JP2005336174A - 変形性関節症治療剤 - Google Patents

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浩之 青野
Masaaki Murai
正明 村井
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Abstract

【課題】 変形性関節症の治療薬として好適な化合物を探索すると共に、公知のウレア誘導体の新たな医薬用途を見出す。
【解決手段】 一般式[1]で表される構造を有する化合物またはその塩類は、優れた軟骨細胞増殖促進作用およびMMP-13産生抑制作用を示し、変形性関節症の治療薬として有用である。式中、Aは−(NR4)−、−(CR56)−または−O−を、Bはアルキレンまたはアルケニレン基を、R1、R2、R4、R5およびR6は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アダンチルアルキル基などを、R3はアリ−ル基または不飽和の複素環を、Xは酸素原子または硫黄原子をそれぞれ示す。
【化1】
Figure 2005336174

【選択図】 なし

Description

本発明は、ウレア誘導体、酸アミド等(以下、これらをまとめて「ウレア誘導体」と呼ぶ)を有効成分として含む変形性関節症の治療剤に関するものである。
変形性関節症(Osteoarthritis)とは、種々の原因に起因し関節局所軟骨の変性を来たす疾患であり、最終的には関節骨の変性を伴って関節の変形等の症状を呈し、主に足関節、膝関節、股関節、頚椎、脊椎、腰椎、肩関節、肘関節、手関節等の関節または指等の小関節に発現する。変形性関節症は、機械的ストレス(反復荷重、過剰な運動、外傷等)や加齢等による軟骨の磨耗または退行性変性によって引き起こされ、軟骨細胞の増殖抑制やマトリックスメタロプロテイナーゼ産生亢進を伴う。
関節軟骨は、関節における優れた荷重緩衝体として機能している。その組成は、水分(約70%)、コラーゲン(主としてII型コラーゲン、約20%)、プロテオグリカン(約10%)と軟骨細胞からなる。プロテオグリカンは多くの陰性荷電を持つグリコサミノグリカンと、コラーゲンとの結合部位を有するコア蛋白からなり、高い親水性を持つ。これらの基質は軟骨細胞によって合成され、維持される。
マトリックスメタロプロテイナーゼ13 (MMP−13)は、別名コラゲナーゼ 3とも呼ばれ、関節軟骨の深部にある軟骨細胞に多く発現している。MMP−13はI型〜III型コラーゲンおよびゼラチンに特異的な細胞外マトリックス(基質)分解酵素である。MMP−13は軟骨の主要な細胞外基質であるII型コラーゲンに対しては非常に特異性が高く、軟骨の代謝において重要な役割を果たすと共に、変形性関節症における軟骨の変性に大きく関与するとされている。
ここで、軟骨の変性とは、軟骨細胞の増殖抑制、軟骨細胞のマトリックス合成の低下および/またはマトリックス分解促進による軟骨基質の質的変化、修復反応に関連した軟骨の線維化等を含む概念であると一般的に考えられている。
このような変形性関節症の治療に際し、従来は非ステロイド性消炎鎮痛剤や副腎皮質ステロイドの経口投与等が行われてきた。しかし、非ステロイド性消炎鎮痛剤の経口投与は対処療法の域を出るものではなく、また、副腎皮質ステロイドの投与は重大な副作用を併発する危険性をはらんでおり、しかも、従来OAの治療として行われていたステロイドの関節腔内投与では、投与されたステロイドが軟骨細胞の代謝に悪影響を及ぼし、また、急速な関節破壊を生じる危険性が指摘されている(非特許文献1)。
一方、本発明における有効成分であるウレア誘導体は公知化合物であり、その製造方法と共に特許文献1に開示されている。特許文献1にはこのウレア誘導体が腫瘍壊死因子α(TNF−α)産生阻害作用を有し、関節リウマチ(RA)等の自己免疫疾患治療薬として有用であることが記載されている。また、特許文献2にはこれが血管新生抑制薬として有用であることが記載されている。
鳥巣岳彦、関節外科 21巻 180−184、2002 特開2002−53555号公報 特開2003−226686号公報
このような変形性関節症の治療薬として好適な化合物を探索すると共に、公知のウレア誘導体の新たな医薬用途を見出すことは意義深い。
そこで、医薬として有用であることが報告されている下記一般式[1]で示される公知のウレア誘導体(特開2002−53555)に着目し、変形性関節症の治療薬の探索研究を行ったその結果、これらのウレア誘導体が、ヒト軟骨細胞の増殖促進作用、IL−1β刺激軟骨細胞からのマトリックスメタロプロテイナーゼ13(MMP−13)の産生抑制作用を有し、変形性関節症の治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
このウレア誘導体の医薬用途として、関節リウマチ等の自己免疫疾患治療用途が特開2002−53555に報告されている。しかし、関節リウマチは変形性関節症と症状は似ているが、基本的に異なる疾患である。
関節リウマチの主要な病態は滑膜の炎症・異常増殖(滑膜炎)およびそれに伴なう関節の変形・破壊である。これに対し、変形性関節症では滑膜の異常増殖は認められないか、あるいは認められても軽微であり、変形性関節症における滑膜炎は軟骨変性の過程で生じた起炎物質による二次的なものであるとされている。関節リウマチにおける軟骨の破壊は主に異常増殖した滑膜(パンヌス)による軟骨への浸潤によるものである。これに対し、変形性関節症の軟骨破壊は、機械的ストレス(反復荷重、過剰な運動、外傷等)や加齢等による軟骨の磨耗または退行性変性に起因するものであり、変形性関節症は軟骨そのものの退行性または変性病変と考えられている。また、関節リウマチは自己免疫疾患であり、血中にリウマトイド因子等の自己抗体が検出され、CRP値の上昇を伴なう等の全身症状を伴なうのに対し、変形性関節症ではリウマトイド因子等の自己抗体は一般的に陰性であり、CRP値も通常は正常である。変形性関節症はこれら多くの点で関節リウマチと区別される。
さらに、関節リウマチ患者の滑膜(Husby G他、 Journal of Autoimmunity Vol.1、363−371、1988)あるいは関節液に多量の腫瘍壊死因子α (TNF-α)の存在が検出され、TNFの中和療法が著効する(宮坂信之、Mebio、Vol.20 No.3、30−35)ことから、TNFが関節リウマチの病態形成に非常に重要な役割をはたすことが示されている。これに対し、変形性関節症では滑膜にTNF-αの存在は検出されない(Husby G他、 Vol.1、363−371、Journal of Autoimmunity 1988)。 一方、これらの関節炎を起こした軟骨自身に着目すると、関節リウマチ患者由来の軟骨で多くのTNF−α mRNAが検出されるのに対し、変形性関節症患者由来の軟骨ではTNF−α mRNAの量は少なく、正常軟骨ではTNF−α mRNAは全く検出されない、即ち、ヒト軟骨はTNF−αを産生するポテンシャルを持っているが、正常なヒト軟骨ではTNF−αは産生されていないことが報告されている(Patel IR 他、Journal of immunology Vol.160、4570−4579、1998)。
本発明における有効成分であるウレア誘導体の薬理作用として、TNF産生抑制作用が特開2002−53555に報告されているが、上述したように、変形性関節症とTNF産生抑制作用との直接的な繋がりはない。
本発明は、下記一般式[1]で示される化合物またはその塩類(以下特記なき限り「本化合物」とする)を有効成分として含む変形性関節症治療剤、軟骨細胞増殖促進剤およびマトリックスメタロプロテイナーゼ産生抑制剤に関するものである。
Figure 2005336174
[式中、Aは、−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−を示し;Bは鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
Figure 2005336174
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基およびアルケニレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R1 、R2 、R4 、R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基、アシル基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく;R1 とR2 、R2 とR4 、R2とR5 およびR2とR6 は飽和若しくは不飽和の複素環を形成していてもよく;R3 はアリール基または不飽和の複素環を示し;R は水素原子またはアルキル基を示し;Xは=Oまたは=Sを示し;nは1〜5の整数を示し;上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アダマンチルアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、飽和若しくは不飽和の複素環、または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい。以下同じ。]
本化合物は、優れた軟骨増殖促進作用および軟骨細胞からのマトリックス分解酵素産生抑制作用を示し、
変形性関節症の治療薬として有用である。
一般式[1]で規定された各基について詳しく説明する。
アルキレン基とはメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、メチルメチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基、プロピルエチレン基、イソプロピルエチレン基、メチルトリメチレン基等の1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキレン基を示す。
アルケニレン基とは、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基、ブタンジイリデン基、メチルプロペニレン基等の1個以上の二重結合を有し、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニレン基を示す。
アルキル基とはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソオクチル基、t-ブチル基、3,3−ジメチルブチル基等の1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基を示す。
アルコキシ基とはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、イソプロポキシ基、t-ブトキシ基等の1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルコキシ基を示す。
アルケニル基とはビニル基、アリル基、3−ブテニル基、5−ヘキセニル基、イソプロペニル基等の2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル基を示す。
アルキニル基とは、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等の2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル基を示す。
シクロアルキル基とはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の3〜20個の炭素原子を有するシクロアルキル基を示す。
シクロアルケニル基とはシクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基等の5〜20個の炭素原子を有するシクロアルケニル基を示す。
アリール基とはフェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素環を示し、それらは1個以上の置換基を有してもよく、置換基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルオキシ基などが挙げられる。
シロキシ基とは、トリアルキルシリルオキシ基、ジアルキル(アリール)シリルオキシ基、アルキル(ジアリール)オキシ基、トリアリールシリルオキシ基などの珪素含有有機基を示す。
ハロゲン原子とはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示す。
複素環とは、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子を1〜4個を含む5〜20員環の飽和若しくは不飽和の単環式複素環または2環式複素環を示し、これらの複素環は、1個以上の置換基を有してもよく、その置換基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、カルボキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、アミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリール基、アリールアルキル基、飽和若しくは不飽和の複素環などが挙げられる。また上記の複素環が環内に窒素原子または硫黄原子を有するとき、それらの原子が酸化され、N−オキシド、S−オキシドなどの形になっていてもよい。
飽和の複素環の具体例としては、窒素原子を環内に有するピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジン、窒素原子と酸素原子を環内に有するモルホリン、窒素原子と硫黄原子を環内に有するチオモルホリンなどの単環式複素環が挙げられ、それらはベンゼン環等と縮合してテトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリンなどの2環式複素環を形成してもよい。
不飽和の複素環の具体例としては、窒素原子を環内に有するピロール、ピリジン、ピラゾール、イミダゾール、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどの単環式複素環またはインドール、キノリン、イソキノリン、ベンズイミダゾール、ナフチリジン、ピロロピリジン、イミダゾピリジンなどの2環式複素環、酸素原子を環内に有するフランなどの単環式複素環またはベンゾフランなどの2環式複素環、硫黄原子を環内に有するチオフェンなどの単環式複素環またはベンゾチオフェンなどの2環式複素環、窒素原子と酸素原子若しくは硫黄原子を環内に有するオキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾールなどの単環式複素環またはベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、チエノピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、フロピリジンなどの2環式複素環などが挙げられる。さらに、上記の不飽和複素環は部分的に飽和結合を含む形であってもよい。
本発明における塩類とは医薬として許容される塩であれば特に制限はなく、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸等の有機酸との塩、また、ナトリウム、カリウム、カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属との塩などが挙げられる。また、本化合物の第四級アンモニウム塩も本発明における塩類に包含される。さらに、本化合物に幾何異性体または光学異性体が存在する場合には、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。なお、本化合物は水和物および溶媒和物の形態をとっていてもよい。
本化合物の好ましい例としては、下記(1)〜(3)のものが挙げられる。
(1)一般式[1]で規定された各基が以下の基から選択され、またはそれらの組み合わせからなる化合物またはその塩類
1) R3 :ピリジン環。
2)R1 、R2 、R4 、R5 およびR6 のうちの少なくとも1つ:アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基。
3)R1 およびR2 のうちの少なくとも1つ:アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基。
4)R1 およびR2 のうちの少なくとも1つ:アダマンチルアルキル基。
(2)一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
A:−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−;
B:鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
Figure 2005336174
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基であって、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよい、
1 :水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基であって、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アダマンチル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、R1 中の各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい、
2 :アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基、
3 :不飽和の複素環、
4 :水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基、
5 およびR6 :同一または異なって水素原子、アルキル基、アミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基、
:水素原子またはアルキル基、
X:=Oまたは=S、
n:1〜5の整数。
これらのうち、R2 がアダマンチルアルキル基であって、R3 がピリジン環であるものがより好ましい。
さらに、一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類が特に好ましい。
A:−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−;
B:鎖中に−S−若しくは
Figure 2005336174
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基、
1 :アルキル基またはアルケニル基であって、該アルキル基はハロゲン原子またはアミノ基で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アリールアルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、
2 :アダマンチルアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、
5 および R6 :水素原子、
X:=O、
n:1〜5の整数。
(3)一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類
A:−(NR 4)−、−(CR56 )−または−O−;
B:鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−N=若しくは
Figure 2005336174
を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基であって、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよい、
1 :水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基であって、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、R1 の各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい、
2 :アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはアリールアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基、
5 およびR6 :同一または異なって水素原子またはアルキル基、
:水素原子またはアルキル基、
X:=Oまたは=S、
n:1〜5の整数。
これらのうち、一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類がより好ましい。
A:−(NR4 )−または−(CR56 )−、
B:アルキレン基またはアルケニレン基、
1 :アルキル基、アルケニル基であって、該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、イミダゾール基またはピリジン環で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、
2 :アルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、
5およびR6:水素原子、
X:=O。
さらに、これらのうち、R1 が炭素数3以上のアルキル基であって、R2 がアルキル基またはアリールアルキル基である化合物またはその塩類が特に好ましい。
また、一般式[1]で規定された各基が以下の基からなる化合物またはその塩類がより好ましい。
A::−(NR4 )−または−(CR56 )−、
B:アルキレン基またはアルケニレン基、
1 :アルキル基、アルケニル基またはシクロアルキル基であって、該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ピリジン環またはチオフェン環で置換されていてもよく、さらにR1 中の各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、
2 :シクロアルキル基、フェニルアルキル基またはシクロアルキルアルキル基、
3 :ピリジン環、
4 :水素原子、
5 およびR6 :水素原子、
X:=O。
本化合物の最も好ましい具体例として、下記化合物およびその塩類が挙げられる。
○1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−ペンチル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物1)
Figure 2005336174
○1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−(2−ブテニル)−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物2)
Figure 2005336174
○1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−[2−[N−(t−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]エチル]−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物3)
Figure 2005336174
○1−[3−(1−アダマンチル)プロピル]−1−プロピル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物4)
Figure 2005336174
○1−ペンチル−1−フェネチル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物5)
Figure 2005336174
○1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−[2−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]−1−ペンチルウレア(化合物6)
Figure 2005336174
○(Z)−1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−ペンチル−3−[3−(4−ピリジル)−2−プロペニル]ウレア(化合物7)
Figure 2005336174
○(+)−1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−[2−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]−1−ペンチルウレア(化合物8)
Figure 2005336174
○1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−[1−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]−1−ペンチルウレア(化合物9)
Figure 2005336174
○(+)−1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−[2−[N−(t−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]エチル]−3−[2−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア(化合物10)
Figure 2005336174
○5−(4−ピリジル)吉草酸N−ペンチル−N−フェネチルアミド(化合物11)
Figure 2005336174
○3−(4−ピリジルメチルチオ)プロピオン酸N−[2−(1−アダマンチル)エチル]−N−ペンチルアミド(化合物12)
Figure 2005336174
○2−[2−(4−ピリジル)エチルチオ]酢酸N−[2−(1−アダマンチル)エチル]−N−ペンチルアミド(化合物13)
Figure 2005336174
○6−(4−ピリジル)カプロン酸N−[2−(1−アダマンチル)エチル]−N−ペンチルアミド(化合物14)
Figure 2005336174
本化合物の製造は、例えば特開2002−53555記載の方法によって製造できる。
本化合物の有用性を調べるべく、軟骨細胞の機能に関する薬理試験を実施した。詳細については後述の薬理試験の項で示すが、本化合物がヒト軟骨細胞増殖を促進することを見出した。また、変形性関節症においてIL-1βはMMP−13の産生亢進を介して病態形成に関与することが報告されており、その観点から本化合物の効果を試験したところ、本化合物は優れたMMP−13産生抑制効果を有することが見出された。これらの点から、本化合物は、変形性関節症の治療薬として有用であることが判明した。
本発明でいう変形性関節症とは、種々の原因に起因し関節局所軟骨の変性を来たす疾患であり、最終的には関節骨の変性を伴って関節の変形等の症状を呈し、主に足関節、膝関節、股関節、頚椎、脊椎、腰椎、肩関節、肘関節、手関節等の関節または、指等の小関節に発現するものである。この変形性関節症は、機械的ストレス(反復荷重、過剰な運動、外傷等)や加齢等による軟骨の磨耗または退行性変性によって引き起こされ、軟骨細胞の増殖抑制やマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)、特にMMP―13の産生亢進を伴う。具体的疾患としては、変形性足関節症、変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性頚椎症、変形性脊椎症、変形性腰椎症、変形性肩関節症、変形性肘関節症、変形性手関節症または指等の小関節の変形性関節症等が挙げられる。
本化合物の投与は非経口でも経口でも行うことができる。投与剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、貼付剤等が挙げらる。本化合物の製剤化方法は特開2002−53555、特開2003−226686に記載されているが、これらの方法に限らず、汎用されている技術を用いて製剤を得ることができる。例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の経口剤は、乳糖、結晶セルロース、デンプン、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等のコーティング剤、ゼラチン皮膜等の皮膜剤などを必要に応じて加えて、調製することができる。
本化合物の投与量は患者の症状、年令、剤型等によって適宜選択できるが、経口剤であれば通常1日当り0.1〜5000mg、好ましくは1〜1000mgを1回または数回に分けて投与すればよい。
以下に本化合物の製剤例および本化合物を用いた薬理試験の結果を例示するが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
製剤例
本化合物の経口剤および注射剤としての一般的な製剤例を以下に示す。
1) 処方1
錠剤(100mg中)
本化合物 1 mg
乳糖 66.4mg
トウモロコシデンプン 20 mg
カルボキシメチルセルロース カルシウム 6 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4 mg
ステアリン酸マグネシウム 0.6mg
上記処方の錠剤に、コーティング剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等通常のコーティング剤)2mgを用いてコーティングを施し、目的とするコーティング錠を得る(以下の処方の錠剤も同じ)。また、本化合物および添加物の量を適宜変更することにより、所望の錠剤を得ることができる。
2) 処方2
カプセル剤(150mg中)
本化合物 5 mg
乳糖 145 mg
本化合物および乳糖の混合比を適宜変更することにより、所望のカプセル剤を得ることができる。
3) 処方3
注射剤(10ml中)
本化合物 10〜100 mg
塩化ナトリウム 90 mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
滅菌精製水 適量
本化合物および添加物の混合比を適宜変更することにより、所望の注射剤を得ることができる。
薬理試験
(薬理試験1)ヒト軟骨細胞の増殖に対する作用
Reboul P等の方法に準じ(Journal of Clinical Investigation, 97;2011-2019, 1996)、正常ヒト軟骨細胞を培養し、無刺激条件下での軟骨細胞増殖に対する本化合物の作用を検討した。
(被験化合物含有液の調製)
上述した化合物1〜14をそれぞれDMSOに溶解し、得られた濃度5mMの溶液を培養液中の最終濃度が3μMまたは10μMとなるように培地にて希釈して被験化合物含有液を調製した。
(使用した培地および培養条件)
細胞の培養には、ウシ胎児血清 (10%)、ペニシリンG(100U/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)を含むαMEM培地を用いた。培養条件は、5%CO,37℃とした。
(培養および細胞数測定)
市販の正常ヒト軟骨細胞を継代数3〜5代で培養して使用した。トリプシン処理にて剥離した細胞を計数し、2×105 個/mlの細胞密度となるように希釈し、96穴培養プレートに2×104個/well播種した。播種翌日に培地を全て除去し、直ちに被験化合物含有液と交換した。48時間後にWST法を利用した市販の細胞数測定キット(同仁化学研究所)により、キットの添付文書に従って450nmにおける吸光度(OD450)を測定した。
(結果評価)
コントロールに対する細胞増殖促進率は以下の式で計算した。
細胞増殖率(%)=(薬剤添加群の吸光度)/(正常対照群の吸光度) × 100
これらの結果を表1に示す。
Figure 2005336174
表1から明らかなように、いずれの被験化合物も無刺激ヒト正常軟骨細胞の増殖を促進した。
(薬理試験2) ヒト軟骨細胞のMMP-13産生阻害作用
ヒト軟骨細胞はIL-1β刺激によりMMP-13を産生することが知られており、MMP-13はコラーゲンの分解を介して軟骨の変性に関与することが知られている(Reboul P他、Journal of Clinical Investigation, 97;2011-2019, 1996)。IL−1βは近年変形性関節症における軟骨変性に関与することが指摘されている。そこで、Reboul P等の方法に準じ、市販のMMP-13活性測定キットを用いて正常ヒト軟骨細胞におけるIL-1β誘発MMP-13産生に対するこれらの化合物の作用を検討した。
(被験化合物含有液の調製)
上述した化合物1〜14をそれぞれDMSOに溶解し、得られた濃度5mMの溶液を培養液中の最終濃度が10μMとなるように培地にて希釈して被験化合物含有液を調製した。
(使用した培地および培養条件)
使用した培地および培養条件は薬理試験1と同様にした。
(培養および活性測定)
薬理試験1と同様に培養した市販の正常ヒト軟骨細胞(継代数3〜5代)をトリプシン処理にて剥離し、細胞を計数して2×105 個/mlの細胞密度となるように希釈し、24穴培養プレートに1×105個/well播種した。播種翌日に培地を全て除去し、直ちに被験化合物含有液と交換した。その際、正常対照を除く全ての培養ウェルにヒトリコンビナントIL−1βを10ng/mlの最終濃度となるように添加した。48時間後に培養上清を回収し、市販のMMP−13活性測定キット(アマシャム・ファルマシア)を用い、キットの添付文書に従って、活性化処理した培養上清中のMMP-13の活性を測定した。
(結果評価)
コントロールに対するMMP−13産生抑制作用は以下の式により計算した。
MMP−13活性抑制作用 (%) = {(コントロール群の培養上清中MMP-13活性)−(薬剤添加群の培養上清中MMP−13活性)}/{(コントロール群の培養上清中MMP−13活性)−(正常対照群の培養上清中MMP−13活性)} × 100
この結果を表2に示す。
Figure 2005336174
表2から明らかなように、いずれの被験化合物も、IL-1刺激軟骨細胞の培養上清中MMP-13活性に対し抑制効果を示した。
上記の薬理試験の結果から、本化合物は優れた軟骨細胞増殖促進作用およびMMP-13産生抑制作用を示し、変形性関節症の治療薬として有用であることが認められる。

Claims (20)

  1. 下記一般式[1]で表される化合物またはその塩類を有効成分として含む変形性関節症治療剤。
    Figure 2005336174
    [式中、Aは、−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−を示し;Bは鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
    Figure 2005336174
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基およびアルケニレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R1 、R2 、R4 、R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基、アシル基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく;R1 とR2 、R2 とR4 、R2とR5 およびR2とR6 は飽和若しくは不飽和の複素環を形成していてもよく;R3 はアリール基または不飽和の複素環を示し;R は水素原子またはアルキル基を示し;Xは=Oまたは=Sを示し;nは1〜5の整数を示し;上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アダマンチル基、アダマンチルアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、飽和若しくは不飽和の複素環、または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよい。]
  2. 3 がピリジン環である請求項1記載の変形性関節症治療剤。
  3. 1、R2 、R4 、R5 およびR6の少なくとも1つが、アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基である請求項1記載の変形性関節症治療剤。
  4. 1およびR2の少なくとも1つが、アダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基である請求項1記載の変形性関節症治療剤。
  5. 1およびR2 の少なくとも1つが、アダマンチルアルキル基である請求項1記載の変形性関節症治療剤。
  6. Aが−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−を示し;Bが鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−CO−、−N=若しくは
    Figure 2005336174
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基、シロキシ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R1 が水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アダマンチル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、ハロゲノアルキルオキシカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよく;R 2がアダマンチルアルキル基、アダマンチルオキシアルキル基、アダマンチルアミノアルキル基またはアダマンチルアミノカルボニルアルキル基を示し;R3が不飽和の複素環を示し;R4が水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を示し;R5およびR6が同一または異なって水素原子、アルキル基、アミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を示し;Rが水素原子またはアルキル基を示し;Xが=Oまたは=Sを示し;nが1〜5の整数を示す請求項1記載の変形性関節症治療剤。
  7. 2がアダマンチルアルキル基を示し、R3 がピリジン環を示す請求項6記載の変形性関節症治療剤。
  8. Aが−(NR4 )−、−(CR56 )−または−O−を示し;Bが鎖中に−S−若しくは
    Figure 2005336174
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し;R1がアルキル基またはアルケニル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子またはアミノ基で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アリールアルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく;R2 がアダマンチルアルキル基を示し;R3がピリジン環を示し;R4が水素原子を示し;R5 およびR6が水素原子を示し;Xが=Oを示し;nが1〜5の整数を示す請求項6記載の変形性関節症治療剤。
  9. Aが、−(NR4)−、−(CR56 )−または−O−を示し;Bが鎖中に、−O−、−S−、−(NR )−、−N=若しくは
    Figure 2005336174
    を含有してもよいアルキレン基またはアルケニレン基を示し、該アルキレン基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリール基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、Aと結合して飽和の複素環を形成してもよく;R1が水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシ基またはアミノ基を示し、該アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、シアノ基または飽和若しくは不飽和の複素環で置換されていてもよく、上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基、不飽和の複素環または不飽和の複素環で置換されたアルキル基で置換されていてもよく;R2がアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはアリールアルキル基を示し;R3がピリジン環を示し;R4 が水素原子、アルキル基、アダマンチルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を示し;R5 およびR6が同一または異なって水素原子またはアルキル基を示し;Rが水素原子またはアルキル基を示し;Xが=Oまたは=Sを示し;nが1〜5の整数を示す請求項1記載の変形性関節症治療剤。
  10. Aが、−(NR4 )−または−(CR56 )−を示し;Bがアルキレン基またはアルケニレン基を示し;R1がアルキル基、アルケニル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、イミダゾール基またはピリジン環で置換されていてもよく、さらに該アミノ基はアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基またはアリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく;R2がアルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基を示し;R3がピリジン環を示し;R4 が水素原子を示し;R5およびR6が水素原子を示し;Xが=Oを示す請求項9記載の変形性関節症治療剤。
  11. 1がアルキル基を示し、R2がアルキル基またはアリールアルキル基を示す請求項10記載の変形性関節症治療剤。
  12. Aが、−(NR4)−または−(CR56 )−を示し;Bがアルキレン基またはアルケニレン基を示し;R1 がアルキル基、アルケニル基またはシクロアルキル基を示し、該アルキル基はハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ピリジン環またはチオフェン環で置換されていてもよく、さらに上記された各アミノ基、ヒドロキシ基およびアミノカルボニル基の水素原子はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールアルコキシカルボニル基で置換されていてもよく;R2がシクロアルキル基またはシクロアルキルアルキル基を示し;R3がピリジン環を示し;R4が水素原子を示し;R5 およびR6が水素原子を示し;Xが=Oを示す請求項9記載の変形性関節症治療剤。
  13. 1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−ペンチル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア、
    1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−(2−ブテニル)−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア、
    1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−[2−[N−(t−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]エチル]−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア、
    1−[3−(1−アダマンチル)プロピル]−1−プロピル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア、
    1−ペンチル−1−フェネチル−3−[3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア、
    1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−[2−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]−1−ペンチルウレア、
    (Z)−1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−ペンチル−3−[3−(4−ピリジル)−2−プロペニル]ウレア、
    (+)−1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−[2−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]−1−ペンチルウレア、
    1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−[1−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]−1−ペンチルウレア、
    (+)−1−[2−(1−アダマンチル)エチル]−1−[2−[N−(t−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]エチル]−3−[2−メチル−3−(4−ピリジル)プロピル]ウレア、
    5−(4−ピリジル)吉草酸N−ペンチル−N−フェネチルアミド、
    3−(4−ピリジルメチルチオ)プロピオン酸N−[2−(1−アダマンチル)エチル]−N−ペンチルアミド、
    2−[2−(4−ピリジル)エチルチオ]酢酸N−[2−(1−アダマンチル)エチル]−N−ペンチルアミドおよび
    6−(4−ピリジル)カプロン酸N−[2−(1−アダマンチル)エチル]−N−ペンチルアミド
    からなる群より選択される化合物またはその塩類を有効成分として含む変形性関節症治療剤。
  14. 変形性関節症が軟骨細胞の増殖抑制を伴なう変形性関節症または軟骨細胞からのマトリックスメタロプロテイナーゼの産生亢進を伴なう変形性関節症である請求項1〜13のいずれかに記載の変形性関節症治療剤。
  15. 変形性関節症が機械的ストレスに伴なう変形性関節症または加齢に伴なう変形性関節症である請求項1〜13のいずれかに記載の変形性関節症治療剤。
  16. 機械的ストレスが反復荷重、過剰な運動または外傷である請求項15記載の変形性関節症治療剤。
  17. 変形性関節症が変形性足関節症、変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性頚椎症、変形性脊椎症、変形性腰椎症、変形性肩関節症、変形性肘関節症、変形性手関節症または指等の小関節の変形性関節症である請求項1〜13のいずれかに記載の変形性関節症治療剤。
  18. 請求項1記載の一般式[1]で表される化合物またはその塩類を有効成分として含む軟骨細胞増殖促進剤。
  19. 請求項1記載の一般式[1]で表される化合物またはその塩類を有効成分として含むマトリックスメタロプロテイナーゼ産生抑制剤。
  20. マトリックスメタロプロテイナーゼがマトリックスメタロプロテイナーゼ13である請求項19記載のマトリックスメタロプロテイナーゼ産生抑制剤。
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