JP2005343867A - 5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法、及び該製造方法で得られるトリアゾール誘導体 - Google Patents

5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法、及び該製造方法で得られるトリアゾール誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】 少ない工程で、生成物の回収操作が容易である工業的に有利な5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法を提供することにある。
【解決手段】 1−置換―1―アミノグアニジンにギ酸を反応させてホルミル化反応を行い、次いで該ホルミル化物を脱水環化し、生成した5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを反応水溶液から晶析により回収する工程を含むことを特徴とする5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬、農薬等の中間体として有用な5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法、及び該製造方法等により得られる5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールに関するものである。
5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールのうち、トリアゾール環の1位の水素原子がメチル基、又はベンジル基で置換された化合物は公知であるが、これら以外の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは新規の化合物である。トリアゾール環の1位の水素原子がメチル基で置換された5−アミノ−1−メチル−1,2,4−トリアゾールの合成法はこれまで開示されている。
非特許文献1には、S−メチルイソチオウレアとモノメチルヒドラジン硫酸塩から1−メチル―1―アミノグアニジン硫酸塩を中間体として合成し、該中間体を取り出した後、硝酸触媒存在下にギ酸と反応させ、次いで炭酸カリウムで処理することで5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールを得る方法が開示されている。また、非特許文献2には、硝酸の存在下に1−メチル―1―アミノグアニジン硫酸塩とギ酸を反応させて5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールを得、回収工程では反応液を中和後、濃縮乾固し、その乾固物をエタノール抽出により塩類と分離して、5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールを得ている。
シ゛ャーナル オフ゛シュケイ キミー(Zhurnal Obshchei Khimii)(1962)32, 3811‐3817 ラッヒ゛シ゛ャス ヒ゜ーエスアール ツィナツ アカテ゛ミシ゛ャス ウ゛ェティス, キミシ゛ャス セリシ゛ャ(Latvijas PSR Zinatnu Akademijas Vestis, Kimijas Serija)(1962) 2, 263-269)
しかしながら、非特許文献1に記載の方法では、原料に異臭の強いS−メチルイソチオウレアを使用しているので、臭気対策が必要となる。また、反応生成物である5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの回収方法についての記載はされていない。
また、非特許文献2に記載の方法では、後処理工程で反応液を中和後、濃縮乾固し、その乾固物をエタノール抽出により塩類と分離して、5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールを回収しているので、回収工程が煩雑な操作となっている。上記したような従来技術では、製造工程における中間体であるS−メチルイソチオウレアの臭気対策等が必要であるという問題点、または反応終了後に、水溶性の高い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールと水溶性の副生塩との混合物から、5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールを分離回収する際に煩雑な操作が必要となるという問題点を有していた。
本発明の目的は上記課題を解決し、少ない工程で、生成物の回収が容易である工業的に有利な5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、医薬、農薬等の中間体として有用な新規な5−アミノ−1−置換−1,2,4−トリアゾールを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、1−置換―1―アミノグアニジンにギ酸を作用させてホルミル化反応を行い、得られたホルミル化物を脱水環化後、反応液から晶析により生成物を回収することで、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを効率良く製造できることを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の第一の態様は、式(1)
Figure 2005343867
(式(1)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される1−置換―1―アミノグアニジンにギ酸を反応させてホルミル化反応を行い(工程1)、次いで得られたホルミル化物を脱水環化し(工程2)、生成物を反応溶液から晶析により回収する(工程3)、
工程を含むことを特徴とする式(2)
Figure 2005343867
(式(2)中、Rは式(1)に記載したと同様である。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法に関する。
前記第一の態様においては、更に下記の態様とすることが望ましい。
(1)ホルミル化反応(工程1)におけるギ酸の添加量が1−置換―1―アミノグアニジンに対するモル比で1.1〜20倍であること、
(2)脱水環化(工程2)における前記ホルミル化物の脱水環化をアルカリを添加して行うこと、
(3)晶析回収(工程3)を副生塩の塩析により行うこと
本発明の第二の態様は、最初にシアナミドと式RNHNH(Rは式(1)中のRと同じである。)で表される置換ヒドラジンとを無機酸の存在下に反応させて式(1)
Figure 2005343867
(式(1)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される1−置換―1―アミノグアニジンを得(前段工程)、その後、前記反応液にギ酸を添加して1−置換―1―アミノグアニジンのホルミル化反応を行い(工程1)、次いで得られたホルミル化物を脱水環化し(工程2)、生成物を反応溶液から晶析により回収する(工程3)、
工程を含むことを特徴とする式(2)
Figure 2005343867
(式(2)中、Rは式(1)に記載したと同様である。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法に関する。
前記第二の態様においては、更に下記の態様とすることが望ましい。
(1)前段工程における無機酸がハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、及び過塩素酸から選ばれた一種以上であり、かつ該無機酸の添加量が前記置換ヒドラジンに対する当量比で0.6〜1.0倍であること、
(2)ホルミル化反応(工程1)におけるギ酸の添加量が置換ヒドラジン(RNHNH)に対するモル比で1.1〜20倍であること、
(3)脱水環化(工程2)における前記ホルミル化物の脱水環化をアルカリを添加して行うこと、
(4)晶析回収(工程3)を脱水環化(工程2)で生成した副生塩の塩析により行うこと
本発明の第三の態様は、式(3)
Figure 2005343867
(式(3)中、Rは炭素数2〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基(ベンジル基を除く)を示す。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールに関する。
一般に、反応溶媒(水等)を使用した5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法において、反応終了後に反応溶液から該トリアゾールを回収する方法として、有機溶媒による抽出法(方法1)、濃縮乾固法(方法2)、又は共沸脱水法(方法3)が考えられる。
前記方法1について、酢酸エチル、トルエン等の水への溶解度の低い種々の有機溶媒を使用して抽出回収操作を試みたが、該トリアゾールのこれらの有機溶媒への分配比(有機溶媒/水)は、7〜18/100(重量比)程度と低く、抽出法の採用による該トリアゾールの工業的回収は困難であった。
前記方法2は、得られた反応溶液から減圧下に溶媒(水等)を加熱留去して反応物を乾固し、その後ギ酸ナトリウムおよびNaClを溶解しない溶媒を使用して該トリアゾールを溶解してこれら無機塩をろ別し、ろ液よりトリアゾールを回収する方法である。方法2では減圧下に溶媒を加熱除去することにより、該トリアゾールを回収できる可能性はあるが、操作に長時間要し、また濃縮乾固という特殊な操作を行うことは工業的に有利な方法とはいえない。
前記方法3は、反応液を水と共沸する溶媒、例えばブタノール等を用いて共沸脱水し、有機溶媒中に析出する無機塩を除去後、該トリアゾールを回収する方法である。方法3でも該トリアゾールを回収できる可能性はあるが、分離操作が煩雑となり工業的に適した方法とはいえない。また、該トリアゾールを長時間加熱すると熱分解を生ずる不利益がある。
一方、本発明の第一の態様又は第二の態様の製造方法を採用することにより、少ない反応工程で、かつ生成物の回収操作が容易であるので、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを効率よく工業的に製造することが可能となる。
本発明の第一の態様によれば、ホルミル化反応(工程1)から脱水環化(工程2)に移る際に中間体生成物の回収を行う必要がなく、かつ反応終了後に晶析により製品を回収できるので、少ない処理工程で工業的に有利に5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを製造することができる。
本発明の第二の態様によれば、取り扱いが容易であり、かつ工業的に取り扱うことのできる原料を用いて、中間物質を単離することなく、少ない工程数で5−アミノ―1―アルキル―1,2,4―トリアゾールを製造することができる。
本発明の第三の態様である、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは、上記した製造方法により効率よく製造でき、多くの医薬、農薬の中間体等として有用な新規化合物である。
以下に本発明の第一ないし第三の態様について詳細に説明する。
1.第一の態様
本発明の第一の態様は、式(1)で表される1−置換―1―アミノグアニジンにギ酸を反応させてホルミル化反応を行い(工程1)、次いで得られたホルミル化物を脱水環化し(工程2)、生成物(5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール)を反応溶液から晶析により回収する(工程3)、工程を含む、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法に関する。
第一の態様においては、工程1から工程2に移る際、中間体生成物を一端回収する必要がなく次工程に進むことができ、かつ晶析により目的物を容易に回収することができるという特徴を有する。
1−1.ホルミル化反応(工程1)
工程1は、式(1)で表される1−置換―1―アミノグアニジンにギ酸を添加して、所定の時間、温度でホルミル化反応を行い、式(4)で表される1−置換―1―アミノグアニジンのホルミル体を合成する工程であり、下記の反応式で表される。
Figure 2005343867
式(1)で表される1−置換―1―アミノグアニジン中のRは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基である。
ここで、炭素数が1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基等が例示できるが炭素数が1〜4のアルキル基が好ましい。炭素数が1〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が例示できるが炭素数が5〜10のシクロアルキル基が好ましい。炭素数が2〜10のアルケニル基としては、メタリル基、アリル基、2−ブテニル基が例示できるが炭素数が2〜4のアルケニル基が好ましい。炭素数が1〜10のヒドロキシアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシブチル基等が例示できるが炭素数が2〜4のヒドロキシアルキル基が好ましい。炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、ベンジル基、トリル基等が例示できる。
工程1の原料である1−置換―1―アミノグアニジンは、1−置換―1―アミノグアニジンを含むものであればよく、無機酸等との塩であってもよい。また、1−置換―1―アミノグアニジンの合成方法は特に限定されない。例えば塩酸等の無機酸存在下に水溶媒中でシアナミドと置換ヒドラジンから合成し、回収して得た1−置換―1―アミノグアニジン又はその無機塩であってもよい。この場合、反応液から1−置換―1―アミノグアニジンの無機塩として回収される場合には、工程1の原料として該1−置換―1―アミノグアニジンの無機塩をそのまま使用することができる。また、1−置換―1―アミノグアニジンを含む前記反応液から溶媒を除去した濃縮液を使用することもできる。
工程1で使用するギ酸は、市場で入手できるものが使用できる。工程1において、ギ酸の使用量は、1−置換―1―アミノグアニジンに対してモル比で1.2〜20倍が好ましく、1.5〜10倍がより好ましく、1.5〜6倍が特に好ましい。ギ酸の使用量がモル比で前記1.2倍未満のときはホルミル化反応速度が低下するので、反応の進行に長時間要するようになり、一方、モル比で前記20倍を超えると次工程においてギ酸塩の生成を抑制するためにホルミル反応終了後蒸留等によるギ酸の除去が必要となる。
尚、1−置換―1―アミノグアニジンに対するギ酸の使用量を等モル以上とすると、ギ酸は反応物と反応溶媒の双方の役割を果たすことになる。
工程1は、好ましくは反応溶媒を使用して液相系で行われる。反応溶媒としてはそれ自身が反応系で安定であり、目的とする反応を阻害しないものであれば使用可能である。反応に使用される溶媒としては、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール等の低級脂肪族アルコール類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。溶媒の使用量は、反応混合物の撹拌が可能な量であれば良く、使用する溶媒により広い範囲から選ばれるが、一般的に仕込みのすべての原料に対して、重量比で0.5〜10倍が好ましい。使用する反応溶媒は、反応時間、収率、製品品質等を考慮すると水、又は低級脂肪族アルコールが望ましい。
反応温度は20℃ないし反応系におけるギ酸が還流する温度の範囲が好ましく、より好ましくは30〜100℃、特に好ましくは50〜100℃の範囲である。尚、前記温度範囲中の高温度域でホルミル化反応を行った場合、熱的反応が進行して目的物質である5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールが生成してくることがあるが、特に問題とはならない。
上記反応温度条件下において反応時間は通常1〜10時間程度である。
1−2.脱水環化(工程2)
工程2は、工程1で得られたホルミル化物を脱水環化する工程であり、下記の反応式で示される。
Figure 2005343867
本発明の工程1で得られた1−置換―1―アミノグアニジンのホルミル化物(式(4))を含む合成液は、そのまま次の工程2の脱水環化反応に供することができる。また、尚、工程1において過剰のギ酸を添加した場合には過剰のギ酸、又は水以外の反応溶媒を使用した場合にはその反応溶媒の一部もしくは全部を予め蒸発等の操作により除去した濃縮液にしてから、工程2に使用することも可能である。脱水環化は、反応液あるいはその濃縮した液にアルカリ類を加え、所定の時間、温度下に行うのが望ましい。
工程2の脱水環化反応で使用可能なアルカリ類は、目的とする反応を阻害しないものであれば特に限定されない。特に水酸化ナトリウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物を好適に用いることができる。また、使用するアルカリ類の量は反応液中の全酸量を中和する量以上であればよいが、好ましくは反応液中の全酸量に対するアルカリ類の当量比で1〜1.1倍である。
本脱水環化反応の好ましい温度は20℃ないし反応系が還流する温度範囲であるが、より好ましくは30〜100℃、特に好ましくは80〜100℃の範囲である。
上記反応温度条件下において反応時間は通常1〜5時間程度である。
1−3.晶析回収(工程3)
工程3は、工程2で得られた反応液を冷却して5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを晶析させ、分離回収する工程である。この場合、反応液としては反応水溶液が好ましい。工程2の晶析、分離処理の冷却温度は10℃以下が好ましく、−5〜6℃程度が特に好ましい。
工程3における5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの晶析は、工程1及び工程2において水溶媒を使用した場合、工程2の反応水溶液中に含まれる副生塩であるギ酸塩による塩析効果によって実施されるのが望ましい。工程2の反応水溶液中には主に反応生成物である5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールとギ酸塩が存在している。
尚、塩析効果を高めるためには必要により塩化ナトリウム等の無機塩を添加することもできる。
一般的に、水に対して溶解度の高い有機化合物と無機塩が存在する混合水溶液からの晶析操作では、無機塩を多く含んだ有機化合物が得られるか、少量の有機化合物のみが得られるかいずれかの場合が多い。
例えば5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール及びギ酸ナトリウムのそれぞれの0℃での水に対する溶解度は14質量%、31質量%である。一方、本発明の工程3の晶析、分離処理について種々の検討を行ったところ、飽和濃度のギ酸ナトリウムを含む反応水溶液中の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの0℃における溶解度は6質量%程度、又はそれ以下となり、晶析による回収が工業的に可能となることを見出した。
上記から、工程3において、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを反応溶液から効率よく回収する場合には、反応溶液の溶媒の量を少なくすることと、晶析温度における反応溶液中のギ酸塩の濃度が飽和濃度を超えない程度の高濃度に維持することが望ましい。尚、反応溶液中のギ酸塩の濃度が飽和濃度を超える場合にはギ酸塩が製品と共に晶析するがこの場合には再結晶化精製により製品純度を向上することができる。
ホルミル化反応の原料として前記1−置換―1―アミノグアニジンの無機塩を使用する場合には、該無機塩とギ酸の中和塩が晶析温度において、飽和濃度を超えない程度の高濃度に維持することが製品の純度と回収率を高める上で望ましい。尚、前記無機塩として塩酸を使用した場合には、0℃における塩化ナトリウム、ギ酸ナトリウムの水溶液に対する溶解度がそれぞれ21質量%、31質量%であることを参考とし、無機塩とギ酸の中和塩の晶析温度における飽和濃度を考慮して晶析条件を考慮する必要がある。また、蒸発濃縮等の操作により、ギ酸塩を晶析温度で析出しない程度の高濃度にすることにより、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの回収を向上することができる。
尚、反応水溶液中におけるギ酸ナトリウムと塩化ナトリウムの合計に対するギ酸ナトリウムの割合が40〜100質量%である場合には、水溶液中のギ酸ナトリウムと塩化ナトリウムの0℃における飽和濃度の合計は30〜34質量%程度である。
このように、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは水溶液中の溶解度が高いので、水溶液から晶析による回収が困難と思われていたが、他の塩の存在により溶解度が減少して水溶液から工業的に回収可能となることは、予想されなかったことである。従って、本発明の工程3において、煩雑な回収工程を行う必要がなく、該晶析により容易に目的物が回収できるので、本製造方法は工業的に極めて有用な技術であるといえる。
第一の態様において、晶析により回収した5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの結晶を更に精製処理に供してもよい。該精製処理としては、例えば、水、あるいは水と低級脂肪族アルコールの混液を用いての再結晶や洗浄、エタノール等の低級脂肪族アルコールによる熱時ろ過等、通常の精製操作でよく、特に限定されない。
2.第二の態様
本発明の第二の態様は、最初にシアナミドと置換ヒドラジンとを無機酸の存在下に反応させて式(1)で表される1−置換―1―アミノグアニジンを含む反応液を得(前段工程)、その後、前記反応液にギ酸を添加して1−置換―1―アミノグアニジンのホルミル化反応を行い(工程1)、次いで得られたホルミル化物を脱水環化し(工程2)、生成した式(2)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを反応液から晶析により回収する(工程3)、
工程を含むことを特徴とする。
2−1.置換アミノグアニジン生成工程(前段工程)
前段工程は、シアナミドと置換ヒドラジンとを無機酸の存在下に反応させて、1−置換―1―アミノグアニジンを得る反応であり、その化学反応は以下の反応式で示される。
Figure 2005343867
上記反応において原料として用いるシアナミド(NHCN)は植調剤として工業的に製造されており、工業的に入手可能である。
また、他方の原料となる置換ヒドラジン(RNHNH)として、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基等が例示できる。
ここで、炭素数が1〜10のアルキル基で置換されたアルキルヒドラジンとしては、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、n−プロピルヒドラジン、i−プロピルヒドラジン、t−ブチルヒドラジン等が例示できるがこれらの中で炭素数が1〜4のアルキル基で置換されたアルキルヒドラジンが好ましい。
炭素数が3〜10のシクロアルキル基で置換されたシクロアルキルヒドラジンとしては、シクロペンチルヒドラジン、シクロヘキシルヒドラジン等が例示できるがこれらの中で炭素数が5〜10のシクロアルキル基で置換されたシクロアルキルヒドラジンが好ましい。
炭素数が2〜10のアルケニル基で置換されたアルケニルヒドラジンとしては、メタリルドラジン、アリルヒドラジン、2−ブテニルヒドラジンが例示できるが、これらの中で炭素数が2〜4のアルケニル基で置換されたアルケニルヒドラジンが好ましい。炭素数が1〜10のヒドロキシアルキル基で置換されたヒドロキシアルキルヒドラジンとしては、2−ヒドロキシエチルヒドラジン、3−ヒドロキシブチルヒドラジン等が例示できるが、これらの中で炭素数が2〜4のヒドロキシアルキル基で置換されたヒドロキシアルキルヒドラジンが好ましい。
炭素数6〜10のアリール基で置換されたアリールヒドラジンとしては、フェニルヒドラジン、ベンジルヒドラジン、トリルヒドラジン等が例示できる。
また、前段工程で使用する無機酸としては、塩酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸のようなオキソ酸があるが、反応収率を考慮すると塩酸、又は硫酸の使用が望ましい。
前段工程は、好ましくは反応溶媒を使用して液相系で行われる。反応溶媒としてはそれ自身が反応系で安定であり、目的とする反応を阻害しないものであれば使用可能である。反応に使用される溶媒としては、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール等の低級脂肪族アルコール類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。溶媒の使用量は、反応混合物の撹拌が可能な量であれば良く、使用する溶媒により広い範囲から選ばれるが、一般的に仕込みのすべての原料に対して、重量比で0.5〜10倍が好ましい。使用する反応溶媒は、反応時間、収率、製品品質等を考慮すると水、又は低級脂肪族アルコールが望ましい。
前段工程は、反応器中に溶媒、原料のシアナミドと置換ヒドラジンおよび無機酸を混合し、所定の温度条件下で所定の時間反応させることにより行われる。原料の仕込み方法は、一括して仕込んでもよく、置換ヒドラジンと無機酸の混合液にシアナミドを添加してもよく、特に限定されない。反応収率を考慮すると、シアナミドの置換ヒドラジンに対する仕込みのモル比は好ましくは1〜1.5倍、より好ましくは1〜1.2倍の範囲である。
また、前段工程に於いて使用される無機酸の置換ヒドラジンに対する仕込み当量比は0.6〜1.0倍、特に0.7〜0.9倍が望ましい。無機酸の仕込み当量比が前記0.6倍未満の場合には、目的物である置換グアニジンの収率が低下すると共に、副生物である異性体の置換アミノグアニジンおよび原料のシアナミドが二量化したジシアンジアミドの生成が増加し好ましくなく、一方、当量比が前記1.0倍を越える場合、目的物である置換グアニジンの収率が低下して異性体の副生も多くなり、更に反応速度が低下する。前段工程において、適量の無機酸の添加とその添加割合は重要である。無機酸を使用しない場合、又は使用量が少量であると反応の過程において、反応液がアルカリ性となり、ジシアンジアミドの副生が優先的に起こることになる。このように、無機酸を使用すること、且つその配合当量比を制御することで異性体の生成およびジシアンジアミドの生成を抑制することができ、目的とする1−置換―1―アミノグアニジン又はその塩を高い収率で得ることが可能となる。
前段工程に於いて、反応温度は20〜150℃が好ましい、反応温度が前記20℃未満では反応速度が低下し、一方150℃を越えると異性体の副生が増加して目的物の収率が低下するおそれがある。前記温度範囲の中で、特に50〜100℃が好ましい。上記反応温度条件下において反応時間は通常1〜10時間程度である。
2−2.ホルミル化(工程1)
前段工程で得られた反応液にギ酸を添加してホルミル化を行うが、この場合ホルミル化反応(工程1)におけるギ酸の添加量は置換ヒドラジン(RNHNH)に対するモル比で1.2〜20倍が好ましく、1.5〜10倍がより好ましく、1.5〜5倍が特に好ましい。ギ酸の使用量がモル比で前記1.2倍未満のときはホルミル化反応速度が低下するので、反応の進行に長時間要するようになり、一方、モル比で前記20倍を超えると次工程においてギ酸塩の生成量を抑制するためにホルミル化反応終了後蒸留等によるギ酸の除去が必要となる。他の反応条件等は、第一の態様に記載した工程1の記載と同様である。尚、工程1の開始前に予め蒸発等の操作により溶媒の一部を除去しておくことも可能である。
2−3.脱水環化(工程2)
工程1で得られたホルミル化物を脱水環化する工程である。該脱水環化反応は、アルカリ類を添加して行うのが望ましい。この場合、前段工程で添加した無機酸が残存している場合には、中和に使用するアルカリの使用量が多くなる。尚、工程1において過剰のギ酸を添加した場合には予め過剰のギ酸、又は反応溶媒の一部を予め蒸発等の操作により留去した濃縮液にしてから、工程2に使用することも可能である。他の操作条件等は第一の態様に記載した工程2の記載と同様である。
2−4.晶析回収(工程3)
工程3は、工程2で得られた反応液を冷却して5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを晶析させ、分離回収する工程である。この場合、反応液としては反応水溶液が望ましい。工程3における5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの晶析は工程2の反応液中に含まれる副生塩である、無機酸とギ酸の中和塩による塩析効果を利用して実施するのが特に望ましい。工程2の反応水溶液中には主に反応生成物である5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール、無機酸の中和塩及びギ酸塩が存在している。
例えば、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール、食塩、ギ酸ナトリウムのそれぞれの0℃での水に対する溶解度は14質量%程度、21質量%、31%である。一方、本発明の工程3の晶析、分離処理について種々の検討を行ったところ、反応水溶液中に前記無機酸とギ酸の中和塩が飽和濃度で含まれる場合の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの0℃における溶解度は6質量%程度、又はそれ以下となり、晶析による回収が可能であることを見出した。
上記から、工程3において、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを反応溶液から効率よく回収する場合には、反応溶液中の溶媒の量を少なくすることと、晶析温度における反応水溶液中のギ酸塩と無機塩の濃度が飽和濃度を超えないように維持することが望ましい。尚、反応水溶液中におけるギ酸ナトリウムと塩化ナトリウムの合計に対するギ酸ナトリウムの割合が40〜100質量%である場合には、水溶液中のギ酸ナトリウムと塩化ナトリウムの0℃における飽和濃度の合計は30〜34質量%程度である。
また、蒸発濃縮等の操作により、ギ酸塩を晶析温度で析出しない程度の高濃度にすることにより、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの回収を向上することができる。尚、反応溶液中のギ酸塩等の濃度が飽和濃度を超える場合にはギ酸塩等が製品と共に晶析してくるがこの場合には再結晶化精製を行うことにより製品純度を向上することができる。工程3の開始前に、塩析を効率よく行うために、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール、無機酸塩及びギ酸塩を含む水溶液中の無機酸塩及びギ酸塩のそれぞれの飽和濃度を実験等によりあらかじめ確認することが可能である。
このように、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは、水溶液中の溶解度が高いために、水溶液から晶析による回収が困難と思われていたが、他の塩の存在により溶解度が大幅に減少して水溶液等からを回収できることは、予想されなかったことである。従って、本発明の工程3において、煩雑な回収工程を行う必要がなく、該晶析により容易に目的物が回収できるので、本製造方法は工業的に極めて有用な技術であるといえる。
更に、晶析により回収した5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの結晶を精製処理に供してもよい。該精製処理としては、例えば、水、あるいは水と低級脂肪族アルコールの混液を用いての再結晶や洗浄、エタノール等の低級脂肪族アルコールによる熱時ろ過等、通常の精製操作でよく、特に限定されない。
上記第一の態様又は第二の態様の製造方法を採用することにより、少ない反応工程で、生成物の回収操作が容易であり、かつ効率よく工業的に式(2)
Figure 2005343867
(式(1)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールを製造することが可能となる。
3.第三の態様
上記第一の態様及び第二の態様に記載した製造方法により得られる下記の式(3)
Figure 2005343867
(式(3)中、Rは炭素数2〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基(ベンジル基を除く)を示す。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは新規な化合物である。
式(3)のRにおいて、炭素数が2〜10のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基等が例示できるが炭素数が2〜4のアルキル基が好ましい。炭素数が3〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が例示できるが炭素数が5〜10のシクロアルキル基が好ましい。炭素数が2〜10のアルケニル基としては、メタリル基、アリル基、2−ブテニル基が例示できるが炭素数が2〜4のアルケニル基が好ましい。炭素数が1〜10のヒドロキシアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシブチル基等が例示できるが炭素数が2〜4のヒドロキシアルキル基が好ましい。炭素数6〜10のアリール基(ベンジル基を除く)としては、フェニル基、トリル基等が例示できる
上記の式(3)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは、医薬、農薬等の中間体として有用な化合物である。すなわち前記トリアゾール類は、抗炎症、鎮痛剤、抗真菌剤、免疫異常と慢性炎症に改善効果を示す医薬、精神分裂病予防薬等の医薬中間体、害虫防除剤等の農薬中間体等の中間原料として有望である。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってその範囲が限定されるものではない。
尚、反応生成物等の分析、物性測定は下記の機器を使用して行った。
(1)液体クロマトグラフィー
(株)島津製作所製、液体クロマトグラフィー(型式:RID−10A(RI)、カラム:ODS−AM(YMC)、4.6φ×150mm、溶離液:0.7mM、HClO水溶液)
(2)融点測定装置
メトラー社製、全自動融点測定装置(型式:メトラーFP62)
(3)質量分析計
(株)島津製作所製、質量分析計(型式:GCMS−QP1000)直接試料導入法
(4)元素分析装置
住友化学(株)製、元素分析装置(型式:SUMIGRAPH NC-80)
実施例1−1
300ミリリットル(mL)の4つ口フラスコに1−メチル−1−アミノグアニジン(純度:98質量%)20.7g(0.23モル)とギ酸(純度:91質量%、9質量%の水を含む)35.1g(0.69モル、仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンに対してモル比で3倍)と水31.2gを仕込み、撹拌下90〜91℃で3時間ホルミル化反応を行った。反応終了後、その反応液に、滴定で求めた全酸量0.51モルと等モルの47.9%水酸化ナトリウム42.2gを滴下した。このとき反応液の温度は18℃から61℃まで上昇した。滴下終了後、88〜97℃の温度で1時間脱水環化反応を行った。反応終了後に得られた反応液を3℃まで冷却し、析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、50℃で3時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色結晶17.9g(0.18モル、純度100質量%ベース)を得た。このときの収率(回収工程を含む)は78モル%(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンベース)であった。これら反応条件と結果を表1にまとめて示す。
得られた5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾール結晶を再結晶により精製して、純度99.2質量%とした。該精製結晶を用いた測定値は、融点が184.3〜185.3℃、質量が98(分子量:98.11)、元素分析値がTC=37.10、TN=57.70(理論値TC=36.73、TN=57.11)であった。
実施例1−2
1リットル(L)の4つ口フラスコに水45g、1−メチル−1−アミノグアニジン・塩酸塩(0.69モル)、及びギ酸(純度:91質量%、9質量%の水を含む)1.20モル(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンに対してモル比で1.74倍)を加え、撹拌下に99℃で7時間反応を行った。反応終了後、該反応液に48%水酸化ナトリウム1.31モルを5分間かけて滴下し、中和した。
滴下終了後、93℃まで温度を上げ、その温度を維持しつつ2時間、脱水環化反応を行った。反応が終了した後にその反応液を1℃まで冷却し析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、45℃で5時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色結晶45.5g(0.46モル、純度100質量%ベース)を得た。このときの収率(回収工程を含む)は67モル%(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンベース)で結晶中に含まれる無機塩の量は5質量%以下であった。これらの反応条件と結果を表1に示す。
尚、結晶をロ別した後の母液中の5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの濃度は5質量%であり、塩化ナトリウムは14.6質量%であり、ギ酸ナトリウムは15.1質量%であった。
実施例1−3
500mLの4つ口フラスコに水と95.2%1−メチル−1−アミノグアニジン塩酸塩(0.48モル)とギ酸(純度:91質量%、9質量%の水を含む)1.01モル(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンに対してモル比で2.1倍)を仕込み、撹拌下78〜85℃で3時間反応を行った。反応終了後、その反応液に、滴定で求めた全酸量と等モルの33.3%水酸化ナトリウムを滴下して中和した。滴下終了後、80〜85℃の温度で1時間反応を行った。反応が終了した後にその合成液を6℃まで冷却し析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、45℃で5時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色結晶41.6g(0.42モル、純度100質量%ベース)を得た。このときの収率(回収工程を含む)は88モル%(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンベース)であった。これらの反応条件と結果を表1にまとめて示す。
実施例1−4
1Lの4つ口フラスコに水71.3g、1−メチル−1−アミノグアニジン(0.612モル)・硫酸塩(0.34モル)の無機塩、及びギ酸(純度:91質量%、9質量%の水を含む)3.00モル(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンに対してモル比で4.9倍)を加え、撹拌下に50〜70℃で5時間反応を行った。反応終了後、単蒸留にて過剰のギ酸77.5g及び水71.7gをギ酸水溶液として留去した。
次にその濃縮液に45%水酸化ナトリウムを滴下して中和した。滴下後、95〜100℃の温度で1時間反応を行った。反応終了後にその反応液を0℃まで冷却し析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、50℃で4時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色の結晶55.8g(0.57モル、純度100質量%ベース)を得た。このときの収率(回収工程を含む)は93モル%(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンベース)であった。これらの反応条件と結果等をまとめて表1に示す。
尚、結晶をロ別した後の母液中の5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの濃度は2.1質量%であり、硫酸ナトリウムは5.15質量%であり、ギ酸ナトリウムは27.9質量%であった。
実施例1−5
2Lの4つ口フラスコに水251g、1−メチル−1−アミノグアニジン・塩酸塩440.9g(3.49モル)、及び96質量%ギ酸20.3モル(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンに対してモル比で5.8倍)を加え、撹拌下100℃で1.5時間反応を行った。
反応後、単蒸留にて過剰のギ酸水溶液752.7g(ギ酸12.37モル含有)を留去した。次にその濃縮液に30%水酸化ナトリウムを冷却下20分間かけて滴下して中和した。滴下後、100℃で1時間反応を行った。反応が終了した後に、その反応液を0℃まで冷却し析出した結晶をろ過し、冷水50gで洗浄を行った。得られた結晶を減圧下、50℃で4時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色結晶263.8g(2.68モル、純度100質量%ベース)を得た。このとき得られた結晶の収率(回収工程を含む)は76モル%(仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンベース)、純度は99質量%で、結晶中に含まれる無機塩の量は0.1質量%以下であった。これら反応条件と結果を表1に示す。尚、結晶をロ別した後の母液中の5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの濃度は3.8質量%であり、塩化ナトリウムは12.3質量%であり、ギ酸ナトリウムは20.0質量%であった。
Figure 2005343867
実施例1−6
1Lの4つ口フラスコに水120g、98%硫酸33.8g(0.34モル、仕込みのモノメチルヒドラジンに対して0.9倍当量)、モノメチルヒドラジン(濃度:35質量%、65質量%の水を含む)98.0g(0.75モル)およびシアナミド(純度:98質量%)32.1g(0.75モル)を仕込み、この混合液を50℃で3時間撹拌し反応を行い、反応後得られた反応液を濃縮して水を留去した。次にこの濃縮液(1−メチル−1−アミノグアニジン0.61モルを含む)にギ酸(濃度:90質量%、10質量%の水を含む)153.3g(3.00モル、仕込みの1−メチル−1−アミノグアニジンに対して4.9倍モル)を加え、撹拌下50〜70℃の温度で5時間反応を行った。反応後、単蒸留にて過剰のギ酸を留去した。次にその濃縮液に45%水酸化ナトリウム123.2g(1.39モル)を12分間かけて滴下した。滴下後、95〜100℃の温度で1時間反応を行った。反応が終了した後にその合成液を0℃まで冷却し析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、50℃で4時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色の粗結晶55.9g(0.57モル、純度100質量%ベース)を得た。このときの収率(回収工程を含む)は76モル%(仕込みのモノメチルヒドラジンベース)であった。
実施例2−1
500mLの4つ口フラスコに水120g、34%の塩酸72.3g(0.75モル、モノメチルヒドラジンに対して当量比で1.0倍)、35質量%のモノメチルヒドラジン水溶液98.0g(0.75モル)および98%シアナミド32.1g(0.750モル)を仕込み、この混合液を78〜79℃で1時間撹拌して反応を行った。反応生成液に、34%塩酸8.0g(0.075モル)を滴下後、213.7gの水分を加熱蒸発させて濃縮を行った。該濃縮物にメタノール200gを加えて晶析し、1−メチル―1―アミノグアニジン塩酸塩の白色結晶82.8gを得た。反応収率は、仕込みのモノメチルヒドラジンベースで83モル%であった。これらの結果は表2にまとめて示す。液体クロマトグラフィーによる製品純度の測定値は、97.0質量%であった。1−メチル―1―アミノグアニジン塩酸塩の融点は、104.5〜109.6℃であった。
実施例2−2〜3
表2に記載した以外は実施例2−1に記載したと同様の条件で、塩酸の存在下にモノメチルヒドラジンとシアナミドから1−メチル―1―アミノグアニジン塩酸塩を得る反応を行った。これらの結果は表2にまとめて示す。
[比較例1]
500mLの4つ口フラスコに水120g、34%塩酸32.2g(0.30モル、モノメチルヒドラジンに対して当量比で0.4倍)、35%モノメチルヒドラジン水溶液98.0g(0.75モル)、及び純度98%のシアナミド32.1g(0.75モル)を仕込み、この混合液を75〜95℃で1時間撹拌し反応を行った。反応液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、収率は仕込みのモノメチルヒドラジンベースで56モル%であった。これらの結果は表2にまとめて示す。
Figure 2005343867
実施例3−1〜5
置換ヒドラジンとして、エチルアミノグアニジン、n−プロピルアミノグアニジン、i−プロピルアミノグアニジン、アリルアミノグアニジン、2−ヒドロキシエチルアミノグアニジンをそれぞれ用いて、表3に示すギ酸添加量、及び反応温度、反応時間下にホルミル化反応を行い、ついで、カセイソーダの添加による中和を行い、表3に示す反応温度、反応時間で脱水環化反応を行った。反応終了後にその反応液を表3に示す温度まで冷却し析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、50℃で4時間乾燥を行い5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール白色結晶を得た。これらの結果等をまとめて表3に示す。また、得られたトリアゾール誘導体の融点、質量分析、元素分析の結果を表4に示す。
実施例3−6
1Lの4つ口フラスコに水100。0g、34%塩酸96.4g(0.90モル、i−プロピルヒドラジンに対して0.9倍モル)、i−プロピルヒドラジン74.1g(1.00モル)および98.3質量%シアナミド44.9g(1.05モル)を仕込み、この混合液を52℃で8時間撹拌し反応を行い、反応後得られた反応液を濃縮し水を留去した。次にこの濃縮液1(1−i−プロピル−1−アミノグアニジン0.89モルを含む)に152.4gの90.6%ギ酸(3.00モル、1−i−プロピル−1−アミノグアニジンに対して3.6倍モル)を加え、撹拌下99〜104℃の温度で8時間反応を行った。次にその濃縮液に48%水酸化ナトリウムを滴下して中和した。滴下後、85℃の温度で1時間反応を行った。反応が終了した後にその合成液を4℃まで冷却し析出した結晶をろ別した。得られた結晶を減圧下、50℃で7時間乾燥を行い5−アミノ―1―メチル―1,2,4―トリアゾールの白色の粗結晶93.3g(0.74モル、純度100質量%ベース)を得た。このときの収率(回収工程を含む)は74モル%(仕込みi−プロピルヒドラジンベース)であった。
Figure 2005343867
Figure 2005343867
本発明の製造方法は、5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの工業的な製造方法として有用である。5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールは、医薬、農薬等の中間体として有用な化合物である。

Claims (8)

  1. 式(1)
    Figure 2005343867
    (式(1)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される1−置換―1―アミノグアニジンにギ酸を反応させてホルミル化反応を行い(工程1)、次いで得られたホルミル化物を脱水環化し(工程2)、生成物を反応溶液から晶析により回収する(工程3)、
    工程を含むことを特徴とする式(2)
    Figure 2005343867
    (式(2)中、Rは式(1)に記載したと同様である。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
  2. ホルミル化反応(工程1)におけるギ酸の添加量が1−置換―1―アミノグアニジンに対するモル比で1.1〜20倍である請求項1に記載の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
  3. シアナミドと式RNHNH(Rは式(1)中のRと同じである。)で表される置換ヒドラジンとを無機酸の存在下に反応させて式(1)
    Figure 2005343867
    (式(1)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される1−置換―1―アミノグアニジンを含む反応液を得(前段工程)、その後、前記反応液にギ酸を添加して1−置換―1―アミノグアニジンのホルミル化反応を行い(工程1)、次いで得られたホルミル化物を脱水環化し(工程2)、生成物を反応溶液から晶析により回収する(工程3)、
    工程を含むことを特徴とする式(2)
    Figure 2005343867
    (式(2)中、Rは式(1)に記載したと同様である。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
  4. 前段工程における無機酸がハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、及び過塩素酸から選ばれた一種以上であり、かつ該無機酸の添加量が前記置換ヒドラジンに対する当量比で0.6〜1.0倍であることを特徴とする請求項3に記載の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
  5. ホルミル化反応(工程1)におけるギ酸の添加量が置換ヒドラジン(RNHNH)に対するモル比で1.1〜20倍である請求項3又は4に記載の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
  6. 脱水環化(工程2)における前記ホルミル化物の脱水環化をアルカリを添加して行うことを特徴とする請求項1又は3に記載の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの製造方法。
  7. 晶析回収(工程3)を脱水環化(工程2)で生成した副生塩の塩析により行うことを特徴とする請求項1又は3に記載の5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾールの方法。
  8. 式(3)
    Figure 2005343867
    (式(3)中、Rは炭素数2〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基(ベンジル基を除く)を示す。)で表される5−アミノ―1―置換―1,2,4―トリアゾール。
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