JP2005343918A - 予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(4)密度:0.780g/cm3以上
(5)硫黄分:10質量ppm以下
(6)窒素分:10質量ppm以下
本発明において、予混合圧縮自己着火式エンジンとは、HCCIエンジン(Homogeneous Charge Compression Ignition Engine)とも称されるタイプのエンジンのことである。予混合圧縮自己着火式エンジンは、吸気行程初期にエンジン室内に燃料を噴射し、噴射された燃料を圧縮行程で気化混合させ、圧縮行程の終わりに自然発火により着火燃焼させる。エンジン室内では燃料と空気とが均一にかつ希薄に混合した状態で燃焼することになるため燃焼温度が高温にならない。そのため、従来のディーゼルエンジンと比べて、NOxやPMの発生を抑制することができる。また、高圧縮比で運転できることから高効率である。燃料として予混合気体を用いる点で火花点火エンジン(ガソリンエンジン)に近く、自発点火により燃焼が開始される点で圧縮点火エンジン(ディーゼルエンジン)に近い。本発明の燃料油組成物は予混合圧縮自己着火式エンジンと、火花点火式ガソリンエンジンや電気モータなどを併用するハイブリッド式エンジンに対しても適用することができる。
本発明の予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物はセタン指数が55以下である。セタン指数が55を超えると、予混合気体形成に悪影響を与え、NOx排出量が増加する。好ましくは50以下である。このセタン指数は、例えば、JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」に準拠して測定することができる。
本発明の予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物は密度が0.780g/cm3以上である。密度が0.780g/cm3未満では燃費が悪化する。好ましくは0.795g/cm3以上である。この密度は、例えば、JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」に準拠して測定することができる。
本発明の予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物は硫黄分が10質量ppm以下であることが必要である。硫黄分が10質量ppmを超えると、排出ガスに含まれるPM中のサルフェート含有量が増加する。サルフェートは、硫酸塩と1.3倍程度の結合水を含む状態でPM中に存在するが、その量は燃料油組成物中の硫黄含有率に依存する。硫黄分は好ましくは5質量ppm以下である。この硫黄分は、例えば、JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」に準拠して測定することができる。
本発明の予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物は窒素分が10質量ppm以下であることが必要である。窒素分が10質量ppmを超えると、いわゆるヒューエルNOxが増加する。ヒューエルNOxとは燃料油組成物に由来するNOxのことである。窒素分は好ましくは5質量ppm以下である。この窒素分は、例えば、化学発光法により測定された値である。
表1に本発明の燃料油組成物及び比較用の燃料油組成物について性状を示す。
蒸留性状 :JIS K 2254「石油製品−蒸留試験法」に準拠して測定 した。
セタン指数 :JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」に準 拠して測定した。
密度 :JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法」に準 拠して測定した。
硫黄分 :JIS K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」に 準拠して測定した。
窒素分 :化学発光法により測定した。
HFRR :石油学会規格JPI−5S−50−98「軽油−潤滑性試験方 法」に準拠して測定した。
誘導期間(I.P.):JIS K 2287「ガソリン−酸化安定性試験方法−誘 導期間法」に準拠して測定した。
下記に示す仕様の予混合圧縮自己着火式エンジンを用いて、前記のようにして得られた実施例1及び2、並びに比較例1及び2の燃料油組成物を下記の運転条件により運転した場合における、エンジン出口におけるNOx濃度、PM発生量、PM中のSOF分の量、PM中のサルフェート量及びTHC(未燃焼炭化水素)の量を測定して比較・評価した。
シリンダ直径×ピストン工程:105mm×115mm
行程容積 :1000cm3
弁機構 :吸気2弁、排気2弁
燃焼室 :フラットディッシュ型
圧縮比 :18.0
燃料噴射圧力 :40MPa
燃料噴射時期 :上死点前40deg
エンジン回転数:2000rpm
エンジン負荷 :50%
EGR :20%
(1)NOx(窒素酸化物)
エンジンの排気管に設置したガスサンプル取り出し口から排出ガスの一部を抜き取って、
自動車排出ガス分析装置(MEXA−9100DGR:(株)堀場製作所製)を用いて測定した。
エンジンの排気管に設置したガスサンプル取り出し口から排出ガスの一部をマイクロトンネル((株)堀場製作所製)に導入・希釈し、捕集フィルターによりサンプリングを行った後、重量測定を行った(新型自動車審査関係基準集:交文社 438頁)。なお、PMの捕集はエンジン条件を定常とし、30分間実施した。
PMを捕集したフィルターをソックスレー抽出し(ジクロロメタン溶媒)、抽出により減少した重量をSOF量とした。
SOF抽出後のフィルターに残存したPMを試料としてイオンクロマト法により測定した。
エンジンの排気管に設置したガスサンプル取り出し口から排出ガスの一部を抜き取り、スモークメータ(MEXA−130S:(株)堀場製作所製)を用いて測定した。
Claims (3)
- 請求項1に記載の予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物において、
HFRR(High Frequency Reciprocating Rig)試験における磨耗痕が500μm以下であることを特徴とする予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物。 - 請求項1または請求項2に記載の予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物において、
誘導期間が960分以上であることを特徴とする予混合圧縮自己着火式エンジン用燃料油組成物。
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