JP2005343869A - 尖圭コンジローマ治療剤 - Google Patents

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豊 友田
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Abstract

【課題】患者にとって受け入れやすく且つ痛みが伴うことがないとともに、周囲の皮膚に対する悪影響がなく、さらに、人体に対する副作用がない新規な尖圭コンジローマ治療剤を提供する。
【解決手段】ナス科植物の果実及び/又はヘタも若しくは皮から抽出した抽出液を含有してなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、尖圭コンジローマ治療剤及びこの尖圭コンジローマ治療剤の製造方法に関し、特に、ナス科植物の果実及び/又はヘタから抽出した抽出液を含有(成分と)する尖圭コンジローマ治療剤に関するものである。
尖圭コンジローマ(Condyloma acuminata)は、男女の性器の皮膚や粘膜などに認められ、その原因微生物はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus;HPV)であり、男性では亀頭,冠状溝,包皮,肛門周囲,尿道口等であり、女性では膣,陰唇,肛門周囲,会陰部等が好発部位とされる。また、この尖圭コンジローマは、自覚症状がない場合が多いが、感染してから約1〜6ヶ月(平均3ヶ月)後に臨床的特徴が現れる。そして、この尖圭コンジローマは、先の尖った乳頭状の腫瘍が,鶏冠状又は花キャベツ状に集中した独特の形をしており、通常紅色または赤褐色を呈する。尖圭コンジローマ組織におけるHPVの検出は、病変部の組織あるいはスミアを採取し、ウイルスのDNAを決定する方法によれば、ほぼ100%の検出率が得られる。ウイルスには、主にHPV6型と11型が検出される。
ところで、上記尖圭コンジローマの治療法には、これまで物理的切除方法と、薬物療法がなされている。上記物理的切除方法としては、例えば、外科的切除,電気焼灼,炭酸ガスレーザ焼灼,凍結治療等がある。また、上記薬物療法としては、5−フルオロウラシル(5‘−Fluorourashil),ブレオマイシン(Bleomycin),インターフェロン(Interferon),10%ポドフィリンアルコール溶液等の薬物を塗布する方法である。
しかしながら、上記外科的治療法は、尖圭コンジローマの好発部位を考慮すると、患者に対して羞恥心や苦痛が伴うとともに、周囲の健康な皮膚に対して悪影響が生ずる場合が多い。一方、上記薬物療法は、細胞毒性が強く副作用のおそれがある。そのため、従来絶対的な治療法が臨床上ないのが実情であり、優れた治療剤の開発が期待されている。
そこで、本発明は、上述した従来の尖圭コンジローマの治療方法が有する課題を解決するため提案されたものであって、患者にとって受け入れやすく且つ痛みが伴うことがないとともに、周囲の皮膚に対する悪影響がなく、さらに、人体に対する副作用がない新規な尖圭コンジローマ治療剤を提供することを目的とするものである。
上述した目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究の結果、顕著な治癒効果を発揮する物質を天然物中に求め、各種の実験を繰り返した結果、古くから食物としているナス科植物の果実やそのヘタが有効であることを発見し、こうした知見に基づいて本発明を完成するに到った。
第1の発明(請求項1記載の発明)は、ナス科植物の果実及び/又はヘタ、若しくは皮から抽出した抽出液を含有してなることを特徴とするものである。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記治療剤は、水溶液又はアルコール溶液となされた塗布剤であるか、又は、クリーム状、乳液状又はゼリー状の塗布剤であることを特徴とするものである。
なお、上記ナス科植物とは、小丸ナス群,丸ナス群,卵形ナス群,中長ナス群,長ナス群,大長ナス群,米ナス群,バングラデシュ群(ナスの原産地とされるバングラデシュから導入された品種・系統),並びにその他の群からなる32品種・系統に含まれるもの全てを含む。そして、本発明では、これらのナス科植物の果実から抽出した抽出液と、この果実に付着しているヘタとの何れか一方又は双方、若しくは皮から抽出した抽出液を含有してなるものである。なお、この抽出液の抽出方法や精製方法は、これまで天然植物から抽出液を抽出する方法や精製する方法に用いられている抽出方法又は精製方法を用いることができる。上記果実から抽出液を抽出する方法として、例えば、該果実を細かく刻んでフィルタにより液体を抽出する方法を挙げることができ、また、上記ヘタから抽出液を抽出する方法としては、エタノール等の有機溶媒を用いて抽出液を抽出する方法を挙げることができる。
また、上記抽出液は、他の物質を添加することなくそのまま使用することもできるが、該抽出液に、賦形剤,増量剤,乳化剤,分散剤など配合して調製することもできる。なお、塗布剤における基剤としては、亜鉛華タルク散(てんか粉)等の粉末粉、白色ワセリンやマルザルペ等の油脂性軟膏、乳剤性軟膏、水溶性軟膏、ローション、硬膏、スプレー基剤、テープ薬、パスタ(泥膏)、リニメント薬(石灰酸亜鉛華)等を使用することができる。
本発明は、ナス科植物の果実及び/又はヘタから抽出した抽出液を含有してなり、この抽出液は天然物であることから、患者に羞恥心や苦痛を与えることがないとともに、周囲の皮膚に対する悪影響もなく、さらに、人体に対する副作用がないことから、極めて実用性の高いものである。特に、第2の発明(請求項2記載の発明)のように、アルコール溶液となされた塗布剤である場合には、吸収が早く治癒効果が高い。また、クリーム状、乳液状又はゼリー状の塗布剤である場合には、患部に長く治療剤を止めることが可能となり、より早期に治癒させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本発明に係る尖圭コンジローマ治療剤は、小丸ナス群,丸ナス群,卵形ナス群,中長ナス群,長ナス群,大長ナス群,米ナス群,バングラデシュ群等のナス科植物の果実又はそのヘタから抽出された抽出液を含有してなるものであり、以下、この抽出液を抽出する方法と、この抽出方法により得た抽出液を用いて得た臨床成績に関して詳細に説明する。
なお、抽出液の抽出方法として、後述するように、エタノールを用いて抽出した抽出液があることから、このエタノール抽出法に基づく抽出液により臨床成績を得る前段階において、異常増殖を示すことで知られるHRA細胞の生存率と抽出液含有率との関係を、基礎実験として行い、この基礎実験による結果に基づき、臨床効果を確認するため、後に説明する処方を患者に行った。
(抽出方法1)
先ず、市販のナス(の果実及びヘタ)をジューサーにて砕き粒子を均質化した後に、紙又はガーゼ等のフィルタを用いて原液を採取した。次いで、この原液を、遠心分離機を用いて5000rpmで遠心分離させ、分離された液体からさらに沈殿物を除去し、その上澄み液を、冷凍庫にて摂氏マイナス80度で保存した。さらに、この冷凍庫から上記上澄み液を取り出し、再度上記遠心分離機を用いて1000rpmで遠心分離した後に、分離された液体から沈殿物を除去した上澄み液を採取した。なお、実験に際し、この上澄み液を、分画分子量3000の限外過膜(アミコン社製)を用いて分子量3000Dalton以下の抽出液Aを得て、さらに水酸化ナトリウムを添加し、pH7.0に調整し、さらに、透析器(Spectra/por社製Macro Dailyzer)にCEA Membrane MWCO:100を用いて上記上澄み液を透析し、分子量100Dalton以下の物質を除去し、分子量100〜3000Daltonの抽出液A−1とした。なお、この抽出液A−1の電解質(mEq/l)は、Na(124)、K(10.7)、CL(109)であり、pH5.6と酸性を示した。また、この抽出液A−1の蛋白質量は、4mg/mlであった。なお、先の抽出液Aには、カリウム(K)が多く含まれていることから、この抽出液A(10ml)に対してポリスチレン酸ナトリウム(1.5g)を添加し、30分間混合し、さらに、遠心分離機を用いて3000rpmで遠心分離させ、上記ポリスチレン酸ナトリウムを除去することにより、生理的状態となった抽出液A−2を得た。
(抽出方法2)
市販のナス(の果実及びヘタ)280gを細切りにし、常温にてさせた乾燥物20gに、100mlのエタノール(98%)を加え、摂氏4度にて20日間抽出し、抽出液Bを得た。この抽出液Bの電解質(mEq/l)、Na(0)、K(7.2)、CL(10)であった。また、この抽出液Bは、エタノールを多く含有しており、このエタノールは、細胞に対して強い毒性を有することから、異常増殖を示すことで知られるHRA細胞を用い、エタノール濃度と細胞毒性との関係を確認した。その結果、以下に示す表1のように、エタノールの濃度が0.6%以下では細胞毒性が認められないことが確認された。
そこで、さらに、エタノール濃度を0.5%以下にして、上記HRA細胞に対する上記抽出液Bの抗癌効果を、表2の通り確認した。
上記表2から明らかなように、抽出液Bの含有量が増加すると、HRA細胞の生存率が低下する。
また、本発明者等は、上記ナス(の果実とヘタ)を原料として得た抽出液Bばかりではなく、前記抽出液A−2と、上記抽出液A−2を酸処理(pH1.0 2分間)して得た抽出液A−3と、上記抽出液A−2をアルカリ処理(pH14.0 2分間)して得た抽出液A−4と、上記抽出液A−2を熱処理(摂氏100度 10分間)して得た抽出液A−5と、市販のなすの皮のみから、前記抽出方法1と同様の方法で抽出するとともにポリスチレン酸ナトリウムを用いてカリウム(K)を除去した抽出液Cと、市販のナスの果実部分のみ(皮及びヘタを除去したもの)から、前記抽出方法1と同様の方法で抽出するとともにポリスチレン酸ナトリウムを用いてカリウム(K)を除去した抽出液Dと、に関し、それぞれ上記HRA細胞に対する細胞増殖抑制効果を、表3の通り確認した。
上記表3からも明らかなように、果実及びヘタから抽出した抽出液A−2でも、皮のみから抽出した抽出液Cでも、果実のみから抽出した抽出液Dでも、各抽出液の含有量が増加するにつれてHRA細胞の生存率は減少し、細胞増殖抑制効果が認められ、このことは、酸処理した抽出液A−3や、アルカリ処理された抽出液A−4及び熱処理された抽出液A−5においても同様であることが認められた。すなわち、上記抽出液A−2に含まれ細胞増殖抑制効果を発揮する物質は、酸、アルカリ及び熱に対して何れも安定性を有していることが認められた。なお、上記各抽出液は、子宮癌由来のHeLa細胞も抑制する。
そこで、これらの基礎実験を元に、尖圭コンジローマに対しても効果が認められることを確認するために、以下に説明する処方をなし、その臨床成績を得た。
似示すように、
(臨床成績)
上述した工程で得た抽出液A又は抽出液Bを、同意を得た尖圭コンジローマ患者6人の病変部(患部)に対して、2週間の間隔で3〜4回塗布(処方)した。その結果、全ての尖圭コンジローマは、治癒した。すなわち、以下の表4に示すように、年齢38歳の症例番号1の女性では、右小陰唇に発症していた尖圭コンジローマが、2週間の間隔で3回塗布したことにより、塗布開始から6週間で改善し、11週間経過後には治癒した。また、年齢27歳の症例番号2の女性では、恥丘と左外陰唇とにそれぞれ発症していた尖圭コンジローマに関し、上記恥丘に発症していた尖圭コンジローマは2週間の間隔で4回塗布したことにより、塗布開始から5週間で改善し、15週間経過後には治癒した。また、上記外陰唇部1回の塗布により、7週間経過後に治癒した。また、年齢24歳の症例番号3の女性では、両側外陰部に発症していた尖圭コンジローマが、2週間の間隔で4回塗布したことにより、塗布開始から7週間で改善し、15週間経過後には治癒した。また、年齢20歳の症例番号4の女性では、外陰部に発症していた尖圭コンジローマに関しては、1回塗布したことにより、塗布開始から8週間で改善した。また、年齢26歳の症例番号5の女性では、両側外陰部に発症していた尖圭コンジローマが、2週間の間隔で3回塗布したことにより、塗布開始から2週間で改善し、10週間経過後には治癒した。また、年齢21歳の症例番号6の女性では、両側陰部に発症していた尖圭コンジローマが、2週間の間隔で3回塗布したことにより、塗布開始から2週間で改善し、4週間経過後には治癒した。これらの症例からも明らかなように、上記抽出液A又はBを患部に塗布することにより、早い場合には、塗布開始から28日で治癒し、遅い場合でも塗布開始から3ヶ月半で治癒した。

Claims (2)

  1. ナス科植物の果実及び/又はヘタ、若しくは皮から抽出した抽出液を含有してなることを特徴とする尖圭コンジローマ治療剤。
  2. 前記治療剤は、水溶液又はアルコール溶液となされた塗布剤であるか、又は、クリーム状、乳液状又はゼリー状の塗布剤であることを特徴とする請求項1記載の尖圭コンジローマ治療剤。
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