JP2005341473A - 低雑音水晶発振器 - Google Patents
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Abstract
【目的】 雑音を小さくして高純度の発振出力を供給する低雑音水晶発振器を提供する。
【構成】 水晶片の両主面に形成されて発振回路と接続する励振電極と、前記水晶片の少なくとも一方の主面に形成されて前記励振電極と離間して電気的に接続する出力電極から発振出力を得る水晶発振器において、前記出力電極をベース接地とした緩衝増幅器のエミッタ側に接続して、前記発振出力を前記緩衝増幅器のコレクタ側から取り出した構成とする。
【選択図】図1
【構成】 水晶片の両主面に形成されて発振回路と接続する励振電極と、前記水晶片の少なくとも一方の主面に形成されて前記励振電極と離間して電気的に接続する出力電極から発振出力を得る水晶発振器において、前記出力電極をベース接地とした緩衝増幅器のエミッタ側に接続して、前記発振出力を前記緩衝増幅器のコレクタ側から取り出した構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は水晶発振器を技術分野とし、特に雑音の少ない発振出力を得る低雑音水晶発振器に関する。
(発明の背景)水晶発振器は周波数安定度に優れることから、特に周波数源として通信機器に使用される。近年では、例えば移動体用では通話チャンネルの増大のため高周波化が進行し、これに伴い低雑音の水晶発振器が求められている。このようなものの一つに本出願人による低雑音水晶発振器がある(特許文献1)。
(従来技術の一例)第3図乃至第4図は一従来例を説明する低雑音水晶発振器の図である。
水晶発振器は基本的に共振回路1と発振用増幅器2とからなる。共振回路1はインダクタ成分とした水晶振動子3と分割コンデンサ4(ab)とからなり、各一端をアース接地とする。発振用増幅器2は例えばトランジスタからなり、水晶振動子3と分割コンデンサ4(ab)の接続点にベースを接続する。また、発振用増幅器2のコレクタを電源側として、分割コンデンサ4(ab)の中点とエミッタとを接続し、負荷抵抗5aを経て接地する。
通常では、発振用増幅器2の例えばエミッタ側から発振出力Voutを得る。図中の符号4cは直流素子用の、4dは結合用のコンデンサ、5b、5cはベースバイアス抵抗、Vccは電源である。なお、水晶発振器は所謂コルピッツ型と呼ばれる。
そして、特許文献1では、水晶振動子3を構成する水晶片6に出力電極7を形成する。すなわち、水晶片6の両主面に形成された励振電極8(ab)と電気的に接続した、ここでは励振電極8(ab)とは離間して静電結合した出力電極7を水晶片6の一主面に形成する。そして、水晶片6の出力電極7から直接に発振出力Voutを得る。
このようなものでは、発振閉ループ内の例えばエミッタ側から発振出力Voutを得ることなく(前第3図)、励振電極8(ab)と静電結合した水晶片6の出力電極7から発振出力Voutを得る。したがって、発振閉ループ内の雑音が遮断されて、雑音成分を少なくした高純度の発振出力Voutが得られる。
特開2000−295038号公報
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成の低雑音水晶発振器では、水晶振動子3(水晶片6)の出力電極7から直接に発振出力を得るので、ユーザの接続する回路側の負荷インピーダンスによって雑音の劣化を招きかねない問題があった。
すなわち、水晶振動子3(発振出力)の出力インピーダンスよりも負荷インピーダンスが小さい場合には、例えば外来雑音は分圧されて回路側に重畳する雑音は少ない。したがって、出力電極7からの発振出力Voutは高純度を維持して供給される。しかし、負荷インピーダンスが大きい場合には、外来雑音が回路側に多く発生して発振出力に重畳する。したがって、雑音成分を大きくして発振出力Voutの純度を悪化させる問題があった。
(発明の目的)本発明は雑音を小さくして高純度の発振出力を供給する低雑音水晶発振器を提供することを目的とする。
本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、水晶片の両主面に形成されて発振回路と接続する励振電極と、前記水晶片の少なくとも一方の主面に形成されて前記励振電極と離間して電気的に接続する出力電極から発振出力を得る水晶発振器において、前記出力電極をベース接地とした緩衝増幅器のエミッタ側に接続して、前記発振出力を前記緩衝増幅器のコレクタ側から取り出した構成とする。
このような構成であれば、水晶振動子の出力電極はベース接地のエミッタに接続するので、発振出力のインピーダンスは強制的に小さくなる。したがって、エミッタまでの間の発振出力には外来雑音等は重畳しにくく、その純度を維持できる。
そして、ベース接地のコレクタから発振出力を得るので、ここでのインピーダンスはコレクタ抵抗(負荷抵抗)の値まで大きくすることができる。したがって、ユーザ回路の負荷インピーダンスが小さいときは勿論として、適度のインピーダンスの場合でも対応できる。
第1図は本発明の一実施例を説明する低雑音水晶発振器の図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
低雑音水晶発振器は前述したように発振回路をコルピッツ型とし、水晶振動子3の励振電極8と電気的に結合した出力電極7から発振出力Vout1を得る。そして、ここでは、ベース接地とした緩衝増幅器9のエミッタに出力電極7を接続し、コレクタから結合コンデンサ4dを得て発振出力Vout2を得る。図中の符号4eは直流阻止のコンデンサ、5d、5e、5fはバイアス抵抗、5gは負荷抵抗である。
このような構成であれば、水晶振動子3の出力電極7は、緩衝増幅器9のエミッタに接続するので、発振出力Vout1のインピーダンスを小さくする。したがって、例えば外来雑音が重畳しにくく、低雑音を維持した発振出力Vout1になる。
また、発振出力Vout1はベース接地として増幅されるで、波形に歪みを生ずることなく、インピーダンスの高い発振出力Vout2としてコレクタに得る。そして、例えば結合コンデンサ4dを経て、高インピーダンスとした発振出力Vout2をユーザの回路側に供給する。
したがって、ユーザの回路側が低インピーダンスの場合には、緩衝増幅器9から回路側までの間の外来雑音は回路側に重畳しにくい。また、回路側が高インピーダンスの場合であっても、発振出力Vout2のインピーダンスよりも小さい場合には雑音の影響を受けにくい。これらのことから、雑音の少ない高純度の発振出力Vout1を維持して回路側に供給できる。
(他の事項)上記実施例では単に低雑音水晶発振器として説明したが、例えば第2図に示したようにしてもよい。すなわち、水晶振動子3に電圧可変容量素子10を接続し、高周波阻止抵抗5hを経て制御電圧Vcを印加する電圧制御型としてもよい。
この場合、高い周波数安定性と相反する。可変するという機能によって発振回路の損失を招く。すなわち位相雑音を劣化することになるが、前述の静電結合電極を有する水晶振動子及びベ−ス接地緩衝増幅器により、その劣化を極小におさえ、広い可変範囲と、低位相雑音を同時に実現しうる点で有利となる。
1 共振回路、2 発振用増幅器、3 水晶振動子、4 コンデンサ、5 抵抗、6 水晶片、7 出力電極、8 励振電極、9 緩衝増幅器、10 電圧可変容量素子。
Claims (1)
- 水晶片の両主面に形成されて発振回路と接続する励振電極(ab)と、前記水晶片の少なくとも一方の主面に形成されて前記励振電極(ab)と離間して電気的に接続する出力電極から発振出力を得る水晶発振器において、前記出力電極をベース接地とした緩衝増幅器のエミッタ側に接続して、前記発振出力を前記緩衝増幅器のコレクタ側から取り出したことを特徴とする水晶発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004160873A JP2005341473A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 低雑音水晶発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004160873A JP2005341473A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 低雑音水晶発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005341473A true JP2005341473A (ja) | 2005-12-08 |
Family
ID=35494483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004160873A Pending JP2005341473A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 低雑音水晶発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005341473A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018164125A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 日本電波工業株式会社 | 水晶発振器 |
JP2018164124A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 日本電波工業株式会社 | 水晶発振器 |
-
2004
- 2004-05-31 JP JP2004160873A patent/JP2005341473A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018164125A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 日本電波工業株式会社 | 水晶発振器 |
JP2018164124A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 日本電波工業株式会社 | 水晶発振器 |
JP7028567B2 (ja) | 2017-03-24 | 2022-03-02 | 日本電波工業株式会社 | 水晶発振器 |
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