JP2005341375A - 歪補償増幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 周囲の温度の変化等の環境の変化や経年変化等の利得変動によらず最適な歪補償状態を保持することを目的とする。
【解決手段】入力信号及び出力信号のレベルに応じて制御される第1の可変減衰器と、
信号を増幅する増幅部と、前記増幅部による信号増幅時に発生する歪を打ち消す歪相殺信号を生成する歪生成部と、周囲の温度レベルを検出する温度検出部と、入力レベルを検出するに入力レベル検出部と、出力レベルを検出する出力レベル検出部と、前記増幅部のバイアスを制御し、さらに各構成を制御する制御部を有する歪補償増幅装置であって、前記制御部は前記入力レベル又は出力レベル又は温度レベルの各検出手段から検出された値からバイアスを変化させるか否かを判断し、バイアスを変化させることを判断した場合は、歪が最小になるようにバイアスを変化させることを制御することを特徴とする歪補償増幅装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、増幅時に発生する歪を、プリディストーション(PD)方式により補償する歪補償増幅装置に関するものである。また、本発明に係る増幅装置は、例えば、移動通信システムなどの無線通信システムに備えられる基地局装置や中継増幅装置などに適用することが可能である。
ここで、無線通信システムとしては、例えば、携帯電話システムや簡易型携帯電話システム(PHS:Personal Handy Phone System)などの種々なシステムが用いられてもよ
い。
また、通信方式としては、例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)方式
やW(Wide band)-CDMA方式やTDMA(Time Division Multiple Access)方式やFDM
A(Frequency Division Multiple Access)方式などの種々な方式が用いられてもよい。
ここで、本発明に係る増幅装置などの構成としては、必ずしも、以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な分野に適用することが可能なものである。
従来の歪補償増幅装置として、PD方式による歪補償増幅装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、PD方式による従来の歪補償増幅装置について説明する。図2は、従来の歪補償増幅装置の構成の一例を示すブロック図である。1は入力端、2はプリアンプ3、5、6、7、15は方向性結合器、4は例えば遅延線で構成される遅延部、10は歪発生素子、14は入力された信号を増幅する増幅部、12は各構成を制御する制御部、16は出力端、である。
さらに、方向性結合器6と方向性結合器7の間に可変減衰器8、可変位相器9を設ける。方向性結合器7と方向性結合器5の間に可変減衰器11、可変位相器12を設け、方向性結合器5と増幅部14の間に可変減衰器13を設ける。
ここでは方向性結合器6、7、可変減衰器8、可変位相器9、歪発生素子10を、増幅部により増幅されたときに発生する歪を相殺する歪相殺信号を生成する歪相殺信号生成部と呼ぶ。
可変減衰器8と可変位相器9は、方向性結合器6で分配された信号dと、同じく方向性結合器6で分配され歪発生素子10からの出力信号となった信号fとの位相、振幅を調整するものである。信号dの位相、振幅を信号fに合わせて調整することにより、信号fの歪成分以外の成分が信号dの成分により相殺され、信号gでは増幅部14で発生する歪と同等の信号のみを抽出することができる。
可変減衰器11、可変位相器12は、信号gを信号bに合わせて振幅、位相を調整するものである。これにより、方向性結合器6の出力信号hが増幅部14により増幅されたとき、予め与えた歪成分、ここでは信号gの成分が相殺されるようになる。
可変減衰器8、11、可変位相器9、12は、例えば入力信号レベルを検出した信号kや出力信号レベルj、さらに歪発生素子の出力である信号fの一部を検出した信号l、方向性結合器15からの出力信号の歪成分である信号mなどの値から制御部17が各減衰器、位相器を制御するものである。
続いて動作を説明する。
以下、本実施例における歪補償増幅装置の動作について説明する。
入力端1から入力された信号aはプリアンプ2を経由して方向性結合器3へ入力される。方向性結合器3にて信号は分配され、一方は信号bとして遅延部4へ、他方は信号cとして方向性結合器6へ入力される。方向性結合器6にてさらに信号が分配され、一方は信号dとして可変減衰器8、可変位相器9を経由して方向性結合器7へ、他方の信号eは歪発生素子10へ入力され、そこで歪発生素子の歪成分を合成し、信号fとなる。信号dと信号fは方向性結合器で合成される。このとき、信号dとfは逆相となるようにする。方向性結合器7で合成後の信号gではほぼ歪成分のみが出力される。
信号bと信号gは方向性結合器5で結合され、信号hが生成される。信号hは歪成分と信号bが合成されたものであり、増幅部14により増幅される。増幅されることにより、予め歪ませた成分、つまり信号gの成分が相殺され、信号iでは歪の無い増幅された信号成分のみが出力される。信号jは増幅された信号iの一部を検出したものであり、ここでは出力レベルを検出する。信号kは入力信号の一部を検出したものであり、入力レベルを検出することができる。信号lは歪発生素子からの出力信号fの一部を検出したものであり、信号mは信号iの歪成分を検出したものである。
制御部17は信号j、k、l、m、nを読みこみ、歪成分が出力されない、もしくは規定のレベル以下になるように、それらの値に応じて可変減衰器8、11、13、可変位相器9、12、14を制御する。
ここで、歪発生素子10や増幅部14は個々のデバイスから構成されており、デバイスは、並列に設けても良く、また直列に設けても良い。さらに、直列、並列の組み合わせでも良い。
特開2000−261252号公報 (第3−4頁、第1図)
以上説明したプリディストーション増幅器は、増幅部14の終段素子で発生する歪が送信増幅器の特性に大きくかかわってくるため、素子のドレイン電流値により増幅器の特性が大きく変わる。
信号を増幅する増幅素子は、環境の変化、経年変化等により特性の劣化が起こることがある。このような場合、前述したように、例えば信号m等の値に応じて各可変振幅・位相器を制御していたが、それだけでは特性劣化を防ぐことができなかった。ヒートランを行うことにより素子の経年変化を少なくすることは可能であるが、増幅器の歪特性の劣化を完全に無くす事は不可能であった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、環境の変化や経年変化による増幅素子の劣化によるプリディストーション増幅器の歪特性劣化を防ぎ、安定した歪補償動作を実現することを目的とする。
上述した課題を解決するため、入力信号及び出力信号のレベルに応じて制御される第1の可変減衰器と、信号を増幅する増幅部と、前記増幅部による信号増幅時に発生する歪を打ち消す歪相殺信号を生成する歪生成部と、周囲の温度レベルを検出する温度検出部と、入力レベルを検出するに入力レベル検出部と、出力レベルを検出する出力レベル検出部と、前記増幅部のバイアスを制御し、さらに各構成を制御する制御部を有する歪補償増幅装置であって、前記制御部は前記入力レベル又は出力レベル又は温度レベルの各検出手段から検出された値からバイアスを変化させるか否かを判断し、バイアスを変化させることを判断した場合は、歪が最小になるようにバイアスを変化させることを制御することを特徴とする歪補償増幅装置を提供する。
本発明によれば、周囲の温度の変化等の環境の変化や経年変化等の利得変動によらず最適な歪補償状態を保持する効果を有する。
本発明の歪補償増幅装置は、周囲の温度の変化等の環境の変化や経年変化等による歪特性の劣化を防止するプリディストーション方式歪補償増幅装置に関するものである。以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施例における歪補償増幅装置の構成の一例を示すブロック図である。図1において、図2と同一符号は図2に示された対象と同一又は相当物を示しており、ここでの説明を省略する。本実施例では、図2の制御部17の代わりに制御部101を、増幅部14の近傍に温度検出部102を備えている。温度検出部102により検出された値は温制御部が認識する。
以下、本実施例における歪補償増幅装置の動作について説明する。
入力端1から入力された信号a1はプリアンプ3を経由して方向性結合器3へ入力される。方向性結合器3にて信号は分配され、一方は信号b1として遅延部4へ、他方は方向性結合器6へ入力される。方向性結合器6にてさらに信号が分配され、一方は信号d1として可変減衰器8、可変位相器9を経由して方向性結合器7へ、他方の信号e1は歪発生素子10へ入力され、そこで歪発生素子の歪成分を合成し、信号f1となる。信号d1と信号f1は方向性結合器で合成される。このとき、信号d1とf1は逆相となるようにする。方向性結合器7で合成後の信号g1ではほぼ歪成分のみが出力される。
信号b1と信号g1は方向性結合器5で結合され、信号h1が生成される。信号h1は歪成分と信号bが合成されたものであり、増幅部14により増幅される。増幅されることにより、予め歪ませた成分、つまり信号g1の成分が相殺され、信号i1では歪の無い増幅された信号成分のみが出力される。信号j1は増幅された信号i1の一部を検出したものであり、ここでは出力レベルを検出する。信号k1は入力信号の一部を検出したものであり、入力レベルを検出することができる。信号l1は歪発生素子からの出力信号f1の一部を検出したものであり、信号m1は信号i1の歪成分を検出したものである。信号n1は温度レベルを検出した値である。
制御部は信号j1、k1、l1、m1、n1を読みこみ、それに応じて可変減衰器8、11、13、可変位相器9、12、14、さらに増幅部14のバイアスを制御する。
増幅部14のバイアス制御について詳細に説明する。
制御部101は、信号j1、k1、l1、m1、n1を読みこみ、その値に応じて可変減衰器8、11、13、可変位相器9、12、14を制御し、歪を無くすような歪補償動作を行う。
歪補償後、制御部101はさらに歪成分である信号m1を検出する。このm1が規格以上の歪成分レベルであれば、制御部101は増幅素子のバイアスを制御させる。バイアスは、新たに検出した信号m1が無くなるように、もしくは規格に満たないレベルまで下げるように制御する。
ここで増幅部14におけるバイアス制御は、特に最も影響のある最終段の増幅素子に対して行われるが、それに限るものではなく、増幅部の各素子に行っても良い。
さらに、バイアス制御のタイミングとして、上記のように歪補償動作後、歪を検出した場合にバイアスを変化させるだけでなく、ある一定期間毎に行っても良く、また環境変化、例えば温度変化や、入力レベルが変化したとき、経年変化による増幅素子の劣化を検出したときに行っても良い。温度変化の場合、温度検出部102により変化を検出し、その検出値を元にしてバイアス制御を行う。経年変化による増幅素子の劣化の場合は、例えば入出力レベルから利得を算出し、その利得値に応じて経年変化による素子の劣化を判断し、その後その利得値に応じてバイアスの制御を行っても良い。
実施例1における歪補償増幅装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来の歪補償増幅装置の構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
8、11、13…可変減衰器
9、12…可変位相器
17、101…制御部
10…歪発生素子
14…増幅部
3、5、6、7、15…方向性結合器
102…温度検出部

Claims (1)

  1. 入力信号及び出力信号のレベルに応じて制御される第1の可変減衰器と、
    信号を増幅する増幅部と、前記増幅部による信号増幅時に発生する歪を打ち消す歪相殺信号を生成する歪生成部と、周囲の温度レベルを検出する温度検出部と、入力レベルを検出するに入力レベル検出部と、出力レベルを検出する出力レベル検出部と、前記増幅部のバイアスを制御し、さらに各構成を制御する制御部を有する歪補償増幅装置であって、
    前記制御部は前記入力レベル又は出力レベル又は温度レベルの各検出手段から検出された値からバイアスを変化させるか否かを判断し、バイアスを変化させることを判断した場合は、歪が最小になるようにバイアスを変化させることを制御することを特徴とする歪補償増幅装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112422092A (zh) * 2019-08-21 2021-02-26 株式会社村田制作所 功率放大电路、半导体器件以及半导体器件的制造方法

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