JP2005336074A - 光触媒作用を有する歯科用接着性組成物 - Google Patents

光触媒作用を有する歯科用接着性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 以下の要求(1)〜(3)を同時に解決することができる歯科用接着性組成物を提供すること。
(1)健全歯質ならびに着色・変色した歯質に対する接着性、
(2)着色・変色した歯質色に対する遮蔽性(色隠し)、および
(3)着色部分に存在する危惧のある細菌に対する光触媒作用による不活性化作用。
【解決手段】 A)1次粒子の平均粒径が1〜500nmの範囲にあるアナターゼ型二酸化チタンと、(B)分子内に酸性基を有する重合性単量体を含有しそして前記アナターゼ型二酸化チタン(A)が上記(A)成分と(B)成分の合計を基準に0.1〜80重量%含有される、光触媒作用を有する歯科用接着性組成物
【選択図】 なし

Description

本発明は、変色などの不具合の生じた歯の修復および被覆などに使用可能な歯科用接着性組成物に関する。さらに詳しくは、歯の変色部分を被覆して目立たなくしたり、変色部位に存在する可能性のある齲蝕細菌を殺菌するために好適な歯質に接着性を有するプライマー、接着材、ボンディング材、セメント、裏層材、オペーク材、シーラー、コンポジットレジンなどの歯科用接着性組成物に関する。
齲蝕(ムシ歯)修復には、齲蝕部分を切削器具等によって除去した後、接着材(ボンディング材あるいはセメント)と、削除部分に詰める人工修復物(コンポジットレジンあるいは鋳造補綴物あるいは成形補綴物)が用いられている。現在までに、齲蝕部分を完全に除去して健全な歯を露出させることによって、比較的長期にわたって修復物を脱落することなく維持させることができるようになってきた。しかしながら、患者個々の齲蝕の発生しやすさ(カリエスリスク)の違いや噛み合わせにより、接着材が部分的に剥離すると齲蝕が再発(二次カリエスの発生)したり、痛みを発生させる場合があり、その進行速度と程度は切削量が多いほど大きいということが判明してきた。そこで、齲蝕部分の切削量を必要最低限にすべく、健全歯を研削しないで修復する方法が新たに試みられている。
削り取る齲蝕部分と削らずに残す部分の境界付近は、多くの場合、齲蝕細菌に対する生体防御反応によって健全歯と比較して着色している。そのため、従来使用されてきた接着材と修復物では着色歯によって色合いが悪くなり、いわゆる審美的な修復が損なわれてしまう欠点がある。さらに、削り取らずに残した部分に齲蝕細菌も取り残してしまう場合があり、術後の痛みや二次カリエスの発生の原因になる危惧がある。
これまでに、上記の要求に対して解決する方法がそれぞれ独立して提案されてきた。
特許文献1には、抗菌性を有する接着性組成物の提案がされているが、抗菌性を発現する成分の生体為害性に関する懸念がある。
特許文献2には、二酸化チタンなどの顔料をポリマー被覆し、硬化性組成物の一成分として使用する方法が提案されている。遮光性を期待して添加する二酸化チタンなどの顔料の粒子径に関する記載はなく、抗菌性についての記載も認められない。
特許文献3および4には、ラジカル重合性単量体、無機充填剤および過酸化物を含有する加熱硬化型遮光性組成物がオペーク(遮光)性組成物として提案されてきた。しかしながら、抗菌性に関する記載がなく、歯に対する接着性は十分とはいえない。
特許文献5には、光触媒性を有した歯科用組成物が提案されている。該提案では、光触媒性成分である二酸化チタンはシリカまたはアルミナで表面被覆されており、義歯への応用が記載されているが、接着性組成物に関する記載はない。
非特許文献1には、光触媒性を有した歯科用組成物が提案されている。該提案では、光触媒性成分である二酸化チタンはアパタイトで表面被覆されており、義歯への応用が記載されているが、接着性組成物に関する記載はない。
特開平7−215814号公報 特開平2−8203号公報 特開昭61−127717号公報 特開昭61−152715号公報 特開2003−12431号公報 歯科材料・器械:22巻2号p163
本発明の目的は、変色した歯の色を遮蔽できかつ接着界面付近に存在する可能性のある細菌に対する殺菌性あるいは増殖抑制が期待できる歯科用接着性組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、以下の3つの要求
(1)健全歯質ならびに着色・変色した歯質に対する接着性、
(2)着色・変色した歯質色に対する遮蔽性(色隠し)、および
(3)着色部分に存在する危惧のある細菌に対する光触媒作用による不活性化作用、
を同時に解決することができる歯科用接着性組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、光触媒による細菌の不活性化作用を発揮させるためには、常時あるいは間欠的に光に曝露されているのが好ましいが、逆に長時間光触媒作用を発揮させると二酸化チタン粒子と接触している樹脂が劣化して、接着材を劣化させる問題があったので、このような問題を解決した歯科用接着性組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明の上記目的および利点は、本発明によれば、(A)1次粒子の平均粒径が1〜500nmの範囲にあるアナターゼ型二酸化チタンと、(B)分子内に酸性基を有する重合性単量体を含有しそして前記アナターゼ型二酸化チタン(A)が上記(A)成分と(B)成分の合計を基準に0.1〜80重量%含有される、
ことを特徴とする光触媒作用を有する歯科用接着性組成物によって達成される。
本発明により、硬化させる際に照射する可視光線によって、専ら歯科用接着性組成物に配合されたナノ粒子の二酸化チタンの光触媒効果により、接着界面に存在する可能性のある細菌ばかりでなく、象牙細管内に残った細菌も無活性化することが可能となったので、痛みや二次カリエスの発生を抑制することが可能となる。また、歯科用接着性組成物は、コンポジットレジンなどにより覆われるので、日常の光照射により劣化することは少なく、安定して使用することを可能とする。すなわち、殺菌作用を、専ら、接着材塗布の際、接着界面に存在する可能性のある細菌や象牙細管内に残った細菌の無活性化に焦点を絞ることにより、日常の抗菌効果は犠牲にしても、光触媒作用による充填材の劣化脱落等の副作用を効果的に抑制することを可能にしたものである。
本発明における(A)成分は、1次粒子の平均粒径が1〜500nmの範囲にあるナノ粒子の二酸化チタンである。そして、前記二酸化チタンは、アナターゼ型でありそして(A)成分と後述する(B)成分の合計を基準に0.1〜80重量%で含まれる。
(A)成分は、変色した歯の色を遮蔽して目立たないようにする効果と、光触媒効果で細菌を無活性化する効果とを示す。
二酸化チタンの結晶形は、アナターゼ型である。二酸化チタンは、光触媒性を有するものであれば形状、サイズ、性状に限定されない。また、二酸化チタンの表面を、レジンとの混合性、レジンの安定性を目的にアパタイトや燐酸カルシウムによって被覆することもできる。さらに、二酸化チタンに白金を担持させることによって光触媒活性を向上させたもの、あるいは二酸化チタンにプラズマ処理等を行うことによって、可視光領域の光に応答して光触媒作用を示すものも用いることができる。二酸化チタンは、粉末状態のものでも水などの媒体に分散したゾル状態のものであってもよい。二酸化チタンの1次粒子の平均粒径は1〜500nmであり、好ましくは5〜200nmである。また、この1次粒子の幾つかは粒子同士で凝集していてもよい。凝集後の粒子径は好ましくは5nm〜50μmの範囲であり、より好ましくは10nm〜30μmの範囲である。
(A)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分の合計に対し0.1〜80重量%であることが必要である。好ましくは0.2〜70重量%であり、より好ましくは0.3〜60重量%である。前記数値範囲の下限値を下回ると光触媒作用の効果が不足し、上限値を上回ると光触媒作用が他の成分に悪影響を及ぼすこととなり、好ましくない場合がある。
本発明の(B)成分は、分子内に酸性基を有する重合性単量体である。(B)成分は歯との接着に必要なものであり、また歯以外に金属、ポーセレン、セラミックスへの接着にも有効な成分である。かかる分子内に酸性基を有する重合性単量体は、重合性基として、例えば(メタ)アクリロイル基(「(メタ)アクリ・・・」とは「アクリ・・・またはメタアクリ・・・」を意味する、以下、同様)、スチリル基、ビニル基、アリル基などのラジカル重合可能な不飽和基を1分子内に少なくとも1個含有していればよい(以下に記述する重合性単量体における重合性基は、すべてこれと同様に解釈されるべきである)。そして、(B)成分の酸性基としては、例えばカルボン酸基、リン酸基、チオリン酸基、スルホン酸基およびスルフィン酸基などを挙げることができる。(B)成分はこれらの酸性基のうちの少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。
(B)成分として使用できる重合性単量体のうち、例えば1分子中にカルボン酸基またはその無水物基を有する単官能重合性単量体としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸およびポリカルボン酸またはその無水物を挙げることができる。ここで、使用できる化合物としては、特公平6−62688号公報に記載されているカルボン酸または/およびその無水物を挙げることができる。特に、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸の如きビニル基に直接カルボン酸基が単数または複数結合した(メタ)アクリル酸;p−ビニル安息香酸等の如きビニル基に芳香環が直接結合した芳香族カルボン酸;11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸(MAC−10)の如きアルキル基末端が(メタ)アクリロイルオキシ基で置換されたカルボキシル基を1つ以上有する脂肪酸;1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルピロメリット酸の如きジ(メタ)アクリロイルオキシアルキルピロメリット酸;6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸の如き(メタ)アクリロイルオキシアルキル基を少なくとも1つ有するナフタレンポリ(またはモノ)カルボン酸;4−(メタ)アクリロイルオキシメチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリット酸の如き4−(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリメリット酸およびそれらの無水物;4−[2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシ]ブチルトリメリット酸の如き水酸基と(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアルキルトリメリット酸およびその無水物;2,3−ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピル(メタ)アクリレートの如きカルボキシル基を1つ以上有するベンゾイルオキシ基を1つ以上有するアルキル(メタ)アクリレート;2または3または4−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸の如き(メタ)アクリロイルオキシを有する安息香酸;N,O−ジ(メタ)アクリロイルオキシチロシン、O−(メタ)アクリロイルオキシチロシン、N−(メタ)アクリロイルオキシチロシン、N−(メタ)アクリロイルオキシフェニルアラニンの如きN−および/またはO−(メタ)アクリロイルオキシアミノ酸;N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸の如きN−(メタ)アクリロイルアミノ安息香酸;N−フェニルグリシンまたはN−トリルグリシンの如きN−芳香族グリシンとグリシジル(メタ)アクリレートとの付加物;4−[(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アミノ]フタル酸の如き水酸基と(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアルキルアミノフタル酸;3または4−[N−メチル−N−(2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アミノ]フタル酸の如き水酸基と(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアルキル基を有する3級アミンを有するフタル酸;(メタ)アクリロイルアミドサリチル酸、(メタ)アクリロイルオキシサリチル酸の如き(メタ)アクリロイル基を有するサリチル酸誘導体等を挙げることができる。
これらのうち、11−メタクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸(MAC−10)および4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4−MET)またはその無水物(4−META)が特に好ましく用いられる。(B)成分として使用できる多官能重合性単量体で、1分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を有する重合性単量体としては、ジカルボン酸、トリカルボン酸およびテトラカルボン酸またはこれらの誘導体を挙げることができる。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとピロメリット酸二無水物の付加生成物(PMDM)、2モルの2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと1モルの無水マレイン酸または3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)または3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などを反応させた付加反応物、2−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパンなどを挙げることができる。
1分子中に少なくとも1個のリン酸基を有する重合性単量体としては、例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシドホスフェート、2および3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシドホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルアシドホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルアシドホスフェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチルアシドホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルアシドホスフェート、12−(メタ)アクリロイルオキシドデシルアシドホスフェートの如き(メタ)アクリロイルオキシポリメチレンアシドホスフェート(ポリメチレン鎖の非末端位置に(メタ)アクリロイルオキシ基および/またはアシドホスフェート基がある場合を含む);ビス{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシドホスフェート、ビス{2または3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル}アシドホスフェートの如き2つ以上の(メタ)アクリロイルオキシポリメチレン基を有するアシドホスフェート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアシドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−p−メトキシフェニルアシドホスフェートの如き(メタ)アクリロイルオキシとアシドホスフェートの間にアルキレングリコール基やフェニレングリコール基が適宜挿入されたアシドホスフェートなどを挙げることができる。
これらの化合物におけるリン酸基は、チオリン酸基に置き換えることができる。チオリン酸基を有する重合性単量体としては、特開昭54−21438号公報、特開昭59−140276号公報および特開昭59−142268号公報に記載されているものを使用することができる。具体的には下記(a)〜(m)の化合物を挙げることができ、[ ]内に示した互変異性体((a’)、(b’))であってもよい。
Figure 2005336074
これらのうち、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアシドホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルアシドホスフェートが好ましく用いられる。これらのリン酸基を有する重合性単量体は単独または組み合わせて使用できる。
分子中にスルホン酸基を有する重合性単量体としては、例えば2−スルホエチル(メタ)アクリレート、2または1−スルホ−1または2−プロピル(メタ)アクリレート、1または3−スルホ−2−ブチル(メタ)アクリレートの如きスルホポリメチレン(メタ)アクリレート(ポリメチレン鎖の非末端位置にスルホ基および/またはポリメチレン(メタ)アクリレート基がある場合を含む);3−ブロモ−2−スルホ−2−プロピル(メタ)アクリレートの如きさらにハロゲン(臭素等)を有するもの;3−メトキシ−1−スルホ−2−プロピル(メタ)アクリレートの如きさらにアルコキシ基(メトキシ等)を有するもの;1,1−ジメチル−2−スルホエチル(メタ)アクリルアミド、2−メチル−2−(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸の如きスルホン酸基と(メタ)アクリルアミド基を有するものなどを挙げることができる。これらのうち、2−メチル−2−(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸が好ましく用いられる。
本発明において、(C)成分は光重合開始剤である。かかる重合開始剤としては、公知の光増感剤(c1)を使用することができる。例えばα−ジケトン化合物、アシルホスフィンオキシド化合物などの光増感剤を挙げることができる。
光増感剤(c1)としては、その化合物単独で、または、他の化合物との共存下で紫外ないしは可視光によって励起され、本発明の歯科用接着性組成物を重合硬化せしめる役割を有するものが用いられる。例えば、(c11)α−ケトカルボニル化合物、(c12)アシルホスフィンオキシド化合物などを挙げることができる。具体的には、例えば、(c11)成分として、α−ジケトン、α−ケトアルデヒド、α−ケトカルボン酸、α−ケトカルボン酸エステルなどを挙げることができる。さらに具体的には、ベンジル、4,4’−ジメトキシベンジル、4,4’−ジエトキシベンジルの如きアルコキシベンジル;4,4’−オキシベンジル、4,4’−ジクロルベンジル、4−ニトロベンジルの如きオキシ、ハロゲン、ニトロ基等のヘテロ原子団を有するベンジル;α−ナフチル、β−ナフチルの如きナフチル系化合物;カンファーキノン、カンファーキノンスルホン酸、カンファーキノンカルボン酸の如きカンファーキノン乃至は酸性基などを有する誘導体;ジアセチル、2,3−ペンタジオン、2,3−ヘキサジオン、1,2−シクロヘキサンジオンの如きα−ジケトン;メチルグリオキザール、フェニルグリオキザールの如きα−ケトアルデヒド;ピルビン酸、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、ピルビン酸メチル、ベンゾイルギ酸エチル、フェニルピルビン酸メチル、フェニルピルビン酸ブチルの如きβ位に芳香環などを有するα−ケト酸やそのエステルなどを例示することができる。これらのα−ケトカルボニル化合物のうちでは安定性などの面からα−ジケトンを使用することが好ましい。α−ジケトンのうちではジアセチル、ベンジル、カンファーキノン等が好ましい。
(c12)成分としては、例えばベンゾイルジメトキシホスフィンオキシド、ベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2−メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドの如きベンゾイル系ホスフィンオキシドを挙げることができる。
かかる光重合開始剤の他に、公知の過酸化物(c2)を使用することができる。その例としては、有機過酸化物、無機過酸化物、アルキルボラン、アルキルボランの部分酸化物などを挙げることができる。過酸化物(c2)の具体例としては、例えばジプロピルペルオキシド、ジブチルペルオキシド、ジカプリルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド等のアルキルペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル(BPO)、p,p’−ジクロルベンゾイルペルオキシド、p,p’−ジメトキシベンゾイルペルオキシド、p,p’−ジメチルベンゾイルペルオキシド、p,p’−ジニトロジベンゾイルペルオキシドの如き過酸化ベンゾイル誘導体をはじめとする過酸化酸無水物などの有機過酸化物および過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、塩素酸カリウム、臭素酸カリウムおよび過リン酸カリウムなどの無機過酸化物を挙げることができる。これらのうちでは、BPOが好ましい。
(c1)成分と(c2)成分は、単独で、または組み合わせて使用できる。
本発明において、重合性単量体または重合開始剤とあわせて配合させる還元性化合物を用いることができる。ここで、有機還元性化合物としては、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン(DMPT)、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジエタノール−p−トルイジン(DEPT)、N,N−ジメチル−p−tert−ブチルアニリン、N,N−ジメチルアニシジン、N,N−ジメチル−p−クロルアニリン等のアニリン誘導体の如き芳香族アミン;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如きN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)の如きN,N−ジアルキルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル;N,N−ジメチルアミノベンツアルデヒド(DMABAd)の如きN,N−ジアルキルアミノベンツアルデヒド;N−フェニルグリシン(NPG)、N−トリルグリシン(NTG)、N,N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニルグリシン(NPG−GMA)の如きグリシン系アミン;などを併用することができる。これらの中では、DMPT、DEPT、DEABA、DMABAd、NPG、NTGが好ましく使用できる。
特に、本発明の硬化性組成物を確実に硬化させ、さらに歯質に対する接着性を向上させるためには、下記の式(I):
Figure 2005336074
ここで、R1およびR2は互いに独立に水素原子であるかあるいは官能基もし
くは置換基を有していてもよいアルキル基でありそしてR3は水素原子また
は金属原子である、
で表されるアミン化合物および下記式(II):
Figure 2005336074
ここで、R4およびR5は互いに独立に水素原子またはアルキル基でありそし
てR6は水素原子であるかあるいは官能基もしくは置換基を有していてもよ
いアルキル基またはアルコキシル基である、
で表わされるアミン化合物の少なくとも一種を含有させることが好ましい。
式(I)で表されるアミン化合物としては、例えば既に記載したNPG、NTGおよびNPG−GMAなどを挙げることができる。このうちNPGが特に好ましく用いられる。式(II)で表されるアミン化合物としては、例えば既に記載したN,N−ジメチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N−ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)およびそのアルキルエステルの他、N,N−ジプロピルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N−イソプロピルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N−イソプロピル−N−メチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステルなどで代表される脂肪族アルキルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル類;DMABAd、N,N−ジエチルアミノベンツアルデヒド、N,N−ジプロピルアミノベンツアルデヒド、N−イソプロピル−N−メチルアミノベンツアルデヒドなどで代表される脂肪族アルキルアミノベンツアルデヒド;N,N−ジメチルアミノアセチルベンゼン、N,N−ジエチルアミノアセチルベンゼン、N,N−ジプロピルアミノアセチルベンゼン、N−イソプロピルアミノアセチルベンゼン、N−イソプロピル−N−メチルアミノアセチルベンゼンなどで代表される脂肪族アルキルアミノアセチルベンゼンおよび脂肪族アルキルアミノアシルベンゼンなどを挙げることができる。これらのアミン化合物は単独であるいは組み合わせて使用できる。
また、還元性化合物としては、その他、例えばベンゼンスルフィン酸、o−トルエンスルフィン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチルベンゼンスルフィン酸、デシルベンゼンスルフィン酸、ドデシルベンゼンスルフィン酸、クロルベンゼンスルフィン酸、ナフタリンスルフィン酸などの芳香族スルフィン酸またはその塩類を併用することもできる。
さらに、無機還元性化合物としては、硫黄を含有する還元性無機化合物が好ましく使用できる。かかる化合物としては、水または水系溶媒などの媒体中でラジカル重合性単量体を重合させる際に使用できるレドックス重合開始剤として使用される還元性無機化合物が好ましく、例えば亜硫酸、重亜硫酸、メタ亜硫酸、メタ重亜硫酸、ピロ亜硫酸、チオ硫酸、1亜2チオン酸、1,2チオン酸、次亜硫酸、ヒドロ亜硫酸およびこれらの塩が挙げられる。これらのうち亜硫酸塩が好ましく用いられ、さらに亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムが特に好ましい。これらの還元性無機化合物は単独でもしくは組み合わせて使用できる。
(B)成分および(C)各成分の使用比率は、(A)成分と(B)成分の合計を100重量部としたとき、(B)成分は、好ましくは1〜99.9重量部、好ましくは3〜95重量部、さらに好ましくは5〜90重量部である。(C)成分は、好ましくは0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜35重量部、さらに好ましくは0.1〜30重量部の範囲で使用できる。(D)成分は(B)成分と共重合可能な酸性基を有さない重合性単量体である。かかる重合性単量体としては、例えば(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基、アリル基などを有するラジカル重合可能な不飽和基を有する単量体を挙げることができる。1分子内にこれらの重合性基から選択される基が少なくとも1個含有していればよい。さらに、これらの重合性単量体は、分子内に水酸基、アミノ基、グリシジル基などの酸性基以外の官能基を含有することができる。
(D)成分として使用できる重合性単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリル酸の脂肪族エステル;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレートの如きポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートの如きポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;上記のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートのどちらか一方の(メタ)アクリロイル基がメチル基およびエチル基などに置換されたモノ(メタ)アクリレート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートまたは2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートまたは1,3,5−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加物の如きウレタン結合を有する(メタ)アクリレート;ビスフェノールAにオキシエチレンを付加させた生成物にさらに(メタ)アクリル酸を縮合させた2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン;スチレン、4−メチルスチレン、4−クロルメチルスチレン、ジビニルベンゼンの如きスチレン誘導体;酢酸ビニル、イソシアヌル酸(メタ)アクリレート類;(ポリ)エトキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらの重合性単量体は単独で、もしくは組み合わせて使用できる。
(D)成分としては、その他、シランカップリング剤として公知な重合性単量体、すなわち、分子内にアルコキシシリル基を有する重合性単量体を挙げることができる。アルコキシシリル基を有する重合性単量体としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシランの如きビニル系アルコキシシラン化合物;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランの如き(メタ)アクリロイルオキシポリメチレンアルコキシシラン化合物;2−スチリルエチルトリメトキシシランの如きスチリルポリメチレンアルコキシシラン化合物;(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン塩酸塩、トリメトキシシリルプロピルアリルアミンの如きアミン系シラン化合物乃至はその塩などを挙げることができる。この中では、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランおよび2−スチリルエチルトリメトキシシランが好ましく使用される。上記の重合性単量体はそれぞれ単独で、または組み合わせて使用することができる。(D)成分としてさらに、6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオンあるいは6−メタクリロイルオキシヘキシル2−チオウラシル−5−カルボキシレートを挙げることができる。これらの化合物の詳細は、特開昭64−83254号公報に記載されており、特に金、白金、銀、パラジウムなどの貴金属またはこれらの金属の1種以上を含有する合金に対して適用する際に特に効果的である。シランカップリング剤や貴金属に有効な成分を含む場合、1つの組成物に混合して使用しても良いし、2つ以上の組成物にして逐次的に塗布する方法で使用できる。上記(D)成分として、上記に挙げた種々の重合性単量体はそれぞれ単独でまたは組み合わせて使用することができる。
成分(D)の使用比率は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計を100重量部としたとき、あるいは(A)、(B)、(C)および(E)および/または(F)および/または(G)の合計(後述する(E)〜(F)成分を使用した場合)を100重量部としたときに、好ましくは1〜400重量部、より好ましくは2〜300重量部、さらに好ましくは3〜250重量部の範囲である。
(E)成分は、有機質フィラー、無機質フィラーおよび有機質複合フィラーから選択される少なくとも1種のフィラーである。有機質フィラーとしては、例えば、重合体の粉砕もしくは分散重合によって得られた粉末重合体のフィラーや架橋剤を含む重合性単量体を重合させた後粉砕して得られたフィラーを挙げることができる。ここで、使用できるフィラーの原料となる重合性体としては特に限定はないが、(B)成分もしくは(D)成分で例示した重合性単量体の単独重合体もしくは共重合体を好ましいものとして挙げることができる。例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル(PBMA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリエチレングリコール(PEG)やポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)などを挙げることができる。
無機質フィラーとしては、例えばシリカ、シリカアルミナ、アルミナ、アルミナ石英、ガラス(バリウムガラスを含む)、アルミノシリケートガラス、チタニア(A成分以外の大きなサイズ)、ジルコニア、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、雲母、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化チタン、リン酸カルシウムなどを挙げることができる。
有機質複合フィラーとしては、前述した無機質フィラー表面を重合性単量体で重合して被覆した後、粉砕して得られるフィラーを挙げることができる。具体的には、無機質フィラーのうちの微粉末シリカまたは酸化ジルコニウムなどをトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(TMPT)を主成分とする重合性単量体で重合被覆し、得られた重合体を粉砕したフィラー(TMPT・f)を挙げることができる。
また、ポリ(メタ)アクリル酸水溶液とアルミノシリケートガラスを混合して得られる硬化物を粉砕した複合体フィラーを例示することができる。
(E)成分に使用できるフィラーは、通常、ナノオーダーから数百ミクロンまでの粒径範囲で使用でき、具体的には1nm〜500μmの範囲、好ましくは3nm〜100μm、さらに好ましくは5nm〜50μmの範囲で使用できる。
(E)成分の使用比率は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計を100重量部としたとき、あるいは(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分および/または(F)成分および/または(G)成分の合計((D)成分、(F)成分および(G)成分を使用した場合)を100重量部としたときに、好ましくは5〜350重量部、より好ましくは10〜300重量部、さらに好ましくは15〜250重量部の範囲である。
本発明の(F)成分は水である。ここで使用できる水としては、例えば蒸留水、イオン交換水、生理食塩水、電解水などが挙げられ、特に蒸留水、イオン交換水、生理食塩水が好ましく用いられる。
(F)成分の使用比率は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計を100重量部としたとき、あるいは(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分および/または(E)成分および/または(G)成分の合計((D)成分、(E)成分および(G)成分を使用した場合)を100重量部としたときに、好ましくは5〜300重量部、より好ましくは10〜200重量部、さらに好ましくは15〜150重量部の範囲である。
本発明の(G)成分は水混合性有機溶媒である。かかる有機溶媒(G)としては(F)成分を均一に溶解させるか、もしくは分散させるものを挙げることができ、さらに、水に溶解するものが特に好ましく用いられる。例えばメタノール、エタノール(EtOH)、プロパノールの如きアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンの如きケトン類;テトラヒドロフラン(THF)の如きエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミドの如きアミド類などを挙げることができる。生体への為害性や神経が集まっている歯髄への毒性や刺激性を考慮して、これらの有機溶媒のうち、エタノールやアセトンを用いることが特に好ましい。
(G)成分の使用比率は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計を100重量部としたとき、あるいは(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分および/または(E)成分および/または(F)成分の合計((D)成分、(E)成分および(F)を使用した場合)を100重量部としたときに、好ましくは5〜00重量部、より好ましくは10〜200重量部、さらに好ましくは15〜150重量部の範囲である。
本発明の歯科用接着性組成物は、プライマー、ボンディング材、セメント、コンポジットレジン、矯正用接着材、根管充填用シーラー、裏層材などとして応用可能である。
発明の実施形態を以下に説明する。
(ナノサイズのアパタイト被覆二酸化チタン粒子の調製)
アナターゼ型酸化チタン(昭和電工(株)製、スーパーチタニア:平均粒径6nm、凝集後の粒子はSEM15,000倍で、0.1〜2μmの粒子が確認できた。)10gを、疑似体液(水1リットル中に、塩化ナトリウム8000mg、塩化カリウム200mg、リン酸一水素ナトリウム1150mg、リン酸二水素カリウム200mg、塩化カルシウム200mgを含む)1リットル中に懸濁させ、2時間、37℃で静置し、デカンテーション法で沈殿物を採取し、その後100℃で乾燥した。この方法で得られたハイドロキシアパタイトを一部被覆した二酸化チタン回収率は95%以上であり、約12g得られた。
(歯質接着試験方法、遮蔽性試験、被膜厚さの測定)
新鮮なウシ下顎前歯を抜去し、水中で凍結し保存したものを歯質サンプルとして使用した。解凍した牛歯をエナメル質および象牙質が露出するように回転式研磨機ECOMET−III(BUEHLER製)で注水、指圧下で耐水エメリー紙#180番まで研削し、平滑な面を得た。研削した牛歯を一度気銃にて水分を除去して、直ちに接着面積を規定するための直径5.1mmの円孔のあいた両面テープ(剥離紙が付いたまま)を貼り付け、接着試験に使用した。
本発明の歯科用接着性組成物を面積規定した接着面に塗布し、20秒間静置した。弱いエアブロー5秒間、続いて強いエアブローで5秒間塗布面に当てて表面が光沢のある濡れた状態にした。その後、可視光照射器(Translux CL, Kulzer)にて5秒間光照射して本発明の歯科用接着性組成物を重合硬化させた。
<遮蔽性の評価方法>
その後、接着材被着面を肉眼で確認し、遮蔽性を以下の区分で評価した。
×明確に見える(遮蔽性なし)、
△不明確だが見える(弱い遮蔽性あり)、
○見えない(遮蔽性あり)
<被膜厚さの評価方法>
引き続き、片面に粘着材のついた内径5.1mmの穴の開いた厚紙(厚さ約1mm)を置いて固定し、この穴にコンポジットレジン(メタフィルC, サンメディカル株式会社製)を充填して、厚さ50μmのポリエステルフィルムで覆った。このフィルムの上から上記の可視光照射器にて40秒間光照射してコンポジットレジンを硬化させた。接着強さの評価の場合は、<接着強さの評価方法>へと手順を移す。
被膜厚さは、作製したサンプルを歯質とコンポジットレジンに跨るように低速回転ダイヤモンドカッターISOMET(Buehler)を使用して注水下で縦切断した。切断面を研磨して走査電子顕微鏡(SEM)で接着界面付近を観察して、接着規定面中央部における本発明の接着性組成物の被膜厚さを測定した。
<接着強さの評価方法>
硬化させたコンポジットレジン上に覆ったフィルムを剥がし、メタファースト(サンメディカル)にてアクリル棒を植立して15分間静置した。
作製したサンプルを37℃の水中に24時間浸漬した後、引張接着試験(クロスヘッドスピード2mm/min)を行い、単位面積あたりの接着破壊強度を算出した。
実施例1
調製したナノサイズのアパタイト被覆二酸化チタン粒子は、SEM15,000倍で0.1〜3μmの粒子が確認でき、さらにこれらがさらに凝集したものが確認できた。
実施例2
本発明の接着性組成物として、(A)成分に相当するナノサイズの二酸化チタン粒子(昭和電工(株)製、スーパーチタニア:平均粒径6nm、凝集後の粒子はSEM15,000倍で、0.1〜2μmの粒子が確認できたもの)を0.5mgと、光重合型ボンディング材AQボンドプラスを混合して使用した。すなわち、AQボンドプラスのキット付属のプラスチックダッペンの一方にナノサイズの二酸化チタン粒子(0.5mg)を採取し、液材である「ボンド」から2滴(52mg)を加えて、キャタスポンジ1個にて5秒間強く混合した。その同一キャタスポンジを使って、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物に相当)した。上記の歯質接着試験方法、被膜厚さ試験ならびに遮蔽性試験に則り、被膜厚さ、遮蔽性および接着強度を調べた。その結果、被膜厚さは約5μm、遮蔽性試験では△(弱い遮蔽性)、接着強度は8.9±0.4MPa、破壊は象牙質と本発明の組成物の間の界面剥離を一部含むコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
実施例3
本発明の接着性組成物として、(A)成分に相当するナノサイズの二酸化チタン粒子(昭和電工(株)製、スーパーチタニア:平均粒径6nm凝集後の粒子はSEM15,000倍で、0.1〜2μmの粒子が確認できたもの)を1mgと、光重合型ボンディング材AQボンドプラスを混合して使用した。すなわち、AQボンドプラスのキット付属のプラスチックダッペンの一方にナノサイズの二酸化チタン粒子(1mg)を採取し、液材である「ボンド」から2滴(52mg)を加えて、キャタスポンジ1個にて5秒間強く混合した。その同一キャタスポンジを使って、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物に相当)した。上記の歯質接着試験方法、被膜厚さ試験ならびに遮蔽性試験に則り、被膜厚さ、遮蔽性および接着強度を調べた。その結果、被膜厚さ約10μm、遮蔽性試験では○(遮蔽性あり)、接着強度は7.3±2.3MPa、破壊は象牙質と本発明の組成物の間の界面剥離を一部含むコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
実施例4
本発明の接着性組成物として、(A)成分に相当するナノサイズのアパタイト被覆二酸化チタン粒子(実施例1の合成品)を0.5mgと、光重合型ボンディング材AQボンドプラスを混合して使用した。すなわち、AQボンドプラスのキット付属のプラスチックダッペンの一方にナノサイズのアパタイト被覆二酸化チタン粒子(0.5mg)を採取し、液材である「ボンド」から2滴(52mg)を加えて、キャタスポンジ1個にて5秒間強く混合した。その同一キャタスポンジを使って、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物に相当)した。上記の歯質接着試験方法、被膜厚さ試験ならびに遮蔽性試験に則り、被膜厚さ、遮蔽性および接着強度を調べた。その結果、被膜厚さは10μm、遮蔽性試験では△(弱い遮蔽性)、接着強度は7.5±3.2MPa、破壊は象牙質と本発明の組成物の間の界面剥離を一部含むコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
実施例5
本発明の接着性組成物として、(A)成分に相当するナノサイズのアパタイト被覆二酸化チタン粒子(実施例1の合成品)を1mgと、光重合型ボンディング材AQボンドプラスを混合して使用した。すなわち、AQボンドプラスのキット付属のプラスチックダッペンの一方にナノサイズのアパタイト被覆二酸化チタン粒子(1mg)を採取し、液材である「ボンド」から2滴(52mg)を加えて、キャタスポンジ1個にて5秒間強く混合した。その同一キャタスポンジを使って、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物に相当)した。上記の歯質接着試験方法ならびに遮蔽性試験に則り、遮蔽性試験および接着強度を調べた。その結果、被膜厚さは約10μm、遮蔽性では○(遮蔽性あり)、接着強度は9.0±0.5MPa、破壊は象牙質と本発明の組成物の間の界面剥離を一部含むコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
実施例6
実施例2(ナノサイズの二酸化チタン)において、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物に相当)した後、通常、光照射時間を5秒で実施していたものを、それぞれ10秒、20秒、40秒、60秒およびに90秒に変化させた時の接着強さを測定した。その結果、
10秒照射:9.4±1.4MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊およびコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
20秒照射:10.3±2.1MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊およびコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
40秒照射:6.9±2.5MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊およびコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
60秒照射:5.8±3.2MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊であり、やや低い強度で破壊していた。
90秒照射:4.2±1.9MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊であるが、低い値で破壊した。
したがって、60秒以上の光照射は接着強度を低下させ、原因は本発明の組成物の強度低下であると判断した。
実施例7
実施例4において、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物に相当)した後、通常、光照射時間を5秒で実施していたものを、それぞれ10秒、20秒、40秒、60秒、90秒および120秒に変化させた時の接着強さを測定した。その結果、
10秒照射:8.1±2.4MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊およびコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
20秒照射:9.6±2.4MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊およびコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
40秒照射:8.8±2.9MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊およびコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示した。
60秒照射:7.8±2.6MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊であり、良好な強度で破壊していた。
90秒照射:6.3±3.1MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊であるが、やや低い値で破壊した。
120秒照射:4.9±2.2MPa、
破壊は本発明の組成物の凝集破壊であるが、低い値で破壊した。
したがって、120秒以上の光照射は接着強度を低下させ、原因は本発明の組成物の強度低下であると判断した。実施例6と比較すると、光照射時間による劣化は本実施例のアパタイト被覆の二酸化チタンの方が起こりにくいと判断した。
比較例1
本発明の接着性組成物として、(A)成分を含有させずに、光重合型ボンディング材AQボンドプラスだけを使用した。すなわち、AQボンドプラスのキット付属のプラスチックダッペンの一方に液材である「ボンド」から2滴(52mg)を加えて、キャタスポンジ1個にて5秒間強く混合した。その同一キャタスポンジを使って、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物の比較となる)した。上記の歯質接着試験方法、被膜厚さ試験ならびに遮蔽性試験に則り、被膜厚さ、遮蔽性および接着強度を調べた。その結果、被膜厚さは約5μm、遮蔽性では×(遮蔽性なし)、接着強度は8.7±0.6MPa、破壊はほとんどがコンポジットレジンの凝集破壊であり、良好な接着性を示すものの、遮蔽性は示さなかった。
なお、AQボンドプラスには、4−META(本発明では(B)成分に相当)、ウレタン系ジメタクリレート(本発明では(D)成分に相当)、光重合開始剤(本発明では(C)成分に相当)、水(本発明では(F)成分に相当)、アセトン(本発明では(G)成分に相当)、アミン、p−トルエンスルフィン酸塩(本発明では併用しても良い成分に相当)を使用している。
比較例2
本発明の接着性組成物の比較として、(A)成分のナノサイズの二酸化チタン粒子を使用せずに大粒径(0.5μm以上)の二酸化チタン0.5mgと、光重合型ボンディング材AQボンドプラスを混合して使用した。すなわち、AQボンドプラスのキット付属のプラスチックダッペンの一方に大粒径の二酸化チタン粒子(0.5mg)を採取し、液材である「ボンド」から2滴(52mg)を加えて、キャタスポンジ1個にて5秒間強く混合した。その同一キャタスポンジを使って、ウシ象牙質の接着面に約15μL塗布(塗布した液が本発明の組成物の比較となる)した。上記の歯質接着試験方法ならびに遮蔽性試験に則り、遮蔽性試験および接着強度を調べた。その結果、遮蔽性試験では○(遮蔽性あり)を示したが、接着強度は4.4±2.2MPa、破壊は象牙質と組成物の界面剥離であった。本試験では、接着強さは5MPa以上が好ましく、さらに破壊形態としては界面剥離が少ない方がよい。したがって、本比較例では、遮蔽性は示したものの接着性が不足していた。
齲蝕部分の切削量を必要最低限にして、健全歯を研削しないで修復する新しい方法に使用できる歯科用接着性組成物を適用できる。削り取る齲蝕部分と削らずに残す部分の境界付近は、齲蝕細菌に対する生体防御反応によって健全歯と比較して着色しているため、従来使用されてきた接着材と修復物では着色歯の影響によっても目標の色合いを発揮させることが困難であり、いわゆる審美的な修復が損なわれてしまう欠点がある。さらに、削り取らずに残した部分に齲蝕細菌も取り残してしまう場合があり、術後の痛みや二次カリエスの発生の原因になる危惧がある。
本発明の歯科用接着性組成物は、変色した歯の色を遮蔽でき、かつ接着界面付近に存在する可能性のある細菌を不活性化させることができるので、術後の痛みや二次カリエスの発生を抑制することができ、さらに、光照射を短時間にすることで細菌の不活性化作用と組成物の劣化防止を同時に行うことができる。

Claims (7)

  1. (A)1次粒子の平均粒径が1〜500nmの範囲にあるアナターゼ型二酸化チタンと、(B)分子内に酸性基を有する重合性単量体を含有しそして前記アナターゼ型二酸化チタン(A)が上記(A)成分と(B)成分の合計を基準に0.1〜80重量%含有される、
    ことを特徴とする光触媒作用を有する歯科用接着性組成物。
  2. (C)光重合開始剤をさらに含有する請求項1に記載の歯科用接着性組成物。
  3. 前記(A)がアパタイトを有してなる請求項1または2の光触媒作用を有する歯科用接着性組成物。
  4. (D)酸性基を有さない共重合可能な重合性単量体をさらに含有する請求項1〜3のいずれかに記載の歯科用接着性組成物。
  5. (A)成分とは異なる(E)フィラーをさらに含有する請求項1〜4のいずれかに記載の歯科用接着性組成物。
  6. (F)水をさらに含有する請求項1〜5のいずれかに記載の歯科用接着性組成物。
  7. (G)水混合性有機溶媒をさらに含有する請求項1〜6のいずれかに記載の歯科用接着性組成物。

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