 28 ∞ -76.3 29 ∞ 35.0 (P3r) 30 564.1 18 1.48088 1.48329 (L11) 31 248.6 2 32 2064.0 25 1.48088 1.48329 (L12) 33 130.4 16 1.60384 1.60825 34 414.7 2 35 -237.0 20 1.48088 1.48329 (L13) 36 1725.6 221.1 37 -437.3 15 1.48088 1.48329 (L14) 38 -256.3 25.4 39 472.5 -25.4 (M2) 40 -256.3 -15 -1.48088 -1.48329 (L14) 41 -437.3 -221.1 42 1725.6 -20 -1.48088 -1.48329 (L13) 43 -237.0 -2 44 414.7 -16 -1.60384 -1.60825 (L12) 45 130.4 -25 -1.48088 -1.48329 46 2064.0 -2 47 248.6 -18 -1.48088 -1.48329 (L11) 48 564.1 -8 49 ∞ -5 -1.60384 -1.60825 (L1) 50 1396.3 -3 51 1359.5 -5 -1.60384 -1.60825 (L2) 52 ∞ -14 53 ∞ 97.7 (P4r) (基板面)
【0053】第2実施例では第1実施例と同様に、投影
光学ユニットPLに対して倍率調整光学系CMを付加す
ることより倍率色収差が発生するが、この倍率色収差は
収差補正光学系CBによって良好に補正される。そし
て、倍率調整光学系CMの平凹レンズL1と平凸レンズ
L2との軸上空気間隔を基準状態から0.1mmだけ変
更することにより、投影光学ユニットPLの投影倍率を
等倍から40ppm程度だけ変更することができる。さ
らに詳細には、倍率調整光学系CMの軸上空気間隔を基
準状態から0.1mmだけ増大させることにより投影倍
率を等倍から40ppm程度だけ増大させることがで
き、軸上空気間隔を基準状態から0.1mmだけ減少さ
せることにより投影倍率を等倍から40ppm程度だけ
減少させることができる。
【0054】図7は、本発明の第3実施例にかかる各投
影光学ユニットの構成を示す図である。第3実施例にお
いても、投影光学ユニット以外のその他の構成は第1実
施例と同様である。図7に示すように、第3実施例の投
影光学ユニットは、第1実施例の投影光学ユニットと類
似の構成を有する。しかしながら、第2実施例では、倍
率調整光学系CMの基準状態において一次像として等倍
像が形成される点だけが第1実施例と相違している。し
たがって、図7において第1実施例の構成要素と同様の
機能を有する要素には、図3と同じ参照符号を付してい
る。以下、第1実施例との相違点に着目しながら、第3
実施例を説明する。
【0055】すなわち、第3実施例では、基準状態にお
ける倍率調整光学系CMおよび収差補正光学系CBが無
屈折力に構成されている。したがって、第3実施例で
は、倍率調整光学系CMの基準状態において、第1反射
屈折光学系HK1と収差補正光学系CBとが等倍系を構
成し、同様に第2反射屈折光学系HK2と倍率調整光学
系CMとが等倍系を構成している。その結果、第1反射
屈折光学系HK1と収差補正光学系CBと第2反射屈折
光学系HK2と倍率調整光学系CMとからなる投影光学
ユニットPLは、第1実施例と同様に全体として等倍正
立系を構成することになる。なお、第3実施例において
も、倍率調整光学系CMを構成する平凹レンズL1と平
凸レンズL2との軸上空気間隔を基準状態から増大させ
ることにより投影倍率を等倍からわずかに増大させる点
は第1実施例と同様である。
【0056】次の表(3)に、第3実施例の各投影光学
ユニットPLの諸元の値を掲げる。表(3)において、
面番号は物体面であるマスク面から像面であるガラス基
板面へ軸線AXFCにしたがって光線の進行する方向に沿
ったマスク側からの面の順序を、rは各面の曲率半径
を、dは各面の軸上間隔すなわち面間隔をそれぞれ示し
ている。なお、各面の軸上間隔dは、反射される度にそ
の符号を変えるものとする。したがって、面間隔dの符
号は、第1反射面P1rから第1凹面反射鏡M1までの光
路中では負とし、第2反射面P2rから第3反射面P3rま
での光路中では負とし、第2凹面反射鏡M2から第4反
射面P4rまでの光路中では負とし、その他の光路中では
正としている。そして、各面の軸上間隔dが正である光
路中においては、光線の入射側に向かって凸面の曲率半
径を正とし、凹面の曲率半径を負としている。逆に、各
面の軸上間隔dが負である光路中においては、光線の入
射側に向かって凹面の曲率半径を正とし、凸面の曲率半
径を負としている。さらに、表(3)において、ng お
よびnh はg線(λ=436nm)およびh線(λ=4
05nm)に対する屈折率をそれぞれ表している。な
お、各面の軸上間隔dが負である光路中においては、屈
折率の符号を負としている。
【0057】
【表3】 面番号 r d ng nh (マスク面) 26 1 ∞ 10 1.60384 1.60825 2 ∞ 61.2 3 ∞ -34.8 (P1r) 4 564.1 -18 -1.48088 -1.48329 (L11) 5 248.6 -2 6 2064.0 -25 -1.48088 -1.48329 (L12) 7 130.4 -16 -1.60384 -1.60825 8 414.7 -2 9 -237.0 -20 -1.48088 -1.48329 (L13) 10 1725.6 -220.5 11 -437.3 -15 -1.48088 -1.48329 (L14) 12 -256.3 -26 13 472.5 26 (M1) 14 -256.3 15 1.48088 1.48329 (L14) 15 -437.3 220.5 16 1725.6 20 1.48088 1.48329 (L13) 17 -237.0 2 18 414.7 16 1.60384 1.60825 (L12) 19 130.4 25 1.48088 1.48329 20 2064.0 2 21 248.6 18 1.48088 1.48329 (L11) 22 564.1 8 23 ∞ 5 1.60384 1.60825 (L3) 24 -4675.9 3 25 -4640 5 1.60384 1.60825 (L4) 26 ∞ 13.8 27 ∞ -90.2 (P2r) 28 ∞ -1.4 29 ∞ -5 30 ∞ -10 -1.60384 -1.60825 (FS) 31 ∞ -87.3 32 ∞ 34.8 (P3r) 33 -564.1 18 1.48088 1.48329 (L11) 34 -248.6 2 35 -2064.0 25 1.48088 1.48329 (L12) 36 -130.4 16 1.60384 1.60825 37 -414.7 2 38 237.0 20 1.48088 1.48329 (L13) 39 -1725.3 220.8 40 437.3 15 1.48088 1.48329 (L14) 41 256.3 25.6 42 -472.5 -25.6 (M2) 43 256.3 -15 -1.48088 -1.48329 (L14) 44 437.3 -220.8 45 -1725.3 -20 -1.48088 -1.48329 (L13) 46 237.0 -2 47 -414.7 -15 -1.60384 -1.60825 (L12) 48 -130.4 -25 -1.48088 -1.48329 49 -2064.0 -2 50 -248.6 -18 -1.48088 -1.48329 (L11) 51 -564.1 -8 52 ∞ -5 -1.60384 -1.60825 (L1) 53 -1015.6 -3 54 -1040 -5 -1.60384 -1.60825 (L2) 55 ∞ -13.8 56 ∞ 97 (P4r) (基板面)
【0058】第3実施例においても第1実施例と同様
に、投影光学ユニットPLに対して倍率調整光学系CM
を付加することより倍率色収差が発生するが、この倍率
色収差は収差補正光学系CBによって良好に補正され
る。そして、倍率調整光学系CMの平凹レンズL1と平
凸レンズL2との軸上空気間隔を基準状態から0.1m
mだけ変更することにより、投影光学ユニットPLの投
影倍率を等倍から40ppm程度だけ変更することがで
きる。さらに詳細には、倍率調整光学系CMの軸上空気
間隔を基準状態から0.1mmだけ増大させることによ
り投影倍率を等倍から40ppm程度だけ増大させるこ
とができ、軸上空気間隔を基準状態から0.1mmだけ
減少させることにより投影倍率を等倍から40ppm程
度だけ減少させることができる。
【0059】なお、第3実施例では、収差補正光学系C
Bと倍率調整光学系CMとの配置関係を逆にすることが
できる。すなわち、倍率調整光学系CMを第2偏向部材
の第2反射面P2rと第1反射屈折光学系HK1との間の
光路中に配置し、収差補正光学系CBを第2反射屈折光
学系HK2と第4偏向部材の第4反射面P4rとの間の光
路中に配置してもよい。
【0060】なお、上述の各実施例では、各投影光学ユ
ニットが一対の結像光学系を有する走査投影露光装置に
ついて本発明を適用しているが、各投影光学ユニットが
1つまたは2つ以上の結像光学系を有する型式の走査投
影露光装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上述の各実施例では、間隔を隔てて配置された平
凸レンズと平凹レンズとで構成した倍率調整光学系CM
を第2反射屈折光学系HK2と第4偏向部材の第4反射
面P4rとの間の光路中に配置しているが、これに限定さ
れることなく、倍率調整部材の構成および配置について
は様々な変形例が可能である。
【0061】すなわち、上述の各実施例において、倍率
調整光学系CMを、マスク10と第1偏向部材の第1反
射面P1rとの間の光路中、第1反射屈折光学系HK1の
光路中、第2反射屈折光学系HK2の光路中、および第
4偏向部材の第4反射面P4rとガラス基板30との間の
光路中を除く他の光路中に配置することができる。これ
に対応して、収差補正光学系CBも、マスク10と第1
偏向部材の第1反射面P1rとの間の光路中、第1反射屈
折光学系HK1の光路中、第2反射屈折光学系HK2の
光路中、および第4偏向部材の第4反射面P4rとガラス
基板30との間の光路中を除く他の光路中に配置するこ
とができる。
【0062】また、上述の各実施例では、投影露光装置
に設けられたアライメントセンサA1およびA2を用い
て、基板ステージ31上に載置されたガラス基板30の
形状変化を計測している。しかしながら、プロセス処理
を受けたガラス基板30の形状変化を、投影露光装置と
は独立した別の装置で計測し、その計測結果を投影露光
装置で利用するように構成することもできる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
感光性基板の形状変化に応じて投影光学ユニットの投影
倍率を調整するための倍率調整部材が、感光性基板と投
影光学ユニットとの間の狭い光路以外の適当な光路中に
配置されている。したがって、プロセス処理により感光
性基板が変形しても、倍率調整部材の作用により、感光
性基板の形状変化に応じて各投影光学ユニットの投影倍
率を随時調整することができる。また、感光性基板と各
投影光学ユニットとの間の狭い光路中に倍率調整部材の
ような光学部材が全く配置されていないので、複雑な交
換機構を設けることなく感光性基板の交換動作を迅速且
つ円滑に行うことができる。その結果、本発明では、感
光性基板の交換動作を複雑にすることなくプロセス処理
による感光性基板の変形に応じて投影倍率を随時調整す
ることができ、所望の走査露光を繰り返すことにより高
精度な液晶表示素子などを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例にかかる走査型投影露光装置
の全体構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】投影光学系を構成する複数の投影光学ユニット
のうちの1つの典型的な投影光学ユニットに着目して各
実施例にかかる走査型投影露光装置の全体構成をさらに
詳細に示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる各投影光学ユニッ
トの構成を示す図である。
【図4】倍率調整光学系CMの基本的な作用を説明する
図であって、(a)は投影光学ユニットの倍率が等倍に
等しい基準状態を、(b)は投影光学ユニットの倍率が
等倍よりもわずかに大きい倍率に調整された調整状態を
それぞれ示している。
【図5】各実施例の投影光学ユニットにおける反射屈折
光学系のレンズ構成を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例にかかる各投影光学ユニッ
トの構成を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例にかかる各投影光学ユニッ
トの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 マスク 11 マスクステージ 14 走査駆動系 15 駆動系 16 駆動系 30 ガラス基板 31 基板ステージ 40 照明光学系 CM 倍率調整光学系 CB 収差補正光学系 FS 視野絞り PL 投影光学ユニット HK1 第1反射屈折光学系 HK2 第2反射屈折光学系 G1P 第1屈折光学系 G2P 第2屈折光学系 M1 第1凹面反射鏡 M2 第2凹面反射鏡 K1 第1結像光学系 K2 第2結像光学系

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投影光学系に対して第1基板および第2
    基板を移動させて、前記第1基板に形成されたパターン
    を前記投影光学系を介して前記第2基板上へ投影露光す
    る走査型投影露光装置において、 前記投影光学系は、前記第1基板および前記第2基板の
    移動方向を横切る所定方向に沿って配列されて、前記第
    1基板のパターンの像を前記第2基板上に形成するため
    の複数の投影光学ユニットを有し、 前記複数の投影光学ユニットの各々は、屈折光学系と凹
    面反射鏡とを含む結像光学系と、前記第1基板からの光
    を前記結像光学系へ導くための第1偏向部材と、前記結
    像光学系を介した光を前記第2基板へ導くための第2偏
    向部材とを有し、 前記第1偏向部材と前記結像光学系との間の光路中、前
    記結像光学系と前記第2偏向部材との間の光路中、また
    は前記結像光学系内の光路中には、前記第2基板の形状
    変化に応じて前記投影光学ユニットの投影倍率を調整す
    るための倍率調整部材が設けられていることを特徴とす
    る走査型投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記第1偏向部材と前記結像光学系との
    間の光路中、前記結像光学系と前記第2偏向部材との間
    の光路中、または前記結像光学系内の光路中には、前記
    投影光学ユニットの光路中に前記倍率調整部材を付設し
    たことにより発生する収差を補正するための収差補正部
    材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    走査型投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記結像光学系は、前記第1基板のパタ
    ーンからの光を集光して前記パターンの一次像を形成す
    るために第1屈折光学系と第1凹面反射鏡とを含む第1
    反射屈折光学系と、前記一次像からの光を集光して前記
    パターンの二次像を前記第2基板上に形成するために第
    2屈折光学系と第2凹面反射鏡とを含む第2反射屈折光
    学系と、前記第1反射屈折光学系を介した光を前記一次
    像へ導くための第3偏向部材と、前記一次像からの光を
    前記第2反射屈折光学系へ導くための第4偏向部材とを
    有し、 前記倍率調整部材は、前記第1偏向部材と前記第1反射
    屈折光学系との間の光路中、前記第1反射屈折光学系と
    前記第3偏向部材との間の光路中、前記第3偏向部材と
    前記第4偏向部材との間の光路中、前記第4偏向部材と
    前記第2反射屈折光学系との間の光路中、または前記第
    2反射屈折光学系と前記第2偏向部材との間の光路中に
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の走査
    型投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記第1偏向部材と前記第1反射屈折光
    学系との間の光路中、前記第1反射屈折光学系と前記第
    3偏向部材との間の光路中、前記第3偏向部材と前記第
    4偏向部材との間の光路中、前記第4偏向部材と前記第
    2反射屈折光学系との間の光路中、または前記第2反射
    屈折光学系と前記第2偏向部材との間の光路中には、前
    記投影光学ユニットの光路中に前記倍率調整部材を付設
    したことにより発生する収差を補正するための収差補正
    部材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載
    の走査型投影露光装置。
  5. 【請求項5】 複数の反射屈折型の投影光学ユニットか
    らなる投影光学系に対して第1基板および第2基板を移
    動させて、前記第1基板に形成されたパターンを前記投
    影光学系を介して前記第2基板上へ等倍で投影露光する
    露光方法において、 露光に先立って前記第2基板の形状変化を計測する工程
    と、 計測された前記第2基板の形状変化のうち前記第2基板
    の移動方向と直交する方向に沿った形状変化に応じて、
    各投影光学ユニットの投影倍率を調整する工程と、 投影倍率の調整された前記投影光学系に対して前記第1
    基板および前記第2基板を移動させて走査露光を行う工
    程とを含むことを特徴とする露光方法。
  6. 【請求項6】 前記走査露光を行う工程は、計測された
    前記第2基板の形状変化のうち前記第2基板の移動方向
    に沿った形状変化に応じて、前記第1基板の移動速度と
    前記第2基板の移動速度との速度比を調整する工程を含
    むことを特徴とする請求項5に記載の露光方法。
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