JP2005343940A - 保湿剤 - Google Patents

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JP2005343940A JP2004162794A JP2004162794A JP2005343940A JP 2005343940 A JP2005343940 A JP 2005343940A JP 2004162794 A JP2004162794 A JP 2004162794A JP 2004162794 A JP2004162794 A JP 2004162794A JP 2005343940 A JP2005343940 A JP 2005343940A
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Abstract

【課題】 末端に多数の水酸基を有する分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール及びその製造法、並びに高い皮膚への吸着性を示す保湿剤、及び保湿性に優れ、良好な感触を付与することができ、更に透明性及び洗浄性に優れた洗浄料の提供。
【解決手段】 分子内に、式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を持ち、その少なくとも一方の末端に、式(II)で表わされる分岐グリセロール基を1個以上含有する分岐ポリグリセロール鎖が結合した、分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール、その製造法、それからなる保湿剤及びその保湿剤を含有する洗浄料。
−O−(AO)p− (I)
[式中、Aは炭素数2〜3のアルキレン基、pは1以上の数を示す。]
【化1】
Figure 2005343940

[式中、2つの酸素原子には、式(II)、式(III)、(IV)又は(V)
【化2】
Figure 2005343940

で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、末端に多数の水酸基を有する分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール、その製造法及びそれからなる、皮膚に優れた保湿効果を付与することができる保湿剤、並びに優れた保湿効果を有し、洗浄後皮膚に保護感を付与することができる洗浄料に関する。
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールに代表されるポリアルキレングリコールは、主鎖の柔軟なポリエーテル構造に由来する種々の特性とその工業的な製造の容易性から、粉体や乳化液体の分散剤、溶液や乳化分散液の粘度調整剤を始めとする様々な用途で用いられている。
これらのポリアルキレングリコールに水酸基を導入する試みについては、これまでにもいくつか知られている。特許文献1には、グリシドールとの共重合により水酸基を導入したポリアルキレンオキサイドの製造方法が開示されている。非特許文献1には、ポリエチレンオキサイドとポリグリシドールからなるブロック共重合体及びその合成法が開示されている。これらの文献に開示されている重合体は、ポリアルキレンオキサイドの末端にポリグリシドールが連なったブロック構造であるが、いずれもそのポリグリシドール部分は直鎖状である。従って、もとのポリアルキレンオキサイドに比べるとその親水性は高まるが、水酸基が分子鎖に沿って長く存在しているため、その特性を効率よく発現させるのに適した構造とは言えない。
他方、一般に、洗浄後も皮膚に潤いを保ち、しっとりとした感じを皮膚に与える為に、各種保湿剤が洗浄剤に配合されている。グリセリンなどの水溶性の保湿剤はすすぎ時に成分のほとんどが界面活性剤と共に洗い落とされ、皮膚に有効な濃度で残留させることは困難であった。また、特許文献2には、グリセリン等の多価アルコールにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとを付加重合したポリエーテル系化合物を配合した洗浄料が開示されており、また、特許文献3には、保湿剤としてポリグリセリンを含有する皮膚洗浄料が開示されている。しかしながら、これらの保湿剤は、皮膚への吸着/残留性が十分ではなく、保湿性能が十分に満足できるものではない。更に非特許文献2及び非特許文献3には、分岐ポリグリセリンにエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイドを付加重合した化合物、並びにその製法が示されている。しかし、これらの化合物を保湿剤として用いた場合も、皮膚への吸着/残留性が十分ではなく、保湿性能が十分に満足できるものではない。また、前記特許文献1及び非特許文献1記載の化合物を保湿剤として用いた場合も、水酸基が直鎖状分子鎖に沿って長く配列しているため、皮膚への吸着/残留性は十分ではなく、保湿性能も十分に満足できるものではない。
また、洗浄剤に配合する保湿剤としては、水不溶性のエモリエント剤が適しているが、水不溶性のエモリエント剤を配合すると洗浄剤の透明な外観は維持できない。また、水不溶性のエモリエント剤を使用しても、油剤に対する乳化力が高い食器用洗剤などの洗浄料では、保湿剤の皮膚に対する吸着が阻害され、十分な保湿効果を得ることはできなかった。
特開2002−80416号公報 特公昭57−11599号公報 特開2001−31560号公報 Polymer, Vol.43, pp7171(2002) Macromolecules, Vol.33, pp309(2000) Macromolecules, Vol.33, pp315(2000)
本発明の課題は、末端に多数の水酸基を有する分岐ポリグリセロール鎖で置換された、新規な分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール、その製造法、並びにそれからなる、高い皮膚への吸着性を示す保湿剤、及びそれを配合した、保湿性に優れ、良好な感触を付与することができ、更に透明性及び洗浄性に優れた洗浄料を提供することにある。
本発明者らは、少なくとも一方の末端が水酸基であるポリアルキレングリコール又はその誘導体に、酸性又は塩基性触媒の存在下、グリシドールを添加して反応させることにより、分岐構造が発達した分岐ポリグリセロール鎖を有する分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが得られることを見出した。また、この分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが、高洗浄力の洗浄剤中に、透明均一に溶解し、かつ皮膚に残留し保湿能を発現できることを見い出した。
すなわち、本発明は、分子内に、一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を持ち、その少なくとも一方の末端に、下記構造式(II)で表わされる分岐グリセロール基を1個以上含有する分岐ポリグリセロール鎖が結合した、分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール、その製造法、その分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールからなる保湿剤、及びその保湿剤を含有する洗浄料を提供する。
−O−(AO)p− (I)
[式中、Aは炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、pはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1以上の数であり、p個のAは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2005343940
[式中、2つの酸素原子には、同一又は異なって、上記構造式(II)、下記構造式(III)、(IV)又は(V)
Figure 2005343940
で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。]
本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールは、単独、あるいは分子鎖の運動の自由度が大きい直鎖状に配列させた状態では極めて小さな吸着性しか示さないグリセロール基を、その2つの水酸基に対して更にグリセロール基又はグリシドール基を付加させることにより分岐構造を積極的に派生させ、分岐ポリグリセロール鎖とすることにより、多数で、且つその半数が高活性の1級水酸基である末端水酸基群が自由な運動を規制されて狭い空間領域に密集して存在することになるため、キレート的な多元吸着が可能となり、顕著な吸着促進効果を発現することができる。従って、本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールは、水溶性でありながら、皮膚への吸着性及び残留性が高く、優れた保湿能を発現することができる。
また、本発明の洗浄料は、洗浄中にベタツキやヌルツキ感を与えることなく、洗浄後の皮膚にしっとりとした皮膚保護感を付与することができる。
[ポリアルキレングリコール構造]
一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造において、Aは炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示すが、エチレン基又はプロピレン基が好ましく、エチレン基が更に好ましい。このAは複数種であっても良く、その場合、異なる複数種のAからなるオキシアルキレン基−(AO)−の配列様式はブロックもしくはランダムのいずれでも良いが、ブロックが好ましい。複数種のAの組合せとしては、エチレン基とプロピレン基が好ましい。pは一般式(I)において、−(AO)−で表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1以上の数であるが、ポリアルキレングリコールの分子量が300〜1,000,000となる数が好ましく、400〜20,000となる数が更に好ましく、1,000〜4,000となる数が特に好ましい。
[分岐ポリグリセロール鎖]
本発明において、分岐ポリグリセロール鎖は、分岐基として1個以上の構造式(II)で表わされる分岐グリセロール基(以下、基(II)という)を含有するものである。分岐ポリグリセロール鎖の構造は、a個の基(II)、b個の構造式(III)で表されるグリシドール基(以下、基(III)という)、c個の構造式(IV)で表されるグリセロール基(以下、基(IV)という)、及び末端基としてd個の構造式(V)で表されるグリセロール基(以下、基(V)という)が結合してなるものである。
分岐ポリグリセロール鎖中において、基(II)、(III)及び(IV)は、任意の配列で相互に結合していてもよい。基(II)の数が多いほど分岐構造が発達しており、各分岐鎖の末端に、基(V)が存在する。
本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが、基(II)の分岐構造を1個以上含有することは、後述するように13C−NMR解析において、基(II)特有のピークが見られることから容易に証明することができる。好ましくは、分岐ポリグリセロール鎖当たりの平均の基(II)の含有数が1以上である。
本発明において、分岐ポリグリセロール鎖中の、基(II)、(III)、(IV)及び(V)の平均結合総数(a+b+c+d)は、後述するNMR解析ないし前駆体ポリアルキレングリコール又はその誘導体との分子量比較により求められ、好ましくは3以上であり、本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが適度な結晶性を堅持するためには、この値は3〜100であることが更に好ましく、3〜30であることが特に好ましく、3〜15であることが最も好ましい。
本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールに於いて、前記13C−NMRの解析が良好な分解能で行われた系では特に、a、b、c及びdの相対比を見積もることができる。分岐ポリグリセロール鎖中の分岐の割合は、a/(a+b+c+d)で表されるが、十分な吸着効果を示すために、この値は、1/20〜1/2が好ましく、1/5〜1/2が更に好ましい。
分岐ポリグリセロール鎖中において、基(II)、(III)、(IV)及び(V)は、任意に結合していてもよい。
[分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールの製造法]
本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールは、前記一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を有し、その少なくとも一方の末端が水酸基であるポリアルキレングリコール又はその誘導体に、酸性又は塩基性触媒の存在下、グリシドール(2,3−エポキシ−1−プロパノールともいう)を添加して反応させることにより製造することができ、特に一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を有し、その少なくとも一方の末端が水酸基であるポリアルキレングリコール又はその誘導体に、金属水酸化物又は金属アルコラートを添加し、脱水又は脱アルコール後、グリシドールを滴下又は間欠的に添加することが好ましい。
前記一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を有し、その少なくとも一方の末端が水酸基であるポリアルキレングリコール又はその誘導体としては、一般式(VI)で表されるポリアルキレングリコール、又はそのモノアルキルエーテル、(ポリ)グリセリルエーテル(ここで(ポリ)グリセリルエーテルとは、グリセリルエーテル又はポリグリセリルエーテルを意味する)等が挙げられる。
HO−(AO)p−H (VI)
[式中、A及びpは前記と同じ意味を示す。]
グリシドールと反応させる末端水酸基は、その反応性の点から1級水酸基であることが好ましい。また、得られる分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールの皮膚への残留性及び保湿性の点から、両末端とも水酸基を有する構造が好ましく、更には両末端とも1級水酸基を有する構造が好ましい。
本発明で用いる酸性触媒としては、BF3・OEt2、HPF6・OEt2、TiCl4、SnCl4、硫酸、PhCOSbF6、過塩素酸、フルオロ硫酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のルイス酸が挙げられる(ここで、Etはエチル基、Phはフェニル基を示す)。
塩基性触媒としては、LiOH、NaOH、KOH、CsOH等の金属水酸化物、Li、Na、K、Cs等のアルカリ金属単体またはこれらの水銀アマルガム、一般式R1OM1(R1:アルキル基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、M1:アルカリ金属)で表わされる金属アルコラート、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の金属水素化物、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ペンタジエニルカリウム、ナフタレンカリウム、グリニャール試薬等の有機金属化合物、等が挙げられる。これらの中では、アルカリ金属単体、金属水酸化物、金属アルコラートや有機金属化合物が、高活性で好ましく、中でも、K、KOH、CsOH、カリウム水素化物、カリウムメトキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムブトキシドが、利便性と高活性を兼備した触媒種として特に好ましい。
これらの触媒の使用量は、使用する触媒の重合活性や、ポリアルキレングリコール又はその誘導体の量や濃度等により、適宜選択すればよいが、ポリアルキレングリコール又はその誘導体に存在する、水酸基の総モル当量に対して、酸性触媒では、0.001〜2モル当量が好ましく、0.005〜1.0モル当量が更に好ましく、0.01〜0.3モル当量が特に好ましく、塩基性触媒では、0.001〜2モル当量が好ましく、0.005〜1.0モル当量が更に好ましく、0.01〜0.8モル当量が特に好ましい。これらの範囲内では、円滑に高収率で反応が進行し、副反応も生じにくく、高純度の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが得られる。なお、ここで起こりうる副反応として、ポリグリセロールの生成、グリセロールの巨大環状化反応等が挙げられる。
ここで、塩基性触媒のうち、金属水酸化物又は金属アルコラートを用いると、これらの触媒種とポリアルキレングリコール又はその誘導体との混合により生成する水またはアルコールが生成する。水及び/又はアルコールは、前記の副反応を引き起こす一因となるため、出来るだけ存在量を減少させることが好ましい。故にこれらの触媒を使用する際には、これらの触媒とポリアルキレングリコール又はその誘導体との混合後、グリシドールの添加を開始する前に、水またはアルコールを除去することが好ましい。水又はアルコールを除去するには、これらの沸点以上に混合物を加熱してもよいし、減圧下に留去してもよい。本発明で用いるグリシドールは、市販品をそのまま用いることができるが、脱水乾燥/脱酸素後、減圧不活性気流下に50℃以下で蒸留するなどして精製して用いると、より好ましい。これらの精製処理は、使用の直前に行うのがより好ましいが、やむを得ず貯蔵する場合は、乾燥した不活性ガス雰囲気下に−20℃以下で貯蔵するのがよい。
グリシドールの使用量は、目的とするポリグリセロール基の導入量により適宜選択すればよい。ポリアルキレングリコール又はその誘導体が含有する水酸基の総モル数に対する、グリシドールの使用モル数で、分岐ポリグリセロール鎖当たりの平均のグリセロール基数を調節することが可能で、水酸基1モル当量に対して、グリシドールは、3モル当量以上であり、3〜100モル当量であることが好ましく、3〜30モル当量であることがさらに好ましく、3〜15モル当量であることが最も好ましい。この範囲内では、ポリアルキレングリコールの結晶性を保ちつつ、皮膚への吸着性と保湿能が優れた分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが得られる。
本発明において、分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールの製造を実施するには、ポリアルキレングリコール又はその誘導体に上記酸性触媒または塩基性触媒を添加混合後、グリシドールを添加/重合すればよい。重合温度は、使用する触媒の重合活性や、ポリアルキレングリコールの分子量または水酸基の濃度等により、適宜決定すればよいが、50〜220℃が好ましく、70〜150℃がより好ましい。酸性触媒や前記有機金属系触媒を使用する際の重合温度としては、50〜70℃が好ましく、有機金属系以外の塩基性触媒を使用する際の重合温度としては、50〜130℃が好ましく、さらに好ましくは70〜110℃である。
グリシドールを添加するには、好ましくは攪拌しながら添加するのがよく、総量を一度に添加するのではなく、滴下するかあるいは分割して間欠的に添加する。滴下時間は、グリシドールの添加量や触媒の使用量及び重合活性に依存するが、好ましくは0.25〜24時間、更に好ましくは1〜12時間かけて添加する。長時間に亘って滴下するほど、分岐グリセロール基の多い分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールが得られる。また、グリシドールの添加完了後、0.1〜3時間熟成してもよい。
上記の、ポリアルキレングリコール又はその誘導体へのグリシドールの開環重合反応は、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うか、脱気減圧下で行うことが、重合活性を高める上で、より好ましい。
上記の、ポリアルキレングリコール又はその誘導体へのグリシドールの開環重合反応は、無溶媒下で行った方が工業的利便性に優れるが、ポリアルキレングリコール又はその誘導体の組成や触媒種、触媒量、グリシドールの添加量により、反応系が著しく高粘度または固体状、ないし不均一なスラリー混合物となる場合は、適当な溶媒を用いてその中で重合を行うことができる。そのような溶媒として、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等の両極性溶媒等が挙げられる。溶媒はポリアルキレングリコール又はその誘導体に予め添加して使用してもよいし、その一部または全てを予めグリシドールの稀釈溶媒として用いてもよい。溶媒を用いる場合は、ポリアルキレングリコール又はその誘導体1重量部に対して、溶媒を0.01〜1000重量部、好ましくは0.1〜100重量部、さらに好ましくは0.2〜20重量部使用する。なお、これらの溶媒は通常、十分に脱水、脱気して用いるのがよい。
上記の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール中のポリアルキレングリコール鎖部分とポリグリセロール鎖部分との重量比は、特に限定されるものではないが、ポリアルキレングリコール鎖100重量部に対して、ポリグリセロール鎖0.1〜1000重量部が好ましく、1〜500重量部がさらに好ましく、5〜200重量部が特に好ましく、10〜100重量部が最も好ましい。
[保湿剤及び洗浄料]
本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールは優れた保湿効果を有し、洗浄料等の保湿剤として有用である。また、この分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールからなる保湿剤を含有する本発明の洗浄料は、洗浄中にベタツキやヌルツキ感を与えることなく、洗浄後の皮膚にしっとりとした皮膚保護感を付与し、保湿効果が高いものである。本発明の洗浄料は、皮膚、毛髪用洗浄剤である、シャンプー、ボディシャンプー、石鹸等の他、食器用洗浄剤、衣料用洗浄剤、住宅用洗浄剤等に適用される。
本発明の洗浄料には、本発明の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールの1種以上が配合され、この配合量は全組成中に0.001〜20重量%、更に0.05〜10重量%、特に0.1〜5重量%の範囲が、適度な皮膚保護感が発現するので好ましい。
また、本発明の洗浄料には、通常洗浄剤に使用される各種界面活性剤を、本発明の効果を損なわない範囲で任意に用いることができる。
具体的には、陰イオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸系、タウレート系、イセチオネート系、α−オレフィンスルホン酸系等のサルフェート系又はスルホネート系界面活性剤、脂肪酸石鹸系、エーテルカルボン酸系、アシル化アミノ酸系等のカルボキシレート系界面活性剤、アルキルリン酸塩等のリン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。これらのうち、感触、泡立ちの点から、特に脂肪酸石鹸系、サルフェート系、イセチオネート系の界面活性剤が好ましく用いられる。
両性界面活性剤としては、アミドベタイン系、カルボベタイン系、スルホベタイン系、イミダゾリニウムベタイン系等が挙げられ、ヒドロキシプロピルスルホベタイン、脱塩処理した2級のイミダゾリニウムベタイン等が好ましく用いられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン付加型、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレン付加型、アミンオキサイド系、モノ或いはジエタノールアミド系、その他ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系、N−ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド系等の多価アルコール型等が挙げられ、特にアミンオキサイド系、ジエタノールアミド系、アルキルサッカライド系等が好ましく用いられる。
陽イオン性界面活性剤としては、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を有するモノもしくはジアルキル付加型第4級アンモニウム塩及びそのアルキル基にアルキレンオキサイドを付加したもの等が挙げられ、特に炭素数12〜16の直鎖モノアルキル第4級アンモニウム塩、炭素数20〜28の分岐アルキル基を有する第4級アンモニウム塩等が好ましく用いられる。
これらの界面活性剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、界面活性剤の配合量は全組成中に2〜60重量%、特に5〜50重量%が好ましく、また分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールに対して重量比で1:5〜1:10000、特に1:10〜1:1000の範囲とするのが好ましい。
洗浄料を水に溶解したときのpHは、配合する活性剤の種類、用途により異なるが、好ましい範囲は、シャンプー、ボディシャンプー、台所用洗浄剤、住居用洗浄剤ではpH5〜8、衣類用洗浄剤ではpH7〜11が好ましい。前記pHの範囲を逸脱すると、皮膚への刺激性、被洗物の損傷の観点から好ましくない。
本発明の洗浄料には、必要に応じて洗浄料に配合される公知の補助成分も配合することができる。この様な補助成分としては、ビルダー類、粘度調節剤、防腐剤、抗炎症剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、移洗防止剤、抗菌剤、水溶性高分子化合物、水溶性無機塩、pH調節に用いられる有機及び無機化合物、パール光沢剤、色素、香料、酵素、漂白剤、他の保湿剤等があげられる。
本発明の洗浄料は、通常の方法により製造することができ、その剤型は、液体状、ペースト状、固型状、粉末状等任意であるが、特に、液体状とすることが好ましい。
例中の%は、特記しない限り重量%である。また、以下の合成例において、13C−NMRスペクトル中の各ピークの帰属は、概ね以下の通りである。分岐ポリグリセロール鎖を形成する基(II)〜(V)の各炭素由来のピークの帰属は(Macromolecules, Vol.32, No.13, p.4240-4246(1999))の値を参考にした。
60.5ppm:ポリエチレングリコール(PEG)のα末端−CH2−OH
61.0ppm:基(III)の−CH2−OH
62.5−63.0ppm:基(V)の−CH2−OH
69.0ppm:基(IV)の−CH−OH
69.2ppm:基(III)の−CH2
69.5−70.2ppm:PEGの−O−(CH2−CH2−O)p
70.4−71.4ppm:基(II)の−CH2−,基(V)の−CH−OH,−CH2
72.0ppm:PEGのβ末端−CH2−CH2−OH
72.2−72.5ppm:基(IV)の−CH2
78.0−78.5ppm:基(II)の−CH−
79.6ppm:基(III)の−CH−
合成例1;分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールA
和光純薬工業(株)試薬ポリエチレングリコール2000(EO付加モル数=45)を91gフラスコに取り、攪拌しながら減圧下に95℃まで加温して溶解させ、減圧下に低沸点物を除去した。60℃まで放冷し、カリウムメトキシド30%メタノール溶液2.12gを加え、攪拌しながら減圧下に70℃まで加温して、メタノールを全て留去し、黄色粘性体としてカリウム化ポリエチレングリコールを得た。95℃まで昇温し、激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール33.5g(5.0当量)を定量液送ポンプを用いて2時間にわたり添加した。30分間さらに加熱攪拌後、室温まで放冷すると、淡黄白色固体状生成物が得られた。得られた生成物はこのまま用いてもよいが、共存するカリウムを除去するため、メタノール300mLを加えカチオン交換樹脂によりカリウムを除去後、濃縮して、淡黄色固体としてポリエチレングリコール(EO=45)ポリグリセロールエーテルを得た。収率96%。このポリエチレングリコール(EO=45)ポリグリセロールエーテルの13C−NMRスペクトル(重水溶液)を図1に示す。
13C−NMRスペクトルから、基(II)を有するポリエチレングリコール(EO=45)ポリグリセロール(G=10)エーテルであることが確認でき、平均グリセロール基数(G)を見積もったところ、G=10.4であった。このポリエチレングリコール(45)ポリグリセロール(G=10)エーテルを分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールAという。GPC解析[カラム:α−M×2,溶離液:50mmol/L LiBr+60mmol/L H3PO4 DMF溶液,40℃,ポリエチレングリコール換算]に依れば、Mn=2200、Mw=2800であった。
図1の13C−NMRスペクトルの各グリセロール基又はグリシドール基(以下GC基という)の積分値より求められた各GC基の割合は以下のようになり、a/(a+b+c+d)の値は、0.163となる。
基(II):16.3%
基(III):18.2%
基(IV):26.1%
基(V):39.4%
合成例2;分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールB
和光純薬工業(株)試薬ポリエチレングリコール2000を96.9gをフラスコに取り、攪拌しながら減圧下に95℃まで加温して溶解させ、減圧下に低沸点物を除去した。60℃まで放冷し、カリウムメトキシド30%メタノール溶液2.27gを加え、攪拌しながら減圧下に70℃まで加温して、メタノールを全て留去し、黄色粘性体としてカリウム化ポリエチレングリコールを得た。95℃まで昇温し、激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール100.5g(14.0当量)を定量液送ポンプを用いて2.5時間にわたり添加した。30分間さらに加熱攪拌後、室温まで放冷すると、淡黄白色固体状生成物が得られた。得られた生成物はこのまま用いてもよいが、共存するカリウムを除去するため、メタノール400mLを加えカチオン交換樹脂によりカリウムを除去後、濃縮して、淡黄色固体としてポリエチレングリコール(EO=45)ポリグリセロールエーテルを得た。収率99%。13C−NMRを測定して、基(II)を有するポリエチレングリコール(EO=45)ポリグリセロール(G=28)エーテルであることが確認でき、平均グリセロール基数(G)を見積もったところ、G=28.2であった。このポリエチレングリコール(EO=45)ポリグリセロール(G=28)エーテルを分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールBという。GPC解析[カラム:α−M×2,溶離液:50mmol/L LiBr+60mmol/L H3PO4 DMF溶液,40℃,ポリエチレングリコール換算]に依れば、Mn=2400、Mw=4700であった。
13C−NMRスペクトルの各GC基の積分値より求められた各GC基の割合は以下のようになり、a/(a+b+c+d)の値は、0.299となる。
基(II):29.9%
基(III):13.8%
基(IV):28.7%
基(V):27.6%
合成例3;分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールC
和光純薬工業(株)試薬ポリエチレングリコール20,000(EO=455)152.0gをフラスコに取り、攪拌しながら減圧下に95℃まで加温して溶解させ、減圧下に低沸点物を除去した。60℃まで放冷し、カリウムメトキシド30%メタノール溶液0.71gを加え、攪拌しながら減圧下に70℃まで加温して、メタノールを全て留去し、黄色粘性体としてカリウム化ポリエチレングリコールを得た。95℃まで昇温し、激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール33.5g(30.0当量)を定量液送ポンプを用いて2時間にわたり添加した。30分間さらに加熱攪拌後、室温まで放冷すると、淡黄白色固体状生成物が得られた。得られた生成物はこのまま用いてもよいが、共存するカリウムを除去するため、メタノール1500mLを加えカチオン交換樹脂によりカリウムを除去後、濃縮して、白色固体としてポリエチレングリコール(EO=455)ポリグリセロールエーテルを得た。収率99.5%。13C−NMRを測定して、基(II)を有するポリエチレングリコール(EO=455)ポリグリセロール(G=60)エーテルであることが確認でき、平均グリセロール基数(G)を見積もったところ、G=60.6であった。このポリエチレングリコール(EO=455)ポリグリセロール(G=60)エーテルを分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールCという。GPC解析[カラム:α−M×2,溶離液:50mmol/L LiBr+60mmol/L H3PO4 DMF溶液,40℃,ポリエチレングリコール換算]に依れば、Mn=15,300、Mw=22,000であった。
13C−NMRスペクトルの各GC基の積分値より求められた各GC基の割合は以下のようになり、a/(a+b+c+d)の値は、0.244となる。
基(II):24.4%
基(III):20.5%
基(IV):34.6%
基(V):20.5%
合成例4;分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールD
和光純薬工業(株)試薬ポリエチレングリコール400(EO=9)74.0gをフラスコに取り、攪拌しながら減圧下に95℃まで加温し、減圧下に低沸点物を除去した。50℃まで放冷し、カリウムメトキシド30%メタノール溶液8.46gを加え、攪拌しながら減圧下に70℃まで加温して、メタノールを全て留去し、黄色オイルとしてカリウム化ポリエチレングリコールを得た。95℃まで昇温し、激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール134.0g(5.0当量)を定量液送ポンプを用いて2.5時間にわたり添加した。30分間さらに加熱攪拌後、室温まで放冷すると、褐色粘性オイル状生成物が得られた。得られた生成物はこのまま用いてもよいが、共存するカリウムを除去するため、メタノール300mLを加えカチオン交換樹脂によりカリウムを除去後、濃縮して、黄色粘性オイルとしてポリエチレングリコール(EO=9)ポリグリセロールエーテルを得た。収率99.2%。13C−NMRを測定して、基(II)を有するポリエチレングリコール(EO=9)ポリグリセロール(G=10)エーテルであることが確認でき、平均グリセロール基数(G)を見積もったところ、G=9.7であった。このポリエチレングリコール(EO=9)ポリグリセロール(G=10)エーテルを分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールDという。GPC解析[カラム:α−M×2,溶離液:50mmol/L LiBr+60mmol/L H3PO4 DMF溶液,40℃,ポリエチレングリコール換算]に依れば、Mn=1250、Mw=2090であった。
13C−NMRスペクトルの各GC基の積分値より求められた各GC基の割合は以下のようになり、a/(a+b+c+d)の値は、0.168となる。
基(II):16.8%
基(III):10.2%
基(IV):30.9%
基(V):16.8%
合成例5;分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールE
阪本薬品工業(株)製ポリオキシエチレン(EO=100)ジグリセリルエーテル「SC−E4500」200.1gをフラスコに取り、攪拌しながら減圧下に95℃まで加温して溶解させ、減圧下に低沸点物を除去した。60℃まで放冷し、カリウムメトキシド30%メタノール溶液4.03gを加え、攪拌しながら減圧下に70℃まで加温して、メタノールを全て留去し、黄色粘性体としてカリウム化ポリオキシエチレン(EO=100)ジグリセリルエーテルを得た。95℃まで昇温し、激しく攪拌しながらアルゴン気流下にグリシドール44.7g(3.5当量)を定量液送ポンプを用いて2時間にわたり添加した。30分間さらに加熱攪拌後、室温まで放冷すると、淡黄色固体状生成物が得られた。得られた生成物はこのまま用いてもよいが、共存するカリウムを除去するため、メタノール800mLを加えカチオン交換樹脂によりカリウムを除去後、濃縮して、白色固体としてポリオキシエチレン(EO=100)ポリグリセロールエーテルを得た。収率99.5%。13C−NMRを測定して、基(II)を有するポリオキシエチレン(EO=100)ポリグリセロール(G=14)エーテルであることが確認でき、平均グリセロール基数(G)を見積もったところ、G=15.9であった。このポリオキシエチレン(EO=100)ポリグリセロール(G=14)エーテルを分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールEという。GPC解析[カラム:α−M×2,溶離液:50mmol/L LiBr+60mmol/L H3PO4 DMF溶液,40℃,ポリエチレングリコール換算]に依れば、Mn=3600、Mw=5600であった。
13C−NMRスペクトルの各GC基の積分値より求められた各GC基の割合は以下のようになり、a/(a+b+c+d)の値は、0.211となる。
基(II):21.1%
基(III):13.2%
基(IV):32.9%
基(V):32.9%
比較合成例1:ポリグリセリンポリエチレンオキサイド付加物F
阪本薬品工業(株)製ポリグリセリン(平均分子量750)150gに粒状NaOH 0.4gをオートクレーブ中で混合し、系内をN2置換し、100℃でエチレンオキサイドを79.2g仕込み、系内の圧力を5kg/cm2Gとし、撹拌を行った。1時間後、温度を120℃まであげ、2時間保持した。白色固体としてポリオキシエチレン(EO=9)ポリグリセロールエーテルを得た。収率97.5%。13C−NMRを測定して、基(II)、(III)及び(V)を有しないポリオキシエチレン(9)ポリグリセロール(10)エーテルであることが確認でき、平均グリセロール基数(G)を見積もったところ、G=8.7であった。このポリオキシエチレン(9)ポリグリセロール(10)エーテルをポリグリセリンポリエチレンオキサイド付加物Fという。GPC解析[カラム:α−M×2,溶離液:50mmol/L LiBr+60mmol/L H3PO4 DMF溶液,40℃,ポリエチレングリコール換算]に依れば、Mn=2800、Mw=2900であった。
13C−NMRスペクトルの各GC基の積分値より、求められた各GC基の割合は以下のようになり、a/(a+b+c+d)の値は、0となる。
基(II):0%
基(III):0%
基(IV):100%
基(V):0%
実施例1
表1に示す各保湿剤3.0%を含む15.0%ポリオキシエチレン(EO=2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液(pH7)を調製し、その保湿能と感触を下記方法で評価し、また透明性を目視で観察した。結果を表1に示す。
<評価方法>
・保湿能:20℃/40%RHでコンディショニングしたヒト前腕屈側部に、1cm2あたり10μLの試料溶液を塗布し、1分間放置し、流水で1分間すすぎ、タオルで水を拭き取った後に更に10分間放置し、この処理の前後にSKICON−200(IBS社製)を用いて表皮コンダクタンスを測定し、処理前後のその比から保湿能を求める。このとき保湿能は下記式で示される。以上の操作を10回繰り返し、結果を平均値で示す。
保湿能=処理後のコンダクタンス/処理前のコンダクタンス
・感触:手のひらに試料溶液2mLをとり、1分間よく泡立てた後、流水で1分間すすいでタオルで水気を拭き取る。約5分後の手の感触(しっとり感及びべたつき感)を下記基準により評価した。
しっとり感;
◎:とてもしっとりしている
○:しっとりしている
△:ややしっとりしている
×:しっとりしない
べたつき感;
◎:べたつかないで、サラサラしている
○:べたつかない
△:あまりべたつかない
×:べたつく
Figure 2005343940
表1に示す結果からも明らかなように、本発明の保湿剤は洗浄・すすぎ後に、いずれも優れた保湿能を有し、良好なしっとり感を与えるとともにべたつきのないものであり、また、透明性も良好であった。
処方例1(台所用洗浄剤)
下記組成の台所用洗浄剤(pH7.0)を常法に従って、製造した。得られた台所用洗浄剤は、洗浄力の低下もなく、すすぎ時のヌルツキも無く、手肌にしっとり感を付与するものであった。
<成分>
ポリオキシエチレン(EO=2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 15.0%
ラウリルアミンオキサイド 5.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 4.0
デシルグリコシド 5.0
ポリオキシエチレン(EO=7)ドデシルエーテル 3.5
エタノール 6.5
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールA 3.0
pH調整剤 適量
精製水 バランス
処方例2(ボディシャンプー)
下記組成のボディシャンプー(pH7.0)を常法に従って、製造した。得られたボディシャンプーは、すすぎ時のヌルツキも無く、洗浄後のかさつきもなく、肌にしっとり感を付与するものであった。
<成分>
セスキラウリルリン酸トリエタノールアミン 20.0%
デシルポリグリコシド 5.0
ラウロイルサルコシンナトリウム 5.0
プロピレングリコール 5.0
エタノール 3.0
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールB 1.0
香料 0.02
pH調整剤 適量
精製水 バランス
処方例3(ペースト状洗顔料)
下記組成のペースト状洗顔料(pH6.5)を常法に従って、製造した。得られたペースト状洗顔料は、洗い上がりがさっぱりとして、洗浄後のかさつきもなく、肌にしっとり感を付与するものであった。
<成分>
セスキラウリルリン酸ナトリウム 25.0%
ミリスチルスルホコハク酸ジカリウム 5.0
ココイルジエタノールアミド 2.0
カルボキシビニルポリマー*1 0.5
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールC 0.5
パラベン 0.2
香料 0.02
pH調整剤 適量
精製水 バランス
*1:カーボポールETD2020(日光ケミカルズ(株)製商品名、アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10-30)共重合体)
処方例4(シャンプー)
下記組成のシャンプー(pH6.5)を常法に従って、製造した。得られたシャンプーは、洗い上がりがさっぱりとして、洗浄後の頭皮にかさつきもなく、髪と頭皮のしっとり感が持続するものであった。
<成分>
ポリオキシエチレン(EO=2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 10.0%
ラウリルジメチルアミン酢酸ベタイン 10.0
エチレングリコールジステアレート 2.0
ココイルジエタノールアミド 2.0
エチルカルビトール 2.0
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールE 1.0
カチオン化セルロース 0.5
香料 0.05
pH調整剤 適量
精製水 バランス
処方例5(固形石鹸)
下記組成の固形石鹸(pH7.5)を常法に従って、製造した。得られた固形石鹸は、洗い上がりがさっぱりとして、皮膚のしっとり感が持続するものであった。
<成分>
牛脂 10.0%
ヤシ油 18.0
オリーブ油 4.0
水酸化ナトリウム(96%) 6.0
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールD 5.0
エデト酸ニナトリウム 0.05
香料 0.05
精製水 バランス
処方例6(住居用洗浄剤)
下記組成の住居用洗浄剤(pH7.0)を常法に従って、製造した。得られた住居用洗浄剤は、再汚染防止能が優れており、良好な洗浄効果を有していた。この住居用洗浄剤は手に付着した場合も手荒れを感じさせず、手肌にしっとり感を付与するものであった。
<成分>
ポリオキシエチレン(EO=2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 10.0重量%
ラウリルアミンオキサイド 5.0
ポリオキシエチレン(EO=5)ドデシルエーテル 3.5
エタノール 8.0
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールA 3.0
エデト酸四ナトリウム 1.0
香料 0.05
pH調整剤 適量
精製水 バランス
処方例7(衣類用洗浄剤)
下記組成の衣類用洗浄剤を常法に従って、製造した。得られた衣類用洗浄剤は、再汚染防止能が優れており、良好な洗浄効果を有していた。この衣類用洗浄剤は手に付着した場合も手荒れを感じさせず、手肌にしっとり感を付与するものであった。
<成分>
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10.0重量%
ポリオキシエチレン(EO=7)ドデシルエーテル 5.0
ゼオライト 22.0
炭酸カリウム 5.0
ケイ酸ナトリウム 10.0
炭酸ナトリウム 23.0
分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールB 1.0
酵素 0.3
香料 0.05
精製水 バランス
合成例1で得られた分岐ポリグリセロール変性ポリエチレングリコールAの13C−NMRスペクトルである。

Claims (5)

  1. 分子内に、一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を持ち、その少なくとも一方の末端に、下記構造式(II)で表わされる分岐グリセロール基を1個以上含有する分岐ポリグリセロール鎖が結合した、分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコール。
    −O−(AO)p− (I)
    [式中、Aは炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、pはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1以上の数であり、p個のAは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2005343940
    [式中、2つの酸素原子には、同一又は異なって、上記構造式(II)、下記構造式(III)、(IV)又は(V)
    Figure 2005343940
    で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。]
  2. 請求項1記載の一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を有し、その少なくとも一方の末端が水酸基であるポリアルキレングリコール又はその誘導体に、酸性又は塩基性触媒の存在下、グリシドールを添加して反応させる、請求項1記載の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールの製造法。
  3. 請求項1記載の一般式(I)で表されるポリアルキレングリコール構造を有し、その少なくとも一方の末端が水酸基であるポリアルキレングリコール又はその誘導体に、金属水酸化物又は金属アルコラートを添加し、脱水又は脱アルコール後、グリシドールを滴下又は間欠的に添加する、請求項2記載の製造法。
  4. 請求項1記載の分岐ポリグリセロール変性ポリアルキレングリコールからなる保湿剤。
  5. 請求項4記載の保湿剤を含有する洗浄料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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