JP2005342976A - バリア性積層体及びそれを用いたディスプレイ用部材並びにディスプレイ - Google Patents

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Ryoji Ishii
良治 石井
Akira Takeda
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Abstract

【課題】 水蒸気バリア性積層体において、充分なガスバリア性を有し、実用段階においても寸法変化や加水分解等に起因する基材等の劣化を防ぐ透明バリア性積層体を提供することを目的とする。特に偏光板や液晶などに関するディスプレイ部材に用いる水蒸気バリア性積層体において、実用段階においても十分なガスバリア性を有し、寸法変化や加水分解等に起因する基材やディスプレイの構成部品等の劣化を防ぐバリア性積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】 基材上に、膜厚20nm以上である無機化合物層を設けてなる水蒸気バリア性積層体であって、該水蒸気バリア性積層体が、無機化合物層を設けていない基材単体の水蒸気透過率の1/10以下の値であり、かつ無機化合物層を設けていない基材単体の寸法変化率の1/2以下の値であること特徴とするものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、水蒸気バリア性の積層体に関するものである。特に、液晶ディスプレイなどのディスプレイに用いるディスプレイ用部材、該ディスプレイ用部材を用いたディスプレイに関する。
液晶ディスプレイなどに用いられる液晶や、偏光板の基材として用いられるトリアセチルセルロースフィルムは水分により劣化することが知られている。
このような液晶ディスプレイや、偏光板などのディスプレイ用部材の水分による劣化を抑えるため、偏光板上に水蒸気を遮断するための透明ガスバリア層を設けることが知られている(特許文献1、2参照)。
しかし、これらの透明ガスバリア層を単に設けただけで、例えば上述の偏光板の基材として用いられるトリアセチルセルロースフィルムの劣化などが抑えられるわけではなく、寸法安定性が悪く、基材が変形したり、層間剥離を起こしてしまうことがある。特に、高温高質条件下ではその影響が大きくなる。そのため、ただ水蒸気の透過率の低いだけでなく、実用化に耐え得る透明バリア性のディスプレイ用部材が求められている。
また、これらの問題はディスプレイ分野に限らず、基材や周辺部材によってはバリア性が良いだけでは基材や周辺部材の劣化を防ぐことができないことがある。
特開昭55−114563号公報 特開2001−91747号公報
本発明は、以上の問題を解決すべく、水蒸気バリア性積層体において、充分なガスバリア性を有し、実用段階においても寸法変化や加水分解等に起因する基材等の劣化を防ぐ透明バリア性積層体を提供することを目的とする。特に偏光板や液晶などに関するディスプレイ部材に用いる水蒸気バリア性積層体において、実用段階においても十分なガスバリア性を有し、寸法変化や加水分解等に起因する基材やディスプレイの構成部品等の劣化を防ぐバリア性積層体を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、基材上に、膜厚20nm以上である無機化合物層を設けてなる水蒸気バリア性積層体であって、該水蒸気バリア性積層体の60℃90%で24時間曝した条件下での水蒸気透過率(g/m/day)が無機化合物層を設けていない基材単体の水蒸気透過率の1/10以下の値であり、かつ該水蒸気バリア性積層体の60℃90%で24時間曝した条件下での寸法変化率(%)が無機化合物層を設けていない基材単体の寸法変化率の1/2以下の値であること特徴とする水蒸気バリア性積層体である。
請求項2の発明は、前記基材が、飽和吸水率1%以上であることを特徴とする請求項1記載の水蒸気バリア性積層体である。
請求項3の発明は、前記基材が、トリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする請求項2記載の水蒸気バリア性積層体である。
請求項4の発明は、前記無機化合物層が、酸化珪素からなり、かつX線反射法で測定した膜密度が2.0〜2.5g/cmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気バリア性積層体である。
請求項5の発明は、請求項1〜4の水蒸気バリア性積層体を用いたディスプレイ用部材である。
請求項6の発明は、請求項5記載のディスプレイ用部材を用いたことを特徴とするディスプレイである。
本発明によれば、優れたガスバリア性を有し、実用段階においても基材や周辺部材の寸法変化や加水分解による劣化や層間剥離などから防ぐことができるものである。特に偏光板や液晶などに関するディスプレイ部材に用いる水蒸気バリア性積層体において、実用段階においても十分なガスバリア性を有し、寸法変化や加水分解等に起因する基材やディスプレイの構成部品等の劣化を防ぐことができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる基材としては、公知のプラスチックフィルムを用いることができる。例えば、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド系(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、アクリル、セルロース系(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等)などが挙げられる。
また、飽和吸水率が1%以上の基材は、高温高湿下で寸法変化を起こすなど、水分による劣化があり、本発明では特にこのような基材を用いた時に効果が出るものであり、このようなものとしては、セルロース系(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等)、ポリアミド系(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが挙げられる。
なお、ディスプレイ部材に用いられている偏光板は、ポリビニルアルコールをトリアセチルセルロースフィルムで挟むため、飽和吸水率はトリアセチルセルロースの同等以上であるのは明白である。
また、これらの基材に、電離放射線硬化樹脂などからなるハードコート層を設けることができるが、ハードコート層は基材の劣化を防止するものではなく、基材や積層体の強度を維持するためである。
なお、前記基材は他の周辺部材の基材を兼ねていても構わない。例えば、ディスプレイ用途に用いられる偏光板はトリアセチルセルロースフィルムを基材として用いており、このトリアセチルセルロースフィルム上に後述の無機化合物層をもうけることができるものである。
無機化合物層は、無機化合物からなり、水蒸気などのガスバリア性に優れ、かつ可視光領域の光線透過率が高いものであれば特に制限はない。
このようなものとして、金属酸化物が挙げられ、具体例として酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムがあげられる。また金属窒化物も適応でき、具体例としては、窒化珪素などが挙げられる。
無機化合物層の膜厚は20nm以上であることが好ましい。20nm以下であると充分なバリア性が得られずに基材を劣化させてしまう
無機化合物層は、例えば酸化珪素で積層体とした場合、X線反射法で測定した膜密度が2.0〜2.5g/cmの範囲内であることが好ましい。2.0g/cm以下であると層自体が弱く無機化合物層が基材の寸法変化が抑えきれず、2.5g/cm以上では、無機化合物層内部の残留応力が高くなりクラックが発生しやすくなり、バリア性の劣化による基材の劣化という悪影響が考えられる。
X線反射法の測定法は、X線反射の干渉を利用した測定方法の一種である。層の表面反射と密度差のある界面での反射の干渉を利用して、膜厚、膜の密度および表面・界面の粗さが測定できる方法である。
また、水蒸気バリア性積層体の60℃90%で24時間曝した条件下での水蒸気透過率(g/m/day)は、無機化合物層を設けていない基材単体の水蒸気透過率の1/10以下の値であることが好ましい。これ以上であると基材の劣化が促進してしまうため好ましくない。
また、水蒸気バリア性積層体の60℃90%で24時間曝した条件下での寸法変化率(%)は、無機化合物層を設けていない基材単体の寸法変化率の1/2以下の値であることが好ましい。これ以上であると、実用段階で寸法変化が起きてしまう。
無機化合物層の積層方法としては特に制限するものではないが、真空成膜方法であるスパッタリング法、化学気相堆積法(CVD法)、蒸着法などの気相法を好適に用いることができる。一般に蒸着法よりもスパッタリング法によって作成した方が高密度な層となる。これは、電界加速されたイオンの衝突で発生した高エネルギーの粒子を基板上で堆積させるからである。
また、デュアルマグネトロンスパッタ法やイオンアシストスパッタ法、イオンプレーティング法などは、高密度膜が成膜でき、薄膜で十分な水蒸気バリア性能を有するので好ましい。
これらの方法で設けた無機化合物層は、単にバリア性が良ければいいというものではなく、膜厚や膜質により高温高湿下で寸法変化を起こしてしまう。そのため、膜厚は上記したように20nm以上の膜厚が必要であり、特に無機化合物層が酸化珪素からなる場合は上記したような膜密度が必要である。
本発明で得られた水蒸気バリア性積層体は、ディスプレイ用部材に適用することができる。ディスプレイ用部材としては、偏光板や光学補償フィルムなどが挙げられる。
偏光板に適用する場合、偏光板上に本発明の透明バリア性積層体を設ければ良い。なおこの場合前述したように、バリア性積層体の基材を偏光板の基材と兼ねていても良い。
また、水蒸気バリア性積層体を設けたディスプレイ用部材は液晶ディスプレイに用いることができる。
スパッタ装置(アネルバ(株)製ILC803)にて、Si(純度99.9%)のターゲットを用いてマグネトロンスパッタリングを行った。ガスはAr:Oが3:1となるように2種類のガスを混合し、反応性スパッタリング方法で酸化珪素を基材上に堆積させた。基材はハードコート層が最表面にある偏光板150mm×150mmを用いた。放電電力は4.17W/cmで、圧力は0.47Pa、膜厚が20nmとなるように搬送速度を調整して水蒸気バリア性積層体を作成した。
実施例1と同様の条件で、膜厚だけ80nmとなるように搬送速度を調整して水蒸気バリア性積層体を作成した。
<比較例1>
実施例1で使用した偏光板で、無機化合物層を積層しない状態のものを用意した。
<比較例2>
実施例1での条件で膜厚だけ15nmとなるように搬送速度を調整して無機化合物層を積層した。
<比較例3>
圧力1×10−4Paとした真空蒸着装置(シンクロン(株)製BMC−1050)で、電子ビーム蒸着法より酸化珪素焼結体を加熱して酸化珪素層の膜厚を40nmとなるようにして無機化合物層を基材上に堆積させた。基材はハードコート層が最表面にある偏光板150mm×150mmを用いた。
<評価>
実施例、比較例で得られたサンプルを以下の方法で評価し、結果を表1に示す。
(水蒸気透過率)
60℃90%の高温高湿環境下で24時間曝したのち水蒸気透過速度を重量法(カップ法)で求めた。被測定物をカップ上部に設置し、カップ内に塩化カルシウムを置いておく。透過水蒸気を塩化カルシウムに吸着させることで重量変化として測定した後、水蒸気透過速度[g/m/day]に換算した。
(寸法変化)
60℃90%の高温高湿環境下で24時間曝したのち、室温にて寸法を測定した。
Figure 2005342976
表1より、実施例1,2では寸法変化が比較例1の1/2%以下に抑えられ、かつ水蒸気透過速度も1/10以下になったが、比較例2、3では寸法変化が1/2以上でかつ、水蒸気透過速度が1/10以上であった。

Claims (6)

  1. 基材上に、膜厚20nm以上である無機化合物層を設けてなる水蒸気バリア性積層体であって、該水蒸気バリア性積層体の60℃90%で24時間曝した条件下での水蒸気透過率(g/m/day)が無機化合物層を設けていない基材単体の水蒸気透過率の1/10以下の値であり、かつ該水蒸気バリア性積層体の60℃90%で24時間曝した条件下での寸法変化率(%)が無機化合物層を設けていない基材単体の寸法変化率の1/2以下の値であること特徴とする水蒸気バリア性積層体。
  2. 前記基材が、飽和吸水率1%以上であることを特徴とする請求項1記載の水蒸気バリア性積層体。
  3. 前記基材が、トリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする請求項2記載の水蒸気バリア性積層体。
  4. 前記無機化合物層が、酸化珪素からなり、かつX線反射法で測定した膜密度が2.0〜2.5g/cmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気バリア性積層体。
  5. 請求項1〜4の水蒸気バリア性積層体を用いたディスプレイ用部材。
  6. 請求項5記載のディスプレイ用部材を用いたことを特徴とするディスプレイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007296691A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Konica Minolta Holdings Inc ガスバリア性材料、ガスバリア性材料の製造方法、透明導電膜付ガスバリア性材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2008056967A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Konica Minolta Holdings Inc ガスバリア性樹脂基材および有機エレクトロルミネッセンスデバイス
JP2009124485A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Toyoda Gosei Co Ltd 電波レーダ装置のビーム経路に配置される樹脂成形品

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