JP2005337213A - 空燃比センサの診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 調整工数を要する診断用の空燃比制御を用いることなく、通常の空燃比フィードバック制御において空燃比センサの診断を行なえる診断装置を提供する。
【解決手段】 燃料カット後の燃料供給の再開時で、空燃比センサによる検出空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件のときに、検出空燃比が目標空燃比を横切ってから所定時間だけ、空燃比偏差を積算する。そして、前記空燃比偏差の積算値が所定値以上であれば、空燃比センサの応答劣化を判定し、前記空燃比偏差の積算値が所定値未満であれば、空燃比センサは正常であると判定する。
【選択図】 図4
【解決手段】 燃料カット後の燃料供給の再開時で、空燃比センサによる検出空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件のときに、検出空燃比が目標空燃比を横切ってから所定時間だけ、空燃比偏差を積算する。そして、前記空燃比偏差の積算値が所定値以上であれば、空燃比センサの応答劣化を判定し、前記空燃比偏差の積算値が所定値未満であれば、空燃比センサは正常であると判定する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、空燃比センサで検出される空燃比を目標空燃比に一致させるべく、内燃機関への燃料供給量をフィードバック制御する空燃比制御装置において、前記空燃比センサの異常診断を行なう診断装置に関する。
特許文献1には、目標空燃比を強制的にステップ変化させ、空燃比がステップ変化後の目標空燃比に収束するまでの所要時間に基づいて、空燃比センサの異常を診断する診断装置が開示されている。
特開平11−264340号公報
ところで、上記従来の診断装置によると、診断精度を高めるためには、目標空燃比のステップ変化幅を大きくしたり、ステップ応答させるときのフィードバックゲインを大きくしたりする必要がある。
しかし、目標空燃比のステップ変化幅を大きくしたり、フィードバックゲインを大きくしたりすると、排気性能,運転性が低下する。
しかし、目標空燃比のステップ変化幅を大きくしたり、フィードバックゲインを大きくしたりすると、排気性能,運転性が低下する。
そのため、診断精度と排気性能,運転性とを両立させるために、目標空燃比のステップ変化幅やゲインを調整する必要が生じ、係る調整作業に多大な時間,工数を要するという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、調整工数を要する診断用の空燃比制御を用いることなく、通常の空燃比フィードバック制御において空燃比センサの診断を行なえる診断装置を提供することを目的とする。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、調整工数を要する診断用の空燃比制御を用いることなく、通常の空燃比フィードバック制御において空燃比センサの診断を行なえる診断装置を提供することを目的とする。
そのため請求項1記載の発明では、燃焼混合気の空燃比とフィードバック制御における目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件から、空燃比が目標空燃比に近づくときに、前記空燃比センサの応答性を示すデータを検出し、前記データに基づいて空燃比センサの診断を行なう構成とした。
かかる構成によると、内燃機関の運転条件によって、実際の空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上になると、この状態から空燃比センサを用いた空燃比フィードバックによって実際の空燃比が目標空燃比に向けて収束するときに、空燃比変化の応答性を示すデータが検出され、該データに基づいて空燃比センサの応答劣化の診断を行なう。
かかる構成によると、内燃機関の運転条件によって、実際の空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上になると、この状態から空燃比センサを用いた空燃比フィードバックによって実際の空燃比が目標空燃比に向けて収束するときに、空燃比変化の応答性を示すデータが検出され、該データに基づいて空燃比センサの応答劣化の診断を行なう。
従って、調整工数を要する診断用の空燃比制御を用いることなく、通常の空燃比フィードバック制御において空燃比センサの診断を行なえ、診断用のフィードバック制御のための調整工数を不要とし、また、診断のために排気性能,運転性が低下することを回避できる。
請求項2記載の発明では、燃料カット後の燃料供給の再開時を、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件として検出する構成とした。
請求項2記載の発明では、燃料カット後の燃料供給の再開時を、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件として検出する構成とした。
かかる構成によると、燃料カット状態では、空燃比が大幅にリーンになり、燃料供給を再開するときには、目標空燃比と実際の空燃比とに大きな偏差を生じることになる。
従って、大きな偏差を有する目標空燃比に対して実際の空燃比が近づくときの特性から、応答劣化を精度良く診断でき、かつ、燃料カットに伴って発生する空燃比偏差を利用するので、診断のために排気性能,運転性が低下することがない。
従って、大きな偏差を有する目標空燃比に対して実際の空燃比が近づくときの特性から、応答劣化を精度良く診断でき、かつ、燃料カットに伴って発生する空燃比偏差を利用するので、診断のために排気性能,運転性が低下することがない。
請求項3記載の発明では、空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差と、所定値とを比較して、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件を検出する構成とした。
かかる構成によると、空燃比センサによる検出空燃比を監視することで、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上となる運転条件になったことを検出する。
かかる構成によると、空燃比センサによる検出空燃比を監視することで、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上となる運転条件になったことを検出する。
従って、診断精度を確保できる空燃比偏差が生じていることを正確に検出でき、診断に適した運転条件で確実に診断を行なわせることができる。
請求項4記載の発明では、応答性を示すデータの検出を、空燃比センサの出力が基準値付近に到達した後に行なう構成とした。
かかる構成によると、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件になった時点から直ちに応答性を示すデータの検出を開始するのではなく、空燃比センサの出力が基準値に到達してから前記データの検出を開始させる。
請求項4記載の発明では、応答性を示すデータの検出を、空燃比センサの出力が基準値付近に到達した後に行なう構成とした。
かかる構成によると、空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件になった時点から直ちに応答性を示すデータの検出を開始するのではなく、空燃比センサの出力が基準値に到達してから前記データの検出を開始させる。
従って、目標空燃比から大きくずれた直後の不安定状態を除外して応答性を判断でき、応答劣化の診断精度を向上できる。
請求項5記載の発明では、前記基準値を目標空燃比に相当する値とする構成とした。
かかる構成によると、目標空燃比に対して大きな偏差を有する空燃比が、フィードバック制御によって目標空燃比を横切るようになってから、応答性を示すデータの検出が行なわれる。
請求項5記載の発明では、前記基準値を目標空燃比に相当する値とする構成とした。
かかる構成によると、目標空燃比に対して大きな偏差を有する空燃比が、フィードバック制御によって目標空燃比を横切るようになってから、応答性を示すデータの検出が行なわれる。
従って、空燃比センサの検出応答性によって変化するフィードバック応答を精度良く検出でき、以って、空燃比の応答劣化を精度良く診断できる。
請求項6記載の発明では、前記応答性を示すデータとして、空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差の積算値を求める構成とした。
かかる構成によると、空燃比センサで検出された空燃比と目標空燃比との偏差を順次積算し、空燃比センサの応答性の変化によるオーバーシュートの変化を、前記積算値の大小に基づいて診断する。
請求項6記載の発明では、前記応答性を示すデータとして、空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差の積算値を求める構成とした。
かかる構成によると、空燃比センサで検出された空燃比と目標空燃比との偏差を順次積算し、空燃比センサの応答性の変化によるオーバーシュートの変化を、前記積算値の大小に基づいて診断する。
従って、空燃比センサの応答劣化の発生を、偏差の積算値に基づいて精度良く診断できる。
以下に、本発明の実施形態を添付の図面に基づいて説明する。
実施形態における内燃機関のシステム構成を図1に示す。
図1において、内燃機関11の吸気通路12には、吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ13及びアクセルペダルと連動して吸入空気流量Qaを制御するスロットル弁14が設けられる。
実施形態における内燃機関のシステム構成を図1に示す。
図1において、内燃機関11の吸気通路12には、吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ13及びアクセルペダルと連動して吸入空気流量Qaを制御するスロットル弁14が設けられる。
前記スロットル弁14下流のマニホールド部分には、気筒毎に電磁式の燃料噴射弁15が設けられる。
前記燃料噴射弁15は、コントロールユニット50から出力される噴射パルス信号によって開弁駆動され、所定圧力に制御された燃料を噴射する。
更に、内燃機関11の冷却ジャケット内の冷却水温度Twを検出する水温センサ16が設けられる。
前記燃料噴射弁15は、コントロールユニット50から出力される噴射パルス信号によって開弁駆動され、所定圧力に制御された燃料を噴射する。
更に、内燃機関11の冷却ジャケット内の冷却水温度Twを検出する水温センサ16が設けられる。
一方、排気通路17のマニホールド集合部近傍に、排気中の酸素濃度に基づいて燃焼混合気の空燃比を検出する空燃比センサ18が設けられる。
前記空燃比センサ18の下流側には、CO,HCの酸化、及び、NOxの還元を行って排気を浄化する三元触媒19が介装されている。
ここで、前記空燃比センサ18の構造及び空燃比検出原理について説明する。
前記空燃比センサ18の下流側には、CO,HCの酸化、及び、NOxの還元を行って排気を浄化する三元触媒19が介装されている。
ここで、前記空燃比センサ18の構造及び空燃比検出原理について説明する。
図2に前記空燃比センサ18の構造を示す。
前記空燃比センサ18の本体1は、例えば酸素イオン伝導性を有するジルコニアZr2O3等の耐熱性多孔質絶縁材料等で形成され、該本体1には、ヒータ部2が設けられる。
また、前記本体1には、大気と連通する大気導入孔3、及び、ガス導入孔4及び保護層5を介して機関排気側と連通するガス拡散層6が設けられている。
前記空燃比センサ18の本体1は、例えば酸素イオン伝導性を有するジルコニアZr2O3等の耐熱性多孔質絶縁材料等で形成され、該本体1には、ヒータ部2が設けられる。
また、前記本体1には、大気と連通する大気導入孔3、及び、ガス導入孔4及び保護層5を介して機関排気側と連通するガス拡散層6が設けられている。
センシング部電極7A,7Bは、大気導入孔3とガス拡散層6とに臨んで設けられると共に、酸素ポンプ電極8A,8Bは、ガス拡散層6とこれに対応する本体1の周囲とに設けられる。
前記センシング部電極7A,7Bの間には、ガス拡散層6内の酸素イオン濃度(酸素分圧)と大気中の酸素イオン濃度との比に応じた電圧が発生し、該電圧に基づいてガス拡散層6内の排気空燃比の理論空燃比(空気過剰率λ=1)に対するリッチ・リーンが検出される。
前記センシング部電極7A,7Bの間には、ガス拡散層6内の酸素イオン濃度(酸素分圧)と大気中の酸素イオン濃度との比に応じた電圧が発生し、該電圧に基づいてガス拡散層6内の排気空燃比の理論空燃比(空気過剰率λ=1)に対するリッチ・リーンが検出される。
一方、酸素ポンプ電極8A,8Bには、センシング部電極7A,7Bの間に発生する電圧、つまり、ガス拡散層6内のリッチ・リーンに応じて電圧が印加される。
前記酸素ポンプ電極部8A,8Bに所定の電圧が印加されると、これに応じてガス拡散層6内の酸素イオンが移動され、酸素ポンプ電極部8A,8B間に電流が流れる。
ここで、酸素ポンプ電極部8A,8B間に流れる電流値(限界電流)Ipは、排気中の酸素イオン濃度に影響されるので、電流値(限界電流)Ipを検出することで空燃比を検出できる。
前記酸素ポンプ電極部8A,8Bに所定の電圧が印加されると、これに応じてガス拡散層6内の酸素イオンが移動され、酸素ポンプ電極部8A,8B間に電流が流れる。
ここで、酸素ポンプ電極部8A,8B間に流れる電流値(限界電流)Ipは、排気中の酸素イオン濃度に影響されるので、電流値(限界電流)Ipを検出することで空燃比を検出できる。
即ち、図3のテーブル(A)に示すように、酸素ポンプ電極部間の電流・電圧と、空燃比との間に相関関係が得られ、センシング部電極7A,7Bのリッチ・リーン出力に基づいて酸素ポンプ電極部8A,8Bに対する電圧の印加方向を反転させることで、リーン領域とリッチ領域との両方の空燃比領域において、酸素ポンプ電極部8A,8B間を流れる電流値(限界電流)Ipに基づき、空燃比を検出できる。
以上のような空燃比検出原理により、酸素ポンプ電極部間の電流値Ipを、図3のテーブル(B)によって空燃比データに変換することで、空燃比を広範囲に検出することができる。
ここで、前記図1の説明に戻る。
前記内燃機関11には、クランク軸の角度を検出するクランク角センサ20が設けられている。
ここで、前記図1の説明に戻る。
前記内燃機関11には、クランク軸の角度を検出するクランク角センサ20が設けられている。
前記コントロールユニット50では、前記クランク角センサ20から出力される単位クランク角信号を一定時間カウントして、又は、前記クランク角センサ20から出力される基準クランク角信号の周期を計測して、機関回転速度Neを検出する。
また、前記スロットル弁14の開度を検出するスロットルセンサ21が設けられている。
また、前記スロットル弁14の開度を検出するスロットルセンサ21が設けられている。
前記コントロールユニット50は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス等から構成されるマイクロコンピュータを含んでなり、前述の空燃比センサ18、エアフローメータ13、水温センサ16、クランク角センサ20、スロットルセンサ21からの検出信号を入力し、以下のようにして燃料噴射弁15による燃料噴射を制御する。
前記コントロールユニット50は、エアフローメータ13で検出される吸入空気流量Qaと、クランク角センサ20の信号から求められる機関回転速度Neとから基本燃料噴射パルス幅Tp=k×Qa/Ne(kは定数)を演算すると共に、低水温時に燃料を増量補正する補正係数Kw、内燃機関11の始動及び始動後に燃料を増量補正する補正係数Kas、実際の空燃比を目標空燃比に一致させるための空燃比フィードバック補正係数LAMBDA、燃料噴射弁15の電源電圧による開弁遅れ分を補正するための補正分Ts、目標空燃比に対応する目標当量比Zを演算する。
そして、コントロールユニット50は、最終的な燃料噴射パルス幅Tiを、
Ti=Tp×(1+Kw+Kas+・・・)×LAMBDA×Z+Ts
として演算する。
コントロールユニット50は、前記燃料噴射パルス幅Tiの噴射パルス信号を前記燃料噴射弁15に出力し、前記燃料噴射パルス幅Tiから電圧補正分Tsを除いた有効噴射パルス幅Teに比例する量の燃料を噴射させる。
Ti=Tp×(1+Kw+Kas+・・・)×LAMBDA×Z+Ts
として演算する。
コントロールユニット50は、前記燃料噴射パルス幅Tiの噴射パルス信号を前記燃料噴射弁15に出力し、前記燃料噴射パルス幅Tiから電圧補正分Tsを除いた有効噴射パルス幅Teに比例する量の燃料を噴射させる。
上記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAは、空燃比センサ18で検出される実際の空燃比と目標空燃比(目標当量比)との偏差に基づく比例・積分・微分動作によって設定され、該空燃比フィードバック補正係数LAMBDAによる噴射パルス幅の補正によって空燃比が目標空燃比にフィードバック制御される。
また、前記コントロールユニット50は、前記スロットルセンサ21で検出されるスロットル弁14の開度が全閉で、かつ、機関回転速度が所定回転速度を超える減速運転時に、燃料噴射弁15の燃料噴射を停止させる減速燃料カットを行なう。
また、前記コントロールユニット50は、前記スロットルセンサ21で検出されるスロットル弁14の開度が全閉で、かつ、機関回転速度が所定回転速度を超える減速運転時に、燃料噴射弁15の燃料噴射を停止させる減速燃料カットを行なう。
更に、前記コントロールユニット50は、前記空燃比センサ18の応答劣化を診断する機能を有しており、該診断機能を、図4のフローチャートに従って説明する。
図4のフローチャートにおいて、ステップS1では、診断許可条件が成立しているか否かを判別する。
前記診断許可条件として、そのときの機関負荷,機関回転速度が所定領域に含まれること、空燃比センサ18のヒータがONであること、水温が所定温度範囲内であること、車速が所定速度範囲内であることなどを判別する。
図4のフローチャートにおいて、ステップS1では、診断許可条件が成立しているか否かを判別する。
前記診断許可条件として、そのときの機関負荷,機関回転速度が所定領域に含まれること、空燃比センサ18のヒータがONであること、水温が所定温度範囲内であること、車速が所定速度範囲内であることなどを判別する。
診断許可条件が成立している場合には、ステップS2へ進み、減速燃料カット中であるか否かを判別する。
そして、減速燃料カット中であるときには、ステップS3へ進み、燃料供給を再開させるリカバリー条件が成立したか否かを判別し、リカバリー条件が成立するとステップS4へ進む。
そして、減速燃料カット中であるときには、ステップS3へ進み、燃料供給を再開させるリカバリー条件が成立したか否かを判別し、リカバリー条件が成立するとステップS4へ進む。
前記減速燃料カットにおいては、スロットル弁14の開操作されるか、機関回転速度が所定速度以下に低下したときに燃料供給が再開され、燃料供給の再開と同時に空燃比フィードバック制御が再開される。
ステップS4では、空燃比センサ18による検出空燃比が、空燃比フィードバック制御の結果、目標空燃比を含む所定範囲内の値に初めてなったか否か、換言すれば、空燃比センサ18の出力が目標空燃比相当値(基準値)を初めて横切ったか否かを判別する(図6参照)。
ステップS4では、空燃比センサ18による検出空燃比が、空燃比フィードバック制御の結果、目標空燃比を含む所定範囲内の値に初めてなったか否か、換言すれば、空燃比センサ18の出力が目標空燃比相当値(基準値)を初めて横切ったか否かを判別する(図6参照)。
そして、空燃比センサ18による検出空燃比が、目標空燃比を含む所定範囲内の値に初めてなると、ステップS5へ進む。
ステップS5では、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算処理を開始する。
ステップS6では、前記積算処理の開始から所定時間(例えば20秒)が経過したか否かを判別し、所定時間が経過するまでの間、前記積算処理を継続させる(図6参照)。
ステップS5では、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算処理を開始する。
ステップS6では、前記積算処理の開始から所定時間(例えば20秒)が経過したか否かを判別し、所定時間が経過するまでの間、前記積算処理を継続させる(図6参照)。
燃料カット状態では、空燃比が大幅にリーンになり、燃料供給及び空燃比フィードバックが再開されると、排気空燃比は大幅にリーンな状態から目標空燃比付近に戻ることになるが、空燃比センサ18の空燃比変化に対する出力変化の応答が遅くなっていると、目標空燃比付近に戻るときのオーバーシュートが大きくなり、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算値は、オーバーシュートが大きくなるほど大きくなる。
即ち、前記積算値は、空燃比センサ18の応答性を示すデータとなる。
そこで、ステップS6で所定時間が経過したと判断されてステップS10へ進むと、前記積算値が所定値以上であるか否かを判別することで、空燃比センサ18に応答劣化が生じているか否かを判別する。
前記積算値が所定値以上である場合には、空燃比センサ18の応答劣化によってオーバーシュートが大きくなっていると判断し、ステップS11へ進んで、空燃比センサ18の劣化判定を行なう。
そこで、ステップS6で所定時間が経過したと判断されてステップS10へ進むと、前記積算値が所定値以上であるか否かを判別することで、空燃比センサ18に応答劣化が生じているか否かを判別する。
前記積算値が所定値以上である場合には、空燃比センサ18の応答劣化によってオーバーシュートが大きくなっていると判断し、ステップS11へ進んで、空燃比センサ18の劣化判定を行なう。
一方、前記積算値が所定値未満である場合には、空燃比センサ18が必要充分な応答性を維持していてオーバーシュートが充分に小さいものと判断し、ステップS12へ進んで、空燃比センサ18の正常判定を行なう。
ステップS13では、前記劣化判定又は正常判定の結果を記憶する。
一方、ステップS2で減速燃料カット中ではないと判断され、空燃比フィードバック制御中であるときには、ステップS7へ進む。
ステップS13では、前記劣化判定又は正常判定の結果を記憶する。
一方、ステップS2で減速燃料カット中ではないと判断され、空燃比フィードバック制御中であるときには、ステップS7へ進む。
ステップS7では、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値が所定値以上であるか否かを判別する。
減速燃料カットからの燃料供給再開時にも、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値は所定値以上になるが、ステップS2で減速燃料カット中でないと判断されているので、前記偏差の絶対値が所定値以上である場合には、減速燃料カット以外の運転条件によって空燃比偏差が大きくなったと推定される。
減速燃料カットからの燃料供給再開時にも、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値は所定値以上になるが、ステップS2で減速燃料カット中でないと判断されているので、前記偏差の絶対値が所定値以上である場合には、減速燃料カット以外の運転条件によって空燃比偏差が大きくなったと推定される。
前記減速燃料カット以外の運転条件とは例えば急加速であり、急加速に伴って前記所定値を超える空燃比ずれが発生すると、ステップS8に進む。
ステップS8では、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算処理を開始する。
そして、ステップS9では、ステップS8で積算処理を開始してから所定時間が経過したか否かを判別する。
ステップS8では、空燃比センサ18による検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算処理を開始する。
そして、ステップS9では、ステップS8で積算処理を開始してから所定時間が経過したか否かを判別する。
前記所定時間だけ積算処理を継続すると、ステップS10へ進んで、前記積算値が所定値以上であるか否かを判別する。
所定以上の空燃比ずれが発生している状態から空燃比フィードバック制御によって目標空燃比付近に戻るときに、空燃比センサ18の空燃比変化に対する出力変化の応答が遅くなっていると、目標空燃比付近に戻るときのオーバーシュートが大きくなり、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算値は、オーバーシュートが大きくなるほど大きくなる。
所定以上の空燃比ずれが発生している状態から空燃比フィードバック制御によって目標空燃比付近に戻るときに、空燃比センサ18の空燃比変化に対する出力変化の応答が遅くなっていると、目標空燃比付近に戻るときのオーバーシュートが大きくなり、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算値は、オーバーシュートが大きくなるほど大きくなる。
そこで、前記積算値が所定値以上である場合には、空燃比センサ18の応答劣化によってオーバーシュートが大きくなっていると判断し、ステップS11へ進んで、空燃比センサ18の劣化判定を行なう。
一方、前記積算値が所定値未満である場合には、空燃比センサ18が必要充分な応答性を維持していてオーバーシュートが充分に小さいものと判断し、ステップS12へ進んで、空燃比センサ18の正常判定を行なう。
一方、前記積算値が所定値未満である場合には、空燃比センサ18が必要充分な応答性を維持していてオーバーシュートが充分に小さいものと判断し、ステップS12へ進んで、空燃比センサ18の正常判定を行なう。
上記の診断制御では、運転条件によって所定以上の空燃比ずれが発生し、通常の空燃比フィードバック制御によって目標空燃比に収束するときのオーバーシュートの大きさに基づいて応答診断を行なうので、多くの調整工数を必要とすることなく、診断制御を行なわせることができる。
また、減速燃料カットからの復帰直後の実際の空燃比が目標空燃比に対して大幅にリーンのときには、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値を積算せず、目標空燃比を横切ってから積算を開始するので、燃料供給復帰直後の空燃比が不安定である状態での偏差に基づいて、空燃比センサ18の応答性が誤診断されることを回避できる。
また、減速燃料カットからの復帰直後の実際の空燃比が目標空燃比に対して大幅にリーンのときには、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値を積算せず、目標空燃比を横切ってから積算を開始するので、燃料供給復帰直後の空燃比が不安定である状態での偏差に基づいて、空燃比センサ18の応答性が誤診断されることを回避できる。
更に、燃料カット時以外でも、加速時などで検出空燃比と目標空燃比との偏差が所定値以上になると、空燃比センサ18の診断を行なうので、診断機会を確保できる。
ところで、上記図4のフローチャートに示す実施形態では、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値を所定時間だけ積算し、該積算結果に基づいて空燃比センサ18の劣化診断を行なわせる構成としたが、積算期間の終了を、検出空燃比が目標空燃比に収束した時点とすることができる(図7参照)。
ところで、上記図4のフローチャートに示す実施形態では、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値を所定時間だけ積算し、該積算結果に基づいて空燃比センサ18の劣化診断を行なわせる構成としたが、積算期間の終了を、検出空燃比が目標空燃比に収束した時点とすることができる(図7参照)。
図5のフローチャートは、積算期間の終了を検出空燃比が目標空燃比に収束した時点とした第2の実施形態を示す。
図5のフローチャートは、図4のフローチャートに対してステップS6A,ステップS9Aの部分のみが異なり、他のステップでは、図4のフローチャートと同様の処理が行なわれるので、ステップS6A,ステップS9Aについてのみ説明する。
図5のフローチャートは、図4のフローチャートに対してステップS6A,ステップS9Aの部分のみが異なり、他のステップでは、図4のフローチャートと同様の処理が行なわれるので、ステップS6A,ステップS9Aについてのみ説明する。
ステップS6A,ステップS9Aでは、検出空燃比と目標空燃比との偏差の絶対値の積算を開始してから、検出空燃比が目標空燃比を含む所定範囲内に収束したか否かを判別する。
前記収束の判断は、検出空燃比の振幅が所定値以下になったか否かに基づいて行なわれる(図7参照)。
前記収束の判断は、検出空燃比の振幅が所定値以下になったか否かに基づいて行なわれる(図7参照)。
尚、前記空燃比センサ18の応答性を示すデータとして、検出空燃比が目標空燃比を含む所定範囲内に収束するまでの時間を検出する構成とすることができ、更に、前記積算値と収束時間との組み合わせから、応答劣化を診断させることができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項6記載の空燃比センサの診断装置において、
前記空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差を所定時間だけ積算することを特徴とする空燃比センサの診断装置。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項6記載の空燃比センサの診断装置において、
前記空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差を所定時間だけ積算することを特徴とする空燃比センサの診断装置。
かかる構成によると、検出空燃比と目標空燃比との偏差を所定時間だけ積算し、該積算値に基づいて空燃比センサの応答劣化を診断する。
(ロ)請求項6記載の空燃比センサの診断装置において、
前記空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差を、前記空燃比センサで検出される空燃比が前記目標空燃比付近に収束するまでの間において積算することを特徴とする空燃比センサの診断装置。
(ロ)請求項6記載の空燃比センサの診断装置において、
前記空燃比センサで検出される空燃比と目標空燃比との偏差を、前記空燃比センサで検出される空燃比が前記目標空燃比付近に収束するまでの間において積算することを特徴とする空燃比センサの診断装置。
かかる構成によると、検出空燃比が目標空燃比付近に収束するまでの間で、空燃比偏差を積算し、該積算値に基づいて空燃比センサの応答劣化を診断する。
11…内燃機関、13…エアフローメータ、15…燃料噴射弁、17…排気通路、18…空燃比センサ、19…三元触媒、20…クランク角センサ、50…コントロールユニット
Claims (6)
- 内燃機関の排気成分濃度に基づいて燃焼混合気の空燃比を検出する空燃比センサを備え、該空燃比センサで検出される空燃比を目標空燃比に一致させるべく、内燃機関への燃料供給量をフィードバック制御する空燃比制御装置において、
前記空燃比と前記目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件から、前記空燃比が前記目標空燃比に近づくときに、前記空燃比センサの応答性を示すデータを検出し、前記データに基づいて前記空燃比センサの診断を行なうことを特徴とする空燃比センサの診断装置。 - 前記内燃機関への燃料供給を停止させる燃料カット後の燃料供給の再開時を、前記空燃比と前記目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件として検出することを特徴とする請求項1記載の空燃比センサの診断装置。
- 前記空燃比センサで検出される空燃比と前記目標空燃比との偏差と、前記所定値とを比較して、前記空燃比と前記目標空燃比との偏差が所定値以上である運転条件を検出することを特徴とする請求項1記載の空燃比センサの診断装置。
- 前記応答性を示すデータの検出を、前記空燃比センサの出力が基準値付近に到達した後に行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の空燃比センサの診断装置。
- 前記基準値が前記目標空燃比に相当する値であることを特徴とする請求項4記載の空燃比センサの診断装置。
- 前記応答性を示すデータとして、前記空燃比センサで検出される空燃比と前記目標空燃比との偏差の積算値を求めることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の空燃比センサの診断装置。
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---|---|---|---|
JP2004161237A JP2005337213A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | 空燃比センサの診断装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011106415A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Denso Corp | 酸素濃度センサの応答性劣化検出装置 |
DE102008007459B4 (de) * | 2007-02-06 | 2012-12-27 | GM Global Technology Operations LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) | Diagnostik für eine Lambdasonde hinter dem Katalysator |
JP2018145943A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | 株式会社デンソー | エンジン制御装置 |
KR101967456B1 (ko) * | 2017-12-01 | 2019-04-09 | 현대오트론 주식회사 | 닫힘 시간 감지 값을 이용한 인젝터 고장 진단방법 |
CN114962032A (zh) * | 2022-06-08 | 2022-08-30 | 东风汽车集团股份有限公司 | 发动机宽域氧传感器劣化诊断方法 |
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2004
- 2004-05-31 JP JP2004161237A patent/JP2005337213A/ja active Pending
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